JP6419109B2 - プラズマジェットプラグ - Google Patents

プラズマジェットプラグ Download PDF

Info

Publication number
JP6419109B2
JP6419109B2 JP2016114050A JP2016114050A JP6419109B2 JP 6419109 B2 JP6419109 B2 JP 6419109B2 JP 2016114050 A JP2016114050 A JP 2016114050A JP 2016114050 A JP2016114050 A JP 2016114050A JP 6419109 B2 JP6419109 B2 JP 6419109B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diameter portion
insulator
peripheral surface
plasma jet
tip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2016114050A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017220363A (ja
Inventor
大輔 笠原
大輔 笠原
山田 裕一
裕一 山田
直志 向山
直志 向山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Spark Plug Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Spark Plug Co Ltd filed Critical NGK Spark Plug Co Ltd
Priority to JP2016114050A priority Critical patent/JP6419109B2/ja
Priority to US15/492,242 priority patent/US9979162B2/en
Publication of JP2017220363A publication Critical patent/JP2017220363A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6419109B2 publication Critical patent/JP6419109B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01TSPARK GAPS; OVERVOLTAGE ARRESTERS USING SPARK GAPS; SPARKING PLUGS; CORONA DEVICES; GENERATING IONS TO BE INTRODUCED INTO NON-ENCLOSED GASES
    • H01T13/00Sparking plugs
    • H01T13/54Sparking plugs having electrodes arranged in a partly-enclosed ignition chamber
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01TSPARK GAPS; OVERVOLTAGE ARRESTERS USING SPARK GAPS; SPARKING PLUGS; CORONA DEVICES; GENERATING IONS TO BE INTRODUCED INTO NON-ENCLOSED GASES
    • H01T13/00Sparking plugs
    • H01T13/02Details
    • H01T13/04Means providing electrical connection to sparking plugs
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01TSPARK GAPS; OVERVOLTAGE ARRESTERS USING SPARK GAPS; SPARKING PLUGS; CORONA DEVICES; GENERATING IONS TO BE INTRODUCED INTO NON-ENCLOSED GASES
    • H01T13/00Sparking plugs
    • H01T13/02Details
    • H01T13/16Means for dissipating heat
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01TSPARK GAPS; OVERVOLTAGE ARRESTERS USING SPARK GAPS; SPARKING PLUGS; CORONA DEVICES; GENERATING IONS TO BE INTRODUCED INTO NON-ENCLOSED GASES
    • H01T13/00Sparking plugs
    • H01T13/20Sparking plugs characterised by features of the electrodes or insulation
    • H01T13/32Sparking plugs characterised by features of the electrodes or insulation characterised by features of the earthed electrode
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01TSPARK GAPS; OVERVOLTAGE ARRESTERS USING SPARK GAPS; SPARKING PLUGS; CORONA DEVICES; GENERATING IONS TO BE INTRODUCED INTO NON-ENCLOSED GASES
    • H01T13/00Sparking plugs
    • H01T13/52Sparking plugs characterised by a discharge along a surface
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01TSPARK GAPS; OVERVOLTAGE ARRESTERS USING SPARK GAPS; SPARKING PLUGS; CORONA DEVICES; GENERATING IONS TO BE INTRODUCED INTO NON-ENCLOSED GASES
    • H01T21/00Apparatus or processes specially adapted for the manufacture or maintenance of spark gaps or sparking plugs
    • H01T21/02Apparatus or processes specially adapted for the manufacture or maintenance of spark gaps or sparking plugs of sparking plugs

Description

本明細書は、内燃機関等において燃料ガスに点火するためのプラズマジェットプラグに関する。
内燃機関において、燃料ガスに点火するための点火プラグの1つとして、プラズマジェットプラグが知られている(例えば、特許文献1)。プラズマジェットプラグでは、セラミックス等の絶縁体で囲まれた放電空間(キャビティとも呼ぶ)の内部に、中心電極と接地電極との間の火花ギャップが配置される。火花ギャップに火花を発生(放電)させると、キャビティ内の気体が励起されることによって、キャビティ内にプラズマが生成される。そして、キャビティ内で生成されたプラズマが、キャビティの外部に噴出することによって、燃料ガスへの点火が行われる。プラズマジェットプラグは、火花放電によって直接に燃料ガスに点火するスパークプラグと比較して、燃焼の広がりが速く、空燃比の高い希薄混合気に対しても確実に点火することができる利点がある。
特開2008−45449号公報
しかしながら、プラズマジェットプラグでは、着火性能と、耐久性能と、を両立することが困難であるという課題があった。例えば、キャビティが比較的大きい場合には、キャビティ内に生成されるプラズマが外部に噴出される量が低下しやすいために、着火性能が低下しやすい。また、キャビティが比較的小さい場合には、キャビティを形成する絶縁体に沿って火花が発生する沿面放電によって絶縁体が損傷を受けやすいために、耐久性能が低下しやすい。
本明細書は、プラズマジェットプラグの着火性能と耐久性能とを両立する技術を開示する。
本明細書に開示される技術は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例または形態として実現することが可能である。
[形態1]
軸線の方向に延びる棒状の中心電極と、
前記軸線の方向に延び、先端側に前記中心電極が配置された軸孔を有する筒状の絶縁体と、
前記絶縁体の外周に配置された主体金具と、
前記主体金具に電気的に接続され、前記絶縁体の先端側に配置されたオリフィス電極と、
前記絶縁体の外面と接触するとともに、前記主体金具の内面と接触するパッキンと、
を備えるプラズマジェットプラグであって、
前記絶縁体は、
大径部と、前記大径部よりも小さな外径を有し前記大径部より先端側に配置された小径部と、を備え、前記軸孔を有する第1部材と、
前記軸線の方向に延び、後端側に前記小径部が内挿された貫通孔を有し、外面が前記パッキンと接触する第2部材と、
前記小径部の外周面と前記貫通孔の内周面との間を含む前記第1部材と前記第2部材との隙間をシールする無機シール層と、
を備え、
前記小径部の外周面の一部を含む前記第1部材の先端部分と、前記第2部材の内周面の一部を含む前記第2部材の先端部分と、前記中心電極の表面と、前記オリフィス電極の内面と、によってキャビティが形成され、
前記キャビティの一部を形成する前記小径部の外周面と、前記キャビティの一部を形成する前記第2部材の内周面とは、前記中心電極の先端よりも後端側において、前記軸線と垂直な方向に対向し、
前記軸線を含む断面において、
前記第1部材と前記第2部材との隙間のうち、前記無機シール層によってシールされ、かつ、間隔が0.2mm以下である部分のシール長の合計は、3mm以上であることを特徴とする、プラズマジェットプラグ。
[形態2]
軸線の方向に延びる棒状の中心電極と、
前記軸線の方向に延び、先端側に前記中心電極が配置された軸孔を有する筒状体の絶縁体と、
前記絶縁体の外周に配置された主体金具と、
前記主体金具に電気的に接続され、前記絶縁体の先端側に配置されたオリフィス電極と、
前記絶縁体の外面と接触するとともに、前記主体金具の内面と接触するパッキンと、
を備えるプラズマジェットプラグの製造方法であって、
前記絶縁体は、
大径部と、前記大径部よりも小さな外径を有し前記大径部より先端側に配置された小径部と、を備え、前記軸孔を有する第1部材と、
前記軸線の方向に延び、後端側に前記小径部が内挿された貫通孔を有し、外面が前記パッキンと接触する第2部材と、
を備え、
前記第1部材の先端部分と、前記第2部材の先端部分と、前記中心電極の表面と、前記オリフィス電極の内面と、によってキャビティが形成され、
前記小径部の外周面の一部を含む前記第1部材の先端部分と、前記第2部材の内周面の一部を含む前記第2部材の先端部分と、前記中心電極の表面と、前記オリフィス電極の内面と、によってキャビティが形成され、
前記キャビティの一部を形成する前記小径部の外周面と、前記キャビティの一部を形成する前記第2部材の内周面とは、前記中心電極の先端よりも後端側において、前記軸線と垂直な方向に対向し、
前記製造方法は、
(a)前記小径部の外周面を含む前記第1部材の表面と、前記貫通孔を形成する内周面を含む前記第2部材の表面と、の少なくとも一方に、無機材料の原料粉末を含む泥しょうを塗布する工程と、
(b)前記第2部材の前記貫通孔に、前記第1部材の前記小径部を挿入して、前記絶縁体を形成する工程と、
(d)前記絶縁体を摂氏1250度以上1350度以下に加熱することによって前記原料粉末を焼結して、前記小径部の外周面と前記貫通孔を形成する内周面との間を含む前記第1部材と前記第2部材との隙間をシールする無機シール層を形成する工程と、
を含み、
前記無機シール層は、前記軸線を含む断面において、前記第1部材と前記第2部材との隙間のうち、前記無機シール層によってシールされ、かつ、間隔が0.2mm以下である部分のシール長の合計が、3mm以上になるように形成されることを特徴とする、プラズマジェットプラグの製造方法。
[適用例1]軸線の方向に延びる棒状の中心電極と、
前記軸線の方向に延び、先端側に前記中心電極が配置された軸孔を有する筒状の絶縁体と、
前記絶縁体の外周に配置された主体金具と、
前記主体金具に電気的に接続され、前記絶縁体の先端側に配置されたオリフィス電極と、
前記絶縁体の外面と接触するとともに、前記主体金具の内面と接触するパッキンと、
を備えるプラズマジェットプラグであって、
前記絶縁体は、
大径部と、前記大径部よりも小さな外径を有し前記大径部より先端側に配置された小径部と、を備え、前記軸孔を有する第1部材と、
前記軸線の方向に延び、後端側に前記小径部が内挿された貫通孔を有し、外面が前記パッキンと接触する第2部材と、
前記小径部の外周面と前記貫通孔の内周面との間を含む前記第1部材と前記第2部材との隙間をシールする無機シール層と、
を備え、
前記第1部材の先端部分と、前記第2部材の先端部分と、前記中心電極の表面と、前記オリフィス電極の内面と、によってキャビティが形成され、
前記軸線を含む断面において、
前記第1部材と前記第2部材との隙間のうち、前記無機シール層によってシールされ、かつ、間隔が0.2mm以下である部分のシール長の合計は、3mm以上であることを特徴とする、プラズマジェットプラグ。
上記構成によれば、第1部材の先端部分と、第2部材の先端部分と、中心電極の表面と、オリフィス電極の内面と、によってキャビティが形成される。この結果、キャビティを形成する絶縁体の表面の形状を複雑化することができる。このために、キャビティの容量を過度に大きくすることなく、絶縁体の表面に沿って火花が放電する経路(以下、沿面経路)を長くすることができる。この結果、プラズマの噴出量を低下させることなく、沿面放電の発生を抑制できるので、プラズマジェットプラグの耐久性能と着火性能とを両立することができる。さらに、第2部材は、パッキンを介して、主体金具と接触しているとともに、第1部材と第2部材との隙間は、無機シール層によってシールされる。そして、隙間のうち、前記無機シール層によってシールされ、かつ、間隔が0.2mm以下である部分のシール長の合計は、3mm以上である。この結果、第1部材と第2部材との隙間への高温の燃焼ガスの侵入を抑制できるとともに、第1部材の熱を、無機シール層と第2部材とパッキンとを経由して、主体金具に逃がすことができる。この結果、絶縁体の熱引き性能を向上することができるので、プレイグニッションの発生を抑制することができる。
[適用例2]適用例1に記載のプラズマジェットプラグであって、
前記パッキンの前記軸線の方向の位置は、前記主体金具の外周面にネジが形成されている前記軸線の方向の範囲内であることを特徴とする、プラズマジェットプラグ。
上記構成によれば、絶縁体の熱引き性能を、さらに、向上することができる。
[適用例3]適用例1または2に記載のプラズマジェットプラグであって、
前記無機シール層は、溶融温度が摂氏1200度以上であり、かつ、軟化点が摂氏900度以上であるガラスを含む、プラズマジェットプラグ。
上記構成によれば、第1部材と第2部材との緩みが発生することを抑制できる。
[適用例4]軸線の方向に延びる棒状の中心電極と、
前記軸線の方向に延び、先端側に前記中心電極が配置された軸孔を有する筒状体の絶縁体と、
前記絶縁体の外周に配置された主体金具と、
前記主体金具に電気的に接続され、前記絶縁体の先端側に配置されたオリフィス電極と、
前記絶縁体の外面と接触するとともに、前記主体金具の内面と接触するパッキンと、
を備えるプラズマジェットプラグの製造方法であって、
前記絶縁体は、
大径部と、前記大径部よりも小さな外径を有し前記大径部より先端側に配置された小径部と、を備え、前記軸孔を有する第1部材と、
前記軸線の方向に延び、後端側に前記小径部が内挿された貫通孔を有し、外面が前記パッキンと接触する第2部材と、
を備え、
前記第1部材の先端部分と、前記第2部材の先端部分と、前記中心電極の表面と、前記オリフィス電極の内面と、によってキャビティが形成され、
前記製造方法は、
(a)前記小径部の外周面を含む前記第1部材の表面と、前記貫通孔を形成する内周面を含む前記第2部材の表面と、の少なくとも一方に、無機材料の原料粉末を含む泥しょうを塗布する工程と、
(b)前記第2部材の前記貫通孔に、前記第1部材の前記小径部を挿入して、前記絶縁体を形成する工程と、
(d)前記絶縁体を摂氏1250度以上1350度以下に加熱することによって前記原料粉末を焼結して、前記小径部の外周面と前記貫通孔を形成する内周面との間を含む前記第1部材と前記第2部材との隙間をシールする無機シール層を形成する工程と、
を含み、
前記無機シール層は、前記軸線を含む断面において、前記第1部材と前記第2部材との隙間のうち、前記無機シール層によってシールされ、かつ、間隔が0.2mm以下である部分のシール長の合計が、3mm以上になるように形成されることを特徴とする、プラズマジェットプラグの製造方法。
この製造方法によれば、第1部材と第2部材との隙間を適切にシールする無機シール層が形成された絶縁体を備えるプラズマジェットプラグを製造することができる。
なお、本明細書に開示される技術は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、プラズマジェットプラグやプラズマジェットプラグを用いた点火装置、そのプラズマジェットプラグを搭載する内燃機関、そのプラズマジェットプラグを用いた点火装置を搭載する内燃機関、プラズマジェットプラグ用の絶縁体の製造方法等の態様で実現することができる。
本実施形態のプラズマジェットプラグ100の全体を示す図である。 プラズマジェットプラグ100の中心電極20近傍の断面図である。 図2の破線で囲んだ部分SAの拡大図である。 点火装置120の概略構成を示すブロック図である。 プラズマジェットプラグ100の製造工程を示すフローチャートである。 変形例の無機シール層70の一例を示す図である。
A.実施形態:
A−1.プラズマジェットプラグの全体構成:
以下、本発明の実施の態様を実施形態に基づいて説明する。図1は本実施形態のプラズマジェットプラグ100の全体を示す図である。図1の軸線COより右側には、プラズマジェットプラグ100の外観が図示され、軸線COの左側には、軸線COを含む面で切断した断面図が示されている。図2は、プラズマジェットプラグ100の中心電極20近傍の断面図である。軸線COと平行な方向(図1、図2の上下方向)を軸線方向とも呼ぶ。軸線COを中心とする円の径方向を、単に「径方向」とも呼び、軸線COを中心とする円の周方向を、単に「周方向」とも呼ぶ。図1、図2における下方向を先端方向D1と呼び、上方向を後端方向D2とも呼ぶ。図1、図2における下側をプラズマジェットプラグ100の先端側と呼び、図1、図2における上側をプラズマジェットプラグ100の後端側と呼ぶ。
プラズマジェットプラグ100は、絶縁体10と、中心電極20と、接地電極30と、端子金具40と、主体金具50と、キャップ部材60と、を備える(図1)。
絶縁体10は、軸線方向に沿って延び、絶縁体10を貫通する軸孔12Aを有する略円筒形状を有する筒状体である。絶縁体10は、第1部材10Aと、第2部材10Bと、の2個の部材によって構成されている。第1部材10Aと第2部材10Bとは、アルミナ等を焼成して形成されている。
第1部材10Aは、絶縁体10の大部分を占める略円筒形状を有する部材であり、上述した軸孔12Aは、第1部材10Aに形成されている。第1部材10Aは、鍔部19Aと、後端側胴部18Aと、先端側胴部17Aと、脚長部13Aと、を備えている。後端側胴部18Aは、鍔部19Aより後端側に位置し、鍔部19Aの外径より小さな外径を有している。先端側胴部17Aは、鍔部19Aより先端側に位置し、後端側胴部18Aの外径より小さな外径を有している。脚長部13Aは、先端側胴部17Aより先端側に位置し、先端側胴部17Aの外径より小さな外径を有している。先端側胴部17Aの外径は、脚長部13Aの外径より大きいので、先端側胴部17Aを、第1部材10Aの「大径部」とも呼び、脚長部13Aを、第1部材10Aの「小径部」とも呼ぶ。
第2部材10Bは、軸線方向に沿って延び、第2部材10Bを貫通する貫通孔12Bを有する略円筒形状を有する部材である。第2部材10Bの軸線方向の長さは、第1部材10Aより短く、第1部材10Aの脚長部13Aより僅かに長い。第2部材10Bの貫通孔12Bの後端側には、第1部材10Aの脚長部13A(小径部)が挿入(内挿)されている。第1部材10Aと第2部材10Bの構成の詳細については、後述する。
主体金具50は、導電性の金属材料(例えば、低炭素鋼材)で形成され、内燃機関のエンジンヘッド(図示省略)にプラズマジェットプラグ100を固定するための略円筒形状の部材(筒状体)である。主体金具50は、軸線COに沿って貫通する挿通孔59が形成されている。主体金具50は、絶縁体10の外周に配置されている。換言すれば、挿通孔59内に、第2部材10Bの全体と、第1部材10Aの後端側胴部18Aの先端側の一部と、鍔部19Aと、先端側胴部17Aと、脚長部13Aと、が配置されている。
主体金具50は、スパークプラグレンチが係合する六角柱形状の工具係合部51と、内燃機関に取り付けるための取付ネジ部52と、工具係合部51と取付ネジ部52との間に形成された鍔状の座部54と、を備えている(図1)。例えば、取付ネジ部52の呼び径は、M8(8mm(ミリメートル))、M10、M12、M14、M18のいずれかとされている。
主体金具50の取付ネジ部52と座部54との間には、金属板を折り曲げて形成された環状のガスケット5が嵌挿されている(図1)。ガスケット5は、プラズマジェットプラグ100が内燃機関に取り付けられた際に、プラズマジェットプラグ100と内燃機関(エンジンヘッド)との隙間を封止する。
主体金具50は、さらに、工具係合部51の後端側に設けられた薄肉の加締部53と、座部54と工具係合部51との間に設けられた薄肉の圧縮変形部58と、を備えている(図1)。主体金具50における工具係合部51から加締部53に至る部位の内周面と、第1部材10Aの後端側胴部18Aの外周面との間に形成される環状の領域には、環状の線パッキン6、7が配置されている。当該領域における2つの線パッキン6、7の間には、タルク(滑石)9の粉末が充填されている。また、主体金具50の挿通孔59は、取付ネジ部52の先端近傍で後端側から先端側に向かって縮径しており、これによって内周面に段状の係止部56が形成されている(図2)。
加締部53の後端は、径方向内側に折り曲げられて、絶縁体10(第1部材10A)の外周面に固定されている。主体金具50の圧縮変形部58は、製造時において、絶縁体10(第1部材10A)の外周面に固定された加締部53が先端側に押圧されることにより、圧縮変形する。圧縮変形部58の圧縮変形によって、線パッキン6、7およびタルク9を介し、絶縁体10(第1部材10Aと第2部材10B)が主体金具50内で先端側に向け押圧される。この結果、金属製の環状の板パッキン8(図2)を介して、主体金具50の内周面の係止部56に、絶縁体10(後述する第2部材10Bの第2中間縮径部14B(図2))が押圧される。したがって、板パッキン8は、絶縁体10の外面(第2部材10Bの外周面)と接触するとともに、主体金具50の内面(係止部56を形成する内周面)と接触している。この結果、絶縁体10と、主体金具50の係止部56との間は、板パッキン8を挟んで封止される。この結果、内燃機関の燃焼室内のガスが、主体金具50と絶縁体10との隙間から外部に漏れることが、防止される。金属製の環状の板パッキン8は、熱伝導率が、絶縁体10や、無機シール層70より高いため、後述するように、絶縁体10の熱を主体金具50に逃がす役割を果たす。
中心電極20は、軸線COに沿って延びる棒状の部材であり、第1部材10Aの軸孔12Aの先端側の部分に配置されている。中心電極20は、導電性を有し、高温での耐酸化性に優れる金属材料、例えば、ニッケル(Ni)またはNiを主成分とする合金(具体的には、NCF600、NCF601)を用いて形成されている。なお、中心電極20は、内部に埋設され、Ni又はNiを主成分として含む合金よりも熱伝導性に優れる金属、例えば、銅または銅を主成分とする合金で形成された芯材を含んでもよい。
キャップ部材60は、主体金具50の先端に接合されている。接地電極30は、キャップ部材60に取り付けられている。キャップ部材60および接地電極30は、導電性を有し、高温での耐酸化性に優れる金属材料を用いて形成されている。例えば、キャップ部材60には、ニッケル(Ni)またはNiを主成分とする合金(具体的には、NCF600、NCF601)が用いられる。また、接地電極30には、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、タングステン(W)や、これらの金属を主成分とする合金などが用いられる。中心電極20、キャップ部材60、接地電極30を含むプラズマジェットプラグ100の先端近傍の構成の詳細については、後述する。
端子金具40は、軸線COに沿って延びる棒状の部材である。端子金具40は、導電性の金属材料(例えば、低炭素鋼)で形成され、その表面は、防食のための金属層(例えば、Ni層)がメッキなどによって形成されている。端子金具40は、軸線方向の所定位置に形成された鍔部42と、鍔部42より後端側に位置するキャップ装着部41と、鍔部42より先端側の脚部43と、を備えている。端子金具40の後端を含むキャップ装着部41は、絶縁体10の後端側に露出している。端子金具40の先端を含む脚部43は、第1部材10Aの軸孔12Aに挿入されている。キャップ装着部41には、高圧ケーブル(図示省略)が接続されたプラグキャップが装着され、火花を発生するための高電圧が印加される。
第1部材10Aの軸孔12A内において、端子金具40の脚部43の先端と中心電極20の後端との間の領域は、導電性シール4によって埋められている。これにより、端子金具40と中心電極20とは、電気的に導通している。導電性シール4は、例えば、金属粒子とガラス粒子とを含む組成物で形成されている。
A−2. プラズマジェットプラグ100の先端近傍の構成:
上述したプラズマジェットプラグ100の先端近傍の構成について、さらに、詳細に説明する。図2は、プラズマジェットプラグ100の先端近傍を、軸線COが含まれる面で切断した断面図である。
軸孔12Aは、後端側の大径孔121Aと、先端側の小径孔123Aと、大径孔121Aと小径孔123Aとの間に位置し、後端側から先端側に向かって縮径する縮径孔122Aと、を含んでいる。
中心電極20は、頭部23と、鍔部24と、脚部25と、放電部26と、を備えている。鍔部24は、頭部23より先端側に位置し、頭部23より大きな外径を有する。脚部25は、鍔部24より先端側に位置する。脚部25の外径は、鍔部24より小さく、小径孔123Aの径とほぼ等しい。放電部26は、脚部25より先端側に位置し、脚部25より小さな外径を有する。放電部26の先端側の面は、接地電極30との間で、火花ギャップを形成する放電面26Sである。鍔部24の先端側の面は、第1部材10Aの縮径孔122Aを形成する内周面(縮径面)によって先端側から支持されている。頭部23および鍔部24は、導電性シール4によって後端側から支持されている。これによって、中心電極20は、脚部25および放電部26が小径孔123A内に位置するように、第1部材10Aの軸孔12A内に保持されている。
脚長部13Aは、第1部材10Aの最も先端側の部分であり、内部には、上述した小径孔123Aが形成されている。脚長部13Aは、第1後端等径部131Aと、第1後端等径部131Aより先端側の第1先端等径部133Aと、第1後端等径部131Aと第1先端等径部133Aとの間に位置する第1中間縮径部132Aと、第1先端等径部133Aより先端側の第1先端縮径部134Aと、を備えている。第1後端等径部131Aの外径は、第1先端等径部133Aの外径より大きい。第1中間縮径部132Aの外径と、第1先端縮径部134Aの外径とは、後端側から先端側に向かって縮径している。第1部材10Aの先端(第1先端縮径部134Aの先端)は、主体金具50の先端面50Sおよび放電面26Sより後端側に位置している。
第2部材10Bの内部には、上述した貫通孔12Bが形成されている。貫通孔12Bには、上述したように、第1部材10Aの脚長部13Aが内挿されている。第2部材10Bは、第2後端等径部13Bと、第2後端等径部13Bより先端側の第2先端等径部15Bと、第2後端等径部13Bと第2先端等径部15Bとの間に位置する第2中間縮径部14Bと、第2先端等径部15Bより先端側の第2先端縮径部16Bと、を備えている。第2後端等径部13Bの外径は、第2先端等径部15Bの外径より大きい。第2中間縮径部14Bの外径と、第2先端縮径部16Bの外径とは、後端側から先端側に向かって縮径している。第2先端縮径部16Bでは、貫通孔12Bも後端側より縮径している。
第2部材10Bの先端(第2先端縮径部16Bの先端)は、主体金具50の先端面50Sおよび放電面26Sより先端側に位置している。
主体金具50の上述した段状の係止部56は、第2部材10Bの第2中間縮径部14Bの近傍に位置している。第2中間縮径部14Bの外周面は、上述した板パッキン8に後端側から接触しており、係止部56は、板パッキン8に先端側から接触している。これによって、上述したように、絶縁体10と、主体金具50と、の間が、板パッキン8によって封止される。板パッキン8の軸線方向の位置は、主体金具50の取付ネジ部52において、外周面にネジが形成されている軸線方向の範囲RG(図2)内である。
キャップ部材60は、軸線COが通る部分に開口63を有する略円環形状を有しており、外縁部61と、内縁部62と、を備えている。外縁部61は、主体金具50の先端面50Sに、例えば、抵抗溶接やレーザ溶接によって接合されている。内縁部62は、主体金具50の内周面より径方向の内側に延出しており、第2先端縮径部16Bの先端側の一部を覆っている。
接地電極30は、略円径の板部材であり、第2部材10Bの貫通孔12Bの先端側を覆っている。接地電極30の軸線COと交差する部分には、連通孔31(以下、オリフィス31とも呼ぶ)が形成されている。接地電極30の外縁部分は、キャップ部材60の内縁部62の径方向内側の端に、例えば、レーザ溶接によって接合されている。接地電極30には、オリフィス31が形成されているので、接地電極30をオリフィス電極とも呼ぶ。
脚長部13Aの先端部分と、第2部材10Bの先端部分と、中心電極20の表面と、接地電極30の内面(後端側の面)と、によって、キャビティCVが形成されている。具体的には、例えば、第1中間縮径部132A、第1先端等径部133A、第1先端縮径部134Aの外周面は、キャビティCVの一部を形成している。また、例えば、第2後端等径部13B、第2中間縮径部14B、第2先端等径部15B、第2先端縮径部16Bの内周面は、キャビティCVの一部を形成している。また、中心電極20の放電面26Sは、キャビティCVの一部を形成している。放電面26Sと接地電極30との間の火花ギャップは、キャビティCV内に位置している。
図3は、図2の破線で囲んだ部分SAの拡大図である。絶縁体10において、第1部材10Aと、第2部材10Bとは、無機シール層70を介して接合されている。無機シール層70は、例えば、B23−SiO2系のガラスを用いて形成されている。無機シール層70を形成するガラスの軟化点は、摂氏900度以上であることが好ましく、本実施形態では、約900度である。無機シール層70を形成するガラスの溶融温度は、摂氏1200度以上であることが好ましく、本実施形態では、約1250度である。ガラスの溶融温度は、軟化点とは異なる概念であり、ガラスが完全な液状に溶融する温度である。ガラスの溶融温度は、当該ガラスと同一の組成を有する結晶体の融点と、言うことができる。
無機シール層70は、第1シール部71と、第2シール部72と、第3シール部73と、を備えている。図3に示すように、第1シール部71は、第1部材10Aの先端側胴部17Aの先端側の面Saと、第2部材10Bの第2後端等径部13Bの後端側の面Sdと、の間を埋めている。先端側胴部17Aの先端側の面Saと、第2後端等径部13Bの後端側の面Sdと、の間の間隔ΔHは、0.2mm以下である。図3の断面において、第1シール部71の長手方向の長さ(径方向の長さ)を、第1シール部71のシール長をL1とする。
第2シール部72は、第1部材10Aの第1後端等径部131Aの外周面Scと、第2部材10Bの第2後端等径部13Bの内周面Sfと、の間を埋めている。第1後端等径部131Aの外周面Scと、第2後端等径部13Bの内周面Sfと、の間の間隔ΔRは、0.2mm以下である。図3の断面において、第2シール部72の長手方向の長さ(軸線方向の長さ)を、第2シール部72のシール長L2とする。
第3シール部73は、第1部材10Aの外面Sbと、第2部材10Bの内面Seと、の間を埋めている。外面Sbは、先端側胴部17Aの先端側の面Saと、第1後端等径部131Aの外周面Scと、の間に位置する曲面である。内面Seは、第2後端等径部13Bの後端側の面Sdと、第2後端等径部13Bの内周面Sfと、の間に位置する傾斜面である。内面Seは、組み付け時に、第1部材10Aと第2部材10Bとが干渉して割れることを防ぐために、面取りされた部位である。このために、外面Sbと、内面Seとは、間隔が0.2mmより大きい部分を含んでいる。
図3の断面において、第1シール部71のシール長L1と、第2シール部72のシール長L2と、の合計(L1+L2)が、1.5mm以上である。図2の断面は、軸線COに対して線対象であり、軸線COの左側にも、右側(図3)と同様に、シール長L1の第1シール部71と、シール長L2の第2シール部72と、が存在する。このために、本実施形態では、図2の断面において、第1部材10Aと第2部材10Bとの隙間のうち、無機シール層70によってシールされ、かつ、間隔が0.2mm以下である部分のシール長の合計(2×(L1+L2))は、3mm以上である。
A−3.プラズマジェットプラグ100の動作:
図4は、点火装置500の概略構成を示すブロック図である。プラズマジェットプラグ100は、図4に一例を示す点火装置500に接続され、点火装置500から電力の供給を受けることにより、内燃機関の燃焼室内の混合気への点火を行う。
点火装置500は、例えば、自動車のECU(電子制御回路)からの指示に従ってプラズマジェットプラグ100に電力を供給する。点火装置500は、火花放電回路部540、プラズマ放電回路部560、制御回路部530、550、および逆流防止用の2つのダイオード545、565が設けられている。
火花放電回路部540は、プラズマジェットプラグ100の中心電極20と接地電極30の火花ギャップに、高電圧を印加することで絶縁破壊させて火花放電を生じさせる、いわゆるトリガー放電を行うための電源回路である。火花放電回路部540は、ECUに接続された制御回路部530によって制御される。火花放電回路部540は、ダイオード545を介し、電力供給先となるプラズマジェットプラグ100の中心電極20に電気的に接続されている。
また、プラズマ放電回路部560は、火花放電回路部540によって行われるトリガー放電により絶縁破壊が生じた火花ギャップに高エネルギーを供給するための電源回路である。プラズマ放電回路部560は、上記同様、ECUに接続された制御回路部550によって制御される。プラズマ放電回路部560も同様に、逆流防止用のダイオード565を介し、プラズマジェットプラグ100の中心電極20に接続されている。なお、プラズマジェットプラグ100の接地電極30は、主体金具50を介し、接地されている。
プラズマ放電回路部560は、電気エネルギーを蓄えておくコンデンサ562と、コンデンサ562を充電するための高電圧発生回路561と、を備えている。コンデンサ562は、一端が接地され、他端が、高電圧発生回路561と、上記ダイオード565を介して中心電極20に接続されている。ここで、1回のプラズマ噴出を行うため、火花ギャップに供給されるエネルギー量EG(単位は、mJ)は、トリガー放電によるエネルギーの供給量と、コンデンサ562からのエネルギーの供給量との和である。コンデンサ562の静電容量は、エネルギー量EGが、規定量となるように調整されている。なお、プラズマジェットプラグ100は、例えば、プラズマ放電回路部560を備えていないタイプの点火装置、すなわち、トリガー放電によるエネルギーのみを供給するタイプの点火装置でも駆動することができるが、図3に示すような点火装置500を用いることによって、より高エネルギーのプラズマを生成することができる。
点火装置500によって高電圧が供給されることによって、プラズマジェットプラグ100の火花ギャップに火花放電が生じると、点火装置500から供給される火花放電のエネルギーによって、図2に示すキャビティCV内の気体が励起されて、キャビティCV内にプラズマが形成される。キャビティCV内に形成されたプラズマが膨張し、キャビティCV内の圧力が高まると、キャビティCV内のプラズマは、火柱状に、接地電極30に形成されたオリフィス31から噴出される。噴出された火柱状のプラズマをプラズマとも呼ぶ。噴出されたプラズマによって、内燃機関の燃焼室内の混合気が着火される。
A−4.プラズマジェットプラグ100の製造方法:
次に、プラズマジェットプラグ100の製造方法について、絶縁体10の製造方法を中心に説明する。図5は、プラズマジェットプラグ100の製造工程を示すフローチャートである。
S100では、第1部材10Aと第2部材10Bとがそれぞれ準備される。第1部材10Aと第2部材10Bは、通常の絶縁体の製造方法を用いて、それぞれ製造される。例えば、アルミナと焼結助剤とを含む原料粉末を成形型によって加圧成形することによって成形体が製造される。該成形体を研削加工することによって該成形体の形状が整えられ、研削加工後の成形体を焼結炉にて焼結することによって、第1部材10Aと第2部材10Bとが、別々に製造される。
S200では、第1部材10Aの表面に、シール材が塗布される。具体的には、脚長部13Aの第1後端等径部131Aの外周面Sc(図3)と、先端側胴部17Aの先端側の面Sa(図3)と、面Scと面Saとの間の外面Sb(図3)と、にシール材が塗布される。シール材は、無機シール層70の原料となる無機材料の原料粉末(本実施形態では、ガラスの粉末)と、液体(例えば、水)と、を含む泥しょう(スラリーとも呼ぶ)である。
S300では、第1部材10Aと第2部材10Bとが組み付けられる。具体的には、第2部材10Bの貫通孔12Bに後端側から、第1部材10Aの脚長部13Aが挿入されて、絶縁体10が形成される。
S400では、絶縁体10を焼結炉にて加熱することによって、泥しょう内の水分が除去されるとともに、泥しょう内の原料粉末が焼結されて、無機シール層70が形成される。焼結炉での加熱の温度は、摂氏1250度以上、摂氏1350度以下であり、例えば、摂氏1300度である。
S500では、無機シール層70が形成された後の絶縁体10と、他の部品と、を用いて、プラズマジェットプラグ100が組み立てられる。
具体的には、絶縁体10の軸孔12A内に中心電極20が配置され、軸孔12A内の中心電極20より後端側に、導電性シール4の原料粉末が充填される。そして、絶縁体10が所定の加熱温度まで加熱された状態で、絶縁体10の軸孔12Aの後端の開口から、端子金具40が軸線方向に挿入される。この結果、絶縁体10の軸孔12A内の原料粉末が軟化・焼結されて、導電性シール4が形成されるとともに、端子金具40が組み付けられる。導電性シール4の原料粉末は、例えば、無機シール層70の原料粉末のガラスより軟化点が低いガラス(具体的には、例えば、B23−SiO2系のガラス)の粉末と、金属(例えば、Cu−Zn合金)の粉末と、の混合物が用いられる。所定の加熱温度は、導電性シール4の原料粉末のガラスの軟化点より高く、かつ、無機シール層70の原料粉末のガラスの軟化点より低い温度(例えば、摂氏800度)である。この結果、導電性シール4の形成時に、無機シール層70が軟化して、絶縁体10において、第1部材10Aと第2部材10Bとの接合が緩むことを抑制できる。
その後、絶縁体10は、主体金具50に組み付けられる。そして、主体金具50の先端には、キャップ部材60および接地電極30が接合されて、プラズマジェットプラグ100が完成される。
以上説明した本実施形態のプラズマジェットプラグ100によれば、絶縁体10は、第1部材10Aと第2部材10Bとを備え、第1部材10Aの先端部分と、第2部材10Bの先端部分と、中心電極20の表面と、接地電極30(オリフィス電極)の内面と、によってキャビティが形成される。この結果、キャビティCVを形成する絶縁体10の表面の形状を複雑化することができる。このために、キャビティCVの容量を過度に大きくすることなく、絶縁体10の表面に沿って火花が放電する経路(以下、沿面経路)を長くすることができる。この結果、プラズマの噴出量を低下させることなく、沿面放電の発生を抑制できるので、プラズマジェットプラグ100の耐久性能と着火性能とを両立することができる。
プラズマジェットプラグ100の中心電極20と接地電極30との間で生じる火花放電の放電経路には、気中経路RT1と、沿面経路RT2と、の2種類の経路が考えられる。図2に示すように、気中経路RT1は、中心電極20から接地電極30までの間の空間を通る放電経路である。図2に示すように、沿面経路RT2は、絶縁体10(第1部材10Aおよび第2部材10B)の表面に沿った経路である。例えば、図2の沿面経路RT2は、放電部26の側面から、第1先端縮径部134A、第1先端等径部133A、第1中間縮径部132Aの外周面を通り、第2先端等径部15B、第2先端縮径部16Bの内周面を通り、接地電極30に至る経路である。
気中経路のみを通る火花放電を気中放電とも呼ぶ。沿面経路を含む経路を通る火花放電を沿面放電とも呼ぶ。沿面放電よりも気中放電が好ましい。沿面放電が発生すると、火花のエネルギーによって、絶縁体10が損傷を受けるからである。例えば、絶縁体10に傷や、チャンネリングと呼ばれる溝状の削れなどが発生し得る。この結果、プラズマジェットプラグ100の耐久性能が低下し得る。
また、オリフィス31から噴出されるプラズマの噴出量が低下すると、燃焼室内の混合気に着火するためのエネルギーが低下するために、プラズマジェットプラグ100の着火性能が低下する。プラズマの噴出量の低下は、例えば、キャビティCVの容積が過度に大きい場合に引き起こされる。
例えば、第2先端等径部15Bの径方向の内側に、第1先端等径部133Aや第1先端縮径部134Aが存在するような絶縁体10の先端部分の形状を、2個の部材を接合することなく、1個の部材で作製することは困難である。一般的に、絶縁体を形成するセラミックスは、例えば、鉄などの金属と比較して、延性が低く、脆性が高い。このために、絶縁体を形成するセラミックスは、例えば、鉄などの金属と比較して、塑性加工や切削加工の加工性が低い。本実施形態の絶縁体10は、別々に作製された第1部材10Aと第2部材10Bとを接合することによって作製されているので、キャビティCVの一部を形成する先端部分の形状を複雑にすることができる。
この結果、本実施形態では、キャビティCVの形状を複雑にできるので、キャビティCVの形状が単純である場合と比較して、キャビティCVの容積を大きくすることなく、沿面経路RT2の経路長を長くすることができる。したがって、プラズマの噴出量を低下させることなく、沿面放電の発生を抑制して、プラズマジェットプラグ100の耐久性能と着火性能とを両立することができる。
さらに、本実施形態では、第2部材10Bは、板パッキン8を介して、主体金具50と接触しているとともに、第1部材10Aと第2部材10Bとの隙間は、無機シール層70によってシールされている。そして、当該隙間のうち、無機シール層70によってシールされ、かつ、間隔が0.2mm以下である部分のシール長の合計は、3mm以上である。この結果、第1部材10Aと第2部材10Bとの隙間への高温の燃焼ガスの侵入を抑制できるとともに、第1部材10Aの熱を、無機シール層70と第2部材10Bと板パッキン8とを経由して、主体金具50に逃がすことができる。主体金具50は、温度が低い内燃機関の外壁(例えば、エンジンヘッド)と接触している。したがって、絶縁体10の熱引き性能を向上することができるので、絶縁体10の先端部分が過度に加熱されることによって生じるプレイグニッションの発生を抑制することができる。
本実施形態では、キャビティCV内に、火花放電やプラズマが生成されることによって、第1部材10Aの先端(第1先端縮径部134Aの先端)近傍が加熱される。第1部材10Aの先端の熱は、図2に矢印AR1、AR2で示すように、無機シール層70を介して第2部材10Bへと伝わる。そして、図2に矢印AR3で示すように、第2部材10Bへと伝えられた熱は、熱伝導率が絶縁体10より高い金属製の板パッキン8を介して、主体金具50に伝えられる。仮に、第1部材10Aと第2部材10Bとの間に無機シール層70が形成されていない場合には、本実施形態で無機シール層70が形成されている部分に空間や接触抵抗が高い部位が形成されてしまう。この場合には、図2に矢印AR1、AR2で示す第1部材10Aから第2部材10Bへの伝熱経路の熱伝導率が低下して、絶縁体10の熱引き性能が低下する。さらに、この場合には、高温の燃焼ガスが、第1部材10Aと第2部材10Bとの隙間に沿って、後端側に向かって侵入してしまうので、第1部材10Aと第2部材10Bの温度が高くなりやすく、熱引き性能が低下する。また、無機シール層70のシール長の合計(2×(L1+L2))(図3)が、3mm以下であると、第1部材10Aから第2部材10Bへの伝熱経路の面積を確保できず、熱引き性能が低下する。この結果、第1部材10Aの先端が過度に加熱されて、プレイグニッションが発生する可能性が高くなってしまう。本実施形態では、このような不都合を抑制できる。
さらに、無機シール層70の厚さ、すなわち、第1シール部71や第2シール部72が形成されている部位における第1部材10Aと第2部材10Bとの間隔ΔR、ΔH(図3)が、0.2mmより大きいと、第1シール部71や第2シール部72の厚さ方向の熱抵抗が過度に大きくなり、熱引き性能が低下する。本実施形態では、無機シール層70によってシールされ、かつ、間隔が0.2mm以下である部分のシール長の合計は、3mm以上であるので、このような不都合を抑制できる。
さらに、本実施形態では、板パッキン8の軸線方向の位置は、主体金具50(取付ネジ部52)の外周面にネジが形成されている軸線方向の範囲RG(図2)内である。この結果、板パッキン8を介して、絶縁体10から主体金具50へと伝えられた熱は、ネジを介して、内燃機関の外壁(例えば、エンジンヘッド)へと伝えられ易くなる。この結果、絶縁体10の熱引き性能を、さらに、向上することができる。
さらに、本実施形態では、無機シール層70は、溶融温度が摂氏1200度以上であり、かつ、軟化点が摂氏900度以上であるガラスを含んでいる。この結果、無機シール層70に含まれるガラスの軟化点は、導電性シール4に含まれるガラスの軟化点より高くなる。したがって、プラズマジェットプラグ100の製造時に、導電性シール4を形成する工程において、無機シール層70が軟化して、第1部材10Aと第2部材10Bとの緩みが発生することを抑制できる。また、内燃機関の運転時に、プラズマジェットプラグ100が、高温(例えば、摂氏800度)に曝された場合においても、無機シール層70が軟化して、第1部材10Aと第2部材10Bとの緩みが発生することを抑制できる。
さらに、本実施形態のプラズマジェットプラグ100の製造方法は、脚長部13Aの外周面を含む第1部材10Aの表面部材の表面に、無機材料の原料粉末を含む泥しょうを塗布する工程(図5のS200)と、第2部材10Bの貫通孔12Bに、脚長部13Aを挿入して、絶縁体10を形成する工程(図5のS300)と、絶縁体10を摂氏1250度以上1350度以下に加熱することによって原料粉末を焼結して、第1部材10Aと第2部材10Bとの隙間をシールする無機シール層70を形成する工程(図5のS400)と、を含む。この結果、第1部材10Aと第2部材10Bとの隙間を適切にシールする無機シール層70が形成された絶縁体10を備えるプラズマジェットプラグ100を製造することができる。
B:評価試験
評価試験では、無機シール層70のシール長と、第1部材10Aと第2部材10Bとの間の間隔とを、表1に示すように設定した24種類のサンプルを作製した。無機シール層70のシール長は、図3に示すように、第1シール部71と第2シール部72とのシール長の合計(2×(L1+L2))である。第1部材10Aと第2部材10Bとの間隔は、図3に示すように、第1シール部71と第2シール部72とが配置された部位における第1部材10Aと第2部材10Bとの間の間隔ΔH、ΔRである。
各サンプルに共通な項目は、以下の通りである。
第1部材10A、第2部材10Bの材質:アルミナ
無機シール層70の材質:SiO30重量%、B20重量%、ZnO15重量%を含むガラス(残部は不純物、バインダ等)
主体金具50のネジ径:M12
キャビティ内径(第2部材10Bの貫通孔12Bの内径):5mm
中心電極20の放電部26の外径:1.5mm
Figure 0006419109
無機シール層70のシール長(2×(L1+L2))は、1mm、2mm、3mm、4mmのいずれかとされた。無機シール層70のシール長は、図3の第1シール部71のシール長L1を固定し、第2シール部72のシール長L2を変更することによって、調整された。第2シール部72のシール長L2は、第1部材10Aの第1後端等径部131Aの軸線方向の長さと、第2部材10Bの第2後端等径部13Bの軸線方向の長さを変更することによって、変更された。
第1部材10Aと第2部材10Bとの間の間隔ΔH、ΔRは、0.05mm、0.1mm、0.15mm、0.2mm、0.21mm、0.25mmのいずれかとされた。0.05mmより小さな間隔として、0.02mmの間隔を有するサンプルの作製を試みたが、間隔が狭すぎるために作製できなかった。第1部材10Aと第2部材10Bとの間の間隔ΔH、ΔRは、第2部材10Bの第2後端等径部13Bの内径を固定し、第1部材10Aの第1後端等径部131Aの外径と、無機シール層70の材料粉末の泥しょうの塗布量と、を変更することで、調整された。
各サンプルについて、以下に説明するように、プレイグニッションに対する耐性(以下、耐プレイグ性とも呼ぶ)の評価試験が行われた。各種類のサンプルを用いて、2分間の実機運転が行われた。実機運転では、4気筒、排気量1.3L、自然吸気のガソリンエンジンに各サンプルを取り付けて、スロットル全開(WOT(Wide-Open Throttle))で、回転速度が6000rmpの運転が行われた。運転時には、所定の電源装置(例えば、フルトランジスタ点火装置)を用いて、1回の火花放電ごとに50mJの放電エネルギーが各サンプルに供給された。このガソリンエンジンは、点火進角20度(上死点から20度だけ進角した点火時期)で運転される仕様であるが、本試験では、よりプレイグニッションが発生しやすい条件とするために、点火進角40度で運転された。
そして、運転中にプレイグニッションの発生が認められなかったサンプルの評価を「A」とし、プレイグニッションの発生が認められたサンプルの評価を「B」とした。評価結果は、表1に示すとおりである。
無機シール層70のシール長が、3mmより小さなサンプル、すなわち、シール長が2mmである6種類のサンプルと、シール長が1mmである6種類のサンプルとでは、第1部材10Aと第2部材10Bとの間の間隔ΔH、ΔRに関わらずに、評価結果は、全て「B」であった。
第1部材10Aと第2部材10Bとの間の間隔ΔH、ΔRが、0.2mmより大きなサンプル、すなわち、間隔ΔH、ΔRが0.21mmである4種類のサンプルと、間隔ΔH、ΔRが0.25mmである4種類のサンプルとでは、無機シール層70のシール長に関わらずに、評価結果は、全て「B」であった。
これに対して、無機シール層70のシール長が、3mm以上であり、かつ、第1部材10Aと第2部材10Bとの間の間隔ΔH、ΔRが0.2mm以下であるサンプルの評価は、全て「A」であった。すなわち、シール長が3mmおよび4mmのいずれかであり、かつ、間隔ΔH、ΔRが0.05mm、0.1mm、0.15mm、0.2mmのいずれかである8種類のサンプルの評価は、「A」であった。
以上の評価結果から、図2、図3に示す軸線COを含む断面において、第1部材10Aと第2部材10Bとの隙間のうち、無機シール層70によってシールされ、かつ、間隔が0.2mm以下である部分のシール長の合計が、3mm以上であれば、絶縁体10の熱引き性能を向上して、耐プレイグ性を向上できることが確認できた。
C.変形例
(1)第1部材10Aと第2部材10Bとの間の無機シール層70の形状は、図3の形状に限られず、第1部材10Aおよび第2部材10Bの形状に応じて様々な変形が可能である。図6は、変形例の無機シール層70の一例を示す図である。
図6(A)の変形例では、第1部材10Aにおいて、先端側胴部17Aと、第1後端等径部131Aと、の間には、後端側から先端側に向かって、外径が縮径する縮外径部11Aaが形成されている。また、第2部材10Bにおいて、第2後端等径部13Bの後端側には、後端側から先端側に向かって、内径が縮径する縮内径部11Baが形成されている。このために、図6(A)の変形例では、第1部材10Aの縮外径部11Aaと、第2部材10Bの縮内径部11Baとの間に、図6(A)の断面において、軸線COに対して傾斜した隙間が形成される。そして、当該隙間に、無機シール層70のうちの後端側の部分が形成されている。このために、図6(A)の変形例では、無機シール層70は、軸線COと平行に延びる先端側の部分と、軸線COに対して傾斜した後端側の部分と、を含んでいる。この場合には、例えば、無機シール層70のうち、先端側の部分と後端側の部分との両方において、第1部材10Aと第2部材10Bとの間の間隔が0.2mm以下であり、かつ、先端側の部分と後端側の部分とのシール長の合計が3mm以上であれば良い。
図6(A)の変形例では、軸線COを含む断面において、第1部材10Aの縮外径部11Aaは、外径が直線状に縮径しているが、図6(B)の変形例では、第1部材10Aの縮外径部11Abは、後端側に凸な曲線状に、外径が縮径している。また、軸線COを含む断面において、第2部材10Bの縮内径部11Baは、内径が直線状に縮径しているが、図6(B)の変形例では、第2部材10Bの縮内径部11Bbは、後端側に凸な曲線状に、内径が縮径している。このために、図6(B)の変形例では、無機シール層70は、軸線COと平行に延びる先端側の部分と、軸線COに対して傾斜し、かつ、曲線状に延びる後端側の部分と、を含んでいる。この場合であっても、例えば、無機シール層70のうち、先端側の部分と後端側の部分との両方において、第1部材10Aと第2部材10Bとの間の間隔が0.2mm以下であり、かつ、先端側の部分と後端側の部分とのシール長の合計が3mm以上であれば良い。
(2)上記実施形態におけるプラズマジェットプラグ100の製造方法(図5)において、S200では、第1部材10Aの表面に、無機シール層70の原料粉末を含む泥しょうが塗布されている。これとともに、あるいは、これに代えて、第2部材10Bの表面(内面)に泥しょうが塗布されても良い。具体的には、第2部材10Bの第2後端等径部13Bの後端側の面Sd(図3)と、第2後端等径部13Bの内周面Sf(図3)と、に泥しょうが塗布されても良い。
(3)上記実施形態では、無機シール層70は、B23−SiO2系のガラスを用いて形成されている。これに限られず、無機シール層70には、様々な無機材料が用いられ得る。例えば、無機シール層70には、シリカとアルミナを含むガラス、ガラスとは異なる無機材料、例えば、無機ポリマー、あるいは、これらの混合物が用いられても良い。また、無機シール層70には、例えば、熱伝導性を高めるために、金属粉末が混合されても良い。
(4)プラズマジェットプラグ100の発火部の構成としては、上記実施形態の構成に代えて、他の種々の構成を採用可能である。例えば、接地電極30には、複数個のオリフィス31が設けられても良い。また、中心電極20の放電部26の先端には、Ir、Pt、Wや、これらの金属を主成分とする合金で形成されたチップが接合されていても良い。
以上、実施形態、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した本発明の実施形態、変形例は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。
4...導電性シール、5...ガスケット、6、7...線パッキン、8...板パッキン、9...タルク、10...絶縁体、10A...第1部材、10B...第2部材、11Aa...縮外径部、11Ba...縮内径部、11Ab...縮径部、11Bb...縮径部、12A...軸孔、12B...貫通孔、13A...脚長部、13B...第2後端等径部、14B...第2中間縮径部、15B...第2先端等径部、16B...第2先端縮径部、17A...先端側胴部、18A...後端側胴部、19A...鍔部、20...中心電極、23...頭部、24...鍔部、25...脚部、26...放電部、26S...放電面、30...接地電極、31...オリフィス、40...端子金具、41...キャップ装着部、42...鍔部、43...脚部、50...主体金具、50S...先端面、51...工具係合部、52...取付ネジ部、53...加締部、54...座部、56...係止部、58...圧縮変形部、59...挿通孔、60...キャップ部材、61...外縁部、62...内縁部、63...開口、70...無機シール層、71...第1シール部、72...第2シール部、73...第3シール部、100...プラズマジェットプラグ、121A...大径孔、122A...縮径孔、123A...小径孔、131A...第1後端等径部、132A...第1中間縮径部、133A...第1先端等径部、134A...第1先端縮径部、500...点火装置、530...制御回路部、540...火花放電回路部、545...ダイオード、550...制御回路部、560...プラズマ放電回路部、561...高電圧発生回路、562...コンデンサ、565...ダイオード、CV...キャビティ

Claims (4)

  1. 軸線の方向に延びる棒状の中心電極と、
    前記軸線の方向に延び、先端側に前記中心電極が配置された軸孔を有する筒状の絶縁体と、
    前記絶縁体の外周に配置された主体金具と、
    前記主体金具に電気的に接続され、前記絶縁体の先端側に配置されたオリフィス電極と、
    前記絶縁体の外面と接触するとともに、前記主体金具の内面と接触するパッキンと、
    を備えるプラズマジェットプラグであって、
    前記絶縁体は、
    大径部と、前記大径部よりも小さな外径を有し前記大径部より先端側に配置された小径部と、を備え、前記軸孔を有する第1部材と、
    前記軸線の方向に延び、後端側に前記小径部が内挿された貫通孔を有し、外面が前記パッキンと接触する第2部材と、
    前記小径部の外周面と前記貫通孔の内周面との間を含む前記第1部材と前記第2部材との隙間をシールする無機シール層と、
    を備え、
    前記小径部の外周面の一部を含む前記第1部材の先端部分と、前記第2部材の内周面の一部を含む前記第2部材の先端部分と、前記中心電極の表面と、前記オリフィス電極の内面と、によってキャビティが形成され、
    前記キャビティの一部を形成する前記小径部の外周面と、前記キャビティの一部を形成する前記第2部材の内周面とは、前記中心電極の先端よりも後端側において、前記軸線と垂直な方向に対向し、
    前記軸線を含む断面において、
    前記第1部材と前記第2部材との隙間のうち、前記無機シール層によってシールされ、かつ、間隔が0.2mm以下である部分のシール長の合計は、3mm以上であることを特徴とする、プラズマジェットプラグ。
  2. 請求項1に記載のプラズマジェットプラグであって、
    前記パッキンの前記軸線の方向の位置は、前記主体金具の外周面にネジが形成されている前記軸線の方向の範囲内であることを特徴とする、プラズマジェットプラグ。
  3. 請求項1または2に記載のプラズマジェットプラグであって、
    前記無機シール層は、溶融温度が摂氏1200度以上であり、かつ、軟化点が摂氏900度以上であるガラスを含む、プラズマジェットプラグ。
  4. 軸線の方向に延びる棒状の中心電極と、
    前記軸線の方向に延び、先端側に前記中心電極が配置された軸孔を有する筒状体の絶縁体と、
    前記絶縁体の外周に配置された主体金具と、
    前記主体金具に電気的に接続され、前記絶縁体の先端側に配置されたオリフィス電極と、
    前記絶縁体の外面と接触するとともに、前記主体金具の内面と接触するパッキンと、
    を備えるプラズマジェットプラグの製造方法であって、
    前記絶縁体は、
    大径部と、前記大径部よりも小さな外径を有し前記大径部より先端側に配置された小径部と、を備え、前記軸孔を有する第1部材と、
    前記軸線の方向に延び、後端側に前記小径部が内挿された貫通孔を有し、外面が前記パッキンと接触する第2部材と、
    を備え、
    前記第1部材の先端部分と、前記第2部材の先端部分と、前記中心電極の表面と、前記オリフィス電極の内面と、によってキャビティが形成され、
    前記小径部の外周面の一部を含む前記第1部材の先端部分と、前記第2部材の内周面の一部を含む前記第2部材の先端部分と、前記中心電極の表面と、前記オリフィス電極の内面と、によってキャビティが形成され、
    前記キャビティの一部を形成する前記小径部の外周面と、前記キャビティの一部を形成する前記第2部材の内周面とは、前記中心電極の先端よりも後端側において、前記軸線と垂直な方向に対向し、
    前記製造方法は、
    (a)前記小径部の外周面を含む前記第1部材の表面と、前記貫通孔を形成する内周面を含む前記第2部材の表面と、の少なくとも一方に、無機材料の原料粉末を含む泥しょうを塗布する工程と、
    (b)前記第2部材の前記貫通孔に、前記第1部材の前記小径部を挿入して、前記絶縁体を形成する工程と、
    (d)前記絶縁体を摂氏1250度以上1350度以下に加熱することによって前記原料粉末を焼結して、前記小径部の外周面と前記貫通孔を形成する内周面との間を含む前記第1部材と前記第2部材との隙間をシールする無機シール層を形成する工程と、
    を含み、
    前記無機シール層は、前記軸線を含む断面において、前記第1部材と前記第2部材との隙間のうち、前記無機シール層によってシールされ、かつ、間隔が0.2mm以下である部分のシール長の合計が、3mm以上になるように形成されることを特徴とする、プラズマジェットプラグの製造方法。
JP2016114050A 2016-06-08 2016-06-08 プラズマジェットプラグ Expired - Fee Related JP6419109B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016114050A JP6419109B2 (ja) 2016-06-08 2016-06-08 プラズマジェットプラグ
US15/492,242 US9979162B2 (en) 2016-06-08 2017-04-20 Plasma jet plug

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016114050A JP6419109B2 (ja) 2016-06-08 2016-06-08 プラズマジェットプラグ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017220363A JP2017220363A (ja) 2017-12-14
JP6419109B2 true JP6419109B2 (ja) 2018-11-07

Family

ID=60574252

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016114050A Expired - Fee Related JP6419109B2 (ja) 2016-06-08 2016-06-08 プラズマジェットプラグ

Country Status (2)

Country Link
US (1) US9979162B2 (ja)
JP (1) JP6419109B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10522978B2 (en) * 2015-12-24 2019-12-31 Mitsubishi Electric Corporation Ignition plug and ignition system including the same
JP6548610B2 (ja) * 2016-06-21 2019-07-24 日本特殊陶業株式会社 プラズマジェットプラグ
JP7186044B2 (ja) * 2018-09-26 2022-12-08 株式会社Soken 内燃機関用のスパークプラグ
GB2580063B (en) 2018-12-20 2021-05-19 Caterpillar Energy Solutions Gmbh Cooling of the spark plug with improved contact surface
CN114503383B (zh) 2019-10-15 2024-03-19 因尼欧延巴赫两合无限公司 火花塞以及用于生产火花塞的方法

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2616406A (en) * 1949-10-22 1952-11-04 Vernon R Thomas Spark plug
US2863080A (en) * 1955-04-15 1958-12-02 Gen Motors Corp Spark plug and method for making same
JPS5811033Y2 (ja) * 1979-09-04 1983-03-01 日産自動車株式会社 点火プラグ
DE3616668A1 (de) * 1986-05-16 1987-11-19 Bosch Gmbh Robert Zuendkerze mit gleitfunkenstrecke
EP0349183B1 (en) * 1988-06-21 1993-10-27 Ngk Spark Plug Co., Ltd A spark plug
JPH04286890A (ja) * 1991-03-15 1992-10-12 Ngk Spark Plug Co Ltd 内燃機関用スパークプラグ
JP2625307B2 (ja) * 1992-01-28 1997-07-02 日本特殊陶業株式会社 スパークプラグ
JP4685608B2 (ja) * 2005-11-22 2011-05-18 日本特殊陶業株式会社 プラズマジェット点火プラグ
JP2008045449A (ja) 2006-08-11 2008-02-28 Denso Corp 内燃機関用点火装置
JP6071955B2 (ja) * 2014-07-28 2017-02-01 日本特殊陶業株式会社 プラズマジェットプラグ

Also Published As

Publication number Publication date
US9979162B2 (en) 2018-05-22
US20170358905A1 (en) 2017-12-14
JP2017220363A (ja) 2017-12-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6419109B2 (ja) プラズマジェットプラグ
US7586246B2 (en) Spark plug designed to ensure high strength of electrode joint and production method thereof
KR101062528B1 (ko) 내연기관용 스파크 플러그
JP5167257B2 (ja) スパークプラグ
EP2270937B1 (en) Spark plug
US8058785B2 (en) Spark plug structure for improved ignitability
CN102576984B (zh) 火花塞
EP2840671B1 (en) High performance, long-life spark plug
JP6548610B2 (ja) プラズマジェットプラグ
EP3200291B1 (en) Spark plug
WO2009084565A1 (ja) スパークプラグ
US8841828B2 (en) Spark plug
CN101978566B (zh) 火花塞
EP2752949B1 (en) Spark plug
JP5755310B2 (ja) スパークプラグ
US8198790B2 (en) Plasma jet ignition plug
JP5816126B2 (ja) スパークプラグ
JP2009187840A (ja) スパークプラグ
US11764548B2 (en) Spark plug
CN117480694A (zh) 火花塞
JP2021015670A (ja) 点火プラグ

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180320

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180515

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180911

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181009

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6419109

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees