JP6429665B2 - Esd保護回路 - Google Patents
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Description
また、電源ノードの電圧VDDが、通常動作時の電源電圧VDDの場合、第2保護回路14はオフ状態である。
一般に、ESD保護回路として、通常動作を妨げることなく、ESDによる過電圧が印加されたことを検出し、ESD耐圧が最大となるようにMOSトランジスタの状態を制御する回路を付加することができれば、ESD耐圧を向上させることが可能となる。
非特許文献1は、図10に示すように、ESDによる過電圧の印加の検出およびMOSトランジスタの状態制御のためにRCフィルタを利用するが、一般にESDによる過電圧の印加の検出用のRCフィルタはサイズがかなり大きく、レイアウト面積が増大する。
非特許文献2は、図11に示すように、ESDによる過電圧の印加の検出およびMOSトランジスタの状態制御のために、出力ノードにダイオードストリングを追加する。そのため、出力ノードの寄生容量が増大し、通常動作時の動作速度が遅くなる懸念がある。
前記差動出力バッファの差動出力信号のコモンモード電圧を検出してコモンモード電圧検出信号を出力するコモンモード電圧検出回路と、
前記コモンモード電圧検出信号の電圧が、通常動作時のコモンモード電圧なのか、前記通常動作時のコモンモード電圧よりも高い、前記ESDイベント発生時の過電圧なのかを検出して検出信号を生成する過電圧検出回路と、
前記コモンモード電圧検出信号の電圧が前記過電圧であることを、前記検出信号が表す場合に、前記ESDイベント発生時の差動出力バッファの被保護素子をオフ状態にするオフ回路とを備えることを特徴とするESD保護回路を提供するものである。
差動入力信号に応じて、一方がオン状態、他方がオフ状態となる第1差動スイッチおよび第2差動スイッチと、
電源ノードと前記第1差動スイッチおよび第2差動スイッチとの間に接続され、第1バイアス信号の電圧に応じて、抵抗値が変化することで、前記電源ノードに供給される電源電圧よりも低い電圧を前記差動出力バッファに供給する負荷抵抗と、
前記第1差動スイッチおよび第2差動スイッチとグランドノードとの間に接続され、第2バイアス信号の電圧に対応する一定の電流を前記差動出力バッファに流す電流源とを備え、
前記差動出力信号は、前記負荷抵抗と前記第1差動スイッチとの間の第1内部ノード、および、前記負荷抵抗と前記第2差動スイッチとの間の第2内部ノードから出力されるものであることが好ましい。
前記第1内部ノードと前記第2内部ノードとの間に直列に接続され、同じ抵抗値を持つ第1抵抗素子および第2抵抗素子と、
基準電圧信号の基準電圧と、前記第1抵抗素子と前記第2抵抗素子との間の第3内部ノードから出力される前記コモンモード電圧検出信号の電圧とが等しくなるように、前記電流源に流れる電流を制御する第2バイアス信号の電圧を調整するオペアンプとを備えることが好ましい。
前記第1インバータの出力信号を反転して前記検出信号として出力する第2インバータとを備えることが好ましい。
前記オフ回路は、前記コモンモード電圧検出信号の電圧が前記過電圧であることを、前記検出信号が表す場合に、前記第2MOSトランジスタのゲートの電圧を制御して前記第2MOSトランジスタをオフ状態にするものであることが好ましい。
前記オフ回路は、前記コモンモード電圧検出信号の電圧が前記過電圧であることを、前記検出信号が表す場合に、前記N型MOSトランジスタのゲートの電圧をグランド電圧にプルダウンして前記N型MOSトランジスタをオフ状態にするものであることが好ましい。
差動出力バッファ10は、第1バイアス信号の電圧Pbiasに応じて、PMOSP1,P2の負荷抵抗の抵抗値が変化し、外部電源端子から電源ノードに供給される電源電圧VDDよりも低い電圧が、供給される。
差動出力バッファ10には、第2バイアス信号の電圧Nbiasに応じて、一定の電流が、NMOSN1を介してグランドノードへ流れる。
PMOSP1とNMOSN2との間の第1内部ノード、および、PMOSP2とNMOSN3との間の第2内部ノードから差動出力信号OUTP、OUTNが出力され、それぞれ、外部出力端子に接続されている。
2つの抵抗素子R1、R2の間の第3内部ノードから、差動出力信号OUTPの電圧と、差動出力信号OUTNの電圧の1/2の電圧を有するコモンモード電圧検出信号が出力される。
オペアンプOPは、基準電圧信号の基準電圧VREFと、コモンモード電圧検出信号の電圧Vcomとが等しくなるように、NMOSN1に流れる電流を制御する第2バイアス信号の電圧Nbiasを調整する。
抵抗素子Rおよび容量素子Cは、電源ノードと、グランドノードとの間に直列に接続されている。抵抗素子Rと容量素子Cとの間の第4内部ノードから、RC時定数回路22の出力信号n1が出力される。
PMOSP9およびNMOSN9は、電源ノードとグランドノードとの間に直列に接続され、そのゲートには、RC時定数回路22の出力信号n1が入力される。PMOSP9とNMOSN9との間の第5内部ノードから、インバータ24の出力信号である検出信号n0が出力される。
NMOSN10は、電源ノードとグランドノードとの間に接続され、そのゲートには、検出信号n0が入力される。
従って、第2保護回路14は、通常動作時には、電源電圧VDDで動作する内部回路の動作に何ら影響しない。
従って、ESDイベント発生時には、電源ノードに印加されたESD電流がNMOSN10を介してグランドノードに流れ、電源ノードの電圧VDDがクランプされることにより、通常動作時の電源電圧VDDで動作する内部回路を保護することができる。
PMOSP4およびNMOSN4は、電源ノードとグランドノードとの間に直列に接続され、そのゲートには、コモンモード電圧検出信号が入力される。第1インバータ28のPMOSP4とNMOSN4との間の第6内部ノードから、第1インバータ28の出力信号INV_hvt_outが出力される。
第1インバータ28を構成するPMOSP4およびNMOSN4は、ESDイベント発生時に、コモンモード電圧検出信号の電圧Vcomが過電圧となった場合であっても破壊されない厚さ(厚膜)のゲート酸化膜を有する第1MOSトランジスタで構成されているのが望ましい。また、この第1インバータ28の閾値電圧Vthは、通常動作時のコモンモード電圧Vcomよりも高い電圧に設定されている。
PMOSP5およびNMOSN5は、電源ノードとグランドノードとの間に直列に接続され、そのゲートには、第1インバータ28の出力信号INV_hvt_outが入力される。第2インバータ30のPMOSP5とNMOSN5との間の第7内部ノードから、第2インバータ30の出力信号である検出信号INV_outが出力される。
図4(A)に示すように、通常動作時の電源電圧VDD=1.2V、グランド電圧VSS=0Vであり、コモンモード電圧検出回路により、コモンモード電圧検出信号の電圧Vcom=(1.2V+0V)/2=0.6Vに制御されているとする。また、第3保護回路16の第1インバータ28の閾値電圧Vthは0.7Vに設定されているものとする。
ESDイベント発生時に、図6(A)に示すように、外部グランド端子を基準として、差動出力信号OUTPにESDによる過電流が時刻1nsで印加された場合、ESD電流が第1保護回路12および第2保護回路14を流れ、電圧降下が発生することで、図6(B)に示すように、時刻10nsにおいて、差動出力信号OUTPの外部出力端子と外部グランド端子との間の電圧Vclamp=6.9Vになるものとする。
第1インバータ28および第2インバータ30の遅延時間は小さいため、コモンモード電圧検出信号の電圧Vcomが上昇するのに要する時間が支配的となる。コモンモード電圧検出信号の電圧VcomのRC時定数を考えれば、時間Toffは、Toff≒(抵抗素子R1、R2の抵抗値)×(コモンモード電圧検出信号に見える容量成分の容量値)程度と見積もられる。
また、抵抗素子R1、R2の抵抗値やコモンモード電圧検出信号に見える容量成分の容量値を調整すれば、さらに、時間Toffを小さくすることが可能である。
また、差動出力バッファは、図1に示すものに限定されず、負荷抵抗、差動スイッチおよび電流源によって構成される各種構成のものがいずれも利用可能である。
第3保護回路の過電圧検出回路およびオフ回路も図1のものに限定されず、同様の機能を果たす各種構成の回路によって構成することができる。
以上、本発明について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
12 第1保護回路
14 第2保護回路
16 第3保護回路
18、26 過電圧検出回路
20 クランプ回路
22 RC時定数回路
24 インバータ
28 第1インバータ
30 第2インバータ
P1、P2、P4、P5、P9 PMOS
N1、N2、N3、N4、N5、N6、N7、N8、N9、N10 NMOS
R1、R2、R 抵抗素子
OP オペアンプ
D1、D2、D3、D4 ダイオード
C 容量素子
Claims (7)
- ESDイベント発生時の過電圧により差動出力バッファが破壊されるのを保護するESD保護回路であって、
前記差動出力バッファの差動出力信号のコモンモード電圧を検出してコモンモード電圧検出信号を出力するコモンモード電圧検出回路と、
前記コモンモード電圧検出信号の電圧が、通常動作時のコモンモード電圧なのか、前記通常動作時のコモンモード電圧よりも高い、前記ESDイベント発生時の過電圧なのかを検出して検出信号を生成する過電圧検出回路と、
前記コモンモード電圧検出信号の電圧が前記過電圧であることを、前記検出信号が表す場合に、前記ESDイベント発生時の差動出力バッファの被保護素子をオフ状態にするオフ回路とを備えることを特徴とするESD保護回路。 - 前記差動出力バッファは、
差動入力信号に応じて、一方がオン状態、他方がオフ状態となる第1差動スイッチおよび第2差動スイッチと、
電源ノードと前記第1差動スイッチおよび第2差動スイッチとの間に接続され、第1バイアス信号の電圧に応じて、抵抗値が変化することで、前記電源ノードに供給される電源電圧よりも低い電圧を前記差動出力バッファに供給する負荷抵抗と、
前記第1差動スイッチおよび第2差動スイッチとグランドノードとの間に接続され、第2バイアス信号の電圧に対応する一定の電流を前記差動出力バッファに流す電流源とを備え、
前記差動出力信号は、前記負荷抵抗と前記第1差動スイッチとの間の第1内部ノード、および、前記負荷抵抗と前記第2差動スイッチとの間の第2内部ノードから出力されるものである請求項1に記載のESD保護回路。 - 前記コモンモード電圧検出回路は、
前記第1内部ノードと前記第2内部ノードとの間に直列に接続され、同じ抵抗値を持つ第1抵抗素子および第2抵抗素子と、
基準電圧信号の基準電圧と、前記第1抵抗素子と前記第2抵抗素子との間の第3内部ノードから出力される前記コモンモード電圧検出信号の電圧とが等しくなるように、前記電流源に流れる電流を制御する第2バイアス信号の電圧を調整するオペアンプとを備える請求項2に記載のESD保護回路。 - 前記過電圧検出回路は、前記ESDイベント発生時に、前記コモンモード電圧検出信号の電圧が前記過電圧となった場合であっても破壊されない厚さのゲート酸化膜を有する第1MOSトランジスタで構成され、前記第1MOSトランジスタで構成される第1インバータの閾値電圧は、前記通常動作時の電圧よりも高い電圧に設定されている請求項3に記載のESD保護回路。
- 前記過電圧検出回路は、前記第1MOSトランジスタで構成され、前記コモンモード電圧検出信号を反転して出力する前記第1インバータと、
前記第1インバータの出力信号を反転して前記検出信号として出力する第2インバータとを備える請求項4に記載のESD保護回路。 - 前記被保護素子は、第2MOSトランジスタで構成された前記第1差動スイッチ、前記第2差動スイッチおよび前記電流源であり、
前記オフ回路は、前記コモンモード電圧検出信号の電圧が前記過電圧であることを、前記検出信号が表す場合に、前記第2MOSトランジスタのゲートの電圧を制御して前記第2MOSトランジスタをオフ状態にするものである請求項4または5に記載のESD保護回路。 - 前記第2MOSトランジスタは、N型MOSトランジスタであり、
前記オフ回路は、前記コモンモード電圧検出信号の電圧が前記過電圧であることを、前記検出信号が表す場合に、前記N型MOSトランジスタのゲートの電圧をグランド電圧にプルダウンして前記N型MOSトランジスタをオフ状態にするものである請求項6に記載のESD保護回路。
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