[実施の形態1]
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、実施の形態1に係る無線LAN親機を例示するブロック図である。
図1に示すように、無線LAN親機11は、複数のアンテナ11a〜11dと、人感センサ112と、取得部119と、制御部113と、を備える。複数のアンテナ11a〜11dは、無線LAN中継機21及び端末装置51の少なくとも一方を含む他の通信装置と通信を行うために使用される。人感センサ112は、無線LAN親機11の周辺に人が存在することを検出する。取得部119は、人感センサ112から人検出に関する情報J1を取得する。情報J1は、無線LAN親機11の周辺に人が端末装置51を所有して存在することにより検出される。また、取得部119は、無線LAN中継機21から無線LAN中継機21の有無に関する情報J2を取得する。制御部113は、情報J1と情報J2とに基づいて複数のアンテナ11a〜11dの配分を制御する。
続いて、無線LAN親機を含むシステムについて詳細に説明する。
先ず、人感センサ112と後述する人感センサ212が「人あり」を検出した場合について説明する。
図2は、実施の形態1に係るシステムを例示するブロック図である。
図2に示すように、建物の1階には、無線LAN親機11と、例えばスマートフォンのような端末装置51と端末装置52とが配置される。建物の2階には、無線LAN中継機21と、例えばPCのような情報端末装置61とが配置される。無線LAN親機11は、無線LAN中継機21や端末装置51と通信を行う通信装置である。また、無線LAN中継機21は、端末装置と無線LAN親機との通信を中継する中継装置である。無線LAN親機11及び無線LAN中継機21は、例えば、無線LANルータ装置である。
無線LAN親機11は、モード切替部111と人感センサ112と取得部119と制御部113と無線インターフェース部114と記憶部115とWAN(Wide Area Network)ポート116とLANポート117と4本のアンテナ11a〜11dとを備える。無線LAN親機11は、WANポート116を介して、インターネット網81に接続される。なお、無線LAN親機11は、モード切替部111により無線LAN中継機に切り替えることができる。
無線LAN親機11は、WANポート116によりインターネット網81と接続され、LANポート117により、例えばPC等の情報端末装置と接続することができる。人感センサ112は、無線LAN親機11の周辺の人の存在を検出する。無線LAN親機11は、無線LAN中継機21及び端末装置51の少なくとも一方を含む他の通信装置と通信を行うための複数のアンテナ11a〜11dを介して通信を行う。
取得部119は、人感センサ112から人検出に関する情報J1を取得する。また、取得部119は、無線LAN中継機21から無線LAN中継機21の有無に関する情報J2を取得する。無線LAN中継機21の有無に関する情報J2は、例えば、無線LAN親機11からブロードキャスト信号を送信し、そのレスポンスがあった場合、無線LAN中継機21が有りと判断してもよい。
無線LAN親機11の制御部113は、モード切替部111を制御して無線LAN親機11を親機モードM1又は中継機モードM2に切り替え制御する。この例では、無線LAN親機11は親機モードM1に設定されている。
また、制御部113は、取得部119が取得した情報J1と情報J2とに基づいて複数のアンテナ11a〜11dの配分を制御する。すなわち、制御部113は、人感センサ112からの情報に応じて無線インターフェース部114に接続されたアンテナ11a、11b、11c及び11dの中から無線LAN中継機21に無線接続するアンテナを選択し、無線LAN中継機21に無線接続するアンテナの数を制御する。この例では、人感センサ112が「人あり」を検出したので、無線LAN親機11の4本のアンテナのうち、2本のアンテナが無線LAN中継機21との通信のために選択される。無線LAN親機11のアンテナ11aと11bとが選択され、無線LAN中継機21のアンテナ21aと21bとが選択され、各々2本の組み合わせで無線接続されている。また、無線LAN親機11のアンテナ11cは端末装置51のアンテナ51aと、無線LAN親機11のアンテナ11dは端末装置52のアンテナ52aと、それぞれ無線接続される。
無線LAN中継機21は、モード切替部211と人感センサ212と取得部219と制御部213と無線インターフェース部214と記憶部215とWANポート216とLANポート217と4本のアンテナ21a〜21dとを備える。なお、無線LAN中継機21は、モード切替部211により、無線LAN親機にも切り替えることができる。
無線LAN中継機21の制御部213は、モード切替部111を制御して無線LAN中継機21を親機モードM1又は中継機モードM2に切り替え制御する。この例では、無線LAN中継機21は中継機モードM2に設定されている。人感センサ212は、無線LAN親機11の周辺の人の存在を検出する。無線LAN中継機21は、無線LAN親機11及び情報端末装置61の少なくとも一方を含む他の通信装置と通信を行うための複数のアンテナ21a〜21dを介して通信を行う。取得部219は、人感センサ212から人検出に関する情報J3を取得する。また、取得部219は、人感センサ112から人検出に関する情報J1を取得する。また、取得部219は、無線LAN親機11のアンテナ配分に関するアンテナ配分情報を取得してもよい。
無線LAN中継機21の制御部213は、情報J1と情報J3とに基づいて複数のアンテナ21a〜21dの配分を制御する。すなわち、制御部213は、人感センサ212からの情報に応じて無線インターフェース部214に接続されたアンテナ21a、21b、21c及び21dの中から無線LAN親機11に無線接続するアンテナを選択し、無線LAN親機11に無線接続するアンテナの数を制御する。この例では、人感センサ212が「人あり」を検出したので、無線LAN中継機21の4本のアンテナのうち、2本のアンテナが無線LAN親機11との通信のために選択される。そして、この例では、無線LAN中継機21のアンテナ21aと21bとが無線LAN親機11との通信のために選択される。また、無線LAN中継機21の制御部213は、情報J1の代わりに前記アンテナ配分情報を使用して、複数のアンテナ21a〜21dの配分を制御してもよい。すなわち、無線LAN中継機21の制御部213は、情報J1又は前記アンテナ配分情報と、情報J3と、に基づいて複数のアンテナ21a〜21dの配分を制御してもよい。
また、制御部113は、情報J2が他の通信装置が有りの場合、情報J1と情報J3とに基づいて複数のアンテナ11a〜11dの配分を制御してもよい。なお、人感センサ212から人検出に関する情報J3は、取得部119が取得する。
また、取得部119は、端末装置51や52などの数に関する情報J4を取得する。情報J4は、例えば、無線LAN親機11からブロードキャスト信号を送信し、そのレスポンスがあった数を端末装置の数としてもよい。そして、制御部113は、情報J2が他の通信装置が有りの場合、情報J1と情報J4とに基づいて複数のアンテナ11a〜11dの配分を制御してもよい。
図2に示すように、1階に配置された無線LAN親機11と、2階に配置された無線LAN中継機21との間で無線接続(帰属)が実施される。無線LAN親機11は、MU−MIMO機能を有し、無線LAN中継機21も、MU−MIMO機能を有する。無線LAN親機11と無線LAN中継機21との間の無線接続は、例えばWi―Fi等の一般的な無線LANのシーケンスにより実施する。
無線LAN親機11の人感センサ112が無線LAN親機11の周辺に人が存在することを検出し、無線LAN中継機21の人感センサ212が無線LAN中継機21の周辺に人が存在することを検出した場合、無線LAN親機11と無線LAN中継機21との間の通信で使用するアンテナの数をそれぞれ2本に減らす制御を行う。この例では、無線LAN親機11と無線LAN中継機21との間の通信で使用するアンテナとして、アンテナ11aと11bと21aと21bとが選択される。制御部113は、情報J1が人の検出が有りで情報J3が人の検出が有りの場合、例えば、2本のアンテナを無線LAN中継機21に配分する。
また、建物の1階には、MU−MIMO機能を有しアンテナ51aを備えた端末装置51と、MU−MIMO機能を有しアンテナ52aを備えた端末装置52と、が配置されている。MU−MIMO機能により、無線LAN親機11のアンテナ11cと端末装置51のアンテナ51aとが1対1で無線接続される。同様に、無線LAN親機11のアンテナ11dと端末装置52のアンテナ52aとが無線接続される。
MU−MIMO伝送においては、送信アンテナ本数と受信アンテナ本数は同じ本数であることが望ましい。従って、アクセスポイント側である無線LAN親機11のアンテナ総数と、クライアント側である無線LAN中継機21、端末装置51、端末装置52のアンテナ総数が4本と等しくなるようにアンテナ本数を、制御部113により制御する。その結果、MU−MIMOによる同時データ通信が可能となる。なお、この通信をグループ1のMU−MIMO通信という。
また、建物の2Fには、MU−MIMO機能を有し、アンテナ61aと61bとを備えた情報端末装置61が配置されている。情報端末装置61は、アンテナ61aと61bの2本のアンテナを有している。このため、無線LAN中継機21と情報端末装置61との間の通信に使用されるアンテナ本数が2本に減ったとしても、データ伝送効率は低下しない。なお、この通信をグループ3のMU−MIMO通信という。無線LAN中継機21の通信において、グループ1のMU−MIMO通信とグループ3のMU−MIMO通信は、時系列に切り替えて行われる。
次に、人感センサ112が「人あり」を検出し、人感センサ212が「人なし」を検出した場合について説明する。
図3は、実施の形態1に係るシステムを例示するブロック図である。
図3は、人感センサ112が「人あり」を検出し、人感センサ212が「人なし」を検出した場合のアンテナ制御を例示する。
図3に示すように、無線LAN親機11の人感センサ112が周辺に「人あり」を検出し、無線LAN中継機21の人感センサ212が周辺に「人なし」を検出した場合、無線LAN親機11と無線LAN中継機21との通信で使用されるアンテナの数を1本に減らす制御を行う。この例では、無線LAN親機11はアンテナ11aが選択され、無線LAN中継機21はアンテナ21aが選択されている。無線LAN中継機21の周辺に人が存在しないということは、人が使用する端末装置や情報端末装置も存在しない。このため、無線LAN中継機21を介して端末装置にデータを伝送する必要がない。従って、無線LAN親機11と無線LAN中継機21との通信で使用されるアンテナの数を1本に減らす。人感センサ112及び人感センサ212が周辺に「人あり」を検出した場合に比べて、無線LAN中継機21に配分するアンテナの数を少なくする。制御部113は、情報J1が人の検出が有りで情報J3が人の検出が無しの場合、例えば、1本のアンテナを無線LAN中継機21に配分する。
この例では、1階にはMU−MIMO機能を有し、アンテナ51aを備える端末装置51と、MU−MIMO機能を有し、アンテナ52aを備える端末装置52と、MU−MIMO機能を有し、アンテナ53aを備える端末装置53と、が配置されている。MU−MIMO機能により、無線LAN親機11のアンテナ11cと端末装置51のアンテナ51aとが、アンテナ11dとアンテナ52aとが、アンテナ11bとアンテナ53aとが、それぞれに1対1に無線接続される。
このアンテナ制御により、アクセスポイント側である無線LAN親機11のアンテナ総数と、クライアント側である無線LAN中継機21、端末装置51、端末装置52、端末装置53のアンテナ総数が、それぞれ4本と等しくなる。これにより、MU−MIMOによる同時データ通信が可能になる。
この場合、2階には人が存在しないことが人感センサ212によりわかっている。つまり、無線LAN中継機21と通信する端末装置や情報端末装置は存在しない。人が存在する1階により多くのアンテナを配分するため、無線LAN親機11は、4本のアンテナのうち3本のアンテナを1階の端末装置に配分する制御を行う。
次に、人感センサ112が「人なし」、人感センサ212が「人あり」を検出した場合、又は、人感センサ112が「人なし」、人感センサ212が「人なし」を検出した場合について説明する。
図4は、実施の形態1に係るシステムを例示するブロック図である。
図4は、人感センサ112が「人なし」を検出し、人感センサ212が「人あり」を検出した場合のアンテナ制御を例示する。
図4に示すように、無線LAN親機11の人感センサ112が「人なし」、無線LAN中継機21の人感センサ212が「人あり」を検出した場合、無線LAN中継機21とMU−MIMO通信を行う端末装置や情報端末装置は存在するが、無線LAN親機11と通信を行う端末装置や情報端末装置は存在しない。この場合には、無線LAN親機11と無線LAN中継機21との通信にそれぞれ4本のアンテナを配分する。このようにアンテナを配分しても、1階には端末装置や情報端末装置が存在しないので、1階におけるデータ通信の非効率化は発生しない。このようにして、無線LAN親機11と無線LAN中継機21との間において、それぞれ4本のアンテナが配分されてMU−MIMO伝送が行われる。また、無線LAN中継機21の2本のアンテナと情報端末装置61の2本のアンテナとが無線接続される。この例では、無線LAN中継機21の2本のアンテナは、アンテナ21cと21dである。情報端末装置61の2本のアンテナは、アンテナ61aと61bである。そして、無線LAN親機11と無線LAN中継機21とのグループ1のMU−MIMO通信と、無線LAN中継機21と情報端末装置61とのグループ3のMU−MIMO通信とは、時系列に行われる。
また、1階に配置された無線LAN親機11の人感センサ112が「人なし」であり、2階に配置された無線LAN中継機21の人感センサ212も「人なし」である場合、無線LAN親機11及び無線LAN中継機21と通信を行う端末装置や情報端末装置が存在しない。アンテナを端末装置や情報端末装置に配分する必要はない。従って、無線LAN親機11と無線LAN中継機21との通信にそれぞれ4本のアンテナを配分する。制御部113は、情報J1が人の検出が無しの場合、複数のアンテナ11a〜11dの全てを無線LAN中継機21に配分する。
ここで、実施の形態1に係るシステムについてまとめる。
図5は、実施の形態1に係るシステムの場合分けを例示した図である。
図5は、人感センサ112部及び人感センサ212の「人あり、人なし」を条件とする。
図5に示すように、人感センサ112及び人感センサ212がそれぞれ「人あり」を検出した場合、前述の図2において説明したようなアンテナ制御を行う。また、人感センサ112が「人あり」を検出し、人感センサ212が「人なし」である場合、前述の図3において説明したようなアンテナ制御を行う。また、人感センサ112が「人なし」であり、人感センサ212が「人あり」を検出した場合、前述の図4において説明したようなアンテナ制御を行う。また、人感センサ112が「人なし」であり、人感センサ212が「人なし」である場合、前述の図4において説明したようなアンテナ制御を行う。
次に、実施の形態1に係るシステムの動作について説明する。
図6は、実施の形態1に係るシステムの動作を例示したフローチャートである。
図7は、実施の形態1に係るシステムの動作を例示したフローチャートである。
実施の形態1に係る無線LAN親機11は、モード切替部111により無線LAN中継機21に変更することができる。このため、無線LAN親機11親機の動作と無線LAN中継機21の動作を共に説明する。先ず、無線LAN親機11が親機モードM1で起動した場合の動作について説明する。
図6に示すように、無線LAN親機11のモード切替部111の状態を検出してモードを確認する(ステップS101)。無線LAN親機11が親機モードM1であると判定された場合(ステップS102Yes)、親機モードM1で起動する(ステップS103)。
次に、例えば、無線LAN中継機21や端末装置51等の他の通信装置があるかどうかを確認する(ステップS151)。他の通信装置が無い場合(ステップS151No)、無線LAN親機11の人感センサ112が人を検出しているかを判定する(ステップS152)。ステップS152において、人感センサ112が人を検出しなかった場合(ステップS152No)、無線LAN親機11を休止モードに設定する(ステップS154)。人感センサ112が人を検出しなかったということは、近くにユーザ(人)が存在せず、通信を行う機会は発生しないということになる。そこで、無線LAN親機11の休止モードに設定する。そして、ステップS101に再度、移行してモード切替部111の状態を確認する。
ステップS152において、人感センサ112が人を検出した場合(ステップS105Yes)、無線LAN親機11が休止モードの場合、休止モードを解除する(ステップS153)。人感センサ112が人を検出したということは、近くにユーザが存在し、そのユーザが自身の所有する端末装置51の電源をオンにして通信を行う場合がある。そこで、無線LAN親機11の休止モードを解除して端末装置51との通信を行うことが可能な状態にする。そして、ステップS101に再度、移行してモード切替部111の状態を確認する。なお、休止モードとは、例えば、受信に最低限必要な部分に電源を制限した状態のことを言い、主に省電力化のために使用される。
ステップS151において、他の通信装置がある場合(ステップS151Yes)、無線LAN中継機21と無線接続が完了したかを判定する(ステップS104)。無線LAN中継機21との無線接続が完了した場合(ステップS104Yes)、無線LAN親機11の人感センサ112が人を検出しているかを判定する(ステップS105)。
ステップS105において、人感センサ112が人を検出しなかった場合(ステップS105No)、無線LAN中継機21へのアンテナ配分を4本に設定し、MU−MIMO通信を行う(ステップS106)。なお、他の通信装置が要求するアンテナの本数に合わせてアンテナ配分を決定してもよい。または、例えば、無線LAN中継機21などの他の通信装置が無線LAN親機11に配分したのと同数のアンテナの本数を他の通信装置に配分してもよい。そして、ステップS105に再度、移行して人感センサ112が人を検出しているかを判定する。
ステップS105において、人感センサ112が人を検出した場合(ステップS105Yes)、無線LAN中継機21へのアンテナ配分を2本に設定する(ステップS107)。なお、他の通信装置の要求するアンテナの本数に合わせてアンテナ配分を決定してもよい。または、無線LAN親機11は、他の通信装置が無線LAN親機11に配分したのと同数のアンテナの本数を他の通信装置に配分してもよい。次に、無線LAN中継機21の無線LAN親機11へのアンテナ配分数、すなわち、無線LAN中継機21が何本のアンテナで無線LAN親機11と無線接続しているかをチェックする(ステップS108)。なお、ステップS108は、無線LAN中継機21の人感センサ212の状態をチェックすることに等しい。そして、無線LAN親機11と接続している無線LAN中継機21のアンテナが1本であった場合(ステップS109Yes)、無線LAN中継機21へのアンテナ配分数もこれと同数にする。すなわち、無線LAN中継機21へのアンテナ配分を1本に設定する(ステップS110)。次に、後述するステップS111に移行する。
また、無線LAN親機11と接続している無線LAN中継機21のアンテナが1本でなかった場合(ステップS109No)、無線LAN中継機21へのアンテナ配分を2本に設定する(ステップS112)。次に、人感センサ112において状態の変化があったか、すなわち、人を検出したかを判定する(ステップS111)。人感センサ112において状態の変化が無い場合、すなわち、人を検出した場合、再度、ステップS108に移行して無線LAN中継機21の無線LAN親機11へのアンテナ配分をチェックする。
ステップS111において、人感センサ112の状態に変化が有る場合、すなわち、人を検出しない場合、再度、ステップS106に移行して無線LAN中継機21へのアンテナ配分を4本に設定しMU−MIMO通信を行う。次に、再度、ステップS105に移行して無線LAN親機11の人感センサ112に状態の変化があるかを判定する。
続いて、中継機モードM2で起動した場合の動作について説明する。
図6に示すようにステップS102において、親機モードM1ではないと判定された場合(ステップS102No)、図7に示すように無線LAN装置は中継機モードM2で起動する(ステップS113)。次に、無線LAN中継機21が無線LAN親機11と無線接続が完了したかを判定する(ステップS114)。
次に、無線LAN親機11の人感センサ112の情報をチェックし(ステップS115)、無線LAN親機11の無線LAN中継機21へのアンテナ配分をチェックする。このチェックは、例えば、無線LAN親機11の無線LAN中継機21へのアンテナ配分数の情報を、無線LAN親機11から無線LAN中継機21に通知することで行ってもよい。
無線LAN親機11の無線LAN中継機21へのアンテナ配分数が2本以下でないと判断した場合(ステップS116No)、無線LAN親機11の人感センサ112は人を検出していないことになる。これは、人感センサ112が人を検出していないと、無線LAN中継機21へのアンテナ配分数を多くできるからである。
次に、無線LAN中継機21の人感センサ212が人を検出しているかをチェックする(ステップS121)。人感センサ212が人を検出している場合(ステップS121Yes)、無線LAN親機11へのアンテナ配分を4本に増加して設定しMU−MIMO通信を行う(ステップS117)。次に、再度、ステップS115に移行して無線LAN親機11の人感センサ112の情報をチェックする。人感センサ212が人を検出していない場合(ステップS121No)、アンテナ本数の調整はせずに、再度、ステップS115に移行して無線LAN親機11の人感センサ112の情報をチェックする。
無線LAN親機11の無線LAN中継機21へのアンテナ配分数が2本以下であると判断した場合(ステップS116Yes)、すなわち、無線LAN親機11の人感センサ112が人を検出している場合、無線LAN中継機21の人感センサ212が人を検出しているかをチェックする(ステップS118)。
人感センサ212が人を検出していない場合(ステップS118No)、無線LAN親機11へのアンテナ配分数を1本に設定する(ステップS119)。すなわち、人感センサ112が人を検出し人感センサ212が人を検出しなかった場合、無線LAN中継機21に帰属する端末装置へのアンテナ配分を増加させるため、無線LAN親機11へのアンテナ配分数を1本に設定する次に、再度、ステップS115に移行して無線LAN親機11の人感センサ112の情報をチェックする。
人感センサ212が人を検出した場合(ステップS118Yes)、無線LAN親機11へのアンテナ配分を2本に設定する(ステップS120)。人感センサ112が人を検出し人感センサ212が人を検出した場合、アンテナ配分を折半することとする。例えば、無線LAN親機11へのアンテナ配分を2本に設定し、無線LAN中継機21が自身に帰属する端末装置へのアンテナ配分を2本に設定する。次に、再度、ステップS115に移行して無線LAN親機11の人感センサ112の情報をチェックする。
実施の形態1に係る無線LAN親機11は、人感センサ112による人の存在の検出結果と他の通信装置の有無の条件とに基づいてアンテナ配分を決定する。
他の通信装置は、例えば、無線LAN中継機21や端末装置51などである。また、端末装置51は、例えば、Wi−Fi通信子機などである。また、実施の形態1においては、無線LAN中継機21は1台で説明したが、複数の無線LAN中継機に対してアンテナ配分を決定してもよい。また、無線LAN中継機21は、無線LAN親機11がモード切替により無線LAN中継機21に代わった場合も含む。
この例では、人感センサ112及び人感センサ212の情報により、無線LAN親機11及び無線LAN中継機21のそれぞれのアンテナ数を制御する例を示した。これには限定されない。人が存在してもその人が端末装置を使用して通信を行うとは限らない。その人が無線LAN親機11又は無線LAN中継機21を介して通信を行わない場合には、人が存在しない場合と同様な制御を行ってもよい。
例えば、端末装置の電源のオンオフ状態を検出し、電源がオフ状態の端末装置は、人感センサにより人が存在していたとしても、その人は存在していないとして判断してもよい。また、例えば、端末装置の状態を検出し、端末装置がスリープモードの状態においては、人感センサにより人が存在していたとしてもその人は存在していないとして判断してもよい。
実施の形態1においては、無線LAN親機は人感センサの情報と他の通信装置の有無の情報とに基づいて他の通信装置に配分するアンテナ数を効率よく制御する。無線LAN親機は、スマートフォンやPC等のアンテナ数の少ないクライアントを配下に持つ無線LAN中継機に必要以上に多くのアンテナを配分しない制御を行う。
これにより、例えば、無線LAN親機と無線LAN中継機とのMU−MIMO通信と、無線LAN中継機と端末装置とのMU−MIMO通信と、を時系列に複数回に分けずに行うことができ、システム全体のデータ通信の効率が上がりスループットを向上させることができる。
その結果、スループットの向上を図ることができる通信装置及び中継装置を提供することができる。
[実施の形態1の比較例]
次に、実施の形態1の比較例について説明する。
図8は、実施の形態1の比較例に係るシステムを例示するブロック図である。
図8に示すように、2階建ての建物の1階には、MU−MIMO機能を有する無線LAN親機31と、MU−MIMO機能を有する端末装置51と、MU−MIMO機能を有する端末装置52と、が配置されている。無線LAN親機31は、インターネット網81に接続している。無線LAN親機31は、アンテナ31a、31b、31c及び31dを備える。端末装置51は、アンテナ51aを備える。端末装置52は、アンテナ52aを備える。
2階建ての建物の2階には、MU−MIMO機能を有する無線LAN中継機41と、情報端末装置61と、が配置されている。無線LAN中継機41はアンテナ41a、41b、41c及び41dを備える。情報端末装置61はアンテナ61a及び61bを備える。
アクセスポイントである無線LAN親機31から、クライアントである無線LAN中継機41、端末装置51及び端末装置52にMU−MIMO伝送によるデータ伝送を行う場合を考える。この場合、無線LAN親機31の4本のアンテナは、端末装置51、端末装置52、無線LAN中継機41の合計6本のアンテナに対してデータを伝送する。すなわち、アンテナ31a、31b、31c及び31dからアンテナ51a、52a、41a、41b、41c及び41dにデータが伝送される。
アクセスポイントのアンテナ本数よりもクライアントのアンテナ総数の方が多いので、データは時系列に2回以上に分けて伝送される。この例では、無線LAN親機31の4本のアンテナから無線LAN中継機41の4本のアンテナに送信し、次に端末装置51の1本のアンテナと端末装置52の1本のアンテナの合計2本のアンテナに送信する。すなわち、アンテナ31a〜31dからアンテナ41a〜41dに送信し、次にアンテナ51aとアンテナ52aに送信する。このように2回に分けて伝送するので、データの伝送効率が実施の形態1に比べて低い。なお、無線LAN親機31の4本のアンテナから無線LAN中継機41の4本のアンテナへの送信をグループ1のMU−MIMO伝送という。無線LAN親機31の2本のアンテナから端末装置51の1本のアンテナと端末装置52の1本のアンテナの合計2本のアンテナへのデータの送信をグループ2のMU−MIMO伝送という。
これ以降、グループ1のMU−MIMO伝送とグループ2のMU−MIMO伝送を、交互に繰り返してデータが送信される。また、無線LAN中継機41と情報端末装置61との通信においては、グループ1とグループ2とは別のグループ3のMU−MIMO伝送が行われる。すなわち、グループ3のMU−MIMO伝送では、無線LAN中継機41の4本のアンテナから情報端末装置61の2本のアンテナにデータが送信される。無線LAN中継機41などの一般的な無線LAN装置は、受信と送信を同時には行えない。従って、無線LAN中継機41に対するグループ1のMU−MIMO伝送と、無線LAN中継機41に対するグループ3のMU−MIMO伝送とは、時系列に切り替えて行われる。
このように、グループ3のMU−MIMO伝送においては、無線LAN中継機41の4本のアンテナと情報端末装置61の2本のアンテナとの間でデータの送受信が行われる。MU−MIMO伝送においては、送信アンテナ本数と受信アンテナ本数は同じ本数であることが望ましい。無線LAN中継機41は、必要数以上のアンテナ数でデータを受信している。このため、アンテナ1本当たりのデータの伝送効率が実施の形態1に比べて低い。
また、無線LAN親機31の4本のアンテナから無線LAN中継機41の4本のアンテナにデータを送信しているタイミングでは、端末装置51と端末装置52はデータを受信することができない。
[実施の形態2]
図9は、実施の形態2に係るシステムを例示するブロック図である。
図9に示すように、実施の形態2は前述の実施の形態1と比べて、無線LAN親機11に照度センサ118が追加され、無線LAN中継機21に照度センサ218が追加されている。照度センサ118は、無線LAN親機11の周辺の明るさを検出する。また、照度センサ218は、無線LAN中継機21の周辺の明るさを検出する。取得部119は、照度センサ118から明るさに関する情報J5を取得し、照度センサ218から明るさに関する情報J6を取得する。制御部113は、情報J2が無線LAN中継機21が有りの場合、情報J1と情報J2と情報J5と情報J6とに基づいて複数のアンテナ11a〜11dの配分を決定する。
先ず、無線LAN中継機21の周辺が暗い場合について説明する。
無線LAN中継機21の照度センサ218は、無線LAN中継機21の周辺が暗くなったことを検出する。これにより、無線LAN中継機21は2階の人が寝たと判断し、無線LAN親機11に配分するアンテナをアンテナ21aだけにしてアンテナの数を1本に減らす制御を行う。アンテナ21aは、2階に配置された端末装置54にも配分される。また、無線LAN中継機21は、他のアンテナであるアンテナ21b、21c及び21dをオフにする制御を行う。
なお、アンテナを1本だけ残すのは、寝ながらスマートフォンのような端末装置54が使用されることを想定しているためである。そして、アンテナ54aを有する端末装置54は、無線LAN中継機21のアンテナ21aとが無線接続されMU−MIMO通信を行う。
次に、無線LAN親機11の周辺が明るい場合について説明する。
無線LAN親機11の照度センサ118は無線LAN親機11の周辺が明るいことを検出する。これにより、無線LAN親機11は1階の人が寝ていないと判断し、アンテナをオフにしない制御を行う。そして、1階に配置された3台の端末装置51〜53に3本のアンテナが配分される。アンテナ51aを有する端末装置51、アンテナ52aを有する端末装置52、アンテナ53aを有する端末装置53と無線LAN親機11のアンテナ11c、11d、11bとがそれぞれ無線接続され、MU−MIMO通信を行う。
次に、無線LAN親機11の周辺が暗く、無線LAN親機11の周辺に人が存在し、無線LAN中継機21の周辺が明るく、無線LAN中継機21の周辺に人が存在する場合について説明する。
図10は、実施の形態2に係るシステムを例示するブロック図である。
図10に示すように、無線LAN親機11の照度センサ118は周辺が暗くなったことを検出し、人感センサ112は周辺に人がいることを検出する。これにより、無線LAN親機11は1階の人は寝たと判断し、1階の端末装置に配分するアンテナをアンテナ11dだけにしてアンテナの数を1本に減らし、アンテナ11cをオフにする制御を行う。なお、1階の端末装置にアンテナを1本だけ残すのは、寝ながらスマートフォンのような端末装置52が使用されることを想定しているためである。
また、無線LAN中継機21の照度センサ218は、周辺が明るいことを検出する。これにより、無線LAN中継機21は、2階の人は寝ていないと判断し、アンテナをオフにしない制御を行う。この例では、2階に配置された情報端末装置61に2本のアンテナが配分されている。アンテナ21aと21bとを有する無線LAN中継機21と、アンテナ61aと61bとを有する情報端末装置61とが、それぞれ2本のアンテナによる無線通信を行っている。
次に、無線LAN親機11の周辺が暗く、無線LAN親機11の周辺に人が存在し、無線LAN中継機21の周辺が明るく、無線LAN中継機21の周辺に人が存在しない場合について説明する。
図11は、実施の形態2に係るシステムを例示するブロック図である。
この例は、前述の図11で示した例と比べて、人感センサ212が周辺に人がいないことしている。この場合、無線LAN中継機21と通信を行う端末装置や情報端末装置の数は少ないと想定される。これにより、無線LAN親機11から無線LAN中継機21へ中継されるデータ量も少ないことが想定される。従って、図11に示すように、無線LAN親機11と無線LAN中継機21とは、それぞれ1本のアンテナが配分される。そして、配分先の無いアンテナをオフにする制御が行われる。
次に、無線LAN親機11の周辺が暗く、無線LAN親機11の周辺に人が存在せず、無線LAN中継機21の周辺が明るく、無線LAN中継機21の周辺に人が存在する場合について説明する。
図12は、実施の形態2に係るシステムを例示するブロック図である。
図12に示すように、無線LAN親機11の照度センサ118は、周辺が暗くなったことを検出し、人感センサ112は周辺に人がいないことを検出する。これにより、無線LAN親機11は、1階の端末装置にアンテナを配分せずにアンテナをオフにする制御を行う。この例では、アンテナ11cと11dがオフに制御される。なお、この例では、無線LAN親機11は、無線LAN中継機21との通信に2本のアンテナが配分されている。
次に、無線LAN親機11の周辺が暗く、無線LAN親機11の周辺に人が存在せず、無線LAN中継機21の周辺が明るく、無線LAN中継機21の周辺に人が存在しない場合について説明する。
図13は、実施の形態2に係るシステムを例示するブロック図である。
この例は、前述の図12に示す例に比べて、人感センサ212が周辺に人が存在しないとしている。この場合、無線LAN中継機21と通信を行う端末装置や情報端末装置の数は少ないと想定される。これにより、無線LAN親機11から無線LAN中継機21へ中継されるデータ量も少なくなることが想定される。従って、図13に示すように、無線LAN親機11と無線LAN中継機21とは、それぞれ1本のアンテナが配分される。そして、配分先の無いアンテナをオフにする制御が行われる。
ここで、実施の形態2に係るシステムについてまとめる。
図14は、実施の形態2に係るシステムの場合分けを例示した図である。
図14は、人感センサ112、212の「人あり、人なし」と、照度センサ118、218の「明るい、暗い」と、を条件とする。図14は、1階の無線LAN親機11の照度センサ118と、2階の無線LAN中継機21の照度センサ218が、「明るい」又は「暗い」を検出した場合のアンテナ制御方法を、前述の図5に追加した図である。
図14に示すように、照度センサ118及び照度センサ218のぞれぞれが「明るい」の場合は、前述した図2〜4と同じような制御を行う。また、無線LAN中継機21の照度センサ218が「暗い」を検出した場合、人感センサ112、照度センサ118、中継機の人感センサ212の状態に関わらず、前述した図9の制御を行う。
また、無線LAN親機11の人感センサ112が「人あり」を検出し、無線LAN親機11の照度センサ118が「暗い」を検出し、無線LAN中継機21の人感センサ212が「人あり」を検出し、無線LAN中継機21の照度センサ218が「明るい」を検出した場合、図10で説明した制御を行う。また、無線LAN親機11の人感センサ112が「人あり」を検出し、無線LAN親機11の照度センサ118が「暗い」を検出し、無線LAN中継機21の人感センサ212が「人なし」を検出し、無線LAN中継機21の照度センサ218が「明るい」を検出した場合、図11で説明した制御を行う。
また、人感センサ112が「人なし」を検出し、照度センサ118が「暗い」を検出し、人感センサ212が「人あり」を検出し、照度センサ218が「暗い」を検出した場合、図12で説明した制御を行う。また、人感センサ112が「人なし」を検出し、照度センサ118が「暗い」を検出し、人感センサ212が「人なし」を検出し、照度センサ218が「暗い」を検出した場合、図13で説明した制御を行う。
次に、実施の形態2に係るシステムの動作フローについて説明する。
図15は、実施の形態2に係るシステムの動作を例示したフローチャートである。
図15に示す無線LAN中継機21の動作フローにおいては、前述の図6にステップS211〜ステップS221が追加されている。
ステップS211においては、無線LAN親機11の照度センサ118が「暗い」を検出しているかを判定し、「暗い」を検出していると判定した場合、ステップS212に移行して無線LAN親機11の人感センサ112が人を検出しているかを判定する。
ステップS212において人を検出しなかった場合、ステップS213に移行して無線LAN中継機21に対するアンテナ配分数をチェックする(ステップS217)。すなわち、無線LAN中継機21が何本のアンテナで無線LAN親機11と無線接続しているかを無線LAN親機11がチェックする。このチェックは、無線LAN中継機21の人感センサ212の状態をチェックすることに等しい。
ステップS214においてアンテナ配分数が1本であった場合(ステップS214Yes)、無線LAN中継機21へのアンテナ配分を1本に設定し、配分されていない3本のアンテナをオフにする制御を行う(ステップS216)。そして、ステップS211に移行する。
ステップS214においてアンテナ配分数が1本でなかった場合、無線LAN中継機21へのアンテナ配分を2本に設定し、配分されていない2本のアンテナをオフにする制御を行う(ステップS215)。そして、ステップS211に移行する。
ステップS211においては、照度センサ118の状態に変化があるかを判定する。ステップS212において、人感センサ112が人を検出した場合、無線LAN中継機21の無線LAN親機11に対するアンテナ配分数をチェックする(ステップS217)。アンテナ配分数が1本であった場合(ステップS218Yes)、無線LAN中継機21へのアンテナ配分を1本に設定し、端末装置へのアンテナ配分を1本に設定し、配分されていない2本のアンテナをオフにする制御を行う(ステップS220)。そして、ステップS211に移行する。
アンテナ配分数が1本でなかった場合(ステップS218No)、無線LAN中継機21へのアンテナ配分を2本に設定し、端末装置のアンテナ配分を1本に設定し、配分されていない1本のアンテナをオフにする制御を行う(ステップS219)。そして、ステップS211に移行する。
ステップS211において、照度センサ118が周辺は暗くないと判定した場合、アンテナのオフ設定を解除する(ステップS221)。そして、ステップS105に移行する。ステップS105以降の制御は、前述の図6の制御と同じである。
図16は、実施の形態2に係るシステムの動作を例示したフローチャートである。
図16に示す無線LAN中継機21の動作フローにおいては、前述の図7にステップS201〜ステップS203が追加されている。
ステップS201においては、無線LAN中継機21の照度センサ218が、周辺が暗いかを判定する。照度センサ218が暗いと判定した場合(ステップS201Yes)、ステップS202に移行し無線LAN親機11へのアンテナ配分を1本に設定し、配分されていない3本のアンテナをオフにする制御を行う。次に、ステップS201に移行して無線LAN中継機21の照度センサ218に状態変化があるかを判定する。すなわち、周辺が暗い場合、無線LAN中継機21のアンテナのうち、3本のアンテナがオフに制御される。
また、ステップS201において、照度センサ218が周辺は暗くないと判定した場合(ステップS201No)、アンテナのオフ設定を解除する(ステップS203)。そして、ステップS115に移行する。ステップS115以降の制御ステップは前述の図7で説明した制御と同様である。
実施の形態2において説明した制御は、人感センサと照度センサの検出結果に応じて、アンテナの配分やオフにするアンテナを制御する。アンテナをオフすることにより消費電力が削減できる。これにより、MU−MIMO通信のスループットを低下させずに、無線LAN親機や無線LAN中継機の低消費電力化を実現することができる。
[実施の形態3]
図17は、実施の形態3に係るシステムを例示するブロック図である。
図17に示すように、2階に配置された無線LAN中継機21に加え、1階の子供部屋に無線LAN中継機71が配置されている。無線LAN中継機71の照度センサ718が、周辺が暗くなったことを検出した場合、無線LAN親機11と無線LAN中継機71との無線接続をオフにする制御を行う。この制御により、子供は、寝ながらスマートフォンなどの端末装置51を操作することができなくなる。
[実施の形態4]
図18は、実施の形態4に係るシステムを例示するブロック図である。
図18は、前述の実施の形態1の説明において示した図2と比べて、1階で端末装置51を操作する人51uと、端末装置52を操作する人52uと、アンテナ53aを有する端末装置53と、端末装置53を操作する人53uと、がそれぞれ配置されている。また、2階では、情報端末装置61に代わってアンテナ54aを有する端末装置54と、端末装置54を操作する人54uと、が配置されている。
図2においては、1階と2階で人が検出された場合、無線LAN中継機21にアンテナ11aとアンテナ11bとの2本のアンテナを配分し、1階に配置された端末装置51と端末装置52に、アンテナ11cとアンテナ11dとの2本のアンテナを配分した。
図18に示す例においては、1階と2階において検出される人の数に応じてアンテナの配分数を切替る制御を行う。この例では、1階では3人が検出され、2階では1人が検出されており、1階におけるアンテナの配分数は、2階におけるアンテナの配分数よりも多い。すなわち、1階のアンテナの配分数は3本であり、2階のアンテナの配分数は1本である。このような制御は、実際の人の数に応じてアンテナの配分を制御することができるので、通信の効率を向上させてさらにスループットを向上させることができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。