以下、実施の形態の具体例について図面を参照して説明する。なお、全ての図面において、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、全ての図面において、本発明を説明するために必要となる構成要素を抜粋して図示しており、その他の構成要素については図示を省略している場合がある。さらに、本発明は以下の実施の形態に限定されない。
(実施の形態1)
[印刷装置の構成]
図1は、本実施の形態1に係る印刷装置1の概略構成を示す模式図である。なお、図1において、印刷装置1における上下及び前後方向を図における上下及び前後方向として表している。
図1に示すように、本実施の形態1に係る印刷装置1は、キャリッジ41及びノズル孔からインクを吐出する印刷ヘッド42等を有する印刷機構11、及びシート搬送機構90を備えている。シート搬送機構90は、当該シート搬送機構90内に形成されるシート搬送路25に沿ってシート81を搬送する。印刷機構11が、シート搬送機構90に搬送されたシート81にインクを吐出することにより、画像がシート81に印刷される。
また、シート搬送機構90は、給紙トレイ21、排出トレイ22、プラテン23を備えている。給紙トレイ21の上方には、板状のプラテン23が配置されている。プラテン23の更に上方には、印刷機構11が配置されている。また、プラテン23の前方には、排出トレイ22が配置されている。
シート搬送機構90における給紙トレイ21の後部には、シート搬送路25が形成されている。シート搬送路25は、供給路50、第1搬送路51、第2搬送路52、及びエンドパス53から構成されている。
供給路50は、給紙トレイ21の後部から、後述する搬送ローラ機構31まで至る経路であり、上方、かつ、前方に向かって湾曲するように形成されている。第1搬送路51は、搬送ローラ機構31から、後述するスイッチバックローラ機構(第1ローラ機構)34まで至る経路であり、プラテン23と印刷機構11との間の空間に沿って、形成されている。また、エンドパス53は、スイッチバックローラ機構34の終点から排出トレイ22まで至る経路である。
第2搬送路52は、第1搬送路51の下方に形成される経路である。第2搬送路52は、印刷装置1の前方側に位置する直線状経路52aと、後方側に位置する湾曲経路52bと、から構成されている。直線状経路52aは、下方に傾斜するように形成されていて、その先端部は第1搬送路51の終端部と接続されていて、その終端部は、湾曲経路52bの先端部と接続されている。湾曲経路52bは、後方、かつ、上方に向かって湾曲するように形成されていて、その終端部は供給路50の途中に接続されている。
また、シート搬送機構90は、給紙ローラ機構30、搬送ローラ機構31、両面用搬送ローラ機構(第2ローラ機構)32、排出ローラ機構33、スイッチバックローラ機構34、及びスイッチバックフラップ35を備えている。
具体的には、給紙ローラ機構30は、給紙トレイ21の直上に配置されていて、給紙トレイ21内のシート81をシート搬送路25へ搬送するように構成されている。
搬送ローラ機構31は、搬送ローラ31a及びピンチローラ31bから構成されている。搬送ローラ31a及びピンチローラ31bは、給紙ローラ機構30によってシート搬送路25に搬送されたシート81を、上下から挟み込む。なお、搬送ローラ機構31の搬送ローラ31aには、該搬送ローラ31aと同軸的にロータリーエンコーダ61が配置されている。
排出ローラ機構33は、排出ローラ33a及び拍車ローラ33bから構成されていて、第1搬送路51の印刷機構11よりもシート81の搬送方向(印刷装置1の後方から前方側への方向)下流側に配置されている。排出ローラ33a及び拍車ローラ33bは、搬送ローラ機構31によって第1搬送路51を搬送されるシート81を、上下から挟み込む。
スイッチバックローラ機構34は、スイッチバックローラ34a及び拍車ローラ34bから構成されている。スイッチバックローラ34a及び拍車ローラ34bは、排出ローラ機構33によって第1搬送路51を搬送されるシート81を、挟み込む。スイッチバックローラ機構34は、排出トレイ22に向けてシート81を搬送するように構成されている。このとき、スイッチバックローラ機構34によって、シート81は搬送方向に搬送される。
また、スイッチバックローラ機構34は、シート81を第2搬送路52に向けて搬送するように構成されている。このとき、スイッチバックローラ機構34によって、シート81は搬送方向とは逆の逆搬送方向(印刷装置1前方側から後方側への方向)に搬送される。
スイッチバックフラップ35は、第1搬送路51の排出ローラ機構33とスイッチバックローラ機構34との間に配置されていて、基端部35aを中心に上下方向に揺動するように構成されている。また、スイッチバックフラップ35は、シート81が、排出ローラ機構33からスイッチバックローラ機構34へ向かって搬送されるシート81によって、上方に持ち上げられる。そして、当該シート81の搬送方向後端が、排出ローラ機構33よりも搬送方向下流側に位置すると、自重により下方に傾斜する。
なお、本実施の形態1においては、上述の逆搬送方向は、上述の搬送方向(0°)に対して、完全に逆の方向(180°又は−180°)でなくてもよく、逆方向の成分(例えば、−170°、−160°、170°、又は160°等)を有していればよい。
両面用搬送ローラ機構32は、両面用搬送ローラ32a及びピンチローラ32bから構成されていて、第2搬送路52(正確には、直線状経路52a)に配置されている。両面用搬送ローラ32a及びピンチローラ32bは、スイッチバックローラ機構34によって第2搬送路52に搬送されたシート81を、挟み込む。
さらに、シート搬送機構90は、レジストセンサ60及びロータリーエンコーダ用センサ62を備える。レジストセンサ60は、シート搬送路25の供給路50における搬送ローラ機構31の直前(上流側近傍)に配置されている。レジストセンサ60は、当該レジストセンサ60が配置されている位置にシート81が位置することに応じて、印刷装置1が備える後述のコントローラ100に検出信号を出力するように構成されている。
ロータリーエンコーダ61近傍には、ロータリーエンコーダ用センサ62が配置されている。ロータリーエンコーダ用センサ62は、搬送ローラ31aの回転に応じてパルス状の信号を出力し、このパルス状の信号を後述のコントローラ100に出力するように構成されている。
次に、図2を参照しながら、印刷装置1のその他の構成について、説明する。
図2は、図1に示す印刷装置1の機能的構成を示すブロック図である。
図2に示すように、印刷装置1が備えるコントローラ100は、第1基板及び第2基板を備えていて、第1基板にはCPU101、ROM102、RAM103、及びEEPROM104が実装され、第2基板にはASIC105が実装されている。第1基板及び第2基板の間は、バスにより接続されている。ASIC105には、モータドライバIC106、107と、ヘッドドライバIC108と、レジストセンサ60と、ロータリーエンコーダ用センサ62と、が接続されている。
CPU101は、PCから印刷ジョブの入力を受け付けると、ROM102に記憶されたプログラムに基づいて印刷ジョブ実行の指令をASIC105へ出力する。ASIC105は、この指令に基づいて各ドライバを駆動する。
RAM103は、各種のデータを一時的に記憶するためのメモリである。RAM103には、シート81の一方の面(以下、第1面という)に印刷機構11によって画像を印刷するときに、印刷ヘッド42から吐出されたインク量が印字幅ごとに記憶される。
モータドライバIC106は、搬送モータ70を駆動する。搬送モータ70は駆動されることで、給紙ローラ機構30、搬送ローラ機構31、両面用搬送ローラ機構32、排出ローラ機構33、及びスイッチバックローラ機構34を動作させる。
なお、本実施の形態1では、一つの搬送モータ70が駆動することにより、給紙ローラ機構30、搬送ローラ機構31、両面用搬送ローラ機構32、排出ローラ機構33、及びスイッチバックローラ機構34が作動する形態だが、これに限定されない。例えば、複数のモータによって、各ローラ機構が作動する形態でもよい。
また、モータドライバIC107は、キャリッジモータ71を駆動する。キャリッジモータ71は駆動されることで、キャリッジ41を主走査方向に沿って移動させる。ヘッドドライバIC108は、印刷ヘッド42を駆動する。インクは、駆動される印刷ヘッド42のノズル孔から、吐出される。
また、コントローラ100には、レジストセンサ60、及びロータリーエンコーダ用センサ62が出力した信号が入力される。コントローラ100は、入力されたこれらの信号に基づき、上記各ドライバIC106〜108を駆動する、印刷処理を実行する。コントローラ100が印刷処理を実行することで、シート81に画像が印刷される。
[印刷装置の動作]
次に、本実施の形態1に係る印刷装置1の動作について、図1〜図4を参照しながら、説明する。なお、以下の動作は、コントローラ100(特に、CPU101)が、当該コントローラ100が印刷ジョブを受け付けると、あるプログラムをROM102から読み出して実行することで実現される。コントローラ100が上記プログラムを実行すると、コントローラ100は各ドライバIC106〜108等を駆動することで、印刷処理等の各処理を実行する。
図3は、本実施の形態1に係る印刷装置1のコントローラ100が実行する各処理の手順を示すフローチャートである。図4は、図3に示すスイッチバック設定処理を示すフローチャートである。以下、図3及び図4のフローチャートに記載されている、コントローラ100が実行する各処理を総称して、第1両面印刷処理とする。
まず、コントローラ100が、例えば、外部装置からシート81の第1面及び当該第1面とは反対の面である第2面の両面に画像を印刷する印刷ジョブを受け付けたとする。すると、コントローラ100は、第1両面印刷処理の実行を開始する。
具体的には、コントローラ100は、図3に示すように、受け付けた印刷ジョブに従ってシート81の第1面に対する第1面印刷処理を開始する(ステップS11)。
具体的には、第1面印刷処理において、コントローラ100は、給紙処理、搬送処理、及び吐出処理を実行する。コントローラ100は、給紙処理の実行後、搬送処理及び吐出処理と、を繰り返す。
コントローラ100は、給紙処理では、モータドライバIC106を介して、搬送モータ70を駆動して、給紙ローラ機構30を作動させる。コントローラ100が給紙処理を実行することで、給紙トレイ21内のシート81が、給紙ローラ機構30によって、シート搬送路25の供給路50に搬送される。さらに、供給路50に供給されたシート81は、給紙ローラ機構30によって搬送ローラ機構31にまで搬送される。
コントローラ100は、給紙処理を実行している間に、レジストセンサ60から出力される信号に基づいて、シート81が、搬送ローラ機構31に到達したことを検出すると、給紙処理を終了するとともに、搬送処理を実行する。搬送処理では、コントローラ100は、モータドライバIC106を介して、搬送モータ70を駆動して、搬送ローラ機構31、排出ローラ機構33、及びスイッチバックローラ機構34を所定時間だけ作動させる。コントローラ100が搬送処理を実行することで、搬送ローラ機構31に到達したシート81が、所定の長さ分だけ、搬送方向に搬送されて停止する。
コントローラ100は、搬送処理を終了するとともに、吐出処理を実行する。吐出処理では、コントローラ100は、モータドライバIC107を介して、キャリッジモータ71を駆動させて、キャリッジ41を、主走査方向へ移動させる。そして、キャリッジ41が移動する間に、コントローラ100は、ヘッドドライバIC108を介して、印刷ヘッド42からインクを吐出させる。
コントローラ100は、搬送処理及び吐出処理を、繰り返し実行することによって、シート81に画像が印刷される。以下、コントローラ100は、1枚のシート81に対して繰り返し実行する搬送処理及び吐出処理を印刷処理と称する。
また、コントローラ100は、第1面印刷処理における印刷処理を実行している間に印刷ヘッド42が吐出したインク量をRAM103に記憶する(ステップS12)。
次に、コントローラ100は、シート81の第1面印刷処理が終了する(ステップS13でYes)と、スイッチバック設定処理を実行する(ステップS14)。ここで、図4を参照しながら、スイッチバック設定処理について説明する。
図4に示すように、コントローラ100は、第1面印刷処理を実行中にRAM103に記憶したインク量情報を基に、シート81における先端部のインク量が第1閾値未満であるか否かを判定する(ステップS101)。ここで、シート81における先端部とは、シート81の逆搬送方向における先端(図1において、後方側に位置するシート81の端)から所定の範囲の長さ(例えば、2〜5mm)にわたる部分をいう。また、第1閾値は、予め実験等で設定されるものであり、例えば、当該第1閾値に対応する量のインクが、シート81における先端部に着弾して、当該先端部の剛性が所定剛性値以下になる範囲のインク量に対応する。なお、シート81の先端部が所定剛性値以下になると、シート81の先端部が物体(例えば、両面用搬送ローラ機構32、湾曲経路52bの一部を形成する部材、又は搬送ローラ機構31)と当接した時に、シート81の先端部において、折れ曲がりが生じ、いわゆるシートジャムが発生してしまう。つまり、シート81のシートジャムの発生を抑制するという観点から、第1閾値が設定される。
コントローラ100は、シート81における先端部のインク量が第1閾値未満であると判定した場合(ステップS101でYes)には、スイッチバック処理を実行するときのスイッチバックローラ機構34の回転速度が第1所定値になるように、搬送モータ70の回転速度を設定する(ステップS102)。そして、コントローラ100はスイッチバック設定処理を終了する。
ここで、第1所定値は、予め実験等で設定されるものであり、シート81における先端部のインク量が第1閾値以上である場合のスイッチバックローラ機構34の回転速度よりも大きくなるように設定される。例えば、第1所定値は、10ips(inch per second)、11ips、12ips、13ips、又は14ipsであってもよい。
一方、コントローラ100は、シート81における先端部のインク量が第1閾値以上である場合(ステップS101でNo)には、スイッチバック処理を実行するときのスイッチバックローラ機構34の回転速度が第2所定値になるように、搬送モータ70の回転速度を設定する(ステップS103)。そしてコントローラ100は、スイッチバック設定処理を終了する。
ここで、第2所定値は、予め実験等で設定されるものであり、シート81における先端部のインク量が第1閾値未満である場合のスイッチバックローラ機構34の回転速度よりも小さい範囲で任意に設定される。例えば、第2所定値は、シート81における先端部のインク量が第1閾値以上である場合に、シート81の先端部が物体と当接したときに、当該部分が折れ曲がってしまうことを抑制する範囲で任意に設定される。例えば、第2所定値は、5ips(inch per second)、6ips、7ips、又は8ipsであってもよい。
次に、図3に示すように、コントローラ100は、スイッチバック処理を実行する(ステップS15)。具体的には、コントローラ100は、スイッチバック処理において、ステップS14で設定した回転速度で、スイッチバックローラ機構34が回転するように、モータドライバIC106を介して、搬送モータ70を駆動させる。コントローラ100がスイッチバック処理を実行することで、シート81が、スイッチバックローラ機構34とスイッチバックフラップ35とによって、逆搬送方向にシート81が搬送される。
これにより、シート81は、第2搬送路52の直線状経路52aを通過して、湾曲経路52bに至る。湾曲経路52bから供給路50を通過するときに、シート81は反転して、シート81の第1面が下方に面し、シート81の他方の面(以下、第2面)が上方に面する。
コントローラ100は、レジストセンサ60から出力される信号に基づいて、供給路50を通過するシート81の先端部が搬送ローラ機構31に到達したことを検出すると、シート81の第2面印刷処理を実行する(ステップS16)。第2面印刷処理は、第1面印刷処理における、印刷処理と同様の処理である。そして、コントローラ100は、本第1両面印刷処理を終了する。
このように構成された、本実施の形態1に係る印刷装置1では、シート81における先端部のインク量が、第1閾値未満である場合には、スイッチバックローラ機構34の回転速度を大きくすることにより、シート81を迅速に第1搬送路51へ搬送することができる。このため、シート81の第2面の印刷実行を早期に開始することができ、従来の印刷装置に比して、両面印刷を実行するときにかかる時間を短縮することができる。
また、本実施の形態1に係る印刷装置1では、シート81における先端部のインク量が、第1閾値以上である場合には、スイッチバックローラ機構34の回転速度を小さくすることにより、シート81の先端部が物体(例えば両面用搬送ローラ機構32、湾曲経路52bの一部を形成する部材、又は搬送ローラ機構31)等と当接するときに、当該部分が折れ曲がる等の不具合の発生を抑制することができる。
[変形例1]
次に、本実施の形態1に係る印刷装置1の変形例について説明する。
[印刷装置の構成]
図5は、本実施の形態1における変形例1の印刷装置1の概略構成を示す模式図である。
図5に示すように、本変形例1の印刷装置1は、実施の形態1に係る印刷装置1と基本的構成は同じであるが、以下の2点で異なる。1つ目は、スイッチバックローラ機構34を備えておらず、代わりに排出ローラ機構33(第1ローラ機構)が実施の形態1に係るスイッチバックローラ機構34の機能を兼用している点である。2つ目は、両面用搬送ローラ機構32が第2搬送路52の湾曲経路52bに配置されている点である。
そして、これにより、本変形例1の印刷装置1では、搬送ローラ機構31(第2ローラ機構)と排出ローラ機構33との間の部分の経路が、第1搬送路51と、第2搬送路52の直線状経路52aとの両方の機能を兼用している。
このように構成された、本変形例1の印刷装置1であっても、実施の形態1に係る印刷装置1と同様の作用効果を奏する。
(実施の形態2)
[印刷装置の動作]
図6は、本実施の形態2に係る印刷装置1のコントローラ100が実行する各処理の手順を示すフローチャートである。なお、本実施の形態2に係る印刷装置1の構成は、実施の形態1に係る印刷装置1と同様の構成であるため、構成の詳細な説明は省略する。
また、以下の動作は、コントローラ100(特に、CPU101)が、当該コントローラ100が印刷ジョブを受け付けると、あるプログラムをROM102から読み出して実行することで実現される。コントローラ100が上記プログラムを実行すると、コントローラ100は各ドライバIC106〜108等を駆動することで、印刷処理等の各処理を実行する。
本実施の形態2に係る印刷装置1の動作は、実施の形態1に係る印刷装置1の動作と基本的には同様に実行されるが、スイッチバック設定処理の動作が異なる。以下、図6を参照しながら、説明する。
図6に示すように、本実施の形態2に係る印刷装置1では、ステップS103に代えて、ステップS103Aに示す処理が実行される。具体的には、コントローラ100は、シート81における先端部のインク量が第1閾値以上であると判定した場合(ステップS101でNo)には、ステップS103Aに示す処理を実行する。ステップS103Aにおいて、コントローラ100は、スイッチバックローラ機構34の回転速度が第1所定値になるように、搬送モータ70の回転速度を設定し、シート81の先端が両面用搬送ローラ機構32に至るまでに、スイッチバックローラ機構34の回転速度が第2所定値にまで減速するように、搬送モータ70の回転速度を設定する。
例えば、コントローラ100は、搬送モータ70の駆動を開始してから所定時間が経過するまでは、スイッチバックローラ機構34の回転速度が第1所定値になるように、搬送モータ70の回転速度を設定してもよい。そしてコントローラ100は、第1所定時間が経過すると、スイッチバックローラ機構34の回転速度が第2所定値にまで減速するように、搬送モータ70の回転速度を設定してもよい。
ここで、第1所定時間は、予め実験等で設定することができる。例えば、スイッチバックローラ機構34の回転速度が第2所定値になるように、搬送モータ70を駆動したときに、シート81の先端部が両面用搬送ローラ機構32に至るまでにかかる時間よりも短い時間で、任意に設定することができる。
また、例えば、第2搬送路52の両面用搬送ローラ機構32よりも上流側の部分に、シート81の先端が位置したことに応じて、コントローラ100に検出信号を出力する位置センサを配置してもよい。この場合、コントローラ100は、当該位置センサから検出信号が出力されるまでは、スイッチバックローラ機構34の回転速度が第1所定値になるように、搬送モータ70の回転速度を設定してもよい。また、コントローラ100は、当該位置センサから検出信号が出力されたことに応じて、スイッチバックローラ機構34の回転速度が第2所定値にまで減速するように、搬送モータ70の回転速度を設定してもよい。
このように構成された、本実施の形態2に係る印刷装置1であっても、実施の形態1に係る印刷装置1と同様の作用効果を奏する。
また、本実施の形態2に係る印刷装置1では、シート81における先端部のインク量が第1閾値以上である場合であっても、シート81の先端部が、両面用搬送ローラ機構32に至るまでは、スイッチバックローラ機構34の回転速度が、実施の形態1に係る印刷装置1に比して、大きくなるように設定されている。
このため、本実施の形態2に係る印刷装置1では、実施の形態1に係る印刷装置1に比して、シート81を迅速に第1搬送路51へ搬送することができる。このため、シート81の第2面の印刷実行を早期に開始することができ、実施の形態1に係る印刷装置1に比して、両面印刷を実行するときにかかる時間を短縮することができる。
(実施の形態3)
[印刷装置の動作]
図7は、本実施の形態3に係る印刷装置1のコントローラ100が実行する各処理の手順を示すフローチャートである。なお、本実施の形態3に係る印刷装置1の構成は、実施の形態1に係る印刷装置1と同様の構成であるため、構成の詳細な説明は省略する。
また、以下の動作は、コントローラ100(特に、CPU101)が、当該コントローラ100が印刷ジョブを受け付けると、あるプログラムをROM102から読み出して実行することで実現される。コントローラ100が上記プログラムを実行すると、コントローラ100は各ドライバIC106〜108等を駆動することで、印刷処理等の各処理を実行する。
本実施の形態3に係る印刷装置1の動作は、実施の形態1に係る印刷装置1の動作と基本的には同様に実行されるが、スイッチバック設定処理の動作が異なる。以下、図7を参照しながら、説明する。
図7に示すように、コントローラ100は、第1印刷処理を実行中にRAM103に記憶したインク量を基に、シート81における先端部のインク量が第1閾値未満であるか否かを判定する(ステップS201)。
コントローラ100は、シート81における先端部のインク量が第1閾値未満であると判定した場合(ステップS201でYes)には、ステップS202に示す処理を実行する。一方、コントローラ100は、シート81における先端部のインク量が第1閾値以上であると判定した場合(ステップS201でNo)には、ステップS205に示す処理を実行する。なお、ステップS205に示す処理については、後述する。
ステップS202では、コントローラ100は、第1印刷処理を実行中にRAM103に記憶したインク量を基に、シート81における中間部のインク量が第2閾値未満であるか否かを判定する。
ここで、シート81における中間部とは、シート81の先端部から搬送方向の逆方向における下流側の部分(領域)であって、先端部の下流端から湾曲経路52bの長さにわたる部分をいう。また、第2閾値は、予め実験等で設定されるものであり、例えば、当該第2閾値に対応する量のインクが、シート81における中間部に着弾して、当該中間部の剛性が所定剛性値以下になる範囲のインク量に対応する。なお、シート81の中間部が所定剛性値以下になると、シート81の中間部が、シート81の中間部が湾曲経路52bに至ったときに、当該部分が折れ曲がる等の不具合を生じ、いわゆるシートジャムが発生してしまう。つまり、シート81のシートジャムの発生を抑制するという観点から、第2閾値が設定される。
コントローラ100は、シート81における中間部のインク量が、第2閾値未満であると判定した場合(ステップS202でYes)には、スイッチバックローラ機構34の回転速度を第1所定値になるように設定する(ステップS203)。ついで、コントローラ100は、両面用搬送ローラ機構32の回転速度が第3所定値になるように設定し(ステップS204)、スイッチバック設定処理を終了する。
ここで、第3所定値は、予め実験等で設定されるものであり、シート81の先端部が両面用搬送ローラ機構32に至った後の両面用搬送ローラ機構32の回転速度よりも大きくなるように設定される。例えば、第3所定値は、10ips、11ips、12ips、13ips、又は14ipsであってもよい。なお、第3所定値は、上述した第1所定値と同じ値になってもよく、異なる値になってもよい。
なお、コントローラ100は、ステップS203とステップS204の順を入れ替えて実行してもよく、また、ステップS203とステップS204を同時に実行してもよい。
一方、コントローラ100は、シート81における中間部のインク量が、第2閾値以上であると判定した場合(ステップS202でNo)には、ステップS205に示す処理を実行する。コントローラ100は、ステップS205において、スイッチバックローラ機構34の回転速度が第1所定値になるように設定し、シート81の先端が両面用搬送ローラ機構32に至るまでに、スイッチバックローラ機構34の回転速度が第2所定値にまで減速するように設定する。
次に、コントローラ100は、両面用搬送ローラ機構32の回転速度が第3所定値になるように設定し、シート81の先端部が両面用搬送ローラ機構32に至るまでに、両面用搬送ローラ機構32の回転速度が第4所定値にまで減速するように設定する(ステップS206)。そしてコントローラ100は、スイッチバック設定処理を終了する。
ここで、第4所定値は、予め実験等で設定されるものであり、シート81における中間部のインク量が第2閾値未満である場合のスイッチバックローラ機構34の回転速度よりも小さい範囲で任意に設定される。例えば、第4所定値は、シート81の中間部のインク量が第2閾値以上である場合に、シート81の中間部が湾曲経路52bに至ったときに、当該部分が折れ曲がる等の不具合を生じない範囲で任意に設定される。具体的には、第4所定値は、5ips、6ips、7ips、又は8ipsであってもよい。なお、第4所定値は、上述した第2所定値と同じ値になってもよく、異なる値になってもよい。
なお、コントローラ100は、ステップS205とステップS206の順を入れ替えて実行してもよく、また、ステップS205とステップS206を同時に実行してもよい。
このように構成された、本実施の形態3に係る印刷装置1であっても、実施の形態1又は2に係る印刷装置1と同様の作用効果を奏する。
また、本実施の形態3に係る印刷装置1では、シート81における中間部のインク量が第2閾値未満である場合には、両面用搬送ローラ機構32の回転速度を大きくすることにより、シート81を迅速に第1搬送路51へ搬送することができる。
このため、シート81の第2面の印刷実行を早期に開始することができ、従来の印刷装置に比して、両面印刷を実行するときにかかる時間を短縮することができる。
また、本実施の形態3に係る印刷装置1では、シート81における中間部のインク量が、第2閾値以上である場合には、両面用搬送ローラ機構32の回転速度を小さくすることにより、シート81の中間部が湾曲経路52bに至ったときに、当該部分が折れ曲がる等の不具合の発生を抑制することができる。
(実施の形態4)
[印刷装置の動作]
図8は、本実施の形態4に係る印刷装置1のコントローラ100が実行する各処理の手順を示すフローチャートである。図9は、図8に示す第2面印刷設定処理の一例を示すフローチャートである。なお、本実施の形態4に係る印刷装置1の構成は、実施の形態1に係る印刷装置1と同様の構成であるため、構成の詳細な説明は省略する。
また、以下の動作は、コントローラ100(特に、CPU101)が、当該コントローラ100が印刷ジョブを受け付けると、あるプログラムをROM102から読み出して実行することで実現される。コントローラ100が上記プログラムを実行すると、コントローラ100は各ドライバIC106〜108等を駆動することで、印刷処理等の各処理を実行する。
図8に示すように、本実施の形態4に係る印刷装置1の動作は、実施の形態1に係る印刷装置1と基本的動作は同じであるが、コントローラ100が、スイッチバック処理を実行した(ステップS15)後に、第2面印刷設定処理(ステップS15A)を実行する点が異なる。以下、図9を参照しながら、第2面印刷設定処理について、説明する。
図9に示すように、コントローラ100は、シート81の第1面における搬送ローラ機構31と接触する部分である接触部分のインク量が、閾値A未満であるか否かを判定する(ステップS301)。ここで、閾値Aは、予め実験等で設定されるものであり、例えば、当該閾値Aに対応する量のインクがシート81の接触部分が搬送ローラ機構31と当接したときに、当該部分がしわになる等の不具合を抑制することができる範囲のインク量に対応する。
コントローラ100は、シート81の第1面における接触部分のインク量が、閾値A未満であると判定した場合(ステップS301でYes)には、シート81の第2面を印刷するときの搬送ローラ機構31の回転速度が第5所定値となるように、搬送モータ70の回転速度を設定する(ステップS302)。そしてコントローラ100は、第2面印刷設定処理を終了する。
ここで、第5所定値は、予め実験等で設定されるものであり、シート81の第1面における接触部分のインク量が閾値A以上である場合の搬送ローラ機構31の回転速度よりも大きくなるように設定される。例えば、第5所定値は、10ips、11ips、12ips、13ips、又は14ipsであってもよい。
一方、コントローラ100は、シート81の第1面における接触部分のインク量が、閾値A未満である場合(ステップS301でYes)には、シート81の第2面を印刷するときの搬送ローラ機構31の回転速度が第6所定値となるように、搬送モータ70の回転速度を設定し(ステップS303)、第2面印刷設定処理を終了する。
ここで、第6所定値は、予め実験等で設定されるものであり、シート81の第1面における接触部分のインク量が閾値A未満である場合の搬送ローラ機構31の回転速度よりも小さい範囲で任意に設定される。例えば、第6所定値は、シート81の第1面における接触部分のインク量が閾値A以上である場合に、シート81の接触部分が搬送ローラ機構31と当接したときに、当該部分がしわになる等の不具合を生じない範囲で任意に設定される。例えば、第6所定値は、5ips、6ips、7ips、又は8ipsであってもよい。
そして、図8に示すように、コントローラ100は、第2面印刷設定処理(ステップS15A)で設定した回転速度で、搬送ローラ機構31が駆動するように、モータドライバIC106を介して、搬送モータ70を駆動させて、第2面の印刷処理を実行する(ステップS16)。
このように構成された、本実施の形態4に係る印刷装置1では、シート81の第1面における接触部分のインク量が、閾値A未満である場合には、搬送ローラ機構31の回転速度を大きくすることにより、従来の印刷装置に比して、シート81の第2面の印刷を迅速に実行することができる。
また、本実施の形態4に係る印刷装置1では、シート81の第1面における接触部分のインク量が、閾値A以上である場合には、搬送ローラ機構31の回転速度を小さくすることにより、シート81の接触部分が搬送ローラ機構31と当接したときに、当該部分がしわになる等の不具合の発生を抑制することができる。
(実施の形態5)
[印刷装置の動作]
図10は、本実施の形態5に係る印刷装置1のコントローラ100が実行する各処理の手順を示すフローチャートである。なお、本実施の形態5に係る印刷装置1の構成は、実施の形態1に係る印刷装置1と同様の構成であるため、構成の詳細な説明は省略する。
また、以下の動作は、コントローラ100(特に、CPU101)が、当該コントローラ100が印刷ジョブを受け付けると、あるプログラムをROM102から読み出して実行することで実現される。コントローラ100が上記プログラムを実行すると、コントローラ100は各ドライバIC106〜108等を駆動することで、印刷処理等の各処理を実行する。
本実施の形態5に係る印刷装置1の動作は、実施の形態4に係る印刷装置1の動作と基本的には同様に実行されるが、第2面印刷設定処理の動作が異なる。以下、図10を参照しながら、説明する。
図10に示すように、本実施の形態5に係る印刷装置1では、ステップS303に代えて、ステップS303Aに示す処理が実行される。具体的には、コントローラ100は、シート81の第1面における接触部分のインク量が、閾値A以上であると判定した場合(ステップS301でNo)には、搬送ローラ機構31の回転速度が第6所定値になるように、搬送モータ70の回転速度を設定する。
そして、コントローラ100は、シート81の第2面の前端(シート81の搬送方向における第2面の先端)が排出ローラ機構33に至ると、搬送ローラ機構31の回転速度が第6所定値より大きくなるように(例えば、第5所定値となるように)、搬送モータ70の回転速度を設定する。
具体的には、例えば、コントローラ100は、搬送モータ70の駆動を開始してから第2所定時間が経過するまでは、搬送ローラ機構31の回転速度が第6所定値になるように、搬送モータ70の回転速度を設定してもよい。そして、コントローラ100は、第2所定時間が経過すると、搬送ローラ機構31の回転速度が第6所定値より大きくなるように、搬送モータ70の回転速度を設定してもよい。
ここで、第2所定時間は、予め実験等で設定することができる。例えば、搬送ローラ機構31の回転速度が第6所定値になるように、搬送モータ70を駆動したときに、シート81の第2面の前端が排出ローラ機構33に至るまでにかかる時間以上の時間としてもよい。
このように構成された、本実施の形態5に係る印刷装置1であっても、実施の形態4に係る印刷装置1と同様の作用効果を奏する。
また、本実施の形態5に係る印刷装置1では、シート81の第1面における接触部分のインク量が、閾値A以上である場合であっても、シート81の第2面の前端が排出ローラ機構33に至ると、搬送ローラ機構31の回転速度が、実施の形態4に係る印刷装置1に比して、大きくなるように設定されている。
このため、本実施の形態5に係る印刷装置1では、実施の形態4に係る印刷装置1に比して、シート81の第2面の印刷処理を迅速に実行することができ、実施の形態4に係る印刷装置1に比して、両面印刷を実行するときにかかる時間を短縮することができる。
(実施の形態6)
[印刷装置の動作]
図11は、本実施の形態6に係る印刷装置1のコントローラ100が実行する各処理の手順を示すフローチャートである。なお、本実施の形態6に係る印刷装置1の構成は、実施の形態1に係る印刷装置1と同様の構成であるため、構成の詳細な説明は省略する。
また、以下の動作は、コントローラ100(特に、CPU101)が、当該コントローラ100が印刷ジョブを受け付けると、あるプログラムをROM102から読み出して実行することで実現される。コントローラ100が上記プログラムを実行すると、コントローラ100は各ドライバIC106〜108等を駆動することで、印刷処理等の各処理を実行する。
本実施の形態6に係る印刷装置1の動作は、実施の形態4に係る印刷装置1の動作と基本的には同様に実行されるが、第2面印刷設定処理の動作が異なる。以下、図11を参照しながら、説明する。
図11に示すように、コントローラ100は、シート81の第1面における搬送ローラ機構31と接触する部分である接触部分のインク量が、閾値A未満であるか否かを判定する(ステップS401)。
コントローラ100は、シート81の第1面における接触部分のインク量が、閾値A未満であると判定した場合(ステップS401でYes)には、搬送ローラ機構31の回転速度が第5所定値となるように設定する(ステップS402)。
次に、コントローラ100は、排出ローラ機構33の回転速度を第5所定値に設定し、シート81の第2面の前端が排出ローラ機構33に至り、且つ、シート81の第2面の後端が搬送ローラ機構31を通過すると、ステップS403に示す処理を実行する。コントローラ100は、ステップS403において、排出ローラ機構33の回転速度が第5所定値より大きくなるように(以下、第7所定値という)設定する。
具体的には、例えば、コントローラ100は、搬送モータ70の駆動を開始してから第3所定時間が経過するまでは、排出ローラ機構33の回転速度が第5所定値になるように、搬送モータ70の回転速度を設定してもよい。そして、コントローラ100は、第3所定時間が経過すると、排出ローラ機構33の回転速度が第7所定値となるように、搬送モータ70の回転速度を設定してもよい。
ここで、第3所定時間は、予め実験等で設定することができる。例えば、排出ローラ機構33の回転速度が第5所定値になるように、搬送モータ70を駆動したときに、シート81の第2面の前端が排出ローラ機構33に至り、且つ、シート81の第2面の後端が搬送ローラ機構31を通過するまでにかかる時間以上の時間としてもよい。
なお、第7所定値は、例えば、スイッチバック処理を実行するときの排出ローラ機構33の回転速度の絶対値よりも大きく設定してもよい。また第7所定値は、第1所定値の絶対値よりも大きく設定してもよく、第3所定値の絶対値よりも大きく設定してもよい。第7所定値としては、例えば、20ips、22ips、25ips、又は27ipsであってもよい。
一方、コントローラ100は、シート81の第1面における接触部分のインク量が、閾値A以上であると判定した場合(ステップS401でNo)には、搬送ローラ機構31の回転速度が第6所定値になるように設定する。そして、コントローラ100は、シート81の第2面の前端が排出ローラ機構33に至ると、搬送ローラ機構31の回転速度が第6所定値より大きくなるように設定する(ステップS404)。
次に、コントローラ100は、排出ローラ機構33の回転速度を第6所定値に設定し、シート81の第2面の前端が排出ローラ機構33に至り、且つ、シート81の第2面の後端が搬送ローラ機構31を通過すると、ステップS405に示す処理を実行する。コントローラ100は、ステップS405において、排出ローラ機構33の回転速度が第6所定値より大きくなるように(以下、第8所定値という)設定する。
具体的には、例えば、コントローラ100は、搬送モータ70の駆動を開始してから第4所定時間が経過するまでは、排出ローラ機構33の回転速度が第6所定値になるように、搬送モータ70の回転速度を設定してもよい。そしてコントローラ100は、第4所定時間が経過すると、排出ローラ機構33の回転速度が第8所定値となるように、搬送モータ70の回転速度を設定してもよい。
ここで、第4所定時間は、予め実験等で設定することができる。例えば、排出ローラ機構33の回転速度が第6所定値になるように、搬送モータ70を駆動したときに、シート81の第2面の前端が排出ローラ機構33に至り、且つ、シート81の第2面の後端が搬送ローラ機構31を通過するまでにかかる時間以上の時間としてもよい。
なお、第8所定値は、例えば、スイッチバック処理を実行するときの排出ローラ機構33の回転速度の絶対値よりも大きく設定してもよい。また、第8所定値は、第1所定値〜第4所定値のいずれかの所定値の絶対値よりも大きく設定してもよい。第8所定値としては、例えば、20ips、22ips、25ips、又は27ipsであってもよい。
このように構成された、本実施の形態6に係る印刷装置1であっても、実施の形態4に係る印刷装置1と同様の作用効果を奏する。
また、本実施の形態6に係る印刷装置1では、シート81の第1面における接触部分のインク量が、閾値A以上である場合であっても、シート81の第2面の前端が排出ローラ機構33に至ると、搬送ローラ機構31の回転速度が、実施の形態4に係る印刷装置1に比して、大きくなるように設定されている。
このため、本実施の形態6に係る印刷装置1では、実施の形態4に係る印刷装置1に比して、シート81の第2面の印刷処理を迅速に実行することができ、実施の形態4に係る印刷装置1に比して、両面印刷を実行するときにかかる時間を短縮することができる。
さらに、本実施の形態6に係る印刷装置1では、シート81の第2面の前端が排出ローラ機構33に至り、且つ、シート81の第2面の後端が搬送ローラ機構31を通過すると、排出ローラ機構33の回転速度が大きくなるように設定されている。
このため、本実施の形態6に係る印刷装置1では、シート81の第2面の印刷処理を迅速に実行することができ、両面印刷を実行するときにかかる時間をより短縮することができる。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。したがって、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の要旨を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。