JP6411396B2 - 支援システム - Google Patents

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Description

本発明は、商品に対する顧客の購買嗜好タイプを分析する技術に関する。
近年、小売業界における顧客の購買嗜好タイプを分析する技術が注目されている。具体的には、顧客の購買履歴(Web上の購買であれば例えばアクセス履歴)から顧客の購買傾向を分析し、個別の顧客に対してそれぞれの嗜好に合った商品をレコメンドする、店舗毎の顧客購買嗜好の分析結果を店舗マーチャンダイジングにおいて活用する、などが実施されている。
商品をレコメンドする際に個人毎の嗜好に合った商品を抽出するデータ分析技術としては、下記非特許文献1が記載している協調フィルタリング技術が広く用いられている。協調フィルタリングは、購買傾向が着目顧客と類似した他の顧客が購買しているが、着目顧客が購買したことのない商品を抽出する技術である。
下記特許文献1は、各商品のコンテンツを表す情報を商品属性として付与し、購買されやすい属性に紐づいた商品を推薦する手法を開示している。同文献は、ユーザに応じた効果の高い情報を提供することを目的とし、商品に付与した商品属性と、その属性を購買する顧客のタイプを紐づけて、顧客と商品双方の情報を増やす手法を提案している。具体的には、個人の属するタイプと紐づきの強い商品をその個人の嗜好に合った商品として抽出し、その商品の購買理由として顧客のタイプ情報を提示している。
下記特許文献2は、商品企画や提供するサービスを検討することを支援することを目的とし、消費者顧客の購買動機・意思といった購買の心理要因を分析する手法を開示している。同文献においては、購買履歴を用いていないものの、アンケートを定量分析することにより顧客の購買心理要因を定量分析している。結果として顧客の購買傾向を把握し、潜在的な顧客セグメントを抽出することを支援できると考えられる。
特開2012−234503号公報 特開2008−299684号公報
"Amazon.com Recommendations:Item−to−Item Collaborative Filtering",Greg Linden,Brent Smith,Jeremy York,Journal IEEE Internet Computing 7,1,pp.76−80,2003.
例えば店舗マーチャンダイジング、新商品開発、レコメンド時の訴求力のあるメッセージ作成、などを実施するためには、顧客が購買しそうな商品だけでなく、顧客が何故その商品を購買するのか、すなわちどこに顧客ニーズがあるのかを理解することが必要である。したがって小売業の業務において顧客のニーズにあった商品/サービスを提供するためには、下記2つの要件が求められる。
(要件1)個人または顧客セグメントに対応する(購買しそうな)商品群を精度高く抽出すること、
(要件2)抽出した顧客−商品群の対応関係の背後にある購買の心理的要因(購買理由)を業務担当者が解釈できること。
上記特許文献1は、要件1において求められる商品抽出は可能であるが、要件2において求められる購買理由を推定することは困難である。これに対し特許文献2は、商品を推薦するだけでなく各購買者のタイプに応じた推薦理由を提示することができる。顧客のタイプとしては、性別・年齢といった購買以外の情報から付与される顧客情報と、高級志向のような購買嗜好性を表す情報が存在する。後者のような嗜好性に関するタイプ(購買嗜好タイプ)からは、顧客の購買動機・意思といった購買の心理要因を把握することができる。購買嗜好タイプを用いることにより、商品レコメンドにおいて個人に応じた購買促進に効果的な情報を提示できるだけでなく、新商品に対するニーズ把握や、店舗における適切な品揃えといったマーチャンダイジング業務においても、購買嗜好タイプを有効活用できると考えられる。
各顧客の嗜好タイプを推定する前には、あらかじめ商品特徴を抽出して商品属性として付与し、商品属性と対応する顧客の購買嗜好タイプを定義する必要がある。各顧客の購買嗜好タイプは、その定義にしたがって顧客の購買履歴を分析することにより推定される。これにより、購買履歴の背後に存在する購買理由を推定することができる。
従来、購買嗜好タイプは、業務担当者がトライ&エラーを繰り返すことによって試行錯誤的に設計されている。しかしこのような手法は業務担当者の経験と勘に依存するため、作業工数が長く、透明性が保証されない。また、社会風潮や個人の価値観の経時的な変化にともなう消費者の購買嗜好タイプや購買嗜好タイプと商品属性との間の紐づき方などが変化した際に、業務担当者は購買嗜好タイプを再設計する必要がある。したがって、業務担当者の経験と勘に依存するような手法により購買嗜好タイプを設計することは望ましくない。
一方、購買嗜好タイプを設計する作業は、マーケティングにおける購買の心理要因の側面から顧客セグメントと対応する商品特徴を導出する作業とみることができる。したがって、特許文献2に記載されているような勘と経験に依存しない定量的マーケティング分析手法を用いて、購買嗜好タイプを設計することができると考えられる。しかしながらこのような手法は、アンケートそのものの手間が大きいという課題がある。また、アンケートを継続的に実施することが難しいため、経時的な変化へ追随することも困難である。
以上説明したように、購買の心理的要因に関する解釈性を損なわせ過ぎることなく、精度高く個人または顧客セグメントと対応する商品群を抽出するためには、あらかじめ商品属性、購買嗜好タイプといった購買の心理要因に関する抽象的な概念とそれら概念同士の対応関係を設計することが有効である。しかし従来の人手による設計やアンケートを利用した設計には限界があり、経験や勘に依存することなく継続的に設計を更新することができる、購買嗜好タイプ設計手法が求められている。
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであり、顧客の購買嗜好タイプを定量的に評価し、実際の商品購買履歴との間の一致度が高い購買嗜好タイプを設計することを支援する技術を提供することを目的とする。
本発明に係る顧客分析システムは、顧客の購買嗜好タイプと商品群との間の対応関係がどの程度一致しているかを示す一致度を、顧客の商品購買履歴に基づき算出し、その算出結果に基づき前記購買嗜好タイプを評価する。
本発明に係る顧客分析システムによれば、顧客の商品購買履歴と精度よく一致する購買嗜好タイプを設計することができる。
購買嗜好タイプの設計について説明する図である。 本発明に係る顧客分析システムが嗜好タイプグラフを更新した様子を示すグラフである。 実施形態1に係る顧客分析装置300の機能ブロック図である。 関係マトリクスデータ311の構成を示す図である。 評価器330が嗜好タイプグラフを評価および更新する処理を説明するフローチャートである。 ステップS501の詳細を説明するフローチャートである。 ステップS603の詳細を説明するフローチャートである。 商品一致度ベクトル341の例である。 ステップS605の詳細を説明するフローチャートである。 更新指示マトリクスデータ335の要素値(更新指示フラグ)について説明する表である。 更新指示マトリクスデータ335の構成を説明する図である。 ステップS608の詳細を説明するフローチャートである。 更新履歴データ352の構成例を示す図である。 ステップS502の詳細を説明するフローチャートである。 ステップS1302の詳細を説明するフローチャートである。 ステップS1304の詳細を説明するフローチャートである。 ステップS503の詳細を説明するフローチャートである。 ステップS1602の詳細を説明するフローチャートである。 ステップS1603の詳細を説明するフローチャートである。 ステップS1606の詳細を説明するフローチャートである。 ステップS504の詳細を説明するフローチャートである。 更新器370が更新後特徴リスト383を生成する処理を説明するフローチャートである。 更新後特徴リスト383の例を示す図である。 表示器360が提示する一致度設定画面2300の画面構成例である。 表示器360が提示する分割設定画面2400の画面構成例である。 表示器360が提示する統合設定画面2500の画面構成例である。 表示器360が更新後特徴リスト383に基づく嗜好タイプの更新結果を表示する更新結果画面2600の画面構成例である。 表示器360が提示する時系列画面2700の画面構成例である。 実施形態2に係る顧客分析システム1000の構成図である。 顧客分析装置300による分析結果に基づき決定した商品レコメンド施策を記述するレコメンドマトリクス2900の例である。 顧客分析装置300による分析結果に基づき決定した商品レコメンド施策に対する顧客の反応を業務担当者が分析する際に用いるレコメンド反応分析画面3000の画面構成例である。 顧客分析装置300による分析結果に基づき店舗における陳列商品の種類と棚上配置を業務担当者が検討する際に用いる陳列検討画面3100の画面構成例である。
<実施の形態1:概念説明>
図1は、購買嗜好タイプの設計について説明する図である。購買嗜好タイプは、図1に示すような階層性のあるグラフ構造によって表現できる(嗜好タイプグラフ)。以下図1に示すグラフの各ノードおよびパスについて説明する。
顧客層110は、各顧客に対応する顧客ノード111を有する層である。嗜好タイプ層120は顧客層110の1つ下の層であり、顧客の購買嗜好タイプを表す層である。嗜好タイプノード121は嗜好タイプ層120におけるノードであり、各購買嗜好タイプに対応する。購買嗜好タイプは、顧客が購買した商品から推定することができる当該顧客の商品購買傾向を意味する。例えば健康商品を好んで買う購買傾向を意味する「健康志向タイプ」、割引のある商品ばかりを購買しやすい傾向を意味する「セール好きタイプ」、発売されたばかりの商品を頻繁に購買する傾向を意味する「新商品好きタイプ」などが考えられる。パス151は顧客ノード111と嗜好タイプノード121との間の対応関係を示すパスである。各顧客が有している嗜好タイプがパス151によって対応付けられる。「新商品好きタイプ」かつ「健康志向タイプ」のように、複数の嗜好タイプに1人の顧客が紐づく場合や、どの嗜好タイプにも紐づかない顧客が存在する場合もありうる。
商品属性層130は商品の属性に対応する層であり、商品属性ノード131を有する。商品属性は、消費者の購買を促進/阻害させる因子となりうる商品の特徴を意味する。例えば、「カロリーオフ」「低価格」「割引あり」「新商品」といった特徴である。パス152は、嗜好タイプノード121と商品属性ノード131との間のパスであり、各商品属性と嗜好タイプとの間の対応関係を意味する。例えば、商品属性「カロリーオフ」と嗜好タイプ「健康志向タイプ」との間にポジティブな紐付けがある場合、健康志向タイプに属する顧客はカロリーオフ商品を購買しやすいことを意味する。同様にネガティブな紐付けも定義することができる。例えば、商品属性「発癌物質」と嗜好タイプ「健康志向タイプ」がネガティブに紐づく場合、健康志向タイプに属する顧客は発がん物質を有する商品を購買しにくいことを意味する。1つの商品属性ノード131が複数の嗜好タイプノード121と紐づいたり、複数の商品属性ノード131が1つの嗜好タイプノード121と紐づいたりする場合もありうる。例えば、健康志向タイプに対して商品属性「カロリーオフ」「食物繊維」がポジティブに紐づいている場合、「健康志向タイプは、カロリーオフまたは食物繊維に関連づいた商品を購買しやすい(OR関係)」あるいは「健康志向タイプは、カロリーオフおよび食物繊維に関連づいた商品を購買しやすい(AND関係)」と解釈する。これら解釈の違いについては後述する。
商品層140は商品に対応する層であり、商品ノード141を有する。パス153は、商品属性ノード131と商品ノード141との間のパスであり、商品ノード141と商品属性ノード131との間の対応関係を意味する。パス153がある場合、その商品は、対応付けられた商品属性ノード131の性質を持つことを意味する。1つの商品ノード141に複数の商品属性ノード131が紐づく場合や、商品ノード141がどの商品属性ノード131とも紐づかない場合もありうる。
顧客ノード111と商品ノード141は実体が存在するノードであり、嗜好タイプノード121と商品属性ノード131は購買の心理要因を解釈するための抽象概念を表すノードである。嗜好タイプ層120は顧客を説明する層であり、商品属性層130は商品を説明する層である。商品を説明する層は、複数の階層によって構成することもできる。例えば、商品を説明するための層を商品属性(大分類)、商品属性(小分類)として2層化してもよい。嗜好タイプ層120については、例えば健康志向タイプの下位に、成人病予防タイプ、ダイエットタイプ、肌ケアタイプなどが存在することを想定して、概念的には階層構造を有する場合があり得るが、嗜好タイプの設計を評価する際に用いる嗜好タイプグラフ上では階層を設定しないこととする。
商品を説明する層間の対応関係は、ポジティブパスで紐づくかまたはパスが存在しないかのいずれかである。商品属性ノード131に対して下位層から複数のパスが紐付けられている場合であっても、それらのうちいずれか1つのパスのみが有効となる。
消費者を説明するための層と商品を説明する層との間の対応関係は、ポジティブパス、ネガティブパス、紐づかないの3種類が存在し、あるノードに対して下位層から複数のパスが存在する場合もある。同一ノードに対する複数パス間の関係は、AND関係でもよいしOR関係でもよい。AND関係とOR関係のいずれであるかは嗜好タイプグラフ上で定義する。
嗜好タイプグラフ上におけるパスは隣り合う2層間にのみ発生し、層をまたぐことはないものとする。嗜好タイプを設計する際に、層をまたぐような対応関係が存在した場合は、その概念層に対してダミーのノードを追加することにより、2層間のパスとする。例えば、商品を説明する層が2層存在し、第1層内には商品大分類ノードと新商品ノードが存在し、第1層の下の第2層内には商品小分類ノードが存在するものとする。第1層内における新商品ノードは商品大分類ノードに包含されるため、新商品ノードに紐付く商品小分類ノードは存在しない可能性がある。この場合、新商品ノードと対応関係を持つダミーノードを第2層内に作成することにより、第2層よりも下の層と新商品ノードとをつなげることができる。
購買嗜好タイプを設計することは、嗜好タイプノード121、商品属性ノード131、商品ノード141を定義するとともに、これらノード間のパス151〜153を定義することであるといえる。業務担当者は、最初にこれらを設計する時点においては、仮設計した嗜好タイプノード121を前提としてその他ノードおよびパスを設計する。
本発明に係る顧客分析システムは、顧客の商品購買履歴を用いて、実際の商品購買履歴をより精度よく表す購買嗜好タイプを推定する。例えば、業務担当者が設計したグラフ構造に基づき、実際の商品購買履歴においてある顧客が購買した商品ノード141群と関連する購買嗜好タイプを抽出することにより、顧客ノード111と嗜好タイプノード121との間のパス151を推定する。購買嗜好タイプを推定する際に用いるノードは、商品購買履歴を用いて関連付けられるものであればよく、商品ノード141に限らない。例えば商品ノード141に代えて購買時刻を表すノードを用い、購買嗜好タイプとして「深夜購買タイプ」などのような購買時刻に関連する購買嗜好タイプを定義することもできる。
図2は、本発明に係る顧客分析システムが嗜好タイプグラフを更新した様子を示すグラフである。本発明に係る顧客分析システムは、業務担当者が最初に設計した嗜好タイプグラフよりも、実際の商品購買履歴に近い嗜好タイプグラフとなるように、嗜好タイプグラフのノードとパスを更新することを支援する。
ノード201は、顧客分析システムによって削除されたノードの例である。業務担当者が設計した嗜好タイプが、その嗜好タイプと紐づくターゲット商品群を購買する顧客セグメントを適切に表現していないと判断された場合、その嗜好タイプを削除することができる。ノード201が削除されると、そのノードと紐づいたパスも削除される。ノード202は、更新前よりも商品属性層130からのパス数が増えた嗜好タイプである。パス205は、ノード202に対して追加されたパスである。ノード204は、嗜好タイプグラフの変更に応じて新たに追加された商品属性ノードである。パス203は、嗜好タイプグラフの変更に応じて顧客層110と嗜好タイプ層120との間で変化したパスである。
図2に示すように、本発明に係る顧客分析システムは、実際の商品購買履歴をより正確に表現する嗜好タイプグラフに近づけるような嗜好タイプグラフ構造の更新案を抽出することができる。具体的には、ノードの分割・削除・追加・統合、層間のパスの追加・削除・変更(ポジティブパスとネガティブパスの種類の変更)を提案する。嗜好タイプグラフの評価方法と更新箇所の特定方法は後述する。
<実施の形態1:システム構成>
図3は、本発明の実施形態1に係る顧客分析装置300の機能ブロック図である。顧客分析装置300は、業務担当者が設計した解釈性の高い嗜好タイプを用いて初期設計した嗜好タイプグラフを初期入力とし、実際の商品購買履歴において各嗜好タイプに紐づく商品群と、初期設計した嗜好タイプグラフ上で紐づく商品群との間の一致度を評価する。顧客分析装置300は、一致度が向上するように嗜好タイプグラフを更新する案を提示することにより、できる限り解釈性を損なわせ過ぎずより有効な嗜好タイプを設計することを支援する。以下図3に示す顧客分析装置300の機能ブロックについて説明する。
顧客分析装置300は、初期設計データ301と更新指示データ303を受け取り、更新案データ302を出力する。初期設計データ301は、業務担当者が初期設計した購買嗜好タイプおよび図1〜図2で例示した嗜好タイプグラフを記述したデータである。更新案データ302は、顧客分析装置300が初期設計データ301を評価した結果に基づきより実際の商品購買履歴を反映するように嗜好タイプグラフを更新した案を記述したデータである。更新指示データ303は、業務担当者が嗜好タイプグラフの最終的な更新結果を顧客分析装置300に対して指示するデータである。
初期設計データ301は、図1で説明した実線タイプグラフの各ノードおよび各パスの初期設計値を記述したデータである。業務担当者は、顧客分析システム300に対する入力として初期設計データ301を設計する。初期設計データ301の全てを業務担当者が入力しなくてもよい。例えばあらかじめ存在する商品マスタに含まれる商品データを利用して、商品属性や商品属性と商品との間の対応関係を設定してもよい。また、設計する嗜好タイプグラフの層を増やし、商品属性層130の下位にキーワード層を設定するなどして、商品と商品属性との間の対応関係を自動推定してもよい。自動推定方法としては、テキストマイニングを利用して商品名や商品説明文から特徴キーワードを抽出し、商品属性と対応するキーワードを有する商品と商品属性を対応付けることが考えられる。顧客分析装置300は適当なインターフェースを介して初期設計データ301を受け取り、適切なフォーマットに変換した上で、設計データ310として格納する。設計データ310の詳細については後述する。
設計データ310は、嗜好タイプグラフを顧客分析装置300が処理し易い形式で記述したデータである。関係マトリクスデータ311は、嗜好タイプグラフ上の各ノードおよび各ノード間の接続関係を記述する。関係マトリクスデータ311の詳細は、図4で説明する。ANDペアリスト312は、同一ノードに対して複数のパスが対応付けられている場合、その複数パスがOR関係であるかそれともAND関係であるかを記述したデータである。例えば、AND関係によって対応付けられた複数パスを有する嗜好タイプノード121のIDと、その嗜好タイプノード121に紐付けられた商品属性ノード131のIDとを記載する。
嗜好タイプ推定器320は、設計データ310と購買履歴データ381を入力として、嗜好タイプ別関係マトリクスデータ382を出力する。購買履歴データ381は、各個人がそれぞれ商品を購入した履歴を記述したデータである。嗜好タイプ別関係マトリクスデータ382は、各嗜好タイプノード121とその下位層の各ノードに対して各顧客が属するか否かを記載したデータである。
嗜好タイプ推定器320は、各個人がいずれの購買嗜好タイプに属するかを推定し、その結果を嗜好タイプ別関係マトリクスデータ382に記述する。具体的には、個人が購買した商品のなかから各商品属性ノード131と各嗜好タイプノード121に紐づく商品の購買個数(または購買割合)などを算出し、それが基準値よりも上回る場合はポジティブパスによって顧客ノード111と嗜好タイプノード121を対応付け、基準値よりも下回る場合はネガティブパスによって顧客ノード111と嗜好タイプノード121を対応付ける。基準値はあらかじめ業務担当者が決めてもよいし、全体平均や標準偏差などを考慮して算出してもよい。
嗜好タイプ推定器320が各嗜好タイプノード121に属する顧客ノード111を推定した結果は、評価器330が後述する顧客一致度リスト342を算出する際に用いられる。さらに、表示器360と更新器370が、嗜好タイプグラフが変化したとき各嗜好タイプに属する顧客数や商品数の推定値を算出するために用いられる。嗜好タイプグラフが変化した後における顧客数や商品数を推定する方法は、嗜好タイプを評価するときと同様である。着目層よりも上位層を考慮せず、ターゲットノードと嗜好タイプとの間の対応関係のみに基づきこれを推定することができる。例えば、嗜好タイプ別関係マトリクスデータ382が記述している全層に対して分析を実施せず、嗜好タイプ層120と商品属性層130のみ推定してもよい。
評価器330は、初期設計データ301が記述している嗜好タイプグラフから導出される顧客セグメントと商品群との間の対応関係が、購買履歴データ381から推定されるこれらの対応関係とどの程度一致しているかを評価する。評価器330は、その評価結果に基づき、購買履歴データ381から推定される実際の対応関係により近づくような嗜好タイプグラフの更新(パス変更/ノード分割/ノード統合など)案を出力する。評価器330は、設計データ310、嗜好タイプ別関係マトリクスデータ382、購買履歴データ381を入力として、評価値340、更新版関係マトリクスデータ351、更新履歴データ352を出力する。更新版関係マトリクスデータ351と更新履歴データ352を出力した後、さらに嗜好タイプグラフを更新したい場合、更新器370は最終更新結果のみを用いて処理を実施してもよいし、更新版関係マトリクスデータ351と更新履歴データ352が更新される毎に処理を実施してもよい。
評価器330は、商品一致度分析部331、顧客一致度分析部332、分割分析部333、統合分析部334、更新指示マトリクスデータ335、更新部336を備える。
商品一致度分析部331は、商品一致度ベクトル341を出力する。顧客一致度分析部332は、顧客一致度リスト342を出力する。分割分析部333は、併売率マトリクス343を出力する。これらの具体的な算出方法については後述する。商品一致度ベクトル341は、統合分析部334の入力となる。併売率マトリクス343は、分割分析部333の入力となる。商品一致度分析部331、顧客一致度分析部332、分割分析部333、統合分析部334はそれぞれ、評価値340に基づき嗜好タイプグラフの更新案として更新指示マトリクスデータ335を出力する。
更新部336は、商品一致度分析部331、顧客一致度分析部332、分割分析部333、統合分析部334が出力した更新指示マトリクスデータ335を入力として、嗜好タイプグラフの更新案を記述する更新版関係マトリクスデータ351、その更新履歴を記述する更新履歴データ352を出力する。更新部336は、嗜好タイプグラフを更新するとき、グラフの一部分に対する変更が他部分に対してできる限り影響を与えないように配慮する。具体的手法については後述する。
表示器360は、評価器330に対して嗜好タイプグラフを分析するよう指示する。また業務担当者に対して評価器330による評価結果を提示する。さらに、業務担当者から更新指示(更新指示データ303)を受け取り、評価器330に嗜好タイプグラフの更新を指示する。また、嗜好タイプグラフ上における複数パス間のAND関係やOR関係に関する更新指示を業務担当者から受け付け、これを更新版ANDペアリスト353として出力する。
表示器360は、購買嗜好タイプを対話的に設計するための機能を提供する。具体的には、(a)嗜好タイプグラフの更新案を提示、(b)更新後の嗜好タイプグラフの確からしさや更新前後間の確からしさの向上率を提示、(c)更新前の嗜好タイプグラフから更新後の嗜好タイプグラフへの更新履歴を提示する。これにより、確からしい嗜好タイプグラフへの更新を支援することができる。また、更新前後の嗜好タイプグラフの変化部分と共通部分の特徴を業務担当者に提示することにより、業務担当者が更新後の嗜好タイプを解釈することを支援する。
更新器370は、更新パラメータ350を入力として嗜好タイプグラフを更新し、嗜好タイプ別関係マトリクスデータ382にその結果を上書き格納する。また更新前後における嗜好タイプの特徴変化を抽出し、更新後特徴リスト383として出力する。更新後特徴リスト383についての詳細は後述する。
図4は、関係マトリクスデータ311の構成を示す図である。関係マトリクスデータ311は、ノード間の対応関係を表す各セルによって記述されている。各セルの値はノード間の接続関係を表し、0はパスなし、1はポジティブパスによる接続、−1はネガティブパスによる接続を示す。列3111〜列3114は各層を表し、各列に存在する全ノードがサブ列として列挙されている。図4に示すデータ例において、例えば嗜好タイプノード2−1と商品属性ノード3−2はネガティブパスで紐づいている。
同一層におけるノード間の接続関係については、自ノードに対する接続をポジティブパスとして表し、同一層の自ノード以外のノードに対するパスはないものとみなす。2層以上離れた層間の接続関係は、途中層を経由した接続関係であるものとして表し、途中層を経由するパスが存在しない場合は0、ポジティブパスを経由する場合は1とする。例えば嗜好タイプノード2−1と商品ノード4−2は、商品属性層130と嗜好タイプ層120におけるポジティブパスを経由してつながっている。嗜好タイプグラフによっては、同一ノードがポジティブパスとネガティブパスどちらともつながる場合もある。その場合は、セル内に複数の値を記載してもよい。以下ではノード間の接続関係を表すセル値のことを関係フラグと呼ぶ場合もある。
図5は、評価器330が嗜好タイプグラフを評価および更新する処理を説明するフローチャートである。評価器330は、業務担当者の更新指示に基づき本フローチャートを開始するか、または例えば適当なトリガを契機として本フローチャートを開始して嗜好タイプグラフを自動更新する。その他、一部のステップのみ自動更新とする、評価値に応じて業務担当者へ提示するか自動更新するかを決定する、などとしてもよい。以下、図5の各ステップについて説明する。
(図5:ステップS501〜S504:補足)
ステップS501〜S504はそれぞれ独立に実施することができる(すなわち評価値340の各データは独立して算出することができる)。したがって、業務担当者の指示に応じて、評価値340のうち一部のみを算出したり、追加の評価値を算出する機能を追加したりしてもよい。例えば、嗜好タイプを分割しないのであれば、併売率マトリクス343は算出しなくてもよい。あるいは、嗜好タイプの規模(嗜好タイプに属する人数)が一定以上の嗜好タイプのみを推定対象としたい場合、各嗜好タイプに属する顧客人数に応じた更新案を出力する機能を追加し、嗜好タイプ別顧客人数データを評価値340に加えてもよい。これらステップの順番や回数は図5に示すものに限られない。
(図5:ステップS501)
評価器330は、商品一致度に基づき嗜好タイプのパスを追加・削除・変更し、それにともなって嗜好タイプグラフを更新する。商品一致度は、嗜好タイプグラフ上においてある嗜好タイプノード121に属する顧客ノード111と対応付けられている商品ノード141が、購買履歴データ381における実際の商品購買履歴とどの程度一致しているかを示す値である。商品一致度が高い嗜好タイプグラフは、購買履歴データ381が記述している顧客の購買嗜好タイプと商品との間の対応関係を精度よく表しているといえる。本ステップの詳細は図6で説明する。
(図5:ステップS502)
評価器330は、顧客一致度に基づき嗜好タイプのパスを追加・削除・変更し、それにともなって嗜好タイプグラフを更新する。顧客一致度とは、嗜好タイプグラフ上における顧客ノード111同士の接続関係(例えば同一のノードに属している顧客はグラフ上で接続されているとみなす)が、購買履歴データ381上における顧客セグメントとどの程度一致しているかを示す値である。顧客一致度が高い嗜好タイプグラフは、購買履歴データ381によって示唆される顧客セグメントを精度よく表しているといえる。本ステップの詳細は図13で説明する。
(図5:ステップS503)
評価器330は、併売率に基づき嗜好タイプを分割し、それにともなって嗜好タイプグラフを更新する。併売率とは、例えばある顧客が商品Aを購入するとき商品Bも購入する確率を表す。ある嗜好タイプノードに属する商品群の併売率が低い場合、その嗜好タイプノードは分割すべきであると考えられる。本ステップの詳細は図16で説明する。
(図5:ステップS504)
評価器330は、嗜好タイプ間の類似度に基づき嗜好タイプを統合し、それにともなって嗜好タイプグラフを更新する。嗜好タイプ間の類似度は、例えば各嗜好タイプノード121に属する商品ノード141間の相関係数を購買履歴データ381に基づき算出することにより、求めることができる。本ステップの詳細は図20で説明する。
<実施の形態1:商品一致度に基づく評価>
図6は、ステップS501の詳細を説明するフローチャートである。以下図6の各ステップについて説明する。
(図6:ステップS601〜S602)
評価器330は、関係マトリクスデータ311を取得する(S601)。評価器330は、嗜好タイプ別関係マトリクスデータ382から嗜好タイプ毎に属する顧客を記述したマトリクス(嗜好タイプ×顧客マトリクス)を取得する(S602)。
(図6:ステップS603)
商品一致度分析部331は、商品一致度ベクトル341を算出する。本ステップの詳細は図7で説明する。
(図6:ステップS604)
評価器330は、表示器360から商品一致度の閾値を取得する。商品一致度の閾値を指定する画面インターフェースについては後述の図23で説明する。
(図6:ステップS605)
商品一致度分析部331は、商品一致度ベクトル341と商品一致度閾値に基づき、更新指示マトリクスデータ335を生成する。本ステップの詳細は図9で説明する。
(図6:ステップS606〜S608)
表示器360は、更新指示マトリクスデータ335の記述にしたがって、嗜好タイプに対するパスの追加・削除・変更案を提示する(S606)。評価器330は、表示器360から、パス更新を検討する嗜好タイプを指定する指示を取得する(S607)。更新部336は、ステップS607において指示された嗜好タイプを更新することにともなう各ノード・パスの追加・削除案を生成する(S608)。ステップS608の詳細は図11で説明する。
(図6:ステップS609)
更新部336は、ステップS608において更新されたノードの特徴を抽出する。本ステップは、更新後の嗜好タイプグラフを業務担当者が解釈することを支援するための情報を抽出するものである。例えば商品属性層130とその1つ上の層に対するパスの追加・削除がされた場合、更新部336はその追加した商品群と削除した商品群に関する特徴を抽出する。例えば、商品属性ノード131に対して紐付いている商品ノード141を削除する場合、更新後も紐づけられている商品群の商品名・商品説明と更新により削除される商品群の商品名・商品説明を比較し、削除された商品群において特徴的なキーワードを抽出する、といった方法が考えられる。
(図6:ステップS610〜S612)
表示器360は、ノード更新案と更新後のノード特徴を提示する(S610)。表示器360は、嗜好タイプグラフを更新する指示を業務担当者から受け取る(S611)。更新部336は、指示にしたがって更新版関係マトリクスデータ351、更新履歴データ352を生成する(S612)。
図7は、ステップS603の詳細を説明するフローチャートである。ある嗜好タイプノード121に属する顧客の購買傾向と、その嗜好タイプノード121に属さない顧客の購買傾向とを比較することにより、嗜好タイプノード121が分類している顧客セグメントが実際の購買傾向とどの程度一致しているかを推定することができる。両購買傾向がある程度離れていれば、その嗜好タイプノード121は顧客ノード111を適切に分類していると考えられる。商品一致度分析部331は、上記考え方に基づき商品一致度を算出する。以下図7の各ステップについて説明する。
(図7:ステップS701)
商品一致度分析部331は、関係マトリクスデータ311を取得する。商品一致度分析部331は、関係マトリクスデータ311から嗜好タイプグラフにおける階層個数Aと嗜好タイプ個数Bを取得する。
(図7:ステップS702)
商品一致度分析部331は、嗜好タイプ別関係マトリクスデータ382から嗜好タイプ毎に属する顧客を記述したマトリクス(嗜好タイプ×顧客マトリクス)を取得する。
(図7:ステップS703)
商品一致度分析部331は、購買履歴データ381から、各顧客の商品購買値ベクトルを取得する。商品購買値ベクトルは、顧客の各商品に対する購買傾向を数値化したデータであり、例えば購買したことのある商品は1、購買したことのない商品は0を要素値とするベクトルによって表すことができる。購買有無の他、購買回数、購買割合などを要素値とするベクトルを用いることもできる。
(図7:ステップS704)
商品一致度分析部331は、商品ノード141を包含する嗜好タイプノード121に属さない顧客ノード111を商品ノード141毎に抽出し、抽出した顧客ノード111群の購買値の平均を算出し、これを当該商品ノード141の基準購買値とする。この基準購買値は、当該嗜好タイプノード121に属さない顧客ノード111の当該商品ノード141に対する購買傾向を表す指標となる。購買値としては例えばステップS703と同様に購買有無を表す1/0を用いてもよいし、その他適当な指標があればそれを用いてもよい。
(図7:ステップS705)
商品一致度分析部331は、嗜好タイプbに属する顧客ノード111群の購買値の平均を各商品についてそれぞれ算出する。
(図7:ステップS706)
商品一致度分析部331は、ステップS704において算出した購買基準値を用いて、嗜好タイプノード121毎に商品一致度ベクトルを算出する。商品一致度ベクトルの具体例は図8で説明する。商品一致度ベクトルは、ある嗜好タイプノード121に属する顧客ノード111群の各商品に対する購買傾向を数値化したデータである。例えば、商品一致度ベクトルの要素値として(購買しやすい,平均的,購買しにくい)の3つを設け、当該商品に対する購買値の平均が基準購買値の例えば2倍以上であれば商品一致度ベクトルを(1,0,0)とし、基準購買値の例えば1/4以下であれば(0,0,1)とし、それ以外であれば(0,1,0)とする。商品一致度ベクトルの各要素値は必ずしも離散値でなくともよい。例えば(購買しやすい,平均的,購買しにくい)それぞれの推定確率を要素値とし、(0.9,0.07,0.03)のように表すこともできる。
(図7:ステップS707)
商品一致度分析部331は、嗜好タイプグラフの階層a+1のノードに関する商品一致度ベクトルから、階層a(1つ上の層)の商品一致度ベクトルを算出する。具体的には、階層aの各ノードと紐づく階層a+1のノードの商品一致度ベクトルの平均ベクトルを、階層aの各ノードの商品一致度ベクトルとして算出する。
(図7:ステップS708)
商品一致度分析部331は、嗜好タイプグラフ上の下層から順にステップS707を実施する。その結果、嗜好タイプノード121毎の商品一致度ベクトル341が得られる。
図8は、商品一致度ベクトル341の例である。項目3411は、嗜好タイプ層120よりも下の層および各層に属するノードIDを示す。項目3412は、嗜好タイプ層120に属するノードIDを示す。嗜好タイプ層120における各ノードと商品属性層130および商品層140における各ノードとの組み合わせ毎に、商品一致度ベクトルの3つの要素値が記述されている。
図8に示すデータ例において、例えば嗜好タイプノード2−1×商品ノード4−1の商品一致度ベクトルは(1,0,0)であるため、嗜好タイプノード2−1に属する顧客ノード111は、嗜好タイプノード2−1に属さない顧客ノード111よりも商品ノード4−1を購買しやすい傾向にあることが示されている。また例えば嗜好タイプノード2−2に属する顧客ノード111は、商品属性ノード3−1に属する商品ノード141のうち「購買しにくい」割合が0.2であることが示されている。
図9は、ステップS605の詳細を説明するフローチャートである。ある商品ノード141と紐づく何らかの嗜好タイプノード121に属する顧客ノード111は、その嗜好タイプノード121に属さない顧客ノード111と比べて、その商品ノード141を購買しやすい(ポジティブパスの場合)または購買しにくい(ネガティブパスの場合)傾向にあると考えられる。嗜好タイプグラフ上のポジティブパスは商品一致度ベクトルの「購買しやすい」要素値に対応し、嗜好タイプグラフ上のネガティブパスは商品一致度ベクトルの「購買しにくい」要素値に対応する。したがって、図8で説明した商品一致度ベクトルが示す購買傾向と嗜好タイプグラフ上のパスとの間の差分が小さいほど、その嗜好タイプグラフは実際の購買傾向を精度よく表していると考えられる。商品一致度分析部331は、上記考え方に基づきこの差分を小さくするような更新指示マトリクスデータ335を生成する。以下図9の各ステップについて説明する。
(図9:ステップS901)
商品一致度分析部331は、関係マトリクスデータ311から、嗜好タイプ層120より下位層の全ノードについて関係フラグ(パスの有無および種別を表すセル値)を取得する。商品一致度分析部331は、関係マトリクスデータ311から、嗜好タイプ個数Bとノード個数Nを取得する。
(図9:ステップS902)
商品一致度分析部331は、商品一致度閾値を取得する。商品一致度閾値は、あるノードが商品一致度ベクトルの3つの要素値のうちいずれに属するか(すなわち、購買しやすい、平均的、購買しにくい、のいずれであるか)を判定するための閾値である。商品一致度閾値はあらかじめ設定しておいてもよいし、例えば表示器360を介して業務担当者が指定するようにしてもよい。
(図9:ステップS903)
商品一致度分析部331は、商品一致度ベクトル341を取得する。
(図9:ステップS904〜S905)
商品一致度分析部331は、ノードnの嗜好タイプbに対する関係フラグと、その関係フラグに対応する商品一致度ベクトルを取得する(S904)。商品一致度分析部331は、商品一致度ベクトルを商品一致度閾値と比較し、商品一致度閾値を上回る場合は1,それ以外は0として一致度フラグを算出する(S905)。
(図9:ステップS906)
商品一致度分析部331は、関係フラグと一致度フラグを比較し、一致しない項目をエラーとして抽出する。嗜好タイプbとノードnとの間の関係フラグが1の場合は、商品一致度ベクトルが「購買しやすい」ことを意味している。したがって商品一致度ベクトルが(1,0,0)であれば両者は一致し、それ以外であれば不一致となる。嗜好タイプbとノードnとの間の関係フラグが複数存在する場合は、それぞれの関係フラグと一致度フラグを比較し、例えばいずれか1つでも一致しなければエラーとみなす。
(図9:ステップS907)
商品一致度分析部331は、全ての嗜好タイプとノードについて上記ステップを実施しその結果に基づき更新指示マトリクスデータ335を生成する。更新指示マトリクスデータ335は、各嗜好タイプに対する更新指示を記載したマトリクスであり、詳細は図10A〜図10Bで説明する。
図10Aは、更新指示マトリクスデータ335の要素値(更新指示フラグ)について説明する表である。更新指示フラグが示す更新指示は、(a)更新なし、(b)嗜好タイプ層120に対するポジティブパスの削除、(c)嗜好タイプ層120に対するネガティブパスの削除、(d)嗜好タイプ層120に対するポジティブパスの追加、(e)嗜好タイプ層120に対するネガティブパスの追加、(f)嗜好タイプの統合/複製のいずれかである。各更新指示は、例えば図10Aに示すような更新指示フラグにより表現される。ある嗜好タイプとノードに対して複数の指示が存在する場合は、各更新指示フラグを足し合わせることにより、1つの更新指示フラグで複数の指示を表す。
図10Bは、更新指示マトリクスデータ335の構成を説明する図である。項目3351は、各層に属するノードIDを示す。項目3352は、嗜好タイプ層120に属するノードIDを示す。嗜好タイプ層120における各ノードと各層における各ノードとの組み合わせ毎に、更新指示フラグが記述されている。
嗜好タイプ層120と顧客層110との間においては、更新なし、ポジティブパス削除、またはポジティブパス追加、のいずれかの更新指示フラグが記載される。図10Bに示すデータ例によれば、顧客ノード1−2と嗜好タイプ2−1との間のポジティブパスを削除するよう指示されている。
嗜好タイプ層120内のノード間の更新指示フラグは、更新なし、嗜好タイプ統合/複製、のいずれかである。図10Bに示すデータ例において、嗜好タイプノード2−2と嗜好タイプノード2−3の間で嗜好タイプ統合/複製を示す更新指示フラグが指定されているので、これらノードを統合して新たなノードを作成する。嗜好タイプノード2−1については同一ノードに対する嗜好タイプ統合/複製を示す更新指示フラグが指定されているので、嗜好タイプノード2−1は分割する。更新指示フラグの値は20000(すなわち2つの複製指示)であるため、嗜好タイプノード2−1を2つ複製する。
嗜好タイプ層120よりも下の層に対する更新指示フラグは、更新なし、ポジティブパスの削除、ネガティブパスの削除、ポジティブパスの追加、ネガティブパスの追加、のいずれかである。複数の指示が組み合わさる場合もある。図10Bに示すデータ例によれば、嗜好タイプノード2−2と商品属性ノード3ー2の間において、ポジティブパスを削除するとともにネガティブパスを追加するよう指示されている。
図11は、ステップS608の詳細を説明するフローチャートである。以下図11の各ステップについて説明する。
(図11:ステップS1101)
更新部336は、更新対象である嗜好タイプD、Dに対応する更新指示マトリクスデータ335、関係マトリクスデータ311、関係マトリクスデータ311上の階層数Aを取得する。
(図11:ステップS1102)
更新部336は、嗜好タイプDと顧客層110に属するノードについて更新指示フラグを取得し、その指示にしたがって嗜好タイプグラフのパスを更新し、または嗜好タイプノード121を統合/複製する。
(図11:ステップS1103〜S1104)
更新部336は、更新指示マトリクスデータ335から、嗜好タイプDに関連する更新指示を有し、かつ層aに関連するノードを取得し、さらにそのノード数Nを取得する(S1103)。更新部336は、ノードnの更新指示フラグを取得する(S1104)。
(図11:ステップS1105)
更新部336は、ノードnに対するパス削除指示が存在する場合、ノードnと他嗜好タイプDとの間の関係フラグを参照して、パス削除により他嗜好タイプDに与える影響をチェックする。パス削除により他嗜好タイプDの接続関係が変更されない場合は、そのままパスを削除する。パス削除により他嗜好タイプDの接続関係が変更される場合は、ノードnを複製することにより他嗜好タイプDに影響が及ばないようにした上で、指示されたパスを削除する。
(図11:ステップS1106)
更新部336は、ノードnに対するパス追加指示が存在する場合、嗜好タイプDにつながるパスを上位層から順に追加する。具体的には、まずa−1層において嗜好タイプDノードまたは嗜好タイプDへつながるノードを追加する指示が存在するか否かをチェックする。これらが存在する場合は、そのノードに対するパスを追加する。存在しない場合は、嗜好タイプDまでパスがつながるように、a−1層におけるノードとパスを生成する。更新部336は、a−1層におけるノードまたはパスを追加した後、ノードnに属する下位層ノードに対する更新指示フラグを「更新なし」に変更する。上位層から順にパスを追加し、追加したパスに属する下位ノードを更新しないようにすることにより、初期設計データ301からの変更が少なくなる。すなわち、初期設計した嗜好タイプグラフにできる限り近いグラフ構造を有しつつ、商品一致度が高い更新案を生成することができる。
(図11:ステップS1107)
更新部336は、以上のステップにより生成した嗜好タイプグラフの更新案において、嗜好タイプ層120までつながる上方パスが存在しないノードと、商品層140までつながる下方パスが存在しないノードを削除する。さらに下位の商品群が共通するノードを統合する。更新部336は、以上のステップにより生成した嗜好タイプグラフの更新案を出力する。
図12は、更新履歴データ352の構成例を示す図である。更新部336は、嗜好タイプグラフ上におけるノードの追加・複製・削除・統合・分割、ノード間のパスの追加・削除が実施される毎に、そのログを更新履歴データ352として記録する。
層3521は、更新されたノードが更新前に属していた層のIDである。旧ノードID3522は、(a)削除・分割されたノードID、(b)統合されたノードID群、(c)ノード間のパスが追加・削除された場合における上位側のノードID、を記録する。ノード追加時は空欄とする。処理タイプ3523は、更新処理の内容または更新指示フラグを記録する。新ノードID3524は、更新後のノードIDを記載する。ノード削除の場合は空欄とする。評価値3525は、更新指示マトリクスデータ335を算出する際に用いた評価指標を記載する。ここまでの説明においては商品一致度に基づき更新指示マトリクスデータ335を算出する例を説明した。その他評価指標については後述する。
<実施の形態1:顧客一致度に基づく評価>
同一の嗜好タイプノード121に紐づく顧客ノード111は、同一の購買心理要因に紐づいているため、その購買心理要因に関連した部分においては類似した購買傾向を有すると推定される。顧客一致度は、これら顧客ノード111群の購買傾向の類似度を表す指標である。顧客一致度を用いて、嗜好タイプノード121に紐づく商品ノード141群がその嗜好タイプノード121に属する顧客ノード111群によって類似した買い方をされるか否かを評価することができる。
設計した嗜好タイプノード121の概念によっては、購買傾向が類似しているか否かを推定するのに適していない場合もある。例えば、嗜好タイプ「タバコ好き」を設計した場合において、当該嗜好タイプに属する顧客は共通してタバコを購買するが、個人の嗜好するタバコ銘柄はばらばらであるため、銘柄を考慮した購買傾向は当該嗜好タイプに属する顧客間でばらばらである、というケースが考えられる。そこで例えば、嗜好タイプの概念に応じて、(a)顧客一致度の類似度判定のための閾値を決定する、(b)顧客一致度度による評価を実施するか否かを決定する、などによって、必要な嗜好タイプに関してのみ分評価することとしてもよい。
図13は、ステップS502の詳細を説明するフローチャートである。以下図13の各ステップについて説明する。
(図13:ステップS1301〜S1302)
評価器330は、関係マトリクスデータ311、嗜好タイプ別関係マトリクスデータ382、更新版関係マトリクスデータ351、更新履歴データ352を取得する(S1301)。顧客一致度分析部332は、顧客一致度リスト342を算出する(S1302)。ステップS1302の詳細は図14で説明する。
(図13:ステップS1303)
評価器330は、表示器360から顧客一致度閾値を取得する。顧客一致度閾値を指定する画面インターフェースについては後述の図24で説明する。
(図13:ステップS1304)
更新部336は、顧客一致度リスト342と顧客一致度閾値に基づき、更新指示マトリクスデータ335を算出する。本ステップの詳細は図15で説明する。
(図13:ステップS1305〜S1307)
表示器360は、更新指示マトリクスデータ335の記述にしたがって、嗜好タイプに対するパスの追加・削除・変更案を提示する(S1305)。評価器330は、表示器360から、パス更新を検討する嗜好タイプを指定する指示を取得する(S1306)。更新部336は、ステップS1306において指示された嗜好タイプを更新することにともなう各ノード・パスの追加・削除案を生成する(S1307)。
(図13:ステップS1308〜S1311)
更新部336は、ステップS1307において更新されたノードの特徴を、ステップS609と同様の手法により抽出する(S1308)。表示器360は、ノード更新案と更新後のノード特徴を提示する(S1309)。表示器360は、嗜好タイプグラフを更新する指示を業務担当者から受け取る(S1310)。更新部336は、更新版関係マトリクスデータ351、更新履歴データ352を生成する(S1311)。
図14は、ステップS1302の詳細を説明するフローチャートである。ある嗜好タイプノード121に属する顧客ノード111群のうち、購買傾向が他の顧客ノード111とは異なる顧客ノード111は、その嗜好タイプノード121に属すべきではないと考えられる。そこで顧客一致度分析部332は、顧客ノード111の購買傾向が互いにどの程度一致しているか(顧客一致度)を算出する。顧客一致度リスト342は、その算出結果を記録するデータファイルである。以下図14の各ステップについて説明する。
(図14:ステップS1401)
顧客一致度分析部332は、更新版関係マトリクスデータ351、更新履歴データ352を取得する。さらに、最新版の関係マトリクスデータ311、最新版の嗜好タイプ別関係マトリクスデータ382を取得する。例えば、更新履歴データ352から更新前後のノード間の対応関係を取得し、嗜好タイプ別関係マトリクスデータ382を更新後のノードに対して割り当てることにより、最新版の嗜好タイプ別関係マトリクスデータ382を取得することができる。更新前ノードが存在しない場合や、更新前ノードからの変化が大きいためマトリクスを推定することが困難なノードが存在する場合は、それらノードを本フローチャートの処理対象から省いてもよい。
(図14:ステップS1402)
顧客一致度分析部332は、購買履歴データ381から、各顧客の商品購買値ベクトルを取得する。商品購買値ベクトルは、各商品を購買したか否かを1/0などの数値によって表す値(購買値)を要素値として持つベクトルである。
(図14:ステップS1403)
顧客一致度分析部332は、ステップS1402で取得した商品購買値ベクトルから、嗜好タイプbに属する顧客がその嗜好タイプbに属する商品を購買したか否かを記述した部分を取得する。顧客一致度分析部332は、取得した商品購買値ベクトルの平均ベクトルを求める。顧客一致度分析部332は、平均ベクトルと各顧客の商品購買値ベクトルとの間の距離に基づき、各顧客の購買傾向がその他顧客の購買傾向と一致しているか否かを判定することができる。例えば距離が所定範囲以内であれば一致していると判定することができる。その他顧客の購買傾向と一致している顧客の顧客一致度は1、一致していない顧客の顧客一致度は0とする。あるいは距離の逆数を顧客一致度としてもよい。
(図14:ステップS1403:補足その1)
顧客一致度を算出する方法は、上記に限られるものではない。例えば、各顧客の商品購買値ベクトルをクラスタリングし、代表的なクラスに分類された顧客の顧客一致度を1、ある閾値より小規模のクラスに分類された顧客の顧客一致度は0とする、などの手法が考えられる。
(図14:ステップS1403:補足その2)
本ステップは、顧客層110のみに着目して顧客ノード111間で顧客一致度を求めるためのものである。これに対し嗜好タイプ層120以下の層においては、顧客ノード111に至るパスが複数存在しこれらを重複してカウントする可能性があるため、ステップS1405においてAND演算により重複を排除している。ただし顧客一致度の考え方は以下のステップにおいても同様である。図15においても同様の理由により、顧客層110のみ先に処理し、その後に嗜好タイプ層120以降を処理する。
(図14:ステップS1404)
顧客一致度分析部332は、層aにおける各ノードと顧客ノード111との間の関係フラグ、および層aにおけるノード数Nを取得する。
(図14:ステップS1405)
顧客一致度分析部332は、層a内のノードnに属し、かつ嗜好タイプbに属する顧客ノード群111について、顧客一致度を算出する。具体的には、層a内のノードnに属し、かつ嗜好タイプbに属する顧客ノード群111の商品購買値ベクトルの平均ベクトルを算出し、平均ベクトルと各顧客の商品購買値ベクトルとの間の距離に基づき、顧客一致度を算出する。
(図14:ステップS1405:補足)
本ステップにおいて顧客一致度を算出する手法は上記に限られるものではなく、例えば商品購買値ベクトル群のばらつきに関する指標に基づきノード間の一致度を算出してもよい。図14に示すフローチャートにおいては、商品層140に関する顧客一致度は算出していないが、嗜好タイプbに属する顧客が各商品ノード141を購入した割合に基づき顧客一致度を算出することもできる。下位層の顧客一致度を考慮する必要がない場合は、任意の層までの顧客一致度を算出し、顧客一致度を算出しなかったノードについては顧客一致度に基づく嗜好タイプグラフの評価を実施しないこととしてもよい。
(図14:ステップS1406)
顧客一致度分析部332は、以上のステップの算出結果に基づき、顧客一致度リスト342を生成する。顧客一致度リスト342は、以上のステップにおいて算出対象とした全ノードの顧客一致度を記述したデータである。
図15は、ステップS1304の詳細を説明するフローチャートである。更新部336は、ある嗜好タイプbに紐づく商品群のうち、顧客一致度の高い商品群に対するパスは残しつつ、購買傾向がばらばらな商品群に対するパスを削除するための更新案を生成する。以下図15の各ステップについて説明する。
(図15:ステップS1501)
更新部336は、更新版関係マトリクスデータ351と顧客一致度リスト342を取得する。更新部336は、表示器360より顧客一致度閾値を取得する。例えば、層毎に顧客一致度の算出方法が異なる場合や、顧客一致度として統計的ばらつき指標を採用した場合のように、顧客一致度が母集団に依存する場合は、顧客一致度閾値を複数用意してもよい。
(図15:ステップS1502)
更新部336は、更新版関係マトリクスデータ351において嗜好タイプbと紐づく各ノードの顧客一致度と顧客一致度閾値を比較する。更新部336は、顧客一致度が閾値未満であるノードをエラーノードリストに追加する。更新部336は、エラーノードリストに含まれる顧客ノード111については、本ステップにおいて嗜好タイプbに紐づくパスを削除するよう指示する更新指示フラグを付与する。嗜好タイプ層120以下の層については、以下のステップにおいて最下層を優先してパスを削除する。
(図15:ステップS1502:補足)
顧客一致度が閾値未満であるノードのパスを削除することにより、購買傾向が他の顧客とは異なる顧客を嗜好タイプから除去することができる。また最下層から優先してパスを削除することにより、初期設計データ301からの変更を少なくしつつ購買履歴データ381と精度よく一致する嗜好タイプグラフを実現することができる。
(図15:ステップS1503)
更新部336は、嗜好タイプノードbがエラーノードリストに含まれる場合、嗜好タイプノードbと紐づく3層目のノードを取得し、3層目のノードのうちエラーノードリストに含まれるノードを探索ノードリストとしてリストアップする。
(図15:ステップS1504〜S1505)
更新部336は、探索ノードリスト内に含まれるノードまたはその下位層に属するノードについて、より下位のノードを優先して、嗜好タイプbに紐付くパスを削除するよう指示する更新指示フラグを付与する。具体的には、更新部336はまず探索ノードリストのn番目のノードを取得する。更新部336は、n番目のノードが最下層である場合は嗜好タイプbに紐づくパスを削除するよう指示する更新指示フラグを付与し、最下層でない場合は1つ下の層からn番目のノードと紐づくエラーノードリスト内のノードを探索ノードリストに追加する。更新部336は、探索ノードリスト内のN個のノードについて同様の処理を実施することにより、探索ノードリスト内の最下層ノードを優先して、嗜好タイプbに紐付くパスを削除する。
(図15:ステップS1506)
更新部336は、以上の算出結果に基づき、更新指示マトリクスデータ335を生成する。
<実施の形態1:ノード分割>
図16は、ステップS503の詳細を説明するフローチャートである。以下図16の各ステップについて説明する。
(図16:ステップS1601〜S1602)
分割分析部333は、関係マトリクスデータ311、嗜好タイプ別関係マトリクスデータ382、更新版関係マトリクスデータ351、更新履歴データ352を取得する(S1601)。分割分析部333は、併売率マトリクス343を算出する(S1602)。ステップS1602の詳細は図17で説明する。
(図16:ステップS1603)
分割分析部333は、嗜好タイプと紐づく商品群に関する購買関連度グラフを生成する。購買関連度グラフは、嗜好タイプグラフ上で紐付けられていないノード間を接続するパスを追加したグラフである。購買関連度グラフを用いることにより、嗜好タイプグラフ上においては関連付けられていないが実際の購買傾向においては関連する可能性のある商品群を結びつけることを図る。本ステップの詳細は図18で説明する。
(図16:ステップS1604)
表示器360は、商品併売率の下限閾値と、分割タイプ所属率の上限/下限閾値を取得する。商品併売率の下限閾値は、ある嗜好タイプを分割した場合において、各嗜好タイプと紐づく商品群を抽出する際の判断に用いる閾値である。分割タイプ所属率の上限/下限閾値は、商品群を抽出した後、できる限り更新前の嗜好タイプグラフの構造を維持しつつ嗜好タイプを分割する更新案を決定するために用いる閾値である。これら閾値を取得する画面については図24で説明する。
(図16:ステップS1605)
分割分析部333は、ステップS1603において生成した購買関連度グラフにおける下限閾値以下の併売率を有するエッジを切断することにより、嗜好タイプ別分割候補商品群を抽出する。嗜好タイプ別分割候補商品群は、ある嗜好タイプの購買関連度グラフにおいて一定以上の購買関連度を有する商品群であり、当該嗜好タイプに属する顧客群のうち一部の顧客集合において、購買関連度の高い商品群といえる。すなわち、分割候補商品群と紐づく嗜好タイプを設定することにより、嗜好タイプに属する顧客群が実際に購買する商品群と嗜好タイプによって紐づけられる商品群の一致度がより高い嗜好タイプグラフを設定できると考えられる。
(図16:ステップS1606)
分割分析部333は、ステップS1605において抽出した嗜好タイプ別分割候補商品群に基づき、更新指示マトリクスデータ335を算出する。本ステップの詳細は図19で説明する。
(図16:ステップS1607〜S1609)
表示器360は、更新指示マトリクスデータ335の記述にしたがって、嗜好タイプの分割可能性を提示する(S1607)。評価器330は、表示器360から、分割を検討する嗜好タイプを指定する指示を取得する(S1608)。更新部336は、指示された嗜好タイプを分割した嗜好タイプグラフの構造案と嗜好タイプの分割率を抽出する(S1609)。
(図16:ステップS1610)
更新部336は、ステップS1609において更新されたノードの特徴を、ステップS609と同様の手法により抽出する。表示器360は、ノード更新案と更新後のノード特徴を提示する。
(図16:ステップS1611〜S1612)
表示器360は、嗜好タイプグラフを更新する指示を業務担当者から受け取る(S1611)。更新部336は、更新版関係マトリクスデータ351、更新履歴データ352を生成する(S1612)。
図17は、ステップS1602の詳細を説明するフローチャートである。分割分析部333は、ある嗜好タイプに属する人が購買した商品間の関連傾向を分析することにより、併売率マトリクス343を算出する。以下図17の各ステップについて説明する。
(図17:ステップS1701)
分割分析部333は、関係マトリクスデータ311から嗜好タイプノード121と顧客ノード111との間の対応関係を取得する。取得した嗜好タイプの個数をBとする。
(図17:ステップS1702)
分割分析部333は、購買履歴データ381から、各顧客の商品購買値ベクトルを取得する。商品購買値ベクトルの記述方法は先に説明したものと同様である。
(図17:ステップS1703)
分割分析部333は、嗜好タイプ毎に併売率マトリクスを算出する。具体的には、ある嗜好タイプbに属する顧客について、2つの商品をいずれも購買している人の人数割合を算出し、これを嗜好タイプbの併売率マトリクスとして出力する。本ステップにおいて用いる併売率は、2商品間の購買関連度を評価する指標であればよく、必ずしも2つの商品をともに購入した人数に基づき算出する必要はない。例えば、商品Aと商品Bをともに購入する条件付き確率を併売率として用いることもできる。この場合、ある顧客が商品Aを購入したときの商品Bに対する購買確率P(B|A)、商品Bを購入したときの商品Aに対する購買確率P(A|B)をそれぞれ算出し、嗜好タイプbに属する顧客群のこれら確率の平均値を嗜好タイプbの併売率として用いる。併売率は0以上1以下の値とする。
(図17:ステップS1704)
分割分析部333は、全ての嗜好タイプについてステップS1703を実施し、その結果を併売率マトリクスデータ343に格納する。
図18は、ステップS1603の詳細を説明するフローチャートである。嗜好タイプグラフ上においては商品ノード141間のパスが存在しない(すなわち関連を有しない)場合であっても、購買履歴データ381上では同時購入している場合がある。そこで分割分析部333は、そのような商品ノード141同士を結び付けた購買関連度グラフを本フローチャートによって生成する。購買関連度グラフは、商品ノード141間のパスの重みとして当該商品ノード141間の購買関連度を有する。以下図18の各ステップについて説明する。
(図18:ステップS1801)
分割分析部333は、更新版関係マトリクスデータ351と併売率マトリクス343を取得する。更新版関係マトリクスデータ351における嗜好タイプの個数をBとする。
(図18:ステップS1802)
分割分析部333は、嗜好タイプグラフ上において嗜好タイプbと紐づく商品群について、嗜好タイプbの併売率を併売率マトリクス343から抽出する。
(図18:ステップS1803)
分割分析部333は、ステップS1802において抽出した商品群を購買関連度グラフのノードとし、併売率をノード間のパスの重みの初期値として、嗜好タイプbの購買関連度グラフを生成する。併売率マトリクス343が非対称グラフである場合は、向きを有するパスを用いて各重みを表現する。
(図18:ステップS1804)
分割分析部333は、複数パス間の移動コストはパスの重みの積であるとみなして、各パスの重みが最大となるようにパスの重みを更新する。ノードn1とノードn2間のパス移動経路をn1→n2、ノードn3を経由したパス移動経路をn1→n3→n2として表現し、経路n1→n2における移動コストをW(n1→n2)と表現する。任意のパス移動経路の移動コストは、パス経路の移動コストの積を用いて下記式1のように表される。 W(n1→n3→n2)=W(n1→n3)×W(n3→n2) (式1)
さらに、ノードn1とノードn2間の移動コストと、ノードn1からn2までの移動において経由したノードm1〜mM(M≦N)の移動パスのコストは、下記式2を満たす必要がある。Nは購買関連度グラフの全ノード数である。
W(n1→n2)≧W(n1→m1→・・・→mM→n2) (式2)
分割分析部333は、初期値のパスから出発して、(式1)(式2)を満たす全ノードにおけるW(n1→n2)を求める。W(n1→n2)の初期値は、商品n1に対する商品n2の併売率であり、これは0〜1の範囲であるため、移動経路n1→n2にノードmを追加した場合の移動コストは必ず下記式3を満たす。分割分析部333は、このことを考慮してW(n1→n2)が最大となるように重みを更新する。
W(n1→n2)≧W(n1→n2→m) (式3)
(図18:ステップS1804:補足)
購買関連度グラフの重みを算出する手法は上記に限られない。例えば、数商品の経由のみを考慮しパスを更新してもよい。また、購買関連度グラフの重みを算出するときあらかじめ重みのを決めておき、閾値を下回る重みは全て0とみなすことにより、重みがある程度大きいパスのみを考慮するようにしてもよい。さらには購買関連度グラフの初期値をそのまま採用してもよい。
(図18:ステップS1805)
分割分析部333は、全ての嗜好タイプbについて以上のステップを実施し、各嗜好タイプの購買関連度グラフのノード間重みを記録する。
図19は、ステップS1606の詳細を説明するフローチャートである。本フローチャートにおいて、更新部336は、更新前の嗜好タイプグラフの構造をできる限り維持しつつ嗜好タイプを分割するための更新案を作成する。以下図19の各ステップについて説明する。
(図19:ステップS1901)
更新部336は、更新版関係マトリクスデータ351を取得する。更新部336は、表示器360から分割タイプ所属率の上限/下限閾値を取得する。更新部336は、嗜好タイプ別分割候補商品群を取得する。更新版関係マトリクスデータ351における階層個数をA、嗜好タイプ個数をBとする。
(図19:ステップS1902〜S1906:補足)
更新部336は、分割タイプ所属率の上限閾値/下限閾値を満たす更新案のうち、できる限り上位層におけるパスの追加・削除のみで嗜好タイプを分割するような更新案を作成する。あるいは、更新処理ステップ数の上限値を定め、その範囲で最も良い分割案を探索してもよい。分割案の良否は、あるノード・パスの追加・削除により着目する嗜好タイプと紐づけられる商品群と、分割候補商品群とを比較し、分割候補商品群に含まれていないが当該嗜好タイプに属している商品数の少なさなどにより評価できる。以下では上位層から順にパスを追加または削除する手法を採用したことを前提として説明する。
(図19:ステップS1902)
更新部336は、嗜好タイプbの分割候補商品数Mを取得する。更新部336は、嗜好タイプbをM−1個複製し、嗜好タイプbと複製したM−1個の嗜好タイプに対してそれぞれ分割候補商品群を割り当てる。
(図19:ステップS1903)
更新部336は、嗜好タイプbにポジティブに紐づく下位層ノードを取得し、これを探索ノードリストとする。更新部336は、M個の探索ノードリストを生成する。本ステップにおいて探索対象ノードを全ノードとすることにより、分割候補商品群を好適に分割することができるポジティブノードを追加する案を検討することもできる。
(図19:ステップS1904)
更新部336は、層aのノードのうち探索ノードリストmに記載されているノードを取得し、各ノードの分割タイプ所属率を算出する。分割タイプは、ステップS1902において複製した各嗜好タイプである。所属率は、購買履歴データ381上において各分割候補商品群が各分割嗜好タイプに属する割合などによって算出することができる。探索ノードリストmは、分割候補商品群mに関する探索ノードのリストである。
(図19:ステップS1905)
更新部336は、ステップS1904において算出した分割タイプ所属率が上限閾値以上であれば、そのノードと嗜好タイプmとの間の関係フラグは更新しない旨の更新指示フラグを付与し、そのノードと紐づく下位層ノードを探索ノードリストmから削除する。分割タイプ所属率が下限閾値以下であれば、そのノードと嗜好タイプmとの間のパスを削除する旨の更新指示フラグを付与し、そのノードと紐づく下位層ノードを探索ノードリストmから削除する。
(図19:ステップS1905:補足)
更新部336は、分割候補商品群が分割嗜好タイプに所属する率が上限閾値以上である場合は、そのノードよりも下位層のノードについては嗜好タイプグラフを更新しない。すなわち上位層から優先して嗜好タイプグラフを更新する。これにより、更新前後の差異を少なくしつつ、嗜好タイプを好適に分割することができる。
(図19:ステップS1906)
更新部336は、以上のステップの算出結果に基づき、更新指示マトリクスデータ335を生成する。例えば嗜好タイプ層120の各ノードに対応する行において、複製した嗜好タイプノード121に属するノードIDを記述した行を追加し、これら新しい嗜好タイプノード121に対する他層のノードの関係フラグを指定する更新指示フラグを追加行に記載する。
<実施の形態1:ノード統合>
図20は、ステップS504の詳細を説明するフローチャートである。統合分析部334は、嗜好タイプノード121間の類似度を評価し、統合可能性を提案する。嗜好タイプノード121間の類似度としては、各嗜好タイプノード121と紐づく顧客ノード111の一致度、各嗜好タイプノード121に属する商品ノード141の一致度、嗜好タイプを統合した後の商品ノード141群に対する購買傾向の一致度、などが考えられる。図20においては、購買傾向の一致度を評価する例を示す。以下図20の各ステップについて説明する。
(図20:ステップS2001〜S2002)
統合分析部334は、関係マトリクスデータ311、商品一致度ベクトル341、更新版関係マトリクスデータ351(嗜好タイプ個数B)、更新履歴データ352を取得する(S2001)。表示器360は、購買傾向一致度の閾値を取得する(S2002)。購買傾向一致度の閾値を指定する画面については図25で説明する。
(図20:ステップS2003)
統合分析部334は、嗜好タイプb0、b1それぞれの顧客群について、嗜好タイプb0と嗜好タイプb1に紐づく商品に関する商品一致度ベクトルを比較し、購買傾向一致度を算出する。例えば、嗜好タイプb0の商品一致度ベクトルと嗜好タイプb1の商品一致度ベクトルとの間の相関係数を購買傾向一致度とすることができる。
(図20:ステップS2004)
統合分析部334は、ステップS2003において算出した購買傾向一致度と、ステップS2002において取得した購買傾向一致度閾値を比較し、統合候補ノードペアを抽出する。購買傾向一致度が閾値以上であるノードペアは、統合候補とすることができる。
(図20:ステップS2005〜S2008)
統合分析部334は、ステップS2004において抽出した統合候補ノードペアに基づき、更新指示マトリクスデータ335を生成する(S2005)。表示器360は、更新指示マトリクスデータ335の記述にしたがって嗜好タイプノード121の統合案を提示する(S2006)。表示器360は、嗜好タイプの統合指示を取得する(S2007)。更新部336は、指示にしたがって更新版関係マトリクスデータ351と更新履歴データ352を更新する(S2008)。
<実施の形態1:更新後ノードの特徴>
図21は、更新器370が更新後特徴リスト383を生成する処理を説明するフローチャートである。更新器370は、評価器330が出力した更新パラメータ350と、表示器360が取得した更新指示データ303を入力として更新後特徴リスト383を生成し、表示器360を介して更新後の嗜好タイプグラフと更新後特徴リスト383を提示する。更新器370は、業務担当者から更新後の嗜好タイプグラフの各ノード名を受け取り、最終的に設計データ310を更新する。更新後特徴リスト383は、更新後の嗜好タイプグラフの各ノードの特徴が記載されたリストである。以下図21の各ステップについて説明する。
(図21:ステップS2101〜S2103)
更新器370は、ANDペアリスト312、関係マトリクスデータ311、更新版関係マトリクスデータ351(階層数A)、更新履歴データ352を取得する(S2101)。更新器370は、更新版関係マトリクスデータ351から層aにおけるノード数Nを取得する(S2102)。更新器370は、更新履歴データ352から、ノードnと対応する同一層の更新前ノードIDを取得する(S2103)。
(図21:ステップS2104)
ノードnと対応する更新前ノードIDが存在しない場合、更新器370はノードnに紐づいている1つ下の層のノードからノードnの特徴を抽出し、これをノードnの特徴として記憶する。
(図21:ステップS2105)
ノードnと対応する更新前ノードIDが存在する場合、更新器370は更新前ノードIDとノードnの関係フラグを比較することにより、更新前ノードIDとの間で共通する更新後ノードID/追加された更新後ノードID/削除された更新後ノードIDをそれぞれ取得し、これら更新後ノードIDの特徴をノードnの特徴として記憶する。
(図21:ステップS2106)
更新器370は、更新前後のノードそれぞれに属する商品ノード141群を抽出する。更新器370は、更新前ノードIDに属する商品ノード141の個数に対する、更新後ノードIDに属する商品ノード141の個数の増加率を算出し、これを商品規模として記憶する。
(図21:ステップS2107)
更新器370は、嗜好タイプ別関係マトリクスデータ382で抽出可能な範囲において、ノード削除・統合にともなう顧客ノード111の増加率を算出し、推定顧客規模として記憶する。
(図21:ステップS2108)
更新器370は、以上のステップの結果に基づき更新後特徴リスト383を生成する。更新後特徴リスト383の具体例は図22で説明する。
図22は、更新後特徴リスト383の例を示す図である。新ノード3831と旧ノード3832は、更新前後のノードIDを保持する。更新有無フラグ3833は、当該ノードが更新されたか否かを示すフラグである。共通特徴ノードID3834、追加特徴ノードID3835、削除特徴ノードID3836はそれぞれ、更新前後ノード間で共通する特徴を有するノードID、更新前後ノード間で追加された特徴を有するノードID、更新前後ノード間で削除された特徴を有するノードIDである。商品数変化率3837は、更新前ノードに紐付く商品ノード141の個数に対する、更新後ノードに紐づく商品ノード141の個数の変化率である。更新前ノードが複数存在する場合、それぞれの更新前ノードに対する変化率が記録される。推定客数変化率3838は、当該ノードに属する推定客数の変化率である。ある嗜好タイプと紐づく商品ノード141群が変化すると、当該嗜好タイプに属する推定顧客も変化すると考えられるので、更新前後に係る変化率を本フィールドに記録する。顧客ノード111と嗜好タイプノード121との間の正確なパスは、嗜好タイプ推定器320により推定される。
更新後特徴リスト383を生成するステップS2108において、嗜好タイプ推定器320は更新後の嗜好タイプグラフにおける推定顧客数を算出してもよいし、更新前の嗜好タイプグラフにおける顧客数に基づき更新後の嗜好タイプグラフにおける顧客数の推定値を算出してもよい。例えば、ある嗜好タイプノード121と商品属性ノード131間のパスが削除された場合、その嗜好タイプノード121に属する顧客ノード111のうち、パスが削除された商品属性ノード131にだけ属していた顧客ノード111とその嗜好タイプノード121との間の対応関係も削除される可能性が高い。このことから、削除される顧客ノード111数を推定することができる。
図23は、表示器360が提示する一致度設定画面2300の画面構成例である。一致度設定画面2300は、ステップS501〜S502において業務担当者が顧客分析装置300に対する指示を入力する画面である。タブ2301は一致度設定画面2300を表示するための選択タブであり、業務担当者がタブ2301をクリックすると一致度設定画面2300が表示される。その他タブについては図24〜図25で説明する。
チェックボックス2302は、商品一致度に基づき嗜好タイプグラフを評価するステップS501を実施するか否かを選択するチェックボックスである。チェックボックス2303は、顧客一致度に基づき嗜好タイプグラフを評価するステップS502を実施するか否かを選択するチェックボックスである。評価器330は、これらチェックボックスによって選択されたステップ(双方選択してもよい)を実施する。閾値指定欄2304は、閾値を指定する欄である。図23においてはチェックボックス2302のみが選択されているためステップS902における商品一致度閾値を指定するスライダーバーのみが表示されているが、チェックボックス2303が選択された場合はステップS1303における顧客一致度閾値を指定するスライダーバーも表示される。
評価結果サマリ2305は、上記チェックボックスによって選択されたステップによる嗜好タイプグラフの評価結果のサマリを提示する。嗜好タイプ2307は、評価した嗜好タイプノード121を示す。商品数2308は、更新前の嗜好タイプ2307に紐付く商品数である。推定客数2309は、更新前の嗜好タイプ2307に属すると推定される客数である。推定購買率2310は、嗜好タイプ2307の更新案の評価指標であり、嗜好タイプグラフ上において嗜好タイプ2307に紐付く商品ノード141のうち購買履歴データ381上において購買されやすいと判断されたものの割合である。推定購買率2310は、商品一致度ベクトル341または顧客一致度リスト342から算出できる。更新案2311は、嗜好タイプグラフの更新案のサマリである。見直し推奨フラグ2306は、嗜好タイプ2307の評価指標が低い場合にその見直しをするよう示唆する。提示する情報はこれに限られるものではなく、例えば商品数2308としてポジティブパスで紐づく商品個数のみを提示してもよい。
パス更新案2312は、上記チェックボックスによって選択されたステップによる嗜好タイプグラフの更新案を提示する。ここでは見直し推奨フラグ2306が見直しするよう示唆する嗜好タイプ「セール好き」についての更新案を提示している。嗜好タイプグラフ2313は当該嗜好タイプのグラフを示し、更新前に当該嗜好タイプと紐づくノードとパスは実線で表示され、更新後に追加されるノードとパスは点線で表示される。チェックボックス2314は、追加するよう提案されているノードを実際に追加するよう顧客分析装置300に対して指示する入力欄である。チェックボックス2315は、削除するよう提案されているノードを実際に削除するよう顧客分析装置300に対して指示する入力欄である。商品特徴2316は、削除候補商品群に共通した特徴である。リンク2317は詳細な商品リストを提示画面へ遷移するリンクである。商品数2318、推定客数2319、推定購買率2320は、ノード更新後のこれらの推定値を示す。更新ボタン2321は、パス更新案2312を確定するボタンである。更新しないボタン2322はパス更新案2312を採用しない旨を入力するボタンである。
図24は、表示器360が提示する分割設定画面2400の画面構成例である。分割設定画面2400は、ステップS503において業務担当者が顧客分析装置300に対する指示を入力する画面である。タブ2401は分割設定画面2400を表示するための選択タブであり、業務担当者がタブ2401をクリックすると分割設定画面2400が表示される。
閾値設定欄2402は、ステップS1604における商品併売率の下限閾値を指定する欄である。商品併売率の下限閾値が低いと、同一顧客による商品間の購買関連度があまり高くない場合でもそれら商品が同じ嗜好タイプに紐づくため、下限閾値が高い場合と比べると抽出される分割候補商品群の個数は少なくなりやすい。
評価結果サマリ2403は、嗜好タイプグラフの評価結果を提示する。見直し推奨フラグ〜推定購買率までは、図23の評価結果サマリ2305と同様の項目である。分割候補商品群2404は、ステップS503による嗜好タイプグラフの分割案であり、分割候補商品群の個数を提示する。分割評価値2405は、分割候補商品群2404に基づき嗜好タイプを分割した場合における各嗜好タイプの確からしさに関する指標である。ここでは、嗜好タイプを分割した後の購買関連度グラフにおける各ノード間のパスの重みの平均値を分割評価値2405として提示している。分割評価値2405が高いほうが、分割候補商品群2404に対応する嗜好タイプにより顧客ノード111と商品ノード141をより適切に分類できていると想定される。
閾値指定欄2406は、ステップS1604における分割タイプ所属率の上限閾値/下限閾値を指定する欄である。分割グラフ2407は、評価結果サマリ2403の見直し推奨フラグが見直しするよう示唆する嗜好タイプ「安全性重視」についてノード分割案を提示している。図24においては、嗜好タイプノード「安全性重視」の分割にともなって商品属性ノード2408を分割する更新案が提示されている。分割グラフ2407は、分割後ノードとできる限り紐付けられたノード群およびパスを提示する。商品特徴2409は、分割後ノードの特徴として、下位層の商品ノード141群の特徴を提示する。
購買関連度グラフ2410は、図18のフローチャートにおいて生成する購買関連度グラフの分割イメージである。点線2411は、分割案によって分割される商品群の商品空間上における分割境界を示す。購買関連度グラフ2410は、商品ノード141間のネットワークにおけるパスのつながりによって表現しており、分割グラフ2407と比較することにより、更新案の良さを視覚的に把握できる。
特徴2412は、分割後の嗜好タイプと紐づく商品群の特徴である。タイプ再現率2413は、分割候補商品群2404に基づき嗜好タイプを分割した場合における各嗜好タイプの評価値であり、分割候補商品群と実際の分割結果において一致しない商品群の割合を示す。図24に示す例においては、−4%は分割候補商品群に存在するが実際の分割時に存在しなくなる商品の割合を示し、+1%は分割候補商品群に存在しないが実際の分割時に存在する商品の割合を示す。同テーブル内のその他項目は評価結果サマリ2403内の対応する各項目と同様のものである。
図24においては見易さのため省略したが、分割設定画面2400も図23と同様の更新ボタンと更新しないボタンを備える。図23と同様に、ノード・パスごとに更新するか否か選択できるようにしてもよい。
図25は、表示器360が提示する統合設定画面2500の画面構成例である。統合設定画面2500は、ステップS504において業務担当者が顧客分析装置300に対する指示を入力する画面である。タブ2501は統合設定画面2500を表示するための選択タブであり、業務担当者がタブ2501をクリックすると統合設定画面2500が表示される。
閾値設定欄2502は、ステップS2202における購買傾向一致度の閾値を指定する欄である。評価結果サマリは、嗜好タイプグラフの評価結果を提示する。見直し推奨フラグ〜推定購買率までは、図23の評価結果サマリ2305と同様の項目である。統合候補2503は、ステップS504による嗜好タイプグラフの統合案である。購買傾向一致度2504は、統合結果の確からしさの指標である。
顧客重複度欄2505は、統合提案されている各嗜好タイプに属する顧客群の重複度を提示する。図25に示すように、嗜好タイプ間で重複する顧客ノードの割合を提示してもよいし、顧客空間上における重なり具合を視覚的に提示してもよい。購買商品重複度欄2506は、商品空間上で、例えば購買関連度グラフにおける商品ノード間の重複度を図示する。この他、図23の評価結果サマリ2305と同様の情報を提示してもよい。図25においては、見直し推奨フラグが統合を示唆する嗜好タイプ「流行好き」「ネット口コミ重視派」についてノード統合案を提示している。図25においては見直し推奨されている統合パターンのうち1つのみ画面表示しているが、見直し推奨されている全ての統合パターンについてまとめて画面表示してもよい。
OR統合ボタン2507は、各嗜好タイプをOR関係で統合するよう顧客分析装置300に対して指示する。AND統合ボタン2508は、各嗜好タイプをAND関係で統合するよう顧客分析装置300に対して指示する。更新しないボタン2509は、統合をキャンセルする。新規嗜好タイプボタン2510は、各嗜好タイプを統合した新たな嗜好タイプを生成するよう顧客分析装置300に対して指示する。
図26は、表示器360が更新後特徴リスト383に基づく嗜好タイプの更新結果を表示する更新結果画面2600の画面構成例である。ここでは嗜好タイプ層120に関する更新前後の構造変化を提示している。旧嗜好タイプ2601と新嗜好タイプ2602は、それぞれ更新前後の各嗜好タイプの名称である。特徴欄2603は、新嗜好タイプに関するタイプ特徴、推定購買率、顧客一致度を提示する。推定購買率と顧客一致度は嗜好タイプの確からしさの指標である。業務担当者は、タイプ特徴が提示する情報を踏まえて、新しい嗜好タイプを説明するための適切な名称を入力受付部2604に入力する。更新確定ボタン2605が押下されると、更新器370は設計データ310を更新する。
図27は、表示器360が提示する時系列画面2700の画面構成例である。時系列画面2700は、期間を区切って購買履歴データ381を分析し、嗜好タイプグラフに関する評価指標の時系列的な推移を分析した結果を提示する画面である。
分析条件入力部2701は、分析において用いる指標を選択する欄である。更新提案サマリ2702は、時系列的な評価指標の変化に基づく嗜好タイプグラフの更新案を提示する。嗜好タイプ2703は、更新提案する嗜好タイプ名である。ピックアップ特徴2704は、更新提案の根拠となった評価指標の傾向を示す。図27は、複数嗜好タイプ間の購買傾向一致度に関する特徴的な傾向を分析条件としており、成人病予防派とダイエット派との間の購買傾向一致度が高かったことを示している。選択肢2705は、取りうる選択肢の候補を提案する。実行ボタン2706が押下されると、更新器370は選択肢2705において選択された更新内容を実行する。
時系列グラフ2707は、各嗜好タイプの顧客人数の時系列推移を示すグラフであり、嗜好タイプ2703(成人病予防派)の顧客人数が減少している傾向を示している。時系列表2708は、ダイエット派‐成人病予防派の購買傾向一致度の時系列推移を示している。図27においては時間経過とともに購買傾向一致度が増加している傾向が示されており、これによりダイエット派・成人病予防派を統合する可能性が示唆される。
<実施の形態1:まとめ>
以上のように、本実施形態1に係る顧客分析装置300は、業務担当者が設計した購買嗜好タイプ(購買の心理要因に関する概念)を、より実際の商品購買履歴に近づけるような嗜好タイプグラフを提案することができる。その結果、顧客の嗜好タイプ設計におけるトライ&エラーを削減することができ、さらには経時変化にともなう購買嗜好タイプの概念変化にも対応することができる。
<実施の形態2>
図28は、本発明の実施形態2に係る顧客分析システム1000の構成図である。顧客分析システム1000は、嗜好タイプを設計することを支援するシステムであり、実施形態1で説明した顧客分析装置300、1以上の店舗サーバ1100、商品レコメンドサーバ1200、本部業務サーバ1300を備える。これら装置はネットワーク1400によって接続されている。
店舗サーバ1100は、保有する購買履歴(購買履歴データ381)を顧客分析装置300に送信し、顧客分析装置300による分析結果を例えば当該店舗における各顧客について集計することにより、当該店舗における業務において活用するためのデータを店舗サーバ利用者に提供する。商品レコメンドサーバ1200は、顧客分析装置300による分析結果から個人毎のレコメンド商品・適切なレコメンドメッセージなどを取得し、個人毎の商品レコメンドを作成する。本部業務サーバ1300は、顧客分析装置300による分析結果をCRM業務や新商品開発業務などの小売り関連業務に活用するサーバである。例えば、各嗜好タイプの人数規模や、デモグラフィック属性との関係性などを分析結果として提示し、新商品開発のコンセプト検討を支援する、などといった活用方法が考えられる。
図29は、顧客分析装置300による分析結果に基づき決定した商品レコメンド施策を記述するレコメンドマトリクス2900の例である。レコメンドマトリクス2900は、店舗サーバ1100、商品レコメンドサーバ1200、本部業務サーバ1300のいずれかが生成することができる。後述する図30〜図31において示す情報および画面についても同様である。
顧客2901は、各顧客のIDである。嗜好タイプ2902は、顧客2901の属する嗜好タイプである。推奨商品2903は、顧客2901の属する嗜好タイプに紐づく商品である。推奨配信タイミング2904は、例えば顧客IDと紐づいた購買時刻やWebサイト閲覧時刻に関する嗜好タイプグラフを設計し、それに基づいて抽出する。アピールポイントベクトル2905は、推奨商品2903の商品特徴を、顧客2901が属する嗜好タイプノード121と商品属性ノード131間のパスと掛け合わることにより算出されるベクトルである。この際、顧客一致度などの指標を各顧客2901の嗜好タイプに対する寄与度であると解釈し、寄与度に応じてアピールポイントベクトル2905を算出することもできる。メッセージ2906は、アピールポイントベクトル2905の重みを基に生成するメッセージである。購買確度2907は、顧客2901が紐づく嗜好タイプに属する商品群に対する併売率マトリクス343と、顧客2901の過去の購買傾向とに基づき、当該嗜好タイプに属する商品の購買されやすさを推定した指標値である。購買確度2907を用いることにより、嗜好タイプグラフのみを用いて商品レコメンド施策を作成するよりも訴求力の高い商品を抽出することができると考えられる。
図30は、顧客分析装置300による分析結果に基づき決定した商品レコメンド施策に対する顧客の反応を業務担当者が分析する際に用いるレコメンド反応分析画面3000の画面構成例である。レコメンド成功率3001は、グラフ横軸に示す販売施策に対するレコメンド成功率を顧客の嗜好タイプ別に算出した結果を示すグラフである。レコメンド成功率人数分布3002は、レコメンド成功率の人数分布を示すグラフであり、横軸は顧客毎のレコメンド成功率、縦軸は人数割合である。レコメンド成功率人数分布3002によれば、安全性重視タイプの成功率が2極化していることが分かるので、その旨を示すメッセージ3003を提示している。ボタン3004は、嗜好タイプの設計画面へ移行するためのボタンである。ボタン3005は、嗜好タイプを更新せずに個別レコメンド施策を抽出する処理に移行するためのボタンである。業務担当者は図30に示す分析結果を受けて、嗜好タイプにあわせた適切なレコメンド関連施策を検討したり、レコメンド成功率を高めるレコメンド推奨商品を抽出できるように嗜好タイプを再設計したりする。
図31は、顧客分析装置300による分析結果に基づき店舗における陳列商品の種類と棚上配置を業務担当者が検討する際に用いる陳列検討画面3100の画面構成例である。分析結果3101は、当該店舗における商品(図31においては食用油)に関する棚割を検討するための分析結果を提示する。分析結果としては、当該商品を購入する嗜好タイプ3102、嗜好タイプ3102の客数規模3103、嗜好タイプ3102の売上貢献度3104、嗜好タイプ3102が購買した商品のキーワード3105、嗜好タイプ3102が購入した主要商品名3106、効果的な販促施策3107などが挙げられる。
顧客群重複度3108は、当該商品(図31においては食用油)を購買した者の嗜好タイプ間の顧客群重複度である。例えば、顧客空間における嗜好タイプの顧客群集合の重なりを用いることができる。リンク3109は、嗜好グラフの再設計画面への遷移リンクであり、より細かい嗜好タイプについて把握したい場合や、店舗特有の嗜好タイプを設計したい場合などに利用する。予想購買率3111は、選択肢3110で選択した商品の嗜好タイプ別の予想購買率である。棚配置3112は、当該店舗における棚配置図である。業務担当者が領域3113を選択して配置する商品を設定すると、嗜好タイプ別の来店者分布を考慮して売上予測3114が実施される。陳列確定ボタン3115をクリックすると現在表示している陳列が確定される。
<本発明の変形例について>
本発明は上記した実施形態の形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることもできる。また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることもできる。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成を追加・削除・置換することもできる。
嗜好タイプグラフの更新案を生成する手法は、上記だけに限らない。例えば、購買傾向の類似した顧客群をクラスタリングで抽出することにより、新たな嗜好タイプの追加案を生成してもよい。また、顧客のデモグラフィック情報などを基に生成した顧客グループにおいて購買されやすい商品群を抽出するなどして、任意の顧客群とその顧客群に対応する商品群を抽出した後に、顧客群と商品群との間の対応関係を説明できる嗜好タイプ層120、商品属性層130のノード間のパス追加案を生成してもよい。
本発明のシステム構成は、図28に限らない。例えば業務活用範囲に応じて店舗サーバ1100と顧客分析装置300のみがネットワーク1400に接続する構成、店舗サーバ1100が嗜好タイプ設計と個人毎のタイプ推定を実施する構成、などが考えられる。顧客分析装置300が備える各機能部は必ずしも同一機器内に設ける必要はなく、複数機器にまたがってこれら機能部を設けて互いに通信することにより図3と同様の機能ブロックを実現することもできる。
上記各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部や全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に格納することができる。
300:顧客分析装置、301:初期設計データ、310:設計データ、320:嗜好タイプ推定器、330:評価器、331:商品一致度分析部、332:顧客一致度分析部、333:分割分析部、334:統合分析部、335:更新指示データ、336:更新部、341:商品一致度ベクトル、342:顧客一致度リスト、343:併売率マトリクスデータ、350:更新パラメータ、360:表示器、370:更新器、381:購買履歴データ、1000:顧客分析システム。

Claims (16)

  1. 業務担当者が嗜好タイプを設計することを支援する支援システムであって、
    前記支援システムは、評価部と、表示部と、を備え、
    前記評価部は、顧客が商品を購買した履歴を記述した購買履歴データから生成された前記顧客の購買嗜好タイプおよび前記商品の商品属性について、前記購買嗜好タイプと前記商品属性の対応関係を示す嗜好タイプ対応関係情報を生成し、
    前記評価部は、前記嗜好タイプ対応関係情報および前記購買履歴データから生成される評価指標に基づいて、前記購買嗜好タイプの更新案を、前記表示部に表示させる
    ことを特徴とする支援システム。
  2. 請求項1において、前記支援システムはさらに、
    前記顧客の商品購買履歴を記述した購買履歴データを格納する購買履歴記憶部、
    前記顧客、前記顧客の購買嗜好タイプ、および前記購買嗜好タイプを有する前記顧客が購入した商品の間の対応関係を表す嗜好タイプ対応関係を記述した関係マトリクスデータを格納する関係マトリクスデータ記憶部、
    備え、
    前記評価部は、前記関係マトリクスデータが記述している前記嗜好タイプ対応関係を評価してその評価結果を出力し、
    前記評価は、前記関係マトリクスデータが記述している前記購買嗜好タイプと前記商品との間の対応関係が、前記購買履歴データが記述している前記顧客と前記商品購買履歴との間の対応関係と、どの程度一致しているかを示す一致度を算出することにより、前記嗜好タイプ対応関係が前記顧客の購買嗜好タイプをどの程度正しく記述しているかを評価する
    ことを特徴とする支援システム。
  3. 請求項において、
    前記評価は、
    前記嗜好タイプ対応関係上において前記購買嗜好タイプと対応付けられている1以上の前記顧客の商品購買履歴を前記購買履歴データから取得し、
    その取得した商品購買履歴を前記購買嗜好タイプ毎に集計することにより、各前記購買嗜好タイプに属する1以上の前記顧客が前記商品を購入する傾向を数値化した第1購買傾向ベクトルを算出し、
    前記嗜好タイプ対応関係上において前記購買嗜好タイプと対応付けられていない前記顧客の商品購買履歴と前記第1購買傾向ベクトルとを比較することにより前記一致度を算出する
    ことを特徴とする支援システム。
  4. 請求項において、
    前記第1購買傾向ベクトルは、前記購買嗜好タイプに属する前記顧客が前記商品を購入する傾向にあるか否かを示す要素値によって記述されており、
    前記評価は、
    前記嗜好タイプ対応関係上において前記購買嗜好タイプと対応付けられていない1以上の前記顧客の商品購買履歴を前記購買履歴データから取得し、その取得した商品購買履歴を集計することにより、各前記購買嗜好タイプに属さない1以上の前記顧客が前記商品を購入する傾向を数値化した購買基準値を算出し、
    前記要素値が前記購買基準値以上であれば、前記第1購買傾向ベクトルを算出する際に集計した前記購買嗜好タイプと前記顧客は対応している旨を示す前記一致度を出力する ことを特徴とする支援システム。
  5. 請求項において、
    前記評価は、
    前記嗜好タイプ対応関係上において前記購買嗜好タイプと対応付けられている1以上の前記顧客の商品購買履歴を前記購買履歴データから取得し、
    その取得した商品購買履歴を前記購買嗜好タイプ毎に集計することにより、前記購買嗜好タイプに属する前記顧客が前記商品を購入する傾向を数値化した第2購買傾向ベクトルを前記顧客ごとに算出するとともに各前記顧客の前記第2購買傾向ベクトルの平均ベクトルを算出し、
    前記購買嗜好タイプに属する各前記顧客の前記第2購買傾向ベクトルと前記第2購買傾向ベクトルの平均ベクトルとの間の距離が所定距離以上である前記顧客については、前記購買嗜好タイプと前記顧客が対応していない旨を示す前記一致度を出力する
    ことを特徴とする支援システム。
  6. 請求項において、
    前記嗜好タイプ対応関係は、
    1以上の前記商品をその属性にしたがって集約した商品属性タイプと前記購買嗜好タイプとの間の対応関係を記述しており、
    前記評価は、
    前記嗜好タイプ対応関係上において前記商品属性タイプに対応付けられているとともに前記購買嗜好タイプに対応付けられている1以上の前記顧客の商品購買履歴を前記購買履歴データから取得し、
    その取得した商品購買履歴を前記購買嗜好タイプ毎に集計することにより、前記購買嗜好タイプに属する前記顧客が前記商品属性タイプに属する前記商品を購入する傾向を数値化した第3購買傾向ベクトルを前記顧客ごとに算出するとともに各前記顧客の前記第3購買傾向ベクトルの平均ベクトルを算出し、
    前記購買嗜好タイプに属する各前記顧客の前記第3購買傾向ベクトルと前記第3購買傾向ベクトルの平均ベクトルとの間の距離が所定距離以上である前記顧客については、前記購買嗜好タイプと前記顧客が対応していない旨を示す前記一致度を出力する
    ことを特徴とする支援システム。
  7. 請求項において、
    前記評価は、
    前記嗜好タイプ対応関係上において前記購買嗜好タイプと対応付けられている1以上の前記顧客の商品購買履歴を前記購買履歴データから取得し、
    その取得した商品購買履歴に基づき、前記購買嗜好タイプに属する前記顧客がいずれかの前記商品を購買したとき他の前記商品も購買する確率を表す併売率を算出し、
    前記併売率が所定の併売率閾値以下である前記購買嗜好タイプを分割すべきである旨を示唆する分割提案データを出力する
    ことを特徴とする支援システム。
  8. 請求項において、
    前記評価は、
    前記嗜好タイプ対応関係上において前記購買嗜好タイプと対応付けられている2以上の前記商品が同一の前記顧客によって購買される確率が最も高い2以上の前記商品が前記嗜好タイプ対応関係上で対応付けられるように前記嗜好タイプ対応関係を更新し、更新した前記嗜好タイプ対応関係に基づき前記併売率を算出する
    ことを特徴とする支援システム。
  9. 請求項において、
    前記評価は、
    前記嗜好タイプ対応関係上において第1の前記購買嗜好タイプに対応付けられている1以上の前記顧客の商品購買履歴と、前記嗜好タイプ対応関係上において第2の前記購買嗜好タイプに対応付けられている1以上の前記顧客の商品購買履歴とを、前記購買履歴データから取得し、
    その取得した商品購買履歴を前記購買嗜好タイプ毎に集計することにより、前記購買嗜好タイプに属する前記顧客が前記商品を購入する傾向を数値化した第4購買傾向ベクトルを前記購買嗜好タイプ毎に算出し、
    前記第1の購買嗜好タイプについて算出した前記第4購買傾向ベクトルと、前記第2の購買嗜好タイプについて算出した前記第4購買傾向ベクトルとの間の距離が所定の統合閾値以下である場合は、前記第1の購買嗜好タイプと前記第2の購買嗜好タイプを統合すべきである旨を示唆する統合提案データを出力する
    ことを特徴とする支援システム。
  10. 請求項において、
    前記嗜好タイプ対応関係は、
    1以上の前記商品をその属性にしたがって集約した商品属性タイプと前記購買嗜好タイプとの間の対応関係を記述しており、
    前記支援システムは、
    前記評価による評価結果に基づき前記一致度がより高くなるように前記嗜好タイプ対応関係を更新する更新器を備え、
    前記更新器は、
    前記顧客と前記購買嗜好タイプとの間の対応関係、前記購買嗜好タイプと前記商品属性タイプとの間の対応関係、前記商品属性タイプと前記商品との間の対応関係、の順に前記嗜好タイプ対応関係を更新する
    ことを特徴とする支援システム。
  11. 請求項において、
    前記嗜好タイプ対応関係は、
    前記購買嗜好タイプの特徴を示す購買嗜好タイプ特徴、および前記商品の特徴を示す商品特徴を記述しており、
    前記支援システムは、
    前記評価による評価結果に基づき前記一致度がより高くなるように前記嗜好タイプ対応関係を更新する更新器を備え、
    前記更新器は、
    前記顧客と前記購買嗜好タイプとの間の対応関係を更新する際には、更新前の対応関係において前記購買嗜好タイプと対応付けられていた前記商品の前記商品特徴を取得し、その取得した前記商品特徴を、更新後の前記購買嗜好タイプの特徴として用いる
    ことを特徴とする支援システム。
  12. 請求項において、
    前記支援システムは、
    前記評価による評価結果に基づき前記一致度がより高くなるように前記嗜好タイプ対応関係を更新する更新器を備え、
    前記更新器は、
    更新後の前記購買嗜好タイプに属する前記商品の個数、または更新後の前記購買嗜好タイプに属する前記顧客の人数、の少なくともいずれかを算出してその算出結果を出力する
    ことを特徴とする支援システム。
  13. 請求項において、
    前記支援システムは、
    前記評価による評価結果に基づき前記一致度がより高くなるように前記嗜好タイプ対応関係を更新する更新器を備え、
    前記評価は、
    前記更新器が更新した前記嗜好タイプ対応関係について所定期間毎に前記一致度を算出し、その結果を出力する
    ことを特徴とする支援システム。
  14. 請求項において、
    前記表示部は、前記嗜好タイプ対応関係および前記評価による評価結果を画面表示し、
    前記支援システムは前記表示が画面表示している前記嗜好タイプ対応関係を更新するよう指示する更新指示を受け取りその更新指示に応じて前記嗜好タイプ対応関係を更新する更新器を備え、
    ことを特徴とする支援システム。
  15. 請求項において、
    前記支援システムは、
    前記評価による評価結果に基づき前記一致度がより高くなるように前記嗜好タイプ対応関係を更新する更新器を備え、
    前記更新器は、
    前記嗜好タイプ対応関係を更新する際の更新履歴を記述した更新履歴データを記憶装置に格納する
    ことを特徴とする支援システム。
  16. 請求項において、
    前記支援システムは、
    前記購買嗜好タイプに属する前記商品を前記購買嗜好タイプに属する前記顧客が購買することを促進する情報を記述したメッセージを出力する
    ことを特徴とする支援システム。
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