JP6422783B2 - ループアンテナおよびループアンテナの製造方法 - Google Patents

ループアンテナおよびループアンテナの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ループアンテナおよびループアンテナの製造方法に関する。
スマートフォン等の携帯型の電子機器には、無線通信を可能とするためのループアンテナが搭載されている。
特許文献1には、キャビネットの内面に銅メッキを施し、ループ状のマスクを用いてフォトリソグラフィ処理することによって形成されたループ状の銅箔パターンとしてのループアンテナが記載されている。
特開平6−104624号公報(1994年4月15日公開)
特許文献1に記載されているループアンテナの製造工程において、銅箔パターンの厚みを増すために、銅箔パターンに銅電解メッキ(銅精錬)処理を施す場合があり、また、ループアンテナの耐腐食性を向上させるために、銅箔パターンにニッケル電解メッキ処理を施す場合がある。
以下、特許文献1の銅箔パターンのような渦巻状の導体に電解メッキ処理を施す工程について説明する。
図8は、従来のループアンテナの構成を示す平面図である。図8に示すループアンテナ101の製造工程において、キャビネット102の表面に形成された渦巻状の導体103に電解メッキ処理を施す際、電解液に浸した渦巻状の導体103の端部104・105に電極を接続し、外部の電流源から渦巻状の導体103に電流を流すことにより、渦巻状の導体103の表面をメッキする。
しかしながら、渦巻状の導体103の線幅が細い場合、電解メッキのための電流が渦巻状の導体103の一端から他端まで到達せず、部分的に電解メッキに必要な電流が流れない箇所が生じ、当該箇所はメッキされていない未メッキ箇所110として残る場合がある。
この場合、アンテナパターンの厚みが不均一になったり、部分的に耐腐食性が低くなったりすることがあり、その結果、ループアンテナが断線するおそれがある。
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであって、その目的は、アンテナの有する固有特性インピーダンスにほとんど影響を与えることなく、全体に亘って均一に電解メッキすることによって断線を防止したループアンテナおよびループアンテナの製造方法を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るループアンテナは、角部を有する渦巻き形状に形成された第1の導体と、上記第1の導体の表面に電解メッキによって形成された第2の導体とを備えているループアンテナであって、上記角部の近傍を他の部分よりも幅広とすることにより電解メッキに用いる電極を接触可能とした拡幅部を有していることを特徴とする。
また、上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るループアンテナの製造方法は、所定領域内に一様に形成された導体を加工して、角部を有する渦巻状導体とする成形ステップと、上記渦巻状導体に電解メッキをして上記渦巻状導体の表面に金属膜を形成する電解メッキステップと、を含んでおり、上記成形ステップでは、上記角部の近傍を他の部分よりも幅広とする拡幅部を有する上記渦巻状導体を成形し、上記電解メッキステップでは、上記渦巻状導体の端部および上記角部近傍の拡幅部に電極を接触させて上記渦巻状導体に電流を流すことを特徴とする。
本発明の一態様によれば、アンテナの有する固有特性インピーダンスにほとんど影響を与えることなく、全体に亘って均一に電解メッキすることによって断線を防止したループアンテナおよびループアンテナの製造方法を提供することができる。
本発明の実施形態1に係るループアンテナの構成を示す平面図である。 (a)〜(f)は実施形態1の変形例に係るアンテナパターンの角部の平面図である。 (a)および(b)は、ラックピンの接触によりループ状回路が断線する様子を示すループ状回路の角部近傍の平面図である。 ループアンテナの製造工程を示すフローチャートである。 本発明の実施形態2に係るループアンテナの構成を示す概略図であり、(a)は平面図であり、(b)は(a)のA−A線矢視断面図である。 本発明の実施形態3に係るループアンテナの構成を示す概略図であり、(a)は平面図であり、(b)は(a)のB−B線矢視断面図である。 本発明の実施形態4に係るループアンテナの構成を示す概略図であり、(a)は平面図であり、(b)は(a)のC−C線矢視断面図である。 従来のループアンテナの構成を示す平面図である。
〔実施形態1〕
以下、本発明の実施の形態について、図1〜4に基づいて詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係るループアンテナの構成を示す平面図である。ループアンテナ1は、スマートフォン等の携帯型の電子機器に搭載され、無線通信を可能とするためのアンテナである。
図1に示すように、ループアンテナ1は、キャビネット2(筐体)と、キャビネット2の表面に形成された渦巻き形状のアンテナパターン3とを備えている。
アンテナパターン3は、キャビネット2の表面に形成された第1の導体としての銅(Cu)と、電解メッキにより銅の表面に形成された第2の導体としての銅(以下、電気銅という)とを備えている。
アンテナパターン3の形成工程において、電解めっき用の金属製のラックピン8(電極)と端部4・5とを電気的に接続し、ラックピン8(電極)に通電することにより、第1の導体としての銅上に第2の導体としての電気銅を形成する。
キャビネット2の表面に形成された銅は、無電解メッキにより形成された銅であってもよい。これにより、被メッキ物であるキャビネット2の材料の種類の制約を受けることなく、その表面に銅の膜を形成することができる。
また、アンテナパターン3は、銅の表面に形成された、電気精錬によって得られる高純度の電気銅を備えているため、低抵抗である。
さらに、アンテナパターン3は、電解メッキにより電気銅の表面に形成された第3の導体としてのニッケル(Ni)を備えていてもよい。これにより、電気銅の酸化を防止することができ、アンテナパターン3の導電性および耐食性を向上させることができる。また、アンテナパターン3は、無電解メッキにより端部4・5の表面に形成された金(Au)を備えていてもよい。これにより、端部4・5における外部端子との電気的接触の信頼性を向上させることができる。
また、キャビネット2の表面に形成された銅(ループ状回路、渦巻状導体)は、角部6を有する渦巻き形状を有している。角部6の近傍には、ループ状回路における他の部分よりも幅広とする拡幅部7が形成されている。図1に示す例では、3箇所の角部6のそれぞれの内側(角部6を構成する2辺の間の領域のうち、当該2辺が成す角度が小さい方の領域)に四角形状の拡幅部7が形成されている。
これにより、電解メッキによりループ状回路の表面に電気銅の膜を形成する際、ループ状回路に電流を流すために用いるラックピン8(電極)を、各拡幅部7に接触させることができる。さらに、電解メッキにより電気銅の表面にニッケルの膜を形成する際にも同様に、ループ状回路および電気銅に電流を流すために用いるラックピン8(電極)を、各拡幅部7に接触させることができる。
そのため、ループ状回路の端部4・5だけでなく、ループ状回路のパターンの途中の角部6の近傍に設けた拡幅部7にもラックピン8(電極)を接触させることができ、被メッキ物であるループ状回路の全体に確実に電流を流して全体に亘って均一に電解メッキすることができる。その結果、ループ状回路の表面に均一にメッキを形成することができ、未メッキ箇所等の断線の発生を抑制することができる。
また、角部6以外の部分に拡幅部7を設けた場合、拡幅部7がループアンテナ1の特性インピーダンスに影響を与え、ループアンテナ1の特性インピーダンスが変化してしまうが、本実施形態のループアンテナ1のように、角部6近傍に拡幅部7を設けることによって、特性インピーダンスの変化を最小限に抑え、ループアンテナ1のRF特性を設計通りのものに維持することができる。
以上より、本実施形態のループアンテナ1は、従来のループアンテナに比べて、特性インピーダンスを大きく変化させることなく厚みの均一性が向上され、また、未メッキ箇所等の断線の発生が抑制されたループアンテナである。
<変形例>
上記の説明では、ループ状回路の3箇所の角部6の近傍に、四角形状の拡幅部7が形成されているアンテナパターン3を例示して説明したが、拡幅部7の形状および個数はこれに限られない。
図2の(a)〜(f)は、変形例に係るアンテナパターンの角部の平面図である。
図2の(a)に示すように、拡幅部は、三角形状の拡幅部17であってもよい。
また、図2の(b)に示すように、拡幅部は、角部6の内側の輪郭を曲線形状とする曲線状の拡幅部27であってもよい。このように、拡幅部として、角部6の内側の輪郭を曲線形状とする拡幅部27を設けることによって、ループアンテナ1の特性インピーダンスの変化をより一層小さく抑えることができる。
また、図2の(c)および(d)に示すように、拡幅部は、1つの頂点が曲線状である略四角形状の拡幅部37であってもよい。
また、図2の(e)に示すように、拡幅部は、図2の(b)の拡幅部27に角部の内側方向に突出する凸部を設けた形状の拡幅部47であってもよい。
また、図2の(f)に示すように、拡幅部は、台形形状の拡幅部57であってもよい。
また、図2の(d)〜(f)に示すように、角部は、面取りが施された角部16であってもよい。
拡幅部7の個数は、被メッキ物であるループ状回路の全体の長さ等に応じて適宜変更することができ、拡幅部7の数が多いほどより確実にループ状回路の全体に確実に電流を流してループ状回路の全体に亘って均一に電解メッキすることができる。
また、拡幅部7を形成する位置は、ループ状回路の全体の長さ等に応じて適宜変更することができるが、ループ状回路に沿った各拡幅部7同士の間隔が等間隔になるように、拡幅部7を形成することが好ましい。これにより、拡幅部7の数が少ない場合であっても、より確実にループ状回路の全体に電流を流し、ループ状回路の全体に亘って均一に電解メッキすることができ、未メッキ箇所等の断線の発生を抑制することができる。
また、各拡幅部7が密集せず、各拡幅部7同士の間隔が所定の距離以上となるように、拡幅部7を形成することが好ましい。これにより、電解メッキ工程において、各拡幅部7にラックピン8(電極)を接触させる際、ラックピン8(電極)同士が接触することによるラックピン8(電極)の位置ズレ等の発生を抑制することができる。
また、各拡幅部7にラックピン8(電極)を押し当てることによってキャビネット2が弛まないようにするために、キャビネット2の厚みが厚い位置(例えば、側部に近い位置)に拡幅部7を形成することが好ましい。
図3の(a)および(b)は、ラックピン8(電極)の接触によりループ状回路が断線する様子を示すループ状回路の角部近傍の平面図である。
図3の(a)に示すように、電解メッキ工程において、電極としてのラックピン8(電極)を拡幅部37に接触させてループ状回路13に電流を流す場合、ラックピン8(電極)がループ状回路13に接触することがある。その際、ラックピン8(電極)がループ状回路13を所定の長さだけかじり(削り取り)、ループ状回路13が損傷を受けて断線することがある。
その様な場合には、ラックピン8(電極)がループ状回路13に接触することによるループ状回路13の断線を防止するために、拡幅部7は十分な幅(面積)を有していることが好ましい。具体的には、拡幅部7の幅は、ループ状回路13の線幅以上であることが好ましく、例えば、1mm以上であることが好ましい。
図3の(b)に示すように、拡幅部7が十分な幅(面積)を有していることによって、ラックピン8(電極)がループ状回路13を上記所定の長さだけかじった場合であっても、ループ状回路13の一部(図中、破線枠囲み内)が残るため、ループ状回路13は断線しない。
このように、ループ状回路13の拡幅部7の幅(面積)を大きくすることによって、製造されるループアンテナ1の断線を防止することができる。
<ループアンテナの製造方法>
本実施形態のループアンテナ1の製造方法(製造工程)について、図4に基づいて説明する。
図4は、ループアンテナの製造工程を示すフローチャートである。
ループアンテナ1の製造工程では、第一に、表面にアンテナパターン3を形成するためのキャビネット2を成形する(S1)。キャビネット2は、例えば樹脂を用いて成形してもよい。
次に、キャビネット2が有する面のうち、アンテナパターン3を形成する面をメッキ前処理する(S2)。メッキ前処理として、従来公知の処理を施してもよく、例えば、脱脂処理、表面活性化処理等を施してもよい。
次に、銅無電解メッキにより、キャビネット2の表面における所定領域内に一様に銅の膜を形成する(S3)。
次に、レーザー加工により、所定領域内に一様に形成された銅を加工して、角部6の近傍に拡幅部7を有するループ状回路13(渦巻状導体)とする(S4、成形ステップ)。具体的には、一様に形成された銅にレーザーをあてて、角部6に拡幅部7を有する渦巻形状の切れ目を入れる。レーザー加工により銅を加工することによって、高精度な渦巻き形状を有するループ状回路13を成形することができる。
次に、ループ状回路13の端部4・5および拡幅部7にラックピン8(電極)を接触させ、ループ状回路13に電流を流して銅電解メッキを施し、ループ状回路13の表面に電気銅の膜(金属膜)を形成して厚みを厚くする(S5、電解メッキステップ)。なお、レーザー加工により切れ目を入れた下地の銅のうち、アンテナパターン3を構成しない部分(電流が流されていない部分)は、銅電解メッキのメッキ液に浸けた状態で搖動する等の方法により剥離される。
次に、ループ状回路13の端部4・5および拡幅部7に電極を接触させ、ループ状回路13に電流を流してニッケル電解メッキを施し、電気銅の表面に防食用のニッケルの膜(金属膜)を形成する(S6、電解メッキステップ)。
次に、金無電解メッキにより、ニッケルの表面に金の膜を形成する(S7)。ニッケルの表面に金の膜を形成することにより、端部4・5における外部端子との電気的接触の信頼性を向上させることができる。
上記の製造工程によれば、銅電解メッキおよびニッケル電解メッキを施す工程において、ループ状回路13の端部4・5および拡幅部7にラックピン8(電極)を接触させてループ状回路13に電流を流すことができる。そのため、NFCアンテナのように、ループ状回路13が細い場合であっても、ループ状回路13の全体により確実に電流を流すことができる。これにより、ループ状回路13の表面に全体に亘って均一に銅電解メッキをして電気銅を形成することができ、電気銅の表面に全体に亘って均一にニッケル電解メッキをしてニッケルを形成することができる。
これにより、厚みの均一性が高く、また、断線のないループアンテナ1を製造することができる。
なお、上記の説明では、レーザー加工により、一様に形成された銅を加工して、角部6を有するループ状回路13とする製造工程について説明したが、ループアンテナ1の製造工程はこれに限られず、レーザーを用いない加工方法を適用してもよい。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図5に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図5は、本実施形態に係るループアンテナの構成を示す概略図であり、(a)は平面図であり、(b)は(a)のA−A線矢視断面図である。図5の(b)中、黒い丸印は、拡幅部7とラックピン8(電極)の先端とが接触する位置を示している。
本実施形態のループアンテナにおいて、キャビネット12の表面に形成された渦巻き形状のアンテナパターンは、キャビネット12の表面に形成された第1の導体としての銅(Cu)と、電解メッキにより銅の表面に形成された第2の導体としての電気銅とを備えている。
キャビネット12の表面に形成された銅(ループ状回路13)は、角部6を有する渦巻き形状を有している。角部6の近傍には、ループ状回路13における他の部分よりも幅広とする拡幅部7が形成されている。
図5の(a)および(b)に示すように、キャビネット12は縦穴9(凹部)を有しており、縦穴9は、平面視において、角部6の近傍に設けられた拡幅部7の内部に形成されている。すなわち、図5の(b)に示すように、拡幅部7は、縦穴9の表面にも形成されている。
本実施形態のループアンテナによれば、電解メッキによりループ状回路13の表面に電気銅の膜を形成する際、ループ状回路13に電流を流すために用いるラックピン8(電極)を縦穴9の内部に固定することができる。これにより、電解メッキ工程おけるラックピン8(電極)の取り外しの際に、ラックピン8(電極)がループ状回路13に接触することによるループ状回路13の損傷および断線を防止することができる。
〔実施形態3〕
本発明の他の実施形態について、図6に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図6は、本実施形態に係るループアンテナの構成を示す概略図であり、(a)は平面図であり、(b)は(a)のB−B線矢視断面図である。図6の(b)中、黒い丸印は、拡幅部7とラックピン8(電極)の先端とが接触する位置を示している。
図6の(a)および(b)に示すように、本実施形態に係るループアンテナでは、キャビネット12には、実施形態2の縦穴9に代えて、センターポンチによるポンチ穴19が形成されている。ポンチ穴19は、平面視において、角部6の近傍に設けられた拡幅部7の内部に形成されている。すなわち、図6の(b)に示すように、拡幅部7は、ポンチ穴19の表面にも形成されている。
これにより、電解メッキによりループ状回路13の表面に電気銅の膜を形成する際、ループ状回路13に電流を流すために用いるラックピン8(電極)をポンチ穴19の内部に固定することができる。これにより、電解メッキ工程おけるラックピン8(電極)の取り外しの際に、ラックピン8(電極)がループ状回路13に接触することによるループ状回路13の損傷および断線を防止することができる。
本実施形態では、キャビネット12に形成する凹部をポンチ穴19としているため、キャビネット12の厚みが薄い場合であっても、キャビネット12にポンチ穴19を形成することができ、電解メッキ工程においてラックピン8(電極)を固定することができる。
〔実施形態4〕
本発明の他の実施形態について、図7に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図7は、本実施形態に係るループアンテナの構成を示す概略図であり、(a)は平面図であり、(b)は(a)のC−C線矢視断面図である。
図7の(a)および(b)に示すように、本実施形態に係るループアンテナでは、キャビネット12には、実施形態2の縦穴9に代えて、貫通孔29が形成されている。貫通孔29は、平面視において、角部6の近傍に設けられた拡幅部7の内部に形成されている。すなわち、図7の(b)に示すように、拡幅部7は、貫通孔29の上側の表面にも形成されている。
これにより、電解メッキによりループ状回路13の表面に電気銅の膜を形成する際、ループ状回路13に電流を流すために用いるラックピン8(電極)の先端を貫通孔29に差し込んで固定することができる。これにより、電解メッキ工程おけるラックピン8(電極)の取り外しの際に、ラックピン8(電極)がループ状回路13に接触することによるループ状回路13の損傷および断線を防止することができる。
なお、電解メッキ工程の後、貫通孔29を封孔剤等で封止することが好ましい。これにより、キャビネット12を防水対応キャビネットとすることができる。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係るループアンテナ(1)は、角部(6)を有する渦巻き形状に形成された第1の導体(銅)と、上記第1の導体の表面に電解メッキによって形成された第2の導体(電気銅)とを備えているループアンテナであって、上記角部の近傍を他の部分よりも幅広とすることにより電解メッキに用いる電極(ラックピン8)を接触可能とした拡幅部(7)を有していることを特徴とする。
上記の構成によれば、電解メッキにより第1の導体の表面に第2の導体を形成する際、第1の導体に電流を流すために用いる電極を角部近傍に設けた拡幅部に接触させることができる。また、角部以外の部分に拡幅部を設けた場合、拡幅部がループアンテナの特性インピーダンスに影響を与え、ループアンテナの特性インピーダンスが変化してしまうが、角部近傍に拡幅部を設けることによって、当該特性インピーダンスの変化を抑制することができる。
そのため、第1の導体の両端部だけでなく、導体部の途中の角部近傍に設けた拡幅部にも電極を接触させることができ、第1の導体全体に確実に電流を流して第1の導体の全体に亘って均一に電解メッキすることができるため、第2の導体は第1の導体の表面に均一に形成されている。これらにより、厚みの均一性が高く、特性インピーダンス変化が抑制されたループアンテナを提供することができる。
本発明の態様2に係るループアンテナは、上記態様1において、上記第1の導体は、筐体(キャビネット2、12)の表面に形成されており、上記拡幅部の内部に、凹部(縦穴9、ポンチ穴19、貫通孔29)が形成されている構成であってもよい。
上記の構成によれば、電解メッキにより第1の導体の表面に第2の導体を形成する際、第1の導体に電流を流すために用いる電極を凹部の内部に固定することができる。これにより、電極が第1の導体に接触することによる第1の導体の損傷および断線を防止したループアンテナを提供することができる。
なお、上記ループアンテナは、上記第1の導体は無電解メッキで形成される銅であり、上記第2の導体は電解メッキで形成される銅である構成であってもよい。
上記の構成によれば、被メッキ物の材料の種類の制約を受けることなく、無電解メッキにより被メッキ物の表面に第1の導体としての銅を形成することができる。また、電解メッキにより、第2の導体として高純度で低抵抗の銅を形成することができる。そのため、材料の種類の制約を受けることなく、材料の表面に形成された低抵抗のループアンテナを提供することができる。
なお、上記ループアンテナは、上記第2の導体の酸化を防止するための、上記第2の導体の表面に形成された第3の導体(ニッケル)をさらに備えている構成であってもよい。
上記の構成によれば、導電性および耐腐食性を向上させることができる。
本発明の態様3に係るループアンテナの製造方法は、所定領域内に一様に形成された導体を加工して、角部を有する渦巻状導体とする成形ステップと、上記渦巻状導体に電解メッキをして上記渦巻状導体の表面に金属膜を形成する電解メッキステップと、を含んでおり、上記成形ステップでは、上記角部の近傍を他の部分よりも幅広とする拡幅部を有する上記渦巻状導体を成形し、上記電解メッキステップでは、上記渦巻状導体の端部および上記角部近傍の拡幅部に電極(ラックピン8)を接触させて上記渦巻状導体に電流を流すことを特徴とする。
上記の製造方法によれば、電解メッキステップにおいて、渦巻状導体の端部および角部近傍の拡幅部に電極を接触させて渦巻状導体に電流を流すことができる。そのため、渦巻状導体が細い場合であっても、渦巻状導体の全体により確実に電流を流すことができる。これにより、渦巻状導体の表面に全体に亘って均一に電解メッキすることができる。これにより、厚みの均一性が高く、また、断線を防止したループアンテナを製造することができる。
本発明の態様4に係るループアンテナの製造方法は、上記態様3において、上記導体は、筐体の表面に形成されており、上記成形ステップでは、上記表面に上記拡幅部を有する上記渦巻状導体を成形し、上記電解メッキステップでは、上記表面に形成された上記拡幅部に電極を接触させて上記渦巻状導体に電流を流す製造方法であってもよい。
上記の製造方法によれば、筐体の表面に、厚みの均一性が高く、断線を防止したループアンテナを形成することができる。
本発明の態様5に係るループアンテナの製造方法は、上記態様3または4において、上記成形ステップでは、上記導体をレーザー加工して渦巻状導体とする製造方法であってもよい。
上記の製造方法によれば、高精度な渦巻き形状を有する渦巻状導体を成形することができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
本発明は、携帯型の電子機器に搭載されるループアンテナおよびその製造方法に利用することができる。
1 ループアンテナ
2、12 キャビネット(筐体)
3 アンテナパターン
4・5 端部
6、16 角部
7、17、27、37、47、57 拡幅部
8 ラックピン(電極)
9 縦穴(凹部)
19 ポンチ穴(凹部)
29 貫通孔(凹部)

Claims (5)

  1. 角部を有する渦巻き形状に形成された第1の導体と、上記第1の導体の表面に電解メッキによって形成された第2の導体とを備えているループアンテナであって、
    上記角部の近傍を他の部分よりも幅広とすることにより電解メッキに用いる電極を接触可能とした拡幅部を有していることを特徴とするループアンテナ。
  2. 上記第1の導体は、筐体の表面に形成されており、
    上記拡幅部の内部に、凹部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のループアンテナ。
  3. 所定領域内に一様に形成された導体を加工して、角部を有する渦巻状導体とする成形ステップと、
    上記渦巻状導体に電解メッキをして上記渦巻状導体の表面に金属膜を形成する電解メッキステップと、を含んでおり、
    上記成形ステップでは、上記角部の近傍を他の部分よりも幅広とする拡幅部を有する上記渦巻状導体を成形し、
    上記電解メッキステップでは、上記渦巻状導体の端部および上記角部近傍の拡幅部に電極を接触させて上記渦巻状導体に電流を流すことを特徴とするループアンテナの製造方法。
  4. 上記導体は、筐体の表面に形成されており、
    上記成形ステップでは、上記表面に上記拡幅部を有する上記渦巻状導体を成形し、
    上記電解メッキステップでは、上記表面に形成された上記拡幅部に電極を接触させて上記渦巻状導体に電流を流すことを特徴とする請求項3に記載のループアンテナの製造方法。
  5. 上記成形ステップでは、上記導体をレーザー加工して渦巻状導体とすることを特徴とする請求項3または4に記載のループアンテナの製造方法。
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