JP6419037B2 - 音響発生器 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば振動板に貼り付けて音を出す音響発生器に関するものである。
例えばパネルのような振動板に貼り付けて音を出す音響発生器として、振動板に圧電素子を貼り付け、当該圧電素子を主に振動板と平行な方向に伸縮するように駆動させて振動板を振動させる、いわゆるd31モードを利用した音響発生器が知られている(例えば特許文献1を参照)。
また、積層型の圧電素子を備え、主に積層方向に伸縮する圧電アクチュエータが知られており(例えば特許文献2を参照)、この圧電アクチュエータを音響発生器として振動板に貼り付け、当該圧電アクチュエータを主に振動板と垂直な方向に伸縮するように駆動させて振動板を振動させる、いわゆるd33モードを利用した音響発生器もある。
特表2002−539699号公報 特開平06−283778号公報
圧電素子を用いた音響発生器では、圧電素子の共振に起因するピークディップが存在し、特定の周波数の音が強調されたり聞こえにくくなったりしてしまうことから、ピークディップの低減が求められていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、ピークディップを低減し、音質の向上した音響発生器を提供することを目的とする。
本発明の音響発生器は、互いに対向する天板および底板を有するケースと、該ケースに収容され、一端が前記底板に配置された積層型圧電素子と、前記天板に接続され、前記積層型圧電素子の他端を押圧する弾性体とを備え、前記積層型圧電素子と前記弾性体との間に、前記積層型圧電素子の積層方向に沿った断面視において前記積層型圧電素子よりも幅方向の両側に突出しているスペーサをさらに備え、前記弾性体は前記スペーサを介して前記積層型圧電素子の他端を押圧しており、前記スペーサの突出した部位に、前記積層型圧電素子の上方に位置する部位の厚みよりも厚みの厚い部分を有していることを特徴とする。
本発明の音響発生器によれば、ピークディップが小さくなり、音質が向上する。
(a)は本実施形態の音響発生器の一例を示す一部透過概略斜視図、(b)は(a)に示す音響発生器の概略縦断面図である。 図1に示す積層型圧電素子の一例の概略斜視図である。 本実施形態の音響発生器の他の例を示す概略縦断面図である。 本実施形態の音響発生器の他の例を示す概略縦断面図である。 本実施形態の音響発生器の他の例を示す概略縦断面図である。 本実施形態の音響発生器の他の例を示す概略縦断面図である。 本実施形態の音響発生器の他の例を示す概略縦断面図である。
以下、添付図面を参照して、本実施形態の音響発生器の一例について詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1(a)は本実施形態の音響発生器の一例を示す一部透過概略斜視図、図1(b)は図1(a)に示す音響発生器の概略縦断面図である。図1に示す本実施形態の音響発生器1は、互いに対向する天板212および底板22を有するケース2と、ケース2に収容され、一端が底板22に配置された積層型圧電素子3と、天板21に接続され、積層型圧電素子3の他端を押圧する弾性体4とを備えている。
図1に示すケース2は、ケース本体21と底板22とを備えている。ケース本体21は、鉛直方向に延びる筒状部211の一端に天板部212を有し、他端は開口している形状、いわゆる有底筒状のもので、少なくとも積層型圧電素子3および弾性体4が収容される内部空間を有している。ケース本体21(筒状部211および天板部212)は、後述する積層型圧電素子3の駆動力を底板22へ十分に伝えるために変形の少ないものであるのが好ましく、例えばステンレス、アルミニウム、黄銅などの金属、ABS樹脂、ポリアセタール、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレンなどの樹脂で形成される。筒状部211および天板部212の厚みは例えば1mm〜20mmに設定される。
筒状部211を天板部212に対して平行に切断したときの断面形状および天板部212の形状としては、例えば円形、楕円形あるいは多角形などが挙げられる。
筒状部211の長さは、例えば6mm〜55mmに設定される。また、筒状部211が円筒状の場合の筒状部211の内径は、例えば30mm〜50mmに設定される。
なお、後述する底板22の振動を妨げず、底板22の変形に対して十分に小さい変形となる範囲内で、筒状部211や天板部212が変形するようになっていてもよい。例えば、筒状部211の厚みよりも天板部212の厚みが薄くなっていたり、筒状部211がベローズ状(蛇腹状)に形成されていたり、筒状部211の少なくとも一部がバネ形状になっていたりしてもよい。
そして、ケース本体21の筒状部211の他端である開口部を塞ぐように底板22が設けられ、天板部212と底板22とが互いに対向している。底板22は、ケース本体21の筒状部211の形状に合わせて、平面視したときの形状が例えば円形、楕円形あるいは多角形に形成されている。そして、ボルト締め、両面テープによる接着などでケース本体21の筒状部211の他端である開口部に固定される。この底板22はケース本体21と同様の材質からなり、例えばステンレス、アルミニウム、黄銅などの金属、ABS樹脂、ポリアセタール、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレンなどの樹脂で形成される。底板22は天板部212や筒状部211よりも変形しやすくなっており、例えば天板部212や筒状部211の厚みの50%以下の厚みに設定され、例えば0.5mm〜2mmに設定される。
ケース本体21および底板22は、切削加工や、金属の場合は鋳造、樹脂の場合はインジェクション成型などにより作製される。
ケース2の内部には、底板22を振動させるように積層型圧電素子3が収容されている。より詳しくは、積層型圧電素子3は、筒状部211に平行であって底板22の主面に垂直な方向(図の鉛直方向)と、当該積層型圧電素子3の積層方向とが同じ方向となるように、一端が底板22に配置されてケース2の内部に収容されている。このように配置することで、いわゆるd33モードを利用した音響発生器1とすることができ、底板22および当該底板22を貼り付けた振動板を大きく変形させることが可能となり、音圧レベルを
向上させることができる。
ここで用いられる積層型圧電素子3は、図2に示すように、例えば、圧電体層31および内部電極層32が交互に積層された積層体33と、積層体33の側面に積層方向に長く被着されて内部電極層32の一つの側面へ導出された端部に電気的に接続された外部電極層34と、外部電極層34に沿って導電性接合材によって接合された外部電極板35とを備えている。なお、図には表れていないが、外部電極層34および外部電極板35が設けられた一つの側面と対向する反対側の側面にも、外部電極層34および外部電極板35が設けられている。また、図1、図3〜図7では、外部電極層34、外部電極板35、はんだ36およびリード部材37は省略している。
積層体33は、圧電体層31および内部電極層32が交互に積層されて、例えば縦2〜3mm、横2〜3mm、高さ5〜30mmの四角柱状に形成されたもので、内部電極層32の端部が交互に積層体33の互いに反対側となる側面(対向する側面)に導出されている。
圧電体層31は、圧電特性を有するセラミックスで形成されたもので、このようなセラミックスとして、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PbZrO−PbTiO)からなるペロブスカイト型酸化物、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、タンタル酸リチウム(LiTaO)などを用いることができる。
内部電極層32は、圧電体層31を形成するセラミックスと同時焼成により形成されたもので、この形成材料として、例えば低温での焼成が可能な銀−パラジウム合金を主成分とする導体、あるいは銅、白金などを含む導体を用いることができる。
外部電極層34は、例えば銀とガラスからなるペーストを塗布して焼き付けて形成されたもので、積層体33の側面に積層方向に長く被着されている。そして、外部電極層34は、内部電極層32の側面へ導出された端部に電気的に接続されている。
外部電極板35は外部電極層34に沿って設けられていて、導電性接合材によって接合されている。外部電極板35は、例えばステンレスなどの金属板からなり、図2に示すように幅方向にスリットや孔が形成されていてもよい。また、導電性接合材は、例えばポリイミド樹脂などの熱硬化性樹脂中に例えば銀などのフィラーがほぼ均一に分散してなるものである。
また、外部電極板35の表面には、はんだ36を介してリード部材37が接続されている。製造時にはリード部材37に0.1〜3kV/mmの直流電界を印加することで、積層体33を構成する圧電体層31が分極される。また使用時には、リード部材37を外部電源に接続して電圧を印加することで、逆圧電効果により積層型圧電素子3が伸縮するようになる。
そして、天板212に接続され、積層型圧電素子3の他端を押圧する弾性体4を備えている。言い換えると、天板212と積層型圧電素子3との間には弾性体4が介在されている。
ここで、弾性体4は底板22よりも変形しやすくなっている。図1に示す例では、弾性体4は、一端が天板212に接続され、他端が積層型圧電素子3に接続されて積層型圧電素子3を押圧するコイルばねであり、例えばSWP−A(ピアノ線A種)、ばね用ステンレス鋼線、ばね用シリコンクロム鋼オイルテンパー線などの形成材料からなる。弾性体4がコイルばねである場合の軸方向の長さは例えば5〜50mmに設定され、軸方向から見
た直径は例えば5〜20mmに設定される。
ただし、弾性体4としてはコイルばねに限られず、皿ばねや板ばねであってもよい。また、弾性体4としては、シリコーンゴム、ブチルゴムなどのゴム状弾性体からなる板状体であってもよい。
このような構成によれば、天板212と積層型圧電素子3との間に介在されている弾性体4が変形することにより、ピークディップを生じさせるような積層型圧電素子3の急激な振幅の変化を伴う変位を弾性体4が吸収する。これにより、積層型圧電素子3の急激な振幅の変化による影響が底板22に伝わりにくくなり、特定の周波数に生じるピークディップを抑制して、音質を向上させることができる。
ここで、図3に示すように、積層型圧電素子3と弾性体4との間に、積層型圧電素子3の積層方向に沿った断面視において積層型圧電素子3よりも幅方向の両側に突出しているスペーサ5をさらに備え、弾性体4はスペーサ5を介して積層型圧電素子3を押圧しているのがよい。言い換えると、積層型圧電素子3と弾性体4との間に介在されたスペーサ5における積層型圧電素子3との当接面の外周が、積層型圧電素子3の端面(図に示す上側の端面)の外周よりも外側にあるのがよい。すなわち、スペーサ5の当接面の面積が積層型圧電素子3の端面の面積よりも大きいのがよい。
ここで、スペーサ5としては、例えば円板状、矩形板状、多角形板状などの板状体が用いられる。スペーサ5の材質としては、例えばステンレス、ABS樹脂、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアセタール樹脂、ナイロン66などが用いられる。また、スペーサ5の厚みとしては、例えば2mm〜25mmに設定される。例えば、スペーサ5が円板状である場合、四角柱状の積層型圧電素子3の一辺の長さに対して、例えば1.1〜10倍の直径に設定される。このスペーサ5は、例えば切削加工、金属の場合は鋳造、樹脂の場合はインジェクション成型などにより作製される。
弾性体4としてのコイルばねが積層型圧電素子3の端面に直接当接していると、積層型圧電素子3の端面の一部に応力が集中してクラックが生じるおそれがある。これに対し、コイルばねがスペーサ5を介して積層型圧電素子3を押圧するように構成することで、積層型圧電素子3の端面への応力集中が抑制される。さらに、スペーサ5が積層型圧電素子3の積層方向に沿った断面視において積層型圧電素子3よりも幅方向の両側に突出していることで、スペーサ5が片当たりせずに積層型圧電素子3の端面の全域がスペーサ5に当接するため、耐久性および信頼性を向上させることができる。
このとき、積層型圧電素子3の下側の端面は底板22に単に当接するのみならず接着剤などで接着されていてもよく、積層型圧電素子3の上側の端面はスペーサ5に単に当接するのみならず接着剤などで接着されていてもよい。
また、図4に示すように、弾性体4がスペーサ5の突出した部位に接続されているのがよい。この構成によれば、弾性体4としてのコイルばねのスペーサ5に当接する位置が積層型圧電素子3の端面の外側に位置し、弾性体4がバランスよく配置されていることで、長期間安定して積層型圧電素子3の急激な振幅の変化を伴う変位を弾性体4が吸収する。また、スペーサ5に撓みが発生するようになり、この撓みによってさらに積層型圧電素子3の急激な振幅の変化による変位を吸収する。したがって、特定の周波数に生じるピークディップをより抑制して、音質をより向上させることができる。
また、図5に示すように、スペーサ5の突出した部位に、積層型圧電素子3の上方に位置する部位の厚みよりも厚みの厚い部分51を有しているのがよい。この構成によれば、
スペーサ5の積層型圧電素子3の端面よりも突出した部位に錘を有する構造となるため、スペーサ5の固有振動数が低くなることから、スペーサ5が低周波数で共振を起こして積層型圧電素子3を押すようになる。これにより、低周波数での底板22の変形が大きくなり、低周波数帯域における音圧が向上する。
ここで、積層型圧電素子の上方に位置する部分(薄い部分)の厚みに対し、厚みの厚い部分の厚みは、例えば1.1〜10倍に設定される。
また、厚みの厚い部分51は、突出した部位(片側)の径方向距離に対して例えば5〜95%の幅に設定される。
また、図6に示すように、スペーサ5の突出した部位における厚みの厚い部分51に、周方向に沿って天板212側に開口する凹部52が設けられていてもよい。この構成によれば、断面で見て、スペーサ5は複数の屈曲部を有し、当該スペーサ5における中央から外周に向かう経路が長くなるような構造となることから、スペーサ5の表面積が大きくなるとともに撓みが大きくなり、積層型圧電素子3の急激な振幅の変化を伴う変位を吸収する効果が高まる。したがって、特定の周波数に生じるピークディップをさらに抑制して、音質をさらに向上させることができる。
ここで、凹部52の深さは、厚みの厚い部分51の厚みに対して、例えば20〜95%の深さに設定される。また、凹部52の幅(径方向距離)は、厚みの厚い部分51の径方向距離に対して例えば20〜60%の幅に設定される。
また、図7に示すように、凹部52の底面が積層型圧電素子3の他端の端面よりも下方に位置しており、弾性体4の一端が前記底面に接続されているのがよい。この構成によれば、スペーサ5の撓みがさらに大きく発生するようになり、積層型圧電素子3の急激な振幅の変化を伴う変位を吸収する効果がさらに高まる。また、弾性体4は安定して配置されているため、座屈が生じて吸収効果のロスが生じるおそれは少なくなる。したがって、特定の周波数に生じるピークディップをさらに抑制して、音質をさらに向上させることができる。
これまで述べた音響発生器1は、音響発生器1の底板22を振動板に貼り付けて、積層型圧電素子3の駆動によって底板22とともに振動板を振動させる音響発生装置とすることができる。音響発生装置は、音響発生器1で振動を発生させ、それによって設置対象物を振動させることで音響を発生させるものである。
具体的には、増幅器によって増幅された電気信号が音響発生器1を構成する積層型圧電素子3に入力されて、底板22とともに振動板が振動する。例えば、1V程度の電気信号が±50V程度まで増幅されて入力される。
音響発生器1は、例えば接着剤や両面テープを用いて振動板に貼り付けられる。例えば屋内設備の天板や壁を振動板として利用することができ、これらに音響発生器1を設置して、設置された天板全体や壁全体を音響発生器1が振動させることで、天板や壁から音や音楽を発生させることができる。天板や壁は、石膏ボード、アクリル樹脂、建設用木材などでもよく、音響発生装置として機能する所望の厚さになっていればよい。
以下、音響発生器の具体例について説明する。
積層型圧電素子は縦が2mm、横が2mm、長さが20mmの四角柱状に作製した。こ
の積層型圧電素子は、チタン酸ジルコン酸鉛からなる圧電体層と内部電極層銀パラジウムからなる内部電極層とからなる有効積層数300層の積層構造とした。
また、ケース本体は外径が55mm、高さが63mmの円柱体に切削加工によりくり貫きを設けた形状とし、くり貫き部の寸法を直径35mm、深さ58mmとした。ケース本体の材質はSUS304とし、また天板部の厚みを5mmとした。底板は、SUS304からなる円板形状で直径55mm、厚み1mmとし、ケース本体の開口部に両面テープで取り付けた。
弾性体には、SPW−A(ピアノ線A種)からなる2種類のコイルばね(コイルバネA、コイルばねB)を作製した。コイルバネ1は線径φ1mmの円形の金属線を軸方向に見て直径8mmの大きさ、軸方向の長さ35mmでコイル状にしたものとし、コイルバネ2は線径φ1mmの円形の金属線を軸方向に見て直径10mmの大きさ、軸方向の長さ35mmでコイル状にしたものとした。
スペーサは、ABS樹脂(引張り弾性率1.9GPa)からなる異なる形状の3種類のスペーサ(スペーサA、スペーサB、スペーサC)を作製した。
スペーサAは、平面視による主面の形状が直径16mmの円形、厚みが3mmである図4に示すような形状の板状体とした。そして、スペーサAをコイルバネ1と組み合わせて、図4に示すような実施例の音響発生器(試料1)を作製した。
スペーサBは、スペーサAと平面視による上側の主面の形状は同じ円形で、外縁部から径方向に6mmの位置までの領域がそれよりも内側の領域よりも厚み方向下方に10mm突出し、この領域の総厚み13mmである図5に示すような形状のスペーサとした。そして、スペーサBをコイルバネ1と組み合わせて、図5に示すような実施例の音響発生器(試料2)を作製した。
スペーサCは、平面視による外形が直径16mmの円形で、外縁部から径方向に6mmの位置までの領域がそれよりも内側の領域よりも厚み方向下方に10mm突出し、この厚みの厚い領域の総厚み13mmであり、当該厚みの厚い領域の上面に環状の凹部が内径9mm、外形11mm、径方向の幅2mm、深さ11mmに形成された図6に示すような形状のスペーサとした。そして、スペーサCをコイルバネ1と組み合わせて、図6に示すような実施例の音響発生器(試料3)を作製した。
また、上述のスペーサCとコイルバネ2と組み合わせて、スペーサCの環状の凹部の底面にコイルばね2の端部が当接するように配置して、図7に示すような実施例の音響発生器(試料4)を作製した。
一方、試料1〜4と同じ積層型圧電素子を用意し、試料1〜4とは寸法の異なるケースを用意して、弾性体およびスペーサを備えない比較例としての音響発生器(試料5)を作製した。具体的には、ケース本体は外径が55mm、高さが25mmの円柱体に切削加工によりくり貫きを設けた形状とし、くり貫き部の寸法を直径35mm、深さ20mmとした。ケース本体の材質はSUS304とし、また天板部の厚みを5mmとした。底板は、SUS304からなる円板形状で直径55mm、厚み1mmとし、ケース本体の開口部に両面テープで取り付けた。
このように作製した各試料(試料1〜4(実施例)、試料5(比較例))について、2kHz付近に見られるピークとディップとの音圧レベル差を測定した。具体的には、サインスイープで、振幅は±15Vで、周波数を100Hzから20kHzまで連続的に変更
させた。測定に際し、無響室内にてマイクロフォンを1mの下方に設置して集音した。集音したデータは周波数ごとの音圧レベル値に変換した。そして、2kHz付近に見られるピークとディップとの音圧レベル差を測定した。
測定した結果、試料5は18dBであったのに対し、試料1は16dB、試料2は15.5dB、試料3は15dB、試料4は14dBとなった。
この結果から、本実施例の音響発生器によれば、ピークディップが小さくなり、音質が向上することがわかる。
1 音響発生器
2 ケース
21 ケース本体
211 筒状部
212 天板部
22 底板
3 積層型圧電素子
31 圧電体層
32 内部電極層
33 積層体
34 外部電極層
35 外部電極板
36 はんだ
37 リード部材
4 弾性体
5 スペーサ
51 厚みの厚い部分
52 凹部

Claims (4)

  1. 互いに対向する天板および底板を有するケースと、該ケースに収容され、一端が前記底板に配置された積層型圧電素子と、前記天板に接続され、前記積層型圧電素子の他端を押圧する弾性体とを備え、前記積層型圧電素子と前記弾性体との間に、前記積層型圧電素子の積層方向に沿った断面視において前記積層型圧電素子よりも幅方向の両側に突出しているスペーサをさらに備え、前記弾性体は前記スペーサを介して前記積層型圧電素子の他端を押圧しており、前記スペーサの突出した部位に、前記積層型圧電素子の上方に位置する部位の厚みよりも厚みの厚い部分を有していることを特徴とする音響発生器。
  2. 前記弾性体が前記スペーサの突出した部位に接続されていることを特徴とする請求項に記載の音響発生器。
  3. 前記スペーサの突出した部位における厚みの厚い部分に、周方向に沿って前記天板側に開口する凹部が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の音響発生器。
  4. 前記凹部の底面が前記積層型圧電素子の他端の端面よりも下方に位置しており、前記弾性体の一端が前記底面に接続されていることを特徴とする請求項に記載の音響発生器。
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