JP6412103B2 - 構造用アルミニウム合金板及びその製造方法 - Google Patents

構造用アルミニウム合金板及びその製造方法 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本国際出願は、2014年3月6日に日本国特許庁を受理官庁として出願された国際特許出願PCT/JP2014/055791に基づく優先権を主張するものであり、国際特許出願PCT/JP2014/055791の全内容を本国際出願に援用する。
本発明は、構造用アルミニウム合金板、より具体的には、構造用Al−Zn−Mg−Cu系アルミニウム合金板、およびその製造方法に関する。
従来から、航空機、宇宙機および車両用の構造用材料として、鉄鋼材料と比較して比重が小さいという特徴を有するアルミニウム合金が多用されてきた。構造用材料としてさらなる軽量化が求められている中で、アルミニウム合金の高強度化が要求されている。例えば、特許文献1−3では、高強度化を図ったアルミニウム合金が提案されている。
特許第4285916号公報 特許第4712159号公報 特許第5083816号公報
しかし、アルミニウム合金の高強度化の要求を満たすために、従来の製造方法を用いて高強度化を実施すると延性が低下することが問題となる。延性の低下は構造用材料として好ましくないが、延性を向上させると、一般的に強度は低下する。従って、従来の製造方法では、高強度と高延性を同時に両立するアルミニウム合金板を製造することは困難であった。また、圧延で製造するアルミニウム合金板は、圧延方向(圧延方向に対して0度方向)の強度及び延性が、圧延方向に対して45度方向及び90度方向の強度及び延性と異なる(これを面内異方性と呼ぶ)。特に、45度方向の強度は、0度方向及び90度方向の強度に比べて低くなりやすく、0度方向及び90度方向の延性は、45度方向の延性に比べて低くなりやすい(面内異方性が大きい)。
以上より、本発明の一側面では、強度に優れ、かつ延性にも優れ、さらに面内異方性の小さい構造用アルミニウム合金板およびその製造方法を提供することが望ましい。
本発明の一側面にかかる構造用アルミニウム合金板は、各含有成分として、Zn:7.0〜12.0質量%、Mg:1.5〜4.5質量%、Cu:1.0〜3.0質量%、Zr:0.05〜0.30質量%、Ti:0.005〜0.5質量%を含み、Si、Fe、Mn、及びCrの各含有量を、Si:0.5質量%以下、Fe:0.5質量%以下、Mn:0.3質量%以下、Cr:0.3質量%以下にそれぞれ規制し、これら以外の残部成分は、不可避的不純物とアルミニウムからなる。さらに、この構造用アルミニウム合金板は、Brass方位、S方位、及びCopper方位という3種類の結晶方位のうち、少なくとも1種類の結晶方位の方位密度が、ランダム比で20以上であり、かつ、Cube方位、CR方位、Goss方位、RW方位、及び、P方位という5種類の結晶方位の方位密度が、ランダム比ですべて10以下である集合組織を有しており、圧延長手方向に対して0度方向及び90度方向の引張強さが660MPa以上、0.2%耐力が600MPa以上であり、かつ、前記0度方向及び前記90度方向の破断伸びが圧延長手方向に対して45度方向の破断伸びの70%以上であり、前記45度方向の引張強さ及び0.2%耐力が前記0度方向の引張強さ及び0.2%耐力のそれぞれ80%以上であり、かつ、前記45度方向の破断伸びが12%以上である。
本発明の一側面にかかる構造用アルミニウム合金板の製造方法は、各含有成分として、Zn:7.0〜12.0質量%、Mg:1.5〜4.5質量%、Cu:1.0〜3.0質量%、Zr:0.05〜0.30質量%、Ti:0.005〜0.5質量%を含み、Si、Fe、Mn、及びCrの各含有量を、Si:0.5質量%以下、Fe:0.5質量%以下、Mn:0.3質量%以下、Cr:0.3質量%以下にそれぞれ規制し、これら以外の残部成分は不可避的不純物とアルミニウムからなる構造用アルミニウム合金板を製造する方法である。該製造方法は、総圧下率が90%以上、ひずみ速度が0.01s-1以上、1パス当たりの圧下率が1%以上、合計の圧延パス数が10〜70パス、合計の圧延パス数の50%以上がリバース圧延、開始温度が300〜420℃の条件で熱間圧延を行う工程と、前記熱間圧延の工程の後に、400〜480℃の温度で1〜10時間の溶体化処理を行う工程と、前記溶体化処理の工程の後に、1分以内に90℃以下の温度まで冷却する焼入れ工程と、前記焼入れ工程の後に、80〜180℃の温度において5〜30時間の人工時効処理を行う工程と、を含む。
上記の製造方法では、熱間圧延の工程と溶体化処理の工程との間に、冷間圧延の工程をさらに含んでもよい。
上記の製造方法では、熱間圧延工程の前に、自由鍛造を行う工程をさらに含んでもよい。
本発明の一側面によれば、強度と延性に優れ、面内異方性が小さい構造用アルミニウム合金板を提供することができる。
以下、本発明の実施形態を説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施し得る。また、異なる実施態様を適宜組み合わせて得られる構成についても、本発明の範疇に含まれる。
本発明の構造用アルミニウム合金板は、7000系合金として知られるAl−Zn−Mg−Cu系アルミニウム合金に属する。すなわち、本実施形態の構造用アルミニウム合金板は、Al−Zn−Mg−Cu系アルミニウム合金板である。但し、以下では単に、構造用アルミニウム合金板と称する。
本実施形態の構造用アルミニウム合金板は、亜鉛(Zn)、マグネシウム(Mg)、銅(Cu)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)、ケイ素(Si)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、及び、クロム(Cr)を主な含有成分として含んでいる。また、残部成分として、不可避的不純物及びアルミニウム(Al)を含んでいる。これらの各含有成分について、以下に説明する。なお、以下の明細書中では、「質量%」を単に「%」と表示する。
(1)Zn
Znはアルミニウム合金の強度を高める。アルミニウム合金におけるZn含有量が7.0%未満の場合、アルミニウム合金の強度を高める効果が得られない。また、Zn含有量が12.0%を超える場合、Zn−Mg系の晶出物や析出物を形成し、アルミニウム合金の延性が低下する。従って、本実施形態の構造用アルミニウム合金板では、Zn含有量は7.0〜12.0%である。また、Zn含有量は8.0〜11.0%であることが好ましい。
(2)Mg
Mgはアルミニウム合金の強度を高める。アルミニウム合金におけるMg含有量が1.5%未満の場合、アルミニウム合金の強度を高める効果が得られない。また、Mg含有量が4.5%を超える場合、Zn−Mg系、Al−Mg−Cu系の晶出物や析出物を形成し、アルミニウム合金の延性が低下する。従って、本実施形態の構造用アルミニウム合金板では、Mg含有量は1.5〜4.5%である。また、Mg含有量は1.5〜3.5%であることが好ましい。
(3)Cu
Cuはアルミニウム合金の強度を高める。アルミニウム合金におけるCu含有量が1.0%未満の場合、アルミニウム合金の強度を高める効果が得られない。また、Cu含有量が3.0%を超える場合、Al−Cu系、Al−Mg−Cu系の晶出物や析出物を形成し、アルミニウム合金の延性が低下する。従って、本実施形態の構造用アルミニウム合金板では、Cu含有量は1.0〜3.0%である。また、Cu含有量は1.0〜2.5%であることが好ましい。
(4)Zr
Zrは溶体化処理時のアルミニウム合金の再結晶を抑制し、アルミニウム合金の強度を高める。アルミニウム合金におけるZr含有量が0.05%未満の場合、アルミニウム合金の再結晶を抑制できず、アルミニウム合金の強度を高める効果が得られない。また、Zr含有量が0.30%を超える場合、Al−Zr系の晶出物や析出物を形成し、アルミニウム合金の延性が低下する。従って、本実施形態の構造用アルミニウム合金板では、Zr含有量は0.05〜0.30%である。また、Zr含有量は0.05〜0.20%であることが好ましい。
(5)Ti
Tiは、鋳塊結晶粒の微細化を目的として添加される微細化剤に含まれる成分である。アルミニウム合金におけるTi含有量が0.5%を超える場合、Al−Ti系の晶出物や析出物を形成し、アルミニウム合金の延性が低下する。また、Ti含有量が0.005%未満の場合は、十分な鋳塊結晶粒の微細化効果が得られない。従って、本実施形態の構造用アルミニウム合金板では、Ti含有量は、0.005〜0.5%である。また、Ti含有量は0.35%以下であることが好ましい。
(6)Si
Siはアルミニウム合金の延性を低下させる。アルミニウム合金におけるSi含有量が0.5%を超える場合、Al−Fe−Si系、Si系の晶出物や析出物を形成し、アルミニウム合金の延性が低下する。従って、本実施形態の構造用アルミニウム合金板では、Si含有量は、0.5%以下に規制される。また、Si含有量は0.4%以下であることが好ましい。
(7)Fe
Feはアルミニウム合金の延性を低下させる。アルミニウム合金におけるFe含有量が0.5%を超える場合、Al−Fe−Si系、Al−Fe系の晶出物や析出物を形成し、アルミニウム合金の延性が低下する。従って、本実施形態の構造用アルミニウム合金板では、Fe含有量は、0.5%以下に規制される。また、Fe含有量は0.35%以下であることが好ましい。
(8)Mn
Mnはアルミニウム合金の延性を低下させる。アルミニウム合金におけるMn含有量が0.3%を超える場合、Al−Mn系、Al−Fe−Si−Mn系の晶出物や析出物を形成し、アルミニウム合金の延性が低下する。従って、本実施形態の構造用アルミニウム合金板では、Mn含有量は、0.3%以下に規制される。また、Mn含有量は0.2%以下であることが好ましい。
(9)Cr
Crはアルミニウム合金の延性を低下させる。アルミニウム合金におけるCr含有量が0.3%を超える場合、Al−Cr系の晶出物や析出物を形成し、アルミニウム合金の延性が低下する。従って、本実施形態の構造用アルミニウム合金板では、Cr含有量は、0.3%以下に規制される。また、Cr含有量は0.2%以下であることが好ましい。
(10)アルミニウム及び不可避的不純物
本実施形態の構造用アルミニウム合金板は、上述の(1)〜(9)の成分以外に、アルミニウム及び不可避的不純物を残部成分として含んでいる。これらの残部成分については、当該技術分野において一般的に知られている事項であるため、詳しい説明を省略する。
なお、上述のSi、Fe、Mn、及びCrの各含有成分は、規制成分である。したがって、これらの規制成分を全く含んでいない(すなわち、含有量が0である)構造用アルミニウム合金板も本発明の範疇に含まれる。
続いて、本実施形態の構造用アルミニウム合金板の結晶構造について、以下に説明する。
本実施形態の構造用アルミニウム合金板などの金属は、多結晶材料である。このような多結晶材料中に存在する各結晶粒の結晶格子の向き(結晶方位)の分布状態のことを、集合組織(結晶集合組織)という。
アルミニウム合金板中に存在する代表的な結晶方位としては、Brass方位、S方位、Copper方位、Cube方位、CR方位、Goss方位、RW方位、P方位などが挙げられる。そして、これらの各方位がどの程度の体積分率で含まれているかによって、金属の性質が規定される。上述の各方位に関しては、当業者には周知の内容であるため、詳しい説明は省略する。
(A)Brass方位、S方位、Copper方位について
Brass方位、S方位、Copper方位は強度を高める効果を有する。各結晶方位の集積度が低く、これら3種類全ての結晶方位の方位密度が20未満の場合、アルミニウム合金の強度を高める効果が得られない。
従って、本実施形態の構造用アルミニウム合金板では、Brass方位、S方位、Copper方位という3種類の結晶方位のうち、1種類以上の結晶方位の方位密度(ランダム比、以下同じ)が20以上である。また、これら3種類の結晶方位のうち、1種類以上の結晶方位の方位密度は、25以上であることが好ましい。
(B)Cube方位、CR方位、Goss方位、RW方位、P方位
Cube方位、CR方位、Goss方位、RW方位、P方位は再結晶組織で観察される結晶方位であり、アルミニウム合金の強度を低下させる効果を有する。それぞれの方位密度が10を超える場合、アルミニウム合金の面内異方性が大きくなり、アルミニウム合金の強度も低下する。
従って、本実施形態の構造用アルミニウム合金板では、Cube方位、CR方位、Goss方位、RW方位、及び、P方位という5種類の結晶方位の方位密度(ランダム比)の全てが、10以下である。また、これら5種類の結晶方位の全ての方位密度は、5以下であることが好ましい。
以上のような含有成分及び結晶構造を有する本実施形態の構造用アルミニウム合金板は、圧延長手方向に対して0度方向及び90度方向の引張強さが660MPa以上、0.2%耐力が600MPa以上であり、かつ、前記0度方向及び前記90度方向の破断伸びが圧延長手方向に対して45度方向の破断伸びの70%以上であり、前記45度方向の引張強さ及び0.2%耐力が前記0度方向の引張強さ及び0.2%耐力のそれぞれ80%以上であり、かつ、前記45度方向の破断伸びが12%以上であるという性質を有する。
本実施形態にかかる構造用アルミニウム合金板は、上記のような性質を有していることにより、充分な強度を有し、かつ、延性にも優れ、さらに面内異方性が小さいことが裏付けられる。したがって、本発明によれば、例えば航空・宇宙機用および車両用として好適な構造用アルミニウム合金板を得ることができる。
続いて、本実施形態において、構造用アルミニウム合金板を製造する方法について説明する。
本実施形態の製造方法は、Zn:7.0〜12.0%、Mg:1.5〜4.5%、Cu:1.0〜3.0%、Zr:0.05〜0.30%、Ti:0.005〜0.5%を含み、Si、Fe、Mn、及びCrの各含有量を、Si:0.5%以下、Fe:0.5%以下、Mn:0.3%以下、及び、Cr:0.3%以下にそれぞれ規制し、残部成分として不可避的不純物とアルミニウムを含む構造用アルミニウム合金板を製造する方法である。
この製造方法は、熱間圧延の工程と、該熱間圧延の工程の後に行う溶体化処理の工程と、該溶体化処理の工程の後に行う焼入れ処理と、該焼入れ処理の工程の後に行う人工時効処理の工程と、を少なくとも含む。
また、本実施形態の製造方法では、熱間圧延の工程と溶体化処理の工程との間に、冷間圧延の工程をさらに含んでもよい。また、本実施形態の製造方法では、熱間圧延工程の前に、自由鍛造を行う工程をさらに含んでもよい。
以下に、各工程の詳細について説明する。
(a)熱間圧延工程
熱間圧延工程は、所定温度(例えば、金属の再結晶温度)以上の温度を維持しながら行う圧延工程である。本実施形態では、総圧下率が90%以上、ひずみ速度が0.01s-1以上、1パス当たりの圧下率が1%以上、合計の圧延パス数が10〜70パス、合計の圧延パス数の50%以上がリバース圧延、開始温度が300〜420℃の条件で、熱間圧延が行われる。
総圧下率とは、圧延工程における被圧延材料の板厚の減少率のことである。また、ひずみ速度とは、圧延工程において単位加工時間に対する板厚の減少率を表した数値のことである。また、1パス当たりの圧下率とは、1パス中の圧延における材料の板厚の減少率のことである。また、リバース圧延とは、材料を往復させながら圧延を繰り返すことであり、1パス毎に圧延方向が180度入れ替わるため、圧延方向が常に一定である一方向圧延とは区別される。
熱間圧延の総圧下率は、その数値が高い程、Brass方位、S方位、及び、Copper方位のうち、少なくとも一つの方位密度が高くなり、アルミニウム合金の強度が高くなる。総圧下率が90%未満では、アルミニウム合金の強度向上の効果が得られない。また、熱間圧延の総圧下率が高いほど、Cube方位、CR方位、Goss方位、RW方位、及び、P方位のすべての方位密度が低くなるため、アルミニウム合金の面内異方性が小さくなり、アルミニウム合金の強度が高くなる。従って、本実施形態にかかる製造方法では、熱間圧延の総圧下率を90%以上としている。得られる構造用アルミニウム合金板の面内異方性をより低減し、強度をより高めるためには、熱間圧延の総圧下率を93%以上とすることが好ましい。
また、熱間圧延のひずみ速度は、その数値が大きい程、Brass方位、S方位、及び、Copper方位のうち、少なくとも一つの方位密度が高くなり、アルミニウム合金の強度が高くなる。ひずみ速度が0.01s-1未満では必要なアルミニウム合金の強度が得られない。従って、本実施形態にかかる製造方法では、熱間圧延のひずみ速度を0.01s-1以上としている。得られる構造用アルミニウム合金板の強度をより高めるためには、熱間圧延のひずみ速度を0.03s-1以上とすることが好ましい。
なお、熱間圧延の総圧下率およびひずみ速度について、特に上限は規定されないが、現状の製造設備においては、総圧下率99%、ひずみ速度400s-1程度が上限の目安となる。
熱間圧延における1パス当たりの圧下率は、その数値が大きいほど、Brass方位、S方位、及び、Copper方位のうち、少なくとも一つの方位密度が高くなり、アルミニウム合金の強度が高くなる。1パス当たりの圧下率が1%未満では、アルミニウム合金の強度向上の効果が得られない。従って、本実施形態にかかる製造方法では、1パス当たりの圧下率を1%以上としている。得られる構造用アルミニウム合金板の強度をより高めるためには、1パス当たりの圧下率を1.5%以上とすることが好ましい。なお、1パス当たりの圧下率について、特に上限は規定されないが、現状の製造設備においては、50%程度が上限の目安となる。
熱間圧延における合計の圧延パス数が多いと、所定の厚さを得るまでの1パス当たりの圧下量が小さくなる。そのため、板厚表層部に圧延加工が優先的に付与され、板厚中心部に圧延加工が付与されにくくなり、Brass方位、S方位、及び、Copper方位の集合組織が発達しない。合計の圧延パス数が70パスより多いと、アルミニウム合金の強度向上の効果が得られない。一方、合計の圧延パス数が少ないと、所定の厚さを得るまでの1パス当たりの圧下量が大きくなる。そのため、板厚表層部において強いせん断加工が付与され、Brass方位、S方位、及び、Copper方位の集合組織が発達せず、Cube方位、CR方位、Goss方位、RW方位、及び、P方位の方位密度が十分に低下しない。合計の圧延パス数が10パスより少ないと、アルミニウム合金の面内異方性が低減せず、アルミニウム合金の強度向上の効果が得られない。従って、本実施形態にかかる製造方法では、合計の圧延パス数を10〜70パスとしている。得られる構造用アルミニウム合金板の強度をより高めるためには、合計の圧延パス数を20〜60パスとすることが好ましい。
熱間圧延における圧延加工では、一方向圧延よりもリバース圧延のほうが材料を均一に圧延加工することができる。リバース圧延の場合、Brass方位、S方位、及び、Copper方位のうち、少なくとも一つの方位密度が高くなると共に、Cube方位、CR方位、Goss方位、RW方位、及び、P方位の全ての方位密度が低くなる。これにより、アルミニウム合金の面内異方性が小さくなり、アルミニウム合金の強度が高くなる。一方向圧延では圧延加工が不均一となるため、アルミニウム合金の強度向上の効果が十分に得られない。従って、本実施形態にかかる製造方法では、合計の圧延パス数の50%以上をリバース圧延としている。得られる構造用アルミニウム合金板の面内異方性を低減し、強度をより高めるためには、合計の圧延パス数の70%以上をリバース圧延とすることが好ましい。
熱間圧延の開始温度が300℃未満である場合、材料の変形抵抗が大きいことから、板厚表層部のみに圧延加工が施され、板厚中心部まで圧延加工が十分に施されない。そのため、Brass方位、S方位、及び、Copper方位の集合組織が発達しにくく、Cube方位、CR方位、Goss方位、RW方位、及び、P方位の方位密度の全てが十分に低下しない。これにより、アルミニウム合金の面内異方性が低減せず、アルミニウム合金の強度向上の効果が得られない。また、圧延荷重が増大し、圧延中に材料の割れも発生しやすくなるため、圧延加工が困難となる。一方、圧延の開始温度が420℃より高い場合、材料の変形抵抗が小さく、変形しやすいことから、Brass方位、S方位、及び、Copper方位の集合組織が発達しにくく、Cube方位、CR方位、Goss方位、RW方位、及び、P方位の方位密度の全てが十分に低下しない。そのため、アルミニウム合金の面内異方性が低減せず、アルミニウム合金の強度向上の効果が得られない。従って、本実施形態にかかる製造方法では、圧延の開始温度を300℃〜420℃の範囲内としている。
(b)冷間圧延工程
冷間圧延工程は、所定温度(例えば、金属の再結晶温度)以下の温度で行う圧延工程である。本実施形態では、熱間圧延工程の後に、この冷間圧延工程が含まれていてもよい。なお、本発明の製造方法においては、冷間圧延工程を必ずしも行う必要はなく、冷間圧延工程なしで目的とする機械的性質は十分に実現される。しかし、冷間圧延工程を含むことで、強度の向上という効果が得られる。
冷間圧延工程においても、熱間圧延工程と同様に、総圧下率が高い程、アルミニウム合金の面内異方性の低減と強度向上の効果が得られる。
冷間圧延工程における上記以外の条件については、特に限定はされず、本発明の技術分野で行われる通常の冷間圧延の条件で行えばよい。
(c)溶体化処理工程
溶体化処理工程は、金属組織中に存在する晶出物や析出物を固溶させる処理のことである。本実施形態では、熱間圧延工程の後に、あるいは、冷間圧延工程を行う場合には冷間圧延工程の後に、この溶体化処理工程が含まれている。
溶体化処理工程において、温度が400℃未満であると、材料を十分に溶体化できず、アルミニウム合金の強度及び延性が十分に得られない。また、溶体化処理工程において、温度が480℃を超えると、材料の固相線温度を超えるため、部分的に融解が発生する。従って、本実施形態にかかる製造方法では、溶体化処理工程の温度は400〜480℃の範囲内に設定される。また、得られる構造用アルミニウム合金板の強度及び延性をより向上させるためには、溶体化処理工程の温度は、420〜480℃の範囲内に設定されることがより好ましい。
溶体化処理工程において、処理時間が1時間未満であると、材料を十分に溶体化できず、アルミニウム合金の強度及び延性が十分に得られない。また、溶体化処理工程において、処理時間が10時間を超えると、材料の金属組織内に再結晶が生じて、Brass方位、S方位、及び、Copper方位のうち、少なくとも一つの方位の方位密度が低くなり、かつ、Cube方位、CR方位、Goss方位、RW方位、及び、P方位の方位密度が高くなる。そのため、アルミニウム合金の面内異方性が大きくなり、アルミニウム合金について必要な強度が得られない。従って、本実施形態にかかる製造方法では、溶体化処理時間は1〜10時間の範囲内に設定される。また、得られる構造用アルミニウム合金板の強度及び延性をより向上させるためには、溶体化処理時間が1.5〜8時間であることが好ましい。
溶体化処理工程における上記以外の条件については、特に限定はされず、本発明の技術分野で行われる通常の溶体化処理の条件で行えばよい。
(d)焼入れ工程
焼入れ工程は溶体化処理工程により固溶させた成分元素を析出させないまま(すなわち、溶入化させたまま)で室温近くまで材料温度を急速に低下させる処理のことである。焼入れ処理の例としては、溶体化処理直後に水中に材料を投入することで、急速な冷却を行う、水中焼入れなどが挙げられる。
焼入れ工程において、材料を1分以内に90℃以下の温度まで冷却できないと焼入れ中に析出が生じるため、溶入化が十分達成されず、アルミニウム合金について必要な強度及び延性が得られない。また、得られる構造用アルミニウム合金板の強度及び延性をより向上させるためには、材料を50秒以内に80℃以下の温度まで冷却することがより好ましい。
焼入れ工程における上記以外の条件については、特に限定はされず、本発明の技術分野で行われる通常の焼入れの条件で行えばよい。
(e)人工時効処理工程
人工時効処理の温度は、80℃未満では析出が進まず析出強化によるアルミニウム合金の強度向上の効果が得られない。また、人工時効処理の温度が180℃を超える場合は粗大に析出するため析出強化によるアルミニウム合金の強度向上の効果が得られない。従って、本実施形態にかかる製造方法では、人工時効処理温度は80〜180℃の範囲内に設定される。また、得られる構造用アルミニウム合金板の強度をより向上させるためには、人工時効処理温度は100〜180℃の範囲内とすることが好ましい。
人工時効処理時間は、5時間未満では十分に析出せずに析出強化によるアルミニウム合金の強度向上の効果が得られない。また、人工時効処理時間は、30時間を超えると、析出物が粗大化し、アルミニウム合金の強度向上の効果が得られない。従って、本実施形態にかかる製造方法では、人工時効処理時間は5〜30時間の範囲内に設定される。また、得られる構造用アルミニウム合金板の強度をより向上させるためには、人工時効処理時間は8〜28時間とすることが好ましい。
人工時効処理工程における上記以外の条件については、特に限定はされず、本発明の技術分野で行われる通常の人工時効処理の条件で行えばよい。
(f)自由鍛造工程
本実施形態では、熱間圧延工程の前に、自由鍛造工程が含まれていてもよい。
熱間圧延工程の前に自由鍛造を行うことにより、鋳塊組織が壊され、アルミニウム合金の強度および延性が向上する。なお、本発明の製造方法においては、自由鍛造を必ずしも行う必要はなく、自由鍛造の工程なしで目的とする機械的性質は十分に実現される。しかし、自由鍛造工程を含むことで、鋳塊組織が破壊され、アルミニウム合金の強度および延性が向上する。
自由鍛造工程では、圧縮率が高いほど、鋳塊組織が破壊され、アルミニウム合金の強度および延性が向上する。従って、本実施形態にかかる製造方法では、圧縮率は特に限定されないが、自由鍛造を実施するのであれば、圧縮率は30%以上であることが好ましい。
自由鍛造工程における上記以外の条件については、特に限定はされず、本発明の技術分野で行われる通常の自由鍛造の条件で行えばよい。
以上の(a)から(f)の工程を含む本実施形態にかかる製造方法によれば、充分な強度を有し、かつ、延性にも優れ、さらに面体異方性の小さい構造用アルミニウム合金板を製造することができる。したがって、本発明によれば、例えば航空・宇宙機用および車両用として好適な構造用アルミニウム合金板を得ることができる。
以下、本発明の実施例を、比較例と対比しながら説明し、本発明の効果を実証する。これらの実施例は、本発明の一実施態様を示すものであり、本発明は何らこれらに限定されない。
〔実施例1〕
実施例1では、まず、表1に示す含有成分で各金属元素を含む各種のアルミニウム合金A〜VをDC鋳造により造塊し、厚さ500mm、幅500mmの鋳塊を得た。なお、表1中における「Bal.」とは、残余成分(Balance)のことを意味する。
Figure 0006412103
次いで、それらアルミニウム合金A〜Vの鋳塊に対して、それぞれ、450℃の温度で10時間の均質化処理を施した後、圧延開始温度400℃、ひずみ速度0.3s-1、1パス当たりの圧下率1%以上、合計パス数50回、そのうちリバース圧延40回(合計パスの80%)の条件で熱間圧延を実施し、板厚20mm(総圧下率96%)の熱間圧延板を得た。得られた各種熱間圧延板を450℃の温度で3時間の溶体化処理を行い、その後、50秒で75℃以下まで冷却する水中焼入れを実施した。続いて、140℃の温度で10時間の人工時効処理を行った。
そして、得られた各種構造用アルミニウム合金板を試験材1〜22とし、それぞれについて、引張強さ、0.2%耐力、破断伸びを室温下にて測定し、それらの結果を表2に示した。なお、引張強さ、0.2%耐力、及び、破断伸びの各測定方法は、金属材料の引張試験法として日本工業規格(JIS)において規定されている試験方法に準じて行った(JIS番号:JISZ2241参照)。引張試験における引張方向は、圧延方向(圧延長手方向)に対して0度方向、45度方向、90度方向(以下、単に0度方向、45度方向、90度方向という)の合計3方向とした。
また、集合組織の測定方法は以下の手順にて実施した。板状試験材の幅中央部から長さ25mm、幅25mmの試験片を切断、採取し、厚さ方向に垂直な面が測定面になるようにして元板厚の1/2になるまで面削を行った。その後、丸本ストルアス株式会社製SiC研磨紙(φ305mm、粒度2400)を用いて仕上研磨をした。
その後、硝酸、塩酸、フッ酸を混合した腐食液で10秒間程度の腐食を行い、X線反射法による極点図測定用の試験片を作製した。得られた各試験片について、X線反射法を用いて極点図を作成し、球面調和関数による級数展開法で三次元方位解析を行うことで、各方位の方位密度を決定した。
Figure 0006412103
かかる表2の結果から明らかなように、本発明の範囲に含まれる化学成分を有するアルミニウム合金A〜Iを用いて得られた試験材1〜9の構造用アルミニウム合金板は、何れも、0度方向及び90度方向の引張強さが660MPa以上、0.2%耐力が600MPa以上であり、かつ、0度方向及び90度方向の破断伸びが45度方向の破断伸びの70%以上であり、45度方向の引張強さ及び0.2%耐力が0度方向の引張強さ及び0.2%耐力のそれぞれ80%以上であり、かつ、45度方向の破断伸びが12%以上という優れた特性を有するものであった。
これに対して、本発明の範囲を逸脱する化学成分を有するアルミニウム合金J〜Vを用いて得られた試験材10〜22のアルミニウム合金板は、何れかの成分について、アルミニウム合金中の含有量が少なすぎたり、多すぎたりしているため、少なくとも、結晶方位の方位密度又は機械的性質(引張強さ、0.2%耐力、破断伸び)が本発明の範囲外となった。
具体的には、試験材10は、Znの含有量が7.0%未満であるアルミニウム合金Jを用いているため、強度向上の効果が得られず、0度方向及び90度方向の引張強さが660MPa未満、0度方向及び90度方向の0.2%耐力が600MPa未満であった。
また、試験材11は、Znの含有量が12.0%を超えるアルミニウム合金Kを用いているため、Zn−Mg系の晶出物や析出物を形成し、延性が低下し、45度方向の破断伸びが12%未満であった。
さらに、試験材12は、Mgの含有量が1.5%未満であるアルミニウム合金Lを用いているため、強度向上の効果が得られず、0度方向及び90度方向の引張強さが660MPa未満、0度方向及び90度方向の0.2%耐力が600MPa未満であった。
また、試験材13は、Mgの含有量が4.5%を超えるアルミニウム合金Mを用いているため、Zn−Mg系、Al−Mg−Cu系の晶出物や析出物を形成し、延性が低下し、45度方向の破断伸びが12%未満であった。
さらに、試験材14は、Cuの含有量が1.0%未満であるアルミニウム合金Nを用いているため、強度向上の効果が得られず、0度方向及び90度方向の引張強さが660MPa未満、0度方向及び90度方向の0.2%耐力が600MPa未満であった。
また、試験材15は、Cuの含有量が3.0%を超えるアルミニウム合金Oを用いているため、Al−Cu系、Al−Mg−Cu系の晶出物や析出物を形成し、延性が低下し、45度方向の破断伸びが12%未満であった。
さらに、試験材16は、Zrの含有量が0.05%未満であるアルミニウム合金Pを用いているため、再結晶組織となり、強度向上の効果が得られず、0度方向及び90度方向の引張強さが660MPa未満、0度方向及び90度方向の0.2%耐力が600MPa未満であった。
また、試験材17は、Zrの含有量が0.30%を超えるアルミニウム合金Qを用いているため、Al−Zr系の晶出物や析出物を形成し、延性が低下し、45度方向の破断伸びが12%未満であった。
さらに、試験材18は、Siの含有量が0.5%を超えるアルミニウム合金Rを用いているため、Al−Fe−Si系、Si系の晶出物や析出物を形成し、延性が低下し、45度方向の破断伸びが12%未満であった。
さらに、試験材19は、Feの含有量が0.5%を超えるアルミニウム合金Sを用いているため、Al−Fe−Si系、Al−Fe系の晶出物や析出物を形成し、延性が低下し、45度方向の破断伸びが12%未満であった。
さらに、試験材20は、Tiの含有量が0.5%を超えるアルミニウム合金Tを用いているため、Al−Ti系の晶出物や析出物を形成し、延性が低下し、45度方向の破断伸びが12%未満であった。
さらに、試験材21は、Mnの含有量が0.3%を超えるアルミニウム合金Uを用いているため、Al−Mn系、Al−Fe−Si−Mn系の晶出物や析出物を形成し、延性が低下し、45度方向の破断伸びが12%未満であった。
さらに、試験材22は、Crの含有量が0.3%を超えるアルミニウム合金Vを用いているため、Al−Cr系の晶出物や析出物を形成し、延性が低下し、45度方向の破断伸びが12%未満であった。
〔実施例2〕
実施例2では、まず、Zn10.2%、Mg2.9%、Cu1.8%、Zr0.16%、Si0.22%、Fe0.13%、Ti0.05%、Mn0.02%、Cr0.01%、および不可避的不純物とアルミニウム残部からなる化学成分を有する、厚さ500mm、幅500mmのDC鋳塊を得た。
次いで、得られたアルミニウム合金鋳塊を、表3に示される鍛造条件、熱間圧延条件、冷間圧延条件、溶体化処理条件、焼入れ条件、及び、人工時効処理条件で処理し、板厚2.0mmの各種構造用アルミニウム合金板の試験材23〜44を得た。
Figure 0006412103
そして、得られた各種試験材について、引張強さ、0.2%耐力、破断伸びを室温下にて測定し、それらの結果を表4に示した。なお、引張強さ、0.2%耐力、及び、破断伸びの各測定方法は、金属材料の引張試験法として日本工業規格(JIS)において規定されている試験方法に準じて行った(JIS番号:JISZ2241参照)。引張試験における引張方向は、圧延方向(圧延長手方向)に対して0度方向、45度方向、90度方向の合計3方向とした。
また、集合組織の測定方法は以下の手順にて実施した。板状試験材の幅中央部から長さ25mm、幅25mmの試験片を切断、採取し、厚さ方向に垂直な面が測定面になるようにして元板厚の1/2になるまで面削を行った。その後、丸本ストルアス株式会社製SiC研磨紙(φ305mm、粒度2400)を用いて仕上研磨をした。
その後、硝酸、塩酸、フッ酸を混合した腐食液で10秒間程度の腐食を行い、X線反射法による極点図測定用の試験片を作製した。得られた各試験片について、X線反射法を用いて極点図を作成し、球面調和関数による級数展開法で三次元方位解析を行うことで、各方位の方位密度を決定した。
Figure 0006412103
かかる表3および表4の結果から明らかなように、本発明の製造方法の範囲に含まれる諸条件(すなわち、鍛造条件、熱間圧延条件、冷間圧延条件、溶体化処理条件、焼入れ条件、及び、人工時効処理条件)を採用して得られた試験材23〜26および29は、何れも、引張強さ、0.2%耐力、破断伸びに関して優れた特性を示した。
これに対して、本発明の製造方法の範囲を逸脱する諸条件(すなわち、鍛造条件、熱間圧延条件、冷間圧延条件、溶体化処理条件、焼入れ条件、及び、人工時効処理条件)を採用して得られた試験材27、28、33および39〜44は、集合組織の発達が不十分であり、結晶方位の方位密度及び機械的性質(引張強さ、0.2%耐力、破断伸び)が本発明の範囲外となっていた。あるいはまた、本発明の製造方法の範囲を逸脱する諸条件を採用して得られた試験材30、32および34〜38は、機械的性質(引張強さ、0.2%耐力、破断伸び)が本発明の範囲外になっていた。また、試験材31は溶体化処理温度が本発明の範囲外であり、溶体化処理中に部分融解が発生し、評価するための試験材が得られなかった。
具体的には、試験材27は、総圧下率が90%未満であるため、集合組織の発達が不十分となり、強度向上の効果が得られず、0度方向及び90度方向の引張強さが660MPa未満、0度方向及び90度方向の0.2%耐力が600MPa未満であり、面内異方性も大きかった。
試験材28は熱間圧延のひずみ速度が0.01s-1未満であるため、集合組織の発達が不十分となり、強度向上の効果が得られず、0度方向及び90度方向の引張強さが660MPa未満、0度方向及び90度方向の0.2%耐力が600MPa未満であり、面内異方性も大きかった。
試験材30は、溶体化処理の温度が400℃未満であるため、十分に溶入化できず、0度方向及び90度方向の引張強さが660MPa未満、0度方向及び90度方向の0.2%耐力が600MPa未満であり、45度方向の破断伸びが12%未満であった。
試験材32は溶体化処理の時間が1時間未満であり、十分に溶入化できず、0度方向及び90度方向の引張強さが660MPa未満、0度方向及び90度方向の0.2%耐力が600MPa未満であり、45度方向の破断伸びが12%未満であった。
試験材33は溶体化処理の時間が10時間以上であり、再結晶が生じたため、集合組織の発達が不十分となり、強度向上の効果が得られず、0度方向及び90度方向の引張強さが660MPa未満、0度方向及び90度方向の0.2%耐力が600MPa未満であり、面内異方性も大きかった。
試験材34は焼入れ時に1分以内に90℃以下の温度まで冷却できなかったため、十分に溶入化できず、0度方向及び90度方向の引張強さが660MPa未満であり、90度方向の0.2%耐力が600MPa未満であり、45度方向の破断伸びが12%未満であった。
試験材35は人工時効温度が80℃未満であったため、析出強化による強度向上の効果が得られず、0度方向及び90度方向の引張強さが660MPa未満であり、90度方向の0.2%耐力が600MPa未満であった。
試験材36は人工時効温度が180℃を超えているため、析出強化による強度向上の効果が得られず、0度方向及び90度方向の引張強さが660MPa未満であり、45度方向の破断伸びが12%未満であった。
試験材37は人工時効時間が30時間を超えているため、析出物が粗大化し、強度向上の効果が得られず、0度方向及び90度方向の引張強さが660MPa未満であった。
試験材38は人工時効時間が5時間未満であるため、析出強化による強度向上の効果が得られず、0度方向及び90度方向の引張強さが660MPa未満、0度方向の0.2%耐力が600MPa未満であった。
試験材39は1パス当たりの圧下率が1%未満であったため、集合組織の発達が不十分となり、0度方向及び90度方向の引張強さが660MPa未満、0度方向及び90度方向の0.2%耐力が600MPa未満であり、面内異方性も大きかった。
試験材40は合計の圧延パス数が10パス未満であったため、集合組織の発達が不十分となり、0度方向及び90度方向の引張強さが660MPa未満、0度方向及び90度方向の0.2%耐力が600MPa未満であり、面内異方性も大きかった。
試験材41は合計の圧延パス数が70パスを超えているため、集合組織の発達が不十分となり、0度方向及び90度方向の引張強さが660MPa未満、0度方向及び90度方向の0.2%耐力が600MPa未満であり、面内異方性も大きかった。
試験材42はパス数に占めるリバース圧延の割合が50%未満であるため、集合組織の発達が不十分となり、0度方向及び90度方向の引張強さが660MPa未満、0度方向及び90度方向の0.2%耐力が600MPa未満であり、面内異方性も大きかった。
試験材43は熱間圧延の開始温度が300℃未満であるため、集合組織の発達が不十分となり、0度方向及び90度方向の引張強さが660MPa未満、0度方向及び90度方向の0.2%耐力が600MPa未満であり、面内異方性も大きかった。
試験材44は熱間圧延の開始温度が420℃を超えているため、集合組織の発達が不十分となり、0度方向及び90度方向の引張強さが660MPa未満、0度方向及び90度方向の0.2%耐力が600MPa未満であり、面内異方性も大きかった。

Claims (4)

  1. 構造用アルミニウム合金板であって、Zn:7.0〜12.0質量%、Mg:1.5〜4.5質量%、Cu:1.0〜3.0質量%、Zr:0.05〜0.30質量%、Ti:0.005〜0.5質量%を含み、Si、Fe、Mn、及びCrの各含有量を、Si:0.5質量%以下、Fe:0.5質量%以下、Mn:0.3質量%以下、Cr:0.3質量%以下にそれぞれ規制し、残部は、不可避的不純物とアルミニウムからなり、
    Brass方位、S方位、及び、Copper方位という3種類の結晶方位のうち、少なくとも1種類の結晶方位の方位密度が、ランダム比で20以上であり、かつ、
    Cube方位、CR方位、Goss方位、RW方位、及び、P方位という5種類の結晶方位の方位密度が、ランダム比ですべて10以下である集合組織を有しており、
    圧延長手方向に対して0度方向及び90度方向の引張強さが660MPa以上、前記0度方向及び前記90度方向の0.2%耐力が600MPa以上であり、かつ、前記0度方向及び前記90度方向の破断伸びが圧延長手方向に対して45度方向の破断伸びの70%以上であり、
    前記45度方向の引張強さ及び0.2%耐力が前記0度方向の引張強さ及び0.2%耐力のそれぞれ80%以上であり、かつ、前記45度方向の破断伸びが12%以上であることを特徴とする構造用アルミニウム合金板。
  2. Zn:7.0〜12.0質量%、Mg:1.5〜4.5質量%、Cu:1.0〜3.0質量%、Zr:0.05〜0.30質量%、Ti:0.005〜0.5質量%を含み、Si、Fe、Mn、及びCrの各含有量を、Si:0.5質量%以下、Fe:0.5質量%以下、Mn:0.3質量%以下、Cr:0.3質量%以下にそれぞれ規制し、残部は、不可避的不純物とアルミニウムからなる構造用アルミニウム合金板の製造方法であって、
    総圧下率が90%以上、ひずみ速度が0.01s-1以上、1パス当たりの圧下率が1%以上、合計の圧延パス数が10〜70パス、合計の圧延パス数の50%以上がリバース圧延、開始温度が300〜420℃の条件で熱間圧延を行う工程と、
    前記熱間圧延の工程の後に、400〜480℃の温度で1〜10時間の溶体化処理を行う工程と、
    前記溶体化処理の工程の後に、1分以内に90℃以下の温度まで冷却する焼入れ工程と、
    前記焼入れ工程の後に、80〜180℃の温度において5〜30時間の人工時効処理を行う工程と、
    を含み、
    製造した構造用アルミニウム合金板では、
    Brass方位、S方位、及び、Copper方位という3種類の結晶方位のうち、少なくとも1種類の結晶方位の方位密度が、ランダム比で20以上であり、かつ、
    Cube方位、CR方位、Goss方位、RW方位、及び、P方位という5種類の結晶方位の方位密度が、ランダム比ですべて10以下である集合組織を有しており、
    圧延長手方向に対して0度方向及び90度方向の引張強さが660MPa以上、前記0度方向及び前記90度方向の0.2%耐力が600MPa以上であり、かつ、前記0度方向及び前記90度方向の破断伸びが圧延長手方向に対して45度方向の破断伸びの70%以上であり、
    前記45度方向の引張強さ及び0.2%耐力が前記0度方向の引張強さ及び0.2%耐力のそれぞれ80%以上であり、かつ、前記45度方向の破断伸びが12%以上であることを特徴とする構造用アルミニウム合金板の製造方法。
  3. 請求項2に記載の構造用アルミニウム合金板の製造方法おいて、
    前記熱間圧延の工程と前記溶体化処理の工程との間に、冷間圧延の工程をさらに含むことを特徴とする構造用アルミニウム合金板の製造方法。
  4. 請求項2または請求項3の構造用アルミニウム合金板の製造方法において、
    前記熱間圧延工程の前に、自由鍛造を行う工程をさらに含むことを特徴とする構造用アルミニウム合金板の製造方法。
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