JP6416434B1 - 基地局及び無線端末 - Google Patents

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Abstract

一の実施形態に係る無線端末は、近傍サービスにおいて用いられる無線リソースの情報を含む複数の制御情報を基地局から受信する受信部と、前記複数の制御情報の通知タイミングによって、前記複数の制御情報のそれぞれに含まれる前記無線リソースの情報を同時に使用可能か否かを判定する制御部と、を備える。
【選択図】図10

Description

本出願は、通信システムにおいて用いられる基地局及び無線端末に関する。
移動通信システムの標準化プロジェクトである3GPP(3rd Generation Partnership Project)において、装置間近傍サービス(D2D ProSe:Device to Device Proximity Service)の仕様策定が進められている。
D2D ProSeの一つとして、直接通信(Direct Communication)が規定されている。
直接通信では、基地局又はリレーノードが無線リソースを割り当てる第1のモード(Mode 1)と、ユーザ端末自身が無線リソースプールから無線リソースを選択する第2のモード(Mode 2)と、がある。
3GPP技術報告書 「TS 36.300 V12.5.0」 2015年3月25日
一の実施形態に係る無線端末は、近傍サービスにおいて用いられる無線リソースの情報を含む複数の制御情報を基地局から受信する受信部と、前記複数の制御情報の通知タイミングによって、前記複数の制御情報のそれぞれに含まれる前記無線リソースの情報を同時に使用可能か否かを判定する制御部と、を備える。
一の実施形態に係る無線端末は、近傍サービスにおける送信データのバッファ量を報告するためのバッファ状態報告を前記基地局へ送信する送信部と、前記送信データに対応する論理チャネルの優先度に基づいて、前記バッファ状態報告を作成する制御部と、を備える。
一の実施形態に係る無線端末は、近傍サービスにおいて用いられる複数のリソースプールに関する情報と、前記複数のリソースプールのそれぞれと優先度との関連付けに関する第1の優先度情報と、論理チャネルグループに関する識別情報と優先度との関連付けに関する第2の優先度情報と、を基地局から受信する受信部を備える。
一の実施形態に係る基地局は、近傍サービスにおいて用いられる複数のリソースプールに関する情報と、前記複数のリソースプールのそれぞれと優先度との関連付けに関する第1の優先度情報と、論理チャネルグループに関する識別情報と優先度との関連付けに関する第2の優先度情報と、を無線端末へ送信する送信部を備える。
図1は、LTEシステムの構成を示す図である。 図2は、LTEシステムにおける無線インターフェイスのプロトコルスタック図である。 図3は、LTEシステムで使用される無線フレームの構成図である。 図4は、実施形態に係るUE・ネットワーク中継を説明するための図である。 図5は、UE100のブロック図である。 図6は、eNB200のブロック図である。 図7は、既存技術の概要を説明するための図である。 図8は、第1実施形態に係る動作環境を説明するための図である。 図9は、第1実施形態に係る動作(その1)を説明するためのシーケンス図である。 図10は、第1実施形態に係る動作(その2)を説明するためのシーケンス図である。 図11は、第1実施形態に係る動作(その2)を説明するための拡張DCIフォーマットの一例の図である。 図12は、第1実施形態に係る動作(その3)を説明するためのシーケンス図である。 図13は、第1実施形態に係る動作(その3)を説明するための拡張DCIフォーマットの一例の図である。 図14は、第1実施形態に係る動作(その4)を説明するためのシーケンス図である。 図15は、第1実施形態に係る動作(その4)を説明するためのSCI割り当ての一例の図である。 図16は、第1実施形態に係る動作(その5)を説明するための図である。 図17は、第2実施形態に係る動作(その1)を説明するための拡張SCIフォーマットの一例の図である。 図18は、第2実施形態に係る動作(その1)を説明するための拡張DCIフォーマットの一例の図である。 図19は、第2実施形態に係る動作(その2)を説明するための図である。 図20は、第2実施形態に係る動作(その4)を説明するための拡張SCIフォーマットの一例の図である。 図21は、第2実施形態に係る動作(その5)を説明するための図である。 図22は、第2実施形態に係る動作(その6)を説明するための図である。 図23は、第2実施形態に係る動作(その7)を説明するための図である。 図24は、第3実施形態に係る動作(その1)を説明するためのシーケンス図である。 図25は、第3実施形態に係る動作(その2)を説明するためのシーケンス図である。 図26は、第3実施形態に係る動作(その2)を説明するための図である。 図27は、第4実施形態に係る環境の例を説明するための図である。 図28は、第4実施形態に係るシーケンスを示す図である。 図29は、第4実施形態に係るリソースの割り当ての例を示す図である。 図30は、第4実施形態に係るリソースの割り当ての例を示す図である。 図31は、第4実施形態に係るリソースの割り当ての例を示す図である。 図32は、第4実施形態に係るリソースの割り当ての例を示す図である。 図33は、第6実施形態に係る環境の例を説明するための図である。 図34は、第6実施形態に係るシーケンスの例を示す図である。 図35は、第6実施形態に係るシーケンスの例を示す図である。 図36は、第6実施形態に係るシーケンスの例を示す図である。 図37は、第6実施形態に係るシーケンスの例を示す図である。 図38は、第6実施形態に係るシーケンスの例を示す図である。 図39は、第6実施形態に係るシーケンスの例を示す図である。 図40は、第6実施形態の追加実施例に係るシーケンスの例を示す図である。 図41は、第6実施形態の追加実施例に係るシーケンスの例を示す図である。 図42は、データが発生してから送信されるまでの遅延を説明するための図である。 図43は、第7実施形態に係る動作を説明するためのシーケンス図である。 図44は、第7実施形態の変更例1に係る動作を説明するためのシーケンス図である。 図45は、第8実施形態に係る動作環境を説明するための図である。 図46は、第8実施形態に係る動作を説明するためのシーケンス図である。 図47は、第8実施形態に係る動作を説明するための図である。 図48は、第8実施形態の変更例を説明するための図である。 図49は、第9実施形態の動作を説明するためのシーケンス図である。 図50は、第9実施形態の動作を説明するための図である。 図51は、第10実施形態に係る動作環境を説明するための図である。 図52は、第10実施形態に係る動作を説明するためのシーケンス図である。 図53は、第10実施形態に係る動作を説明するための図である。 図54は、その他実施形態に係る動作を説明するための図である。 図55は、その他実施形態に係る動作を説明するための図である。 図56は、その他実施形態に係る動作を説明するための図である。 図57は、その他実施形態に係る動作を説明するための図である。 図58は、その他実施形態に係る動作を説明するための図である。 図59は、その他実施形態に係る動作を説明するための図である。 図60は、UE−to−ネットワークリレーのレイテンシ問題を説明するための図である。 図61は、オプション1の一例を説明するための図である。 図62は、オプション2の一例を説明するための図である。 図63は、オプション3の一例を説明するための図である。
[実施形態の概要]
一の実施形態に係る無線端末は、近傍サービスにおいて用いられる無線リソースの情報を含む複数の制御情報を基地局から受信する受信部と、前記複数の制御情報の通知タイミングによって、前記複数の制御情報のそれぞれに含まれる前記無線リソースの情報を同時に使用可能か否かを判定する制御部と、を備えてもよい。
一の実施形態に係る無線端末は、近傍サービスにおける送信データのバッファ量を報告するためのバッファ状態報告を前記基地局へ送信する送信部と、前記送信データに対応する論理チャネルの優先度に基づいて、前記バッファ状態報告を作成する制御部と、を備えてもよい。
一の実施形態に係る無線端末は、近傍サービスにおいて用いられる複数のリソースプールに関する情報と、前記複数のリソースプールのそれぞれと優先度との関連付けに関する第1の優先度情報と、論理チャネルグループに関する識別情報と優先度との関連付けに関する第2の優先度情報と、を基地局から受信する受信部を備えてもよい。
一の実施形態に係る基地局は、近傍サービスにおいて用いられる複数のリソースプールに関する情報と、前記複数のリソースプールのそれぞれと優先度との関連付けに関する第1の優先度情報と、論理チャネルグループに関する識別情報と優先度との関連付けに関する第2の優先度情報と、を無線端末へ送信する送信部を備えてもよい。
なお、後述する実施形態では、以下の内容についても述べられている。
無線端末が直接通信により複数の宛先のそれぞれにデータを送信することが想定される。
実施形態に係る基地局は、近傍サービスにおける直接通信によりデータを送信する無線端末に対して、前記直接通信で用いられる無線リソースの割当情報を含む制御情報に対応付けられたSL識別子からなる複数のSL識別子を割り当てるコントローラを備え、前記コントローラは、前記複数のSL識別子毎に無線リソースを確保し、前記複数のSL識別子に対応する複数の制御情報を前記無線端末に送信する。
実施形態において、前記コントローラは、前記無線端末が、ネットワーク圏外のリモート端末とネットワークとの間で前記リモート端末のデータを中継するリレー端末である場合に、前記無線端末に前記複数のSL識別子を割り当てる。
実施形態において、前記コントローラは、前記複数の宛先の数が所定値を越えた場合に、前記無線端末に前記複数のSL識別子を割り当てる。
実施形態において、前記コントローラは、前記複数のSL識別子のうちの特定のSL識別子と関連付けられたサーチスペースに前記複数の制御情報を配置する。
実施形態に係る無線端末は、近傍サービスにおける直接通信で用いられる無線リソースの割当情報を含む複数の制御情報に対応付けられた複数のSL識別子を受信するレシーバと、前記複数のSL識別子に対応する前記複数の制御情報のそれぞれに含まれる複数の無線リソースの割当情報に基づいて、前記直接通信により複数の宛先のそれぞれにデータを送信するコントローラと、を備える。
実施形態に係る基地局は、近傍サービスにおける直接通信に用いられる第1の無線リソースの割当情報を含む制御情報を送信するコントローラを備え、前記コントローラは、前記直接通信に用いられる第2の無線リソースの割当情報と、インデックスとを含む制御情報を送信し、前記インデックスは、前記第1の無線リソースだけでなく前記第2の無線リソースも使用可能か否かを示す。
実施形態に係る無線端末は、近傍サービスにおける直接通信に用いられる第1の無線リソースの割当情報を含む制御情報を受信するレシーバを備え、前記レシーバは、前記直接通信に用いられる第2の無線リソースの割当情報と、インデックスとを含む制御情報を受信し、前記インデックスは、前記第1の無線リソースだけでなくだけでなく前記第2の無線リソースも使用可能か否かを示す。
実施形態に係る基地局は、近傍サービスにおける直接通信により複数の宛先のそれぞれにデータを送信する無線端末のために、1つの無線リソースプールにおいて複数の無線リソースを確保するコントローラを備え、前記コントローラは、複数の無線リソースそれぞれの割当情報からなる複数の割当情報を含む1つの制御情報を前記無線端末に送信する。
実施形態において、前記コントローラは、複数の無線リソースそれぞれの割当情報に対応し且つ互いに異なるインデックスを前記1つの制御情報に含める。
実施形態に係る無線端末は、近傍サービスにおける直接通信で用いられる複数の無線リソースそれぞれの割当情報からなる複数の割当情報を含む1つの制御情報を受信するレシーバと、前記複数の割当情報に基づいて、前記直接通信により複数の宛先のそれぞれにデータを送信するコントローラと、を備える。
実施形態に係る無線端末は、近傍サービスにおける直接通信でデータを送信するための無線リソースが選択される無線リソースプールを設定するコントローラを備え、前記コントローラは、基地局から許可された場合に、前記直接通信により送信されるデータの割当情報を含む複数の制御情報を送信するための複数の無線リソースを前記無線リソースプールから選択する。
実施形態に係る無線端末は、近傍サービスにおける直接通信により複数の宛先のそれぞれにデータを送信するための複数の無線リソースを選択する場合、前記複数の無線リソースのそれぞれが互いに時間方向で重ならないように選択するコントローラを備える。
実施形態に係る無線端末は、近傍サービスにおける直接通信により複数の宛先のそれぞれにデータを送信するための複数の無線リソースを選択するコントローラと、前記複数の無線リソースそれぞれの割当情報を含む拡張制御情報を前記複数の宛先に向けて送信するトランシーバと、を備える。
実施形態において、前記コントローラは、前記直接通信により1つの宛先にデータを送信するために選択された無線リソースの割当情報を含む制御情報に適用するMCS(Modulation and Coding Scheme)よりも伝送レートの高いMCSを前記拡張制御情報に適用する。
実施形態において、前記トランシーバは、前記直接通信により1つの宛先にデータを送信するために選択された無線リソースの割当情報を含む制御情報よりも多い無線リソース量を用いて、前記拡張制御情報を送信する。
実施形態において、前記コントローラは、事前設定された無線リソースプールの中から前記拡張制御情報を送信するための無線リソースを選択する。
実施形態において、前記トランシーバは、前記無線端末がネットワーク圏外のリモート端末とネットワークとの間で直接通信によりデータを中継するリレー端末である場合に、無線リソースプールの情報を前記複数の宛先に向けて送信し、前記コントローラは、前記無線リソースプールの中から前記拡張制御情報を送信するための無線リソースを選択する。
実施形態に係る無線端末は、複数の宛先それぞれのデータからなる複数のデータを含むパケットを生成するコントローラと、前記パケットに前記複数の宛先の前記複数のデータが含まれることを示す特別な宛先識別子と、前記複数の宛先に対応する複数の無線端末が前記パケットを受信するための無線リソースの割当情報とを含む制御情報を前記複数の宛先に向けて送信するトランシーバと、を備える。
実施形態において、前記特別な宛先識別子は、ブロードキャスト用の識別子である。
実施形態において、前記特別な宛先識別子は、前記無線端末が、ネットワーク圏外のリモート端末とネットワークとの間で前記リモート端末のデータを中継するリレー端末である場合に用いられる識別子の少なくとも一部からなる。
実施形態に係る無線端末は、複数の宛先それぞれのデータからなる複数のデータを含むパケットを生成するコントローラと、前記パケットに前記複数の宛先の前記複数のデータが含まれることを示す宛先識別子と、前記複数の宛先に対応する複数の無線端末が前記パケットを受信するための無線リソースの割当情報とを含む制御情報を前記複数の宛先に向けて送信するトランシーバと、を備え、前記トランシーバは、前記制御情報を送信する前に、前記宛先識別子を前記複数の宛先に通知する。
実施形態に係る無線端末は、複数の宛先それぞれのデータからなる複数のデータを含むパケットを生成するコントローラと、前記複数の宛先のそれぞれを示す宛先識別子からなる複数の宛先識別子と、前記複数の宛先に対応する複数の無線端末が前記パケットを受信するための無線リソースの割当情報とを含む制御情報を前記複数の宛先に向けて送信するトランシーバと、を備える。
実施形態に係る無線端末は、近傍サービスにおける直接通信により送信されるパケットに複数の宛先それぞれのデータからなる複数のデータが含まれることを示す宛先識別子と、前記複数の宛先に対応する複数の無線端末が前記パケットを受信するための無線リソースの割当情報と、を含む制御情報を他の無線端末から受信するコントローラを備え、前記コントローラは、前記制御情報に前記宛先識別子が含まれる場合、前記割当情報に基づいて、前記パケットを受信する。
実施形態において、前記コントローラは、前記パケットに前記無線端末のデータが含まれない場合、前記他の無線端末から再送される前記パケットの受信を省略する。
実施形態において、前記割当情報は、前記パケットからなり且つ時間方向に異なって配置される複数のパケットの配置を示し、前記コントローラは、前記複数のパケットのうちの最初のパケットに前記無線端末のデータが含まれない場合、前記複数のパケットのうちの残りのパケットの受信を省略する。
実施形態において、前記割当情報は、前記パケットからなり時間方向に異なって配置される複数のパケットの所定期間における配置を示し、前記コントローラは、前記所定期間内で前記パケットに含まれる複数の宛先が変更され得るタイミングを示すタイミング情報を受信し、前記コントローラは、前記タイミング情報に基づいて、前記複数のパケットのうち、前記複数の宛先が変更され得るタイミングで送信されるパケットを受信する。
実施形態において、前記コントローラは、前記複数のパケットのうち前記宛先が変更されるタイミングで送信されるパケットに前記無線端末の宛先が含まれない場合、前記宛先が変更される次のタイミングまで前記パケットの受信を省略する。
実施形態において、前記コントローラは、前記複数のパケットのうち、前記タイミング情報によって示される最後のタイミングで送信されるパケットに前記無線端末の宛先が含まれない場合、前記所定期間が終了するよりも前に前記割当情報を破棄する。
実施形態に係る無線端末は、近傍サービスにおける直接通信により複数の宛先のそれぞれのデータを送信する場合、前記複数の宛先毎に異なる論理チャネルの識別情報を設定するコントローラと、前記識別情報に対応する論理チャネルで、前記複数の宛先のそれぞれのデータを搬送するトランシーバと、を備える。
実施形態において、前記トランシーバは、前記識別情報の利用状況を他の無線端末に通知し、前記コントローラは、前記識別情報の利用状況に基づいて選択された論理チャネルの識別情報を前記他の無線端末に設定する。前記トランシーバは、前記選択された論理チャネルの識別情報に対応する論理チャネルで前記他の無線端末宛てのデータを搬送する。
実施形態に係る基地局は、近傍サービスにおける直接通信によりデータを送信する無線端末に対して、前記直接通信で用いられる無線リソースの割当情報を含む制御情報に対応付けられたSL識別子と、無線リソースプールとのセットからなる互いに異なる複数のセットを割り当てるコントローラを備え、前記コントローラは、前記複数のセットのそれぞれに対応する前記制御情報からなる複数の制御情報を前記無線端末に送信する。
実施形態において、前記コントローラは、前記複数の制御情報のいずれかに含まれる特定のSL識別子と関連付けられたサーチスペースに前記複数の制御情報を配置する。
実施形態に係る基地局は、近傍サービスにおける直接通信によりデータを送信する無線端末に対して、前記直接通信で用いられる無線リソースの割当情報を含む制御情報に対応付けられたSL識別子を割り当てるコントローラを備え、前記コントローラは、前記SL識別子に対応付けられた複数の無線リソースプールと、前記複数の無線リソースプールそれぞれのインデックスとを前記無線端末に通知し、前記コントローラは、前記割当情報によって示される無線リソースが含まれる無線リソースプールのインデックスを示す情報を含む前記制御情報からなる複数の制御情報を前記無線端末に送信する。
実施形態において、前記インデックスを示す情報は、前記割当情報が配置される時間位置である。
実施形態に係る基地局は、近傍サービスにおける直接通信によりデータを送信する無線端末に対して、前記データを送信するための無線リソースが選択される複数の無線リソースプールを設定するコントローラと、前記複数の無線リソースプールが同時に使用可能であるか否かの情報を前記無線端末に送信するトランシーバと、を備える。
実施形態において、前記情報は、前記複数の無線リソースプールのうちの同時に使用可能である無線リソースプールの組み合わせを示すリストである。
実施形態において、前記情報は、前記複数の無線リソースプールのうち、同時に使用可能である無線リソースプールのみを示すリストである。
実施形態に係る無線端末は、近傍サービスにおける直接通信により周波数方向に連続する複数の無線リソースを用いて送信される複数の制御情報を受信するコントローラを備え、前記コントローラは、複数の無線リソースが配置されるパターンの数に基づいて、前記複数の制御情報を受信するための処理を行う。
実施形態に係る無線端末は、近傍サービスにおける直接通信により周波数方向に連続する複数の無線リソースを用いて送信される複数の制御情報を受信するコントローラを備え、前記コントローラは、前記複数の無線リソースが配置されるリソースプールに関連付けられた情報に基づいて、前記複数の制御情報を受信するための処理を行う。
実施形態に係る無線端末は、近傍サービスにおける直接通信により周波数方向に連続する複数の無線リソースを用いて送信される複数の制御情報を送信するコントローラを備え、前記コントローラは、OFDM信号又は複数クラスタ送信によって、前記複数の制御情報を送信する。
移動通信システムの標準化プロジェクトである3GPP(3rd Generation Partnership Project)において、近傍サービス(ProSe:Proximity−based Services)の仕様策定が進められている。
ここで、ProSeには、第1の無線端末(ProSe UE−to−Network Relay)が、ネットワーク圏外の第2の無線端末(Remote UE)とネットワークとの間で第2の無線端末のデータ(トラフィック)を中継するUE・ネットワーク中継が含まれる(例えば、3GPP技術報告書 「TS 23.303 V12.4.0」 2015年3月19日参照)。
しかしながら、現状の仕様では、UE・ネットワーク中継の詳細が策定されていないため、UE・ネットワーク中継を有効に活用できない可能性がある。
実施形態に係る基地局は、第1の無線端末と自基地局との間のデータの送信を前記第1の無線端末との直接通信により中継可能な第2の無線端末に対して、前記直接通信に用いる無線リソースを使用するための設定を通知する制御部を備え、前記制御部は、所定の情報に応じて、前記第2の無線端末に対して、自基地局が直接的に指定する無線リソースを使用するための設定又は前記第1の無線端末が選択する無線リソースを使用するための設定を通知する。
実施形態において、前記所定の情報は、下り方向の制御情報を送信するためのリソースの容量、自基地局の処理負荷、前記下り方向の制御情報の送信の遅延及び前記第2の無線端末の電力状況のうちの少なくとも一つである。
好適には、前記制御部は、前記第2の無線端末に対して、自基地局が直接的に指定する無線リソースを使用するための設定を通知する場合、当該無線リソースが前記第1の無線端末に予め設定された前記直接通信に用いる無線リソースに重ならないように、当該無線リソースの時間方向のパターンを設定する。
実施形態において、前記制御部は、前記第2の無線端末に対して、自基地局が直接的に指定する無線リソースを使用するための設定を通知する場合、当該無線リソースが前記第1の無線端末に対して自基地局が直接的に指定する前記直接通信に用いる無線リソースに重ならないように、当該無線リソースの時間方向のパターンを設定する。
実施形態において、前記制御部は、前記第2の無線端末に対して、自基地局が直接的に指定する無線リソースを使用するための設定を通知する場合、当該無線リソースが前記第1の無線端末に対して自基地局が直接的に指定する前記直接通信に用いる無線リソースに重ならないように、所定のタイミングで、当該無線リソースに関する情報を通知する。
実施形態において、前記制御部は、前記第2の無線端末に対して、自基地局が直接的に指定する無線リソースを使用するための設定を通知する場合、当該無線リソースの割り当てを繰り返す回数を設定する。
実施形態において、前記制御部は、前記第2の無線端末に対して、前記第1の無線端末が選択する無線リソースを使用するための設定を通知する場合、当該無線リソースが前記第1の無線端末に予め設定された前記直接通信に用いる無線リソースに重ならないように、当該無線リソースの時間方向の位置を設定する。
実施形態に係る基地局は、ユーザ端末が選択可能な無線リソースを複数割り当てる制御部を備え、前記制御部は、所定の情報に基づいて、割り当てた複数の前記無線リソースにおける各無線リソースの優先度を表す情報を送信し、前記複数の無線リソースは、端末間通信に関する無線リソースである。
実施形態に係る基地局は、第1の無線端末と自基地局との間のデータの送信を前記第1の無線端末との直接通信により中継可能な第2の無線端末を決定する制御部を備え、前記制御部は、所定の条件を満たしている無線端末を、前記第2の無線端末に決定する。
実施形態において、前記制御部は、前記第1の無線端末との間の無線環境が所定の閾値以上である無線端末、自基地局との間の無線環境が所定の閾値以上である無線端末、又は第1の無線端末と自基地局との間のデータの送信を前記第1の無線端末との直接通信により中継可能である無線端末を、前記所定の条件を満たしている無線端末と判定する。
実施形態において、前記制御部は、前記所定の条件を満たしている無線端末に対して、前記第2の無線端末の設定情報を通知する。
ところで、現状の仕様では、直接通信において、優先度の高いデータ(パケット)の取り扱いが規定されていない。
実施形態に係る無線端末は、近傍サービスにおける直接通信を行う。前記無線端末は、前記直接通信によりデータを送信するために割り当てられた無線リソースを通知するための制御情報を前記直接通信により他の無線端末に送信するコントローラを備える。前記コントローラは、前記制御情報により通知された所定の無線リソースを用いて送信予定のデータよりも優先度が高い高優先データが、前記制御情報を通知した後に発生した場合には、前記所定の無線リソースを用いて、前記送信予定のデータよりも先に前記高優先データを送信する。
実施形態において、前記コントローラは、前記所定の無線リソースを用いて送信されるデータが、前記送信予定のデータではなく、前記高優先データであることを示す情報を送信する。
実施形態において、前記コントローラは、前記送信予定のデータのための論理チャネルの識別情報よりも優先度が高い論理チャネルの識別情報を用いて前記高優先データを送信する。
実施形態において、前記コントローラは、前記送信予定のデータの宛先識別子に加えて、前記高優先データの送信先になり得る候補端末の宛先識別子を前記制御情報に含める。
実施形態において、前記コントローラは、前記無線端末が前記直接通信により前記高優先データを送信するために用いられるリソースプールと、前記高優先データの送信先になり得る候補端末の宛先識別子とを前記候補端末に通知する。前記所定の無線リソースは、前記リソースプール内に存在する。
実施形態において、前記コントローラは、基地局を介して、又は、前記近傍サービスにおける直接発見手順により、前記リソースプールと前記候補端末の宛先識別子とを前記候補端末に通知する。
実施形態に係る無線端末は、近傍サービスにおける直接通信を行う。前記無線端末は、前記直接通信によりデータを送信するために割り当てられた無線リソースを通知するための制御情報を前記直接通信により他の無線端末から受信するコントローラを備える。前記コントローラは、前記制御情報を受信した後、前記制御情報により通知された所定の無線リソースを用いて送信予定のデータよりも優先度が高い高優先データを、前記所定の無線リソースを用いて前記送信予定のデータよりも先に前記高優先データを受信する。
実施形態において、前記コントローラは、前記所定の無線リソースを用いて受信したデータが、前記送信予定のデータではなく、前記高優先データであることを示す情報を受信する。実施形態において、前記コントローラは、前記送信予定のデータのための論理チャネルの識別情報よりも優先度が高い論理チャネルの識別情報を用いて前記高優先データを受信する。前記コントローラは、前記優先度が高い論理チャネルの識別情報に基づいて、前記高優先データを受信したと判断する。
実施形態において、前記制御情報は、前記送信予定のデータの宛先識別子に加えて、前記高優先データの送信先になり得る候補端末の受信識別子を含む。前記候補端末の宛先識別子が前記無線端末を示す場合、前記所定の無線リソースを用いて送信されるデータを受信する。
実施形態において、前記コントローラは、前記他の無線端末が前記直接通信により前記高優先データを送信するために用いられるリソースプールと、前記高優先データの送信先になり得る候補端末の宛先識別子と、を受信する。前記所定の無線リソースは、前記リソースプール内に存在する。前記コントローラは、前記制御情報に前記無線端末の宛先識別子が含まれない場合であっても、前記所定の無線リソースを用いて前記他の無線端末から送信されるデータを受信する。
実施形態において、前記コントローラは、基地局を介して、又は、前記近傍サービスにおける直接発見手順により、前記リソースプールと前記候補端末の宛先識別子とを受信する。
実施形態に係る無線端末は、近傍サービスにおける直接通信により複数の宛先のそれぞれに異なるデータを送信するコントローラを備える。前記コントローラは、最初に送信されるデータよりも後に送信されるデータの送信が制限される。
実施形態において、前記コントローラは、前記後に送信されるデータの優先度が、前記最初に送信されるデータの優先度と同じ又は高い場合には、前記後に送信されるデータを制限なく送信する。
移動通信システムの標準化プロジェクトである3GPP(3rd Generation Partnership Project)において、装置間近傍サービス(D2D ProSe:Device to Device Proximity Service)の仕様策定が進められている。D2D ProSeの一つとして、直接通信(Direct Communication)が規定されている。
無線端末は、送信リソースプール内の無線リソースを用いて、直接通信によりデータを送信することができる。
現状の仕様では、直接通信において、優先度の高いデータ(パケット)の取り扱いが規定されていない。
実施形態に係る無線端末は、近傍サービスにおける直接通信を行う。前記無線端末は、時間方向に所定の周期で繰り返し配置される第1リソースプール内の無線リソースを用いて第1データを前記直接通信により他の無線端末に送信するコントローラを備える。前記コントローラは、前記第1データよりも優先度が高い第2データが発生した場合、前記所定の周期よりも短い周期で繰り返し配置される第2リソースプール内の無線リソースを用いて前記第2データを前記直接通信により前記他の無線端末に送信する。
実施形態では、前記コントローラは、前記直接通信に用いられるリソースプールと優先度との関連付けに関する優先度情報を基地局から受信する。前記コントローラは、前記優先度情報に基づいて、前記第1リソースプールの優先度よりも高い優先度を有する前記第2リソースプールを前記第2データを送信するためのリソースプールとして選択する。
実施形態では、前記コントローラは、前記直接通信に用いられるリソースプールのうちモニタが必須である必須リソースプールに関する情報を基地局から受信する。前記コントローラは、前記必須リソースプールに関する情報に基づいて、前記第2データを送信するためのリソースプールとして、前記必須リソースプールである前記第2リソースプールを選択する。
実施形態では、前記コントローラは、前記第2データを送信する前に前記第1データに対応するパケットの再送が完了していない場合、前記パケットの再送よりも前記第2データの送信を優先する。
実施形態では、前記コントローラは、前記第2データを送信する前に前記第1データに対応するパケットの再送が完了していない場合、前記パケットの再送が完了した後に、前記第2データの送信を開始する。
実施形態では、前記コントローラは、前記第2データを送信する前に前記第1データに対応するパケットの再送が完了していない場合、前記基地局からの指示に基づいて、前記第2データを送信する前に前記パケットの再送を完了するか否かを判断する。
実施形態では、前記コントローラは、前記第2リソースプールのうち前記他の無線端末がモニタするリソースプールに関するモニタ情報を前記基地局から受信する。前記他の無線端末がモニタする前記リソースプールの時間方向の間隔は、前記所定の周期よりも短い。前記コントローラは、前記モニタ情報に基づいて、前記第2データを前記他の無線端末に送信する。
実施形態では、前記第2リソースプールは、前記第1リソースプールが設けられるキャリアと異なるキャリアに設けられる。
実施形態では、前記コントローラは、キャリアと優先度との関連付けに関する優先度情報を基地局から受信する。前記コントローラは、前記優先度情報に基づいて、前記第1リソースプールが設けられるキャリアの優先度よりも高い優先を有するキャリアに設けられる前記第2リソースプールを前記第2データを送信するためのリソースプールとして選択する。
実施形態に係る無線端末は、近傍サービスにおける直接通信を行う。前記無線端末は、時間方向に所定の周期で繰り返し配置される第1リソースプール内の無線リソースを用いて第1データを前記直接通信により他の無線端末から受信するコントローラを備える。前記コントローラは、前記所定の周期よりも短い周期で繰り返し配置される第2リソースプール内の無線リソースを用いて、前記第1データよりも優先度が高い第2データを前記直接通信により前記他の無線端末から受信する。
実施形態では、前記コントローラは、前記第2リソースプールが、前記第1リソースプールが設けられているキャリアと異なるキャリアに設けられている場合には、前記無線端末が同時受信可能なキャリア数を示す受信チェイン数に基づいて、前記第2データを受信する。
実施形態に係る基地局は、時間方向に所定の周期で繰り返し配置される第1リソースプールと、前記所定の周期よりも短い周期で繰り返し配置される第2リソースプールと、を設けるコントローラを備える。前記第1リソースプールは、前記近傍サービスにおける直接通信を行う第1無線端末が前記直接通信により第1データを第2無線端末に送信するために用いられる。前記第2リソースプールは、前記第1データよりも優先度が高い第2データが発生した場合に、前記第1無線端末が前記直接通信により前記第2データを前記第2無線端末に送信するために用いられる。
実施形態では、前記コントローラは、前記直接通信に用いられるリソースプールと優先度との関連付けに関する優先度情報を前記第1無線端末に送信する。
実施形態では、前記コントローラは、前記直接通信に用いられるリソースプールのうちモニタが必須である必須リソースプールに関する情報を前記第1無線端末及び前記第2無線端末に送信する。
実施形態では、前記コントローラは、前記第1無線端末が前記第2データを送信する前に、前記第1データに対応するパケットの再送が完了していない場合、前記第2データを送信する前に前記パケットの再送を完了するか否かを判断するための指示を前記第1無線端末に送信する。
実施形態では、前記コントローラは、前記第2リソースプールのうち前記第2無線端末がモニタするリソースプールに関するモニタ情報を前記第1無線端末に送信する。
実施形態では、前記第2リソースプールは、前記第1リソースプールが設けられるキャリアと異なるキャリアに設けられる。
実施形態では、前記コントローラは、キャリアと優先度との関連付けに関する優先度情報を前記第1無線端末に送信する。
実施形態では、前記コントローラは、前記第1無線端末が同時送信可能なキャリア数を示す送信チェイン数及び前記第2無線端末が同時受信可能なキャリア数を示す受信チェイン数の少なくとも一方に基づいて、前記キャリアと前記優先度との関連づけを決定する。
現状の仕様では、直接通信において、優先度の高いデータ(パケット)の取り扱いが規定されていない。
実施形態に係る基地局は、時間方向において間隔をおいて配置される制御リソースプール内の制御リソースを用いて、近傍サービスにおける直接通信により、制御情報を送信する無線端末と接続可能な基地局である。前記基地局は、前記制御情報により通知されるデータリソースを用いて送信される第1データよりも優先度が高い第2データが発生した場合、前記第2データが発生した後に配置される制御リソースプールよりも時間的に前に位置する所定の無線リソースを、前記直接通信により送信される前記第2データのための無線リソースとして、前記無線端末に割り当てるコントローラを備える。
実施形態では、前記コントローラは、前記データリソースが配置されるデータリソースプールの外に位置する前記所定の無線リソースを前記無線端末に割り当てる。
実施形態では、前記コントローラは、前記第2データの発生を示す情報を前記無線端末から受信した場合に、前記所定の無線リソースを前記無線端末に割り当てる。
実施形態では、前記コントローラは、前記第2データの発生を示す情報として、前記第2データのデータ量を含む前記近傍サービスにおけるSLバッファ状態報告を受信する。
実施形態では、前記コントローラは、論理チャネルに関する識別情報の優先度に関する情報を前記無線端末に通知する。前記コントローラは、前記SLバッファ状態報告に含まれる前記論理チャネルに関する識別情報に基づいて、前記無線端末から受信した前記SLバッファ状態報告が、前記第2データの発生を示す情報であるか否かを判断する。
実施形態に係る無線端末は、近傍サービスにおける直接通信を行う。前記無線端末は、時間方向において間隔をおいて配置される制御リソースプール内の制御リソースを用いて、前記直接通信により、制御情報を送信するコントローラを備える。前記コントローラは、前記制御情報により通知されるデータリソースを用いて送信される第1データよりも優先度が高い第2データが発生した場合、前記第2データが発生した後に配置される制御リソースプールよりも時間的に前に位置する所定の無線リソースを、前記直接通信により他の無線端末に送信される前記第2データのための無線リソースとして、前記基地局から割り当てられる。
実施形態では、前記コントローラは、前記第2データが発生した場合に、前記第2データの発生を示す情報を前記基地局に送信する。
実施形態では、前記コントローラは、前記近傍サービスにおけるSLバッファ状態報告に前記第2データのデータ量を含め、前記SLバッファ状態報告を前記第2データの発生を示す情報として前記基地局に送信する。
実施形態では、前記コントローラは、前記第2データのデータ量を含む前記SLバッファ状態報告を、セルラ通信のためのバッファ状態報告及び前記第1データのデータ量を含むSLバッファ状態報告よりも優先的に前記基地局に送信する。
実施形態では、前記コントローラは、論理チャネルに関する識別情報の優先度に関する情報を前記基地局から受信する。前記コントローラは、前記優先度に関する情報に基づいて、前記第2データの優先度に対応する優先度を有する論理チャネルに関する識別情報を前記SLバッファ状態報告に含める。
実施形態では、前記コントローラは、前記所定の無線リソースを用いて前記第2データを送信する前に、前記第1データに対応するパケットの再送が完了していない場合、前記パケットの再送よりも前記第2データを優先的に送信する。
実施形態では、前記コントローラは、前記所定の無線リソースを用いて前記第2データを送信する前に、前記第1データに対応するパケットの再送が完了していない場合、前記パケットの再送を完了した後に、前記第2データの送信を開始する。
実施形態では、前記コントローラは、前記所定の無線リソースを用いて前記第2データを送信する前に、前記第1データに対応するパケットの再送が完了していない場合、前記基地局からの指示に基づいて、前記第2データを送信する前に前記パケットの再送を完了するか否かを判断する。
実施形態では、前記コントローラは、前記第2データを受信するための動作のトリガとなる受信要求情報を前記他の無線端末に送信する。
実施形態では、前記コントローラは、システム及び同期に関する情報を運搬する物理サイドリンクブロードキャストチャネル、前記近傍サービスにおける同期信号、及び、前記近傍サービスにおける発見信号、の少なくともいずれかに基づいて、前記受信要求情報を前記他の無線端末に送信する。
実施形態では、前記第2の無線リソースは、前記第2データを送信するための所定の無線リソースだけでなく、前記所定の無線リソースを通知するための制御情報を送信するための無線リソースも含む。
実施形態に係る無線端末は、近傍サービスにおける直接通信を行う。前記無線端末は、時間方向において間隔をおいて配置される制御リソースプール内の制御リソースを用いて、前記直接通信により、制御情報を他の無線端末から受信するコントローラを備える。前記コントローラは、前記制御情報により通知されるデータリソースを用いて送信される第1データよりも優先度が高い第2データが発生した場合、前記第2データが発生した後に配置される制御リソースプールよりも時間的に前に位置する所定の無線リソースを用いて、前記第2データを受信する。
実施形態では、前記コントローラは、前記第2データを受信するための動作のトリガとなる受信要求情報を前記他の無線端末から受信する。前記コントローラは、前記受信要求情報に基づいて、前記第2データを受信する。
実施形態では、前記コントローラは、前記受信要求情報に基づいて、前記第2データの送信に用いられる前記所定の無線リソースを通知するための制御情報を前記他の無線端末から受信する。
実施形態では、前記コントローラは、前記制御情報を含む前記受信要求情報を受信する。
[全体概要]
(移動通信システム)
以下において、実施形態に係る移動通信システムであるLTEシステムについて説明する。図1は、LTEシステムの構成を示す図である。
図1に示すように、LTEシステムは、UE(User Equipment)100、E−UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)10、及びEPC(Evolved Packet Core)20を備える。また、セルラネットワークのオペレータにより管理されない外部ネットワークには、Server400が設けられる。
UE100は、無線端末に相当する。UE100は、移動型の通信装置である。UE100は、セル(サービングセル)との無線通信を行う。UE100の構成については後述する。
E−UTRAN10は、無線アクセスネットワークに相当する。E−UTRAN10は、eNB200(evolved Node−B)を含む。eNB200は、基地局に相当する。eNB200は、X2インターフェイスを介して相互に接続される。eNB200の構成については後述する。
eNB200は、1又は複数のセルを管理している。eNB200は、自セルとの接続を確立したUE100との無線通信を行う。eNB200は、無線リソース管理(RRM)機能、ユーザデータ(以下、単に「データ」という)のルーティング機能、モビリティ制御・スケジューリングのための測定制御機能等を有する。「セル」は、無線通信エリアの最小単位を示す用語として使用される。「セル」は、UE100との無線通信を行う機能を示す用語としても使用される。
EPC20は、コアネットワークに相当する。EPC20は、MME(Mobility Management Entity)/S−GW(Serving−Gateway)300と、P−GW(Packet Data Network Gateway)350とを含む。MMEは、UE100に対する各種モビリティ制御等を行う。S−GWは、データの転送制御を行う。MME/S−GW300は、S1インターフェイスを介してeNB200と接続される。E−UTRAN10及びEPC20は、ネットワークを構成する。P−GW350は、外部ネットワークから(及び外部ネットワークに)ユーザデータを中継する制御を行う。
Server400は、ProSeアプリケーションサーバ(ProSe Application Server)である。この場合、Server400は、ProSeにおいて用いられる識別子を管理する。例えば、Server400は、「EPC ProSe ユーザID」及び「ProSeファンクションID」を記憶する。また、Server400は、「アプリケーションレイヤユーザID」と「EPC ProSe ユーザID」とをマッピングする。
図2は、LTEシステムにおける無線インターフェイスのプロトコルスタック図である。図2に示すように、無線インターフェイスプロトコルは、OSI参照モデルの第1層乃至第3層に区分されている。第1層は、物理(PHY)層である。第2層は、MAC(Medium Access Control)層、RLC(Radio Link Control)層、及びPDCP(Packet Data Convergence Protocol)層を含む。第3層は、RRC(Radio Resource Control)層を含む。
物理層は、符号化・復号、変調・復調、アンテナマッピング・デマッピング、及びリソースマッピング・デマッピングを行う。UE100の物理層とeNB200の物理層との間では、物理チャネルを介してデータ及び制御信号が伝送される。
MAC層は、データの優先制御、ハイブリッドARQ(HARQ:Hybrid Automatic Repeat Request)による再送処理、及びランダムアクセス手順等を行う。UE100のMAC層とeNB200のMAC層との間では、トランスポートチャネルを介してデータ及び制御信号が伝送される。eNB200のMAC層は、スケジューラを含む。当該スケジューラは、上下リンクのトランスポートフォーマット(トランスポートブロックサイズ、変調・符号化方式(MCS:Modulation and Coding Scheme))及びUE100への割当リソースブロックを決定する。
RLC層は、MAC層及び物理層の機能を利用してデータを受信側のRLC層に伝送する。UE100のRLC層とeNB200のRLC層との間では、論理チャネルを介してデータ及び制御信号が伝送される。
PDCP層は、ヘッダ圧縮・伸張、及び暗号化・復号化を行う。
RRC層は、制御信号を取り扱う制御プレーンでのみ定義される。UE100のRRC層とeNB200のRRC層との間では、各種設定のためのメッセージ(RRCメッセージ)が伝送される。RRC層は、無線ベアラの確立、再確立及び解放に応じて、論理チャネル、トランスポートチャネル、及び物理チャネルを制御する。UE100のRRCとeNB200のRRCとの間に接続(RRC接続)がある場合、UE100はRRCコネクティッド状態(コネクティッド状態)であり、そうでない場合、UE100はRRCアイドル状態(アイドル状態)である。
RRC層の上位に位置するNAS(Non−Access Stratum)層は、セッション管理及びモビリティ管理等を行う。
図3は、LTEシステムで使用される無線フレームの構成図である。LTEシステムは、下りリンクにはOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、上りリンクにはSC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)がそれぞれ適用される。
図3に示すように、無線フレームは、時間方向に並ぶ10個のサブフレームで構成される。各サブフレームは、時間方向に並ぶ2個のスロットで構成される。各サブフレームの長さは1msである。各スロットの長さは0.5msである。各サブフレームは、周波数方向に複数個のリソースブロック(RB)を含み、時間方向に複数個のシンボルを含む。各リソースブロックは、周波数方向に複数個のサブキャリアを含む。1つのシンボル及び1つのサブキャリアにより1つのリソースエレメント(RE)が構成される。また、UE100に割り当てられる無線リソース(時間・周波数リソース)のうち、周波数リソースはリソースブロックにより特定でき、時間リソースはサブフレーム(又はスロット)により特定できる。
下りリンクにおいて、各サブフレームの先頭数シンボルの区間は、主に下りリンク制御信号を伝送するための物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)として使用される領域である。PDCCHの詳細については後述する。また、各サブフレームの残りの部分は、主に下りリンクデータを伝送するための物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)として使用できる領域である。
上りリンクにおいて、各サブフレームにおける周波数方向の両端部は、主に上りリンク制御信号を伝送するための物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)として使用される領域である。各サブフレームにおける残りの部分は、主に上りリンクデータを伝送するための物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)として使用できる領域である。
(近傍サービス)
以下において、近傍サービス(ProSe:Proximity−based Services)について説明する。ProSeにおいて、複数のUE100は、eNB200を介さない直接的な無線リンクを介して各種の信号を送受信する。ProSeにおける直接的な無線リンクは、「サイドリンク(Sidelink)」と称される。
「Sidelink」は、直接ディスカバリ及び直接通信のためのUE−UE間インターフェイスである。「Sidelink」は、PC5インターフェイスに対応する。PC5は、直接ディスカバリ、直接通信及び近傍サービスによるUE・ネットワーク中継のための制御及びユーザプレーンのために用いられる近傍サービスを利用可能なUE間の参照点である。PC5インターフェイスは、ProSeにおけるUE−UE間インターフェイスである。
ProSeのモードとしては、「直接ディスカバリ(Direct Discovery)」及び「直接通信(Direct Communication)」の2つのモードが規定されている。
直接ディスカバリは、特定の宛先を指定しないディスカバリ信号をUE間で直接的に伝送することにより、相手先を探索するモードである。また、直接ディスカバリは、PC5を介してE−UTRA(Evolved Universal Terrestrial Radio Access)における直接無線信号を用いて、UEの近傍における他のUEを発見するための手順である。或いは、直接ディスカバリは、E−UTRA技術で2つのUE100の能力のみを用いて、近傍サービスを実行可能な他のUE100を発見するために近傍サービスを実行可能なUE100によって採用される手順である。直接ディスカバリは、UE100がE−UTRAN(eNB200(セル))によってサービスが提供される場合にのみ、サポートされる。UE100は、セル(eNB200)に接続又はセルに在圏している場合、E−UTRAN10によってサービスが提供され得る。
ディスカバリ信号(ディスカバリメッセージ)の送信(アナウンスメント)のためのリソース割り当てタイプには、UE100が無線リソースを選択する「タイプ1」と、eNB200が無線リソースを選択する「タイプ2(タイプ2B)」と、がある。
「Sidelink Direct Discovery」プロトコルスタックは、物理(PHY)層、MAC層、及びProSeプロトコルを含む。UE(A)の物理層とUE(B)の物理層との間では、物理サイドリンクディスカバリチャネル(PSDCH)と称される物理チャネルを介してディスカバリ信号が伝送される。UE(A)のMAC層とUE(B)のMAC層との間では、サイドリンクディスカバリチャネル(SL−DCH)と称されるトランスポートチャネルを介してディスカバリ信号が伝送される。
直接通信は、特定の宛先(宛先グループ)を指定してデータをUE間で直接的に伝送するモードである。また、直接通信は、いずれのネットワークノードを通過しない経路を介してE−UTRA技術を用いたユーザプレーン伝送による、近傍サービスを実行可能である2以上のUE間の通信である。
直接通信のリソース割り当てタイプには、直接通信の無線リソースをeNB200が指定する「モード1」と、直接通信の無線リソースをUE100が選択する「モード2」と、がある。
直接通信プロトコルスタックは、物理(PHY)層、MAC層、RLC層、及びPDCP層を含む。UE(A)の物理層とUE(B)の物理層との間では、物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)を介して制御信号が伝送され、物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)を介してデータが伝送される。また、物理サイドリンクブロードキャストチャネル(PSBCH)を介して同期信号等が伝送されてもよい。UE(A)のMAC層とUE(B)のMAC層との間では、サイドリンク共有チャネル(SL−SCH)と称されるトランスポートチャネルを介してデータが伝送される。UE(A)のRLC層とUE(B)のRLC層との間では、サイドリンクトラフィックチャネル(STCH)と称される論理チャネルを介してデータが伝送される。
(UE・ネットワーク中継)
以下において、UE・ネットワーク中継について、図4を用いて説明する。図4は、実施形態に係るUE・ネットワーク中継を説明するための図である。
図4において、リモートUE(Remote UE)は、E−UTRAN10によって直接サービスが提供されないUE100(E−UTRAN10によってサーブ(serve)されないUE100)である。リモートUEは、ネットワーク圏外(Out−of−Network)(セルのカバレッジ外)に位置してもよい。リモートUEは、セルのカバレッジ内に位置していてもよい。また、リモートUE100は、後述するリレーUEを介してパケットデータネットワーク(PDN:Packet Data Network)と通信できる。リモートUEは、公衆安全(Public Safety)のためのUE(ProSe−enabled Public Safety UE)であってもよい。
なお、「ProSe−enabled Public Safety UE」は、HPLMN(Home Public Land Mobile Network)が公衆安全のための使用を許可するように構成されている。「ProSe−enabled Public Safety UE」は、近傍サービスを利用可能であり、近傍サービスにおける手順及び公衆安全のための特定の能力をサポートしている。例えば、「ProSe−enabled Public Safety UE」は、公衆安全のための情報を近傍サービスにより送信する。公衆安全のための情報とは、例えば、災害(地震・火災など)に関する情報、消防関係者又は警察関係者に用いられる情報などである。
リモートUEは、後述するように、リレーUEからProSe中継サービスを提供される。ProSe中継サービスが提供されるリモートUEとProSe中継サービスを提供するリレーUEとの間で、UE・ネットワーク中継が実行される。
リレーUE(ProSe UE−to Network Relay)は、ProSe中継サービスをリモートUEのために提供する。具体的には、リレーUEは、リモートUEのためにパケットデータネットワークとの通信のサービス継続性を提供する。従って、リレーUEは、リモートUEとネットワークとの間でデータ(ユニキャストトラフィック)を中継する。リレーUEは、近傍サービス(直接通信)によりリモートUEのデータ(トラフィック)を中継する。具体的には、リレーUEは、PC5インターフェイスを介してリモートUEから受信したデータ(上りトラフィック)を、Uuインターフェイス(LTE−Uu)又はUnインターフェイス(LTE−Un)を介してeNB200に中継する。また、リレーUEは、Uuインターフェイス又はUnインターフェイスを介してeNB200から受信したデータ(下りトラフィック)をPC5インターフェイスを介してリモートUEへ中継する。リレーUEは、ネットワーク内(セルのカバレッジ内)にのみ位置する。
また、リレーUEは、公衆安全のための通信に関係する任意のタイプのトラフィックを中継できる包括的な機能を提供することができる。
リレーUEとリモートUEは、物理層間でデータ及び制御信号を伝送できる。同様に、リレーUEとリモートUEは、MAC層間、RLC層間及びPDCP層間でデータ及び制御信号を伝送できる。さらに、リレーUEは、PDCP層の上位層としてIPリレー(IP−Relay)層を有してもよい。リモートUEは、PDCP層の上位層としてIP層を有してもよい。リレーUEとリモートUEとは、IPリレー層とIP層との間でデータ及び制御信号を伝送できる。また、リレーUEは、IPリレー層とPGW350のIP層との間でデータを伝送できる。
なお、リレーUEは、AS層(Access Stratum)において、ブロードキャストを用いてリモートUEにデータ(トラフィック)を送信できる。リレーUEは、AS層において、ユニキャストを用いてリモートUEにデータを送信してもよい。なお、UE・ネットワーク中継がブロードキャストを用いて実行されている場合、リレーUEとリモートUEとの間において、AS層におけるフィードバックは行われないが、NAS層(Non Access Stratum)におけるフィードバックは行われてもよい。また、UE・ネットワーク中継がユニキャストを用いて実行されている場合、AS層におけるフィードバックが行われてもよい。
(無線端末)
以下において、実施形態に係るUE100(無線端末)について説明する。図5は、UE100のブロック図である。図5に示すように、UE100は、レシーバ(Receiver:受信部)110、トランスミッタ(Transmitter:送信部)120、及びコントローラ(Controller:制御部)130を備える。レシーバ110とトランスミッタ120とは、一体化されたトランシーバ(送受信部)であってもよい。
レシーバ110は、コントローラ130の制御下で各種の受信を行う。レシーバ110は、アンテナを含む。レシーバ110は、アンテナが受信する無線信号をベースバンド信号(受信信号)に変換してコントローラ130に出力する。
なお、UE100は、「ProSe−enabled Public Safety UE」である場合、レシーバ110は、異なる2つの周波数における無線信号を同時に受信可能である。例えば、UE100は、2つのレシーバ110(2 RX Chain)を有する。UE100は、一方のレシーバ110によりセルラ用の無線信号を受信でき、他方のレシーバ110によりProSe用の無線信号を受信できる。
トランスミッタ120は、コントローラ130の制御下で各種の送信を行う。トランスミッタ120は、アンテナを含む。トランスミッタ120は、コントローラ130が出力するベースバンド信号(送信信号)を無線信号に変換してアンテナから送信する。
コントローラ130は、UE100における各種の制御を行う。コントローラ130は、プロセッサ及びメモリを含む。メモリは、プロセッサにより実行されるプログラム、及びプロセッサによる処理に使用される情報を記憶する。プロセッサは、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号等を行うベースバンドプロセッサと、メモリに記憶されるプログラムを実行して各種の処理を行うCPU(Central Processing Unit)と、を含む。プロセッサは、音声・映像信号の符号化・復号を行うコーデックを含んでもよい。プロセッサは、後述する各種の処理及び上述した各種の通信プロトコルを実行する。
UE100は、GNSS受信機を備えていてもよい。GNSS受信機は、UE100の地理的な位置を示す位置情報を得るために、GNSS信号を受信して、受信した信号をコントローラ130に出力する。或いは、UE100は、UE100の位置情報を取得するためのGPS機能を有していてもよい。
(基地局)
以下において、実施形態に係るeNB200(基地局)について説明する。図6は、eNB200のブロック図である。図6に示すように、eNB200は、レシーバ(受信部)210、トランスミッタ(送信部)220、コントローラ(制御部)230、及びネットワークインターフェイス(バックホール通信部)240を備える。レシーバ210とトランスミッタ220とは、一体化されたトランシーバ(送受信部)であってもよい。
レシーバ210は、コントローラ230の制御下で各種の受信を行う。レシーバ210は、アンテナを含む。レシーバ210は、アンテナが受信する無線信号をベースバンド信号(受信信号)に変換してコントローラ230に出力する。
トランスミッタ220は、コントローラ230の制御下で各種の送信を行う。トランスミッタ220は、アンテナを含む。トランスミッタ220は、コントローラ230が出力するベースバンド信号(送信信号)を無線信号に変換してアンテナから送信する。
コントローラ230は、eNB200における各種の制御を行う。コントローラ230は、プロセッサ及びメモリを含む。メモリは、プロセッサにより実行されるプログラム、及びプロセッサによる処理に使用される情報を記憶する。プロセッサは、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号等を行うベースバンドプロセッサと、メモリに記憶されるプログラムを実行して各種の処理を行うCPU(Central Processing Unit)と、を含む。プロセッサは、後述する各種の処理及び上述した各種の通信プロトコルを実行する。
ネットワークインターフェイス(バックホール通信部)240は、X2インターフェイスを介して隣接eNB200と接続され、S1インターフェイスを介してMME/S−GW300と接続される。ネットワークインターフェイス240は、X2インターフェイス上で行う通信及びS1インターフェイス上で行う通信等に使用される。
(既存技術の概要)
次に、既存技術の概要について、図7を用いて説明する。図7は、既存技術の概要を説明するための図である。
UE100−1が、直接通信により複数のUE100のそれぞれにデータを送信するケースを例を挙げて説明する。
直接通信に用いられる無線リソースプールは、サイドリンク用の制御情報(SCI:Sidelink Control Information)が配置される制御領域(SCプール:SC pool)と、データが配置されるデータ領域(データプール:Data pool)とによって構成される。なお、モード1では、データ領域は、時間方向において、制御領域の後に続く領域である。モード2では、データ領域は、時間方向において、制御領域と重複することもある。
図7に示すように、複数の無線リソースプールが時間方向に配置される。1つの無線リソースプールの時間方向の長さは、無線リソースプールの周期であるSC期間(SC Period)と一致する。
ここで、UE100−1が、互いに宛先が異なる複数のグループ(グループ1−5)のそれぞれにデータを送信するケースを想定する。リリース12では、1つのSC期間において、1つのSCIしか送信できない。このため、UE100−1が、複数のグループに順番にデータを送信すると仮定して説明する。この場合、UE100−1は、第1のSC期間にグループ1にSCIを送信し、当該SCIにより示される無線リソースでグループ1宛てにデータを送信する。UE100−1は、第1のSC期間の次の期間(第2のSC期間)にグループ2にSCIを送信し、当該SCIにより示される無線リソースでグループ1宛てにデータを送信する。同様に、UE100−1は、他のグループにSCIを送信する。UE100−1は、複数のグループ全てにSCIを送信した後に、グループ1に次のデータを送信するために(第6のSC期間に)次のSCIを送信する。このように、UE100−1は、複数のグループのそれぞれにデータを送信する場合、「(SC期間長)×(宛先の数−1)」の時間だけ遅延が発生するという問題がある。
特に、UE100−1がリレーUEであり、複数のリモートUEを収容する(サーブ)ケースにおいても同じ問題が生じることが想定される。そこで、本出願では、以下に説明する技術により、上述の問題を解消することを一つの目的とする。
なお、以下で説明するUE100が実行する処理(動作)について、UE100が備えるレシーバ110、トランスミッタ120、コントローラ130の少なくともいずれかが実行するが、便宜上、UE100が実行する処理として説明する。同様に、以下で説明するeNB200が実行する処理(動作)について、eNB200が備えるレシーバ210、トランスミッタ220、コントローラ230、ネットワークインターフェイス(バックホール通信部)240の少なくともいずれかが実行するが、便宜上、eNB200が実行する処理として説明する。
また、以下において、既出の動作と同じ動作の説明を適宜省略する。
[第1実施形態]
第1実施形態について説明する。第1実施形態では、1つのSCプール内で、複数のSCIが送信されるケースを説明する。
(第1実施形態に係る動作環境)
次に、第1実施形態に係る動作環境を図8を用いて説明する。図8は、第1実施形態に係る動作環境を説明するための図である。
図8に示すように、UE100−1は、eNB200が管理するセル内に位置する。UE100−1は、eNB200とセルラ通信(LTE−Uu)を実行可能である。UE100−1は、RRCコネクティッド状態である。或いは、UE100−1は、RRCアイドル状態であってもよい。UE100−1は、eNB200と通信を行う場合に、RRCアイドル状態からRRCコネクティッド状態に移行してもよい。
UE100−1は、リモートUEである複数のUE100(UE100−2〜100−4)をサーブするリレーUEである。複数のUE100の宛先、すなわち、宛先識別子(Destination ID)は、互いに異なる。
なお、以下において、UE100−3及びUE100−4の動作は、他のUEと同様である場合、説明を適宜省略する。
(A)モード1
eNB200が直接通信の無線リソースを指定するモード1で、UE100−1が直接通信を実行するケースを説明する。モード1において適用可能な第1から第3の方法について説明する。
(A1)第1の方法
第1の方法について、図9を用いて説明する。図9は、第1実施形態に係る動作(その1)を説明するためのシーケンス図である。
図9に示すように、ステップS101において、eNB200は、UE100−1に複数のSL−RNTI(SL−RNTI1、2)を割り当てる(設定する)。SL−RNTI(Sidelink Radio Network Temporary Identifier)は、直接通信で用いられる無線リソースの割当情報を含む制御情報(DCI:Downlink Control Information)に対応付けられた識別子(SL識別子に相当)である。なお、SL−RNTIは、サイドリンク送信用の専用の識別子である。DCI(DCIフォーマット5)は、サイドリンク送信用の制御情報である。また、DCIは、無線リソースの割当情報を含むSLグラントを含む。なお、DCIフォーマット5には、SCIフォーマット0の中にそのまま入れる情報と、SCIフォーマット0を送るためのリソース情報が含まれる。
eNB200は、RRC接続再設定(RRC Connection Reconfiguration)を実行する際に、UE100−1に複数のSL−RNTIを割り当ててもよい。
eNB200は、UE100−1がリレーUEである場合に、UE100−1に複数のSL−RNTIを割り当ててもよい。eNB200は、UE100−1がリレーUEであるか否かをUE100−1からの通知に基づいて判断してもよい。或いは、eNB200は、UE100−1が有する宛先の数が所定値を越えた場合に、UE100−1に複数のSL−RNTIを割り当ててもよい。例えば、eNB200は、UE100−1がサーブするリモートUEの数が所定値を越えた場合に、UE100−1に複数のSL−RNTIを割り当ててもよい。
eNB200は、複数のSL−RNTIのサーチスペースが特定のSL−RNTIと関連付くように、UE100−1に複数のSL−RNTIを割り当ててもよい。例えば、eNB200は、連番の複数のSL−RNTIをUE100−1に割り当てることができる。
その後、eNB200は、複数のSL−RNTI毎に無線リソースを確保する。その結果、eNB200は、UE100−1のために複数の無線リソースを確保する。eNB200は、確保した各無線リソースの割当情報のそれぞれを各DCIに含める。これにより、eNB200は、1つの割当情報を含むDCIを複数生成する。
ステップS102において、eNB200は、複数のSL−RNTIに対応する複数のDCI(DCI1、DCI2)をUE100−1に送信する。eNB200は、所定のSC期間が始まる前(具体的には、4サブフレーム前)までに、複数のDCIを送信する。eNB200は、特定のSL−RNTIと関連付けられたサーチスペースに複数のDCIを配置してもよい。
UE100−1は、複数のSL−RNTIに基づいて、複数のDCIを受信する。ここで、UE100−1は、特定のSL−RNTIと関連付けられたサーチスペースのみをサーチすることによって複数のDCIを受信してもよい。これにより、UE100−1は、複数のサーチスペースをサーチする必要がないため、UE100−1の処理負荷を低減できる。
UE100−1は、所定のSC期間が始まる前に複数のDCIを受信しているため、複数のDCIのそれぞれに含まれる割当情報に基づいて、各データの送信に用いる無線リソースを決定する。UE100−1は、決定した無線リソースの割当情報を含むSCIを生成する。具体的には、UE100−1は、UE100−2のデータの送信用の無線リソースの割当情報を含むSCI1を生成し、UE100−3のデータの送信用の無線リソースの割当情報を含むSCI2を生成する。SCI1は、UE100−2宛ての宛先識別子を含み、SCI2は、UE100−3宛ての宛先識別子を含む。
ステップS103において、UE100−1は、複数のSCIをUE100−2及びUE100−3に送信する。その後、UE100−1は、各無線リソースの割当情報に基づいて、UE100−2のデータ及びUE100−3のデータを送信する。UE100−2は、UE100−2宛てのSCI1に含まれる無線リソースの割当情報に基づいて、UE100−2のデータを受信する。一方、UE100−3は、UE100−3宛てのSCI2に含まれる無線リソースの割当情報に基づいて、UE100−3のデータを受信する。
以上のように、UE100−1は、1つのSC期間において、複数のSCIを送信できるため、データ送信の遅延が発生することを抑制できる。また、eNB200が無線リソースを割り当てているため、干渉が発生することを低減できる。
(A2)第2の方法
第2の方法について、図10及び図11を用いて説明する。図10は、第1実施形態に係る動作(その2)を説明するためのシーケンス図である。図11は、第1実施形態に係る動作(その2)を説明するための拡張DCIフォーマットの一例の図である。
図10に示すように、ステップS201において、eNB200は、UE100−1に単一のSL−RNTIを割り当てる。
eNB200は、1つの無線リソースプールにおいて、複数の無線リソースを確保する。なお、本明細書において、「複数の無線リソース」は、原則として、SCプールにおける複数の無線リソース及びデータプールにおける複数の無線リソースを意味する。「複数の無線リソース」は、SCプールにおける単一の無線リソースとデータプールにおける単一の無線リソースとによって構成される複数の無線リソースを意味するものではない。
eNB200は、確保した第1の無線リソースの割当情報とインデックス1とを含むDCI1を生成する。また、eNB200は、確保した第2の無線リソースの割当情報とインデックス2とを含むDCI2を生成する。本実施形態において、これらのインデックスの値は、異なる。
図11に示すように、(拡張)DCIフォーマットは、インデックスに相当する「Resource pool index」を含む。当該インデックスは、1つのSC期間において複数の無線リソース使用可能か否かを示す。すなわち、当該インデックスは、複数のSCIを同時送信可能か否かを示す。当該インデックスは、例えば、整数であり、1〜最大同時送信SCI数の値を取り得る。
なお、図11において「Resource for PSCCH」は、PSCCHリソース割り当て識別子である。「TPC command for PSCCH & PSSCH」は、送信電力情報である。「Frequency hopping flag」は、周波数ホッピング情報である。「Resource block assignment &hopping resource allocation」は、周波数方向リソース割当情報である。「Time resource pattern」は、時間方向サブフレーム割当パターン情報である。なお、「Resource for PSCCH」、「Frequency hopping flag」、「Resource block assignment &hopping resource allocation」、「Time resource pattern」は、SLグラントを構成する。
ステップS202において、eNB200は、複数のDCIを送信する。UE100−1は、複数のDCIを受信する。これにより、UE100−1は、DCI1に含まれる無線リソースの割当情報1とDCI2に含まれる無線リソースの割当情報2とを取得する。
UE100−1は、最初に取得した割当情報1に基づく第1の無線リソースだけでなく、次に取得した割当情報2に基づく第2の無線リソースを使用可能かを、インデックスに基づいて、判断する。具体的には、UE100−1は、DCI1に含まれるインデックス1とDCI2に含まれるインデックス2とが異なる値であるか否かを判断する。UE100−1は、これらのインデックスが異なる値である場合、第1の無線リソースだけでなく、第2の無線リソースも使用可能であると判断する。一方、UE100−1は、これらのインデックスが同じ値である場合、DCI1の情報をDCI2の情報に上書きする。
なお、既存技術では、DCIには当該インデックスは含まれていない。UEは、新たなDCIを受信した場合、保持しているDCIの情報を新たなDCIの情報で上書きする。
ステップS203は、ステップS103に対応する。
以上のように、UE100−1は、複数の無線リソースが割り当てられることが可能であるため、データ送信の遅延が発生することを抑制できる。また、eNB200が無線リソースを割り当てているため、干渉が発生することを低減できる。
(A3)第3の方法
第3の方法について、図12及び図13を用いて説明する。図12は、第1実施形態に係る動作(その3)を説明するためのシーケンス図である。図13は、第1実施形態に係る動作(その3)を説明するための拡張DCIフォーマットの一例の図である。
図12において、ステップS301において、eNB200は、UE100−1に単一のSL−RNTIを割り当てる。
eNB200は、1つの無線リソースプールおいて、複数の無線リソースプールを確保する。eNB200は、複数の無線リソースプールそれぞれの割当情報からなる複数の割当情報を含むDCIを生成する。具体的には、eNB200は、複数の割当情報に対応する複数のSLグラント(太枠参照)を含むDCIを生成する。
図13に示すように、(拡張)DCIフォーマットは、複数のSLグラントを含む。ここで、1つのSLグラントは、「Resource for PSCCH」、「Frequency hopping flag」、「Resource block assignment & hopping resource allocation」、「Time resource pattern」及び「Resource pool index」により構成される。SLグラントは、「Resource pool index」(インデックス)を含まなくてもよい。
eNB200は、SLグラントは、「Resource pool index」を含む場合、複数の無線リソースプールそれぞれの割当情報に対応するインデックスを互いに異なる値に設定する。これにより、UE100が、複数のSLグラントのいずれかに基づいて保持しているDCI(SLグラント)の情報に上書きすることを抑制できる。
ステップS302において、eNB200は、eNB200は、1つのDCIを送信し、UE100−1は、1つのDCIを受信する。これにより、UE100−1は、DCIに含まれる複数の無線リソースの割当情報を取得する。
ステップS303は、ステップS103に対応する。
以上のように、UE100−1は、複数の無線リソースが割り当てられることが可能であるため、データ送信の遅延が発生することを抑制できる。また、eNB200が無線リソースを割り当てているため、干渉が発生することを低減できる。
(B)モード2
次に、直接通信の無線リソースをUE100が選択するモード2で、UE100−1が直接通信を実行するケースを、図14及び図15を用いて説明する。図14は、第1実施形態に係る動作(その4)を説明するためのシーケンス図である。図15は、第1実施形態に係る動作(その4)を説明するためのSCI割り当ての一例の図である。
図14に示すように、ステップS401において、eNB200は、モード2において用いられる無線リソースプールをUE100−1に設定するための設定情報をUE100−1に送信する。UE100−1は、設定情報に基づいて、無線リソースプールを設定する。なお、UE100−1は、事前に設定された無線リソースプールを設定してもよい。また、ここで設定される無線リソースプールは、複数の制御情報を同時に送信することができる無線リソースプールであってもよい。
ステップS402において、eNB200は、複数の制御情報を1つのSC期間で(又は同時に)送信することができる無線リソースプールを使用することを許可する許可情報をUE100−2に送信する。或いは、eNB200は、設定した無線リソースプールにおいて複数の制御情報を1つのSC期間で(又は同時に)送信することを許可する許可情報をUE100−2に送信する。eNB200は、設定情報と共に許可情報を送信してもよい。
eNB200は、UE100−1がリレーUEである場合に、許可情報をUE100−2に送信してもよい。eNB200は、UE100−1がリレーUEであるか否かをUE100−1からの通知に基づいて判断してもよい。或いは、eNB200は、UE100−1が有する宛先の数が所定値を越えた場合に、許可情報をUE100−2に送信してもよい。例えば、eNB200は、UE100−1がサーブするリモートUEの数が所定値を越えた場合に、許可情報をUE100−2に送信してもよい。
UE100−1は、eNB200からの許可情報を受信しない場合には、設定された複数の無線リソースプールから1つの制御情報を送信するための無線リソースを選択する。
一方、eNB200からの許可情報を受信したUE100−1は、eNB200からの許可に応じて、設定された無線リソースプールから、複数の無線リソースを選択できる。
ここで、UE100−1が、SCIの送信に用いる無線リソースを選択する一例を説明する。
図15に示すように、UE100−1は、複数のSCIが時間方向で衝突しないように無線リソースを選択することが好ましい。これにより、リリース12端末も受信が可能になり、後方互換性が担保される。
ステップS403は、ステップS103に対応する。
以上のように、UE100−1は、複数の無線リソースを選択できるため、1つのSC期間で(又は同時に)複数のSCIを送信できる。このため、データ送信の遅延が発生することを抑制できる。また、UE100−1は、eNB200の許可を得た上で、無線リソースを選択しているため、干渉が発生することを低減できる。
(C)データ送信用の無線リソースの選択
次に、データ送信用の無線リソースの選択について、図16を用いて説明する。図16は、第1実施形態に係る動作(その5)を説明するための図である。
データ送信用の無線リソースの選択方法は、モード1及びモード2のいずれでも適用することができる。
図16に示すように、UE100−1は、複数の宛先(Destination1〜3)のそれぞれにデータを送信するための複数の無線リソースを選択する場合、複数の無線リソースのそれぞれが互いに時間方向で重ならないように選択する。これにより、PAPR(Peak to Average Power Ratio(1ピーク電力対平均電力比))問題を解消できる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、1つのSCIで複数の宛先識別子(Destination ID)を通知するケースを中心に説明する。なお、第1実施形態と同様の部分は、説明を省略する。
(D)第1の方法
第1の方法について、図17及び図18を用いて説明する。図17は、第2実施形態に係る動作(その1)を説明するための拡張SCIフォーマットの一例の図である。図18は、第2実施形態に係る動作(その1)を説明するための拡張DCIフォーマットの一例の図である。
第1の方法では、SCI格納フィールドを変更し、複数の宛先(Destination ID)向けの割当情報を含む拡張SCIが用いられる。
図17に示すように、拡張SCIは、複数の無線リソースの割当情報(太枠参照)を含む。割当情報は、例えば、「Frequency hopping flag」、「Resource block assignment & hopping resource allocation」、「Time resource pattern」、「Modulation & coding scheme(MCS)」により構成される。割当情報と割当情報に対応する宛先識別子(グループ destination ID)とのセットから成る複数のセットを拡張SCIは、含む。
なお、「Time advance indication」は、送信タイミングに関する補正値である。また、「Number of destinations」は、1つの拡張SCIが同時に指定できるデータリソースの上限を示す。すなわち、「Number of destinations」は、拡張SCIが含む割当情報の最大の数を示す。図17の例では、拡張SCIは、16個の割当情報を含み得る。
UE100−1は、複数の無線リソースを選択し、拡張SCIを生成する。UE100−1は、拡張SCIを生成するために、以下の方法を実行できる。
例えば、UE100−1は、1つの割当情報を含む既存SCIに適用するSCIに適用するMCSよりも伝送レートの高いMCSを拡張SCIに適用することができる。
また、UE100−1は、既存SCIよりも多い無線リソース量を拡張SCIの送信のために割り当ててもよい。UE100−1は、割り当てられた無線リソースを用いて拡張SCIを送信できる。
UE100−1は、複数の無線リソースそれぞれの割当情報を含む生成した拡張SCIを複数の宛先に向けて送信する。UE100−1は、拡張SCIを送信するための無線リソースを事前設定された無線リソースプールの中から選択してもよい。UE100−1は、セルのカバレッジ外に位置するネットワーク圏外のUEに事前設定された無線リソースプールの中から、当該無線リソースを選択することにより、ネットワーク圏外のUEも、拡張SCIを取得できる。或いは、UE100−1は、リレーUEによって通知される無線リソースプールの中から、当該無線リソースを選択してもよい。例えば、UE100−1がリレーUEである場合に、UE100−1は、無線リソースプールをリモートUEに通知する。UE100−1は、通知した無線リソースプール中から拡張SCIを送信するための無線リソースを選択できる。これにより、リモートUEは、拡張SCIを取得できる。
なお、モード1において、第1の方法を適用する場合、eNB200が、複数の宛先への割当情報をUE100へ送信する必要がある。このため、上述の第1実施形態と同様にDCIに、当該割当情報を含める。具体的には、図18に示すように、DCIは、1つのSCI送信用の割当情報(パラメータ:「Resource for PSCCH」、「TPC command for PSCCH & PSSCH」、「Frequency hopping flag」)を含み、複数のデータ用の割当情報(パラメータ:「Resource block assignment & hopping resource allocation」、「Time resource pattern」、「Resource pool index」)を含む。
また、モード2において、PAPR問題を解消するため、上述した第1実施形態の通り、UE100−1は、データ送信用の無線リソースを選択することが好ましい。
(E)第2の方法
次に、第2の方法について、図19を用いて説明する。図19は、第2実施形態に係る動作(その2)を説明するための図である。
第2の方法では、UE100−1は、パケット(MAC PDU(MAC Protocol Data Unit))を拡張し、当該パケットに複数の宛先のそれぞれのデータを含める(すなわち、複数のデータをMAC PDUに多重する)。従って、UE100−1は、複数の宛先それぞれのデータからなる複数のデータを含むパケットを生成する。また、UE100は、特別な宛先識別子を用いることにより、パケットが複数の宛先のデータを含むことを複数の受信UE(UE100−2〜100−4)に通知する。
UE100−1は、複数の宛先の複数のデータがパケットに含まれることを示す特別な宛先識別子(例えば、特別なL1 destination ID)と、複数の宛先に対応する複数の受信UEがパケットを受信するための無線リソースの割当情報を含むSCIを送信する。
特別な宛先識別子は、例えば、ブロードキャスト用の識別子である。或いは、特別な宛先識別子は、UE100−1がリレー端末である場合に用いられる識別子の少なくとも一部からなるものであってもよい。従って、特別な宛先識別子は、同一のUE100(同一のリレーUE)に接続するリモートUEが特別な宛先識別子が同一であると認識できるようなものであってもよい。例えば、特別な宛先識別子は、リレーUEの識別子であるL2 Relay UE IDであってもよい。或いは、特別な宛先識別子は、リレーUEの識別子(Relay UE ID)の一部であってよい。例えば、特別な宛先識別子は、リレーUEの識別子(Relay UE ID)のMSB(Most Significant Bit)であってもよい。
図19に示すように、リモートUEは、リレーUEからディスカバリ信号(Relay Discovery)により通知されたリレーUEの識別子(Relay UE ID)のMSB(例えば、先頭の8ビット)を、特別な宛先識別子として記憶する。
なお、図19に示すように、リレーUEは、リレーUE自身の宛先識別子として、リレーUEの識別子(Relay UE ID)のMSBと、自身のL2 UE IDのMSB(例えば、先頭の16ビット)又はLSB(Last Significant Bit:最終の重要ビット)とを結合した新たな識別子(Remote UE’s L2 ID)を生成してもよい。当該新たな識別子が、用いられてもよい。
以上のように、UE100−1は、特別な宛先識別子を他のUE(例えば、リモートUE)に通知しなくても、他のUEは、特別な宛先識別子を認識できる。従って、他のUEは、UE100−1から、特別な宛先識別子を含むSCIを受信した場合、SCIが複数の宛先のデータの割当情報を含むことが分かる。従って、他のUEは、当該割当情報が自身の宛先向けではない場合であっても、割当情報を破棄せずに済む。
(F)第3の方法
第3の方法について説明する。第3の方法は、第2の方法と同様に、UE100−1は、複数の宛先それぞれのデータからなる複数のデータを含むパケットを生成する。
第3の方法では、UE100−1は、SCIを送信する前に、複数の宛先向けのデータ受信用の宛先識別子(L1 destination ID)を、他のUEに通知する。UE100−1は、当該宛先識別子を通知するためにディスカバリ信号(ディスカバリメッセージ)を用いてもよい。
これにより、他のUEは、当該宛先識別子を含むSCIを受信した場合、SCIが複数の宛先のデータの割当情報を含むことが分かる。従って、他のUEは、当該割当情報が自身の宛先向けではない場合であっても、割当情報を破棄せずに済む。
(G)第4の方法
第4の方法について、図20を用いて説明する。図20は、第2実施形態に係る動作(その4)を説明するための拡張SCIフォーマットの一例の図である。
図20に示すように、UE100−1は、複数の宛先識別子と、パケットを受信するための割当情報とを含む(拡張)SCIを送信する。拡張SCIは、例えば、宛先の数を示す「Number of destinations」と、複数の宛先識別子である「Group destination ID」とを含む。なお、図20の例では、拡張SCIフォーマットは、最大16個(4ビット)の宛先識別子(destination ID)を格納可能である。
拡張SCIを受信した他のUEは、拡張SCI内の複数の宛先識別子に、自身の宛先識別子がある場合、割当情報に基づいて、データの受信を行う。一方、他のUEは、拡張SCI内の複数の宛先識別子に自身の宛先識別子がない場合には、割当情報を破棄できる。
なお、上述した第2実施形態に係る第2から第4の方法を、モード1に適用する場合、eNB200が、複数の宛先への割当情報をUE100へ送信する必要がある。このため、上述した方法と同様の動作が実行される。
(H)データの受信
データの受信について、図21及び図22を用いて説明する。図21は、第2実施形態に係る動作(その5)を説明するための図である。図22は、第2実施形態に係る動作(その6)を説明するための図である。
上述の通り、パケットに複数の宛先のデータが含まれることを示す宛先識別子(特別な宛先識別子)又は複数の宛先識別子を含むSCIを受信する他のUE(以下、UE100−2)は、当該SCIに含まれる割当情報に基づいて、パケットを受信する。ここで、UE100−2は、パケットに自身のデータが含まれない場合にまで、パケットを受信し続ける可能性がある。そこで、以下の方法により、不要なパケットの受信を低減する。
第1に、UE100−2は、パケットに自身のデータが含まれない場合、UE100−1から再送されるパケットの受信を省略する。具体的には、UE100−2は、受信したMAC PDUに自身の宛先のMAC SDU(Service Data Unit)が含まれない場合には、再送されるMAC PDUの受信を省略する(すなわち、受信しない)。
第2に、UE100−2は、1つの無線リソースプールにおいて、最初のパケットに自身のデータが含まれない場合、以後のパケットの受信を省略する。また、UE100−2は、割当情報を破棄する。UE100−1は、割当情報を破棄することにより、HARQ処理をより速く終了することができる。
具体的には、UE100−2は、時間方向に異なって配置される複数のパケットの配置を示す割当情報に基づいて、最初のMAC PDU(図21のSCプールの次のサブフレーム内のパケット)を受信する。UE100−2は、受信した最初のMAC PDUに自身の宛先が格納されていない場合、以後のパケットの受信を省略する(無視)。また、UE100−2は、対応する割当情報を破棄する。
なお、UE100−1は、1つの無線リソースプールにおいて、最初のパケットに含まれる複数の宛先識別子(Destination ID 1,3,4)に対応するデータのみを送信する。UE100−1は、以下に示すように、1つの無線リソースプールにおいて、宛先を変更しない。
第3に、UE100−2は、複数のデータの宛先が変更され得るタイミングで送信されるパケット(MAC PDU)を受信し、以後のパケットの受信を省略するか否かを判断する。
具体的には、まず、UE100−1は、所定期間内(1つの無線リソースプールの期間内)でMAC PDUに含まれる複数の宛先が変更され得るタイミングを示すタイミング情報を送信する。UE100−2は、タイミング情報を受信する。UE100−1は、タイミング情報を最初のMAC PDU内の格納するMAC CE(Control Element)として格納してもよい。
UE100−2は、最初のMAC PDUを受信する。UE100−2は、最初のMAC PDUに自身の宛先(識別子)が格納されている場合、複数の宛先が変更され得る次のタイミング(Reception timing)まで受信し続ける。一方、UE100−2は、最初のMAC PDUに自身の宛先が格納されていない場合、タイミング情報に基づいて、次のタイミングまでMAC PDUの受信を省略する(無視)。なお、UE100−2は、後述の最後のタイミングまで、割当情報を引き続き保持する。
UE100−2は、タイミング情報に基づく次のタイミングでMAC PDUを受信し、受信したMAC PDUに自身の宛先(識別子)が格納されているか判断する。図22では、UE100−2は、受信したMAC PDUに自身の宛先が格納されているため、割当情報に基づいて、MAC PDUの受信を行う。
UE100−2は、タイミング情報に基づいて、複数の宛先が変更され得るタイミングでMAC PDUを受信する。ここでのタイミングは、タイミング情報によって示される最後のタイミングである。MAC PDUに自身の宛先が格納されていないため、UE100−2は、以後のMAC PDUの受信を省略する。また、UE100−2は、所定期間(1つの無線リソースプール)が終了するよりも前に、割当情報を破棄する。UE100−1は、1つの無線リソースプールが終了するよりも前に割当情報を破棄することにより、HARQ処理をより速く終了することができる。
(I)LCIDの利用
次に、LCID(Logical Channel ID)を利用する方法を、図23を用いて説明する。図23は、第2実施形態に係る動作(その7)を説明するための図である。
図23に示すように、リレーUEは、複数の宛先毎に異なる論理チャネルの識別情報(LCID)を設定する。具体的には、リレーUEは、LCID1をリモートUE(A)に設定し、LCID2をリモートUE(B)に設定している。LCID3、4は、使用されていない。このように、リレーUEは、LCIDと宛先(destination ID)とを対応付けて記憶する。
リレーUEは、LCIDに対応する論理チャネルで複数の宛先のそれぞれのデータ(MAC SDU)を搬送する。これにより、リレーUEは、LCID1に対応する論理チャネルでリモートUE(A)のデータを搬送する。リモートUE(A)は、LCID1が設定されているため、LCID1に対応する論理チャネルで搬送されるデータを自身のデータと認識し、当該データを取得する。
リレーUEは、LCIDの利用状況をリモートUE(C)に通知する。例えば、リレーUEは、LCIDの利用状況を示すビットマップ(図23参照)をリモートUE(C)に送信する。リレーUEは、LCIDの利用状況を示すLCIDフィールドを有するディスカバリメッセージにより、ビットマップを送信してもよい。LCIDフィールドにLCIDの利用状況を示すビットマップが格納され得る。
リモートUE(C)は、LCIDの利用状況を示すビットマップに基づいて使用されていないLCIDを選択する。例えば、リモートUE(C)は、LCID3を選択すると決定する。
リモートUE(C)は、選択したLCID3をリレーUEに通知する。リレーUEは、LCID3に対応する論理チャネルでリモートUE(C)のデータの搬送を開始する。
以上のように、リレーUEは、LCIDに対応する論理チャネルで複数の宛先のそれぞれのデータ(MAC SDU)を搬送するため、複数のデータを同時に送信することができる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。第3実施形態では、複数の無線リソースプールでの同時送信を許可するケースを中心に説明する。なお、第1及び第2実施形態と同様の部分は、説明を省略する。
(J)モード1
eNB200が直接通信の無線リソースを指定するモード1で、UE100−1が直接通信を実行するケースを説明する。モード1において適用可能な第1及び第2の方法について説明する。第1の方法は、第1実施形態に係る「(A1)第1の方法」に類似するため、異なる部分を中心に説明する。また、第2の方法は、第1実施形態に係る「(A2)第2の方法」に類似するため、異なる部分を中心に説明する。
(J1)第1の方法
第1の方法について、図24を用いて説明する。図24は、第3実施形態に係る動作(その1)を説明するためのシーケンス図である。
ステップS501において、eNB200は、SL−RNTIと送信リソースプールとのセット(組み合わせ)からなる互いに異なる複数のセット(Mode1送信設定)をUE100−1に設定する(割り当てる)。UE100−1は、複数のMode1送信設定を設定する。これにより、UE100−1には、複数のSL−RNTIが割り当てられている。
eNB200は、複数のSL−RNTI毎に無線リソースを確保する。ここで、eNB200は、SL−RNTIに対応する無線リソースプール内の無線リソースを確保する。
なお、eNB200は、上述の「(A1)第1の方法」と同様に、複数のSL−RNTIのサーチスペースが特定のSL−RNTIと関連付くように、UE100−1に複数のSL−RNTIを割り当ててもよい。また、eNB200は、特定のSL−RNTIと関連付けられたサーチスペースに複数のDCIを配置してもよい。
ステップS502は、ステップS102に対応する。eNB200は、複数のMode1送信設定のそれぞれに対応するDCIからなる複数のDCIをUE100−1に送信する。UE100−1は、複数のSL−RNTIに基づいて、複数のDCIを受信する。UE100−1は、複数のSL−RNTIのそれぞれに対応する送信リソースプール内の無線リソースからなる複数の無線リソースが割り当てられる。
ステップS503は、ステップS103に対応する。
以上より、UE100−1は、複数の無線リソースが割り当てられることが可能であるため、データ送信の遅延が発生することを抑制できる。また、eNB200が無線リソースを割り当てているため、干渉が発生することを低減できる。
(J2)第2の方法
第2の方法について、図25及び図26を用いて説明する。図25は、第3実施形態に係る動作(その2)を説明するためのシーケンス図である。図26は、第3実施形態に係る動作(その2)を説明するための図である。
ステップS601において、eNB200は、単一のSL−RNTIと、当該SL−RNTIと対応付けられた複数の無線リソースプールと、複数の無線リソースプールのそれぞれのインデックスとをUE100−1に設定する(割り当てる)。eNB200は、複数の無線リソースプールとインデックスとの対応関係をブロードキャストによりUE100−1に通知してもよい。UE100−1は、SL−RNTIと複数の無線リソースプールとを対応付けて設定する。
ステップS602において、eNB200は、複数のDCIを送信し、UE100−1は、複数のDCIを受信する。これにより、UE100−1は、DCI1に含まれる無線リソースの割当情報1とDCI2に含まれる無線リソースの割当情報2とを取得する。
UE100−1は、割当情報1に基づいて、DCI1に含まれるインデックス1が示す無線リソースプール(Pool1)内の無線リソースが割り当てられる。UE100−2は、割当情報2に基づいて、DCI2に含まれるインデックス2が示す無線リソースプール(Pool2)内の無線リソースが割り当てられる。
ステップS603は、ステップS103に対応する。
以上のように、UE100−1は、複数の無線リソースが割り当てられることが可能であるため、データ送信の遅延が発生することを抑制できる。また、eNB200が無線リソースを割り当てているため、干渉が発生することを低減できる。
なお、図26に示すように、インデックスを示す情報は、無線リソースの割当情報が配置される時間位置であってもよい。すなわち、SLグラント(DCI)の通知タイミングによって無線リソースプールが指定されてもよい。
例えば、UE100−1は、以下の式によって所定のタイミングで通知されたSLグラントが、どの無線リソースプールに対応するSLグラントであるかを判断してもよい。
(SFN(System Frame Number) × 10 + subframe) mod 利用可能プール数 =インデックス
これにより、DCIがインデックスを含まなくてよいため、DCIを送信するために必要な無線リソース量を低減できる。
(K)モード2
次に、直接通信の無線リソースをUE100が選択するモード2で、UE100−1が直接通信を実行するケースを説明する。この動作は、第1実施形態に係る「(B)モード2」と類似するため、異なる点を中心に説明する。
図14のステップS402において、eNB200は、許可情報ではなく、複数の無線リソースプールが同時に使用可能であるか否かの情報を100−1に送信する。例えば、当該情報は、複数の無線リソースプールのうちの同時に使用可能である無線リソースプールの組み合わせを示すリストである。或いは、当該情報は、前記複数の無線リソースプールのうち、同時に使用可能である無線リソースプールのみを示すリストである。このリストに記載の無線リソースプールは、同時使用が許可された無線リソースプールである。これらのリストには、無線リソースプールと対応付けられたインデックスが記載されていてもよい。
以上のように、UE100−1は、複数の無線リソースプールのそれぞれから選択された無線リソースを用いて、複数のSCIを送信できる。このため、データ送信の遅延が発生することを抑制できる。また、UE100−1は、eNB200の許可を得た上で、無線リソースを選択するため、干渉が発生することを低減できる。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態について、説明する。上述の各実施形態の少なくともいずれかと同様の内容は説明を省略する。
第4実施形態は、UE100−1がeNB200とUE100−2との間のデータの送受信を中継する場合(言い換えれば、リレーUEとして動作する場合)に、eNB200(又はeNB200が管理するセル、以下同様)が、UE100−1に対して、UE100−2との直接通信に用いる無線リソースの情報を通知することに関する。
第4実施形態に係る環境の例を、図27を用いて説明する。
第4実施形態において、例えば、eNB200、UE100−1及びUE100−2は、図27(A)に示される第1の環境又は図27(B)に示される第2の環境にある。
まず、第1の環境におけるUE100−1及びUE100−2を以下に説明する。
UE100−1は、eNB200が管理するセル(サービングセル)に在圏する。UE100−1は、eNB200と接続(RRC接続)を確立している状態(RRC接続状態)である。また、UE100−1は、UE100−2との直接通信(D2D通信)によって、eNB200とUE100−2との間のデータの送受信を中継する能力を有する。つまり、UE100−1は、リレーUEとして機能する能力を有する。
UE100−2は、eNB200が管理するセルに在圏しない。UE100−2は、eNB200と接続(RRC接続)を確立していない状態である。また、UE100−2は、前述した通り、UE100−1を介して、eNB200と間接的にデータの送受信を行う機能を有する。つまり、UE100−2は、リモートUEとして機能する能力を有する。
次に、第2の環境におけるUE100−1及びUE100−2を以下に説明する。
UE100−1は、第1の環境と同様に、eNB200が管理するセルに在圏する。UE100−1は、eNB200と接続を確立している状態である。
UE100−2は、第1の環境とは異なり、eNB200が管理するセル(サービングセル)に在圏する。UE100−2は、eNB200と接続(又はRRC接続)を確立している状態(RRC接続状態)である。
第1実施形態において、eNB200がリレーUEを決定し、リレー制御を実行する場合のeNB200、UE100−1及びUE100−2の動作について、図28を用いて以下に説明する。
(モードの選択)
ステップS701において、eNB200は、UE100−2との間でデータの送受信を中継するUE(リレーUE)を、UE100−1に決定する。eNB200によるリレーUEの決定方法については、例えば、後述する第6実施形態を用いてもよい。
ステップS702において、eNB200は、UE100−1に対する直接通信のリソース割り当てタイプとして、モード1かモード2のいずれかを選択する。
eNB200は、以下の少なくともいずれかの条件を満たす場合に、モード2を選択してもよい。eNB200は、以下の全ての条件を満たさない場合に、モード1を選択してもよい。
・eNB200の処理負荷が所定値以上である。
・物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)の無線リソースの容量(使用可能な無線リソースの量)が所定値以下である。
・PDCCHの送信による遅延(4サブフレーム以上の遅延)を許容できない。
・UE100−1の消費電力の削減が必要である。
・UE100−1によるPDCCHの監視の停止が望まれる。
ステップS703において、eNB200は、ステップS702で選択したモード(モード1又はモード2)に関する設定情報を含むRRC Connection ReconfigurationメッセージをUE100−1へ送信する。具体的には、例えば、eNB200は、ステップS702でモード1を選択した場合には、RRC Connection Reconfigurationメッセージ内のSL−CommConfigのscheduledにビットを含めて送信する。一方で、例えば、eNB200は、ステップS702でモード2を選択した場合には、RRC Connection Reconfigurationメッセージ内のSL−CommConfigのue−Selectedにビットを含めて送信する。
UE100−1は、ステップS703でeNB200から送信されたRRC Connection Reconfigurationメッセージに含まれる設定情報を適用する。これによって、UE100−1は、自端末に割り当てられる直接通信の無線リソースのタイプがモード1及びモード2のうちのいずれであるかを把握する。
なお、eNB200は、ステップS702でモード1を選択した場合、ステップS703におけるRRC Connection Reconfigurationメッセージの送信後に、PDCCHを介して、無線リソースを特定するための情報(DCI format5等)を送信する。一方で、eNB200は、ステップS702でモード2を選択した場合、RRC Connection Reconfigurationメッセージ内に割り当てる無線リソースを特定するための情報を含める。このため、eNB200は、追って、PDCCHを介して、無線リソースを特定するための情報を送信する必要が無くなる。
ステップS704において、UE100−1がeNB200により割り当てられた直接通信の無線リソースを使用して、リモートUEであるUE100−2とeNB200の間のデータを中継するリレー制御を行う。
従って、eNB200は、UE100−1に対する無線リソースを特定するための情報を別途送信することが望ましくないか否かに応じた最適なモードを選択し、UE100−1を介したリレー制御を実現することができる。
(リソースの割当)
次に、ステップS702でeNB200が選択したモードとUE100−2の環境(つまり、UE100−2がeNB200の管理するセルに在圏しているか否か)に応じた、eNB200によるUE100−1への直接通信の無線リソースの割り当ての例について、図29〜32を用いて説明する。
(前提条件)
UE100−2は、第1の環境(eNB200が管理するセルに在圏しない場合)において、リレー制御によってUE100−1と直接通信を行う場合に、UE100−2が使用可能な直接通信の無線リソース(リソースプール)のうちの一部又は全ての無線リソースを使用する。UE100−2は、UE100−2が使用可能な直接通信の無線リソースを、UE100−2(例えば、UE100−2のSIM(Subscriber Identity Module Card)等)に予め記憶されている直接通信の無線リソースに関する情報(Preconfigured parametersにおけるmode2DataOffsetIndiator及びmode2DataSubframeBitmap等)に基づいて特定する。なお、mode2DataOffsetIndiatorは、時間方向のオフセット値であり、saPeriod(サイドリンクによる無線リソースの割り当てが行われる期間)の開始位置からモード2の無線リソースを使用して送信されるデータの開始位置を示す。mode2DataSubframeBitmapは、UE100−2が使用可能な無線リソースのサブフレームを示す。
eNB200は、UE100−2に予め記憶されている無線リソースに関する情報と同じ情報を、予め記憶しているか、過去にUE100−2の認証の際にUE100−2から受信したか又はUE100−2を管理するサーバに要求し取得することによって、UE100−2が使用可能な直接通信の無線リソースを把握している。
(第1の環境においてモード1を選択した場合)
eNB200は、UE100−1に割り当てる直接通信の無線リソースの時間的な位置(サブフレーム)が、UE100−2に使用可能な直接通信の無線リソースの時間的な位置(サブフレーム)と重ならない(言い換えれば、UE100−1に割り当てる直接通信に用いる無線リソースとUE100−2に使用可能な直接通信の無線リソースとが時間的に直交する)ように、UE100−1に割り当てる直接通信の無線リソースのサブフレームのパターン(time resource pattern)を選択する。具体的には、例えば、eNB200は、UE100−2が使用可能な直接通信の無線リソースのサブフレームが「mode2DataO ffsetIndicator=0」及び「mode2DataSubframeBitmap={1, 0, 1, 0, 1, 0 …}」によって表される場合、UE100−1のtime resource patternとして、同じサブフレームにおけるビットが重複しないパターン(例えば、{0, 1, 0, 1, 0, 1 …}、{0,1, 0, 1, 0, 0 …}又は{0, 0, 0, 1, 0, 1 …}等)を選択する。
また、eNB200は、UE100−2のmode2DataOffsetIndicator=1の場合、モード2の無線リソースを使用して送受信されるデータの開始位置がモード1の無線リソースを使用して送受信されるデータの開始位置と異なる。このため、eNB200は、mode2DataSubframeBitmap={1, 0, 1, 0, 1, 0 … 0} の最後尾の1ビット(0)を一番前に移動したパターン{0, 1, 0, 1, 0, 1, 0 …}と重複しないように、time resource patternを選択する。例えば、eNB200は、time resource pattern={1, 0, 1, 0, 1, 0 …}を選択する。
図29は、eNB200が、UE100−2が使用可能な直接通信の無線リソースと重ならないように、UE100−1に対して割り当てた直接通信の無線リソースの例を示す。
図29では、横軸が時間軸となっており、UE100−1及びUE100−2の互いのPSSCHにおける無線リソースが時間方向において重複しない。
eNB200は、ステップS703の後に、先に選択したUE100−1に割り当てる直接通信の無線リソースのサブフレームのパターン(time resource pattern)を含む情報(DCI format5)を、PDCCHによってUE100−1へ送信する。
UE100−1は、DCI format5を受信すると、自身に割り当てられた直接通信の無線リソースのサブフレームのパターンに対応する無線リソースを使用して、ステップS704において、リレー制御を行う。
(第2の環境においてモード1を選択した場合)
(第1の動作例)
eNB200は、UE100−1及びUE100−2に割り当てる直接通信に用いる無線リソースの時間的な位置(サブフレーム)が、互いに重ならない(言い換えれば、UE100−1に割り当てる無線リソースとUE100−2に割り当てる無線リソースとが互いに時間的に直交する)ように、UE100−1及びUE100−2に割り当てる無線リソースのサブフレームのパターン(time resource pattern)を選択する。具体的には、例えば、eNB200は、UE100−1のtime resource patternに{0, 1, 0, 1, 0, 1}を選択した場合、UE100−2のtime resource patternに{1, 0, 1, 0, 1, 0}に選択する。つまり、eNB200は、UE100−1のtime resource pattern及びUE100−2のtime resource patternの互いの同じサブフレームのビットが重ならないように互いのtime resource patternを選択する。
図30は、eNB200が、UE100−1及びUE100−2に対して割り当てた直接通信の無線リソースの例を示す。
図30では、横軸が時間軸である。UE100−1及びUE100−2の互いのPSSCHにおける無線リソースが時間方向において重複しない。
eNB200は、ステップS703の後に、先に選択したUE100−1及びUE100−2に割り当てる直接通信の無線リソースのサブフレームのパターン(time resource pattern)を含む情報(DCI format5)を、それぞれPDCCHによってUE100−1及びUE100−2へ送信する。
(第2の動作例)
eNB200は、UE100−1及びUE100−2に対してそれぞれ所定のタイミングでDCI format5を送信する。具体的には、eNB200は、図28に示すステップS703の後に、UE100−1に対して、saPeriodの開始位置より所定のサブフレーム(例えば、4サブフレーム)前のサブフレームよりも前のサブフレーム(例えば、5サブフレーム前のサブフレームにおいてDCI format5を送信する。一方で、eNB200は、UE100−2に対して、saPeriodの開始位置より所定のサブフレーム(例えば、4サブフレーム)前のサブフレーム以降のサブフレーム(例えば、3サブフレーム前のサブフレーム)においてDCI format5を送信する。これによって、図31に示すように、UE100−1に対して割り当てられる無線リソースがsaPeriod内に含められる。一方で、UE100−1に対して割り当てられる無線リソースが収められるsaPeriod後の次のsaPeriodに、UE100−2に対して割り当てられる無線リソースが収められることになる。
従って、UE100−1に対して割り当てられる無線リソースの時間的な位置(サブフレーム)とUE100−2に対して割り当てられる無線リソースの時間的な位置(サブフレーム)とが互いに重ならないようにすることができる。これによって、UE100−1とUE100−2とは、リレー制御の際に、互いの送受信のタイミングが重なることを回避することができる。
(第1の環境においてモード2を選択した場合)
eNB200は、UE100−1が直接通信に用いるためのUE100−1が選択可能な無線リソースの時間的な位置(サブフレーム)を、UE100−2に予め設定されている直接通信に用いる無線リソースの時間的な位置(サブフレーム)と重ならない(言い換えれば、UE100−1が直接通信に用いるためのUE100−1が選択可能な無線リソースとUE100−2に予め設定されている直接通信に用いる無線リソースとが時間的に直交する)ように、UE100−1が選択可能な無線リソースのサブフレームを設定する。具体的には、例えば、eNB200は、UE100−2に予め設定されている直接通信に用いる無線リソースのサブフレームが「mode2DataOffsetIndicator=0」及び「mode2DataSubframeBitmap={1, 0, 1, 0, 1, 0}」によって表される場合、UE100−1が選択可能な無線リソースのサブフレームを、当該サブフレームのビットが互いに重ならないように設定する。例えば、eNB200は、「mode2DataOffsetIndicator=0」及び「mode2DataSubframeBitmap={0, 1, 0, 1, 0, 1}又は{0, 0, 0, 1, 0, 1}」を設定する。これによって、互いの無線リソースの時間的な位置(サブフレーム)が重ならないようにする。
eNB200は、ステップS703におけるRRC Connection Reconfigurationメッセージに、上記のように設定したUE100−1が選択可能な無線リソースのサブフレーム(mode2DataOffsetIndicator及びmode2DataSubframeBitmap)を含めて送信する。これによって、図32に示すように、UE100−1の直接通信に用いることが可能なリソースの位置とUE100−2の直接通信に用いることが可能なリソースの位置とが互いに重ならない。従って、リレー制御の際に、UE100−1及びUE100−2による直接通信の衝突を防止することができる。
さらに、eNB200は、既に他のリレーUEを設定している場合、当該他のリレーUEの無線リソース(リソースプール)と重ならない(時間的に直交する)ように、UE100−1が選択可能な無線リソースのサブフレームを設定することができる。
具体的には、例えば、eNB200は、他のリレーUEの無線リソースのサブフレーム100−1に予め設定されている直接通信に用いる無線リソースのサブフレームが「mode2DataOffsetIndicator=0」及び「mode2DataSubframeBitmap={0, 1, 0, 0, 0, 0}」によって表される場合、UE100−1が選択可能な無線リソースのサブフレームを、当該サブフレームのビットが互いに重ならないように設定する。例えば、eNB200は、mode2DataOffsetI ndicator=0及びmode2DataSubframeBitmap={0, 0, 0, 1, 0, 1}を設定する。
これによって、UE100−1は、UE100−2に加えて他のリレーUEとの直接通信のタイミングが重なることを回避することができる。なお、上記第4実施形態はSidelink Control(PDSCH)における無線リソースの割り当てにおいても同様に適用できる。
[第5実施形態]
次に、第5実施形態について、説明する。上述の各実施形態の少なくともいずれかと同様の内容は説明を省略する。
第5実施形態は、eNB200が、UE100−1に対して、UE100−1とUE100−2との直接通信又はディスカバリ信号の送信のために割り当てる、UE100−1が使用する無線リソースを選択可能な無線リソース(リソースプール)の優先度の設定に関する。
第5実施形態に係る環境の例は、第4実施形態に係る環境の例(図27に示す環境の例)と同様である。また、第5実施形態は、第4実施形態に一部動作を追加した実施形態であってもよいし、第4実施形態とは独立した実施形態であってもよい。
(リソースプールの優先度の設定)
第5実施形態において、eNB200は、UE100−1に対して割り当てる複数のリソースプールにおける各リソースプールに優先度を設定する。優先度は、各リソースプールのサブフレームが互いに重なった場合に、各リソースプールを割り当てられたUEがどのリソースプールを優先して使用すべきかを特定するためのものである。複数のリソースプールは、ディスカバリ信号の送信のためのリソースプール及びUE100−2との直接通信のためのリソースプールを含む。
なお、eNB200は、第4実施形態に係るシーケンスのステップS702(UE100−1に対して割り当てるリソースのタイプ選択)の際に、併せて、当該無線リソース(リソースプール)の優先度を決定してもよい。
eNB200は、各リソースプールに優先度を設定した場合、第4実施形態のステップS703においてUE100−1に対して送信するRRC Connection Reconfigurationメッセージに割り当てるリソースプールの優先度に関する情報を含めてもよい。なお、一のRRC Connection Reconfigurationメッセージによって、複数のリソースプール(例えば、ディスカバリ信号の送信のためのリソースプールと直接通信のためのリソースプール)の設定情報を含めてもよい。その場合、複数のリソースプールの設定情報には、それぞれ各リソースプールの優先度に関する情報を含んでもよい。
UE100−1は、第4実施形態に係るシーケンスのステップS703において、eNB200から送信されたRRC Connection Reconfigurationメッセージを受信すると、当該メッセージに含まれる各リソースプールの優先度に基づいて、各リソースプールを用いてディスカバリ信号の送信又は直接通信を実行する。
具体的には、例えば、UE100−1は、受信したRRC Connection Reconfigurationメッセージに、ディスカバリ信号の送信のためのリソースプールの優先度が1に設定され、なお且つ直接通信のためのリソースプールの優先度が2に設定されている場合、互いのリソースプールの時間方向に重なる位置(サブフレーム)については、優先度の高いリソースプールを使用する。つまり、UE100−1は、互いのリソースプールの時間方向に重なる位置では、ディスカバリ信号の送信のためのリソースプールを用いて、ディスカバリ信号の送信を行う。
eNB200は、所定の情報に基づいて、各リソースプールの優先度を決定してもよい。
所定の情報とは、例えば、各リソースプールを使用して実現するサービスの種類(通報サービス等)及び受信成功率、リソースプールを使用するグループ及びユーザ並びにリソースプールを使用して送信するデータ量の少なくともいずれか1つであってもよい。
なお、eNB200は、UE100−1から送信されるSidelinkUEInformationによって、所定の情報を把握してもよい。
eNB200は、各無線リソースの優先度を設定することによって、UE100−1に対して、互いのリソースプールの時間的に重なった位置において、使用するリソースプールを間接的に指定することができ、柔軟なリソースプールの使用を制御することができる。
(繰り返し回数の設定)
eNB200は、第4実施形態のシーケンスに係るステップS702においてモード1を選択した場合、UE100−1に割り当てる無線リソースのサブフレームのパターン(time resource pattern)が時間方向に繰り返される回数(numRepetition)を設定してもよい。
具体的には、eNB200は、第4実施形態のシーケンスに係るステップS703においてUE100−1へ送信するRRC Connection Reconfigurationメッセージの中に、無線リソースのサブフレームのパターン(time resource pattern)が繰り返される回数(numRepetition)を含めてもよい。例えば、RRC Connection Reconfigurationメッセージの中に含まれるnumRepetitionが3である場合には、UE100−1は、割り当てられる無線リソースのサブフレームのパターン(time resource pattern)の繰り返される回数が3回であると認識する。つまり、UE100−1は、saPeriodの開始からtime resource patternに従って、無線リソースのサブフレームを3回繰り返した後のサブフレームを用いて直接通信をしない(又は直接通信を制限する)。
また、eNB200は、繰り返し回数(numRepetition)をRRC Connection Reconfigurationメッセージに含める代わりに、RRC Connection Reconfigurationメッセージの後にPDCCHを介して送信するDCI Format5によって送信タイミングを指定して送信するSCI format0に含めてもよい。
なお、第4実施形態に係るシーケンスのステップS702において、eNB200が、UE100−1に対して割り当てるリソースのタイプとしてモード2を選択した場合にも適用してもよい。
具体的には、UE100−1は、eNB200から受信したRRC Connection Reconfigurationメッセージに含まれるsaPeriodの開始地点にmode2DataOffsetIndicatorを加えた地点からmode2DataSubframeBitmapに従って割り当てられた無線リソースが開始し、繰り返し回数を満了した地点で割り当てられたリソースが終了すると認識する。つまり、UE100−1は、繰り返し回数を満了した地点以降を自己に割り当てられた無線リソースであるとは認識せず、当該無線リソースを使用して直接通信を行わない(直接通信を禁止する)。
従って、eNB200は、UE100−1に対して割り当てる無線リソースに繰り返し回数を設定することによって、UE100−1に対する柔軟な無線リソースの割り当てを実現することができる。
(繰り返しパターンの設定)
eNB200は、第4実施形態のシーケンスに係るステップS702においてモード1を選択した場合、UE100−1に割り当てる無線リソースのサブフレームのパターン(time resource pattern)が時間方向に繰り返されるパターン(time repetition pattern)を設定してもよい。
具体的には、eNB200は、第4実施形態におけるステップS703において送信するRRC Connection Reconfigurationメッセージの後にPDCCHを介して送信するDCI format5又はDCI format5によって送信タイミングを指定して送信するSCI format0に、無線リソースのサブフレームのパターンが時間方向に繰り返されるパターンに関する情報(time repetition pattern)を含めてもよい。例えば、eNB200から「time repetition pattern={0, 1, 1, 0}」を受信した場合には、UE100−1は、saPeriodの開始地点から1回目及び4回目の無線リソースのサブフレームのパターンに対応する無線リソースが自己に割り当てられたものとは認識しない。一方で、UE100−1は、2回目及び3回目の無線リソースのサブフレームのパターンに対応する無線リソースが自己に割り当てられたものと認識する。つまり、UE100−1は、無線リソースのサブフレームのパターン(time resource pattern)のうちのtime repetition patternのビットを有する繰り返し位置を自己に割り当てられた無線リソースであると認識する。一方で、UE100−1は、無線リソースのサブフレームのパターン(time resource pattern)のうちのtime repetition patternのビットを有しない繰り返し位置を自己に割り当てられた無線リソースでは無いと認識するUE100−1は、当該無線リソースを使用して直接通信を行わない(直接通信を禁止する)。
従って、eNB200は、UE100−1に対して割り当てる無線リソースに繰り返しパターンを設定することによって、UE100−1に対する柔軟な無線リソースの割り当てを実現することができる。
[第6実施形態]
第6実施形態は、eNB200が、リレーUEとして動作させるUEを決定する動作に関する。
第6実施形態に係る環境の例を、図33を用いて説明する。
第6実施形態において、例えば、UE100−1、UE100−2及びUE100−3は、図33(A)に示される第1の環境又は図33(B)に示される第2の環境にある。
第1の環境におけるUE100−1〜UE100−3を以下に説明する。
UE100−1及びUE100−2は、第1実施形態における第1の環境と同様の環境にある。つまり、UE100−1は、eNB200が管理するセルに在圏している。UE100−2は、eNB200が管理するセルに在圏していない。
UE100−3は、UE100−1と同様に、eNB200が管理するセルに在圏している。UE100−3は、リレーUEとして機能する能力を有する。
次に、第2の環境におけるUE100−1〜UE100−3を以下に説明する。
UE100−1及びUE100−3は、第1の環境と同じ環境である。
UE100−2は、第1の環境とは異なり、eNB200が管理するセル(サービングセル)に在圏する。UE100−2は、eNB200と接続(又はRRC接続)を確立している状態(RRC接続状態)である。
第6実施形態におけるeNB200がリレーUEとして動作させるUEを決定する際のeNB200及びUE100−1〜UE100−3の動作の複数の例について、図34〜39を用いて以下に説明する。
複数の動作の例のうちの図34に示す動作の例において、UE100−1〜UE100−3は、第2の環境(UE100−2が、eNB200が管理するセルに在圏する)にある。
ステップS711において、eNB200は、UE100−2に対して、eNB200からの信号の測定値と対比するための閾値(Threshold)を通知する。一例として、閾値は、例えば、受信レベル(RSRP:Reference Signal Received Power及び/又はRSRQ:Reference Signal Received Quality)の閾値であってもよい。UE100−2は、eNB200がリモートUEの候補となるべきUEとして選択したUEであってもよい。
ステップS712において、UE100−2は、eNB200からの信号の測定値とステップS711でeNB200から受信した閾値と対比する。UE100−2は、測定値が閾値を下回るか否かを判定する。
UE100−2は、測定値が閾値を下回る場合(S712 YES)には、ステップS713において、eNB200にリレー制御を要求する。
一方で、UE100−2は、測定値が閾値を下回らない場合(S712 NO)には、再度、eNB200からの信号の測定を継続する。
ステップS714において、eNB200は、UE100−2からのリレー制御の要求に応じて、サイドリンク同期信号(SideLink Synchronization Signal:SLSS)及び/又はディスカバリ信号(Discovery Signal)の送信をUE100−1及びUE100−3へ要求する。
ステップS715において、UE100−1及びUE100−3は、eNB200からの要求に応じて、サイドリンク同期信号及び/又はディスカバリ信号を報知する。
ステップS716において、UE100−2は、UE100−1及びUE100−3から報知されたサイドリンク同期信号及び/又はディスカバリ信号の測定を行う。測定とは、例えば、受信レベル(RSRP及び/又はRSRQ)の測定である。
ステップS717において、UE100−2は、eNB200に対して、ステップS16で測定した測定結果の報告(測定報告)を行う。
ステップS718において、eNB200は、UE100−2から受信した測定報告に基づいて、リレーUEをUE100−1に決定する。eNB200は、例えば、UE100−2から受信した測定報告に含まれるUE100−1からの信号の測定値とUE100−3からの信号の測定値とを対比する。eNB200は、UE100−1からの信号の測定値の方が高いことからUE100−1をリレーUEに決定してもよい。また、eNB200は、eNB200から送信された信号のUE100−1及びUE100−3の測定結果に基づいて、リレーUEとなるUEを決定してもよい。また、eNB200は、リモートUEの候補として選択したUEのうち、それぞれUE100−1及びUE100−3の近傍にいるUEの数に基づいて、リレーUEとなるUEを決定してもよい。また、eNB200は、UE100−1及びUE100−3によって送信されたディスカバリ信号の受信結果に基づいて特定したUE100−1及びUE100−3の送信可能範囲(Range)に基づいて、リレーUEとなるUEを決定してもよい。また、eNB200は、リモートUEのトラフィック量に応じて、リレーUEとなるUEを決定してもよい。
ステップS719において、eNB200は、リレーUEに決定したUE100−1に対して、RRC Connection Reconfigurationメッセージを送信する。RRC Connection Reconfigurationメッセージは、リレーUEとして動作するための設定情報を含む。RRC Connection Reconfigurationメッセージの内容は、第4実施形態と同様であってもよい。
複数の動作の例のうちの図35に示す動作の例において、UE100−1〜UE100−3は、第2の環境(UE100−2が、eNB200が管理するセルに在圏する)にある。
ステップS721は、図34におけるステップS711と同様である。
ステップS722において、eNB200は、UE100−1及びUE100−3をリレーUEの候補として選択する。
ステップS723において、eNB200は、ステップS722において選択したUE100−1及びUE100−3に対して、サイドリンク同期信号及び/又はディスカバリ信号を送信するための設定を送信する。
ステップS724において、UE100−1及びUE100−3は、eNB200から送信された設定に基づいて、サイドリンク同期信号及び/又はディスカバリ信号の報知を開始する。
ステップS725において、UE100−2は、eNB200から送信された信号の測定値がステップS721でeNB200から受信した閾値と対比する。UE100−2は、測定値が閾値を下回るか否かを判定する。
UE100−2は、測定値が閾値を下回ると判定した場合(S725 YES)には、ステップS726において、UE100−1及びUE100−3から報知されたサイドリンク同期信号及び/又はディスカバリ信号の測定を行う。
一方で、UE100−2は、測定値が閾値を下回らないと判定した場合(S725 NO)には、eNB200からの信号の測定を継続する。
ステップS727において、UE100−2は、eNB200に対して、ステップS726で測定した測定結果の報告(測定報告)を行う。
ステップS728及びS729は、図34に示すステップS718及び719と同様である。
複数の動作の例のうちの図36に示す動作の例において、UE100−1〜UE100−3は、第1の環境又は第2の環境のいずれのUEであってもよい。
ステップS731〜S733は、図35におけるステップS722〜S724と同様である。
ステップS734において、UE100−2は、UE100−1及びUE100−3から報知されたサイドリンク同期信号及び/又はディスカバリ信号を測定する。測定とは、例えば、受信レベル(RSRP及び/又はRSRQ)の測定である。
ステップS735において、UE100−2は、ステップS734における測定値が閾値を超えるか否かを判断する。閾値は、UE100−2のSIM(U−SIM:Universal−Subscriber Identity Module Card)に予め記憶された情報に基づいて設定されたものである。
UE100−2は、ステップS735において、UE100−1から受信したサイドリンク同期信号及び/又はディスカバリ信号の測定値が閾値を超えたと判断した場合(ステップS735 YES)に、ステップS736において、UE100−1に対してリレー制御を要求する。
一方で、UE100−2は、UE100−1及びUE100−3から受信したサイドリンク同期信号及び/又はディスカバリ信号の測定値が閾値を超えていないと判断した場合(ステップS735 NO)には、UE100−1及びUE100−3から受信したサイドリンク同期信号及び/又はディスカバリ信号の測定を継続する。
ステップS737において、UE100−1は、UE100−2からリレー制御の要求を受けた場合、当該要求をeNB200へ転送する。
ステップS738において、eNB200は、UE100−1から転送されたUE100−2からのリレー制御の要求を受けると、リレーUEをUE100−1に決定する。
ステップS739は、ステップS719と同様である。
複数の動作の例のうちの図37に示す動作の例において、UE100−1〜UE100−3は、第2の環境(UE100−2が、eNB200が管理するセルに在圏する)にある。
ステップS741〜S743は、図34におけるステップS711〜713と同様である。
ステップS744において、eNB200は、UE100−2からのリレー制御の要求に応じて、サイドリンク同期信号(SideLink Synchronization Signal:SLSS)及び/又はディスカバリ信号(Discovery Signal)の送信をUE100−2へ要求する。
ステップS745において、UE100−2は、eNB200からの要求に応じて、サイドリンク同期信号及び/又はディスカバリ信号を報知する。
ステップS746において、UE100−1及びUE100−3は、UE100−2から報知されたサイドリンク同期信号及び/又はディスカバリ信号の測定を行う。測定とは、例えば、受信レベル(RSRP及び/又はRSRQ)の測定である。
ステップS747において、UE100−1及びUE100−3は、eNB200に対して、ステップS746で測定した測定結果の報告(測定報告)を行う。
ステップS748において、eNB200は、UE100−1及びUE100−3から受信した測定報告に基づいて、リレーUEをUE100−1に決定する。eNB200は、例えば、UE100−1から受信した測定報告に含まれるUE100−2からの信号の測定値とUE100−3から受信した測定報告に含まれるUE100−2からの信号の測定値とを対比し、UE100−1から受信した測定報告に含まれるUE100−2からの信号の測定値の方が高いことからUE100−1をリレーUEに決定してもよい。
ステップS749は、図34に示すステップS719と同様である。
複数の動作の例のうちの図38に示す動作の例において、UE100−1〜UE100−3は、第2の環境(UE100−2が、eNB200が管理するセルに在圏する)にある。
ステップS751により、eNB200は、UE100−2をリモートUEとして決定する。eNB200は、例えば、UE100−2からeNB200からの信号の測定結果を含む測定報告を受信する。eNB200は、当該測定結果が所定の値より低い(悪い)場合に、UE100−2をリモートUEとして決定してもよい。
ステップS752により、eNB200は、サイドリンク同期信号及び/又はディスカバリ信号に関する設定情報をUE100−2へ送信する。
ステップS753において、UE100−2は、eNB200から受信した設定情報を適用し、サイドリンク同期信号及び/又はディスカバリ信号を報知する。
ステップS754〜S757は、ステップS746〜749と同様である。
複数の動作の例のうちの図39に示す動作の例において、UE100−1〜UE100−3は、第1の環境又は第2の環境のいずれのUEであってもよい。
ステップS761において、UE100−2は、eNB200からの信号の測定値と予めeNB200から受信した閾値と対比する。UE100−2は、測定値が閾値を下回るか否かを判定する。
UE100−2は、測定値が閾値を下回ると判定した場合(S761 YES)には、ステップS713において、サイドリンク同期信号及び/又はディスカバリ信号を報知する。
一方で、UE100−2は、測定値が閾値を下回らないと判定した場合(S761 NO)には、再度、eNB200からの信号の測定を継続する。
ステップS762〜S766は、ステップS745〜S749と同様である。
第6実施形態によって、eNB200は、複数のUEのうち、リモートUEとして適切なUEをリモートUEに選択し、リレー制御を実行することができる。
(第6実施形態の追加実施例)
第6実施形態の追加実施例は、第6実施形態において、eNB200がUE100−1をリモートUEに決定した場合に、さらに、UE100−1がリモートUEになるか否かを判断する動作に関する。
図40により、eNB200及びUE100−1の動作の例を以下に説明する。
ステップS771及びS772は、図34のステップS718及びS719、図35のステップS728及びS729、図36のステップS738及びS739、図37のステップS748及びS749、図38のステップS756及びS757並びに図39のステップS765及びS766に対応する。
ステップS773において、UE100−1は、リレーUEとして動作するか否か(言い換えると、ステップS772において受信したRRC Connection Reconfigurationメッセージに含まれる設定を適用するか否か)を判断する。
ステップS774において、UE100−1は、ステップS773において判断した結果(又は判断した結果を踏まえて、RRC Connection Reconfigurationメッセージに基づく設定が完了したか否か)をeNB200へ送信する。
図41により、eNB200及びUE100−1の動作の例を以下に説明する。
ステップS781は、ステップS471と同様である。
ステップS782において、eNB200は、UE100−1がリレーUEであることを示す情報(Relay UE indication)を送信する。
ステップS783において、UE100−1は、Relay UE indicationを受信すると、ステップS773と同様に、UE100−1は、リレーUEとして動作するか否かを判断する。
ステップS784において、UE100−1は、ステップS783において判断した結果をeNB200へ送信する。
ステップS785において、eNB200は、ステップS784において受信したUE100−1の判断結果がリレーUEとして動作する(OK)か否かを判断する。
UE100−1の判断結果がリレーUEとして動作する(OK)の場合(ステップS785 YES)、eNB200は、ステップS786において、eNB200は、ステップS772と同様にRRC Connection ReconfigurationメッセージをUE100−1へ送信する。
UE100−1の判断結果がリレーUEとして動作することを許否する(NG)の場合(ステップS785 NO)、eNB200は、UE100−1へRRC Connection Reconfigurationメッセージを送信しない(送信することを制限する)。
[第7実施形態]
次に、第7実施形態について、図42及び図43を用いて説明する。図42は、データが発生してから送信されるまでの遅延を説明するための図である。図43は、第7実施形態に係る動作を説明するためのシーケンス図である。
第7実施形態では、高優先データが発生するケースについて説明する。なお、上述の実施形態の少なくともいずれかと同様の部分は、説明を省略する。
図42に示すように、時間方向において制御領域(PSCCH)とデータ領域(PSSCH)とが交互に配置される無線リソースプールを直接通信に用いるケースを想定する。直接通信に用いられる無線リソースプールは、時間方向において所定の周期(SC期間:SC Period)で繰り返し配置される。また、直接通信に用いられる無線リソースプールは、制御領域(物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH:Physical sidelink control channel))と、データ領域(物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH:Physical sidelink shared channel))とによって構成される。制御領域とデータ領域とからなる複数の無線リソースプールが時間方向に配置される。1つの無線リソースプールの時間方向の長さは、無線リソースプールの周期であるSC期間(SC Period)と一致する。制御領域とデータ領域とは、時間方向において交互に配置される。従って、制御領域は、時間方向において間隔をおいて配置される。データ領域は、時間方向において、制御領域の後に続く。
制御領域は、直接通信によりサイドリンク用の制御情報(SCI:Sidelink Control Information)を送信するためのPSCCHが配置される領域である。従って、制御領域は、直接通信によりSCIを送信するための無線リソース(以下、制御リソース)が配置される制御リソースプールに相当する。なお、SCIは、直接通信によりデータを送信するために割り当てられた無線リソース(以下、データリソース)を通知するための情報である。具体的には、SCIは、データリソースの割当情報を含む。データ領域は、データを送信するためのPSSCHが配置される領域である。従って、データ領域は、直接通信によりデータを送信するための無線リソースが配置されるデータリソースプールに相当する。なお、制御領域は、上述のSCプールに相当する。データ領域は、上述のデータプールに相当する。
図42に示すように、UE100は、制御領域が経過した後に、他のUEに送信すべきデータ(パケット)が発生した場合、データ領域の後に続く次の制御領域に達するまで待つ。UE100は、次の制御領域内の無線リソースを用いて、その後に続くデータ領域内の無線リソースを通知するためのSCIを他のUEに送信する。その後、UE100は、SCIで通知した無線リソースを用いて、他のUEに送信すべきデータを送信する。従って、UE100は、データが発生したSC期間が経過し、かつ、その後の制御領域に対応する時間が経過した後でなければ、発生したデータを送信できないため、所定の遅延が発生してしまう。
ここで、通常のデータ(通常パケット)よりも優先度が高いデータ(高優先パケット)が発生した場合、上述の所定の遅延が高優先パケットに要求される許容遅延を越える可能性がある。その結果、UE100が許容遅延の範囲内で高優先パケットを送信できない虞がある。そこで、優先度が高いデータが発生した場合に直接通信により適切にデータを送信可能にする技術を説明する。
以下において、UE100−1がUE100−2に直接通信によりデータ(パケット)を送信するケースを例に挙げて説明する。
図43に示すように、ステップS801において、UE100−1は、制御領域内でSCIを直接通信によりUE100−2に送信する。本実施形態では、SCIは、直接通信によりデータを送信するために割り当てられた無線リソースを通知するための情報である。具体的には、SCIは、データ領域内で時間方向に分かれて配置された複数の無線リソースを示す無線リソースの割当情報を含む。なお、SCIは、UE100−2宛ての宛先識別子を含む。SCIを受信したUE100−2は、SCI(割当情報)に基づいて、データが送信される無線リソースが分かる。
ステップS802において、UE100−1は、割当情報によって示される無線リソース(繰り返し送信のための複数のリソースを含む第1の無線リソース)を用いて、通常パケット(Normal priority packet)を送信する。通常パケットは、高優先度パケットよりも優先度が低い優先度(例えば、通常の優先度)を有する。UE100−2は、割当情報に基づいてデータを受信する。
なお、UE100−2は、通常パケットを4回繰り返し送信する。UE100−2は、4回受信したパケットを合成して、通常パケットを取得する。
ステップS803において、UE100−1において、送信予定のデータ(未送信の通常パケット)よりも優先度が高い高優先データ(高優先パケット)が発生する。
ステップS804において、UE100−1は、割当情報によって示される無線リソース(第2の無線リソース)を用いて、通常パケットよりも先に高優先パケット(High priority packet)を送信する。すなわち、UE100−1は、送信中のデータに高優先パケットを割り込ませて、高優先パケットを優先的に送信する。このように、UE100−1は、送信予定の通常パケットのために割り当てられた無線リソースを、高優先パケットを送信するために用いる。
なお、UE100−1は、送信中の通常パケットの再送(4回繰り返し送信)が終了していない場合には、通常パケットの再送が完了した後に、高優先パケットの送信を開始する。これにより、UE100−2は、通常パケットと高優先パケットとを合成せずに、通常パケットと高優先パケットとをそれぞれ適切に受信(取得)することができる。
UE100−1は、第2の無線リソースを用いて送信されるパケット(データ)が、送信予定の通常パケット(データ)ではなく、高優先パケット(データ)であることを示す情報を送信してもよい。例えば、UE100−1は、高優先パケットと共に、高優先パケットを示すビット情報を送信できる。UE100−1は、高優先パケットとは別に、高優先パケットであることを示す情報を送信してもよい。UE100−1は、高優先パケットよりも先又は後に高優先パケットであることを示す情報を送信してもよい。
UE100−1は、論理チャネルに優先度が関連付けられている場合には、論理チャネルの識別子(LCID)に優先度が関連付けられているとみなすことができる。このため、UE100−1は、送信予定の通常パケットのためのLCIDよりも優先度が高いLCIDを用いて、高優先パケットを送信できる。すなわち、UE100−1は、通常パケットの送信に用いていた論理チャネルよりも優先度が高い論理チャネルに対応するLCIDを含む高優先パケットを送信できる。UE100−1は、当該優先度の高い論理チャネルを用いて高優先パケットを送信できる。
なお、論理チャネル(グループ)及びLCIDの優先度に関する情報は、eNB200から送信(ユニキャスト又はブロードキャスト)により各UE100に通知されてもよい。各UE100は、事前設定(pre−configured)により、上記優先度に関する情報を有していてもよい。なお、論理チャネルグループに優先度が関連付けられている場合には、UE100−1は、論理チャネルグループの識別子(LCG ID:Logical Channel Group ID)を用いて、上記動作を実行してもよい。
一方、UE100−2は、割当情報に基づいて、第2の無線リソースを用いて送信される高優先パケットを受信する。UE100−2は、第2の無線リソースを用いて送信されたパケットが送信予定の通常パケットではなく高優先パケットであることを示す情報を受信した場合に、受信したパケットが高優先パケットであることを判断してもよい。また、UE100−2は、LCIDに基づいて、受信したパケットが高優先パケットであることを判断してもよい。具体的には、UE100−2は、これまでに受信したパケットに含まれるLCIDよりも優先度が高いLCIDを受信することにより、ステップS803において受信したパケットが高優先度であることを判断してもよい。UE100−2は、ステップS803において受信したパケットの内容がこれまでに受信したパケットと関連がない場合に、ステップS803において受信したパケットが高優先パケットであると判断してもよい。
ステップS805において、UE100−1は、通常パケットの送信を再開する。UE100−1は、高優先パケットを全て送信した場合、通常パケットの送信を再開する。UE100−1は、上述と同様に、通常パケットであることを示す情報を送信してもよい。UE100−1は、優先度が低いLCIDを用いて、通常パケットを送信してもよい。
UE100−2は、通常パケットを受信する。UE100−1は、通常パケットであることを示す情報及び/又は優先度が低いLCIDにより、受信したパケットが通常パケットであることを判断してもよい。
その後、UE100−1は、送信予定の通常パケットを全て送信できていない場合には、次の制御領域内の無線リソースを用いて新たなSCIを送信し、未送信の通常パケットを送信することができる。
以上のように、UE100−1は、SCIを通知した後に高優先パケットが発生した場合であっても、次の制御領域で制御情報を送信する前に、高優先パケットを送信することができる。このため、UE100−1は、許容遅延内に高優先パケットを送信できるため、直接通信により適切にデータを送信することが可能である。
(第7実施形態の変更例1)
次に、第7実施形態の変更例1について、図44を用いて説明する。図44は、第7実施形態の変更例1に係る動作を説明するためのシーケンス図である。
上述の第7実施形態では、UE100−1の通信相手がUE100−2のみであり、通常パケットと高優先パケットとの送信先が同じであった。本変更例では、通常パケットと高優先パケットとの送信先が異なるケースについて説明する。なお、上述の実施形態の少なくともいずれかと同様の部分は、説明を省略する。
図44に示すように、ステップS901において、UE100−1において、UE100−2に送信すべきパケット(通常パケット)が発生する。なお、UE100−1は、UE100−2及びUE100−3が通信相手であるが、UE100−3に送信すべきパケットは発生していない。このように、複数の通信相手が存在する場合であっても、必ずしも全ての通信相手に送信すべきパケットが発生するわけではない。
ステップS902において、UE100−1は、SCIを送信する。UE100−1は、送信予定のパケットの送信先であるUE100−2の宛先識別子に加えて、高優先パケットの送信先になり得る候補端末であるUE100−3の宛先識別子をSCIに含める。
UE100−1は、高優先パケットの送信先になり得る候補端末を推定する。例えば、UE100−1は、公衆安全のためのUE(ProSe−enabled Public Safety UE)を候補端末として推定してもよい。UE100−1は、各SCIを送信する前に候補端末を推定してもよい。UE100−1は、最初にSCIを送信する前にだけ、候補端末を推定してもよい。UE100−1は、その後にSCIを送信する場合には、候補端末の推定を省略し、過去に推定した候補端末の宛先識別子をSCIに含めてもよい。
また、UE100−1は、送信先の識別子(宛先識別子)に基づいて高優先パケットの送信先になり得る候補端末を推定してもよい。例えば、UE100−1は、過去に高優先パケットを受信した場合に、高優先パケットの送信元の識別子が示すUEを候補端末と推定してもよい。UE100−1は、発生する高優先パケットの送信先が決まっている場合に、当該送信先を候補端末としてもよい。UE100−1は、重要なUE(例えば、作戦本部で用いられるUE)を候補端末と決定してもよい。UE100−1は、アプリケーションレベル(ProSe Function)の情報に基づいて、重要なUE(すなわち、候補端末)を決定してもよい。
また、UE100−1は、高優先データが発生した時に、所定時間パケットの送信先でないUE(すなわち、当該UE宛てのパケットを送信してから所定時間経過している場合の当該UE)を候補端末として推定してもよい。UE100−1は、所定時間内にパケットの送信先であったUE(すなわち、当該UE宛てのパケットを送信してから所定時間経過していない場合の当該UE)を候補端末と推定してもよい。UE100−1は、パケットを送信した場合に、所定時間を計測するためのタイマを開始してもよい。UE100−1は、タイマが満了した場合、タイマを開始するトリガとなるパケットの送信元のUEを、候補端末と推定する。複数のUEと直接通信を行うUE100−1は、送信先のUE毎に所定時間を測定するためのタイマを開始及び停止してもよい。UE100−1は、満了したタイマに対応するUEを候補端末と推定してもよい。なお、UE100−1は、直接通信を既に終了したUEに対応するタイマをリセット(又は停止)してもよい。
UE100−1は、候補端末が送信予定のパケットの送信先でない場合であっても、候補端末(UE100−3)の宛先識別子をSCIに含める。従って、UE100−1は、高優先パケットが発生していないにもかかわらず、候補端末の宛先識別子をSCIに含める。UE100−1は、候補端末の宛先識別子を通常パケット用の宛先識別子とは別のフィールドに格納することによって、候補端末の宛先識別子であることを明確化してもよい。なお、UE100−1は、上述した第2実施形態で説明したように、1つのSCIで複数の宛先識別子を通知できる。
UE100−3は、SCIに自身の宛先識別子が含まれるため、SCIに含まれる割当情報により示される無線リソース(PSSCH)をモニタする。
ステップS903において、UE100−1は、ステップS802と同様に、通常パケットを送信する。UE100−2は、通常パケットを受信する。UE100−3は、SCIにUE100−3の宛先識別子が含まれるため、通常パケットを受信する。UE100−3は、例えば、受信したパケット(ヘッダ)に含まれる宛先識別子がUE100−3を示していない場合には、受信したパケットを破棄できる。UE100−3は、上述した第2実施形態の「(H)データの受信」と同様の動作を実行してもよい。
ステップS904において、UE100−1において、高優先パケットが発生する。高優先パケットは、UE100−3宛てのパケットである。
ステップS905において、UE100−1は、ステップS803と同様に、高優先パケットを送信する。UE100−1は、高優先パケット(のMACサブヘッダ)にUE100−3の宛先識別子を含める。UE100−2は、受信したパケット(高優先パケット)に含まれる宛先識別子がUE100−2を示していないため、受信したパケットを破棄する。UE100−3は、受信したパケット(高優先パケット)に含まれる宛先識別子がUE100−2を示しているため、受信したパケットを破棄せずにデコードする。これにより、UE100−3は、高優先パケットが発生したSC期間内に、高優先パケットを受信することができる。
ステップS906は、ステップS805に対応する。
以上のように、UE100−1は、発生した高優先パケットの送信先が通常パケットの送信先と異なる場合であっても、許容遅延内に高優先パケットを送信できる。
(第7実施形態の変更例2)
次に、第7実施形態の変更例2について説明する。第7実施形態の変更例1では、制御情報に高優先パケットの送信先になり得る候補端末の宛先識別子を含めることによって、候補端末であるUE100−3が割当情報により示される無線リソース(PDSCH)をモニタしていた。本変更例では、候補端末の宛先識別子を予め通知することにより、制御情報が候補端末の宛先識別子を含まない場合であっても、候補端末が割当情報により示される無線リソースをモニタする。
第1に、UE100−1は、高優先パケットの送信先になり得る候補端末を推定する。UE100−1は、高優先データを送信するために用いられるリソースプールと候補端末の宛先識別子とを関連付ける。UE100−1は、直接通信に使用する送信リソースプールがすでに決まっている場合には、当該送信リソースプールを候補端末の宛先識別子と関連付ける。
第2に、UE100−1は、関連付けられたリソースプールと候補端末の宛先識別子とを候補端末に通知する。例えば、UE100−1は、リソースプールと関連付けられた候補端末の宛先識別子のリスト(destination ID List)を候補端末に通知できる。UE100−1は、直接通信を行う前、又は、直接通信を行っている間に、リスト及び関連付けられたリソースプール(以下、優先情報)を通知できる。UE100−1は、以下の方法により、優先情報を候補端末に通知できる。
第1の方法では、UE100−1は、eNB200を介して、優先情報を候補端末に通知する。UE100−1は、例えば、SLUEInformationメッセージにより、優先情報をeNB200に送信する。eNB200は、受信した優先情報内に含まれる宛先識別子に対応する各UE100に対して、優先情報(又は、各UEに該当する優先情報)を通知する。例えば、eNB200は、RRC再設定(RRC Reconfiguration)メッセージにより、UE個別に優先情報を通知する。或いは、eNB200は、SIB(System Information Block)等のブロードキャストにより優先情報を報知してもよい。
第2の方法では、UE100−1は、近傍サービスにおける直接ディスカバリ(直接発見手順)により優先情報を候補端末に通知してもよい。なお、優先情報は、候補端末の宛先識別子のリスト及び関連付けられたリソースプールだけでなく、リソースプールの優先度(例えば、Hign/Middle/Low)を示す情報が含まれていてもよい。リソースプールの優先度は、他の受信(例えば、異なるキャリアでの受信、異なるリソースプール)に対しての優先度を示す。例えば、UE100−2は、受信機(RxChanin)の数に応じて、リソースプールの優先度を考慮して、受信を行うことができる。また、UE100−2は、受信処理電力を削減するために、優先度が高いリソースプールをモニタし、優先度が低いリソースプールのモニタを省略してもよい。
候補端末であるUE100−3は、優先情報に自身の宛先識別子が含まれる場合、自身の宛先識別子に関連付けられたリソースプールをモニタする。UE100−3は、リソースプール内の制御領域にUE100−1からのSCIが含まれる場合、SCIに自身の宛先識別子が含まれない場合であっても、SCIに含まれる割当情報に基づいて、パケットの受信を行う。
以上のように、UE100−1は、高優先パケットの発生にかかわらず、候補端末の宛先識別子及び関連付けられたリソースプールを予め候補端末に通知しておく。これにより、UE100−1が、制御情報に候補端末の宛先識別子を含めない場合であっても、UE100−3は、高優先パケットを取得することができる。
(第7実施形態の変更例3)
次に、第7実施形態の変更例3について、説明する。第7実施形態の変更例3では、データ(MACサブヘッダ)に高優先パケットの送信先の宛先識別子を含める。
パケットを送信するUE100−1は、候補端末を含む複数のUEがデータリソースをモニタするように、上述の第2実施形態のように、パケット(データ)に複数の宛先のデータが含まれることを示す宛先識別子(特別な宛先識別子)又は複数の宛先識別子を含むSCIを生成する。当該SCIを受信したUE100−2は、データ領域内の無線リソースをモニタする。
ここで、UE100−1は、高優先パケットが発生した場合に、高優先パケット(MAC PDU)のMACサブヘッダに、高優先パケットの送信先の宛先識別子を格納する。UE100−2は、受信したパケットに自身の宛先識別子が含まれない場合は、受信したパケットを破棄することができる。これにより、高優先パケットの送信先でないUE100は、受信したパケットをデコードすることを省略できる。また、UE100−2は、第2実施形態の「(H)データの受信」と同様の動作を実行してもよい。
(第7実施形態の変更例4)
次に、第7実施形態の変更例4について説明する。第7実施形態では、高優先パケットが発生するケースを説明した。本変更例では、互いに異なる複数のデータ(パケット)が同じタイミングで発生するケースを説明する。
・複数のデータの宛先が同一であるケース
UE100−1は、同じタイミングで同一の優先度を有する複数のデータが発生した場合、UE100−1は、複数のデータのそれぞれとLCIDとを対応付ける。対応付けられたLCIDを用いて、対応するデータ(パケット)を送信する。パケットを受信するUE100−2は、LCIDによりパケットを区別可能である。UE100−2は、LCIDに対応するパケット毎に処理することにより、複数のデータを適切に取得することができる。
なお、UE100−1は、1つの宛先識別子を含む1つのSCIを送信できる。UE100−1は、PHY層において、1MACPDUを4回繰り返し送信できる。なお、UE100−1は、複数のデータのうちいずれかのデータを優先的に送信してもよい。
・複数のデータの宛先が異なるケース
UE100−1は、同じタイミングで複数のデータが発生した場合、上述の第1実施形態又は第2実施形態のように、1つの制御領域(SCプール)内で複数のSCIを通知してもよいし、1つのSCIで複数の宛先を通知してもよい。
ここで、UE100−1は、宛先が異なる複数のデータを送信する場合、最初のデータ(第1データ)よりも後に送信されるデータ(第2データ)の送信が制限されてもよい。従って、UE100−1は、第2データが送信し難くなるように制限されてもよい。例えば、第2データ自体を送信できる確率(txProbability)、繰り返し送信(リピテーション)できる確率、PSCCH内の制御リソースの選択確率、UEが選択できるデータリソースの数の少なくともいずれかを低下することによって、UE100−1は、第2データが送信し難くなる。なお、同一のSC期間内において、複数のデータを送信するケースにおいて、UE100−1は、第2データの送信が制限される。UE100−1は、第1のSC期間で第1データを送信し、第2のSC期間で第2データを送信する場合には、第2データを制限なく送信できる。
また、複数の宛先にデータを送信する場合において、優先度に関係なく、UE100−1が使用できるリソースが制限されてもよい。例えば、制御リソースのリソースブロック使用量、送信制御情報数(SCIの数)、送信制御確率(txProbability)、データリソースのリソースブロック使用量、送信データ確率(txProbability)等が制限されることによって、UE100−1が使用できるリソースが制限されてもよい。これらのリソース制限は、eNB200からSIBにより通知されてもよいし、eNB200から個別に設定されていてもよいし、UE100−1に予め設定されていてもよい。
このような制限を設けることによって、直接通信用の無線リソースの消費を抑制できる。また、1つのデータを送信するUEと複数のデータを送信するUEとの間で無線リソースの使用量の不公平を抑制できる。すなわち、UEが自律的にリソースを選択する場合と比べて、送信UE間でのリソース使用の不公平を抑制できる。
また、UE100−1は、第2データの優先度が第1データの優先度と同じ又は高い場合には、第2データが制限なく送信してもよい。従って、UE100−1は、第2データを第1データと同じように送信できる。
これにより、UE100−1が高優先データを送信しつつも、優先度が低いデータと他のUEが送信する優先度が高いデータとが衝突することを避けることができる。
[第8実施形態]
次に、第8実施形態について説明する。第8実施形態では、直接通信用の複数のリソースプールが同一のキャリア内に設けられる。
(動作環境)
第8実施形態に係る動作環境について、図42及び45を用いて説明する。図45は、第8実施形態に係る動作環境を説明するための図である。
図45に示すように、UE100(UE100−1及びUE100−2)は、eNB200が管理するセル内に位置する。UE100は、eNB200とセルラ通信(LTE−Uu)を実行可能である。UE100は、RRCコネクティッド状態である。或いは、UE100は、RRCアイドル状態であってもよい。UE100は、eNB200と通信を行う場合に、RRCアイドル状態からRRCコネクティッド状態に移行してもよい。
UE100−1及びUE100−2は、直接通信を実行中の状態又は、直接通信の実行を開始する前の状態である。UE100−1及びUE100−2は、図42に示すリソースプールを用いて、直接通信を行うことができる。具体的には、UE100−1が直接通信によりデータ(パケット)をUE100−2に送信する。
(第8実施形態に係る動作)
第8実施形態に係る動作について、図46及び図47を用いて説明する。図46は、実施形態に係る動作を説明するためのシーケンス図である。図47は、実施形態に係る動作を説明するための図である。
eNB200は、セル内に位置するUE100−1及びUE100−2に直接通信用のリソースプールの設定を行う。eNB200は、本実施形態において、同一のキャリア内に複数のリソースプール(リソースプールA及びリソースプールB)を設ける(図47参照)。なお、リソースプールA及びリソースプールBが配置される周波数は異なる。リソースプールBのSC周期は、リソースプールAのSC周期よりも短い。
eNB200は、UE100−1及びUE100−2に設定したリソースプール内の無線リソースをUE100−1及びUE100−2に割り当てる。eNB200は、データリソースをUE100−1及びUE100−2に割り当てる場合には、データリソースプールをUE100−1及びUE100−2に設定しない。UE100−1及びUE100−2は、eNB200から無線リソースを割り当てられずに、設定されたリソースプールから無線リソースを自律的に選択してもよい。なお、UE100−1及びUE100−2は、セル外に位置する場合、予め設定されたリソースプールを用いて、直接通信を行う。
UE100−1及びUE100−2は、直接通信を実行中の状態又は、直接通信の実行を開始する前の状態である。UE100−1は、直接通信によりデータを送信している場合は、リソースプールA内の制御リソース及びデータリソースを用いて、データ(パケット)をUE100−2に送信している。
図46に示すように、ステップS1010において、eNB200は、直接通信に用いられるリソースプールと優先度との関連付けに関する第1優先度情報をUE100(UE100−1及びUE100−2)に送信する。UE100は、第1優先度情報を受信する。eNB200は、ブロードキャスト(例えば、SIB)又はユニキャスト(例えば、RRC再設定メッセージ)により第1優先度情報をUE100に送信してもよい。なお、セルのカバレッジ外に位置するUE100は、第1優先度情報が予め設定されていてもよい。
第1優先度情報は、直接通信用のリソースプールと優先度とが関連付けられている情報である。例えば、第1優先度情報では、リソースプールAと優先度0(例えば、Low priority)が関連付けられ、リソースプールBと優先度1(例えば、High priority)とが関連付けられている。
また、eNB200は、直接通信用のリソースプールのうちモニタが必須である必須リソースプールに関する情報をUE100に送信してもよい。eNB200は、第1優先度情報と共に必須リソースプールに関する情報をUE100に送信してもよい。例えば、必須リソースプールに関する情報は、各リソースプールと関連付けられたフラグ情報(true/false)である。例えば、「true」がモニタが必須であることを示す。「false」がモニタが必須でないことを示す。例えば、リソースプールAに「false」が関連付けられ、リソースプールBに「true」が関連付けられる。
UE100は、必須リソースプールに関する情報を受信した場合、必須リソースプールをモニタする。具体的には、UE100は、必須リソースプール内の制御領域内にSCIを受信するための受信試行を行う。UE100は、制御領域内にSCIが含まれる場合は、SCI内の無線リソースの割当情報(データリソース)に基づいて、データ領域をモニタし、データを受信する。UE100は、制御領域内にSCIが含まれない場合には、データ領域のモニタを行わない。
ステップS1020において、eNB200は、論理チャネルに関する識別情報(例えば、論理チャネルグループの識別子(LCG ID))と優先度とに関する第2優先度情報をUE100(UE100−1及びUE100−2)に送信する。UE100は、第2優先度情報を受信する。eNB200は、ブロードキャスト(例えば、SIB)又はユニキャスト(例えば、RRC再設定メッセージ)により第2優先度情報をUE100に送信してもよい。なお、セルのカバレッジ外に位置するUE100は、第2優先度情報が予め設定されていてもよい。
第2優先度情報は、論理チャネルに関する識別情報(例えば、論理チャネルグループの識別子(LCG ID))と優先度とが関連付けられている情報である。例えば、第2優先度情報では、LCG ID♯1と優先度0(例えば、Low priority)とが関連付けられ、LCG ID♯2と優先度1(例えば、High priority)とが関連付けられている。なお、論理チャネルに関する識別情報は、論理チャネルの識別子(LCID)であってもよい。従って、LCIDと優先度とが関連付けられていてもよい。
また、eNB200は、優先度に関する情報として、通常のLCG ID(又はLCID)よりも優先度が高いLCG ID(又はLCID)をUE100−1に通知してもよい。例えば、優先リストには、優先度が低いLCG ID(又はLCID)は記載されてなく、優先度が高いLCG ID(又はLCID)が記載されていてもよい。従って、UE100−1は、優先リストに記載されていないLCG ID(又はLCID)が通常の優先度を有すると判断してもよい。
なお、eNB200は、第1優先度情報と第2優先度情報とを同時にUE100に送信してもよい。
ステップS1030において、UE100−1内で、優先度が高いデータ(以下、高優先データ)が発生する。なお、高優先データは、高優先(High priority)を有するデータでなくてもよい。高優先データは、UE100−1が制御リソースプール内の制御リソースを用いて送信するデータ(例えば、Low priority)よりも優先度が高いデータ(Middle priority)であればよい。
UE100−1は、高優先データよりも優先度が低い通常データを送信するために用いられるリソースプールAではなく、リソースプールAよりも周期が短いリソースプールBを選択する。すなわち、UE100−1は、リソースプールAのSC期間よりも短い周期で繰り返し配置されるリソースプールBを選択する。UE100−1は、リソースプールのSC周期に基づいて、高優先データを送信するためのリソースプールを選択してもよい。
また、UE100−1は、第1優先度情報に基づいて、リソースプールBを高優先データを送信するためのリソースプールとして選択してもよい。UE100−1は、リソースプールAよりも高い優先度を有するリソースプールBを高優先データを送信するためのリソースプールとして選択してもよい。なお、UE100−1は、優先度が低い通常データを送信する場合は、優先度が高いリソースプールBを選択できない。リソースプールBは、優先度が高いデータを送信するための高優先データ専用のリソースプールである。
また、UE100−1は、必須リソースプールに関する情報に基づいて、リソースプールBを高優先データを送信するためのリソースプールとして選択してもよい。例えば、UE100−1は、リソースプールBと同じ優先度を有し、かつ、必須リソースプールはないリソースプールCが設定されていた場合、リソースプールCではなく、リソースプールBを選択してもよい。
UE100−1は、リソースプールB内で、高優先データが発生した後に選択可能な制御リソースを選択する。UE100−1は、最も早く高優先データを送信可能な制御リソース及びデータリソースを選択する。具体的には、図10において、UE100−1は、SC期間♯B2における制御リソースプール内の制御リソースを選択する。また、UE100−1は、SC期間♯B2におけるデータリソースプール内のデータリソースを選択する。
なお、高優先データのためのリソースプールB及び無線リソース(制御リソース及び/又はデータリソース)は、eNB200が選択してもよい。eNB200は、UE100−1と同様に、リソースプールB及び無線リソースを選択できる。eNB200は、選択したリソースプール及び無線リソースを通知するための制御情報(DCI)をUE100−1に送信する。
ステップS1040において、UE100−1は、高優先データを送信するためのデータリソースを通知するためのSCIをUE100−2に送信する。UE100−1は、リソースプールB内の選択された制御リソースを用いて、SCIを送信する。SCIは、リソースプールB内のデータリソースの割当情報を含む。
UE100−2は、優先度が高いリソースプールB(内の制御リソースプール)を常にモニタしている。UE100−2は、eNB200からの必須リソースプールに関する情報に基づいて、リソースプールBが必須リソースプールである場合に、リソースプールBを常にモニタしていてもよい。
制御リソースプールをモニタしているUE100−2は、リソースプールB内の制御リソースを用いてUE100−1からSCIを受信する。UE100−2は、受信したSCIに基づいて、データ(高優先データ)が送信されるデータリソースを把握する。
ステップS1050において、UE100−1は、SCIで通知したデータリソースを用いて高優先データをUE100−2に送信する。
ここで、UE100−1は、高優先データよりも優先度が低い通常データを直接通信により送信している場合、通常データよりも高優先データを優先的に送信する。UE100−1は、切りが良いところで通常データの送信を中断し、高優先データの送信を開始してもよい。例えば、UE100−1は、通常データに対応するに対応するパケットの再送(4回繰り返し送信)が完了していない場合、パケットの再送が完了した後に、高優先データの送信を開始してもよい。
或いは、UE100−1は、通常データの送信をすぐに中断し、高優先データの送信を開始してもよい。例えば、UE100−1は、パケットの再送よりも高優先データの送信を優先してもよい。従って、UE100−1は、通常データのパケットの再送が完了していない場合であっても、高優先データの送信を開始してもよい。この場合、UE100−1は、通常データの送信を中断した旨をUE100−2に通知してもよい。これにより、UE100−2は、途中まで受信した通常データを破棄せずに保持する。UE100−2は、通常データの送信を中断した旨をUE100−1から受信しない場合には、途中まで受信した通常データを破棄してもよい。UE100−1は、再送が完了していない場合には、高優先データの送信が完了した後に、再送を開始してもよい。UE100−1は、通常データの送信を中断した旨をUE100−2に通知していない場合、再送が完了していないパケットを新たなパケットとして送信してもよい。
UE100−1は、中断した通常データの送信を再開するタイミング(Resume Timing)及び/又は期間(Resume Period)をUE100−2に通知してもよい。Resume Timingは、通常データの送信を中断したSC期間内で、通常データの送信を再開する場合のPSCCH時間リソースを指定する情報である。Resume Periodは、通常データの送信を中断したSC期間より後に、通常データの送信を再開する場合の期間を指定する情報である。UE100−2は、Resume Timing及び/又はResume Periodに基づいて、通常データの受信を再開する。
なお、UE100−1は、eNB200からの指示に基づいて、高優先データを送信する前に通常データのパケットの再送を完了するか否かを判断してもよい。例えば、eNB200は、無線リソースの割当情報を含むDCIに中断フラグ情報(Interrupt flag)を含めてもよい。中断フラグ情報が「True」を示す場合、UE100−1は、パケットの再送を完了していなくても、高優先データを送信する。一方、中断フラグ情報が「False」を示す場合、UE100−1は、パケットの再送が完了した後に、高優先データを送信する。なお、DCIに、Resume Timing及び/又はResume Periodの情報が含まれていてもよい。
なお、UE100−1は、1つのキャリア内でマルチクラスタ送信が許可されている場合には、リソースプールA内のデータリソースを用いて未送信のパケットを送信しつつ、リソースプールB内のデータリソースを用いて高優先データを送信してもよい。
以上によれば、UE100−1は、リソースプールAよりもSC期間が短いリソースプールB内のデータリソースを用いて高優先データを送信する。このように、UE100−1は、高優先データが発生した場合、SC期間に応じたリソースプール内の無線リソースを用いて高優先データを送信する。従って、UE100−1は、高優先データが発生した場合、高優先データが発生したSC期間内で高優先データを送信可能である。これにより、UE100−1は、直接通信により適切にデータを送信可能である。
[第8実施形態の変更例]
次に、第8実施形態の変更例について、図48を用いて説明する。図48は、第8実施形態の変更例を説明するための図である。なお、第1実施形態と同様の部分は、説明を適宜省略する。
第8実施形態では、UE100−2は、優先度の高い又はモニタが必須であるリソースプールBを常にモニタしている。しかしながら、UE100−2のモニタ負荷が大きくなるという問題がある。そこで、以下の方法により、UE100−2は、常にモニタしなくてもよい。
図48に示すように、eNB200は、UE100−2がリソースプールBのうち(実際に)モニタするリソースプールを決定する。すなわち、eNB200は、モニタ頻度を決定する。eNB200は、ユニキャスト(例えば、RRC再設定メッセージ)によりモニタ頻度をUE個別に設定してもよい。eNB200は、ブロードキャスト(例えば、SIB)によりモニタ頻度を自局配下のUEに通知してもよい。或いは、UE100−2は、モニタ頻度が予め設定されていてもよい。UE100−2は、予め設定されたモニタ頻度をeNB200に通知してもよい。
モニタ頻度は、モニタする期間の周期により決定されてもよい。図48(A)では、UE100−2は、3SC期間毎にモニタを行う。eNB200は、モニタ周期を1/2/3/4/8/16のいずれかにより、関連する各UEに通知できる。
モニタ頻度は、高優先データが発生するタイミングが予測できないため、ランダムパターンにより決定されてもよい。eNB200は、ランダムパターンにより決定されたモニタ頻度をビットマップ又は疑似乱数により関連する各UEに通知できる。図48(B)では、UE100−2は、{0,1,1,0,0,1,0}のビットマップに基づいて、モニタを行う。また、UE100−2は、UE個別の識別子に基づく疑似乱数を用いて決定されたモニタ頻度で、モニタを行ってもよい。
UE100−1は、UE100−2がモニタするリソースプールに関するモニタ情報(すなわち、UE100−2のモニタ頻度)をeNB200から受信する。UE100−1は、モニタ情報に基づいて選択された制御リソース及びデータリソースを用いて、高優先データを送信する。
UE100−2がモニタするリソースプールの時間方向の間隔が、優先度が低いリソースプールAのSC期間よりも短くなるように、モニタ頻度が決定される。これにより、高優先データの送信遅延を低減させつつも、UE100−2のモニタ負担を軽減できる。
[第9実施形態]
次に、第9実施形態について、図49及び図50を用いて説明する。図49は、第9実施形態の動作を説明するためのシーケンス図である。図49は、第9実施形態の動作を説明するための図である。なお、第8実施形態と同様の部分は、説明を適宜省略する。
第8実施形態では、リソースプールA及びリソースプールBが、同一のキャリア内に設けられていた。第9実施形態では、リソースプールA及びリソースプールBが、異なるキャリアに設けられる(図50参照)。
図49に示すように、ステップS1110において、eNB200は、キャリアと優先度との関連付けに関する第3優先度情報をUE100(UE100−1及びUE100−2)に送信する。UE100は、第3優先度情報を受信する。eNB200は、ブロードキャスト(例えば、SIB18)又はユニキャスト(例えば、RRC再設定メッセージ)により第3優先度情報をUE100に送信してもよい。なお、セルのカバレッジ外に位置するUE100は、第3優先度情報が予め設定されていてもよい。また、UE100が、直接ディスカバリにより第3優先度情報を周囲のUE100に送信してもよい。
第3優先度情報は、キャリアと優先度とが関連付けられている情報である。例えば、第3優先度情報では、キャリアAと優先度0(例えば、Low priority)が関連付けられ、キャリアBと優先度1(例えば、High priority)とが関連付けられる。なお、1つのキャリアに複数の優先度が関連付けられていてもよい。例えば、キャリアAと優先度0が関連付けられ、キャリアBと優先度1,2,3とが関連付けられる。
第3優先度情報では、キャリアと論理チャネルグループの識別情報とが関連付けられていてもよい。ここで、論理チャネルグループの識別情報は、優先度と関連付けられている。eNB200は、論理チャネルグループの識別情報と優先度との関連付けをUE100に通知している。これにより、UE100は、キャリアと優先度とが直接的に関連付けられていなくても、キャリアの優先度を把握できる。
また、eNB200は、キャリアと直接通信用のリソースプールとの関連付けに関する第4優先度情報をUE100(UE100−1及びUE100−2)に送信する。UE100は、第4優先度情報を受信する。
第4優先度情報には、各キャリアに関連付けられた直接通信用のリソースプールの情報が含まれていてもよい。eNB200は、キャリアに対応する第4優先度情報を当該キャリア毎に送信してもよい。従って、eNB200は、SIB(例えば、SIB18)により、第1キャリアに関連付けられた第4優先度情報を第1キャリアで送信し、第2キャリアに関連付けられた第4優先度情報を第2キャリアで送信してもよい。すなわち、eNB200は、キャリア数に応じた第4優先度情報を含むSIBを送信してもよい。或いは、eNB200は、インデックスが付された複数の第4優先度情報を送信し、各キャリアとインデックスとの関連づけを示す情報を送信してもよい。UE100は、対応するインデックスの第4優先度情報を確認する。
なお、第8実施形態のように、同一のキャリアに複数のリソースプールが設けられる場合、キャリア及びリソースプールと優先度とが関連付けられていてもよい。例えば、キャリアA及びリソースプールAと優先度0とが関連付けられ、キャリアA及びリソースプールBと優先度2とが関連付けられ、キャリアB及びリソースプールCと優先度1とが関連付けられる。
ステップS1120からS1140は、ステップS1030からS1050に対応する。なお、UE100−1は、通常データの送信に用いられるキャリアよりも優先度が高いキャリアに設けられるリソースプールBを高優先データを送信するためのリソースプールとして選択できる。
なお、UE100−1は、同時送信可能なキャリア数を示す送信チェイン数(Tx Chain)をeNB200に通知してもよい。また、UE100−2は、同時受信可能なキャリア数を示す受信チェイン数(Rx Chain)をeNB200に通知してもよい。UE100−1及びUE100−2のそれぞれは、送信チェイン数に関する情報(例えば、「commSimultaneousTx」、「commSupportBands」、「commSupportedBandsPerBC」など)及び受信チェイン数に関する情報(例えば、「commSupportedBandsPerBC」、「commSupportBands」など)を含むUE能力情報(UE Capability)をeNB200に通知してもよい。
なお、「commSimultaneousTx」は、「commSupportedBandsPerBC」が示すバンド(すなわち、「commSupportBands」が示すバンドのうち、同時受信をサポートしているバンド)において、UEが同時送信を許可されているかを示す情報である。「commSupportBands」は、UEが直接通信をサポートしているバンド(周波数帯)を示す情報である。「commSupportedBandsPerBC」は、UEが直接通信及びセルラ通信(EUTRA)で同時受信をサポートしているバンド(周波数帯)を示す情報である。
eNB200は、UE100から通知された情報に基づいて、UE100−1の送信チェイン数及びUE100−2の受信チェイン数の少なくとも一方に基づいて、第3優先度情報(キャリアと優先度との関連付け)を決定できる。
eNB200は、例えば、UE100−2の受信チェイン数が2つである場合、セルラ通信(具体的には、DL(例えば、PDCCH受信))のための受信チェインと、高優先データ受信のための受信チェインとのために、高優先度のキャリアを1つ設定してもよい。或いは、eNB200は、高優先データが同時に発生する確率が低いと判断し、高優先キャリアを2つ設定してもよい。この場合、UE100−1は、いずれかの高優先キャリア内の直接通信用のリソースプールを用いて、高優先データを送信でき、UE100−2は、両方の高優先キャリアをモニタすることにより、UE100−1からの高優先データを受信できる。なお、eNB200−1は、以下を考慮して、第3優先度情報を決定してもよい。
第1に、キャリアと優先度とが1対1の対応関係にあるケースについて説明する。
「セルラ通信(DL)>直接通信(High Prioprity)>直接通信(Low Prioprity)」の条件がある場合、セルラ通信(DL)のための受信チェイン(High)と、直接通信(High Prioprity)のための受信チェイン(Middle)と、直接通信(Low Prioprity)のための受信チェイン(Low)と、の合計3つの受信チェインが、受信UEは必要である。受信UEが、直接通信(Low Prioprity)の受信を断念する場合は、2つの受信チェインが必要である。
「セルラ通信(DL)=直接通信(High Prioprity)>直接通信(Low Prioprity)」の条件がある場合には、上記と同様である。
「セルラ通信(DL)=直接通信(High Prioprity)=直接通信(Low Prioprity)」の条件がある場合には、受信UEが希望するキャリアを選択できるため、少なくとも1つ以上の受信チェインが必要である。
受信UEがセルのカバレッジ外に位置する場合には、直接通信(High Prioprity)のための受信チェインと、直接通信(Low Prioprity)のための受信チェインと、の合計2つの受信チェインが、受信UEは必要である。
第2に、1つのキャリアに複数の優先度が関連付けられているケースについて説明する。1つのキャリアに直接通信用の1以上のリソースプールが設けられるケースである。直接通信用のリソースプールが設けられたキャリアの数をNと仮定する。
「セルラ通信(DL)>直接通信」の条件がある場合、セルラ通信(DL)のための受信チェインと、直接通信用のリソースプールが設定された各キャリアのための受信チェインとが受信UEは必要である。すなわち、受信UEは、「1+N」の受信チェインが必要である。
「セルラ通信(DL)=直接通信」の条件がある場合、直接通信用のリソースプールが設定された各キャリアのための受信チェインが受信UEは少なくとも必要である。すなわち、受信UEは、N以上の受信チェインが必要である。
また、UE100−2は、キャリアに対応付けられた優先度及び受信チェイン数に基づいて、モニタを行ってもよい。例えば、UE100−2は、受信チェイン数が1つである場合、優先度が高いキャリアをモニタする。また、UE100−2は、キャリアAとキャリアBとが同じ優先度であり、キャリアCの優先度がキャリアA及びキャリアBよりも低い場合、キャリアA又はキャリアBの一方をモニタし、キャリアCのモニタは行わなくてもよい。
[第10実施形態]
次に、第10実施形態について、説明する。上述の各実施形態の少なくともいずれかと同様の内容は説明を省略する。
(動作環境)
第10実施形態に係る動作環境について、図42及び図51を用いて説明する。図51は、第10実施形態に係る動作環境を説明するための図である。
図51に示すように、UE100−1は、eNB200が管理するセル内に位置し、eNB200とセルラ通信(LTE−Uu)を実行可能である。UE100−1は、RRCコネクティッド状態である。或いは、UE100−1は、RRCアイドル状態である。UE100−1は、eNB200と通信を行う場合に、RRCアイドル状態からRRCコネクティッド状態に移行してもよい。
UE100−2は、eNB200が管理するセル外に位置する。UE100−2は、リモートUEであってもよい。UE100−1は、リモートUEをサーブするリレーUEであってもよい。
UE100−1及びUE100−2は、直接通信を実行中の状態又は、直接通信の実行を開始する前の状態である。UE100−1及びUE100−2は、図42に示すリソースプールを用いて、直接通信を行うことができる。
(第10実施形態に係る動作)
第10実施形態に係る動作について、図52及び図53を用いて説明する。図52は、実施形態に係る動作を説明するためのシーケンス図である。図53は、実施形態に係る動作を説明するための図である。
図52に示すように、ステップS1210において、eNB200は、論理チャネルに関する識別情報(例えば、論理チャネルグループの識別子(LCG ID))の優先度に関する情報をUE100−1に通知する。eNB200は、優先度とLCG IDとの関連付けを示す優先リストをUE100−1に通知してもよい。例えば、リストでは、優先度0(例えば、Low priority)とLCG ID♯1とが関連付けられ、優先度1(例えば、High priority)とLCG ID♯2とが関連付けられている。なお、論理チャネルに関する識別情報は、論理チャネルの識別子(LCID)であってもよい。従って、LCIDと優先度とが関連付けられていてもよい。
また、eNB200は、優先度に関する情報として、通常のLCG ID(又はLCID)よりも優先度が高いLCG ID(又はLCID)をUE100−1に通知してもよい。例えば、優先リストには、優先度が低いLCG ID(又はLCID)は記載されてなく、優先度が高いLCG ID(又はLCID)が記載されていてもよい。従って、UE100−1は、優先リストに記載されていないLCG ID(又はLCID)が通常の優先度を有すると判断してもよい。
eNB200は、優先度に関する情報(以下、優先リスト)を、ブロードキャスト(例えば、SIB)によりUE100−1に通知してもよいし、ユニキャスト(例えば、RRC再設定メッセージ)によりUE100−1に通知してもよい。
UE100−1は、受信した優先リストに基づいて、優先度とLCG IDとの関連づけを把握する。
eNB200は、UE100−1及びUE100−2が直接通信を行う前に、制御リソースプールを設定するための設定情報をUE100−1に送信する。これにより、eNB200は、UE100−1に制御リソースプールの設定を行う。UE100−1には、設定情報に基づいて、制御リソースプールが設定される。UE100−1は、設定された制御リソースプールを用いて、UE100−2と直接通信を行う。具体的には、UE100−1は、直接通信において、設定された制御リソースプール内の制御リソースを自律的に選択する。或いは、UE100−1は、設定された制御リソースプール内の制御リソースをeNB200から割り当てられてもよい。
また、eNB200は、データリソースプールを設定するための設定情報をUE100−1に送信する。これにより、eNB200は、UE100−1にデータリソースプールの設定を行う。UE100−1には、設定情報に基づいて、データリソースプールが設定される。UE100−1は、設定されたデータリソースプールを用いて、UE100−2と直接通信を行う。本実施形態では、UE100−1は、直接通信において、設定された制御リソースプールからデータリソースを自律的に選択する。UE100−1は、データリソースプールが設定されているため、後述するように優先度が高いデータが発生しない限り、eNB200からデータリソースが割り当てられない。
一方、UE100−2は、セルのカバレッジ外に位置するため、予め設定された制御及びデータリソースプールを用いて、UE100−1と直接通信を行う。UE100−2は、eNB200のセル内に位置していた時に、UE100−2(例えば、USIM(Universal Subscriber Identity Module))に制御及びデータリソースプールが予め設定されていない場合に、制御及びデータリソースプールの設定情報を受信し、当該設定情報に基づいて、制御及びデータリソースプールを予め設定していてもよい。UE100−2は、直接通信において、予め設定された制御及びデータリソースプール内の無線リソース(制御リソース及びデータリソース)を自律的に選択する。
ステップS1220において、UE100−1内で、優先度が高いデータ(以下、高優先データ)が発生する。UE100−1は、優先度の高いLCGに属する論理チャネル(又は対応するベアラ)上にデータが発生した場合に、高優先データが発生したと認識してもよい。UE100−1は、高優先データが発生した場合、近傍サービスにおけるバッファ状態報告(SL−BSR:Sidelink Buffer Status Report)を作成する。SL−BSRの内容については後述する(ステップS1240参照)。
なお、高優先データは、高優先(High priority)を有するデータでなくてもよい。高優先データは、UE100−1が制御リソースプール内の制御リソースを用いて送信するデータ(例えば、Low priority)よりも優先度が高いデータ(Middle priority)であればよい。
ステップS1230において、UE100−1は、宛先リストをeNB200に送信する。宛先リストは、直接通信の相手を示す宛先識別子(Destination ID)を含む。例えば、UE100−1は、宛先リストをSLUEInformationメッセージにより送信できる。
なお、UE100−1は、高優先データが発生する前に、宛先リストをeNB200に送信していてもよい。例えば、UE100−1は、宛先リストに変更がある場合に、高優先データが発生する前に、宛先リストをeNB200に送信していてもよい。また、UE100−1は、eNB200が直接通信の相手を知っている場合には、ステップS1230を省略してもよい。
ステップS1240において、UE100−1は、近傍サービスにおけるバッファ状態報告(SL−BSR)を、高優先データが発生したことを示す情報として、eNB200に通知する。SL−BSRは、直接通信用のバッファ状態報告である。SL−BSRは、高優先データのバッファ量を示す情報を含む。UE100−1は、優先度を考慮して、SL−BSRをeNB200に送信する。
例えば、UE100−1は、高優先データが発生した場合に、SL−BSRを最優先にeNB200に送信してもよい。UE100−1は、高優先データに関するSL−BSRをセルラ通信におけるバッファ状態報告(Cellular BSR(Buffer Status Report))よりも優先的に送信してもよい。従って、UE100−1は、高優先データのバッファ量(データ量)を含むSL−BSRを、セルラ通信用のBSR及び高優先データではなく直接通信により送信される通常データのバッファ量(データ量)を含むSL−BSRよりも優先的にeNB200に送信してもよい。また、UE100−1は、高優先データが公衆安全のためのデータである場合には、最優先にeNB200に送信してもよい。
UE100−1は、宛先識別子のインデックスと、LCG IDと、LCG IDとに対応付けられたバッファ量とをSL−BSRに含める。ここで、UE100−1は、eNB200から受信した優先リストに基づいて、SL−BSRに含めるLCG IDを決定する。具体的には、UE100−1は、高優先データの優先度に対応する優先度を有するLCG IDをSL−BSRに含めるLCG IDとして決定する。また、UE100−1は、決定されたLCG IDに対応するバッファ量として、高優先データのデータ量をSL−BSRに含める。
例えば、UE100−1は、優先度1と関連付けられたLCG ID♯1ではなく、優先度2と関連付けられたLCG ID♯2をSL−BSRに含めるLCG IDとして決定する。
一方、eNB200は、SL−BSRをUE100−1から受信する。eNB200は、宛先リスト及びSL−BSRに基づいて、高優先データのための無線リソースを割り当てる。具体的には、eNB200は、宛先リストに含まれる宛先のうち、SL−BSRに含まれる宛先識別子のインデックスに対応する宛先(UE100−2)に高優先データをUE100−1が送信するために、無線リソースを割り当てる。
eNB200は、SL−BSRに含まれるLCG IDに基づいて、UE100−1から受信したSL−BSRが、高優先データの発生を示す情報であるか否かを判断する。具体的には、eNB200は、SL−BSRが、高優先データの優先度に対応する優先度を有するLCG IDを含むか否かを判断する。eNB200は、優先度が高いLCG ID(LCG ID♯2)を含む場合、SL−BSRが高優先データの発生を示す情報である(すなわち、UE100−1において高優先データが発生した)と判断する。一方、eNB200は、優先度が低いLCG ID(LCG ID♯1)を含む場合、SL−BSRが高優先データの発生を示す情報でない(すなわち、UE100−1において高優先データが発生していない)と判断する。
なお、eNB200は、UE100−1が自律的にSCI用及びデータ用の無線リソースを選択しているにもかかわらず、UE100−1からSL−BSRを受信した場合に、SL−BSRが高優先データの発生を示す情報であると判断してもよい。
eNB200は、UE100−1から高優先データの発生を示す情報(SL−BSR)を受信した場合に、高優先データのための無線リソースを割り当てる。具体的には、eNB200は、高優先データが発生した後に配置される制御リソースプールよりも時間的に前に位置する無線リソースを、高優先データのための無線リソースとしてUE100−1に割り当てる。例えば、eNB200は、UE100−1に設定したデータリソースプールの外に位置し、かつ、前記高優先データが発生した後にUE100−1が選択可能な無線リソースよりも時間的に前に位置する無線リソースを、高優先データのための無線リソースとしてUE100−1に割り当てる。図53に示すように、本実施形態では、eNB200は、高優先データのための無線リソースとして、SCI用の制御リソースとデータ用のデータリソースを割り当てる。
eNB200は、周波数方向において、直接通信用の無線リソースプール(制御リソースプール及びデータリソースプール)と異なる周波数を有する無線リソースをUE100−1に割り当てる。eNB200は、セルラ通信用の無線リソースをUE100に割り当ててもよい。eNB200は、セルラ通信用の無線リソースのスケジューリングに基づいて、セルラ通信に干渉を与えない無線リソース(セルラ通信用の無線リソースのうちセルラUEに割り当てていない無線リソース)をUE100に割り当てることができる。なお、eNB200は、他のUEが実行する直接通信に干渉を与えないために、データリソースプール内に位置しない無線リソースをUE100−1に割り当てる。
また、eNB200は、時間方向において、高優先データが発生した後にUE100−1が選択可能な無線リソース(図53におけるPSSCH♯2内のデータリソース)よりも前に位置する無線リソースをUE100−1に割り当てる。具体的には、eNB200は、SC期間♯2よりも前のSC期間♯1(PSSCH♯1の期間)の無線リソースをUE100−1に割り当てる。これにより、UE100−1は、eNB200から割り当てられた無線リソースを用いて、SC期間♯2よりも前に高優先データをUE100−2に送信できる。
また、eNB200は、UE100−1にデータリソースプール内に位置しない無線リソースを割り当てる場合、サイドリンク用の無線リソースと同様の配置で無線リソースを割り当ててもよい。具体的には、eNB200は、時間方向に2リソースブロック(RB)であるPSCCH用の制御リソースを割り当ててもよい。また、eNB200は、データが時間方向に4回繰り返し送信されるように、PSSCH用のデータリソースを割り当ててもよい。
このように、UE100−1は、データリソースプール内でデータリソースを自律的に選択しているにもかかわらず、高優先データが発生した場合には、高優先データが発生したことを示す情報(SL−BSR)をeNB200に送信する。
ステップS1250において、eNB200は、高優先データのために割り当てた無線リソースの割当情報をUE100−2に通知する。UE100−1は、無線リソースの割当情報を受信する。これにより、UE100−1は、高優先データのための無線リソースが割り当てられる。
eNB200は、DCIに基づいて、無線リソースの割当情報をUE100−1に通知できる。eNB200は、高優先データのために割り当てた無線リースであることを示すフラグ情報(例えば、緊急フラグ)と共に無線リソースの割当情報を、上りリンク制御情報を割り当てるためのDCI(DCIフォーマット0)により、UE100−1に通知してもよい。UE100−1は、フラグ情報に基づいて、受信した無線リソースの割当情報が高優先データを送信するための無線リソースの割当情報であると把握できる。
ステップS1260において、UE100−1は、高優先データを受信するための動作(受信動作)のトリガとなる受信要求情報をUE100−2に通知する。UE100−1は、eNB200から割当情報を受信した後に、受信要求情報をUE100−2に通知できる。例えば、UE100−1は、割当情報を受信してから所定時間後にUE100−2に通知する。所定時間は、タイミングオフセット情報(Timing offset)として無線リソースの割当情報と共にeNB200からUE100−1に通知されてもよい。所定時間は、予め規定されたタイミング(固定タイミング)であってもよい。例えば、eNB200は、UE100−1が受信要求情報をUE100−2に通知可能なタイミングを把握している場合、当該タイミングから所定時間(例えば、4サブフレーム)前に割当情報を通知してもよい。eNB200は、無線リソースの割当情報を受信した後に受信要求情報を通知するための複数の無線リソースをUE100−1に通知してもよい。UE100−1は、複数の無線リソースの少なくともいずれかを用いて、受信要求情報をUE100−2に通知できる。なお、UE100−1は、無線リソースの割当情報を受信する前に、受信要求情報をUE100−2に通知してもよい。
UE100−2は、例えば、下記に示すように、システム及び同期に関する情報を運搬する物理サイドリンクブロードキャストチャネル(PSBCH:Physical Sidelink Broadcast CHannel)、近傍サービスにおける同期信号(Synchronization Signal)、及び、近傍サービスにおけるディスカバリ信号、の少なくともいずれかに基づいて、受信要求情報をUE100−2に通知できる。
UE100−1は、例えば、受信要求情報を示すフラグ情報をPBSCHに含めてもよい。例えば、UE100−2は、PBSCHに含まれるフラグ情報(1ビット)に基づいて、受信動作を行う。UE100−2は、例えば、フラグ情報が「0」を示す場合、フラグ情報を受信要求情報とみなし、受信動作を行う。一方、UE100−2は、フラグ情報が「1」を示す場合、受信動作を行わない。
UE100−2は、通常の同期信号に含まれる識別情報(SLSS ID)とは別の緊急用の識別情報(SLSS ID)を同期信号に含めてもよい。例えば、通常の同期信号の識別情報(0−335)に加えて、緊急用の識別情報(336−511)を設ける。UE100−1は、緊急用の識別情報を含む同期信号を送信する。UE100−2は、緊急用の識別情報を含む同期信号を受信した場合に、受信動作を行う。
UE100−1は、同期信号の送信時間に関する2つのオフセットのうち、eNB200からの指示によりセル内で用いられるオフセットと異なるオフセットを用いて、同期信号を送信してもよい。UE100−2は、これまで受信していた同期信号に用いられていたオフセットと異なるオフセットが用いられた同期信号を受信した場合に、受信動作を行う。或いは、UE100−2は、eNB200から指示されているオフセットと異なるオフセットが用いられた同期信号を受信した場合に、受信動作を行う。
UE100−1は、高優先データが発生したSC期間内で、ディスカバリ信号を送信できる場合は、受信要求情報を含むディスカバリ信号を送信してもよい。例えば、ディスカバリ信号の送信期間の周期がSC期間(周期)よりも短い場合、UE100−1は、ディスカバリ信号を送信できる。また、ディスカバリ信号の送信期間が、データリソースの期間と時間方向において重複する場合、UE100−1は、ディスカバリ信号を送信できる。例えば、「(Discovery offset)=(Communication offset)+(Communication Period/2)」かつ「(Discovery Period)=(Communication Period)」を満たす場合、UE100−1は、ディスカバリ信号を送信できる。なお、Discovery offsetは、ディスカバリ信号の送信期間の基準値からのオフセット値を示す。Communication offsetは、SC期間の基準値からのオフセット値を示す。Communication Periodは、SC期間を示す。
ステップS1270において、UE100−2は、受信要求情報の受信に応じて、高優先データを受信するための受信動作を開始する。UE100−2は、所定の周波数帯(キャリア)の全てをPSCCH領域とみなして、受信動作(モニタ)を行う。所定の周波数帯は、予め設定された固定値であってもよい。或いは、受信要求情報に所定の周波数帯を示す情報が含まれていてもよい。UE100−2は、eNB200のセル内に位置する場合に、ブロードキャスト(例えば、SIB)又はユニキャスト(例えば、RRC再設定メッセージ)によりeNB200から所定の周波数帯を示す情報を受信していてもよい。
UE100−2は、受信要求情報を受信してから所定時間経過するまで、受信動作を行ってもよい。UE100−2は、受信要求情報を受信してから受信動作の停止を要求する停止情報をUE100−1から受信するまで、受信動作を行ってもよい。或いは、UE100−2は、指定された個数の情報(パケット)を受信するまで、受信動作を行ってもよい。UE100−2は、UE100−1からSCI及び/又はデータを受信するまで、受信動作を行ってもよい。UE100−2は、受信動作に関する情報(いずれの受信動作を実行するかの情報など)をeNB200は、ブロードキャスト(例えば、SIB)又はユニキャスト(例えば、RRC再設定メッセージ)によりeNB200から受信してもよい。或いは、受信要求情報に受信動作に関する情報が含まれていてもよい。或いは、UE100−2は、予め設定された情報(固定)に基づいて、受信動作を実行してもよい。
ステップS1280において、UE100−1は、eNB200からの無線リソースの割当情報に基づいて、高優先データを送信するためのデータリソースを通知するためのSCIを送信する。なお、本実施形態において、eNB200からの無線リソースの割当情報は、高優先データを送信するためのデータリソースだけでなく、SCIを送信するための制御リソースを含む。
UE100−2は、受信したSCIに基づいて、高優先データの送信に用いられるデータリソースを把握する。UE100−2は、SCI及び/又はデータを受信した場合、受信動作を終了する。
ステップS1290において、UE100−1は、eNB200からの無線リソースの割当情報に基づいて、高優先データを送信する。UE100−2は、SCIに含まれるデータリソースに基づいて、高優先データを受信する。
ここで、UE100−1は、高優先データよりも優先度が低い通常データを送信している場合、通常データよりも高優先データを優先的に送信する。UE100−1は、切りが良いところで通常データの送信を中断し、高優先データの送信を開始してもよい。例えば、UE100−1は、通常データに対応するに対応するパケットの再送(4回繰り返し送信)が完了していない場合、パケットの再送が完了してから、高優先データの送信を開始してもよい。
或いは、UE100−1は、通常データの送信をすぐに中断し、高優先データの送信を開始してもよい。例えば、UE100−1は、通常データのパケットの再送が完了していない場合であっても、高優先データの送信を開始してもよい。この場合、UE100−1は、通常データの送信を中断した旨をUE100−2に通知してもよい。これにより、UE100−2は、途中まで受信した通常データを破棄せずに保持する。UE100−2は、通常データの送信を中断した旨をUE100−1から受信しない場合には、途中まで受信した通常データを破棄してもよい。UE100−1は、再送が完了していない場合には、高優先データの送信が完了した後に、再送を開始してもよい。UE100−1は、通常データの送信を中断した旨をUE100−2に通知していない場合、再送が完了していないパケットを新たなパケットとして送信してもよい。
UE100−1は、中断した通常データの送信を再開するタイミング(Resume Timing)及び/又は期間(Resume Period)をUE100−2に通知してもよい。Resume Timingは、通常データの送信を中断したSC期間内で、通常データの送信を再開する場合のPSCCH時間リソースを指定する情報である。Resume Periodは、通常データの送信を中断したSC期間より後に、通常データの送信を再開する場合の期間を指定する情報である。UE100−2は、Resume Timing及び/又はResume Periodに基づいて、通常データの受信を再開する。
なお、UE100−1は、eNB200からの指示に基づいて、高優先データを送信する前に通常データのパケットの再送を完了するか否かを判断してもよい。例えば、eNB200は、無線リソースの割当情報を含むDCIに中断フラグ情報(Interrupt flag)を含めてもよい。中断フラグ情報が「True」を示す場合、UE100−1は、パケットの再送を完了しなくても、高優先データを送信する。一方、中断フラグ情報が「False」を示す場合、UE100−1は、パケットの再送が完了した後に、高優先データを送信する。なお、DCIに、Resume Timing及び/又はResume Periodの情報が含まれていてもよい。
なお、UE100−1は、1つのキャリア内でマルチクラスタ送信が許可されている場合には、データリソースプール内のデータリソースを用いて未送信のパケットを送信しつつ、高優先データを送信してもよい。
以上によれば、UE100−1は、高優先データが発生した場合、高優先データが発生したSC期間内で高優先データを送信可能である。これにより、UE100−1は、直接通信により適切にデータを送信可能である。また、eNB200が、直接通信用の無線リソースプール内に位置しない無線リソースを割り当てるため、セルラ通信及び直接通信に干渉を与えることを抑制できる。
[その他の実施形態]
上述において、UE100−1がリレーUEであり、UE100−2〜100−4がリモートUEであるケースを説明したが、これに限られない。リレーUEでないUE100−1が、複数のUE100のそれぞれにデータを送信するケース(例えば、図7参照)に、上述の各実施形態の内容が適用されてもよい。
上述した第1実施形態の「(A2)第2の方法」において、上述の第3実施形態で説明したように、SLグラント(DCI)の通知タイミングによってインデックスが指定されてもよい。このように、上述した第1から第3実施形態の各動作は、適宜組み合わせて実行可能である。
上述において、複数のSCIの割り当てを時間方向で衝突しないように割り当てを選択している形態を説明した。以下において、複数のSCIを周波数方向で連続的な無線リソース(PRB:物理リソースブロック)で送信する場合について、記述する。
複数のSCIを周波数方向に連続的なPRBで送信する場合、受信UEがいくつのSCIが連続PRBで送信されているかを知る必要がある。なお、現状では、1PRBで割り当てが行われる前提下で、受信UEは受信処理を行う。
第1の方法としては、受信UE側が複数のパターンを想定し、想定されるパターン数の受信処理を行う方法がある。受信UEは、想定されるパターン数の受信処理を行うことで、周波数方向に連続する複数のSCIを受信することが出来る。
パターン数によっては、処理量が膨大になる可能性があるため、パターン数を極力減らすことが好ましい。パターン数を減らす方法としては、SCIの周波数方向連続PRB割り当て数を限定し、及び/又は、割り当て領域を限定する方法がある。例えば、SCI連続割り当て数を1、2、3に限定し、割り当て領域を図54のように限定する。図54に示すように、SCI連続割当数が大きいほど、割り当て領域が小さくなる。
第2の方法としては、SCIを送信するためのリソースプールに、周波数方向に連続して割り当てられるPRBの数(以下、連続PBR数)を紐付けることによって、連続PBR数を固定する方法がある。送信UEは、リソースプールに紐付けられた固定数(連続PBR数)を満たすように、周波数方向に連続するPRBを用いて、複数のSCIを送る。受信UEは、リソースプールに紐付けられた固定数(連続PBR数)の数に対応する複数のSCIが、周波数方向に連続するPBRを用いて送られてくることを想定して、受信処理を行う。
ここで、リソースプールに紐付けられた固定数と、送りたいSCI数が違った場合、送信UEが、送りたいSCIの数と固定数とを合わせるために、無駄な情報を入れなければいけない可能性がある。
このような場合、送信UEは、他のSC−Periodを指定した新たなSCIを送る方法が考えられる。図55に示すように、他のSC−Period又は他のリソースプールを指定することで、効率的なリソース利用が可能になる。
図56には、他のSC−Periodを指定するSCI送信フォーマットを記述する。「periodIndicatorField」がSC−Periodを指定するパラメータである。このSCIが、送られているSC−Periodからの差分である。
図57には、新たなリソースプールコンフィグパラメータを記述する。numMulpleSCIsが周波数方向連続PRBで送信するSCI数である。
第3の方法としては、OFDM信号を用いて送信を行う方法がある。Single Carrier送信にあった制限はなくなるため、周波数方向連続及び不連続PRBで送信が可能になる。
第4の方法としては、複数クラスタ送信を行う方法がある。Single Carrier送信にあった制限はなくなり、周波数方向連続及び不連続PRBで送信が可能になる。なお、複数クラスタ送信とは、周波数方向に連続したPBRの割り当てを1クラスタとし、そのクラスタを同タイミングで複数送信する方法である。
上記の第1から第4の方法は、複数を組み合わせて実施されてもよい。
複数のSCIを周波数方向で連続的なPRBで送信できる場合、図58に示すように、送信UEは、複数の宛先(Destination1〜4)のそれぞれにデータを送信するための複数の無線リソースが周波数方向に連続的にするように、データ送信用の複数の無線リソースを選択できる。図59に示すように、周波数方向に連続的なPRBでデータを送信する場合、送信されるデータは、周波数方向に連続的なPRBで送られる複数のSCIから選択される。受信UEは、受信した複数のSCIから周波数方向に連続的なPRBに割り当てられるデータ領域の情報を取得し、受信処理を行う。受信UEは、受信処理を行ったデータにおいて、自身のDestination ID宛てのデータ以外のデータを破棄する。
上述した第7実施形態の変更例1,2では、UE100−1が候補端末の宛先識別子を候補端末に予め通知するケースを説明したが、これに限られない。例えば、UE100−3は、自身が候補端末であると認識している場合には、SCIに自身の宛先識別子が含まれない場合であっても、SCIに含まれる割当情報に基づいて、パケットを受信してもよい。なお、UE100−3は、例えば、公衆安全のためのUEである場合に、自身が候補端末であると認識する。また、UE100−3は、(アプリケーションレベルで認識可能な)重要なUEである場合、UE100−1から所定時間パケットを受信していない場合、及び、UE100−1から所定時間内にパケットを受信している場合の少なくともいずれかの場合に、自身が候補端末であると認識してもよい。UE100−3は、最後にパケットを受信してから所定時間測定するためのタイマを保持していてもよい。
上述において、UE100−1内で高優先データが発生していたが、これに限られない。ネットワーク側で高優先データが発生した場合に、上述の動作が実行されてもよい。例えば、リモートUEであるUE100−2へ送信すべき高優先データがネットワーク側で発生したケースにおいて、上述の動作が実行されてもよい。
上述した第9実施形態では、セルラ通信と直接通信との間に優先関係があるケースを説明したが、これに限られない。例えば、セルラ通信と直接通信と直接ディスカバリとの間に優先関係があるケースにおいても、UE100及びeNB200は、上述と同様の動作を実行してもよい。
例えば、直接ディスカバリ用のリソースプールが設定されたキャリア(直接ディスカバリ用キャリア)だけでなく、直接ディスカバリ用のリソースプールが設定されたキャリア(直接通信用キャリア)に優先度が関連付けられている場合、UE100−2は、キャリアに対応付けられた優先度(及び自身の受信チェイン数)に基づいて、モニタを行ってもよい。
また、eNB200は、直接ディスカバリ用キャリアも考慮して、第3優先度情報(キャリアと優先度との関連付け)を決定してもよい。例えば、eNB200は、「セルラ通信(DL)>直接通信>直接ディスカバリ」の条件がある場合に、直接ディスカバリ用キャリアの優先度が、直接通信用のキャリアの優先度を超えないように、各キャリアに優先度を付けたり、第3優先度情報を決定したり、UE100に設定するキャリアを決定してもよい。
なお、UE100及びeNB200は、例えば、以下の条件のいずれかが規定されている場合にも、キャリア(及び/又はリソースプール)の優先度を考慮して、上述と同様の動作を実行してもよい。
・「直接通信=直接ディスカバリ」
・「直接通信(High Prioprity)>直接通信(Low Prioprity)>直接ディスカバリ」
・「直接通信(High Prioprity)>直接通信(Low Prioprity)=直接ディスカバリ」
・「直接通信>直接ディスカバリ(High Prioprity)>直接ディスカバリ(Low Prioprity)」
・「直接通信=直接ディスカバリ(High Prioprity)>直接ディスカバリ(Low Prioprity)」
・「直接通信(High Prioprity)>直接通信(Low Prioprity)>直接ディスカバリ(High Prioprity)>直接ディスカバリ(Low Prioprity)」
・「直接通信(High Prioprity)>直接通信(Low Prioprity)=直接ディスカバリ(High Prioprity)>直接ディスカバリ(Low Prioprity)」
・「直接通信(High Prioprity)>直接ディスカバリ(High Prioprity)>直接通信(Low Prioprity)>直接ディスカバリ(Low Prioprity)」
上述において、UE100−1がセルのカバレッジ内に位置し、UE100−2がセルのカバレッジ外に位置するケース(いわゆる、部分的カバレッジ(Partial Coverage))を想定していたが、これに限られない。UE100−1及びUE100−2の両方がセルのカバレッジ内に位置するケースにおいて、上述の動作が実行されてもよい。
上述において、通常の優先度のデータを送信するために、UE100−1が、設定されたリソースプールを用いて自律的に制御リソース及びデータリソースを選択していたが、eNB200が、直接通信用のリソースプールから、UE100−1に制御リソース及びデータリソースを割り当ててもよい。eNB200は、高優先データが発生した場合に、例えば、次の制御リソースプールよりも時間的に前に位置し、かつ、直接通信用のリソースプールの外に位置する無線リソースをUE100−1に割り当てることができる。なお、eNB200が、制御リソース(及びデータリソース)を割り当てる場合であっても、制御リソースプールが時間方向に間隔をおいて配置されている場合には、高優先データの遅延が発生する可能性がある。従って、eNB200が、高優先データが発生した後に配置される制御リソースプールよりも時間的に前に位置する無線リソースをUE100−1に割り当てることは有効である。
また、eNB200は、直接通信用のデータリソースプール内に位置し、かつ、次の制御リソースプールよりも時間的に前に位置する無線リソースを制御情報用及びデータ通信用の無線リソースとしてUE100に割り当ててもよい。例えば、eNB200は、当該データリソースプールを用いて直接通信を行っているUE数が少ない場合には、干渉が発生する可能性が低いため、直接通信用のデータリソースプール内に位置する無線リソースを高優先データのための無線リソースとしてUE100に割り当ててもよい。
上述において、UE100−1内で高優先データが発生していたが、これに限られない。ネットワーク側で高優先データが発生した場合に、上述の動作が実行されてもよい。例えば、リモートUEであるUE100−2へ送信すべき高優先データがネットワーク側で発生したケースにおいて、上述の動作が実行されてもよい。この場合、eNB200は、UE100−1から高優先データの発生を示す情報を受信せずに、UE100−1に対して、高優先データのための無線リソースの割当情報を送信する。
上述において、UE100−1は、高優先データの発生を示す情報として、SL−BSRをeNB200に送信していたが、これに限られない。UE100−1は、高優先データのための無線リソースの割り当て要求を(例えば、SLUEInformationメッセージ)eNB200に送信してもよい。eNB200は、無線リソースの割り当て要求の受信に応じて、無線リソースの割当情報をUE100−1に送信してもよい。
上述において、UE100−1は、高優先データの送信に用いられるデータリソースの位置を通知するためのSCIを送信していたが、これに限られない。UE100−1は、SCIを送信せずに、高優先データを送信してもよい。UE100−1は、高優先データのためのSCIに対応する情報を受信要求情報に含めてもよい。或いは、UE100−1は、eNB200のセル内に位置する場合に、ブロードキャスト(例えば、SIB)又はユニキャスト(例えば、RRC再設定メッセージ)により高優先データのためのSCIに対応する情報を受信してもよい。UE100−2は、受信要求情報を受信した場合、SCIに対応する情報に基づいて、高優先データを受信するための動作を実行できる。また、UE100−2は、予め設定された情報(固定)に基づいて、受信動作を実行してもよい。或いは、UE100−2は、受信要求情報を受信した後、高優先データが送信され得る全ての無線リソース(データリソースプールに位置しない無線リソースを含む)をモニタしてもよい。UE100−2は、受信要求情報を受信してから所定時間経過するまで、モニタを行ってもよい。UE100−2は、受信要求情報を受信してから受信動作の停止を要求する停止情報をUE100−1から受信するまで、モニタを行ってもよい。或いは、UE100−2は、指定された個数の情報(パケット)を受信するまで、モニタを行ってもよい。
上述した各実施形態では、移動通信システムの一例としてLTEシステムを説明したが、LTEシステムに限定されるものではなく、LTEシステム以外のシステムに本発明を適用してもよい。
[付記]
この付記では、UE−to−ネットワークリレーのためのProSe直接通信へのエンハンスメントを検討する。
(1)UE−to−ネットワークリレーのレイテンシ要件
UE−to−ネットワークリレーのユースケースの一つは、グループ通信サービスである。グループ通信サービス実現要因(GCSE:Group Communication Service Enabler)は、以下に示すパフォーマンス要件を有する。UE−to−ネットワークリレー動作は、GCSEレイテンシ要件を満たすことが要求されるべきである。
・UEが係属中のグループ通信へ参加するために要求したときから、グループ通信を受信する時間までの時間は、300ms以下であるべきである。
・グループ通信のためのメデイアトランスポートに関する端末相互間遅延(end to end delay)は、150ms以下であるべきである。
GCSEシステムは、並行して複数の異なるグループの通信をサポートすべきである。基本的に、1つのUEは、同時に1以上の異なるグループ通信セッションをサポートできなければならない。全てのグループは、GCSEレイテンシ要件を満たすべきである。
見解1:UE−to−ネットワークリレーレイテンシは、GCSEレイテンシ要件を満たすべきである。
(2)UE−to−ネットワークリレーのレイテンシ問題
UE−to−ネットワークリレーを用いたときの端末相互間遅延が分析された。以下の表は、メディアデリバリーのためのユニキャストベアラを用いたときのメディアトランスポートに関する端末相互間遅延である(表1)。ピリオド1及び5は、D2Dリンクレイテンシの評価結果である。UE−to−ネットワークリンクレイテンシは、最小一方向伝送を想定する。
Figure 0006416434
現在のRel−12仕様は、1つのSC期間内で1つのSCI送信に制限されている。モード1では、サイドリンクグラントが受信されたサブフレームの少なくとも4サブフレーム後にスタートする最初に利用可能なSC期間の開始するサブフレームで生じ、設定(コンフィグ)されるべきサイドリンクグラントである受信したサイドリンクグラント(すなわち、DCIフォーマット5)は、同じSC期間に生じて前に設定されたサイドリンクグラントを書き換える。モード2では、サイドリンクグラントは、上位レイヤにより設定(コンフィグ)されたリソースプールから選択される。
リレーUEは、複数のグループへ中継するためのトラフィックを有する場合、SC期間×(グループの数−1)の間、データ送信が遅延する(図60参照)。その結果、4より多いグループがリレーUEの制御下である場合、いくつかのグループは、GCSEレイテンシ要件を満たすことができない(56ms×3=168ms>150ms)。
提案1:Rel−13は、1つのSC期間内で複数のSCI送信をサポートすべきである。
(3)UE−to−ネットワークリレーに関するD2D通信へのエンハンスメント
考慮可能である複数のSCIに関して、以下の3つのオプションが利用可能である。
・オプション1:SC期間内で異なる送信先グループそれぞれへの複数のSCI(図61)
・オプション2:SC期間内で異なる送信先グループそれぞれへのデータリソースを示す1つのSCI(図62)
・オプション3:複数の送信先グループのための複数のTXリソースプール(図63)
これらのオプションに関して、モード1とモード2の両方を考察する。
(3.1)モード1の考察
(3.1.1)オプション1
eNBは、DCIフォーマット5で1つのSCI TXリソースを示す。オプション1が適用される場合、複数のPSCCH及びPSSCHリソースを示すためのエンハンスメントが必要である。
オプション1は、現在の仕様内の同じSCIフォーマット0を用いることができるので、Rel−12 D2D UEへの影響なし。
(3.1.2)オプション2
eNBは、DCIフォーマット5で1つのSCI TXリソースを示す。オプション2が適用される場合、複数のPSCCH及びPSSCHリソースを示すためのエンハンスメントが必要である。SCIフォーマット0は、1つのL1−送信先ID(L1−Destination ID)を示す。オプション2が適用される場合、複数のL1−送信先IDを示すためのエンハンスメントが必要である。
MAC PDU/LCIDが、複数の送信先を示す場合、現在の仕様でL1−送信先IDをフィルタするために、多重化されたグループは同じL1−送信先IDのみ可能である。
オプション2は、新たなSCIフォーマット/MAC PDU/LCIDが必要なので、Rel−12 D2D UEに関して下位互換性なし。
(3.1.3)オプション3
eNBは、DCIフォーマット5で1つのSCI TXリソースを示す。オプション3が適用される場合、各TXリソースプールにおいて複数のPSCCH及びPSSCHリソースを示すためのエンハンスメントが必要である。
UEが新たな送信先を追加した場合、eNBは、新たなTXリソースプールを設定すべきである。
複数のTXリソースプールをモニタすることがUEに要求されるので、受信UE消費電力が増加する。
オプション3は、オプション1及びオプション2の両方と比較して、遅延の増加の可能性がある。
オプション3は、現在の仕様内の同じSCIフォーマット0を用いることができるので、Rel−12 D2D UEへの影響なし。
(3.2)モード2の考察
(3.2.1)オプション1
UEは、上位レイヤにより設定されたリソースプールからSCI TXリソースをランダムに選択する。ランダム関数は、許可された選択のそれぞれが等しい確立で選ばれ得るようなものであるべきである。オプション1が適用される場合、時間領域でのリソース衝突を避けるために、リソース選択が制限される必要がある。
TXリソースプールが複数のリレーUEで共有される場合、オプション1を用いる場合、リソース衝突の増加の可能性がある。
オプション1は、現在の仕様内の同じSCIフォーマット0を用いることができるので、Rel−12 D2D UEへの影響なし。
(3.2.2)オプション2
SCIフォーマット0は、1つのL1−送信先IDを示す。オプション2が適用される場合、複数のL1−送信先IDを示すためのエンハンスメントが必要である。
MAC PDU/LCIDが、複数の送信先を示す場合、現在の仕様でL1−送信先IDをフィルタするために、多重化されたグループは同じL1−送信先IDのみ可能である。
オプション2は、新たなSCIフォーマット/MAC PDU/LCIDが必要なので、Rel−12 D2D UEに関して下位互換性なし。
(3.2.3)オプション3
UEが新たな送信先を追加した場合、eNBは、新たなTXリソースプールを設定すべきである。
複数のTXリソースプールをモニタすることがUEに要求されるので、受信UE消費電力が増加する。
オプション3は、オプション1及びオプション2の両方と比較して、遅延の増加の可能性がある。
オプション3は、現在の仕様内の同じSCIフォーマット0を用いることができるので、Rel−12 D2D UEへの影響なし。
Figure 0006416434
上述の表は、考察結果の要約である(表2)。
上述の検討のように、標準化への影響及び下位互換性の観点から、オプション1が、オプション2及びオプション3の両方より好ましいと考える。
提案2:Rel−13は、1つのSC期間内で異なる送信先グループそれぞれへの複数のSCIをサポートすべきである。
なお、米国仮出願第62/162256号(2015年5月15日出願)、日本国特許出願第2015−105881号(2015年5月25日出願)、日本国特許出願第2015−150081号(2015年7月29日出願)、日本国特許出願第2015−150171号(2015年7月29日出願)、及び、日本国特許出願第2015−150172号(2015年7月29日出願)の全内容が、参照により、本願明細書に組み込まれている。

Claims (7)

  1. 通信方法であって、
    基地局から無線端末へ、前記無線端末が複数の周波数上において直接通信を行うための制御情報を送信するステップであって、前記制御情報は、前記複数の周波数のそれぞれに関連付けた前記直接通信用のリソースプールを示す情報を含む、ステップと、
    前記無線端末が、前記制御情報に基づいて前記複数の周波数の中から第1周波数を選択するステップと、を備える通信方法。
  2. 前記無線端末が、前記第1周波数に関連付けた前記直接通信用のリソースプールを使用して前記直接通信におけるデータを他の無線端末に送信するステップと、更に備える請求項1に記載の通信方法。
  3. 前記無線端末が、前記データの優先度に関する情報を前記他の無線端末に送信するステップと、を更に備える請求項2に記載の通信方法。
  4. 基地局であって、
    無線端末が複数の周波数上において直接通信を行うための制御情報を前記無線端末に対して送信する処理を実行する制御部を備え、
    前記制御情報は、前記複数の周波数のそれぞれに関連付けた前記直接通信用のリソースプールを示す情報を含む基地局。
  5. 無線端末であって、
    前記無線端末が複数の周波数上において直接通信を行うための制御情報を基地局から受信する処理を実行する制御部を備え、
    前記制御情報は、前記複数の周波数のそれぞれに関連付けた前記直接通信用のリソースプールを示す情報を含み、
    前記制御部は、前記制御情報に基づいて前記複数の周波数の中から第1周波数を選択する無線端末。
  6. 基地局を制御するプロセッサであって、
    前記プロセッサは、無線端末が複数の周波数上において直接通信を行うための制御情報を前記無線端末に対して送信する処理を実行し、
    前記制御情報は、前記複数の周波数のそれぞれに関連付けた前記直接通信用のリソースプールを示す情報を含むプロセッサ。
  7. 無線端末を制御するプロセッサであって、
    前記プロセッサは、前記無線端末が複数の周波数上において直接通信を行うための制御情報を基地局から受信する処理を実行し、
    前記制御情報は、前記複数の周波数のそれぞれに関連付けた前記直接通信用のリソースプールを示す情報を含み、
    前記プロセッサは、前記制御情報に基づいて前記複数の周波数の中から第1周波数を選択する処理を実行するプロセッサ。
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