JP6413133B1 - 音価とリズムの教材 - Google Patents

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Abstract

【課題】子供から大人まで「音符や休符の音価」を正しく理解し、リズムをピッタリと叩けるようにするための音価とリズムの教材を提供する。【解決手段】4分音符の場合の構成単位1が表示されている。この構成単位1には、音符表示部2に4分音符、当該音符の音価を表す絵柄表示部3に一例として平面視の1つのリンゴ、当該音符の音価を表す音価表示部4に一例として「たん」の言語記号と当該言語記号を両端が半円形状の細長い帯状の帯状記号10で囲んで表示している。そして、当該音符の音価に対応する言語記載表示部5は空欄としており、この空欄には生徒自身が理解できる言語を自由に記載できるようになっている。この実施形態では、4分音符の読み方を表示する「4ぶおんぷ」が音符読み方表示部6として追加されており、子供でも分かり易いように数字とひらがなで表示されている。【選択図】図2

Description

本発明は、子供から大人まで「音符や休符の音価」を正しく理解し、リズムをピッタリと叩けるようにするための音価とリズムの教材に関する。
音楽の学習において、リズムは音符や休符の音価(音符や休符の長さ)であることから、通常は聴覚や感覚によって練習することが一般的である。
例えば、4/4拍子の曲のリズムを正確に叩こうとしたときに、左手又は足で「1、2、3、4、・・・」と同じテンポ(速さ)で拍を叩きながら、右手でリズムの「音価」を叩くように練習することが一般的であるが、少し難しいリズムになると大半の生徒は、拍のテンポやリズムの音価が微妙にずれてしまう。ところが、生徒自身は、そのズレに全く気付いていない。このため、多くの生徒は先生の叩くリズムを「耳コピー」で覚えてしまうので、いつまで経ってもリズムを本当の意味で理解できているとは言い難い。
そこで音価を正しく理解させるために種々の提案がなされている。例えば、音符ごとの音の長さを理解するために、カードに表示された音符の音価に応じた長さを有するリズムカードを用いる方法が提案されている(特許文献1)。
また、文字及び画のうちの少なくとも1つの表現手段を用いて任意の単語を1つずつ表示した複数の種類の単語カードからなる第1カード群と、2拍のリズムを異なる音符で1つずつ表示した複数の種類の音符カードからなる第2カード群とを備えた、人間の言語情報に対する認識能力に着目した教材も提案されている(特許文献2)。
また、上記特許文献2の音符学習用教材は単語カード1枚に対して音符カードに記載されている1つのリズムが対応しているにすぎず、例えば、音符カードに記載されている付点4分音符の長さを8分音符3つ分の長さとして捉えるなど細かくリズムを細分化した上でリズムを正確に理解するのが難しいとして、音符の長さ、すなわち音価及びリズム譜を絵柄で表して、楽譜の読めない学習者でも音価やリズムに対してイメージしやすいといったリズム教育用カードが提案されている(特許文献3)。
しかしながら、特許文献1のリズム学習用教材では、音符の音価に応じた長さを有するリズムカードを用いることで音符ごとの音の長さの関係の理解は得られるものの、拍子に合わせて音符や休符を組み合わせたリズムを理解するには難点があった。
さらに、特許文献1で従来技術とされているリズム譜においては、1拍以下のリズム譜を分数の概念で指導し、しかも、大人視点でリンゴを立体的に分割するように示していることから、分数を理解できない未就学者などがリズムを理解することは益々困難となっていた。
また、特許文献2の音符学習用教材では、予め指導者が決めた単語カードの第1カード群と、これと別部材の音符カードからなる第2カード群とを都度照合しながら指導することになるため、特に未就学児のような語彙力の乏しい学習者に対しては予め指導者が決めた単語を理解し難いという問題がある。
しかも、指導者が第1カード群の単語カードから任意の一枚を選択し、選択した単語カードに対応する音符カードを第2カード群から抽出し、選択した単語カードを学習者に提示しながらその単語を発生した後、単語カードに対応する音符カードを学習者に提示して、その単語カードに表示された単語を再度発生するという手順を経ることから、選択した単語を理解できない学習者は、音符カードに表示された音符の音価と単語カードに表示された単語の発生とを対照させることができず、音符を習得することが困難な場合があった。
また、特許文献3のリズム教育用カードは、音符の長さ、すなわち音価及びリズム譜を絵柄で表して、楽譜の読めない学習者でも音価やリズムに対してイメージしやすいということはあるものの、異なる音価に対して異なる動物、例えば、4分音符では犬、8分音符ではネズミ(4分音符に対してはネズミ2匹)、2分音符では羊(羊1匹に対して4分音符の犬が2匹、8分音符のネズミが4匹)、全音符ではライオンというように、例示される動物間の関連性が分からないばかりでなく、休符に対しては動物の表示がないため、音価とリズムと休符との関連性を理解することが困難であった。
特開2010−175870公報 特開2012−078698公報 実用新案登録第3192510号公報
本発明は、子供から大人まで「音符や休符の音価」を正しく理解し、リズムをピッタリと叩けるようにするための音価とリズムの教材を提供するものである。
本発明者は、上述したような問題に鑑み鋭意検討した結果、「音価」を視覚的に分かりやすく表示するだけではリズムが沢山並んだときにピッタリ叩けず、「音価」+「拍」を組み合わせることにより、「音価」単独で叩くより、ピッタリ叩ける効果があることが分かった。
そして、リズムを理解する方法は、先に音価を理解してから、その音価を拍子や拍の中で正しく叩けるようにすることが重要であり、「音価」の表示のみではリズムの音価をピッタリ叩くことは難しく、「拍子と拍と音価」を組み合わせることによって、ようやくリズムを理解できるようになることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、音価とリズムの教材において、
1.一の音符を表示する音符表示部と、
2.当該一の音符の音価に対応する長さを横方向に表す音価表示部と
を、同一面側であって縦方向に対応するように配置した構成単位を有しており、当該音価表示部は、4分音符の音価を横方向に長さLで表したときに、当該一の音符の音価を横方向に長さm・L(mは、4分音符の音価に対する当該一の音符の音価の割合を示す数)となるように両端が半円形状の帯状記号が表示されており、
3.当該構成単位を横方向に複数隣接配置して1拍の長さとなるように表示されている表示部を有しており、
4.一の音符を表示する音符表示部と当該一の音符の音価に対応する長さを表す絵柄を表示する絵柄表示部とを同一面側であって縦方向に対応するように配置した構成要素を横方向に複数配置しているか又は当該構成単位を横方向に複数配置して一の拍子の一小節の長さとなるように表示されている表示部を有していることを特徴とする音価とリズムの教材を提供するものである。
本発明の音価とリズムの教材によれば、「拍子」+「拍」+「音価」を組み合わせることにより、「音価」単独でリズムを叩くよりも、ピッタリとリズムを叩くことができる。
しかも、一の音符を表示する音符表示部と、当該音符の音価に対応する長さを横方向に表す音価表示部とを、同一面側であって縦方向に対応するように配置した構成単位を有しており、当該音価表示部は両端が半円形状の帯状記号又はマス目記号の少なくとも一方の記号が表示されているポスター、テキスト、卓上用ポスター、マグネットカード、台紙など、種々の教材として提供することができる。
本発明の一実施形態であるポスター。 4分音符の音価を表す構成単位を示す一実施形態。 2分音符の音価を表す構成単位を示す他の実施形態。 8分音符の音価を表す構成単位を示す他の実施形態。 16分音符の音価を表す構成単位を示す他の実施形態。 4分休符の音価を表す構成単位を示す他の実施形態。 1拍の中のリズムの音価を表す構成単位を示す他の実施形態。 1拍の中のリズムの音価を表す構成単位を示す他の実施形態。 2拍の中のリズムの音価を表す構成単位を示す他の実施形態。 1小節の中のリズムの音価を表す構成単位を示す変形例。
以下、図面を参照しながら、本発明を詳細に説明する。図1は本発明による一実施形態のポスターである。
図2に、4分音符の音価の構成単位1の実施形態を示す。この構成単位1に、4分音符を表示する音符表示部2と、4分音符の音価に対応する長さを横方向に表す音価表示部4として両端が半円形状の赤色の細長い帯状記号10を表示している。
この帯状記号10は、後述するように、8分音符の場合には4分音符の略半分の長さ1/2・L(m=1/2)両端が半円形上の帯状記号で表示し、16分音符の場合には略4分の1の長さ1/4・L(m=1/4)の円形状の記号で表示するようにして、音価を視覚的に認識できるようにしている。この帯状記号10は、四角形でも良いが、イメージ的に、リズムを叩くときに雑にならず美しい音を叩くことができる観点から、上述したような両端が半円形状や円形状の記号としている。なお、音符の音価と休符の音価とを区別する観点からは、例えば、音符の音価を示す帯状記号10を赤色、休符の音価を示す帯状記号10を緑色というように、異なる色で表示することが好ましい。
この実施形態では、音符表示部2と絵柄表示部3と音価表示部4と言語記載表示部5と音符読み方表示部6の5つの構成要素の全体を囲う枠線7がある。この枠線7は、音価表示部4として両端が半円形状の細長い帯状記号10が表示されている場合にはなくても構わない。また、音価表示部4として帯状記号10が表示されていない場合には、枠線7、区画線8、9で囲まれる横長の長方形状のマス目記号が音価表示部4として機能することになる。これら帯状記号10や枠線7、区画線8、9で囲まれるマス目記号は、4分音符の長さL(m=1)(音価)を視覚的に認識できるようにしている。なお、枠線7は、必ずしも構成要素の全体を囲う必要はなく、一部の構成要素を囲うものであっても良い。
すなわち、音符読み方表示部6と音符表示部2とを区画する区画線はないが、あっても構わない。また、音符表示部2と当該音符の音価を表す絵柄表示部3とを区画する区画線はないが、あっても構わない。また、当該音符の音価を表す絵柄表示部3と当該音符の音価を表す音価表示部4とを区画する線8があるが、なくても構わない。また、4分音符の音価を表す音価表示部4と4分音符の音価に対応する言語記載表示部5とを区画する線9があるが、なくても構わない。
これは、音価表示部4として帯状記号10があれば、音価表示部4としての枠線7、区画線8、9で囲まれる横長の長方形状のマス目記号がなくても、音符と音価との関係を理解できるからである。なお、音価表示部4として、枠線7、区画線8、9で囲まれる横長の長方形状のマス目記号を用いることでしっかりと音価を把握することができ、両端が半円形状や円形状の帯状記号10を用いることで、イメージ的に、リズムを叩くときに雑にならず美しい音を叩くことができるため、両者を併用することで、より正確に「拍子」+「拍」+「音価」を習得することができる。
この音価表示部4を帯状記号10とするか枠線7、区画線8、9で囲まれるマス目記号とするかは、ポスター、テキスト、卓上用ポスター、カード、台紙などの種々の教材に合わせて適宜選択すれば良いが、少なくともいずれかを表示した構成単位がいずれかの場所に有していることが重要である。例えば、図1に示すポスターでは、いずれかの場所に必ず上記構成単位が表示されている。
本実施形態では、他の構成要素として、4分音符の音価に対応する長さを表す絵柄を表示する絵柄表示部3が追加されている。この絵柄表示部3には一例として平面視(二次元的に見て)の1つのリンゴを表示しているが、リンゴに限らず、ナシ、みかんなどの果物や、菓子やボールなど、子供から大人まで理解できる物であれば何でも良い。なお、後述するように、8分音符の音価が4分音符の音価の半分の音価であることや16分音符の音価が4分音符の音価の4分の1の音価であることが理解し易いように、二次元的に見て縦方向に分割して半分であることや4分の1であることが分かり易い形状の物を選択することが好ましい。しかも、二次元的に見て縦方向に分割して表示することで、子供でも非常に理解し易くなる。
また、他の構成要素として、音価表示部4の帯状記号10又は枠線7、区画線8、9で囲まれるマス目記号の中に「たん」の言語記号を表示しているが、この言語記号も音価表示部としての機能を有する。この場合、このような言語に限らず、数字やアルファベットなどでも良く、子供でも理解し易い点からは、ひらがなやカタカナや数字あるいは図形またはこれらの組合せで表示することが好ましい。すなわち、本実施形態では、帯状記号10と枠線7、区画線8、9で囲まれるマス目記号と「たん」の言語記号とが、それぞれ音価表示機能を有しており、それぞれの関係が理解し易くなっている。
また、他の構成要素として、4分音符の音価に対応する長さを横方向に表す言語を記載する枠線で囲まれた空欄の言語記載表示部5が追加されている。この空欄には生徒自身が理解できる言語を自由に記載できるようになっている。記載する言語としては、「ぱん」、「かん」、「いち」などのように、生徒自身が理解できる言語を自由に記載して覚えることができる。これは、上記「たん」の言語記号よりも、生徒自身が理解できる言語を自由に選択する方が、より音価とリズムを理解し易くなるからである。
また、他の構成要素として、4分音符の読み方を表示する「4ぶおんぷ」が音符読み方表示部6として表示されており、子供でも分かり易いように数字とひらがなで表示されている。
音符表示部2と音価表示部4を縦方向に配置する順序は、他の構成要素も含め、使用する教材に応じて適宜変更して構わない。要するに、この2つの構成要素を同一面側であって縦方向に対応するように配置した構成単位を有していれば、それぞれの構成要素の関係が理解できるからである。しかも、2つの構成要素を同一面側であって縦方向に対応するように配置することにより、音符の音価やリズムの音価を非常に理解し易くなる。
図3に、2分音符の音価の構成単位1の実施形態を示す。この構成単位1に、2分音符を表示する音符表示部2と、2分音符の音価に対応する長さを横方向に表す音価表示部4として両端が半円形状の細長い帯状の赤色の帯状記号10を表示している。なお、2分音符の構成単位の幅を4分音符の構成単位の幅の2倍の2L(m=2)とし、一つの音価として覚えるように「た−」の言語記号を囲む帯状記号10と「あん」の言語記号を囲む帯状記号10が隣接する帯状記号10の部分は四角形状としている。このように両端を半円形状とすることにより、イメージ的に、リズムを叩くときに雑にならず美しい音を叩くことができる。
この帯状記号10は、2分音符の音価が4分音符の音価の2倍の長さであることが視覚的に認識できるようにしている。
この実施形態では、音符表示部2と絵柄表示部3と音価表示部4と言語記載表示部5と音符読み方表示部6の5つの構成要素の全体を囲う枠線7がある。この枠線7は、音価表示部4として両端が半円形状の細長い帯状記号10が表示されている場合にはなくても構わない。また、音価表示部4として帯状記号10が表示されていない場合には、枠線7、区画線8、9、11で囲まれるマス目記号が音価表示部4として機能することになる。これら帯状記号10や枠線7、区画線8、9、11で囲まれるマス目記号は、2分音符の長さ2L(音価)を視覚的に認識できるようにしている。なお、枠線7は、必ずしも構成要素の全体を囲う必要はなく、一部の構成要素を囲うものであっても良い。
これは、音価表示部4として帯状記号10があれば、音価表示部4としての枠線7、区画線8、9、11で囲まれるマス目記号がなくても、音符と音価との関係を理解できるからである。なお、音価表示部4と言語記載表示部5には、構成単位1の幅2Lの半分の幅Lとなるように実線の区画線11があり、2分音符の音価が4分音符の音価の2倍の音価であることが視覚的に認識し易いようにしている。そして、この実線の区画線11は4分音符の1拍の音価を表している。
なお、音価表示部4として、枠線7、区画線8、9、11で囲まれるマス目記号を用いることでしっかりと音価を把握することができ、両端が半円形状や円形状の帯状記号10を用いることで、イメージ的に、リズムを叩くときに雑にならず美しい音を叩くことができるため、両者を併用することで、より正確に「拍子」+「拍」+「音価」を習得することができる。
この音価表示部4を帯状記号10とするかマス目記号とするかは、ポスター、テキスト、卓上用ポスター、カード、台紙などの種々の教材に合わせて適宜選択すれば良いが、少なくともいずれかを表示した構成単位がいずれかの場所に有していることが重要である。例えば、図1に示すポスターでは、いずれかの場所に必ず上記構成単位が表示されている。
本実施形態では、他の構成要素として、2分音符の音価に対応する長さを表す絵柄を表示する絵柄表示部3が追加されている。この絵柄表示部3には一例として平面視(二次元的に見て)の1つのリンゴを表示している。
また、他の構成要素として、音価表示部4の帯状記号10又は枠線7、区画線8、9、11で囲まれるマス目記号の中に「た−」・「あん」の言語記号を表示しており、帯状記号10とマス目記号と言語記号とが、それぞれ音価表示機能を有しており、それぞれの関係が理解し易くなっている。
また、他の構成要素として、2分音符の音価に対応する長さを横方向に表す言語を記載する枠線で囲まれた空欄の言語記載表示部5が追加されている。この空欄には生徒自身が理解できる言語を自由に記載できるようになっている。記載する言語としては、「ぴ−」・「まん」、「か−」・「さん」、「れ−」・「ずん」などのように、生徒自身が理解できる言語を自由に記載して覚えることができる。これは、上記「た−」・「あん」の言語記号よりも、生徒自身が理解できる言語を自由に選択する方が、より音価とリズムを理解し易くなるからである。
また、他の構成要素として、2分音符の読み方を表示する「2ぶおんぷ」が音符読み方表示部6として表示されており、子供でも分かり易いように数字とひらがなで表示されている。
音符表示部2と音価表示部4を縦方向に配置する順序は、他の構成要素も含め、使用する教材に応じて適宜変更して構わない。要するに、この2つの構成要素を同一面側であって縦方向に対応するように配置した構成単位を有していれば、それぞれの構成要素の関係が理解できるからである。しかも、2つの構成要素を同一面側であって縦方向に対応するように配置することにより、音符の音価やリズムの音価を非常に理解し易くなる。
図4に、8分音符の音価の構成単位1の実施形態を示す。この構成単位1に、8分音符を表示する音符表示部2と、8分音符の音価に対応する長さを横方向に表す音価表示部4として両端が半円形状の細長い帯状の赤色の帯状記号10を表示している。なお、8分音符の音価の構成単位1の幅を4分音符の音価の構成単位1の幅と同じ幅Lとしているが、音価表示部4には8分音符の音価の構成単位1の幅Lの半分の幅L/2(m=1/2)となるように点線の区画線11’があり、8分音符の音価が4分音符の音価の半分の音価であることが視覚的に認識し易いようにしている。そして、この点線の区画線11’は4分音符の1/2拍の音価を区画している。すなわち、枠線7、区画線8、11’で囲まれる横長の長方形状のマス目記号が音価表示部4として機能する。なお、1拍の中のリズムの音価を3等分するような場合(3連符の場合)には、例えば1拍の中のよく出てくるリズムの「た・た・た」のように、帯状記号10又は枠線7、区画線8、11’で囲まれる横長の長方形状のマス目記号の長さを、4分音符の音価の長さを表示するLに対してL/3(m=1/3)の長さとして表示するようにすることが好ましく、5連符、6連符などの場合にも同様に表示することが好ましい。
音符表示部2に8分音符、当該音符の音価を表す絵柄表示部3に一例として平面視縦方向に分割した左側半分のリンゴを表示して、8分音符の音価が4分音符の音価の半分の長さであることが分かり易くなっている。当該音符の音価を表す音価表示部4には赤色の帯状記号10のみが表示されており、言語記号は表示していない。図1に示すポスターのように、他の部分に8分音符の音価の言語記号が表示されていれば理解できるからである(図7参照)。同様にして、当該音符の音価に対応する言語記載表示部も表示されていない。
図5に、16分音符の音価の構成単位1の実施形態を示す。この構成単位1に、16分音符を表示する音符表示部2と、16分音符の音価に対応する長さを横方向に表す音価表示部4として円形状の赤色の帯状記号10を表示している。すなわち、本発明においては、帯状記号10には円形状の記号も含まれる。
この16分音符の音価の構成単位1の実施形態では、構成単位1の幅Lの4分の1の幅L/4(m=1/4)となるように点線の区画線11’があり、16分音符の音価が4分音符の音価の4分の1の音価であることが視覚的に認識し易いようにしている。そして、この点線の区画線11’は4分音符の1/4拍の音価を区画している。すなわち、枠線7、区画線8、11’で囲まれるマス目記号が音価表示部4として機能する。
図6に、4分休符の音価の構成単位1の実施形態を示す。この構成単位1に、4分休符を表示する音符表示部2と、4分休符の音価に対応する長さを横方向に表す音価表示部4として両端が半円形状の緑色の帯状記号10を表示している。
この帯状記号10は、4分休符の音価を表示する帯状記号10を4分音符の音価と同じ長さの帯状記号10で表示するようにして、同じ長さの音価であることを視覚的に認識できるようにしている。なお、音符の音価と休符の音価とを区別する観点からは、例えば、休符の音価を示す帯状記号10を緑色、音符の音価を示す帯状記号10を赤色というように、異なる色で表示することが好ましい。
この実施形態では、音符表示部2と絵柄表示部3と音価表示部4と言語記載表示部5と音符読み方表示部6の5つの構成要素の全体を囲う枠線7がある。この枠線7は、音価表示部4として両端が半円形状の細長い帯状記号10が表示されている場合にはなくても構わない。また、音価表示部4として帯状記号10が表示されていない場合には、枠線7、区画線8、9で囲まれるマス目記号が音価表示部4として機能することになる。これら帯状記号10や枠線7、区画線8、9で囲まれるマス目記号は、4分休符の長さL(m=1)(音価)を視覚的に認識できるようにしている。なお、枠線7は、必ずしも構成要素の全体を囲う必要はなく、一部の構成要素を囲うものであっても良い。
この実施形態で分かるように、本発明においては休符の音価も音符の音価と同様に取り扱うことから「休符」を「音符」と適宜読み替えて使用する。なお、この実施形態においては、4分休符に五線譜12を表示しており、生徒達が五線譜12上の休符の位置を理解できるようにしている。
この実施形態では、音符表示部2と絵柄表示部3と音価表示部4と言語記載表示部5と音符読み方表示部6の5つの構成要素の全体を囲う枠線7がある。この枠線7は、音価表示部4として両端が半円形状の細長い帯状記号10が表示されている場合にはなくても構わない。また、音価表示部4として帯状記号10が表示されていない場合には、枠線7、区画線8、9で囲まれるマス目記号が音価表示部4として機能することになる。これら帯状記号10や枠線7、区画線8、9で囲まれるマス目記号は、4分休符の長さL(音価)を視覚的に認識できるようにしている。
なお、音価表示部4として、枠線7、区画線8、9で囲まれるマス目記号を用いることでしっかりと音価を把握することができ、両端が半円形状や円形状の帯状記号10を用いることで、イメージ的に、リズムを叩くときに雑にならず美しい音を叩くことができるため、両者を併用することが好ましい。このようにして、より正確に「拍子」+「拍」+「音価」を習得することができる。
音符表示部2に4分休符、当該休符の音価を表す絵柄表示部3に一例として平面視の1つの緑色のリンゴ、当該休符の音価を表す音価表示部4に一例として「うん」の言語記号を表示している。そして、当該休符の音価に対応する枠線で囲まれた言語記載表示部5は空欄としており、この空欄には生徒自身が理解できる言語を自由に記載できるようになっている。記載する言語としては、4分音符の場合と同様にして、「ぱん」、「かん」、「いち」などのように、生徒自身が理解できる言語を自由に記載して覚えることができる。
図7に、1拍の中のよく出てくるリズムの構成単位1の実施形態を示す。この構成単位1に、音符表示部2に8分音符を2つ、当該音符の音価を表す絵柄表示部3に一例として平面視縦方向に分割した半分のリンゴを2つ、当該音符の音価を表す音価表示部4に一例として「た」の言語記号を2つ表示している。そして、当該音符の音価に対応する枠線で囲まれた言語記載表示部5は空欄としており、この空欄には生徒自身が理解できる言語を自由に記載できるようになっている。記載する言語としては、「も・も」、「い・ち」などのように、生徒自身が理解できる言語を自由に記載して覚えることができる。
この実施形態では、イメージ的に、リズムを叩くときに雑にならず美しい音を叩くことができる観点から、上述の「た・た」の言語記号を両端が半円形状の細長い帯状の赤色の帯状記号10で囲んで表示されている。
この8分音符2つ分の音価の構成単位1の実施形態で、音価表示部4として、構成単位1の幅Lの半分の幅L/2(m=1/2)となるように点線の区画線11’があり、8分音符の音価が4分音符の音価の半分の音価であることが視覚的に認識し易いようにしている。そして、この点線の区画線11’は4分音符の1/2拍の音価を区画している。
図8に、1拍の中のよく出てくるリズムの構成単位1の実施形態を示す。この構成単位1に、音符表示部2に16分音符1つと16分休符1つと16分音符2つのリズムを表している。そして、当該音符の音価を表す絵柄表示部3に一例として平面視縦方向に分割した4分の1の赤色のリンゴ1つ、4分の1の緑色のリンゴ1つ、4分の1の赤色のリンゴ2つが表示されている。
この実施形態では、イメージ的に、リズムを叩くときに雑にならず美しい音を叩くことができる観点から、16分音符の「た」の言語記号を円形状の赤色の帯状記号10で囲み、16分休符の「つ」の言語記号を円形状の緑色の帯状記号10で囲んで表示されている。
当該音符の音価を表す音価表示部4には、一例として「た・つ・た・た」の言語記号を表示している。そして、当該音符の音価に対応する枠線で囲まれた言語記載表示部5は空欄としており、この空欄には生徒自身が理解できる言語を自由に記載できるようになっている。
このリズムの構成単位1の実施形態では、16分音符、16分休符、16分音符、16分音符の順序のリズムの音価表示部4には、構成単位1の幅Lの4分の1の幅L/4(m=1/4)となるように点線の区画線11’があり、16分音符や16分休符の音価が4分音符の音価の4分の1の音価であることが視覚的に認識し易いようにしている。そして、この点線の区画線11’は4分音符の1/4拍の音価を区画している。この枠線7、区画線8、9、11’で囲まれるマス目記号が、音価表示部4としての機能も有することになる。
図9に、2拍の中のよく出てくるリズムの構成単位の他の実施形態を示す。この構成単位1には、音符表示部2に付点4分音符と8分音符のリズムを表している。そして、当該音符の音価を表す絵柄表示部3に一例として平面視の1つの赤色のリンゴと、平面視縦方向に分割した左側半分の赤色のリンゴと、平面視縦方向に分割した右側半分の赤色のリンゴが表示されている。
この実施形態では、イメージ的に、リズムを叩くときに雑にならず美しい音を叩くことができる観点から、付点4分音符の音価を表す「たんあ」の言語記号を両端が半円形状の細長い帯状の赤色の帯状記号10で囲んで表示されている。なお、付点4分音符の音価を4分音符の音価の1.5倍の長さ1.5L(m=1.5)としているが、一つの音価として覚えるように「たんあ」が隣接する「ん」の帯状記号10の部分は半円形状ではなく四角形状としている。また、8分音符の「た」を両端が半円形状の細長い帯状の赤色の帯状記号10で囲んで表示されている。
当該音符の音価を表す記号表示部4には、一例として「たんあ」・「た」の言語記号を表示している。この実施形態から分かるように、音価表示部4に示される言語記号「たんあ」が付点4分音符の音価であり、「た」が8分音符の音価であることを表している。そして、当該音符の音価に対応する枠線で囲まれた言語記載表示部5は空欄としており、この空欄には生徒自身が理解できる言語を自由に記載できるようになっている。
このリズムの構成単位1の実施形態で、付点4分音符と8分音符の順序のリズムの音価表示部4としてのマス目記号には、構成単位1の幅2Lの4分の1の幅L/2となる4つの区画線があり、実線の区画線11は4分音符の1拍の音価を区画しており、点線の区画線11’は4分音符の1/2拍の音価を区画しており、付点4分音符の音価が4分音符の音価の1.5倍の音価であることが視覚的に認識し易いようにしている。この枠線7、区画線8、9、11、11’で囲まれるマス目記号が、音価表示部4としての機能も有することになる。
図10に、4/4拍子の一小節の音価の構成単位1の変形例を示す。この構成単位1には、音符表示部2に4分音符と8分音符2つが2組で構成される1小節のリズムが表示されている。当該音符の音価を表す絵柄表示部3に一例として平面視の1つの赤色のリンゴと平面視縦方向に分割した左右半分ずつの赤色のリンゴが2組表示されており、このリンゴの中に「いち」「に・い」「さん」「し・い」の言語記号が表示されている。そして、その下段の音価表示部4にはこれらに対応する「たん」「た・た」の言語記号が2組表示されているが、当該音符の音価を表す音価表示部4には赤色の帯状記号は表示していない。図1に示すポスターのように、他の部分に4分音符の音価や8分音符の音価の言語記号が表示されている構成単位があれば理解できるからである。同様にして、当該音符の音価に対応する言語記載表示部なども表示されていない。
このような表示のとき、例えば、左手で4/4拍子の拍を叩きながら、右手でその譜面上のリズムを左手の拍子に合わせて叩きながら練習することにより、正しいリズムを習得することができる。
なお、上述したような4分音符の音価を基本の構成単位とすることに代えて、例えば3/8拍子や2/2拍子の場合には、8分音符の音価や2分音符の音価を基本の構成単位として、帯状記号やマス目記号や平面視の1つのリンゴなどのように表すことでも良い。すなわち、図1の「拍子の基本強弱」にあるように、同一面側であって縦方向に対応するように、4/4拍子の場合には音符表示部と絵柄表示部の平面視の1つのリンゴが4分音符の音価として表示されており、3/8拍子の場合には音符表示部と絵柄表示部の平面視1つのリンゴが8分音符の音価として表示されており、2/2拍子の場合には音符表示部と絵柄表示部の平面視1つのリンゴが2分音符の音価として表示されている。
しかも、上述してきたように、各種音符の音価が理解できれば、絵柄表示部に平面視のリンゴの大きさや色を変えるだけで拍子の強弱を理解できるようになり、さらにその中に、例えば数字の1、2、3、4のような言語記号を表示することにより、小さい子供でも容易に拍子の強弱を理解できるようになる。つまり、このような場合には、絵柄表示部が音価表示部としての機能を発揮することになる。
以上、詳細に説明したように、本発明の音価とリズムの教材によれば、「拍子」+「拍」+「音価」を組み合わせることにより、「音価」単独でリズムを叩くよりも、ピッタリとリズムを叩くことができる。しかも、音符表示部と、当該音符の音価に対応する長さを横方向に表す音価表示部とを、同一面側であって縦方向に対応するように配置した構成単位として有することにより、この構成単位を含むポスター、テキスト、卓上用ポスター、カード、台紙など、種々の教材として提供することができる。
なお、音符表示部2に表示される音符としてはどのような音符(休符)であっても構わないが、小さな子供から大人までが慣れ親しみ易く理解し易い音符や休符を構成単位とすることが好ましい。
したがって、このような観点からは、4分音符、付点4分音符、2分音符、付点2分音符、全音符、8分音符、16分音符もしくはこれらの休符から選択される音符または休符を構成単位とすることが好ましい。
1・・・ポスター、2・・・音符表示部、3・・・絵柄表示部、4・・・音価表示部、5・・・言語記載表示部、6・・・音符読み方表示部、7・・・枠線、8・・・区画線、9・・・区画線、10・・・帯状記号、11、11’・・・区画線、12・・・五線譜

Claims (3)

  1. 音価とリズムの教材において、
    1.一の音符を表示する音符表示部と、
    2.当該一の音符の音価に対応する長さを横方向に表す音価表示部と
    を、同一面側であって縦方向に対応するように配置した構成単位を有しており、当該音価表示部は、4分音符の音価を横方向に長さLで表したときに、当該一の音符の音価を横方向に長さm・L(mは、4分音符の音価に対する当該一の音符の音価の割合を示す数)となるように両端が半円形状の帯状記号が表示されており、
    3.当該構成単位を横方向に複数隣接配置して1拍の長さとなるように表示されている表示部を有しており、
    4.一の音符を表示する音符表示部と当該一の音符の音価に対応する長さを表す絵柄を表示する絵柄表示部とを同一面側であって縦方向に対応するように配置した構成要素を横方向に複数配置しているか又は当該構成単位を横方向に複数配置して一の拍子の一小節の長さとなるように表示されている表示部を有していることを特徴とする音価とリズムの教材。
  2. 前記両端が半円形状の帯状記号にはマス目記号が併記されている請求項1に記載の音価とリズムの教材。
  3. 前記音符の音価に対応する長さを横方向に表す言語を記載する枠線で囲まれた空欄の言語記載表示部を構成要素として、前記音符表示部と前記音価表示部と共に、同一面側であって縦方向に対応するように配置した請求項1又は2に記載の音価とリズムの教材。
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