JP6415520B2 - 結像光学系、それを備える撮像装置及び投射装置 - Google Patents

結像光学系、それを備える撮像装置及び投射装置 Download PDF

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本発明は、結像光学系に関し、例えば画像を取得する撮像装置及び画像を投射する投射装置に好適なものである。
従来、撮像装置や投射装置などの光学装置に用いられる結像光学系として、ミラーなどの反射光学素子とレンズなどの屈折光学素子とを有するものが知られている。
特許文献1には、凹形状の反射面を含むミラーと複数のレンズとで構成された結像光学系が記載されている。特許文献1では、最も拡大側の反射面から表示素子の表示面までの距離と、表示面における光軸から最端部までの距離と、を適切に設定することで、結像光学系のコンパクト化及び高解像化を図っている。
特開2008−250296号公報
しかしながら、特許文献1に記載の結像光学系では、最も拡大側の反射面が凹形状であるため、広角化を実現するためには反射面を大きくすることが必要になる。なお、反射面の大型化を抑制しつつ広角化するためには反射面の曲率を大きくすればよいが、それにより増大した収差を補正するためにレンズの枚数を増やすことが必要になるため、全系のコンパクト化が難しくなる。
本発明の目的は、広角でかつコンパクトでありながら、高い光学性能を有する結像光学系、それを備える撮像装置及び投射装置を提供することである。
上記目的を達成するための、本発明の一側面としての結像光学系は、拡大側から順に配置された、反射面を有する第1光学系と、屈折面を有する第2光学系から構成され、該第1光学系と該第2光学系との間に物体の中間像を形成する結像光学系であって、前記第1光学系は、拡大側から順に配置された、最も拡大側に配置された反射面を含む少なくとも1つの負のパワーの反射面で構成される第1反射群と、複数の正のパワーの反射面で構成される第2反射群から構成され、前記第1反射群における負のパワーの反射面のうち少なくとも1つと、前記第2反射群における最も縮小側に配置された正のパワーの反射面とは、非球面であり、前記第1反射群における前記非球面の非球面量の最大値をQ、前記第2反射群における前記非球面の非球面量の最大値をQ するとき、0.35≦|Q/Q|≦0.80なる条件を満たすことを特徴とする。
本発明によれば、広角でかつコンパクトでありながら、高い光学性能を有する結像光学系、それを備える撮像装置及び投射装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る結像光学系の要部概略図。 非球面形状の反射面のパワー及び非球面量の定義を説明するための図。 本発明の実施例1に係る結像光学系の要部概略図。 本発明の実施例2に係る結像光学系の要部概略図。 本発明の実施例3に係る結像光学系の要部概略図。 各実施例に係る反射面における光線高さと像高との関係を示す図。 実施例1に係る結像光学系の収差図。 実施例2に係る結像光学系の収差図。 実施例3に係る結像光学系の収差図。 本発明の実施形態に係る光学装置の要部概略図。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、各図面は、便宜的に実際とは異なる縮尺で描かれている場合がある。また、各図面において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明の実施形態に係る結像光学系1を模式的に示した要部概略図(光軸を含む断面図)である。なお、図1では、結像光学系1を通過する光束のうち、結像光学系1の瞳の中心を通る近軸光線のみを示し、その他の光線を省略している。
結像光学系1は、拡大側共役面101の側(拡大側)から縮小側共役面102の側(縮小側)に向かって順に、反射面を有する第1光学系110と、屈折面を有する第2光学系120と、を備えている。第1光学系110は、拡大側から順に、最も拡大側に配置された反射面を含む少なくとも1つの負のパワーの反射面で構成される第1反射群103と、複数の正のパワーの反射面で構成される第2反射群104と、を有する。本実施形態における反射群とは、1つ以上のパワーを有する反射面の集合体を意味する。
ただし、本実施形態における反射面及び屈折面とは、反射光学素子及び屈折光学素子のうち結像に寄与する有効光束が入射する領域(有効領域)のことを示す。また、本実施形態における反射面のパワーとは、反射面による集光の度合いを示すものであり、反射面の焦点距離の逆数で表される。すなわち、反射面のパワーは、屈折面のパワー(屈折力)に対応するものであり、反射面の曲率に比例する。なお、反射面が凸形状である場合のパワーの符号は負であり、反射面が凹形状である場合のパワーの符号は正である。
また、結像光学系1は、第1光学系110と第2光学系120との間に、拡大側共役面101又は縮小側共役面102と共役の関係にある中間像106を形成している。そして、第1反射群103における負のパワーの反射面のうち少なくとも1つと、第2反射群104における最も縮小側に配置された正のパワーの反射面とは、非球面である。この構成により、結像光学系1は、広角でかつコンパクトでありながら、高い光学性能を実現している。結像光学系1について、以下に詳細に説明する。
結像光学系1は、撮像装置や投射装置等の光学装置に適用可能である。結像光学系1が撮像光学系(縮小系)として撮像装置に適用される場合は、結像光学系1の縮小側共役面102の位置に撮像素子の撮像面(受光面)が配置される。また、結像光学系1が投射光学系(拡大系)として投射装置に適用される場合は、結像光学系1の縮小側共役面102の位置に表示素子の表示面が配置される。このとき、撮像光学系と投射光学系とでは、物体側と像側とが反転し、光路が逆向きになる。なお、以下の説明では、結像光学系1が撮像装置に適用される場合を想定している。
上述したように、本実施形態に係る結像光学系1は、第1光学系110と第2光学系120との間に中間像106を形成する構成を採っている。これにより、反射面及び屈折面を小さくすることができるため、各光学系を構成する光学素子を小型化することが可能になる。また、第1反射群103は、最も拡大側に配置された負のパワーを有する凸形状の反射面111を備える、単一の反射光学素子(凸面ミラー)で構成される。このように、結像光学系1は、負のパワーの反射面が最も拡大側に配置された構成を採ることにより、反射面を大型化することなく広角化を実現することができる。
また、第2反射群104は、夫々が正のパワーを有する凹形状の反射面121及び122を備える、2つの反射光学素子(凹面ミラー)で構成される。このように、結像光学系1は、反射面111よりも縮小側に、複数の正のパワーの反射面が配置された構成を採ることにより、反射面111及び第2光学系で生じる収差を補正することができる。具体的には、反射面121により反射面111で生じる歪曲収差を補正しつつ、反射面122により第2光学系で生じる像面湾曲及び歪曲収差を補正することができる。
本実施形態において、第1反射群103は全体で負のパワーを有し、第2反射群104は全体で正のパワーを有し、第1光学系110は全体で正のパワーを有する。なお、必要に応じて、第1反射群103が複数の反射面を有する構成や、第2反射群104が3つ以上の反射面を有する構成を採用してもよい。このとき、第1光学系110で生じる収差を低減するためには、第1反射群103を負のパワーの反射面のみで構成し、第2反射群104を正のパワーの反射面のみで構成することが望ましい。
そして、本実施形態においては、第2反射群104における反射面122が非球面となっている。すなわち、第2反射群104における最も縮小側に配置された(最も絞り像APIMGから離れた)反射面、言い換えると最も第2光学系120に近い反射面が非球面となっている。これにより、第2光学系120に入射する光線の高さを画角毎に制御することができ、歪曲収差を容易に補正することが可能になる。なお、第2反射群104が3つ以上の反射面を有する場合は、そのうち少なくとも最も縮小側に配置された正のパワーの反射面を非球面とすればよく、必要に応じて他の反射面も非球面としてもよい。
ここで、結像光学系1をよりコンパクトにするために、反射面同士をより近づけて配置する方法が考えられる。しかし、反射面同士の間隔を小さくした場合、各反射面のパワーを大きくすることが必要になるため、各反射面による諸収差の補正が難しくなる。そこで、本実施形態では、反射面122だけでなく、第1反射群103における反射面111も非球面としている。これにより、反射面111によって、反射面122による収差補正の効果を補うことができるため、反射面同士の間隔を小さくした場合にも、諸収差を良好に補正することが可能になる。
第1反射群103が複数の反射面を有する場合は、最も拡大側に配置された負のパワーの反射面を非球面とすることが望ましい。これは、光線同士が最も大きく離間するのは、最も拡大側に配置された(最も絞り像APIMGから離れた)反射面に入射するときであるため、その反射面を非球面とすることで、各光線を制御することが容易になるからである。ただし、必要に応じて第1反射群103における他の反射面を非球面としてもよい。
ここで、図2を用いて、反射面が非球面である場合の、反射面のパワー及び非球面量の定義について説明する。
まず、反射面が回転対称な非球面である場合は、その反射面の面頂点Pとその点Pから最も離れた点とを通り、かつ回転対称軸上に曲率中心が位置する球面を参照球面とする。また、反射面が自由曲面である場合は、反射面における略中心の点を点Pとし、その点Pに接する平面の点Pを通る垂線、すなわち点Pにおける反射面の面法線を基準軸とする。そして、反射面における点Pと点Pから最も離れた点とを通り、かつ基準軸上に中心が位置する球面を参照球面とする。
このように決定された参照球面に基づいて、非球面である反射面のパワーを算出することができる。このとき、参照球面の有効径は、結像光学系1の結像倍率、F値、最大像高などから算出される。また、参照球面が凹面であるか凸面であるかによって、反射面のパワーの正負を判断することができる。そして、参照球面の法線上における反射面と参照球面との距離(離間量)を非球面量と定義する。また、反射面と参照球面との距離が最大となる法線上において、反射面が参照球面を形成する球の外側にあるときの非球面量を正とし、反射面が参照球面を形成する球の内側にあるときの非球面量を負とする。
本実施形態に係る結像光学系1は、第1反射群103における非球面の非球面量の最大値をQ、第2反射群104における非球面の非球面量の最大値をQ、とするとき、以下の条件式(1)を満たすことが望ましい。
0.35≦|Q/Q|≦0.80 ・・・(1)
条件式(1)を満たすことで、反射面同士の間隔を小さくした場合にも、各非球面によって諸収差を容易に補正することができる。条件式(1)の下限を下回ると、各非球面によって歪曲収差を補正することが難しくなる可能性が生じる。また、条件式(1)の上限を上回ると、反射面111で生じる諸収差を反射面121によって補正することが難しくなる可能性が生じる。なお、以下の条件式(2)を満たすことがより好ましい。
0.42≦|Q/Q|≦0.70 ・・・(2)
なお、一般的に、屈折系(屈折群)では負の歪曲収差が発生し易いため、反射面の非球面量を負とすることにより、反射面の周辺部におけるパワーを小さくすることが望ましい。これにより、屈折系に入射する光線の高さを周辺に向かうほど大きくすることができるため、屈折系で生じる負の歪曲収差を良好に補正することが可能になる。よって、以下の条件式(3)及び(4)の少なくとも一方を満たすことが望ましい。
<0 ・・・(3)
<0 ・・・(4)
本実施形態において、屈折系である第2光学系120は、正のパワーを有する単一の屈折光学素子(レンズ)131と、結像光学系1のF値を決定するための開口絞りAPと、で構成されており、全体で正のパワーを有している。なお、開口絞りAPは、屈折光学素子131よりも縮小側に配置されているが、必要に応じて拡大側に配置されていてもよい。また、第2光学系120は、必要に応じて複数の屈折光学素子を備えていてもよい。このとき、開口絞りAPは、屈折光学素子同士の間に配置されていてもよい。
第2光学系120の光軸107は、屈折光学素子131及び開口絞りAPにより決定される。具体的には、光軸107は、屈折光学素子131の各屈折面(レンズ面)の曲率中心と開口絞りAPの中心とを通る軸である。すなわち、光軸107は、各屈折面の回転対称軸に一致する。なお、第2光学系120が複数の屈折光学素子を備える場合は、必要に応じて一部の屈折光学素子又は開口絞りAPの少なくとも一方を偏心させてもよい。その場合、屈折面の曲率中心及び開口絞りAPの中心を最も多く通過する軸を光軸107とすればよい。
本実施形態において、開口絞りAPの像(絞り像)APIMGは、第2反射群104における反射面121と反射面122との間に形成されている。図1に示すように、絞り像APIMGは開口絞りAPに対して共役な関係となっている。このように、絞り像APIMGの拡大側及び縮小側の夫々に正のパワーの反射面を配置することで、中間像106での非点収差を良好に補正することができる。これにより、第2光学系120による収差の補正が容易になるため、屈折光学素子の枚数を削減することができ、全系のコンパクト化が可能になる。
このとき、上述した条件式(1)を満たすことにより、反射面同士の間隔を小さくした場合にも、中間像106で生じる非点収差を容易に補正することが可能になる。なお、第2反射群104が3つ以上の反射面で構成される場合においても、隣接する2つの正のパワーの反射面の間に絞り像APIMGが形成される構成を採ればよい。また、必要に応じて、絞り像が複数形成される構成、例えば第2反射群104だけでなく第2光学系120の光路上にも絞り像が形成される構成を採用してもよい。
さらに、本実施形態に係る第2反射群104が備える反射面のうち、最も縮小側に配置された反射面122を、結像光学系1において最も大きい正のパワーの反射面とすることが望ましい。すなわち、反射面122のパワーの絶対値を、第1光学系110において最大とすることが望ましい。このように、第2光学系120に最も近い反射面122のパワーを適切に設定することで、中間像106での非点収差を良好に補正することが可能になる。
また、第1光学系110が備える反射面の少なくとも1つを、第2光学系120の光軸107に対して回転対称な形状とすることが望ましい。これにより、反射面の光軸107の回りの位置決めを容易にすることが可能になる。なお、図1に示すように、第1反射群103及び第2反射群104における各反射面は光軸107と交わっていないが、全て光軸107に対し回転対称な形状である。すなわち、各反射面は、光軸107上に曲率中心が存在する回転対称な反射面の一部が切り出されたものと考えることができる。ただし、必要であれば、反射面を光軸107に対して偏心させてもよい。
さらに、第1光学系110のペッツバール和を負の値にすることで、中間像106が形成される位置を軸上から軸外にかけて縮小側に変位させることが望ましい。これにより、第2光学系120で生じる像面湾曲をキャンセルすることができるため、結像光学系1の全系での収差補正が容易になり、第2光学系120における屈折光学素子の枚数を削減することが可能になる。
具体的には、結像光学系1の全系の焦点距離を1として正規化したときの第1光学系110のペッツバール和を、−0.05よりも小さい値とすることが望ましい。これにより、第2光学系120で生じる像面湾曲を補正することができ、かつ第2光学系120に対する光線の入射角を小さくすることができるため、第2光学系120における最も中間像106に近い屈折光学素子を小型化することが可能になる。さらに、第1光学系110の正規化されたペッツバール和を、−0.12よりも小さい値とすることがより好ましい。
また、第2光学系120の全体又は屈折光学素子131のみを光軸方向に移動させるための移動機構を設けることにより、結像光学系1のピント調整(フォーカシング)を行うことができるようにしてもよい。これにより、例えば拡大側共役面101の位置が光軸方向に移動した際にも、良好にピントを合わせることが可能になる。なお、移動機構としては、屈折光学素子131や開口絞りAPを移動可能に保持する保持部材やモータなどの駆動部を採用することができる。
第2光学系120が複数の屈折光学素子を有する場合は、少なくとも1つの屈折光学素子、又は少なくとも1つの屈折光学素子及び開口絞りAPを移動させるようにすればよい。このとき、必要に応じて、各屈折光学素子及び開口絞りAPの移動量や移動方向を互いに異ならせてもよい。このように、屈折光学素子の移動によってフォーカシングを行う構成を採ることにより、反射光学素子の移動によってフォーカシングを行う構成と比較して、移動機構を簡略化することができ、装置全体を小型化することが可能になる。
なお、必要に応じて、第1光学系110における反射光学素子としてプリズムを採用してもよい。また、結像光学系1をよりコンパクトにするために、第2光学系120の光路上に折り返しミラーなどの反射光学素子を配置してもよい。さらに、塵埃対策として、結像光学系1の光路上の何れかの位置に、カバーガラスや保護膜等の光学部材を配置してもよい。
[実施例]
図3乃至5の夫々は、本発明の実施例1乃至3に係る結像光学系の要部概略図である。各実施例に係る結像光学系は、第1反射群303,403,503及び第2反射群304,404,504で構成される第1光学系310,410,510と、第2光学系320,420,520と、を備えている。各結像光学系は、各第1光学系と各第2光学系との間に拡大側共役面101の中間像306,406,506を形成している。
第1反射群303,403,503の夫々は負のパワーの凸面ミラー311、411、511で構成され、第2反射群304,404,504の夫々は正のパワーの凹面ミラー321及び322,421及び422,521及び522で構成される。また、第2光学系320,420,520の夫々は、開口絞りAP,AP,APと複数の屈折光学素子とで構成される。絞り像APIMG1,APIMG2,APIMG3の夫々は、第2反射群304,404,504の夫々における凹面ミラー同士の間に形成される。
各実施例に係る結像光学系において、反射面311及び322,411及び422,511及び522の夫々は非球面である。各結像光学系は、この非球面により、第2光学系320,420,520の夫々に入射する光線の高さを制御し、歪曲収差を良好に補正している。また、各実施例に係る結像光学系において、全ての反射面が第2光学系の光軸に対して回転対称な形状である。この構成により、各反射面の位置決めを容易にし、結像光学系の製造工程の簡略化を実現している。
図6における実線は、各実施例に係る反射面321,421,521の夫々における、第2光学系の光軸から主光線の入射位置までの距離(光線高さ)と、該入射位置に対応する主光線の像高と、の関係を示している。ここでの主光線とは、物体からの光束のうち、第2光学系の光軸と開口絞りとの交点(開口の中心)を通る光線を意味する。図6における破線は、比較例に係る反射面における光線高さと像高との関係を示している。
図6に示すように、破線については、光線高さと像高との関係が略比例となっており、何れの像高においても一次微分値が0にはならないが、実線については、像高Xにおいて一次微分値が0になっている。各実施例に係る結像光学系は、このような関係を満たす反射面を備えることにより、軸外光束の光線高さを第2光学系の光軸に近づけることができ、各反射面をより小型化することを可能にしている。
各実施例では、第1反射群及び第2反射群が備える非球面により、反射面321,421,521の夫々において、ある像高での一次微分値が0になる関係を実現している。結像光学系が上記関係を満たす光学面を備えていない場合、例えば反射群が非球面を備えていない場合は、軸外光束の光線高さが第2光学系の光軸から離れたままになるため、各反射面の更なる小型化を実現することが難しくなる。
なお、各反射面の小型化を実現するためには、結像光学系が上記関係を満たす光学面を少なくとも1つ有していればよい。すなわち、反射面321,421,521以外の反射面や屈折面が上記関係を満たすように構成してもよく、複数の光学面が上記関係を満たすように構成してもよい。
ただし、各実施例に係る結像光学系のように、反射群によって中間像を形成する構成においては、各反射面の小型化の効果を得るためには、反射群における反射面が上記関係を満たすことが好ましい。特に、各実施例のように、第2反射群における開口絞りの像に最も近い(第1反射群に最も近い)反射面が上記関係を満たすように構成することがより好ましい。
図7乃至9の夫々は、実施例1乃至3に係る結像光学系の縮小側共役面102における収差図である。球面収差図における実線はd線、2点鎖線はg線を示し、非点収差図における実線はサジタル光線、点線はメリジオナル光線を示し、歪曲収差図における実線はd線を示し、色収差図における2点鎖線はg線を示している。
以下、実施例1乃至3に係る各結像光学系の夫々に対応する数値実施例1乃至3を、表1乃至9に示す。また、各数値実施例における、上述した条件式(1)の中辺の値と、第1光学系の正規化されたペッツバール和Psumの値と、を表10に示す。
表1,4,7において、面番号は拡大側から数えた光学面の番号(i)を示し、「R」は第i番目の光学面(第i面)の曲率半径を示し、「D」は第i面と第(i+1)面との間の面間隔(光軸上の距離)、を示す。また、「N」及び「ν」の夫々は、第i面と第(i+1)面との間の媒質のd線に対する屈折率及びアッベ数を示す。なお、アッベ数νは、第i面と第(i+1)面との間の媒質のF線及びC線に対する屈折率を各々N及びNとするとき、以下の式で表される。
Figure 0006415520
また、表3,6,9において、「f」は焦点距離を示し、「Fno」は縮小側のF値を示し、「β」は結像倍率を示し、「L」は縮小側共役面上における軸上像高から最軸外像高(最軸外光線が入射する位置)までの距離を示す。なお、表1,4,7において、反射面には面番号の後に「Refl」を付加し、開口絞りには面番号の後に「AP」を付加し、非球面には面番号の後に「*(アスタリスク)」を付加している。
非球面の形状は、円錐定数をK、非球面係数をC,C,C,C10,C12、第2光学系の光軸に垂直な方向における光軸からの高さをr、高さrでの中心点(面頂点)に対する光軸方向における面位置をA(r)、とするとき、以下の式で表される。なお、表2,5,8における円錐定数K及び非球面係数C,C,C,C10,C12の各数値に係る「E−N」は、「×10−N」を意味している。
Figure 0006415520
(数値実施例1)
Figure 0006415520
Figure 0006415520
Figure 0006415520
(数値実施例2)
Figure 0006415520
Figure 0006415520
Figure 0006415520
(数値実施例3)
Figure 0006415520
Figure 0006415520
Figure 0006415520
Figure 0006415520
[光学装置]
図10は、上述した実施形態に係る結像光学系を備える光学装置100の要部概略図である。光学装置100が撮像装置である場合は、結像光学系の縮小側共役面の位置に配置される撮像素子により、拡大側共役面101に配置される載置面上の被写体を撮像することができる。撮像素子としては、CCD(Charge Coupled Device)センサーやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサー等を採用することができる。
また、光学装置100が投射装置である場合は、結像光学系の縮小側共役面の位置に配置される表示素子により表示される画像を、拡大側共役面101に配置される投射面に投射することができる。表示素子としては、LCD(Liquid Crystal Display)や、LCOS(Liquid Crystal On Silicon)、DMD(Digital Mirror Device)等を採用することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態及び実施例について説明したが、本発明はこれらの実施形態及び実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の組合せ、変形及び変更が可能である。
1 結像光学系
103 第1反射群
104 第2反射群
106 中間像
110 第1光学系
120 第2光学系
111、121、122 反射面

Claims (16)

  1. 拡大側から順に配置された、反射面を有する第1光学系と、屈折面を有する第2光学系から構成され、該第1光学系と該第2光学系との間に物体の中間像を形成する結像光学系であって、
    前記第1光学系は、拡大側から順に配置された、最も拡大側に配置された反射面を含む少なくとも1つの負のパワーの反射面で構成される第1反射群と、複数の正のパワーの反射面で構成される第2反射群から構成され
    前記第1反射群における負のパワーの反射面のうち少なくとも1つと、前記第2反射群における最も縮小側に配置された正のパワーの反射面とは、非球面であり、
    前記第1反射群における前記非球面の非球面量の最大値をQ、前記第2反射群における前記非球面の非球面量の最大値をQ するとき、
    0.35≦|Q/Q|≦0.80
    なる条件を満たすことを特徴とする結像光学系。
  2. 前記第2光学系は、開口絞りを含むことを特徴とする請求項1に記載の結像光学系。
  3. 前記第2反射群における正のパワーの反射面は、前記開口絞りの像の拡大側及び縮小側の夫々に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の結像光学系。
  4. 前記第1反射群及び前記第2反射群の夫々において、前記非球面は前記開口絞りの像から最も離れた位置に配置されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の結像光学系。
  5. <0
    なる条件を満たすことを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の結像光学系。
  6. <0
    なる条件を満たすことを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の結像光学系。
  7. 前記第1反射群における最も拡大側に配置された負のパワーの反射面は、非球面であることを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の結像光学系。
  8. 前記第2光学系の光軸から主光線の入射位置までの距離と、該入射位置に対応する主光線の像高と、の関係の一次微分値が、ある像高において0になる光学面を有することを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の結像光学系。
  9. 前記光学面は、前記第1光学系における反射面であることを特徴とする請求項に記載の結像光学系。
  10. 前記光学面は、前記第2反射群における開口絞りの像に最も近い反射面であることを特徴とする請求項に記載の結像光学系。
  11. 前記第2反射群における最も縮小側に配置された反射面のパワーの絶対値は、前記第1光学系において最も大きいことを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載の結像光学系。
  12. 全系の焦点距離を1としたときの前記第1光学系のペッツバール和は、−0.05よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至11の何れか1項に記載の結像光学系。
  13. 前記第1光学系は、前記第2光学系の光軸に対して回転対称な反射面を有することを特徴とする請求項1乃至12の何れか1項に記載の結像光学系。
  14. 前記第2光学系は、フォーカシングに際して移動する屈折光学素子を有することを特徴とする請求項1乃至13の何れか1項に記載の結像光学系。
  15. 請求項1乃至14の何れか1項に記載の結像光学系と、該結像光学系の縮小側共役面に配置された撮像面を含む撮像素子と、を備えることを特徴とする撮像装置。
  16. 請求項1乃至14の何れか1項に記載の結像光学系と、該結像光学系の縮小側共役面に配置された表示面を含む表示素子と、を備えることを特徴とする投射装置。
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