JP6424120B2 - 電源システム、プラズマ処理装置及び電源制御方法 - Google Patents

電源システム、プラズマ処理装置及び電源制御方法 Download PDF

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Description

本発明の種々の側面及び実施形態は、電源システム、プラズマ処理装置及び電源制御方法に関するものである。
半導体デバイスの製造工程において、半導体ウエハなどの被処理体を加工するプラズマ処理装置として、プラズマを被処理体に照射することによって、被処理体にエッチングを行うプラズマエッチング装置がある。プラズマエッチング装置としては、例えば、容量結合型平行平板プラズマエッチング装置が広く用いられている。
容量結合型平行平板プラズマエッチング装置では、例えば、処理容器内に一対の平行平板電極、すなわち、上部電極及び下部電極が設けられている。下部電極上には、被処理体が載置される。そして、処理容器内に処理ガスが供給され、上部電極又は下部電極に高周波電力が供給されることによって、上部電極と下部電極との間の空間にプラズマが生成され、生成されたプラズマにより下部電極上の被処理体に対してエッチングが施される。
近年、半導体デバイスの製造工程において、被処理体を加工してより高いアスペクト比のホールを実現することが望まれている。アスペクト比が高くなると、ホールの底部に正イオンが溜まり、ホール内での正イオンの直進性が低下することが知られている。その結果、良好なエッチング形状を得ることが困難となる。
これに対して、ホールの底部に溜まった正イオンを電気的に中和するために、上部電極に負の直流電圧を供給することによって、上部電極から放出される電子を被処理体の向きへ加速させ、加速された電子をホールの底部に供給する手法が提案されている。
しかしながら、電子の供給による正イオンの中和は、被処理体上に発生するプラズマシースによって阻害されることがある。すなわち、下部電極への高周波電力の供給に伴って、被処理体上にプラズマシースが発生するので、電子がプラズマシースで跳ね返され、ホールの底部に到達することが困難となる。その結果、電子の供給により正イオンが十分に中和されない恐れがある。
そこで、供給される電子を更に増加させたプラズマエッチング装置が提案されている。
このプラズマエッチング装置は、高周波電源を所定の周期でオン・オフさせることによって、下部電極に対するプラズマ生成用の高周波電力の供給と供給の停止とを交互に繰り返す。そして、プラズマエッチング装置は、高周波電力が供給されている期間に、相対的に絶対値の小さい負の直流電圧を上部電極に供給し、高周波電力の供給が停止されている期間に、相対的に絶対値の大きい負の直流電圧を上部電極に供給する。ここで、高周波電力の供給が停止されている期間では、プラズマが消失し、被処理体上のプラズマシースが縮減又は消滅する。この期間では、上部電極に相対的に絶対値の大きい負の直流電圧が供給されるので、被処理体上のプラズマシースが縮減又は消滅した状態で、より多くの電子がホールの底部に供給されることになる。これによって、ホール底部に溜まった正イオンが効率的に中和される。
特開2010−219491号公報
しかしながら、従来技術では、下部電極への高周波電力の供給に伴って被処理体上で発生するプラズマシースに対する電子の跳ね返りに起因する、上部電極側での放電を抑制することまでは考慮されていない。
すなわち、従来技術では、高周波電力の供給が停止されている期間に、相対的に絶対値の大きい負の直流電圧を上部電極に供給し、高周波電力の供給が再び開始されると、高周波電力の供給の開始と同時に相対的に絶対値の小さい負の直流電圧を上部電極に供給する。このため、従来技術では、下部電極への高周波電力の供給に伴って被処理体上で発生するプラズマシースが未だ完全に成長していない状態で、上部電極に負の直流電圧を供給することによって、上部電極から放出される電子を被処理体の向きへ加速させることとなる。すると、加速された電子が、被処理体から離れる向き、すなわち、上部電極に近づく向きに成長するプラズマシースによって、上部電極に近づく向きに跳ね返される。結果として、従来技術では、跳ね返された電子によって上部電極側で放電が発生する恐れがある。
本発明の一側面に係る電源システムは、被処理体を載置するための下部電極にプラズマ生成用の高周波電力を供給する高周波電源と、前記下部電極に対向するように配置された上部電極に負の第1の直流電圧又は前記第1の直流電圧よりも絶対値の大きい負の第2の直流電圧を供給する直流電源と、前記高周波電力の供給と該供給の停止とを交互に繰り返し、前記高周波電力が供給されている期間のうち、前記高周波電力の供給の開始時からの第1の期間に、前記第1の直流電圧及び前記第2の直流電圧の供給を停止し、当該期間のうち、前記第1の期間を除く第2の期間に、前記第1の直流電圧を供給し、前記高周波電力の供給が停止されている期間に、前記第2の直流電圧を供給する電源制御処理を実行する制御部とを備える。
本発明の種々の側面及び実施形態によれば、下部電極への高周波電力の供給に伴って被処理体上で発生するプラズマシースに対する電子の跳ね返りに起因する、上部電極側での放電を抑制することができる電源システム、プラズマ処理装置及び電源制御方法が実現される。
図1は、一実施形態に係る電源システムを備えたプラズマエッチング装置を概略的に示す断面図である。 図2は、一実施形態に係る電源システムの構成を示す図である。 図3は、一実施形態に係る直流電源の構成を示す回路図である。 図4は、一実施形態に係る電源制御処理のタイムチャートの一例を示す図である。 図5は、従来の電源制御処理を説明するための図である。 図6は、一実施形態に係る電源制御処理による放電の抑制のメカニズムを説明するための図である。 図7は、電圧停止期間A1aの候補となる複数の候補期間と、各候補期間に対応するVpp変動率との関係の実験結果の一例を示す図である。 図8Aは、電圧停止期間A1aの候補となる複数の候補期間と、各候補期間に対応するエッチングレート低下率との関係の実験結果の一例を示す図である。 図8Bは、図8Aに示した電圧停止占有率と、エッチングレートとの関係を説明するための説明図である。 図8Cは、図8Aに示した電圧停止占有率と、エッチングレート低下率との関係を説明するための説明図である。 図9は、一実施形態における電源制御処理において第2の高周波電力を変化させた場合における放電の有無の一例を示す図である。 図10は、一実施形態に係る電源制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図11は、一実施形態に係る第1のキャリブレーション処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図12は、一実施形態に係る第2のキャリブレーション処理の流れの一例を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して本発明の種々の実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を附すこととする。
図1は、一実施形態に係る電源システムを備えたプラズマエッチング装置を概略的に示す断面図である。図1に示すプラズマエッチング装置1は、容量結合型平行平板プラズマエッチング装置であり、略円筒状の処理容器10を備えている。処理容器10は、例えば、その表面は陽極酸化処理されたアルミニウムから構成されている。この処理容器10は保安接地されている。
処理容器10の底部上には、セラミックス等により構成された絶縁板12が設けられており、当該絶縁板12上には円柱状のサセプタ支持台14が配置されている。このサセプタ支持台14の上には、例えばアルミニウム製のサセプタである下部電極16が設けられている。一実施形態においては、下部電極16は、その上に被処理体である半導体ウエハWが載置される載置台を構成している。プラズマエッチング装置1では、これらサセプタ支持台14の側面及び下部電極16の側面に沿うように、筒状の内壁部材26が設けられている。内壁部材26は例えば石英製である。
下部電極16の上面には、静電力により半導体ウエハWを吸着保持する静電チャック18が設けられている。この静電チャック18は、導電膜である電極20を一対の絶縁層又は絶縁シート間に配置した構造を有している。電極20には、直流電源22が電気的に接続されている。この静電チャック18は、直流電源22からの直流電圧により生じたクーロン力等の静電力により半導体ウエハWを吸着保持することができる。
下部電極16の上面であって、静電チャック18の周囲には、フォーカスリング(補正リング)24が配置されている。フォーカスリング24は、導電性を有するものであり、例えばシリコンから構成され得る。このフォーカスリング24は、エッチングの均一性を向上させ得る。
サセプタ支持台14の内部には、冷媒室28が設けられている。冷媒室28には、外部に設けられたチラーユニットから配管30a,30bを介して所定温度の冷媒、例えば冷却水が循環供給される。このように循環される冷媒の温度を制御することにより、下部電極16上に載置された半導体ウエハWの温度が制御される。
また、プラズマエッチング装置1には、ガス供給ライン32が設けられている。ガス供給ライン32は、伝熱ガス供給機構からの伝熱ガス、例えばHeガスを、静電チャック18の上面と半導体ウエハWの裏面との間に供給する。
下部電極16の上方には、下部電極16と対面するように上部電極34が設けられている。下部電極16と上部電極34とは、互いに略平行に配置されている。これら上部電極34と下部電極16との間には、被処理体である半導体ウエハWにプラズマエッチングを行うための処理空間Eが画成されている。上部電極34は、下部電極16上の半導体ウエハWと対面してプラズマ生成空間である処理空間Eと接する面、つまり対向面を形成する。
上部電極34は、絶縁性遮蔽部材42を介して、処理容器10の上部に支持されている。上部電極34は、電極板36及び電極支持体38を含み得る。電極板36は、下部電極16との対向面を構成し、複数のガス吐出孔37を画成している。電極板36は、ジュール熱の少ない低抵抗の導電体又は半導体から構成され得る。後述するようにレジストを強化する観点からは、電極板36は、シリコンやSiCといったシリコン含有物質から構成されていてもよい。
電極支持体38は、電極板36を着脱自在に支持するものであり、例えばアルミニウムといった導電性材料から構成されている。この電極支持体38は、水冷構造を有し得る。電極支持体38の内部には、ガス拡散室40が設けられている。このガス拡散室40からは、ガス吐出孔37に連通する複数のガス通流孔41が下方に延びている。また、電極支持体38にはガス拡散室40に処理ガスを導くガス導入口62が形成されており、このガス導入口62には、ガス供給管64が接続されている。
ガス供給管64には処理ガス供給部66が接続されている。ガス供給管64には、上流側から順にマスフローコントローラ(MFC)68及び開閉バルブ70が設けられている。なお、MFCの代わりにFCSが設けられていてもよい。処理ガス供給部66は、エッチングのための処理ガスとして、例えばC4F8ガスのようなフルオロカーボン系ガス(CxFy)を含むガスを供給する。処理ガス供給部66からの処理ガスは、ガス供給管64からガス拡散室40に至り、ガス通流孔41及びガス吐出孔37を介して処理空間Eに吐出される。すなわち、上部電極34は、処理ガスを供給するためのシャワーヘッドとして機能する。
また、プラズマエッチング装置1は、接地導体10aを更に備え得る。接地導体10aは、略円筒状の接地導体であり、処理容器10の側壁から上部電極34の高さ位置よりも上方に延びるように設けられている。
このプラズマエッチング装置1は、一実施形態に係る電源システム90を備えている。電源システム90は、下部電極16に高周波電力を印加し、上部電極34に直流電圧を印加する。この電源システム90の詳細については、後述する。
また、プラズマエッチング装置1では、処理容器10の内壁に沿ってデポシールド11が着脱自在に設けられている。また、デポシールド11は、内壁部材26の外周にも設けられている。デポシールド11は、処理容器10にエッチング副生物(デポ)が付着することを防止するものであり、アルミニウム材にY2O3等のセラミックスを被覆することにより構成され得る。
処理容器10の底部側においては、内壁部材26と処理容器10の内壁との間に排気プレート83が設けられている。排気プレート83は、例えば、アルミニウム材にY2O3等のセラミックスを被覆することにより構成され得る。この排気プレート83の下方において処理容器10には、排気口80が設けられている。排気口80には、排気管82を介して排気装置84が接続されている。排気装置84は、ターボ分子ポンプなどの真空ポンプを有しており、処理容器10内を所望の真空度まで減圧することができる。また、処理容器10の側壁には半導体ウエハWの搬入出口85が設けられており、この搬入出口85はゲートバルブ86により開閉可能となっている。
また、処理容器10の内壁には、導電性部材(GNDブロック)88が設けられている。導電性部材88は、高さ方向において半導体ウエハWと略同じ高さに位置するように、処理容器10の内壁に取り付けられている。この導電性部材88は、グランドにDC的に接続されており、異常放電防止効果を発揮する。なお、導電性部材88はプラズマ生成領域に設けられていればよく、その設置位置は図1に示す位置に限られるものではない。例えば、導電性部材88は、下部電極16の周囲に設けられる等、下部電極16側に設けられてもよく、また上部電極34の外側にリング状に設けられる等、上部電極34近傍に設けられてもよい。
プラズマエッチング装置1の各構成部、例えば電源系やガス供給系、駆動系、及び電源システム90等は、マイクロプロセッサ(コンピュータ)を含む主制御装置100に接続されて制御される構成となっている。また、主制御装置100には、オペレータがプラズマエッチング装置1を管理するためにコマンドの入力操作等を行うキーボードや、プラズマエッチング装置1の稼働状況を可視化して表示するディスプレイ等からなるユーザーインターフェース100aが接続されている。
さらに、主制御装置100には、プラズマエッチング装置1で実行される各種処理を主制御装置100の制御にて実現するための制御プログラムや、処理条件に応じてプラズマエッチング装置1の各構成部に処理を実行させるためのプログラムすなわち処理レシピが格納された記憶部100bが接続されている。処理レシピは記憶部100bの中の記憶媒体に記憶されている。記憶媒体は、ハードディスクや半導体メモリであってもよいし、CDROM、DVD、フラッシュメモリ等の可搬性のものであってもよい。また、他の装置から、例えば専用回線を介してレシピを適宜伝送させるようにしてもよい。
そして、必要に応じて、ユーザーインターフェース100aからの指示等にて任意の処理レシピを記憶部100bから呼び出して主制御装置100に実行させることで、主制御装置100の制御下で、プラズマエッチング装置1での所望の処理が行われる。
以下、図2を参照して、電源システム90について詳細に説明する。図2は、一実施形態に係る電源システムの構成を示す図である。図2に示すように、電源システム90は、直流電源91、第1の高周波電源92、第2の高周波電源93、及び制御部94を備えている。また、電源システム90は、ローパスフィルタ(LPF)96、第1の整合器97及び第2の整合器98を備えている。また、電源システム90は、Vpp測定部99及びエッチングレート(E/R;Etching Rate)取得部110を備えている。
第1の高周波電源92は、プラズマ生成用の第1の高周波電力を発生し、当該第1の高周波電力を配線L1を介して第1の整合器97へ出力する。第1の高周波電源92は、27〜100MHzの周波数、一例においては40MHzの第1の高周波電力を出力する。第1の高周波電源92は、第1の整合器97を介して下部電極16に接続されている。第1の整合器97は、第1の高周波電源92の内部(又は出力)インピーダンスに負荷インピーダンスを整合させるものである。第1の整合器97は、処理容器10内にプラズマが生成されているときに第1の高周波電源92の出力インピーダンスと負荷インピーダンスとを一致させ、第1の高周波電力を配線L2を介して下部電極16へ出力する。第1の高周波電源92は、下部電極16にプラズマ生成用の高周波電力を供給する高周波電源の一例である。
第2の高周波電源93は、半導体ウエハWにバイアスを印加し、半導体ウエハWにイオンを引き込むための第2の高周波電力を発生し、当該第2の高周波電力を配線L3を介して第2の整合器98へ出力する。第2の高周波電源93は、400kHz〜13.56MHzの範囲内の周波数、一例においては3MHzの第2の高周波電力を出力する。第2の高周波電源93は、第2の整合器98を介して下部電極16に接続されている。第2の整合器98は、第2の高周波電源93の内部(または出力)インピーダンスに負荷インピーダンスを整合させるためのものである。第2の整合器98は、処理容器10内にプラズマが生成されているときに第2の高周波電源93の出力インピーダンスと負荷インピーダンスとを一致させ、第2の高周波電力を配線L4を介して下部電極16へ出力する。第2の高周波電源93は、下部電極16にイオン引き込み用の高周波電力を供給する他の高周波電源の一例である。
直流電源91、高周波電源92,93及び整合器97,98は、制御部94に接続されており、当該制御部94により制御される。制御部94は、図示しない中央処理装置(CPU)、及びメモリといった記憶装置を備え、主制御装置100から入力された制御信号に基づいて、記憶装置に記憶されたプログラムを読み出して実行することで、電源システム90において所望の処理を実行する。例えば、制御部94は、下部電極16に高周波電力を印加し、上部電極34に直流電圧を供給するための電源制御処理を実行する。また、例えば、制御部94は、上部電極34への直流電圧の供給を停止するための期間を修正する第1のキャリブレーション処理及び第2のキャリブレーション処理を実行する。なお、制御部94によって実行される電源制御処理、第1のキャリブレーション処理及び第2のキャリブレーション処理の詳細は、それぞれ、後述する。
制御部94は、システム制御部94aと、パルス発生部94bとを備えている。システム制御部94aは、パルス発生部94bに接続されている。システム制御部94aは、主制御装置100から入力された制御信号に基づいて、パルス発生部94bに対し、パルス信号を発生させるための信号を出力する。
パルス発生部94bは、第1の高周波電源92、第2の高周波電源93、第1の整合器97、及び第2の整合器98に接続されている。パルス発生部94bは、システム制御部94aから入力された信号に基づいて、所定の周波数とデューティー比とを有する幾つかのパルス信号を出力する。ここで、パルス信号は、その振幅において第1のレベルと第2のレベルを交互にとる信号である。以下、第1のレベルが第2のレベルよりも高いレベルであるものとして、説明を続けるが、第2のレベルが第1のレベルよりも高いレベルであってもよい。また、以下では、第1のレベルを「Hレベル」、第2のレベルを「Lレベル」と表記することがあるものとする。
制御部94は、第1の高周波電源92のオン・オフを制御する。このために、制御部94は、パルス発生部94bから出力するパルス信号の一つを、制御信号C1として、配線L5を介して第1の高周波電源92に供給する。この制御信号C1は、一実施形態の第1の制御信号であり得る。第1の高周波電源92は、制御信号C1のレベルに応じて、第1の高周波電力の出力と当該出力の停止を行う。例えば、第1の高周波電源92は、制御信号C1がHレベルにあるときに第1の高周波電力を出力し、制御信号C1がLレベルにあるときに第1の高周波電力の出力を停止する。これにより、処理容器10内においてプラズマが存在している状態とプラズマが消滅した状態とが交互に形成される。
また、制御部94は、第2の高周波電源93のオン・オフを制御する。具体的に、制御部94は、第1の高周波電源92が第1の高周波電力を出力している期間において第2の高周波電源93によって第2の高周波電力が出力され、第1の高周波電源92が第1の高周波電力の出力を停止している期間において、第2の高周波電源93による第2の高周波電力の出力が停止されるよう、第2の高周波電源93のオン・オフを制御する。このために、制御部94は、パルス発生部94bから出力するパルス信号の一つを、制御信号C2として、配線L6を介して第2の高周波電源93に供給する。第2の高周波電源93は、制御信号C2のレベルに応じて、第2の高周波電力の出力と当該出力の停止を行う。例えば、第2の高周波電源93は、制御信号C2がHレベルにあるときに第2の高周波電力を出力し、制御信号C2がLレベルにあるときに第2の高周波電力の出力を停止する。
なお、第1の高周波電源92に供給される制御信号C1と、第2の高周波電源93に供給される制御信号C2とは、同期していてもよい。即ち、制御信号C1の位相と制御信号C2の位相とが揃えられていてもよい。また、制御信号C1と制御信号C2として、同じパルス信号が用いられてもよい。これとは異なり、制御信号C1と制御信号C2との間には、所定の位相差が設定されていてもよい。即ち、第1の高周波電源92が第1の高周波電力を出力している期間中の一部期間において第2の高周波電源93によって第2の高周波電力が出力され、第1の高周波電源92が第1の高周波電力の出力を停止している期間中の一部期間において、第2の高周波電源93による第2の高周波電力の出力が停止されるように、制御信号C1と制御信号C2との間には、所定の位相差が設定されていてもよい。
また、制御部94は、第1の高周波電源92のオン・オフに、第1の整合器97の整合動作が同期するよう第1の整合器97を制御する。このために、制御部94は、パルス発生部94bから出力するパルス信号の一つを、制御信号C3として、配線L7を介して第1の整合器97に供給する。また、制御部94は、第2の高周波電源93のオン・オフに、第2の整合器98の整合動作が同期するよう第2の整合器98を制御する。このために、制御部94は、パルス発生部94bから出力するパルス信号の一つを、制御信号C4として、配線L8を介して第2の整合器98に供給する。
第1の整合器97が第1の高周波電源92のオン・オフに追従できない場合には、制御部94は、第1の整合器97が動作しないように制御することができる。すなわち、制御部94は、第1の高周波電源92がオンのときの整合状態を、第1の高周波電源92がオフのときも維持するように第1の整合器97を制御してもよい。また、第2の整合器98が第2の高周波電源93のオン・オフに追従できない場合には、制御部94は、第2の整合器98が動作しないように制御することができる。すなわち、制御部94は、第2の高周波電源93がオンのときの整合状態を、第2の高周波電源93がオフのときも維持するように第2の整合器98を制御してもよい。ただし、第1の整合器7及び第2の整合器98の動作が十分に速い場合には、第1の高周波電源92の内部インピーダンスと処理容器10内のプラズマを含めた負荷インピーダンスとが一致するように、第1の整合器97が制御されてもよい。同様に、第2の高周波電源93の内部インピーダンスと処理容器10内のプラズマを含めた負荷インピーダンスとが一致するように、第2の整合器98が制御されてもよい。
図2に示すように、直流電源91は、上部電極34に負の直流電圧である出力電圧を与える。直流電源91は、配線L9a,L9bを介して制御部94に接続されており、更に、配線L10を介してLPF96に接続されている。そして、LPF96は配線L11を介して上部電極34に接続されている。以下、図2に加えて図3を参照して、直流電源91について更に説明する。図3は、一実施形態に係る直流電源の構成を示す回路図である。図3に示す直流電源91は、第1の直流電源部101、第2の直流電源部102、選択回路103及び放電回路104を備えている。
第1の直流電源部101は、選択回路103に電気的に接続されており、負の直流電圧である第1の直流電圧を発生する。第1の直流電圧は、例えば0〜−800Vの間に設定される。一実施形態においては、第1の直流電源部101と選択回路103との間には、第1の直流電圧の値を安定させるための回路部106が設けられている。この回路部106は、コンデンサ106a及び抵抗素子106bを有している。抵抗素子106bの一端は第1の直流電源部101に接続されており、当該抵抗素子106bの他端は選択回路103に接続されている。また、コンデンサ106aの一端は接地電位に接続されており、コンデンサ106aの他端は、第1の直流電源部101と抵抗素子106bとの間の接続点に接続している。コンデンサ106aは、例えば、1μFの容量を有し、抵抗素子106bは、例えば50Ωの抵抗値を有する。
第2の直流電源部102は、選択回路103に電気的に接続されており、第2の直流電圧を発生する。第2の直流電圧は、負の直流電圧であり、その絶対値は第1の直流電圧の絶対値よりも大きい。第2の直流電圧は、絶対値が大きければ大きいほどよく、上限は存在しない。ただし、プラズマエッチング装置1の耐性を考慮すると、第2の直流電圧は、絶対値が2000Vよりも小さい電圧として設定され得る。第2の直流電源部102と選択回路103との間には、第2の直流電圧の値を安定させるための回路部107が設けられている。この回路部107は、コンデンサ107a及び抵抗素子107bを有している。抵抗素子107bの一端は第2の直流電源部102に接続されており、当該抵抗素子107bの他端は選択回路103に接続されている。また、コンデンサ107aの一端は接地電位に接続されており、コンデンサ107aの他端は、第2の直流電源部102と抵抗素子107bとの間の接続点に接続している。コンデンサ107aは、例えば1μFの容量を有し、抵抗素子107bは、例えば50Ωの抵抗値を有する。
選択回路103は、第1の直流電源部101と第2の直流電源部102を選択的に上部電極34に接続する。一実施形態においては、選択回路103は、スイッチ素子103a、スイッチ素子103b及びスイッチ素子103cを有している。スイッチ素子103a、スイッチ素子103b及びスイッチ素子103cはそれぞれ、第1の端子、第2の端子、及び制御端子を有している。スイッチ素子103cの第1の端子は、第1の直流電源部101に電気的に接続されている。スイッチ素子103bの第1の端子はスイッチ素子103cの第2の端子に電気的に接続されている。スイッチ素子103aの第1の端子は第2の直流電源部102に電気的に接続されている。スイッチ素子103aの第2の端子及びスイッチ素子103bの第2の端子は互いに電気的に接続されており、これら出力端子の間の接続点は、LPF96を介して上部電極34に接続している。なお、LPF96は、後述する第1の高周波電源92及び第2の高周波電源93からの高周波をトラップするものであり、例えば、LRフィルタ又はLCフィルタで構成され得る。また、スイッチ素子103a、スイッチ素子103b及びスイッチ素子103cには、それぞれ、整流素子103d、整流素子103e及び整流素子103fが並列に接続されている。
スイッチ素子103aの制御端子、スイッチ素子103bの制御端子及びスイッチ素子103cの制御端子は、回路部108を介して制御部94のパルス発生部94bに接続されている。回路部108は、反転回路108a、非反転回路108b、反転回路108c及びANDゲート108dを有する。反転回路108aは、スイッチ素子103aに接続されている。非反転回路108bは、ANDゲート108dの2つの入力端子のうち、一方の入力端子に接続されている。反転回路108cは、ANDゲート108dの2つの入力端子のうち、他方の入力端子に接続されている。ANDゲート108dは、非反転回路108bから入力される制御信号のレベルがHレベルであり、かつ、反転回路108cから入力される制御信号のレベルがHレベルである場合にのみ、振幅のレベルがHレベルである制御信号をスイッチ素子103b,103cへ出力する。制御部94のパルス発生部94bから出力されるパルス信号の一つは、制御信号C5として、直流電源91に供給され、制御部94のパルス発生部94bから出力されるパルス信号の他の一つは、制御信号C6として、直流電源91に供給される。制御信号C6の周波数は、制御信号C5の周波数と同一であり、かつ、制御信号C6のデューティー比は、制御信号C5のデューティー比よりも小さい。また、制御信号C5の周波数及び制御信号C6の周波数は、第1の高周波電源92に供給される制御信号C1の周波数及び第2の高周波電源93に供給される制御信号C2の周波数と同一である。
2つの制御信号のうち、制御信号C6は、第1の高周波電源92から第1の高周波電力が供給されている期間のうち、第1の高周波電力の供給の開始時からの所定期間に、第1の直流電源部101及び第2の直流電源部102との接続を切断し、かつ、放電回路104を選択回路103と上部電極34との接続点109に接続させるように、スイッチ素子103b,103c及び後述のスイッチ回路105を制御する。以下では、第1の高周波電力の供給の開始時からの所定期間を「電圧停止期間」と呼ぶ。電圧停止期間は、第1の期間の一例である。電圧停止期間は、制御信号C6のデューティー比に応じて、増減する。言い換えると、電圧停止期間は、制御信号C6のパルス幅の増減に応じて、増減する。制御信号C5は、第1の高周波電源92から第1の高周波電力が供給されている期間のうち、電圧停止期間を除く期間に、第1の直流電源部101を上部電極34に接続させ、第1の高周波電源92からの第1の高周波電力の供給が停止されている期間に、第2の直流電源部102を上部電極34に接続させるように、制御信号C6と協働してスイッチ素子103a,103b,103cを制御する。電圧停止期間を除く期間は、第2の期間の一例である。例えば、制御信号C6がHレベルをとるときに、スイッチ回路105が閉じられて放電回路104が接続点109に接続され、制御信号C5がHレベル又はLレベルのいずれをとるか否かに関わらず、スイッチ素子103a,103b,103cが開かれる。また、例えば、制御信号C6がLレベルをとり、かつ、制御信号C5がHレベルをとるときに、スイッチ素子103b,103cが閉じられて第1の直流電源部101が上部電極34に接続される。また、例えば、制御信号C6がLレベルをとり、かつ、制御信号C5がLレベルをとるときに、スイッチ素子103aが閉じられて第2の直流電源部102が上部電極34に接続される。このような制御信号C5,C6が直流電源91に供給されると、反転回路108aから制御信号C5の反転パルス信号がスイッチ素子103aの制御端子に供給される。また、非反転回路108bから制御信号C5の非反転パルス信号が、ANDゲート108dを介して、スイッチ素子103b,103cの制御端子に供給される。また、反転回路108cから制御信号C6の反転パルス信号が、ANDゲート108dを介して、スイッチ素子103b,103cの制御端子に供給される。さらに、制御信号C6自体がスイッチ回路105に供給される。
放電回路104は、選択回路103と上部電極34との接続点109にスイッチ回路105を介して接続されている。放電回路104は、第1の直流電源部101及び第2の直流電源部102と、上部電極34との接続が切断される際に、上部電極34の電界を接地電位に対して放電することによって、上部電極34の電圧を0に設定する。一実施形態においては、放電回路104は、抵抗素子104aを含んでいる。この抵抗素子104aの一端は接地電位に接続されており、その他端は接続点109に接続される。抵抗素子104aは、50Ωの抵抗値を有し得る。スイッチ回路105は、放電回路104と接続点109との間に設けられている。スイッチ回路105には、整流素子105aが並列に接続されている。スイッチ回路105は、放電回路104を接続点109を介して上部電極34に選択的に接続することができる。具体的には、第1の直流電源部101又は第2の直流電源部102と、上部電極34とが接続される場合には、スイッチ回路105は、放電回路104と、接続点109との接続を切断する。一方、第1の直流電源部101及び第2の直流電源部102と、上部電極34との接続が切断される場合には、スイッチ回路105は、放電回路104と、接続点109とを接続する。かかるスイッチ回路105の制御は、制御部94からの制御信号C6により実施され得る。
図2の説明に戻る。Vpp測定部99は、第2の整合器98に接続されており、イオン引き込み用の第2の高周波電力に対応する電圧の振幅値であるVpp(Volt peak to peak)値を測定する。Vpp測定部99は、測定したVpp値を制御部94へ出力する。
E/R取得部110は、被処理体である半導体ウエハWのエッチングレートを取得する。例えば、E/R取得部110は、プラズマエッチング装置1の使用者によってユーザーインターフェース100aへ入力される半導体ウエハWのエッチングレートを取得する。E/R取得部110は、取得したエッチングレートを制御部94へ出力する。
次に、図2に示した制御部94によって実行される電源制御処理について説明する。図4は、一実施形態に係る電源制御処理のタイムチャートの一例を示す図である。
図4において、「HF」は、第1の高周波電源92に供給される制御信号C1の波形を示すタイムチャートである。「LF」は、第2の高周波電源93に供給される制御信号C2の波形を示すタイムチャートである。「Top DC(−)」は、直流電源91から上部電極34に供給される直流電圧の波形を示すタイムチャートである。「SW1,4」は、スイッチ素子103b及びスイッチ素子103cの開閉を制御する制御信号の波形を示すタイムチャートである。「SW2」は、スイッチ素子103aの開閉を制御する制御信号の波形を示すタイムチャートである。「SW3」は、スイッチ回路105の開閉を制御する制御信号の波形を示すタイムチャートである。「C5」は、直流電源91に供給される制御信号C5の波形を示すタイムチャートである。「C6」は、直流電源91に供給される制御信号C6の波形を示すタイムチャートである。
図4に示すように、制御部94は、下部電極16への高周波電力の供給と供給の停止とを交互に繰り返す。
具体的には、制御部94は、期間A1に、Hレベルをとる制御信号C1を用いて、第1の高周波電源92から下部電極16へプラズマ生成用の第1の高周波電力を供給し、Hレベルをとる制御信号C2を用いて、第2の高周波電源93から下部電極16へイオン引き込み用の第2の高周波電力を供給する。これにより、上部電極34と下部電極16との間の処理空間Eに供給された処理ガスのプラズマが生成され、半導体ウエハW上でプラズマシースの成長が開始する。一方、制御部94は、期間A2に、Lレベルをとる制御信号C1を用いて、第1の高周波電源92からのプラズマ生成用の第1の高周波電力の供給を停止し、Lレベルをとる制御信号C2を用いて、第2の高周波電源93からのイオン引き込み用の第2の高周波電力の供給を停止する。これにより、プラズマが消失し、半導体ウエハW上のプラズマシースが縮減又は消滅する。
そして、制御部94は、高周波電力が供給されている期間A1のうち、高周波電力の供給の開始時からの所定期間である電圧停止期間A1aに、上部電極34への第1の直流電圧V1及び第2の直流電圧V2の供給を停止する。ここで、電圧停止期間A1aは、半導体ウエハW上でプラズマシースの成長が開始してから完了するまでに要する所定期間である。
具体的には、制御部94は、Hレベルをとる制御信号C6を用いて、電圧停止期間A1aに、第1の直流電源部101及び第2の直流電源部102と、上部電極34との接続を切断するように選択回路103(スイッチ素子103a,103b,103c)を制御し、かつ、放電回路104を接続点109に接続させるようにスイッチ回路105を制御する。これにより、半導体ウエハW上で発生するプラズマシースが未だ完全に成長していない状態で、上部電極34の電圧が0に設定される。
また、制御部94は、高周波電力が供給されている期間A1のうち、電圧停止期間A1aを除く期間A1bに、上部電極34へ第1の直流電圧V1を供給する。
具体的には、制御部94は、Lレベルをとる制御信号C6と、Hレベルをとる制御信号C5とを用いて、電圧停止期間A1aを除く期間A1bに、第1の直流電源部101を上部電極34に接続させるように選択回路103(スイッチ素子103a,103b,103c)を制御する。これにより、半導体ウエハW上で発生するプラズマシースの成長が完了した状態で、上部電極34へ第1の直流電圧V1が供給され、上部電極34に対して正イオンが衝突することで放出される電子が、半導体ウエハWの向きへ加速される。
さらに、制御部94は、高周波電力の供給が停止されている期間A2に、上部電極34へ第2の直流電圧V2を供給する。
具体的には、制御部94は、Lレベルをとる制御信号C6と、Lレベルをとる制御信号C5とを用いて、期間A2に、第2の直流電源部102を上部電極34に接続させるように選択回路103(スイッチ素子103a,103b,103c)を制御する。これにより、半導体ウエハW上のプラズマシースが縮減又は消滅した状態で、上部電極34に対して正イオンが衝突することで放出された電子が、下部電極16上の半導体ウエハWの向きへ加速される。
このように、一実施形態のプラズマエッチング装置1では、高周波電力の供給と該供給の停止とを交互に繰り返し、高周波電力が供給されている期間A1のうち、高周波電力の供給の開始時からの所定期間である電圧停止期間A1aに、第1の直流電圧V1及び第2の直流電圧V2の供給を停止し、当該期間A1のうち、電圧停止期間A1aを除く期間A1bに、第1の直流電圧V1を供給し、高周波電力の供給が停止されている期間A2に、第2の直流電圧V2を供給する電源制御処理を実行する。これにより、下部電極16への高周波電力の供給に伴って半導体ウエハW上で発生するプラズマシースに対する電子の跳ね返りを抑制することができる。その結果、一実施形態のプラズマエッチング装置1によれば、上部電極34側での放電を抑制することができる。
なお、図4に示した各タイムチャートの関係から、制御信号C5のデューティー比は、(電圧停止期間A1a+期間A1b)/(高周波電力が供給されている期間A1+高周波電力の供給が停止されている期間A2)により定義される。また、制御信号C6のデューティー比は、(電圧停止期間A1a)/(高周波電力が供給されている期間A1+高周波電力の供給が停止されている期間A2)により定義される。すなわち、制御信号C6のデューティー比は、制御信号C5のデューティー比よりも小さい。
ここで、一実施形態に係る電源制御処理による放電の抑制のメカニズムについて詳細に説明する。一実施形態に係る電源制御処理による放電の抑制のメカニズムを説明する前に、その前提として、従来の電源制御処理を説明する。図5は、従来の電源制御処理を説明するための図である。図5では、電子は「e」で示され、正イオンは「+」で示されるものとする。
制御部94は、下部電極16への高周波電力の供給が停止されている期間A2に、上部電極34に第2の直流電圧V2を供給する。すると、図5の(1)に示すように、半導体ウエハW上のプラズマシースが縮減又は消滅した状態で、上部電極34に対して正イオンが衝突することで放出された電子が、下部電極16上の半導体ウエハWの向きへ加速される。ここで、期間A2では、第1の直流電圧V1と比較して絶対値の大きい負の第2の直流電圧V2が上部電極34に供給されるので、期間A1と比較して多量の電子が半導体ウエハWへ供給される。その結果、半導体ウエハWのホールの底部に溜まった正イオンが効率的に中和される。なお、図5の(1)において、正イオンの矢印の大きさは、正イオンが上部電極34に到達していることを表し、電子の矢印の大きさは、電子が下部電極16上の半導体ウエハWに到達していることを表す。
制御部94は、下部電極16への高周波電力の供給が再び開始されると、高周波電力の供給と同時に第1の直流電圧V1を上部電極34に供給する。すると、図5の(2)に示すように、下部電極16へ高周波電力が供給されている期間A1に、下部電極16への高周波電力の供給に伴って半導体ウエハW上で発生するプラズマシースSが未だ完全に成長していない状態で、上部電極34に対する正イオンの衝突が加速される。このとき、上部電極34に対して正イオンが衝突することで放出された電子が半導体ウエハWの向きへ加速される。すると、加速された電子が、半導体ウエハWから離れる向き、すなわち、上部電極34に近づく向きS1に成長するプラズマシースSによって、上部電極34に近づく向きS1に跳ね返される。上部電極34に近づく向きS1に成長するプラズマシースSによって、上部電極34に近づく向きS1に跳ね返された電子は、比較的に大きい運動エネルギーをもらい加速される。その結果、従来の電源制御処理では、跳ね返された高エネルギー電子によって上部電極34側で放電が発生する恐れがある。なお、図5の(2)において、正イオンの矢印の大きさは、正イオンが上部電極34に到達していることを表し、電子の矢印の大きさは、電子がプラズマシースS表面で跳ね返されていることを表す。
これに対して、一実施形態に係る電源制御処理による放電の抑制のメカニズムを説明する。図6は、一実施形態に係る電源制御処理による放電の抑制のメカニズムを説明するための図である。図6では、電子は「e」で示され、正イオンは「+」で示されるものとする。なお、図6の(1)〜(3)において、電子の矢印の大きさと、正イオンの矢印の大きさとは、いずれも、加速時に電子又は正イオンに付与される運動エネルギーの量を表す。
制御部94は、下部電極16への高周波電力の供給が停止されている期間A2に、上部電極34に第2の直流電圧V2を供給する。これにより、図6の(1)に示すように、半導体ウエハW上のプラズマシースが縮減又は消滅した状態で、上部電極34に対して正イオンが衝突することで放出された電子が、下部電極16上の半導体ウエハWの向きへ加速される。ここで、期間A2では、第1の直流電圧V1と比較して絶対値の大きい負の第2の直流電圧V2が上部電極34に供給されるので、期間A1と比較して多量の電子が半導体ウエハWへ供給される。その結果、半導体ウエハWのホールの底部に溜まった正イオンが効率的に中和される。
制御部94は、下部電極16への高周波電力の供給が再び開始されると、高周波電力の供給の開始時からの所定期間である電圧停止期間A1aに、上部電極34への第1の直流電圧V1及び第2の直流電圧V2の供給を停止する。これにより、図6の(2)に示すように、半導体ウエハW上で発生するプラズマシースSが未だ完全に成長していない状態で、上部電極34の電圧が0に設定されるので、上部電極34に対する正イオンの衝突が抑制される。すると、電圧停止期間A1aに、上部電極34からの電子の放出も抑制される。このため、電圧停止期間A1aに、半導体ウエハW上で上部電極34に近づく向きS1に成長するプラズマシースSによって、電子が跳ね返される事態が回避される。その結果、電圧停止期間A1aに上部電極34側での放電が抑制される。
制御部94は、高周波電力が供給されている期間A1のうち、電圧停止期間A1aを除く期間A1bに、上部電極34へ第1の直流電圧V1を供給する。これにより、図6の(3)に示すように、上部電極34に対して正イオンが衝突することで放出される電子が、半導体ウエハWの向きへ加速される。加速された電子の一部は、上部電極34に近づく向きS1への成長が完了したプラズマシースSによって、上部電極34に近づく向きS1に跳ね返される。ここで、期間A1bでは、半導体ウエハW上で発生するプラズマシースSの成長が完了している。このため、期間A1bでは、上部電極34に近づく向きS1に跳ね返される電子は、加速されることがない。その結果、電圧停止期間A1aを除く期間A1bに上部電極34側での放電が抑制される。
次に、図2に示した制御部94によって実行される第1のキャリブレーション処理について説明する。電源制御処理に適用される電圧停止期間A1aは、上述したように、半導体ウエハW上でプラズマシースの成長が開始してから完了するまでに要する所定期間である。半導体ウエハW上でのプラズマシースの成長の速度は、イオン引き込み用の第2の高周波電力に対応する電圧の振幅値であるVpp値の変動に応じて、変動する。一方で、異常放電の発生時にVpp値が跳ね上がることが確認されているので、Vpp値の変動の度合いを確認することによって、異常放電を発生させない電圧停止期間A1aの適正期間を選択することが可能である。そこで、一実施形態のプラズマエッチング装置1では、Vpp値を用いて、異常放電を発生させない適正期間に電圧停止期間A1aを修正する第1のキャリブレーション処理を実行する。
制御部94は、まず、電圧停止期間A1aを電圧停止期間A1aの候補となる複数の候補期間に切り替えつつ電源制御処理を実行する。制御部94は、Vpp値の入力をVpp測定部99から受ける。制御部94は、候補期間ごとにVpp値の変動の度合いを示すVpp変動率を算出する。Vpp変動率は、異常放電の発生頻度により大きくなるパラメータである。Vpp変動率は、例えば、以下の式(1)を用いて、算出される。算出されたVpp変動率が各候補期間に対応付けられることで、Vpp変動率と、候補期間との対応関係を示すデータが生成される。
Vpp変動率=100×(Vpp_max−Vpp_ave)/Vpp_ave
・・・ (1)
ただし、Vpp_maxは、所定時間TにおけるVpp値の最大値を示し、Vpp_aveは、所定時間TにおけるVpp値の平均値を示す。
続いて、制御部94は、Vpp変動率と、候補期間との対応関係を示すデータを参照して、Vpp変動率が予め定められた許容値以下となる候補期間を特定し、特定した候補期間に電圧停止期間A1aを修正する。制御部94は、Vpp変動率が予め定められた許容値以下となる候補期間が複数存在する場合には、Vpp変動率が最も低い候補期間に電圧停止期間A1aを修正する。
このように、一実施形態のプラズマエッチング装置1では、Vpp値の変動の度合いを示すVpp変動率が予め定められた許容値以下となる候補期間に電圧停止期間A1aを修正する第1のキャリブレーション処理を実行する。これにより、半導体ウエハW上でプラズマシースの成長が完了する適正期間に電圧停止期間A1aを修正することができる。このため、電圧停止期間A1aに、半導体ウエハW上で上部電極34に近づく向きに成長するプラズマシースによって、電子が跳ね返される事態が確実に回避される。その結果、電圧停止期間A1aに上部電極34側での放電が確実に抑制される。
図7は、電圧停止期間A1aの候補となる複数の候補期間と、各候補期間に対応するVpp変動率との関係の実験結果の一例を示す図である。図7に例示した各グラフにおいて、横軸は、時間(sec)を示し、縦軸は、Vpp変動率(%)を示している。また、図7において、「Delay時間」は、電圧停止期間A1aの候補となる複数の候補期間(μsec)を示し、「圧力」は、処理容器10内の圧力(mTorr)を示している。
なお、図7において、その他の条件としては、処理ガス:C4F6/C4F8/O2/Ar/C4F6=85/88/170/400/5sccm、第1の高周波電源92からの第1の高周波電力:2000W、第2の高周波電源93からの第2の高周波電力:14kW、第1及び第2の高周波電力の周波数:5kHz、第1及び第2の高周波電力のデューティー比:20%、上部電極34への直流電圧:(第1の直流電圧V1)/(第2の直流電圧V2)=−500/−1000V及び処理時間:60secが用いられたものとする。また、以下の説明では、Vpp変動率とは、第1の高周波電源92及び第2の高周波電源93のオン・オフの切り替えのタイミングに対応するVpp変動率を除くVpp変動率を指す。
図7の実験結果から明らかなように、候補期間が0である場合(すなわち、電圧停止期間A1aが設定されない場合)、Vpp変動率が最も大きく、候補期間が0から増加するに連れて、Vpp変動率が低下する。この実験結果を基に、発明者は、さらに鋭意検討を重ねた。その結果、図7の破線の枠501に示すように、候補期間が5μsec未満であれば、Vpp変動率がおよそ2.0%を超え、図7の実線の枠502に示すように、候補期間が5μsec以上であれば、Vpp変動率が、およそ2.0%以下に抑えられることが分かった。そして、Vpp変動率が2.0%以下であれば、上部電極34側での放電が抑制されることが分かった。このため、電圧停止期間A1aは、図7の実線の枠502に対応する5μsec以上の期間であることが望ましい。そこで、一実施形態では、制御部94は、Vpp変動率が予め定められた許容値(例えば2.0%)以下となる候補期間(例えば、5μsec以上の期間)を特定し、特定した候補期間に電圧停止期間A1aを修正する。これにより、電圧停止期間A1aに上部電極34側での放電が確実に抑制される。
次に、図2に示した制御部94によって実行される第2のキャリブレーション処理について説明する。電源制御処理に適用される電圧停止期間A1aは、上部電極34側での放電を抑制する観点から、例えば、5μsec以上の期間であることが望ましく、特に上限を有さなくてもよい。しかしながら、電圧停止期間A1aが過度に増加すると、上部電極34から放出されて半導体ウエハWの向きへ加速される電子の量が減少する。半導体ウエハWの向きへ加速される電子の量が減少すると、プラズマ密度が減少するので、半導体ウエハWのエッチングレートの低下の度合いが増大することが懸念される。そこで、一実施形態のプラズマエッチング装置1では、電圧停止期間A1aの上限を規定する観点から、半導体ウエハWのエッチングレートを用いて、電圧停止期間A1aを修正する第2のキャリブレーション処理を実行する。
制御部94は、まず、電圧停止期間A1aを電圧停止期間A1aの候補となる複数の候補期間に切り替えつつ電源制御処理を実行する。制御部94は、エッチングレートの入力をE/R取得部110から受ける。制御部94は、候補期間ごとにエッチングレートの変動の度合いを示すエッチングレート低下率を算出する。エッチングレート低下率は、例えば、以下の式(2)を用いて、算出される。算出されたエッチングレート低下率が各候補期間に対応付けられることで、エッチングレート低下率と、候補期間との対応関係を示すデータが生成される。
エッチングレート低下率=100×(ER0−ER)/ER0 ・・・ (2)
ただし、ER0は、候補期間(すなわち、電圧停止期間A1a)が0である場合の半導体ウエハWのエッチングレートを示し、ERは、候補期間(すなわち、電圧停止期間A1a)が0以外である場合の半導体ウエハWのエッチングレートを示す。
続いて、制御部94は、エッチングレート低下率と、候補期間との対応関係を示すデータを参照して、エッチングレート低下率が予め定められた許容値以下となる候補期間を特定し、特定した候補期間に電圧停止期間A1aを修正する。
このように、一実施形態のプラズマエッチング装置1では、エッチングレート低下率が予め定められた許容値以下となる候補期間に電圧停止期間A1aを修正する第2のキャリブレーション処理を実行する。これにより、エッチングレートの低下の度合いが抑制されるように、電圧停止期間A1aの上限を規定することができる。その結果、上部電極34側での放電を抑制しつつ、所望のエッチングレートを維持することができる。
なお、一実施形態では、制御部94が第2のキャリブレーション処理を実行する例を示したが、プラズマエッチング装置1の使用者が、第2のキャリブレーション処理の一部又は全部を実行しても良い。
図8Aは、電圧停止期間A1aの候補となる複数の候補期間と、各候補期間に対応するエッチングレート低下率との関係の実験結果の一例を示す図である。図8Aにおいて、「膜種」は、エッチングされる半導体ウエハW上の膜の種類を示し、「Poly」は、ポリシリコン膜に相当し、「Ox」は、SiO2膜に相当する。また、「ON時間」は、下部電極16へ高周波電力が供給されている期間A1(μsec)を示している。また、「Delay時間」は、電圧停止期間A1aの候補となる複数の候補期間(μsec)を示している。また、「電圧停止占有率」は、期間A1に対して電圧停止期間A1aが占める比率(%)を示している。また、「E/R」は、半導体ウエハWのエッチングレート(nm/min)を示している。また、「E/R低下率」は、各候補期間に対応するエッチングレート低下率(%)を示している。
なお、図8Aでは、実験条件として、第1及び第2の高周波電力の周波数:10kHz、第1及び第2の高周波電力のデューティー比:60%が用いられたものとする。
図8Bは、図8Aに示した電圧停止占有率と、エッチングレートとの関係を説明するための説明図であり、図8Cは、図8Aに示した電圧停止占有率と、エッチングレート低下率との関係を説明するための説明図である。図8B及び図8Cにおいて、横軸は、電圧停止占有率(%)を示す。また、図8Bにおいて、左側の縦軸は、半導体ウエハW上のSiO2膜のエッチングレート(nm/min)を示しており、右側の縦軸は、半導体ウエハW上のポリシリコン膜のエッチングレート(nm/min)を示している。また、図8Cにおいて、左側の縦軸は、半導体ウエハW上のSiO2膜のエッチングレート低下率(%)を示しており、右側の縦軸は、半導体ウエハW上のポリシリコン膜のエッチングレート低下率(%)を示している。
また、図8Bにおいて、グラフ601は、半導体ウエハW上のポリシリコン膜のエッチングレートのグラフであり、グラフ602は、半導体ウエハW上のSiO2膜のエッチングレートのグラフである。また、図8Cにおいて、グラフ701は、半導体ウエハW上のポリシリコン膜のエッチングレート低下率のグラフであり、グラフ702は、半導体ウエハW上のSiO2膜のエッチングレート低下率のグラフである。
図8A及び図8Bに示すように、電圧停止占有率が0である場合(すなわち、電圧停止期間A1aが設定されない場合)、ポリシリコン膜及びSiO2膜のエッチングレートがいずれも最も大きく、電圧停止占有率が0から増加するに連れて、ポリシリコン膜及びSiO2膜のエッチングレートがいずれも低下する。
図8A及び図8Cに示すように、電圧停止占有率が0から増加するに連れて、ポリシリコン膜及びSiO2膜のエッチングレート低下率がいずれも増大する。さらに、ポリシリコン膜及びSiO2膜のエッチングレート低下率は、ほぼ同一の値となる。
図8A〜図8Cの実験結果から、電圧停止占有率が40%以下であれば、ポリシリコン膜及びSiO2膜のエッチングレート低下率が、いずれもおよそ6%以下に抑えられることが分かった。このため、電圧停止占有率、すなわち、下部電極16へ高周波電力が供給されている期間A1に対して電圧停止期間A1aが占める比率は、40%以下であることが望ましい。そこで、一実施形態では、制御部94は、エッチングレート低下率が予め定められた許容値である6%以下となる候補期間を特定し、特定した候補期間に電圧停止期間A1aを修正する。これにより、上部電極34側での放電を抑制しつつ、所望のエッチングレートを維持することができる。
次に、一実施形態における電源制御処理において第2の高周波電力を変化させた場合における放電の有無について説明する。図9は、一実施形態における電源制御処理において第2の高周波電力を変化させた場合における放電の有無の一例を示す図である。図9において、「DC On delay 15us」は、一実施形態における電源制御処理において第2の高周波電力を12kWから15kWへ変化させた場合における放電の有無の結果を示している。また、「STD DC 電源」は、比較例における電源制御処理において第2の高周波電力を12kWから15kWへ変化させた場合における放電の有無の結果を示している。また、「DC On delay 15us」では、電圧停止期間A1aとして、15μsecが用いられ、「STD DC 電源」では、電圧停止期間A1aが設定されなかった。また、「DC On delay 15us」及び「STD DC 電源」において、「×」は、Vpp変動率が予め定められた許容値である2.0%を超えていること、すなわち、放電が有ることを示す。さらに、「○」は、Vpp変動率が予め定められた許容値である2.0%以下であること、すなわち、放電が無いことを示す。
なお、図9では、その他の条件として、処理ガス:C4F6/C4F8/O2/Ar/C4F6=85/88/170/400/5sccm、第1の高周波電源92からの第1の高周波電力:2000W、第1及び第2の高周波電力の周波数:4〜10kHz、第1及び第2の高周波電力のデューティー比:20〜60%、上部電極34への直流電圧:(第1の直流電圧V1)/(第2の直流電圧V2)=−500/−1000V及び処理時間:60secが用いられたものとする。
図9に示すように、「DC On delay 15us」では、「STD DC 電源」と比較して、放電の発生が抑えられた。すなわち、図9の結果から、一実施形態における電源制御処理では、電圧停止期間A1aを用いることにより、第2の高周波電力を増大させることが可能となることが分かった。
次に、図1に示したプラズマエッチング装置1を用いた電源制御処理の流れの一例を説明する。図10は、一実施形態に係る電源制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図10に示すように、処理開始タイミングが到来すると(ステップS101肯定)、例えば、半導体ウエハWが処理容器10内に搬入され、下部電極16上に載置され、排気装置84の真空ポンプにより処理容器10内が排気され、処理ガス供給部66から処理容器10内へ処理ガスが供給されると、制御部94は、下部電極16にプラズマ生成用の第1の高周波電力を供給する(ステップS102)。また、制御部94は、下部電極16にイオン引き込み用の第2の高周波電力を供給する。
制御部94は、高周波電力が供給されている期間A1のうち、電圧停止期間A1aに、上部電極34への第1の直流電圧V1及び第2の直流電圧V2の供給を停止する(ステップS103)。
制御部94は、高周波電力の供給の開始時から電圧停止期間A1aが経過していない場合(ステップS104否定)、処理をステップS103に戻す。
一方、制御部94は、高周波電力の供給の開始時から電圧停止期間A1aが経過した場合(ステップS104肯定)、電圧停止期間A1aを除く期間A1bに、上部電極34へ第1の直流電圧V1を供給する(ステップS105)。
制御部94は、下部電極16へのプラズマ生成用の第1の高周波電力の供給を停止する(ステップS106)。また、制御部94は、下部電極16へのイオン引き込み用の第2の高周波電力の供給を停止する。
制御部94は、高周波電力の供給が停止されている期間A2に、上部電極34へ第2の直流電圧V2を供給する(ステップS107)。
制御部94は、処理終了タイミングが到来していない場合(ステップS108否定)、処理をステップS102に戻し、処理終了タイミングが到来すると(ステップS108肯定)、電源制御処理を終了する。
次に、図1に示したプラズマエッチング装置1を用いた第1のキャリブレーション処理の流れの一例を説明する。図11は、一実施形態に係る第1のキャリブレーション処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図11に示す第1のキャリブレーション処理は、例えば、図10に示した電源制御処理の開始前に、半導体ウエハWに代えて、ダミーウエハを用いて、実行される。
図11に示すように、処理開始タイミングが到来すると(ステップS111肯定)、制御部94は、電圧停止期間A1aを候補期間の初期値に設定する(ステップS112)。制御部94は、図10に示した電源制御処理を実行する(ステップS113)。
制御部94は、Vpp変動率を算出する(ステップS114)。制御部94は、電圧停止期間A1aを全ての候補期間に切り替えていない場合(ステップS115否定)、電圧停止期間A1aを次の候補期間に切り替えて(ステップS116)、処理をステップS113へ戻す。
一方、制御部94は、電圧停止期間A1aを全ての候補期間に切り替えた場合(ステップS115肯定)、Vpp変動率が予め定められた許容値以下となる候補期間を特定し、特定した候補期間に電圧停止期間A1aを修正する(ステップS117)。
次に、図1に示したプラズマエッチング装置1を用いた第2のキャリブレーション処理の流れの一例を説明する。図12は、一実施形態に係る第2のキャリブレーション処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図12に示す第2のキャリブレーション処理は、例えば、図10に示した電源制御処理の開始前に、実行される。
図12に示すように、処理開始タイミングが到来すると(ステップS121肯定)、制御部94は、電圧停止期間A1aを候補期間の初期値に設定する(ステップS122)。制御部94は、図10に示した電源制御処理を実行する(ステップS123)。
制御部94は、エッチングレート低下率を算出する(ステップS124)。制御部94は、電圧停止期間A1aを全ての候補期間に切り替えていない場合(ステップS125否定)、電圧停止期間A1aを次の候補期間に切り替えて(ステップS126)、処理をステップS123へ戻す。
一方、制御部94は、電圧停止期間A1aを全ての候補期間に切り替えた場合(ステップS125肯定)、エッチングレート低下率が予め定められた許容値以下となる候補期間を特定し、特定した候補期間に電圧停止期間A1aを修正する(ステップS127)。
なお、図12に示した第2のキャリブレーション処理の一部又は全部は、プラズマエッチング装置1の使用者によって、実行されても良い。
以上のように、一実施形態のプラズマエッチング装置1では、高周波電力の供給と該供給の停止とを交互に繰り返し、高周波電力が供給されている期間A1のうち、高周波電力の供給の開始時からの所定期間である電圧停止期間A1aに、第1の直流電圧V1及び第2の直流電圧V2の供給を停止し、当該期間A1のうち、電圧停止期間A1aを除く期間A1bに、第1の直流電圧V1を供給し、高周波電力の供給が停止されている期間A2に、第2の直流電圧V2を供給する電源制御処理を実行する。これにより、下部電極16への高周波電力の供給に伴って半導体ウエハW上で発生するプラズマシースに対する電子の跳ね返りを抑制することができる。その結果、一実施形態のプラズマエッチング装置1によれば、上部電極34側での放電を抑制することができる。
また、一実施形態のプラズマエッチング装置1では、Vpp値の変動の度合いを示すVpp変動率が予め定められた許容値以下となる候補期間に電圧停止期間A1aを修正する第1のキャリブレーション処理を実行する。これにより、半導体ウエハW上でプラズマシースの成長が完了する適正期間に電圧停止期間A1aを修正することができる。このため、電圧停止期間A1aに、半導体ウエハW上で上部電極34に近づく向きに成長するプラズマシースによって、電子が跳ね返される事態が確実に回避される。その結果、電圧停止期間A1aに上部電極34側での放電が確実に抑制される。
また、一実施形態のプラズマエッチング装置1では、エッチングレート低下率が予め定められた許容値以下となる候補期間に電圧停止期間A1aを修正する第2のキャリブレーション処理を実行する。これにより、エッチングレートの低下の度合いが抑制されるように、電圧停止期間A1aの上限を規定することができる。その結果、上部電極34側での放電を抑制しつつ、所望のエッチングレートを維持することができる。
1…プラズマエッチング装置、10…処理容器、16…下部電極、34…上部電極、66…処理ガス供給部、90…電源システム、91…直流電源、92…第1の高周波電源、93…第2の高周波電源、94…制御部、101…第1の直流電源部、102…第2の直流電源部、103…選択回路、104…放電回路、105…スイッチ回路、109…接続点、C1〜C6…制御信号、V1…第1の直流電圧、V2…第2の直流電圧、W…半導体ウエハ。

Claims (9)

  1. 被処理体を載置するための下部電極にプラズマ生成用の高周波電力を供給する高周波電源と、
    前記下部電極に対向するように配置された上部電極に負の第1の直流電圧又は前記第1の直流電圧よりも絶対値の大きい負の第2の直流電圧を供給する直流電源と、
    前記高周波電力の供給と該供給の停止とを交互に繰り返し、前記高周波電力が供給されている期間のうち、前記高周波電力の供給の開始時からの第1の期間に、前記第1の直流電圧及び前記第2の直流電圧の供給を停止し、当該期間のうち、前記第1の期間を除く第2の期間に、前記第1の直流電圧を供給し、前記高周波電力の供給が停止されている期間に、前記第2の直流電圧を供給する電源制御処理を実行する制御部と
    を備えることを特徴とする電源システム。
  2. 前記下部電極に前記高周波電力とは異なるイオン引き込み用の高周波電力を供給する他の高周波電源と、
    前記イオン引き込み用の高周波電力に対応する電圧の振幅値であるVpp値を測定するVpp値測定部と
    をさらに備え、
    前記制御部は、前記第1の期間を当該第1の期間の候補となる複数の候補期間に切り替えつつ前記電源制御処理を実行し、前記候補期間ごとに前記Vpp値の変動の度合いを示すVpp変動率を算出し、前記複数の候補期間のうち、前記Vpp変動率が予め定められた許容値以下となる前記候補期間を特定し、特定した当該候補期間に前記第1の期間を修正する第1のキャリブレーション処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の電源システム。
  3. 前記被処理体のエッチングレートを取得するエッチングレート取得部をさらに備え、
    前記制御部は、前記第1の期間を当該第1の期間の候補となる複数の候補期間に切り替えつつ前記電源制御処理を実行し、前記候補期間ごとに前記エッチングレートの低下の度合いを示すエッチングレート低下率を算出し、前記エッチングレート低下率が予め定められた許容値以下となる前記候補期間を特定し、特定した当該候補期間に前記第1の期間を修正する第2のキャリブレーション処理を実行することを特徴とする請求項1又は2に記載の電源システム。
  4. 前記高周波電力が供給されている期間に対して前記第1の期間が占める比率は、40%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の電源システム。
  5. 前記第1の期間は、5μsec以上の期間であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の電源システム。
  6. 前記直流電源は、
    前記第1の直流電圧を発生する第1の直流電源部と、
    前記第2の直流電圧を発生する第2の直流電源部と、
    前記第1の直流電源部と前記第2の直流電源部とを選択的に前記上部電極に接続する選択回路と、
    前記選択回路と前記上部電極との接続点にスイッチ回路を介して接続された放電回路と
    を有し、
    前記制御部は、前記電源制御処理を実行する場合に、前記高周波電力が供給されている期間のうち、前記第1の期間に、前記第1の直流電源部及び前記第2の直流電源部と、前記上部電極との接続を切断するように前記選択回路を制御し、かつ、前記放電回路を前記接続点に接続させるように前記スイッチ回路を制御し、前記第2の期間に、前記第1の直流電源部を前記上部電極に接続させるように前記選択回路を制御し、前記高周波電力の供給が停止されている期間に、前記第2の直流電源部を前記上部電極に接続させるように前記選択回路を制御することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の電源システム。
  7. 処理容器と、
    前記処理容器内に処理ガスを供給するガス供給部と、
    前記処理容器内に配置され、被処理体を載置するための下部電極と、
    前記下部電極に対向するように前記処理容器内に配置された上部電極と、
    前記下部電極にプラズマ生成用の高周波電力を供給する高周波電源と、前記上部電極に負の第1の直流電圧又は前記第1の直流電圧よりも絶対値の大きい負の第2の直流電圧を供給する直流電源と、前記高周波電力の供給と該供給の停止とを交互に繰り返し、前記高周波電力が供給されている期間のうち、前記高周波電力の供給の開始時からの第1の期間に、前記第1の直流電圧及び前記第2の直流電圧の供給を停止し、当該期間のうち、前記第1の期間を除く第2の期間に、前記第1の直流電圧を供給し、前記高周波電力の供給が停止されている期間に、前記第2の直流電圧を供給する電源制御処理を実行する制御部とを備える電源システムと
    を備えることを特徴とするプラズマ処理装置。
  8. 被処理体を載置するための下部電極にプラズマ生成用の高周波電力を供給する高周波電源と、
    前記下部電極に対向するように配置された上部電極に負の第1の直流電圧又は前記第1の直流電圧よりも絶対値の大きい負の第2の直流電圧を供給する直流電源と
    を備える電源システムを用いた電源制御方法であって、
    前記高周波電力の供給と該供給の停止とを交互に繰り返し、前記高周波電力が供給されている期間のうち、前記高周波電力の供給の開始時からの第1の期間に、前記第1の直流電圧及び前記第2の直流電圧の供給を停止し、当該期間のうち、前記第1の期間を除く第2の期間に、前記第1の直流電圧を供給し、前記高周波電力の供給が停止されている期間に、前記第2の直流電圧を供給する電源制御処理を実行する
    ことを特徴とする電源制御方法。
  9. 前記被処理体のエッチングレートを取得し、
    前記第1の期間を当該第1の期間の候補となる複数の候補期間に切り替えつつ前記電源制御処理を実行し、前記候補期間ごとに前記エッチングレートの低下の度合いを示すエッチングレート低下率を算出し、前記エッチングレート低下率が予め定められた許容値以下となる前記候補期間を特定し、特定した当該候補期間に前記第1の期間を修正するキャリブレーション処理を実行することを特徴とする請求項8に記載の電源制御方法。
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