図1は、本発明の一の実施の形態に係る接合装置1の構成を示す正面図である。図1では、チャンバ2を断面にて描き、接合装置1の内部の概略構造を示す。接合装置1は、2つの対象物を接合する装置である。図1に示す例では、当該2つの対象物はそれぞれ、半導体により形成された略円板状の基板91,92である。基板91,92の直径は、例えば、300mm(ミリメートル)以上である。
以下の説明では、図1中における上側および下側である(+Z)側および(−Z)側を、単に「上側」および「下側」とも呼び、Z方向を「上下方向」とも呼ぶ。X方向およびY方向はZ方向に垂直であり、X方向とY方向とは互いに垂直である。なお、上下方向は、必ずしも実際の装置の位置関係や方向を示すものではない。
接合装置1は、チャンバ2と、圧力調節部3と、保持部4,5と、移動機構6と、搬送機構7と、制御部11とを備える。チャンバ2は、例えば、減圧チャンバ(真空チャンバともいう。)である。減圧チャンバとは、チャンバの内部空間を減圧および昇圧可能なチャンバである。減圧チャンバは、内部空間を減圧または昇圧しつつ、あるいは、内部空間の圧力を一定に維持した状態で、任意のガス環境に置換することもできる。搬送機構7は、基板91,92をチャンバ2内に搬入し、また、基板91,92をチャンバ2から搬出する。制御部11は、圧力調節部3、第1保持部4、第2保持部5および移動機構6を制御する。制御部11は、例えば、プログラムを実行するコンピュータである。
圧力調節部3は、チャンバ2の内部の密閉空間であるチャンバ内空間21の圧力を調節する。圧力調節部3は、真空ポンプ31と、排気管32と、排気弁33と、給気弁34とを備える。真空ポンプ31は、チャンバ内空間21を真空引きする真空引き部である。真空ポンプ31は、排気管32および排気弁33を介して、チャンバ内空間21の気体を外部に排出する。真空ポンプ31による吸引により、チャンバ内空間21の圧力が低減され(すなわち、減圧され)、チャンバ内空間21が減圧雰囲気または真空雰囲気となる。排気弁33の開閉、および、排気弁33による排気流量の調節により、チャンバ内空間21の真空度が制御される。
給気弁34は、チャンバ2に接続される。給気弁34が開放されることにより、チャンバ内空間21が大気圧開放される。チャンバ内空間21が減圧雰囲気または真空雰囲気である状態では、給気弁34が開放されることにより、チャンバ内空間21に空気が供給される。給気弁34は、例えば、窒素(N2)等の不活性ガスを供給する不活性ガス供給源に接続されてもよい。この場合、給気弁34が開放されることにより、チャンバ内空間21に不活性ガスが供給される。すなわち、給気弁34による給気は、大気のみならず窒素や任意のガスをパージして供給することを含む。大気圧開放は、単に大気に開放されることのみならず、窒素等の任意のガスをチャンバ内空間21にパージした後、大気に開放することも含む。また、大気圧開放は、チャンバ内空間21を一旦大気圧よりも高い圧力まで加圧した後に、大気圧まで戻して大気に開放することも含む。さらに、ここでいう大気圧開放は、チャンバ内空間21の圧力をいわゆる大気圧とする場合のみならず、チャンバ内空間21の圧力を、基板91,92の搬出入時における周囲の気圧(すなわち、搬送雰囲気の気圧)に等しくする場合も含む。
保持部4,5は、チャンバ内空間21に収容される。保持部4は、他の保持部である保持部5よりも下方(すなわち、(−Z)側)に配置され、保持部5と上下方向に対向する。保持部4と保持部5とは、略同様の形状、大きさおよび構造を有する。以下の説明では、保持部4,5をそれぞれ「第1保持部4」および「第2保持部5」と呼ぶ。また、第1保持部4に保持される対象物である基板91を「第1基板91」と呼び、第2保持部5に保持される他の対象物である基板92を「第2基板92」と呼ぶ。第1基板91は、チャンバ内空間21において、第2基板92に接合される接合面を上側に向けて、第1保持部4により下方から保持される。第2基板92は、チャンバ内空間21において、第1基板91に接合される接合面を下側に向けて、第2保持部5により上方から保持される。第1基板91および第2基板92の保持は、下方および上方からには限定されない。第1基板91および第2基板92は、側方から保持されてもよい。
移動機構6は、保持部移動機構61と、保持部回転機構62と、保持部昇降機構63とを備える。保持部移動機構61は、第1保持部4を、第1基板91の上面である接合面に略平行なX方向およびY方向に移動する。保持部回転機構62は、上下方向を向く回転軸を中心として第2保持部5を回転する。保持部昇降機構63は、第2保持部5を上下方向に移動する。接合装置1では、移動機構6により、第2基板92が第1基板91に対して相対的に移動する。
接合装置1では、保持部昇降機構63による第2保持部5の昇降により、第1保持部4と第2保持部5との間の上下方向の距離が変更される。また、保持部昇降機構63は、第1保持部4に保持された第1基板91の接合面と、第2保持部5に保持された第2基板92の接合面とを接触させ、必要に応じて、接触後に加圧することができる。
図2は、第1保持部4の縦断面図である。図1および図2に示すように、第1保持部4は、ヒータ部41と、支持部42と、冷却部43と、ガス供給ポート44,45とを備える。例えば、ヒータ部41、支持部42および冷却部43はそれぞれ、上下方向に略垂直な略円板状の部材である。図1および図2に示す例では、ヒータ部41の直径と支持部42の直径とは略等しい。換言すれば、ヒータ部41の下面と支持部42の上面とは略同じ形状である。また、冷却部43の直径は、ヒータ部41および支持部42の直径よりも大きい。ヒータ部41、支持部42および冷却部43の上下方向の厚さはそれぞれ、例えば、15mm、30mmおよび15mmである。
図2に示すヒータ部41は、第1基板91の下面に接して第1基板91を下方から保持するチャック部である。ヒータ部41は、例えば、静電チャックまたは機械式チャックである。ヒータ部41は、例えば、セラミックにより形成される。ヒータ部41は、第1基板91を加熱するヒータ411を内部に有する。
支持部42は、ヒータ部41の下面に接し、ヒータ部41を下方から(すなわち、ヒータ部41に保持された第1保持部4とは反対側から)支持する。支持部42とヒータ部41とは個別の部材である。支持部42は、ヒータ部41よりも熱伝導性が低い材料により形成される。換言すれば、支持部42は、ヒータ部41からの熱が支持部42よりも下方に伝導することを抑制する断熱材である。支持部42は、例えば、ガラスにより形成される。図2に示す例では、支持部42は、3つの略円板状のガラス板427を上下方向に積層することにより形成される。当該3つのガラス板427の上下方向の厚さは略等しい。
冷却部43は、支持部42の下面に接し、支持部42を下方から支持する。冷却部43と支持部42とは個別の部材である。冷却部43は、支持部42およびヒータ部41を介して第1基板91を冷却する。冷却部43は、例えば、水冷式のクーラである。図2に示す例では、冷却部43の内部には冷却液が流れる冷却液流路431が設けられる。
図3は、支持部42の上面425を示す平面図である。図3に示すように、支持部42の上面425(すなわち、ヒータ部41側の面)には、溝部421,422が設けられる。溝部421は、支持部42の上面425の外縁近傍の一の部位から水平に蛇行しつつ延び、上面425の外縁近傍の他の部位へと至る。もう1つの溝部422も、支持部42の上面425の外縁近傍の一の部位から水平に蛇行しつつ延び、上面425の外縁近傍の他の部位へと至る。溝部421と溝部422とは交差せず、溝部422は溝部421に沿って延びる。
図3に示す例では、溝部421,422の一方の端部は、支持部42の上面425の(+Y)側の端部近傍に位置し、溝部421,422の他方の端部は、上面425の(−Y)側の端部近傍に位置する。また、図3に示す例では、溝部421,422の両端部は、支持部42の上面425の外縁には至らず、当該外縁よりも内側に位置する。図2に示す例では、溝部421,422の両端部から接続路421a,422aが下方に延びる。2つの接続路421aおよび2つの接続路422aはそれぞれ、支持部42の下面へと至り、冷却部43において第1保持部4の外部の空間に連通する。
第1保持部4では、支持部42の上面425の溝部421,422が、ヒータ部41の下面(すなわち、支持部42側の面)により覆われることにより、図2に示すように、ヒータ部41と支持部42との間に保持部内空間46が形成される。換言すれば、支持部42の上面425のうち溝部421,422を除く領域が、ヒータ部41の下面に接することにより、溝部421,422内の空間が保持部内空間46となる。保持部内空間46は、第1保持部4の外部に連通する。保持部内空間46は、溝部421がヒータ部41の下面により覆われて形成される流路461と、溝部422がヒータ部41の下面により覆われて形成されるもう1つの流路462とを含む。
図2および図3に示すように、流路461は、支持部42において水平に蛇行しつつ延びる。流路461の一方の端部には、接続路421aを介してガス供給ポート44が接続される。流路461の他方の端部は、もう1つの接続路421aを介して第1保持部4の外部に連通する。換言すれば、流路461は、ガス供給ポート44を介して第1保持部4の外部と連通し、ガス供給ポート44から支持部42において延びて第1保持部4の外部へと至る。すなわち、流路461は、両端部において第1保持部4の外部に連通する。
もう1つの流路462は、支持部42において、流路461に沿って水平に蛇行しつつ延びる。流路462の一方の端部には、接続路422aを介して他のガス供給ポート45が接続される。流路462の他方の端部は、もう1つの接続路422aを介して第1保持部4の外部に連通する。換言すれば、流路462は、ガス供給ポート45を介して第1保持部4の外部と連通し、ガス供給ポート45から支持部42において延びて第1保持部4の外部へと至る。すなわち、流路462は、両端部において第1保持部4の外部に連通する。
図2に示す例では、ガス供給ポート44は、流路461の(+Y)側の端部に接続路421aを介して接続される。もう1つのガス供給ポート45は、もう1つの流路462の(−Y)側の端部に接続路422aを介して接続される。換言すれば、ガス供給ポート45は、第1保持部4のガス供給ポート44とは反対側にて流路462に接続される。
ガス供給ポート44,45は、給気管441,451を介して、チャンバ2の外部に配置されたガス供給源(図示省略)に接続される。当該ガス供給源から供給されたガスは、ガス供給ポート44を介して保持部内空間46の流路461に導かれ、もう1つのガス供給ポート45を介して保持部内空間46のもう1つの流路462に導かれる。ガス供給源からは、例えば、空気や窒素等の不活性ガスが供給される。
図3に示すように、溝部421,422は支持部42の上面425の略全面に亘っておよそ均等に設けられる。また、溝部421,422の平面視における合計面積は、支持部42の上面425の面積の20%以上80%以下であることが好ましい。換言すれば、保持部内空間46は、支持部42の上面425(すなわち、ヒータ部41との境界面)の略全面に亘っておよそ均等に設けられる。また、支持部42の上面425における保持部内空間46の割合は、20%以上80%以下であることが好ましい。支持部42の上面425における保持部内空間46の割合とは、支持部42の上面425における保持部内空間46の断面積を、支持部42の上面425の面積で除算した値である。
図1に示すように、第2保持部5は、第1保持部4と同様に、ヒータ部51と、支持部52と、冷却部53と、ガス供給ポート54,55とを備え、ヒータ部51と支持部52との間には保持部内空間56が設けられる。第2保持部5のヒータ部51、支持部52、冷却部53、ガス供給ポート54,55および保持部内空間56はそれぞれ、第1保持部4のヒータ部41、支持部42、冷却部43、ガス供給ポート44,45および保持部内空間46と略同様の形状、大きさおよび構造を有する。保持部内空間56は、保持部内空間46と同様に、第2保持部5の外部に連通する。ガス供給ポート54,55は、ガス供給ポート44,45と同様に、上述のガス供給源に接続される。
次に、図1に示す接合装置1における第1基板91と第2基板92との接合の流れについて、図4を参照しつつ説明する。接合装置1では、まず、大気圧開放されたチャンバ2のゲート弁25が開放され、チャンバ2内に、搬送機構7により第1基板91および第2基板92が搬入される(ステップS11)。第1基板91は、第1保持部4により保持され、第2基板92は、第2保持部5により保持される。搬送機構7がチャンバ2外へと退避すると、チャンバ2の搬出入口がゲート弁25により密閉される。
続いて、制御部11により移動機構6の保持部移動機構61が制御されて第1基板91が水平に移動することにより、第1基板91と第2基板92とのX方向およびY方向における相対位置が調整される。換言すれば、第1基板91と第2基板92とのアライメントが行われる。第1基板91と第2基板92とのアライメントは、例えば、赤外透過カメラによりチャンバ2の外側から透過窓等を介して第1基板91および第2基板92上の位置マークを認識することにより行われる。これにより、第1基板91と第2基板92とのアライメントを容易に行うことができる。
次に、制御部11により圧力調節部3が制御されることにより、真空ポンプ31による吸引が開始され、チャンバ内空間21の減圧が開始される(ステップS12)。チャンバ内空間21の圧力が、大気圧よりも小さい第1圧力(例えば、約1000Pa(パスカル))まで減少すると、制御部11により第1保持部4のヒータ部41および第2保持部5のヒータ部51が制御され、第1基板91および第2基板92の加熱が開始される。そして、圧力調節部3によるチャンバ内空間21の減圧と並行して、ヒータ部41,51により第1基板91および第2基板92が昇温される(ステップS13)。図1に例示する接合装置1では、チャンバ内空間21の減圧開始から、チャンバ内空間21の圧力が上述の第1圧力に等しくなるまでの時間は、約5分である。
接合装置1では、チャンバ内空間21の圧力が、上記第1圧力よりも小さい第2圧力(例えば、10-5Pa)に等しくなるまで、チャンバ内空間21の減圧が継続される。また、第1基板91および第2基板92が、加熱開始前の温度(例えば、約60度)から所定の接合温度(例えば、約300度)まで昇温されるまで、第1基板91および第2基板92の加熱が継続される。チャンバ内空間21の圧力が第2圧力に等しくなると、チャンバ内空間21の減圧は終了し、チャンバ内空間21の圧力は第2圧力に維持される(ステップS14)。また、第1基板91および第2基板92の温度が接合温度に等しくなると、第1基板91および第2基板92の昇温は終了し、第1基板91および第2基板92の温度は接合温度に維持される。チャンバ内空間21の減圧終了と、第1基板91および第2基板92の昇温終了とは、どちらが先であっても、同時であってもよい。換言すれば、第1基板91および第2基板92の昇温は、ステップS14よりも前に終了してもよく、ステップS14と同時に終了してもよく、ステップS14よりも後まで行われてもよい。また、第1基板91および第2基板92の昇温は、ステップS12よりも前に開始されてもよい。
チャンバ内空間21の減圧、並びに、第1基板91および第2基板92の昇温が終了すると、制御部11により移動機構6の保持部昇降機構63が制御されることにより、第2基板92が下降する。そして、第1基板91の上面と第2基板92の下面とが接触し、第1基板91と第2基板92とが、減圧雰囲気または真空雰囲気にて接合する(ステップS15)。第1基板91と第2基板92との接触は、ステップS14よりも前に予め行われていてもよい。例えば、第1基板91と第2基板92との接触は、ステップS13および/またはステップS14と並行して行われてもよい。
接合装置1では、第1基板91と第2基板92との接合は様々な方法により行われてよい。例えば、第1基板91および第2基板92の接合面に対して表面活性化処理および親水化処理が行われた後、第1基板91および第2基板92の接合面同士を接触させる。そして、第1基板91および第2基板92を互いに対して押圧する(すなわち、第1基板91と第2基板92とを加圧する)ことにより、第1基板91と第2基板92とが接合される。この場合、第1基板91と第2基板92との接触は、ステップS14よりも後に行われる。
あるいは、ステップS14の終了後、チャンバ内空間21に微量の水素ラジカルやギ酸が供給され、第1基板91と第2基板92とが還元接合により接合されてもよい。この場合、第1基板91と第2基板92との接触は、ステップS13における第1基板91および第2基板92の昇温よりも前に行われてもよく、ステップS13および/またはステップS14と並行して行われてもよく、ステップS14よりも後に行われてもよい。
また、第1基板91と第2基板92とは、はんだ接合されてもよい。この場合、第1基板91と第2基板92との接触は、ステップS13によりも前に行われてもよく、ステップS13および/またはステップS14と並行して行われてもよく、ステップS14よりも後に行われてもよい。そして、ステップS15において、第1基板91と第2基板92との間ではんだが溶融した状態で、微小圧力にて第1基板91と第2基板92とが加圧されることにより、第1基板91と第2基板92とが接合される。溶融したはんだは、後述するステップS17における第1基板91と第2基板92との降温と並行して硬化する。溶融したはんだを接合する際にチャンバ内空間21を減圧雰囲気または真空雰囲気とすることにより、はんだ中のボイドの発生が防止され、また、加熱時にはんだが酸化されて表面に生じた酸化膜により接合が阻害されることが防止される。したがって、上記降温時のはんだの硬化の際には、チャンバ内空間21を昇圧したり、はんだを大気に暴露しても、上述のボイドや酸化膜の発生による問題は生じない。
また、第1基板91と第2基板92とは、熱可塑性樹脂を介して接合されてもよい。この場合、第1基板91と第2基板92との接触は、ステップS13よりも前に行われてもよく、ステップS13および/またはステップS14と並行して行われてもよく、ステップS14よりも後に行われてもよい。そして、ステップS15において、第1基板91と第2基板92との間で熱可塑性樹脂が軟化した状態で、第1基板91と第2基板92とが加圧されることにより、第1基板91と第2基板92とが接合される。軟化した熱可塑性樹脂は、後述するステップS17における第1基板91と第2基板92との降温と並行して硬化する。
また、第1基板91と第2基板92とは、熱硬化性樹脂を介して接合されてもよい。この場合、第1基板91と第2基板92との接触は、ステップS13よりも前に行われてもよく、ステップS13と並行して行われてもよい。そして、ステップS13と並行して、第1基板91と第2基板92との間で熱硬化性樹脂が軟化した状態で、第1基板91と第2基板92とが加圧される。さらに、ステップS13と並行して、あるいは、ステップS13の終了後に、熱硬化性樹脂が硬化することにより、第1基板91と第2基板92とが接合される(ステップS15)。
接合装置1では、上述の以外の様々な接合方法にて、第1基板91と第2基板92とが接合されてもよい。第1基板91と第2基板92とが、いずれの接合方法により接合される場合であっても、第1基板91と第2基板92との接触は、後述するステップS16におけるチャンバ内空間21の昇圧開始よりも前に行われる。
第1基板91と第2基板92とが接合されると、圧力調節部3が制御部11により制御されることにより、真空ポンプ31による吸引が停止される。また、給気弁34が開放されることにより、チャンバ内空間21に外部の空気が供給され(すなわち、チャンバ内空間21が大気圧開放され)、チャンバ内空間21の昇圧が開始される(ステップS16)。チャンバ内空間21に供給される空気は常温であるため、上述の接合温度(約300度)まで加熱された第1基板91および第2基板92は、当該空気により冷却される。したがって、第1基板91および第2基板92は、圧力調節部3によるチャンバ内空間21の昇圧と並行して降温される(ステップS17)。
チャンバ内空間21に供給された空気は、第1保持部4の保持部内空間46、および、第2保持部5の保持部内空間56に流入する。これにより、第1保持部4のヒータ部41が、第1基板91とは反対側からも冷却され、ヒータ部41および第1基板91の降温が迅速に行われる。また、第2保持部5のヒータ部51が、第2基板92とは反対側からも冷却され、ヒータ部51および第2基板92の降温が迅速に行われる。
チャンバ内空間21の昇圧の際には(すなわち、ステップS17における第1基板91および第2基板92の降温の際には)、第1保持部4のガス供給ポート44,45から、第1保持部4の保持部内空間46に比較的低温のガス(例えば、常温の空気)が供給される。これにより、第1保持部4のヒータ部41が、第1基板91とは反対側からも冷却される。このため、ヒータ部41および第1基板91の降温が迅速に行われる。
上述のように、保持部内空間46の流路461,462の両端部は、支持部42の(+Y)側および(−Y)側に位置する。また、ガス供給ポート44は支持部42の(+Y)側に配置され、ガス供給ポート45は支持部42の(−Y)側に配置される。このため、流路461では、(+Y)側から(−Y)側に向かってガスが流れ、流路462では、(−Y)側から(+Y)側に向かってガスが流れる。換言すれば、ガス供給ポート45から供給されたガスは、流路462を流路461とは逆方向に流れて第1保持部4の外部へと導かれる。
第2保持部5においても同様に、ガス供給ポート54,55から保持部内空間56に比較的低温のガス(例えば、常温の空気)が供給される。これにより、第2保持部5のヒータ部51が、第2基板92とは反対側からも冷却される。このため、ヒータ部51および第2基板92の降温が迅速に行われる。また、保持部内空間56にガス供給ポート55から供給されたガスは、ガス供給ポート54から供給されたガスが流れる流路とは逆方向に、もう1つの流路を流れて第2保持部5の外部へと導かれる。
さらに、第1保持部4の冷却部43により、支持部42およびヒータ部41を介して第1基板91が冷却されることにより、第1基板91の降温がさらに促進される。第2保持部5においても同様に、冷却部53により、支持部52およびヒータ部51を介して第2基板92が冷却されることにより、第2基板92の降温がさらに促進される。冷却部43,53による冷却は、ステップS16におけるチャンバ内空間21の昇圧開始よりも後に開始されてもよく、チャンバ内空間21の昇圧開始と同時に開始されてもよく、あるいは、チャンバ内空間21の昇圧開始よりも前に開始されてもよい。
接合装置1では、チャンバ内空間21の圧力が大気圧に等しくなると、チャンバ内空間21の昇圧が終了する(ステップS18)。また、第1基板91および第2基板92の温度が、搬出可能温度(例えば、加熱開始前の温度と等しい約60度)に等しくなると、第1基板91および第2基板92の降温が終了する。チャンバ内空間21の昇圧終了と、第1基板91および第2基板92の降温終了とは、どちらが先であっても、同時であってもよい。換言すれば、第1基板91および第2基板92の降温は、ステップS18よりも前に終了してもよく、ステップS18と同時に終了してもよく、ステップS18よりも後まで行われてもよい。また、第1基板91および第2基板92の降温は、ステップS16よりも前に開始されてもよい。
その後、チャンバ2のゲート弁25が開放され、大気圧開放されたチャンバ2から、搬送機構7により第1基板91および第2基板92が搬出される(ステップS19)。接合装置1では、複数組の第1基板91および第2基板92に対して、上述のステップS11〜S19が繰り返され、複数組の第1基板91および第2基板92が順次接合される。この場合、ステップS19に続いて、ゲート弁25が開放された状態で、次の第1基板91および第2基板92の搬入が行われる。
以上に説明したように、接合装置1では、第1保持部4のヒータ部41と支持部42との間に、第1保持部4の外部に連通する保持部内空間46が設けられる。そして、制御部11による制御により、圧力調節部3によるチャンバ内空間21の減圧と並行して、ヒータ部41により第1基板91が昇温される。第1基板91の昇温の際には、チャンバ内空間21が減圧されているため、チャンバ内空間21に存在する気体分子は僅かである。したがって、ヒータ部41にて発生した熱が気体を介して周囲に移動することはほとんどなく、ヒータ部41との接触部を介して第1基板91および支持部42に伝導する。
上述のように、第1保持部4では、ヒータ部41と支持部42との間に保持部内空間46が設けられており、ヒータ部41と支持部42との接触部の面積は小さい。このため、ヒータ部41の熱が、当該接触部を介して支持部42に伝導することが抑制される。また、保持部内空間46には気体分子がほとんど存在しないため、ヒータ部41の熱が、保持部内空間46の気体を介して支持部42に移動することが抑制される。したがって、ヒータ部41にて発生した熱は、伝導により第1基板91に効率良く移動し、第1基板91が効率良く加熱される。その結果、第1基板91の昇温に要する時間を短くすることができる。
接合装置1では、制御部11による制御により、圧力調節部3によるチャンバ内空間21の昇圧と並行して、第1基板91が降温される。第1基板91の降温の際には、チャンバ内空間21が昇圧されているため、第1基板91およびヒータ部41の周囲には気体分子が多く存在する。したがって、第1基板91およびヒータ部41の熱は、気体を介しても周囲へと移動する。ヒータ部41と支持部42との間では、上述の接触部を介した伝導に加えて、保持部内空間46に存在する気体を介しても、ヒータ部41から支持部42へと熱が移動する。さらに、上述のように、第1基板91の昇温の際に、ヒータ部41から支持部42への熱の移動が抑制されており、支持部42の温度は比較的低いため、第1基板91およびヒータ部41の熱は支持部42へと迅速に移動する。したがって、第1基板91およびヒータ部41の熱が迅速に周囲に移動し、第1基板91が効率良く冷却される。その結果、第1基板91の冷却に要する時間を短くすることができる。
接合装置1の第1保持部4では、上述のように、第1基板91の加熱および冷却に要する時間を短くすることができる。また、第2保持部5でも、第1保持部4と同様に、第2基板92の加熱および冷却に要する時間を短くすることができる。その結果、第1基板91と第2基板92との接合処理に要する時間、すなわち、第1基板91および第2基板92をチャンバ2に搬入して接合してから搬出するまでに必要とされる時間を短くすることができる。
上述のように、第1基板91と第2基板92とをはんだ接合する場合、加熱によりはんだを溶融させて冷却により硬化させるため、第1基板91および第2基板92の加熱および冷却を迅速に行うことができる機能は非常に有効である。また、第1基板91と第2基板92とを熱可塑性樹脂を介して接合する場合、加熱により樹脂を軟化させて冷却により硬化させるため、第1基板91および第2基板92の加熱および冷却を迅速に行うことができる機能は非常に有効である。第1基板91と第2基板92とを熱硬化性樹脂を介して接合する場合、次の第1基板91および第2基板92が保持される際に、仮に第1保持部4および第2保持部5の温度が高いとすると、熱硬化性樹脂の意図しない硬化が開始される。このため、上述のように、第1保持部4および第2保持部5の降温が迅速に行われることにより、次の第1基板91および第2基板92の保持までの待機時間を短縮することができる。接合装置1では、第1基板91と第2基板92との接合は、チャンバ内空間21の減圧と並行して第1基板91および第2基板92を昇温する工程(すなわち、減圧昇温工程)よりも前に行われてもよく、減圧昇温工程と並行して行われてもよく、減圧昇温工程とチャンバ内空間21の昇圧と並行して第1基板91および第2基板92を降温する工程(すなわち、昇圧降温工程)との間に行われてもよい。第1基板91と第2基板92との接合は、昇圧降温工程と並行して行われてもよく、昇圧降温工程よりも後に行われてもよい。
上述のように、接合装置1では、第1基板91の降温の際に、第1保持部4の冷却部43により支持部42およびヒータ部41を介して第1基板91が冷却される。これにより、第1基板91の降温が促進され、第1基板91の冷却に要する時間をさらに短くすることができる。また、第2保持部5においても同様に、冷却部53により第2基板92が冷却されることにより、第2基板92の冷却に要する時間をさらに短くすることができる。
例えば、冷却部上に設けられた支持部の上面がヒータ部の下面に全面に亘って接しており、ヒータ部と支持部との間に保持部内空間が設けられない接合装置(以下、「比較例の接合装置」と呼ぶ。)では、第1基板および第2基板を加熱開始前の温度(約60度)から接合温度(約300度)まで昇温するために、約50分を要する。また、第1基板および第2基板を接合温度から搬出可能温度(約60度)まで降温するためには、約100分を要する。これに対し、図1に示す上述の接合装置1では、第1基板91および第2基板92を加熱開始前の温度(約60度)から接合温度(約300度)まで昇温するために要する時間は、約8分である。また、第1基板91および第2基板92を接合温度から搬出可能温度(約60度)まで降温するために要する時間は、約10分である。
上述のように、接合装置1では、チャンバ内空間21の減圧と並行して第1基板91および第2基板92を昇温する工程(ステップS13)、および、チャンバ内空間21の昇圧と並行して第1基板91および第2基板92を降温する工程(ステップS17)よりも前に、チャンバ2が大気圧開放されて第1基板91および第2基板92がチャンバ2内に搬入される。また、ステップS13およびステップS17よりも後に、チャンバ2が大気圧開放されて第1基板91および第2基板92がチャンバ2から搬出される。このように、接合装置1では、第1基板91および第2基板92の加熱処理および搬出入のために必須となる減圧工程および昇圧工程と並行して、第1基板91および第2基板92の昇温および降温が行われる。これにより、第1基板91および第2基板92の昇温および降温を効率良く行うことができる。
接合装置1では、上述のように、ステップS17において、ガス供給ポート44,45から第1保持部4の保持部内空間46にガスが供給される。これにより、保持部内空間46におけるガスの交換が促進され、比較的低温のガスを保持部内空間46に連続的に供給することができる。その結果、第1基板91の冷却に要する時間を、さらに短くすることができる。第2保持部5においても同様に、ステップS17において、ガス供給ポート54,55から保持部内空間56にガスが供給されることにより、第2基板92の冷却に要する時間を、さらに短くすることができる。
第1保持部4では、保持部内空間46が、ガス供給ポート44から支持部42において蛇行しつつ延びて第1保持部4の外部へと至る流路461を含む。これにより、保持部内空間46の流路461におけるガスの交換がさらに促進され、比較的低温のガスを保持部内空間46に連続的に供給することができる。その結果、第1基板91の冷却に要する時間を、より一層短くすることができる。
流路461を流れるガスは、流路461の入口側から出口側へと向かうに従って温度が上昇するため、各流路461の入口近傍と出口近傍とでは、ガスの温度が異なる。接合装置1では、上述のように、保持部内空間46は、流路461に沿って蛇行して延びるもう1つの流路462を含み、ステップS17において、流路462に供給されたガスが、流路461とは逆方向に流れて第1保持部4の外部へと導かれる。これにより、ヒータ部41の下面が全面に亘って略均等に冷却される。その結果、第1基板91を略均等に冷却することができ、第1基板91の冷却に要する時間を、さらに短くすることができる。
第2保持部5においても同様に、保持部内空間56が、ガス供給ポート54から支持部42において蛇行しつつ延びて第2保持部5の外部へと至る流路を含む。これにより、第2基板92の冷却に要する時間を、より一層短くすることができる。また、保持部内空間56は、上記流路に沿って蛇行して延びるもう1つの流路を含み、ステップS17において、当該もう1つの流路に供給されたガスが、上記流路とは逆方向に流れて第2保持部5の外部へと導かれる。これにより、ヒータ部51の下面が全面に亘って略均等に冷却される。その結果、第2基板92を略均等に冷却することができ、第2基板92の冷却に要する時間を、さらに短くすることができる。
第1保持部4および第2保持部5では、支持部42,52のヒータ部41,51との境界面における保持部内空間46,56の割合がそれぞれ、20%以上80%以下である。当該割合が20%以上であることにより、第1基板91および第2基板92の昇温の際に、ヒータ部41,51の熱が支持部42,52に移動することを抑制して、第1基板91および第2基板92を効率良く加熱することができる。その結果、第1基板91および第2基板92の昇温に要する時間を短くすることができる。
また、上記割合が80%以下であることにより、支持部42,52において、ヒータ部41,51に接触して支持する部位の面積がある程度確保される。これにより、ヒータ部41,51の変形を抑制しつつ、支持部42,52によりヒータ部41,51を支持することができる。その結果、第1保持部4および第2保持部5により、第1基板91および第2基板92を安定して保持することができる。また、第1基板91と第2基板92とを接合する際に、第1基板91と第2基板92とを互いに向けて比較的大きい力で押圧する場合であっても、第1基板91および第2基板92の変形を抑制して、第1基板91と第2基板92とを精度良く接合することができる。例えば、第1基板91および第2基板92が6インチウエハである場合、接合時には2トン〜6トン程度の力で押圧される。
第1保持部4および第2保持部5では、支持部42,52がそれぞれ、ヒータ部41,51よりも熱伝導性が低い材料により形成される。このため、チャンバ内空間21の減圧と並行して行われる第1基板91および第2基板92の昇温の際に、ヒータ部41,51の熱が支持部42,52に伝導することが抑制される。これにより、ヒータ部41,51の熱が第1基板91および第2基板92に効率良く移動し、第1基板91および第2基板92が効率良く加熱される。その結果、第1基板91および第2基板92の昇温に要する時間をより一層短くすることができる。
第1保持部4では、支持部42のヒータ部41側の面に溝部421,422が設けられ、ヒータ部41の支持部42側の面により溝部421,422が覆われる。これにより、保持部内空間46を容易に形成することができる。また、第1基板91に対して加圧を伴う加熱が行われる場合、加圧時の圧力に合わせて支持部42(特に、最も上側のガラス板427)を交換することにより、第1基板91の安定的な支持と第1基板91の昇温時間の短縮とを適切に両立することができる。第2保持部5においても同様に、支持部52のヒータ部51側の面に溝部が設けられ、ヒータ部51の支持部52側の面により当該溝部が覆われることにより、保持部内空間56を容易に形成することができる。また、支持部52(特に、最も下側のガラス板)を交換することにより、第2基板92の安定的な支持と第2基板92の昇温時間の短縮とを適切に両立することができる。
図5は、他の好ましい第1保持部4aの支持部42aの例を示す平面図である。支持部42aでは、ヒータ部41(図2参照)側の面である上面425に、図3に示す溝部421,422に代えて、複数の突出部423が設けられる。複数の突出部423は、ヒータ部41に向かって上側に突出し、ヒータ部41の支持部42側の面である下面に接してヒータ部41を支持する。複数の突出部423は、支持部42の上面425の全面に亘って略均等に配置される。また、支持部42aの上面425には、上面425の外周縁に沿って略全周に亘って設けられ、ヒータ部41に向かって上側に突出する略C字状の円環突出部424が設けられる。
第1保持部4aでは、ヒータ部41の支持部42a側の面である下面により、複数の突出部423の周囲の空間が覆われることにより、ヒータ部41と支持部42aとの間に、保持部内空間46が形成される。換言すれば、複数の突出部423の上端面、および、円環突出部424の上端面が、ヒータ部41の下面に接することにより、複数の突出部423の周囲の空間が保持部内空間46となる。これにより、上記と同様に、第1保持部4aに保持される第1基板91の加熱および冷却に要する時間を短くすることができる。また、保持部内空間46を容易に形成することができる。さらには、第1基板91の安定的な支持と第1基板91の昇温時間の短縮とを適切に両立することができる。図5に例示する保持部内空間46は、図中の(+Y)側の端部の1ヶ所のみにおいて第1保持部4aの外部に連通する。第1保持部4aでは、例えば、保持部内空間46の下面中央部に、保持部内空間46へのガスパージ用の供給ポート(すなわち、ガスの入口)が設けられてもよい。また、上述の円環突出部424は、必ずしも略C字状である必要はない。例えば、円環突出部424が略円環状であり、保持部内空間46へのガスパージ用の入口および出口が円環突出部424に設けられてもよい。あるいは、円環突出部424は設けられず、複数の突出部423の上端面のみがヒータ部41の下面に接してもよい。
上記複数の突出部423が第2保持部5の支持部52に設けられる場合には、第2保持部5に保持される第2基板92の加熱および冷却に要する時間を、上記と同様に短くすることができる。また、保持部内空間56を容易に形成することができる。さらには、第2基板92の安定的な支持と第2基板92の昇温時間の短縮とを適切に両立することができる。
上記接合装置1では、様々な変更が可能である。
例えば、第1保持部4では、ガス供給ポート44,45は、支持部42の側面(例えば、上下方向において保持部内空間46の流路461,462とおよそ同じ位置)に設けられてもよい。ヒータ部41と支持部42とは同じ材料で形成されてもよく、ヒータ部41と支持部42とが一つながりの部材として形成されてもよい。また、支持部42のヒータ部41との境界面における保持部内空間46の割合は、20%以上80%以下には限定されず、適宜変更されてよい。第2保持部5においても同様である。
第1保持部4では、必ずしもガス供給ポート44,45が流路461,462に接続される必要はない。この場合、チャンバ内空間21の昇圧の際には、給気弁34を介してチャンバ内空間21に供給された空気が、流路461,462に流入する。また、保持部内空間46は、必ずしも2つの流路461,462を含む必要はなく、例えば、1つの流路461のみを含んでいてもよい。第1保持部4では、冷却部43は省略されてもよい。第2保持部5においても同様である。
上述の接合装置1のうち、チャンバ2と、第1保持部4(または第2保持部5)と、圧力調節部3と、制御部11とを含む構成は、対象物である第1基板91(または第2基板92)を加熱する加熱装置として利用されてもよい。
接合装置1および上記加熱装置では、対象物は半導体基板以外の様々な基板であってよい。例えば、第1基板91および第2基板92は、ガラス、セラミック、金属、プラスチック等の材料、または、複数の材料を利用した複合材料により形成されてもよい。第1基板91および第2基板92の平面視における形状は、例えば、略矩形であってもよい。
接合装置1および上記加熱装置における対象物は、基板には限定されず、例えば、半導体のベアチップ部品や半導体発光素子等の様々な電子部品であってもよい。あるいは、対象物は、例えば、複数の電子部品が2次元的に配置された集合体(例えば、ウエハからダイシングされ粘着シート上に配置されたもの)であってもよい。
上記実施の形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。