JP6420962B2 - 情報記録媒体および情報記録媒体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、所望の隠蔽情報を記録でき、該隠蔽情報が複写や偽造されることを防止し得る情報記録媒体、および該情報記録媒体の製造方法に関する。
近年、個人情報などを記録したカード(情報記録媒体)は、他者による偽造や改ざんを防止できるように、記録情報の一部を視認不能としたものが知られている。例えば、特許文献1には、サーマル層の赤外発色により赤外光を吸収する光学コードを印刷し、赤外光を透過する隠蔽層で該光学コードを隠蔽するように形成した構成が提案されている。かかる従来構成では、隠蔽層によって光学コードを視認不能とし、さらに、コピー機によって複写した場合にも、隠蔽層が複写されて光学コードを複写できないことから、前記した偽造や改ざんを防止することができる。そして、光学コードは、赤外光を発する光学読取装置によって読み取ることができる。
特開2013−1077号公報
上述した従来構成は、サーマルプリンタでサーマル層を加熱することにより、該サーマル層を赤外発色させて光学コードを印刷するものである。ところが、こうしたサーマル層への印刷は、該印刷された文字や図柄などの耐熱性や耐候性に限界があることから、長期的に使用されるIDカード等に適用し難い。そのため、IDカード等のように比較的長期に亘って使用されるものに適用できるように、耐久性の高いものが求められている。また、隠蔽層上からサーマルプリンタでサーマル層に印刷する場合には、該隠蔽層を介してサーマル層を加熱する必要があるため、印刷された文字や図柄の解像度に限界がある。そのため、比較的細かい文字や画像を印刷することに不向きであり、高い解像度で印刷(記録)できるものが求められている。
本発明は、耐久性に優れ、高い解像度で隠蔽情報を記録し得る情報記録媒体および該情報記録媒体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、シート状の基材と、該基材の表面に設けられ、レーザー光で炭化させることにより所望の情報を記録することが可能なレーザー記録層と、該レーザー記録層の所定の記録域上に設けられ、赤外光を透過し且つ可視光を吸収する隠蔽層と、隠蔽層とレーザー記録層とを覆うように設けられ、赤外光および可視光を透過する保護層とを備え、レーザー記録層の前記記録域に、保護層と隠蔽層とを介してレーザー光を照射することにより、隠蔽情報を記録可能であることを特徴とする情報記録媒体である。
ここで、隠蔽層と保護層とは、レーザー記録層に隠蔽情報を記録するためにレーザー光が照射された場合に、該レーザー光によって影響をほとんど受けないものであることが好適である。換言すれば、レーザー光の照射によって、赤外光を吸収する物質に変化しないものが好適に用い得る。また、隠蔽層の「可視光を吸収する」とは、可視光を完全またはほぼ完全に吸収することに加え、可視光の大部分を吸収することを含む。例えば、隠蔽層を黒色または黒以外の暗色とする。
かかる構成にあっては、レーザー記録層の所定の記録域にレーザー光を照射することにより、所望の隠蔽情報を記録することができるものであり、該隠蔽情報が隠蔽層により視認不能であると共に、コピー機などで複写すると、該隠蔽層が複写されることから、隠蔽情報を複写できない。これにより、レーザー記録層の所定記録域に記録した隠蔽情報が偽造されたり改ざんされたりすることを防止できる。また、レーザー記録層の、レーザー光により炭化された部位は、赤外光を吸収することから、本構成の情報記録媒体に赤外光を照射することによって、隠蔽層に覆われた所定記録域に記録された隠蔽情報を読み取ることができる。そのため、例えば、光学コードを隠蔽情報として記録した場合、赤外光を照射する光学読取装置によって、該光学コードを読み取ることができる。
また、本構成は、レーザー光でレーザー記録層を炭化することにより隠蔽情報を記録するものであり、耐熱性や耐光性に優れ、サーマル層を加熱することにより印刷する上述の従来構成に比して、耐久性が向上する。そのため、IDカード等のように比較的長期に亘って使用されるものに、好適に用いることができる。さらにまた、レーザー光は、位相が揃い易く収束性に優れることから、狭い面積にエネルギー集中させて照射することができる。そのため、レーザー光で炭化させることによって、比較的細かい文字や図柄等の画像を高精度で印字することができ、高い解像度の画像を記録できる。すなわち、保護層と隠蔽層とを介してレーザー光を照射しても、高い解像度の画像を印刷できる。例えば、光学コードを隠蔽情報として記録した場合にあっては、該光学コードを上記の光学読取装置により正確かつ安定して読み取ることができる。
尚、レーザー光は、上記のように収束性が良く高密度のエネルギーを狭い範囲に集中して照射できることから、レーザー記録層に照射することによって、該レーザー記録層の表層から裏層まで炭化できる。すなわち、レーザー記録層では、レーザー光の照射部位が厚み全体で炭化される。これにより、レーザー光の照射部位(隠蔽情報)と非照射部位とが明確に区別されることから、コントラストが高く、鮮明な文字や図柄等の画像を印字できる。さらに、レーザー記録層の、レーザー光により記録された隠蔽情報は、改ざんされ難い。これは、前記のように、隠蔽情報がレーザー記録層の厚み方向全体に炭化されてなることから、厚み方向全体を削除しなければ、該隠蔽情報を消すことができないためである。
上述した本発明の情報記録媒体にあって、基材の表面にレーザー記録層が所定の接着剤を介して接合または熱融着により接合され、該レーザー記録層の表面に、隠蔽層を裏面に形成した保護層が、所定の接着剤を介して接合または熱融着により接合されてなるものである構成が提案される。
かかる構成にあっては、予め保護層の裏面に隠蔽層を形成しておき、この保護層をレーザー記録層の表面に接合してなるものであり、こうした構成によれば、レーザー記録層の所定記録域に記録された隠蔽情報を、赤外光の照射によって鮮明に且つ安定して表すことができる。例えば、隠蔽層をレーザー記録層の表面上に形成して、その上に保護層を接合してなる別構成と比較すると、本構成では、赤外光の照射により隠蔽情報を鮮明に表すという上述した本発明の作用効果が、安定して発揮される。これは、隠蔽層を保護層の裏面に予め形成しておくことによって、該隠蔽層とレーザー記録層との界面で、レーザー光の照射による熱の影響を受け難いためであると考えられる。
上述した本発明の情報記録媒体にあって、レーザー記録層が、ポリカーボネートを主成分とする樹脂により形成されている構成が提案される。
かかる構成にあって、ポリカーボネートを主成分とする樹脂により形成されたレーザー記録層は、レーザー光の照射によって炭化し易く、さらに該照射により生じ得る照射部位の発泡を抑制できることから、隠蔽情報を一層鮮明に記録することができる。
上述した本発明の情報記録媒体にあって、基材の裏面に、レーザー記録層と同一材料からなる補助層が設けられ、該補助層の裏面に保護層が設けられている構成が提案される。
かかる構成にあっては、基材の裏面に補助層と保護層とを設けることによって、基材の表裏両側の剛性バランスをとることができ、表裏方向に変形してしまうことを防止できる。これにより、本構成は、IDカード等のカード類に好適に用いることができる。
一方、本発明は、上述した情報記録媒体の製造方法であって、保護層の裏面の、レーザー記録層の所定の記録域に対向する部位に、隠蔽層を形成する工程と、基材と、レーザー記録層と、隠蔽層が裏面に形成された保護層とを、所定の接着剤または熱融着により接合する工程とを備えていることを特徴とする情報記録媒体の製造方法である。
かかる製造方法によれば、上述した作用効果を奏する本発明の情報記録媒体を安定して製造することができる。そして、保護層の裏面に隠蔽層を形成し、その後、該保護層をレーザー記録層に接合することから、製造された情報記録媒体は、上述したように、赤外光により隠蔽情報を鮮明に表すという作用効果が安定して発揮される。
ここで、基材とレーザー記録層と保護層とを接合する工程では、該基材と、レーザー記録層と、保護層とを順次接合するようにしても良いし、一度に接合するようにしても良い。後者の場合には、例えば、基材とレーザー記録層との間、およびレーザー記録層と保護層との間に、接着剤からなるシートを夫々配し、表裏両側からプレスすることによって、接合することができる。尚、情報記録媒体が、基材の裏面に補助層と保護層とを備えた構成の場合にあっても、基材と補助層と保護層とを夫々所定の接着剤または熱融着により接合することができる。
本発明の情報記録媒体は、上述したように、シート状の基材の表面に、レーザー記録層を設け、該レーザー記録層の所定記録域上に隠蔽層を設け、さらに保護層を設けてなり、レーザー記録層の記録域に、保護層と隠蔽層とを介してレーザー光を照射することにより、該レーザー記録層を炭化させて隠蔽情報を記録可能としたものであるから、該隠蔽情報を視認不能かつ複写不能であり、該隠蔽情報の偽造や改ざんを防止できる。さらに、レーザー光で炭化することにより隠蔽情報を記録することから、上述した従来構成に比して、耐久性が向上するため、比較的長期に亘って使用されるIDカード等に好適に用いられ得る。さらにまた、レーザー光の炭化によりレーザー記録層に高解像度の画像を印字できると共に、該レーザー光により記録された隠蔽情報を、赤外光の照射によって正確かつ安定して読み取ることができる。
また、本発明の情報記録媒体の製造方法は、保護層の裏面に隠蔽層を形成し、該保護層と、レーザー記録層と、基材とを接合するようにした方法であるから、上述した本発明の情報記録媒体を安定して製造できる。さらに、本製造方法で製造される情報記録媒体は、レーザー記録層の所定記録域に記録された隠蔽情報を、赤外光の照射によって一層鮮明に表すことができる。
本発明にかかる情報記録媒体1の拡大断面図である。 情報記録媒体1の分解斜視図である。 情報記録媒体1に可視光を照射した状態における平面図である。 情報記録媒体1に赤外光を照射した状態における平面図である。 情報記録媒体1の製造工程を示す説明図である。
本発明にかかる実施形態を添付図面に従って以下説明する。
本実施例の情報記録媒体1は、図1のように、基材2の表面側に、レーザー記録層3と隠蔽層4と保護層5とが設けられ、さらに、基材2の裏面側に、補助層6と保護層7とがに設けられたものである。本実施例では、情報記録媒体1を、IDカード等に利用されるホワイトカードとして例示する(図3,4参照)。
ここで、基材2には、上質紙や中質紙等の普通紙、樹脂製フィルム、または合成紙等を適用でき、不透明な有色または白色のものが用いられる。樹脂製フィルムとしては、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタラート、グリコール変性ポリエステルなどが好適に用いられる。本実施例では、白色のポリ塩化ビニル製フィルムからなるシート状の基材2を用いている。また、本実施例は、上記のようにIDカード等のホワイトカードであることから、基材2には100μm〜300μmの厚みのものが用いられる。本実施例では、約300μmの基材2を用いている。
上記のレーザー記録層3は、レーザー光の照射によって炭化される樹脂フィルムから形成されてなるものであり、該樹脂フィルムには、例えば、ポリカーボネート、高衝撃性ポリスチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン等を主成分とする樹脂からなるフィルムが用いられる。本実施例では、ポリカーボネートを主成分とする樹脂フィルム(以下、PC樹脂フィルムという)を用い、該PC樹脂フィルムによりレーザー記録層3が形成される。レーザー記録層3は、レーザー光が照射されることにより、照射された部位が厚み方向全体で炭化し、文字や図柄等の画像を印字することができる(図3,4参照)。ここで、レーザー光は、位相が揃い易く収束性に優れていることから、狭い面積に高密度のエネルギーを集中させて照射できる。そのため、比較的細かい文字や画像を精度良く印字することができると共に、レーザー記録層3の、レーザー光の照射部位が、その厚み方向で全体的に炭化されることから、該照射部位とレーザー光が照射されない非照射部位とのコントラストが高く、画像を鮮明に印字できる。特に、レーザー記録層3は、レーザー光により炭化し易いポリカーボネートを主成分とするPC樹脂フィルムにより形成されていることから、該レーザー光の照射によって高精度かつ鮮明な画像が印字され得る。このレーザー記録層3は、50μm〜200μmの厚みに形成でき、本実施例では、約100μmの厚みに形成される。尚、レーザー光には、イットリウム・アルミニウム・ガーネットを用いた固体レーザー(YAGレーザー)を用いており、ネオジウムをドープしたNd:YAGレーザーを適用している。
上記の隠蔽層4は、赤外領域で透光性が高く、可視光を吸収する材料から形成されており、さらに、上記したレーザー光を透過し且つ該レーザー光の影響を受け難いものが適用される。こうした隠蔽層4を形成する材料としては、例えば、イエローインキとマゼンタインキとシアンインキとを混ぜた混色インキ(以下、YMC混色インキという)が好適に用いられる。このYMC混色インキは、カーボンを含まない黒色インキであり、赤外光を透過し且つ可視光を吸収することができる。本実施例では、上記した保護層5の裏面に、前記YMC混色インキを塗布(印刷)することにより、隠蔽層4が形成される(図2,5参照)。
上記の保護層5は、赤外光と可視光とを透過する樹脂フィルムにより形成されたものが適用でき、該樹脂フィルムに、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタラート、グリコール変性ポリエステルなどを主成分とする樹脂製のフィルムが用いられる。本実施例では、ポリ塩化ビニルを主成分とする透明な樹脂フィルム(以下、PVC樹脂フィルムという)からなる保護層5を用いている。この保護層5は、50μm〜100μmの厚みとなるように形成でき、本実施例では、約100μmの厚みに形成される。
上記の補助層6は、レーザー記録層3と同一のPC樹脂フィルムにより形成されている。そして、この補助層6の厚みが、レーザー記録層3と同じ厚みとなる。尚、この補助層6には、上述したレーザー記録層3と同様にレーザー光を照射することによって、文字や図柄等の画像を印字することも可能である。すなわち、情報記録媒体1の表裏両面に、所望の画像を印字することができる。
上記の保護層7は、レーザー記録層3上に設けられる保護層5と同一であり、PVC樹脂フィルムにより形成される。そのため、この保護層7の厚みは、レーザー記録層3上の保護層5と同じ厚みである。
このような基材2と、レーザー記録層3と、隠蔽層4を裏面に印刷した保護層5と、補助層6と、保護層7とを、所定の接着剤により接合することにより、これら各層が積層されてなる本実施例の情報記録媒体1を得る(図2参照)。この情報記録媒体1では、図4のように、レーザー記録層3の表面の、隠蔽層4により被覆された範囲が、本発明にかかる所定の記録域11である。この記録域11に、文字や図柄等の画像を印字すると、該画像を視認不能であり、所望の隠蔽情報を記録できる。尚、本実施例にあっては、レーザー記録層3が、隠蔽層4に被覆された所定の記録域11と、該隠蔽層4に被覆されていない範囲とに区別される。そのため、隠蔽層4に被覆された所定の記録域11を、隠蔽記録域11といい、被覆されていない範囲を、開示記録域12という。
次に、上述した本実施例の情報記録媒体1の製造方法について説明する。
情報記録媒体1の製造は、保護層5に隠蔽層4を形成する印刷工程と、基材2、レーザー記録層3、保護層5、補助層6、および保護層7を接合するプレス工程とにより行われる。前記印刷工程では、図5(A)のように、保護層5を構成するPVC樹脂フィルムを準備し、該PVC樹脂フィルムの裏面の、レーザー記録層3の所定の記録域(隠蔽記録域)11に対向する部位に、上記のYMC混色インキを略均一に印刷する。プレス工程では、図5(B)のように、基材2の表面上に、レーザー記録層3を構成するPC樹脂フィルムを配し、該基材2とPC樹脂フィルムとの間に、所定の接着剤からなる接着シート21を介装する。さらに、このPC樹脂フィルム上に、前記印刷工程で隠蔽層4を印刷したPVC樹脂フィルムを、該隠蔽層4が該PC樹脂フィルムに対向するようにして配し、該PC樹脂フィルムとPVC樹脂フィルムとの間に前記接着シート21を介装する。また、基材2の裏面下に、補助層6を構成するPC樹脂フィルムを配し、該基材2とPC樹脂フィルムとの間に前記接着シート21を介装する。さらに、このPC樹脂フィルムの裏面下に、保護層7を構成するPVC樹脂フィルムを配し、該PC樹脂フィルムとPVC樹脂フィルムとの間に前記接着シート21を介装する。こうして表側から順に、PVC樹脂フィルム(隠蔽層4を含む)、PC樹脂フィルム、基材2、PC樹脂フィルム、PVC樹脂フィルムを配した状態で、表裏から所定の圧力でプレスすることにより、各フィルム間に配した接着シートにより圧着させる。これにより、本実施例にかかる情報記録媒体1が製造される。尚、前記接着シートを構成する接着剤としては、ホットメルト接着剤が好適に用いられる。
ここで、レーザー記録層3の全域の約1/4の範囲が隠蔽層4に隠れており(図3参照)、該隠蔽層4に覆われた約1/4の範囲が上記の隠蔽記録域11であり、該隠蔽層4に覆われていない約3/4の範囲が上記の開示記録域12である(図4参照)。そして、隠蔽記録域11には、視認不能とすべき情報(以下、隠蔽情報F)が記録され、開示記録域12には、視認可能とする情報(以下、開示情報G,H)が記録される。
本実施例にあっては、上述した製造方法によって、レーザー記録層3に何ら情報が記録されていないホワイトカード状態の情報記録媒体1を製造する。このように製造された情報記録媒体1には、所定のレーザー照射装置を用いて、レーザー記録層3に文字や図柄等の画像を情報として記録できる。すなわち、上記したNd:YAGレーザーを照射するレーザー照射装置によって、情報記録媒体1の表面上から、レーザー光を照射する。ここで、レーザー記録層3の隠蔽記録域11に記録する場合には、レーザー光が、保護層5と隠蔽層4とを透過して、該隠蔽記録域11に照射され、該照射部位が炭化される。ここで、レーザー光を隠蔽情報用の画像パターンに従って照射制御することにより、隠蔽記録域11に所望の隠蔽情報を印字できる。本実施例にあっては、図4のように、隠蔽情報として、QRコード(登録商標)Fを印字する。一方、レーザー記録層3の開示記録域12に記録する場合には、レーザー光が保護層5を透過して該開示記録域12に照射され、該照射部位が炭化される。ここで、レーザー光を開示情報用の画像パターンに従って照射制御することにより、開示記録域12に所望の開示情報を印字できる。本実施例にあっては、開示情報として、写真画像GやQRコードH等を印字する。このようにレーザー記録層3に隠蔽情報Fと開示情報G,Hとを記録することにより、ホワイトカードとして製造された情報記録媒体1が、IDカード等として利用可能となる。
こうして隠蔽情報Fと開示情報G,Hとを記録した状態で、図3のように、レーザー記録層3の開示記録域12に記録された写真画像GやQRコードH等は、保護層5を介して視認することができる。一方、隠蔽記録域11に記録されたQRコード(隠蔽情報)Fは、黒色の隠蔽層4に覆われていることから視認することができない。そして、この状態の情報記録媒体1を一般的なコピー機で複写した場合、開示記録域12の写真画像GとQRコードHとは複写できるものの、隠蔽層4が形成された範囲では、黒色の該隠蔽層4が複写されることから、該黒色で複写されてしまい、隠蔽記録域11のQRコードFを複写できない。そのため、情報記録媒体1を複写して複製カードを作った場合に、該複製カードでは、後述する光学読取装置で赤外光を照射しても、隠蔽情報(QRコード)Fを読み取ることができない。
また、レーザー記録層3の隠蔽記録域11に記録されたQRコード(隠蔽情報)Fは、赤外光の照射により該QRコードを読み取る光学読取装置(図示せず)を用いることによって、読み取ることができる。ここで、光学読取装置により照射する赤外光は、保護層5と隠蔽層4とを透過して隠蔽記録域11に照射され、レーザー記録層3の炭化により構成された隠蔽情報Fで吸収される。一方、レーザー記録層3の、炭化されていない部位(上記レーザー光の非照射部位)では、前記赤外光が透過する。こうしたことから、光学読取装置では、赤外光を照射することによって、図4のように、隠蔽層4により視認不能となっている隠蔽情報(QRコード)Fを正確に読み取ることができる。
このように、レーザー記録層3の隠蔽記録域11に記録された隠蔽情報(QRコード)Fは、赤外光を照射する光学読取装置により正確に読み取ることができると共に、視認不能かつ複写不能であることから、当該情報記録媒体1を用いたIDカード等は、偽造や改ざんされることを防止できる。
また、上述した本実施例の情報記録媒体1にあっては、レーザー光の照射により隠蔽情報Fおよび開示情報G,Hが記録されるものであり、該レーザー光が高密度のエネルギーを狭い範囲に集中して照射できるものであるから、極めて狭い面積にピンポイントで照射され得る。そして、レーザー光の照射部位では、レーザー記録層3の厚み全体で炭化される一方、非照射部位では、炭化されない。これにより、レーザー記録層3では、炭化された照射部位(隠蔽情報Fおよび開示情報G,H)と炭化されていない非照射部位とが明確に区別されることから、コントラストが高く、鮮明な画像が高精度で印字される。そのため、レーザー光によりレーザー記録層3の開示記録域12に印字された開示情報G,Hは、正確かつはっきりと視認することができる一方、隠蔽記録域11に印字された隠蔽情報Fは、赤外光の照射によって正確かつ安定して読み取ることができる。さらに、この情報記録媒体1は、上記した印刷工程により保護層5の裏面に隠蔽層4を印刷し、この保護層5を、上記プレス工程によりレーザー記録層3の表面に接合するようにしていることから、レーザー記録層3と隠蔽層4との界面で、前記レーザー光の照射による熱の影響を受け難い。そのため、赤外光の照射によって、炭化された照射部位を鮮明かつ安定して表すことができる。
また、レーザー光で炭化することによりレーザー記録層3に記録された情報(隠蔽情報F、開示情報G,H)は、耐熱性や耐光性が高いことから、その品質を長期間に亘って維持できる。本実施例の情報記録媒体1は、こうした耐久性が、上述したサーマル層を加熱することにより印字する従来構成に比して、著しく向上する。そのため、本実施例の情報記録媒体1は、比較的長期間に亘って使用されるIDカード等に好適である。
さらにまた、本実施例では、基材2の裏面に、補助層6と保護層7とを備えた構成であることから、該基材2の表裏両側の剛性バランスをとることができる。そのため、表裏方向に変形してしまうことを防止でき、シート状に保つことができる。したがって、IDカード等のカード類に好適である。
尚、上述した実施例にあっては、レーザー記録層3の面積全体の約1/4の範囲に隠蔽層4を設けた構成であるが、該隠蔽層4を設ける範囲は適宜設定することができる。例えば、レーザー記録層3の約半分の範囲としたり、該レーザー記録層3の全体とすることが可能である。また、レーザー記録層3の隠蔽記録域11に記録される隠蔽情報Fとしては、上述したQRコードやバーコード等の光学コードだけでなく、顔写真や文字(セキュリティ番号等)とすることもできる。こうした顔写真や文字等を隠蔽情報として記録される場合には、赤外光を光源とする表示装置を備えたビューアー等で目視確認できるようにする。
また、上述した実施例にあっては、基材2、レーザー記録層3、保護層5、補助層6、および保護層7を接着シート21により接合するようにしたものであるが、その他の構成として、基材2、レーザー記録層3、保護層5、補助層6、および保護層7を熱融着してなるものとすることもできる。すなわち、上述したプレス工程では、表側から順に、PVC樹脂フィルム(隠蔽層4を含む)、PC樹脂フィルム、基材2、PC樹脂フィルム、PVC樹脂フィルムを配した状態で、所定温度に加熱しつつ、表裏から所定の圧力でプレスすることにより、これら各フィルムを圧着させる。このように熱融着してなる構成にあっても、上述した実施例と同様の作用効果を奏し得る。
また、上述した実施例にあって、裏面側の補助層6がレーザー記録3と同一のPC樹脂フィルムにより構成されていることから、裏面側の保護層7に、表面側と同様に隠蔽層を印刷する構成とすることも可能である。この構成によれば、裏面側の補助層6にも隠蔽情報を記録することができ、これによって裏面側でも、上述した表面側と同様の作用効果を持たせることができる。
本発明にあっては、上述した実施例や別例に限定されるものではなく、上述の実施例や別例以外の構成についても本発明の趣旨の範囲内で適宜変更して実施可能である。
1 情報記録媒体
2 基材
3 レーザー記録層
4 隠蔽層
5 保護層
6 補助層
7 保護層
11 隠蔽記録域(所定の記録域)
F 隠蔽情報

Claims (4)

  1. シート状の基材と、
    該基材の表面に設けられ、レーザー光で炭化させることにより所望の情報を記録することが可能なレーザー記録層と、
    赤外光を透過し且つ可視光を吸収する隠蔽層が裏面に形成され、隠蔽層をレーザー記録層の所定の記録域上に位置させて、レーザー記録層を覆うように設けられる、赤外光および可視光を透過する保護層とを備え、
    レーザー記録層の表面に、隠蔽層を裏面に形成した保護層が、所定の接着剤を介して接合されてなるものであり、
    レーザー記録層の前記記録域に、保護層と隠蔽層とを介してレーザー光を照射することにより、隠蔽情報を記録可能であることを特徴とする情報記録媒体。
  2. レーザー記録層が、ポリカーボネートを主成分とする樹脂により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。
  3. 基材の裏面に、レーザー記録層と同一材料からなり、レーザー光を照射することによって、文字や図柄等の画像を印字することが可能な補助層が設けられ、該補助層の裏面に保護層が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項2のいずれか1項に記載の情報記録媒体。
  4. 請求項1に記載の情報記録媒体の製造方法であって、
    保護層の裏面の、レーザー記録層の所定の記録域に対向する部位に、隠蔽層を形成する工程と、
    基材と、レーザー記録層と、隠蔽層が裏面に形成された保護層とを、所定の接着剤により接合する工程と
    を備えていることを特徴とする情報記録媒体の製造方法。

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