JP6428137B2 - 繊維屑のリサイクル方法 - Google Patents

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Description

本発明は、産業廃棄物をコークス炉で再利用するリサイクル方法に関するものである。
廃プラスチックは、従来その大部分が焼却処理、埋め立て処分されてきた。焼却処理では発熱量が大きいため焼却炉がダメージを受け、更に塩素を含む廃プラスチックの場合は排気ガス中の塩素の処理が問題となる。また、廃プラスチックは、土壌中の細菌やバクテリアでは分解されず、埋立地が不足するとともに、環境負荷がストックされる。そこで近年、焼却処理、埋め立て処分をせずに環境に配慮したリサイクル技術が導入されている。
特許文献1には、廃プラスチックを原料として、フィルム状及び発泡質プラスチックの比率が高い集合と厚みが0.3mm以上のプラスチックの比率が高い集合とに分離して、厚手プラスチックの比率が高い集合を粉砕して、コークス炉にて乾留する技術が開示されている。
特許文献2には、塩素含有廃プラスチックをその塩素含有率を0.5wt%以下とする脱塩素処理をせずに、プラスチック以外の異物を除去処理すると共に減容固化処理し、当該異物除去処理および減溶固化処理した後の塩素含有廃プラスチックを石炭に対して0.05wt%〜2wt%の範囲でコークス炉に装入して石炭と共に乾留し、発生する塩素系ガスを含む熱分解ガスと、石炭を乾留してコークス化する際に発生しコークス炉で循環使用されている安水とを接触させ、熱分解ガス中塩素分の90%以上を塩化アンモニウムとして前記安水中に取り込み、石炭のコークス化と塩素含有廃プラスチックの処理を並行して行う技術が開示されている。
産業廃棄物には、上述の廃プラスチック以外に都市ごみ、カーシュレッダーダスト、繊維屑などが含まれる。特許文献3には、繊維屑を含む産業廃棄物を前処理(破砕、粉砕、選別、沈殿分離、脱水、乾燥等)した後、空気遮断状態下で間接加熱して、熱分解ガスと固体状の残渣とに分離する廃棄物の処理方法が開示されている。
特許文献4には、廃プラスチックと熱流動性を示さない廃棄物(例えば、木質系バイオマス、樹脂硬化物)とを含有する廃棄物を熱分解し、熱分解された廃棄物を原料炭とともにコークス炉で乾留するコークスの製造方法が開示されている。熱分解工程によって軟化溶融した廃プラスチックは廃棄物に付着して、熱分解炉内での全廃棄物の流動がスムーズとなるため、熱分解炉壁面への炭化固着が防止される。
特開2002−18849号公報 特開2001−123180号公報 特開2000−202419号公報 特開2004−168893号公報
上述したように、廃プラスチック、木質系バイオマス等をコークス炉で処理する技術は種々提案されているが、産業廃棄物の一種である繊維屑をコークス炉で処理する技術については、従来考えられていなかった。その理由は、繊維屑をそのままコークス炉に装入すると、石炭(原料炭)の充填嵩密度が低下してコークス強度が低下するからである。
しかし、繊維屑は、加熱温度を高くすると、水素ガス、メタンガスなどのガスを発生するため、これらの有用なガスを得るための専用の炉を設けるのではなく、コークス炉を用いて回収されることが望まれていた。
そこで、本願発明は、繊維屑をコークス炉に装入して有用なガスを回収でき、かつ、得られるコークス強度を低下させない方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本願発明に係る繊維屑のリサイクル方法は、(1)廃プラスチックまたは廃プラスチック含有物と、繊維屑とを混合する混合ステップと、この混合物を前記廃プラスチックまたは廃プラスチック含有物の軟化溶融温度以上で加熱して前記廃プラスチックを軟化溶融させる加熱ステップと、この溶融物を冷却することによって減容及び固化させ、前記繊維屑を含む固化物を生成する冷却ステップと、前記固化物に衝撃を与えて粉状化させた粉状体を原料炭に混合した装入物を、コークス炉で乾留する乾留ステップと、を有することを特徴とする。
(2)上記(1)において、前記固化物を粉状化させる処理として、前記固化物を破砕する破砕ステップを行ってもよい。
(3)上記(1)又は(2)において、前記混合ステップで得られた混合物を挟圧してから、前記加熱ステップを行ってもよい。
(4)上記(1)〜(3)のうちいずれか一つにおいて、前記廃プラスチックまたは廃プラスチック含有物と、前記繊維屑とをそれぞれ粉砕してから前記混合ステップを行ってもよい。
(5)上記(1)〜(4)のうちいずれか一つにおいて、前記加熱ステップにおける加熱処理を不活性ガス雰囲気下で行ってもよい。
(6)上記(1)〜(5)のうちいずれか一つにおいて、前記装入物を100質量%としたとき、前記粉状体の添加量は外数で3質量%以下に制限してもよい。
本願発明によれば、繊維屑を廃プラスチックとともに粉末状にした状態でコークス炉に装入できるため、コークス炉における石炭の嵩密度の低下を抑制できる。このため、得られるコークス強度を低下させることなく、繊維屑から有用なガスを回収することができる。
(a)は加熱する前の層状物の写真であり、(b)は加熱後の粉状体の写真である。 加熱温度と水素ガス発生量との関係を示したグラフである。 加熱温度とメタンガス発生量との関係を示したグラフである。 コークス炉に石炭とともに装入される添加原料の製造工程を示した概略図である。 コークス強度の試験結果を示したグラフである。
本発明者らは、繊維屑をコークス炉に装入しても、石炭(原料炭)の充填嵩密度を低下させないことで、得られるコークス強度を低下させない方法を検討した。その結果、廃プラスチックと繊維屑が接触した状態で、廃プラスチックを溶融させると、冷却して得られる固化物は小さな外力を与えるだけで、容易に粉末状になることを実験的に知見した。従って、繊維屑を粉末状でコークス炉へ装入することができるため、石炭(原料炭)の充填嵩密度が低下せず、得られるコークス強度が低下しない。その上で、繊維屑から生成する有用なガスを回収できることを、新たに見出し、本発明を成すに至った。以下、詳細に説明する。
まず、廃プラスチック(以降、「原料A」と記載する場合がある)として「ポリエステル」を用い、繊維屑(以降、「原料B」と記載する場合がある)として「ウール」を用いて、廃プラスチックを溶融させる試験を行った。具体的には、シート状のポリエステルとシート状のウールとを層状に重ねた層状物を、ホットプレート上で加熱し、300℃で5分間保持した後に室温まで冷却したところ、粉末状になることが確認された。図1(a)は加熱する前の層状物の写真であり、図1(b)は加熱・冷却後の粉末状の写真である。
次に、ポリエステルとウールを混合した混合物を加熱プレート上で300℃で加熱したときの現象を検証するために、加熱顕微鏡(高温顕微鏡)により観察したところ、ポリエステルが溶融してウールの間に入り込む現象が起きていることを確認した。この現象から、溶融状態の廃プラスチックが繊維屑中に入り込むことで、その後の冷却により減容しながら固化する際に、繊維屑の繊維を破断する作用が発生する等により、粉末状になったものと推察される。
廃プラスチックは、例えば、ポリエステル、ナイロン、アクリルなどのように温度を上げると軟化溶融するもののほか、ポリエステルとウールを含有する合成繊維などの廃プラスチック含有物のように一部に軟化溶融しない成分を含むものであってもよい。本明細書では、原料A及び原料Bを混合した混合物を加熱プレート上で種々の温度(例えば、280℃から400℃)の温度範囲で加熱したときに、原料Aが原料Bの繊維の間に入り込む現象が起きた時に「原料Aが軟化溶融した」と定義する。
本明細書における繊維屑は、温度を上げると減容し、コークス炉における炉内温度で炭化する。しかし、繊維屑は、温度を上げても軟化溶融しない点で、廃プラスチックと異なる。繊維屑には、繊維工業の加工過程で発生する綿屑、羊毛屑、麻屑、レーヨン屑が含まれる。また、合成繊維は、廃プラスチックに分類されるため、繊維屑には含まれない。原料Bに混合される原料Aは、1種であってもよいし、或いは2種以上であってもよい。同様に、原料Aに混合される原料Bは、1種であってもよいし、或いは2種以上であってもよい。以下、原料Aを廃プラスチック、原料Bを繊維屑とそれぞれ言い換えて説明する。
廃プラスチック及び繊維屑は、廃プラスチックを溶融する前に粗粉砕しておくことが望ましい。これらの廃プラスチック及び繊維屑を粗粉砕しておくことで、廃プラスチック及び繊維屑が互いに接触する接触面積が増加し、後述する破砕機17において粉末状に破砕し易くなる。ただし、供給される廃プラスチック及び繊維屑のサイズが小さい場合には、この粗粉砕工程を省略することができる。
廃プラスチック及び繊維屑の混合割合は、後述する粉状体が得られる適宜の範囲に設定することができるが、概ね廃プラスチック1質量部に対して繊維屑0.5〜2質量部の範囲であることが好適である。繊維屑の割合が高くなるほど繊維屑のリサイクル量を増加することができるが、軟化溶融した廃プラスチックが繊維屑の繊維の間に入り込まない部位が増加するため、粉状体とならない繊維屑の割合が増加し易くなる。
一方、廃プラスチックの割合が高くなるほど、溶融した廃プラスチックが繊維屑に接触する接触面積が増加するため、粉状物になり易くなるが、繊維屑と接触しないで軟化溶融した廃プラスチックは、非脆弱なシート状の固化物となり易くなる。
次に、廃プラスチック及び繊維屑の混合物を加熱する際の温度について検討した。まず、加熱温度の下限値は、上述の通り、用いる廃プラスチックの「軟化溶融温度」以上とする必要がある。一方、加熱温度の上限値については、特に限定はしないものの、回収したい有用なガスである水素ガス、メタンガスなどを、極力、発生させない温度とすることが好ましい。具体的には、ポリエステル(原料A)、綿(原料B)、ウール(原料B)をそれぞれ6gずつ用いて、それぞれを加熱して、加熱温度と生成ガス(水素ガス、メタンガス)発生量(ml)との関係を調べた。図2は加熱温度と水素ガス発生量との関係を示したグラフであり、図3は加熱温度とメタンガス発生量との関係を示したグラフである。
図2を参照して、ポリエステル(原料A)、綿(原料B)、ウール(原料B)は約450℃以上になると水素ガスの発生量が増大することがわかった。図3を参照して、ポリエステル(原料A)、綿(原料B)、ウール(原料B)は約350℃になるとメタンガスの発生量が多くなり、400℃以上になるとメタンガスの発生量がさらに多くなることがわかった。これらの結果から、加熱温度を400℃以下に制限することで、有用な水素ガス、メタンガスの発生を抑制できることがわかった。さらに、加熱温度を350℃以下に制限することで、有用なメタンガスの発生をより効果的に抑制できることがわかった。従って、用いる廃プラスチックの軟化溶融温度を考慮して、加熱温度の上限を適切に設定することが推奨される。
次に、上記の知見に基き、実プロセスに適用した場合について説明する。図4は、コークス炉に石炭とともに装入される添加原料の製造工程を示した概略図である。実線で示す矢印は原料の流れる方向を示しており、破線で示す矢印は不活性ガスなどの流れる方向を示している。本実施形態では、コークス炉に原料炭とともに装入される原料として原料A及び原料Bからなる混合物が用いられる。
原料Aである廃プラスチックは粉砕機11aによって粗粉砕され、原料Bである繊維屑は粉砕機11bによって粗粉砕される。粗粉砕されたこれらの廃プラスチック及び繊維屑は、混合機12おいて混合される。混合機12は、撹拌羽根を有しており、この撹拌羽根を回転させることで、廃プラスチック及び繊維屑がより均一に分布した状態となる。そのため、廃プラスチック及び繊維屑が互いに接触する接触面積が増加し、後述する破砕機17において粉末状に破砕し易くなる。
混合機12で混合された廃プラスチック及び繊維屑は、ロールプレス13によって挟圧されることにより小塊化し、無端回動式のベルトコンベア14の始端部に搬送される。小塊化しておくことで、廃プラスチック及び繊維屑が密着するため、軟化溶融した廃プラスチックが軟化溶融しない繊維屑の繊維の間により入り込み易くなる。ただし、ロールプレス13を省略することもできる。ロールプレス13を省略しても、その前工程で廃プラスチック及び繊維屑は混合されているため、軟化溶融した廃プラスチックが繊維屑の繊維の間に入り込む効果は得られる。
ベルトコンベア14には、廃プラスチック及び繊維屑の搬送方向に沿って、加熱処理部、冷却処理部がこの順序で設けられている。加熱処理部には、ヒーター15が設けられている。ヒーター15は、ベルトコンベア14上の廃プラスチック及び繊維屑からなる混合物を間接加熱する。加熱温度の下限値は用いる廃プラスチックの軟化溶融温度以上である。一方、加熱温度の上限値は特に限定されないが、400℃以下が好ましく、350℃以下がより好ましい。
加熱温度の下限値を、用いる廃プラスチックの軟化溶融温度以上に設定することにより、混合物に含まれる廃プラスチックが軟化溶融して、この溶融物は繊維屑の繊維の間に入り込む。一方、加熱温度が400℃超になると、廃プラスチック及び繊維屑から水素ガス、メタンガスが多く発生して、これらの有用なガスをコークス炉ガスとして回収できる量が減少する。そのため、加熱温度の上限は、400℃以下とすることが好ましい。また、加熱温度を350℃以下に設定することで、メタンガスの発生をより一層抑制することができるため、より好ましい。本実施形態では、ヒーター15を用いて混合物を間接加熱したが、本発明はこれに限るものではなく、加熱プレート上に混合物を載置して、廃プラスチックを軟化溶融させる直接加熱であってもよい。
また、廃プラスチック及び繊維屑からなる混合物の加熱処理は、不活性ガス雰囲気下で行うのが好ましい。また、加熱処理を空気中で行う場合、繊維屑が燃焼するおそれがない条件で行うことが重要である。例えば、繊維屑である綿を空気中で加熱した場合には、300℃以下の加熱温度で燃焼するおそれがある。不活性ガスには、例えば、窒素を用いることができる。廃プラスチックは、軟化溶融温度に到達すると軟化溶融が起こるため、設定温度における保持時間は限定しないが、より確実に廃プラスチックが溶融して繊維屑に入り込むためには、例えば5分程度保持することが推奨される。
加熱処理された廃プラスチック及び繊維屑の混合物は、冷却処理部において冷却される。冷却処理部には、ブロアー16が設置されている。ブロアー16が回転動作することによって冷却風が生成され、この冷却風によって廃プラスチック及び繊維屑の混合物が冷却される。この冷却工程において、当該混合物は、廃プラスチックの軟化溶融温度よりも低い温度(例えば、室温)に冷却される。このとき、廃プラスチックは溶融前の約1/3の体積に減容され、繊維屑を含んだシート状の固化物(連続体)が形成される。
この固化物は、破砕機17によって破砕することにより粉状化しても良い。破砕機17は、容器内に配置される撹拌羽根を回転動作させることによって、固化物に衝撃を与えて粉状に破砕する。固化物は、非常に脆弱であるため、小さな外力を与えるだけで破砕できる。この粉状体は、ベルトコンベア18によって原料炭とともにコークス炉に搬送される。なお、ベルトコンベア18による搬送時の衝撃だけで固化物を粉状化できる場合は、破砕機17は省略しても良い。
コークス炉に装入する原料として、廃プラスチック及び繊維屑から得られた粉状体の添加量は、特に限定されるものではなく、得られるコークス強度が低下しない範囲に設定される。例えば、コークス炉に装入する装入物(原料炭)の全体を100質量%としたときに、廃プラスチック及び繊維屑から得られた粉状体の添加量を外数で3質量%以下に制限することで、コークス強度の低下を抑制できることを確認している場合、3質量%以下で設定すれば良い。ただし、市場規模を考慮すると、廃プラスチック及び繊維屑から得られた粉状体の添加量は、1質量%以下に設定するのが現実的である。
粉状体は、コークス炉で乾留されことにより、約80%がガスになり、約10%がタールになり、約10%がコークスになる。ガスは、主として水素ガス、メタンガスからなる。そして、これらの有用なガスを回収して再利用することができる。すなわち、本実施形態では、コークス炉に装入する前の前処理において、廃プラスチック及び繊維屑から水素ガス、メタンガスが多く放出されないように、ヒーター15における加熱温度を例えば400℃以下に制限することで、コークス炉で粉状体を乾留した際に、粉状体から放出される有用な水素ガス、メタンガスをより多く回収することができる。
このように、本実施形態によれば、従来、コークス炉の原料として利用できなかった繊維屑を、廃プラスチックと混合し、更に加熱、冷却、粉砕するだけで、有用なコークス炉の原料として再利用することができる。
(実施例)
図4の工程にしたがって製造した粉状体(発明例1)を原料炭に均一に混合して、試験乾留炉で乾留した後、コークス強度DI150 15(-)(以下、「コークス強度」と省略する)を測定し、比較例1〜3のコークス強度と比較した。発明例1では、ポリエステル(廃プラスチック)が50質量%、ウール(繊維屑)が50質量%からなる混合物を使用した。ヒーター15による加熱温度を300℃に設定し、加熱後に室温まで冷却した。比較例1は原料炭のみを乾留することでコークスを製造した。比較例2は原料炭にポリエステのみを添加した混合物を乾留してコークスを製造した。比較例3は原料炭にウールのみを添加した混合物を乾留してコークスを製造した。比較例2及び3では、ポリエステル、ウールを破砕せずにそのまま添加した。図5のグラフは試験結果である。
粉状体を添加した発明例1は添加量を1質量%まで増加しても、ベースである比較例1と約同等のコークス強度が得られた。一方、比較例2及び3に示すように、ポリエステル、ウールを単体で添加した場合には、添加量が僅か0.5質量%でコークス強度が大幅に低下した。
11a,11b:粉砕機
12:混合機
13:ロールプレス
14,18:ベルトコンベア
15:ヒーター
16:ブロアー
17:破砕機

Claims (6)

  1. 廃プラスチックまたは廃プラスチック含有物と、繊維屑とを混合する混合ステップと、
    この混合物を前記廃プラスチックまたは廃プラスチック含有物の軟化溶融温度以上で加熱して前記廃プラスチックを軟化溶融させる加熱ステップと、
    この溶融物を冷却することによって減容及び固化させ、前記繊維屑を含む固化物を生成する冷却ステップと、
    前記固化物に衝撃を与えて粉状化させた粉状体を原料炭に混合した装入物を、コークス炉で乾留する乾留ステップと、
    を有することを特徴とする繊維屑のリサイクル方法。
  2. 前記固化物を粉状化させる処理として、前記固化物を破砕する破砕ステップを行うことを特徴とする請求項1に記載の繊維屑のリサイクル方法。
  3. 前記混合ステップで得られた混合物を挟圧してから、前記加熱ステップを行うことを特徴とする請求項1または2に記載の繊維屑のリサイクル方法。
  4. 前記廃プラスチックまたは廃プラスチック含有物と、前記繊維屑とをそれぞれ粉砕してから前記混合ステップを行うことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一つに記載の繊維屑のリサイクル方法。
  5. 前記加熱ステップにおける加熱処理を不活性ガス雰囲気下で行うことを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一つに記載の繊維屑のリサイクル方法。
  6. 前記装入物を100質量%としたとき、前記粉状体の添加量は外数で3質量%以下であることを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか一つに記載の繊維屑のリサイクル方法。

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