JP6424370B2 - 濾布の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、触媒層を備える濾布の製造方法に関する。
都市ごみ焼却炉、下水汚泥焼却炉、産業廃棄物焼却炉、石炭の燃焼炉等から排出される排ガスには、ばいじんと共に、窒素酸化物やダイオキシン等の大気汚染物質が含まれることがある。そのため、前記排ガスには、通常、ばいじんを除去する集塵処理が施される。
集塵処理としては、濾布を用いた濾過処理が広く採用されている。前記濾過処理においては、濾布本体の表面に、排ガス浄化用触媒を含む触媒層が形成された濾布を用いることがある。濾布が前記触媒層を備えると、集塵処理と同時に排ガスを浄化処理することができる(特許文献1)。
従来、濾布本体の表面に触媒層を形成する方法としては、排ガス浄化用触媒を含むスラリーに濾布本体全体を浸漬させた後、引き上げ、乾燥、焼成する方法が採られていた。この触媒層形成方法では、濾布本体の内面及び外面の両面に触媒層が形成されていた。
特開2001−276525号公報
ところで、バグフィルタ等の袋状の濾布においては、通常、外側から内側に向かってガスが流されるが、そのガスの流れによって濾布が変形して表面積が小さくなることがある。そのため、形状維持のために、濾布の内側に、リテナーと称される筒状の支持体が挿入されることがある。しかし、リテナーに接触する濾布内面の触媒は、排ガスに接触しにくく、排ガスの浄化に殆ど寄与しないため、従来の濾布は触媒の使用効率が高いとはいえなかった。
筒状の濾布においては、通常、内側から外側に向かってガスが流れるが、袋状濾布と同様に変形が生じるため、一定間隔ごとに形状を維持するためのリングが複数個設置されている。本リング部分はガスが通過しないため、リングの外側に付着する触媒は使用効率が高いとはいえなかった。
また、濾布の両面に触媒層を形成すると、濾布での圧力損失が大きくなるため、焼却炉や燃焼炉の効率が低くなることがあった。
そこで、本発明の課題は、触媒の使用効率が高く、また、圧力損失が小さい濾布の製造方法を提供することにある。
本発明は、以下の態様を有する。
[1] 濾布本体が袋状である場合には、濾布本体の外面のみに排ガス浄化用触媒形成用組成物を含むスラリーを付着させ、濾布本体が筒状である場合には、濾布本体の内面のみに排ガス浄化用触媒形成用組成物を含むスラリーを付着させるスラリー付着工程と、濾布本体に付着させたスラリー中の分散媒を除去して、排ガス浄化用触媒を含む触媒層を濾布本体の外面又は内面のみに形成する触媒層形成工程と、を有し、前記スラリー付着工程の前に、袋状の濾布本体の開口を、蓋部材を用いて密閉する密閉工程を有する濾布の製造方法。
[2] 前記スラリー付着工程では、蓋部材を用いて密閉した濾布本体をスラリー中に浸漬する[1]に記載の濾布の製造方法。
[3] スラリー中に浸漬した濾布本体の内側と外側との圧力差を調整しながら、濾布本体の外面又は内面に前記スラリーを付着させる請求項[2]に記載の濾布の製造方法。
[4] 前記スラリー付着工程では、前記濾布本体の外面又は内面にスラリーを塗布する[1]に記載の濾布の製造方法。
[5] 濾布本体を水平に配置し、濾布本体を、その中心軸を中心に回転させながら、濾布本体の外面にスラリーを塗布する請求項[1]に記載の濾布の製造方法。
本発明の濾布の製造方法によれば、触媒の使用効率が高く、また、圧力損失が小さい濾布を容易に製造できる。
本発明の濾布の一実施形態を示す断面図である。 本発明の濾布の製造方法の第1実施形態及び第2実施形態におけるスラリー付着工程を説明する上面図である。 図2のI−I’断面図である。 本発明の濾布の製造方法の第3実施形態におけるスラリー付着工程を説明する図であって、筒状の濾布本体の長手方向に沿って切断した際の断面図である。 本発明の濾布の製造方法の第3実施形態におけるスラリー付着工程を説明する図であって、筒状の濾布本体の短手方向に沿って切断した際の断面図である。 本発明の濾布の製造方法の第4実施形態におけるスラリー付着工程を説明する図であって、筒状の濾布本体の長手方向に沿って切断した際の断面図である。 本発明の濾布の製造方法の第4実施形態におけるスラリー付着工程を説明する図であって、筒状の濾布本体の短手方向に沿って切断した際の断面図である。 本発明の濾布の製造方法の第5実施形態におけるスラリー付着工程を説明する上面図である。 図8のII−II’断面図である。
<濾布>
本発明の濾布の一実施形態について説明する。
図1に、本実施形態の濾布を示す。本実施形態の濾布10は、袋状の濾布本体11と、濾布本体11の外面11aのみに形成された触媒層12とを備えるバグフィルタである。
濾布本体11は、綾織り、朱子織り、平織り等の織り方によって織られた布もしくはニードルパンチ法等によって製造された不織布から形成されている。布の打ち込み密度は400〜1200g/mであることが好ましい。打ち込み密度が前記下限値以上であれば、ばいじんを充分に捕捉でき、前記上限値以下であれば、目詰まりを抑制できる。
濾布を構成する繊維としては、例えば、ガラス繊維、ポリフルオロエチレン系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリフェニレンサルファイド系繊維等が挙げられる。前記繊維のうちでも、耐熱性が高い点では、ガラス繊維およびポリフルオロエチレン系繊維が好ましい。繊維の直径は3〜15μmが好ましい。
触媒層12は、排ガス浄化用触媒を含む層である。
排ガス浄化用触媒は、チタン(Ti)、シリコン(Si)、アルミニウム(Al)から選ばれる少なくとも一種以上の元素を含む単一又は複合酸化物からなる担体と、バナジウム(V)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)の酸化物のうち少なくとも一種類の酸化物からなる活性成分とからなる触媒である。
担体としては、少なくとも酸化チタンを用いることが好ましい。
活性成分としては、少なくともバナジウム酸化物(V、x=4〜5)を用いることが好ましい。上記活性成分はいずれも酸化能力を有し、ダイオキシンを酸化分解でき、また、還元剤存在下で窒素酸化物を還元できるが、バナジウム酸化物はそれらの能力が特に優れる。
排ガス浄化用触媒の組成は特に制限されない。少なくとも、担体として酸化チタン、活性成分としてバナジウム酸化物を含み、必要に応じて、タングステン酸化物(WO、x=2〜3)を含む場合には、質量比で、酸化チタン:バナジウム酸化物:タングステン酸化物=99〜90:1〜10:0〜5であることが好ましい。
触媒層12の形成量は、1〜500g/mであることが好ましく、50〜450g/mであることがより好ましい。触媒層12の形成量が前記下限値以上であれば、充分に高い排ガス浄化能力が得られ、前記上限値以下であれば、濾布本体11の目詰まりを防止できる。
上記の濾布10は、例えば、都市ごみ焼却炉、産業廃棄物焼却炉、下水汚泥焼却炉等の各種焼却炉、ボイラー、ディーゼルエンジン等から排出されるガスに対して使用することができる。
本実施形態の濾布10は、濾布本体11の外面11aもしくは内面11bのみに触媒層12が形成され、使用時にリテナーが接触する内面に触媒層が形成されていないため、排ガスの浄化に寄与しない触媒の割合が低い。また、濾布本体が筒状の場合、リングの外側に触媒層が形成されていないため排ガス浄化に寄与しない触媒の割合が低い。したがって、本実施形態の濾布10は、触媒使用効率が高い。触媒使用効率が高くなれば、触媒の担持量を減らすことができ、濾布製造コストを削減することができる。
また、濾布本体11の外面11aもしくは内面11bのみに触媒層12が形成されていることにより、触媒による濾布本体11の内面側もしくは外面11bの目詰まりを防止できるため、濾布10での圧力損失を小さくできる。濾布10での圧力損失が小さくなれば、濾布10のために排ガス排出源の焼却炉や燃焼炉の運転条件を調整する必要がないため、焼却炉や燃焼炉のエネルギー効率が低下することを防止できる。
従来、濾布本体の表面に触媒層を形成する場合、濾布本体全体をスラリーに浸漬していたので、濾布本体の両面に必ず触媒層が形成されていた。そのため、従来技術から、濾布本体の片面のみに触媒層を形成することを発想することは困難であった。本発明は、従来の概念にとらわれることなく、触媒使用効率を向上させる方法について検討した結果、得られたものである。
<濾布の製造方法>
(第1実施形態)
第1実施形態の濾布の製造方法は、密閉工程とスラリー付着工程と触媒層形成工程とを有する。
密閉工程は、袋状の濾布本体の開口を、蓋部材を用いて密閉する工程である。蓋部材としては、金属製又は樹脂製のキャップが用いられる。また、本実施形態では、蓋部材に、その一方の面と他方の面とを貫通する貫通孔が形成され、該貫通孔には、配管を介して吸引ポンプが接続される。
密閉工程の前には、袋状の濾布本体の形状を筒状に維持するために、筒状の部材であって透気性を有する筒状支持体を濾布本体の内側にあらかじめ挿入することが好ましい。
また、密閉工程の前には、濾布本体の内面に撥水剤を付着させて撥水処理を施してもよい。濾布本体の内面を撥水処理すると、スラリー付着工程において、濾布本体の内面にスラリーがより付着しにくくなって、濾布本体の内面に触媒層が形成されることを防止できる。
本実施形態におけるスラリー付着工程では、図2,3に示すように、蓋部材13を用いて密閉した濾布本体11を、浸漬槽21内のスラリーS中に浸漬し、配管14を介して蓋部材13に接続した吸引ポンプ(図示せず)を用いて濾布本体11の内側を吸引して陰圧にしながら、濾布本体11の外面11aにスラリーSを付着させる。
本実施形態では、濾布本体11の内側を陰圧にすることによって、浸漬槽21内のスラリーSを濾布本体11の外面に充分に付着させることができる。濾布本体11の内側の圧力が低すぎると、スラリーSが濾布本体11を透過して濾布本体11の内面11bにも付着する。そのため、スラリーSが濾布本体11を透過しないように濾布本体11の内側の圧力を調整する。
濾布本体11の内側の圧力は、濾布本体11の打ち込み密度、スラリーの含有成分、筒状支持体の有無等に応じて適宜決められる。
また、本実施形態では、浸漬槽21内に常にスラリーSを流している。蓋部材13により密閉した濾布本体11は浸漬槽21内に水平に配置され、蓋部材13が装着された濾布本体11の端部は上流側に配置されている。濾布本体11は、蓋部材13によって密閉された開口近傍が浸漬槽21内で支持板22によって固定されている。
濾布本体11に付着しなかったスラリーSは回収される。回収されたスラリーSは、必要に応じて、排ガス浄化用触媒形成用組成物の濃度が再調整された後、浸漬槽21に返送される。
スラリー付着工程において使用されるスラリーSは、排ガス浄化用触媒形成用組成物と、水等の分散媒とを含む分散液である。
排ガス浄化用触媒形成用組成物は、バナジウム化合物、タングステン化合物、モリブデン化合物等の活性成分形成用金属塩と、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム又はこれらの複合酸化物とを含む。
また、スラリーには、スラリーの粘度を増加させる増粘剤、触媒粒子を凝集させる凝集剤、スラリーの表面張力を増加させる表面張力調整剤、等の添加剤(例えば、酸化物系ゾル、有機系増粘剤)が含まれてもよい。これらの添加剤がスラリーに含まれると、濾布本体11の内面11bにスラリーSがより付着しにくくなる。
触媒層形成工程は、濾布本体に付着させたスラリー中の分散媒を除去して、排ガス浄化用触媒を含む触媒層を濾布本体の外面に形成する工程である。
分散媒の除去方法としては、スラリーが付着した濾布本体を加熱乾燥した後に焼成する方法が好ましい。加熱乾燥温度は100〜150℃が好ましく、110〜130℃がより好ましい。焼成温度は180〜250℃が好ましく、190〜200℃がより好ましい。
上記第1実施形態の濾布の製造方法では、スラリー付着工程において、蓋部材を用いて密閉した袋状の濾布本体をスラリー中に浸漬するため、濾布本体の内側にスラリーが付着せず、濾布本体の外面のみに触媒層を形成することができる。したがって、触媒の使用効率が高くなり、また、圧力損失が小さい濾布が得られる。
なお、本実施形態は、上記の例に限定されず、例えば、スラリー付着工程において、蓋部材が装着された濾布本体の端部を下流側に配置してもよいし、濾布本体を浸漬槽内に鉛直に配置してもよいし、浸漬槽内にスラリーを流していなくてもよい。
(第2実施形態)
第2実施形態の濾布の製造方法は、密閉工程とスラリー付着工程と触媒層形成工程とを有する。
本実施形態における触媒層形成工程は、第1実施形態における触媒層形成工程と同様である。
本実施形態における密閉工程は、蓋部材に吸引ポンプを接続する代わりに加圧ポンプを接続した以外は第1実施形態における密閉工程と同様である。
また、本実施形態では、密閉工程の前に、袋状の濾布本体の内側に筒状支持体を挿入する代わりに、膨張可能な風船体を挿入してもよい。
本実施形態におけるスラリー付着工程では、図2,3に示すように、蓋部材13を用いて密閉した濾布本体11を、浸漬槽21内のスラリーS中に浸漬し、配管14を介して蓋部材に接続した加圧ポンプ(図示せず)を用いて濾布本体11の内側に空気を吹き込んで加圧しながら、濾布本体11の外面11aにスラリーを付着させる。
本実施形態では、濾布本体11の内側を加圧し、外側よりも圧力を高くすることによって、濾布本体11の内面11bへのスラリーSの付着を防いでいる。濾布本体11の内側の圧力が低すぎると、スラリーSが濾布本体11を透過して濾布本体11の内面11bにも付着するおそれがある。そのため、スラリーSが濾布本体11を透過しないように濾布本体11の内側の圧力を調整する。
濾布本体11の内側の圧力は、濾布本体11の打ち込み密度、スラリーの含有成分、筒状支持体の有無等に応じて適宜決められる。
また、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、浸漬槽21内に常にスラリーSを流している。蓋部材13により密閉した濾布本体11は浸漬槽21内に水平に配置され、蓋部材13が装着された濾布本体11の端部は上流側に配置されている。濾布本体11は、蓋部材13によって密閉された開口近傍が浸漬槽21内で支持板22によって固定されている。
また、濾布本体11に付着しなかったスラリーSは回収される。回収されたスラリーSは、必要に応じて、排ガス浄化用触媒形成用組成物の濃度が再調整された後、浸漬槽21に返送される。
上記第2実施形態の濾布の製造方法では、スラリー付着工程において、蓋部材を用いて密閉した袋状の濾布本体をスラリー中に浸漬するため、濾布本体の内側にスラリーが付着せず、濾布本体の外面のみに触媒層を形成することができる。したがって、触媒の使用効率が高くなり、また、圧力損失が小さい濾布が得られる。
なお、本実施形態は、上記の例に限定されず、例えば、スラリー付着工程において、蓋部材が装着された濾布本体の端部を下流側に配置してもよいし、濾布本体を浸漬槽内に鉛直に配置してもよいし、浸漬槽内にスラリーを流していなくてもよい。
(第3実施形態)
第3実施形態の濾布の製造方法は、密閉工程とスラリー付着工程と触媒層形成工程とを有する。
本実施形態における触媒層形成工程は、第1実施形態における触媒層形成工程と同様である。
本実施形態における密閉工程においても、袋状の濾布本体の開口を、蓋部材を用いて密閉する。ただし、本実施形態では、スラリー付着工程において、濾布本体の内側と外側との圧力差を調整しないため、密封工程の際に使用する蓋部材として、貫通孔が形成されておらず、濾布本体の内側を完全に密封できるものが使用される。
また、本実施形態においても、密閉工程の前に、筒状支持体を濾布本体の内側にあらかじめ挿入してもよいし、濾布本体の内面に撥水剤を付着させて撥水処理を施してもよい。
本実施形態におけるスラリー付着工程では、図4,5に示すように、密閉した袋状の濾布本体11を回転させながら濾布本体11の外面11aにスラリーSを、スプレー装置31から吹き付けて塗布する。具体的には、水平に配置した袋状の濾布本体11を回転させながら、濾布本体11の上方に設置されたスプレー装置31からスラリーSを吹き付けて、濾布本体11の外面11aのみにスラリーSを付着させる。
濾布本体11を回転可能にするために、スラリー付着工程の前には、回転可能な回転軸32を、袋状濾布本体11の端面11c及び蓋部材13の中心に取り付けておく。
濾布本体11の回転速度、スプレー吹付量及びスプレー時間に応じてスラリー付着量を調整できる。すなわち、濾布本体11の回転速度を遅くする程、スプレー吹付量を多くする程、スプレー時間を長くする程、スラリー付着量が多くなる。したがって、触媒担持量が多くなる。
濾布本体11に付着しなかったスラリーSは、濾布本体11の下方に配置された回収槽33で受けられて回収される。回収されたスラリーSは、必要に応じて、排ガス浄化用触媒形成用組成物の濃度を調整した後、スプレー装置31に再送される。
上記第3実施形態の濾布の製造方法では、スラリー付着工程において、蓋部材を用いて密閉した袋状の濾布本体の外面にスラリーを吹き付けて塗布するため、濾布本体の内側にスラリーが付着せず、濾布本体の外面のみに触媒層を形成することができる。したがって、触媒の使用効率が高くなり、また、圧力損失が小さい濾布が得られる。
なお、本実施形態は、上記の例に限定されず、例えば、スプレー装置に代わりにカーテンコーターを用いてもよい。また、濾布本体を鉛直に配置し、スプレーを上下に往復させると共に濾布本体の外面に沿って回転させながらスラリーを濾布本体の外面に吹き付けて塗布してもよい。
また、本製造法は、筒状濾布本体内面にスラリー吹付用のスプレー装置もしくはスラリー供給装置を設置することで、筒状濾布内側への触媒層形成にも適用できる。
(第4実施形態)
第4実施形態の濾布の製造方法は、密閉工程とスラリー付着工程と触媒層形成工程とを有する。
本実施形態における密閉工程は、第3実施形態における密閉工程と同様であり、触媒層形成工程は、第1実施形態における触媒層形成工程と同様である。
本実施形態におけるスラリー付着工程では、図6,7に示すように、密閉した袋状の濾布本体11を回転させながら濾布本体11の外面11aにスラリーSを塗布する。具体的には、浸漬槽41に入れられたスラリーSに、水平に配置した袋状の濾布本体11の下部のみを浸漬し、濾布本体11を回転させて、濾布本体11の外面11aにスラリーSを塗布する。
濾布本体を回転可能にするために、スラリー付着工程の前には、回転可能な回転軸42を、筒状濾布本体11の端面11c及び蓋部材13の中心に取り付けておく。
濾布本体11の回転速度及び塗布時間に応じてスラリー付着量を調整できる。すなわち、濾布本体11の回転速度を遅くする程、塗布時間を長くする程、スラリー付着量が多くなる。したがって、触媒担持量が多くなる。
上記第4実施形態の濾布の製造方法では、蓋部材を用いて密閉した袋状の濾布本体の外面にスラリーを塗布するため、濾布本体の内側にスラリーが付着せず、濾布本体の外面のみに触媒層を形成することができる。したがって、触媒の使用効率が高くなり、また、圧力損失が小さい濾布が得られる。
なお、本実施形態は、上記の例に限定されず、例えば、スラリー付着工程における塗布方法として、刷毛を用いた塗布方法や、ダイコーター等の塗工機を用いた塗布方法を適用して、濾布本体の外面にスラリーを塗布してもよい。これらの塗布方法を適用した場合には、濾布本体を鉛直に配置してもよいし、傾けた状態で配置してもよい。
また、本製造法は、筒状濾布本体の内面に触媒スラリーを流し込むことで、筒状濾布本体の内側への触媒層形成にも適用できる。
(第5実施形態)
第5実施形態の濾布の製造方法は、スラリー付着工程と触媒層形成工程とを有する。
本実施形態における触媒層形成工程は、第1実施形態における触媒層形成工程と同様である。
本実施形態におけるスラリー付着工程は、図8,9に示すように、袋状の濾布本体11を、開口する端部11dがスラリーSの液面上に位置するように、浸漬槽51内のスラリーS中に浸漬して、濾布本体11の外面11aにスラリーを付着させる工程である。
本実施形態では、濾布本体11の端部11dをスラリーSの液面上に位置させて、濾布本体11の内側にスラリーが入り込まないようにすることによって、濾布本体11の内面11bへのスラリーの付着を防いでいる。
濾布本体11の端部11dをスラリーSの液面上に位置させるために、濾布本体11の、蓋部材13によって密閉された開口近傍を支持板52によって固定し、支持板52を釣り具53を介して上方に釣り上げている。この方法によれば、ポンプを使用せずに、濾布本体11の内面11bへのスラリーの付着を防ぐことができる
また、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、浸漬槽51内に常にスラリーSを流している。濾布本体11に付着しなかったスラリーSは回収される。回収されたスラリーSは、必要に応じて、排ガス浄化用触媒形成用組成物の濃度が再調整された後、浸漬槽51に返送される。
上記第5実施形態の濾布の製造方法では、スラリー付着工程において、濾布本体の開口を液面上に配置して、濾布本体の内側にスラリーが入り込まないように濾布本体をスラリー中に浸漬するため、濾布本体の内側にスラリーが付着しない。そのため、濾布本体の外面のみに触媒層を形成することができる。したがって、触媒の使用効率が高くなり、また、圧力損失が小さい濾布が得られる。
なお、本実施形態は、上記の例に限定されず、例えば、濾布本体を浸漬槽内に鉛直に配置してもよいし、浸漬槽内にスラリーを流していなくてもよい。
(他の実施形態)
なお、本発明は、上記実施形態に限定されない。例えば、上記実施形態では、袋状濾布本体の外面のみへの触媒層形成を主としたが、筒状濾布本体の内面のみに触媒層を形成してもよい。濾布本体の内面のみに触媒層を形成する場合には、袋状の濾布本体に蓋部材を取り付けず、スラリー付着工程において、濾布本体の内面にスラリーを塗布すればよい。濾布の外側に支持体等が接触する場合には、濾布本体の内面のみに触媒層を形成した濾布を用いれば、触媒の使用効率が高くなる。また、この濾布も圧力損失が小さい。
10 濾布
11 濾布本体
11a 外面
11b 内面
11c 端面
12 触媒層
13 蓋部材
21,41,51 浸漬槽
22 支持板
31 スプレー装置
32,42 回転軸
52 支持板
53 釣り具

Claims (5)

  1. 濾布本体が袋状である場合には、濾布本体の外面のみに排ガス浄化用触媒形成用組成物を含むスラリーを付着させ、濾布本体が筒状である場合には、濾布本体の内面のみに排ガス浄化用触媒形成用組成物を含むスラリーを付着させるスラリー付着工程と、
    濾布本体に付着させたスラリー中の分散媒を除去して、排ガス浄化用触媒を含む触媒層を濾布本体の外面又は内面のみに形成する触媒層形成工程と、を有し、
    前記スラリー付着工程の前に、袋状の濾布本体の開口を、蓋部材を用いて密閉する密閉工程を有する濾布の製造方法。
  2. 前記スラリー付着工程では、蓋部材を用いて密閉した濾布本体をスラリー中に浸漬する請求項に記載の濾布の製造方法。
  3. スラリー中に浸漬した濾布本体の内側と外側との圧力差を調整しながら、濾布本体の外面又は内面に前記スラリーを付着させる請求項に記載の濾布の製造方法。
  4. 前記スラリー付着工程では、前記濾布本体の外面又は内面にスラリーを塗布する請求項に記載の濾布の製造方法。
  5. 濾布本体を水平に配置し、濾布本体を、その中心軸を中心に回転させながら、濾布本体の外面にスラリーを塗布する請求項に記載の濾布の製造方法。
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