JP2007129497A - 無線装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】切替制御部分をデジタル部であるMAC部でソフトウェア的に実行する、すなわち制御プログラムの追加と簡単なアンテナ切替部の追加という簡単な解決手段で容易にアンテナ切替の制御をおこなう方法、装置を提供すること。
【解決手段】無指向性と任意の複数の方向への指向性を有するアンテナと、前記アンテナの指向性を制御可能な制御部を有する無線装置において、無指向性と指向性とを周期的に制御することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線通信装置に関し、特にアンテナの指向性を任意に制御できる無線装置の制御技術に関する。
従来、無線装置、特に無線LAN装置において、送受信先である端末がどこに位置しているのかわからないために、無指向性アンテナを使う必要があった。
不正アクセスされやすいなど問題があるためにアンテナに指向性を持たせることで、回りからの電波の混入の影響を軽減できると共に、少ない送信パワーで効率よく相手に送信できる。そのため、特許文献1を代表とするような切替方式に関する発明が多数提案されている。
特開2004−180037公報
しかしながら、指向性の切替ができる指向性アンテナの切替方式については受信強度等を調べて切替るのが一般的であるが、切替をハードウェア上でおこなっており、制御するための回路規模が大きくなってしまい、そのための電力も嵩むことは否めない。また、ハードウェアで切替が組まれている為、容易に他の制御方法あるいは方式に変更することができないという問題もある。
本発明は、上述した実情を考慮してなされたものであって、切替制御部分をデジタル部であるMAC部でソフトウェア的に実行する、すなわち制御プログラムの追加と簡単なアンテナ切替部の追加という簡単な解決手段で容易にアンテナ切替の制御をおこなう方法、装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、無指向性と任意の複数の方向への指向性を有するアンテナと、前記アンテナの指向性を制御可能な制御部を有する無線装置において、前記制御部は、無指向性と指向性とを周期的に制御することを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の無線装置において、前記制御部は、前記周期的に制御する無指向性と指向性の繰返し期間の情報を、他の端末に送信する制御フレーム内に付加することを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1、2に記載の無線装置において、前記制御部は、前記周期的に制御する無指向性と指向性の繰り返し期間をネットワークに接続されている端末数と通信条件に基づいて変更する手段を有し、前記繰り返し期間の情報を他の端末に送信する制御フレーム内に付加することを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、端末からの電波を受信した時に端末の識別番号と指向性アンテナの方向とを記憶する手段を有し、前記記憶された端末と通信する際に記憶されている端末に対する指向性アンテナの前記方向にアンテナの指向性を切替て通信する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の無線装置を特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、アンテナの指向性の変更可能な無線装置がアクセスポイントとして動作する場合に、端末との接続確立後、制御フレームをアクセスポイントから前記端末にアンテナの指向性を順次変えて送信し、前記端末からの応答フレームにより当該端末のアンテナの指向方向を検知する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の無線装置を特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、前記端末との接続確立後に送信する制御フレームがプローブリクエストであるかまたはNullフレームである請求項5に記載の無線装置を特徴とする。
請求項1〜4によれば、ネットワーク接続が確立した端末に関しては指向性を持たせて効率よく送受信がおこなえると共に、接続が確立していない端末への通信を実行することも可能となる。
請求項5〜6によれば、容易に端末の方向を検知して通信することが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明の通信装置を実施形態により、詳細に説明する。図1は本発明の無線LAN装置の概略構成の一例を示した図である。先ず、無線装置が送信をおこなう場合について述べる。MAC(Media Access Control layer:伝送媒体アクセス制御)部に接続された図にないデータ送信部分からMAC部に送られてくる送信フレームは、MAC部により無線LANフォーマットにデジタルデータとして作成される。また他の端末との制御等を行う為にMAC部自身で作成された送信フレームも無線LANのフォーマットにデジタルデータとして作成される。その後に作成されたデジタルデータがPLCP(Physical Layer Control Protocol:物理層制御プロトコル)部に送られ変調されRF部からアンテナ部を通して送信される。
送信フレームをPLCP部に送る前に、MAC部では送信するデータの宛先によりアンテナの指向性を決める。アンテナの切替については、特許文献1にあるような切替方式が多数提案されている。指向先が決まると、MAC部はアンテナ指向制御部に指示を送り、アンテナ部のアンテナ切替部によりアンテナの指向方向をデータ送信前に変えることを実行する。
次に受信の場合について述べる。受信の場合には、送信の場合と逆にアンテナ部からRF部、PLCP部を経てMAC部に無線LANフォーマットとしてデジタルデータが送られる。MAC部では、受信したフレームがデータフレームである場合には必要なフォーマット変換をおこない、図にないデータ受信部に送る。また受信フレームが制御フレームであった場合には、そのフレーム内容に沿って処理をおこない、必要なら返信フレームを送信先に送る。
受信の場合には、どこの端末から送信されたのかわからないため、基本的には指向性を持たせない。ただし、ある特定の端末に対して送信を行った場合にその返信があった場合には、その返信を受信する為の時間、その端末方向に送信時の指向性と同一性を保つことで有効に受信を行う。
指向性を持たせたアンテナを有する無線装置がアクセスポイントとして働く場合に、上記したとおり、受信時にはどこからの電波か判らないために指向性を有さないほうがよい。しかし、このアクセスポイントに接続されている端末の方向が既知である場合には、接続されている方向だけにアンテナの指向性を向けて、送受信アンテナの品質を保てるようにすることができる。
一方、アクセスポイントで、新たにネットワーク(BSSID:Basic Service Set Identifier)に接続しようという端末が現れた場合に、その端末が送信したフレームに対して受信処理と必要なら返答の送信をおこなわなければならないため、いつまでも特定の方向にだけ指向性を向けていることができない。また、アクセスポイントの場合、定期的にビーコンを全方位に送信する必要があり、その意味でも常に指向性を持たせておくことはできない。
定期的にアンテナの指向性を無指向性と有指向性とを繰返すことにより、より効率的に無線通信をおこなわせる手段を提供するものである(請求項1)。
図2に本発明における無指向性と有指向性との切替のタイミングの例を示す。
上述したように、アクセスポイントの場合にはビーコン間隔で無指向性になる必要があるので、ビーコン送出時にアンテナをビーコン送信期間だけ無指向性の状態にした後に、アクセスポイントにまだ接続していない端末からの送信を受信するための期間(新規端末受信期間)だけ無指向性の状態を保つ。その後その時点で接続している端末方向にだけに向けた指向性にする期間を設ける(指向性期間あるいは指向性の周期)(図2(a)参照)。
アクセスポイントにまだ接続していない端末からの送信は、頻度的にはそれほど無い為、必ずしもビーコン間隔(無指向性期間と指向性期間を1周期とする)毎に設定する必要はない。図2(b)はビーコン間隔一つおき(2周期で1つ)に新規端末受信期間を設けた例を示したものである。
ビーコン送信期間、新規端末受信期間、指向性期間及び新規端末受信期間の発生する頻度等は、アクセスポイントに任意に設定可能である。これらの設定は、ネットワークに接続する為の認証フレームやビーコンにより端末に渡され、各端末がそれに合わせて各制御フレーム、データフレームを送受信するようにする(請求項2)。
これらの間隔は、ネットワークに接続されている端末数により自動的に変化される。例えば、端末数が多くそれらの端末への指向の方向の数が多い場合(すなわち、ほぼ、アンテナから見てランダムな方向に端末が分散されている場合など)には、アンテナを無指向性にしておいたほうが良い場合がある。また、無指向状態では電波状態が悪く、指向性で電波条件が改善されるような条件の時には、無指向性領域である新規端末受信期間を減らすか、頻度を減らしたほうが良い場合がある。
このため、ネットワークに接続中の端末との通信状態に応じて、期間(前記した周期、あるいは無指向期間と有指向期間との比率)を自動的に変更し、その変更された期間情報を各端末に送信し、これに対して端末側も期間変更への対応ができるようにすることもできる(請求項3)。
送信装置がアクセスポイントである場合には、送信端末→アクセスポイント→受信端末の順でフレームが送信されるため、アクセスポイントは中継局として動作する。本発明では、送信装置であるアクセスポイントにおいて、端末からの受信があった場合に送信先の端末の方向さえわかっていれば、送信先にアンテナを向けることにより、効率的に送信することができる。
本発明では、端末からのフレーム受信時にその端末へのアンテナ指向方向と端末アドレスとをメモリ上に記憶させておき、他の端末からの受信フレームの宛先やアクセスポイントが直接送信する宛先が記憶されている端末アドレスに一致する場合には、メモリから指向方向を読み出し、アンテナの指向方向を変えることによって送信を効率的におこなうことができる(請求項4)。
図3に本発明の通信装置に使用されるアンテナの指向性の具体例をあげる。図3に示すように、8方向に分割された指向性を有するアンテナを例として挙げる。指向性方向を円で表示し、その指向性のグレイの部分が、指向性方向の有効な部分であり、アンテナ中心から暗い部分の方向に指向性を有するものとする。
図3(a)は全方向に指向性がある状態、つまり無指向性状態を示している。図3(b)は右横下方向だけアンテナが有効になっており、斜線で示した方向に指向性がある状態を示している。図3(c)は8分割のうちの表示した2方向にのみ指向性を有する場合を示し、図3(d)は3方向にアンテナが有効になっている状態を示している(略120°毎)。図3(d)に示しているI〜IIIは、アクセスポイントに接続している端末を模式的に表したものである。
ここでIの端末からIIの端末へフレームを送信する場合を説明する。IからIIへの送信の場合でも、アクセスポイントが中継局として働くので、アクセスポイントはI(またはII)からのフレームを受信する。その時にアンテナの指向方向は図の(a)か(d)の状態になっているとする。アクセスポイントではIからの受信フレームから、送信先の端末を知ることができるものとする。送信先がIIの端末であることがわかるので、アクセスポイントは、アンテナの指向方向を図の(b)の方向に切り替え、IからのフレームをIIへ(またはIIからの受信したフレームをIに)送信することができる。尚、IとIIとの間で引き続き継続して送受信することが多いので図3の(c)の様に送受信両方向へ、アンテナの指向方向を向けるようにしても良い。
ところで、端末の方向を検知するには、アンテナ部内の各個別アンテナ(図4では8個のアンテナの指向性の数)にそれぞれ受信強度を検知する検知機能がついていればよく、これによって、各個別アンテナ毎の受信信号の強度などから方向を検知することもできる。ただし、個別アンテナ毎に信号強度を求める分だけ検知機能が必要となり回路規模的、またコスト的にも大きくなってしまうため、本発明では、アンテナ部全体で一つの検知機能を付けるようにした方法あるいは装置を提供するようにした。なお図4に示すように、本発明の無線装置であるアクセスポイントと、端末とは、初めに端末から無線装置に対して承認のためのリクエスト(Authentication_Req:A1)を受信すると受け入れる場合にはこの受信に対して返信し(Authentication_Res:A2)、次いで、承認された端末からの参加のリクエスト(Association_Req:A3)が送信されるとアクセスポイントは参加の申し込みの承認を返す(Association_Res:A4)ことによって、端末は通信可能となる。そしてアクセスポイントでは、その端末に対してアンテナの指向性を決定するためにプローブリクエスト(Probe_Req:A5)を送信し、これに対してその端末はプローブレスポンス(Probe_Res:A6)を返信する。以下、指向性を更新したり指向性/無指向性の周期を変更したりする場合のプローブリクエスト(Probe_Req:A5’、A5”)の送信と、これに対するプローブレスポンス(Probe_Res:A6’、A6”)を前記同様にして繰り返して返信する。
また、端末がアクセスポイントのネットワークに接続するために、先ず、アクセスポイントからアクセスの許可をもらう必要がある。たとえば端末とアクセスポイント(無線装置)との間でオーセンティフィケーションフレームおよびアソシエーションフレームの交換を行い、アクセスポイントから接続許可をもらって通信が可能となる。そして通信を許可した端末に対し、アクセスポイントは、アンテナの指向方向の順次切替えてフレームの送信を行い、それに対する端末側からの応答を検知することによって、その端末の指向方向を見出すことがようにした(請求項5)。
この場合に、アクセスポイントが送信するフレームは図1のMAC部内で処理されるフレームが好ましいため、たとえば、プローブリクエストやNullフレームであることが望ましい。プローブリクエストを使用する場合にはプローブレスポンスを受信することによって方向検知することができ、Nullフレームを使用する場合にはACK(Acknowledge)フレームを受信することで検知できる。またこのときのプローブリクエストの宛先は端末のアドレスを付して送信することが望ましい(請求項6)。
また、この方向検知の手段は接続許可後だけでなく、定期的におこなうことによって、端末が移動した場合にも対処できるようになる。
本発明の無線LAN装置の概略構成の一例を示した図である。 本発明の無線装置における無指向性と有指向性との切替のタイミングの例を示す図である。 本発明の通信装置に使用されるアンテナの指向性の例をあげた図である。 アクセスポイントと端末間の通信の申し込み(リクエスト)と承認から、アンテナの指向性の端末のプローブ、端末の方向性に対する指向性の設定までの流れを説明するための図である。
符号の説明
1 MAC(Media Access Control layer)部
2 PLCP(Physical layer Convergence Protocol)部
3 RF(高周波出力)部
4 アンテナ指向切替部
5 アンテナ
6 アンテナ指向制御部

Claims (6)

  1. 無指向性と任意の複数の方向への指向性を有するアンテナと、前記アンテナの指向性を制御可能な制御部を有する無線装置において、前記制御部は、無指向性と指向性とを周期的に制御することを特徴とする無線装置。
  2. 請求項1に記載の無線装置において、前記制御部は、前記周期的に制御する無指向性と指向性の繰返し期間の情報を、他の端末に送信する制御フレーム内に付加することを特徴とする無線装置。
  3. 請求項1、2に記載の無線装置において、前記制御部は、前記周期的に制御する無指向性と指向性の繰り返し期間をネットワークに接続されている端末数と通信条件に基づいて変更する手段を有し、前記繰り返し期間の情報を他の端末に送信する制御フレーム内に付加することを特徴とする無線装置。
  4. 端末からの電波を受信した時に端末の識別番号と指向性アンテナの方向とを記憶する手段を有し、前記記憶された端末と通信する際に記憶されている端末に対する指向性アンテナの前記方向にアンテナの指向性を切替て通信することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の無線装置。
  5. アンテナの指向性の変更可能な無線装置がアクセスポイントとして動作する場合に、端末との接続確立後、制御フレームをアクセスポイントから前記端末にアンテナの指向性を順次変えて送信し、前記端末からの応答フレームにより当該端末のアンテナの指向方向を検知することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の無線装置。
  6. 前記端末との接続確立後に送信する制御フレームがプローブリクエストであるかまたはNullフレームであることを特徴とする請求項5に記載の無線装置。
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