JP6410465B2 - 管継手 - Google Patents

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Description

本発明は、管継手に関し、特に給水用配管または給湯用配管などを接続するための管継手に関する。
従来、給水用配管または給湯用配管などを接続するための管継手として、例えば継手本体に袋ナットを締め付けることにより、配管を継手本体に接続する管継手が広く用いられている。このような管継手は、継手本体に袋ナットを組みつけ、仮締めした状態として出荷される。継手本体に袋ナットを組みつけた状態とすることにより、搬送時に両部品が接触して傷が生じないようにするとともに、本締め状態ではなく仮締め状態とすることにより、施工現場において配管の端部をそのまま管継手に挿入可能とし、施工現場での接続作業を円滑に、また確実に行えるようにするためである。
このような管継手は、例えば特開2008−38924号公報に記載のものを例示することができる。この管継手では、袋ナットの本締め状態において、継手本体の円周溝にはめ込まれたリング部材が袋ナットの係止溝にはめ込まれるので、袋ナットの本締め後に管継手に加えられる振動などにより袋ナットが緩まないようにすることができる(特許文献1参照)。
特開2008−38924号公報(図1〜図3)
しかしながら、特許文献1の管継手では、前述したような仮締め状態において袋ナットが緩まないようにすることができなかった。特許文献1の管継手では、本締め状態においてはリング部材が袋ナットの係止溝にはめ込まれた状態とされて、継手本体の軸心方向における袋ナットの移動を規制することができる。しかしながら、仮締め状態(特許文献1の図2参照)では、袋ナットの端部がそのねじ込み方向においてリング部材に当接可能とされているだけである。よって、仮締め状態においては振動などにより袋ナットが緩むおそれがあり、前述のように出荷後から施工までの間に継手本体から袋ナットが抜け落ちて、両部品の接触により外表面に傷が生じるおそれなどがあり、また、施工現場においてあらためて継手本体に袋ナットを取り付ける作業が発生してしまい、作業性が低下するなどの問題が生じていた。
本発明は前述した従来技術の問題点を解決しようとするものであり、本締め状態における袋ナットの継手本体に対する緩みを防止し、袋ナットが緩んで流体が漏出することを防止するとともに、仮締め状態における袋ナットの継手本体に対する緩みも防止することにより、出荷後施工前までの袋ナットの脱落を防止し、部品同士により傷が生ずるおそれなどを低減することができる管継手を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するために、本発明の採った手段を以下に説明する。本発明の第一の手段の管継手は、外周の一部に雄ねじ部が形成され、該雄ねじ部の軸方向奥側に円周溝を有する継手本体と、前記雄ねじ部に螺着可能な雌ねじ部を有する袋ナットと、前記円周溝に嵌合可能なリング部材とを有するとともに、前記袋ナットまたはリング部材の一方に、周回状に形成される突状部を備え、他方に前記突状部が乗り越え可能な第一突起および第二突起を軸方向に隣接して備え、前記第一突起および前記第二突起を、それぞれ軸回りに周回状に複数備え、袋ナットの雄ねじ部に対する仮締めによる螺着で突状部が第一突起を乗り越えることで袋ナットの仮締めに対する緩みが防止され、さらに袋ナットの雄ねじ部に対する本締めで突状部が第二突起を乗り越えることで袋ナットの本締めに対する緩みが防止されることを特徴とするものである。
本発明の管継手では、前述のように袋ナットまたはリング部材の一方に突状部が、他方に軸方向に隣接した二つの突起を備えているので、袋ナットは、仮締めの位置および本締めの位置のいずれにおいても、継手本体に対する緩みを防止することができる。
また、袋ナットまたはリング部材の第一突起および第二突起を複数に分割して備えることにより、突状部は、袋ナットまたはリング部材の軸回りにおいて、特に第一突起および第二突起を備えた部位においてリング部材が弾性変形するなどして第一突起および第二突起を乗り越えればよいので、突状部が第一突起および第二突起をより円滑に乗り越えることができる。
また、本発明の第二の手段の管継手は、前記第一突起は、袋ナットを継手本体に螺着する際に、第二突起よりも先に前記突状部が接触する位置に備えており、袋ナットを雄ねじ部に螺着する際に、前記突状部が接触する側に向かって徐々に低くなるテーパー部を備えたことを特徴とするものである。
このようなテーパー部を袋ナットまたはリング部材の第一突起に備えることにより、袋ナットを仮締めする際に、突状部が第一突起を円滑に乗り越えることができる。よって、仮締めを本締めよりも容易に行えるようにすることができる。
また、本発明の第三の手段の管継手は、前記第一突起および前記第二突起を、袋ナットまたはリング部材に、それぞれ軸回りの同位置に備えたことを特徴とするものである。
袋ナットまたはリング部材の第一突起および第二突起をこのように備えることにより、特に第一突起および第二突起を備えた特定の部位において、リング部材が弾性変形するなどして第一突起および第二突起を乗り越えればよいので、突状部が第一突起および第二突起をより円滑に乗り越えることができる。
また、本発明の第四の手段の管継手は、前記第一突起および前記第二突起を、リング部材に備えたことを特徴とするものである。
第一突起および第二突起をリング部材に備えることとしたので、袋ナットにこれらを備える場合よりも、より容易に第一突起および第二突起を管継手に備えることができ、本発明の管継手の製造コストを低減することができる。
また、本発明の第五の手段の管継手は、前記第一突起と第二突起との間には、前記突状部が係合する溝部を備えたことを特徴とするものである。
袋ナットまたはリング部材はこのような溝部を備えることにより、仮締め状態において突状部が溝部に係合するので、仮締め時に誤って本締めまでしてしまうおそれを低減することができる。
また、本発明の第六の手段の管継手は、前記リング部材は、袋ナットのねじ込み位置を確認するための表示リングであることを特徴とするものである。
リング部材としてこのような表示リングを用いることにより、袋ナットのねじ込み位置をより確実に確認することもできる。
本発明の管継手は前述のように構成されているので、袋ナットは、仮締めの位置および本締めの位置のいずれにおいても継手本体に対する緩みを防止することができ、袋ナットが緩んで流体が漏出することを防止することができるとともに、出荷後施工前までの仮締め状態における袋ナットの脱落を防止して、部品同士により傷が生ずるおそれなどを低減することができる。
図1は、本発明の管継手において、配管を挿入した仮締め状態の一部縦断面図である。 図2は、図1の管継手の要部拡大縦断面図である。 図3は、リング部材の底面図である。 図4は、リング部材の側面視一部断面図である。 図5は管継手において、袋ナットを継手本体に螺着し、仮締め状態となる前に、第一突起に袋ナットの突状部を当接させた状態の要部拡大縦断面図である。 図6は、配管を挿入した本締め状態の管継手の要部拡大縦断面図である。 図7は、本発明の第二の実施の形態の管継手の要部拡大縦断面図である。 図8は、本発明の第三の実施の形態の管継手の要部拡大縦断面図である。 図9は、本発明の第四の実施の形態の管継手の要部拡大縦断面図である。
次に、本発明の実施の形態について図を参考にして詳細に説明する。図1に示すように、
本発明の管継手1は、例えば給水源(図示省略)と給水栓(図示省略)とを接続するために用いられるもので、概ね円筒状に形成された継手本体10と、この継手本体10の雄ねじ部26に螺着される袋ナット30と、継手本体10に嵌合されるリング部材50と、袋ナット30により継手本体10との間に配管2を挟着固定するための締付リング40とを備えている。
管継手1は袋ナット30を用いて、例えば継手本体10の一端側の接続部14には、給水栓に接続された接続管の端末具(図示省略)を接続する。一方、給水源に接続された給水用配管などの配管2を継手本体10の他端側の円筒部20に接続する。配管2は袋ナット30の本締めにより、継手本体10に堅固に接続固定される。
図1および図2に示すように、管継手1の継手本体10は前述したように概ね円筒状に形成されており、その軸心方向の中央付近において径方向外側に向けて周設されたナット部12と、その軸心方向の一端側の円筒部20と他端側の接続部14とを備えている。継手本体10は、例えば銅合金(青銅、黄銅等)やステンレス鋼で形成することができる。
継手本体10の接続部14は、前述したように給水栓から延設された接続管などの端末具(図示省略)が接続可能なように、その外周面に雄ねじ15が刻設された中空の円筒状に形成されている。ナット部12は平面視において外周面に二面幅が形成され、接続部14および円筒部20よりも大径に形成されている。
継手本体10のナット部12と円筒部20との間には、円周溝22が周設されている。この円周溝22には後述するようにリング部材50の嵌合フランジ70が嵌合可能である。円周溝22よりも継手本体10の先端側には、リング部材50全体が嵌合される嵌合小径部24が形成されている。そしてこの嵌合小径部24よりも先端側には円筒部20が設けられ、その外周面には雄ねじ部26が刻設されている。
円筒部20の内周面には、2つのOリング用溝28が備えられ、これらのOリング用溝28には、配管2の外周面に圧着されるOリング29がそれぞれ装着されている。また、円筒部20の内周面の奥端には、円筒部20に挿嵌される配管2の端部が係止される段部27が形成されている。
継手本体10の雄ねじ部26に螺着される袋ナット30の一端には、先端寄りに傾斜して先細りとなる外周面を有するとともに配管2の外径とほぼ同じ内径の開口部32を有する先細部31と、雄ねじ部26に螺着される雌ねじ部33とを備えている。袋ナット30は継手本体10と同様に、例えば銅合金(青銅、黄銅等)やステンレス鋼で形成することができる。先細部31の内周面には、先端寄りが小径となるように傾斜される傾斜面34が備えられており、後述するように、袋ナット30の本締めの際に、袋ナット30内に取り付けられる締付リング40の傾斜面42を、この傾斜面34により押圧可能に構成されている。
袋ナット30の他端には開口部35が形成され、この開口部35の内周面には、雌ねじ部33の奥側寄りの内周面よりも大径に形成された凹部36が形成されている。また、この凹部36の開口縁付近には、径方向内向きに周回状に形成される突状部37が備えられている。突状部37の縦断面形状は、開口部35の先端方向が先細となるテーパー部38とされている。また突状部37のテーパー部38と反対側は、袋ナット30の軸心方向に対してほぼ垂直の係止面39とされている。
継手本体10の円筒部20の先端面と、袋ナット30の先細部31の内周面の傾斜面34と、施工場所において挿嵌される配管2の外周面とにより囲まれる空間には、前述した締付リング40が取り付けられている。締付リング40は、縦断面がほぼ三角形状に形成されている。そして、締付リング40は、袋ナット30が本締めのために継手本体10の雄ねじ部26にねじ込まれる際に、その傾斜面42が袋ナット30の傾斜面34によって押圧可能な位置に配設されている。よって、袋ナット30の本締め時には、締付リング40は袋ナット30により径方向内側に押圧されて配管2に圧着され、配管2を管継手1に堅固に固定する。
次いでリング部材50について説明する。本例のリング部材50は、いわゆる「表示リング」としての機能も有するものであり、袋ナット30の継手本体10へのねじ込み位置を確認するためにも用いられる。具体的には、袋ナット30が継手本体10の雄ねじ部26に本締めされて所定の位置までねじ込まれた際には、リング部材50は袋ナット30の雌ねじ部33の先端により隠され、所定の位置まで袋ナット30のねじ込みが完了したことを容易に確認することができる。そのために、リング部材50は、継手本体10および袋ナット30とは異なる色、例えば赤色などに着色され、袋ナット30により隠され、赤色が目視できなくなれば、ねじ込みが完了したものと容易に知ることができるように構成することが望ましい。
図3および図4に示すように、リング部材50は底面視において「C字」状に形成された高さの低い円筒状の部材である。リング部材50の本体部51の外周面には、後述するように袋ナット30の突状部37が当接可能な第一突起53(53a,53b,53c,53d,53e)および第二突起60(60a,60b,60c,60d,60e)を備えている。本体部51の外周面の下方寄りには軸回りに周回状に複数の第一突起53が、上方寄りには軸回りに周回状に複数の第二突起60を備え、これらはリング部材50の軸方向において隣接して備えている。図3に示すように、これらの第一突起53および第二突起60は、リング部材50の本体部51の外周面の5か所に備えている。これらのうち、本体部51の切欠き52を挟んだ端部54a,54bには第一突起53a、53bを備えている。そして底面視において本体部51の切欠き52の中間から、約90度ずつ角度を変えた位置を中心として、第一突起53c,53d,53eを備えている。底面視における第一突起53a,53bの長さは、これら以外の第一突起53c,53d,53eの長さの約半分とされ、具体的には第一突起53a,53bの長さは3mmに、第一突起53c,53d,53eの長さは6mmとされている。また、各第一突起53は本体部51の内周面に沿って一定の幅で円弧状に形成されている。リング部材50の底面視において、これらの各第一突起53の位置の上方に各第二突起60a〜60eを備えている。すなわち、各第一突起53と各第二突起60とはそれぞれリング部材50の軸回りの同位置に備えられている。また、底面視における第二突起60a,60bの長さは、これら以外の第二突起60c,60d,60eの長さの約半分とされ、具体的には第一突起53と同様に、第二突起60a,60bの長さは3mmに、第二突起60c,60d,60eの長さは6mmとされている。各第ニ突起60は本体部51の内周面に沿って一定の幅で円弧状に形成されている。
図4に示すように、各第一突起53はリング部材50の本体部51の外周面の下端に備えている。また、各第一突起53は、リング部材50の側面視において上方から下方に向けて本体部51からの高さが低くなるようにテーパー部55を備えている。すなわち、このテーパー部55は袋ナット30を継手本体10に螺着する際に突状部37が接触する側に向かって徐々に低くなるように傾斜するように形成されている。また、各第二突起60は、各第一突起53から一定の間隔を空けて本体部51の外周面の上方寄りに備えており、各第一突起53と各第二突起60の間には溝部56が備えられている。各溝部56の上下方向の間隔は、前述した袋ナット30の突状部37の高さよりも広く設けられており、各溝部56に突状部37が係合可能である。
各第二突起60は側面視において縦長の矩形状に形成されている。よって、各第二突起60の上下の端面は、リング部材50の本体部51の外周面に対してほぼ垂直に形成されている。なお、各第二突起60の上下の角部は面取りが施されている。また、各第二突起60の上方から本体部51の上端面までは一定の間隔が設けられており、それぞれ段部62が備えられている。各段部62の高さは、前述した袋ナット30の突状部37の高さよりも高く設けられている。よって、図2に示すように、リング部材50が継手本体10の嵌合小径部24に取り付けられた際に、ナット部12と第二突起60との間の段部62に、突状部37が係合可能となるように構成されている。
図3に示すように、リング部材50の本体部51の内周面の上端付近には、底面視において各第一突起53および各第二突起60の円周に沿った中間の位置に、約90度ずつ角度を変えた位置を中心として4つの嵌合フランジ70a〜70dが本体部51の径方向内側に向けて突設されている。各嵌合フランジ70(70a,70b,70c,70d)は、本体部51の内周面に沿って一定の幅で円弧状に形成されている。リング部材50が継手本体10の嵌合小径部24に取り付けられた際には、これらの各嵌合フランジ70が継手本体10の円周溝22内に係止されて、継手本体10に対してリング部材50の抜け止めがなされる。
また、リング部材50の本体部51の底面視において各第一突起53および各第二突起60の円周に沿った中間の位置に、約90度ずつ角度を変えた位置を中心として4つの突部80a〜80dが本体部51の径方向内側に向けて突設されている。突部80a〜80dは本体部51の内周面の上下方向における中央付近に設けられている。突部80a〜80dの底面視形状は半円状とされている。本体部51はこれらの突部80a〜80dが継手本体10の嵌合小径部24の外周面に当接され、一方、本体部51の内周面は、突部80a〜80dが設けられた部位以外の部位においては、嵌合小径部24から僅かではあるが所定の間隔をおくようにして取り付けられている。
リング部材50は、本例では合成樹脂製とされているが、袋ナット30の締付時において、袋ナット30がリング部材50を弾性変形させて、袋ナット30の突状部37が第一突起53および第二突起60を乗り越えられるようなばね特性を備えていればよく、他の材質でも良い。
ついで前述した管継手1の使用方法および作用効果について説明する。図1に示すように、管継手1は、工場出荷時において袋ナット30、締付リング40およびリング部材50が継手本体10に取り付けられている(図1において配管2が図示されているが、工場出荷時には配管2は取り付けられていない)。この際において、袋ナット30は、リング部材50の第一突起53と第二突起60との間の溝部56内に、その突状部37が係合された位置となるように、継手本体10の雄ねじ部26に仮締めされている。リング部材50は、前述したように円周溝22内に嵌合フランジ70を嵌合させて継手本体10に対して抜け止めがなされている。また、リング部材50の本体部51は、その内周面の4か所に概ね等角度をおいて配置され、径方向内側に向けて突設された突部80(図3参照)により、継手本体10の嵌合小径部24周りに支持されている。
袋ナット30の仮締め方法について、より詳細に説明する。図5に示すように、袋ナット30内に締付リング40を配置した状態で、袋ナット30を雄ねじ部26にねじ込む。すると、袋ナット30が、その雌ねじ部33先端の突状部37がリング部材50の第一突起53(図3参照)に当接するまで、ねじ込まれる。さらに袋ナット30をねじ込むと、突状部37のテーパー部38と第一突起53のテーパー部55とが係り合って、突状部37が第一突起53を乗り越えようとする。この際には、突状部37が第一突起53をリング部材50の径方向内側に向けて押圧する。ここで、リング部材50の底面視において、第一突起53は突部80とそれぞれ45度ずつ角度をずらした位置に配設されている。すなわち第一突起53が設けられた本体部51の内周面には突部80は設けられておらず、本体部51と嵌合小径部24との間にはわずかな空間が設けられている。したがって、第一突起53が設けられた部位の本体部51は、突状部37の押圧により内側に撓むことが可能である。このようにして突状部37は第一突起53を乗り越えて、図2に示すように溝部56内に係合され、袋ナット30が仮締め状態となる。
この仮締め作業においては、まず突状部37が第一突起53に当接して乗り越える際の袋ナット30の締め付け動作への抵抗により、袋ナット30が仮締め位置の手前にあることを知ることができる。そして、さらに袋ナット30を締め付けて突状部37が溝部56に係合されるので、それまでの抵抗が無くなることにより、仮締め状態となったことを袋ナット30の締め付け動作への抵抗の変化で知ることができる。同時に、仮締め位置においてはリング部材50はすべてが隠蔽されてはおらず、一部が露呈している。よって、特に他の部位と異なる色に着色されたリング部材50を目視できることにより、袋ナット30は本締め状態にまでは至っていないことを容易に確認することができる。後述するように、施工現場において配管2を挿嵌する前に本締め状態にまで袋ナット30を締め付けてしまうと、締付リング40が縮径されてしまい、施工現場での配管2の挿嵌作業が困難になってしまう。本例では、このように工場出荷時に誤って本締め状態となるおそれを低減することができる。
さらに、リング部材50は、第二突起60の下端面が第一突起53とは異なり、軸心に対して角度がよりきつくほぼ垂直とされている。よって、この仮締め状態からさらに袋ナット30を締め付けようとした場合には、テーパー部55が備えられた第一突起53を突状部37が乗り越える場合よりも、袋ナット30の締め付けに必要な力は強くなる。よって、仮締め状態から間違ってさらに本締め状態にまで締め付けてしまうおそれを低減することができる。
そして、仮締め状態においては、袋ナット30が雄ねじ部26から抜ける方向において突状部37が溝部56に係合するので、搬送時の振動などによっても、仮締め状態の袋ナット30が継手本体10から容易には脱落しない。
ついで施工現場での配管2の取付方法について説明する。施工現場で給水源等に接続された配管2の端部を所望の位置で切断し、図1に示すように、この配管2を袋ナット30の先細部31側の開口部32内へ挿嵌する。そして、配管2の端部を継手本体10の段部27に当接するまで挿嵌し、袋ナット30を工具により増し締めして本締め状態とする。
仮締め状態では溝部56内に位置していた袋ナット30の突状部37は、第二突起60を乗り越えて第二突起60を押圧しながら、図6に示すように、本体部51の上方の段部62にまで至る。前述したように、第二突起60の下端は第一突起53のようにテーパー部55が設けられていないので、この本締めの際に必要な袋ナット30の締め付け力は、仮締め時と異ならせることができる。よって、例えば仮締めは手作業で可能であるが、本締めには工具などを必要とするようにリング部材50のばね特性を調整して、手作業でおこなう前提の仮締めの際に誤って本締めをおこなってしまうおそれをさらに低減させることができる。また同時に、袋ナット30の先細部31内の傾斜面34が締付リング40の傾斜面42を押圧して、締付リング40を縮径させて配管2の外周面に圧着させ、配管2を継手本体10に堅固に固定する。
そして、本締め状態においては、袋ナット30が雄ねじ部26から抜ける方向において突状部37が溝部56に係合するので、吐止水などの振動によっても本締め状態の袋ナット30が継手本体10から容易には脱落しない。
本発明の実施の形態は前述のように構成されているが、本発明はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の主旨の範囲内で種々の変更が可能である。以下の例において第1の実施の形態と共通する構成については、第1の実施の形態と同一の符号を図面に付して説明を省略する。図7に示す第2の実施の形態の管継手1aは、リング部材50aの第一突起53fの形状が、第1の実施の形態と異なり側面視において矩形とされているものである。すなわち、下方に向けたテーパー部は備えていない。このような構成であっても、仮締め状態における袋ナット30の抜け止め、仮締め時において誤って本締めをしてしまうおそれの低減、および本締め状態における袋ナット30の抜け止めは、第1の実施の形態と同様に実現することができる。
また、図8に示す第3の実施の形態のように、第一突起53および第二突起60の両方のそれぞれの下端にテーパー部55を設けたリング部材50bを備えた管継手1bとしても良い。このように構成することにより、仮締め時および本締め時の両方において、袋ナット30の締め付けを円滑に行うことができる。一方、本実施の形態では第一突起53よりも第二突起60を高く形成している。よって、同じくテーパー部55によって締め付けを円滑に開始できるとしても、第一突起53よりも第二突起60を乗り越えるために必要な袋ナット30の締め付け力を強く定めることができるので、仮締め時に誤って本締めをしてしまうおそれを低減することができる。
また、図9に示す第4の実施の形態の管継手1cは、他の実施の形態とは異なり、袋ナット30a側に第一突起53や第二突起60を備え、リング部材50c側に突状部37を備えたものである。このように袋ナット30とリング部材50との一部の構成を入れ替えても、仮締め状態における袋ナット30の抜け止め、仮締め時において誤って本締めをしてしまうおそれの低減および本締め状態における袋ナット30の抜け止めを実現することができる。
また、例えばリング部材50の底面視における第一突起53および第二突起60の長さは、突部80により干渉されて本体部51の弾性変形が不十分とならない程度に、適宜変更することができる。第一突起53および第二突起60の数は、袋ナット30の締め付けと抜け止めとに支障のない場合に適宜変更することができる。また、継手本体10への安定的な取付状態とリング部材50の適正な弾性変形に問題がない場合には、突部80を省略しても良い。
本発明は、給水用配管または給湯用配管などを接続するための管継手に広く利用することができる。
1,1a,1b,1c;管継手、2;配管、10;継手本体、12;ナット部、14;接続部、15;雄ねじ、20;円筒部。22;円周溝、24;嵌合小径部、26;雄ねじ部、27;段部、28;Oリング用溝、29;Oリング、30,30a;袋ナット、31;先細部、32;開口部、33;雌ねじ部、34;傾斜面、35;開口部、36;凹部、37;突状部、38;テーパー部、39;係止面、40;締付リング、42;傾斜面、50,50a,50b,50c;リング部材、51;本体部、52;切欠き、53(53a,53b,53c,53d,53e,53f);第一突起、54a,54b;端部、55;テーパー部、56;溝部、60(60a,60b,60c,60d,60e);第二突起、62;段部、70(70a,70b,70c,70d);嵌合フランジ、80(80a,80b,80c,80d);突部。

Claims (6)

  1. 外周の一部に雄ねじ部が形成され、該雄ねじ部の軸方向奥側に円周溝を有する継手本体と、前記雄ねじ部に螺着可能な雌ねじ部を有する袋ナットと、前記円周溝に嵌合可能なリング部材とを有するとともに、
    前記袋ナットまたはリング部材の一方に、周回状に形成される突状部を備え、
    他方に前記突状部が乗り越え可能な第一突起および第二突起を軸方向に隣接して備え、
    前記第一突起および前記第二突起を、それぞれ軸回りに周回状に複数備え、
    袋ナットの雄ねじ部に対する仮締めによる螺着で突状部が第一突起を乗り越えることで、袋ナットの仮締めに対する緩みが防止され、
    さらに袋ナットの雄ねじ部に対する本締めで突状部が第二突起を乗り越えることで、袋ナットの本締めに対する緩みが防止されることを特徴とする管継手。
  2. 前記第一突起は、袋ナットを継手本体に螺着する際に、第二突起よりも先に前記突状部が接触する位置に備えられており、袋ナットを雄ねじ部に螺着する際に前記突状部が接触する側に向かって徐々に低くなるテーパー部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の管継手。
  3. 前記第一突起および前記第二突起を、袋ナットまたはリング部材に、それぞれ軸回りの同位置に備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の管継手。
  4. 前記第一突起および前記第二突起を、リング部材に備えたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の管継手。
  5. 前記第一突起と第二突起との間には、前記突状部が係合する溝部を備えたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の管継手。
  6. 前記リング部材は、袋ナットのねじ込み位置を確認するための表示リングであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の管継手。
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