JP6422210B2 - 加工装置および加工装置ユニット - Google Patents
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Description
特許文献1によれば、累積ピッチ誤差程度の弛みをもたせたバッファ部を各加工工程間に設けることにより、上記バッファ部において、上記フープ材の位置決め孔のピッチ誤差を吸収することができるとともに、各加工工程において、位置決めピンが上記位置決め孔に精度高く係合することが可能となり、加工精度を飛躍的に向上させることができるとされている。
図1は、実施形態に係る加工装置1の側面部分断面図である。
図1に示すように、加工装置1は、例えば平坦面を有する作業台3上に設置される。加工装置1は、ワークであるステンレス等の金属材料からなる長尺薄板状のフープ材2に対して、軸部材4(図2参照)を圧入するための装置である。
図2に示すように、フープ材2は、長尺の部材であり、例えばプレス加工や機械加工等を施すことにより、フープ材2の長手方向に沿って複数の完成部品が形成される。
フープ材2は、軸部材4が圧入される圧入孔2aと、後述のロケートピン36が挿入される位置決め孔2bと、を有している。圧入孔2aおよび位置決め孔2bは、加工装置1により行われる圧入工程よりも前の工程において、例えばプレス加工により形成されている。
圧入孔2aおよび位置決め孔2bは、フープ材2から形成される複数の完成部品の数に対応して、それぞれフープ材2の長手方向に沿って複数設けられている。
ベースプレート13には、上下方向Zに貫通する貫通孔15が形成されている。貫通孔15には、後述する可動ステージユニット50の水平方向へのスライド移動を規制する規制軸59が挿通される。
圧入機20は、圧入機本体部21を備えている。圧入機本体部21は、支持ブラケット22を介して、後述の可動ステージユニット50上に設置されている。
圧入機本体部21は、例えば空気圧等により上下方向Zに沿って圧入ロッド23aを可動させるエアシリンダ23を備えている。圧入機20は、エアシリンダ23によって圧入ロッド23aを下降させるとともに、フープ材2の圧入孔2a(図2参照)上に設置された軸部材4を押圧することにより、フープ材2に対して軸部材4を圧入している。
第一ステージ30には、圧入機20が取り付けられている。より具体的には、第一ステージ30の第一ステージ本体31上に、圧入機本体部21が支持ブラケット22を介して、例えば不図示のボルト等により締結固定されている。
図2に示すように、加工ステージ33は、加工面33aと、逃げ部34と、吸引口35と、ロケートピン36と、を有している。
加工ステージ33は、加工面33aに載置されたフープ材2の幅方向における両縁部に対応した位置に、逃げ部34を有している。逃げ部34は、例えば、加工面33aから一段下がった段差となっている。逃げ部34は、フープ材2を支持するフープガイドレール5が下降し、加工ステージ33上にフープ材2がセットされる際に、加工ステージ33とフープガイドレール5とが干渉するのを回避している。
ロケートピン36の基端部36aは、円柱状に形成されている。ロケートピン36の基端部36aの直径は、フープ材2の位置決め孔2bに対して、わずかに隙間を有したいわゆる隙間嵌めにより挿入可能となっている。フープ材2は、加工ステージ33において、一対のロケートピン36の基端部36aが位置決め孔2bに隙間嵌めされることにより、圧入孔2aの位置決めがなされる。
第一ステージ30とベースプレート13との間には、第一リテーナプレート51と、第一転動体53と、が設けられている。
第一リテーナプレート51には、第一溝部51aが形成されている。第一溝部51aは、例えば搬送方向Xに沿って延在するとともに、前後方向Yに所定間隔を空けて六本平行に設けられている。第一溝部51aは、第一リテーナプレート51を上下方向Zに貫通して形成されている。
また、第一リテーナプレート51には、ベースプレート13の貫通孔15と同軸の貫通孔51bが形成されている。
第一転動体53は、第一溝部51a内において搬送方向Xに隙間を形成可能なように、所定個数配置されている。これにより、第一転動体53は、第一溝部51a内を搬送方向Xに沿って転動可能となっている。
また、第一転動体53は、第一溝部51aの幅よりもわずかに小径となっている。これにより、第一転動体53は、第一溝部51a内を前後方向Yに転動可能となっている。
第二ステージ40には、ベースプレート13の貫通孔15と同軸の貫通孔42が形成されている。
第二リテーナプレート55は、所定の厚みを有するとともに、外形が第二ステージ40と同等に形成された矩形板状の部材であって、第二ステージ40に対して例えばボルト等により固定されている。
第二リテーナプレート55には、第二溝部55aが形成されている。第二溝部55aは、例えば搬送方向Xに沿って延在するとともに、前後方向Yに所定間隔を空けて四本平行に設けられている。第二溝部55aは、第二リテーナプレート55を上下方向Zに貫通して形成されている。
また、第二リテーナプレート55には、ベースプレート13の貫通孔15と同軸の貫通孔55bが形成されている。
また、第二転動体57は、第二溝部55aの幅よりもわずかに小径となっている。これにより、第二転動体57は、第二溝部55a内を前後方向Yに転動可能となっている。
規制軸59の一端には、第一ステージ30に対して螺着されるネジ部59aが形成されている。また、規制軸59の他端には、径方向の外側に張り出すとともに他の部分よりも外形が大きい調整ノブ59bが形成されている。
図4は、加工装置ユニット100を模式的に図示した概略構成図である。なお、図4以降の各図では、分かり易くするために、必要に応じて例えばフープ材2やロケートピン36、後述のテンションピン9a、基準ピン7等の各部品の大きさを誇張して図示している。また、図4における可動ステージユニット50については、第一ステージ30と第一転動体53とを図示して簡略化している。
続いて、上述の加工装置1を複数備えた加工装置ユニット100について説明する。
図4に示すように、加工装置ユニット100は、第一から第三の加工装置1(1A,1B,1C)と、フープ材2を搬送方向Xに沿って移動させる不図示の搬送ローラと、不図示のパーツフィーダと、搬送方向Xに沿って延在してフープ材2をガイドするフープガイドレール5と、第三の加工装置1Cよりも搬送方向Xの下流側に配置された基準ピン7と、第一の加工装置1Aよりも搬送方向Xの上流側に配置されたテンションユニット9と、により構成されている。
不図示の搬送ローラは、前後方向Yに沿って回転軸を有する筒状の回転体であり、外周面がフープ材2に対して接している。搬送ローラは、順次各加工装置1A〜1Cが加工可能なように、搬送方向Xに沿ってフープ材2を搬送している。
不図示のパーツフィーダは、各加工装置1A〜1Cにおけるフープ材2の加工位置(すなわち、圧入孔2a)に対して、フープ材2の圧入孔2aに圧入される軸部材4を供給している。
テンションユニット9は、テンションピン9aを備えている。テンションユニット9のテンションピン9aは、フープガイドレール5が最下位にあるときに、第一の加工装置1Aよりも上流側に位置するフープ材2の位置決め孔2bに挿入される。このとき、テンションユニット9は、搬送方向Xの上流側(図4における左側)に移動してフープ材2に張力を付与し、フープ材2に弛みが発生するのを抑制している。
基準ピン7およびテンションピン9aの形状は、ロケートピン36と同一のため、説明を省略する。
続いて、上述のように構成された加工装置1および加工装置ユニット100により、フープ材2へ軸部材4を圧入するときの作用について、図4から図8を用いて説明する。
まず、図4に示すように、フープガイドレール5が最上位にある状態において、基準ピン7と、第三の加工装置1Cよりも搬送方向Xの下流側に位置するフープ材2の位置決め孔2bとの位置が略一致するように、フープ材2を所定距離だけ搬送する。
このとき、第三の加工装置1Cよりも搬送方向Xの下流側においてフープ材2の位置決め孔2bに基準ピン7が入り込むとともに、第一の加工装置1Aよりも搬送方向Xの上流側においてフープ材2の位置決め孔2bにテンションピン9aが入り込む。
ここで、フープ材2は長尺の部材であるため、位置決め孔2b間に大きなピッチ誤差が発生する。したがって、従来技術にあっては、位置決め孔2b間において、フープ材2に弛みを発生させてピッチ誤差を吸収するためのスペース(バッファ部)を設ける必要があった。
次いで、図6に示すように、不図示のパーツフィーダにより、各加工装置1A〜1Cにおけるフープ材2の圧入孔2aに対して軸部材4を供給する。このとき、軸部材4は、加工ステージ33の吸引口35(図2参照)によりフープ材2の圧入孔2aを介して吸引され、起立した状態で配置される。
また、実施形態では、加工装置ユニット100を構成する複数の加工装置1として、例えば、フープ材2に穴あけ加工を行うドリルを備えた加工装置と、実施形態に係る圧入機20を備えた加工装置1とを混在させて採用してもよい。
また、実施形態では、三台の加工装置1(1A〜1C)がそれぞれ一本の軸部材4をフープ材2に対して圧入していたが、複数本の軸部材4をフープ材2に対して圧入してもよい。
また、例えば、第一ステージ30とベースプレート13との間、および第二ステージ40とベースプレート13との間に、第一転動体53および第二転動体57を介在させることなく、第一ステージ30および第二ステージ40がベースプレート13に対してスライド移動可能となっていてもよい。
より具体的には、例えば、第一ステージ30および第二ステージ40から尖頭状のピン部材をベースプレート13の四隅に向かって立設するとともに、ベースプレート13の四隅にピン部材を当接させて摩擦抵抗を低減することにより、第一ステージ30および第二ステージ40がベースプレート13に対してスライド移動可能となっていてもよい。
また、第一ステージ30および第二ステージ40とベースプレート13との間に磁石を設け、磁力により反発させて空間を設けることにより、第一ステージ30および第二ステージ40がベースプレート13に対してスライド移動可能となっていてもよい。また、第一ステージ30および第二ステージ40とベースプレート13との間に空気や水等の流体を介在させて摩擦抵抗を低減することにより、第一ステージ30および第二ステージ40がベースプレート13に対してスライド移動可能となっていてもよい。
Claims (6)
- 長手方向に沿って順次搬送される長尺のワークが載置される加工ステージを有する第一ステージと、
前記第一ステージ上に設けられ、前記加工ステージ上に載置される前記ワークを加工する工作機と、
前記第一ステージを移動可能に、下方側から支持する支持部材と、を備え、
前記加工ステージには、前記順次搬送される長尺のワークの被挿入部に挿入され、前記工作機の位置決めを行う位置決め部が設けられ、
前記ワークの被挿入部に、前記位置決め部が挿入されることにより、前記支持部材の上を前記第一ステージが移動し、前記ワークの加工位置に対して、前記工作機が位置決めされることを特徴とする加工装置。 - 前記第一ステージと前記支持部材との間に、
第一溝部と、
前記第一溝部に配置される第一転動体と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の加工装置。 - 前記第一転動体は、球体であることを特徴とする請求項2に記載の加工装置。
- 前記支持部材を挟んで前記第一ステージとは反対側に、前記第一ステージと連結された第二ステージを備えたことを特徴とする請求項2または3に記載の加工装置。
- 前記第二ステージと前記支持部材との間に、
第二溝部と、
前記第二溝部に配置される第二転動体と、
を備えたことを特徴とする請求項4に記載の加工装置。 - 前記第二転動体は、球体であることを特徴とする請求項5に記載の加工装置。
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