以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係る内視鏡挿入形状観測装置を含む医療システムの全体構成を示す構成図である。また、図2は内視鏡挿入形状観測装置の利用方法を説明するための説明図である。
医療システム1は、内視鏡装置2と内視鏡挿入形状観測装置3とを含んで構成されている。内視鏡装置2は、内視鏡4と、光源装置11と、プロセッサ12と、モニタ5とを含む。内視鏡4は、被検体である被検体Pの体腔内に挿入される細長で可撓性を有する挿入部4bと、挿入部4bの基端に接続され、各種操作器が設けられた操作部4aと、操作部4aとプロセッサ12とを接続するためのケーブル4cとを有している。
図1では、これらの光源装置11及びプロセッサ12が医療用トロリー9上に載置されている例を示している。また、モニタ5は医療用トロリー9に設けられた可動式アームに取り付けられている。内視鏡4は医療用トロリー9のフックに掛止させておくことが可能である。
光源装置11は、被検体を照明するための照明光を発生する。光源装置11からの照明光は、内視鏡4の挿入部4b内に挿通されたライトガイドによって挿入部4bの先端部に導かれて、挿入部4bの先端部から被検体に照射される。挿入部4bの先端部には図示しない撮像素子が配置されており、撮像素子の受光面には、被検体によって反射された被検体からの反射光(戻り光)が被写体光学像として結像するようになっている。撮像素子は、プロセッサ12によって駆動制御されて、被写体光学像を画像信号に変換してプロセッサ12に出力する。プロセッサ12は図示しない画像信号処理部を有しており、この画像信号処理部は撮像素子からの画像信号を受信して信号処理を行い、信号処理後の内視鏡画像をモニタ5に出力する。こうして、モニタ5の画面上に被検体の内視鏡画像が表示される。
挿入部4bの先端には湾曲部が設けられており、この湾曲部は、操作部4aに設けられた図示しない湾曲ノブによって湾曲駆動されるようになっている。術者は、湾曲ノブを操作して湾曲部を湾曲させながら、挿入部4bを体腔内へ押し込むことができる。
本実施の形態においては、挿入部4bの挿入状態を観測するための内視鏡挿入形状観測装置3は、制御ユニット10と、挿入状態検出用のプローブ21と、受信・表示ユニット7とによって構成される。内視鏡挿入形状観測装置3の制御ユニット10は医療用トロリー9上に載置され、挿入状態検出用のプローブ21は後述するように挿入部4bに挿入されている。受信・表示ユニット7は、ケーブル8cによって制御ユニット10に接続されており、ケーブル8cの長さの範囲内ではいずれの位置にも移動させることが可能である。
図2は挿入部4bが、検査用のベッド6上に横たわる被検体Pの肛門から大腸内に挿入されている状態を示している。図2では、術者Oが医療用トロリー9上のプロセッサ12にケーブル4cによって接続された内視鏡4の操作部4aを把持している様子を示している。また、図2では医療用トロリー9上の制御ユニット10にケーブル8cによって接続された受信・表示ユニット7を術者Oが手で支持している状態を示している。なお、受信・表示ユニット7の非使用時には、受信・表示ユニット7を医療用トロリー9の最上段トレイ9aに載置しておいたり、側面の図示しないフックに引っ掛けて保管することができるようになっている。これにより、医療用トロリー9を移動させる際にも受信・表示ユニット7と制御ユニット10とをケーブル8cによって接続したままでの移動が可能であり、ケーブル8cの着脱作業は不要である。なお、受信・表示ユニット7は、術者以外の例えば介助者が把持してもよいし、スタンド等に固定して使用してもよい。必要に応じてスタンドは可動式にしてもよい。
本実施の形態においては、受信・表示ユニット7は、アンテナユニット49とモニタ42とを含む。制御ユニット10とプローブ21及び受信・表示ユニット7とは、それぞれケーブル4c,8cを介して相互に接続されており、プローブ21及び受信・表示ユニット7は、制御ユニット10によって駆動が制御される。プローブ21は、後述するように、挿入部4bの体内における挿入位置に応じた磁界を伴う電磁波を周囲に放射し、受信・表示ユニット7はプローブ21が放射した磁界を検出して検出結果を制御ユニット10に送信する。これにより、制御ユニット10は挿入部4bの挿入形状を求めて、挿入形状に応じた画像(挿入形状画像)生成してケーブル8cを介して受信・表示ユニット7に出力する。受信・表示ユニット7のモニタ42は入力された挿入形状画像を画面上に表示するようになっている。
本実施の形態においては、後述するように、受信・表示ユニット7には把手8b(図5参照)が設けられており、術者は把手8bを把持して受信・表示ユニット7の配置を適宜変更することができるようになっている。例えば、術者は図2に示すように、受信・表示ユニット7を、自分と被検体Pとの間に被検体Pに対向させて配置することができる。制御ユニット10は、このような受信・表示ユニット7の配置位置及び向きに応じた挿入形状画像を生成することになる。
例えば、術者が受信・表示ユニット7をおおよそ自分の目と被検体Pとの間に配置するようにした場合には、術者の視線に対応した挿入形状画像が得られるようになっており、術者の立ち位置に拘わらず、常に術者の視線に対応した挿入形状画像を表示させることができる。これにより、術者は、被検体Pの体内における挿入部4bの形状を直感的に把握することが可能となる。しかも、受信・表示ユニット7のモニタ42は、術者と被検体Pとの間に配置されており、術者は目を被検体Pから殆どそらすことなく、挿入形状画像の観察が可能である。
次に、図3乃至図5を参照して内視鏡挿入形状観測装置3の各部の具体的な構成について説明する。図3及び図4はそれぞれ図1中の挿入部4bに挿入されたプローブ21及び制御ユニット10の具体的な構成を示すブロック図である。
図4に示す制御ユニット10の制御部31は、例えばCPU等のプロセッサによって構成することができ、図示しないメモリに記憶されたプログラムに基づいて動作するものであってもよい。制御部31は、制御ユニット10の全体を制御する。なお、図示しないメモリには、制御部31の処理を記述したプログラムだけでなく後述する位置推定アルゴリズムにおいて用いるデータ等も記憶されている。
制御部31は、ソースコイル制御部32を制御する。ソースコイル制御部32は、例えばFPGA等によって構成されており、制御部31に制御されて、プローブ21において発生させる磁界の元となる波形データ及びクロックを生成する。ソースコイル制御部32は、プローブ21用の波形データ及びクロックをソースコイル駆動部33に与える。ソースコイル駆動部33は、プローブ21を駆動するための信号を発生してI/F34を介して出力するようになっている。
例えば、ソースコイル駆動部33は、波形データをデジタル/アナログ変換するD/A変換器、ローパスフィルタ(以下、LPFという)や定電流変換回路等によって構成してもよい。例えばソースコイル駆動部33は、ソースコイル制御部32からの波形データに基づく定電流の正弦波をプローブ21に供給するものであってもよい。
後述するように、プローブ21には複数のコイルが設けられている。ソースコイル駆動部33は、プローブ21の各コイルに個別に正弦波を供給することができるようになっている。プローブ21の各コイルへの正弦波の振り分けは、制御部31によって制御されるようになっている。即ち、制御部31において、プローブ21のいずれのコイルに正弦波を供給するかを制御することができる。
プローブ21は、図3に示すように、挿入部4b内の図示しない処置具挿通チャンネル内に挿入される。プローブ21にはそのプローブ軸に沿って例えば所定の間隔で複数の送信コイル24−1,24−2,…(以下、個々を区別する必要がない場合には単に送信コイル24という)が取り付けられている。プローブ21を処置具挿通チャンネル内に挿通して、プローブ21の先端或いは後端を固定することにより、挿入部4bの軸方向に所定の間隔で複数の送信コイル24−1,24−2,…が配置されることになる。
各送信コイル24は、I/F25を介して制御ユニット10のI/F34から高周波の正弦波がそれぞれ供給されるようになっている。各送信コイル24は高周波正弦波が印加されることで、磁界を伴う電磁波を周囲に放射する。なお、制御ユニット10は、適宜の時間間隔、例えば数十m秒間隔で、各送信コイル24−1,24−2,…を順次駆動することができる。また、制御ユニット10の制御部31は、各送信コイル24−1,24−2,…が磁界を発生するタイミングを個別に指定することができる。
図5は受信・表示ユニット7の構成を説明するための説明図である。図5(a)は受信・表示ユニット7の第1の面41a側から見た構成を示すものであり、図5(b)は受信・表示ユニット7の第2の面41b側から見た構成を示すものである。図5において、受信・表示ユニット7は、本体部8a及び把手8bによって構成されている。本体部8aは第1の面41aにモニタ42の表示画面が配置された筐体である。本体部8aの第2の面41bは、第1の面41aに対向する面である。本体部8aの底面には把手8bが固定されている。把手8bは術者の手によって把持可能な形状及びサイズに構成されており、例えば円柱形状を有する。
本体部8aにはケーブル8cに接続される2つの端子43a,43bが設けられている。端子43aはI/F44aに接続されており、ケーブル8cを介して伝送された制御ユニット10のI/F40からの信号をI/F44aに与える。また、端子43bはI/F44bに接続されており、I/F44bの出力は、端子43b及びケーブル8cを介して制御ユニット10のI/F35に供給されるようになっている。
図5に示すように、本体部8aには、モニタ42の表示画面が設けられている第1の面41aに対向する第2の面41b側、即ち、モニタ42の表示画面の裏側に、アンテナユニット49を構成するコイルブロック45a〜45d(以下、個々を区別する必要がない場合には単にコイルブロック45という)が設けられている。なお、図5では4個のコイルブロック45a〜45dを用いる例を示しているが、コイルブロック45の数は適宜変更可能であり、コイルブロック45の位置を結ぶ線によって平面を形成可能な3個以上であればよい。即ち、コイルブロック45は所定の平面(以下、受信アンテナ面という)上に配置される。例えば、複数のコイルブロック45を正多角形の頂点の位置に配置するようにしてもよい。図5では4個のコイルブロック45を用いる例を示しており、この場合には、正四角形の略頂点の位置にコイルブロック45が配置される。
コイルブロック45は、それぞれのコイル面が直交するように3方向にそれぞれ巻回された2又は3個のセンスコイル46によって構成され、各センスコイル46はそのコイル面に直交する軸方向成分の磁界の強度に比例した信号を検出するようになっている。例えば、コイルブロック45は、所定周期で変化する磁界を減衰なく受信するために最適な巻き数及びインピーダンスに構成されており、発生している磁界を受信して電圧信号に変換し、検出結果として出力するようになっている。コイルブロック45は、周囲の磁界の大きさの検出結果をI/F44bを介して出力する。I/F44bは、コイルブロック45の検出結果を制御ユニット10のI/F35に出力する。
図5の例では4つのコイルブロック45を用いた例を示しており、合計12個のセンスコイル46の出力が制御ユニット10のI/F35から信号検出部36に与えられる。信号検出部36は、入力された信号に対して所定の信号処理を施した後ソースコイル位置解析部37に出力する。コイルブロック45において発生した起電圧は、極めて微弱である。そこで、信号検出部36は、例えばLPF、増幅器、A/D変換器等によって構成して、入力信号から必要な信号以外(外乱ノイズ)を除去し、増幅した後デジタル信号に変換してソースコイル位置解析部37に供給するものであってもよい。
ソースコイル位置解析部37は、例えばDSPによって構成されており、公知の位置推定アルゴリズムに基づいて、I/F35を介して受信した信号から、各送信コイル24のコイルブロック45に対する位置座標を算出する。ソースコイル位置解析部37による位置座標の算出結果は制御部31を介して挿入形状画像生成部38に供給される。挿入形状画像生成部38は、各送信コイル24の位置座標を連結して線状の画像を挿入形状画像として生成する。
挿入形状画像生成部38が生成した挿入形状画像は、表示制御部39に与えられる。表示制御部39は、挿入形状画像生成部38によって生成された挿入形状画像をモニタ42に表示させるための表示データを生成してI/F40を介して受信・表示ユニット7に出力するようになっている。
I/F40からの表示データは、受信・表示ユニット7の端子43aを介してI/F44aに与えられる。I/F44aは、入力された表示データをモニタ42に与える。モニタ42は、例えば、LCD等によって構成することができ、表示データに基づいて、送信コイル24とコイルブロック45との相対的な位置関係に基づく挿入形状画像を表示する。図5(a)はモニタ42の表示画面上に、挿入形状画像47が表示されていることを示している。
ソースコイル位置解析部37は、受信・表示ユニット7の1つのコイルブロック45によって、当該コイルブロック45に対する各送信コイル24−1,24−2,…の相対的な3次元位置を求めることができ、これにより挿入形状画像を生成することが可能である。即ち、ソースコイル位置解析部37によって、当該コイルブロック45を座標原点として、各送信コイル24−1,24−2,…の各3次元位置座標が算出されることになる。更に、コイルブロック45を正多角形の頂点に配置することで、ソースコイル位置解析部37は、当該正多角形によって形成される受信アンテナ面を基準として、各送信コイル24−1,24−2,…の各3次元位置座標を算出することができる。
例えば、コイルブロック45を受信・表示ユニット7の第2の面41bに平行な面を形成する四角形の頂点の位置に配置してもよい。この場合には、受信・表示ユニット7の第2の面41bを基準として、各送信コイル24−1,24−2,…の各3次元位置座標が算出されて、挿入形状画像が生成されることになる。なお、受信・表示ユニット7の第1及び第2の面41a,41bとモニタ42の表示画面とは相互に比較的近接した位置において略平行に設けられており、受信アンテナ面もこれらの面と近接して平行であるので、挿入形状画像は、第1及び第2の面41a,41b及びモニタ42の表示画面を基準に生成されているとも言える。
本実施の形態においては、術者は、把手8bを把持して、受信・表示ユニット7を、第1及び第2の面41a,41bが視線に垂直な面に平行となるように配置することができる。従って、この場合には、ソースコイル位置解析部37は、術者の視線に垂直な面を基準に各送信コイル24−1,24−2,…の各3次元位置座標を算出して挿入形状画像を生成することになる。即ち、挿入部4bが挿入されている被検体Pの腹部に第2の面41bが向かうように術者が受信・表示ユニット7を支持している場合には、モニタ42の表示画面には、術者目線の挿入形状画像がモニタ42の表示画面に表示されることになる。
次に、このように構成された実施の形態の動作について図6乃至図8を参照して説明する。図6は検査用のベッド6上に側臥位で横たわる被検体Pの肛門から大腸内に挿入部4bが挿入されている状態を示す説明図であり、図6(a)は上方から見た平面を示し、図6(b)は被検体Pの背中側から見た側面を示し、図6(c)は被検体Pの頭部側から見た正面を示している。図7は図6に対応して受信・表示ユニット7の配置を示す説明図であり、図7(a)〜(c)はそれぞれ図6(a)〜(c)に対応する。また、図8は図7に対応して受信・表示ユニット7の表示を示す説明図であり、図8(a)〜(c)はそれぞれ図7(a)〜(c)に対応する。
術者等は、ベッド6に横たわった被検体Pの肛門から内視鏡4の挿入部4bを挿入する。内視鏡挿入形状観測装置3は、所定の時間間隔で、挿入部4bに内蔵されたプローブ21の複数個の送信コイル24の3次元位置座標を求める。即ち、制御ユニット10の制御部31は、ソースコイル制御部32を制御して、プローブ21の送信コイル24−1,24−2,…に対して、それぞれ所定のタイミングで高周波信号を供給させる。ソースコイル駆動部33は、ソースコイル制御部32に制御されて高周波信号を発生して、I/F34を介してプローブ21の各送信コイル24−1,24−2,…に所定のタイミングで高周波信号を供給する。高周波信号が供給された送信コイル24−1,24−2,…は、磁界を伴う電磁波を発生する。この磁界は、受信・表示ユニット7の各コイルブロック45において受信され、磁界強度に応じた検出結果が制御ユニット10のI/F35を介して信号検出部36に取り込まれる。
本実施の形態においては、術者は、図2に示すように、受信・表示ユニット7の把手8bを把持し、受信・表示ユニット7の第1の面41a側、即ち、モニタ42の表示画面側を手前に向け、受信・表示ユニット7の第2の面41bを、挿入形状を観察したい部位に対向させるように支持する。
ソースコイル位置解析部37は、制御部31から各送信コイル24−1,24−2,…の駆動タイミングの情報が与えられており、各送信コイル24−1,24−2,…毎にコイルブロック45の検出結果から、公知の位置推定アルゴリズムに従って、各送信コイル24−1,24−2,…の3次元位置座標を求める。
この位置座標は挿入形状画像生成部38に供給され、挿入形状画像生成部38は、位置座標に基づいて挿入形状画像を生成する。プローブ21は挿入部4bの処置具挿通チャンネルに挿入されており、各送信コイル24は挿入部4bの形状に沿って所定間隔の既知の位置に配置される。即ち、各送信コイル24の位置は挿入部4bの離散的な位置を示している。挿入形状画像生成部38は、この離散的な位置を補間することで、挿入部4bの概略形状に対応する挿入形状画像を生成することができる。
ソースコイル位置解析部37は、挿入形状画像の生成に際して、コイルブロック45の配置位置を頂点とする正多角形によって形成される受信アンテナ面を基準として、各送信コイル24−1,24−2,…の各3次元位置座標を算出する。従って、挿入形状画像は、受信・表示ユニット7の第1及び第2の面41a,41b、即ち、略モニタ42の表示画面の位置及び向きを基準とした形状に生成される。
挿入形状画像生成部38は、生成した挿入形状画像を表示制御部39に与える。表示制御部39は、挿入形状画像に基づく表示データを生成して、I/F40を介して受信・表示ユニット7に出力する。受信・表示ユニット7のモニタ42は、I/F44aを介して表示データを取込み、画面上に挿入形状画像を表示する。
術者は、図2に示すように、挿入形状を観察したい部位に向けた視線に近傍の位置で、受信・表示ユニット7の第1及び第2の面41a,41bが視線に略垂直な面となるように受信・表示ユニット7を支持することができる。従って、この場合には、受信・表示ユニット7のモニタ42の表示画面上には、おおよそ術者の視点から見た挿入部4bの挿入形状が表示される。
受信・表示ユニット7はケーブル8cによって制御ユニット10に接続されているだけであり、術者は、自分の位置を変える場合でも、挿入形状を観察したい部位に向けた視線に近傍の位置で、第1及び第2の面41a,41bが視線に略垂直な面となるように受信・表示ユニット7を支持することができる。従って、受信・表示ユニット7のモニタ42の表示画面上には、常におおよそ術者の視点から見た挿入部4bの挿入形状を表示させることができる。
図6乃至図8は受信・表示ユニット7の配置とモニタ42に表示される挿入形状画像との関係を説明するためのものである。図7(a)〜(c)の符号7a〜7eは、それぞれ相互に異なる位置及び向きに配置された受信・表示ユニット7を示している。
図7(a)〜(c)の符号7aは被検体Pの腹部の真上において第1及び第2の面41a,41bが水平となるように受信・表示ユニット7を配置したことを示している。この場合には、被検体Pに挿入された挿入部4bを、図6(a)に示すように上方から見た場合と同様の表示が行われることになる。図8(a)はこの場合の表示を示しており、モニタ42の表示画面上には、挿入部4bに対応する挿入形状画像47aが表示される。
図7(a)〜(c)の符号7bは被検体Pの背中側において第1及び第2の面41a,41bが垂直となるように受信・表示ユニット7を配置したことを示している。この場合には、被検体Pに挿入された挿入部4bを、図6(b)に示すように側方から見た場合と同様の表示が行われることになる。図8(b)はこの場合の表示を示しており、モニタ42の表示画面上には、挿入部4bに対応する挿入形状画像47bが表示される。
図7(a)〜(c)の符号7cは被検体Pの背中側上方の斜め45度の位置において第1及び第2の面41a,41bが斜め45度に傾斜するように受信・表示ユニット7を配置したことを示している。この場合には、被検体Pに挿入された挿入部4bを、被検体Pの背中側斜め45度上方の位置から見た場合と同様の表示が行われることになる。図8(c)はこの場合の表示を示しており、モニタ42の表示画面上には、当該視点から見た場合の挿入部4bに対応する挿入形状画像47cが表示される。
図7(a)〜(c)の符号7dは被検体Pの足元のベッド6上に第1及び第2の面41a,41bを水平にして受信・表示ユニット7を載置したことを示している。この場合には、コイルブロック45による正多角形によって形成される受信アンテナ面は被検体Pに挿入された挿入部4b側を全く向いていないので、挿入形状画像は生成されない。なお、この場合には、図8(d)に示すように、挿入形状画像生成部38は、有効な挿入形状画像を生成することができなかったことを示す表示48を表示させてもよい。
また、図7(a)〜(c)の符号7eは被検体Pの頭部側において第1及び第2の面41a,41bが被検体P側を向いて水平となるように受信・表示ユニット7を配置したことを示している。この場合にも、挿入形状画像生成部38は、有効な挿入形状画像を生成することができないので、図8(e)に示すように、有効な挿入形状画像を生成することができなかったことを示す表示48を表示させてもよい。
なお、挿入形状画像生成部38は、1つのコイルブロック45の検出結果に基づいて挿入形状画像を生成することができるので、受信・表示ユニット7の第1及び第2の面41a,41bの向き(法線方向)が被検体Pの観測したい部位を向いていない場合でも、第1及び第2の面41a,41bの向きによっては、有効な挿入形状画像を生成することができる場合がある。従って、術者は、第1及び第2の面41a,41bの向き(法線方向)を被検体Pの観測したい部位に正確に向ける必要はなく、おおよそ自分の視線に沿っ方向で作業に邪魔にならない位置に受信・表示ユニット7を配置すればよい。
このように本実施の形態においては、受信用のアンテナとモニタとを備えた受信・表示ユニットは、移動自在であって、自由な位置及び向きに配置することができる。例えば、挿入形状の観測時には、受信・表示ユニットを、術者と被検体との間に配置すれば、受信アンテナやモニタ等によって術者の対面側のベッドサイドに通常位置する介助者等の動線が妨げることはない。また、例えば、被検体の観測したい部位を見る術者の視線に沿った位置であって、受信・表示ユニット中のアンテナブロックによる正多角形により形成される受信アンテナ面が観測したい部位に向くように配置した場合には、術者目線の挿入形状画像を表示させることができる。これにより、術者は挿入形状を直感的に把握することが可能である。しかも、受信アンテナ面に略平行に表示画面が設けられており、術者は挿入形状の確認に際し、殆ど被検体から目を離す必要はなく、挿入部の挿入作業の作業性を向上させることができる。さらに、受信・表示ユニットの位置及び方向は術者が自由に変更できるので、より立体的な情報も容易に得ることができる。また、例えば用手圧迫の際には、圧迫が必要な箇所と方向の特定が容易になると共に、圧迫中の内視鏡挿入形状の変化も様々な方向から観察できるため、スムーズかつ効率的な用手圧迫が可能になる。
(第2の実施の形態)
図9及び図10は本発明の第2の実施の形態に係り、図9は第2の実施の形態において採用される受信・表示ユニットを示す説明図であり、図10は第2の実施の形態において採用される制御ユニットを示すブロック図である。図9及び図10においてそれぞれ図5及び図4と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。また、本実施の形態においては、医療システムの全体構成及びプローブ21の構成は、図1及び図3と同様であり、説明を省略する。
本実施の形態は、受信・表示ユニット50と挿入部4bとの距離に応じて挿入形状画像を拡大又は縮小させて表示するものである。
図9において、受信・表示ユニット50は、距離を測定する距離センサ52及びスイッチ53を付加した本体部51を備えた点が図5の受信・表示ユニット7と異なる。受信・表示ユニット50の第2の面41b、即ち、モニタ42の表示画面が配置される第1の面41aの反対側の面には、距離センサ52が設けられている。距離センサ52は、例えば、赤外線距離センサー等によって構成されており、第2の面41bを被検体Pに向けることによって、被検体Pの体表面との間の距離を計測可能である。距離センサ52は、被検体Pとの間の距離を計測し、計測結果をI/F44bを介して制御ユニット60のI/F35に出力するようになっている。なお、受信・表示ユニット50と被検体Pとの間の距離を計測可能であれば、距離センサ52はいずれの位置に設けられていてもよい。
なお、図9の例では、各コイルブロック45の近傍に計4個の距離センサ52を取り付けた構成を示しているが、例えば第2の面41bの中央に1個の距離センサ52を配置する構成でもよく、また、第2の面41bの上下に各1個ずつの計2個配置する構成でもよく、また、第2の面41bの対角に各1個ずつの計2個配置する構成でもよい。なお、3個以上の距離センサ52を用いる場合には、全ての距離センサ52がその数に応じた略正多角形の頂点に位置するように配置した方がよい。
図10において、制御ユニット60は、距離センサ距離解析部61及び挿入形状画像サイズ調整部62を付加した点が図4の制御ユニット10と異なる。信号検出部36は、I/F35によって取り込まれた信号のうちセンスコイル46の出力に基づく信号をソースコイル位置解析部37に与え、距離センサ52の出力に基づく信号を距離センサ距離解析部61に与えるようになっている。
距離センサ距離解析部61は、距離センサ52の出力に基づいて、被検体Pと距離センサ52までの距離(第2の面41bとの間の距離)を解析して、解析結果を制御部31を介して挿入形状画像サイズ調整部62に出力する。挿入形状画像サイズ調整部62は、距離センサ距離解析部61の解析結果に基づいて、挿入形状画像生成部38が生成した挿入形状画像の拡大縮小倍率を決定して、決定した倍率を表示制御部39に出力する。表示制御部39は、挿入形状画像生成部38が生成した挿入形状画像を、挿入形状画像サイズ調整部62が決定した倍率に従って拡大又は縮小表示するための表示データを生成して、I/F40を介してモニタ42に出力する。
なお、図10の例では、挿入形状画像サイズ調整部62が被検体Pまでの距離に応じて拡大縮小倍率を決定する例を説明したが、拡大縮小倍率は所定の倍率に固定しておいてもよく、例えば制御ユニット60の製造時に予め設定しておいてもよい。また、ユーザ操作によって拡大縮小倍率を制御ユニット60に登録できるようにしてもよい。この場合には、挿入形状画像サイズ調整部62は、被検体との距離が所定の範囲になった場合に、予め定められた拡大縮小倍率を表示制御部39に与えるようにすればよい。
また、図9に示すように、受信・表示ユニット50にスイッチ53を設けて、挿入形状画像生成部38が生成した挿入形状画像をそのまま表示するモードと、距離の解析結果に応じて倍率変更された画像を表示するモードとをスイッチ53によって切換え可能に構成してもよい。
次に、このように構成された実施の形態の動作について図11及び図12を参照して説明する。図11及び図12は第2の実施の形態の動作を説明するための説明図であり、図11は離間位置での観察の様子を示し、図12は近接位置での観察の様子を示している。
本実施の形態においても、制御ユニット60において高周波信号を発生し、プローブ21の送信コイル24−1,24−2,…が高周波信号に基づく磁界を発生し、受信・表示ユニット50のアンテナユニット49において送信コイル24の磁界を検出し、検出結果に基づいて制御ユニット60が挿入形状画像を生成する動作は第1の実施の形態と同様である。
本実施の形態においては、受信・表示ユニット50の第2の面41bに設けられた距離センサ52は、第2の面41bに対向している被検体Pまでの距離を計測し、計測結果をI/F44bを介して制御ユニット60のI/F35に出力する。信号検出部36は、I/F35の出力から距離センサ52の計測結果を抽出して距離センサ距離解析部61に出力する。距離センサ距離解析部61は、被検体Pと距離センサ52までの距離を解析して、解析結果を制御部31を介して挿入形状画像サイズ調整部62に出力する。
挿入形状画像サイズ調整部62は、距離センサ距離解析部61の解析結果に基づく拡大縮小倍率を表示制御部39に指示する。これにより、表示制御部39は、挿入形状画像生成部38が生成した挿入形状画像を、指示された倍率に従って拡大又は縮小表示するための表示データを生成する。この表示データは、I/F40,I/F44aを介してモニタ42に供給される。
こうして、モニタ42の表示画面上には、被検体Pと距離センサ52との間の距離、即ち、被検体Pから受信・表示ユニット50の第2の面41bまでの距離に応じた拡大縮小倍率で挿入形状画像が拡大縮小されて表示される。例えば、挿入形状画像サイズ調整部62は、被検体Pと第2の面41bとの間の距離が所定の距離以上の場合には、挿入形状画像生成部38が生成した挿入形状画像の全域を表示する拡大縮小率1に設定することもできる。この場合には、挿入形状画像の全域が、モニタ42の表示画面上に表示される。
図11はこの場合の例を示しており、術者Oが受信・表示ユニット50を把持して、破線にて示す近接位置から、被検体Pとの距離が比較的遠い離間位置に位置させた場合の受信・表示ユニット50を符号50aにて示している。この場合には、受信・表示ユニット50のモニタ42には、挿入形状画像の全域の画像55aが表示されている。
ところで、術者Oは、挿入部4bの一部における挿入状態の確認を容易とするために、挿入形状画像の一部の領域を拡大表示させたい場合がある。この場合には、術者Oは、図12に示すように、受信・表示ユニット50を把持して、破線にて示す離間位置から、被検体Pとの距離が比較的近い近接位置に位置させる。図12の符号50bは近接位置における受信・表示ユニット50を示している。この場合には、受信・表示ユニット50のモニタ42には、挿入形状画像の一部が拡大された画像55bが表示される。
なお、この場合における拡大倍率は、挿入形状画像サイズ調整部62が、距離センサ距離解析部61の解析結果に基づいて決定する。また、拡大表示する領域は、送信コイル24とセンスコイル46との相対的な位置関係に応じて決定される。術者Oが第2の面41bに平行な方向に受信・表示ユニット50を移動させることで、拡大表示する領域を変化させることができ、術者は任意の位置の挿入形状をモニタ42の表示画面に表示させることができる。なお、画面中央を基準に挿入形状画像を拡大するようにしてもよい。
このように本実施の形態においては、距離センサを設け、距離センサの計測結果に応じて表示する挿入形状画像を拡大縮小しており、術者は受信・表示ユニットを被検体に近づけたり離したりする操作によって、観察したい部位を拡大縮小表示させることができる。これにより、術者は、観察したい部位における内視鏡挿入形状を、より詳細に把握することができる。例えば、被検体の体腔内で挿入部がたわんで先進しなくなった場合、術者は受信・表示ユニットを被検体に近接させるという簡単な操作によって挿入部の特定位置を拡大することができる。これにより、たわみが生じている挿入部の位置の特定が容易となり、例えば用手圧迫等の手技を効率的に行うことが可能となる。
本発明は、上記各実施形態にそのまま限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素の幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。