JP6412702B2 - 冷凍装置及び冷凍装置の運転方法 - Google Patents
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Description
加温運転が可能な冷凍装置は、例えば、コンビニエンスストアなどへ食品を配送する冷凍車に搭載される。この冷凍車では、搭載された冷凍装置が、配送時に設定する庫内温度が外気温より低い場合には庫内を冷却し、高い場合には加温するようになっている。
これにより、庫内を、一年を通し、また配送地域の寒暖によらず、恒温状態で維持できる。
一般的にホットガス方式では、加温運転時に、冷媒回路内の受液器に液冷媒が滞留する。そのため、運転環境(庫内の熱負荷や外部環境を含む)によっては、冷媒回路を循環する冷媒量が十分に得られず、加温不足となる場合があった。
また、庫内の加温を、圧縮機で発生する熱を庫内に導入して行うため、運転環境がより厳しい場合には(例えば、庫内設定温度に対し外気温が著しく低い場合など)、加温能力が足りず、十分な加温が行えない虞がある。
そこで、簡単な制御で、運転環境によらず十分な加温が可能な冷凍装置が求められている。
1) 冷媒回路を有し庫内の冷却と加温とを選択的に行える冷凍装置であって、
前記冷媒回路は、
冷媒を圧縮して吐出する圧縮機と、
前記冷媒回路内の前記冷媒の流路を、第1の流路と第2の流路とのいずれかに選択的に切り替える流路選択部と、
庫外に配置され、前記冷媒と前記庫外の空気との間で熱交換をする庫外熱交換器と、
前記流路選択部の選択に応じて前記庫外熱交換器に対して出入りする冷媒の流れ方向を規制する流れ方向規制部と、
前記冷媒を滞留可能な受液器と、
前記庫内に配置され、前記冷媒と前記庫内の空気との間で熱交換をする庫内熱交換器と、
前記受液器と前記庫内熱交換器の間に配設された並列流路と、
を備え、
前記並列流路は、膨張弁を配設した膨張弁流路と、前記膨張弁をバイパスするバイパス流路と、により構成され、
前記流路選択部による前記第1の流路の選択により、
前記圧縮機から吐出した気相の前記冷媒は、前記庫外熱交換器に供給され、前記庫外熱交換器が凝縮器として機能して前記庫外熱交換器から液相の前記冷媒として流出し、前記流れ方向規制部より前記受液器を介し前記膨張弁流路の前記膨張弁に供給され減圧されて前記庫内熱交換器に供給され、前記庫内熱交換器が蒸発器として機能し前記流れ方向規制部に戻ることで冷却運転を実行し、
前記流路選択部による前記第2の流路の選択により、
前記圧縮機から吐出した気相の前記冷媒は、前記流れ方向規制部を介して前記受液器に供給され、前記バイパス流路を介して前記庫内熱交換器に供給され、前記庫内熱交換器が凝縮器として機能して前記庫内熱交換器から液相の前記冷媒として前記流れ方向規制部に戻り前記庫外熱交換器に供給され、前記庫外熱交換器が少なくとも蒸発器として機能することで加温運転を実行し、
前記第1の流路が選択された際に前記庫内熱交換器に流れる液相の前記冷媒の流れ方向と、前記第2の流路が選択された際に前記庫内熱交換器に流れる気相の前記冷媒の流れ方向とが、同じであることを特徴とする冷凍装置である。
2) 前記流れ方向規制部は、複数の逆止弁により構成されていることを特徴とする1)に記載の冷凍装置である。
3) 冷媒回路を有し庫内の冷却と加温とを選択的に行える冷凍装置であって、
前記冷媒回路は、
冷媒を圧縮して吐出する圧縮機と、
前記冷媒回路内の前記冷媒の流路を、第1の流路と第2の流路とのいずれかに選択的に切り替える流路選択部と、
庫外に配置され、前記冷媒と前記庫外の空気との間で熱交換をする庫外熱交換器と、
前記流路選択部の選択に応じて前記庫外熱交換器に対して出入りする冷媒の流れ方向を規制する流れ方向規制部と、
前記冷媒を滞留可能な受液器と、
前記庫内に配置され、前記冷媒と前記庫内の空気との間で熱交換をする庫内熱交換器と、
を備え、
前記庫外熱交換器は、
外気を一定方向に送るファンと、前記一定方向の上流側に位置する上流側熱交換器と、前記上流側熱交換器に直列接続され下流側に位置する下流側熱交換器とを有し、
前記流路選択部による前記第1の流路の選択により、
前記庫外熱交換器に対し前記圧縮機から吐出した気相の前記冷媒が供給されて、前記庫内熱交換器に対し前記流れ方向規制部の規制により前記庫外熱交換器から液相の前記冷媒が前記受液器を介して供給されて、冷却運転を実行し、
前記流路選択部による前記第2の流路の選択により、
前記庫内熱交換器に対し前記圧縮機から吐出した気相の前記冷媒が前記受液器を介して供給されて、前記庫外熱交換器に対し前記流れ方向規制部の規制により前記庫内熱交換器から液相の前記冷媒が供給されて、加温運転を実行し、
前記冷却運転において、
前記上流側熱交換器と前記下流側熱交換器とは、前記圧縮機から吐出した気相の前記冷媒を凝縮させる凝縮器として一体的に機能し、
前記加温運転において、
前記庫内熱交換器から液相の前記冷媒が前記上流側熱交換器に供給され、
前記上流側熱交換器は、供給された液相の前記冷媒を確保して過冷却させる過冷却熱交換器として機能すると共に、前記下流側熱交換器は、過冷却させた液相の前記冷媒を蒸発させる蒸発器として機能するよう構成され、
前記上流側熱交換器は、所定容量の一列をM(Mは1以上の整数)個前記一定方向に並設したM列のフィンアンドチューブ式であって、
Mは、前記上流側熱交換器の容量を前記受液器の容量より超えない範囲としたときの最大値とされていることを特徴とする冷凍装置である。
4) 庫の内部の冷却と加温とを選択的に実行させるための冷凍装置の運転方法であって、
前記冷凍装置の冷媒回路に、圧縮機と、冷媒の流路を第1の流路と第2の流路とのいずれかに選択的に切り替える冷媒流路選択部と、第1の熱交換器と、前記第1の熱交換器に対して出入りする冷媒の流れ方向を規制する流れ方向規制部と、受液器と、第2の熱交換器と、並列流路と、を設け、
前記並列流路を、膨張弁を配設した膨張弁流路と、前記膨張弁をバイパスするパイパス流路と、の並列構成とし、
前記第1の熱交換器を前記庫の外部に配置すると共に前記第2の熱交換器を前記庫の内部に配置し、
前記第1の流路を、前記第1の熱交換器に対し前記圧縮機から吐出した気相の前記冷媒を供給して、前記第1の熱交換器を凝縮器として機能させると共に、前記第2の熱交換器から、液相の前記冷媒を、前記流れ方向規制部より前記受液器を介して前記膨張弁流路の前記膨張弁に供給し、前記膨張弁にて前記冷媒を減圧させて前記第2の熱交換器に供給し、前記第2の熱交換器を蒸発器として機能させ、前記流れ方向規制部に戻す流路とし、
前記第2の流路を、前記第2の熱交換器に対し前記圧縮機から吐出した気相の前記冷媒を前記流れ方向規制部を介して前記受液器に供給して、前記受液器より前記パイパス流路を介して前記第2の熱交換器に供給し、前記第2の熱交換器を凝縮器として機能させ、前記第2の熱交換器から液相の前記冷媒を前記流れ方向規制部に戻し、前記第1の熱交換器を蒸発器として機能させる流路とし、
前記第1の流路を選択した際に前記第2の熱交換器に流れる液相の前記冷媒の流れ方向と、前記第2の流路を選択した際に前記第2の熱交換器に流れる気相の前記冷媒の流れ方向と、を同じにして、前記冷媒流路選択部に、前記冷却において前記第1の流路を選択させ、前記加温において前記第2の流路を選択させて運転を行ことを特徴とする冷凍装置の運転方法である。
5) 庫の内部の冷却と加温とを選択的に実行させるための冷凍装置の運転方法であって、
前記冷凍装置の冷媒回路に、冷媒を圧縮して吐出する圧縮機と、前記冷媒回路内の前記冷媒の流路を、第1の流路と第2の流路とのいずれかに選択的に切り替える流路選択部と、庫外に配置され、前記冷媒と前記庫外の空気との間で熱交換をする庫外熱交換器と、前記流路選択部の選択に応じて前記庫外熱交換器に対して出入りする冷媒の流れ方向を規制する流れ方向規制部と、前記冷媒を滞留可能な受液器と、
前記庫内に配置され、前記冷媒と前記庫内の空気との間で熱交換をする庫内熱交換器と、を設け、
前記庫外熱交換器を、外気を一定方向に送るファンと、前記一定方向の上流側に位置する上流側熱交換器と、前記上流側熱交換器に直列接続され下流側に位置する下流側熱交換器とを有するものとし、
前記流路選択部に前記第1の流路を選択させて、
前記庫外熱交換器に対し前記圧縮機から吐出した気相の前記冷媒を供給し、前記庫外熱交換器からの液相の前記冷媒を、前庫内熱交換器に対し前記流れ方向規制部の規制により前記受液器を介して供給して冷却運転を実行し、
前記流路選択部に前記第2の流路を選択させて、
前記庫内熱交換器に対し前記圧縮機から吐出した気相の前記冷媒を前記受液器を介して供給し、前記庫内熱交換器からの液相の前記冷媒を、前記庫外熱交換器に対し前記流れ方向規制部の規制により供給して加温運転を実行し、
前記冷却運転において、
前記上流側熱交換器と前記下流側熱交換器とを、前記圧縮機から吐出した気相の前記冷媒を凝縮させる凝縮器として一体的に機能させ、
前記加温運転において、
前記庫内熱交換器からの液相の前記冷媒を前記上流側熱交換器に供給し、
前記上流側熱交換器を、供給された液相の前記冷媒を確保して過冷却させる過冷却熱交換器として機能させると共に、前記下流側熱交換器を、過冷却させた液相の前記冷媒を蒸発させる蒸発器として機能させ、
前記上流側熱交換器を、所定容量の一列をM(Mは1以上の整数)個前記一定方向に並設したM列のフィンアンドチューブ式とし、
Mを、前記上流側熱交換器の容量を前記受液器の容量より超えない範囲としたときの最大値とすることを特徴とする冷凍装置の運転方法である。
すなわち、冷凍装置51の冷媒回路は、圧縮機1,四方弁2,モータで駆動するファンFM1を含む庫外熱交換器3,受液器4,モータで駆動するファンFM2を含む庫内熱交換器5,アキュムレータ6,電磁弁11,及び電磁弁13を有して構成されている。
制御部31には、使用者からの運転に関する指示が入力部32を介して伝達される。
圧縮機1と四方弁2のポート2aとは、配管経路L1で接続されている。
四方弁2のポート2bと庫外熱交換器3における第2庫外熱交換器3Bのポート3Baとは、配管経路L2で接続されている。
第2庫外熱交換器3Bのポート3Bbと第1庫外熱交換器3Aのポート3Abとは、並列回路LP1を介して接続されている。
配管経路L3には、膨張弁7と、膨張弁7に対して第1庫外熱交換器3A側に直列接続され第1庫外熱交換器3Aから第2庫外熱交換器3Bへ向かう流れのみを許容する逆止弁8と、が配設されている。
配管経路L4には、第2庫外熱交換器3Bから第1庫外熱交換器3Aへ向かう流れのみを許容する逆止弁9が配設されている。
配管経路L5には、途中に分岐部D1及び分岐部D2が設けられている。分岐部D1と分岐部D2との間には、第1庫外熱交換器3Aから受液器4へ向かう流れのみを許容する逆止弁10が配設されている。
配管経路L6には、電磁弁11と、電磁弁11に対して庫内熱交換器5側に直列接続された膨張弁12と、が配設されている。
配管経路L7には、電磁弁13が配設されている。
配管経路L8における分岐部D4と、配管経路L5における分岐部D2と、は、配管経路L10で接続されている。配管経路L10には、分岐部D4から分岐部D2へ向かう流れのみを許容する逆止弁16が配設されている。
四つの分岐部と四つの逆止弁、すなわち、分岐部D1〜D4、並びに、逆止弁10及び逆止弁14〜16は、流れ方向規制部RKを構成している。
流れ方向規制部RKは、四方弁2の切り替えに伴う流路選択に応じて、庫外熱交換器3のポート3Aaに出入りする冷媒の流れ方向を規制する。詳細は後述する。
図3を参照して具体的に説明すると、モードAは、ポート2aとポート2bとを接続すると共に、ポート2cとポート2dとを接続するモードである。
モードBは、ポート2aとポート2dとを接続すると共に、ポート2bとポート2cとを接続するモードである。
四方弁2により、モードAでは冷媒が流れる経路として流路RAが選択される(図9の太線経路参照)。また、モードBでは、流路RBが選択される(図10の太線経路参照)。すなわち、四方弁2は、冷媒回路において冷媒が流れる流路を選択する流路選択部として機能する。
また、制御部31は、電磁弁11と電磁弁13とを、交互に開くように制御する。この制御は、四方弁2の動作と連動して実行される。
具体的には、図3に示されるように、モードAでは、電磁弁11を開、電磁弁13を閉とする。モードBでは、電磁弁11を閉、電磁弁13を開とする。
図4は、庫外熱交換器3の横断面に対応する模式的構成図である。図5は、庫外熱交換器3の左斜め下方から見た外観斜視図であり、図6は、右斜め下方から見た外観斜視図である。図7は庫外熱交換器3の内部のパス(冷媒配管経路)を説明するための図である。
図4〜図6に示される上下左右前後の各方向は、理解容易のために便宜的に設定した方向であり、設置姿勢などを限定するものではない。
図4に示されるように、チューブとしての管3cは、横断面において前後方向に4列、上下方向に各列14段となる。すなわち、M列N段のフィンアンドチューブ式とすると、M=4,N=14となる。
各管3cは、図4の太線で示されるように連結させるべく、左右両端部で折り返して配設されている。
すなわち、第1庫外熱交換器3Aは、1列14段であり、第2庫外熱交換器3Bは、3列14段である。
第1庫外熱交換器3Aでは、上方側の7段分の管が一つの経路とされてパスP1を構成し、下側の7段分が一つの経路とされてパスP2を構成している。
第2庫外熱交換器3Bでは、上方側の各列5段又は4段の合計14本分の管3cが、一つの経路とされてパスP3を構成し、中央部の各列5段又は4段の合計14本分の管3cが、一つの経路とされてパスP4を構成し、下方側の各列5段又は4段の合計14本分の管3cが、一つの経路とされてパスP5を構成している。
冷凍装置51の庫外熱交換器3は、この関係を満たし、上述のように、第1庫外熱交換器3Aのパス数Naは2とされ、第2庫外熱交換器3Bのパス数Nbの3以下とされている。
すなわち、図7に示されるように、ポート3Aaとポート3Abとの間に、パスP1とパスP2とが並列に接続されている。
すなわち、図7に示されるように、ポート3Baとポート3Bbとの間に、パスP3〜P5が並列に接続されている。
そこで、パス数Naを増やせば、一つのパスが占める面積が狭くなり、全体として表面温度のムラが抑制される。
すなわち、パス数Naを増やすことは、表面温度のムラを抑制する観点で好ましい。
一方、複数のパスを設けた場合、パス数Naが多いほど、パスを通過する冷媒の流速が低下する。
そのため、設計において、表面温度のムラの程度と冷媒の流速とを考慮し、熱交換機能が良好に発揮されるようパス数Naを設定する。
例えば、第1庫外熱交換器3Aのパス数Naを、後述する加温運転において蒸発器として作用する第2庫外熱交換器3Bのパス数Nbと同数(Na=Nb)にするとよく、より好ましくは、以下(Na<Nb)にするとよい。
図8は、冷凍車Cへの搭載例を示す側面図であり、一部を切断面としている。
コンテナC1の外部(例えば運転席の上方)には、庫外熱交換器3が配置され、外気と熱交換を行う。
他の部材はコンテナC1の外側に設置され、設置位置は限定されない。
例えば、圧縮機1やアキュムレータ6などは、収容体Sに納められて車体の下方に設置される。制御部31及び入力部32は、運転席まわりに設置される。特に入力部32は、運転者が操作し易い場所に配設される。
圧縮機1の動力源は、例えば、冷凍車Cのバッテリ又はエンジン(いずれも図示せず)である。
冷凍装置51は、入力部32を介した使用者からの指示に基づいて、庫C1内の温度を一定とするために、複数モードの運転、すなわち、冷却運転,加温運転,庫外熱交換器3のデフロスト運転,及び庫内熱交換器5のデフロスト運転を、選択的に実行する。
図9は、冷却運転時の冷媒回路を説明するための図である。図10は、加温運転時の冷媒回路を説明するための図である。図11は、各運転時の制御部31の制御を説明するための表である。図9及び図10の冷媒回路では、冷媒が流動する配管部位を太線で示し、冷媒の流動方向を太矢印で示している。
図11に示されるように、冷却運転において、制御部31は、四方弁2をモードA、電磁弁11を開状態、電磁弁13を閉状態、ファンFM1及びファンFM2を運転状態、とする。
この冷却運転におけるファンFM1及びファンFM2による送風方向は、図9にそれぞれ矢印DR1及び矢印DR2で示される。
配管経路L2に流入したガス冷媒は、庫外熱交換器3における第2庫外熱交換器3Bに対しポート3Baから供給され、パスP3〜P5のいずれかを経てポート3Bbから気液混合冷媒として流出する。
ポート3Bbから流出した気液混合冷媒は、逆止弁9を経て第1庫外熱交換器3Aに対しポート3Abから供給され、パスP1及びパスP2のいずれかを経てポート3Aaから流出する。
この状態で、庫外熱交換器3では、第2庫外熱交換器3Bと第1庫外熱交換器3Aとが一体的に凝縮器として機能する。すなわち、ガス冷媒は外気に対し放熱して凝縮し、高圧の液冷媒としてポート3Aaから配管経路L5に流入する。
詳しくは、冷媒は、第2庫外熱交換器3Bの入口となるポート3Baにおいて、全て気相である。気相の冷媒は、第2庫外熱交換器3B内を流れるに伴い、外気と熱交換されて一部が凝縮(液化)し、ガス冷媒に対する液冷媒の比率が増加する。
これにより、第2庫外熱交換器3Bの出口となるポート3Bbにおいて、冷媒の大半が液冷媒の気液混合冷媒となる。ここで、液冷媒の比率は、運転条件により異なる。
庫外熱交換器3では、体積減少により液相の比率が高くなった冷媒が流れる第1庫外熱交換器3Aのパス数を、気相の比率が高い冷媒が流れる第2庫外熱交換器3Bのパス数よりも少なくしている。これにより、第1庫外熱交換器3A内を流れる冷媒は、第2庫外熱交換器3Bを流れたときよりも、流速が大きくなり、冷媒の過冷却度も大きくなる。
受液器4では、運転環境に応じた余剰量の液冷媒が滞留する。
例えば、庫C1内の熱負荷が小さい場合は、循環する冷媒の量は少なくて済み、受液器4内に多くの液冷媒が溜まる。一方、庫C1内の熱負荷が大きい場合は、循環する冷媒の量が多く必要となるので、受液器4内に溜まる液冷媒の量は少なくなる。
受液器4は、液冷媒が溜まっている場合に、液冷媒を流出する構造になっている。
すなわち、配管経路L6に流入した液冷媒は、電磁弁11を通り膨張弁12に入る。
膨張弁12において、液冷媒は膨張させられる。これにより、液冷媒は、圧力及び温度が低下して気化が促進され、気相と液相とが混合した気液混合冷媒となる。
膨張弁12から流出した気液混合冷媒は、庫内熱交換器5に流入する。
この状態で、気液混合冷媒は、庫C1内の空気と熱交換し、庫C1内の空気から熱を奪って完全に気化してガス冷媒となる。すなわち、庫内熱交換器5は蒸発器として機能して庫C1内は冷却される。
配管経路L8において、ガス冷媒の分岐部D3での圧力は、配管経路L5における分岐部D1の圧力よりも低いことから、配管経路L9には流入せず、逆止弁14を通って四方弁2に達する。
四方弁2は、制御部31の制御によりモードAとなっているので、ガス冷媒は、ポート2dからポート2c、さらにはアキュムレータ6を経て圧縮機1の吸い込み口に戻る。
図11に示されるように、加温運転において、制御部31は、四方弁2をモードB、電磁弁11を閉状態、電磁弁13を開状態、ファンFM1及びファンFM2を運転状態、とする。
この加温運転におけるファンFM1及びファンFM2による送風方向は、冷却運転と同じ一定方向であり、図10にそれぞれ矢印DR3及び矢印DR4で示される。
従って、受液器4からは、貯留分の液冷媒に次いでガス冷媒が流出する。受液器4から流出したガス冷媒は、制御部31の制御により電磁弁13が開状態、電磁弁11が閉状態になっていることから、配管経路L7に流入し、次いで庫内熱交換器5に流入する。
この状態で、ガス冷媒は、庫C1内の空気と熱交換し、庫C1内の空気に熱を放出して凝縮し、概ね高圧の液冷媒となる。従って、庫C1内は加温される。
この液冷媒とガス冷媒とを含む気液混合冷媒は、分岐部D3において、分岐部D4よりも低圧になっていることから配管経路L9に流入する。そして、逆止弁15を経て庫外熱交換器3の第1庫外熱交換器3Aに、ポート3Aaから流入する。
この状態で、第1庫外熱交換器3A内で、液冷媒は冷却され温度が下がる。すなわち、第1庫外熱交換器3Aは、液冷媒に対し過冷却熱交換器として機能する。
第1庫外熱交換器3Aに、液冷媒と共に流入したガス冷媒も、この冷却によりほぼ全部が液冷媒となる。
配管経路L3において、液冷媒は、逆止弁8を通り膨張弁7に入る。
膨張弁7において、液冷媒は膨張させられる。これにより、液冷媒は、圧力及び温度が低下して気化が促進され、気相と液相とが混合した気液混合冷媒となる。
膨張弁7から流出した気液混合冷媒は、第2庫外熱交換器3Bにポート3Bbから流入する。
第2庫外熱交換器3Bにおいて、ポート3Bbから流入した気液混合冷媒は、外気との熱交換で外気から熱を奪って蒸発し、ガス冷媒となってポート3Baから配管経路L2に流入する。すなわち、第2庫外熱交換器3Bは、蒸発器として機能する。
配管経路L2に流入したガス冷媒は、モードBとなっている四方弁2のポート2bからポート2cを通り、アキュムレータ6を経て圧縮機1の吸い込み口に戻る。
庫外熱交換器3には、複数のフィン3fが、第1庫外熱交換器3Aと第2庫外熱交換器3Bとに跨るように設けられている。そのため、第1庫外熱交換器3Aにおいて液冷媒から放出された熱の一部は、フィン3fを伝達して第2庫外熱交換器に移動し、第2庫外熱交換器における相変化における蒸発熱として利用される。
これにより、第2庫外熱交換器における液冷媒の蒸発が促進されるので、液冷媒が圧縮機に吸入される、いわゆる液バック現象の発生が防止できる。
また、複数のフィン3fそれぞれの第2庫外熱交換器3B側の部分は、第1庫外熱交換器3Aでの熱交換により加温された外気が、下流側に流れることで温められると共に、第1庫外熱交換器3Aにおける熱交換でフィン3fに与えられた熱が、フィン3fの下流側へ伝達することによっても温められる。
これらより、フィン3f全体が効率よく温められるので、フィン3fへの雪の蓄積や着霜が、極めて効果的に防止される。
従って、冷凍装置51は、デフロスト動作の実行間隔が長く、動作効率が向上する。
そこで、冷凍装置51では、第1庫外熱交換器3Aにおいて、液冷媒と共に運転環境に応じた量のガス冷媒が存在するようになっている。
換言するならば、第1庫外熱交換器3Aは、加温運転において、受液器4の替わりに、冷媒回路内に運転環境に最適な冷媒量が循環するよう余剰の液冷媒を調整確保するようになっている。
これにより、冷媒回路の高圧側の圧力を、高い値で維持できる。
従って、庫内熱交換器5における冷媒凝縮温度が高くなり、加温能力が向上する。
また、図9及び図10に示されるように、庫内熱交換器5における冷媒の流れ方向を、送風方向(矢印DR2,DR4)に対向するよう下流側から上流側へ向かう(下流側から流入し、上流側から流出する)ようにするとよい。
これらにより、冷却運転時の熱交換効率と加温運転での熱交換効率とに顕著な差が生じない。これにより、熱交換効率がさらに向上する。
詳しくは、第1庫外熱交換器3A内の液冷媒の確保量は、液冷媒の気化量(ガス冷媒の量)が変化することで調整される。
この第1庫外熱交換器3Aでの液冷媒量の調整機能に関しては、実験によって、第1庫外熱交換器3Aの液冷媒の容量Qaを、受液器4の液冷媒の容量Qbより超えない値(すなわち、Qa≦Qb)に設定することが望ましいという結論が得られた。
この容量Qaの調整設定は、例えば、第1庫外熱交換器3Aにおける管3cの列数の増減で行う。
すなわち、M列N段の第1庫外熱交換器3Aを、一つの列を、所定容量の定型構造とし、その定型構造をファンFM1の送付方向に沿ってM個並設したものとする。
このときに、Mの値を、第1庫外熱交換器3Aの容量が受液器4の容量を超えない範囲での最大値とするのが望ましい。
冷却運転を長時間行うと、庫内熱交換器5のフィンに、庫C1内の空気に含まれる水分が凍結して霜として付着する場合がある。フィンへの着霜は、熱交換を阻害するので、庫内熱交換器5のデフロスト運転を実行して除霜する。
このデフロスト運転は、図11に示されるように、加温運転に対し、ファンFM1及びファンFM2を停止させることのみが異なる運転である。
加温運転を長時間行うと、庫外熱交換器3のフィン3fに、外気に含まれる水分が凍結して霜として付着する場合がある。
冷凍装置51では、上述のように、庫外熱交換器3のフィン3fへの雪の蓄積や着霜が極めて生じにくくなっている。しかしながら、冷凍車Cを降雪時に走行させた際に、降雪量が著しく多いと、庫外熱交換器3の風上側(第1庫外熱交換器3A側)における隣接するフィン3f間に詰まる場合もあり得る。
このような場合、熱交換が阻害されるので、庫外熱交換器3のデフロスト運転を実行して、フィン3fに対する融雪及び除霜を実行する。
このデフロスト運転は、図11に示されるように、冷却運転に対し、ファンFM1及びファンFM2を停止させることのみが異なる運転である。
変形例1は、実施例の冷凍装置51の冷媒回路において、庫内熱交換器5の上流側の配管経路L6と下流側の配管経路L8との間に、熱交換を行う気液熱交換器17を設けた例(冷凍装置51A)である(図12参照)。図12は、冷凍装置51Aの冷媒回路における、冷凍装置51の冷媒回路(図1参照)と異なる部分を主に示した部分回路図である。
気液熱交換器17は、配管経路L6に対しては、電磁弁11と膨張弁12との間に接続する。また、配管経路L8に対しては、庫内熱交換器5と分岐部D3との間に接続する。
冷却運転で膨張弁12に入る液冷媒は、その直前に、気液熱交換器17で庫内熱交換器5から流出したガス冷媒と熱交換して冷却され過冷却度が増大する。
これにより、庫内熱交換器5における熱交換で庫C1内の空気から奪う熱量が増加するので、庫C1内を冷却する能力が向上する。
また、庫内熱交換器5における液冷媒の蒸発がより促進されるので、圧縮機1に対する液バック現象の発生が防止できる。
変形例2は、実施例の冷凍装置51に対して、庫内熱交換器を複数備えた例(冷凍装置51B)である。ここでは、二つの庫内熱交換器25A,25Bを備えた例を図13を参照して説明する。図13は、冷凍装置51Bの冷媒回路の、冷凍装置51の冷媒回路(図1参照)と異なる部分を主に示した部分回路図である。
庫内熱交換器25Aの上流側(受液器4側)には、膨張弁22Aが接続され、庫内熱交換器25Bの上流側には、膨張弁22Bが接続されている。
膨張弁22A,22Bの上流側は、経路が一つに纏められ、電磁弁23を介して受液器4に接続されている。
熱交換器25Aと膨張弁22Aとの間と、受液器4との間には、電磁弁21Aが設けられている。
熱交換器25Bと膨張弁22Bとの間と、受液器4との間には、電磁弁21B
が設けられている。
膨張弁22A,22Bの下流側は、経路が一つに纏められ分岐部D3に接続されている。
ファンFM25A及びファンFM25B、並びに、電磁弁21A及び電磁弁21Bの動作は、制御部31によって制御される。
庫内熱交換器25Aと庫内熱交換器25Bとは、それぞれ異なる庫の内部を冷却及び加温するように設置される。
2 四方弁、 2a〜2d ポート
3 庫外熱交換器
3A 第1庫外熱交換器、 3Aa,3Ab ポート
3B 第2庫外熱交換器、 3Ba,3Bb ポート
3c 管、 3f フィン
4 受液器
5,25A,25B 庫内熱交換器
6 アキュムレータ
7,12,22A,22B 膨張弁
8〜10,14〜16 逆止弁
11,13,21A,21B,23 電磁弁
17 気液熱交換器
31 制御部、 32 入力部
51,51A,51B 冷凍装置
C 冷凍車、 C1 庫(コンテナ)、 CV 内部空間
D1〜D4 分岐部
FM1,FM2,FM25A,FM25B ファン
LP1,LP2 並列回路、 L1〜L11 配管経路
Na,Nb パス数、 P1〜P5 パス
Qa,Qb 容量
RA,RB 流路、 RK 流れ方向規制部
S 収容体
Claims (5)
- 冷媒回路を有し庫内の冷却と加温とを選択的に行える冷凍装置であって、
前記冷媒回路は、
冷媒を圧縮して吐出する圧縮機と、
前記冷媒回路内の前記冷媒の流路を、第1の流路と第2の流路とのいずれかに選択的に切り替える流路選択部と、
庫外に配置され、前記冷媒と前記庫外の空気との間で熱交換をする庫外熱交換器と、
前記流路選択部の選択に応じて前記庫外熱交換器に対して出入りする冷媒の流れ方向を規制する流れ方向規制部と、
前記冷媒を滞留可能な受液器と、
前記庫内に配置され、前記冷媒と前記庫内の空気との間で熱交換をする庫内熱交換器と、
前記受液器と前記庫内熱交換器の間に配設された並列流路と、
を備え、
前記並列流路は、膨張弁を配設した膨張弁流路と、前記膨張弁をバイパスするバイパス流路と、により構成され、
前記流路選択部による前記第1の流路の選択により、
前記圧縮機から吐出した気相の前記冷媒は、前記庫外熱交換器に供給され、前記庫外熱交換器が凝縮器として機能して前記庫外熱交換器から液相の前記冷媒として流出し、前記流れ方向規制部より前記受液器を介し前記膨張弁流路の前記膨張弁に供給され減圧されて前記庫内熱交換器に供給され、前記庫内熱交換器が蒸発器として機能し前記流れ方向規制部に戻ることで冷却運転を実行し、
前記流路選択部による前記第2の流路の選択により、
前記圧縮機から吐出した気相の前記冷媒は、前記流れ方向規制部を介して前記受液器に供給され、前記バイパス流路を介して前記庫内熱交換器に供給され、前記庫内熱交換器が凝縮器として機能して前記庫内熱交換器から液相の前記冷媒として前記流れ方向規制部に戻り前記庫外熱交換器に供給され、前記庫外熱交換器が少なくとも蒸発器として機能することで加温運転を実行し、
前記第1の流路が選択された際に前記庫内熱交換器に流れる液相の前記冷媒の流れ方向と、前記第2の流路が選択された際に前記庫内熱交換器に流れる気相の前記冷媒の流れ方向とが、同じであることを特徴とする冷凍装置。 - 前記流れ方向規制部は、複数の逆止弁により構成されていることを特徴とする請求項1記載の冷凍装置。
- 冷媒回路を有し庫内の冷却と加温とを選択的に行える冷凍装置であって、
前記冷媒回路は、
冷媒を圧縮して吐出する圧縮機と、
前記冷媒回路内の前記冷媒の流路を、第1の流路と第2の流路とのいずれかに選択的に切り替える流路選択部と、
庫外に配置され、前記冷媒と前記庫外の空気との間で熱交換をする庫外熱交換器と、
前記流路選択部の選択に応じて前記庫外熱交換器に対して出入りする冷媒の流れ方向を規制する流れ方向規制部と、
前記冷媒を滞留可能な受液器と、
前記庫内に配置され、前記冷媒と前記庫内の空気との間で熱交換をする庫内熱交換器と、
を備え、
前記庫外熱交換器は、
外気を一定方向に送るファンと、前記一定方向の上流側に位置する上流側熱交換器と、前記上流側熱交換器に直列接続され下流側に位置する下流側熱交換器とを有し、
前記流路選択部による前記第1の流路の選択により、
前記庫外熱交換器に対し前記圧縮機から吐出した気相の前記冷媒が供給されて、前記庫内熱交換器に対し前記流れ方向規制部の規制により前記庫外熱交換器から液相の前記冷媒が前記受液器を介して供給されて、冷却運転を実行し、
前記流路選択部による前記第2の流路の選択により、
前記庫内熱交換器に対し前記圧縮機から吐出した気相の前記冷媒が前記受液器を介して供給されて、前記庫外熱交換器に対し前記流れ方向規制部の規制により前記庫内熱交換器から液相の前記冷媒が供給されて、加温運転を実行し、
前記冷却運転において、
前記上流側熱交換器と前記下流側熱交換器とは、前記圧縮機から吐出した気相の前記冷媒を凝縮させる凝縮器として一体的に機能し、
前記加温運転において、
前記庫内熱交換器から液相の前記冷媒が前記上流側熱交換器に供給され、
前記上流側熱交換器は、供給された液相の前記冷媒を確保して過冷却させる過冷却熱交換器として機能すると共に、前記下流側熱交換器は、過冷却させた液相の前記冷媒を蒸発させる蒸発器として機能するよう構成され、
前記上流側熱交換器は、所定容量の一列をM(Mは1以上の整数)個前記一定方向に並設したM列のフィンアンドチューブ式であって、
Mは、前記上流側熱交換器の容量を前記受液器の容量より超えない範囲としたときの最大値とされていることを特徴とする冷凍装置。 - 庫の内部の冷却と加温とを選択的に実行させるための冷凍装置の運転方法であって、
前記冷凍装置の冷媒回路に、圧縮機と、冷媒の流路を第1の流路と第2の流路とのいずれかに選択的に切り替える冷媒流路選択部と、第1の熱交換器と、前記第1の熱交換器に対して出入りする冷媒の流れ方向を規制する流れ方向規制部と、受液器と、第2の熱交換器と、並列流路と、を設け、
前記並列流路を、膨張弁を配設した膨張弁流路と、前記膨張弁をバイパスするパイパス流路と、の並列構成とし、
前記第1の熱交換器を前記庫の外部に配置すると共に前記第2の熱交換器を前記庫の内部に配置し、
前記第1の流路を、前記第1の熱交換器に対し前記圧縮機から吐出した気相の前記冷媒を供給して、前記第1の熱交換器を凝縮器として機能させると共に、前記第2の熱交換器から、液相の前記冷媒を、前記流れ方向規制部より前記受液器を介して前記膨張弁流路の前記膨張弁に供給し、前記膨張弁にて前記冷媒を減圧させて前記第2の熱交換器に供給し、前記第2の熱交換器を蒸発器として機能させ、前記流れ方向規制部に戻す流路とし、
前記第2の流路を、前記第2の熱交換器に対し前記圧縮機から吐出した気相の前記冷媒を前記流れ方向規制部を介して前記受液器に供給して、前記受液器より前記パイパス流路を介して前記第2の熱交換器に供給し、前記第2の熱交換器を凝縮器として機能させ、前記第2の熱交換器から液相の前記冷媒を前記流れ方向規制部に戻し、前記第1の熱交換器を蒸発器として機能させる流路とし、
前記第1の流路を選択した際に前記第2の熱交換器に流れる液相の前記冷媒の流れ方向と、前記第2の流路を選択した際に前記第2の熱交換器に流れる気相の前記冷媒の流れ方向と、を同じにして、前記冷媒流路選択部に、前記冷却において前記第1の流路を選択させ、前記加温において前記第2の流路を選択させて運転を行ことを特徴とする冷凍装置の運転方法。 - 庫の内部の冷却と加温とを選択的に実行させるための冷凍装置の運転方法であって、
前記冷凍装置の冷媒回路に、冷媒を圧縮して吐出する圧縮機と、前記冷媒回路内の前記冷媒の流路を、第1の流路と第2の流路とのいずれかに選択的に切り替える流路選択部と、庫外に配置され、前記冷媒と前記庫外の空気との間で熱交換をする庫外熱交換器と、前記流路選択部の選択に応じて前記庫外熱交換器に対して出入りする冷媒の流れ方向を規制する流れ方向規制部と、前記冷媒を滞留可能な受液器と、
前記庫内に配置され、前記冷媒と前記庫内の空気との間で熱交換をする庫内熱交換器と、を設け、
前記庫外熱交換器を、外気を一定方向に送るファンと、前記一定方向の上流側に位置する上流側熱交換器と、前記上流側熱交換器に直列接続され下流側に位置する下流側熱交換器とを有するものとし、
前記流路選択部に前記第1の流路を選択させて、
前記庫外熱交換器に対し前記圧縮機から吐出した気相の前記冷媒を供給し、前記庫外熱交換器からの液相の前記冷媒を、前庫内熱交換器に対し前記流れ方向規制部の規制により前記受液器を介して供給して冷却運転を実行し、
前記流路選択部に前記第2の流路を選択させて、
前記庫内熱交換器に対し前記圧縮機から吐出した気相の前記冷媒を前記受液器を介して供給し、前記庫内熱交換器からの液相の前記冷媒を、前記庫外熱交換器に対し前記流れ方向規制部の規制により供給して加温運転を実行し、
前記冷却運転において、
前記上流側熱交換器と前記下流側熱交換器とを、前記圧縮機から吐出した気相の前記冷媒を凝縮させる凝縮器として一体的に機能させ、
前記加温運転において、
前記庫内熱交換器からの液相の前記冷媒を前記上流側熱交換器に供給し、
前記上流側熱交換器を、供給された液相の前記冷媒を確保して過冷却させる過冷却熱交換器として機能させると共に、前記下流側熱交換器を、過冷却させた液相の前記冷媒を蒸発させる蒸発器として機能させ、
前記上流側熱交換器を、所定容量の一列をM(Mは1以上の整数)個前記一定方向に並設したM列のフィンアンドチューブ式とし、
Mを、前記上流側熱交換器の容量を前記受液器の容量より超えない範囲としたときの最大値とすることを特徴とする冷凍装置の運転方法。
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