JP6430593B1 - シート材、発泡体の製造方法、成形材料、及びシート材の製造方法 - Google Patents

シート材、発泡体の製造方法、成形材料、及びシート材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】強度の高い発泡体を得ることの可能なシート材を提供する。
【解決手段】
本発明のシート材は、樹脂シート11と、繊維不織布5とを有する。樹脂シート11は、エポキシ樹脂、未発泡の状態にある発泡剤6、及び高温硬化剤を含有し、エポキシ樹脂と高温硬化剤との反応が生じていないことで未硬化の状態にあり、繊維不織布5は樹脂シート11に埋め込まれている。発泡剤6は、第1温度において発泡を開始し、高温硬化剤は、第1温度よりも高い第2温度においてエポキシ樹脂との反応を開始する。
【選択図】図2

Description

本発明は、発泡体を製造するために使用されるシート材、シート材を用いて発泡体を製造する方法、発泡体を製造するために使用される成形材料、及び成形材料を用いて中間体としてのシート材を製造する方法に関する。
繊維強化プラスチック(FRP)は、金属に比べて軽いため様々な用途に使用されている。特に炭素繊維(カーボンファイバー)を使用した炭素繊維強化プラスチック複合材料(CFRP)は、ガラス繊維等に比べても軽く、強度が高いため、航空機、自動車、ロボットなどに使用されている。
ところで、成形品の全体をCFRPで形成すると、CFRPを構成する繊維が高額であるため、成形品の製造コストが高くなる。そこで製造コストを抑えるべく、成形品の表面層のみをCFRPから形成し、成形品の中身を安価な発泡体やハニカム材によって形成することが行われている。しかしながらこのような成形品を製造する際には、中身の形状を表面層の形状に適合させるために中身を切削する工程や、接着剤を用いて中身と表面層とを貼り合わせる工程が必要とされることで、多大な手間を要していた。
そこで製造手間を軽減すべく、CFRPのプリプレグを金型の内壁面にセットするとともに、プリプレグで囲まれる金型内部の空間に発泡剤を配合したエポキシ樹脂を流し込んで、金型を加熱する方法や、図8に示すような発泡剤Zを含有するエポキシ樹脂Eからなるシート200を形成するとともに、当該シート200をCFRPのプリプレグに貼り付けたものを金型内に配置して、金型を加熱する方法が提案されている(例えば特許文献1)。上記の方法は、金型を加熱する成形工程において、発泡剤の熱膨張(発泡剤の発泡)と、CFRPのプリプレグやエポキシ樹脂の硬化とを生じさせるものである。上記の方法によれば、表面層がCFRPから構成され、中身が発泡粒子を含むエポキシ樹脂の硬化物から構成された成形品を、1回の成形工程で得ることができる(上記の発泡粒子は、発泡剤が熱膨張したものである)。
特開2015−101670号公報
しかしながら、上記金型を用いる成形方法では、金型の加熱でエポキシ樹脂Eに含まれる発泡剤Zが熱膨張する際に、発泡剤Zの周囲にあるエポキシ樹脂Eが発泡剤Zによって加圧される。このため、上記の方法で得られる発泡体300(発泡粒子Hを含むエポキシ樹脂Eの硬化物300)は、図9に示すように発泡粒子Hの間にあるエポキシ樹脂Eの部分が薄膜であり、強度が非常に低いという問題があった。
また発泡体の強度を高めるために、発泡体を構成するエポキシ樹脂の中に繊維を含有させることが考えられる。しかしながらこの場合には、エポキシ樹脂の中に繊維を分散させることが必要であり、従来から使用される混練・攪拌装置ではエポキシ樹脂の中に繊維を分散させることが不可能であった。つまり従来から使用される混練・攪拌装置として、エポキシ樹脂と粉体(フィラー)との混合物を混練・攪拌する装置があるが、この装置を用いて、エポキシ樹脂と繊維との混合物を混練・攪拌する場合には、エポキシ樹脂の液中で繊維が絡み合ってしまう。このため、エポキシ樹脂の液中に繊維を分散させることができず、その結果、強度の高い発泡体を得ることができなかった。
本発明は、上記事項に鑑みてなされたものであって、その目的は、発泡体を製造するために使用されるシート材であって、強度の高い発泡体を得ることの可能なシート材、当該シート材を用いて発泡体を製造する製造方法、発泡体を製造するために使用される成形材料、及び当該成形材料を用いて中間体としてのシート材を製造する方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、次の項に記載の主題を包含する。
項1.発泡体を製造するために使用されるシート材であって、
エポキシ樹脂、未発泡の状態にある発泡剤、及び高温硬化剤を含有し、前記エポキシ樹脂と前記高温硬化剤との反応が生じていないことで未硬化の状態にある樹脂シートと、
前記樹脂シートに埋め込まれている繊維不織布とを有し、
前記発泡剤は、第1温度において発泡を開始し、前記高温硬化剤は、前記第1温度よりも高い第2温度において前記エポキシ樹脂との反応を開始するシート材。
項2.項1に記載のシート材を用いて、発泡体を製造する方法であって、
前記シート材を、前記第2温度以上の温度で加熱することで、前記発泡剤の熱膨張を生じさせた後、前記エポキシ樹脂と前記高温硬化剤との反応を生じさせて、前記シート材を硬化させる発泡硬化行程を有する発泡体の製造方法。
項3.前記シート材を板材の表面に貼り付ける貼付工程と、
前記シート材が貼り付けられた板材を用いて、内部の壁面に前記シート材が貼り付けられた箱体を形成する箱体形成工程とをさらに備え、
前記発泡硬化工程では、前記箱体が前記第2温度以上の温度で加熱される、請求項2に記載の発泡体の製造方法。
項4.前記板材や、前記箱体を構成する他の板材は、炭素繊維プリプレグである、項3に記載の発泡体の製造方法。
項5.発泡体を製造するために使用される成形材料であって、
樹脂組成物と、
繊維不織布とを含み、
前記樹脂組成物には、エポキシ樹脂と、第1温度において熱膨張を開始する発泡剤と、前記第1温度よりも高い第2温度において前記エポキシ樹脂との反応を開始する高温硬化剤と、前記第1温度よりも低い第3温度において前記エポキシ樹脂との反応を開始する低温硬化剤とが含まれる成形材料。
項6.前記エポキシ樹脂は、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂のいずれかであり、
前記低温硬化材は、アミンアダクト系の硬化剤、マイクロカプセル型の硬化剤のいずれかであり、
前記高温硬化剤は、ジシアンジアミド、芳香族アミン系の異性体、イミダゾール化合物、フェノールノボラック、クレゾールノボラック、又は酸無水物のうちのいずれか1種又は2種以上の組み合わせである、項5に記載の成形材料。
項7.前記繊維不織布は、ガラス繊維、カーボン繊維、有機繊維のいずれから形成されている項5又は6に記載の成形材料。
項8.前記発泡剤は、揮発性液体を熱可塑性高分子殻で内包した熱膨張性マイクロカプセル、或いは、加熱による分解で、窒素ガス、炭酸ガス、一酸化炭素、アンモニアガス、又は水素ガスを発生する薬剤である、請求項5乃至7のいずれかに記載の成形材料。
項9.項5乃至8のいずれかに記載の成形材料を用いて、中間体としてのシート材を製造する方法であって、
2つのロールの間に、前記繊維不織布や前記樹脂組成物を供給して、前記2つのロールによる加圧で、前記樹脂組成物に前記繊維不織布を埋め込む加圧工程と、
前記繊維不織布が埋め込まれた前記樹脂組成物を、前記第3温度以上前記第1温度未満の温度で加熱することで、前記低温硬化剤と前記高温硬化剤とのうち、前記低温硬化剤のみを前記エポキシ樹脂と反応させることで、前記樹脂組成物の粘性を高めて、前記樹脂組成物を、未硬化の樹脂シートにする加熱工程とを有するシート材の製造方法。
項10.前記加圧工程では、前記樹脂組成物の流れを境とする両側から前記繊維不織布が前記樹脂組成物に埋め込まれる項9に記載のシート材の製造方法。
項11.前記加圧工程では、ロールコーターが備える第1及び第2のロールの間に、一対の前記繊維不織布や、これらの間に流し込まれる前記樹脂組成物が供給されることで、第1及び第2のロールによる加圧によって、前記樹脂組成物の流れを境とする両側から前記繊維不織布が前記樹脂組成物に埋め込まれ、
前記加熱工程では、前記繊維不織布が埋め込まれた前記樹脂組成物が、乾燥炉内で前記第3温度以上前記第1温度未満の温度で加熱されることで、前記樹脂組成物が、前記未硬化の樹脂シートとされる項10に記載のシート材の製造方法。
項12.前記加圧工程では、ロールコーターが備える第1及び第2のロールの間に、一対の離型紙或いは離型フィルムや、これらの間に配置される一対の前記繊維不織布や、これらの間に流し込まれる前記樹脂組成物が供給され、
前記加熱工程では、前記繊維不織布が埋め込まれた前記樹脂組成物と、当該樹脂組成物を挟み込む前記一対の離型紙或いは離型フィルムとが、乾燥炉内で前記第3温度以上前記第1温度未満の温度で加熱されることで、前記一対の離型紙或いは離型フィルムに挟み込まれた前記樹脂組成物が、前記未硬化の樹脂シートとされる項11に記載のシート材の製造方法。
項13.前記加圧工程では、グラビアコーターが備える第3及び第4のロールの間に、前記繊維不織布が供給されるとともに、第3のロールの表面に塗布された前記樹脂組成物が、第3のロールの回転によって第3及び第4のロールの間に供給されることで、第3及び第4のロールによる加圧で、前記樹脂組成物の流れを境とする一方側から前記繊維不織布が樹脂組成物に埋め込まれ、
前記加熱工程では、前記繊維不織布が埋め込まれた前記樹脂組成物が、乾燥炉内で前記第3温度以上前記第1温度未満の温度で加熱されることで、前記繊維不織布が埋め込まれた前記樹脂組成物が、前記未硬化の樹脂シートとされる項9に記載のシート材の製造方法。
項14.前記加熱工程の後に実施される挟み込み工程をさらに有し、
前記挟み込み工程では、前記繊維不織布が前記樹脂シートに埋め込まれているシート材が、一対の離型紙或いは離型フィルムによって挟み込まれる請求項13に記載のシート材の製造方法。
項15.前記加圧工程の前に実施される塗布工程をさらに有し、 前記塗布工程では、第5のロールによって搬送される第1の離型紙或いは離型フィルムの表面に、コンマコーターを用いて前記樹脂組成物を塗布することが行われ、
前記加圧工程では、ロールコーターが備える第6及び第7のロールの間に、前記繊維不織布や、前記樹脂組成物が塗布された前記第1の離型紙或いは離型フィルムが供給されることで、第6及び第7のロールによる加圧で、前記樹脂組成物の流れを境とする一方側から前記繊維不織布が前記樹脂組成物に埋め込まれ、
前記加熱工程では、前記樹脂組成物が表面に塗布され、且つ、当該樹脂組成物に前記繊維不織布が埋め込まれている前記第1の離型紙或いは離型フィルムが、乾燥炉内で前記第3温度以上前記第1温度未満の温度で加熱されることで、前記繊維不織布が埋め込まれた樹脂組成物が、前記未硬化の樹脂シートとされる項9に記載のシート材の製造方法。
項16.前記加熱工程の後に実施される重ね合わせ工程をさらに有し、
前記重ね合わせ工程では、前記繊維不織布が前記樹脂シートに埋め込まれているシート材の上に第2の離型紙或いは離型フィルムが重ね合わされることで、前記シート材が、前記第1及び第2の離型紙或いは離型フィルムによって挟み込まれた状態とされる項15に記載のシート材の製造方法。
項17.項5乃至8のいずれかに記載の成形材料を用いて、中間体としてのシート材を製造する方法であって、
前記樹脂組成物を、前記第3温度以上前記第1温度未満の温度で加熱することで、前記低温硬化剤と前記高温硬化剤とのうち、前記低温硬化剤のみを前記エポキシ樹脂と反応させることで、前記樹脂組成物の粘性を高めて、前記樹脂組成物を、未硬化の樹脂シートにする加熱工程と、
2つのロールの間に、前記繊維不織布や前記樹脂シートを供給して、前記2つのロールによる加圧で、前記樹脂シートに前記繊維不織布の繊維を埋め込む加圧工程とを有するシート材の製造方法。
項18.前記加圧工程では、前記樹脂組成物の流れを境とする両側から前記繊維不織布が前記樹脂組成物に埋め込まれる項17に記載のシート材の製造方法。
項19.前記加熱工程では、前記樹脂組成物が、乾燥炉内で第3温度以上前記第1温度未満の温度で加熱されることで、前記樹脂組成物が、前記未硬化の樹脂シートとされ、
前記加圧工程では、熱ロールラミネーターが備える第8及び第9のロールの間に、一対の離型紙或いは離型フィルムと、これらの間に配置される一対の前記繊維不織布と、これらの間に配置される前記樹脂シートとを供給することで、第8及び第9のロールによる加熱及び加圧で、前記樹脂シートを軟化させて、前記樹脂シートの流れを境とする両側から前記繊維不織布が前記樹脂シートに埋め込まれる項18に記載のシート材の製造方法。
項20.前記加圧工程では、熱ロールラミネーターが備える第8及び第9のロールの間に、一対の離型紙或いは離型フィルムと、これらの間に配置される一対の前記繊維不織布と、これらの間に配置される前記樹脂シートとが供給される項19に記載のシート材の製造方法。
本発明のシート材や発泡体の製造方法によれば、第2温度以上の温度で加熱されることで、発泡剤の熱膨張が生じた後、エポキシ樹脂と高温硬化剤との反応が生じて、シート材が硬化することで、発泡体が得られる。発泡剤が熱膨張する間では、発泡剤の周囲にあるエポキシ樹脂が発泡剤によって加圧されることで、発泡粒子(熱膨張した発泡剤)の間にあるエポキシ樹脂の部分が薄膜になる現象が生じる一方で、発泡剤の熱膨張により、繊維不織布の繊維がほぐれていき、エポキシ樹脂の全体に繊維が行き渡る。これにより、発泡体は、発泡粒子の間で薄膜となっているエポキシ樹脂の部分に繊維が入り込んだものとなり、高い強度を有する。
本発明の成形材料やシート材の製造方法によれば、加圧によって樹脂組成物に繊維不織布を埋め込んだ後、繊維不織布が埋め込まれた樹脂組成物を第3温度以上前記第1温度未満の温度で加熱して樹脂組成物を樹脂シートとすること、或いは、樹脂組成物を第3温度以上第1温度未満の温度で加熱して樹脂シートを得た後、加圧によって樹脂シートに繊維不織布を埋め込むことによって、中間体としてのシート材を得ることができる。そして、シート材を第2温度以上の温度で加熱することで発泡体を得ることができる。
本発明の実施形態に係る発泡体を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るシート材を示す断面図である。 シート材を成形するために使用される成形システムを示す模式図である。 シート材を成形するために使用される成形システムを示す模式図である。 シート材を成形するために使用される成形システムを示す模式図である。 シート材を成形するために使用される成形システムを示す模式図である。 本発明の実施形態に係る発泡体を備える成形品を製造する方法を示す断面図である。 従来の発泡体を示す断面図である。 従来のシート材を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を説明する。図1は、本発明の実施形態に係る発泡体1を示す断面図である。
発泡体1は、硬化したエポキシ樹脂Eの中に発泡粒子Hや繊維Sを含むものである。この発泡体1は、発泡粒子Hの周囲にあるエポキシ樹脂Eの部分に繊維Sが分散していることで高い強度を有しており、航空機、自動車、ロボット、机、ドア、レーシングカー等を製造するために使用され得る。
上記の発泡体1は、樹脂組成物4(後述の図3〜図6)と繊維不織布5(後述の図2〜図6)とを含む成形材料を用いて製造される。
繊維不織布5は、ガラス繊維、カーボン繊維、有機繊維のいずれから形成されている。
樹脂組成物4には、エポキシ樹脂と、発泡剤6(後述の図2)と、高温硬化剤と、低温硬化剤とが含まれている。発泡剤6は第1温度において熱膨張を開始するものである。高温硬化剤は、第1温度よりも高い第2温度においてエポキシ樹脂との反応を開始するものである。低温硬化剤は、第1温度よりも低い第3温度においてエポキシ樹脂との反応を開始するものである(高温硬化剤の「高温」は、第2温度が第1温度よりも高いことで記載し、低温硬化剤の「低温」は、第3温度が第1温度よりも低いことで記載している)。
エポキシ樹脂は、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂のいずれかである。
ビスフェノール型エポキシ樹脂には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂などが含まれる。
ノボラック型エポキシ樹脂には、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂などが含まれる。
グリシジルアミン型エポキシ樹脂には、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジルアミノフェノール、テトラグリシジルキシレンジアミンなどの樹脂が含まれる。
ナフタレン型エポキシ樹脂は、常温で液状を呈するものである。このナフタレン型エポキシ樹脂には、固形であったものを液状に溶かしたものも含まれる。
発泡剤6は、例えば80℃〜200℃の範囲内にある第1温度において熱膨張を開始するものである。
発泡剤6は、例えば、揮発性液体を熱可塑性高分子殻(シェル)で内包した熱膨張性マイクロカプセルや、加熱による分解で窒素ガス・炭酸ガス・一酸化炭素、アンモニアガス・水素ガス等のガスを発生する薬剤である。
上記の熱膨張性マイクロカプセルとして、例えば、Expancel(日本フィライト株式会社製)や、マツモトマイクロスフェアー(松本油脂製薬株式会社製)を使用できる。
上記加熱による分解でガスを発生する薬剤として、例えば、ビニホール,スパンセル,セルラー,セルボン,ネオセルボン,エクセラー(永和化成工業株式会社)を使用できる。
なお発泡剤6は、110〜150℃で発泡を開始するものが好ましい。また発泡剤6の含有量は、エポキシ樹脂100質量部に対して、10〜30質量部であることが好ましい。発泡剤6の含有量が10質量部未満である場合には、充分な発泡量が得られない。発泡剤6の含有量が30質量部を超える場合には、発泡量が多くなりすぎて、発泡体1の強度の低下等が生じ得る。
高温硬化剤は、例えば120〜180℃の範囲内にある第2温度において、エポキシ樹脂との反応を開始して、分子量を増大させ且つ架橋するものである。
上記の高温硬化剤として、例えば、ジシアンジアミド、芳香族アミン系の異性体、イミダゾール化合物、フェノールノボラック、クレゾールノボラック、又は酸無水物のうちのいずれか1種又は2種以上の組み合わせを使用できる。
なお樹脂組成物4の単位体積当たりにおける高温硬化剤の添加量は、最適添加量とされる量の1/5〜4/5の量とすることが好ましい。高温硬化剤の添加量が最適添加量の1/5未満では、高温硬化剤の不足による耐熱性等の発泡体1の物性が低下する。高温硬化剤の添加量が最適添加量の4/5を超えると、高温硬化剤の含有量が過剰となり、耐湿性の低下等が生じる。
低温硬化剤は、例えば60℃〜120℃の範囲内にある第3温度において、エポキシ樹脂との反応を開始して、分子量を増大させるものである。
低温硬化剤は、例えば、アミンアダクト型潜在性硬化剤、固形或いは液状の変性アミン化合物、マイクロカプセル型潜在性硬化促進剤、ポリアミドアミンを含有する硬化剤、ポリチオールを含有する硬化剤である。
上記のアミンアダクト型潜在性硬化剤として、アミキュアPN-23,PN-F,PN-23J,PN-31J,PN-40J(味の素ファインテクノ株式会社製)や、アデカハードナーEH5030S(株式会社ADEKA製)を使用できる。
また上記の固形の変性アミン化合物として、フジキュアーFXR-1020 FXR-1081 FXR-1121 FXR-1032(株式会社T&K TOKA製)を使用できる。
また上記の液状の変性アミン化合物として、フジキュアー7001 7500(株式会社T&K TOKA製)を使用できる。
また上記のマイクロカプセル型潜在性硬化促進剤として、ノバキュアHX3941HP,ノバキュアHX3921HP,ノバキュアHX3748、ノバキュアHX3742,ノバキュアHX3741,ノバキュアHX3722,ノバキュアHX3721,ノバキュアHX3613,ノバキュアHX3088(旭化成イーマテリアルズ株式会社製)を使用できる。
また上記のポリアミドアミンを含有する硬化剤として、EPCLON B-065(DIC株式会社製)を使用できる。
また上記のポリチオールを含有する硬化剤として、カレンズMT PE1(昭和電工株式会社製)を使用できる。
なお樹脂組成物4の単位体積当たりにおける低温硬化剤の添加量は、最適添加量とされる量の1/5〜4/5の量とすることが好ましい。低温硬化剤の添加量が最適添加量の1/5未満では、樹脂組成物4の粘度を高める効果が乏しくなる。低温硬化剤の添加量が最適添加量の4/5を超えると、樹脂組成物4の粘度が高くなりすぎて発泡が生じ難くなる虞がある。
図1に示す発泡体1を製造する際には、まず、上述した樹脂組成物4や繊維不織布5を含む成形材料を用いて、中間体としてのシート材10(図2)を製造することが行われ、この後、シート材10を加熱することで発泡体1が製造される。以下、シート材10の特徴や、シート材10の製造方法について説明する。
図2に示すように、シート材10は、樹脂シート11や、上述した繊維不織布5を有するものであり、樹脂シート11の中に繊維不織布5が埋め込まれている。
樹脂シート11は、上述した樹脂組成物4を第3温度以上第1温度未満の温度で加熱することで形成されたものであり、樹脂シート11には、未反応のエポキシ樹脂や、未反応の高温硬化剤や、未発泡の発泡剤6や、低温硬化物とエポキシ樹脂との反応物(硬化したエポキシ樹脂)が含まれている。すなわち、樹脂組成物4が第3温度以上の温度で加熱されたことで、樹脂組成物4に含まていた低温硬化剤が、樹脂組成物4に含まていたエポキシ樹脂の一部と反応を生じており、このことから、樹脂シート11は、低温硬化物とエポキシ樹脂との反応物を含み、粘性が高められたものとなっている。また樹脂組成物4の加熱温度が第1温度未満であり第2温度に達していなかったことで、樹脂組成物4に含まれていた高温硬化剤はエポキシ樹脂と反応しておらず、このことから、樹脂シート11は、未反応のエポキシ樹脂や高温硬化剤を含み、未硬化の状態とされている。さらに樹脂組成物4の加熱温度が第2温度未満であったことで、樹脂シート11には、発泡剤6が未発泡の状態(熱膨張していない状態)で含まれている。
図3〜図6は、上述した樹脂組成物4や繊維不織布5を含む成形材料を用いて、中間体としてのシート材10(図2)を製造可能な成形システム20,21,22,23を示す模式図である。このうち、図3〜図5に示す成形システム20,21,22は、以下に示すタイプ1の方法でシート材10を製造し、図6に示す成形システム23は、以下に示すタイプ2の方法でシート材10を製造するものである。
<タイプ1の方法>
2つのロールの間に、繊維不織布5や樹脂組成物4を供給して、2つのロールによる加圧で、樹脂組成物4に繊維不織布5を埋め込む加圧工程を行った後、
繊維不織布5が埋め込まれた樹脂組成物4を、第3温度以上第1温度未満の温度で加熱することで、低温硬化剤と高温硬化剤とのうち、低温硬化剤のみをエポキシ樹脂と反応させることで、樹脂組成物4の粘性を高めて、樹脂組成物4を未硬化の樹脂シート11にする加熱工程を行うシート材10の製造方法。
<タイプ2の方法>
樹脂組成物4を、第3温度以上第1温度未満の温度で加熱することで、低温硬化剤と高温硬化剤とのうち、低温硬化剤のみをエポキシ樹脂と反応させることで、樹脂組成物4の粘性を高めて、樹脂組成物4を未硬化の樹脂シート11にする加熱工程を行った後、
2つのロールの間に、繊維不織布5や樹脂シート11を供給して、2つのロールによる加圧で、樹脂シート11に繊維不織布5を埋め込む加圧工程を行うシート材10の製造方法。
タイプ1の方法と、タイプ2の方法とは、いずれも、樹脂組成物4を第3温度以上第1温度未満の温度で加熱することで樹脂組成物4を樹脂シート11にするものであるが、タイプ1の方法では、樹脂シート11になる以前の樹脂組成物4に繊維不織布5が埋め込まれるのに対して、タイプ2の方法では、樹脂シート11に繊維不織布5が埋め込まれる。
また上述したように、図3〜図5の成形システム20,21,22は、いずれもタイプ1の方法を採用するものではあるが、図3の成形システム20では、加圧工程において、樹脂組成物4の流れを境とする両側から、繊維不織布5,5が樹脂組成物4に埋め込まれるのに対して、図4及び図5の成形システム21,22では、加圧工程において、樹脂組成物4の流れを境とする一方側のみから、繊維不織布5が樹脂組成物4に埋め込まれる。またタイプ2の方法を採用する図6の成形システム23では、加圧工程において、樹脂シート11の流れを境とする両側から、繊維不織布5,5が樹脂シート11に埋め込まれる。
以下、図3〜図6に示す成形システム20,21,22,23で行われる工程の詳細について説明する。
図3に示す成形システム20では、加圧工程がロールコーター30によって実施され、加熱工程が乾燥炉100によって実施される。
加圧工程では、ロールコーター30が備える第1及び第2のロール31,32の間に、一対の離型紙33,33或いは離型フィルムや、これら離型紙33,33或いは離型フィルムの間に配置される一対の繊維不織布5,5や、これら不織布5,5の間に流し込まれる樹脂組成物4を供給することが行われる。これにより、第1及び第2のロール31,32による加圧によって、樹脂組成物4の流れを境とする両側から繊維不織布5,5が樹脂組成物4に埋め込まれる。
加熱工程では、繊維不織布5,5が埋め込まれた樹脂組成物4と、当該樹脂組成物4を挟み込む一対の離型紙33,33或いは離型フィルムとが、乾燥炉100内で第3温度以上第1温度未満の温度で加熱される。これにより、樹脂組成物4が、未硬化の樹脂シート11とされる。この結果、繊維不織布5,5が樹脂シート11に埋め込まれたシート材10が、一対の離型紙33,33或いは離型フィルムに挟み込まれた状態で得られる。
図4に示す成形システム21では、加圧工程がグラビアコーター35によって実施され、加熱工程が乾燥炉100によって実施される。
加圧工程では、グラビアコーター35が備える第3及び第4のロール36,37の間に、繊維不織布5を供給するとともに、第3のロール36の表面に塗布された樹脂組成物4を、第3のロール36の回転によって第3及び第4のロール36,37の間に供給することが行われる。これにより、第3及び第4のロール36,37による加圧で、樹脂組成物4の流れを境とする一方側から繊維不織布5が樹脂組成物4に埋め込まれる。
加熱工程では、繊維不織布5が埋め込まれた樹脂組成物4が、乾燥炉100内で第3温度以上第1温度未満の温度で加熱される。これにより、樹脂組成物4が、未硬化の樹脂シート11とされる。この結果、繊維不織布5が樹脂シート11に埋め込まれたシート材10が得られる。この後、一対の離型紙38,38或いは離型フィルムによって、シート材10を挟み込む挟み込み工程が実施される。
図5に示す成形システム22では、加圧工程が実施される以前に、第1の離型紙45或いは離型フィルムに樹脂組成物4を塗布する塗布工程が実施される。塗布工程はコンマコーター41や第5のロール42によって実施され、加圧工程はロールコーター43によって実施され、加熱工程は乾燥炉100によって実施される。
塗布工程では、第5のロール42によって搬送される第1の離型紙45或いは離型フィルムの表面に、コンマコーター41を用いて樹脂組成物4を塗布することが行われる。
ついで加圧工程では、ロールコーター43が備える第6及び第7のロール46,47の間に、樹脂組成物4が塗布された第1の離型紙45或いは離型フィルムや、繊維不織布5を供給することが行われる。これにより、第6及び第7のロール46,47による加圧で、樹脂組成物4の流れを境とする一方側から繊維不織布5が樹脂組成物4に埋め込まれる(離型紙45或いは離型フィルムの表面に塗布された樹脂組成物4に、繊維不織布5が埋め込まれる)。
ついで加熱工程では、樹脂組成物4が表面に塗布され、且つ、樹脂組成物4に繊維不織布5が埋め込まれている第1の離型紙45或いは離型フィルムが、乾燥炉100内で第3温度以上第1温度未満の温度で加熱される。これにより、樹脂組成物4が未硬化の樹脂シート11とされる。この結果、繊維不織布5が樹脂シート11に埋め込まれたシート材10が、第1の離型紙45或いは離型フィルムの表面に貼り付いた状態で得られる。この後、シート材10の上に第2の離型紙48或いは離型フィルムを重ね合せる重ね合わせ工程が実施されることで、一対の離型紙45,48或いは離型フィルムによって、シート材10が挟み込まれた状態とされる。
図6に示す成形システム23は、上述したタイプ2の方法を採用するものであり、加熱工程が乾燥炉100によって実施され、加圧工程が熱ロールラミネーター50によって実施される。
加熱工程では、樹脂組成物4が、乾燥炉100内で第3温度以上第1温度未満の温度で加熱される。これにより、樹脂組成物4が、未硬化の樹脂シート11とされる。
加圧工程では、熱ロールラミネーター50が備える第8及び第9のロール51,52の間に、一対の離型紙53,53或いは離型フィルムと、これら離型紙53,53或いは離型フィルムの間に配置される一対の繊維不織布5,5と、これら不織布5,5の間に配置される樹脂シート11とを供給することで、第8及び第9のロール51,52による加熱及び加圧で、樹脂シート11を軟化させて、樹脂シート11の流れを境とする両側から繊維不織布5,5が樹脂シート11に埋め込まれる。これにより、繊維不織布5,5が樹脂シート11に埋め込まれたシート材10が、一対の離型紙53,53或いは離型フィルムに挟み込まれた状態で得られる。
以上の成形システム20,21,22,23で実施される製法によれば、樹脂組成物4や樹脂シート11に繊維不織布5が埋没されることで、エポキシ樹脂に繊維Sが含有されたシート材10(図2)が得られる。このシート材10は、常温に冷却されることで、流動性のないエポキシ樹脂の中に繊維Sを含有したものとなる。
シート材10から発泡体1を製造する際には、金型内や乾燥炉内で、シート材10を第2温度以上の温度で加熱することが行われる。この加熱は、発泡剤6の熱膨張を生じさせた後、エポキシ樹脂と高温硬化剤との反応を生じさせて、シート材10を硬化させるものであり、その結果、発泡体1が得られる。上述した発泡剤6の熱膨張が生じる間では、発泡剤6の周囲にあるエポキシ樹脂Eが発泡剤6によって加圧されることで、発泡粒子H(熱膨張した発泡剤6)の間にあるエポキシ樹脂Eの部分が薄膜になる現象が生じる一方で、発泡剤6の熱膨張により、繊維不織布5の繊維Sがほぐれていき、エポキシ樹脂Eの全体に繊維Sが行き渡る現象も生じる。これにより、発泡体1は、発泡粒子Hの間で薄膜となっているエポキシ樹脂Eの部分に繊維Sが入り込んだものとなり、高い強度を有する。
なお、繊維不織布5に含まれる繊維Sの長さは、3mm以上50mm以下とすることが好ましい。繊維Sの長さが3mmよりも短い場合は、繊維不織布5としての取り扱い上、バインダーを多く使う必要があり、発泡剤6の膨張を阻害する。繊維Sの長さが50mmより長い場合には、エポキシ樹脂Eにおける繊維Sの分散が不均一になる。
また図3〜図5の成形システム20,21,22による製法では、樹脂組成物4に埋め込む繊維不織布5の目付を調整することで、発泡剤6を除いた樹脂組成物4の中に30〜50vol%の繊維Sを充填することが好ましい。また図6の成形システム23による製法では、樹脂シート11に埋め込む繊維不織布5の目付を調整することで、発泡剤6を除いた樹脂シート11の中に30〜50vol%の繊維Sを充填することが好ましい。樹脂組成物4や樹脂シート11における繊維Sの充填割合が30vol%より低い場合には、繊維Sによる補強が現れ難い。また繊維Sの充填割合が50vol%を超えるとエポキシ樹脂中への繊維Sの埋め込みが困難となり、シート材10から繊維Sが露出した状態となって、シート材10と他の素材(例えば離型紙或いは離型フィルム)との接着が不良となる。
また発泡体1が膨張していく過程で、繊維不織布5の繊維Sをほぐして、エポキシ樹脂Eの全体に繊維Sを分散させるために、繊維不織布5の繊維密度は低いほうがよい。例えば、繊維不織布5がガラス繊維から形成される場合には、繊維不織布5の繊維密度は0.10g/cm以上0.13g/cm以下とされることが好ましい。
また上述したように、繊維不織布5は、ガラス繊維・カーボン繊維・有機繊維等から形成され得るが、シート材10の製造コストを抑える観点においては、安価なガラス繊維を使用することが好ましい。またエポキシ樹脂と繊維との接着性を高める観点においては、ガラス繊維やカーボン繊維を使用することが好ましく、特にカーボン繊維を使用することが好ましい。また、カーボン繊維が使用される場合には、ガラス繊維が使用される場合に比べて、シート材10を軽量且つ高強度のものにすることができる。また環境面から、繊維複合材の原料、中間品、成形品から排出される不具合品、半端品、品質低下品、廃棄品等を再利用(リサイクル)することが望まれており、この再利用(リサイクル)を図る観点においては、カーボン繊維を使用することが好ましい。
また図6の製法によれば、樹脂シート11の流れを境とする両側から繊維不織布5,5が樹脂シート11に埋め込まれることで、樹脂シート11の表面側或いは裏面側に繊維Sを確実に位置づけることができる。このため、発泡体1の表面側或いは裏面側に、繊維Sを含まない発泡樹脂層が形成されることを回避できる。
また上述したタイプ1の製法(図3〜図5の製法)によって、樹脂組成物4に繊維不織布5を埋め込む場合には、樹脂組成物4の粘度が低いことで、図4や図5の製法のように、樹脂組成物4の流れを境とする一方側のみから繊維不織布5が樹脂組成物4に埋め込まれてもよいが、図3の製法のように、樹脂組成物4の流れを境とする両側から繊維不織布5,5が樹脂組成物4に埋め込まれば、発泡体1の表面側或いは裏面側に、繊維Sを含まない発泡樹脂層が形成されることを確実に防止できる。
また図3〜図6の成形システム20,21,22,23による製法では、樹脂シート11を保護するために、樹脂シート11を一対の離型紙或いは離型フィルムで挟み込んでいるが、例えば、樹脂シート11の形成後、直ちに発泡体1の製造が開始される場合などには、必ずしも、樹脂シート11を一対の離型紙或いは離型フィルムで挟み込まなくてもよい。この場合、図3〜図6の成形システム20,21,22,23による製法は、それぞれ以下のように変更され得る。
<図3の成形システム20による製法の変更例>
図3の成形システム20による製法では、一対の離型紙33,33或いは離型フィルムが省略されることで、加圧工程では、ロールコーター30が備える第1及び第2のロール31,32の間に、一対の繊維不織布5,5や、これら不織布5,5の間に流し込まれる樹脂組成物4が供給されることで、第1及び第2のロール31,32による加圧によって、樹脂組成物4の流れを境とする両側から繊維不織布5,5が樹脂組成物4に埋め込まれる。そして、加熱工程では、繊維不織布5,5が埋め込まれた樹脂組成物4が、乾燥炉100内で第3温度以上第1温度未満の温度で加熱されることで、樹脂組成物4が、未硬化の樹脂シートとされる。
<図4の成形システム21による製法の変更例>
図4の成形システム21による製法では、グラビアコーター35による加圧工程や、乾燥炉100による加熱工程のみが実施されて、一対の離型紙38,38或いは離型フィルムによってシート材10を挟み込む工程(挟み込み工程)は省略される。
<図5の成形システム22による製法の変更例>
図5の成形システム22による製法では、コンマコーター41や第5のロール42による塗布工程や、ロールコーター43による加圧工程や、乾燥炉100による加熱工程のみが実施されて、シート材10の上に第2の離型紙48或いは離型フィルムを重ね合せる重ね合わせ工程は省略される(第1の離型紙45或いは離型フィルムについては、塗布工程や加圧工程や加熱工程で使用される)。
<図6の成形システム23による製法の変更例>
図6の成形システム23による製法では、加熱工程において、樹脂組成物4が、乾燥炉100内で第3温度以上第1温度未満の温度で加熱されることで、樹脂組成物4が、未硬化の樹脂シート11とされる。そして、加圧工程では、一対の離型紙53,53或いは離型フィルムが省略されることで、熱ロールラミネーター50が備える第8及び第9のロール51,52の間に、一対の繊維不織布5,5と、これら不織布5,5の間に配置される樹脂シート11とが供給されて、第8及び第9のロール51,52による加熱及び加圧で、樹脂シート11が軟化して、樹脂シート11の流れを境とする両側から繊維不織布5,5が樹脂シート11に埋め込まれる。
また上述した実施形態では、樹脂組成物4を粘性の高い樹脂シート11とすべく、樹脂組成物4に低温硬化剤を含有させているが、エポキシ樹脂と発泡剤6と高温硬化剤との混合物から、形状安定性を有する樹脂シート11が得られる場合には、低温硬化剤は樹脂組成物4に含まれなくてもよい。この場合、樹脂組成物4を第3温度以上第1温度未満の温度で加熱する工程は省略される。
次に、本発明の発泡体1を備える成形品の製造方法の一例について説明する。
図7は、発泡体1を備える成形品70の製造方法を示す概略断面図である。図7(b)に示す成形品70は、外郭が炭素繊維強化プラスチック複合材料71(CFRP71)から構成され、中身が発泡体1から構成されるものであり、机の天板、ドア、レーシングカーのウィング等として使用される。図7に示す方法は、シート材10の加熱によって発泡体1を得ると同時に、成形品70を完成させるものである。以下、図7に示す方法について具体的に説明する。
まず、シート材10を、板材72の表面に貼り付ける貼付工程が実施される。板材72は、炭素繊維の繊維材料に、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、或いは不飽和ポリエステル樹脂を含ませた炭素繊維プリプレグである。繊維材料に含まれる樹脂は、半硬化状態(溶剤が蒸発して揮発分がなくなった状態から一部硬化反応が進んだ状態)とされており、常温で、表面にタック性がある半固体状から、固体状を呈している。
ついで、シート材10が貼り付けられた板材72(以下、貼付板材72)と、他の板材73とを組み合わせることで、図5に示す箱体74を組み立てる組み立て工程が実施される。箱体74は、上壁及び下壁が貼付板材72によって構成され、上壁と下壁とを繋ぐ側壁が、他の板材72から構成されたものである。この箱体74は、貼付板材72や板材73によって囲まれる内部空間75を有しており、当該内部空間75の壁面にシート材10が貼り付けられたものとされる。他の板材73は、貼付板材72と同様、炭素繊維プリプレグからなる。また箱体74を構成する板材72,73は、螺子、接着剤、凹凸嵌合など、公知の手段・方法によって、接合されて一体とされる。
ついで、箱体74を、第2温度以上の温度とされた金型内部に投入することで、箱体74を加熱する発泡硬化工程が実施される。この発泡硬化工程が実施される間では、まずシート材10の温度が第1温度に到達することで、シート材10に含まれる発泡剤6の熱膨張が生じる。この際には、シート材10の側方が板材73で囲まれ、シート材10の下方或いは上方に貼付板材72が位置することで、発泡剤6の熱膨張によるシート材10の拡大が、貼付板材72が存在しない上方或いは下方に生じる(下側のシート材10では、シート材10の拡大が上方に生じ、上側のシート材10では、シート材10の拡大が下方に生じる)。そして先の貼付工程で貼付板材72に貼り付けられるシート材10の厚さ等を調整しておくことで、図7(b)に示すように、箱体74の内部空間75がシート材10で満たされるまで、発泡剤6の熱膨張によるシート材10の拡大が生じる。そして発泡剤6の熱膨張が終了した後に、シート材10の温度が第2温度に到達することで、シート材10に含まれる高温硬化剤とエポキシ樹脂との反応が生じて、シート材10が硬化して発泡体1が得られる。
そして上記の発泡硬化工程では、板材72,73を構成する炭素繊維プリプレグも加熱されることで、当該炭素繊維プリプレグに含まれる半硬化状態の樹脂も硬化する。すなわち炭素繊維プリプレグに含まれる樹脂は、一旦、溶融してから、高分子化及び架橋反応が進むことで、ゲル化して硬化する。この硬化によって、炭素繊維プリプレグであった板材72,73がそれぞれCFRP71になる。
そして上記の発泡硬化工程によって、シート材10が硬化した発泡体1となり、炭素繊維プリプレグであった板材72,73がCFRP71となることで、外郭がCFRP71から構成され、中身が発泡体1から構成された成形品70が得られる。
上記の成形品70の製造方法によれば、発泡体1の完成と同時に、外郭がCFRP71から構成され、中身が発泡体1から構成された成形品70が得られる。したがって、発泡体を得た後に発泡体をCFRPに接合するような手間を要せず、外郭がCFRP71から構成され、中身が発泡体1から構成された成形品70を容易に得ることができる。
なお上記の方法は、箱体74の上壁及び下壁を、貼付板材72(シート材10を貼り付けた板材72)によって構成するものであるが、箱体74のあらゆる壁が貼付板材72で構成され得る。なお図7のように、箱体74の上壁及び下壁を、シート材10を貼り付けた貼付板材72によって構成すれば、発泡剤6の膨張によるシート材10の拡大が、内部空間の上側及び下側から接近するよう生じて、上側及び下側のシート材10が会合することで、内部空間75を発泡体1によって閉塞することができる。これにより中実で高強度な成形品70を得ることができる。また、必ずしも複数の板材72,73を用いて箱体74を構成する必要はなく、一つの板材72を金型内部に投入して、当該一つの板材72に貼り付けたシート材10の発泡及び硬化を生じさせることで、板材72に発泡体1が付いた発泡体を得てもよい。
また本発明者らは、本発明の樹脂シート11から得られる発泡体1の強度を確認する試験を行っている。以下、この試験について説明する。
本試験では、図6の成形システム23を用いて、実施例のシート材や比較例のシート材を作成した。
実施例のシート材は、樹脂シート11(サンユレック株式会社製DRS−119)にガラス繊維からなる繊維不織布5(オリベスト株式会社製:FEO−045)を埋め込んだものである。実施例のシート材10が製造される際には、乾燥炉100による加熱工程で厚さ5mmの樹脂シート11が形成され、熱ロールラミネーター50による加圧工程で樹脂シート11の流れの両側から繊維不織布5,5を樹脂シート11に埋め込むことが行われており、樹脂シート11には発泡倍率が8倍の発泡剤6が含まれ、繊維不織布5,5の目付は45g/mとされている。
比較例のシート材は、乾燥炉100による加熱工程のみから得られる樹脂シート11(サンユレック株式会社製DRS−119)である。つまり、比較例のシート材は、熱ロールラミネーター50による加圧工程が行われていないものであり、実施例のシート材から繊維不織布5,5を省略したものに相当する。
そして、実施例のシート材を加熱することで実施例の発泡体を得て、比較例のシート材を加熱することで比較例の発泡体を得た。そして、実施例や比較例の発泡体をそれぞれ24mm幅長さ100mmに切断することで、実施例の発泡体の試験片や、比較例の発泡体の試験片を得て、これら試験片に対して曲げ試験を行った。この試験は、各試験片の中央に荷重を負荷して、各試験片の曲げ強さを確認したものである。その結果、以下の表1に示す測定値が得られた。
表1に示す測定値から、実施例の発泡体の試験片では、比較例の発泡体の試験片よりも、7倍以上の曲げ強さを有することが確認された。このことから、繊維不織布5が埋め込まれた本発明のシート材によれば、繊維不織布5が埋め込まれていないシート材に比べて、曲げ強度の高い発泡体が得られることが確認された。
1 発泡体、
4 樹脂組成物、
5 繊維不織布、
6 発泡剤、
10 シート材、
11 樹脂シート、
30 ロールコーター、
31 第1のロール
32 第2のロール
33,38,45,48,53 離型紙、
35 グラビアコーター、
36 第3のロール
37 第4のロール
41 コンマコーター、
42 第5のロール、
43 ロールコーター、
46 第6のロール、
47 第7のロール、
50 熱ロールラミネーター、
51 第8のロール、
52 第9のロール、
72 板材、
73 箱体を構成する他の板材、
74 箱体、
75 内部空間、
100 乾燥炉、
E エポキシ樹脂、
H 発泡粒子、
S 繊維

Claims (20)

  1. 発泡体を製造するために使用されるシート材であって、
    エポキシ樹脂、未発泡の状態にある発泡剤、及び高温硬化剤を含有し、前記エポキシ樹脂と前記高温硬化剤との反応が生じていないことで未硬化の状態にある樹脂シートと、
    前記樹脂シートに埋め込まれている繊維不織布とを有し、
    前記発泡剤は、第1温度において発泡を開始し、前記高温硬化剤は、前記第1温度よりも高い第2温度において前記エポキシ樹脂との反応を開始するシート材。
  2. 請求項1に記載のシート材を用いて、発泡体を製造する方法であって、
    前記シート材を、前記第2温度以上の温度で加熱することで、前記発泡剤の熱膨張を生じさせた後、前記エポキシ樹脂と前記高温硬化剤との反応を生じさせて、前記シート材を硬化させる発泡硬化行程を有する発泡体の製造方法。
  3. 前記シート材を板材の表面に貼り付ける貼付工程と、
    前記シート材が貼り付けられた板材を用いて、内部の壁面に前記シート材が貼り付けられた箱体を形成する箱体形成工程とをさらに備え、
    前記発泡硬化工程では、前記箱体が前記第2温度以上の温度で加熱される、請求項2に記載の発泡体の製造方法。
  4. 前記板材や、前記箱体を構成する他の板材は、炭素繊維プリプレグである、請求項3に記載の発泡体の製造方法。
  5. 発泡体を製造するために使用される成形材料であって、
    樹脂組成物と、
    繊維不織布とを含み、
    前記樹脂組成物には、エポキシ樹脂と、第1温度において熱膨張を開始する発泡剤と、前記第1温度よりも高い第2温度において前記エポキシ樹脂との反応を開始する高温硬化剤と、前記第1温度よりも低い第3温度において前記エポキシ樹脂との反応を開始する低温硬化剤とが含まれる成形材料。
  6. 前記エポキシ樹脂は、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂のいずれかであり、
    前記低温硬化材は、アミンアダクト系の硬化剤、マイクロカプセル型の硬化剤のいずれかであり、
    前記高温硬化剤は、ジシアンジアミド、芳香族アミン系の異性体、イミダゾール化合物、フェノールノボラック、クレゾールノボラック、又は酸無水物のうちのいずれか1種又は2種以上の組み合わせである請求項5に記載の成形材料。
  7. 前記繊維不織布は、ガラス繊維、カーボン繊維、有機繊維のいずれから形成されている請求項5又は6に記載の成形材料。
  8. 前記発泡剤は、揮発性液体を熱可塑性高分子殻で内包した熱膨張性マイクロカプセル、或いは、加熱による分解で、窒素ガス、炭酸ガス、一酸化炭素、アンモニアガス、又は水素ガスを発生する薬剤である、請求項5乃至7のいずれかに記載の成形材料。
  9. 請求項5乃至8のいずれかに記載の成形材料を用いて、中間体としてのシート材を製造する方法であって、
    2つのロールの間に、前記繊維不織布や前記樹脂組成物を供給して、前記2つのロールによる加圧で、前記樹脂組成物に前記繊維不織布を埋め込む加圧工程と、
    前記繊維不織布が埋め込まれた前記樹脂組成物を、前記第3温度以上前記第1温度未満の温度で加熱することで、前記低温硬化剤と前記高温硬化剤とのうち、前記低温硬化剤のみを前記エポキシ樹脂と反応させることで、前記樹脂組成物の粘性を高めて、前記樹脂組成物を、未硬化の樹脂シートにする加熱工程とを有するシート材の製造方法。
  10. 前記加圧工程では、前記樹脂組成物の流れを境とする両側から前記繊維不織布が前記樹脂組成物に埋め込まれる請求項9に記載のシート材の製造方法。
  11. 前記加圧工程では、ロールコーターが備える第1及び第2のロールの間に、一対の前記繊維不織布や、これらの間に流し込まれる前記樹脂組成物が供給されることで、第1及び第2のロールによる加圧によって、前記樹脂組成物の流れを境とする両側から前記繊維不織布が前記樹脂組成物に埋め込まれ、
    前記加熱工程では、前記繊維不織布が埋め込まれた前記樹脂組成物が、乾燥炉内で前記第3温度以上前記第1温度未満の温度で加熱されることで、前記樹脂組成物が、前記未硬化の樹脂シートとされる請求項10に記載のシート材の製造方法。
  12. 前記加圧工程では、ロールコーターが備える第1及び第2のロールの間に、一対の離型紙或いは離型フィルムや、これらの間に配置される一対の前記繊維不織布や、これらの間に流し込まれる前記樹脂組成物が供給され、
    前記加熱工程では、前記繊維不織布が埋め込まれた前記樹脂組成物と、当該樹脂組成物を挟み込む前記一対の離型紙或いは離型フィルムとが、乾燥炉内で前記第3温度以上前記第1温度未満の温度で加熱されることで、前記一対の離型紙或いは離型フィルムに挟み込まれた前記樹脂組成物が、前記未硬化の樹脂シートとされる請求項11に記載のシート材の製造方法。
  13. 前記加圧工程では、グラビアコーターが備える第3及び第4のロールの間に、前記繊維不織布が供給されるとともに、第3のロールの表面に塗布された前記樹脂組成物が、第3のロールの回転によって第3及び第4のロールの間に供給されることで、第3及び第4のロールによる加圧で、前記樹脂組成物の流れを境とする一方側から前記繊維不織布が樹脂組成物に埋め込まれ、
    前記加熱工程では、前記繊維不織布が埋め込まれた前記樹脂組成物が、乾燥炉内で前記第3温度以上前記第1温度未満の温度で加熱されることで、前記繊維不織布が埋め込まれた前記樹脂組成物が、前記未硬化の樹脂シートとされる請求項9に記載のシート材の製造方法。
  14. 前記加熱工程の後に実施される挟み込み工程をさらに有し、
    前記挟み込み工程では、前記繊維不織布が前記樹脂シートに埋め込まれているシート材が、一対の離型紙或いは離型フィルムによって挟み込まれる請求項13に記載のシート材の製造方法。
  15. 前記加圧工程の前に実施される塗布工程をさらに有し、
    前記塗布工程では、第5のロールによって搬送される第1の離型紙或いは離型フィルムの表面に、コンマコーターを用いて前記樹脂組成物を塗布することが行われ、
    前記加圧工程では、ロールコーターが備える第6及び第7のロールの間に、前記繊維不織布や、前記樹脂組成物が塗布された前記第1の離型紙或いは離型フィルムが供給されることで、第6及び第7のロールによる加圧で、前記樹脂組成物の流れを境とする一方側から前記繊維不織布が前記樹脂組成物に埋め込まれ、
    前記加熱工程では、前記樹脂組成物が表面に塗布され、且つ、当該樹脂組成物に前記繊維不織布が埋め込まれている前記第1の離型紙或いは離型フィルムが、乾燥炉内で前記第3温度以上前記第1温度未満の温度で加熱されることで、前記繊維不織布が埋め込まれた樹脂組成物が、前記未硬化の樹脂シートとされる請求項9に記載のシート材の製造方法。
  16. 前記加熱工程の後に実施される重ね合わせ工程をさらに有し、
    前記重ね合わせ工程では、前記繊維不織布が前記樹脂シートに埋め込まれているシート材の上に第2の離型紙或いは離型フィルムが重ね合わされることで、前記シート材が、前記第1及び第2の離型紙或いは離型フィルムによって挟み込まれた状態とされる請求項15に記載のシート材の製造方法。
  17. 請求項5乃至8のいずれかに記載の成形材料を用いて、中間体としてのシート材を製造する方法であって、
    前記樹脂組成物を、前記第3温度以上前記第1温度未満の温度で加熱することで、前記低温硬化剤と前記高温硬化剤とのうち、前記低温硬化剤のみを前記エポキシ樹脂と反応させることで、前記樹脂組成物の粘性を高めて、前記樹脂組成物を、未硬化の樹脂シートにする加熱工程と、
    2つのロールの間に、前記繊維不織布や前記樹脂シートを供給して、前記2つのロールによる加圧で、前記樹脂シートに前記繊維不織布を埋め込む加圧工程とを有するシート材の製造方法。
  18. 前記加圧工程では、前記樹脂シートの流れを境とする両側から前記繊維不織布が前記樹脂組成物に埋め込まれる請求項17に記載のシート材の製造方法。
  19. 前記加熱工程では、前記樹脂組成物が、乾燥炉内で第3温度以上前記第1温度未満の温度で加熱されることで、前記樹脂組成物が、前記未硬化の樹脂シートとされ、
    前記加圧工程では、熱ロールラミネーターが備える第8及び第9のロールの間に、一対の前記繊維不織布と、これらの間に配置される前記樹脂シートとを供給することで、第8及び第9のロールによる加熱及び加圧で、前記樹脂シートを軟化させて、前記樹脂シートの流れを境とする両側から前記繊維不織布が前記樹脂シートに埋め込まれる請求項18に記載のシート材の製造方法。
  20. 前記加圧工程では、熱ロールラミネーターが備える第8及び第9のロールの間に、一対の離型紙或いは離型フィルムと、これらの間に配置される一対の前記繊維不織布と、これらの間に配置される前記樹脂シートとが供給される請求項19に記載のシート材の製造方法。
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