JP6427969B2 - 蓄電装置用外装材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、蓄電装置用外装材の製造方法に関する。
蓄電装置としては電気二重層キャパシタやニッケル水素、鉛蓄電池等の二次電池が知られている。しかしながら、携帯機器の小型化や設置スペースの制限等により二次電池の小型化が必須となっているため、エネルギー密度が高いリチウムイオン電池が注目されている。リチウムイオン電池に用いられる外装材(以下、単に「外装材」ということがある。)としては、従来は金属製の缶が用いられていたが、軽量で、放熱性が高く、低コストで対応できる多層フィルムが用いられるようになっている。
リチウムイオン電池の電解液は、炭酸プロピレン、炭酸エチレン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸エチルメチルなどの非プロトン性の溶媒と電解質から構成される。また、電解質であるリチウム塩としてはLiPF、LiBFなどのリチウム塩が用いられる。しかし、これらのリチウム塩は水分による加水分解反応によりフッ酸を発生する。フッ酸は電池部材の金属面の腐食や、多層フィルムからなる外装材の各層間のラミネート強度の低下を引き起こすことがある。
そこで、多層フィルムからなる外装材では内部にアルミニウム箔層が設けられ、多層フィルムの表面から水分が入ることを抑制している。たとえば、耐熱性を有する基材層/第1接着層/アルミニウム箔層/フッ酸による腐食を防止する腐食防止処理層/第2接着層/シーラント層が順次積層された外装材が知られている。該外装材を使用したリチウムイオン電池は、アルミラミネートタイプのリチウムイオン電池と呼ばれる。
アルミラミネートタイプのリチウムイオン電池は、例えば、外装材の一部に冷間成型によって凹部を形成し、該凹部内に電池内容物(正極、セパレータ、負極、電解液等。)を収容し、外装材の残りの部分を折り返して縁部分をヒートシールで封止したエンボスタイプのリチウムイオン電池が知られている。また近年では、エネルギー密度を高める目的で、貼り合わせる外装材の両側に凹部を形成し、より多くの電池内容物を収容できるようにしたリチウムイオン電池も製造されている。
リチウムイオン電池のエネルギー密度は、冷間成型によって形成する凹部を深くするほど高くなる。しかし、形成する凹部が深いほど、成型時に外装材にピンホールや破断が起こり易くなる。そこで、外装材の基材層に二軸延伸Ny(ポリアミド)フィルムを用いて金属箔を保護することが行われている。しかし、二軸延伸Nyフィルムはリチウムイオン電池の内容物である電解液への耐性が低く、リチウムイオン電池の製造工程において、電解液の注入時に二軸延伸Nyフィルムに電解液が付着してしまった際には、二軸延伸Nyフィルムが溶解し、外観不良が発生してしまう。
ここで、成型性向上の例としては、基材層に、0°、45°、90°、135°の4方向においての引張試験における破断までの引張強さが150MPaであり、かつ該4方向の伸びが80%以上である延伸ポリアミドフィルム又は延伸ポリエステルフィルムを用いることが提案されている(特許文献1参照)。
また、基材層表面に電解液耐性を持たせた外装材として、以下のものが知られている。すなわち、外側から順に、第1の基材フィルム層/第2の基材フィルム層/金属箔層/熱接着性樹脂層が積層され、前記第1の基材フィルム層が二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(二軸延伸PETフィルム)からなり、前記第2の基材フィルム層が二軸延伸Nyフィルムからなる外装材である(特許文献2参照)。
特許第3567230号公報 特許第4559547号公報
しかし、発明者らの知見によれば、基材層にポリアミドフィルム(例えばNyフィルム)を用いた前記外装材は、蓄電装置製造におけるドライ環境下において、大きく基材層側に反る問題が生じることが分かっている。
この反りは次工程等へ吸着搬送する際に、吸着エラーを引き起こす原因になったり、ヒートシール時にヒートシール不良を引き起こす原因になる。外装材の反り量としては、外装材の基材層側が上面になるように平面に静置し、静置面と外装材の下面4隅との距離が20mmより大きくなると上記問題が発生しやすくなるため、20mm以下に低減する必要があり、好ましくは10mm以下にする必要がある。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、優れた成型性を維持するとともに、外装材乾燥後の反り量を低減することが可能な蓄電装置用外装材の製造方法を提供するものである。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案する。すなわち、本発明の蓄電装置用外装材の製造方法は、ポリアミドフィルムを備える基材層を乾燥させる工程と、乾燥させた基材層のポリアミドフィルム上に、第一接着層を介して金属箔層を積層する工程と、を備えることを特徴とする。
このように、ポリアミドフィルムを備える基材層を予め乾燥し、収縮させてから他層と積層することにより、得られた外装材を乾燥させた時の基材層側への反り量を抑制することができる。なお、一般的にポリアミドフィルムは常温常湿の環境下で製膜される。また、外装材は常温常湿、もしくは定温定湿に管理されたクリーンルーム内で製造される。これらの環境はドライ環境ではないので、基材層のポリアミドフィルムは吸湿膨張の状態で金属箔と積層される。一方、蓄電装置製造工程はドライルーム環境で行われ、成型加工前に外装材を十分乾燥させる場合が多い。この乾燥時にポリアミドフィルムから水分が抜けることで収縮し、結果として、基材層側に大きく反ってしまうと考えられる。また、例えば基材層が二層になっており、ポリアミドフィルムの外側をPETフィルムで覆っている場合も、積層される前にポリアミドフィルムは吸湿膨張の状態である。そのため、積層されて外装材とした後、蓄電装置製造における乾燥時にPETフィルムを透過してポリアミドフィルム中の水分が抜けるため、やはり基材層側に大きく反ってしまうと考えられる。
なお、一般的にポリアミドフィルムは、製膜、スリット加工され、出荷ロールとなった状態で、以後の吸湿による膨張を防止するため、アルミラミネート材で梱包される。そのため、梱包状態でのさらなる吸湿は防止される。しかしながら、製膜〜梱包前の状態ですでに吸収された水分は、上記のとおり本技術分野において好ましくない影響を与える場合がある。本発明においてはこのようなポリアミドフィルムにおける吸湿の問題に対応するべく、ポリアミドフィルムの事前乾燥を行うものであるが、例えば蓄電装置用外装材以外の用途では、寸法精度に特に問題がない範囲であれば性能に影響を及ぼさないため、一般的にポリアミドフィルムの事前乾燥は行われない。
本発明においては、基材層がポリアミドフィルムからなる場合、乾燥が、40〜100℃にて1〜7日間の加熱、又は露点温度−60〜−30℃にて1〜7日間の放置により実施されることが好ましい。これにより基材層の熱劣化を低減しつつ、十分に乾燥させることができる。
本発明においては、基材層がさらにポリエステルフィルム及びポリプロピレンフィルムからなる群より選択される少なくとも一種を備える場合、乾燥が、40〜100℃にて1〜7日間の加熱により実施されることが好ましい。これにより、基材層を十分に乾燥することができるとともに、基材層に含まれる接着層の硬化促進効果も得られる。
本発明では、さらに乾燥が、基材層の含水率が1000ppm以下となるまで実施されることが好ましい。これにより、反りを十分に抑制することができる。
本発明において、蓄電装置用外装材が、基材層、第一接着層、金属箔層、腐食防止処理層、第二接着層及びシーラント層をこの順に備えることが好ましい。
本発明によれば、優れた成型性を維持するとともに、外装材乾燥後の反り量を低減することが可能な蓄電装置用外装材の製造方法を提供することができる。具体的には、本発明の蓄電装置用外装材の製造方法によれば、積層前のポリアミドフィルムを乾燥させることで、積層後の外装材乾燥後の反り量を低減することができる。また、このように事前に乾燥させる工程を設けることにより、ポリアミドフィルムの厚さを十分に確保することができ、優れた成型性を維持することができる。
本実施形態の製造方法により得られる蓄電装置用外装材(単層構成)を模式的に表す断面図である。 本実施形態の製造方法により得られる蓄電装置用外装材(複数層構成)を模式的に表す断面図である。 本実施形態の製造方法により得られる蓄電装置用外装材に成型加工エリアが設けられた状態を模式的に表す平面図である。 本実施形態の製造方法により得られる蓄電装置用外装材に成形加工エリアが設けられた状態を模式的に表す断面図である。
まず、本実施形態の製造方法により得られる蓄電装置用外装材について、図1と図2を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態の蓄電装置用外装材1(以下、「外装材1」という。)は、シート状をなす基材層14の一方の面側に、同じくそれぞれシート状をなす第一接着層15、金属箔層16、腐食防止処理層17、第二接着層18及びシーラント層19が順次積層された積層体である。外装材1は、基材層14が最外層、シーラント層19が最内層である。すなわち、外装材1は基材層14を蓄電装置の外部側、シーラント層19を蓄電装置の内部側にして使用される。なお、図2に示すように、基材層14は複数層でもよい。
[基材層14]
基材層14は、蓄電装置を製造する際のシール工程における耐熱性を付与し、加工や流通の際に起こり得るピンホールの発生を抑制する役割を果たす。単層、複数層どちらでもよく、単層の場合には、薄肉で、シャープな形状の成型を行うために、強度が高く、伸びが大きく、かつ軟質であるポリアミド(ナイロン)フィルムを使用する。一方、複数層の場合は、例えば、後述する基材層a11と基材接着層12と基材層b13の積層構成が挙げられ、成型性の点から金属箔層16側にポリアミドフィルムである基材層b13が積層される。なお、上記ポリアミドフィルムとしては、突刺強度、衝撃強度に優れる点から二軸延伸ナイロン(ONy)が好ましい。
基材層14の厚さは、成型性、薄膜化対応の点から、10〜35μmに設定されていることが好ましく、単層の場合は10〜25μmに設定されていることがより好ましく、複数層の場合は20〜35μmに設定されていることがより好ましい。
[基材層a11]
基材層a11は、蓄電装置を製造する際のシール工程における耐熱性を付与し、加工や流通の際に起こり得るピンホールの発生を抑制する役割を果たす。また、電解液耐性を有し、電解液注液工程において、電解液が付着しても変質しない。基材層a11としては、ポリエステルフィルム及びポリプロピレンフィルムからなる群より選択される少なくとも一種が挙げられるが、中でも耐熱性という観点からポリエステルフィルムが好ましい。ポリエステルフィルムとしては無延伸ポリエステルフィルム、延伸ポリエステルフィルムのどちらでもよいが、耐熱性を有し、薄膜化に対応できることから延伸ポリエステルフィルムがより好ましい。
基材層a11の厚さは、薄膜化対応、電解液耐性などの点から4〜20μmに設定されていることが好ましく、6〜15μmに設定されていることがより好ましい。
[基材接着層12]
基材接着層12は、基材層a11と基材層b13を接着する層である。基材接着層12を構成する接着剤としては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオール等の主剤に、硬化剤として2官能以上の芳香族系又は脂肪族系イソシアネート化合物を作用させる2液硬化型のウレタン系接着剤が好ましい。ウレタン系接着剤は、塗工後、例えば40℃で4日以上のエージングを行うことで、主剤の水酸基と硬化剤のイソシアネート基の反応が進行して強固な接着が可能となる。
基材接着層12の厚さは、接着強度、追随性、加工性などの点から、1〜10μmに設定されていることが好ましく、3〜7μmに設定されていることがより好ましい。
[基材層b13]
基材層b13には、薄肉で、シャープな形状の成型を行うために、強度が高く、伸びが大きく、かつ軟質であるポリアミド(ナイロン)フィルムを使用する。
基材層b13の厚さは、成型性、薄膜化対応の点から、5〜20μmに設定されていることが好ましく、10〜15μmに設定されていることがより好ましい。
[第一接着層15]
第一接着層15は、基材層14と金属箔層16を接着する層である。第一接着層15を構成する接着剤としては、前記基材接着層12と同様、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオール等の主剤に、硬化剤として2官能以上の芳香族系又は脂肪族系イソシアネート化合物を作用させる2液硬化型のウレタン系接着剤が好ましい。ウレタン系接着剤は、塗工後、例えば40℃で4日以上のエージングを行うことで、主剤の水酸基と硬化剤のイソシアネート基の反応が進行して強固な接着が可能となる。
第一接着層15の厚さは、接着強度、追随性、加工性などの点から、1〜10μmに設定されていることが好ましく、3〜7μmに設定されていることがより好ましい。
[金属箔層16]
金属箔層16としては、アルミニウム、ステンレス鋼等からなる各種金属箔を使用することができ、防湿性、延展性等の加工性、コストの面から、アルミニウム箔が好ましい。アルミニウム箔としては、一般の軟質アルミニウム箔を用いることができる。なかでも、耐ピンホール性、及び成型時の延展性に優れる点から、鉄を含むアルミニウム箔が好ましい。
鉄を含むアルミニウム箔(100質量%)中の鉄の含有量は、0.1〜9.0質量%が好ましく、0.5〜2.0質量%がより好ましい。鉄の含有量が0.1質量%以上であれば、外装材1は耐ピンホール性、延展性により優れるものとなる。鉄の含有量が9.0質量%以下であれば外装材1はより柔軟性に優れるものとなる。
金属箔層16の厚さは、バリア性、耐ピンホール性、加工性の点から、9〜200μmに設定されていることが好ましく、15〜100μmに設定されていることがより好ましい。
[腐食防止処理層17]
腐食防止処理層17は、電解液や、電解液と水分の反応により発生するフッ酸による金属箔層16の腐食を抑制する役割を果たす。また、金属箔層16と第二接着層18との密着力を高める役割を果たす。
腐食防止処理層17としては、塗布型、又は浸漬型の耐酸性の腐食防止処理剤によって形成された塗膜が好ましい。前記塗膜は、金属箔層16の酸に対する腐食防止効果に優れる。また、アンカー効果によって金属箔層16と第二接着層18の密着力をより強固にするので、電解液等の内容物に対して優れた耐性が得られる。ただし、腐食防止処理層17は、必要とされる機能に応じて第一接着層15と金属箔層16の間に追加されてもよい。
前記塗膜としては、例えば、酸化セリウムとリン酸塩及び各種熱硬化性樹脂からなる腐食防止処理剤によるセリアゾール処理によって形成される塗膜、クロム酸塩、リン酸塩、フッ化物及び各種熱硬化性樹脂からなる腐食防止処理剤によるクロメート処理により形成される塗膜等が挙げられる。ただし、腐食防止処理層17は、金属箔層16の耐食性が充分に得られる塗膜であれば、前記塗膜には限定されない。例えば、リン酸塩処理、ベーマイト処理等によって形成した塗膜であってもよい。
腐食防止処理層17は、単層であってもよく、複数層であってもよい。また、腐食防止処理層17には、シラン系カップリング剤等の添加剤が添加されてもよい。腐食防止処理層17の厚さは、腐食防止機能、及びアンカーとしての機能の点から、10nm〜5μmに設定されていることが好ましく、20〜500nmに設定されていることがより好ましい。
[第二接着層18]
第二接着層18は、腐食防止処理層17が形成された金属箔層16とシーラント層19を接着する層である。外装材1は、第二接着層18を構成する接着成分によって、熱ラミネート構成とドライラミネート構成に大きく分けられる。
熱ラミネート構成における第二接着層18を形成する接着成分としては、ポリオレフィン系樹脂を無水マレイン酸等の酸でグラフト変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂が好ましい。酸変性ポリオレフィン系樹脂は、無極性であるポリオレフィン系樹脂の一部に極性基が導入されているものであることから、例えばシーラント層19としてポリオレフィン系樹脂フィルム等で形成した無極性の層を用い、また腐食防止処理層17として極性を有する層を用いた場合、これらの両方の層に強固に密着することができる。また、酸変性ポリオレフィン系樹脂を使用することで、電解液等の内容物に対する耐性が向上し、電池内部でフッ酸が発生しても第二接着層18の劣化による密着力の低下を防止し易い。なお、第二接着層18に使用する酸変性ポリオレフィン系樹脂は、1種であってもよく、2種以上であってもよい。
酸変性ポリオレフィン系樹脂に用いるポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低密度、中密度、高密度のポリエチレン;エチレン‐αオレフィン共重合体;ホモ、ブロック又はランダムポリプロピレン;プロピレン‐αオレフィン共重合体等が挙げられる。また、前記のものにアクリル酸やメタクリル酸等の極性分子を共重合させた共重合体、架橋ポリオレフィン等の重合体等も使用できる。なお、前記ポリオレフィン系樹脂を変性する酸としては、カルボン酸、エポキシ化合物、酸無水物等が挙げられ、中でも無水マレイン酸が好ましい。
熱ラミネート構成の場合、第二接着層18は、前記接着成分を押出し装置で押し出すことで形成できる。
ドライラミネート構成の場合、第二接着層18を構成する接着成分としては、例えば、基材接着層12、及び第一接着層15で挙げたものと同様の2液硬化型のウレタン系接着剤が挙げられる。ただしその場合、ドライラミネート構成の第二接着層18は、エステル基やウレタン基等の加水分解性の高い結合部を有することになるので、より高い信頼性が求められる用途には熱ラミネート構成の第二接着層18が好ましい。
なお、ドライラミネート構成の第二接着層18は、接着成分を腐食防止処理層17上に塗工後、乾燥することで形成できる。
第二接着層18の厚さは、接着性の点から、2〜50μmに設定されていることが好ましく、3〜20μmに設定されていることがより好ましい。
[シーラント層19]
シーラント層19は、外装材1においてヒートシールによる封止性を付与する層である。シーラント層19としては、ポリオレフィン系樹脂、又はポリオレフィン系樹脂に無水マレイン酸等の酸をグラフト変性させた酸変性ポリオレフィン系樹脂からなる樹脂フィルムが挙げられる。
前記ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低密度、中密度、高密度のポリエチレン;エチレン‐αオレフィン共重合体;ホモ、ブロック、又はランダムポリプロピレン;プロピレン‐αオレフィン共重合体;ポリメチルペンテン等が挙げられる。これらポリオレフィン系樹脂は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
ポリオレフィン系樹脂を変性する酸としては、例えば、第二接着層18で挙げたものと同じものが挙げられる。
シーラント層19は、単層フィルムであってもよく、多層フィルムであってもよく、必要とされる機能に応じて選択すればよい。例えば、防湿性を付与する点では、エチレン‐環状オレフィン共重合体やポリメチルペンテン等の樹脂を介在させた多層フィルムが使用できる。
また、シーラント層19には、難燃剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、光安定剤、粘着付与剤等の各種添加材が配合されてもよい。
シーラント層19の厚さは、10〜100μmに設定されていることが好ましく、20〜60μmに設定されていることがより好ましい。
外装材1としては、ドライラミネーションによってシーラント層19が積層されたものでもよいが、接着性向上の点から、第二接着層18を酸変性ポリオレフィン系樹脂とし、サンドイッチラミネーション、又は共押出し法によってシーラント層19が積層されたものであることが好ましい。
[蓄電装置用外装材の製造方法]
以下、本実施形態の外装材1の製造方法について説明する。具体的には、外装材1の製造方法としては、例えば、下記工程(1)〜(5)を有する方法が挙げられるが、外装材1の製造方法は以下の方法に限定されない。
工程(1)金属箔層16上に、腐食防止処理層17を形成する工程。
工程(2)基材層14が単層の場合、ポリアミドフィルムからなる基材層14を準備する工程。あるいは、基材層14が複数層の場合、基材層a11とポリアミドフィルムである基材層b13とを基材接着層12を介して貼り合わせ、基材層14を形成する工程。
工程(3)ポリアミドフィルムを備える基材層14を乾燥させる工程。すなわち、工程(2)で得られた基材層14をロール状のまま乾燥させる工程。
工程(4)乾燥させた基材層14のポリアミドフィルム上に、第一接着層15を介して金属箔層16を積層する工程。すなわち、金属箔層16に対し、腐食防止処理層17を形成した側と反対側に、第一接着層15を介して、基材層14(複数層の場合はポリアミドフィルムである基材層b13)を貼り合わせる工程。
工程(5)金属箔層16の腐食防止処理層17側に、第二接着層18を介してシーラント層19を貼り合わせる工程。
(工程(1))
金属箔層16の一方の面に、腐食防止処理剤を塗布、乾燥して腐食防止処理層17を形成する。腐食防止処理剤としては、例えば、前記したセリアゾール処理用の腐食防止処理剤、クロメート処理用の腐食防止処理剤等が挙げられる。腐食防止処理剤の塗布方法は特に限定されず、グラビアコート、リバースコート、ロールコート、バーコート等、各種方法を採用できる。
(工程(2))
基材層14が単層の場合、ポリアミドフィルムからなる基材層14を準備する。一方、基材層14が複数層の場合、基材層a11に基材接着層12を形成する接着剤を用いて、ドライラミネーション等の手法で基材層b13(ポリアミドフィルム)を貼り合わせる。
(工程(3))
工程(2)で得られた基材層14をロール状のまま乾燥させる。外装材1は常温常湿、もしくは定温定湿に管理されたクリーンルーム内で製造される。クリーンルーム内はドライ環境ではないので、基材層14のポリアミドフィルムは吸湿膨張の状態で金属箔層16と積層される。一方、蓄電装置の製造は主にドライルーム環境で行われ、成型加工前に外装材1を十分乾燥させる場合が多い。発明者らの知見によれば、この乾燥時にポリアミドフィルムから水分が抜けることで基材層14が収縮するため、結果として、外装材1が基材層14側に大きく反ってしまうことが分かっている。これに対し、本工程(3)を備える本実施形態においては、ドライルーム環境下で外装材1を乾燥させても外装材1の反り量を低減することが可能である。
例えば、基材層14がポリアミドフィルム単層であれば、外装材1の製造工程において、好ましくはポリアミドフィルムを金属箔層と積層する前にフィルムロールのまま加熱処理を行う、又は、露点温度が低い乾燥状態の環境に放置し、ポリアミドフィルムの含水量を低減しておく。そして、ポリアミドフィルムが収縮した状態で、後述のとおり第一接着層15を介して、金属箔層16に積層する。
一方、基材層14がポリアミドフィルムを含む複数層であれば、例えば、基材層a11のポリエステルフィルムと基材層b13のポリアミドフィルムを基材接着層12を介して積層し、ロール状に巻き取ってから、ロールのまま好ましくは加熱処理を行う。そして、ポリアミドフィルムが収縮した状態で、後述のとおり基材層14(基材層b13のポリアミドフィルム)を第一接着層15を介して、金属箔層16に積層する。なお、基材層14が複数層であっても、基材層14を露点温度が低い環境に放置することで乾燥してもよい。ただし、基材接着層12の硬化促進を得るため、本実施形態においては好ましくは上記のとおり加熱処理をする。
乾燥工程として、露点温度が低い環境に放置した場合、ポリアミドフィルムの乾燥工程での熱劣化は生じない。また、乾燥工程として、加熱処理をした場合、ポリアミドフィルムの含水量を低減して収縮させるのと同時に、基材層14を熱収縮させる効果がある。また、基材層14が基材接着層12を介して積層した複数層の積層体の場合、基材接着層12を硬化収縮させる効果がある。
基材層14を加熱処理する際の乾燥条件としては、40〜100℃にて1〜7日間の加熱が好ましく、60〜80℃にて3〜5日間の加熱がより好ましい。40℃より低い温度、又は、1日より短い時間の場合、ロール巻内部の乾燥が不十分となる虞があり、100℃より高い温度、又は、7日間より長い期間の場合、乾燥状態は飽和しており、過剰な乾燥条件になる。また、特に100℃より高い温度の場合、ポリアミドフィルムが熱劣化する虞がある。
また、基材層14を露点温度が低い環境に放置する際の乾燥条件としては、露点温度−60〜−30℃にて1〜7日間の放置が好ましく、露点温度−50〜−40℃にて3日〜5日間がより好ましい。露点温度が−30℃より高い温度、又は、1日より短い時間の場合、ロール巻内部の乾燥が不十分の虞があり、−60℃より低い温度、又は、7日間より長い期間の場合、乾燥状態は飽和しており、過剰な乾燥条件になるだけではなく、除湿装置の高機能化による設備コスト増大、ランニングコスト増大、工程日数の増大につながる。
基材層14の乾燥に際しては、基材層の含水率が1000ppm以下となるまで実施されることが好ましい。これにより、外装材の成型加工時に反りを十分に抑制し易い。この観点から、基材層の含水率は500ppm以下であることがより好ましい。なお、基材層の含水率は、気化方式によるカールフィッシャー水分測定装置を用いて測定することができる。なお、含水率の下限値に特に制限はないが、好ましくは0ppmである。
(工程(4))
金属箔層16における腐食防止処理層17を形成した側と反対側に、第一接着層15を形成する接着剤を用いて、ドライラミネーション等の手法で基材層14を貼り合わせる。工程(4)では、接着性の促進のため、40〜100℃の範囲でエージング(養生)処理を行ってもよい。
(工程(5))
基材層14、第一接着層15、金属箔層16及び腐食防止処理層17がこの順に積層された積層体の腐食防止処理層17側に、押出しサンドイッチラミネート法によって第二接着層18を形成し、さらにシーラント層19を形成する樹脂フィルムを貼り合わせる。なお、工程(5)では、第二接着層18とシーラント層19を共に押出し形成する共押出しラミネート法を用いてもよい。
以上説明した工程(1)〜(5)により、外装材1が得られる。なお、外装材1の製造方法の工程順序は、前記(1)〜(5)を順次実施する方法に限定されない。
次に、本実施形態の製造方法により得られた外装材1を用いた、蓄電装置の製造方法の一例について、図3及び図4に基づいて説明する。なお、ここでは、蓄電装置を製造する過程において外装材1に平面視矩形状をなす凹部として成型加工エリア20を形成する成型加工方法を用いた例を説明する。
図3は、本実施形態の製造方法により得られた外装材1に成型加工エリア20が設けられた状態を示す平面図である。この成型加工エリア20は、例えば矩形状の圧力面を有する押圧部材を用いて、紙面手前(シーラント層19)側から外装材1の一部をその厚み方向に押圧することで形成される。ここで、押圧する位置、すなわち成型加工エリア20は長方形に切り出した外装材1の中央より偏った位置にすることで、成型加工後に押圧されていない領域を成型加工エリア20に対する蓋として用いることができる。
図4は、本実施形態の外装材1を用いて蓄電デバイスを得るための工程図である。図4(a)は、図3のIV(a)−IV(a)における断面図である。
図4(b)は、電池内容物Xを収納した状態でヒートシールを行った図である。これにより、外装材1を用いて電池内容物Xを密封することができる。密封は、具体的には次のようにして行うことができる。まず、成型加工エリア20内に正極、セパレータ、負極等の電池内容物Xを収納し、さらに外装材1を図3でいうところのBB’に沿って折り返す。そしてシーラント層19が向かい合うようにAA’及びCC’同士を重ね合わせ、いずれか二辺をヒートシールバーを用いてヒートシールする。その後、真空状態において、残りの一辺から電解液を注入し、当該残りの一辺をヒートシールして、電池内容物Xを密封することで蓄電装置を得ることができる。
なお、このような製造方法はあくまでも一例に過ぎず、本実施形態の蓄電装置用外装材を使用して得られる蓄電装置は、前記方法で製造したものには限定されない。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によって限定されない。
[使用材料]
本実施例で使用した材料を以下に示す。
(基材層14(複数層))
(基材層a11)
基材A−1:二軸延伸PETフィルム(厚さ12μm)
(基材接着層12)
接着剤B−1:ポリエステルウレタン系接着剤(厚さ4μm)
(基材層b13)
基材C−1:二軸延伸Nyフィルム(厚さ15μm)
基材C−2:二軸延伸PETフィルム(厚さ16μm)
(基材層14(単層))
基材D−1:二軸延伸Nyフィルム(厚さ25μm)
基材D−2:二軸延伸PETフィルム(厚さ25μm)
(第一接着層15)
接着剤E−1:ポリエステルウレタン系接着剤(厚さ4μm)
(金属箔層16)
金属箔F−1:軟質アルミニウム箔8079材(東洋アルミニウム社製、厚さ40μm)
(腐食防止処理層17)
処理剤G−1:酸化セリウム、リン酸塩及びアクリル系樹脂を主体とした塗布型セリアゾール処理用の処理剤(厚さ0.1μm)
(第二接着層18)
接着樹脂H−1:無水マレイン酸でグラフト変性したポリプロピレン系樹脂(商品名「アドマー」、三井化学社製、厚さ20μm)
(シーラント層19)
フィルムI−1:腐食防止処理層側の面をコロナ処理した無延伸ポリプロピレンフィルム(厚さ60μm)
[外装材の作製]
金属箔層16となる金属箔F−1の一方の面に処理剤G−1を塗布、乾燥して腐食防止処理層17を形成した。次に、基材層a11になる基材A−1に対し、接着剤B−1を用いたドライラミネート法により、基材層b13になる基材C−1、C−2のどちらかを貼り合せた。次に金属箔層16における腐食防止処理層17の反対面に、接着剤E−1を用いたドライラミネート法により、基材層14(基材層a11、基材接着層12及び基材層b13の積層体、又は、基材D−1、D−2のいずれか)を貼り合せた。その後、60℃、6日間のエージングを行った。次に、得られた積層体の腐食防止処理層17側に押出し装置にて接着樹脂H−1を押出して第二接着層18を形成し、フィルムI−1を貼り合わせてサンドイッチラミネーションすることでシーラント層19を形成した。その後、得られた積層体に対し、190℃で加熱圧着することで各実施例及び比較例の外装材ロールを作製した。
なお、基材層14と金属箔層16とを貼り合わせるに当たり、基材層14の乾燥条件を以下のように変更して行った。
製造工程I−1:基材層14(複数層)又は基材層14(単層)を40℃にて1日間の加熱処理を行ってから、金属箔層16と貼り合せた。
製造工程I−2:基材層14(複数層)又は基材層14(単層)を100℃にて7日間の加熱処理を行ってから、金属箔層16と貼り合せた。
製造工程I−3:基材層14(複数層)又は基材層14(単層)を35℃にて7日間の加熱処理を行ってから、金属箔層16と貼り合せた。
製造工程I−4:基材層14(複数層)又は基材層14(単層)を110℃にて1日間の加熱処理を行ってから、金属箔層16と貼り合せた。
製造工程I−5:基材層14(複数層)又は基材層14(単層)を100℃にて12時間の加熱処理を行ってから、金属箔層16と貼り合せた。
製造工程I−6:基材層14(複数層)又は基材層14(単層)を露点温度−30℃の環境に1日間放置してから、金属箔層16と貼り合せた。
製造工程I−7:基材層14(単層)を露点温度−25℃の環境に7日間放置してから、金属箔層16と貼り合せた。
製造工程I−8:基材層14(単層)を露点温度−60℃の環境に12時間放置してから、金属箔層16と貼り合せた。
製造工程I−9:基材層14(複数層)又は基材層14(単層)を乾燥させることなく、金属箔層16と貼り合せた。
[各種評価]
基材層ロール及び外装材ロールについて下記1)、2)及び3)の評価を行った。評価結果を表1及び2に示す。
1)含水率の評価
乾燥工程後の基材層ロール(500mm幅×3000m)の巻外部と巻内部を10mm×10mmに切り出した(幅方向中央部)。ここで、巻外部は乾燥工程後に切り出したが、巻内部は金属箔層16との貼り合せ後、巻内部の残存部を切り出した。なお、基材層14の乾燥工程後、金属箔層16とのドライラミネート、シーラント層19のサンドイッチラミネート、及び熱ラミネート工程を経ているので、基材層14の乾燥工程にて、巻内だった部分は、巻外(ドライラミネート後)、巻内(サンドイッチラミネート後)、最終的には巻外(熱ラミネート後)になっている。以後、評価にて巻内、巻外と記載しているが、いずれも基材層14を準備した時点の状態を基準とする。
切り出した基材層14の重量を精密天秤で測定し、続いてカールフィッシャー水分測定装置の気化装置部にセットし、150℃で基材層中の水分を気化し、気化した水分量をカールフィッシャー電量滴定法で測定した。測定した水分量は基材層重量に対しての値に変換し、含水率とした(ppm表示)。評価基準は以下のとおりとした。
「A」:含水率が500ppm以下であった。
「B」:含水率が500ppmより大きく、1000ppm以下であった。
「C」:含水率が1000ppmより大きかった。
2)反り量の評価
各例で得られた外装材ロール(500mm幅×3000m)の巻外部と巻内部をそれぞれ100mm×100mmに切り出した(幅方向中央部)。切り出した外装材を基材層14側を上面にして、室温23℃、露点温度−35℃の環境(ドライルーム環境)に24時間静置させた際に外装材の下面4隅のうち最も静置面から離れている箇所の静置面からの距離を反り量とした。評価基準は以下のとおりとした。
「A」:反り量が10mm以下であった。
「B」:反り量が10mmより大きく、20mmより小さかった。
「C」:反り量が20mm以上であった。
3)成型深さの評価
各例で得られた外装材ロールの巻外部と巻内部を、150mm×190mmのブランク形状に切り取り、室温23℃、露点温度−35℃の成型環境下で成型深さを変化させながら冷間成型し、成型性を評価した。成形用のパンチとしては、形状が100mm×150mm、パンチコーナーR(RCP)が1.5mm、パンチ肩R(RP)が0.75mm、ダイ肩R(RD)が0.75mmのものを使用した。評価基準は以下のとおりとした。
「A」:破断、クラックを生じさせずに、成型深さ6mm以上の深絞り成型が可能である。
「B」:破断、クラックを生じさせずに、成型深さ4mm以上6mm未満の深絞り成型が可能である。
「C」:成型深さ4mm未満の深絞り成型で破断、クラックが生じる。
Figure 0006427969
Figure 0006427969
表1に示すように、基材層にポリアミドフィルムを用い、予め基材層を乾燥させた実施例は反り量を大幅に低減でき、さらに優れた成型性も維持した。
一方、基材層を乾燥させなかった比較例1,2は反り量が大幅に大きくなった。また、基材層にポリアミドフィルムを用いなかった比較例3,4は水分の影響を受けづらいため、乾燥工程がなくても反り量は低減できたが、成型性が大幅に低下した。
以上から、基材層にポリアミドフィルムを用い、加熱又は低い露点温度環境に放置することで基材層を予め乾燥させて、金属箔層と積層すれば、得られた外装材を乾燥した際の反り量を大幅に低減でき、さらに優れた成型性も維持できることが分かった。
1…蓄電装置用外装材(外装材)、11…基材層a、12…基材接着層、13…基材層b、14…基材層、15…第一接着層、16…金属箔層、17…腐食防止処理層、18…第二接着層、19…シーラント層、20…成型加工エリア。

Claims (5)

  1. ポリアミドフィルムを備える基材層を、該基材層の含水率が1000ppm以下となるまで乾燥させる工程と、
    乾燥させた前記基材層の前記ポリアミドフィルム上に、第一接着層を介して金属箔層を積層する工程と、
    を備える蓄電装置用外装材の製造方法。
  2. 前記基材層がポリアミドフィルムからなり、前記乾燥が、40〜100℃にて1〜7日間の加熱、又は露点温度−60〜−30℃にて1〜7日間の放置により実施される、請求項1記載の製造方法。
  3. 前記基材層がさらにポリエステルフィルム及びポリプロピレンフィルムからなる群より選択される少なくとも一種を備え、前記乾燥が、40〜100℃にて1〜7日間の加熱により実施される、請求項1記載の製造方法。
  4. 前記蓄電装置用外装材が、前記基材層、前記第一接着層、前記金属箔層、腐食防止処理層、第二接着層及びシーラント層をこの順に備える、請求項1〜のいずれか一項記載の製造方法。
  5. 前記基材層を乾燥させる工程が、前記基材層をロール状のまま乾燥させる工程である、請求項1〜4のいずれか一項記載の製造方法。
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