JP6425480B2 - 凝縮器及びその洗浄方法、並びに凝縮器ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、凝縮器及びその洗浄方法、並びに凝縮器ユニットに関する。
各種プラントでは、反応や蒸留等で生じた高温の流体を、水などの冷媒と熱交換することによって冷却する凝縮器が用いられている。このような凝縮器では、高温の流体の冷却に伴って、流体に含まれる成分が固形物として析出し、伝熱効率の低下や閉塞等の現象が生じることが懸念される。このような現象を回避するために、凝縮器の定期的な洗浄を行って固形物を除去し、伝熱性能を回復するとともに閉塞の発生を防止している。
例えば、特許文献1では、石炭などのガス化による生成ガスを冷却する凝縮器において、高温側の流体の流通路を洗浄して、流通路内に析出した塩化アンモニウムを除去する方法が提案されている。この洗浄方法では、低温側の流通路内における低温流体の流通を停止するか、又は低温側の流通路内における低温流体の流量を絞る操作を一時的に行うことによって、高温側の流通路内における高温流体の温度を上げて、固形物を高温流体中に昇華、溶解、又は融解させて排除することが提案されている。
特開2000−249494号公報
しかしながら、特許文献1のような洗浄方法では、凝縮器の内部に析出した固形物が、高温側の流体中に取り込まれてしまう。このため、この固形物を回収するためには、流体から単離する等の操作が必要となり煩雑となる。このため、析出した固形物を容易に回収することが可能な技術を確立することが求められている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、一つの側面において、凝縮器の内部に析出した固形物を容易に回収することが可能な凝縮器の洗浄方法を提供することを目的とする。また、本発明は、別の側面において、洗浄によって内部に析出した固形物を容易に回収することが可能な凝縮器を提供することを目的とする。本発明は、さらに別の側面において、洗浄によって内部に析出した固形物を容易に回収することが可能であり、運転効率にも優れる凝縮器ユニットを提供することを目的とする。
本発明は、石炭の分解成分を含む流体を流通させる第1の流路と、流体よりも低い温度を有する冷媒を流通させる第2の流路と、を有する本体部を備え、流体と冷媒との熱交換によって流体の少なくとも一部を凝縮させる凝縮器の洗浄方法であって、流体及び冷媒の両方の流通を停止し、第2の流路に熱媒を流通させて、第1の流路の内部に付着した分解成分の固形物を融解し、第1の流路から固形物を除去する洗浄工程を有する、凝縮器の洗浄方法を提供する。
このような凝縮器の洗浄方法によれば、冷媒のみならず、冷媒よりも高い温度を有する流体の流通も停止して洗浄工程を行っているため、第1の流路の内部に付着した石炭の分解成分の固形物を融解して容易に回収することができる。回収した固形物が有価物であれば、運転コストを低減することも可能である。また、この洗浄方法によって、凝縮器の伝熱性能を容易に回復させることができる。
上記洗浄方法は、第1の凝縮器及び第2の凝縮器を含む複数の凝縮器を備えていれば、第1の凝縮器及び第2の凝縮器において、上記洗浄工程を順次行ってもよい。例えば、複数の凝縮器の洗浄工程を順番に行えば、一つの凝縮器が洗浄工程にある間に、別の凝縮器では流体と冷媒との熱交換によって流体の少なくとも一部を凝縮させる通常の運転を継続して行うことができる。これによって、洗浄に伴って通常運転が中断されることを回避して、機会損失を十分に低減することができる。
上記洗浄方法では、洗浄工程において、本体部の底部を加熱器で加熱することが好ましい。これによって、一旦融解した固形物が、本体部の底部に到達して温度低下し、再析出することを抑制することが可能となり、洗浄及び固形物の回収を一層効率的に行うことができる。
本発明では、また、石炭の分解成分を含む流体と冷媒との熱交換によって、流体の少なくとも一部を凝縮させる凝縮器であって、流体を流通させる第1の流路と、流体よりも低い温度を有する冷媒を流通させる第2の流路と、を有する本体部と、第1の流路における流体の流通を停止する停止部と、第2の流路において、冷媒の供給と第1の流路に付着した分解成分の固形物を融解する熱媒の供給とを切り替える切替部と、を備える凝縮器を提供する。
このような凝縮器によれば、冷媒の供給のみならず、第1の流路を流通する流体の供給も停止して洗浄を行うことが可能であるため、第1の流路の内部に付着した石炭の分解成分の固形物を融解して容易に回収することができる。回収した固形物が有価物であれば、運転コストを低減することも可能である。また、上述のような洗浄を行うことが可能であることから、凝縮器の伝熱性能を容易に回復することができる。
上記凝縮器は、本体部の底部を加熱する加熱器を備えることが好ましい。これによって、一旦融解した固形物が、底部に到達して温度低下し、再析出することを抑制することが可能となり、洗浄及び固形物の回収を一層効率的に行うことができる。
本発明ではまた、上記凝縮器を複数備える凝縮器ユニットを提供する。このような凝縮器ユニットは、上述の特徴を有する凝縮器を複数備えることから、第1の流路の内部に付着した石炭の分解成分の固形物を融解して容易に回収することができる。そして、複数の凝縮器の洗浄を順次行うように設定すれば、一つの凝縮器を洗浄している間に、別の凝縮器では流体と冷媒との熱交換を行って、流体の少なくとも一部を凝縮する通常の運転を継続して行うことできる。これによって、洗浄に伴って通常の運転が中断されることを回避して、機会損失を十分に低減することができる。
本発明の凝縮器の洗浄方法によれば、凝縮器の内部に析出した固形物を容易に回収することができる。本発明の凝縮器によれば、洗浄によって内部に析出した固形物を容易に回収することができる。本発明の凝縮器ユニットによれば、洗浄によって内部に析出した固形物を容易に回収することが可能であり、運転効率にも優れる凝縮器ユニットを提供することができる。
図1(A)は、本発明の一実施形態に係る凝縮器の内部構造を示す図である。図1(B)は、本発明の一実施形態に係る凝縮器の本体の底部を模式的に示す図である。 図2(A)は、本発明の一実施形態に係る凝縮器の内部構造を示す図である。図2(B)は、本発明の一実施形態に係る凝縮器の本体の底部を模式的に示す図である。 図3は、本発明の一実施形態に係る凝縮器を複数備える凝縮器ユニットを示す図である。 図4は、本発明の一実施形態に係る凝縮器が適用される装置の一例を示す図である。
以下、図面を適宜参照しながら本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1(A)は、本実施形態に係る凝縮器10の内部構造を示す図である。図1(B)は、本実施形態に係る凝縮器10の本体部10Aの底部10aを模式的に示す図である。
凝縮器10は、本体部(凝縮器本体)10Aと、本体部10Aの底部10aを加熱する加熱器50とを備える。本体部10Aは、石炭の分解成分を含む流体を流通させる第1の流路30と、冷媒を流通させる第2の流路40とを備える。すなわち、凝縮器10では、石炭の分解成分を含む流体はシェル側を流通し、冷媒がチューブ側を流通する。第1の流路30に供給される流体は、第2の流路40を流通する冷媒よりも高い温度を有する。この流体は、第1の流路30を流通する間、第2の流路を流通する冷媒と熱交換して、冷却される。
第1の流路30を流通する石炭の分解成分を含む流体は、例えば凝縮性の成分を含有するガスである。石炭の分解成分としては、油分が挙げられ、具体的には、芳香族化合物及びその誘導体などが挙げられる。芳香族化合物としては、ナフタリン及びアントラセン等が例示される。冷媒としては、工業用水等の冷却水が挙げられる。
図1(A)は、石炭の分解成分を含む流体(以下、「高温流体」という。)と冷媒とを熱交換させて、該流体の少なくとも一部を凝縮させる、凝縮器10の通常の運転状態を示している。すなわち、高温流体12aは、第1の流路30の入口から供給され第1の流路30内を流通する。冷媒20aは、第2の流路40の入口から供給され第2の流路40内を流通する。高温流体12aは、第1の流路30内を流通しながら冷却される。その結果、高温流体12aに含まれる凝縮性の成分(例えば、芳香族化合物などの石炭の分解成分)が凝縮する。
凝縮して得られた凝縮液16aは、本体部10Aの底部10aに連結された配管16から、本体部10Aの外部に排出される。一方、高温流体12aに含まれる非凝縮性成分(ガス)17aは、本体部10Aの上部に設けられた排出口から排出される。このような非凝縮性成分17aは、別途設けられた処理設備に供給されて処理されてもよい。非凝縮性成分17aは、水素や軽質の油分(炭化水素)が挙げられる。本体部10Aの下部から供給された冷媒20aは、高温流体12aとの熱交換によって加熱された後、本体部10Aの上部から、排出液21aとして本体部10Aの外部に排出される。
凝縮器10は、底部10aに当接する加熱器50を備える。加熱器50は、高温スチーム又は熱媒油などの熱媒が流通する管体で構成されている。加熱器50は、このような管体のものに限定されず、底部を加熱できる構造であればよい。加熱器50は、例えば、ジャケット構造としてもよい。図1(A)のような通常の運転状態でも、凝縮液16aの回収を効率的に行う観点から、高温流体12aの冷却の妨げにならない程度に、加熱器50による底部10aの加熱を行ってもよい。
高温流体12aに含まれる石炭の分解成分には、融点が比較的高いものも含まれる。このような成分は、本体部10Aで熱交換によって冷却された際に、第1の流路30の内部において固形物として析出する。凝縮器10の場合、当該固形物は、管状である第2の流路40の外周面(第1の流路30側の表面)に付着する。このため、長期間に亘って運転を継続して行うと、固形物の付着量が増加して伝熱性能が低下する。そこで、以下に説明するような洗浄工程を行う。
洗浄工程では、第1の流路30の高温流体12aの供給と、第2の流路40の冷媒20aの供給を停止して、第1の流路30及び第2の流路40における高温流体12a及び冷媒20aの流通を停止する。停止後に、第2の流路40に滞留している冷媒20aは、ドレン弁等から排出してもよい。続いて、図2(A)に示すように、熱媒60aを第2の流路40に供給する。熱媒60aとしては、高温のスチーム等を例示することができる。熱媒60aによって、第2の流路40が加熱され、第2の流路40の表面(外壁面)に付着していた固形物を融解することができる。
固形物の融解液70aは、本体部10Aの底部10aに流下し、底部10aに連結された配管16から回収することができる。このとき、第1の流路30には、高温流体が流通していないことから、固形物、すなわち石炭の分解成分の一部を、融解液70aとして容易に回収することができる。回収された成分は、例えば有価物として取引することができる。このようにして回収される成分としては、芳香族化合物が挙げられ、例えば、ナフタリン及びアントラセン等を例示できる。
一方、第2の流路40を流通した熱媒は、固形物との熱交換によって冷却され、本体部10Aから排出液62aとして排出される。洗浄工程では、底部10aに設けられた加熱器50によって、底部10aを加熱することが好ましい。加熱器50を流通させる熱媒は、第2の流路40に供給される熱媒と同じであってもよく、異なっていてもよい。加熱器50によって底部10aを加熱することによって、第1の流路30の内部を流下してきた融解液70aが冷却されて凝固することを抑制できる。したがって、融解液70aとして得られた石炭の分解成分の一部を、一層容易に回収することができる。また、融解液70aの排出が円滑に行われることになるため、凝縮器10の洗浄を一層効率的に行うことができる。
図3は、本発明の一実施形態に係る凝縮器を複数備える凝縮器ユニット100を示す図である。凝縮器ユニット100は、2基の凝縮器10,10を備える。すなわち、凝縮器ユニット100は、本体部10A,10Bと、本体部10A,10Bの第1の流路30に高温流体を供給する配管12と、第1の流路30からの流体を排出する配管16と、第1の流路30からの未凝縮ガスを排出する配管17と、本体部10A,10Bの第2の流路40に冷媒を供給する配管20と、第2の流路40を流通した流体を排出する配管21と、本体部10A,10Bの第2の流路40に熱媒を供給する配管60と、第2の流路40を流通した排出液62aを排出する配管62とを備える。
配管12には、高温流体の供給先を切り替える弁12A,12Bが設けられている。配管20には、冷媒の供給先を切り替える弁20A,20Bが設けられている。配管20には、本体部10A,10Bと、弁20A,20Bとの間に、洗浄工程の開始前に、第2の流路40内に滞留する冷媒を排出し、且つ、洗浄工程時に第2の流路40に供給された熱媒60aを排出する配管62がそれぞれ設けられている。配管62には、弁62A,62Bが設けられている。弁62A,62Bを開放することによって、洗浄工程の開始前に第2の流路40に滞留する冷媒を排出すること、及び、洗浄工程時に第2の流路40に供給された熱媒60aを排出することができる。配管21には、冷媒の排出元を切り替える弁21A,21Bが設けられている。配管60には、熱媒の供給先を切り替える弁60A,60Bが設けられている。配管17には、未凝縮ガスの排出元を切り替える弁17A,17Bが設けられている。
凝縮器ユニット100は、2基の凝縮器10を備えることから、一方の凝縮器10を洗浄しても、他方の凝縮器10は通常運転を継続することができる。例えば、図3のハッチングされた弁12B,60A,17B,21B,62A,20Bを閉止状態とし、白抜きの弁を12A,60B,17A,21A,62B,20Aを開放状態とすることによって、本体部10B側の凝縮器10を洗浄しながら、本体部10A側の凝縮器10にて通常運転を継続することができる。
本体部10Aを備える凝縮器10で通常運転を継続しつつ、本体部10Bを備える凝縮器10を洗浄する方法を以下に説明する。本体部10Aの第1の流路30には、配管12から高温流体が供給される。この高温流体は、本体部10Aにおいて、冷媒との熱交換によって冷却され、凝縮液とガス状の非凝縮性成分とに分離される。凝縮液は、配管16から本体部10Aの外部に排出される。一方、非凝縮性成分は、配管17から本体部10Aの外部に排出される。本体部10Aの第2の流路40には、配管20から冷媒が供給される。冷媒は、本体部10Aにおいて、高温流体との熱交換によって加熱され、配管21から本体部10Aの外部に排出される。
一方、本体部10Bでは、以下のとおり洗浄工程を行う。すなわち、弁12Bを閉止して配管12から第1の流路30への高温流体の供給を停止するとともに、弁20Bを閉止して配管20から第2の流路40への冷媒の供給を停止する。次に、弁62Bを開放して、第2の流路40内に滞留している冷媒を排出する。このとき、弁21Bと本体部10Bとの間に設けられた図示しないベント配管を開放して、第2の流路40内に滞留する冷媒を排出してもよい。
続いて、弁60Bを開放して、配管60から第2の流路40に熱媒を供給する。この熱媒によって、本体部10Bの第1の流路30を加熱し、管状である第2の流路40の外周面に付着した分解成分の固形物を融解する。これによって、管状である第2の流路40の外周面に付着した分解成分の固形物を第1の流路30から除去することができる。固形物の融解液70aは、本体部10Bの底部に連結された配管16から本体部10Bの外部に排出される。このように、融解液70aは、高温流体と分離して回収することができる。このようにして、洗浄工程を行うことができる。
洗浄工程が終了したら、弁60Bを閉止して配管60からの熱媒の供給を停止し、本体部10B側の凝縮器10を待機状態としてもよい。所定期間経過後、本体部10A側の凝縮器10の洗浄操作を行う必要性が生じたら、本体部10B側の凝縮器10の通常運転を開始して、本体部10A側の凝縮器10の洗浄を行う。本体部10A側の凝縮器10の洗浄操作は、本体部10B側の凝縮器10と同様にして行うことができる。なお、本体部10B側の凝縮器10の洗浄操作が終了したら、待機状態とせずに、本体部10B側の凝縮器10の通常運転を開始してもよい。この場合、2基の凝縮器10,10(本体部10A,10B)が並列で運転されることとなる。
凝縮器10は、本体部10A(10B)と、第2の流路40に、冷媒と熱媒とを切り替えて供給可能とする切替部80と、第1の流路30への高温流体の供給を停止する停止部82とを備える。切替部80は、第2の流路40への熱媒の供給の開始と停止とを操作する弁60A(60B)と、第2の流路40への冷媒の供給の開始と停止とを操作する弁20A(20B)と、を備える。停止部82は、第1の流路30への高温流体の供給の開始と停止とを操作する弁12A(12B)を備える。凝縮器10は、切替部80及び停止部82によって、第2の流路40への冷媒の供給と熱媒の供給を切り替えるとともに、第1の流路30への高温流体の供給を停止することができる。これによって、凝縮器10の洗浄を容易に行うことができる。
図4は、凝縮器10が適用される装置の一例を示す図である。図4に示す装置200としては、石炭からコークスを製造する際に副生するコールタールを原料として用いて、石炭の粘結補助剤を製造する装置が挙げられる。このような原料には、低沸点物が含まれていることから、装置200によって原料中の低沸点物を除去して、低沸点物が低減された粘結補助剤を製造する。このような低沸点物には、石炭の分解成分として、比較的高い融点を有する、例えばナフタリン等の芳香族化合物が含まれている。
原料であるコールタールは、配管13を流通し、熱交換器5,6にて加熱された後、蒸留塔4に導入される。熱交換器5では、蒸留塔4から抜き出されたタールと熱交換し、熱交換器6では、配管18を流通する水蒸気などの熱源と熱交換する。これらの熱交換によって、コールタールは、例えば170〜200℃に加熱される。加熱されたコールタールは、蒸留塔4に導入された後、蒸留塔4内に設置された棚段を流下する。コールタールが棚断を流下する間に、コールタールに含まれる水分と低沸点物の一部が蒸発する。このようにして、コールタールは低沸点留分と高沸点留分とに分離される。
低沸点留分は、塔頂に連結された配管12を流通して、例えば150〜200℃の温度で凝縮器10に導入される。凝縮器10において、低沸点留分は、配管20を流通して凝縮器10に導入される冷媒と熱交換して、例えば80〜90℃に冷却される。これによって、低沸点留分に含まれる凝縮性の成分が凝縮して凝縮液となり、配管16から排出される。一方、低沸点留分に含まれる軽質ガスなどの非凝縮性の成分は、配管17から排出される。
凝縮器10の内部には、低沸点留分の冷却に伴って、石炭の分解成分の一部が凝固して析出する。本実施形態では、凝縮器10の洗浄操作を行うことによって、析出した石炭の分解成分を容易に除去して回収することができる。装置200において、凝縮器10を複数設けて、凝縮器ユニットとしてもよい。これによって、複数の凝縮器10のうちの1基の洗浄を行う間も、別の凝縮器を用いて装置200の運転を継続して行うことができる。
高沸点留分は、塔底部に連結された配管15から抜き出され、ポンプ11を経由して熱交換器5に導入される。熱交換器5で、原料のコールタールと熱交換して冷却された後、粘結補助剤として回収される。装置200では、粘結補助剤のみならず、低沸点留分に含まれる石炭の分解成分も回収することができる。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、高温流体が本体部のシェル側を、冷媒が本体部のチューブ側を、それぞれ流通するように構成されているが、別の幾つかの実施形態では、高温流体がチューブ側を、冷媒がシェル側を、それぞれ流通するように構成されていてもよい。また、凝縮器ユニットに備えられる凝縮器の数は、2基に限定されるものではなく、3基以上であってもよい。さらに、凝縮器10の適用例は、装置200に限定されるものではない。凝縮器10は、石炭の分解成分を含む流体を冷却して、少なくともその一部を凝縮させる凝縮器として、特に制限なく適用することができる。
本発明によれば、凝縮器の内部に析出した固形物を容易に回収することが可能な凝縮器及びその洗浄方法、並びに凝縮器ユニットを提供することができる。
4…蒸留塔、5,6…熱交換器、10…凝縮器、10A,10B…本体部、10a…底部、11…ポンプ、12a…高温流体、12,13,15,16,17,18,20,21,60,62…配管、12A,12B,17A,17B,20A,20B,21A,21B,60A,60B,62A,62B…弁、16a…凝縮液、17a…非凝縮性成分、20a…冷媒、21a…排出液、30…第1の流路、40…第2の流路、50…加熱器、60a…熱媒、62a…排出液、70a…融解液、80…切替部、82…停止部、100…凝縮器ユニット、200…装置。

Claims (6)

  1. 石炭の分解成分を含む流体を流通させる第1の流路と、前記流体よりも低い温度を有する冷媒を流通させる第2の流路と、を有する本体部を備え、前記流体と前記冷媒との熱交換によって前記流体の少なくとも一部を凝縮させ、凝縮液を前記第1の流路の途中に設けた配管から取り出す凝縮器の洗浄方法であって、
    前記流体と前記冷媒との流通を停止し、前記第2の流路に熱媒を流通させて、前記第1の流路の内部に付着した前記分解成分の固形物を融解して前記第1の流路から除去し、前記固形物を石炭の分解成分を含む融解液として前記配管から回収する洗浄工程を有する、凝縮器の洗浄方法。
  2. 第1の凝縮器及び第2の凝縮器を含む複数の凝縮器を備えており、
    前記第1の凝縮器と前記第2の凝縮器とにおいて、前記洗浄工程を順次行う、請求項1に記載の洗浄方法。
  3. 前記洗浄工程において、前記本体部の底部を加熱器で加熱する、請求項1又は2に記載の洗浄方法。
  4. 石炭の分解成分を含む流体と冷媒との熱交換によって、前記流体の少なくとも一部を凝縮させる凝縮器であって、
    前記流体を流通させる第1の流路と、前記流体よりも低い温度を有する前記冷媒を流通させる第2の流路と、を有する本体部と、
    前記第1の流路における前記流体の流通を停止する停止部と、
    前記第2の流路において、前記冷媒の供給と、前記第1の流路に付着した前記分解成分の固形物を融解する熱媒の供給と、を切り替える切替部と、
    前記第1の流路の途中に設けられ、前記固形物を石炭の分解成分を含む融解液として回収する配管と、を備える凝縮器。
  5. 前記本体部の底部を加熱する加熱器を備える請求項4に記載の凝縮器。
  6. 請求項4又は5に記載の凝縮器を複数備える凝縮器ユニット。
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