JP5902325B1 - 嗜好分析システム、嗜好分析方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(要件2)抽出した顧客−商品群の対応関係の背後にある購買の心理的要因(購買理由)を業務担当者が解釈できること。
図1は、購買嗜好タイプの設計について説明する図である。購買嗜好タイプは、図1に示すような階層性のあるグラフ構造によって表現できる(嗜好タイプグラフ)。以下図1に示すグラフの各ノードおよびパスについて説明する。
図3は、本発明の実施形態1に係る顧客分析装置300の機能ブロック図である。顧客分析装置300は、業務担当者が設計した解釈性の高い嗜好タイプを用いて初期設計した嗜好タイプグラフを初期入力とし、実際の商品購買履歴において各嗜好タイプに紐づく商品群と、初期設計した嗜好タイプグラフ上で紐づく商品群との間の一致度を評価する。顧客分析装置300は、一致度が向上するように嗜好タイプグラフを更新する案を提示することにより、できる限り解釈性を損なわせ過ぎずより有効な嗜好タイプを設計することを支援する。以下図3に示す顧客分析装置300の機能ブロックについて説明する。
ステップS501〜S504はそれぞれ独立に実施することができる(すなわち評価値340の各データは独立して算出することができる)。したがって、業務担当者の指示に応じて、評価値340のうち一部のみを算出したり、追加の評価値を算出する機能を追加したりしてもよい。例えば、嗜好タイプを分割しないのであれば、併売率マトリクス343は算出しなくてもよい。あるいは、嗜好タイプの規模(嗜好タイプに属する人数)が一定以上の嗜好タイプのみを推定対象としたい場合、各嗜好タイプに属する顧客人数に応じた更新案を出力する機能を追加し、嗜好タイプ別顧客人数データを評価値340に加えてもよい。これらステップの順番や回数は図5に示すものに限られない。
評価器330は、商品一致度に基づき嗜好タイプのパスを追加・削除・変更し、それにともなって嗜好タイプグラフを更新する。商品一致度は、嗜好タイプグラフ上においてある嗜好タイプノード121に属する顧客ノード111と対応付けられている商品ノード141が、購買履歴データ381における実際の商品購買履歴とどの程度一致しているかを示す値である。商品一致度が高い嗜好タイプグラフは、購買履歴データ381が記述している顧客の購買嗜好タイプと商品との間の対応関係を精度よく表しているといえる。本ステップの詳細は図6で説明する。
評価器330は、顧客一致度に基づき嗜好タイプのパスを追加・削除・変更し、それにともなって嗜好タイプグラフを更新する。顧客一致度とは、嗜好タイプグラフ上における顧客ノード111同士の接続関係(例えば同一のノードに属している顧客はグラフ上で接続されているとみなす)が、購買履歴データ381上における顧客セグメントとどの程度一致しているかを示す値である。顧客一致度が高い嗜好タイプグラフは、購買履歴データ381によって示唆される顧客セグメントを精度よく表しているといえる。本ステップの詳細は図13で説明する。
評価器330は、併売率に基づき嗜好タイプを分割し、それにともなって嗜好タイプグラフを更新する。併売率とは、例えばある顧客が商品Aを購入するとき商品Bも購入する確率を表す。ある嗜好タイプノードに属する商品群の併売率が低い場合、その嗜好タイプノードは分割すべきであると考えられる。本ステップの詳細は図16で説明する。
評価器330は、嗜好タイプ間の類似度に基づき嗜好タイプを統合し、それにともなって嗜好タイプグラフを更新する。嗜好タイプ間の類似度は、例えば各嗜好タイプノード121に属する商品ノード141間の相関係数を購買履歴データ381に基づき算出することにより、求めることができる。本ステップの詳細は図20で説明する。
図6は、ステップS501の詳細を説明するフローチャートである。以下図6の各ステップについて説明する。
評価器330は、関係マトリクスデータ311を取得する(S601)。評価器330は、嗜好タイプ別関係マトリクスデータ382から嗜好タイプ毎に属する顧客を記述したマトリクス(嗜好タイプ×顧客マトリクス)を取得する(S602)。
商品一致度分析部331は、商品一致度ベクトル341を算出する。本ステップの詳細は図7で説明する。
評価器330は、表示器360から商品一致度の閾値を取得する。商品一致度の閾値を指定する画面インターフェースについては後述の図23で説明する。
商品一致度分析部331は、商品一致度ベクトル341と商品一致度閾値に基づき、更新指示マトリクスデータ335を生成する。本ステップの詳細は図9で説明する。
表示器360は、更新指示マトリクスデータ335の記述にしたがって、嗜好タイプに対するパスの追加・削除・変更案を提示する(S606)。評価器330は、表示器360から、パス更新を検討する嗜好タイプを指定する指示を取得する(S607)。更新部336は、ステップS607において指示された嗜好タイプを更新することにともなう各ノード・パスの追加・削除案を生成する(S608)。ステップS608の詳細は図11で説明する。
更新部336は、ステップS608において更新されたノードの特徴を抽出する。本ステップは、更新後の嗜好タイプグラフを業務担当者が解釈することを支援するための情報を抽出するものである。例えば商品属性層130とその1つ上の層に対するパスの追加・削除がされた場合、更新部336はその追加した商品群と削除した商品群に関する特徴を抽出する。例えば、商品属性ノード131に対して紐付いている商品ノード141を削除する場合、更新後も紐づけられている商品群の商品名・商品説明と更新により削除される商品群の商品名・商品説明を比較し、削除された商品群において特徴的なキーワードを抽出する、といった方法が考えられる。
表示器360は、ノード更新案と更新後のノード特徴を提示する(S610)。表示器360は、嗜好タイプグラフを更新する指示を業務担当者から受け取る(S611)。更新部336は、指示にしたがって更新版関係マトリクスデータ351、更新履歴データ352を生成する(S612)。
商品一致度分析部331は、関係マトリクスデータ311を取得する。商品一致度分析部331は、関係マトリクスデータ311から嗜好タイプグラフにおける階層個数Aと嗜好タイプ個数Bを取得する。
商品一致度分析部331は、嗜好タイプ別関係マトリクスデータ382から嗜好タイプ毎に属する顧客を記述したマトリクス(嗜好タイプ×顧客マトリクス)を取得する。
商品一致度分析部331は、購買履歴データ381から、各顧客の商品購買値ベクトルを取得する。商品購買値ベクトルは、顧客の各商品に対する購買傾向を数値化したデータであり、例えば購買したことのある商品は1、購買したことのない商品は0を要素値とするベクトルによって表すことができる。購買有無の他、購買回数、購買割合などを要素値とするベクトルを用いることもできる。
商品一致度分析部331は、商品ノード141を包含する嗜好タイプノード121に属さない顧客ノード111を商品ノード141毎に抽出し、抽出した顧客ノード111群の購買値の平均を算出し、これを当該商品ノード141の基準購買値とする。この基準購買値は、当該嗜好タイプノード121に属さない顧客ノード111の当該商品ノード141に対する購買傾向を表す指標となる。購買値としては例えばステップS703と同様に購買有無を表す1/0を用いてもよいし、その他適当な指標があればそれを用いてもよい。
商品一致度分析部331は、嗜好タイプbに属する顧客ノード111群の購買値の平均を各商品についてそれぞれ算出する。
商品一致度分析部331は、ステップS704において算出した購買基準値を用いて、嗜好タイプノード121毎に商品一致度ベクトルを算出する。商品一致度ベクトルの具体例は図8で説明する。商品一致度ベクトルは、ある嗜好タイプノード121に属する顧客ノード111群の各商品に対する購買傾向を数値化したデータである。例えば、商品一致度ベクトルの要素値として(購買しやすい,平均的,購買しにくい)の3つを設け、当該商品に対する購買値の平均が基準購買値の例えば2倍以上であれば商品一致度ベクトルを(1,0,0)とし、基準購買値の例えば1/4以下であれば(0,0,1)とし、それ以外であれば(0,1,0)とする。商品一致度ベクトルの各要素値は必ずしも離散値でなくともよい。例えば(購買しやすい,平均的,購買しにくい)それぞれの推定確率を要素値とし、(0.9,0.07,0.03)のように表すこともできる。
商品一致度分析部331は、嗜好タイプグラフの階層a+1のノードに関する商品一致度ベクトルから、階層a(1つ上の層)の商品一致度ベクトルを算出する。具体的には、階層aの各ノードと紐づく階層a+1のノードの商品一致度ベクトルの平均ベクトルを、階層aの各ノードの商品一致度ベクトルとして算出する。
商品一致度分析部331は、嗜好タイプグラフ上の下層から順にステップS707を実施する。その結果、嗜好タイプノード121毎の商品一致度ベクトル341が得られる。
商品一致度分析部331は、関係マトリクスデータ311から、嗜好タイプ層120より下位層の全ノードについて関係フラグ(パスの有無および種別を表すセル値)を取得する。商品一致度分析部331は、関係マトリクスデータ311から、嗜好タイプ個数Bとノード個数Nを取得する。
商品一致度分析部331は、商品一致度閾値を取得する。商品一致度閾値は、あるノードが商品一致度ベクトルの3つの要素値のうちいずれに属するか(すなわち、購買しやすい、平均的、購買しにくい、のいずれであるか)を判定するための閾値である。商品一致度閾値はあらかじめ設定しておいてもよいし、例えば表示器360を介して業務担当者が指定するようにしてもよい。
商品一致度分析部331は、商品一致度ベクトル341を取得する。
商品一致度分析部331は、ノードnの嗜好タイプbに対する関係フラグと、その関係フラグに対応する商品一致度ベクトルを取得する(S904)。商品一致度分析部331は、商品一致度ベクトルを商品一致度閾値と比較し、商品一致度閾値を上回る場合は1,それ以外は0として一致度フラグを算出する(S905)。
商品一致度分析部331は、関係フラグと一致度フラグを比較し、一致しない項目をエラーとして抽出する。嗜好タイプbとノードnとの間の関係フラグが1の場合は、商品一致度ベクトルが「購買しやすい」ことを意味している。したがって商品一致度ベクトルが(1,0,0)であれば両者は一致し、それ以外であれば不一致となる。嗜好タイプbとノードnとの間の関係フラグが複数存在する場合は、それぞれの関係フラグと一致度フラグを比較し、例えばいずれか1つでも一致しなければエラーとみなす。
商品一致度分析部331は、全ての嗜好タイプとノードについて上記ステップを実施しその結果に基づき更新指示マトリクスデータ335を生成する。更新指示マトリクスデータ335は、各嗜好タイプに対する更新指示を記載したマトリクスであり、詳細は図10A〜図10Bで説明する。
更新部336は、更新対象である嗜好タイプD、Dに対応する更新指示マトリクスデータ335、関係マトリクスデータ311、関係マトリクスデータ311上の階層数Aを取得する。
更新部336は、嗜好タイプDと顧客層110に属するノードについて更新指示フラグを取得し、その指示にしたがって嗜好タイプグラフのパスを更新し、または嗜好タイプノード121を統合/複製する。
更新部336は、更新指示マトリクスデータ335から、嗜好タイプDに関連する更新指示を有し、かつ層aに関連するノードを取得し、さらにそのノード数Nを取得する(S1103)。更新部336は、ノードnの更新指示フラグを取得する(S1104)。
更新部336は、ノードnに対するパス削除指示が存在する場合、ノードnと他嗜好タイプDとの間の関係フラグを参照して、パス削除により他嗜好タイプDに与える影響をチェックする。パス削除により他嗜好タイプDの接続関係が変更されない場合は、そのままパスを削除する。パス削除により他嗜好タイプDの接続関係が変更される場合は、ノードnを複製することにより他嗜好タイプDに影響が及ばないようにした上で、指示されたパスを削除する。
更新部336は、ノードnに対するパス追加指示が存在する場合、嗜好タイプDにつながるパスを上位層から順に追加する。具体的には、まずa−1層において嗜好タイプDノードまたは嗜好タイプDへつながるノードを追加する指示が存在するか否かをチェックする。これらが存在する場合は、そのノードに対するパスを追加する。存在しない場合は、嗜好タイプDまでパスがつながるように、a−1層におけるノードとパスを生成する。更新部336は、a−1層におけるノードまたはパスを追加した後、ノードnに属する下位層ノードに対する更新指示フラグを「更新なし」に変更する。上位層から順にパスを追加し、追加したパスに属する下位ノードを更新しないようにすることにより、初期設計データ301からの変更が少なくなる。すなわち、初期設計した嗜好タイプグラフにできる限り近いグラフ構造を有しつつ、商品一致度が高い更新案を生成することができる。
更新部336は、以上のステップにより生成した嗜好タイプグラフの更新案において、嗜好タイプ層120までつながる上方パスが存在しないノードと、商品層140までつながる下方パスが存在しないノードを削除する。さらに下位の商品群が共通するノードを統合する。更新部336は、以上のステップにより生成した嗜好タイプグラフの更新案を出力する。
同一の嗜好タイプノード121に紐づく顧客ノード111は、同一の購買心理要因に紐づいているため、その購買心理要因に関連した部分においては類似した購買傾向を有すると推定される。顧客一致度は、これら顧客ノード111群の購買傾向の類似度を表す指標である。顧客一致度を用いて、嗜好タイプノード121に紐づく商品ノード141群がその嗜好タイプノード121に属する顧客ノード111群によって類似した買い方をされるか否かを評価することができる。
評価器330は、関係マトリクスデータ311、嗜好タイプ別関係マトリクスデータ382、更新版関係マトリクスデータ351、更新履歴データ352を取得する(S1301)。顧客一致度分析部332は、顧客一致度リスト342を算出する(S1302)。ステップS1302の詳細は図14で説明する。
評価器330は、表示器360から顧客一致度閾値を取得する。顧客一致度閾値を指定する画面インターフェースについては後述の図24で説明する。
更新部336は、顧客一致度リスト342と顧客一致度閾値に基づき、更新指示マトリクスデータ335を算出する。本ステップの詳細は図15で説明する。
表示器360は、更新指示マトリクスデータ335の記述にしたがって、嗜好タイプに対するパスの追加・削除・変更案を提示する(S1305)。評価器330は、表示器360から、パス更新を検討する嗜好タイプを指定する指示を取得する(S1306)。更新部336は、ステップS1306において指示された嗜好タイプを更新することにともなう各ノード・パスの追加・削除案を生成する(S1307)。
更新部336は、ステップS1307において更新されたノードの特徴を、ステップS609と同様の手法により抽出する(S1308)。表示器360は、ノード更新案と更新後のノード特徴を提示する(S1309)。表示器360は、嗜好タイプグラフを更新する指示を業務担当者から受け取る(S1310)。更新部336は、更新版関係マトリクスデータ351、更新履歴データ352を生成する(S1311)。
顧客一致度分析部332は、更新版関係マトリクスデータ351、更新履歴データ352を取得する。さらに、最新版の関係マトリクスデータ311、最新版の嗜好タイプ別関係マトリクスデータ382を取得する。例えば、更新履歴データ352から更新前後のノード間の対応関係を取得し、嗜好タイプ別関係マトリクスデータ382を更新後のノードに対して割り当てることにより、最新版の嗜好タイプ別関係マトリクスデータ382を取得することができる。更新前ノードが存在しない場合や、更新前ノードからの変化が大きいためマトリクスを推定することが困難なノードが存在する場合は、それらノードを本フローチャートの処理対象から省いてもよい。
顧客一致度分析部332は、購買履歴データ381から、各顧客の商品購買値ベクトルを取得する。商品購買値ベクトルは、各商品を購買したか否かを1/0などの数値によって表す値(購買値)を要素値として持つベクトルである。
顧客一致度分析部332は、ステップS1402で取得した商品購買値ベクトルから、嗜好タイプbに属する顧客がその嗜好タイプbに属する商品を購買したか否かを記述した部分を取得する。顧客一致度分析部332は、取得した商品購買値ベクトルの平均ベクトルを求める。顧客一致度分析部332は、平均ベクトルと各顧客の商品購買値ベクトルとの間の距離に基づき、各顧客の購買傾向がその他顧客の購買傾向と一致しているか否かを判定することができる。例えば距離が所定範囲以内であれば一致していると判定することができる。その他顧客の購買傾向と一致している顧客の顧客一致度は1、一致していない顧客の顧客一致度は0とする。あるいは距離の逆数を顧客一致度としてもよい。
顧客一致度を算出する方法は、上記に限られるものではない。例えば、各顧客の商品購買値ベクトルをクラスタリングし、代表的なクラスに分類された顧客の顧客一致度を1、ある閾値より小規模のクラスに分類された顧客の顧客一致度は0とする、などの手法が考えられる。
本ステップは、顧客層110のみに着目して顧客ノード111間で顧客一致度を求めるためのものである。これに対し嗜好タイプ層120以下の層においては、顧客ノード111に至るパスが複数存在しこれらを重複してカウントする可能性があるため、ステップS1405においてAND演算により重複を排除している。ただし顧客一致度の考え方は以下のステップにおいても同様である。図15においても同様の理由により、顧客層110のみ先に処理し、その後に嗜好タイプ層120以降を処理する。
顧客一致度分析部332は、層aにおける各ノードと顧客ノード111との間の関係フラグ、および層aにおけるノード数Nを取得する。
顧客一致度分析部332は、層a内のノードnに属し、かつ嗜好タイプbに属する顧客ノード群111について、顧客一致度を算出する。具体的には、層a内のノードnに属し、かつ嗜好タイプbに属する顧客ノード群111の商品購買値ベクトルの平均ベクトルを算出し、平均ベクトルと各顧客の商品購買値ベクトルとの間の距離に基づき、顧客一致度を算出する。
本ステップにおいて顧客一致度を算出する手法は上記に限られるものではなく、例えば商品購買値ベクトル群のばらつきに関する指標に基づきノード間の一致度を算出してもよい。図14に示すフローチャートにおいては、商品層140に関する顧客一致度は算出していないが、嗜好タイプbに属する顧客が各商品ノード141を購入した割合に基づき顧客一致度を算出することもできる。下位層の顧客一致度を考慮する必要がない場合は、任意の層までの顧客一致度を算出し、顧客一致度を算出しなかったノードについては顧客一致度に基づく嗜好タイプグラフの評価を実施しないこととしてもよい。
顧客一致度分析部332は、以上のステップの算出結果に基づき、顧客一致度リスト342を生成する。顧客一致度リスト342は、以上のステップにおいて算出対象とした全ノードの顧客一致度を記述したデータである。
更新部336は、更新版関係マトリクスデータ351と顧客一致度リスト342を取得する。更新部336は、表示器360より顧客一致度閾値を取得する。例えば、層毎に顧客一致度の算出方法が異なる場合や、顧客一致度として統計的ばらつき指標を採用した場合のように、顧客一致度が母集団に依存する場合は、顧客一致度閾値を複数用意してもよい。
更新部336は、更新版関係マトリクスデータ351において嗜好タイプbと紐づく各ノードの顧客一致度と顧客一致度閾値を比較する。更新部336は、顧客一致度が閾値未満であるノードをエラーノードリストに追加する。更新部336は、エラーノードリストに含まれる顧客ノード111については、本ステップにおいて嗜好タイプbに紐づくパスを削除するよう指示する更新指示フラグを付与する。嗜好タイプ層120以下の層については、以下のステップにおいて最下層を優先してパスを削除する。
顧客一致度が閾値未満であるノードのパスを削除することにより、購買傾向が他の顧客とは異なる顧客を嗜好タイプから除去することができる。また最下層から優先してパスを削除することにより、初期設計データ301からの変更を少なくしつつ購買履歴データ381と精度よく一致する嗜好タイプグラフを実現することができる。
更新部336は、嗜好タイプノードbがエラーノードリストに含まれる場合、嗜好タイプノードbと紐づく3層目のノードを取得し、3層目のノードのうちエラーノードリストに含まれるノードを探索ノードリストとしてリストアップする。
更新部336は、探索ノードリスト内に含まれるノードまたはその下位層に属するノードについて、より下位のノードを優先して、嗜好タイプbに紐付くパスを削除するよう指示する更新指示フラグを付与する。具体的には、更新部336はまず探索ノードリストのn番目のノードを取得する。更新部336は、n番目のノードが最下層である場合は嗜好タイプbに紐づくパスを削除するよう指示する更新指示フラグを付与し、最下層でない場合は1つ下の層からn番目のノードと紐づくエラーノードリスト内のノードを探索ノードリストに追加する。更新部336は、探索ノードリスト内のN個のノードについて同様の処理を実施することにより、探索ノードリスト内の最下層ノードを優先して、嗜好タイプbに紐付くパスを削除する。
更新部336は、以上の算出結果に基づき、更新指示マトリクスデータ335を生成する。
図16は、ステップS503の詳細を説明するフローチャートである。以下図16の各ステップについて説明する。
分割分析部333は、関係マトリクスデータ311、嗜好タイプ別関係マトリクスデータ382、更新版関係マトリクスデータ351、更新履歴データ352を取得する(S1601)。分割分析部333は、併売率マトリクス343を算出する(S1602)。ステップS1602の詳細は図17で説明する。
分割分析部333は、嗜好タイプと紐づく商品群に関する購買関連度グラフを生成する。購買関連度グラフは、嗜好タイプグラフ上で紐付けられていないノード間を接続するパスを追加したグラフである。購買関連度グラフを用いることにより、嗜好タイプグラフ上においては関連付けられていないが実際の購買傾向においては関連する可能性のある商品群を結びつけることを図る。本ステップの詳細は図18で説明する。
表示器360は、商品併売率の下限閾値と、分割タイプ所属率の上限/下限閾値を取得する。商品併売率の下限閾値は、ある嗜好タイプを分割した場合において、各嗜好タイプと紐づく商品群を抽出する際の判断に用いる閾値である。分割タイプ所属率の上限/下限閾値は、商品群を抽出した後、できる限り更新前の嗜好タイプグラフの構造を維持しつつ嗜好タイプを分割する更新案を決定するために用いる閾値である。これら閾値を取得する画面については図24で説明する。
分割分析部333は、ステップS1603において生成した購買関連度グラフにおける下限閾値以下の併売率を有するエッジを切断することにより、嗜好タイプ別分割候補商品群を抽出する。嗜好タイプ別分割候補商品群は、ある嗜好タイプの購買関連度グラフにおいて一定以上の購買関連度を有する商品群であり、当該嗜好タイプに属する顧客群のうち一部の顧客集合において、購買関連度の高い商品群といえる。すなわち、分割候補商品群と紐づく嗜好タイプを設定することにより、嗜好タイプに属する顧客群が実際に購買する商品群と嗜好タイプによって紐づけられる商品群の一致度がより高い嗜好タイプグラフを設定できると考えられる。
分割分析部333は、ステップS1605において抽出した嗜好タイプ別分割候補商品群に基づき、更新指示マトリクスデータ335を算出する。本ステップの詳細は図19で説明する。
表示器360は、更新指示マトリクスデータ335の記述にしたがって、嗜好タイプの分割可能性を提示する(S1607)。評価器330は、表示器360から、分割を検討する嗜好タイプを指定する指示を取得する(S1608)。更新部336は、指示された嗜好タイプを分割した嗜好タイプグラフの構造案と嗜好タイプの分割率を抽出する(S1609)。
更新部336は、ステップS1609において更新されたノードの特徴を、ステップS609と同様の手法により抽出する。表示器360は、ノード更新案と更新後のノード特徴を提示する。
表示器360は、嗜好タイプグラフを更新する指示を業務担当者から受け取る(S1611)。更新部336は、更新版関係マトリクスデータ351、更新履歴データ352を生成する(S1612)。
分割分析部333は、関係マトリクスデータ311から嗜好タイプノード121と顧客ノード111との間の対応関係を取得する。取得した嗜好タイプの個数をBとする。
分割分析部333は、購買履歴データ381から、各顧客の商品購買値ベクトルを取得する。商品購買値ベクトルの記述方法は先に説明したものと同様である。
分割分析部333は、嗜好タイプ毎に併売率マトリクスを算出する。具体的には、ある嗜好タイプbに属する顧客について、2つの商品をいずれも購買している人の人数割合を算出し、これを嗜好タイプbの併売率マトリクスとして出力する。本ステップにおいて用いる併売率は、2商品間の購買関連度を評価する指標であればよく、必ずしも2つの商品をともに購入した人数に基づき算出する必要はない。例えば、商品Aと商品Bをともに購入する条件付き確率を併売率として用いることもできる。この場合、ある顧客が商品Aを購入したときの商品Bに対する購買確率P(B|A)、商品Bを購入したときの商品Aに対する購買確率P(A|B)をそれぞれ算出し、嗜好タイプbに属する顧客群のこれら確率の平均値を嗜好タイプbの併売率として用いる。併売率は0以上1以下の値とする。
分割分析部333は、全ての嗜好タイプについてステップS1703を実施し、その結果を併売率マトリクスデータ343に格納する。
分割分析部333は、更新版関係マトリクスデータ351と併売率マトリクス343を取得する。更新版関係マトリクスデータ351における嗜好タイプの個数をBとする。
分割分析部333は、嗜好タイプグラフ上において嗜好タイプbと紐づく商品群について、嗜好タイプbの併売率を併売率マトリクス343から抽出する。
分割分析部333は、ステップS1802において抽出した商品群を購買関連度グラフのノードとし、併売率をノード間のパスの重みの初期値として、嗜好タイプbの購買関連度グラフを生成する。併売率マトリクス343が非対称グラフである場合は、向きを有するパスを用いて各重みを表現する。
分割分析部333は、複数パス間の移動コストはパスの重みの積であるとみなして、各パスの重みが最大となるようにパスの重みを更新する。ノードn1とノードn2間のパス移動経路をn1→n2、ノードn3を経由したパス移動経路をn1→n3→n2として表現し、経路n1→n2における移動コストをW(n1→n2)と表現する。任意のパス移動経路の移動コストは、パス経路の移動コストの積を用いて下記式1のように表される。
W(n1→n3→n2)=W(n1→n3)×W(n3→n2) (式1)
さらに、ノードn1とノードn2間の移動コストと、ノードn1からn2までの移動において経由したノードm1〜mM(M≦N)の移動パスのコストは、下記式2を満たす必要がある。Nは購買関連度グラフの全ノード数である。
W(n1→n2)≧W(n1→m1→・・・→mM→n2) (式2)
分割分析部333は、初期値のパスから出発して、(式1)(式2)を満たす全ノードにおけるW(n1→n2)を求める。W(n1→n2)の初期値は、商品n1に対する商品n2の併売率であり、これは0〜1の範囲であるため、移動経路n1→n2にノードmを追加した場合の移動コストは必ず下記式3を満たす。分割分析部333は、このことを考慮してW(n1→n2)が最大となるように重みを更新する。
W(n1→n2)≧W(n1→n2→m) (式3)
購買関連度グラフの重みを算出する手法は上記に限られない。例えば、数商品の経由のみを考慮しパスを更新してもよい。また、購買関連度グラフの重みを算出するときあらかじめ重みのを決めておき、閾値を下回る重みは全て0とみなすことにより、重みがある程度大きいパスのみを考慮するようにしてもよい。さらには購買関連度グラフの初期値をそのまま採用してもよい。
分割分析部333は、全ての嗜好タイプbについて以上のステップを実施し、各嗜好タイプの購買関連度グラフのノード間重みを記録する。
更新部336は、更新版関係マトリクスデータ351を取得する。更新部336は、表示器360から分割タイプ所属率の上限/下限閾値を取得する。更新部336は、嗜好タイプ別分割候補商品群を取得する。更新版関係マトリクスデータ351における階層個数をA、嗜好タイプ個数をBとする。
更新部336は、分割タイプ所属率の上限閾値/下限閾値を満たす更新案のうち、できる限り上位層におけるパスの追加・削除のみで嗜好タイプを分割するような更新案を作成する。あるいは、更新処理ステップ数の上限値を定め、その範囲で最も良い分割案を探索してもよい。分割案の良否は、あるノード・パスの追加・削除により着目する嗜好タイプと紐づけられる商品群と、分割候補商品群とを比較し、分割候補商品群に含まれていないが当該嗜好タイプに属している商品数の少なさなどにより評価できる。以下では上位層から順にパスを追加または削除する手法を採用したことを前提として説明する。
更新部336は、嗜好タイプbの分割候補商品数Mを取得する。更新部336は、嗜好タイプbをM−1個複製し、嗜好タイプbと複製したM−1個の嗜好タイプに対してそれぞれ分割候補商品群を割り当てる。
更新部336は、嗜好タイプbにポジティブに紐づく下位層ノードを取得し、これを探索ノードリストとする。更新部336は、M個の探索ノードリストを生成する。本ステップにおいて探索対象ノードを全ノードとすることにより、分割候補商品群を好適に分割することができるポジティブノードを追加する案を検討することもできる。
更新部336は、層aのノードのうち探索ノードリストmに記載されているノードを取得し、各ノードの分割タイプ所属率を算出する。分割タイプは、ステップS1902において複製した各嗜好タイプである。所属率は、購買履歴データ381上において各分割候補商品群が各分割嗜好タイプに属する割合などによって算出することができる。探索ノードリストmは、分割候補商品群mに関する探索ノードのリストである。
更新部336は、ステップS1904において算出した分割タイプ所属率が上限閾値以上であれば、そのノードと嗜好タイプmとの間の関係フラグは更新しない旨の更新指示フラグを付与し、そのノードと紐づく下位層ノードを探索ノードリストmから削除する。分割タイプ所属率が下限閾値以下であれば、そのノードと嗜好タイプmとの間のパスを削除する旨の更新指示フラグを付与し、そのノードと紐づく下位層ノードを探索ノードリストmから削除する。
更新部336は、分割候補商品群が分割嗜好タイプに所属する率が上限閾値以上である場合は、そのノードよりも下位層のノードについては嗜好タイプグラフを更新しない。すなわち上位層から優先して嗜好タイプグラフを更新する。これにより、更新前後の差異を少なくしつつ、嗜好タイプを好適に分割することができる。
更新部336は、以上のステップの算出結果に基づき、更新指示マトリクスデータ335を生成する。例えば嗜好タイプ層120の各ノードに対応する行において、複製した嗜好タイプノード121に属するノードIDを記述した行を追加し、これら新しい嗜好タイプノード121に対する他層のノードの関係フラグを指定する更新指示フラグを追加行に記載する。
図20は、ステップS504の詳細を説明するフローチャートである。統合分析部334は、嗜好タイプノード121間の類似度を評価し、統合可能性を提案する。嗜好タイプノード121間の類似度としては、各嗜好タイプノード121と紐づく顧客ノード111の一致度、各嗜好タイプノード121に属する商品ノード141の一致度、嗜好タイプを統合した後の商品ノード141群に対する購買傾向の一致度、などが考えられる。図20においては、購買傾向の一致度を評価する例を示す。以下図20の各ステップについて説明する。
統合分析部334は、関係マトリクスデータ311、商品一致度ベクトル341、更新版関係マトリクスデータ351(嗜好タイプ個数B)、更新履歴データ352を取得する(S2001)。表示器360は、購買傾向一致度の閾値を取得する(S2002)。購買傾向一致度の閾値を指定する画面については図25で説明する。
統合分析部334は、嗜好タイプb0、b1それぞれの顧客群について、嗜好タイプb0と嗜好タイプb1に紐づく商品に関する商品一致度ベクトルを比較し、購買傾向一致度を算出する。例えば、嗜好タイプb0の商品一致度ベクトルと嗜好タイプb1の商品一致度ベクトルとの間の相関係数を購買傾向一致度とすることができる。
統合分析部334は、ステップS2003において算出した購買傾向一致度と、ステップS2002において取得した購買傾向一致度閾値を比較し、統合候補ノードペアを抽出する。購買傾向一致度が閾値以上であるノードペアは、統合候補とすることができる。
統合分析部334は、ステップS2004において抽出した統合候補ノードペアに基づき、更新指示マトリクスデータ335を生成する(S2005)。表示器360は、更新指示マトリクスデータ335の記述にしたがって嗜好タイプノード121の統合案を提示する(S2006)。表示器360は、嗜好タイプの統合指示を取得する(S2007)。更新部336は、指示にしたがって更新版関係マトリクスデータ351と更新履歴データ352を更新する(S2008)。
図21は、更新器370が更新後特徴リスト383を生成する処理を説明するフローチャートである。更新器370は、評価器330が出力した更新パラメータ350と、表示器360が取得した更新指示データ303を入力として更新後特徴リスト383を生成し、表示器360を介して更新後の嗜好タイプグラフと更新後特徴リスト383を提示する。更新器370は、業務担当者から更新後の嗜好タイプグラフの各ノード名を受け取り、最終的に設計データ310を更新する。更新後特徴リスト383は、更新後の嗜好タイプグラフの各ノードの特徴が記載されたリストである。以下図21の各ステップについて説明する。
更新器370は、ANDペアリスト312、関係マトリクスデータ311、更新版関係マトリクスデータ351(階層数A)、更新履歴データ352を取得する(S2101)。更新器370は、更新版関係マトリクスデータ351から層aにおけるノード数Nを取得する(S2102)。更新器370は、更新履歴データ352から、ノードnと対応する同一層の更新前ノードIDを取得する(S2103)。
ノードnと対応する更新前ノードIDが存在しない場合、更新器370はノードnに紐づいている1つ下の層のノードからノードnの特徴を抽出し、これをノードnの特徴として記憶する。
ノードnと対応する更新前ノードIDが存在する場合、更新器370は更新前ノードIDとノードnの関係フラグを比較することにより、更新前ノードIDとの間で共通する更新後ノードID/追加された更新後ノードID/削除された更新後ノードIDをそれぞれ取得し、これら更新後ノードIDの特徴をノードnの特徴として記憶する。
更新器370は、更新前後のノードそれぞれに属する商品ノード141群を抽出する。更新器370は、更新前ノードIDに属する商品ノード141の個数に対する、更新後ノードIDに属する商品ノード141の個数の増加率を算出し、これを商品規模として記憶する。
更新器370は、嗜好タイプ別関係マトリクスデータ382で抽出可能な範囲において、ノード削除・統合にともなう顧客ノード111の増加率を算出し、推定顧客規模として記憶する。
更新器370は、以上のステップの結果に基づき更新後特徴リスト383を生成する。更新後特徴リスト383の具体例は図22で説明する。
以上のように、本実施形態1に係る顧客分析装置300は、業務担当者が設計した購買嗜好タイプ(購買の心理要因に関する概念)を、より実際の商品購買履歴に近づけるような嗜好タイプグラフを提案することができる。その結果、顧客の嗜好タイプ設計におけるトライ&エラーを削減することができ、さらには経時変化にともなう購買嗜好タイプの概念変化にも対応することができる。
図28は、本発明の実施形態2に係る顧客分析システム1000の構成図である。顧客分析システム1000は、嗜好タイプを設計することを支援するシステムであり、実施形態1で説明した顧客分析装置300、1以上の店舗サーバ1100、商品レコメンドサーバ1200、本部業務サーバ1300を備える。これら装置はネットワーク1400によって接続されている。
本発明は上記した実施形態の形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることもできる。また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることもできる。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成を追加・削除・置換することもできる。
Claims (13)
- 商品に対する顧客の購買嗜好タイプを分析する嗜好分析システムであって、
前記嗜好分析システムは、記憶部と評価部とを備え、
前記記憶部は、前記顧客の商品購買履歴を記述した購買履歴データを格納し、
前記記憶部は、前記顧客、前記顧客の購買嗜好タイプ、および前記購買嗜好タイプを有する前記顧客が嗜好すると定義された商品の間の対応関係を表す嗜好タイプ対応関係情報を格納し、
前記評価部は、前記嗜好タイプ対応関係情報が記述している前記購買嗜好タイプに対応付けられている顧客と前記商品との対応関係と、前記購買履歴データが記述している前記顧客と前記顧客が購入した商品との対応関係との一致度を算出することにより、前記嗜好タイプ対応関係情報が前記顧客の購買嗜好タイプをどの程度正しく記述しているかを評価する
ことを特徴とする嗜好分析システム。 - 請求項1において、
前記評価部は、
前記嗜好タイプ対応関係情報において前記購買嗜好タイプと対応付けられている1以上の前記顧客の商品購買履歴を前記購買履歴データから取得し、
前記取得した商品購買履歴に基づき、前記購買嗜好タイプに属する前記顧客がいずれかの前記商品を購買したとき他の商品も購買する確率を表す併売率を算出し、
前記併売率が所定の併売率閾値以下である2つの商品を異なる購買嗜好タイプに対応付けるように前記購買嗜好タイプを分割すべきである旨を示唆する分割提案データを出力する
ことを特徴とする嗜好分析システム。 - 請求項1において、
前記評価部は、
前記嗜好タイプ対応関係情報において前記購買嗜好タイプと対応付けられている1以上の前記顧客の商品購買履歴を前記購買履歴データから取得し、
前記取得した商品購買履歴に基づき、前記購買嗜好タイプに属する前記顧客がいずれかの前記商品を購買したとき他の商品も購買する確率を表す併売率を算出し、
前記併売率が所定の併売率閾値以上である2以上の前記商品が、前記嗜好タイプ対応関係情報において同じ前記購買嗜好タイプに対応付けられるように前記嗜好タイプ対応関係情報を更新する
ことを特徴とする嗜好分析システム。 - 請求項3において、
前記嗜好タイプ対応関係情報は、少なくとも1以上の商品を属性にしたがって集約した商品属性タイプと前記購買嗜好タイプとの対応関係を含み、
前記評価部は、
前記併売率が所定の併売率閾値以上である複数の商品が各々属する複数の前記商品属性タイプを1の前記購買嗜好タイプに対応づける提案データを出力する
ことを特徴とする嗜好分析システム。 - 請求項1において、
前記評価部は、
前記嗜好タイプ対応関係情報において前記購買嗜好タイプと対応付けられている1以上の前記顧客の商品購買履歴を前記購買履歴データから取得し、
前記取得した商品購買履歴を前記購買嗜好タイプ毎に集計することにより、各前記購買嗜好タイプに属する1以上の前記顧客が前記商品を購入する傾向を数値化した購買傾向ベクトルと、前記嗜好タイプ対応関係情報において前記購買嗜好タイプと対応付けられていない前記顧客が前記商品を購入する傾向を数値化した購買傾向ベクトルとを算出し、
前記算出した2つの購買傾向ベクトルを比較することにより前記一致度を算出する
ことを特徴とする嗜好分析システム。 - 請求項1において、
前記評価部は、
前記嗜好タイプ対応関係情報において前記購買嗜好タイプと対応付けられている1以上の前記顧客の商品購買履歴を前記購買履歴データから取得し、
前記取得した商品購買履歴から前記購買嗜好タイプに属する前記顧客が各前記商品を購入する傾向を数値化した購買傾向ベクトルを算出し、前記購買嗜好タイプ毎に当該購買嗜好タイプに属する前記顧客の前記購買傾向ベクトルの平均ベクトルを前記商品ごとに算出し、
前記購買嗜好タイプに属する各前記顧客の前記購買傾向ベクトルと前記購買傾向ベクトルの平均ベクトルとの間の距離が所定距離以上である前記顧客については、前記購買嗜好タイプと前記顧客が対応していない旨を出力する
ことを特徴とする嗜好分析システム。 - 請求項1において、
前記評価部は、
前記嗜好タイプ対応関係情報において第1の前記購買嗜好タイプに対応付けられている1以上の前記顧客の商品購買履歴と、前記嗜好タイプ対応関係情報において第2の前記購買嗜好タイプに対応付けられている1以上の前記顧客の商品購買履歴とを、前記購買履歴データから取得し、
前記取得した商品購買履歴を前記購買嗜好タイプ毎に集計することにより、前記購買嗜好タイプに属する前記顧客が前記商品を購入する傾向を数値化した購買傾向ベクトルを前記購買嗜好タイプ毎に算出し、
前記第1の購買嗜好タイプについて算出した前記購買傾向ベクトルと、前記第2の購買嗜好タイプについて算出した前記購買傾向ベクトルとの間の距離が所定の統合閾値以下である場合は、前記第1の購買嗜好タイプと前記第2の購買嗜好タイプを統合すべきである旨を示唆する統合提案データを出力する
ことを特徴とする嗜好分析システム。 - 請求項1において、
前記嗜好タイプ対応関係情報は、
1以上の前記商品をその属性にしたがって集約した商品属性タイプと前記購買嗜好タイプとの間の対応関係を記述しており、
前記嗜好分析システムは、
前記評価部による評価結果に基づき前記一致度がより高くなるように前記嗜好タイプ対応関係情報を更新する更新部を備え、
前記更新部は、
前記顧客と前記購買嗜好タイプとの間の対応関係、前記購買嗜好タイプと前記商品属性タイプとの間の対応関係、前記商品属性タイプと前記商品との間の対応関係、の順に前記嗜好タイプ対応関係情報の更新を解析する
ことを特徴とする嗜好分析システム。 - 請求項1において、
前記嗜好分析システムは、
前記購買嗜好タイプに属する前記商品を前記購買嗜好タイプに属する前記顧客が購買することを促進する情報を記述したメッセージを出力する
ことを特徴とする嗜好分析システム。 - 記憶部と評価部とを備える計算機システムにおいて実行される、商品に対する顧客の購買嗜好タイプを分析する嗜好分析方法であって、
前記記憶部は、前記顧客の商品購買履歴を記述した購買履歴データを格納し、
前記記憶部は、前記顧客、前記顧客の購買嗜好タイプ、および前記購買嗜好タイプを有する前記顧客が嗜好すると定義された商品の間の対応関係を表す嗜好タイプ対応関係情報を格納し、
前記評価部は、前記嗜好タイプ対応関係情報が記述している前記購買嗜好タイプに対応付けられている顧客と前記商品との対応関係と、前記購買履歴データが記述している前記顧客と前記顧客が購入した商品との対応関係との一致度を算出することにより、前記嗜好タイプ対応関係情報が前記顧客の購買嗜好タイプをどの程度正しく記述しているかを評価する
ことを特徴とする嗜好分析方法。 - 請求項10において、
前記評価部は、前記嗜好タイプ対応関係情報において前記購買嗜好タイプと対応付けられている1以上の前記顧客の商品購買履歴を前記購買履歴データから取得し、
前記評価部は、前記取得した商品購買履歴に基づき、前記購買嗜好タイプに属する前記顧客がいずれかの前記商品を購買したとき他の商品も購買する確率を表す併売率を算出し、
前記評価部は、前記併売率が所定の併売率閾値以下である2つの商品を異なる購買嗜好タイプに対応づけるように前記購買嗜好タイプを分割すべきである旨を示唆する分割提案データを出力する
ことを特徴とする嗜好分析方法。 - 請求項10において、
前記評価部は、前記嗜好タイプ対応関係情報において前記購買嗜好タイプと対応付けられている1以上の前記顧客の商品購買履歴を前記購買履歴データから取得し、
前記評価部は、前記取得した商品購買履歴に基づき、前記購買嗜好タイプに属する前記顧客がいずれかの前記商品を購買したとき他の商品も購買する確率を表す併売率を算出し、
前記評価部は、前記併売率が所定の併売率閾値以上である2以上の前記商品を、前記嗜好タイプ対応関係情報において同じ前記購買嗜好タイプに対応付けるように前記嗜好タイプ対応関係情報を更新する
ことを特徴とする嗜好分析方法。 - 請求項12において、
前記嗜好タイプ対応関係情報は、少なくとも1以上の商品を属性にしたがって集約した商品属性タイプと、前記購買嗜好タイプとの対応関係を含み、
前記評価部は、前記併売率が所定の併売率閾値以上である複数の商品が各々属する複数の前記商品属性タイプを前記購買嗜好タイプに対応づける提案データを出力する
ことを特徴とする嗜好分析方法。
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