JP6418645B2 - 溶質および/または溶媒の局所での浸透および拡散を制御する装置、システム、および方法 - Google Patents

溶質および/または溶媒の局所での浸透および拡散を制御する装置、システム、および方法 Download PDF

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Description

本発明は、浸透装置および液体の注入装置に関し、詳しくは患部に注入した液体を注入位置の付近で拡散させるための浸透装置、キットおよび注入装置に関する。
これまでに生体組織内に薬液を直接注入する薬剤投与法による疾患の治療が数多く報告されている。この方法により薬剤が周辺組織に浸透および拡散していく機序には、「物質の拡散 (diffusion)」と「液体の流動 (fluid convection)」の2つがあると報告されており(特許文献1)、前者は物質の濃度勾配に基づく当該物質の拡散であり、後者は薬液を注入した局所での圧の上昇による当該薬液の周囲への流動である(非特許文献1)。
実際に臨床の場において、脳の悪性腫瘍内に抗癌剤等の薬剤を直接投与したり(非特許文献6)、肝臓に発生した癌病巣に無水エタノールや50%酢酸を注入して(非特許文献7)、それぞれの腫瘍の増殖を抑制する治療法が実施されている。また、泌尿器科領域では、前立腺肥大症に対して前立腺内に無水エタノールを直接注入し前立腺を縮小させる治療法が実施されている(非特許文献4)。これらの局所に薬剤を直接注入する治療法では、一定の成果が上がっている一方、その薬剤投与法自体には課題も少なくない。原則として薬剤を入れっぱなしであることから、薬剤を注入した部位において急激に上昇する局所の圧を制御することが出来ない為、「薬液の刺入針を伝った外部へのバックフロー」、「意図しない部位への薬液の漏れ」、「不均一な薬液の広がり」といった問題が発生する(非特許文献2、3、5、6)。これらは、当該治療法による疾患の治療効果に重大な影響を与える問題であり、解決が望まれている。
US6753005B1
Proc Natl Acad Sci USA. 1994 Mar 15;91(6):2076-80. J Neurosurg. 2007 Sep;107(3):568-77. J Urol. 2012 May;187(5):1898-902. doi:10.1016/j.juro.2011.12.057. Epub 2012 Mar 16. J Urol. 2007 Mar;177(3):1030-5; discussion 1035. J Neurosurg. 1999 Feb;90(2):315-20. Brain Pathol. 2013 Aug 15. doi: 10.1111/bpa.12082. [Epub ahead of print] J Hepatol. 2010 Mar;52(3):380-8.
本発明は、液体を局所で広範囲に拡散可能な浸透装置、キットおよび液体の注入装置を提供することを目的とする。
本発明者は、薬液等の液体を直接投与した局所で効率良く当該組織へ薬剤を浸透および拡散させる為には、局所の圧を制御することが重要であると考えた。また、局所圧の制御は、注入した局所に存在する薬液(液体)の量を適切に制御することにより達成が可能であり、本発明では特にこの点に着目して開発を行った。
本発明は、以下の浸透装置、キットおよび液体の注入装置を提供するものである。
項1.吸引管、注入管および少なくとも注入管の先端およびその付近を覆う吸水性カバー材を備え、吸引管は吸水性カバー材から吸引管内部に出てくる液体を吸引できるように構成される、浸透装置。
項2.さらに腔圧管を備える、項1に記載の浸透装置。
項3.吸引管、注入管および腔圧管の先端は、吸水性カバー材で覆われる、項2に記載の浸透装置。
項4.前記吸引管および/または前記注入管が側面に少なくとも1つの小孔を有する、項1〜3のいずれかに記載の浸透装置。
項5.前記吸引管は吸引管本体と、吸引器に接続される接続部とを有し、前記注入管は吸引管本体に内嵌され、前記注入管の先端は吸水性カバーで覆われ、吸水性カバーの注射器側が吸引管内に配置され、前記吸水性カバーから吸引管内に出てくる液体を前記吸引器で吸引可能に構成された、項1に記載の浸透装置。
項6.穿刺針と、穿刺針にかぶせることができ、かつ、浸透装置を挿入可能な中空管とを組み合わせて使用する、項1〜5のいずれかに記載の浸透装置。
項7.吸引器および注入装置と接続されて対象の注入部位に液体を注入および吸引するための浸透装置であって、
吸引器と接続可能な吸引管と、
注入装置と接続可能な注入管と、
注入管に連通し、空気を供給するための管とを備え、
吸引管内部に出てくる液体を吸引器により吸引管を介して吸引し、該吸引時に前記空気を供給するための管を介して空気が注入管内に取り込まれる、浸透装置。
項8.項1〜7のいずれか一項に記載の浸透装置の組み立てキットであって、穿刺針を吸引管本体に通して注入部位に穿刺し、穿刺針を引き抜いた後に前記注入管を吸引管本体を通して穿刺部位に差し込み、注入管を吸引管本体に嵌合させて浸透装置を組み立てることができる、浸透装置の組み立てキット。
項9.局所浸透システムであって、
項1〜7のいずれか一項に記載の浸透装置と、
吸引管と接続可能な吸引器と、
液体を注入可能な液体の注入装置であって、注入管と接続可能な注射器と、前記注射器で注入管を介して液体を注入するための少なくとも1つの注入機とを備える、注入装置と、
を備えた局所浸透システム。
項10.吸引管と接続され吸引管と吸引器を連通するチューブを介して浸透装置の方向に空気を供給することにより、注入部位における圧力を増大させる圧力印加装置をさらに備える、項9に記載の局所浸透システム。
項11.前記腔圧管と接続された圧力計をさらに備える、請求項9または10に記載の局所浸透システム。
項12.前記注射器、前記浸透装置、前記吸引器、前記圧力印加装置、および前記圧力計のうちの少なくともいずれか一つを固定する固定装置をさらに備える、項9〜11のいずれか一項に記載の局所浸透システム。
従来のConvection-enhanced delivery法では、液体を注入した局所における圧の上昇が生じ、液体の漏出が起こるが、本発明では局所圧をモニターしながら所定値以下に抑えることで、液体の広範囲の拡散を実現できる。局所圧は0付近でもよく、局所圧を上昇および制御させた状態での浸透および拡散も可能である。加えて、本発明により、Convection-enhanced delivery法の欠点、すなわち「溶質および/または溶媒の浸透および拡散が対象組織の状態および注入法の様々な要素に影響され易く、制御が困難」および「溶質および/または溶媒の穿刺針を伝ってのバックフローや意図しない部位への漏れと広がり」を防ぐことができる。
本発明で重要なことは、吸引器で随時、対象組織由来の(対象組織からしみ出た)液体を含む潅流液体を局所腔より吸引できるということである。これにより、随時、当該局所腔に濃い原液の液体を供給できるし、また、対象組織に含まれる液体成分を結果として対象組織から除去することが可能となり、当該局所組織での当該液体の浸透性および拡散性を高めることができる。このことも、従来のConvection-enhanced delivery(CED)法では為し得ないことである。
また、本発明では、何種類もの液体を1回の処置で対象組織に浸透および拡散することが可能である。例えば、図3の浸透装置2を用いた場合は、それぞれ2種類の液体の同時注入、または交互の注入による浸透および拡散が可能である。さらに注入管を増やすことにより容易に、3種類以上の液体の同時の浸透および拡散が可能となる。
本発明の装置の全体を示す。 本発明の装置の腔圧計と浸透装置を示す。 本発明の浸透装置を示す。(A)中空管(左)、および中空管に導入される浸透装置(右)、(B)70μLのH2Oを注入した後の吸水性カバー材を示す。 本発明の浸透装置を示す分解斜視図。矢印A−Dの液体の流れは図2の矢印A−Dに対応する。 異なる吸水性素材からなる吸水性カバー材の例を示す。1:PVA、2:レーヨン80%およびポリエステル 20%、3:メラミンフォーム。いずれも幅5mm×長さ20mm×厚み1.5mm。(A)22 gauge (長さ 7cm) の注射針をそれぞれの吸水性カバー材に5mm 刺入した状態、(B)それぞれの吸水性カバー材に1mL のH2Oを浸した状態、(C)それぞれの吸水性カバー材内および周囲のH2Oを3秒間 吸引した後の状態。 (A)浸透装置の各パーツ、(1)穿刺針;(2)15 gauge 中空管;(3)中空管に挿入した図3の浸透装置、(B)−(E)浸透装置の先端の組織への刺入と液体の導入の手順1−4を示す。 (A)注入機による注入速度、注入量の制御を示す。(B)図7Bは目盛と、注射器の容量ごとの注入量の関係を示す表である。 (A),(B)注入された液体の拡散の程度を示す写真。 注入された液体の拡散の面積を示すグラフ。 マウス皮下腫瘍における注入液の拡散の程度を示す写真。(A)処置前、(B)液体の注入開始直前、(C) 注入後の腫瘍割面。Pで示す矢印は浸透装置の刺入方向、Mで示す矢印はメチレンブルーの浸透した部位。 浸透装置に基づく局所浸透システム(In Situ Permeation [ ISP ] system)の模式図。 図11の浸透装置の使用例。(A)浸透装置の各パーツ、(1)吸水性カバーを備えた注入管(20 gauge 血管内留置カテーテル);(2)穿刺針;および(3)15 gauge 中空管(吸引管);を経由して局所より溢れ出る液体を除去する。接続部を介して吸引器に接続する。 (A)液体を浸透装置を用いて腫瘍に注入している写真。(B)本発明の注入装置と有用性を示す実験結果 (A)実施例3のメチレンブルー注入後の腫瘍内での拡散の状況を示す写真。腫瘍は全腫瘍を8〜10mmの厚みでスライスした割面で示す。Pで示す矢印は浸透装置の刺入方向である。(B)図14(A)の割面を色分けで示した画像。本実験での、溶質および/または溶媒の浸透および拡散した部位は3つに分類され、色塗りされていない白い部位は、溶質・溶媒とも浸透・拡散していない部位を示している。 (A)実施例4のメチレンブルー注入後の腫瘍内での拡散の状況を示す写真。(B)注入後の腫瘍割面(図15(C)の分割線Lで腫瘍を2分割した)。Pで示す矢印は浸透装置の刺入方向である。(C)図14(A)の腫瘍を色分けで示した画像。(D)図14(B)の腫瘍割面を色分けで示した画像。本実験での、溶質および/または溶媒の浸透および拡散した部位は3つに分類され、色塗りされていない白い部位は、溶質・溶媒とも浸透・拡散していない部位を示している。 浸透装置の模式図。(A)分解図の例、(B)浸透装置の先端の吸収性カバーの拡大図、(C)(A)の浸透装置を組み立てた図、(D)コネクタの基端部の拡大端面図。 (A)(B)浸透装置の別の先端の例。 (A)−(C)経時的な腫瘍のサイズの変化を示す写真。 別例の浸透装置に基づく局所浸透システムの模式図。
本発明において拡散される液体としては、医薬品を溶解した液体が挙げられる。医薬品としては注射液として注入可能なものであれば特に限定されず、広範囲の医薬品が挙げられ、特に抗癌剤が挙げられる。液体は、iPS細胞や幹細胞などの移植材料を含んでいてもよい。また、液体は溶液、懸濁液、乳濁液などの任意の形態であってもよい。
本発明により注入される液体は、注入部位から周囲に広く拡散するので、特定の部位に高濃度で医薬品などを含む液体を供給する用途に本発明は適している。
以下、本発明の第1〜3の実施形態を図面を用いて説明する。
第1実施形態
図1は、局所浸透システム(In Situ Permeation system)としての本発明の液体の注入装置1の全体像を示す。この装置1は、浸透装置2、吸引器3、第1注射器4を固定する第1固定装置5、第1注射器4に液体を送り込む第1注入機6としてのマイクロシリンジポンプ、第2注射器7を固定する第2固定装置8、第2注射器6に液体を送り込む第2注入機9としてのマイクロシリンジポンプ、任意の構成要素としての腔圧計10、注入対象を載せる組織台11を備える。図1では2つの注射器4,7を2つの固定装置5,8でそれぞれ固定しているが、注射器は1つであってもよく、3つ以上であってもよい。注射器が複数固定される場合、各注射器内の液体は同じであってもよく、異なっていてもよい。
なお、本実施形態では、第1,2の固定装置5,8が第1,2注射器4,7を固定しているが、固定装置で注射器に加えて、または注射器以外の部材を固定してもよい。例えば、局所浸透システムは、注射器4,7;浸透装置2;吸引器3;圧力印加装置、例えば注射器44(後述);圧力計、例えば腔圧計10または圧測定器41(後述);のうちの少なくともいずれか一つを固定する固定装置を備えてもよい。特には、固定装置は、注射器4,7;浸透装置2;吸引器3;圧力印加装置;および圧力計のうちの少なくともいずれか一つを、局所浸透システムに対し一体的に固定する。これらの部材を備えた局所浸透システムを患者の居室に持ち運ぶことにより、手術室で無くても患者の居室において、長時間に渡り、当該システムを用いて腫瘍を縮小させる治療を比較的容易に実施することが可能となる。
吸引器3、注射器4,7、注入機6,9、腔圧計10、組織台11は公知の装置を使用してもよく、吸引器3としては例えば村中医療器株式会社のMMI手動式吸引器が挙げられる。注射器4,7としては例えばHAMILTON社の1005TLL 5ML SYR、注入機6,9としては例えばアズワン株式会社のマイクロシリンジポンプのシリーズが挙げられる。腔圧計10は27cmの高さまで1cmずつ目盛りが有る腔圧計が例示されている。
図2は浸透装置2と腔圧計10を示す。組織台11は、図2中では腕や手、指先などが注入部位になる場合を想定した小さいものであるが、脚や腕、臓器などの場合にはより大きなテーブルを使用したり、患者が横たわるベッドなどが使用できる。第1注射器4と第2注射器7の各プランジャは、浸透装置2の対応する注入管12,13(図4)と各々チューブ14,15で接続され、腔圧計10は、浸透装置2の腔圧管16(図4)とチューブ17で接続されている。注入機6,9により注射器4,7から押し出された液体は浸透装置2の注入管12,13から臓器、組織などの注入部位に注入される(矢印A,B)。図2において、浸透装置2の先端は吸水性カバー材(PVA)18で包まれている。なお、注入管12,13および腔圧管16は公知の注射針(例えば18ゲージ(外径1.20mm)〜32ゲージ(外径0.26mm)の針)等を用いて作製可能である。
図2中の矢印は液体の移動方向を示す。浸透装置2の吸引管20から液体はチューブ21を通って吸引器3(図1)に流れ、これにより局所腔内での急激な圧の上昇を防止できる。吸水性カバー材18は注入された液体の拡散と注入部位付近の体液の吸引の両方の目的で使用されるが、注入部位において血液や細胞または細胞断片などの非溶解性の巨大分子の内部への浸透を阻止するフィルターとしても機能し得る。なお、吸引管20は公知の注射針(例えば18ゲージ(外径1.20mm)〜32ゲージ(外径0.26mm)の針)等を用いて作製可能である。
注入管12,13から液体が局所に注入されると局所的に圧力が上昇するので、腔圧計10により圧力を測定する。腔圧計10の圧力を見ながら注入機6,9の注入速度を看護師などの医療従事者が操作して液体の注入速度を調節してもよく、腔圧計10の圧力データを信号としてCPUなどの制御装置に送り、制御装置により注入機6,9を制御して、液体注入部位の圧力を所定の範囲に自動的に維持することもできる。液体注入部位の圧力はゼロ圧または陰圧であってもよく、注入部位から液体が漏出しない程度の圧力であれば所定の圧力であってもよい。一実施形態では、ISP術の間、常時陰圧にすることも可能である。圧力の数値は注入場所(例えば皮下、筋肉、臓器など)によっても変わるので、注入場所に応じて適宜設定できる。腔圧管16には、注入局所からの液体および/または体液が流入することができ、行き場のない液体(体液)が流入する(抜ける)スペースにもなり、局所腔内が充満したことを速やかにモニターできる。また、結果として、局所腔内での急激な圧の上昇を予防できる。また、PVAがシールとなり、管が血液等で詰まることを予防できる。図2において、PVAの内部にある腔圧計10の先端の存在する面の高さを、「0」cmに設定した(白色矢印で示す)。
注入場所の圧力は、注入機6,9による液体の注入速度の調節と共に、吸引器3により注入部位の液体または体液などを吸引除去することで調節することができる。吸引器3は吸引管20と接続されており、吸引管20の先端20bの開口部と1または複数の小孔20c(図4)から液体、体液、リンパ液、血液等の注入部位もしくはその周辺に存在する体液を吸引する。吸引器3による体液等の吸引は、連続的に行ってもよく、圧力に応じて間欠的に行ってもよい。吸引器3による局所での液体の吸引により、局所腔内での急激な圧の上昇を予防できる。また、吸水性カバー材(PVA) 18がシールとなり、管が血液等で詰まることを予防できる。また、吸引器3による体液等の吸引は、行き場のない液体(体液)が流入する(抜ける)スペースを与える。
図3、図4に示すように、本発明で使用する1つの実施形態の浸透装置2は、吸引管20、注入管12,13、腔圧管16およびこれらの先端およびその付近を覆う吸水性カバー材18を備えている。吸引管20、注入管12,13および腔圧管16は、一体的に固定されている。この浸透装置2は、注入装置1に取り付けられていてもよいが、注入装置1とは別に存在し、液体の注入時に注入装置1に取り付けてもよい。なお「先端およびその付近」の「その付近」とは先端に隣接する領域を指す。かかる領域の長手方向における長さは部材ごとに異なるが、通常0.1mm〜5cm、より好ましくは1mm〜3cmを指す。
浸透装置2の注入装置1への取り付けは、吸引管20と吸引器3の接続、注入管12,13と注射器(プランジャ) 4,7との接続、腔圧管16と腔圧計10の接続により行うことができる。これらの接続は適切な径のチューブ21;14,15;および17を用いて行うことができる。浸透装置2は、図3Aに示すように中空管22の中に挿入できる程度のサイズであり、中空管22を介して注入部位に導入される(図6C)。中空管22の寸法は特に限定されず、例えば15 gaugesの金属製の管(外径1.83mm、内径1.63mm)である。別の実施形態では、中空管22はポリプロピレン性の中空部材(外径3mm、内径2.5mm)である。
浸透装置2を介して液体を注入すると、図5に示すように吸水性カバー材18全体から液体が拡散するため好ましい。吸水性カバー材18は、PVAのように液体が「よりまんべんなくしみる、その後、よりまんべんなくにじみ出る」特性を有する素材であることが好ましい。図5に示す3種類の吸水性カバー材18(図5A)は、液体に浸されると(図5B)、これらの強力な吸水力により、周囲の液体をより有効に、また、より遠く(深部)に存在する液体を引き寄せて、吸収できる(図5C)。結果として、周囲組織の液体を、吸引(図2に示す吸引管による)により効率的に取り除くことが可能となる。
吸水性カバー材18の材質は、体液などの液体を吸収して保持できるものであればよく、親水性ポリマーからなっていてもよく、体液などの水性液体を保持可能な発泡体、あるいは吸水性繊維を含む編織物あるいは不織布などから構成されていてもよい。親水性ポリマーとしては、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン(PVP)、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、キトサン、アガロースなどが挙げられる。発泡体としては、メラミン樹脂フォーム、ポリウレタンフォーム、ポリスチレンフォーム、ポリオレフィンフォーム、フェノール樹脂フォーム、ポリ塩化ビニル (PVC)フォーム、ユリア樹脂 (UF)フォーム、シリコーン (SI)フォーム、ポリイミド (PI)フォームなどが挙げられる。吸水性繊維としては、レーヨン、綿、麻、羊毛などが挙げられ、これらと吸水性の小さい繊維(ポリエステルなど)を組み合わせることで吸水性カバー材18の内部に液体を保持することができる。吸水性カバー材18は、内部に液体を保持できるものであり、浸透装置2の先端部分を覆うように装着される。
浸透装置2はそのままでは生体内に挿入および留置できないので、図6Aに示すように、穿刺針19の先端に円筒状の中空管22をかぶせた状態で対象とする組織に刺入し、その後穿刺針19を引き抜き浸透装置2を挿入し(図6B)、浸透装置2を動かさずに中空管22のみを組織から引き抜き(図6C)、注射器4,7により目的の液体を注入する(図6D)。このとき、注入した液体は吸水性カバー材18に吸収され(図6E)、徐々に注入部位から拡散していく。
注射器4,7からの液体の注入量と注入速度の関係を図7に示す。図7Aでは、目盛24を回して注入量を調節すると共に、注射器に三方活栓23を取り付けて、注射器4,7からの液体の注入を制御する。図7Bは目盛と、注射器の容量ごとの注入量の関係を示す表である。
第2実施形態
本発明の浸透装置の好ましい実施形態である第2実施形態の浸透装置を図11に示す。図11の浸透装置2は、吸引管20、注入管12、吸水性カバー18を有し、注入管12の先端12aは吸水性カバー18で覆われている。注入管12は注入管本体12aよりも径の大きな嵌合部25で吸引管本体20aに内嵌され、液体が吸引管本体20aの注入機6の側(図面右側)から外に漏れ出すのを防止する。注入管12の先端部は複数の小孔12dを有することが好ましく、この小孔12dから供給される液体は吸水性カバー18を通って組織内に浸透および拡散する。吸引管本体20aにおける注入管12の先端12b側には吸水性カバー18の一部が挿入されている。吸引管20は吸引管本体20aと吸引器3と接続される接続部20cとを有する。注入管12から液体が注入されると液体は吸水性カバー18の先端および側面から外側に放出されて拡散するが、液体の注入に伴い注入管12の先端側の圧力が高くなると体液を含む液体が吸水性カバー18の吸引管本体20a側から吸引管本体20aと注入管12の間の空間に放出され、吸引管20の接続部20cを介して吸引器3により除去される。このように、注入機6から注入管12および吸水性カバー18を介して目的の溶質・溶媒を、対象となる組織Tへ浸透・拡散させることができると共に、チューブ21を介して吸引器3に接続する吸引管20の接続部20cから、余分な液体を吸引除去することで、局所的に圧力が上がりすぎることを抑え、また常に新鮮な液体を供給することで、注入された液体が周辺に拡散するのを促進する。
図12は、図11の浸透装置2の使用例、つまり浸透装置2の組み立て用キットを示す。浸透装置の組み立て用キットは、(1)吸水性カバー18を備えた注入管12;(2)穿刺針19;および(3) 15 gauge 中空管(吸引管20) ;を経由して局所より溢れ出る液体を除去する為の吸引管から構成され(図12A)、吸引管20は小孔である接続部20cを介して吸引器3に接続する。中空管内でかつ注入管12の外側のスペースを通過する液体を、接続部20cを経由して吸引により除去することが可能である。
吸水性カバー18は、レーヨンおよびポリエステルを素材とする不織布を巻きつけて、手術用の結紮糸で固定したものである。この吸水性カバー18から、組織へ目的の液体が浸透・拡散する。
キットの使用手順としては、穿刺針19を吸引管本体20aを通し、穿刺針19の先端を注入部位Tに刺入する(図12B)。吸引管本体20aの一部は穿刺針19とともに生体内に挿入されることが液体の漏出を抑制できるので望ましい。注入管12の嵌合部25は吸引管本体20aと密に嵌合し、液体の漏れを防ぐようにする。次いで、穿刺針19を引き抜き、その刺入路に沿って吸水性カバー18を備えた注入管12を挿入する(図12C)。この時、(1)の吸水性カバー18を備えた注入管12は、(2)の穿刺針19が入っていた分だけ容易に挿入できる。
次に、浸透装置2の先端の吸水性カバー18は、意図する長さで組織内に設置する(ここでは12 mmの長さ)かつ、吸水性カバー18の基端側の2 mm程が、中空管(吸引管)20の先端部によりタイトに覆われるようにする。かつ、(1)の嵌合部25の先端側が、(3)の中空管(吸引管20)の基端部によりタイトに覆われるようにする。このように、浸透装置2を得ることができ(図12D)、液体の流れ(潅流)a-fが可能となる。しかも、吸引器3による吸引を適宜実施することにより、浸透装置2の組織刺入部から当該液体が外部に漏れることがないように調節できる。浸透装置2は組み立てキットを用い、液体を生体内に注入する手順の中で組み立ててもよい。
第3実施形態
次に、本発明の浸透装置の好ましい実施形態である第3実施形態の浸透装置について図16A−Dを参照しながら説明する。なお、上記の第1実施形態および第2実施形態と同様な部材は同様な符号で表わし、同様な部材についての説明は省略する。図16Cは図16Aの浸透装置2を組み立てた図である。
図16A,Bに示されるように、潅流カテーテルとしての第3実施形態の浸透装置2は、外管である吸引管20と、注入管12とを備え、注入管12の先端12aは吸水性カバー材18により覆われている。吸水性カバー材18は本実施形態では綿であり、注入管12の先端12aの外周面に巻きつけられ、吸水性カバー18の基端側が吸引管20内に配置されている。
注入管12の基端部にはコネクタ37を介して2つのチューブ31,32の先端部が接続されている。チューブ31の基端部は液体注入チャネル33に接続され、チャネル33は第1実施形態におけるチューブ14に接続され、チューブ14の基端側で注射器(非図示)に接続される。このため、注入機により注射器から押し出された液体は、チャネル33およびチューブ31を通り、注入管12を流れ、吸水性カバー材18を通って臓器、組織などの注入部位に注入される。
また、吸引管20の基端部はコネクタ35に装着され、コネクタ35の本体35aの側方に設けられた接続部35cにはチューブ21が取り付けられ、チューブ21は、吸引器(非図示)および腔圧計などの圧力計(非図示)と接続される。このため、図16Bに示されるように吸引管20が注入管12の外側に装着された状態で、吸引器3(図1,2)により吸引管20およびチューブ21内を陰圧にすると、吸引管20は、吸水性カバー材18から吸引管20内部に出てくる液体を吸引できるように構成されている。
チューブ32の基端部は通気用のチャネル34に接続されており、チューブ32およびチャネル34は、吸引器3による吸引を増強する機構として作用する。すなわち、吸引器3を作動させると、チューブ21を介して吸引器3に空気が引かれ、吸引管20内が陰圧なる。このとき、チューブ32およびチャネル34は注入管12と連通しているため、注入管12の先端へ向かって空気が取り込まれる。次に、注入管12に取り込まれた空気は注入管12の先端12aにおいて吸引管20と注入管12の間を流れ、コネクタ35を通ってチューブ21に至るため、吸引器3による吸引が増強され、この吸引増強手順(aspiration-enhanced procedure)により、液体注入部位から液体や体液をより迅速かつ効率的に除去することができる。
局所浸透システムの動作中、薬剤を含む液体および体液と共に吸引器3により吸引管20を介して吸引することで、液体が拡散する結果として腫瘍のサイズが膨張するのを吸引増強手順により回避でき、局所浸透術の間、腫瘍のサイズの増大は抑制される。
任意選択で、注入管12の上を移動可能に装着された、比較的硬い材料から形成された導入補助管36が、柔らかい材料から形成された注入管12およびその先端12aをコネクタ35を貫通させて進めるために使用される。導入補助管36は、吸引管20と同じまたは異なる材料から形成されてもよい。図16Aの状態から、注入管12の先端12aをコネクタ35の基端側から先端側へ向けてコネクタ35を貫通して進めるのに先立って、導入補助管36を注入管12に沿って移動させ、図16Dに示すように、コネクタ35の基端部における注入管12を貫通させるスリット35eの位置に配置しておく。スリット35eは軟性プラスチックなどの材料から形成され、コネクタ35の基端の開口部をカバーするフィルム35dに設けられている。次に、先端12aおよび注入管12を導入補助管36の中で移動させ、先端12aおよび注入管12がコネクタ35を貫通して進むのを補助する。この実施形態では、コネクタ35の基端部に設けられたスリット35eが、注入管12を吸引管本体20aに内嵌させる嵌合部として機能する。
このように、第3実施形態でも、注入機6,9から注入管12および吸水性カバー18を介して目的の溶質・溶媒を、対象となる組織へ浸透・拡散させることができると共に、吸引器3に接続する吸引管20と接続されたコネクタ35の接続部35cから、余分な液体を吸引除去することで、局所的に圧力が上がりすぎることを抑え、注入された液体が周辺に拡散するのを促進する。さらに、吸引増強機構としてチューブ32およびチャネル34を設けることで、液体注入部位からの液体や体液のより迅速かつ効率的な除去が可能となる。
ここまで、本発明を第1〜3実施形態を例にとって説明してきたが、本発明はこれに限られず、以下のような種々の変形が可能である。
・吸水性カバー18は、第1実施形態にて図4で示された吸水性カバー18、第2実施形態にて図11で示された吸水性カバー18、および第3実施形態にて図16で示された吸水性カバー18に限定されず、図17Aに示したような略球状の吸水性カバー18であってもよい。略球状の吸水性カバー18は吸入管20および注入管12の先端を覆い、薬剤等の液体の拡散と注入部位付近の体液の吸引の役割を果たす。図17Bは実際の浸透装置2の例であり、吸水性カバー18は綿球からなる。
・吸水性カバー18は省略されてもよい。
・第1〜第3の実施形態の浸透装置を備えた局所浸透システムは、第3の実施形態と同様に、液体注入部位の圧力を陽圧にするための圧力印加装置をさらに備えていてもよい。具体的には、図19を参照すると、組織台11に載置された注入対象40には針が穿刺され、浸透装置2は、注入機6(および注射器4)とはチューブ14を介して接続され、吸引器3とはチューブ21、弁機構としての三方活栓45およびチューブ42を介して接続され、任意選択の圧力計としての圧測定器41とは、チューブ21、弁機構としての三方活栓46およびチューブ17を介して接続されており、注入部位における圧力を増大させる圧力印加装置としての注射器44とは、弁機構としての三方活栓47およびチューブ43を介して接続されている。三方活栓45の開閉により、浸透装置2を吸引器3に接続するかどうかを選択できる。三方活栓46を開放しておくことで、液体注入部位の圧力を圧測定器41により測定できる。三方活栓47を開放すると、注射器44から空気を浸透装置2に向けて導入することができる。具体的には、注射器44のプランジャを押し進めると、注射器44から供給された空気は空気供給管としてのチューブ43,21を通って浸透装置2の方向に送られ、液体注入部位の圧力を陽圧にする。より具体的に説明すると、注入機6(および注射器4)から浸透装置2に送られた液体を注入管12を通って注入対象40に送るときに、液体はコネクタ35の位置でチューブ21の中にも進入するが、注射器44のプランジャを押し進めることにより、チューブ21の液面を、コネクタ35の位置まで到達しない程度に浸透装置2の方向に移動させることができる。三方活栓47を閉鎖すると、液体注入部位を液体で浸したまま、陽圧の状態で維持することができる。この図では圧測定器が5kPaに維持されている。
このような構成とすることで、液体注入部位の圧力を、吸引器3を用いて選択的にゼロ圧または陰圧にできるだけでなく、注射器44を用いて選択的に陽圧にすることもできる。このため、薬剤の拡散が促進される。
・図19に示した上記の別例において、吸引増強フェーズ(aspiration-enhanced enhanced aspiration phase)をより迅速かつ効果的に行うために、圧力印加装置としての注射器または他の空気供給部材を、図16のチャネル34に接続してもよい。
・吸引を増強する機構として、図16Aに示されるように、注入管12の基端部に2つのチューブ31,32およびチャネル33,34を設ける代わりに、図19に示すように注入管12の基端部に分岐弁である三方活栓48を設け、三方活栓48の開放により、注入管12への空気の取り込みを行いし、三方活栓48の閉鎖により注入管12への空気の取り込みを停止する構成としてもよい。
以下、本発明を実施例を用いてより詳細に説明する。
実施例1
市販の「丸大根」を金属型を用いてくりぬいて(縦2.0cm×横2.3cm×厚み2.5cm)、組織台の上に浸透させる対象として置いた。浸透装置の先端を図8(A)のように対象の組織に1.5cm刺入した(処置1〜5)。白色矢印は腔圧計が0cmのレベルを示す。溶質のメチレンブルー(和光純薬工業株式会社):20mgを溶媒の無水エタノール(マイラン製薬株式会社):15mLに溶解した液体を対象となるくりぬいた丸大根に処置1〜5のように浸透させた。結果を図8(B)に示す。
無処置:コントロール
処置1:22 gauge(長さ7cm)の注射針を1.5cm刺入して、1秒間に100μLの液体を一気に注入し、120分間静置した。
処置2:処置1と同様で注射針を1.5cm刺入して、マイクロシリンジポンプを用いて2時間で100μLの液体を注入した。まず1分間に0.5μLの速度で40分間注入し、その後1分間に1μLの速度で80分間注入した。
処置3:図3の浸透装置を用いて、1秒間に100μLの液体を一気に注入し、120分間静置した。
処置4:図3の浸透装置を用いて、まず処置3のように100μLの液体を一気に注入し、その後マイクロシリンジポンプを用いて100μLを6分間で潅流するスピードで液体の注入(5分間)と吸引(1分間)を繰り返し、合計120分間潅流した。いずれの時点においても液体表面が腔圧計が「0」cmレベルを超えないように吸引により調整し、かつ、刺入部から液体が漏れないように制御した。
処置5:処置4と同様で図3の浸透装置を用いて、合計120分間潅流した。ただ、注入量、注入速度および吸引のタイミングを調整することにより、液体表面が腔圧計「15cm」レベルを越えている時間がなるべく長いように、かつ刺入部から液体漏れがない用に制御した。
処置1から処置5の浸透後の対象について、刺入部の先端から8mm手前までの間で、刺入部から2,4,6mmの部位で対象をカットした。その後、写真撮影し、代表的な写真を図8(B)に示した。
さらに処置1(group 1)から処置5(group 5)について、それぞれn=3(異なる3つの対象)で実験した。図8(B)の写真に示すようなメチレンブルーにより染まった円形(楕円形)の部分の縦軸と横軸をそれぞれ「対象」について物差しで測定し、それぞれの長さを2で割った数値a、bを求めた。メチレンブルーにより染まった部分の楕円形の面積は[3.14×a×b]にて計算した。5つの処置groupについて、計算した面積の値をメチレンブルーが浸透した面積として図9に示す。FisherのPLSD法を用いて、「浸透した面積」について、それぞれの群間で統計解析を実施した。有意水準:5% とした。
図9の処置2は、代表的な従来法であるCED法として実施したものである。本発明の処置4および処置5の浸透拡散方法は、従来のCED法より優れていることが明らかになった。また、局所腔内圧をより上昇した状態で制御した処置5のgroup 5は、より低い局所腔内圧の処置4のgroup 4と比較してより広いエリアでの浸透および拡散が可能であった。浸透拡散のエリアは局所腔内圧により制御できるので、個別のケースに応じて最適な局所腔内圧を選択することができる。
本発明によれば、従来法と比較してより効率的な(より広いエリアでの)、均等な(同心円状での)溶質および/または溶媒の浸透および拡散という成果が達成された。
実施例2
シリアンハムスター(オス、6週齢)の皮下に、同種由来のRPMI1846皮膚癌細胞1650万個を移植し、以下のようなハムスター皮下移植モデルが得られた。浸透装置2の先端を図10(B)のように腫瘍組織(対象)に刺入した。溶質のメチレンブルー(和光純薬工業株式会社):20mgを溶媒の無水エタノール(マイラン製薬株式会社):15mLに溶解した液体および図3の浸透装置を用いて、実験を行った。まず100μLの液体を一気に注入し、その後50μLを1分間で潅流するスピードで手動で液体を注入した。合計30分間潅流した。吸引を適宜実施し、いずれの時点においても液体表面が腔圧計「0」cmレベルを超えないように調整した。結果を図10(C)に示す。
図10(C)に示されるように、本発明の装置は腫瘍内における均等な溶質および/または溶媒の浸透および拡散を必要とする治療法および検査法に応用が可能である。
実施例3
シリアンハムスター(オス、13週齢)の皮下に、同種由来のRPMI 1846皮膚癌細胞を移植し、以下のようなハムスター皮下腫瘍モデルが得られた。浸透装置2の先端を図13(A)のように腫瘍組織(対象)に刺入した。溶質のメチレンブルー(methylene blue、和光純薬工業株式会社):30mg を、溶媒の50%酢酸(和光純薬工業株式会社の [017-00256] を純水で希釈):15mL に溶解した液体、および図12および図13(B)に示した浸透装置を実際に用いて、実験を行った。50μL 〜100μLの当該液体を1分間で潅流するスピードで以下の注入機6(マイクロシリンジポンプMSPE-3,アズワン株式会社)で注射器4(1005TLL 5ML SYR,HAMILTON社)により液体を注入した。計60分間潅流した。吸引器3(MMI手動式吸引器,村中医療器株式会社)により吸引を適宜実施し、いずれの時点においても浸透装置2の刺入部から当該液体が外部に漏れないように調整した。
図13(A)は実際に注入(潅流)中の写真(浸透装置と腫瘍)を示し、図13(B)は実際に注入(潅流)中の写真(全体像)を示す。また、メチレンブルー注入後の結果を図14(A),(B)に示す。本実験での腫瘍は、肉眼的には、内部に被膜等の隔壁が数多く存在していた(図14(A))。すなわち、腫瘍本体は、異なる被膜で包まれる複数の腫瘍により形成されていた。浸透装置は、腫瘍本体の中心部に位置するもっとも大きな腫瘍に(結果的に)刺入されていた。また、適宜の吸引により、いずれの時点においても浸透装置の刺入部から当該液体が外部に漏れないように調節することが可能であった(図14(B))。結果として、本発明の方法と機器は、腫瘍内における広範な、そして(腫瘍内の隔壁を越えて)均等な溶質および/または溶媒の浸透および拡散を必要とする治療法および検査法に応用が可能であることが実証された。
実施例4
シリアンハムスター(オス、13週齢)の皮下に、同種由来のRPMI 1846皮膚癌細胞を移植し、以下のようなハムスター皮下腫瘍モデルが得られた。浸透装置の先端を図15(A)のように腫瘍組織(対象)に刺入した。溶質のメチレンブルー(methylene blue、和光純薬工業株式会社):30mg を、溶媒の50%酢酸(和光純薬工業株式会社の [017-00256] を純水で希釈):15mL に溶解した液体、および図12に示した浸透装置と同様の浸透装置を使用し、実験を行った。50μLの当該液体を1分間で潅流するスピードで注入機で液体を注入した。吸引を適宜実施し、計90分間潅流した。結果を図15(A)-(D)に示す。本実験での腫瘍は、肉眼的には、内部に被膜等の隔壁の存在しない単独の腫瘍により形成されていた(図14(A), (B))。浸透装置は、腫瘍本体の中心部に刺入されていた。結果として、本発明の方法と機器は、腫瘍内における広範な、そして(同心円状の)均等な溶質および/または溶媒の浸透および拡散を必要とする治療法および検査法に応用が可能であることが実証された。
実施例5
シリアンハムスター(オス、8週齢)の皮下に、同種由来のRPMI 1846皮膚癌細胞を移植し、ハムスター皮下腫瘍モデルが得られた。浸透装置2の先端を腫瘍組織(対象)に刺入した。溶質のメチレンブルー(methylene blue、和光純薬工業株式会社):30mg を、溶媒の50%酢酸(和光純薬工業株式会社の [017-00256] を純水で希釈): 15mL に溶解した液体、および図16に示した浸透装置と同様の浸透装置を使用し、実験を行った。当該液体を100μL/分のスピードで45分、続いて250μL/分のスピードで15分間、合計60分間潅流し、注入機で液体を注入した。注入停止後、浸透装置2の空気供給管を介して空気流を導入し、enhanced aspiration phaseでの吸引を適宜実施した。その結果、図18(A)−(C)に示すように、局所浸透(ISP)術の間、腫瘍のサイズは維持され、薬剤を含む液体が拡散する結果として腫瘍のサイズが膨張するのを回避できることが示された。
本発明は、医療分野(癌の治療、再生医療、局所への薬剤等のドラッグデリバリーを含む)において、生体局所に溶質、溶媒、薬剤、細胞等を浸透および拡散させることが求められる状況での利用が可能である。より具体的には、癌病巣に抗癌剤やエタノール、酢酸等の薬剤を浸透および拡散させて腫瘍を縮小させたり、再生医療に用いる臓器および組織等の作製の過程で必要な薬剤、細胞等を当該対象組織内に浸透および拡散させる為に用いることができる。また、本申請の実施例では、図3のPVAの型が示すような形の局所腔での対象組織への拡散および浸透の例を示しているが、このPVAの形は、実際の局所腔の形態および/またはサイズにあわせて自由自在に変化させることができる。すなわち、本発明の方法を利用することにより、様々な形態および/またはサイズの局所腔において、目的とする液体を対象組織に浸透および拡散させることが可能である。
本発明は、上記のような医療等において薬剤等を生体内に局所投与する際の利用の他に、溶質および/または溶媒の浸透および拡散の制御が有用である物質、自然物、製造物(食用品、工業品等を含む)での利用が可能である。また、水分を含む(濡れた)物、乾いた物等があり得る。また、浸透および拡散させられる物質であれば、生体、非生体を問わず全てが対象となり得る。
1…局所浸透システム、2…浸透装置、3…吸引器、4,7…注射器、5,8…固定装置、6,9…注入機としてのマイクロシリンジポンプ、10…腔圧計、12…注入管、16…腔圧管、18…吸水性カバー材、19…穿刺針、20…吸引管、20a…吸引管本体、20b…吸引管の先端、20c…接続部、12d,20d…小孔、22…中空管、25…嵌合部、32…空気供給管としてのチューブ。

Claims (16)

  1. 吸引器および注入装置と接続されて対象の注入部位に液体を注入および吸引するための浸透装置であって、
    吸引器と接続可能な吸引管、
    注入装置と接続可能であると共に、吸引管内に挿入される注入管、および
    注入管の先端に装着された吸水性カバー材を備え、
    前記注入管及び該注入管の先端に装着された吸水性カバー材は前記吸引管に対して移動可能であり、
    吸水性カバー材の先端が吸引管の外に配置され、
    吸水性カバー材から吸引管内部に出てくる液体を吸引する、浸透装置。
  2. 前記吸水性カバー材は注入管の先端の外周面を覆い、注入管に注入された液体を、前記吸性カバー材を通じて拡散する請求項1に記載の浸透装置。
  3. さらに腔圧管を備える、請求項1に記載の浸透装置。
  4. 前記吸引管および/または前記注入管が側面に少なくとも1つの小孔を有する、請求項1〜3のいずれかに記載の浸透装置。
  5. 前記吸引管は吸引管本体と、吸引器に接続される接続部とを有し、前記注入管は吸引管本体に内嵌され、吸水性カバーの注射器側が吸引管内に配置され、前記吸水性カバーから吸引管内に出てくる液体を前記吸引器で吸引可能に構成された、請求項1に記載の浸透装置。
  6. 穿刺針と、穿刺針にかぶせることができ、かつ、浸透装置を挿入可能な中空管とを組み合わせて使用する、請求項1〜5のいずれかに記載の浸透装置。
  7. 注入管に連通し、空気を供給するための管をさらに備え、
    吸引管内部に出てくる液体を吸引器により吸引管と吸引管を吸引器に接続するチューブとを介して吸引し、該吸引時に前記空気を供給するための管を介して空気が前記チューブに取り込まれる、請求項1に記載の浸透装置。
  8. 吸水性カバー材が、液体を吸収して保持できる、親水性ポリマー、発泡体、吸水性繊維を含む編織物、又は吸水性繊維を含む不織布から構成される請求項1〜7のいずれかに記載の浸透装置。
  9. 前記対象の注入部位に注入される液体及び前記吸水性カバー材から吸引管内部に出てくる液体は、前記薬剤を含む液体である請求項1〜8のいずれかに記載の浸透装置
  10. 前記対象の注入部位に注入される液体が、細胞を含有する液体である請求項1〜8のいずれかに記載の浸透装置。
  11. 前記浸透装置が腫瘍の治療用の浸透装置であり、前記注入部位に液体を注入される液体は酢酸を含む請求項1〜8のいずれかに記載の浸透装置。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の浸透装置の組み立てキットであって、穿刺針を吸引管本体に通して注入部位に穿刺し、穿刺針を引き抜いた後に前記注入管を吸引管本体を通して穿刺部位に差し込み、注入管を吸引管本体に嵌合させて浸透装置を組み立てることができる、浸透装置の組み立てキット。
  13. 局所浸透システムであって、
    請求項1〜11のいずれか一項に記載の浸透装置と、
    吸引管と接続可能な吸引器と、
    液体を注入可能な液体の注入装置であって、注入管と接続可能な注射器と、前記注射器で注入管を介して液体を注入するための少なくとも1つの注入機とを備える、注入装置と、
    を備えた局所浸透システム。
  14. 局所浸透システムであって、
    請求項1〜11のいずれか一項に記載の浸透装置と、
    液体を注入可能な液体の注入装置であって、注入管と接続可能な注射器と、前記注射器で注入管を介して液体を注入するための少なくとも1つの注入機と、
    吸引管と接続されるチューブを介して浸透装置の方向に空気を供給することにより、注入部位における圧力を増大させる圧力印加装置と
    を備えた局所浸透システム。
  15. 前記浸透装置が腔圧管を備え、
    前記腔圧管と接続された圧力計をさらに備える、請求項13または14に記載の局所浸透システム。
  16. 前記注射器、前記浸透装置、および前記吸引器のうちの少なくともいずれか一つを固定する固定装置をさらに備える、請求項13に記載の局所浸透システム。
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