JP6420711B2 - 換気システム - Google Patents

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Description

本発明は、換気システムに関する。
長大トンネルや大規模な地下構造物を施工する場合には、1台の送風機(ファン)のみでは十分に送気できないことがある。このような場合には、吸気口に設けた主送風機に加え、中間地点に中継用の送風機を追加することで送風距離の延長を図るのが一般的である。
従来の中継方式は、図3(a)に示す換気装置101ように、主送風機102から風管103を介して送気された空気を、当該風管103の先端(下流端)に配設した中継送風機104により中継するのが一般的である。
ところが、従来の中継方式では、風管103から放出された空気を中継送風機104が取り込むため、中継ロスが大きい。
特許文献1には、漏風を防止することで効率的に送気する換気設備201として、図3(b)に示すように、主送風機202に接続された風管203の先端と中継送風機205の吸い込み口との間に、風量バランス装置204を介設したものが開示されている。
特許文献1の換気設備201によれば、主送風機202から送気された空気を漏風することなく中継送風機205により吸い込むことができるため、送風効率の低下を抑制することができる。また、主送風機202の送風量が中継送風機205の送風量よりも小さく、風量バランス装置204の内部圧力が負圧になった場合には、風量バランス装置204に設けられた逆止弁206が開弁し、風量バランス装置204の周囲の空気が取り込まれるので、所定の風量を確保することができる。
特開平09−096199号公報
特許文献1の換気設備は、中継送風機205の送風量を大きくすると、逆止弁206が開弁し、トンネル坑内の新鮮ではない空気を取り込まれるため、換気効率が低減してしまう。
このような観点から、本発明は、中継による換気効率の低下を抑制することを可能とした換気システムを提案することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明の換気システムは、主送風機と、前記主送風機の下流側に設けられたタンクと、前記主送風機から前記タンクに至る主風管と、前記タンクの下流側に配置された中継送風機と、前記タンク内の圧力を計測する圧力センサと、前記主送風機の送風量を制御する制御装置とを備えている。前記主送風機から前記中継送風機に至る区間が密閉構造であり、前記制御装置は、前記圧力センサで得られた測定圧力値に基づいて前記主送風機の送風量を制御する。
かかる換気システムによれば、主送風機から中継送風機に至る区間が密閉構造であり、かつ、主送風機の送風量をタンクの内部圧力に応じて制御するため、中継ロスを最小限に抑えるとともに、中継により換気効率が低減することを抑制することが可能である。
また、中継ロスが大きい場合には送風量が大きい設備を備える必要があるが、中継ロスを最小限に抑えることで主送風機の送風量を最小限に抑えることが可能となるので、効率的な送風が可能となる。
また、本発明によれば、中継送風機の送風量の増減に伴ってタンクの内部圧力が増減したとしても、タンクの内部圧力に応じて主送風機の送風量が調整されるので、主送風機の送風量が過剰になること又は不足することを避けることができ、ひいては、効率的な換気が可能となる。
前記制御装置が、前記タンクの内部圧力が大気圧よりも大きい目標圧力値になるように前記主送風機の送風量を制御するものであれば、例えば中継送風機の送風量の増加に伴ってタンクの内部圧力が一時的に低下したとしても、タンクの内部や主風管の内部が負圧になり難くなるので、タンクや主風管に潰れ等が発生し難くなる。
また、前記制御装置が、前記測定圧力値および前記目標圧力値に基づいて、前記主送風機の動力源に対してPID制御を実行するものであれば、タンクの内部圧力を目標圧力値に近づけることができる。
なお、換気システムは、タンクのリスク管理として、タンクに排気弁および吸気弁を設けていてもよい。
すなわち、前記タンクが排気弁(タンクの内部圧力が前記目標圧力値よりも大きな許容最大圧力を超えたときに開弁するもの)を備えていれば、タンクや主風管の内部圧力が必要以上に高まることを防ぐことができるので、タンクや主風管の軽構造化を図ることができる。また、前記タンクが吸気弁(内部圧力が大気圧を下回ったときに開弁するもの)を備えていれば、タンクや主風管の内部圧力が負圧になるリスクを低減することができる。
主送風機により送気された空気を複数に分岐する場合には、前記タンクに複数の前記中継送風機を接続すればよい。
この場合、前記タンクから前記中継送風機に至る管路に開閉弁を設けておけば複数の中継送風機のうちの一部を停止させた場合であっても、漏気することなく、他の中継送風機を作動させることができる。
本発明の換気システムによれば、調整用のタンクを設けたことにより、中継による換気効率の低下を抑制することが可能となる。
本発明の実施形態に係る換気システムを示す模式図である。 本実施形態の換気システムの風量と消費電力との関係を示すグラフである。 (a)および(b)は従来の換気装置を示す模式図である。
本実施形態では、トンネル施工時に切羽付近の換気を行うための換気システムについて説明する。本実施形態のトンネルは、1つの坑口から施工されているが、坑内において2つに分岐している。なお、トンネルの分岐数は限定されない。また、トンネルは必ずしも分岐される必要はない。
本実施形態の換気システム1は、図1に示すように、主送風機2と、主風管3と、タンク4と、圧力センサ5と、中継送風機6と、延長風管7と、制御装置(制御盤)8とを備えている。
主送風機2は、トンネル坑外の新鮮な空気(フレッシュエア)をトンネル坑内へと送気するファンである。主送風機2は、図示は省略するが、筒状の胴体と、胴体内に配置された羽根と、羽根を回転させるモータ(動力源)とを備えている。主送風機2の起動・停止は、制御装置8に設けたスイッチにより行う。本実施形態では、トンネルの坑外に主送風機2を設置する。なお、主送風機2の配置は、新鮮な空気を取り込むことが可能であれば限定されるものではなく、例えば、吸気口が坑外に面するようにトンネルの坑口に配置してもよい。
また、主送風機2の仕様や設置数は限定されるものではなく、トンネルの断面寸法やトンネル延長等に応じて適宜設定すればよい。
主送風機2の送風量(モータの回転数)は、制御装置8によって制御される。
主風管3は、主送風機2からタンク4に至る流路を形成している。
主風管3は、軟管(ビニール管)である。主風管3の上流端(坑口側の端部)は、主送風機2の胴体の排気口に接続されており、主風管3の下流端(切羽側の端部)は、タンク4に接続されている。主風管3により、主送風機2からタンク4に至る区間が密閉されている。
主風管3の内径は限定されるものではなく、送風量等に応じて適宜設定すればよい。
タンク4は、主送風機2の下流側(トンネル坑内)に設けられている。主送風機2の送風量を調整することで、タンク4の内部圧力は、大気圧よりも大きい目標圧力値に保たれている。目標圧力値は、送風量に多少の変動があっても大気圧以下にならない大きさに設定することが好ましく、本実施形態では、大気圧よりもわずかに大きい圧力として、0.2〜0.4kPaの範囲内に設定する。
タンク4は、鋼板により箱型に形成されている。なお、タンク4の形状寸法は適宜設定すればよい。また、タンク4の内部に整流板を配設し、主送風機2から送り込まれた空気が、タンク4内において乱れることなく中継送風機6に誘導されるように構成するのが望ましい。なお、整流板は必要に応じて設ければよい。また、タンク4を構成する材料は鋼板に限定されないが、タンク4の内部圧力を正しく計測することができるように、圧力変動によっても内部空間(圧力を計測する空間)の体積が変動しない剛な構造体を形成することが可能な材料とする。
タンク4の上流側には、主風管3が接続されていて、タンク4の下流側には2つの中継送風機6,6が接続されている。
主送風機2から送気された新鮮な空気は、タンク4を経由して中継送風機6により各トンネルの切羽近傍へと送気される。
タンク4は、排気弁41と吸気弁42とを備えている。
排気弁41は、タンク4の内部圧力が高くなり過ぎるのを防止するために設けられた圧力調整弁(リリーフ弁)であり、タンク4の内部圧力が許容最大圧力を超えたときに開弁する。許容最大圧力は、目標圧力値よりも大きい値(例えば、目標圧力値+1.0kPa以上)に設定する。 排気弁41が開弁すると、タンク4内の空気が排出され、タンク4の内部圧力が許容最大圧力よりも小さくなる。
一方、吸気弁42は、タンクの内部圧力が負圧(大気圧よりも小さい圧力)になることを防止するために設けられた圧力調整弁であり、タンク4の内部圧力が大気圧を下回ったときに開弁する。吸気弁42が開弁すると、タンク4内に外気が取り込まれ、タンク4および主風管3の内部圧力が負圧になることが防止される。
なお、排気弁41および吸気弁42は、所定の開弁圧で開弁するばね式の弁でもよいし、圧力センサ5の計測値に基づいて開閉する電動式あるいは電磁式の弁でもよい。
圧力センサ5は、タンク4の内部圧力を計測するセンサであり、タンク4の内部に配設されている。なお、圧力センサ5の取り付け位置や設置数は限定されるものではない。
圧力センサ5は、制御装置8に接続されていて、圧力センサ5の計測値は制御装置8に読み込まれる。
中継送風機6は、タンク4に送り込まれたフレッシュエアを切羽まで送気するためのファンであって、図示は省略するが、筒状の胴体と、胴体内に配置された羽根と、羽根を回転させるモータ(動力源)とを備えている。中継送風機6は、接続管61を介してタンク4に接続されている。
本実施形態では、切羽(分岐トンネル)の数に応じて2つの中継送風機6がタンク4に接続されているが、タンク4の下流側に設けられる中継送風機6の数は限定されるものではない。中継送風機6の数は、分岐トンネルの数や、各中継送風機6の能力等に応じて適宜設定すればよく、例えば、1つでもよいし、3つ以上であってもよい。
接続管61は、鋼管からなる。接続管61の上流端は、タンク4に接続されており、接続管61の下流端は、中継送風機6の胴体に接続されている。本実施形態の接続管61は、タンク4と中継送風機6との間において密閉構造を形成している。すなわち、本実施形態の換気システム1では、主送風機2から中継送風機6に至る区間が密閉構造になっている。
接続管61には、接続管61内の流路を開閉する開閉弁62が設けられている。本実施形態の開閉弁62は、手動により開閉する弁であるが、制御装置8や図示せぬスイッチ盤からの制御信号に基づいて開閉する電動式または電磁式の弁でもよい。なお、開閉弁62には、開閉状態を検知する検知手段が取り付けられても良い。このような検知手段が取り付けられている場合は、開閉弁62が開弁しているか否かの電気信号を、検知手段が中継送風機の制御盤(制御装置8とは別に設けた中継送風機用の制御盤)に送信する。
中継送風機6の下流側には、各分岐トンネルの切羽付近に送気するための延長風管7が接続されている。本実施形態の延長風管7は、軟管(ビニール管)により構成されていて、中継送風機6から切羽に至る長さを有している。延長風管7の上流端(坑口側の端部)は、中継送風機6の胴体に取り付けられていて、延長風管7の下流端(切羽側の端部)は、切羽近傍で開口している。すなわち、本実施形態の換気システム1は、主送風機2から切羽近傍に至る区間において密封されている。
なお、延長風管7の内径等は、中継送風機6の送風量や能力等に応じて適宜設定すればよい。
各中継送風機6は、個別に起動可能である。各中継送風機6の起動・停止および風量の調節は、トンネル内の適所(例えば、各中継送風機6の近傍や切羽近傍)に設けた制御盤(制御装置8とは別に設けた中継送風機用の制御盤)のスイッチにより行う。
本実施形態の中継送風機6は、その上流側に位置する開閉弁62が開弁し、且つ、主送風機2が起動している場合(当システム運転(制御)中)にのみ起動するように構成されている。すなわち、中継送風機6は、その上流側に位置する開閉弁62が閉弁している場合および主送風機2が停止している場合には起動しない。
制御装置8は、圧力センサ5で得られた測定圧力値に基づいて主送風機2の送風量を制御する機能を備えている。本実施形態の制御装置8は、タンク4の内部圧力(すなわち、圧力センサ5から出力された測定圧力値)が目標圧力値(>大気圧)になるように主送風機2の送風量を制御する。
本実施形態の制御装置8は、圧力センサ5で得られた測定圧力値と目標圧力値とを比較し、測定圧力値が目標圧力値よりも大きい場合には、主送風機2の送風量を減少させる制御を実行し、測定圧力値が目標圧力値よりも小さい場合には、主送風機2の送風量を増大させる制御を実行する。
より具体的に説明すると、制御装置8は、圧力センサ5の測定圧力値と目標圧力値との偏差、偏差の積分値、測定圧力値の変化率を演算し、主送風機2のモータ(動力源)のインバータ出力周波数に対してPID制御を実行することにより、主送風機2の送風量を制御する。なお、主送風機2の送風量の制御はPID制御に限定されるものではない。
本実施形態では、制御装置8によりモータのインバータ出力周波数を調整することで主送風機2または中継送風機6の風量を制御する場合(いわゆるインバータ制御)について説明するが、制御装置8により羽根の角度を変化させることで主送風機2の送風量を制御してもよい。
以下、本実施形態の換気システム1を利用した切羽の換気方法について説明する。
まず、制御装置8(制御プログラム)にタンク4の目標圧力値および中継送風機の設定風量を入力する。
続いて、開閉弁62,62が閉弁しているか否かを確認し、開閉弁62,62が開弁している場合には、手動で閉弁させる。
次に、主送風機2を起動させる(オペレータの操作により起動スイッチを入れる)。
主送風機2の運転が開始されると、圧力センサ5によるタンク4の内部圧力の測定が開始される。圧力センサ5の測定圧力値は、制御装置8に入力される。制御装置8は、圧力センサ5の測定圧力値と目標圧力値に基づいて主送風機2の送風量(モータのインバータ出力周波数)をPID制御する。つまり、制御装置8によって、タンク4の内部圧力が目標圧力値になるように主送風機2のモータのインバータ出力周波数が制御され、例えばタンク4の内部圧力が目標圧力値よりも高い場合には主送風機2の周波数(風量)が下げられ、低い場合には主送風機2の周波数(風量)が上げられる。
次に、主送風機2の運転開始後、所定時間が経過したら、起動予定の中継送風機6とタンク4との間に設けられた開閉弁62を手動で開弁し、その後、中継送風機6を起動させる(オペレータの操作により中継送風機6の起動スイッチを入れる)。
なお、中継送風機6と開閉弁62との間に吸気弁を備えている場合には、中継送風機6を起動させた後に、開閉弁62を開弁してもよい。
中継送風機6の起動スイッチをオンにすると、通常はタンク4の内部圧力(圧力センサ5の計測値)が低下して、主送風機2の送風量(モータのインバータ出力周波数)を増加させる制御と、中継送風機6の運転を開始する制御(モータのインバータ出力周波数をゼロから設定値まで増加させる制御)とを行う。中継送風機6の運転によってタンク4の内部圧力に大きな変動が生じないように、主送風機2の送風量の増加速度は、起動すべき中継送風機6において設定された送風速度より早くすることが好ましい。
主送風機2に対するPID制御を継続していれば、中継送風機6の運転開始に伴ってタンク4の内部圧力が目標圧力値を一時的に下回っても、主送風機2に対するPID制御によって主送風機2の送風量が増大するので、タンク4の内部圧力は、目標圧力値に近づくようになる。
なお、タンク4の内部圧力が許容最高圧力を上回った場合は、排気弁41が開弁する。排気弁41が開弁すると、タンク4内の空気が放出され、タンク4の内部圧力が低下する。排気弁41は、タンク4の内部圧力が許容最高圧力を下回った段階で閉弁する。
一方、中継送風機6の起動直後や中継送風機6の送風量を増大した直後等において、タンク4の内部圧力が大気圧を下回った場合は、吸気弁42が開弁してタンク4内に外気が吸い込まれる。吸気弁42は、タンク4の内部圧力が大気圧を上回った段階で閉弁する。
また、二つの中継送風機6,6の運転中に、オペレータの操作により一方の中継送風機6を停止させる場合には、一方の中継送風機6のスイッチを切り、その後、一方の中継送風機6側の開閉弁62を手動で閉じる。
主送風機2に対するPID制御を継続していれば、中継送風機6の停止に伴ってタンク4の内部圧力が目標圧力値を一時的に上回っても、主送風機2に対するPID制御によって主送風機2の送風量が減少するので、タンク4の内部圧力は、目標圧力値に近づくようになる。
主送風機2の送風量の増減速度は、一方の中継送風機6の送風量の増減速度より早くすることが好ましい。
オペレータの操作により換気システム1を停止させる際は、まず、オペレータの操作により中継送風機6のスイッチを切り、中継送風機6を停止させる。全ての中継送風機6が停止したら、オペレータの操作により主送風機2のスイッチをオフにして、主送風機2を停止させる。中継送風機6の運転が停止したら、開閉弁62を閉じる。
以上、本実施形態の換気システム1によれば、主送風機2から中継送風機6まで密閉されているため、漏風によるロスと換気効率の低下を抑制することが可能である。
漏風によるロスを抑制することで、中継送風機6の消費電力を抑えることも可能となり、経済的である。
ここで、従来の換気装置(図3(a)参照)において、中継送風機により1000m/minの新鮮な空気を送風するためには、中継点において1250m/minの新鮮な空気を送る(中継ファンが吸引する)必要があった。すなわち、主送風機により1250m/minの新鮮な空気を送風した場合であっても、中継送風機は1000m/minしか中継できず、250m/minのロスが生じていた。したがって、従来の換気装置は、中継送風機により送風される風量に対して1.25倍の風量を主送風機により送風する必要があった。
一方、本実施形態の換気システム1によれば、中継ロスが生じないため、中継送風機により1000m/minの新鮮な空気を送風するためには、主送風機により1000m/minの新鮮な空気を送風すればよい。そのため、本実施形態の換気システム(測定値)によれば、図2に示すように、従来の換気装置(想定値)よりも消費電力を抑えることができる。例えば、風量310m/minで空気を送風した場合、従来の換気装置(想定値)では63kwの電力が必要となるが、本実施形態の換気システム1(測定値)によれば、33kwの電力で送風することができ、消費電力を大幅に低減することが可能となる。なお、図2は本実施形態の換気システムによって換気を実施した際に測定された風量と消費電力との関係を示すグラフであって、比較例として中継地点で切り離し部分を有する従来の換気装置の風量と消費電力との関係の想定値を併記している。
なお、図2における本実施形態の換気システム1の消費電力は、式1に示すように、主送風機2の消費電力Y(kW)と、中継送風機6の消費電力Ys1,Ys2(kW)の合計値Y(kW)である。
=Y+Ys1+Ys2 ・・・ 式1
一方、図2の従来の換気装置の消費電力は、所要換気量に対して1.25倍(1/0.8倍)の風量を主送風機および中継送風機で送風した場合を想定して算出した値である。なお、切り離し区間を有する従来の換気装置だと、主送風機から送風された空気が、中継送風機によってどれだけ送風されたかを実測することができないため、風量を1.25倍とした場合の想定値を算出するものとしている。
なお、1.25倍にした場合の消費電力は、各送風機を単独運転した場合に得られた風量−消費電力の関係の近似式から算出した。
また、本実施形態の換気システム1によれば、中継送風機6の送風量の増減に伴ってタンク4の内部圧力が増減したとしても、タンク4の内部圧力に応じて主送風機2の送風量が調整されるので、主送風機2の送風量が過剰になること又は不足することを避けることができ、ひいては、効率的な換気が可能となる。
また、換気システム1は、タンク4の内部圧力が、大気圧よりもわずかに高い目標圧力値となるように制御されているため、風管3,7やタンク4の耐圧性能を必要以上に高める必要がない。そのため、製造コストの低減化を図ることができる。
タンク4が排気弁41を備えているので、主送風機2と中継送風機6の駆動時間のタイムラグや予期せぬ不具合によってタンク4や風管2,7の内部圧力が高まったとしても、予め想定した許容最大圧力以上に高まることを防ぐことができる。また、タンク4が吸気弁42を備えているので、主送風機2の出力不足等によってタンク4や主風管2の内部圧力が低下したとしても、タンク4や主風管2の内部が負圧になることはない。
このように、本実施形態の換気システム1によれば、タンク4や風管3,7の内部圧力を予め想定した範囲にコントロールすることができるので、タンク4や風管3,7の軽構造化を図ることができる。
また、タンク4の下流側に開閉弁62を備えているので、二つの中継送風機6,6の一方のみを起動している際にタンク4内が負圧になったとしても、他方の中継送風機6の切羽側から新鮮ではない空気が流入することはない。
さらに、吸気弁42が開弁しない限り、主送風機2から延長風管7の先端まで密閉されているため、新鮮ではない空気を吸引して切羽側に輸送することがない。なお、本実施形態の換気システム1では、制御装置8によってタンク4の内部圧力が目標圧力値(>大気圧)になるように主送風機2の送風量を制御しているので、制御装置8を備えていない場合に比べて、吸気弁42が開弁する頻度は少ないものとなる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、前述の実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
前記実施形態では、坑内で分岐するトンネルに本発明の換気システムを採用する場合について説明したが、トンネルは必ずしも分岐している必要はなく、例えば一本の長大トンネルにおいて本発明の換気システムを採用してもよい。
また、本発明の換気システムは、トンネルに限らず、あらゆる構造物の換気に採用することができる。例えば、複数に分割された空間を備える大規模な地下構造物等に、各空間に送気する場合に採用してもよい。
また、前記実施形態では、タンクと中継送風機との間に開閉弁が設けられている場合について説明したが、開閉弁は必要に応じて設ければよい。例えば、タンクの下流側に中継送風機が1台のみしか接続されていない場合には、開閉弁を設ける必要はない。
前記実施形態では、タンクが排気弁と吸気弁を備えている場合について説明したが、排気弁および吸気弁は、必要に応じて設置すればよい。
なお、本実施形態の中継送風機6は、主送風機2が起動している場合にのみ起動するように構成されているが、いずれか一つの中継送風機6のスイッチをオンにした際に、主送風機2が起動するように構成してもよい。すなわち、主送風機2が停止している状態で中継送風機6のスイッチをオンにした場合に、主送風機2が先に運転を開始し、その後に中継送風機6が運転を開始するように構成してもよい。
1 換気システム
2 主送風機
3 主風管
4 タンク
41 排気弁
42 吸気弁
5 圧力センサ
6 中継送風機
61 接続管
62 開閉弁
7 延長風管
8 制御装置

Claims (7)

  1. 主送風機と、
    前記主送風機の下流側に設けられたタンクと、
    前記主送風機から前記タンクに至る主風管と、
    前記タンクの下流側に配置された中継送風機と、
    前記タンク内の圧力を計測する圧力センサと、
    前記主送風機の送風量を制御する制御装置と、を備える換気システムであって、
    前記主送風機から前記中継送風機に至る区間が密閉構造であり、
    前記制御装置は、前記圧力センサで得られた測定圧力値に基づいて、前記主送風機の送風量を制御することを特徴とする、換気システム。
  2. 前記制御装置は、前記タンクの内部圧力が大気圧よりも大きい目標圧力値になるように前記主送風機の送風量を制御することを特徴とする、請求項1に記載の換気システム。
  3. 前記制御装置は、前記測定圧力値および前記目標圧力値に基づいて、前記主送風機の動力源に対してPID制御を実行することを特徴とする、請求項2記載の換気システム。
  4. 前記タンクが、排気弁を備えており、
    前記排気弁は、前記タンクの内部圧力が前記目標圧力値よりも大きな許容最大圧力を上回ったときに開弁することを特徴とする、請求項2または請求項3に記載の換気システム。
  5. 前記タンクが、吸気弁を備えており、
    前記吸気弁は、前記タンクの内部圧力が大気圧を下回ったときに開弁することを特徴とする、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の換気システム。
  6. 前記タンクに複数の前記中継送風機が接続されていることを特徴とする、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の換気システム。
  7. 前記タンクから前記中継送風機に至る管路に開閉弁が設けられていることを特徴とする、請求項6に記載の換気システム。
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