JP6429489B2 - 浚渫作業システム及び浚渫作業方法 - Google Patents

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Description

本発明は、浚渫作業システム及び浚渫作業方法に関するものである。
例えば、河川や海上の橋桁下等の低空頭の環境において、バックホウ等を用いて浚渫作業を行う際に、バックホウのアームやブーム等の作業機を水面上に上げると、作業機が橋桁に接触し、橋桁に損傷を与える虞がある。このため、従来は、例えば、橋桁へ防護材を設置する方法、センサ等を使用した警報システムを利用する方法(特許文献1参照)、浚渫工法をポンプ浚渫に変更する方法等により、橋桁に対する重機の作業機の接触防止を図っていた。
特開2009−191461号公報
しかしながら、上述した橋桁へ防護材を設置する方法では、防護材が小さい場合は、仮に作業機が橋桁に接触した場合に、防護材の防護効果が小さく、橋桁に損傷を与えることが想定される。又、防護材が大きい場合は、低空頭の環境下において更に施工空間が狭くなってしまい、施工能力が低下するという問題がある。更に、警報システムを利用する方法では、接触前に警報が発報されたとしても、その後のバックホウの動作は作業者の操作に依存するため、作業機が橋桁に接触することのないよう、バックホウ動作の停止操作を慎重に行う必要があった。一方、ポンプ浚渫に変更する方法では、橋桁への接触を防止することができるものの、バックホウ浚渫に比べると、施工能力が大きく低下するという問題があった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、低空頭の環境における浚渫作業において、既設構造物に対する重機の作業機の接触を確実に防止しつつ、施工能力の向上を図ることにある。
(発明の態様)
以下の発明の態様は、本発明の構成を例示するものであり、本発明の多様な構成の理解を容易にするために、項別けして説明するものである。各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明を実施するための最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、又は、更に他の構成要素を付加したものについても、本願発明の技術的範囲に含まれ得るものである。
(1)既設の高架物により低空頭に制限される範囲を含み、前記高架物を水上で支える構造物の周辺において、少なくとも前記高架物を接触警戒対象物に設定して浚渫作業を行うためのシステムであって、作業台船と、該作業台船に搭載されると共に作業機を備える重機と、前記接触警戒対象物に対する前記作業機の接近を検出する接近検出手段と、前記重機の動作を制限するための動作制限手段と、制御手段とを含み、該制御手段は、前記接近検出手段により前記接触警戒対象物に対する前記作業機の接近を検出した場合に、この接近状態が解除されるまで、前記作業機が前記接触警戒対象物に更に接近するような前記重機の動作を、前記制限手段により抑止する浚渫作業システム。
本項に記載の浚渫作業システムは、既設の高架物を水上で支える構造物の周辺で、浚渫作業を行う際に利用するものであり、このような環境では、高架物により高さ方向が制限された低空頭での作業を含むため、本システムでは、少なくとも高架物を接触警戒対象物として設定する。又、本浚渫作業システムは、作業台船、重機、接近検出手段、動作制限手段、及び、制御手段を備えている。重機は、作業台船に搭載されており、作業機を用いて実際に浚渫作業を行うものである。このような重機として、例えば、作業機としてブーム、アーム、バケットを備えるバックホウ等が用いられる。又、接近検出手段は、重機を搭載した作業台船の移動や、重機の作業機の動作に伴い、接触警戒対象物に対して作業機が接近したことを検出するものであり、動作制限手段は、重機の動作を制限するものである。
又、制御手段は、接触警戒対象物に対して作業機が接近したことを、接近検出手段が検出した場合に、この接近状態が解除されるまで、動作制限手段を利用して重機の動作を制限する。すなわち、接触警戒対象物に接近している重機の作業機が接触警戒対象物に更に接近するような重機の動作を、動作制限手段により抑止する。例えば、重機がバックホウである場合には、接触警戒対象物に更に接近する方向へのブーム及びアームの動作や、重機の旋回動作を、重機を操縦する作業者の操縦に関わらず、強制的に遮断する。これにより、接触警戒対象物に対する作業機の接触防止を図るものである。
一方、制御手段は、作業機が接触警戒対象物に更に接近するような動作以外の重機の動作に関しては、制限手段により抑止しない。すなわち、作業機が接触警戒対象物から離れる方向への重機の動作は、動作制限手段により制限を受けず、作業者の操縦により実行される。従って、接近検出手段による接近検出状態が解除される距離まで、作業機を接触警戒対象物から離すことで、動作制限手段による動作制限が解除されるため、浚渫作業が再開される。又、本項に記載の浚渫作業システムは、接近検出手段が接触警戒対象物に対する作業機の接近を検出する範囲まで、施工空間を確保するものであるため、施工空間が必要以上に狭くなることがない。従って、低空頭の環境において、高架物等への作業機の接触を防止しながらも、施工能力が低減しないものである。
(2)上記(1)項において、前記作業台船の位置を測定する台船位置測定手段と、前記重機の姿勢を測定する重機姿勢測定手段とを含み、前記制御手段は、前記接触警戒対象物の周辺に予め警戒範囲を平面状に設定し、前記台船位置測定手段及び前記重機姿勢測定手段の測定結果に基づいて、前記作業機が平面視で前記警戒範囲内にあることを検出した場合に、前記動作制限手段により前記重機の動作を制限する機能を有効にする浚渫作業システム。
本項に記載の浚渫作業システムは、作業台船の位置を測定する台船位置測定手段と、重機の姿勢を測定する重機姿勢測定手段とを含み、これらの測定結果を、制御手段が利用するものである。すなわち、制御手段は、接触警戒対象物の座標データ等に基づいて、接触警戒対象物の周辺に予め警戒範囲を平面状に設定し、更に、台船位置測定手段が測定した作業台船の位置データと、重機姿勢測定手段が測定した重機姿勢のデータとを利用して、重機の作業機が平面視で警戒範囲内にあるか否かを算出する。そして、作業機が警戒範囲内にあることを検出した場合に、動作制限手段により重機の動作を制限する機能を有効にするものである。これにより、作業機が警戒範囲外にある場合、すなわち、作業機が接触警戒対象物に接触する虞のない範囲では、重機の動作制限がかからないため、浚渫作業を円滑に行うものとなる。一方、作業機が警戒範囲内にある場合、すなわち、作業機が接触警戒対象物に接触する虞のある範囲では、重機の動作制限機能が有効になるため、接触警戒対象物に対する作業機の接触防止を図りながら、浚渫作業を行うものである。
(3)上記(2)項において、前記作業台船の姿勢を測定する台船姿勢測定手段と、前記構造物の周辺の潮位を測定する潮位測定手段とを含み、前記接近検出手段は、前記台船位置測定手段、前記台船姿勢測定手段、前記重機姿勢測定手段、及び、前記潮位測定手段の測定結果に基づいて算出される、前記作業機と前記接触警戒対象物との位置関係から、前記接触警戒対象物に対する前記作業機の接近を検出する第1の接近検出手段を含む浚渫作業システム。
本項に記載の浚渫作業システムは、更に、作業台船の姿勢を測定する台船姿勢測定手段と、構造物の周辺の潮位を測定する潮位測定手段とを含んでおり、接近検出手段が、これらの測定結果を利用して接触警戒対象物への作業機の接近を検出する、第1の接近検出手段を含むものである。すなわち、第1の接近検出手段は、台船位置測定手段が測定した作業台船の位置データ、台船姿勢測定手段が測定した台船姿勢のデータ、重機姿勢測定手段が測定した重機姿勢のデータ、及び、潮位測定手段が測定した構造物周辺の潮位データを利用して、作業機と接触警戒対象物との位置関係を継続的に算出する。そして、作業機と接触警戒対象物との位置関係を監視することで、接触警戒対象物に対して作業機が接近したことを検出するものである。このように、経時的に変化する潮位や、作業状況に応じて変化する台船の位置及び姿勢、重機の姿勢等を加味して、作業機と接触警戒対象物との位置関係を算出するため、接触警戒対象物に対する作業機の接近を、より正確に検出するものとなる。
(4)上記(3)項において、前記接近検出手段は、前記作業機に設置されると共に、前記接触警戒対象物に対する接触により、前記接触警戒対象物に対する前記作業機の接近を検出する第2の接近検出手段を含む浚渫作業システム。
本項に記載の浚渫作業システムは、接近検出手段が第2の接近検出手段を含むものである。この第2の接近検出手段は、作業機に設置されるものであり、作業機が接触警戒対象物に近づいていくときに、作業機よりも先に、接触警戒対象物に接触するように設置される。そして、作業機よりも先に接触警戒対象物に接触することで、作業機が接触警戒対象物に接近していることを検出するものである。このような第2の接近検出手段として、例えば、接触スイッチが作業機から突出して設置される。これにより、作業機が接触警戒対象物に接触するよりも早く、作業機が接触警戒対象物に接近していることを検出するため、接触警戒対象物に対する作業機の接触防止の確実性を高めるものとなる。更に、接近検出手段として、上記(3)項に記載の第1の接近検出手段と、第2の接近検出手段との双方を具備すること、より確実に、接触警戒対象物への作業機の接触防止を図るものとなる。
(5)上記(4)項において、前記接触警戒対象物に対する前記作業機の接近状態を作業者に伝える注意喚起手段及び発報手段を含み、前記接近検出手段は、前記接触警戒対象物に対する前記作業機の接近を、少なくとも前記第2の接近検出手段により、第1の接近段階と、該第1の接近段階よりも前記接触警戒対象物に対する前記作業機の距離が近い第2の接近段階との2段階で検出するものであり、前記制御手段は、前記接近検出手段により前記第1の接近段階を検出した場合に、前記注意喚起手段により作業者に注意を促し、前記接近検出手段により前記第2の接近段階を検出した場合に、該第2の接近段階が解除されるまで、前記発報手段により前記作業機の前記接触警戒対象物への接近を知らせると共に、前記動作制限手段により前記重機の動作を制限するものである浚渫作業システム(請求項)。
本項に記載の浚渫作業システムは、接触警戒対象物に対する作業機の接近状態を作業者に伝達するための、注意喚起手段と発報手段とを含んでおり、更に、接近検出手段が、接触警戒対象物に対する作業機の接近を、少なくとも第2の接近検出手段により、第1の接近段階と第2の接近段階との2段階で検出するものである。この際、第2の接近段階は、第1の接近段階よりも、接触警戒対象物と作業機との距離が近いものとする。そして、制御手段は、接近検出手段が検出する第1の接近段階と第2の接近段階とで、異なる制御を行うものである。すなわち、接近検出手段が第1の接近段階を検出した場合には、注意喚起手段を作動させることで、作業機が接触警戒対象物に接近していることを作業者に伝達し、作業者に注意を促す。一方、接近検出手段が第2の接近段階を検出した場合には、第2の接近段階が解除されるまで、動作制限手段により重機の動作を制限し、これと同時に、発報手段を作動させることで、作業機が接触警戒対象物へ更に接近したことを作業者へ伝達する。これにより、重機の動作に制限がかけられる前の段階で、作業者に注意を促すものとなるため、その後、作業者が、作業機が接触警戒対象物へそれ以上接近しないように作業を続行する、或いは、作業機の退避動作を行うこととすれば、接触警戒対象物への作業機の接触を防止しながらも、施工空間を最大限に利用して浚渫作業を行うものとなる。
(6)上記(5)項において、前記接触警戒対象物として、更に前記構造物を設定する浚渫作業システム(請求項)。
本項に記載の浚渫作業システムは、作業範囲に前記構造物が含まれる場合には、接触警戒対象物として、高架物に加えて高架物を水上で支える構造物を設定することで、上記(5)項の作用を奏しながら、高架物だけではなく、構造物に対しても、作業機の接触防止を図るものである。
(7)上記(5)(6)項において、前記重機がバックホウである浚渫作業システム(請求項)。
本項に記載の浚渫作業システムは、作業台船に搭載される重機としてバックホウを用いることで、接触警戒対象物に対するブームやアーム等の接触防止を図りながら、バックホウにより効率よく浚渫作業を行うものである。
(8)既設の高架物により低空頭に制限される範囲を含み、前記高架物を水上で支える構造物の周辺において、少なくとも前記高架物を接触警戒対象物に設定して浚渫作業を行うための方法であって、作業台船と、該作業台船に搭載されると共に作業機を備える重機と、前記接触警戒対象物に対する前記作業機の接近を検出する接近検出手段と、前記重機の動作を制限するための動作制限手段と、制御手段とを含む浚渫作業システムを用いて、前記接近検出手段により前記接触警戒対象物に対する前記作業機の接近を検出する接近検出工程と、前記接触警戒対象物に前記作業機が接近している状態が解除されるまで、前記作業機が前記接触警戒対象物に更に接近するような前記重機の動作を、前記制限手段により抑止する動作制限工程とを含むことを特徴とする浚渫作業方法。
(9)上記(8)項において、前記浚渫作業システムは、前記作業台船の位置を測定する台船位置測定手段と、前記重機の姿勢を測定する重機姿勢測定手段とを含み、前記台船位置測定手段及び前記重機姿勢測定手段の測定結果に基づいて、前記作業機が予め平面状に設定した警戒範囲内にあるか否かを判定する警戒範囲判定工程を含み、該警戒範囲判定工程において前記作業機が平面視で前記警戒範囲内にあると判定した場合に、前記接近検出工程及び前記動作制限工程を実行する浚渫作業方法。
(10)上記(9)において、前記浚渫作業システムは、前記作業台船の姿勢を測定する台船姿勢測定手段と、前記構造物の周辺の潮位を測定する潮位測定手段とを含み、前記接近検出手段は、第1の接近検出手段を含み、前記接近検出工程において、前記第1の接近検出手段により、前記台船位置測定手段、前記台船姿勢測定手段、前記重機姿勢測定手段、及び、前記潮位測定手段の測定結果に基づいて、前記作業機と前記接触警戒対象物との位置関係を算出し、該位置関係から、前記接触警戒対象物に対する前記作業機の接近を検出する浚渫作業方法。
(11)上記(10)項において、前記接近検出手段は、第2の接近検出手段を含み、前記接近検出工程において、前記作業機に設置されると共に、前記接触警戒対象物に対する接触により、前記接触警戒対象物に対する前記作業機の接近を検出する前記第2の接近検出手段によって、前記接触警戒対象物に対する前記作業機の接近を検出する浚渫作業方法。
(12)上記(11)項において、前記浚渫作業システムは、前記接触警戒対象物に対する前記作業機の接近状態を作業者に伝える注意喚起手段及び発報手段を含み、前記接近検出手段は、前記接触警戒対象物に対する前記作業機の接近を、少なくとも前記第2の接近検出手段により、第1の接近段階と、該第1の接近段階よりも前記接触警戒対象物に対する前記作業機の距離が近い第2の接近段階との2段階で検出するものであり、前記接近検出工程は、前記接近検出手段により前記第1の接近段階を検出する第1の接近検出工程と、前記接近検出手段により前記第2の接近段階を検出する第2の接近検出工程とを含み、前記第1の接近検出工程において、前記接近検出手段により前記第1の接近段階を検出した場合に、前記注意喚起手段により作業者に注意を促す注意喚起工程を含み、前記第2の接近検出工程において、前記接近検出手段により前記第2の接近段階を検出した場合に、該第2の接近段階が解除されるまで、前記発報手段により前記作業機の前記接触警戒対象物への接近を知らせると共に、前記動作制限工程を実行する浚渫作業方法(請求項)。
(13)上記(12)項において、前記接触警戒対象物として、更に前記構造物を設定する浚渫作業方法(請求項)。
(8)から(13)項に記載の浚渫作業方法は、各々、上記(1)から(6)項に記載の浚渫作業システムを利用して実行することで、上記(1)から(6)項の浚渫作業システムに対応する同等の作用を奏するものである。
本発明はこのように構成したので、低空頭の環境における浚渫作業において、既設構造物に対する重機の作業機の接触を確実に防止しつつ、施工能力の向上を図ることが可能となる。
本発明の実施の形態に係る浚渫作業システムの構成を示す概略図である。 図1に示した浚渫作業システムの、重機の動作制限に係るスイッチ系統周辺の電気回路を概略的に示す回路図である。 図1に示した浚渫作業システムの、重機のブームシリンダの油圧制御系統を示す概略図である。 図1に示した浚渫作業システムを利用する、本発明の実施の形態に係る浚渫作業方法の一例を示すフロー図である。 図1に示した浚渫作業システムにより浚渫作業を行う様子を概略的に示す俯瞰図である。 図1に示した浚渫作業システムにより浚渫作業を行う様子を側面から示すイメージ図である。 図3に示した油圧制御系統において、電磁バルブがオフの状態で操作レバーを操作した場合の、メインバルブの状態を示す概略図である。 図3に示した油圧制御系統において、電磁バルブがオンの状態で操作レバーを操作した場合の、メインバルブの状態を示す概略図である。
以下、本発明を実施するための形態を、添付図面に基づき説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る浚渫作業システム10の構成を示している。図示のように、浚渫作業システム10は、作業台船12と、作業台船12に搭載された重機14と、システム全体を制御する制御手段30とを含むものである。重機14は、図1の例では、ブーム16a、アーム16b、バケット16cで構成される作業機16を有するバックホウである。なお、図示の重機14は、バックホウの旋回台を作業台船12に直接的に据付けたものであるが、適宜、クローラを備える汎用のバックホウを、作業台船12上に載置、固定して用いることとしても良い。制御手段30は、例えば、作業台船12の操船室等に設置されたコンピュータ等で構成される。制御手段30には、浚渫作業中に重機14の作業機16が接触することを防止する目的で、接触警戒対象物64(図5、図6参照)が予め設定されており、接触警戒対象物64の座標等が入力されている。
又、浚渫作業システム10は、重機14の作業機16が、接触警戒対象物64へ接近したことを検出するための接近検出手段20として、第1の接近検出手段22と第2の接近検出手段24とを備えている。第1の接近検出手段22は、例えば、作業台船12の操船室等に設置されたコンピュータ等で構成され、作業台船12や重機14に設置された各種センサ等の測定結果に基づいて、接触警戒対象物64に対する作業機16の位置を算出するものである。この際に利用するセンサ等として、作業台船12には、作業台船12の位置を測定するための台船位置測定手段34と、作業台船12の姿勢を測定するための台船姿勢測定手段36とが設置されており、又、重機14には、重機14の姿勢を測定するための重機姿勢測定手段42が設置されている。更に、本システムを用いて浚渫作業を行う作業範囲周辺の岸壁等に、作業範囲周辺の潮位を測定するための潮位測定手段48が設置されている。
図1の例において、台船位置測定手段34は、GPSを利用するものであり、陸上のGPS基地局60と通信して、作業台船12の位置を特定する。又、台船姿勢測定手段36は、作業台船12の傾きを測定する傾斜計38と、作業台船12の喫水を測定する喫水計40とを含んでいる。又、重機姿勢測定手段42は、重機14のブーム16a及びアーム16bの傾斜を測定する傾斜計44a及び44bと、作業台船12に対する重機14の旋回角を測定する旋回角検出器46とを含んでいる。潮位測定手段48には、各種の潮位計が利用される。そして、台船位置測定手段34、台船姿勢測定手段36、重機姿勢測定手段42、及び、潮位測定手段48の各測定結果は、無線或いは有線の適切な通信手段により、第1の接近検出手段22や制御手段30等に送信される。なお、台船位置測定手段34は、GPSに限定されるものではなく、例えば、作業台船12がGPSにより測位できない領域に進入した場合でも、作業台船12の位置を特定可能な、光学式測定装置等を用いてもよい。
一方、第2の接近検出手段24は、触覚スイッチを利用して、接触警戒対象物64に対する作業機16の接近を検出するものである。すなわち、重機14のブーム16aには、ブーム用触覚スイッチ24a及び24bが設置され、又、アーム16bには、アーム用触覚スイッチ24c及び24dが設置されている。ブーム用触覚スイッチ24a及び24bは、ブーム16aが接触警戒対象物64に接近した場合に、ブーム16aよりも先に接触警戒対象物64に接触するような適切な位置に設置されている。更に、ブーム用触覚スイッチ24bは、ブーム用触覚スイッチ24aよりも接触距離が長く、ブーム16aが接触警戒対象物64に接近した場合に、ブーム用触覚スイッチ24aよりも先に接触警戒対象物64に接触するような適切な位置に設置されている。同様に、アーム用触覚スイッチ24c及び24dは、アーム16bが接触警戒対象物64に接近した場合に、アーム16bよりも先に接触警戒対象物64に接触するような適切な位置に設置されている。そして、アーム用触覚スイッチ24dは、アーム用触覚スイッチ24cよりも接触距離が長く、アーム16bが接触警戒対象物64に接近した場合に、アーム用触覚スイッチ24cよりも先に接触警戒対象物64に接触するような適切な位置に設置されている。
又、浚渫作業システム10は、詳しくは後述するが、重機14に設置され、重機14の動作を制限する動作制限手段26と、ブーム16aに設置され、ブーム用触覚スイッチ24a、24bにより作動されるブーム用リミットスイッチ28a、28bと、アーム16bに設置され、アーム用触覚スイッチ24c、24dにより作動されるアーム用リミットスイッチ28c、28dとを含むものである。
更に、浚渫作業システム10は、重機14のオペレータ室52に、監視モニタPC54とパトライト56とを備えている。監視モニタPC54は、例えば、制御手段30や各センサ等から得られる情報を適宜利用して、重機14の三次元的な位置や姿勢等の、重機14を利用して浚渫作業を行う際に有用な情報を、重機14の作業者に対して表示するものである。又、パトライト56は、接触警戒対象物64に対する作業機16の接近状態を、距離に応じた2段階に分けて、重機14の作業者に伝達するものであり、例えば、発報手段56aとして赤色パトライト、注意喚起手段56bとして黄色パトライトを含むものである。
なお、図1では、制御手段30と第1の接近検出手段22とを別々に示しているが、これらが同一のコンピュータで構成されていてもよい。
次に、図2は、浚渫作業システム10の、重機14の動作制限に係るスイッチ系統周辺の電気回路を概略的に示したものである。制御・解除選択スイッチ70は、浚渫作業システム10が備える、重機14の動作制限機能や、接触警戒対象物64に対する作業機16の接近状態伝達機能等を、有効化或いは無効化するものであり、例えば、図1に示した作業台船12の操船室や、重機14のオペレータ室52等に設置される。この制御・解除選択スイッチ70は、浚渫作業システム10を用いる浚渫作業に先立ち、作業台船12の操船室や重機14のオペレータ室52にいる作業者により、オン(制御状態)にされるものである。
リミットスイッチ28a〜28d、発報手段としての赤色パトライト56a、及び、注意喚起手段としての黄色パトライト56bは、夫々、図1に同符号で示したものに対応している。
第1のスイッチ機構72及び第2のスイッチ機構74は、端子1〜2間の電磁コイルに電流が流れない場合に端子3〜4間を接続し、電磁コイルに電流が流れる場合に端子3〜5間を接続するものであり、図2では電磁コイルに電流が流れていない状態を図示している。又、電磁バルブ76は、後述する油圧制御系統において、重機14に動作制限をかける際に用いるものであり、システム制御スイッチ78は、図1に示した第1の接近検出手段22が接触警戒対象物64への作業機16の接近を検出した場合に、オンとされるスイッチである。又、図中左下側へ延びる出力ラインは、制御・解除選択スイッチ70の状態を制御手段30等に出力するためのものである。
続いて、図3は、浚渫作業システム10の、重機14のブーム16aの動作制御に係る、ブームシリンダの油圧制御系統を概略的に示している。なお、図3では、メインの油圧ラインを実線で、操作系の油圧ラインを破線で示している。
図3において、ブーム用操作レバー80は、重機14のオペレータ室52(図1参照)に設置され、作業者によるブーム16aの上昇や下降の操作を、ブーム16aの油圧制御系統に入力するためのものである。
ブームメインバルブ82は、ブーム16aのブームシリンダ84を、伸長、縮退、或いは、状態維持させるように制御するものである。すなわち、ブームシリンダ84を伸長させる場合は、ブームシリンダ84が伸長する方向へ作動油が流れるように、ブームシリンダ84を、ポンプ86により作動油が供給されるポンプラインと、タンク88へ作動油が逃がされるタンクラインとに接続する。一方、ブームシリンダ84を縮退させる場合は、ブームシリンダ84が縮退する方向へ作動油が流れるように、ブームシリンダ84をポンプラインとタンクラインとに接続し、ブームシリンダ84の状態を維持する場合は、ブームシリンダ84をポンプラインとタンクラインとに接続しない中立位置となる。ブームメインバルブ82のこれらの切り替えは、ブーム用操作レバー80の入力を受けて、操作系油圧ラインL1及びL2を介して、ブームメインバルブ82のスプール位置が変更されることで行われる。
又、電磁バルブ76は、図2に示したスイッチ系統における制御に応じて、ブーム用操作レバー80からのブーム16aの上昇操作に係る操作系油圧ラインL1を、タンク88へ作動油を逃がすタンクラインへ接続するものである。この電磁バルブ76を含む操作系油圧ラインL1は、重機14の作業機16の動作を制限する動作制限手段26に含まれるものである。
なお、アーム16bの動作制御に係るアームシリンダの油圧制御系統についても、図3と同様の回路構成となる。
次に、上述した浚渫作業システム10を用いて実行される、本発明の実施の形態に係る浚渫作業方法について、図4に示すフロー図の流れに沿って概略的に説明する。なお、本説明では、橋桁(高架物)を水上で支える橋脚(構造物)周辺を浚渫範囲として、橋桁及び橋脚を接触警戒対象物に設定した場合について説明する。又、浚渫作業システム10の構成については、適宜、図1を参照されたい。
S10(制御・解除選択スイッチ判定):制御手段30により、図2に示した制御・解除選択スイッチ70の状態を判定する。そして、制御・解除選択スイッチ70が制御状態、すなわち、図2においてオンである場合(NO)は、S20へ移行する。一方、制御・解除選択スイッチ70が解除状態、すなわち、図2においてオフである場合(YES)は、S90へ移行する。なお、図2に示したように、制御手段30には、制御・解除選択スイッチ70の状態が、出力ラインを介して送信されている。
S20(台船の位置、姿勢測定):台船位置測定手段34及び台船姿勢測定手段36により、作業台船12の位置及び姿勢を測定する。すなわち、GPSを利用して作業台船12の位置を特定し、傾斜計38により作業台船12の傾きを測定し、喫水計40により作業台船12の喫水を測定する。これらの測定は、浚渫作業が終了するまで継続的に行うものとし、測定結果を、順次、第1の接近検出手段22や制御手段30等に送信する。
S30(潮位測定):潮位測定手段48により、浚渫範囲周辺の潮位を測定する。すなわち、浚渫範囲近傍の岸壁等に設置した潮位計により潮位を測定する。この測定は、浚渫作業が終了するまで継続的に行うものとし、測定結果を、順次、第1の接近検出手段22や制御手段30等に送信する。
S40(重機の姿勢測定):重機姿勢測定手段42により、重機14の姿勢を測定する。すなわち、傾斜計44aによりブーム16aの傾きを測定し、傾斜計44bによりアーム16bの傾きを測定し、旋回角検出器46により作業台船12に対する重機14の旋回角を測定する。これらの測定は、浚渫作業が終了するまで継続的に行うものとし、測定結果を、順次、第1の接近検出手段22や制御手段30等に送信する。
S50(作業機の位置算出):制御手段30により、重機14の作業機16の位置を算出する。具体的には、例えば、台船位置測定手段34から取得する作業台船12の位置データから、作業台船12に搭載された重機14の位置を特定し、更に、重機姿勢測定手段42から取得する重機14の姿勢データを加味することで、重機14の旋回動作や作業機16の上昇及び下降動作により変化する、作業機16の位置を算出する。
S60(作業機の位置判定):制御手段30により、重機14の作業機16が、予め設定した警戒範囲内にあるか否かを判定する。具体的には、図5に示すように、接触警戒対象物64である橋桁66及び橋脚68に対して作業機16が接触する虞のある範囲を、橋桁66及び橋脚68の座標等に基づいて、予め平面状に警戒範囲Aとして設定し、上記S50での算出結果から、作業機16が平面視で警戒範囲A内にあるか否かを判定する。すなわち、重機14を搭載した作業台船12が警戒範囲Aの方向へ進むことで、作業機16が警戒範囲Aに入る場合、警戒範囲Aの近傍で重機14が旋回動作を行って、作業機16が警戒範囲Aに入る場合、或いは、警戒範囲A内で浚渫作業を行っている場合等は、作業機16が警戒範囲A内にあると判定し(YES)、S70へ移行する。一方、作業台船12が警戒範囲Aから離れる方向へ進むことで、作業機16が警戒範囲Aから出る場合、警戒範囲Aの近傍で重機14が旋回動作を行って、作業機16が警戒範囲Aから出る場合、或いは、警戒範囲Aから離れた位置で浚渫作業を行っている場合等は、作業機16が警戒範囲A外にあると判定し(NO)、S80へ移行する。
S70(衝突防止機能オン):上記S60における判定の結果、作業機16が警戒範囲A内にあると判定した場合は、制御手段30により、衝突防止機能をオンとし、動作制限手段26により重機14の動作を制限する機能を有効にする。
S80(衝突防止機能オフ):上記S60における判定の結果、作業機16が警戒範囲A外にあると判定した場合は、制御手段30により、衝突防止機能をオフとし、動作制限手段26により重機14の動作を制限する機能を無効にする。
ここで、上記S70、S80において、動作制限手段26による重機14の動作制限機能を有効又は無効にする方法として、例えば、図2に示した電気回路において、電磁バルブ76に電流を供給するラインや、第1のスイッチ機構72の制御に係るラインに、制御手段30により制御されるスイッチ機能を持たせる方法等が挙げられる。
S90(通常運転):制御・解除選択スイッチ70が解除状態であるため、或いは、作業機16が警戒範囲A外にあり、作業機16が橋桁66や橋脚68に接触する虞のない範囲での作業となるため、接触警戒対象物64により作業空間の制約を受けない場合と同様に浚渫作業を行う。なお、通常運転中も、継続的に制御・解除選択スイッチ70の状態を監視するため、図4のフロー図では、説明の便宜上、S10へ復帰している。
S100(第1の接近段階判定):重機14の作業機16が、予め設定した第1の接近段階にあるか否かを判定する。ここで、本発明の実施の形態に係る浚渫作業方法では、浚渫作業システム10が備える第2の接近検出手段24を利用して、作業機16が第1の接近段階にあるか否かを判定する。すなわち、浚渫作業中の作業機16の動作に伴い、第2の接近検出手段24の、ブーム用触覚スイッチ24bとアーム用触覚スイッチ24dとの何れか一方又は双方が、橋桁66や橋脚68に接触した場合に、作業機16が第1の接近段階にあると判定する。そして、ブーム用触覚スイッチ24bやアーム用触覚スイッチ24dが橋桁66や橋脚68に接触しており、作業機16が第1の接近段階にあると判定した場合(YES)は、S110へ移行する。この際、ブーム用触覚スイッチ24bやアーム用触覚スイッチ24dが、橋桁66や橋脚68に接触していることで、図2に示したブーム用リミットスイッチ28bやアーム用リミットスイッチ28dがオンとなる。
一方、ブーム用触覚スイッチ24bとアーム用触覚スイッチ24dとが橋桁66や橋脚68に接触しておらず、作業機16が第1の接近段階にないと判定した場合(NO)は、S120へ移行する。この場合は、ブーム用触覚スイッチ24bとアーム用触覚スイッチ24dとが、橋桁66や橋脚68に接触していないため、ブーム用リミットスイッチ28bとアーム用リミットスイッチ28dとがオフとなる。
S110(注意喚起手段オン):上記S100において、作業機16が第1の接近段階にあると判定した場合は、注意喚起手段(黄色パトライト)56bをオンとする。すなわち、上記S100において、ブーム用触覚スイッチ24bやアーム用触覚スイッチ24dが橋桁66や橋脚68に接触し、図2に示したブーム用リミットスイッチ28bやアーム用リミットスイッチ28dがオンとされたため、第2のスイッチ機構74の端子1〜2間の電磁コイルに電流が流れ、第2のスイッチ機構74の端子3〜5間が接続される。これにより、黄色パトライト56bに電流が供給され、黄色パトライト56bが点灯する。そして、作業者に対して、作業機16が橋桁66や橋脚68に接近していることの注意を促すものである。
S120(注意喚起手段オフ):上記S100において、作業機16が第1の接近段階にないと判定した場合は、注意喚起手段(黄色パトライト)56bをオフとする。すなわち、上記S100において、ブーム用触覚スイッチ24bとアーム用触覚スイッチ24dとが橋桁66や橋脚68に接触しておらず、図2に示したブーム用リミットスイッチ28bやアーム用リミットスイッチ28dがオフとされたため、第2のスイッチ機構74の端子1〜2間の電磁コイルに電流が流れず、第2のスイッチ機構74の端子3〜4間が接続される。これにより、黄色パトライト56bに電流が供給されず、黄色パトライト56bが消灯する。
S130(作業継続):重機14の作業機16が、警戒範囲A内にはあるが、第1の接近段階ではないため、浚渫作業を続行する。なお、その後も継続的に作業機16の位置を監視するため、図4のフロー図では、説明の便宜上、S60へ復帰している。
S140(第2の接近段階判定):重機14の作業機16が、予め設定した第2の接近段階にあるか否かを判定する。ここで、本発明の実施の形態に係る浚渫作業方法では、浚渫作業システム10が備える第1の接近検出手段22と第2の接近検出手段24との双方を利用して、作業機16が第2の接近段階にあるか否かを判定する。まず、第1の接近検出手段22を利用する場合について説明すると、予め、第1の接近検出手段22に、橋桁66と橋脚68との座標等を入力し、更に、橋桁66及び橋脚68に対して作業機16が接近していることを判定するための、橋桁66及び橋脚68と作業機16との間の適切な所定距離を設定する。そして、台船位置測定手段34、台船姿勢測定手段36、重機姿勢測定手段42、潮位測定手段48等で測定した各測定データから、作業機16の位置を継続的に算出し、橋桁66及び橋脚68から上記の所定距離だけ離れた位置に作業機16が達しているか否かを監視する。例えば、図6(a)に示すように、橋桁66の下の、橋脚68から離れた位置で浚渫作業を行う場合は、橋桁66から所定距離だけ離れた位置に、仮想的に制限ラインCを設定し、この制限ラインCに作業機16が達しているか否かを監視する。そして、浚渫作業中の作業機16の動作に伴い、作業機16が制限ラインCに達したら、第2の接近段階にあると判定する。
一方、第2の接近検出手段24を利用する場合は、浚渫作業中の作業機16の動作に伴い、第2の接近検出手段24の、ブーム用触覚スイッチ24aとアーム用触覚スイッチ24cとの何れか一方又は双方が、橋桁66や橋脚68に接触した場合に、作業機16が第2の接近段階にあると判定する。例えば、図6(b)に示すように、ブーム用触覚スイッチ24aやアーム用触覚スイッチ24cが橋桁66に接触するときの、ブーム16aやアーム16bの上端位置を、仮想的に制限ラインC´として設定する。この場合、ブーム16aやアーム16bが制限ラインC´に達すると、ブーム用触覚スイッチ24aやアーム用触覚スイッチ24cが橋桁66に接触することとなるため、第2の接近段階にあると判定するものである。
そして、第1の接近検出手段22と第2の接近検出手段24との、何れか一方又は双方により、作業機16が第2の接近段階にあると判定した場合(YES)は、S150へ移行する。ここで、第1の接近検出手段22により第2の接近段階にあると判定した場合は、制御手段30により、図2に示したシステム制御スイッチ78をオンとする。又、第2の接近検出手段24により第2の接近段階にあると判定した場合は、ブーム用触覚スイッチ24aやアーム用触覚スイッチ24cが、橋桁66や橋脚68に接触した状態であるため、図2に示したブーム用リミットスイッチ28aやアーム用リミットスイッチ28cがオンとなる。
一方、第1の接近検出手段22と第2の接近検出手段24との双方により、作業機16が第2の接近段階にないと判定した場合(NO)は、S170へ移行する。この場合は、制御手段30により、図2に示したシステム制御スイッチ78をオフとする。又、ブーム用触覚スイッチ24aとアーム用触覚スイッチ24cとが、橋桁66や橋脚68に接触していない状態であるため、ブーム用リミットスイッチ28aとアーム用リミットスイッチ28cとがオフとなる。
S150(動作制限、発砲手段オン):上記S140において、作業機16が第2の接近段階にあると判定した場合は、動作制限手段26により重機14に動作制限をかけると共に、発報手段(赤色パトライト)56aをオンとする。すなわち、上記S140において、図2に示したシステム制御スイッチ78、ブーム用触覚スイッチ24a、アーム用触覚スイッチ24cのうち、少なくとも1つがオンとされたため、第1のスイッチ機構72の端子1〜2間の電磁コイルに電流が流れ、第1のスイッチ機構74の端子3〜5間が接続される。これにより、電磁バルブ76と赤色パトライト56aとに電流が供給されるため、電磁バルブ76のスプール位置が変更されて、重機14に動作制限がかかると共に、赤色パトライト56aが点灯する。なお、本発明の実施の形態に係る浚渫作業方法において、動作制限手段26による重機14の動作制限には、橋桁66に対する作業機16の接近を検出した場合の、ブーム16a及びアーム16bの上昇動作の遮断、橋脚68に対する作業機16の接近を検出した場合の、ブーム16a及びアーム16bの上昇及び下降動作の遮断、橋桁66及び橋脚68に対する作業機16の接近を検出した場合の、重機14の旋回動作の遮断等が含まれる。
ここで、動作制限手段26の電磁バルブ76を用いて、重機14に動作制限をかける方法について説明する。まず、重機14に動作制限をかけないときの油圧制御について、図3に示したブームシリンダ84を制御する場合を例に、図7を参照して説明する。電磁バルブ76は、電流が供給されていないと、図7(a)、(b)に示すような状態にある。この状態で、ブーム16aが上昇するように、作業者によりブーム用操作レバー80が操作されると、図7(a)に示すように、操作系油圧ラインL1にポンプラインPが接続され、ブームメインバルブ82に作動油が供給される。これにより、ブームメインバルブ82のスプール位置が図7(a)のように変更されるため、ブームシリンダ84が伸長する方向へ作動油が流れ、ブーム16aが上昇する。一方、ブーム16aが下降するように、作業者によりブーム用操作レバー80が操作されると、図7(b)に示すように、操作系油圧ラインL2にポンプラインPが接続され、ブームメインバルブ82に作動油が供給される。これにより、ブームメインバルブ82のスプール位置が図7(b)のように変更されため、ブームシリンダ84が縮退する方向へ作動油が流れ、ブーム16aが下降する。
次に、重機14に動作制限をかけるときの油圧制御について、図8を参照して説明する。電磁バルブ76は、電流が供給されていると、図8(a)、(b)に示すような状態にある。この状態で、ブーム16aが上昇するように、作業者によりブーム用操作レバー80が操作されると、図8(a)に示すように、操作系油圧ラインL1にポンプラインPが接続される。しかしながら、この操作系油圧ラインL1は、スプール位置が変更された電磁バルブ76を介して、タンク88へ通じるタンクラインに接続されているため、ポンプラインPからの作動油がタンク88へ流れ、ブームメインバルブ82に作動油が供給されない。これにより、ブームメインバルブ82が中立位置のままとなるため、ブームシリンダ84が伸長せず、ブーム16aも上昇しない。すなわち、ブーム16aの上昇操作が遮断されることとなる。
一方、ブーム16aが下降するように、作業者によりブーム用操作レバー80が操作されると、図8(b)に示すように、操作系油圧ラインL2にポンプラインPが接続される。すると、操作系油圧ラインL2は、操作系油圧ラインL1と異なり、電磁バルブ76に接続されていないため、図7(b)に示した場合と同様に、ブームメインバルブ82に作動油が供給され、ブームメインバルブ82のスプール位置が図8(b)のように変更される。これにより、ブームシリンダ84が縮退する方向へ作動油が流れ、ブーム16aが下降する。すなわち、電磁バルブ76のスプール位置が変更されていても、ブーム16aの下降操作は遮断されずに、作業者の操作に従ってブーム16aが下降する。
上記では、ブーム16aの上昇動作に制限をかける場合を例に説明したが、アーム16bの上昇動作に制限をかける場合も、上記説明と同様である。又、ブーム16aやアーム16bの、上昇動作及び下降動作の双方に制限をかける場合は、上昇動作に制限をかける必要がある方向から、作業機16が接触警戒対象物64へ接近したときに作動させる電磁バルブ76を、操作系油圧ラインL1に設置し、更に、下降動作に制限をかける必要がある方向から、作業機16が接触警戒対象物64へ接近したときに作動させる電磁バルブ76を、操作系油圧ラインL2に設置すればよい。又、重機14の旋回動作に制限をかける場合は、右旋回動作と左旋回動作とを別々に、或いは、右旋回動作と左旋回動作とを同時に遮断するように、操作系油圧ラインに電磁バルブを設置すればよい。
S160(接触対象物からの退避動作):接触警戒対象物64である橋桁66や橋脚68からの退避動作を行う。例えば、図6に示すように、作業機16が制限ラインC(C´)に達して、ブーム16aやアーム16bの上昇動作に制限がかけられている場合には、重機14を操縦する作業者が、ブーム16aやアーム16bの下降操作を行い、橋桁66から離れる方向へ作業機16を移動させる。そして、作業機16が接触警戒対象物64から離れたか否かを監視するため、S140へ復帰する。
S170(動作制限、発砲手段オフ):上記S140において、作業機16が第2の接近段階にないと判定した場合は、重機14の動作制限を解除すると共に、発報手段(赤色パトライト)56aをオフとする。すなわち、上記S140において、図2に示したシステム制御スイッチ78、ブーム用触覚スイッチ24a、アーム用触覚スイッチ24cの全てがオフとされたため、第1のスイッチ機構72の端子1〜2間の電磁コイルに電流が流れず、第1のスイッチ機構74の端子3〜4間が接続される。これにより、電磁バルブ76と赤色パトライト56aとに電流が供給されなくなるため、電磁バルブ76のスプール位置が図3及び図7に示した位置となり、重機14の動作制限が解除されると共に、赤色パトライト56aが消灯する。
S180(作業継続):重機14の作業機16が、第1の接近段階ではあるが、第2の接近段階ではないため、作業機16の接触警戒対象物64に対する接近に注意を払いながら、浚渫作業を続行する。なお、その後も継続的に作業機16の位置を監視するため、図4のフロー図では、説明の便宜上、S100へ復帰している。
なお、上述した浚渫作業方法では、第1の接近段階判定工程S100において、第2の接近検出手段24を用いて、第1の接近段階の判定を行っているが、第1の接近検出手段22を用いて判定を行ってもよい。この場合には、例えば、図6(a)に示した制限ラインCよりも下方に別の制限ラインを設定し、作業機16がこの制限ラインに達したときに、第1の接近段階であると判定する。更に、第1の接近段階判定工程S100において、第2の接近段階判定工程S140と同様に、第1の接近検出手段22と第2の接近検出手段24との双方を利用してもよい。又、第2の接近段階判定工程S140において、第1の接近検出手段22と第2の接近検出手段24との、何れか一方を利用して判定を行ってもよい。
さて、上記構成をなす本発明の実施の形態によれば、次のような作用効果を得ることが可能である。すなわち、本発明の実施の形態に係る浚渫作業システム10は、例えば、図6に示すように、橋桁66を水上で支える橋脚68の周辺で、浚渫作業を行う際に利用するものであり、このような環境では、橋桁66により高さ方向が制限された低空頭での作業を含むため、浚渫作業システム10では、少なくとも高架物66を接触警戒対象物64として設定する。又、浚渫作業システム10は、図1に示すように、作業台船12、重機14、接近検出手段20、動作制限手段26、及び、制御手段30を備えている。重機14は、作業台船12に搭載されており、作業機16を用いて実際に浚渫作業を行うものである。図1における重機14は、作業機16としてブーム16a、アーム16b、バケット16cを備えるバックホウである。又、接近検出手段20は、重機14を搭載した作業台船12の移動や、重機14の作業機16の動作に伴い、接触警戒対象物64に対して作業機16が接近したことを検出するものであり、動作制限手段26は、重機14の動作を制限するものである。
又、制御手段30は、接触警戒対象物64に対して作業機16が接近したことを、接近検出手段20が検出した場合に、この接近状態が解除されるまで、動作制限手段26を利用して重機14の動作を制限する。すなわち、接触警戒対象物64に接近している重機14の作業機16が接触警戒対象物64に更に接近するような重機14の動作を、動作制限手段26により抑止する。例えば、図6に示すように、橋桁66に作業機16が接近した場合には、橋桁66に更に接近する方向へのブーム16a及びアーム16bの動作(すなわち、上昇動作)や、重機14の旋回動作を、重機14を操縦する作業者の操縦に関わらず、強制的に遮断する。ブーム16aの上昇動作を遮断する場合には、図8(a)に示すように、動作制限手段26の電磁バルブ76を利用して、ブーム用操作レバー80からの上昇操作に係る入力を遮断する。これにより、接触警戒対象物64に対する作業機16の接触を防止することができる。
一方、制御手段30は、作業機16が接触警戒対象物64に更に接近するような動作以外の重機14の動作に関しては、制限手段30により抑止しない。例えば、図6に示すように、橋桁66に作業機16が接近した場合には、作業機16が橋桁66から離れる方向への重機14の動作、すなわち、ブーム16aやアーム16bの下降動作は、図8(b)に示すように、動作制限手段26により制限を受けず、作業者の操縦により実行することができる。従って、接近検出手段20による接近検出状態が解除される距離まで、作業機16を接触警戒対象物64から離すことで、動作制限手段26による動作制限が解除されるため、浚渫作業を再開することができる。又、浚渫作業システム10は、接近検出手段20が接触警戒対象物64に対する作業機16の接近を検出する範囲まで、施工空間を確保することができるため、施工空間が必要以上に狭くなることがない。従って、低空頭の環境において、橋桁66等への作業機16の接触を防止しながらも、施工能力の向上を図ることができる。
又、本発明の実施の形態に係る浚渫作業システム10は、作業台船12の位置を測定する台船位置測定手段34と、重機14の姿勢を測定する重機姿勢測定手段42とを含み、これらの測定結果を、制御手段30が利用するものである。すなわち、制御手段30は、接触警戒対象物64の座標データ等に基づいて、図5に示すように、接触警戒対象物64の周辺に予め警戒範囲Aを平面状に設定し、更に、台船位置測定手段34が測定した作業台船12の位置データと、重機姿勢測定手段42が測定した重機姿勢のデータとを利用して、重機14の作業機16が平面視で警戒範囲A内にあるか否かを算出する(図4のS60)。そして、作業機16が警戒範囲A内にあることを検出した場合に、動作制限手段26により重機14の動作を制限する機能を有効にするものである(図4のS70)。これにより、作業機16が警戒範囲A外にある場合、すなわち、作業機16が接触警戒対象物64に接触する虞のない範囲では、重機14の動作制限がかからないため、浚渫作業を円滑に行うことが可能となる。一方、作業機16が警戒範囲A内にある場合、すなわち、作業機16が接触警戒対象物64に接触する虞のある範囲では、重機14の動作制限機能が有効になるため、接触警戒対象物64に対する作業機16の接触を防止しながら、浚渫作業を行うことができる。
更に、本発明の実施の形態に係る浚渫作業システム10は、作業台船12の姿勢を測定する台船姿勢測定手段36と、橋脚68周辺の潮位を測定する潮位測定手段48とを含んでいる。又、接近検出手段20が、これらの測定結果を利用して接触警戒対象物64への作業機16の接近を検出する、第1の接近検出手段22を含むものである。すなわち、第1の接近検出手段22は、台船位置測定手段34が測定した作業台船12の位置データ、台船姿勢測定手段36が測定した台船姿勢のデータ、重機姿勢測定手段42が測定した重機姿勢のデータ、及び、潮位測定手段48が測定した橋脚68周辺の潮位データを利用して、作業機16と接触警戒対象物64との位置関係を継続的に算出する。そして、例えば、図6(a)に示すように、作業機16と橋桁66との位置関係を監視し、作業機16が仮想的に設定される制限ラインCに達した場合に、橋桁66に対して作業機16が接近したことを検出するものである。このように、経時的に変化する潮位や、作業状況に応じて変化する台船12の位置及び姿勢、重機14の姿勢等を加味して、作業機16と接触警戒対象物64との位置関係を算出するため、接触警戒対象物64に対する作業機16の接近を、より正確に検出することが可能となる。
又、本発明の実施の形態に係る浚渫作業システム10は、図1に示すように、接近検出手段20が第2の接近検出手段24(24a〜24d)を含むものである。この第2の接近検出手段24は、例えば接触スイッチであり、作業機16が接触警戒対象物64に近づいていくときに、作業機16よりも先に接触警戒対象物64に接触するように、作業機16から突出して設置される。そして、例えば、図6(b)に示すように、仮想的に設定される制限ラインC´に作業機16が達したときに、作業機16よりも先に橋桁66に接触することで、作業機16が橋桁66に接近していることを検出するものである。これにより、作業機16が接触警戒対象物64に接触するよりも早く、作業機16が接触警戒対象物64に接近していることを検出できるため、接触警戒対象物64に対する作業機16の接触防止の確実性を高めることができる。更に、接近検出手段20として、上述した第1の接近検出手段22と、第2の接近検出手段24との双方を具備することで、より確実に、接触警戒対象物64への作業機16の接触を防止することが可能となる。
又、本発明の実施の形態に係る浚渫作業システム10は、図1に示すように、接触警戒対象物64に対する作業機16の接近状態を作業者に伝達するための、注意喚起手段(黄色パトライト)56bと発報手段(赤色パトライト)56aとを含んでいる。更に、接近検出手段20が、接触警戒対象物64に対する作業機16の接近を、第1の接近段階と、第1の接近段階よりも接触警戒対象物64と作業機16との距離が近い第2の接近段階との、2段階で検出するものである(図4のS100、S140)。そして、制御手段30は、接近検出手段20が検出する第1の接近段階と第2の接近段階とで、異なる制御を行うものである。具体的には、接近検出手段20が第1の接近段階を検出した場合、すなわち、第2の接近検出手段24のブーム用触覚スイッチ24bやアーム用触覚スイッチ24dにより、図2に示したブーム用リミットスイッチ28bやアーム用リミットスイッチ28dをオンとした場合に、黄色パトライト56bを点灯させることで、作業機16が接触警戒対象物64に接近していることを作業者に伝達し、作業者に注意を促すものである(図4のS110)。
一方、接近検出手段20が第2の接近段階を検出した場合、すなわち、第1の接近検出手段22により、図2に示したシステム制御スイッチ78をオンとした場合、或いは、第2の接近検出手段24のブーム用触覚スイッチ24aやアーム用触覚スイッチ24cにより、図2に示したブーム用リミットスイッチ28aやアーム用リミットスイッチ28cをオンとした場合に、第2の接近段階が解除されるまで、動作制限手段26の電磁バルブ76と赤色パトライト56aとに電流を供給する。そして、重機14の動作制限として、例えば、ブーム16aの上昇動作に制限をかける場合には、図8(a)に示すように、ブーム16aの上昇操作に係る操作系油圧ラインL1に供給される作動油を、スプール位置が変更された電磁バルブ76を介してタンク88に逃がすことにより、ブーム16aの上昇動作を遮断する。又、これと同時に、赤色パトライト56aを点灯させることで、作業機16が接触警戒対象物64へ更に接近したことを作業者へ伝達するものである(図4のS150)。
このように、重機14の動作に制限がかけられる第2の接近段階の前に、第1の接近段階において作業者に注意を促すことができる。このため、その後、作業者が、作業機16が接触警戒対象物64へそれ以上接近しないように作業を続行する(図4のS180)、或いは、作業機16の退避動作を行う(図4のS160)ことで、接触警戒対象物64への作業機16の接触を防止しながらも、施工空間を最大限に利用して浚渫作業を行うことが可能となる。
又、本発明の実施の形態に係る浚渫作業システム10は、図5に示すように、浚渫範囲Bに橋脚68が含まれている場合には、接触警戒対象物64として、橋桁66に加えて橋脚68を設定することで、橋桁66だけではなく、橋脚68に対しても、作業機16の接触を防止することが可能となる。
更に、作業台船12に搭載される重機14として、バックホウを用いているため、接触警戒対象物64に対するブーム16aやアーム16b等の接触を防止しながらも、バックホウにより効率よく浚渫作業を行うことができる。
10:浚渫作業システム、12:作業台船、14:重機(バックホウ)、16:作業機、20:接近検出手段、22:第1の接近検出手段、24:第2の接近検出手段、26:動作制限手段、30:制御手段、34:台船位置測定手段、36:台船姿勢測定手段、42:重機姿勢測定手段、48:潮位測定手段、56a:発報手段、56b:注意喚起手段、64:接触警戒対象物、66:高架物(橋桁)、68:構造物(橋脚)、A:警戒範囲

Claims (5)

  1. 既設の高架物により低空頭に制限される範囲を含み、前記高架物を水上で支える構造物の周辺において、少なくとも前記高架物を接触警戒対象物に設定して浚渫作業を行うためのシステムであって、
    作業台船と、該作業台船に搭載されると共に作業機を備える重機と、前記接触警戒対象物に対する前記作業機の接近を検出する接近検出手段と、前記重機の動作を制限するための動作制限手段と、制御手段とを含み、
    該制御手段は、前記接近検出手段により前記接触警戒対象物に対する前記作業機の接近を検出した場合に、この接近状態が解除されるまで、前記作業機が前記接触警戒対象物に更に接近するような前記重機の動作を、前記動作制限手段により抑止するものであり、
    更に、前記作業台船の位置を測定する台船位置測定手段と、前記重機の姿勢を測定する重機姿勢測定手段とを含み、
    前記制御手段は、前記接触警戒対象物の周辺に予め警戒範囲を平面状に設定し、前記台船位置測定手段及び前記重機姿勢測定手段の測定結果に基づいて、前記作業機が平面視で前記警戒範囲内にあることを検出した場合に、前記動作制限手段により前記重機の動作を制限する機能を有効にし、
    更に、前記作業台船の姿勢を測定する台船姿勢測定手段と、前記構造物の周辺の潮位を測定する潮位測定手段とを含み、
    前記接近検出手段は、前記台船位置測定手段、前記台船姿勢測定手段、前記重機姿勢測定手段、及び、前記潮位測定手段の測定結果に基づいて算出される、前記作業機と前記接触警戒対象物との位置関係から、前記接触警戒対象物に対する前記作業機の接近を検出する第1の接近検出手段を含み、
    更に、前記接近検出手段は、前記作業機に設置されると共に、前記接触警戒対象物に対する接触により、前記接触警戒対象物に対する前記作業機の接近を検出する第2の接近検出手段を含み、
    更に、前記接触警戒対象物に対する前記作業機の接近状態を作業者に伝える注意喚起手段及び発報手段を含み、
    前記接近検出手段は、前記接触警戒対象物に対する前記作業機の接近を、少なくとも前記第2の接近検出手段により、第1の接近段階と、該第1の接近段階よりも前記接触警戒対象物に対する前記作業機の距離が近い第2の接近段階との2段階で検出するものであり、
    前記制御手段は、前記接近検出手段により前記第1の接近段階を検出した場合に、前記注意喚起手段により作業者に注意を促し、前記接近検出手段により前記第2の接近段階を検出した場合に、該第2の接近段階が解除されるまで、前記発報手段により前記作業機の前記接触警戒対象物への接近を知らせると共に、前記動作制限手段により前記重機の動作を制限するものであることを特徴とする浚渫作業システム。
  2. 前記接触警戒対象物として、更に前記構造物を設定することを特徴とする請求項1記載の浚渫作業システム。
  3. 前記重機がバックホウであることを特徴とする請求項1又は2記載の浚渫作業システム。
  4. 既設の高架物により低空頭に制限される範囲を含み、前記高架物を水上で支える構造物の周辺において、少なくとも前記高架物を接触警戒対象物に設定して浚渫作業を行うための方法であって、
    作業台船と、該作業台船に搭載されると共に作業機を備える重機と、前記接触警戒対象物に対する前記作業機の接近を検出する接近検出手段と、前記重機の動作を制限するための動作制限手段と、制御手段とを含む浚渫作業システムを用いて、
    前記接近検出手段により前記接触警戒対象物に対する前記作業機の接近を検出する接近検出工程と、前記接触警戒対象物に前記作業機が接近している状態が解除されるまで、前記作業機が前記接触警戒対象物に更に接近するような前記重機の動作を、前記動作制限手段により抑止する動作制限工程とを含み、
    前記浚渫作業システムは、前記作業台船の位置を測定する台船位置測定手段と、前記重機の姿勢を測定する重機姿勢測定手段とを含み、
    前記台船位置測定手段及び前記重機姿勢測定手段の測定結果に基づいて、前記作業機が予め平面状に設定した警戒範囲内にあるか否かを判定する警戒範囲判定工程を含み、該警戒範囲判定工程において前記作業機が平面視で前記警戒範囲内にあると判定した場合に、前記接近検出工程及び前記動作制限工程を実行し、
    前記浚渫作業システムは、前記作業台船の姿勢を測定する台船姿勢測定手段と、前記構造物の周辺の潮位を測定する潮位測定手段とを含み、前記接近検出手段は、第1の接近検出手段を含み、
    前記接近検出工程において、前記第1の接近検出手段により、前記台船位置測定手段、前記台船姿勢測定手段、前記重機姿勢測定手段、及び、前記潮位測定手段の測定結果に基づいて、前記作業機と前記接触警戒対象物との位置関係を算出し、該位置関係から、前記接触警戒対象物に対する前記作業機の接近を検出し、
    前記接近検出手段は、第2の接近検出手段を含み、
    前記接近検出工程において、前記作業機に設置されると共に、前記接触警戒対象物に対する接触により、前記接触警戒対象物に対する前記作業機の接近を検出する前記第2の接近検出手段によって、前記接触警戒対象物に対する前記作業機の接近を検出し、
    前記浚渫作業システムは、前記接触警戒対象物に対する前記作業機の接近状態を作業者に伝える注意喚起手段及び発報手段を含み、前記接近検出手段は、前記接触警戒対象物に対する前記作業機の接近を、少なくとも前記第2の接近検出手段により、第1の接近段階と、該第1の接近段階よりも前記接触警戒対象物に対する前記作業機の距離が近い第2の接近段階との2段階で検出するものであり、
    前記接近検出工程は、前記接近検出手段により前記第1の接近段階を検出する第1の接近検出工程と、前記接近検出手段により前記第2の接近段階を検出する第2の接近検出工程とを含み、
    前記第1の接近検出工程において、前記接近検出手段により前記第1の接近段階を検出した場合に、前記注意喚起手段により作業者に注意を促す注意喚起工程を含み、
    前記第2の接近検出工程において、前記接近検出手段により前記第2の接近段階を検出した場合に、該第2の接近段階が解除されるまで、前記発報手段により前記作業機の前記接触警戒対象物への接近を知らせると共に、前記動作制限工程を実行することを特徴とする浚渫作業方法。
  5. 前記接触警戒対象物として、更に前記構造物を設定することを特徴とする請求項記載の浚渫作業方法。
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