JP6424751B2 - ヒートポンプ式蒸気生成装置及びヒートポンプ式蒸気生成装置の運転方法 - Google Patents

ヒートポンプ式蒸気生成装置及びヒートポンプ式蒸気生成装置の運転方法 Download PDF

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本発明は、温水から熱を回収して蒸気を生成するヒートポンプ式蒸気生成装置及び該ヒートポンプ式蒸気生成装置の運転方法に関する。
蒸気生成装置の一つとして、工場排水や使用済冷却水等の排温水等の温水から熱を回収して蒸気を生成するヒートポンプ式蒸気生成装置がある(例えば特許文献1参照)。ヒートポンプ式蒸気生成装置は、ヒートポンプ部の蒸発器を排熱回収器として機能させ、ここで熱源温水から熱を冷媒に回収し、回収した熱を利用して凝縮器で被加熱水を加熱して蒸気を生成するため、ボイラ設備等を利用して蒸気を発生させる燃焼系蒸気生成装置に比べてランニングコストやCOの排出量を低減できるメリットがある。
特開2012−42205号公報
ところで、上記のようなヒートポンプ式蒸気生成装置に備えられる圧縮機として、多気筒のピストンを駆動するクランクシャフトに冷凍機油ポンプを直結し、この冷凍機油ポンプで圧縮機内各部への給油を行って潤滑する構成がある。
この構成の圧縮機を用いたヒートポンプ式蒸気生成装置では、その起動時、圧縮機の内部に封入された冷凍機油の温度や粘度によっては、起動後の規定時間内、例えば90秒以内に冷凍機油ポンプの油圧が規定値まで上昇せず、圧縮機のクランクシャフト、ピストン及びシャフトシール等に冷凍機油が円滑に供給されず、潤滑不良を起こす懸念がある。そこで、起動時の冷凍機油ポンプでの油圧を確保するため、起動時に圧縮機の運転回転数を大きく上昇させることも考えられるが、冷媒経路内での冷媒循環量が急激に上昇して圧縮機吸入側で液圧縮を生じる懸念があると共に、圧縮機の吸入側圧力が負圧となってシャフトシールから圧縮機内部に空気が進入する懸念がある。
このため、従来は、圧縮機の起動時はその圧縮機に規定された最低回転数で運転を行うものとしているが、上記のような潤滑不良を生じる懸念があり、起動時の圧縮機内部での良好な潤滑性能を確保しつつ、液圧縮や負圧による空気進入等の不具合の発生を防止できる構成が要望されている。
本発明は、上記従来技術の課題を考慮してなされたものであり、不具合の発生を防止しつつ、圧縮機の起動時に冷凍機油ポンプの油圧を速やかに上昇させることができるヒートポンプ式蒸気生成装置及び該ヒートポンプ式蒸気生成装置の運転方法を提供することを目的とする。
本発明に係るヒートポンプ式蒸気生成装置は、冷媒を圧縮する圧縮機、該圧縮機で圧縮された冷媒を凝縮させる凝縮器、該凝縮器を出た冷媒を減圧する膨張機構、及び、温水から回収した熱で冷媒を蒸発させる蒸発器を環状に接続したヒートポンプ部と、前記凝縮器に被加熱水を供給し、該被加熱水を前記冷媒によって加熱して蒸気を生成する蒸気生成部とを備えるヒートポンプ式蒸気生成装置であって、前記圧縮機は、複数の気筒のうちの一部の気筒の冷媒吸入経路を閉塞することで圧縮容量を可変制御する容量制御機構と、各気筒のピストンを駆動するクランクシャフトに連結された冷凍機油ポンプとを有する多気筒往復式圧縮機であり、前記圧縮機の起動時に、前記容量制御機構を駆動して該圧縮機の一部の気筒を休止させ、前記容量制御機構による気筒の休止を行わない起動条件における起動回転数より高い運転回転数で前記圧縮機を運転する、気筒休止起動モードを実行する制御手段を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、制御手段によって気筒休止起動モードが実行されると、圧縮機の一部の気筒が休止されると共に、圧縮機の運転回転数が起動回転数よりも高くなるように制御される。これにより、圧縮機の運転回転数を確保して冷凍機油ポンプの給油圧力を速やかに上昇させることができ、起動時の圧縮機のクランクシャフトやピストンの潤滑不良の発生を防止できる。しかもこの気筒休止起動モードでは、圧縮機の一部の気筒を休止させることで起動に適した圧縮容積を担保することができる。これにより、圧縮機の吸入側での液圧縮の発生を防止することができると共に、圧縮機の吸入側圧力が負圧となって例えばシャフトシールから圧縮機の内部へと空気が進入する不具合の発生も防止できる。特に、当該ヒートポンプ式蒸気生成装置では、ヒートポンプ部の熱源として排水等の温水を利用し、この温水から回収した熱で蒸気生成部で蒸気を生成するため、熱源となる温水の流量や温度が変動し易く、起動時の圧縮機のオンオフ頻度が一般的なヒートポンプ装置よりも増加する傾向にある。そこで、起動時に気筒休止起動モードを実行することで、圧縮機の損傷を防いで円滑な運転を行うことができる。
前記制御手段は、前記容量制御機構による気筒の休止を行わずに該圧縮機を前記起動回転数で運転する起動モードをさらに備え、前記気筒休止起動モードと前記起動モードとを選択的に実行する構成であってもよい。そうすると、圧縮機の状態に応じて起動時の制御モードを起動モードと気筒休止起動モードとで使い分けることができる。その結果、気筒休止起動モードを実行しなくても冷凍機油ポンプの給油圧力を速やかに上昇できるような条件の場合は通常の起動モードを実行することで、圧縮機の運転回転数を起動回転数に抑え、消費電力を抑制することができる。一方、冷凍機油ポンプの給油圧力の速やかな上昇が見込めない条件の場合は気筒休止起動モードを実行することで、圧縮機内部を良好に潤滑することができる。
前記制御手段は、前記ヒートポンプ部が起動された際に前記起動モードを実行し、該起動モードの実行中に前記冷凍機油ポンプの給油圧力が規定値未満である状態が設定時間継続した場合に前記気筒休止起動モードに移行させる構成であってもよい。そうすると、制御部は圧縮機が起動されると先ず起動モードを実行させ、その際の冷凍機油ポンプの給油圧力の上昇度合いを監視しながら気筒休止起動モードへの移行を判断する。これにより、起動モードでは圧縮機を起動回転数で駆動するため、消費電力を抑えて運転コストを抑制できる一方、必要に応じて気筒休止起動モードに移行することで圧縮機内部での潤滑不良の発生を防止できる。
前記制御手段は、前記圧縮機が起動された際に前記気筒休止起動モードの実行の要否判定を行い、前記気筒休止起動モードを実行必要と判定した場合は該気筒休止起動モードを実行し、前記気筒休止起動モードを実行不要と判定した場合は前記起動モードを実行する構成であってもよい。そうすると、圧縮機内部での潤滑不良の発生が予測される状態では気筒休止起動モードを実行して良好な潤滑を行うことができる一方、圧縮機内部での潤滑不良の発生が生じないと予測される状態では通常の起動モードを実行し、運転コストを抑制できる。
前記制御手段は、前記圧縮機の前回の運転終了から今回の起動までの待機時間、前記圧縮機の起動時の前記冷凍機油ポンプの給油圧力、前記圧縮機の起動時の前記冷凍機油ポンプに吸入される冷凍機油温度、及び、前記圧縮機の本体温度のうちの、少なくとも1つの条件を用いて前記要否判定を行う構成としてもよい。
前記気筒休止起動モードでは、前記圧縮機の気筒数に対する休止気筒数の比率と、前記圧縮機の起動回転数に対する運転回転数の増加比率との間に相関関係が設定されてもよい。すなわち、例えば4気筒の圧縮機の2気筒を容量制御機構によって休止させた際には、圧縮機の運転回転数を起動回転数の2倍に設定する。これにより、気筒休止起動モードにおいても圧縮容積が維持されるため、ヒートポンプ部での冷媒循環量が変わらずに液圧縮等の不具合の発生を防止しつつ、給油圧力を速やかに上昇させることができる。
また、本発明に係るヒートポンプ式蒸気生成装置の運転方法は、圧縮機、凝縮器、膨張機構及び蒸発器が環状に接続され、冷媒が流通するヒートポンプ部を用いて温水から熱を回収し、回収した熱を被加熱水に伝達して蒸気を生成するヒートポンプ式蒸気生成装置の運転方法であって、前記圧縮機の起動時に、該圧縮機の一部の気筒を休止させると共に、該圧縮機の運転回転数を起動回転数より高い回転数で運転することを特徴とする。
前記圧縮機の起動時に、気筒の休止を行わずに該圧縮機を起動回転数で運転する起動モードと、該圧縮機の一部の気筒を休止させると共に、該圧縮機の運転回転数を起動回転数より高い回転数で運転する気筒休止起動モードとを選択的に実行してもよい。
前記ヒートポンプ部が起動された際に前記起動モードを実行し、該起動モードの実行中に前記冷凍機油ポンプの給油圧力が規定値未満である状態が設定時間継続した場合に前記気筒休止起動モードに移行させてもよい。
前記圧縮機が起動された際に前記気筒休止起動モードの実行の要否判定を行い、前記気筒休止起動モードを実行必要と判定した場合は該気筒休止起動モードを実行し、前記気筒休止起動モードを実行不要と判定した場合は前記起動モードを実行してもよい。
本発明によれば、気筒休止起動モードを実行することで、圧縮機の運転回転数を確保して冷凍機油ポンプの給油圧力を速やかに上昇させることができ、起動時の圧縮機のクランクシャフトやピストンの潤滑不良の発生を防止できる。しかもこの気筒休止起動モードでは、圧縮機の一部の気筒を休止させることで起動に適した圧縮容積を担保することができるため、液圧縮の発生や圧縮機の内部への空気の進入等の不具合の発生を防止できる。
本発明の一実施形態に係るヒートポンプ式蒸気生成装置の全体構成図である。 特有の特性を持つ冷媒の一例としてのR245faのP−h線図である。 圧縮機の構成例を示す一部断面側面図である。 ヒートポンプ式蒸気生成装置の圧縮機の第1の起動制御方法を示すフローチャートである。 ヒートポンプ式蒸気生成装置の圧縮機の第2の起動制御方法を示すフローチャートである。 ヒートポンプ式蒸気生成装置の圧縮機の第3の起動制御方法を示すフローチャートである。
以下、本発明に係るヒートポンプ式蒸気生成装置について、その運転制御方法を例示して好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るヒートポンプ式蒸気生成装置10の全体構成図である。ヒートポンプ式蒸気生成装置10は、工場排水等の温水から排熱を回収し、回収した排熱を利用して水蒸気を生成するシステムであり、生成した水蒸気は乾燥装置や殺菌装置等の外部の蒸気利用設備に送られる。
図1に示すように、ヒートポンプ式蒸気生成装置10は、水を蒸発させて水蒸気を生成し、外部へと送り出す蒸気生成部12と、温水供給部14によって供給される温水(熱源温水)から熱を回収し、この熱を蒸気生成部12での蒸気生成のための熱源として供給するヒートポンプ部16と、システムの制御を行う制御部18とを備える。
ヒートポンプ部16は、冷媒を圧縮する圧縮機20と、圧縮機20で圧縮された冷媒を凝縮させる凝縮器22と、凝縮器22を出た冷媒を減圧する膨張機構24と、温水から熱を回収して冷媒を蒸発させる蒸発器26とを環状に接続し、冷媒を循環させる冷凍サイクル装置である。本実施形態では、凝縮器22の出口側と膨張機構24の入口側との間に加熱器28を接続している。膨張機構24は、例えば電子膨張弁である。
圧縮機20で圧縮されて高温高圧となった冷媒は、凝縮器22で蒸気生成部12を循環する水と熱交換して冷却され凝縮する。凝縮器22を出た冷媒は、加熱器28で給水経路30を流れる水を予熱してさらに冷却された後、膨張機構24で断熱膨張され、蒸発器26で温水供給部14の温水経路32を流れる温水から吸熱して蒸発して圧縮機20へと戻る。
ヒートポンプ部16の冷媒経路には、圧縮機20の吸入側の冷媒の圧力及び温度をそれぞれ検出する吸入圧力センサ34及び吸入温度センサ35と、圧縮機20の吐出側の冷媒の圧力及び温度をそれぞれ検出する吐出圧力センサ36及び吐出温度センサ37と、膨張機構24の入口側の冷媒の温度を検出する入口温度センサ38とが設置されている。圧縮機20は制御部18の制御下に、各センサ34〜38の検出値に基づきインバータ(INV)40を介してその運転回転数が制御される。圧縮機20の運転回転数は、その起動(始動)時には制御部18による起動モード及び気筒休止起動モードによっても制御されるが、詳細は後述する。
本実施形態の場合、ヒートポンプ部16の冷媒経路に封入する冷媒として、P−h線図上での等エントロピー線が低圧側では過熱域にあり、高圧側では飽和ガス線と2点以上の交点若しくは接点を有する特性を持つ単一冷媒及び混合冷媒を含む冷媒を用いている。このような特有の特性を持つ冷媒としては、例えば図2に示すようなP−h線図上での等エントロピー線が低圧側では過熱域にあり、高圧側では飽和ガス線と2点以上の交点若しくは接点を有する冷媒であるR245faを用いることができる。例えば、図2において、等エントロピー線であるA線と飽和ガス線とは、2つの交点であるA1点及びA2点で交差している。
蒸気生成部12は、ヒートポンプ部16を循環する冷媒を熱源として水を蒸発させて蒸気を生成する凝縮器22と、凝縮器22で生成される水と蒸気を含む気液二相流を蒸気と水とに分離する水蒸気分離器42と、水蒸気分離器42で分離された蒸気を外部の蒸気利用設備に供給する蒸気供給経路44と、水蒸気分離器42で分離された水を給水経路30から供給される水と合流させて凝縮器22から水蒸気分離器42へと導く水循環経路46とを有する。
水蒸気分離器42は、鉛直方向に沿った円筒状容器で構成され、下端壁に接続された水循環経路46に接続された給水経路30から水が給水補給されることで容器内部に水を貯留する。給水経路30は、図示しない水道管や水タンクからの水(給水)を給水ポンプ48によって加熱器28を経て水循環経路46まで導入する。給水ポンプ48は制御部18の制御下に、水蒸気分離器42内に貯留された水の水位を測定する水位センサ50の検出値(水位)に基づきインバータ(INV)52を介してその運転回転数が制御される。水蒸気分離器42には、内部の蒸気圧が所定圧力以上になった際に開放される圧力逃がし弁54が接続されている。
水循環経路46は、水蒸気分離器42の下端壁から凝縮器22までを連通する液管46aと、凝縮器22から水蒸気分離器42の上部側壁までを連通する蒸気管46bとから構成されている。液管46aには水が流通し、蒸気管46bには水及び蒸気を含む気液二相流が流通する。液管46aには循環ポンプ56が設けられている。循環ポンプ56は制御部18の制御下に、インバータ(INV)58を介してその運転回転数が制御される。
蒸気供給経路44は、水蒸気分離器42の上端壁に接続され、蒸気管46bから当該水蒸気分離器42内に供給され、ここで水が分離された後の蒸気を外部に送り出す経路である。蒸気供給経路44には、流れる蒸気の圧力を調整する圧力調整弁60が設置されている。圧力調整弁60は制御部18の制御下に、圧力センサ62で測定される水蒸気分離器42内の蒸気圧力に基づきその開度が調整される。圧力調整弁60の開度を適宜調整することにより、当該ヒートポンプ式蒸気生成装置10から外部に送り出される蒸気の流量や圧力を制御できる。
制御部(制御手段)18は、各センサ34〜38の検出値に基づき圧縮機20の運転制御を行うことで、ヒートポンプ部16の出力を制御する制御装置であり、上記のように給水ポンプ48、循環ポンプ56及び圧力調整弁60の制御を行うものであってもよいが、これら蒸気生成部12側は図示しない別の制御部によって制御してもよい。
制御部18は、さらに圧縮機20の起動時に、その運転回転数を制御する起動モードと、図3に示すように圧縮機20に設けられた容量制御機構64を制御して一部の気筒20aを休止させた気筒休止起動モードとを選択的に実行させる機能を有する。
そこで、次に圧縮機20の具体的な構成例を説明する。図3は、圧縮機20の構成例を示す一部断面側面図である。
図3に示すように、圧縮機20は、ピストン20bが進退可能に配設された複数の気筒20aと、各気筒20aのピストン20bを進退駆動するクランクシャフト20cとをクランクケース20d及びその上部に連結されるシリンダヘッド20eの内部に収容した構成からなる多気筒往復式圧縮機であり、一部の気筒20aの冷媒吸入経路を閉塞することでその圧縮容量(排気量)を可変制御する容量制御機構64を備える。本実施形態の圧縮機20は4本の気筒20aを有した4気筒の構成であり、そのうち2気筒を容量制御機構64によって休止させるものとした。圧縮機20は、4気筒以外、例えば6気筒であってもよく、この場合には容量制御機構64は例えば2気筒或いは4気筒を休止可能に構成される。
クランクシャフト20cの一端側は、シャフトシール65を介してプーリ66に連結されている。プーリ66には、外部のモータやエンジン等の駆動源からの動力が図示しないベルトを介して伝達され、これによりクランクシャフト20cが回転駆動される。つまり、圧縮機20は開放型の構成である。
クランクシャフト20cの他端側には、冷凍機油ポンプ68のロータが連結されている。冷凍機油ポンプ68は、クランクケース20d内に封入された冷凍機油を循環させるためのポンプであり、クランクシャフト20cの回転によって回転するロータによる吸入力及び吐出力によってクランクケース20d内の各要素、例えばクランクシャフト20c、各ピストン20b及びシャフトシール65に冷凍機油を供給する。従って、冷凍機油ポンプ68の運転回転数は圧縮機20の運転回転数と一致する。
冷凍機油ポンプ68による具体的な給油経路Aは、例えば図3中に破線で示すように形成される。すなわち冷凍機油ポンプ68は、クランクケース20dの底部に貯留されたオイル溜まりにある冷凍機油を吸入ポート68aから吸入すると共に吐出ポート68bから吐出し、クランクシャフト20c内に形成された経路を介して各ピストン20bやシャフトシール65に供給して潤滑し、潤滑後の冷凍機油は再びオイル溜まりから吸入ポート68aへと循環する経路を形成する。
冷凍機油ポンプ68の吸入ポート68a及び吐出ポート68bにはそれぞれ圧力検出部となる油圧センサ69a,69bが設けられ、その検出結果は制御部18に送信される。制御部18では、油圧センサ69aと油圧センサ69bの検出値の差である差圧を給油圧力として算出する。給油圧力は、吐出ポート68bでの油圧センサ69bの検出値から図示しない圧力センサによって検出されるクランクケース20d内のガス圧力を引いた差圧として求めることもできる。
シリンダヘッド20eに形成されたシリンダ20fに進退可能に挿入された各気筒20aのピストン20bは、冷媒経路からの冷媒を吸込口70から吸入弁72を介して圧縮室内に吸込んで圧縮し、吐出弁74を介して吐出口76から冷媒経路へと吐出する。本実施形態の容量制御機構64は電磁弁で構成され、この電磁弁が制御部18による制御下に駆動制御されることで、気筒休止の対象となる気筒20aの吸入弁72を閉塞固定し、圧縮室内への冷媒の吸込みを規制することで圧縮動作を休止させるものである。
以上のように構成されたヒートポンプ式蒸気生成装置10では、その定常運転時、ヒートポンプ部16によって温水供給部14の温水経路32を流れる温水の熱を蒸発器26で冷媒に回収し、冷媒に回収した熱を凝縮器22で蒸気生成部12の給水経路30を流れる水に移動させて蒸気を生成する。これにより、排熱を効率的に回収して利用し、高い省エネ性能が発揮される。
このようなヒートポンプ式蒸気生成装置10では、その起動時、制御部18によって以下の第1〜第3の起動制御方法を実行する運転方法を有する。これによりで、圧縮機20内の冷凍機油の温度や粘度の状態に関わらず、冷凍機油ポンプ68による給油圧力(油圧)を速やかに上昇させ、クランクシャフト20c、ピストン20b及びシャフトシール65等に冷凍機油を円滑に循環させ、同時にヒートポンプ部16での冷媒循環量も適正に制御して圧縮機20での冷媒の液圧縮を防止する。
図4は、ヒートポンプ式蒸気生成装置10の圧縮機20の第1の起動制御方法を示すフローチャートである。
第1の起動制御方法では、ヒートポンプ式蒸気生成装置10が運転開始されると、制御部18は圧縮機20を起動させ(ステップS1)、先ず起動モードを実行する(ステップS2)。
この起動モードは、容量制御機構64を駆動しない一般的な起動運転を行う制御モードであり、制御部18は圧縮機20の運転回転数を起動回転数に制御する(ステップS3)。起動回転数とは、圧縮機20の種類毎に予め規定された最低回転数、及び冷凍機油ポンプ68による各要素への給油を確保可能な最低の運転回転数の両方を満たす最低回転数である。つまり起動回転数未満で圧縮機20を運転した場合は、冷凍機油ポンプ68が所望の性能を発揮せず、各要素への給油が不足して潤滑不良を生じる懸念がある。
圧縮機20が起動モードで運転されると、制御部18は冷凍機油ポンプ68による給油圧力を検出し(ステップS4)、給油圧力が規定値以上である場合は(ステップS4のNo)、吐出圧力センサ36及び吐出温度センサ37の検出値に基づき圧縮機20の吐出側過熱度を求め、求めた吐出側過熱度が規定値以上となった場合に(ステップS11のYes)、通常運転モードに移行する(ステップS12)。この給油圧力の規定値とは、例えば圧縮機20の各要素の良好な潤滑に必要な最低限の油圧を示し、規定値以上であれば良好な潤滑が行われているものとして通常運転モードに移行するものとしている。また、給油圧力の規定は一つの所定値でよいが、例えば冷凍機油温度に応じて変更してもよい。なお、ステップS11で吐出側過熱度が規定値未満である場合には(ステップS11のNo)、ステップS3に戻る。このステップS11での吐出側過熱度の判定は省略してもよい。
通常運転モードは、ヒートポンプ部16の起動処理が完了した後の定常運転中に実行される制御モードであり、例えば膨張機構24の開度を調整することで吐出圧力センサ36及び吐出温度センサ37の検出値に基づき圧縮機20の吐出側の冷媒状態を所定値以上の過熱度に調整しながら運転を継続する。
一方、ステップS4で検出された給油圧力が規定値未満である場合は(ステップS4のYes)、続いて圧縮機20の起動からの運転時間が設定時間を経過したか否かを判定し(ステップS5)、設定時間を経過していない場合はステップS4,S5を継続する(ステップS5のNo)。そして、給油圧力が規定値未満の状態で設定時間を経過した場合は(ステップS5のYes)、気筒休止起動モードに移行する(ステップS6)。なお、ステップS5での設定時間は、圧縮機20の起動開始後に給油圧力が規定値以上とならなかった場合にクランクシャフト20c、ピストン20b及びシャフトシール65等の潤滑不良を生じる可能性がある規定時間(例えば、90秒間)を参考にして設定され、例えばこの規定時間よりも短い30秒程度に設定される。
気筒休止起動モードは、容量制御機構64を駆動した起動運転を行う制御モードであり、制御部18は容量制御機構64を制御して圧縮機20の一部の気筒20aを休止させると共に(ステップS7)、圧縮機20の運転回転数を起動モードでの運転回転数である起動回転数より高い回転数(設定回転数)に制御する(ステップS8)。
本実施形態の気筒休止起動モードでは、4気筒の圧縮機20の2気筒を容量制御機構64によって休止させる一方、設定回転数を起動モード時の起動回転数の2倍に設定する。その結果、気筒休止起動モードでは、起動モード時に比べて圧縮機20の駆動されている気筒20aの数は半分になるが、運転回転数が2倍となったことから圧縮容積は維持され、ヒートポンプ部16での冷媒循環量が変わらず、実質的に起動モードと同等な起動処理が実行される。その結果、冷凍機油ポンプ68の駆動回転数が起動モード時の2倍となって給油圧力が上昇するため、クランクシャフト20c、ピストン20b及びシャフトシール65等に良好に冷凍機油を供給することができ、これらの潤滑不良を回避できる。しかも圧縮機20の運転回転数を増大させてはいるが、ヒートポンプ部16での冷媒循環量は起動モード時と同等に維持されるため、圧縮機20の吸入側での液圧縮の発生を防止することができると共に、圧縮機20の吸入側圧力が負圧となってシャフトシール65から圧縮機20の内部へと空気が進入する事態も回避できる。
このような気筒休止起動モードで圧縮機20が運転されると、制御部18は冷凍機油ポンプ68による給油圧力を検出し(ステップS9)、給油圧力が規定値未満である場合は給油圧力の検出及び判定を継続する(ステップS9のNo)。この給油圧力の規定値とは、例えば圧縮機20の各要素の良好な潤滑に必要な最低限の油圧を示し、規定値未満である場合は良好な潤滑が行われていないものとして気筒休止起動モードを継続するものとしている。この場合の給油圧力の規定も一つの所定値でよいが、例えば冷凍機油温度に応じて変更してもよい。
一方、ステップS9で検出された給油圧力が規定値以上である場合は(ステップS9のYes)、続いて圧縮機20の吐出側過熱度が規定値以上であるか否かを判定し(ステップS11)、規定値以上となった場合に(ステップS11のYes)、通常運転モードに移行する(ステップS12)。なお、ステップS11で吐出側過熱度が規定値未満である場合には(ステップS11のNo)、ステップS3に戻る。ここのステップS11での吐出側過熱度の判定は省略してもよい。また、ステップS9とステップS11との間でステップS2及びS3と同様な起動モードに移行してもよい(ステップS10)。
従って、第1の起動制御方法では、圧縮機20が起動されると先ず起動モードが開始され、その際の冷凍機油ポンプ68の給油圧力の上昇度合いを監視しながら気筒休止起動モードへの移行を判断する。これにより、起動モードは圧縮機20を起動回転数で駆動するため、消費電力を抑えて運転コストを抑制できる一方、必要に応じて気筒休止起動モードに移行することで圧縮機20内部での潤滑不良の発生を防止できる。
図5は、ヒートポンプ式蒸気生成装置10の圧縮機20の第2の起動制御方法を示すフローチャートである。
第2の起動制御方法では、ヒートポンプ式蒸気生成装置10が運転開始されると、制御部18は圧縮機20を起動させ(ステップS21)、気筒休止起動モードの実行の要否判定を行う(ステップS22)。
ステップS22の要否判定は、例えば圧縮機20(ヒートポンプ式蒸気生成装置10)の前回の運転終了から今回の起動までの待機時間(条件1)、油圧センサ69a,69bによって検出されるヒートポンプ部16の起動時の冷凍機油ポンプ68の給油圧力(条件2)、温度センサ80(図3参照)によって測定されるヒートポンプ部16の起動時の冷凍機油ポンプ68に吸入される冷凍機油温度(条件3)、及び、温度センサ82(図3参照)によって測定される圧縮機20の本体温度(条件4)のうちの、少なくとも1つの条件を用いて行われる。
例えば条件1では、前回の運転終了から今回の起動までの待機時間が所定時間以上の場合は圧縮機20が十分に冷えており、冷凍機油の温度が低くて粘度が高いため、給油圧力が上がり難いと判定できる反面、前回の運転終了から今回の起動までの待機時間が所定時間未満の場合であっても、圧縮機20が相当に高温であり、冷凍機油の温度が高くて粘度が低いため、給油圧力が上がり難いと判定することもでき、このような条件の設定は当該ヒートポンプ式蒸気生成装置10の使用条件等によって適宜設定すればよい。また条件2〜4についても、条件1の場合と略同様に冷凍機油の温度や粘性を考慮した判定条件が設定される。
ステップS22で給油圧力の速やかな上昇が見込めず、気筒休止制御モードを実行する必要があると判定された場合は(ステップS22のYes)、続いてステップS23〜S26による気筒休止制御モードが実行される。これらステップS23〜S26は、上記した第1の起動制御方法での気筒休止起動モード(図4中のステップS6〜S9)と同様であるため、詳細な説明は省略する。また、ステップS26に続けて図4中のステップS10及びS11と同様な制御ステップを実行してもよい。
そして、ステップS26で検出された給油圧力が規定値以上である場合は(ステップS26のYes)、通常運転モードに移行する(ステップS29)。この通常運転モードについても上記した第1の起動制御方法での通常運転モード(図4中のステップS12)と同様である。
一方、ステップS22で給油圧力の速やかな上昇が見込め、気筒休止制御モードを実行する必要がないと判定された場合は(ステップS22のNo)、制御部18は起動モードを実行し(ステップS27)、圧縮機20の運転回転数を起動回転数に制御する(ステップS28)。これらステップS27〜S28は、上記した第1の起動制御方法での起動モード(図4中のステップS2〜S3)と同様であるため、詳細な説明は省略する。そして、起動モードの終了後は、通常運転モードに移行する(ステップS29)。この起動モードから通常運転モードへの移行についても、上記した第1の起動制御方法でのステップS4と同様に給油圧力が所定値以上になった際に実行してもよく、ステップS11と同様に圧縮機20の吐出側の過熱度が規定値以上となった際に実行してもよい。
従って、第2の起動制御方法では、圧縮機20が起動されると先ず気筒休止起動モードの要否判定を行うため、圧縮機20内部での潤滑不良の発生が予測される状態では気筒休止起動モードを実行して良好な潤滑を行うことができる一方、圧縮機20内部での潤滑不良の発生が生じないと予測される状態では通常の起動モードを実行し、運転コストを抑制できる。
図6は、ヒートポンプ式蒸気生成装置10の圧縮機20の第3の起動制御方法を示すフローチャートである。
第3の起動制御方法では、制御部18は、通常の起動モードを実行せず或いは通常の起動モードのプログラム自体を持たず、気筒休止起動モードのみが実行される。すなわち、図6中のステップS41は図4中のステップS1と同様であり、図6中のステップS42〜S45は図4中のステップS6〜S9と同様である。また、ステップS45に続けて図4中のステップS11と同様な制御ステップを実行した後、ステップS46に移行するようにしてもよい。ステップS46は、図4中のステップS12と同様である。
従って、第3の起動制御方法では、圧縮機20が起動されると必ず気筒休止起動モードが実行されるため、圧縮機20内部での潤滑不良の発生を防止できる。
以上のように、本実施形態に係るヒートポンプ式蒸気生成装置10は、ヒートポンプ部16と蒸気生成部12とを備え、圧縮機20は、複数の気筒20aのうちの一部の気筒20aの冷媒吸入経路を閉塞することで圧縮容量を可変制御する容量制御機構64と、各気筒20aのピストン20bを駆動するクランクシャフト20cに連結された冷凍機油ポンプ68とを有する多気筒往復式圧縮機であり、この圧縮機20の起動時に、容量制御機構64を駆動して圧縮機20の一部の気筒20aを休止させると共に、圧縮機20の運転回転数を起動回転数より高く設定する気筒休止起動モードを実行する制御部18を備える。
従って、ヒートポンプ式蒸気生成装置10では、制御部18によって気筒休止起動モードが実行されると、圧縮機20の一部の気筒20aが休止されると共に、圧縮機20の運転回転数が起動回転数よりも高くなるように制御される。これにより、圧縮機20の運転回転数を確保して冷凍機油ポンプ68の給油圧力を速やかに上昇させることができ、起動時の圧縮機20のクランクシャフト20cやピストン20bの潤滑不良の発生を防止できる。しかもこの気筒休止起動モードでは、圧縮機20の一部の気筒20aを休止させることで起動に適した圧縮容積を担保することができる。これにより、圧縮機20の吸入側での液圧縮の発生を防止することができると共に、圧縮機20の吸入側圧力が負圧となってシャフトシール65から圧縮機20の内部へと空気が進入する不具合の発生も防止できる。
特に、当該ヒートポンプ式蒸気生成装置10は、ヒートポンプ部16の熱源として温水経路32から供給される工場排水等の温水を利用し、この温水から回収した熱で蒸気生成部12で蒸気を生成するため、熱源となる温水の流量や温度が変動し易く、起動時の圧縮機20のオンオフ頻度が一般的なヒートポンプ装置よりも増加する傾向にある。そこで、起動時に気筒休止起動モードを実行することで、圧縮機20の損傷を防いで円滑な運転を行うことができる。
当該ヒートポンプ式蒸気生成装置10では、ヒートポンプ部16を循環する冷媒として、P−h線図上での等エントロピー線が低圧側では過熱域にあり、高圧側では飽和ガス線と2点以上の交点若しくは接点を有する特性を有するものを用いている。このような特性を持つ冷媒を用いた場合、吸入側が過熱状態にあっても過熱の度合いによっては圧縮機20の圧縮行程中に冷媒が液化し液圧縮する可能性がある等、一般的な冷媒よりも液圧縮発生の懸念が大きいが、起動時に気筒休止起動モードを実行することで液圧縮の発生を防止できる。しかもこのような特性を有する冷媒では、起動時に圧縮機20の運転回転数を大きく上げてしまうと吸入側圧力が負圧となり易く、シャフトシール65からの空気進入の懸念が一層大きくなるが、気筒休止運転モードを実行することでこのような不具合を回避しつつ冷凍機油ポンプ68の給油圧力を速やかに上昇させることができる。
当該ヒートポンプ式蒸気生成装置10の気筒休止起動モードでは、圧縮機20の気筒20a数に対する休止気筒数の比率と、圧縮機20の起動回転数に対する運転回転数の増加比率との間に相関関係が設定されている。すなわち、4気筒の圧縮機20の2気筒を容量制御機構64によって休止させた際には、圧縮機20の運転回転数を起動モード時の運転回転数(起動回転数)の2倍に設定する。これにより、気筒休止起動モードにおいても圧縮容積が維持されるため、ヒートポンプ部16での冷媒循環量が変わらずに液圧縮等の不具合の発生を防止しつつ、給油圧力を速やかに上昇させることができる。従って、例えば圧縮機20が6気筒であって2気筒を休止させる場合、運転回転数は起動回転数の4/3倍に設定し、6気筒中の4気筒を休止させる場合、運転回転数は起動回転数の5/3倍に設定すれば、起動モード時と同等な圧縮容積が維持される。
当該ヒートポンプ式蒸気生成装置10において、制御部18は、圧縮機20の起動時に、容量制御機構64による気筒20aの休止を行わずに該圧縮機20を気筒休止起動モードよりも低い運転回転数、例えば起動回転数で運転する起動モードと、気筒休止起動モードとを選択的に実行する。これにより、圧縮機20の状態に応じて起動時の制御モードを起動モードと気筒休止起動モードとで使い分けることができる。その結果、気筒休止起動モードを実行しなくても冷凍機油ポンプ68の給油圧力を速やかに上昇できるような条件の場合は通常の起動モードを実行することで、圧縮機20の運転回転数を抑え、消費電力を抑制することができる。一方、冷凍機油ポンプ68の給油圧力の速やかな上昇が見込めない条件の場合は気筒休止起動モードを実行することで、圧縮機20内部を良好に潤滑することができる。
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
10 ヒートポンプ式蒸気生成装置
12 蒸気生成部
14 温水供給部
16 ヒートポンプ部
18 制御部
20 圧縮機
20a 気筒
20b ピストン
20c クランクシャフト
20d クランクケース
20e シリンダヘッド
20f シリンダ
22 凝縮器
24 膨張機構
26 蒸発器
28 加熱器
30 給水経路
32 温水経路
40,52,58 インバータ
42 水蒸気分離器
44 蒸気供給経路
46 水循環経路
65 シャフトシール
68 冷凍機油ポンプ
68a 吸入ポート
68b 吐出ポート
70 吸込口
72 吸入弁
74 吐出弁
76 吐出口

Claims (10)

  1. 冷媒を圧縮する圧縮機、該圧縮機で圧縮された冷媒を凝縮させる凝縮器、該凝縮器を出た冷媒を減圧する膨張機構、及び、温水から回収した熱で冷媒を蒸発させる蒸発器を環状に接続したヒートポンプ部と、
    前記凝縮器に被加熱水を供給し、該被加熱水を前記冷媒によって加熱して蒸気を生成する蒸気生成部とを備えるヒートポンプ式蒸気生成装置であって、
    前記圧縮機は、複数の気筒のうちの一部の気筒の冷媒吸入経路を閉塞することで圧縮容量を可変制御する容量制御機構と、各気筒のピストンを駆動するクランクシャフトに連結された冷凍機油ポンプとを有する多気筒往復式圧縮機であり、
    前記圧縮機の起動時に、前記容量制御機構を駆動して該圧縮機の一部の気筒を休止させ、前記容量制御機構による気筒の休止を行わない起動条件における起動回転数より高い運転回転数で前記圧縮機を運転する、気筒休止起動モードを実行する制御手段を備えることを特徴とするヒートポンプ式蒸気生成装置。
  2. 請求項1記載のヒートポンプ式蒸気生成装置において、
    前記制御手段は、前記容量制御機構による気筒の休止を行わずに該圧縮機を前記起動回転数で運転する起動モードをさらに備え、前記気筒休止起動モードと前記起動モードとを選択的に実行することを特徴とするヒートポンプ式蒸気生成装置。
  3. 請求項2記載のヒートポンプ式蒸気生成装置において、
    前記制御手段は、前記ヒートポンプ部が起動された際に前記起動モードを実行し、該起動モードの実行中に前記冷凍機油ポンプの給油圧力が規定値未満である状態が設定時間継続した場合に前記気筒休止起動モードに移行させることを特徴とするヒートポンプ式蒸気生成装置。
  4. 請求項2記載のヒートポンプ式蒸気生成装置において、
    前記制御手段は、前記圧縮機が起動された際に前記気筒休止起動モードの実行の要否判定を行い、前記気筒休止起動モードを実行必要と判定した場合は該気筒休止起動モードを実行し、前記気筒休止起動モードを実行不要と判定した場合は前記起動モードを実行することを特徴とするヒートポンプ式蒸気生成装置。
  5. 請求項4記載のヒートポンプ式蒸気生成装置において、
    前記制御手段は、前記圧縮機の前回の運転終了から今回の起動までの待機時間、前記圧縮機の起動時の前記冷凍機油ポンプの給油圧力、前記圧縮機の起動時の前記冷凍機油ポンプに吸入される冷凍機油温度、及び、前記圧縮機の本体温度のうちの、少なくとも1つの条件を用いて前記要否判定を行うことを特徴とするヒートポンプ式蒸気生成装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のヒートポンプ式蒸気生成装置において、
    前記気筒休止起動モードでは、前記圧縮機の気筒数に対する休止気筒数の比率と、前記圧縮機の起動回転数に対する運転回転数の増加比率との間に相関関係が設定されることを特徴とするヒートポンプ式蒸気生成装置。
  7. 圧縮機、凝縮器、膨張機構及び蒸発器が環状に接続され、冷媒が流通するヒートポンプ部を用いて温水から熱を回収し、回収した熱を被加熱水に伝達して蒸気を生成するヒートポンプ式蒸気生成装置の運転方法であって、
    前記圧縮機の起動時に、該圧縮機の一部の気筒を休止させると共に、該圧縮機の運転回転数を起動回転数より高い回転数で運転することを特徴とするヒートポンプ式蒸気生成装置の運転方法。
  8. 請求項7記載のヒートポンプ式蒸気生成装置の運転方法において、
    前記圧縮機の起動時に、気筒の休止を行わずに該圧縮機を起動回転数で運転する起動モードと、該圧縮機の一部の気筒を休止させると共に、該圧縮機の運転回転数を起動回転数より高い回転数で運転する気筒休止起動モードとを選択的に実行することを特徴とするヒートポンプ式蒸気生成装置の運転方法。
  9. 請求項8記載のヒートポンプ式蒸気生成装置の運転方法において、
    前記ヒートポンプ部が起動された際に前記起動モードを実行し、該起動モードの実行中に前記冷凍機油ポンプの給油圧力が規定値未満である状態が設定時間継続した場合に前記気筒休止起動モードに移行させることを特徴とするヒートポンプ式蒸気生成装置の運転方法。
  10. 請求項8記載のヒートポンプ式蒸気生成装置の運転方法において、
    前記圧縮機が起動された際に前記気筒休止起動モードの実行の要否判定を行い、前記気筒休止起動モードを実行必要と判定した場合は該気筒休止起動モードを実行し、前記気筒休止起動モードを実行不要と判定した場合は前記起動モードを実行することを特徴とするヒートポンプ式蒸気生成装置の運転方法。
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