JP6430716B2 - 透明導電性積層体およびタッチパネルデバイス - Google Patents

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Description

本発明は、透明導電性積層体に関する。また、本発明は、透明導電性積層体を電極として用いるタッチパネルデバイスに関する。
透明導電性積層体は、透明電極を必要とする多くの用途で使用されており、例えばフラットパネルディスプレイ(例えば液晶ディスプレイ及びプラズマディスプレイ)、タッチパネル、太陽電池等の透明電極基板として使用されている。また、近年の携帯移動端末の急激な小型化・軽量化に伴って、透明電極基板にもさらなる軽量な部材が要求されている。そのため、ガラスに比べてより軽量な高分子からなる透明高分子基材が使用されつつある。このような透明導電性積層体の透明導電膜を形成するための具体的な材料としては、透明導電性金属酸化物、特にインジウム−スズ酸化物(ITO)が用いられている。透明高分子基材に形成したITO膜を用いて15インチ以上の静電容量式大型タッチパネルを作成する場合などにおいて、ITO膜の表面抵抗値は150Ω/□未満が適しており、なかでも100Ω/□未満が最適である。
透明導電膜の製造方法としては、真空蒸着法、DCマグネトロンスパッタリング法、RFマグネトロンスパッタリング法等の物理的蒸着法(PVD法)、原料を反応させて堆積させる化学的蒸着法(CVD法)、スプレー法、スピンコート法、ディップコート法及びスクリーン印刷法等の塗布法が知られている。これらのうちのPVD法は、透明性及び導電性が良好な透明導電性積層体を得るために好ましいことから、一般に使用されている。特に、生産性の面で有利であり、かつ大面積基板に対して膜厚分布を低減させた透明導電膜を形成することができる、DCマグネトロンスパッタリング法、またはRFマグネトロンスパッタリング法が有効である。
タッチパネルデバイスの大型化等の理由で、透明導電膜の配線抵抗を小さくすることが求められている。加えて、静電容量型タッチパネルデバイスにおいて透明導電性積層体を使用したときに、パターン化された透明導電膜が観察されてしまう現象、すなわち「骨見え」と呼ばれる現象を極力見え難くすることが求められている。
これらの課題を解決するために、これまで多くの方法が提案されてきたが、いずれの方法も、上記全ての課題を満足に解決するものではなかった。
配線抵抗を低くする方法としては、ITO膜の体積抵抗を下げる、ITO層の膜厚を上げる、配線幅を広く取る方法などを、単一又は複合的に行うことが考えられる。ただし、配線幅を単純に広げることは、デバイスに構造上の制約をつけることになり、またITO膜の膜厚を上げることは、配線の骨見えが起こりやすくなるため、ITO膜の体積抵抗を下げることで配線抵抗を下げることが最も望ましい。体積抵抗を下げる方法としては、例えば、一般的にITO膜中の酸化スズ含有量を8重量%以上12重量%以下とすると、ITO膜の結晶化後の体積抵抗は小さくなる。しかし、ITO膜の結晶化のためにはプラスチック基板のガラス転移点を超える高温処理が必要になる。一方、ITO膜厚・ITO膜中の酸化スズ含有量・アニール温度の3要素が適切ではない場合、ITO膜の結晶化が不充分となり、表面抵抗が150Ω/□以上となってしまう。
ITO膜の膜厚を厚くすると、プラスチック基板のガラス転移点を越えない低い熱処理温度でも、ITO膜の結晶化と低電気抵抗を両立させることができるものの、ITO膜の可視光領域(波長:380〜780(nm))における透過率が低下する。この場合、ITO膜をエッチングしてパターン化したときに、ITO膜の有無が観察されてしまう骨見えが起こりやすくなる。さらに、このような厚いITO膜は、生産効率が悪いことを意味する。
なお、ガラス基材等の無機材料を基板に用いた場合、基材を150℃以上、好ましくは200℃以上の高温に加熱したスパッタリングによってITO層を堆積させることによって、または故意に加熱しない等の低温成膜でのスパッタリングによってITO層を堆積させた後に、150℃以上、好ましくは200℃以上の高温で熱処理をすることによって、上記課題の特性を満たすことができる。これは、基材にガラスを用いていることにより可能な手段であり、本発明のように特に生産性が高く、熱可塑性で耐熱性の低いプラスチック基板を用いる場合では、成膜だけでなく成膜後の熱処理においても150℃以上の高温で処理することはできない。
加熱成膜または熱処理による結晶質ITO膜の堆積と併せて、酸化亜鉛または酸化ジルコニウムの下地層を用いることも提案されている(特許文献1及び2)。
また、透明高分子基材上に、2層構造の透明導電膜として、SnO含有量の小さい(3〜8重量%)ITO膜と、この上にSnO含有量の大きい(10〜30重量%)ITO膜を設けることにより、透明性を改善すること、及びタッチパネル加工時の熱処理工程および銀電極やスペーサー印刷時の乾燥工程における表面抵抗の上昇を抑えることが提案されている(特許文献3)。
この透明導電膜は、抵抗膜式タッチパネルの特性を改善することが目的であり、15インチ以上の静電容量式大型タッチパネルを作成する場合に必要とされる150Ω/□未満の低電気抵抗性を実現するためには、一般的に透明導電膜を結晶膜とする必要がある。しかしながら、上記発明には、透明導電膜の低電気抵抗性及び透明導電膜を結晶膜とする必要性についてなんら言及していない。
さらに、2層構造の透明導電膜として、SnO含有量の小さい(2〜6重量%)インジウム・スズ複合酸化物薄膜と、この上にSnO含有量の大きい(6〜20重量%)インジウム・スズ複合酸化物薄膜を設け、それぞれのインジウム・スズ複合酸化物薄膜の膜厚を10〜30nm、5〜20nmとし、インジウム・スズ複合酸化物薄膜合計の膜厚を20〜35nmであり、ペン入力耐久性および高温高湿信頼性を改善することが提案されている(特許文献4)。上記発明はアナログ抵抗膜式タッチパネル用の透明導電膜に関するものであり、透明導電膜を低電気抵抗とする必要性についてなんら言及していない。上記発明の実施例の多くは、250〜300Ω/□の電気抵抗であり、15インチ以上の静電容量式大型タッチパネルを作成する場合の透明電極として用いるに適していない。
特開2000−108244号公報 特開2002−170430号公報 特開平10−49306号公報 特開2006−244771号公報
本発明の目的は、上記の従来の技術の問題点を鑑み、所望の低電気抵抗性かつ耐骨見え性を達成できる結晶質である透明導電性積層体を提供することである。また、本発明の他の目的は、このような透明導電性積層体を有する、特に15インチを超える画面サイズであるタッチパネルデバイスを提供することである。
本件発明者らは、上記の課題を解決するため鋭意検討した結果、透明高分子基材上に2層構造の透明導電膜として、酸化スズ含有量の小さいITO膜からなる第1のITO膜と、この上に酸化スズ含有量の大きいITO膜からなる第2のITO膜を設けるにあたり、第2より第1のITO膜の各酸化スズ含有量が少なめの範囲に限定すると共に、第1および第2のITO膜の各厚さと両薄膜の合計の厚さを特定範囲に設定したときに、これらの薄膜を透明高分子基材に許容される150℃以下の低温で熱処理しても十分に結晶化させることができ、この結晶膜構造によって透明性および低電気抵抗性を十分に満足させることができ、しかも耐骨見え性にも優れた透明導電性積層体が得られることを詳細に検討し、本発明を完成するに至った。本発明の要件について条件1〜5に示す。
(条件1)透明高分子基材上の少なくとも一方の面に、透明導電膜が積層されてなり、該透明導電膜は、SnO/(SnO+In)が2.0重量%以上5.0重量%以下であるITOからなる第1のITO膜と、SnO/(SnO+In)が6.0重量%以上15.0重量%以下であるITOからなる第2のITO膜とが、透明高分子基材側から第1のITO膜、第2のITO膜の順に積層されてなる2層構造の透明導電膜であり、上記第1のITO膜の厚さt1と第2のITO膜の厚さt2とが、つぎの(1)〜(3)の関係を有することを特徴とする透明導電性積層体。
(1) 5.0≦t1<10.0nm
(2)22.1≦t2≦35.0nm
(3)27.1≦t1+t2≦40.0nm
(条件2)透明高分子基材の厚さが20μm以上200μm以下である上記条件1に記載の透明導電性積層体。
(条件3)透明高分子基材と第1のITO膜との間に硬化樹脂層および/または光学調整層が1〜3層形成されている上記条件1〜2のいずれか1項に記載の透明導電性積層体。
(条件4)ITO膜の表面抵抗が150Ω/□未満である上記条件1〜3のいずれか1項に記載の透明導電性積層体。
(条件5)上記条件1〜4のいずれか1項に記載の透明導電性積層体フィルムを用いることを特徴とするタッチパネルデバイス。
本発明の効果は、特定範囲の膜厚かつ酸化スズ含有量が比較的低い第1のITO膜と、特定範囲の膜厚かつ酸化スズ含有量が比較的高い第2のITO膜とを組み合わせて用いることによって、低電気抵抗性、耐骨見え性を同時に満たす透明導電性積層体、およびこれを用いたタッチパネルデバイスを提供することである。
本発明の透明導電性積層体の第1の態様の概略図である。
以下、本発明の実施の形態について説明するが、ここで示す実施の形態はあくまでも一例であって、本発明はこの実施の形態に限定されるものではない。
(透明導電性積層体)
図1に示すように、本発明の透明導電性積層体100は、透明高分子基材1に対して、その少なくとも片面に、透明導電膜10が積層される構造体であり、好ましくは透明高分子基材1の表面に、硬化樹脂層2および/または光学調整層3、そして透明導電膜10の順に積層される構造体である。
透明導電膜10は、酸化スズ濃度および膜厚が異なる2つのITO膜(第1のITO膜4(以下第1のITO膜と記載することがある)、第2のITO膜5(以下、第2のITO膜と記載することがある))から形成され、第1のITO膜はSnO /(SnO+In)が2.0重量%以上5.0重量%以下、第2のITO膜はSnO/(SnO+In)が6.0重量%以上15.0重量%以下である透明導電膜10は、透明高分子基材に近い側から第1のITO膜、第2のITO膜の順に形成されてなり、上記第1のITO膜の厚さt1と第2のITO膜の厚さt2とが、つぎの(1)〜(3)の関係を有している透明導電性積層体である。
(1)5.0≦t1<10.0nm
(2)10.0≦t2≦35.0nm
(3)20.0≦t1+t2≦40.0nm
本発明の透明導電性積層体では、第1のITO膜の酸化スズ含有量、すなわち基材から近い側のITO膜の酸化スズ含有量が、第2のITO膜の酸化スズ含有量より低いことによって、第1のITO膜の結晶核を起点として150℃以下かつ120分以下の低温かつ短時間の熱処理によっても、当該透明導電膜の結晶化を進行させることができる。
また、このような本発明の透明導電性積層体では、第2のITO膜の酸化スズ含有量、すなわち基材から遠い側のITO膜の酸化スズ含有量が、第1のITO膜より高いことによって、このITO膜の電気抵抗率を小さくすることができる。
したがって、本発明の透明導電性積層体の透明導電膜によれば、第1のITO膜及び第2のITO膜の結晶化によって、所望の低電気抵抗性を得ることができる。ここで、ITO膜が結晶質であることは、X線回折解析によって判断することができる。このようなITO膜によれば、ITO層の結晶化及び低電気抵抗性を得るために40nmを超える厚さを必要としないことから、ITO膜の有無によって、可視光領域における反射スペクトルの差を小さくすることができ、良好な耐骨見え性を達成できる。また、より良好な耐骨見え性を実現するため、必要に応じて透明高分子基材と第1のITO膜の間に硬化樹脂層および/または光学調整層を有しても良い。
本発明の透明導電性積層体では、ITO膜の表面抵抗は、好ましくは150Ω/□以下、より好ましくは100Ω/□以下である。
(透明導電性積層体−酸化スズ含有量)
本発明における酸化スズ含有量は、酸化スズの組成を「SnO」とし、かつ酸化インジウムの組成を「In」として、X線光電子分光法などによって求められる、スズ及びインジウムの元素の検出量比率から、「SnO/SnO+In」として計算した値である。ITO膜のスズ及びインジウムの元素の含有量が異なる複数の層からなることは、X線光電子分光法を用いて厚み方向にエッチングすることにより、厚み方向におけるスズ及びインジウムの元素の検出比の変化から確認することができる。加えて、エッチングレートとエッチング時間により、各ITO層の厚みも把握することが可能である。また、ITO膜が複数の層からなる場合、透過型電子顕微鏡により各ITO膜の界面を確認できる場合もある。つまり、X線光電子分光法と透過型電子顕微鏡の結果を組み合わせることにより、ITO膜の層構成と各層の酸化スズ含有量を詳細に理解することができる。
具体的には、第1のITO膜の酸化スズ含有量は、2.0重量%以上5.0重量%以下、好ましくは3.0重量%以上4.0重量%以下である。
第2のITO膜の酸化スズ含有量は、6.0重量%以上15.0重量%以下、好ましくは8.0重量%以上12.0重量%以下である。
(透明導電性積層体−ITO膜の厚み)
本発明の透明導電性積層体では、第1のITO膜の厚さt1は5nm以上10nm未満であり、かつ第2のITO膜層の厚さt2が10nm以上35nm以下である。この場合、比較的ITO膜厚が薄い第1のITO膜によって第2のITO膜の結晶化を促進し、かつ比較的ITO膜厚が厚い第2のITO膜が結晶化することによって低い表面抵抗を提供できる。
第1のITO膜の厚さt1は6.0nm以上9.0nm未満の範囲であることが好ましく、より好ましくは7.0nm以上8.0nm未満の範囲である。第2のITO膜の厚さt2は15.0nm以上30.0nm以下の範囲であることが好ましく、より好ましくは18.0nm以上28.0nm以下の範囲である。
また、第1のITO膜及び第2のITO膜の合計厚さは、表面抵抗および結晶性、耐骨見え性が良好である20nm以上40nm以下であり、そのなかでも表面抵抗および結晶性、耐骨見え性がより良好である20nm以上35nm以下の範囲が好ましく、より好ましくは25.0nm以上33.0nm以下の範囲である。
(透明導電性積層体−透明基材)
本発明の透明導電性積層体の基材としては、本発明の透明導電性積層体を使用する用途に応じて、任意の高分子からなるフィルム状の透明高分子基材を用いることができる。
特に、本発明の透明導電性積層体では、90℃以上150℃以下の低温の熱処理によっても透明導電膜の結晶化を達成できる。透明高分子基材として、ガラス転移温度が高いほど、ITO膜の結晶化に有利である。例えば、ガラス転移温度が300℃以下、200℃以下、150℃以下、または100℃以下である透明高分子基材を用いることができる。
本発明で用いる透明高分子基材とは、透明高分子をフィルム状に溶融押出し、または溶液押出しをして、必要に応じ、長手方向および/または幅方向に延伸、冷却、熱固定、乾燥を施したフィルムであり、具体的な原料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系ポリマー、ポリカーボネート系ポリマー、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース等のセルロース系ポリマー、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系ポリマー等の透明ポリマーからなるフィルムがあげられる。また、ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体等のスチレン系ポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状ないしノルボルネン構造を有するポリオレフィン、エチレン・プロピレン共重合体等のオレフィン系ポリマー、塩化ビニル系ポリマー、ナイロンや芳香族ポリアミドに代表されるアミド系ポリマー等の透明ポリマーからなるフィルムもあげられる。加えて、イミド系ポリマー、スルホン系ポリマー、ポリエーテルスルホン系ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン系ポリマー、ポリフェニレンスルフィド系ポリマー、ビニルアルコール系ポリマー、塩化ビニリデン系ポリマー、ビニルブチラール系ポリマー、アリレート系ポリマー、ポリオキシメチレン系ポリマー、エポキシ系ポリマーや上記ポリマーのブレンド物等の透明ポリマーからなる基板などもあげられる。これらの中で特に好ましいのは、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系ポリマー、ポリカーボネート系ポリマーを原材料に用いたフィルムである。
当該透明高分子基材は、用途に応じて任意の厚さを有することができ、例えば20μm以上200μm以下の厚さを有することができる。当該透明高分子基材の厚みによっては、剛性不足によりエッチングプロセスなどの取り扱いが困難な場合がある。その場合、透明導電膜面、または透明導電膜と反対側の面に保護フィルムなどを貼り合わせた状態で取り扱うことも可能である。また、製造プロセスまたは用途に応じてITO膜が形成されていない面(非導電面)に、20μm以上150μm以下の透明性を有するフィルムを貼り合わせて、積層体を作製しても良い。
透明高分子基材は、硬化樹脂層との密着性など表面特性を改善するために、表面にあらかじめスパッタリング、コロナ放電、火炎、紫外線照射、電子線照射、酸化等のエッチング処理をしても良い。
また、ITO膜を設ける前に必要に応じて、溶剤洗浄や超音波洗浄等により、基材表面を除塵、清浄化しておいてもよい。
(透明導電性積層体−他の層)
本発明の透明導電性積層体は、透明高分子基材と第1のITO膜との間に、硬化樹脂層および/または光学調整層を有することができる。透明高分子基材側から、硬化樹脂層、光学調整層の順に形成され、硬化樹脂層及び光学調整層の層合計は1〜3層とすることが好ましい。
(硬化樹脂層)
透明高分子基材は、一般に表面硬度が低く、傷つきやすいので、基材の表面に硬化樹脂層をコートして透明高分子基材の表面を保護することができる。この硬化樹脂層は、高分子からなる透明高分子基材表面を保護するだけでなく、透明高分子基材の表面に存在する微細な傷を埋めて平坦化するためにも有効である。
本発明で用いる硬化型樹脂は、加熱、紫外線照射、電子線照射等のエネルギー印加により硬化する樹脂であれば特に制限はないが、生産性の観点から、紫外線硬化型樹脂を主成分とすることが好ましい。紫外線硬化型樹脂を与える具体的なモノマーとしては、例えばトリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキサイド変性トリアクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性トリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、トリプロピレングリコールトリアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、エポキシ変性アクリレート、ウレタン変性アクリレート、エポキシ変性アクリレート等の多官能モノマーが挙げられる。
紫外線硬化型樹脂に用いるこれらのモノマーは、単独で用いても、数種類を混合して用いてよい。なお、紫外線によって樹脂層の重合を行う場合、一般に光重合開始剤を適量添加し、また必要に応じ光増感剤を適量添加してもよい。この光重合開始剤としては、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ベンゾイン、ベンゾイルベンゾエート、チオキサントン類等が挙げられ、光増感剤としては、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン等が挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、例えばメチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン等のシラン化合物をモノマーとしたオルガノシラン系の熱硬化型樹脂、メラミン系熱硬化型樹脂が用いられる。これらの熱硬化型樹脂を、単独または複数組合せて使用することも可能である。硬化樹脂層は、組成の異なる材料を用いて1〜2層形成されても良い。
(光学調整層)
ITO膜の屈折率は、一般的に当該発明で用いられる透明高分子基材または硬化樹脂層として例示した材料の屈折率に比べて大きいことから、ITO膜の屈折率と透明高分子基材、または硬化樹脂層の屈折率との間の屈折率を有する光学調整層を用いて、ITO膜にパターンを形成した際に、ITO膜が存在する部分とITO膜が存在しない部分の光学特性の差を小さくすることができ、見栄えのよい透明導電性積層体を得ることができる。
光学調整層は、金属アルコキシドの加水分解縮合物、熱硬化型樹脂および電子線照射等のエネルギー印加により硬化する樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種と、平均1次粒子径が100nm以下の金属酸化物および/または金属フッ化物からなる超微粒子である無機化合物からなることが好ましい。金属アルコキシドとしては、例えばチタニウムアルコキシド、ジルコニウムアルコキシド、アルコキシシラン等を挙げることができる。チタニウムアルコキシドとしては、例えば、チタニウムテトライソプロポキシド、テトラ−n−プロピルオルトチタネート、チタニウムテトラ−n−ブトキシド、テトラキス(2−エチルヘキシルオキシ)チタネート等が挙げられる。ジルコニウムアルコキシドとしては、例えばジルコニウムテトライソプロポキシド、ジルコニウムテトラ−n−ブトキシド等が挙げられる。アルコキシシランとしては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。無機化合物の材料としては、酸化チタン、酸化ジルコニウム、硫化亜鉛、酸化タンタル、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化ニオブ等が挙げられる。
紫外線硬化型樹脂に用いるこれらのモノマーは、単独で用いても、数種類を混合して用いてよい。なお、紫外線によって樹脂層の重合を行う場合、一般に光重合開始剤を適量添加し、また必要に応じ光増感剤を適量添加してもよい。この光重合開始剤としては、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ベンゾイン、ベンゾイルベンゾエート、チオキサントン類等が挙げられ、光増感剤としては、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン等が挙げられる。
熱硬化型樹脂としては、例えばメチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン等のシラン化合物をモノマーとしたオルガノシラン系の熱硬化型樹脂、メラミン系熱硬化型樹脂が用いられる。これら熱硬化型樹脂を単独又は複数組合せて使用することも可能である。硬化樹脂層は、組成の異なる材料を用いて1〜2層形成されても良い。
光学調整層は、無機化合物の材料または硬化樹脂に対する無機化合物の含有割合が異なる光学調整液を用いて1〜2層形成されても良い。
(熱処理)
ITO膜を結晶化させるために実施する熱処理の方法は、公知の方法に準じて、例えば、赤外線ヒーター、熱風循環式オーブン等の熱処理器を用いて行うことができる。その際、熱処理温度は、透明高分子基材に許容される温度として、90℃以上150℃以下かつ5分以上120分以下とすることが好ましい。熱処理時間の短縮の要求もあり、なかでも比較的高温である120℃以上150℃以下かつ5分以上90分以下がより好ましい。実施例1〜17に記載している構成は、90℃以上150℃以下かつ5分以上120分以下の条件で熱処理しても、熱処理後のITO膜の表面抵抗が150Ω/□未満である。
(透明導電膜のパターニング)
透明導電膜10のパターン形成方法としては、熱処理を施した透明導電膜10上にレジストを塗布し、パターンを露光・現像により形成した後に透明導電膜10の一部を化学的に溶解させるフォトリソグラフィによる方法、真空中で化学反応により気化させる方法、レーザーにより透明導電膜を昇華させる方法などが挙げられる。パターンの形成方法は、パターンの形状、精度等により適宜選択できるが、パターン精度、細線化を考慮し、フォトリソグラフィによる方法が好ましい。ITO配線パターンは任意の形状を選択することができる。
(タッチパネルの作製)
タッチパネルは、本発明の透明導電性積層体を含んでなる。タッチパネルは静電容量式を想定しており、具体的な構成例としては次のような構成が挙げられる。なお、保護層(1)側が操作画面側を、ガラス(5)側が操作画面とは反対側を向くようにして使用される。さらに必要に応じて粘着剤層などその他の部材を含んでなる。
(1)保護層
(2)本発明の透明導電性積層体(ITOパターニング済み)
(3)絶縁層
(4)本発明の透明導電性積層体(ITOパターニング済み)
(5)ガラス
本発明の透明導電性積層体を用いた静電容量型タッチパネルは、特に限定されないが、例えば、上記(1)〜(5)、並びに必要に応じてその他の部材を一般的な方法に従って組み合わせることにより製造することができる。
表1、表2に示す実施例および比較例で得られた透明導電性積層体の評価は以下のようにして行った。
(表面抵抗値)
表面抵抗値は、4探針抵抗計である三菱化学製LorestaMP MCP−T350を用いて測定した。大気雰囲気中にて135℃90分の条件で、透明導電積層体を熱処理した後に当該装置を用いて第2のITO膜の表面抵抗値を測定した。判定基準としては表面抵抗値が100Ω/□未満を◎、100Ω/□以上150Ω/□未満を○とし、150Ω/□以上を×とした。
(結晶性)
透明導電性薄膜の結晶性評価は、リガク製X線回折装置Ultima 4を用いて行った。薄膜試料台を用い、X線入射角を2°に固定し、2θ軸のみを走査することにより薄膜のX線回折パターンを検出した。X線はCu Kα 1(波長:154.2pm)を用い、管電圧40kV、管電流300mA、ゴニオメータRINT Ultimaシリーズ用試料水平ゴニオメータ、発散スリット0.2mm、散乱スリット及び受光スリットはopenとし、走査モードは連続モードを用い、スキャンスピード5.000°/min、スキャンステップ0.020°で測定を行った。この結果の最も強いピークを有する角度から、ICDD(International Centerfor DiffractionData)のJCPDS(Joint Commiteeon Powder Diffraction Standartds)標準回折データを基に、最も強いピーク強度を有する結晶面を同定した。
大気雰囲気中にて135℃で30分および90分の条件で、透明導電性積層体を熱処理した後に、当該装置を用いてITO膜の結晶性を測定した。ITO膜の母体を成すInはbixbyite構造であり、JCPDS標準回折データNo.06−0461と測定XRDプロファイルを比較した。ITO層が結晶化していれば、以下の回折ピークが見られる。特に2θ軸:30.5°、35.3°、または50.9°のピークがベースに比べて明らかに強く検出された場合、試料がInであると同定した。2θ軸が30.5°はIn(bixbyite構造)の(222)結晶面であり、35.3°は(400)結晶面、50.9°は(440)結晶面を示している。
判定基準としては、135℃30分で透明導電性積層体を熱処理した後のX線回折強度と135℃90分で透明導電性積層体を熱処理した後のX線回折強度とを比較して、0.8倍以上1.2倍未満を◎とし、1.2倍以上1.5倍未満を○、1.5倍以上を×とした。同じ熱処理温度にて、30分および90分で熱処理を施した透明導電性積層体のX線回折強度比が1.5倍未満であれば、30分熱処理するだけでITO層が結晶化してX線回折強度が飽和しているとみなすことができ、30分熱処理後と比較して90分熱処理後のX線回折強度が1.5倍以上であればITO膜の膜質は非晶質または結晶化途中とみなしている。
(耐骨見え性)
可視光領域(波長:380〜780(nm))における透明導電膜の反射率の平均とエッチングによって透明導電膜を除去したサンプルの可視光領域(波長:380〜780(nm))における反射率の平均との差が0%以上0.5%未満を◎とし、0.5%以上1.0%未満を○、1.0%以上を×とした。なお、反射スペクトルは、JIS K7375(2008年度版)に準じて測定されるものである。具体的には、反射率は、株式会社日立ハイテクノロジーズ製の紫外可視近赤外分光光度計(UH4150)を用いて、下記の式から求めた。
ρ(%)=τ2×100/[τ1−(τ1−τ3)×(1−τ2/τ1)]
ρ:反射率
τ1:基準入射光量
τ2:反射光量
τ3:ライトトラップ入射光量
(総合評価)
実施例または比較例において、表面抵抗、結晶性、および耐骨見え性の3項目での総合評価を実施した。評価方法は、◎:2点、○:1点、×:0点と評価マークを得点に換算し、上述の特性評価3項目における得点の掛け算により算出して総合評価とした。合計点数が高いほど、表面抵抗が低く、かつITO膜の結晶化を実現でき、ITO配線をパターニングした後の耐骨見え性が良好となる。1項目でも×であれば請求項に記載している所望の特性が得られない為、0点となるよう掛け算としている。
(膜厚)
膜厚は、理学電機工業(株)製蛍光X線分析装置RIX1000を用いて検量線法で行った。ITO膜が堆積した試料にX線を照射すると、検出器にIn−L X線およびSn−L X線が検出される。ITO膜の厚み、インジウムまたはスズ濃度が増大するにつれてIn−L X線またはSn−L X線の強度は増大する。スズ濃度の異なるサンプルを準備し、スズ濃度毎の検量線を事前に作成した。また、第1のITO膜を成膜した段階でITO膜厚を測定し、第2のITO膜を成膜後に合計のITO膜厚を測定した。この方法を用いることにより、各層のITO膜厚を把握することができる。インジウムおよびスズ濃度が一定であり、膜厚が既知の試料を測定し、検出されたX線強度とITO膜厚で検量線を作成する手法である。本手法は、実施例および比較例の実証を行うためのものであり、出来上がった透明導電性積層体における酸化スズの含有量が異なる2層からなるITO膜からなり、本特許の請求項を満たすか否かは、X線電子分光法や透過電子顕微鏡等で確認しても良い。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
[実施例1]
厚さ100μmのポリカーボネートフィルム(帝人株式会社製「ピュアエース」C110)の一方の面に硬化樹脂液をバーコート法により塗工し、60℃で1分間乾燥した後、紫外線を積算光量220mJ/cm照射して硬化させることにより、厚さ3μmの硬化樹脂層を形成した。下記に記載の硬化樹脂層の上に光学調整液をバーコート法により塗工し、60℃で1分間乾燥した後、紫外線を積算光量220mJ/cm照射して硬化させることにより厚さ0.1μmの光学調整層を形成した。
第1のITO膜は光学調整層の上にDCマグネトロンスパッタ法を用いて成膜した。酸化スズ2.5重量%であるITOターゲットを用い、第1のITO膜の膜厚は7.5nm目標で成膜を行った結果、7.3nmであった。成膜条件は、到達真空度1.0×10−4Pa、かつ酸素分圧1%、成膜圧力3.0×10−1Pa、ITOターゲット表面における磁場強度800ガウス、基板−ターゲット間距離90mmであった。不活性ガスとしてアルゴンを導入し、酸素をアルゴンに対して1.0%導入した。なお、この1.0%の酸素導入量は最も熱処理後の抵抗値が低くなることを予備テストで確認している。
第2のITO膜は第1のITO膜の上にDCマグネトロンスパッタ法を用いて成膜した。酸化スズ6.5重量%であるITOターゲットを用い、第2のITO膜の膜厚は23nm目標で成膜を行った結果、22.7nmであった。成膜条件は、第1のITO膜と全く同じである。
第2のITO膜を成膜した後、ESPEC製のPH(H)−202を用いて大気雰囲気中にて135℃90分の条件で熱処理を実施した。
尚、結晶性評価については、前記に記載したように、135℃で30分及び90分の条件で、熱処理を実施した。
評価結果を表1に示す。
(硬化樹脂液)
紫外線硬化樹脂として、ウレタンアクリレート(東亜合成化学製「アロニックス」M405)と、ラジカル系光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「イルガキュア」 184)をウレタンアクリレート100重量部に対し、ラジカル系光重合開始剤が5重量部となるようにメチルイソブチルケトン(MIBK)へ溶解し硬化樹脂液を調合した。硬化樹脂液の固形分はMIBK100重量部に対し、20重量部であった。
(光学調整液)
硬化樹脂液100重量部に対し、CIKナノテック社製酸化ジルコニアナノ微粒子(製品名「ZRMIBK20wt.%−T60」;(一次平均粒子径30nm))が50重量部となるようにプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGM)へ溶解し光学調整液を調合した。光学調整液の固形分は硬化樹脂液とPGMの合計100重量部に対し、5重量部とした。
[実施例2]
第1のITO膜の形成にあたり、酸化スズ3.5重量%であるITOターゲットを用いた以外は、実施例1と同様にして、透明導電性積層体の作製を行った。
[実施例3]
第1のITO膜の形成にあたり、酸化スズ4.5重量%であるITOターゲットを用いた以外は、実施例1と同様にして、透明導電性積層体の作製を行った。
[実施例4]
第2のITO膜の形成にあたり、酸化スズ10.0重量%であるITOターゲットを用いた以外は、実施例1と同様にして、透明導電性積層体の作製を行った。
[実施例5]
第1のITO膜の形成にあたり、酸化スズ3.5重量%であるITOターゲットを用いた以外は、実施例4と同様にして、透明導電性積層体の作製を行った。
[実施例6]
第1のITO膜の形成にあたり、酸化スズ4.5重量%であるITOターゲットを用いた以外は、実施例4と同様にして、透明導電性積層体の作製を行った。
[実施例7]
第2のITO膜の形成にあたり、酸化スズ14.5重量%であるITOターゲットを用いた以外は、実施例1と同様にして、透明導電性積層体の作製を行った。
[実施例8]
第1のITO膜の形成にあたり、酸化スズ3.5重量%であるITOターゲットを用いた以外は、実施例7と同様にして、透明導電性積層体の作製を行った。
[実施例9]
第1のITO膜の形成にあたり、酸化スズ4.5重量%であるITOターゲットを用いた以外は、実施例7と同様にして、透明導電性積層体の作製を行った。
参考例1
第1のITO膜の形成にあたり、酸化スズ3.5重量%であるITOターゲットを用いて膜厚を6.0nm目標にし、第2のITO膜の形成にあたり、酸化スズ10.0重量%であるITOターゲットを用いて膜厚を16.0nm目標にした以外は、実施例1と同様にして、透明導電性積層体の作製を行った。
参考例2
第1のITO膜の形成にあたり、膜厚を7.5nm目標にし、第2のITO膜の形成にあたり、膜厚を14.0nm目標にした以外は、参考例1と同様にして、透明導電性積層体の作製を行った。
参考例3
第1のITO膜の形成にあたり、膜厚を9.0nm目標にし、第2のITO膜の形成にあたり、膜厚を12.0nm目標にした以外は、参考例1と同様にして、透明導電性積層体の作製を行った。
[実施例13]
第1のITO膜の形成にあたり、膜厚を6.0nm目標にし、第2のITO膜の形成にあたり、膜厚を22.0nm目標にした以外は、参考例1と同様にして、透明導電性積層体の作製を行った。
参考例4
第1のITO膜の形成にあたり、膜厚を9.0nm目標にし、第2のITO膜の形成にあたり、膜厚を22.0nm目標にした以外は、参考例1と同様にして、透明導電性積層体の作製を行った。
[実施例15]
第1のITO膜の形成にあたり、膜厚を6.0nm目標にし、第2のITO膜の形成にあたり、膜厚を34.0nm目標にした以外は、参考例1と同様にして、透明導電性積層体の作製を行った。
[実施例16]
第1のITO膜の形成にあたり、膜厚を7.5nm目標にし、第2のITO膜の形成にあたり、膜厚を32.0nm目標にした以外は、参考例1と同様にして、透明導電性積層体の作製を行った。
[実施例17]
第1のITO膜の形成にあたり、膜厚を9.0nm目標にし、第2のITO膜の形成にあたり、膜厚を30.0nm目標にした以外は、参考例1と同様にして、透明導電性積層体の作製を行った。
[比較例1]
第1のITO膜の形成にあたり、酸化スズ1.5重量%であるITOターゲットを用い、第2のITO膜の形成にあたり、酸化スズ5.5重量%であるITOターゲットを用いた以外は、実施例1と同様にして、透明導電性積層体の作製を行った。
[比較例2]
第2のITO膜の形成にあたり、酸化スズ5.5重量%であるITOターゲットを用いた以外は、実施例2と同様にして、透明導電性積層体の作製を行った。
[比較例3]
第1のITO膜の形成にあたり、酸化スズ5.5重量%であるITOターゲットを用い、第2のITO膜の形成にあたり、酸化スズ5.5重量%であるITOターゲットを用いた以外は、実施例1と同様にして、透明導電性積層体の作製を行った。
[比較例4]
第1のITO膜の形成にあたり、酸化スズ1.5重量%であるITOターゲットを用いた以外は、実施例4と同様にして、透明導電性積層体の作製を行った。
[比較例5]
第1のITO膜の形成にあたり、酸化スズ5.5重量%であるITOターゲットを用いた以外は、実施例4と同様にして、透明導電性積層体の作製を行った。
[比較例6]
第1のITO膜の形成にあたり、酸化スズ1.5重量%であるITOターゲットを用い、第2のITO膜の形成にあたり、酸化スズ15.5重量%であるITOターゲットを用いた以外は、実施例1と同様にして、透明導電性積層体の作製を行った。
[比較例7]
第2のITO膜の形成にあたり、酸化スズ15.5重量%であるITOターゲットを用いた以外は、実施例2と同様にして、透明導電性積層体の作製を行った。
[比較例8]
第1のITO膜の形成にあたり、酸化スズ5.5重量%であるITOターゲットを用い、第2のITO膜の形成にあたり、酸化スズ15.5重量%であるITOターゲットを用いた以外は、実施例1と同様にして、透明導電性積層体の作製を行った。
[比較例9]
第1のITO膜の形成にあたり、酸化スズ3.5重量%であるITOターゲットを用いて膜厚を4.0nm目標にし、第2のITO膜の形成にあたり、酸化スズ10.0重量%であるITOターゲットを用いて膜厚を14.0nm目標にした以外は、比較例1と同様にして、透明導電性積層体の作製を行った。
[比較例10]
第1のITO膜の形成にあたり、膜厚を7.5nm目標にし、第2のITO膜の形成にあたり、膜厚を10.0nm目標にした以外は、比較例9と同様にして、透明導電性積層体の作製を行った。
[比較例11]
第1のITO膜の形成にあたり、膜厚を11.0nm目標にし、第2のITO膜の形成にあたり、膜厚を8.0nm目標にした以外は、比較例9と同様にして、透明導電性積層体の作製を行った。
[比較例12]
第1のITO膜の形成にあたり、膜厚を4.0nm目標にし、第2のITO膜の形成にあたり、膜厚を25.0nm目標にした以外は、比較例9と同様にして、透明導電性積層体の作製を行った。
[比較例13]
第1のITO膜の形成にあたり、膜厚を11.0nm目標にし、第2のITO膜の形成にあたり、膜厚を19.0nm目標にした以外は、比較例9と同様にして、透明導電性積層体の作製を行った。
[比較例14]
第1のITO膜の形成にあたり、膜厚を4.0nm目標にし、第2のITO膜の形成にあたり、膜厚を37.0nm目標にした以外は、比較例9と同様にして、透明導電性積層体の作製を行った。
[比較例15]
第1のITO膜の形成にあたり、膜厚を7.5nm目標にし、第2のITO膜の形成にあたり、膜厚を35.0nm目標にした以外は、比較例9と同様にして、透明導電性積層体の作製を行った。
[比較例16]
第1のITO膜の形成にあたり、膜厚を11.0nm目標にし、第2のITO膜の形成にあたり、膜厚を32.0nm目標にした以外は、比較例9と同様にして、透明導電性積層体の作製を行った。
Figure 0006430716
Figure 0006430716
1 透明高分子基材
2 硬化樹脂層
3 光学調整層
4 第1のITO膜
5 第2のITO膜
10 透明導電膜
100 本発明の透明導電性積層体

Claims (5)

  1. 透明高分子基材上の少なくとも一方の面に、透明導電膜が積層されてなり、該透明導電膜は、SnO/(SnO+In)が2.0重量%以上5.0重量%以下であるITOからなる第1のITO膜と、SnO/(SnO+In)が6.0重量%以上15.0重量%以下であるITOからなる第2のITO膜とが、透明高分子基材側から第1のITO膜、第2のITO膜の順に積層されてなる2層構造の透明導電膜であり、上記第1のITO膜の厚さt1と第2のITO膜の厚さt2とが、つぎの(1)〜(3)の関係を有することを特徴とする透明導電性積層体。
    (1) 5.0≦t1<10.0(nm)
    (2)22.1≦t2≦35.0(nm)
    (3)27.1≦t1+t2≦40.0(nm)
  2. 透明高分子基材の厚さが20μm以上200μm以下である請求項1に記載の透明導電性積層体。
  3. 透明高分子基材と第1のITO膜との間に硬化樹脂層および/または光学調整層が1〜3層形成されている請求項1〜2のいずれか1項に記載の透明導電性積層体。
  4. ITO膜の表面抵抗が150Ω/□未満である請求項1〜3のいずれか1項に記載の透明導電性積層体。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の透明導電性積層体フィルムを用いることを特徴とするタッチパネルデバイス。
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