JP6425078B2 - 変性ノボラック型フェノール樹脂、変性ノボラック型フェノール樹脂の製造方法、感光性組成物、レジスト材料、及びレジスト塗膜 - Google Patents

変性ノボラック型フェノール樹脂、変性ノボラック型フェノール樹脂の製造方法、感光性組成物、レジスト材料、及びレジスト塗膜 Download PDF

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Description

本発明は、光感度、耐熱性、アルカリ溶解性、及び耐吸湿性に優れる上に、基板追従性にも優れる感光性組成物、レジスト材料、その塗膜、及びこれらの用途に最適な変性ノボラック型フェノール樹脂に関する。
ポジ型フォトレジスト用の樹脂材料には、耐熱性とアルカリ溶解性に優れるノボラック型フェノール樹脂と、ナフトキノンジアジド化合物等の感光剤とからなる樹脂組成物が広く用いられてきたが、近年、回路パターンの細密化が進むに伴い、光感度と解像度の更なる向上が求められている。また、半導体等の製造工程において様々な熱処理が施されることから、より高い耐熱性も求められている。すなわち、感度と耐熱性とを高いレベルで両立した新たなフォトレジスト用樹脂材料の開発が期待されている。
IC、LSI等の半導体製造、LCD等の表示装置の製造、印刷原版の製造などに用いられるレジストとして、アルカリ可溶性樹脂及び1,2−ナフトキノンジアジド化合物等の感光剤を用いたポジ型フォトレジストが知られている。例えば、耐熱性に優れるフェノール性水酸基含有化合物としては、ジヒドロキシナフタレン型ノボラック樹脂(特許文献1参照。)が知られている。
アルカリ可溶性樹脂であるノボラック樹脂は、樹脂中の水酸基等を酸解離型の保護基(酸解離性基)で保護する化学増幅型にすることができるが、酸解離性基導入による水素結合部位の消失により耐熱性が著しく低下するという問題があった。酸解離性基導入による耐熱性低下を抑制するために、架橋性の酸解離性基を導入する試みがなされている(特許文献2参照。)。
特開2010−248435号公報 特許第4510759号公報
特許文献2に記載されているように、ノボラック樹脂のフェノール性水酸基に架橋性の酸解離性基を導入することにより、耐熱性の高い化学増幅型ノボラック樹脂を得ることができる。しかしながら、架橋性の酸解離性基を導入したノボラック樹脂でも、耐熱性が十分なレベルではなく、また、アルカリ溶解性と光感度も十分でない問題がある。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、光感度、耐熱性、アルカリ溶解性、及び基板追従性に優れ、しかも、耐吸湿性にも優れる塗膜が得られる変性ノボラック型フェノール樹脂と、当該樹脂を含有する感光性組成物、当該感光性組成物からなるレジスト材料、及び当該レジスト材料からなる塗膜を提供することにある。
本発明者は上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、フェノール系3核体化合物とアルデヒド類を縮合して得られるノボラック型フェノール樹脂中のフェノール性水酸基の少なくも一部を特定構造の酸解離性基で保護することにより、耐熱性と耐吸湿性を犠牲にすることなく、基板追従性も改善された変性ノボラック型フェノール樹脂が得られること、当該変性ノボラック型フェノール樹脂を含有する感光性組成物は、光感度、耐熱性、アルカリ溶解性、解像度、及び耐吸湿性に優れたレジスト塗膜を形成し得ることに加えて、基板追従性にも優れたレジスト材料となることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記一般式(1)
Figure 0006425078
[式(1)中、R、R、及びRは、それぞれ独立して置換基を有していてもよい炭素原子数1〜8のアルキル基を表す。Rが複数存在する場合は、それらは同一でもよく異なっていてもよく、Rが複数存在する場合は、それらは同一でもよく異なっていてもよく、Rが複数存在する場合は、それらは同一でもよく異なっていてもよい。また、p、q、及びrは、それぞれ独立して0〜4の整数を表し、sは1又は2を表す。ただし、rとsの和は5以下である。]
で表される化合物及び下記一般式(2)
Figure 0006425078
[式(2)中、R、R、R、p、及びqは、前記式(1)と同じであり、tは0〜5の整数を表す。]
で表される化合物からなる群より選択される1種以上のフェノール系3核体化合物(A)と、下記一般式(3)
Figure 0006425078
[式(3)中、Rは水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。]
で表されるアルデヒド類(B)とを、酸触媒下で反応させて得られるノボラック型フェノール樹脂が有する前記フェノール系3核体化合物(A)由来の構造中のフェノール性水酸基の少なくとも一部の水素原子が下記一般式(4u)
Figure 0006425078
[式(4u)中、Rは置換基を有していてもよい炭素原子数1〜10のアルキレン基を表し、naは1〜10の整数を表す。]
で表される基、下記一般式(5u)
Figure 0006425078
[式(5u)中、Rb1及びRb2は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよく、相隣接しない1個以上のメチレン基が酸素原子で置換されていてもよい、炭素原子数1〜10のアルキレン基を表し、m1及びm2は、それぞれ独立して、0又は1を表す。]
で表される基、下記一般式(4b)
Figure 0006425078
[式(4b)中、Rは置換基を有していてもよい炭素原子数1〜10のアルキレン基を表し、naは1〜10の整数を表す。(*)は、他のフェノール系3核体化合物(A)由来の構造中の芳香環に結合した酸素原子と結合している部位である。]
で表される基、又は下記一般式(5b)
Figure 0006425078
[式(5b)中、Rb1及びRb2は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよく、相隣接しない1個以上のメチレン基が酸素原子で置換されていてもよい、炭素原子数1〜10のアルキレン基を表し、m1及びm2は、それぞれ独立して、0又は1を表す。(*)は、他のフェノール系3核体化合物(A)由来の構造中の芳香環に結合した酸素原子と結合している部位である。]
で表される基のいずれかで置換されていることを特徴とする、変性ノボラック型フェノール樹脂に関する。
また、本発明は、下記一般式(1)
Figure 0006425078
[式(1)中、R、R、及びRは、それぞれ独立して置換基を有していてもよい炭素原子数1〜8のアルキル基を表す。Rが複数存在する場合は、それらは同一でもよく異なっていてもよく、Rが複数存在する場合は、それらは同一でもよく異なっていてもよく、Rが複数存在する場合は、それらは同一でもよく異なっていてもよい。また、p、q、及びrは、それぞれ独立して0〜4の整数を表し、sは1又は2を表す。ただし、rとsの和は5以下である。]
で表される化合物及び下記一般式(2)
Figure 0006425078
[式(2)中、R、R、R、p、及びqは、前記式(1)と同じであり、tは0〜5の整数を表す。]
で表される化合物からなる群より選択される1種以上のフェノール系3核体化合物(A)と、下記一般式(3)
Figure 0006425078
[式(3)中、Rは水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。]
で表されるアルデヒド類(B)とを、酸触媒下で反応させて得られるノボラック型フェノール樹脂と、下記一般式(6)
Figure 0006425078
[式(6)中、Rは置換基を有していてもよい炭素原子数1〜10のアルキレン基を表し、naは1〜10の整数を表す。]
又は、下記一般式(7)
Figure 0006425078
[式(7)中、Rb1及びRb2は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよく、相隣接しない1個以上のメチレン基が酸素原子で置換されていてもよい、炭素原子数1〜10のアルキレン基を表し、m1及びm2は、それぞれ独立して、0又は1を表す。]
で表されるジビニルエーテル類(C)とを、酸触媒下で反応させることを特徴とする、変性ノボラック型フェノール樹脂の製造方法に関する。
更に、本発明は、前記変性ノボラック型フェノール樹脂と光酸発生剤とを含有する感光性組成物に関する。
更に、本発明は、前記感光性組成物からなるレジスト材料に関する。
更に、本発明は、前記レジスト材料からなるレジスト塗膜に関する。
本発明に係る変性ノボラック型フェノール樹脂を主成分とする本発明に係る感光性組成物、及びこれからなるレジスト材料は、基板追従性に優れており、かつ当該レジスト材料を用いることにより、光感度、耐熱性、アルカリ溶解性、解像度及び耐吸湿性に優れた塗膜を提供することができる。加えて、本発明に係る変性ノボラック型フェノール樹脂及び感光性組成物は、耐熱性、基板追従性、耐吸湿性に優れる特性を生かして、層間絶縁膜、液晶配向膜を提供することもできる。
合成例1において得られたフェノール系3核体化合物(1)のGPCチャートである。 合成例1において得られたフェノール系3核体化合物(1)の13C−NMRスペクトルのチャートである。 合成例2において得られたノボラック樹脂(1)のGPCチャートである。 実施例1において得られた変性ノボラック樹脂(1)のGPCチャートである。 実施例2において得られた変性ノボラック樹脂(2)のGPCチャートである。 比較合成例1において得られたノボラック樹脂(2)のGPCチャートである。 比較例1において得られた変性ノボラック樹脂(3)のGPCチャートである。
本発明に係る変性ノボラック型フェノール樹脂は、フェノール系3核体化合物とアルデヒド類を縮合して得られるノボラック型フェノール樹脂のフェノール性水酸基の少なくとも一部に特定構造の酸解離性基を導入した、化学増幅型の樹脂である。本発明に係る変性ノボラック型フェノール樹脂は、主鎖にベンゼン環構造を多く有するため、耐吸湿性及び耐熱性に優れている。また、本発明に係る変性ノボラック型フェノール樹脂は、化学増幅型の化合物であるため光感度が優れていることに加えて、未変性のノボラック型フェノール樹脂に比べてフェノール性水酸基が減少しているにも関わらず、耐熱性や耐吸湿性が損なわれておらず、かつ基板追従性が高められている。すなわち、本発明に係る変性ノボラック型フェノール樹脂を用いることにより、光感度、解像度、アルカリ現像性、耐熱性、及び耐吸湿性が良好であることに加えて、基板追従性にも優れるレジスト塗膜を形成することが可能な化学増幅型の感光性組成物やレジスト材料が得られる。
具体的には、本発明に係る変性ノボラック型フェノール樹脂は、下記一般式(1)で表される化合物及び下記一般式(2)で表される化合物からなる群より選択される1種以上のフェノール系3核体化合物(A)と、下記一般式(3)で表されるアルデヒド類(B)とを、酸触媒下で反応させて得られるノボラック型フェノール樹脂が有する前記フェノール系3核体化合物(A)由来の構造中のフェノール性水酸基の少なくとも一部の水素原子が特定構造の酸解離性基に置換されていることを特徴とする。
Figure 0006425078
一般式(1)及び(2)中、p、q、及びrは、それぞれ独立して0〜4の整数を表し、sは1又は2を表す。ただし、rとsの和は5以下である。一般式(2)中、tは0〜5の整数を表す。
一般式(1)及び(2)中、R、R、及びRは、それぞれ独立して置換基を有していてもよい炭素原子数1〜8のアルキル基を表す。Rが複数存在する場合は、それらは同一でもよく異なっていてもよく、Rが複数存在する場合は、それらは同一でもよく異なっていてもよく、Rが複数存在する場合は、それらは同一でもよく異なっていてもよい。
当該アルキル基は、直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよく、環状構造を有する基であってもよいが、直鎖状の基であることが好ましい。本発明においては、R、R、又はRのアルキル基としては、炭素原子数1〜6のアルキル基が好ましく、炭素原子数1〜3のアルキル基がより好ましく、直鎖状の炭素原子数1〜3のアルキル基がさらに好ましい。
一般式(1)及び(2)中のR、R、又はRのアルキル基中の水素原子は、置換基によって置換されていてもよい。置換され得る水素原子の数は、特に制限されるものではないが、好ましくは1〜3個であり、より好ましくは1又は2個である。また、1のアルキル基が複数の置換基を有する場合、それぞれの置換基は、互いに同一でもよく、異なっていてもよい。
当該置換基としては、水酸基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリール基、ハロゲン原子等が挙げられる。当該アルキル基が有する置換基のうち、炭素原子数1〜6のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、n−ブチルオキシ基、t−ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、イソアミルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロへキシルオキシ基等が挙げられる。また、置換基を有していてもよいアリール基としては、フェニル基、ナフチル基、インデニル基、ビフェニル基等が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子が挙げられる。
一般式(1)及び(2)中のR、R、又はRのアルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソアミル基、ヘキシル基、シクロへキシル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、フルオロメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、メトキシプロピル基、フェニルメチル基、ヒドロキシフェニルメチル基、ジヒドロキシフェニルメチル基、トリルメチル基、キシリルメチル基、ナフチルメチル基、ヒドロキシナフチルメチル基、ジヒドロキシナフチルメチル基、フェニルエチル基、ヒドロキシフェニルエチル基、ジヒドロキシフェニルエチル基、トリルエチル基、キシリルエチル基、ナフチルエチル基、ヒドロキシナフチルエチル基、ジヒドロキシナフチルエチル基が挙げられる。前記R、Rとしては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソアミル基、ヘキシル基が好ましく、メチル基又はエチル基がさらに好ましく、メチル基がよりさらに好ましい。
一般式(1)及び(2)中のRとRは、同一の基が好ましい。また、RとRはそれぞれ、RとRが結合する各々のベンゼン環において、当該ベンゼン環が有するフェノール性水酸基が結合している炭素原子から見て同じ位置にある炭素原子に結合していることが好ましい。Rが結合しているベンゼン環とRが結合しているベンゼン環にはそれぞれフェノール性水酸基が結合しているが、このフェノール性水酸基が結合する位置も、各々のベンゼン環において同じ位置が好ましい。さらに、pとqも同じ数が好ましい。
前記一般式(1)で表される化合物としては、例えば、下記一般式(1−1)〜(1−18)のいずれかで表される化合物が挙げられる。一般式(1−1)〜(1−18)中、R、R、及びRは、前記一般式(1)と同じであり、r1は0〜4の整数を表し、r2は0〜3の整数を表す。一般式(1−1)〜(1−18)で表される化合物としては、R及びRが共にメチル基又は共にエチル基であり、かつr1及びr2が0である化合物が好ましく、R及びRが共にメチル基であり、かつr1及びr2が0である化合物がより好ましい。
Figure 0006425078
Figure 0006425078
Figure 0006425078
前記一般式(1)で表される化合物としては、耐熱性と高い解像度を有する塗膜が得られる感光性組成物が得られることから、一般式(1−1)、(1−2)、(1−7)、(1−8)、(1−13)、又は(1−14)で表される化合物が好ましく、一般式(1−1)、(1−7)、又は(1−13)で表される化合物がより好ましく、一般式(1−1)で表される化合物がさらに好ましい。
前記一般式(2)で表される化合物としては、例えば、下記一般式(2−1)〜(2−6)のいずれかで表される化合物が挙げられる。一般式(2−1)〜(2−6)中、R、R、R、及びtは、前記一般式(2)と同じである。一般式(2−1)〜(2−6)で表される化合物としては、R及びRが共にメチル基又は共にエチル基であり、かつtが0である化合物が好ましく、R及びRが共にメチル基であり、かつtが0である化合物がより好ましい。
Figure 0006425078
前記一般式(2)で表される化合物としては、耐熱性と高い解像度を有する塗膜が得られる感光性組成物が得られることから、一般式(2−1)又は(2−2)で表される化合物が好ましく、一般式(2−1)で表される化合物がより好ましい。
前記一般式(1)で表される化合物は、例えば、アルキル置換フェノール(c1)と水酸基含有芳香族アルデヒド(c2)とを、アルキル置換フェノール(c1)の芳香族炭化水素基上の炭素原子の反応活性エネルギーの差を利用できる条件下で縮合を行うことにより得られる。具体的には、例えば、前記一般式(1)で表される化合物は、アルキル置換フェノール(c1)と水酸基含有芳香族アルデヒド(c2)とを、酸触媒存在下で重縮合することにより得られる。
前記一般式(2)で表される化合物は、例えば、アルキル置換フェノール(c1)と、水酸基を有していない芳香族アルデヒド(水酸基非含有芳香族アルデヒド)(c’2)とを、アルキル置換フェノール(c1)の芳香族炭化水素基上の炭素原子の反応活性エネルギーの差を利用できる条件下で縮合を行うことにより得られる。具体的には、例えば、前記一般式(1)で表される化合物は、アルキル置換フェノール(c1)と水酸基非含有芳香族アルデヒド(c’2)とを、酸触媒存在下で重縮合することにより得られる。
前記アルキル置換フェノール(c1)は、フェノールのベンゼン環に結合している水素原子の一部又は全部がアルキル基に置換している化合物である。このアルキル基としては、炭素原子数1〜8のアルキル基が挙げられ、特にメチル基が好ましい。前記アルキル置換フェノール(c1)としては、例えば、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、p−オクチルフェノール、p−t−ブチルフェノール、o−シクロヘキシルフェノール、m−シクロヘキシルフェノール、p−シクロヘキシルフェノール等のモノアルキルフェノール;2,5−キシレノール、3,5−キシレノール、3,4−キシレノール、2,4−キシレノール、2,6−キシレノール等のジアルキルフェノール;2,3,5−トリメチルフェノール、2,3,6−トリメチルフェノール等のトリアルキルフェノールなどが挙げられる。また、これらのアルキル置換フェノールの中でも、耐熱性とアルカリ溶解性のバランスに優れることから、フェノールのベンゼン環へのアルキル基の置換数2のものが好ましく、具体例としては、2,5−キシレノール、2,6−キシレノールが好ましい。これらのアルキル置換フェノール(c1)は、1種類のみで用いることも2種類以上併用することもできるが、1種類のみ用いることが好ましい。
前記水酸基含有芳香族アルデヒド(c2)は、芳香環に少なくとも1つのアルデヒド基と少なくとも一つの水酸基を有する化合物である。前記水酸基含有芳香族アルデヒド(c2)としては、例えば、サリチルアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド等のヒドロキシベンズアルデヒド;2,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド、3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド等のジヒドロキシベンズアルデヒド;バニリン、オルトバニリン、イソバニリン、エチルバニリン等のバニリン系化合物;等が挙げられる。これらの水酸基含有芳香族アルデヒド(c2)の中でも、工業的入手の容易さ、耐熱性とアルカリ溶解性のバランスに優れることから、p−ヒドロキシベンズアルデヒド(4−ヒドロキシベンズアルデヒド)、2,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド、3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒドが好ましく、p−ヒドロキシベンズアルデヒドがより好ましい。
前記水酸基非含有芳香族アルデヒド(c’2)は、芳香環に少なくとも1つのアルデヒド基を有し、かつフェノール性水酸基を有していない化合物である。前記水酸基非含有芳香族アルデヒド(c’2)としては、例えば、ベンズアルデヒド;メチルベンズアルデヒド、エチルベンズアルデヒド、ジメチルベンズアルデヒド、ジエチルベンズアルデヒド等のアルキルベンズアルデヒド;メトキシベンズアルデヒド、エトキシベンズアルデヒド等のアルコキシベンズアルデヒド;等が挙げられる。これらの水酸基非含有芳香族アルデヒド(c’2)の中でも、ベンズアルデヒドが好ましい。
前記一般式(1)又は(2)で表される化合物は、例えば、前記アルキル置換フェノール(c1)と、前記水酸基含有芳香族アルデヒド(c2)又は水酸基非含有芳香族アルデヒド(c’2)とを、酸触媒存在下で重縮合することにより得られる。例えば、2,5−キシレノールと4−ヒドロキシベンズアルデヒドとを酸触媒存在下で重縮合することにより、前記一般式(1−1)のうち、R及びRがメチル基であり、かつrが0である化合物が得られ、2,5−キシレノールとベンズアルデヒドとを酸触媒存在下で重縮合することにより、前記一般式(2−1)のうち、R及びRがメチル基であり、かつrが0である化合物が得られる。2,6−キシレノールと4−ヒドロキシベンズアルデヒドとを酸触媒存在下で重縮合することにより、前記一般式(1−2)のうち、R及びRがメチル基であり、かつrが0である化合物が得られ、2,6−キシレノールとベンズアルデヒドとを酸触媒存在下で重縮合することにより、前記一般式(2−2)のうち、R及びRがメチル基であり、かつrが0である化合物が得られる。
当該酸触媒としては、例えば、酢酸、シュウ酸、硫酸、塩酸、フェノールスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、酢酸亜鉛、酢酸マンガン等が挙げられる。これらの酸触媒は、1種類のみで用いることもでき、2種類以上併用することもできる。また、これらの酸触媒の中でも、活性に優れる点から、硫酸、パラトルエンスルホン酸が好ましい。酸触媒は、反応前に加えてもよく、反応途中で加えてもよい。
前記アルキル置換フェノール(c1)と、前記水酸基含有芳香族アルデヒド(c2)又は水酸基非含有芳香族アルデヒド(c’2)との重縮合は、必要に応じて有機溶剤の存在下で行ってもよい。当該有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール等のモノアルコール;エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、トリメチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン等のポリオール;2−エトキシエタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノペンチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルメチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル等のグリコールエーテル;1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン等の環状エーテル;エチレングリコールアセテート等のグリコールエステル;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトンなどが挙げられる。これらの有機溶剤は、1種類のみで用いることも2種類以上併用することもできる。また、これらの有機溶剤の中でも、得られる化合物の溶解性に優れる点から、2−エトキシエタノールが好ましい。
前記アルキル置換フェノール(c1)と前記水酸基含有芳香族アルデヒド(c2)又は水酸基非含有芳香族アルデヒド(c’2)とを重縮合させる際の反応温度としては、例えば、60〜140℃である。また、反応時間は、例えば、0.5〜100時間である。
前記アルキル置換フェノール(c1)と前記水酸基含有芳香族アルデヒド(c2)との仕込み比率[(c1)/(c2)]及び前記アルキル置換フェノール(c1)と前記水酸基非含有芳香族アルデヒド(c’2)との仕込み比率[(c1)/(c’2)]は、未反応のアルキル置換フェノール(c1)の除去性、生成物の収率及び反応生成物の純度に優れることから、それぞれ、モル比で1/0.2〜1/0.5の範囲が好ましく、1/0.25〜1/0.45の範囲がより好ましい。
前記アルキル置換フェノール(c1)と前記水酸基含有芳香族アルデヒド(c2)又は水酸基非含有芳香族アルデヒド(c’2)との重縮合の反応溶液中には、重縮合物である前記一般式(1)又は(2)で表される化合物と共に、未反応物が残存している可能性がある。また、前記一般式(1)又は(2)で表される化合物以外の好ましくない縮合物が生成されている可能性もある。そこで、本発明に係る変性ノボラック型フェノール樹脂の原料(フェノール系3核体化合物(A))として用いる前に、重縮合反応後の反応溶液から、前記一般式(1)又は(2)で表される化合物を精製しておくことが好ましい。フェノール系3核体化合物(A)として用いる前記一般式(1)又は(2)で表される化合物の純度は、85%以上が好ましく、90%以上がより好ましく、94%以上がさらに好ましく、98%以上が特に好ましい。一般式(1)又は(2)で表される化合物の純度はGPCチャートにおいて面積比から求めることができる。
一般式(1)又は(2)で表される化合物を精製して純度を高める方法としては、例えば、重縮合反応後の反応溶液を、一般式(1)又は(2)で表される化合物が不溶又は難溶である貧溶媒(S1)に投入して得られた沈殿物を濾別した後、得られた沈殿物を、一般式(1)又は(2)で表される化合物を溶解し貧溶媒(S1)にも混和する溶媒(S2)に溶解し、再度貧溶媒(S1)に投入して生じた沈殿物を濾別する方法が挙げられる。この際に用いる前記貧溶媒(S1)としては、例えば、水;メタノール、エタノール、プロパノール等のモノアルコール;n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、シクロヒキサン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素が挙げられる。これらの貧溶媒(S1)の中でも、効率よく酸触媒の除去も同時に行えることから、水、メタノールが好ましい。一方、前記溶媒(S2)としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール等のモノアルコール;エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、トリメチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン等のポリオール;2−エトキシエタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノペンチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルメチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル等のグリコールエーテル;1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン等の環状エーテル;エチレングリコールアセテート等のグリコールエステル;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトンなどが挙げられる。また、前記貧溶媒(S1)として水を用いた場合には、前記(S2)としては、アセトンが好ましい。なお、前記貧溶媒(S1)及び溶媒(S2)は、それぞれ1種類のみで用いることも2種類以上併用することもできる。
本発明に係る変性ノボラック型フェノール樹脂の原料としては、フェノール系3核体化合物(A)として、1種類又は2種類以上の一般式(1)で表される化合物を用いてもよく、1種類又は2種類以上の一般式(2)で表される化合物を用いてもよく、1種類又は2種類以上の一般式(1)で表される化合物と1種類又は2種類以上の一般式(2)で表される化合物を用いてもよい。フェノール系3核体化合物(A)のうち、一般式(1)で表される化合物と一般式(2)で表される化合物の比率を調整することにより、得られるノボラック型フェノール樹脂の水酸基含有量を調整することができる。例えば、フェノール系3核体化合物(A)における一般式(1)で表される化合物の比率が多いほど、水酸基が多く、アルカリ溶解性の高いノボラック型フェノール樹脂が得られる。逆に、フェノール系3核体化合物(A)における一般式(2)で表される化合物の比率が多いほど、水酸基が少なく、アルカリ溶解性の低いノボラック型フェノール樹脂が得られる。
本発明に係る変性ノボラック型フェノール樹脂の原料として用いるアルデヒド類(B)は、前記一般式(3)で表される。一般式(3)中、Rは水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。なお、原料として用いるアルデヒド類(B)は、1種類の化合物であってもよく、2種類以上の化合物を組み合わせて用いてもよい。
アルデヒド類(B)としては、前記一般式(3)で表されるものであれば特に限定されるものではないが、中でも、ホルムアルデヒド;アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、ペンチルアルデヒド、へキシルアルデヒド等のアルキルアルデヒド;サリチルアルデヒド、3−ヒドロキシベンズアルデヒド、4−ヒドロキシベンズアルデヒド、2−ヒドロキシ−4−メチルベンズアルデヒド、2,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド、3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド等のヒドロキシベンズアルデヒド;2−ヒドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド、3−ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒド、4−ヒドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド、3−エトキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒド、4−ヒドロキシ−3,5−ジメトキシベンズアルデヒド等のヒドロキシ基とアルコキシ基の両方を有するベンズアルデヒド;メトキシベンズアルデヒド、エトキシベンズアルデヒド等のアルコキシベンズアルデヒド;1−ヒドロキシ−2−ナフトアルデヒド、2−ヒドロキシ−1−ナフトアルデヒド、6−ヒドロキシ−2−ナフトアルデヒド等のヒドロキシナフトアルデヒド;ブロムベンズアルデヒド等のハロゲン化ベンズアルデヒド等が好ましく、ホルムアルデヒド又はアルキルアルデヒドがより好ましく、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、ペンチルアルデヒド、又はへキシルアルデヒドがさらに好ましく、ホルムアルデヒドが特に好ましく、ホルムアルデヒドとその他のアルデヒド類を併用してもよい。ホルムアルデヒドとその他のアルデヒド類を併用する場合、その他のアルデヒド類の使用量は、ホルムアルデヒド1モルに対して、0.05〜1モルの範囲とすることが好ましい。
本発明に係る変性ノボラック型フェノール樹脂の原料となる変性前(水酸基の水素原子を酸解離性基で置換する前)のノボラック型フェノール樹脂は、例えば、フェノール系3核体化合物(A)とアルデヒド類(B)とを、酸触媒の存在下で縮合させることにより得られる。フェノール系3核体化合物(A)とアルデヒド類(B)との仕込み比率[(A)/(B)]は、過剰な高分子量化(ゲル化)を抑制でき、フォトレジスト用フェノール樹脂として適正な分子量のものが得られることから、モル比で1/0.5〜1/1.2の範囲が好ましく、1/0.6〜1/0.9の範囲がより好ましい。
反応に用いる酸触媒としては、硫酸、塩酸、硝酸、臭化水素酸、過塩素酸、リン酸等の無機酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸等のスルホン酸、シュウ酸、コハク酸、マロン酸、モノクロ酢酸、ジクロル酢酸等の有機酸、三フッ化ホウ素、無水塩化アルミニウム、塩化亜鉛等のルイス酸等が挙げられる。中でも、強酸性を示し、フェノール系3核体化合物(A)とアルデヒド類(B)との反応を高活性で促進することから、硫酸又はp−トルエンスルホン酸が好ましい。これら酸触媒の使用量は、反応原料の総質量に対し0.1〜25質量%の範囲で用いることが好ましい。
フェノール系3核体化合物(A)とアルデヒド類(B)との縮合反応は、必要に応じて有機溶剤の存在下で行ってもよい。当該有機溶剤としては、前記アルキル置換フェノール(c1)と前記水酸基含有芳香族アルデヒド(c2)との重縮合において用いられ得る有機溶剤と同様のものが挙げられる。当該有機溶剤は、1種類のみで用いることも2種類以上併用することもできる。また、得られるノボラック型フェノール樹脂の溶解性に優れる点から、当該有機溶剤としては2−エトキシエタノールが好ましい。
本発明に係る変性ノボラック型フェノール樹脂の原料となる変性前のノボラック型フェノール樹脂としては、例えば、繰り返し単位として、下記一般式(I−1)で表される構造部位(I−1)、下記一般式(I−2)で表される構造部位(I−2)、下記一般式(II−1)で表される構造部位(II−1)、及び下記一般式(II−2)で表される構造部位(II−2)からなる群より選択される1種以上の構造部位を有するものが好ましい。一般式(I−1)、(I−2)、(II−1)、及び(II−2)中、R及びRは、前記一般式(1)と同じであり、Rは、前記一般式(3)と同じである。一般式(I−1)、(I−2)、(II−1)、又は(II−2)で表される構造部位としては、R及びRがいずれも同じ基であり、かつRが水素原子であるものが好ましく、R及びRがいずれも同じ無置換の(置換基を有していない)炭素原子数1〜3のアルキル基であり、かつRが水素原子であるものがより好ましく、R及びRがいずれもメチル基であり、かつRが水素原子であるものがさらに好ましい。
Figure 0006425078
前記フェノール系3核体化合物(A)と前記アルデヒド類(B)とから得られたノボラック型フェノール樹脂の少なくとも一部の水酸基の水素原子を、下記一般式(4u)、(5u)、(4b)、又は(5b)で表される基に置換することにより、本発明に係る変性ノボラック型フェノール樹脂が得られる。これらの基は、酸触媒条件下にて開裂し、フェノール性水酸基が生成する基である。一般式(4u)、(5u)、(4b)、及び(5b)中、炭素原子から伸びている「*」は、一般式(1)又は一般式(2)中の芳香環に結合している酸素原子と結合する部位を示す。本発明に係る変性ノボラック型フェノール樹脂としては、下記一般式(4u)、(5u)、(4b)、又は(5b)で表される基のうち、1種類のみを有するものであってもよく、2種類以上を有するものであってもよい。
Figure 0006425078
一般式(4b)及び一般式(5b)中の(*)は、フェノール系3核体化合物(A)由来の構造中の芳香環に結合した酸素原子と結合している部位である。一般式(4b)及び一般式(5b)は、それぞれ、一般式(4u)及び一般式(5u)の末端のビニル基が、他のフェノール系3核体化合物(A)由来の芳香環に結合したフェノール性水酸基と反応して結合してなる構造である。すなわち、一般式(4b)又は一般式(5b)で表される基は、2以上のフェノール系3核体化合物(A)由来の芳香環同士を架橋する構造である。一般式(4b)で表される基及び一般式(5b)で表される基は、同種の繰り返し単位同士を架橋していてもよく、互いに構造が異なる繰り返し単位同士を架橋していてもよい。
本発明に係る変性ノボラック型フェノール樹脂は、フェノール性水酸基の水素原子が、一般式(4b)又は一般式(5b)で表される基に置換されているものが好ましい。一般式(4b)又は一般式(5b)で複数のフェノール系3核体化合物(A)由来の芳香環が架橋される構造を有することにより、より耐熱性に優れた変性ノボラック型フェノール樹脂が得られる。
一般式(4u)及び一般式(4b)中、Rは置換基を有していてもよい炭素原子数1〜10のアルキレン基を表し、naは1〜10の整数を表す。Rとしては、直鎖状のアルキレン基であってもよく、分岐鎖状のアルキレン基であってもよいが、直鎖状のアルキレン基であることが好ましい。当該アルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、n−ブチレン基、イソブチレン基、ペンチレン基、イソアミレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基等が挙げられる。
のアルキレン基中の炭素原子に結合した水素原子は、置換基によって置換されていてもよい。当該アルキレン基中において置換され得る水素原子の数は、特に制限されるものではないが、好ましくは1〜3個であり、より好ましくは1又は2個である。また、1のアルキレン基が複数の置換基を有する場合、それぞれの置換基は、互いに同一でもよく、異なっていてもよい。当該置換基としては、水酸基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリール基、ハロゲン原子等が挙げられる。当該アルキル基が有する置換基のうち、炭素原子数1〜6のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、n−ブチルオキシ基、t−ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、イソアミルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロへキシルオキシ基等が挙げられる。また、置換基を有していてもよいアリール基としては、フェニル基、ナフチル基、インデニル基、ビフェニル基等が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子が挙げられる。
一般式(4u)又は一般式(4b)で表される基としては、naが1の場合の場合には、Rの炭素原子数は2〜10であることが好ましい。また、naが2以上の場合、Rは、炭素原子数が1〜6のアルキレン基であることが好ましく、炭素原子数が1〜3のアルキレン基であることがより好ましい。中でも、一般式(4u)又は一般式(4b)で表される基としては、naが2〜3であり、かつRがエチレン基であるものが特に好ましい。
具体的には、一般式(4u)で表される基としては、下記式(4u−1)〜(4u−12)で表される基が挙げられ、一般式(4b)で表される基としては、下記式(4b−1)〜(4b−12)で表される基が挙げられる。
Figure 0006425078
Figure 0006425078
Figure 0006425078
Figure 0006425078
一般式(5u)及び一般式(5b)中、Rb1及びRb2は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよく、かつ相隣接しない1個以上のメチレン基が酸素原子で置換されていてもよい、炭素原子数1〜10のアルキレン基を表す。また、m1及びm2は、それぞれ独立して、0又は1を表す。
b1又はRb2としては、直鎖状のアルキレン基であってもよく、分岐鎖状のアルキレン基であってもよいが、直鎖状のアルキレン基であることが好ましい。当該アルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、n−ブチレン基、イソブチレン基、ペンチレン基、イソアミレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基等が挙げられる。
b1及びRb2のアルキレン基中の炭素原子に結合した水素原子は、置換基によって置換されていてもよい。当該アルキレン基中において置換され得る水素原子の数は、特に制限されるものではないが、好ましくは1〜3個であり、より好ましくは1又は2個である。また、1のアルキレン基が複数の置換基を有する場合、それぞれの置換基は、互いに同一でもよく、異なっていてもよい。当該置換基としては、Rのアルキレン基の置換基として挙げられたものと同様のものが挙げられる。
具体的には、一般式(5u)で表される基としては、下記式(5u−1)〜(5u−12)で表される基が挙げられ、一般式(5b)で表される基としては、下記式(5b−1)〜(5b−12)で表される基が挙げられる。一般式(5u)又は一般式(5b)で表される基としては、m1及びm2が1であり、かつRb1及びRb2が同種のアルキレン基であるものが好ましく、m1及びm2が1であり、かつRb1及びRb2が炭素数1〜3の同種のアルキレン基であるものがより好ましく、m1及びm2が1であり、かつRb1及びRb2がメチレン基であるものがさらに好ましい。
Figure 0006425078
Figure 0006425078
Figure 0006425078
Figure 0006425078
本発明に係る変性ノボラック型フェノール樹脂としては、前記一般式(1−1)〜(1−18)又は前記一般式(2−1)〜(2−6)のいずれかで表されるフェノール系3核体化合物(A)と、前記一般式(3)で表されるアルデヒド類(B)とを反応させて得られるノボラック型フェノール樹脂中のフェノール性水酸基の少なくとも一部が、前記式(4u−1)〜(4u−12)、(4b−1)〜(4b−12)、(5u−1)〜(5u−12)、又は(5b−1)〜(5b−12)のいずれかで表される基に置換されている樹脂が好ましく、前記一般式(1−1)、(1−2)、(1−7)、(1−8)、(1−13)、(1−14)、(2−1)、又は(2−2)で表されるフェノール系3核体化合物(A)と、前記一般式(3)で表されるアルデヒド類(B)とを反応させて得られるノボラック型フェノール樹脂中のフェノール性水酸基の少なくとも一部が、前記式(4u−1)〜(4u−12)、(4b−1)〜(4b−12)、(5u−1)〜(5u−12)、又は(5b−1)〜(5b−12)のいずれかで表される基に置換されている樹脂がより好ましく、前記一般式(1−1)、(1−2)、(1−7)、(1−8)、(1−13)、(1−14)、(2−1)、又は(2−2)で表されるフェノール系3核体化合物(A)と、前記一般式(3)で表されるアルデヒド類(B)とを反応させて得られるノボラック型フェノール樹脂中のフェノール性水酸基の少なくとも一部が、前記式(4u−6)、(5u−1)、(4b−6)、又は(5b−1)のいずれかで表される基に置換されている樹脂がさらに好ましい。また、本発明に係る変性ノボラック型フェノール樹脂としては、2,5−キシレノール又は2,6−キシレノールと、p−ヒドロキシベンズアルデヒド又はベンズアルデヒドとを酸触媒存在下で重縮合することにより得られたノボラック型フェノール樹脂中のフェノール性水酸基の少なくとも一部が、前記式(4u−1)〜(4u−12)、(4b−1)〜(4b−12)、(5u−1)〜(5u−12)、又は(5b−1)〜(5b−12)のいずれかで表される基に置換されている樹脂も好ましく、2,5−キシレノール又は2,6−キシレノールと、p−ヒドロキシベンズアルデヒド又はベンズアルデヒドとを酸触媒存在下で重縮合することにより得られたノボラック型フェノール樹脂中のフェノール性水酸基の少なくとも一部が、前記式(4u−6)、(5u−1)、(4b−6)、又は(5b−1)のいずれかで表される基に置換されている樹脂がより好ましい。
本発明に係る変性ノボラック型フェノール樹脂において、前記一般式(4u)、(5u)、(4b)、又は(5b)のいずれかで表される基をまとめてR101と表した場合に、芳香環骨格を構成する炭素原子と結合する−OR101と−OH(フェノール性水酸基)との存在比率[(−OR101)/(OH)]は、光感度、解像度及びアルカリ現像性が高く、かつ、耐熱性にも優れる化合物となることから、5/95〜50/50の範囲であることが好ましく、10/90〜40/60の範囲であることがより好ましい。
ここで、変性ノボラック型フェノール樹脂中に存在する−OR101で表される構造部位と、フェノール性水酸基との存在比率は、下記条件で測定される13C−NMR測定において、フェノール性水酸基が結合する芳香環上の炭素原子に由来する145〜160ppmのピークと、−OR101で表される構造部位中のフェノール性水酸基由来の酸素原子に結合しているR101中の炭素原子に由来する95〜105ppmのピークとの比から算出される値である。
装置:日本電子株式会社製「JNM−LA300」
溶媒:DMSO−d
本発明に係る変性ノボラック型フェノール樹脂の重量平均分子量(Mw)は、解像度が高く、耐熱性及び耐吸湿性にも優れる樹脂となることから1,000〜8,000の範囲であることが好ましい。また、多分散度(Mw/Mn)の値は、解像度が高く、耐熱性及び耐吸湿性にも優れる樹脂となることから1.2〜2.3の範囲であることが好ましい。
本発明に係る変性ノボラック型フェノール樹脂の重量平均分子量(Mw)及び多分散度(Mw/Mn)は、GPC(ゲル浸透クロマトグラフ分析)により測定される値である。なお、GPCの測定条件は、後記実施例に記載の通りである。
本発明に変性ノボラック型フェノール樹脂は、例えば、前記ノボラック型フェノール樹脂と、下記一般式(6)又は下記一般式(7)で表されるジビニルエーテル類(C)とを、酸触媒下で反応させることにより得ることができる。ジビニルエーテル類(C)の両末端のビニル基のうち、一方のみがノボラック型フェノール樹脂中のフェノール性水酸基と反応することにより、前記一般式(4u)又は一般式(5u)で表される基となる。ジビニルエーテル類(C)の両末端のビニル基が異なる芳香環に結合しているフェノール性水酸基とそれぞれ反応することにより、前記一般式(4b)又は一般式(5b)で表される基となる。
Figure 0006425078
一般式(6)中、R及びnaは、一般式(4u)及び一般式(4b)と同じである。また、一般式(7)中、Rb1、Rb2、m1、及びm2は、一般式(5u)及び一般式(5b)と同じである。
前記一般式(6)で表されるジビニルエーテル類(C)としては、例えば、メチレングリコールジビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジメチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、トリメチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、トリプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル等が挙げられる。また、前記一般式(7)で表されるジビニルエーテル類(C)としては、例えば、1,4シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル等が挙げられる。
フェノール系3核体化合物(A)とアルデヒド類(B)とを反応させて得られるノボラック型フェノール樹脂とジビニルエーテル類(C)と反応させることにより、フェノール系3核体化合物(A)由来の芳香環が有する1個のフェノール性水酸基とジビニルエーテル類(C)との反応の態様によって、架橋されていない構造(1の繰り返し単位中の3個の芳香環に結合している酸素原子が全て一般式(4b)又は(5b)で表される基とは結合していない構造)と、2個以上の芳香環が架橋されている構造(1の繰り返し単位中の3個の芳香環に結合している酸素原子のうち少なくとも1個が、一般式(4b)又は(5b)で表される基と結合している構造)とを有する変性ノボラック型フェノール樹脂が得られる。
例えば、繰り返し単位として前記一般式(I−1)で表される構造単位のうち、Rが水素原子である構造単位を有するノボラック型フェノール樹脂は、1の繰り返し単位中に3個のフェノール性水酸基を有する。このため、当該ノボラック型フェノール樹脂を一般式(6)で表されるジビニルエーテル類(C)と反応させた場合には、架橋されていない構造として、3個全てのフェノール性水酸基がジビニルエーテル類(C)と反応しなかった繰り返し単位;1個のフェノール性水酸基の水素原子のみが一般式(4u)で表される基に置換されている繰り返し単位;2個のフェノール性水酸基の水素原子が一般式(4u)で表される基に置換されている繰り返し単位;又は、3個のフェノール性水酸基の水素原子が一般式(4u)で表される基に置換されている繰り返し単位、を有し得る。また、架橋されている構造として、1個のフェノール性水酸基の水素原子のみが、他の繰り返し構造単位中の芳香環に結合した酸素原子と結合している一般式(4u)で表される基に置換されており、残りの2個のフェノール性水酸基の水素原子がそれぞれ独立して水素原子のままか、一般式(4u)で表される基に置換されている繰り返し単位;2個のフェノール性水酸基の水素原子がそれぞれ、他の繰り返し構造単位中の芳香環に結合した酸素原子と結合している一般式(4u)で表される基に置換されており、残りの1個のフェノール性水酸基の水素原子が水素原子のままか、一般式(4u)で表される基に置換されている繰り返し単位;又は、3個フェノール性水酸基の水素原子の全てが他の繰り返し構造単位中の芳香環に結合した酸素原子と結合している一般式(4u)で表される基に置換されている繰り返し単位、を有し得る。当該変性ノボラック型フェノール樹脂が繰り返し単位として有する構造単位の一例を下記に示す。1の繰り返し単位中の2個以上のフェノール性水酸基がそれぞれ他の繰り返し構造単位中の芳香環に結合した酸素原子と結合している一般式(4u)で表される基に置換されることにより、網目状に架橋された構造を有する変性ノボラック型フェノール樹脂が得られる。
Figure 0006425078
前記ノボラック型フェノール樹脂とジビニルエーテル類(C)とを反応させる際に用いる酸触媒としては、フェノール系3核体化合物(A)とアルデヒド類(B)とを反応させる際に用いられる酸触媒として挙げられたものと同様のものを用いることができる。本発明に係る変性ノボラック型フェノール樹脂の製造においては、ノボラック型フェノール樹脂とジビニルエーテル類(C)との反応に用いる酸触媒としては、硫酸、塩酸、硝酸、臭化水素酸、過塩素酸、リン酸等の無機酸が好ましい。
前記ノボラック型フェノール樹脂とジビニルエーテル類(C)との反応割合は、使用するジビニルエーテル類(C)によっても異なるが、得られる変性ノボラック型フェノール樹脂中に存在する−OR101〔R101は、前記一般式(4u)、(5u)、(4b)又は(5b)のいずれかで表される基を表す。〕で表される基と、フェノール性水酸基との存在比率[(−OR101)/(OH)]が5/95〜50/50の範囲となるような割合で反応させることが好ましい。即ち、前記ノボラック型フェノール樹脂のフェノール性水酸基の合計1モルに対し、ジビニルエーテル類(C)が0.1〜0.75モルとなる割合で反応させることが好ましく、0.15〜0.5モルとなる割合であることがより好ましい。
前記ノボラック型フェノール樹脂とジビニルエーテル類(C)との反応は有機溶剤中で行ってもよい。ここで用いる有機溶剤は例えば、1,3−ジオキソラン等が挙げられる。これらの有機溶剤はそれぞれ単独で用いてもよく、2種類以上の混合溶剤として用いてもよい。
反応終了後は、反応混合物をイオン交換水中に注ぎ、沈殿物を減圧乾燥するなどして目的の変性ノボラック型フェノール樹脂を得ることができる。
本発明に係る変性ノボラック型樹脂は、酸により芳香環に結合した−OR101が解離してフェノール性水酸基となる、すなわち、酸によりアルカリ溶解性が変化する樹脂であるため、感光性組成物の主成分として好適であり、光感度と解像度に優れるレジスト材料となる。例えば当該感光性組成物をポジ型レジスト用途に用いた場合には、感光前の耐アルカリ溶解性と感光後のアルカリ溶解性との両方に優れる光感度の高いレジスト塗膜を形成でき、微細なレジストパターンの形成が可能となる。
本発明に係る感光性組成物は、本発明に係る変性ノボラック型フェノール樹脂と共に、光酸発生剤を含有することが好ましい。当該光酸発生剤としては、例えば、有機ハロゲン化合物、スルホン酸エステル、オニウム塩、ジアゾニウム塩、ジスルホン化合物等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。これらの具体例としては、例えば、トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、トリス(トリブロモメチル)−s−トリアジン、トリス(ジブロモメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリブロモメチル)−6−p−メトキシフェニル−s−トリアジンなどのハロアルキル基含有s−トリアジン誘導体;
1,2,3,4−テトラブロモブタン、1,1,2,2−テトラブロモエタン、四臭化炭素、ヨードホルムなどのハロゲン置換パラフィン系炭化水素化合物;ヘキサブロモシクロヘキサン、ヘキサクロロシクロヘキサン、ヘキサブロモシクロドデカンなどのハロゲン置換シクロパラフィン系炭化水素化合物;
ビス(トリクロロメチル)ベンゼン、ビス(トリブロモメチル)ベンゼンなどのハロアルキル基含有ベンゼン誘導体;トリブロモメチルフェニルスルホン、トリクロロメチルフェニルスルホン等のハロアルキル基含有スルホン化合物;2,3−ジブロモスルホランなどのハロゲン含有スルホラン化合物;トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレートなどのハロアルキル基含有イソシアヌレート化合物;
トリフェニルスルホニウムクロライド、トリフェニルスルホニウムメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムp−トルエンスルホネート、トリフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスホネートなどのスルホニウム塩;
ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムp−トルエンスルホネート、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスホネートなどのヨードニウム塩;
p−トルエンスルホン酸メチル、p−トルエンスルホン酸エチル、p−トルエンスルホン酸ブチル、p−トルエンスルホン酸フェニル、1,2,3−トリス(p−トルエンスルホニルオキシ)ベンゼン、p−トルエンスルホン酸ベンゾインエステル、メタンスルホン酸メチル、メタンスルホン酸エチル、メタンスルホン酸ブチル、1,2,3−トリス(メタンスルホニルオキシ)ベンゼン、メタンスルホン酸フェニル、メタンスルホン酸ベンゾインエステル、トリフルオロメタンスルホン酸メチル、トリフルオロメタンスルホン酸エチル、トリフルオロメタンスルホン酸ブチル、1,2,3−トリス(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ベンゼン、トリフルオロメタンスルホン酸フェニル、トリフルオロメタンスルホン酸ベンゾインエステルなどのスルホン酸エステル化合物;ジフェニルジスルホンなどのジスルホン化合物;
ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2,4−ジメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、シクロヘキシルスルホニル−(2−メトキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロヘキシルスルホニル−(3−メトキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロヘキシルスルホニル−(4−メトキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロペンチルスルホニル−(2−メトキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロペンチルスルホニル−(3−メトキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロペンチルスルホニル−(4−メトキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロヘキシルスルホニル−(2−フルオロフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロヘキシルスルホニル−(3−フルオロフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロヘキシルスルホニル−(4−フルオロフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロペンチルスルホニル−(2−フルオロフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロペンチルスルホニル−(3−フルオロフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロペンチルスルホニル−(4−フルオロフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロヘキシルスルホニル−(2−クロロフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロヘキシルスルホニル−(3−クロロフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロヘキシルスルホニル−(4−クロロフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロペンチルスルホニル−(2−クロロフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロペンチルスルホニル−(3−クロロフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロペンチルスルホニル−(4−クロロフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロヘキシルスルホニル−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロヘキシルスルホニル−(3−トリフルオロメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロヘキシルスルホニル−(4−トリフルオロメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロペンチルスルホニル−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロペンチルスルホニル−(3−トリフルオロメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロペンチルスルホニル−(4−トリフルオロメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロヘキシルスルホニル−(2−トリフルオロメトキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロヘキシルスルホニル−(3−トリフルオロメトキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロヘキシルスルホニル−(4−トリフルオロメトキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロペンチルスルホニル−(2−トリフルオロメトキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロペンチルスルホニル−(3−トリフルオロメトキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロペンチルスルホニル−(4−トリフルオロメトキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロヘキシルスルホニル−(2,4,6−トリメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロヘキシルスルホニル−(2,3,4−トリメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロヘキシルスルホニル−(2,4,6−トリエチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロヘキシルスルホニル−(2,3,4−トリエチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロペンチルスルホニル−(2,4,6−トリメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロペンチルスルホニル−(2,3,4−トリメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロペンチルスルホニル−(2,4,6−トリエチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロペンチルスルホニル−(2,3,4−トリエチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、フェニルスルホニル−(2−メトキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン、フェニルスルホニル−(3−メトキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン、フェニルスルホニル−(4−メトキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2−メトキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3−メトキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−メトキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン、フェニルスルホニル−(2,4,6−トリメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、フェニルスルホニル−(2,3,4−トリメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、フェニルスルホニル−(2,4,6−トリエチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、フェニルスルホニル−(2,3,4−トリエチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、2,4−ジメチルフェニルスルホニル−(2,4,6−トリメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、2,4−ジメチルフェニルスルホニル−(2,3,4−トリメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、フェニルスルホニル−(2−フルオロフェニルスルホニル)ジアゾメタン、フェニルスルホニル−(3−フルオロフェニルスルホニル)ジアゾメタン、フェニルスルホニル−(4−フルオロフェニルスルホニル)ジアゾメタンなどのスルホンジアジド化合物;
o−ニトロベンジル−p−トルエンスルホネートなどのo−ニトロベンジルエステル化合物;N,N’−ジ(フェニルスルホニル)ヒドラジドなどのスルホンヒドラジド化合物などが挙げられる。
これらの光酸発生剤の添加量は、光感度の高い感光性組成物となることから、本発明に係る変性ノボラック型フェノール樹脂100質量部に対し、0.1〜20質量部の範囲で用いることが好ましい。
本発明に係る感光性組成物は、露光時に前記光酸発生剤から生じた酸を中和するための有機塩基化合物を含有してもよい。有機塩基化合物の添加は、光酸発生剤から発生した酸の移動によるレジストパターンの寸法変動を防止する効果がある。ここで用いる有機塩基化合物は、例えば、含窒素化合物から選ばれる有機アミン化合物が挙げられる。具体的には、ピリミジン、2−アミノピリミジン、4−アミノピリミジン、5−アミノピリミジン、2,4−ジアミノピリミジン、2,5−ジアミノピリミジン、4,5−ジアミノピリミジン、4,6−ジアミノピリミジン、2,4,5−トリアミノピリミジン、2,4,6−トリアミノピリミジン、4,5,6−トリアミノピリミジン、2,4,5,6−テトラアミノピリミジン、2−ヒドロキシピリミジン、4−ヒドロキシピリミジン、5−ヒドロキシピリミジン、2,4−ジヒドロキシピリミジン、2,5−ジヒドロキシピリミジン、4,5−ジヒドロキシピリミジン、4,6−ジヒドロキシピリミジン、2,4,5−トリヒドロキシピリミジン、2,4,6−トリヒドロキシピリミジン、4,5,6−トリヒドロキシピリミジン、2,4,5,6−テトラヒドロキシピリミジン、2−アミノ−4−ヒドロキシピリミジン、2−アミノ−5−ヒドロキシピリミジン、2−アミノ−4,5−ジヒドロキシピリミジン、2−アミノ−4,6−ジヒドロキシピリミジン、4−アミノ−2,5−ジヒドロキシピリミジン、4−アミノ−2,6−ジヒドロキシピリミジン、2−アミノ−4−メチルピリミジン、2−アミノ−5−メチルピリミジン、2−アミノ−4,5−ジメチルピリミジン、2−アミノ−4,6−ジメチルピリミジン、4−アミノ−2,5−ジメチルピリミジン、4−アミノ−2,6−ジメチルピリミジン、2−アミノ−4−メトキシピリミジン、2−アミノ−5−メトキシピリミジン、2−アミノ−4,5−ジメトキシピリミジン、2−アミノ−4,6−ジメトキシピリミジン、4−アミノ−2,5−ジメトキシピリミジン、4−アミノ−2,6−ジメトキシピリミジン、2−ヒドロキシ−4−メチルピリミジン、2−ヒドロキシ−5−メチルピリミジン、2−ヒドロキシ−4,5−ジメチルピリミジン、2−ヒドロキシ−4,6−ジメチルピリミジン、4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルピリミジン、4−ヒドロキシ−2,6−ジメチルピリミジン、2−ヒドロキシ−4−メトキシピリミジン、2−ヒドロキシ−4−メトキシピリミジン、2−ヒドロキシ−5−メトキシピリミジン、2−ヒドロキシ−4,5−ジメトキシピリミジン、2−ヒドロキシ−4,6−ジメトキシピリミジン、4−ヒドロキシ−2,5−ジメトキシピリミジン、4−ヒドロキシ−2,6−ジメトキシピリミジンなどのピリミジン化合物;
ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、2,6−ジメチルピリジン等のピリジン化合物;
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、ビス(2−ヒドロキシエチル)イミノトリス(ヒドロキシメチル)メタンなどの炭素原子数1以上4以下のヒドロキシアルキル基で置換されたアミン化合物;
2−アミノフェノール、3−アミノフェノール、4−アミノフェノールなどのアミノフェノール化合物などが挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。中でも、露光後のレジストパターンの寸法安定性に優れることから、前記ピリミジン化合物、ピリジン化合物、又はヒドロキシ基をもつアミン化合物が好ましく、特にヒドロキシ基をもつアミン化合物が好ましい。
本発明に係る感光性組成物に前記有機塩基化合物を添加する場合、その添加量は、光酸発生剤の含有量に対して、0.1〜100モル%の範囲であることが好ましく、1〜50モル%の範囲であることがより好ましい。
本発明に係る感光性組成物は、本発明に係る変性ノボラック型フェノール樹脂に加え、その他のアルカリ溶解性樹脂を併用してもよい。その他のアルカリ溶解性樹脂は、それ自体がアルカリ現像液に可溶なもの、或いは、本発明に係る変性ノボラック型フェノール樹脂と同様に、光酸発生剤等の添加剤と組み合わせて用いることによりアルカリ現像液へ溶解するものであれば、何れのものも用いることができる。
ここで用いるその他のアルカリ溶解性樹脂は、例えば、本発明に係る変性ノボラック型フェノール樹脂以外のフェノール性水酸基含有樹脂、p−ヒドロキシスチレンやp−(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−ヒドロキシプロピル)スチレン等のヒドロキシ基含有スチレン化合物の単独重合体あるいは共重合体、これらの水酸基をカルボニル基やベンジルオキシカルボニル基等の酸分解性基で変性したもの、(メタ)アクリル酸の単独重合体あるいは共重合体、ノルボルネン化合物やテトラシクロドデセン化合物等の脂環式重合性単量体と無水マレイン酸或いはマレイミドとの交互重合体等が挙げられる。
本発明に係る変性ノボラック型フェノール樹脂以外のフェノール性水酸基含有樹脂は、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ナフトールノボラック樹脂、種々のフェノール性化合物を用いた共縮ノボラック樹脂、芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール付加型樹脂、フェノールアラルキル樹脂(ザイロック樹脂)、ナフトールアラルキル樹脂、トリメチロールメタン樹脂、テトラフェニロールエタン樹脂、ビフェニル変性フェノール樹脂(ビスメチレン基でフェノール核が連結された多価フェノール化合物)、ビフェニル変性ナフトール樹脂(ビスメチレン基でフェノール核が連結された多価ナフトール化合物)、アミノトリアジン変性フェノール樹脂(メラミン、ベンゾグアナミンなどでフェノール核が連結された多価フェノール化合物)やアルコキシ基含有芳香環変性ノボラック樹脂(ホルムアルデヒドでフェノール核及びアルコキシ基含有芳香環が連結された多価フェノール化合物)等のフェノール樹脂が挙げられる。
前記他のフェノール性水酸基含有樹脂の中でも、感度が高く、耐熱性にも優れる感光性樹脂組成物となることから、クレゾールノボラック樹脂又はクレゾールと他のフェノール性化合物との共縮ノボラック樹脂が好ましい。クレゾールノボラック樹脂又はクレゾールと他のフェノール性化合物との共縮ノボラック樹脂は、具体的には、o−クレゾール、m−クレゾール及びp−クレゾールからなる群から選ばれる少なくとも1つのクレゾールとアルデヒド化合物とを必須原料とし、適宜その他のフェノール性化合物を併用して得られるノボラック樹脂である。
前記その他のフェノール性化合物は、例えば、フェノール;2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール等のキシレノール;o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール等のエチルフェノール;イソプロピルフェノール、ブチルフェノール、p−t−ブチルフェノール等のブチルフェノール;p−ペンチルフェノール、p−オクチルフェノール、p−ノニルフェノール、p−クミルフェノール等のアルキルフェノール;フルオロフェノール、クロロフェノール、ブロモフェノール、ヨードフェノール等のハロゲン化フェノール;p−フェニルフェノール、アミノフェノール、ニトロフェノール、ジニトロフェノール、トリニトロフェノール等の1置換フェノール;1−ナフトール、2−ナフトール等の縮合多環式フェノール;レゾルシン、アルキルレゾルシン、ピロガロール、カテコール、アルキルカテコール、ハイドロキノン、アルキルハイドロキノン、フロログルシン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ジヒドロキシナフタリン等の多価フェノール等が挙げられる。これらその他のフェノール性化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらその他のフェノール性化合物を用いる場合、その使用量は、クレゾール原料の合計1モルに対し、その他のフェノール性化合物が0.05〜1モルの範囲となる割合であることが好ましい。
また、前記アルデヒド化合物は、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ポリオキシメチレン、クロラール、ヘキサメチレンテトラミン、フルフラール、グリオキザール、n−ブチルアルデヒド、カプロアルデヒド、アリルアルデヒド、ベンズアルデヒド、クロトンアルデヒド、アクロレイン、テトラオキシメチレン、フェニルアセトアルデヒド、o−トルアルデヒド、サリチルアルデヒド等が挙げられ、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。中でも、反応性に優れることからホルムアルデヒドが好ましく、ホルムアルデヒドとその他のアルデヒド化合物を併用してもよい。ホルムアルデヒドとその他のアルデヒド化合物を併用する場合、その他のアルデヒド化合物の使用量は、ホルムアルデヒド1モルに対して、0.05〜1モルの範囲とすることが好ましい。
ノボラック樹脂を製造する際のフェノール性化合物とアルデヒド化合物との反応比率は、感度と耐熱性に優れる感光性組成物が得られることから、フェノール性化合物1モルに対しアルデヒド化合物が0.3〜1.6モルの範囲であることが好ましく、0.5〜1.3の範囲であることがより好ましい。
前記フェノール性化合物とアルデヒド化合物との反応は、酸触媒存在下60〜140℃の温度条件で行い、次いで減圧条件下にて水や残存モノマーを除去する方法が挙げられる。ここで用いる酸触媒は、例えば、シュウ酸、硫酸、塩酸、フェノールスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、酢酸亜鉛、酢酸マンガン等が挙げられ、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。中でも、触媒活性に優れる点からシュウ酸が好ましい。
以上詳述したクレゾールノボラック樹脂、又はクレゾールと他のフェノール性化合物との共縮ノボラック樹脂の中でも、メタクレゾールを単独で用いたクレゾールノボラック樹脂、又は、メタクレゾールとパラクレゾールとを併用したクレゾールノボラック樹脂であることが好ましい。また、後者においてメタクレゾールとパラクレゾールとの反応モル比[メタクレゾール/パラクレゾール]は、感度と耐熱性とのバランスに優れる感光性樹脂組成物となることから、10/0〜2/8の範囲が好ましく、7/3〜2/8の範囲がより好ましい。
前記その他のアルカリ溶解性樹脂を用いる場合、本発明に係る変性ノボラック型フェノール樹脂とその他のアルカリ溶解性樹脂との配合割合は所望の用途により任意に調整することが出来る。中でも、本発明が奏する光感度、解像度及びアルカリ現像性が高く、かつ、耐熱性にも優れる効果が十分に発現することから、本発明に係る変性ノボラック型フェノール樹脂とその他のアルカリ溶解性樹脂との合計に対し、本発明に係る変性ノボラック型フェノール樹脂を60質量%以上用いることが好ましく、80質量%以上用いることがより好ましい。
本発明に係る感光性組成物は、更に、通常のレジスト材料に用いる感光剤を含有してもよい。ここで用いる感光剤は、例えば、キノンジアジド基を有する化合物が挙げられる。キノンジアジド基を有する化合物の具体例としては、例えば、芳香族(ポリ)ヒドロキシ化合物と、ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸、ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホン酸、オルトアントラキノンジアジドスルホン酸等のキノンジアジド基を有するスルホン酸との完全エステル化合物、部分エステル化合物、アミド化物又は部分アミド化物などが挙げられる。
ここで用いる前記芳香族(ポリ)ヒドロキシ化合物は、例えば、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,6−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4−トリヒドロキシ−2’−メチルベンゾフェノン、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3’,4,4’,6−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,3,4,4’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,3,4,5−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、2,3’,4,4’,5’,6−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン、2,3,3’,4,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン等のポリヒドロキシベンゾフェノン化合物;
ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−2−(2’,4’−ジヒドロキシフェニル)プロパン、2−(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)−2−(2’,3’,4’−トリヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−{1−[4−〔2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル〕フェニル]エチリデン}ビスフェノール,3,3’−ジメチル−{1−[4−〔2−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル〕フェニル]エチリデン}ビスフェノール等のビス[(ポリ)ヒドロキシフェニル]アルカン化合物;
トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3、5−ジメチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン等のトリス(ヒドロキシフェニル)メタン化合物又はそのメチル置換体;
ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン,ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン,ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン,ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン,ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−2−ヒドロキシフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−2−ヒドロキシフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−2−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタンなどの、ビス(シクロヘキシルヒドロキシフェニル)(ヒドロキシフェニル)メタン化合物又はそのメチル置換体等が挙げられる。これらの感光剤はそれぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
本発明に係る感光性組成物が前記感光剤を用いる場合、その配合量は、光感度に優れる組成物となることから、本発明に係る感光性組成物中の樹脂固形分100質量部に対し5〜50質量部の範囲で用いることが好ましい。
本発明に係る感光性組成物は、レジスト用途に用いた場合の製膜性やパターンの密着性の向上、現像欠陥を低減するなどの目的で界面活性剤を含有していてもよい。ここで用いる界面活性剤は、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル化合物、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル化合物、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル化合物、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテ−ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル化合物等のノニオン系界面活性剤;フルオロ脂肪族基を有する重合性単量体と[ポリ(オキシアルキレン)](メタ)アクリレートとの共重合体など分子構造中にフッ素原子を有するフッ素系界面活性剤;分子構造中にシリコーン構造部位を有するシリコーン系界面活性剤等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
これらの界面活性剤の配合量は、本発明に係る感光性組成物中の樹脂固形分100質量部に対し0.001〜2質量部の範囲で用いることが好ましい。
本発明に係る感光性組成物は、さらに、充填材を含有していてもよい。充填材により、塗膜の硬度や耐熱性を向上させることができる。本発明に係る感光性組成物が含有する充填材としては、有機充填材であってもよいが、無機充填材が好ましい。無機充填材としては、例えば、シリカ、マイカ、タルク、クレー、ベントナイト、モンモリロナイト、カオリナイト、ワラストナイト、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、アルミナ、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、チタン酸カリウム、酸化亜鉛、ガラス繊維等が挙げられる。中でも、熱膨張率を低くすることができるため、シリカを用いることが好ましい。
本発明に係る感光性組成物は、本発明に係る変性ノボラック型フェノール樹脂の他、必要に応じて、その他の樹脂、光酸発生剤、感光剤、界面活性剤、充填材、硬化剤、有機塩基化合物、染料、顔料、硬化剤、溶解促進剤など各種の添加剤を、有機溶剤に溶解又は分散させたものであることが好ましい。有機溶剤に溶解等させたものを基板等に塗布することにより、塗膜を形成することができる。光酸発生剤や有機塩基化合物、染料、顔料、硬化剤、溶解促進剤は、使用する用途等を考慮して、レジスト材料の添加剤として汎用されているものの中から適宜選択して用いることができる。
当該有機溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルプロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルキレングリコールモノアルキルエーテル;ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等のジアルキレングリコールジアルキルエーテル;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のアルキレングリコールアルキルエーテルアセテート;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルアミルケトン等のケトン化合物;ジオキサン等の環式エーテル;2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、オキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等のエステル化合物が挙げられる、これらはそれぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
本発明に係る感光性組成物は、上記各成分を配合し、攪拌機等を用いて混合することにより調整できる。また、感光性組成物が充填材や顔料を含有する場合には、ディゾルバー、ホモジナイザー、3本ロールミル等の分散装置を用いて分散或いは混合して調整することができる。
本発明に係る感光性組成物は、レジスト材料として用いてもよい。本発明に係る感光性組成物は、有機溶剤に溶解又は分散させた状態のものをそのままレジスト溶液として用いてもよく、有機溶剤に溶解又は分散させた状態のものをフィルム状に塗布して脱溶剤させたものをレジストフィルムとして用いてもよい。レジストフィルムとして用いる際の支持フィルムは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂フィルムが挙げられ、単層フィルムでも複数の積層フィルムでもよい。また、該支持フィルムの表面はコロナ処理されたものや剥離剤が塗布されたものでもよい。
本発明に係る感光性組成物からなるレジスト材料を用いたフォトリソグラフィーの方法は、例えば、シリコン基板フォトリソグラフィーを行う対象物上にレジスト材料を塗布し、60〜150℃の温度条件でプリベークする。このときの塗布方法は、スピンコート、ロールコート、フローコート、ディップコート、スプレーコート、ドクターブレードコート等の何れの方法でもよい。次にレジストパターンの作成であるが、当該レジスト材料がポジ型である場合には、目的とするレジストパターンを所定のマスクを通じて露光し、露光した箇所をアルカリ現像液にて溶解することにより、レジストパターンを形成する。
ここでの露光光源は、例えば、赤外光、可視光、紫外光、遠紫外光、X線、電子線等が挙げられ、紫外光としては高圧水銀灯のg線(波長436nm)、h線(波長405nm)i線(波長365nm)、KrFエキシマレーザー(波長248nm)、ArFエキシマレーザー(波長193nm)、F2エキシマレーザー(波長157nm)、EUVレーザー(波長13.5nm)等が挙げられる。本発明に係る感光性組成物は光感度及びアルカリ現像性が高いことから、何れの光源を用いた場合にも高い解像度でのレジストパターン作成が可能となる。
本発明に係る変性ノボラック型フェノール樹脂は、基板追従性が良好である。このため、有機溶剤に溶解させたものを、スピンコート法等により基板に塗布する際に、比較的膜厚を厚くした場合でも、クラックが生じ難く、基板に膜厚が均一で表面が滑らかな塗膜を形成しやすい。
さらに、本発明に係る変性ノボラック型フェノール樹脂は、耐熱性及び耐吸湿性に優れていることから、当該変性ノボラック型フェノール樹脂を主成分とする感光性組成物からなる薄膜(例えば、レジスト塗膜)は、必要に応じてレジストパターンを形成した後、最終製品にも残存する永久膜として好適である。部材の間に空隙がある製品では、永久膜の部材側と空隙側の熱時膨張差により、ひずみが生じる場合があるが、本発明に係る変性ノボラック型フェノール樹脂を主成分とする感光性組成物からなる永久膜は、このようなひずみが生じ難いという優れた性質を有する。
なお、永久膜とは、主にIC、LSI等の半導体デバイスや薄型ディスプレイ等の表示装置において、製品を構成する部品上や部品間に形成された感光性組成物からなる塗膜であり、製品完成後にも残存しているものである。永久膜の具体例としては、半導体デバイス関係ではソルダーレジスト、パッケージ材、アンダーフィル材、回路素子等のパッケージ接着層や集積回路素子と回路基板の接着層、LCD、OELDに代表される薄型ディスプレイ関係では薄膜トランジスタ保護膜、液晶カラーフィルター保護膜、ブラックマトリックス、スペーサーなどが挙げられる。
以下、実施例等を挙げて本発明を更に詳述するが、本発明はこれらの実施例等に限定されるものではない。以下において、「部」及び「%」は特に断わりのない限り質量基準である。
<樹脂のGPC測定>
樹脂の分子量分布は、GPCにより、ポリスチレン標準法において、以下の測定条件にて測定した。
(GPCの測定条件)
測定装置:東ソー株式会社製「HLC−8220 GPC」、
カラム:昭和電工株式会社製「Shodex KF802」(8.0mmI.D.×300mm)
+昭和電工株式会社製「Shodex KF802」(8.0mmI.D.×300mm)
+昭和電工株式会社製「Shodex KF803」(8.0mmI.D.×300mm)
+昭和電工株式会社製「Shodex KF804」(8.0mmI.D.×300mm)、
検出器:RI、
測定条件:カラム温度 40℃
展開溶媒 テトラヒドロフラン(THF)
流速 1.0mL/分
試料:樹脂固形分換算で1.0質量%のテトラヒドロフラン溶液をマイクロフィルターでろ過したもの(5μL)、
データ処理:東ソー株式会社製「GPC−8020モデルIIデータ解析バージョン4.30」、
標準試料:前記「GPC−8020モデルIIデータ解析バージョン4.30」の測定マニュアルに準拠して、分子量が既知の下記の単分散ポリスチレンを用いた。
(単分散ポリスチレン)
東ソー株式会社製「A−500」
東ソー株式会社製「A−1000」
東ソー株式会社製「A-2500」
東ソー株式会社製「A−5000」
東ソー株式会社製「F−1」
東ソー株式会社製「F−2」
東ソー株式会社製「F−4」
東ソー株式会社製「F−10」
東ソー株式会社製「F−20」
東ソー株式会社製「F−40」
東ソー株式会社製「F−80」
東ソー株式会社製「F−128」
東ソー株式会社製「F−288」
東ソー株式会社製「F−550」
<樹脂中の−OR101〔R101は、前記一般式(4u)、(5u)、(4b)又は(5b)のいずれかで表される基を表す。以下、同様。〕で表される構造部位と、フェノール性水酸基との存在比率の測定>
樹脂中に存在する−OR101で表される構造部位と、フェノール性水酸基との存在比率は、下記条件で測定される13C−NMR測定において、フェノール性水酸基が結合する芳香環上の炭素原子に由来する145〜160ppmのピークと、−OR101で表される構造部位中のフェノール性水酸基由来の酸素原子に結合しているR101中の炭素原子に由来する95〜105ppmのピークとの比から算出した。
装置:日本電子株式会社製「JNM−LA300」
溶媒:DMSO−d
[合成例1]<フェノール系3核体化合物の合成>
冷却管を取り付けた2L容4つ口フラスコに、2,5−キシレノール293.2g(2.4モル)、4−ヒドロキシベンズアルデヒド122g(1モル)、及び2−エトキシエタノール500mLを仕込み、2−エトキシエタノールに2,5−キシレノール及び4−ヒドロキシベンズアルデヒドを溶解させた。続いて、当該4つ口フラスコ内の反応溶液に、氷浴中で冷却しながら硫酸10mLを添加した後、マントルヒーターで100℃、2時間加熱し、攪拌しながら反応させた。反応終了後の反応溶液に水を添加して再沈殿操作を行い、粗生成物を得た。当該粗生成物をアセトンに再溶解させた後、さらに水で再沈殿操作を行った。再沈殿操作により得られた生成物を濾別し、真空乾燥を行い、白色結晶の前駆体化合物(フェノール系3核体化合物(1))213gを得た。フェノール系3核体化合物(1)について、GPC及び13C−NMRスペクトル測定を行ったところ、目的の化合物(下記式で表される化合物)であり、純度はGPCの面積比で98.2質量%であることを確認した。フェノール系3核体化合物(1)のGPCのチャート図を図1に、13C−NMRスペクトルのチャート図を図2に、それぞれ示す。
Figure 0006425078
[合成例2]<ノボラック型フェノール樹脂の合成>
冷却管を取り付けた300mL容4つ口フラスコに、合成例1で得たフェノール系3核体化合物(1)17.4g(0.05モル)、92%パラホルムアルデヒド1.6g(0.05モル)、2−エトキシエタノール15mL、及び酢酸15mLを仕込み、2−エトキシエタノールと酢酸の混合溶媒中にフェノール系3核体化合物(1)及びパラホルムアルデヒドを溶解させた。続いて、当該4つ口フラスコ内の反応溶液に、氷浴中で冷却しながら硫酸10mLを添加した後、オイルバスで80℃に昇温し、4時間加熱し、攪拌しながら反応させた。反応終了後の反応溶液に水を添加して再沈殿操作を行い、粗生成物を得た。当該粗生成物をアセトンに再溶解させた後、さらに水で再沈殿操作を行った。再沈殿操作により得られた生成物を濾別し、真空乾燥を行い、前記一般式(1−I)で表される構造を有する赤色粉末のノボラック型フェノール樹脂(ノボラック樹脂(1))16.8gを得た。ノボラック樹脂(1)のGPCチャートを図3に示す。ノボラック樹脂(1)についてGPCを行ったところ、数平均分子量(Mn)=1994、重量平均分子量(Mw)=7603、多分散度(Mw/Mn)=3.81であった。
[実施例1]<変性ノボラック型フェノール樹脂の合成>
冷却管を取り付けた100mL容2つ口フラスコに、合成例2で得たノボラック樹脂(1)17.4g、トリエチレングリコールジビニルエーテル2.0g、及び1,3−ジオキソラン50gを仕込み、1,3−ジオキソランにノボラック樹脂(1)及びトリエチレングリコールジビニルエーテルを溶解させた。続いて、当該2つ口フラスコ内の反応溶液に、35質量%の塩酸水溶液0.01gを添加した後、25℃(室温)で6時間反応を行った。反応終了後の反応溶液にトリエチルアミン0.1gを添加した後、イオン交換水100g中に注ぎ、生成物を沈殿させた。得られた沈殿物を80℃、1.3kPaで減圧乾燥し、変性ノボラック型フェノール樹脂(変性ノボラック樹脂(1))17.8gを得た。変性ノボラック樹脂(1)のGPCチャートを図4に示す。変性ノボラック樹脂(1)についてGPCを行ったところ、数平均分子量(Mn)=1652、重量平均分子量(Mw)=7052、多分散度(Mw/Mn)=4.27であった。また、変性ノボラック樹脂(1)中の−OR101で表される構造部位と、フェノール性水酸基との存在比率は、5/95であった。
なお、本実施例では、上記の通りトリエチレングリコールジビニルエーテルを用いた。従って、本実施例で得られる変性ノボラック樹脂(1)は、一般式(1)で表される構造単位を有し、更に、一般式(1)で表される構造中のフェノール性水酸基の少なくとも一部の水素原子が前記一般式(4u)で表される基又は(4b)で表される基であることは明らかである。
[実施例2]<変性ノボラック型フェノール樹脂の合成>
トリエチレングリコールジビニルエーテル2.0gに代えて、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル2.0gを用いた以外は実施例1と同様にして、変性ノボラック型フェノール樹脂(変性ノボラック樹脂(2))を得た。変性ノボラック樹脂(2)のGPCチャートを図5に示す。変性ノボラック樹脂(2)についてGPCを行ったところ、数平均分子量(Mn)=1629、重量平均分子量(Mw)=6939、多分散度(Mw/Mn)=4.26であった。変性ノボラック樹脂(2)中の−OR101で表される構造部位と、フェノール性水酸基との存在比率は、5/95であった。
なお、本実施例では、上記の通り1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテルを用いた。従って、本実施例で得られる変性ノボラック樹脂(2)は、一般式(1)で表される構造単位を有し、更に、一般式(1)で表される構造中のフェノール性水酸基の少なくとも一部の水素原子が前記一般式(5u)で表される基又は(5b)で表される基であることは明らかである。
[比較合成例1]<クレゾールノボラック樹脂の合成>
温度計及び撹拌装置を備えた2L容4つ口フラスコに、m−クレゾール648g(6モル)、p−クレゾール432g(4モル)、シュウ酸2.5g(0.2モル)、42%ホルムアルデヒド492gを仕込み、100℃まで昇温させ、反応させた。反応終了後の反応溶液を常圧で200℃まで脱水して蒸留した後、230℃で6時間減圧蒸留を行って、黄色固形のクレゾールノボラック樹脂(ノボラック樹脂(2))736gを得た。ノボラック樹脂(2)のGPCチャートを図6に示す。ノボラック樹脂(2)について、GPCを行ったところ、数平均分子量(Mn)=1526、重量平均分子量(Mw)=12048、多分散度(Mw/Mn)=7.90であった。
[比較例1]<変性クレゾールノボラック樹脂の合成>
合成例2で得たノボラック樹脂(1)17.4gに代えて、比較合成例1で得たノボラック樹脂(2)12.0gを用いた以外は、実施例1と同様にして、変性クレゾールノボラック樹脂(変性ノボラック樹脂(3))12.4gを得た。変性ノボラック樹脂(3)のGPCチャートを図7に示す。変性ノボラック樹脂(3)についてGPCを行ったところ、数平均分子量(Mn)=1483、重量平均分子量(Mw)=13120、多分散度(Mw/Mn)=8.85であった。
[実施例3〜4、比較例2〜3]
合成例1で合成したノボラック樹脂(1)と実施例1、実施例2、及び比較例1で合成した変性ノボラック樹脂(1)〜(3)について、表1に示すように、樹脂成分と感光剤「P−200」(4,4’−[1−[4−[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール(1モル)と1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロリド(2モル)の縮合物)(東洋合成工業製)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を14/6/80(質量部)で混合して溶解させた後、0.2μmメンブランフィルターを用いて濾過し、感光性組成物(ポジ型レジスト組成物)とした。
表1に記載の各感光性組成物について、感光剤を添加しない以外は同様にして調製した感光性組成物も得た。
得られた各感光性組成物について、アルカリ現像性、感度、解像度、耐熱性、吸水性、及び基板追従性を評価した。アルカリ現像性、感度、解像度、及び基板追従性は、表1に記載の感光性組成物(感光剤入り)を用いて評価し、耐熱性及び吸水性は感光剤を入れていない感光性組成物を用いて評価した。評価方法は下記の通りとした。評価結果を表1に示す。
<アルカリ現像性評価>
感光性組成物を、5インチシリコンウェハー上に約1μmの厚さになるようにスピンコーターで塗布し、110℃のホットプレート上で60秒間乾燥させた。得られたウェハーを、現像液(2.38%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液)に60秒間浸漬させた後、110℃のホットプレート上で60秒間乾燥させた。当該感光性組成物の塗膜の膜厚を、現像液浸漬前後で測定し、その差分を60で除した値をアルカリ現像性(ADR(Å/s))とした。露光させる場合は、ghi線ランプ(ウシオ電機社製、マルチライト)で十分に露光される100mJ/cm照射した後、140℃、60秒間の条件でPEB(Post Exposure Bake)を施したウェハーを用いてADR測定を実施した。
<感度評価>
感光性組成物を約1μmの厚さで塗布して乾燥せしめたウェハー上に、ラインアンドスペースが1:1の1〜10μmレジストパターン対応のマスクを密着させた後、ghi線ランプで3μmを忠実に再現することのできる露光量(Eop露光量)を求めた。
<解像度評価>
感光性組成物を塗布して乾燥したシリコンウェハー上にフォトマスクを乗せ、ghi線ランプ(ウシオ電機社製、マルチライト)で200mJ/cm照射し感光せしめた。照射後の塗膜を、ADR測定と同様にして現像し乾燥させた。現像後のウェハー上のレジストパターンのパターン状態を、キーエンス社製レーザーマイクロスコープ(VK−X200)を用いて評価した。評価は、L/S=5μmで解像できているものを「○」、L/S=5μmで解像できていないものを「×」とした。
<耐熱性評価>
感光剤を加えていない感光性組成物を5インチシリコンウェハー上に約1μmの厚さになるようにスピンコーターで塗布し、110℃のホットプレート上で60秒間乾燥させた。得られたウェハーより樹脂分をかきとり、Tgを測定した。Tgの測定は、示差走査熱量計(株式会社TAインスツルメント製、示差走査熱量計(DSC)Q100)を用いて、窒素雰囲気下、温度範囲:−100〜200℃、昇温温度:10℃/分の条件で走査を行い、測定結果をガラス転移温度(Tg)とした。
<吸水性評価>
感光剤を加えていない感光性組成物を5インチシリコンウェハー上に約1μmの厚さになるようにスピンコーターで塗布し、110℃のホットプレート上で60秒間乾燥させた。得られたウェハーを85℃、湿度85%で24時間吸湿させ、重量変化により吸湿率を算出した。
<基板追従性評価>
感光性組成物を5インチシリコンウェハー上に約6μmの厚さになるようにスピンコーターで塗布し、110℃のホットプレート上で300秒間乾燥させた。キーエンス社製レーザーマイクロスコープ(VK−X200)を用いて、得られたウェハーの表面のクラックの有無を観察した。評価は、クラックが観察されなかったものを「○」、クラックが観察されたものを「×」とした。
Figure 0006425078
この結果、本発明に係る変性ノボラック型フェノール樹脂である変性ノボラック樹脂(1)及び(2)を含有する感光性組成物からなる塗膜(実施例3〜4)は、露光後のADRが2000Å/s以上と良好であり、感度と解像度も高く、吸湿性も低く、Tgが200℃超と充分に高く耐熱性も良好であった。これに対して、フェノール性水酸基に酸解離性基を導入していないノボラック樹脂(1)を含有する感光性組成物からなる塗膜(比較例2)では、感度、解像度、耐吸湿性、及び耐熱性はいずれも実施例3〜4と同程度に良好であったが、基板追従性に劣っていた。また、変性クレゾールノボラック樹脂である変性ノボラック樹脂(3)を含有する感光性組成物からなる塗膜(比較例3)では、解像度と基板追従性は良好であったが、ADR、感度、耐吸湿性、及び耐熱性のいずれもが実施例3〜4よりも悪かった。

Claims (9)

  1. 下記一般式(1)
    Figure 0006425078
    [式(1)中、R、R、及びRは、それぞれ独立して置換基を有していてもよい炭素原子数1〜8のアルキル基を表す。Rが複数存在する場合は、それらは同一でもよく異なっていてもよく、Rが複数存在する場合は、それらは同一でもよく異なっていてもよく、Rが複数存在する場合は、それらは同一でもよく異なっていてもよい。また、p、qは2であり、rは、0〜4の整数を表し、sは1又は2を表す。ただし、rとsの和は5以下である。]
    で表される化合物及び下記一般式(2)
    Figure 0006425078
    [式(2)中、R、R、R、p、及びqは、前記式(1)と同じであり、tは0〜5の整数を表す。]
    で表される化合物からなる群より選択される1種以上のフェノール系3核体化合物(A)と、下記一般式(3)
    Figure 0006425078
    [式(3)中、Rは水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。]
    で表されるアルデヒド類(B)と、を必須の反応原料とするノボラック型フェノール樹脂が有するフェノール性水酸基の少なくとも一部の水素原子が下記一般式(4u)
    Figure 0006425078
    [式(4u)中、Rは置換基を有していてもよい炭素原子数1〜10のアルキレン基を表し、naは1〜10の整数を表す。]
    で表される基、下記一般式(5u)
    Figure 0006425078
    [式(5u)中、Rb1及びRb2は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよく、相隣接しない1個以上のメチレン基が酸素原子で置換されていてもよい、炭素原子数1〜10のアルキレン基を表し、m1及びm2は、それぞれ独立して、0又は1を表す。]
    で表される基、下記一般式(4b)
    Figure 0006425078
    [式(4b)中、Rは置換基を有していてもよい炭素原子数1〜10のアルキレン基を表し、naは1〜10の整数を表す。(*)は、他のフェノール性水酸基由来の酸素原子と結合している部位である。]
    で表される基、又は下記一般式(5b)
    Figure 0006425078
    [式(5b)中、Rb1及びRb2は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよく、相隣接しない1個以上のメチレン基が酸素原子で置換されていてもよい、炭素原子数1〜10のアルキレン基を表し、m1及びm2は、それぞれ独立して、0又は1を表す。(*)は、他のフェノール性水酸基由来の酸素原子と結合している部位である。]
    で表される基のいずれかで置換されており、
    フェノール性水酸基由来の酸素原子と結合する前記一般式(4u)、(5u)、(4b)、(5b)で表される基の合計と−OH(フェノール性水酸基)との存在比率〔[(4u)+(5u)+(4b)+(5b)]/(OH)〕が、5/95〜50/50の範囲であることを特徴とする、変性ノボラック型フェノール樹脂。
  2. 前記一般式(4u)、(5u)、(4b)、(5b)で表される基が、それぞれ、下記式(4u−6)、(5u−1)、(4b−6)、(5b−1)
    Figure 0006425078
    で表される基である、請求項1記載の変性ノボラック型フェノール樹脂。
  3. 前記フェノール系3核体化合物(A)が、(1−1)、(1−2)、(1−7)、(1−8)、(1−13)、(1−14)、(2−1)、及び(2−2)
    Figure 0006425078
    [式中、R、R、及びRは、それぞれ独立して置換基を有していてもよい炭素原子数1〜8のアルキル基を表す。複数存在するRは、互いに同一でもよく異なっていてもよく、複数存在するRは、互いに同一でもよく異なっていてもよく、Rが複数存在する場合は、それらは同一でもよく異なっていてもよい。r1は0〜4の整数を表し、r2は0〜3の整数を表し、tは0〜5の整数を表す。]
    で表される化合物からなる群から選ばれる1種以上の化合物である、請求項1又は2に記載の変性ノボラック型フェノール樹脂。
  4. 前記フェノール系3核体化合物(A)が、前記式(1−1)又は(2−1)で表される化合物である、請求項3に記載の変性ノボラック型フェノール樹脂。
  5. 前記ノボラック型フェノール樹脂が、繰り返し単位として、下記一般式(I−1)
    Figure 0006425078
    [式(I−1)中、R及びRは、それぞれ独立して置換基を有していてもよい炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、複数存在するRは、互いに同一でもよく、異なっていてもよく、複数存在するRは、互いに同一でもよく、異なっていてもよい。Rは、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。]
    で表される構造部位(I−1)、下記一般式(I−2)
    Figure 0006425078
    [式(I−2)中、R、R、及びRは、前記式(I−1)と同じである。]
    で表される構造部位(I−2)、下記一般式(II−1)
    Figure 0006425078
    [式(II−1)中、R、R、及びRは、前記式(I−1)と同じである。]
    で表される構造部位(II−1)、及び下記一般式(II−2)
    Figure 0006425078
    [式(II−2)中、R、R、及びRは、前記式(I−1)と同じである。]
    で表される構造部位(II−2)からなる群より選択される1種以上の構造部位を有する、請求項1又は2に記載の変性ノボラック型フェノール樹脂。
  6. 前記変性ノボラック型フェノール樹脂の重量平均分子量(Mw)が1,000〜8,000の範囲である請求項1〜5の何れか1項記載の変性ノボラック型フェノール樹脂。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の変性ノボラック型フェノール樹脂と光酸発生剤とを含有する、感光性組成物。
  8. 請求項7に記載の感光性組成物からなるレジスト材料。
  9. 請求項8記載のレジスト材料からなるレジスト塗膜。
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