JP6413775B2 - 回転電機 - Google Patents

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Description

本発明は、ステータ,ロータ,回転軸を有する回転電機に関する。
発電機やモータなどの磁気回路の高性能化は著しいが、実際の製品にするときの高性能小型化の出来栄えはその回転電機としての冷却性能に依るところが大きい。HEV(Hybrid Electric Vehicle)用のモータ・ジェネレータ(Motor Generator;MG)では空冷では足りず、油冷や水冷を採用するのが普通である。ところが、それらには外付けでポンプや配管などの付帯装置を必要とするため、高性能な自己空冷の技術が望まれている。また補機回転電機のオルタネータにおいては年々高出力化し、回転軸に固定されたファンで空冷することは限界に近づいている。またこの発展形であるISG(Integrated Starter Generator)のような熱にデリケートな半導体素子を一体に背負った回転電機では、もはや普通のオルタネータのような自己空冷での熱的信頼性の保障は難しくなってきている。
従来では、小型で、冷却性に優れ、かつ信頼性の高い空冷機構を備えた回転電機システムに関する技術の一例が開示されている(例えば特許文献1を参照)。この回転電機システムは、6個のダイオードからなる三相ブリッジなどの半導体電力変換器の空冷機構として、主回転電機に備える電機子の電機子巻線により交流励磁されて駆動されるファンモータを設置している。
特開2005−102435号公報
特許文献1に記載の技術を適用しても、回転軸よりも羽根の回転数を増やすことはできる。しかし、主回転機の電機子巻線だけでなく、ファンモータの電機子巻線にも電力を供給する構成であるので、ファンモータを回すだけの電力を多く必要としていた。その電力には、有効電力損失(電圧と電流ベクトルの内積になる熱として失われる分)と、無効電力(インダクタンス成分により行き来するロスとはならないものの線間に供給する必要のある電力)とがある。特に後者の無効電力は、本体回転電機の電圧と電流の位相差にずれを生じさせることから、本体回転電機の駆動制御を複雑にしたり本体力率へ悪影響を与え、回転電機の特性が損なわれるという問題がある。
本発明はこのような点に鑑みてなしたものであり、電力消費を低く抑え、また本体の力率悪化などの悪影響がなく、回転軸に対して冷却用の羽根を増速して回転できる回転電機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた第1の発明は、多相巻線(11a)が巻回されるステータ(11)と、前記ステータとの間にギャップ(G)を介して配置されるロータ(12)と、前記ロータとともに回転する回転軸(18)とを有する回転電機(10)において、M極対(Mは自然数)の磁石を周方向に配列して円環状に形成される磁石体(17)と、前記回転軸に固定され、K個(Kは自然数)の軟磁性材からなる変調子(16a)と、N(Nは自然数)の磁性部材からなる磁性体(14m)と、前記ステータ、前記ロータ、前記磁石体、前記変調子及び前記磁性体を収容するとともに、前記回転軸を回転自在に支持するハウジング(13)と、を有し、前記磁石体は、前記ハウジングに固定され、前記磁性体には、一以上の羽根(14a)が直接的または間接的に固定され、前記磁石体,前記変調子,前記磁性体は、この順番で径方向に配置されることを特徴とする。
この構成によれば、磁性体に設けられる羽根は、磁石体や変調子との間でリラクタンストルクが作用して回るので、別個に電力を必要とせず、全体の電力消費を低く抑えることができる。また、別個の電力が不要になるので、特に無効電力による本体の力率悪化などの悪影響がなくなる。さらに、磁石体,変調子,磁性体について適切な数を設定することにより、回転軸に対して冷却用の羽根を増速して回転させることができる。
第2の発明は、前記磁性体は、軟磁性材で成形されるN個のセグメント(14c)を含み、前記磁石体,前記変調子,前記磁性体は、2M=|K±N|の関係式を満たすことを特徴とする。
この構成によれば、2M=|K±N|の関係式を満たすことにより、回転軸に対して冷却用の羽根を確実に増速して回転させることができる。
第3の発明は、前記磁性体は、N極対の磁石(14f)を含み、前記磁石体,前記変調子,前記磁性体は、M=|K±N|の関係式を満たすことを特徴とする。
この構成によれば、M=|K±N|の関係式を満たすことにより、回転軸に対して冷却用の羽根を確実に増速して回転させることができる。
なお「回転電機」は、回転する部位(例えば軸やシャフト等)を有する機器であれば任意である。例えば、発電機,電動機,電動発電機等が該当する。「巻回」は巻き回すことを意味し、巻いて装う「巻装」と同義に用いる。「多相巻線」は、三相以上の巻線であれば任意である。「磁石体」は、主に磁石で構成されるが、軟磁性材を含めてもよい。「磁性体」は、軟磁性材で構成してもよく、磁石で構成してもよく、軟磁性材と磁石を組み合わせて構成してもよい。磁石を含む磁性体は、「界磁子」にもなり得る。「変調子」は、回転子(ロータ,回転体)であり、数を問わない。「変調子」は「変調子回転子」,「磁気変調子」,「磁気変調ロータ」等とも呼ばれる。
回転電機の第1構成例を模式的に示す断面図である。 図1に示す磁石体,変調子,磁性体についてII−II線の断面図である。 軸回転数と羽根回転数の関係例を示すグラフ図である。 磁石体,変調子,磁性体の一例について部分的に示す断面図である。 磁石体,変調子,磁性体と回転速度の第1関係例を示す共線図である。 磁石体,変調子,磁性体について経時的に変化するトルクの一例を示すグラフ図である。 磁石体,変調子,磁性体における磁束の流れを示す模式図である。 磁石体,変調子,磁性体の第2構成例を示す部分断面図である。 図8に示す磁石体,変調子,磁性体についてIX−IX線の断面を含む模式図である。 制御部による制御例を示すグラフ図である。 磁石体,変調子,磁性体の第3構成例を示す部分断面図である。 図11に示す磁石体,変調子,磁性体についてXII−XII線の断面図である。 磁石体,変調子,磁性体と回転速度の第3関係例を示すグラフ図である。 磁石体,変調子,磁性体の第4構成例を示す部分断面図である。 磁石体,変調子,磁性体の第5構成例を示す部分断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面に基づいて説明する。なお、特に明示しない限り、「接続する」という場合には電気的に接続することを意味する。各図は、本発明を説明するために必要な要素を図示し、実際の全要素を図示しているとは限らない。上下左右等の方向を言う場合には、図面の記載を基準とする。符号の英文字は大文字と小文字とで別の要素を意味する。例えば、図1に示す冷却装置14Aと羽根14aは別の要素である。「固定する」は、対象物を固定できれば任意であり、その固定方法は問わない。「円環状」には円筒状を含む。
〔実施の形態1〕
実施の形態1は図1〜図7を参照しながら説明する。図1に示す回転電機10は、ステータ11,ロータ12,冷却装置14A,変調子体16,磁石体17A,回転軸18などをハウジング13内に有する。ハウジング13は、上述した要素を収容できれば任意の形状で成形してよい。なお、ハウジング13はフレームや筐体などとも呼ぶ。
ステータ11は、ステータコイル11aやステータコア11bなどを有する。ステータコイル11aは「多相巻線」に相当し、ステータコア11b(具体的にはスロット)に巻回される。ステータコア11bは、図示する積層鋼板で構成してもよく、軟磁性材(単体)で構成してもよい。ロータ12は、ステータ11(具体的にはステータコア11b)との間にギャップGを介して配置される。ギャップGの大きさは任意に設定してよい。
冷却装置14Aは、冷却装置14の一例である。この冷却装置14Aは、一以上の羽根14aや、支持部材14b、磁性体14mなどを有する。羽根14aと磁性体14mは、支持部材14bに固定されて支持される。円環状に成形される支持部材14bは、材質(例えば軟磁性体であるか否か)を問わない。この支持部材14bは、ハウジング13との間に軸受15が介在されるので、回転自在に支持される。よって磁性体14mは、一以上の羽根14aが間接的に固定される回転体である。
磁性体14mの回転に伴って羽根14aが回転し、冷却風吸入孔13bから冷却風を吸入し、冷却風吐出孔13aから冷却風を吐出する。冷却風が流れることによって、ステータ11を含めて回転電機10を冷却することができる。本形態の磁性体14mは、軟磁性材(磁性部材)で成形されるN個のセグメント14cを用いる。
変調子体16は、K個の変調子16aや、支持部材16bなどを有する。軟磁性材からなる変調子16aは、支持部材16bを介して回転軸18(あるいはロータ12)に固定される。よって、変調子16aは回転軸18と間接的に固定されることになる。
磁石体17Aは、磁石体17の一例である。この磁石体17Aは、図5に示すように、軟磁性材17a(ヨーク)や、M極対の磁石17bなどを有する。これらの軟磁性材17aと磁石17bは、周方向に配列して円環状に形成される。なお、本形態の磁石体17Aは、ハウジング13に固定される。
上述した磁石17b(磁石体17),変調子16a,セグメント14c(磁性体14m)の関係を図2に示す。図2に示すように、磁石体17,変調子16a,磁性体14mは、この順番で径方向に配置される。この配置によって、隣り合う磁石体17,変調子16a,磁性体14mの相互間は互いに磁気結合し、リラクタンストルクが作用する。
2M=|K±N|の関係式を満たせば、M,K,Nにはそれぞれ任意の数値を設定してよい。一例として、2M=12,K=32,N=20を設定する場合には、図3に示すような特性が得られる。すなわち、羽根回転数(磁石体17Aの回転数)は、軸回転数(回転軸18の回転数)に対して1.6倍になる。
回転軸18は、ハウジング13との間に軸受15が介在されるので、回転自在に支持される。また回転軸18は、ロータ12と直接的または間接的に固定され、ロータ12とともに回転する回転体でもある。
磁石17b(磁石体17),変調子16a(変調子体16),セグメント14c(磁性体14m)と回転速度との関係は、図4と図5に示すようになる。ただし図4では、2M=12,K=20,N=8を設定する例を示す。
図4において、磁石17b(磁石体17)の回転速度を「ωm」とし、変調子16a(変調子体16)の回転速度を「ωk」とし、セグメント14c(磁性体14m)の回転速度を「ωn」とする。上述したように磁石体17Aはハウジング13に固定されるので、その回転速度は0である(ωm=0)。図4に示す矢印D1,D2,D3は磁石17bを磁化する方向の一例であり、隣り合う磁石17bは交互に磁化方向を逆にする。図示する方向とは、逆方向に磁化してもよい。
図5に示すグラフ図では、縦軸を回転速度ωとし、横軸を磁気変調部材(磁石体17,変調子体16,磁性体14m)とする。磁石体17Aと変調子体16との間の横軸距離(長さ)は、冷却装置14Aを構成するセグメント14cの数(すなわちN)に対応する。変調子体16と冷却装置14Aとの間の横軸距離(長さ)は、磁石体17Aを構成する磁石17bの極数(すなわち2M)に対応する。
Kωk−Nωn−2Mωm=0の関係式を満たすように、特性線L1の傾きが変化する。本形態では磁石体17の回転速度がωm=0であるので、磁性体14mの回転速度はωn=(K/N)ωkになる。図1に示す構成例(2M=12,K=32,N=20)の回転電機10では、K/N=32/20=1.6になる。
磁性体14m(羽根14a)の回転速度を速くするには、変調子16aの個数(K)を多くしたり、セグメント14cの数(N)を少なくしたりするとよい。言い換えると、磁性体14m(羽根14a)の回転速度は、変調子16aの個数(K)や、セグメント14cの数(N)によって回転電機10に応じた最適な速度を設定できる。
図4に示す構成例(2M=12,K=20,N=8)の回転電機10は、図6に示すトルクが得られる。図6では、縦軸をトルクとし、横軸を時間とする。変調子体16のトルク波形を実線の特性線L2で示し、磁性体14mのトルク波形を一点鎖線の特性線L3で示し、磁石体17のトルク波形を二点鎖線の特性線L4で示す。いずれのトルク波形も多少の変動はあるが、許容範囲内で安定して変化する。
また、図4に示す構成例(2M=12,K=20,N=8)における磁束φの流れを図7に示す。実線や二点鎖線で示すように、磁石17b→変調子16a→セグメント14c→変調子16a→磁石17bの順で磁束φが流れる。
一以上のセグメント14cは、任意の形状で成形してよい。図4,図7に示す成形例では、双方の周方向端面を面取りした面取り部14c1と、双方の周方向端部で径方向に突出する凸状部14c2を有する。面取り部14c1を有することにより、周方向端面からの磁束漏れを抑制することできる。双方の周方向端部で凸状部14c2を備えることにより、片側の凸状部14c2で磁束の流れが互いに逆向きになるのが防止され、磁気変調原理がさらに高められる。
〔実施の形態2〕
実施の形態2は図8〜図10を参照しながら説明する。なお図示および説明を簡単にするため、特に明示しない限り、実施の形態1で用いた要素と同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。よって、主に実施の形態1と相違する点を説明する。
図8には、回転電機10に含まれる冷却装置14A,変調子体16,磁石体17Bの構成例を示す。図1の構成例とは、磁石体17Aに代えて磁石体17Bを用いる点が相違する。磁石体17Bは、ハウジング13に固定され、クローポール磁極17cや界磁巻線17dなどを有する。
クローポール磁極17cは、「クローポール型の磁極対」に相当する。本形態のクローポール磁極17cは、円環状に成形される円環部17c1や、互い違いに軸方向に曲げられる曲折部17c2などを有する。曲折部17c2の曲げ形態は任意であり、図8の例ではL字状に曲げている。界磁巻線17dへの通電によって、軸方向に曲げられた曲折部17c2が磁極になる。界磁巻線17dは、互い違いに曲げられる曲折部17c2の中央部を通るように巻回され、制御部20に接続される。
制御部20は、界磁巻線17dに流す電流を制御できれば任意に構成してよく、ECU(Electronic Control Unit)やコンピュータなどを含む。制御部20の配置は任意であり、回転電機10の内外を問わない。
制御部20による制御例を図10に示す。図10には、縦軸を羽根回転数(磁石体17Aの回転数)とし、横軸を軸回転数(回転軸18の回転数)とするときの特性線L5を示す。制御部20は、軸回転数が上限回転数AHに達すると、界磁巻線17dに電流を流さないように制御する。上限回転数AHは「所定の回転数」に相当する。この制御によって、羽根回転数は回転数SHを超えることはない。そのため、羽根14aの耐遠心力を超えるような過回転を未然に防ぐことができる。言い換えると、増速比率を向上させることができ、冷却性を向上させることができる。
〔実施の形態3〕
実施の形態3は図11〜図13を参照しながら説明する。なお図示および説明を簡単にするため、特に明示しない限り、実施の形態1,2で用いた要素と同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。よって、主に実施の形態1,2と相違する点を説明する。
図11には、回転電機10に含まれる冷却装置14B,変調子体16,磁石体17Aの構成例を示す。図1の構成例とは、冷却装置14Aに代えて冷却装置14Bを用いる点が相違する。
冷却装置14Bは、冷却装置14の一例である。この冷却装置14Bは、一以上の羽根14a(図12を参照)や、支持部材14b、セグメント14c、エンドリング14d、導体バー14eなどを有する。エンドリング14dは「かごエンドリング」とも呼び、導体バー14e「かごバー」とも呼ぶ。
磁性体14mに相当するセグメント14cは、軸方向に貫通する導体バー14eを有する。各導体バー14eは、セグメント14cの軸方向両端で接するエンドリング14dで固定される。エンドリング14dは、円環状に成形される。本形態では、例えば圧入などのような機械的な固定を適用する。導体バー14eとエンドリング14dは、いずれも導電材で成形され、固定によって電気的に短絡される。
図11に示す構成による特性例を図13に示す。図13には、縦軸を羽根回転数(磁石体17Aの回転数)とし、横軸を軸回転数(回転軸18の回転数)とするときの特性線L6を示す。
軸回転数が回転数AX(例えば1000[rpm])に達するまでは、上述したωn=(K/N)ωkに沿って羽根回転数が変化する。軸回転数が回転数AXのときは、羽根回転数は回転数SXになる。すなわち、SX/AX=K/Nの関係式が成り立つ。軸回転数が回転数AXを超えると、誘導トルクによって羽根回転数の増加が徐々鈍るカットダウン現象が生じる。そのため、羽根14aに無理な力が加わるのを抑制することができる。その一方、軸回転数が回転数AX以下に戻れば、羽根回転数は比例的に変化する。
〔実施の形態4〕
実施の形態4は図14を参照しながら説明する。なお図示および説明を簡単にするため、特に明示しない限り、実施の形態1〜3で用いた要素と同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。よって、主に実施の形態1〜3と相違する点を説明する。
図14には、回転電機10に含まれる冷却装置14C,変調子体16,磁石体17Aの構成例を示す。図1の構成例とは、冷却装置14Aに代えて冷却装置14Cを用いる点が相違する。
図14に示す冷却装置14Cは、冷却装置14の一例である。この冷却装置14Cは、一以上の羽根14a(図1を参照)や、N極対の磁石14f、軟磁性材14g(ヨーク)などを有する。磁石14fは磁性体14mや磁性部材に相当し、磁石14fを含む磁性体14mは界磁子や回転体に相当する。
図14の構成例では、N極対の磁石14fを軟磁性材14gよりも内径側に配置し、周方向に配列して円環状に形成される。軟磁性材14gは、磁束φを流す経路(すなわち磁気回路の形成)を確保し、羽根14aを支持する支持部材14bの役割も担う。なお図14で括弧内に示すように、軟磁性材14gに代えて支持部材14bを用いてもよい。
M極対の磁石17b,K個の変調子16a,N極対の磁石14fは、M=|K±N|の関係式を満たせば、M,K,Nにそれぞれ任意の数値を設定してよい。回転速度については、Kωk−Nωn−Mωm=0の関係式が成り立つ。図14の構成例は、M=12,K=32,N=20を設定する場合の例である。この設定例も図3に示すような特性が得られる。
〔他の実施の形態〕
以上では本発明を実施するための形態について実施の形態1〜4に従って説明したが、本発明は当該形態に何ら限定されるものではない。言い換えれば、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施することもできる。例えば、次に示す各形態を実現してもよい。
上述した実施の形態1,3では、磁石体17A,変調子16a,セグメント14cを径方向に配置する構成とした(図1,図2,図11,図12を参照)。実施の形態2では、磁石体17B,変調子16a,セグメント14cを径方向に配置する構成とした(図8,図9を参照)。実施の形態4では、磁石体17A,変調子16a,磁石14fを径方向に配置する構成とした(図14を参照)。この形態に代えて、磁石体17(17A,17B)と磁性体14m(14c,14f)を自在に組み合わせて構成してもよい。例えば、磁石体17B,変調子16a,磁石14fを径方向に配置する例を図15に示す。いずれの構成でも、組み合わせに対応する形態の作用効果が得られる。
上述した実施の形態1〜4では、磁石体17(17A,17B)をハウジング13に固定する構成とした(図1,図8,図11,図14を参照)。この形態に代えて、磁石体17とハウジング13との間に軸受15を介在させて、磁石体17を回転自在に構成してもよい。この構成では、磁石体17,変調子16a,磁性体14mが全て回転することになる。磁石体17の回転速度がωm>0になるので、図1に示す構成例の場合にはKωk−Nωn−2Mωm=0の関係式を満たすように、図5に示す特性線L1の傾きが変化する。当該関係式を変形すると、ωn=(Kωk−2Mωm)/Nになるので、磁石17bの極対数(M)が小さいほど磁性体14mが速く回転する。その他については、実施の形態1〜4と同様の作用効果が得られる。
上述した実施の形態1〜4は、ステータ11を外径側に配置し、ロータ12を内径側に配置するインナーロータ型の回転電機10に適用する構成とした(図1を参照)。この形態に代えて、ステータ11を内径側に配置し、ロータ12を外径側に配置するアウターロータ型の回転電機10に適用する構成としてもよい。アウターロータ型では、径方向に配置する磁石体17(17A,17B),変調子16a,磁性体14m(14c,14f)がインナーロータ型とは逆順になる。ステータ11とロータ12の配置が相違するに過ぎないので、実施の形態1〜4と同様の作用効果が得られる。
上述した実施の形態1〜3では、M極対の磁石体17(17A,17B),K個の変調子16a,Nの磁性体14mの組み合わせについて、2M=12,K=32,N=20、2M=12,K=20,N=8を適用する構成した(図2,図9,図11を参照)。同様に実施の形態4では、M=12,K=32,N=20を適用する構成した(図2,図9,図14を参照)。この構成に代えて、実施の形態1〜3では2M=|K±N|の関係式を満たすM,N,K(いずれも自然数)の組み合わせを適用して構成してもよく、実施の形態4ではM=|K±N|の関係式を満たすM,N,Kの組み合わせを適用して構成してもよい。回転電機10に最適の数を設定することにより、回転電機10の性能を高めることができ、冷却装置14による冷却能率を高めることができる。
上述した実施の形態1〜4では、羽根14aと磁性体14mの間に支持部材14bや軟磁性材14gを介在させて、間接的に固定する構成とした(図1を参照)。この形態に代えて、羽根14aと磁性体14mを直接的に固定する構成としてもよい。支持部材14bや軟磁性材14gを介在させるか否かの相違に過ぎないので、実施の形態1〜4と同様の作用効果が得られる。
上述した実施の形態1〜4では、ハウジング13に冷却風吸入孔13bおよび冷却風吐出孔13aを設け、冷却装置14(14A,14B,14C)によって冷却風で冷却する空冷構成とした(図1を参照)。この形態に代えて、冷却水を導入する冷却水導入口と、冷却水を排出する冷却水排出口をハウジング13に設け、導入される冷却水を羽根14aで飛散させて冷却する水冷構成としてもよい。空冷か水冷かの相違に過ぎないので、実施の形態1〜4と同様の作用効果が得られる。
〔作用効果〕
上述した実施の形態1〜4および他の実施の形態によれば、以下に示す各効果を得ることができる。
(1)回転電機10において、M極対の磁石17bを円周方向に配列して円環状に形成される磁石体17(17A,17B)と、回転軸18に固定されてK個の軟磁性材からなる変調子16aと、Nの磁性部材(セグメント14cや磁石14f)からなる磁性体14mと、ステータ11、ロータ12、磁石体17(17A,17B)、変調子16a及び磁性体14mを収容するとともに、回転軸18を回転自在に支持するハウジング13と、を有し、磁石体17(17A,17B)は、ハウジング13に固定され、磁性体14mには一以上の羽根14aが直接的または間接的に固定され、磁石体17,変調子16a,磁性体14mはこの順番で径方向に配置される構成とした(図1,図8,図11,図14を参照)。この構成によれば、磁性体14mに設けられる羽根14aは、磁石体17や変調子16aとの間でリラクタンストルクが作用して回るので、別個に電力を必要とせず、全体の電力消費を低く抑えることができる。また、別個の電力が不要になるので、特に無効電力による回転電機10本体の力率悪化などの悪影響がなくなる。さらに、磁石体17,変調子16a,磁性体14mについて適切な数を設定することにより、回転軸18に対して冷却用の羽根14aを増速して回転させることができるので、その分だけ冷却性能が向上する。非接触の増速手段であるので、磨耗がないために寿命の心配がなく、騒音も極めて低い。また、潤滑油を使わないので汚損も無く、圧送ロスも無い。
(2)磁性体14mは、軟磁性材17aで成形されるN個のセグメント14cを含み、磁石体17,変調子16a,磁性体14mは、2M=|K±N|の関係式を満たす構成とした(図2,図9,図11を参照)。この構成によれば、磁性体14mとしてセグメント14cを用いる場合でも、回転軸18に対して冷却用の羽根14aを確実に増速して回転させることができる。
(3)磁性体14mは、N極対の磁石14fを含み、磁石体17,変調子16a,磁性体14mは、M=|K±N|の関係式を満たす構成とした(図14を参照)。この構成によれば、磁性体14mとして磁石14fを用いる場合でも、回転軸18に対して冷却用の羽根14aを確実に増速して回転させることができる。
(4)磁石体17Bは、界磁巻線17dを有するクローポール磁極17c(クローポール型の磁極対)とする構成とした(図9,図15を参照)。この構成によれば、永久磁石が少なくても、高性能な冷却を行うことができる。
(5)回転軸18の回転数が所定の回転数を達すると、界磁巻線17dに電流を流さないように制御する制御部20を有する構成とした(図9,図10を参照)。この構成によれば、羽根14aの耐遠心力を超えるような過回転を未然に防ぐことができる。すなわち、増速比率を向上させることができ、冷却性を向上させることができる。
(6)磁性体14mは、軸方向に貫通する導体バー14eと、軸方向両端で接するエンドリング14dとで機械的に固定され、導体バー14eとエンドリング14dとは電気的に短絡されている構成とした(図11〜図13を参照)。この構成によれば、軸回転数(回転軸18の回転数)が所定回転数(図13の回転数AX)を超えると、誘導トルクによって羽根回転数の増加が徐々鈍るカットダウン現象が生じる。そのため、羽根14aに無理な力が加わるのを抑制することができる。その一方、軸回転数が所定回転数以下に戻れば、羽根回転数は比例的に変化する。
(7)磁性体14mは、一以上のセグメント14cについて、一方または双方の周方向端面が面取りされる構成とした(図4を参照)。図示しないが、いずれか一方の周方向端面を面取りする構成としてもよい。これらの構成によれば、周方向端面からの磁束漏れを抑制することできる。よって、磁気変調がさらに有効に行われ、リラクタンストルクをより増加させることができる。
(8)磁性体14mは、一以上のセグメント14cについて、双方の周方向端部に凸状部14c2を有する構成とした(図4を参照)。この構成によれば、双方の凸状部14c2のうちで一方の凸状部14c2に磁束が入るように流れ、他方の凸状部14c2から磁束が出るように流れる。すなわち、変調子16aとの間で磁束の出入りを分けられ、一つの凸状部14c2で磁束の流れが互いに逆向きになるのが防止される。よって、磁気変調原理がさらに高められ、回転電機10の性能をさらに向上させることができる。
10 回転電機
11 ステータ(固定子)
12 ロータ(回転子)
14(14A,14B,14C) 冷却装置
14a 羽根
14c セグメント(磁性体)
14f 磁石(磁性体)
14m 磁性体
16a 変調子
17(17A,17B) 磁石体
17a 軟磁性材
17b 磁石
18 回転軸
G ギャップ(空隙)

Claims (8)

  1. 多相巻線(11a)が巻回されるステータ(11)と、前記ステータとの間にギャップ(G)を介して配置されるロータ(12)と、前記ロータとともに回転する回転軸(18)とを有する回転電機(10)において、
    M極対(Mは自然数)の磁石を周方向に配列して円環状に形成される磁石体(17)と、
    前記回転軸に固定され、K個(Kは自然数)の軟磁性材からなる変調子(16a)と、
    N(Nは自然数)の磁性部材からなる磁性体(14m)と
    前記ステータ、前記ロータ、前記磁石体、前記変調子及び前記磁性体を収容するとともに、前記回転軸を回転自在に支持するハウジング(13)と、
    を有し、
    前記磁石体は、前記ハウジングに固定され、
    前記磁性体には、一以上の羽根(14a)が直接的または間接的に固定され、
    前記磁石体,前記変調子,前記磁性体は、この順番で径方向に配置されることを特徴とする回転電機。
  2. 前記磁性体は、軟磁性材で成形されるN個のセグメント(14c)を含み、
    前記磁石体,前記変調子,前記磁性体は、2M=|K±N|の関係式を満たすことを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記磁性体は、一以上の前記セグメントについて、一方または双方の周方向端面(14c1)が面取りされることを特徴とする請求項2に記載の回転電機。
  4. 前記磁性体は、一以上の前記セグメントについて、双方の周方向端部に凸状部(14c2)を有することを特徴とする請求項2または3に記載の回転電機。
  5. 前記磁性体は、N極対の磁石(14f)を含み、
    前記磁石体,前記変調子,前記磁性体は、M=|K±N|の関係式を満たすことを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  6. 前記磁石体は、界磁巻線(17d)を有するクローポール型の磁極対(17c)とすることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の回転電機。
  7. 前記回転軸の回転数が所定の回転数を達すると、前記界磁巻線に電流を流さないように制御する制御部(20)を有することを特徴とする請求項6に記載の回転電機。
  8. 前記磁性体は、軸方向に貫通する導体バー(14e)と、軸方向両端で接するエンドリング(14d)とで機械的に固定され、
    前記導体バーと前記エンドリングとは電気的に短絡されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の回転電機。
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