JP6422154B2 - 燃料噴射量補正制御方法及びコモンレール式燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、コモンレール式燃料噴射制御装置における燃料噴射量の補正制御に係り、特に、補正制御の信頼性、安定性の向上等を図ったものに関する。
いわゆるコモンレール式燃料噴射制御装置は、高圧ポンプによって燃料を加圧し、蓄圧器であるコモンレールへ圧送、蓄圧し、その蓄圧された高圧燃料を燃料噴射弁へ供給することにより、燃料噴射弁による内燃機関への高圧燃料の噴射を可能として、燃費やエミッション特性等に優れるものとして良く知られているものである。
かかるコモンレール式燃料噴射制御装置においては、燃料噴射弁の特性のばらつきや劣化等による実燃料噴射量と目標噴射量とのずれ等を補正するための燃料噴射量補正技術が従来から様々提案、実用化されていることは良く知られている通りである(例えば、特許文献1等参照)。
このような燃料噴射量の補正技術としては、例えば、燃料噴射弁の閉弁時間のばらつきや、燃料噴射弁の劣化による閉弁時間の変化等に起因する燃料噴射量の変動を抑圧、防止し、所要の燃料噴射量の確保を可能とする次述するような燃料噴射量の補正方法がある。
まず、燃料噴射弁において、通常、燃料噴射終了時に燃料噴射弁への通電が停止されると、燃料噴射弁内の弁体が、噴射口近傍に形成された弁座に着座することにより噴射口が閉鎖されて燃料噴射が完全に零となることは、良く知られている通りであるが、燃料噴射弁への通電が停止されてから弁体が弁座に着座するまでに要する時間である閉弁時間は、実際には、個々の燃料噴射弁によってばらつきがある。
ところが、かかる閉弁時間のばらつきは、燃料噴射量の精度に直接影響を与えるため、個々の燃料噴射弁の特性ばらつき如何に関わらず閉弁時間を一定とする必要がある。
そのため、例えば、燃料噴射弁内部に設けられている電磁弁の閉弁タイミングの実測値に基づいて閉弁時間のばらつきに伴う燃料噴射量のばらつきを補正する方法がある(例えば、特許文献2等参照)。
すなわち、燃料噴射弁内部には、燃料噴射の弁体の動きを制御するため電磁弁が設けられているが、かかる電磁弁が燃料噴射弁への通電終了後に閉弁状態となる閉弁タイミングは、燃料噴射弁の通電終了後に電磁弁に生ずる逆電圧のピークに一致することが知られている。
そこで、燃料噴射弁内部の電磁弁の閉弁タイミングを実測し、その実測値と、標準的な特性を有する燃料噴射弁について予め取得され、装置の動作制御処理を実行する電子制御ユニットに記憶されている閉弁タイミングの標準値との偏差を算出し、その差に応じて燃料噴射弁の通電終了のタイミングを調整(以下、説明の便宜上、このような燃料噴射弁の通電終了のタイミングの調整制御を「閉弁時間制御」と称する)することで、個々の燃料噴射弁の特性ばらつき如何に関わらず閉弁時間を一定とし、個々の燃料噴射弁内部の電磁弁の閉弁タイミングの標準値からのばらつきに起因する燃料噴射量のばらつきを補正し、所要の燃料噴射量の確保を可能とするものである。
特開2013−124574号公報(第6−10頁、図1−図5) 国際公開第2011/046074号
しかしながら、上述の閉弁タイミングの標準値は、常温時における計測値に基づいて設定されたものであるため、車両運転時における環境温度が常温から大きくずれた場合、特に、低温環境下においては、一般に燃料の粘性が高くなる傾向にあるため、常温時に比して弁体が円滑に動き難くなり、閉弁時間が長くなる傾向となる。
もともと、閉弁時間制御自体は、実測された閉弁タイミングの標準値からのずれに対応して、例えば、実測値が標準値より長い場合には、その分、燃料噴射弁の通電時間を短くすることで、本来所望の燃料噴射量が得られるよう燃料噴射量の補正を行うものであるため、低温環境下における閉弁時間の増大に対して、燃料噴射弁の通電時間を短くすること自体は、閉弁時間制御の本来のあるべき動作である。
ところが、環境温度が低温域となると、先の燃料の粘性の増大等に起因して、実際の燃料噴射量(実噴射量)は減少する傾向にある。そのため、低温域では、実噴射量の減少傾向に応じて通電時間を増す必要があるにも関わらず、閉弁時間制御を併用した場合には、閉弁時間制御により通電時間が短くなるよう設定されるため、結果的に燃料噴射量をさらに減少させる事態を招く懸念がある。
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、低温環境下においても、従来に比して、より信頼性、安定性の高い閉弁時間制御を用いた燃料噴射量の補正を可能とする燃料噴射量補正制御方法及びコモンレール式燃料噴射制御装置を提供するものである。
上記本発明の目的を達成するため、本発明に係る燃料噴射量補正制御方法は、
燃料噴射弁内部の電磁弁の閉弁タイミングを実測し、その実測値と、標準的な特性を有する燃料噴射弁内部の電磁弁の閉弁タイミングである標準閉弁タイミングとの偏差を算出し、その偏差に応じて前記燃料噴射弁の通電終了のタイミングを調整することで、個々の燃料噴射弁の前記標準閉弁タイミングからのばらつきに起因する燃料噴射量のばらつきを補正する閉弁時間制御による燃料噴射量補正が実行可能に構成されてなるコモンレール式燃料噴射制御装置における燃料噴射量補正制御方法であって、
前記閉弁時間制御による燃料噴射量補正の実行においては、燃料噴射弁内部の電磁弁の閉弁タイミングの実測値と、閉弁タイミングの標準値との偏差を学習値として記憶、保持する学習処理が併せて実行され、
前記車両のエンジン始動時から所定時間経過前である場合に、前記閉弁時間制御による燃料噴射量補正の実行を禁止し、前記車両のエンジン始動時から所定時間経過前である場合には燃料の粘度が増大しているとして、燃料の粘度の増大に起因して生ずる燃料噴射量の減少時に前記閉弁時間制御を実行することで燃料噴射量のさらなる減少を招くことを防止可能としてなるものである。
また、上記本発明の目的を達成するため、本発明に係るコモンレール式燃料噴射制御装置は、
車両のエンジンの動作制御を実行する電子制御ユニットであって、燃料噴射弁内部の電磁弁の閉弁タイミングを実測し、その実測値と、標準的な特性を有する燃料噴射弁内部の電磁弁の閉弁タイミングである標準閉弁タイミングとの偏差を算出し、その偏差に応じて前記燃料噴射弁の通電終了のタイミングを調整することで、個々の燃料噴射弁の前記標準閉弁タイミングからのばらつきに起因する燃料噴射量のばらつきを補正する閉弁時間制御による燃料噴射量補正が実行可能に構成されてなる電子制御ユニットを有してなるコモンレール式燃料噴射制御装置であって、
前記電子制御ユニットは、
前記閉弁時間制御による燃料噴射量補正の実行において、燃料噴射弁内部の電磁弁の閉弁タイミングの実測値と、閉弁タイミングの標準値との偏差を学習値として記憶、保持する学習処理が併せて実行可能に構成されると共に、
前記車両のエンジン始動時から所定時間経過前である場合に、前記閉弁時間制御による燃料噴射量補正の実行を禁止し、前記車両のエンジン始動時から所定時間経過前である場合には燃料の粘度が増大しているとして、燃料の粘度の増大に起因して生ずる燃料噴射量の減少時に前記閉弁時間制御を実行することで燃料噴射量のさらなる減少を招くことを防止可能に構成されてなるものである。
本発明によれば、車両の動作状況が、燃料噴射弁に供給される燃料の粘度が高い状態にあるか否かを間接的に判定できるようにし、その判定結果によっては、閉弁時間制御による燃料噴射量補正の実行を禁止できるようにしたので、低温環境下においても、従来に比して、より信頼性、安定性の高い閉弁時間制御を用いた燃料噴射量補正が可能となり、より信頼性の高いコモンレール式燃料噴射制御が実現できるという効果を奏するものである。
また、閉弁時間制御による燃料噴射量補正の実行において、実測された閉弁タイミングと、所定の閉弁タイミングの標準値との偏差の学習値を取得する学習処理が併用されるものにあっても、車両の動作状況が、燃料噴射弁に供給される燃料の粘度が高い状態にあるか否かを間接的に判定できるようにし、その判定結果によっては、学習処理を禁止できるようにすることで、学習値の信頼性の向上と共に、閉弁時間制御による燃料噴射量補正のより一層の信頼性、安定性の向上を図ることができる。
本発明の実施の形態におけるコモンレール式燃料噴射制御装置の構成例を示す構成図である。 本発明の実施の形態の燃料噴射量補正制御処理の第1の実施例における手順を示すサブルーチンフローチャートである。 本発明の実施の形態の燃料噴射量補正制御処理の第2の実施例における前半部分の手順を示すサブルーチンフローチャートである。 本発明の実施の形態の燃料噴射量補正制御処理の第2の実施例における後半部分の手順を示すサブルーチンフローチャートである。 本発明の実施の形態の閉弁時間偏差学習処理の第1の実施例における手順を示すサブルーチンフローチャートである。 本発明の実施の形態の閉弁時間偏差学習処理の第2の実施例における手順の前半部分を示すサブルーチンフローチャートである。 本発明の実施の形態の閉弁時間偏差学習処理の第2の実施例における手順の後半部分を示すサブルーチンフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図1乃至図7を参照しつつ説明する。
なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
最初に、本発明の実施の形態における燃料噴射量補正制御方法が適用されるコモンレール式燃料噴射制御装置の構成例について、図1を参照しつつ説明する。
このコモンレール式燃料噴射制御装置は、高圧燃料の圧送を行う高圧ポンプ装置50と、この高圧ポンプ装置50により圧送された高圧燃料を蓄えるコモンレール1と、このコモンレール1から供給された高圧燃料をディーゼルエンジン(以下「エンジン」と称する)3の気筒へ噴射供給する複数の燃料噴射弁2−1〜2−nと、燃料噴射制御処理や後述する圧力センサ診断処理などを実行する電子制御ユニット(図1においては「ECU」と表記)4を主たる構成要素として構成されたものとなっている。
かかる構成自体は、従来から良く知られているこの種の燃料噴射制御装置の基本的な構成と同一のものである。
高圧ポンプ装置50は、供給ポンプ5と、調量弁6と、高圧ポンプ7とを主たる構成要素として構成されてなる公知・周知の構成を有してなるものである。
かかる構成において、燃料タンク9の燃料は、供給ポンプ5により汲み上げられ、調量弁6を介して高圧ポンプ7へ供給されるようになっている。調量弁6には、電磁式比例制御弁が用いられ、その通電量が電子制御ユニット4に制御されることで、高圧ポンプ7への供給燃料の流量、換言すれば、高圧ポンプ7の吐出量が調整されるものとなっている。
なお、供給ポンプ5の出力側と燃料タンク9との間には、戻し弁8が設けられており、供給ポンプ5の出力側の余剰燃料を燃料タンク9へ戻すことができるようになっている。
また、供給ポンプ5は、高圧ポンプ装置50の上流側に高圧ポンプ装置50と別体に設けるようにしても、また、燃料タンク9内に設けるようにしても良いものである。
燃料噴射弁2−1〜2−nは、エンジン3の気筒毎に設けられており、それぞれコモンレール1から高圧燃料の供給を受け、電子制御ユニット4による噴射制御によって燃料噴射を行うようになっている。
本発明の実施の形態における燃料噴射弁2−1〜2−nは、従来から用いられているいわゆる電磁弁タイプのものであるが、特に、通電により生ずる電磁力によって変位するコア(図示せず)と弁体(図示せず)とが一体的に構成されてなるものが好適である。
かかる燃料噴射弁2−1〜2−nは、電子制御ユニット4によって、その駆動制御が行われ、エンジン3の気筒への高圧燃料の噴射を可能としてなるものである。なお、燃料噴射弁2−1〜2−nは、駆動電圧の印加によって、噴射孔(図示せず)が開閉成される構成のものが一般的であり、本発明の実施の形態においても同様の構成であるとする。
電子制御ユニット4は、例えば、公知・周知の構成を有してなるマイクロコンピュータ(図示せず)を中心に、RAMやROM等の記憶素子(図示せず)を有すると共に、燃料噴射弁2−1〜2−nを通電駆動するための回路(図示せず)や、調量弁6等を通電駆動するための回路(図示せず)を主たる構成要素として構成されたものとなっている。
かかる電子制御ユニット4には、コモンレール1の圧力を検出する圧力センサ11の検出信号が入力される他、エンジン回転数、アクセル開度、エンジン冷却水温、燃料温度などの各種の検出信号が、エンジン3の動作制御や燃料噴射制御に供するために入力されるようになっている。
また、電子制御ユニット4には、従来同様、燃料噴射弁2−1〜2−nの閉弁時間の計測のため、燃料噴射弁2−1〜2−nの通電終了後に生ずる逆起電流が読み込まれるようになっている。
なお、電子制御ユニット4内には、車両の他の動作制御に必要な回路等が従来同様に設けられるが、これについては、図を簡潔として本願発明の理解を容易にする観点から図示を省略することとする。
次に、図2には、本発明の実施の形態の燃料噴射量補正制御処理の第1の実施例における手順がサブルーチンフローチャートに示されており、以下、同図を参照しつつ、その内容について説明する。
まず、前提として、本発明の実施の形態におけるコモンレール式燃料噴射制御装置は、従来同様、電子制御ユニット4により、閉弁時間制御による燃料噴射量補正制御が実行されるようになっているものとする。
閉弁時間制御(以下、説明の便宜上、必要に応じて「VCC」と表記する)は、燃料噴射弁の特性ばらつきによる閉弁時間のばらつきや、燃料噴射弁の劣化による閉弁時間の変化等に起因する燃料噴射量の変動を抑圧、防止し、所要の燃料噴射量の確保を可能とした燃料噴射量の補正方法(以下、説明の便宜上、このような閉弁時間制御を用いた燃料噴射量の補正を、必要に応じて「VCC補正」と称する)である。
すなわち、閉弁時間制御は、燃料噴射弁内部の電磁弁が、燃料噴射弁への通電時間終了後に閉弁状態となる閉弁タイミングを実測し、その実測値と、標準的な特性を有する燃料噴射弁について予め取得され、装置の動作制御処理を実行する電子制御ユニットに記憶されている閉弁タイミングの標準値との偏差を算出し、その差に応じて燃料噴射弁の通電終了のタイミングを調整することで、個々の燃料噴射弁の閉弁タイミングの標準値からのばらつきに起因する燃料噴射量のばらつきを補正し、所要の燃料噴射量の確保を可能としたものである。
燃料噴射弁内部の電磁弁の閉弁タイミングは、燃料噴射弁の通電終了後に電磁弁に生ずる逆電圧のピークに一致することが従来から知られており、その逆電圧のピークを検出することで実測可能なものである。
また、本発明の実施の形態においては、上述の閉弁時間制御の実行時に、燃料噴射弁内部の電磁弁(図示せず)の閉弁タイミングの実測値と、閉弁タイミングの標準値との差について、いわゆる学習処理が併せて実行されるものとなっていることを前提とする。
すなわち、本発明の実施の形態においては、燃料噴射弁内部の電磁弁の閉弁タイミングの実測値と、閉弁タイミングの標準値との差が、閉弁時間差分ΔCTとして演算算出され、その演算結果は、学習値として電子制御ユニット4の適宜な記憶領域に記憶、保持されるようになっており、かかる学習値は所要のタイミングで更新されるようになっている。
このような閉弁時間差分ΔCTの学習値は、各気筒毎に行われると共に、通常、
学習値取得の際の実際のレール圧Pと燃料噴射弁2−1〜2−nの通電時間の種々の組み合わせについて、それぞれ取得されるものとなっている。
このようにして得られた閉弁時間差分ΔCTの学習値は、燃料噴射弁2−1〜2−nによる燃料噴射の際に、目標レール圧と、アクセル開度等のデータを基に演算算出された通電時間との組み合わせに対する値が、電子制御ユニット4の適宜な記憶領域から読み出され、同じく通電時間と目標レール圧の種々の組み合わせに対して電子制御ユニット4の適宜な記憶領域に記憶、保存されている閉弁タイミングの標準値のなかから、目標レール圧と通電時間との組み合わせに対して読み出された閉弁タイミングの標準値に加算又は減算されて閉弁タイミングの標準値の補正がなされることとなる。
そして、燃料噴射弁の通電終了後の内部の電磁弁の閉弁タイミングが、補正された閉弁タイミングの標準値に一致するように、この時点の燃料噴射弁に対する通電時間が調整される結果、燃料噴射量の補正がなされるものとなっている。
かかる前提の下、電子制御ユニット4による処理が開始されると、最初に、この時点における燃料噴射弁2−1〜2−nによる燃料噴射の噴射パターンが、VCC補正の対象であるか否かの判定が行われる(図2のステップS102参照)。
燃料噴射弁2−1〜2−nによる燃料噴射は、一般には、例えば、パイロット噴射、メイン噴射、ポスト噴射に大別されるが、噴射パターンは、これら燃料噴射の形態、すなわち、パイロット噴射、メイン噴射、ポスト噴射を意味する。
本発明の実施の形態においては、VCC補正をいずれの噴射パターンで実行するかを予め設定されるようになっており、ステップS102では、この時点の燃料噴射がVCC補正の対象として予め設定された燃料噴射であるか否かが判定されるものとなっている。
しかして、ステップS102において、補正対象噴射パターンであると判定された場合(YESの場合)には、次述するステップS104の処理へ進む一方、補正対象噴射パターンではないと判定された場合(NOの場合)には、VCC補正は実行不可とされ(図2のステップS114参照)、一旦、図示されないメインルーチンへ戻ることとなる。
ステップS104においては、この時点において燃料噴射される気筒が、VCC補正の対象と予め設定された気筒であるか否かが判定され、補正対象気筒であると判定された場合(YESの場合)には、次述するステップS106の処理へ進む一方、補正対象気筒ではないと判定された場合(NOの場合)には、先に説明したステップS114の処理へ進むこととなる。
ステップS106においては、ステップS104において補正対象気筒と判定された気筒が正常か否かが判定され、正常であると判定された場合(YESの場合)には、次述するステップ108の処理へ進む一方、正常ではないと判定された場合(NOの場合)には、先に説明したステップS114の処理へ進むこととなる。
ここで、補正対象の気筒が正常であるか否かの判定は、メインルーチンにおいて、従来同様実行される燃料噴射弁2−1〜2−nの動作制御処理において実行されるようになっているため、このステップS106においては、その判定結果を流用すれば良く、改めて判定を行う必要はない。
また、気筒が正常か否かは、本発明の実施の形態においては、燃料噴射弁2−1〜2−nの閉弁タイミングが、予め設定された基準値を超えているか否かによって判定されるものとなっているが、その判断基準は、必ずしもこのような判断基準に限定される必要はなく、任意に設定されるべきものである。
ステップS108においては、VCC補正が、予め定められた燃料噴射の噴射回数内に行われるか否かが判定され、所定の噴射回数内であると判定された場合(YESの場合)には、次述するステップS110の処理へ進む一方、所定の噴射回数内ではないと判定された場合(NOの場合)には、一旦、図示されないメインルーチンへ戻ることとなる。
ここで、VCC補正は、各気筒毎、VCC補正が実行できる噴射回数が定められており、ステップS108においては、その予め定められた噴射回数内でのVCC補正か否かが判定されることとなる。
例えば、各気筒で、毎回噴射タイミングが到来する毎に、その中で3噴射までは、VCC補正が可能と設定されている場合、パイロット噴射が2回、メイン噴射が1回、ポスト噴射が2回行われる気筒においては、例えば、パイロット噴射の2回とメイン噴射の1回に対して、それぞれVCC補正が可能と予め設定された場合には、2回のポスト噴射に対しては、VCC補正の実行は禁止されるものとなっている。
次いで、ステップS110においては、エンジン3の始動から所定時間が経過したか否かが判定される。
すなわち、換言すれば、この実施例においては、エンジン3の始動から経過時間によって、車両の動作状況が、燃料噴射弁2−1〜2−nに供給される燃料の粘度が高い状態にあるか否かが判断されるものとなっている。
ステップS110において、所定時間経過したと判定された場合(YESの場合)には、次述するステップS112の処理へ進む一方、未だ所定時間経過していないと判定された場合(NOの場合)には、先に説明したステップS114の処理へ進むこととなる。
ここで、エンジン3の始動からの経過時間を判定するのは、エンジン3の始動から適宜な時間が経過すれば燃料温度が上昇するため、低温環境にあっても燃料の粘性が始動時に比して低下してゆき、本願発明が問題とする燃料の粘度が大きいことに起因する閉弁時間の増加という問題が解消され、常温時を基準とした通常のVCC補正を行っても問題ないため、このような状態にあるか否かを判定するためである。
しかして、ステップS110において、エンジン3の始動からの経過時間が所定時間を経過したと判定された場合(YESの場合)には、VCC補正が開始され、一連の処理が終了されて、一旦、図示されないメインルーチンへ戻ることとなる。
一方、ステップS110において、エンジン3の始動から未だ所定時間が経過していなと判定された場合(NOの場合)には、VCC補正不許可とされ、VCC補正は行われることなく、一連の処理が終了されて、一旦、図示されないメインルーチンへ戻ることとなる。
次に、燃料噴射量補正制御処理の第2の実施例について、図3及び図4を参照しつつ説明する。
なお、前提となるコモンレール式燃料噴射制御装置の構成は、図2を参照しつつ説明した第1の実施例と同様であり、ここでの再度の詳細な説明は省略する。
先に説明した第1の実施例は、VCC補正の実行の可否を、エンジン3の始動からの経過時間により判断するよう構成されたものであったのに対して、この第2の実施例は、後述するように予め選定された温度条件を判断基準として、VCC補正の実行の可否が判断されるよう構成されたものである。
以下、図3及び図4を参照しつつ具体的に説明することとする。
最初に、図3のステップS102〜S108、ステップS112、及び、ステップS114の各々の処理は、図2におけるステップS102〜S108、ステップS112、及び、ステップS114の各々の処理と同一であるので、ここでの再度の詳細な説明は省略することとする。
ステップS108の処理において、YESの判定がなされた場合、ステップS110Aにおいては、選択可能とされている複数の温度条件のいずれが選択、設定されているかの判定が行われる。
本発明の実施の形態においては、燃料噴射弁2−1〜2−nの入口の燃料温度(噴射弁入口温度)、燃料温度、及び、エンジン冷却水温の3つの内、所望の1つを予め選択し、温度条件として設定可能となっている。なお、このような複数の温度条件のなかから1つを選択、設定する手法としては、例えば、温度条件選択用の変数を用いるようにし、各々の温度条件に対応した変数値を定め、ステップS110Aにおいては、その変数値を判定することでいずれの温度条件であるかを判定できるようにすると好適である。
しかして、ステップS110Aにおいて、噴射弁入口温度が選択、設定されていると判定された場合には、噴射弁入口温度Tinが基準入口温度Ts1を超えているか否かが判定されることとなる(図4のステップS110B参照)。
ここで、噴射弁入口温度は、通常、実際の測定値に代えて、推定値が用いられることが多く、本発明の実施の形態においても推定値が用いられるものとなっている。
かかる推定値は、例えば、燃料温度とエンジン冷却水温の各々の実測値を用いて、予め設定されている噴射弁入口温度推定値算出式を用いて演算算出されるようになっている。
ステップS110Bにおいて、噴射弁入口温度Tinが基準入口温度Ts1を超えていると判定された場合(YESの場合)には、VCC補正の実行に支障はないとして、VCC補正が開始され、一連の処理が終了されて、一旦、図示されないメインルーチンへ戻ることとなる(図4のステップS112参照)。
一方、ステップS110Bにおいて、噴射弁入口温度Tinが基準入口温度Ts1を超えていないと判定された場合(NOの場合)には、VCC補正を実行するには適した状態ではないとして、VCC補正不許可とされ、VCC補正の実行が行われることなく、一連の処理が終了され、一旦、図示されないメインルーチンへ戻ることとなる(図4のステップS114参照)。
また、ステップS110Aにおいて、燃料温度が選択、設定されていると判定された場合には、燃料温度Tfが基準燃料温度Ts2を超えているか否かが判定されることとなる(図4のステップS110C参照)。なお、燃料温度Tfは、高圧ポンプ7の入口で測定された燃料の温度である。
ステップS110Cにおいて、燃料温度Tfが基準燃料温度Ts2を超えていると判定された場合(YESの場合)には、ステップS112の処理へ進む一方、燃料温度Tfが基準燃料温度Ts2を超えていないと判定された場合(NOの場合)には、ステップS114の処理へ進むこととなる。
次に、ステップS110Aにおいて、エンジン冷却水温が選択、設定されていると判定された場合には、エンジン冷却水温Twが基準冷却水温度Ts3を超えているか否かが判定されることとなる(図4のステップS110D参照)。
ステップS110Dにおいて、エンジン冷却水温Twが基準冷却水温度Ts3を超えていると判定された場合(YESの場合)には、ステップS112の処理へ進む一方、エンジン冷却水温Twが基準冷却水温度Ts3を超えていないと判定された場合(NOの場合)には、ステップS114の処理へ進むこととなる。
上述したように、第2の実施例においては、噴射弁入口温度、燃料温度、及び、エンジン冷却水温の3つの内、予め選択されたいずれか1つについての所定の温度条件によって、車両の動作状況が、燃料噴射弁2−1〜2−nに供給される燃料の粘度が高い状態にあるか否かが判断されるものとなっている。
次に、VCC補正における閉弁時間偏差学習処理について、図5乃至図7を参照しつつ説明する。
本発明の実施の形態におけるコモンレール式燃料噴射制御装置においては、先に前提条件として説明したように、VCC補正において、閉弁時間差分ΔCTについての学習処理が実行されるようになっているが、先に説明したように、VCC補正の実行について、従来は、環境温度が考慮されていなかったように、学習処理についても低温環境下であるか否かに関わらず、学習処理が実行されるようになっているため、先に説明したように、閉弁時間が増大する低温環境下においては学習値として不適切な値が学習されてしまうことがある。
以下に説明する本発明の実施の形態における閉弁時間偏差学習処理は、上述のような問題の解決を図り、適切な閉弁時間差分の学習値の取得を確実とするものである。
最初に、本発明の実施の形態における閉弁時間差分ΔCTについての学習処理の第1の実施例について、図5を参照しつつ説明する。
まず、閉弁時間差分ΔCTについての学習処理は、従来同様、燃料噴射弁2−1〜2−n毎、すなわち、換言すれば、各気筒毎に実行されて、それそぞれの閉弁時間差分ΔCTの学習値が取得されるようになっているものである。
電子制御ユニット4による処理が開始されると、最初に、この時点におけるレール圧Pの取得が行われる(図5のステップS202参照)。
すなわち、圧力センサ11により検出されたレール圧Pが電子制御ユニット4の適宜な一時記憶領域に記憶、保存される。
次いで、この時点で閉弁時間偏差学習処理の対象とさてれいる燃料噴射弁2−1〜2−nの中の1つについて通電時間ETが取得される(図5のステップS204参照 )。
通電時間ETは、電子制御ユニット4において、別途、従来同様実行される燃料噴射制御処理において、エンジン回転数やアクセル開度等に基づいて、予め設定された通電時間算出式により演算算出されるようになっている。
したがって、このステップS204においては、別途実行されている燃料噴射制御処理で算出された通電時間ETを流用すれば足り、改めて演算を行う必要はない。
次いで、標準閉弁タイミングの読み出しが行われる(図5のステップS206参照)。
ここで、標準閉弁タイミングは、標準的な特性を有する燃料噴射弁内部の電磁弁が、燃料噴射弁への通電終了後に閉弁状態となるタイミングであり、予め取得されたものである。
かかる標準閉弁タイミングは、従来同様、種々のレール圧Pと通電時間ETとの組み合わせに対する値が取得されおり、種々のレール圧Pと通電時間ETとの組み合わせを入力として、その組み合わせに対する標準閉弁タイミングが読み出し可能に、いわゆるマップ化(標準閉弁時間マップ)されて電子制御ユニット4の適宜な記憶領域に予め記憶されている。
しかして、ステップS206においては、先にステップS202で得られたレール圧PとステップS204で得られた通電時間ETの組み合わせに対する標準閉弁タイミングが、電子制御ユニット4の所定の記憶領域に記憶された標準閉弁時間マップ(図示せず)から読み出されることとなる。
次いで、閉弁時間差分ΔCTの算出が行われる(図5のステップS208参照)。
ここで、閉弁時間差分ΔCTは、燃料噴射弁2−1〜2−n内部の電磁弁について実測された閉弁タイミングCTと、上述のステップS206で得られた標準閉弁タイミングとの差分(閉弁時間差分ΔCT=実測閉弁タイミングCT−標準閉弁タイミング)である。
次いで、エンジン3の始動から所定時間が経過したか否かが判定される(図5のステップS210参照)。
すなわち、換言すれば、この実施例においては、エンジン3の始動から経過時間によって、車両の動作状況が、燃料噴射弁2−1〜2−nに供給される燃料の粘度が高い状態にあるか否かが判断されるものとなっている。
ステップS210において、所定時間経過したと判定された場合(YESの場合)には、次述するステップS212の処理へ進む一方、未だ所定時間経過していないと判定された場合(NOの場合)には、学習処理を行うに適した状態ではないとして、ステップS208で算出された閉弁時間差分は、学習値として保存されることなく破棄され(図5のステップS216参照)、学習値の更新は行われることなく一連の処理が終了され、一旦、図示されないメインルーチンへ戻ることとなる。
ステップS212においては、ステップS208で得られた閉弁時間差分ΔCTに対するフィルタ処理が施される。
すなわち、燃料噴射弁2−1〜2−nの実測された閉弁タイミングが、何らかの原因でノイズを含むデータとなることがあり、その場合、閉弁時間差分ΔCTも同様ノイズを含むデータとなる虞がある。ステップS212においては、そのようなデータノイズを除去するための所要のフィルタ処理が施されるようになっている。なお、上述のようなフィルタ処理は、上述のような目的のため従来から用いられている任意の処理で良く、特定の処理に限定されるものではない。
次いで、フィルタ処理が施された閉弁時間差分ΔCTは、この時のレール圧P及び通電時間ETを指標として、これらの値と共に学習値として電子制御ユニット4の適宜な記憶領域に記憶、保存され(図5のステップS214参照)、一連の処理が終了されて、一旦、図示されないメインルーチンへ戻ることとなる。
次に、本発明の実施の形態における閉弁時間差分ΔCTについての学習処理の2の実施例について、図6及び図7を参照しつつ説明する。
図5を参照しつつ説明した第1の実施例における閉弁時間偏差学習処理は、学習値の保存実行の可否を、エンジン3の始動からの経過時間を判断基準として判断するものであったのに対して、この第2の実施例は、後述するように予め選定された温度条件を判断基準とするものである。
以下、図6及び図7を参照しつつ具体的に説明することとする。
最初に、図6のステップS202〜S208、及び、図7のステップS212〜S216の各々の処理は、図5におけるステップS202〜S208、及び、ステップS212〜S216の各々の処理と同一であるので、ここでの再度の詳細な説明は省略することとする。
しかして、ステップS210Aにおいては、選択可能とされている複数の温度条件のいずれが選択、設定されているかの判定が行われる。
なお、この複数の温度条件については、先に、図3を参照しつつ説明した燃料噴射量補正制御処理における、ステップS110Aの温度条件と同一であるので、ここでの再度の詳細な説明は省略することとする。
ステップS210Aにおいて、噴射弁入口温度が選択、設定されていると判定された場合には、噴射弁入口温度Tinが基準入口温度Ts1を超えているか否かが判定されることとなる(図7のステップS210B参照)。
ステップS210Bにおいて、噴射弁入口温度Tinが基準入口温度Ts1を超えていると判定された場合(YESの場合)には、学習値の更新実行に支障はないとして、ステップS208で得られた閉弁時間差分ΔCTに対してフィルタ処理が施され(図7のステップS212参照)、次いで、学習値の保存が行われ(図7のステップS214参照)、一連の処理が終了されて、一旦、図示されないメインルーチンへ戻ることとなる。
一方、ステップS210Bにおいて、噴射弁入口温度Tinは基準入口温度Ts1を超えていないと判定された場合(NOの場合)には、学習処理を行うに適した状態ではないとして、ステップS208で算出された閉弁時間差分は、学習値として保存されることなく破棄され(図7のステップS216参照)、学習値の更新は行われることなく一連の処理が終了され、一旦、図示されないメインルーチンへ戻ることとなる。
また、ステップS210Aにおいて、燃料温度が選択、設定されていると判定された場合には、燃料温度Tfが基準燃料温度Ts2を超えているか否かが判定されることとなる(図7のステップS210C参照)。
ステップS210Cにおいて、燃料温度Tfが基準燃料温度Ts2を超えていると判定された場合(YESの場合)には、ステップS212の処理へ進む一方、燃料温度Tfが基準燃料温度Ts2を超えていないと判定された場合(NOの場合)には、ステップS216の処理へ進むこととなる。
次に、ステップS210Aにおいて、エンジン冷却水温が選択、設定されていると判定された場合には、エンジン冷却水温Twが基準冷却水温度Ts3を超えているか否かが判定されることとなる(図7のステップS210D参照)。
ステップS210Dにおいて、エンジン冷却水温Twが基準冷却水温度Ts3を超えていると判定された場合(YESの場合)には、ステップS212の処理へ進む一方、エンジン冷却水温Twが基準冷却水温度Ts3を超えていないと判定された場合(NOの場合)には、ステップS216の処理へ進むこととなる。
上述したように、図6及び図7に示された実施例においては、噴射弁入口温度、燃料温度、及び、エンジン冷却水温の3つの内、予め選択されたいずれか1つについての所定の温度条件によって、車両の動作状況が、燃料噴射弁2−1〜2−nに供給される燃料の粘度が高い状態にあるか否かが判断されるものとなっている。
低温環境下においても、従来に比して、より信頼性、安定性の高い燃料噴射制御補正が所望されるコモンレール式燃料噴射制御装置に適用できる。
1…コモンレール
2−1〜2−n…燃料噴射弁
3…ディーゼルエンジン
4…電子制御ユニット
11…圧力センサ
50…高圧ポンプ装置

Claims (8)

  1. 燃料噴射弁内部の電磁弁の閉弁タイミングを実測し、その実測値と、標準的な特性を有する燃料噴射弁内部の電磁弁の閉弁タイミングである標準閉弁タイミングとの偏差を算出し、その偏差に応じて前記燃料噴射弁の通電終了のタイミングを調整することで、個々の燃料噴射弁の前記標準閉弁タイミングからのばらつきに起因する燃料噴射量のばらつきを補正する閉弁時間制御による燃料噴射量補正が実行可能に構成されてなるコモンレール式燃料噴射制御装置における燃料噴射量補正制御方法であって、
    前記閉弁時間制御による燃料噴射量補正の実行においては、燃料噴射弁内部の電磁弁の閉弁タイミングの実測値と、閉弁タイミングの標準値との偏差を学習値として記憶、保持する学習処理が併せて実行され、
    前記車両のエンジン始動時から所定時間経過前である場合に、前記閉弁時間制御による燃料噴射量補正の実行を禁止し、前記車両のエンジン始動時から所定時間経過前である場合には燃料の粘度が増大しているとして、燃料の粘度の増大に起因して生ずる燃料噴射量の減少時に前記閉弁時間制御を実行することで燃料噴射量のさらなる減少を招くことを防止可能としてなることを特徴とする燃料噴射量補正制御方法。
  2. 前記車両のエンジン始動時から所定時間経過前である場合に、前記閉弁時間制御による燃料噴射量補正の実行を禁止することに代えて、
    前記燃料噴射弁の入口温度が所要の基準入口温度を上回っている場合に、前記閉弁時間制御による燃料噴射量補正の実行を禁止することを特徴とする請求項記載の燃料噴射量補正制御方法。
  3. 前記車両のエンジン始動時から所定時間経過前である場合に、前記閉弁時間制御による燃料噴射量補正の実行を禁止することに代えて、
    前記燃料の温度が所要の基準燃料温度を上回っている場合に、前記閉弁時間制御による燃料噴射量補正の実行を禁止することを特徴とする請求項記載の燃料噴射量補正制御方法。
  4. 前記車両のエンジン始動時から所定時間経過前である場合に、前記閉弁時間制御による燃料噴射量補正の実行を禁止することに代えて、
    前記エンジン冷却水温が所要の基準冷却水温度を上回っている場合に、前記閉弁時間制御による燃料噴射量補正の実行を禁止することを特徴とする請求項記載の燃料噴射量補正制御方法。
  5. 車両のエンジンの動作制御を実行する電子制御ユニットであって、燃料噴射弁内部の電磁弁の閉弁タイミングを実測し、その実測値と、標準的な特性を有する燃料噴射弁内部の電磁弁の閉弁タイミングである標準閉弁タイミングとの偏差を算出し、その偏差に応じて前記燃料噴射弁の通電終了のタイミングを調整することで、個々の燃料噴射弁の前記標準閉弁タイミングからのばらつきに起因する燃料噴射量のばらつきを補正する閉弁時間制御による燃料噴射量補正が実行可能に構成されてなる電子制御ユニットを有してなるコモンレール式燃料噴射制御装置であって、
    前記電子制御ユニットは、
    前記閉弁時間制御による燃料噴射量補正の実行において、燃料噴射弁内部の電磁弁の閉弁タイミングの実測値と、閉弁タイミングの標準値との偏差を学習値として記憶、保持する学習処理が併せて実行可能に構成されると共に、
    前記車両のエンジン始動時から所定時間経過前である場合に、前記閉弁時間制御による燃料噴射量補正の実行を禁止し、前記車両のエンジン始動時から所定時間経過前である場合には燃料の粘度が増大しているとして、燃料の粘度の増大に起因して生ずる燃料噴射量の減少時に前記閉弁時間制御を実行することで燃料噴射量のさらなる減少を招くことを防止可能に構成されてなることを特徴とするコモンレール式燃料噴射制御装置。
  6. 前記電子制御ユニットは、
    前記車両のエンジン始動時から所定時間経過前である場合に、前記閉弁時間制御による燃料噴射量補正の実行を禁止することに代えて、
    前記燃料噴射弁の入口温度が所要の基準入口温度を上回っている場合に、前記閉弁時間制御による燃料噴射量補正の実行を禁止するよう構成されてなることを特徴とする請求項記載のコモンレール式燃料噴射制御装置。
  7. 前記電子制御ユニットは、
    前記車両のエンジン始動時から所定時間経過前である場合に、前記閉弁時間制御による燃料噴射量補正の実行を禁止することに代えて、
    前記燃料の温度が所要の基準燃料温度を上回っている場合に、前記閉弁時間制御による燃料噴射量補正の実行を禁止するよう構成されてなることを特徴とする請求項記載のコモンレール式燃料噴射制御装置。
  8. 前記電子制御ユニットは、
    前記車両のエンジン始動時から所定時間経過前である場合に、前記閉弁時間制御による燃料噴射量補正の実行を禁止することに代えて、
    前記エンジン冷却水温が所要の基準冷却水温度を上回っている場合に、前記閉弁時間制御による燃料噴射量補正の実行を禁止するよう構成されてなることを特徴とする請求項記載のコモンレール式燃料噴射制御装置。

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