JP6410045B2 - 温度センサ - Google Patents
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Description
このような温度センサでは、必要な外形状に対応して金型等の設計を行って種々の外形状のセンサを作製している。
例えば、携帯電話機等の電池や自動車用エアコンディショナーのラジエター等の温度を測定する場合、曲面や湾曲した隙間等に設置可能な形状の温度センサを得るためにケースや樹脂封止用の金型を新たに作製する必要があった。
また、近年、ラジエターの小型化によって放熱フィンが複雑な波状に形成されていると共に温度センサを設置する空間が狭くなり、放熱フィンを傷めること無く温度センサを取り付けることが困難であった。さらに、従来の金属ケースを用いた温度センサをラジエターの放熱フィン等に取り付ける場合、クリップ等を使用すると、検出温度の誤差が大きくなってしまう問題もあった。
特許文献2に記載のようなフレキシブルなフィルム状温度センサの場合、上記のような曲面や湾曲した隙間等にもフレキシブルに撓ませることで設置することができるが、湾曲した状態を保持させるためには、特許文献3のように、測定対象物にフィルム状温度センサを接着剤や両面テープ等で直接貼り付ける必要があり、容易に取り外すことが困難であった。特に、取り外しの際に薄膜サーミスタ部が割れてしまうおそれがあった。
なお、従来の金属ケースや樹脂封止を用いた温度センサでは、設置箇所や設置部位の形状・空間に対応させて外形状の異なるものを作製する場合、新たに金型等を設計・作製する必要があり、コストや納期の増大等の一因になってしまう問題があった。また、多くの形状をラインナップする場合は、その分、追加の開発期間・コストが発生し、製品の在庫管理も煩雑になるという不都合があった。
すなわち、この温度センサでは、支持体が、絶縁性フィルムの端部を波状に湾曲させた状態で感熱素子部を支持しているので、ラジエターの波状の放熱フィンの間などにも容易に挿入、設置することが可能になる。
すなわち、この温度センサでは、支持体が、熱可塑性樹脂で形成されているので、熱塑性加工を支持体に施すことで、容易に任意の曲率の湾曲形状に全体を変形させることができる。したがって、一つの支持体によって多様な曲面箇所や湾曲した空間等に対応させることができ、多くの形状を予め用意する必要が無い。
すなわち、本発明に係る温度センサによれば、支持体が、湾曲した形状とされ、リード線の接続部分を有する絶縁性フィルムの端部を湾曲させた状態で感熱素子部を支持しているので、曲面や湾曲した隙間等に容易に装着・挿入が可能になると共に、支持体の形状だけを変えることで、任意の湾曲したセンサ形状を短時間かつ低コストで実現することが可能になる。
したがって、本発明では、自動車用エアコンディショナーのラジエターや、携帯電話機等の電池などの湾曲した隙間や曲面箇所等に設置する温度センサとして好適である。
上記感熱素子部2は、絶縁性フィルム5と、絶縁性フィルム5の表面にサーミスタ材料でパターン形成された薄膜サーミスタ部6と、薄膜サーミスタ部6の上に複数の櫛部7aを有して互いに対向してパターン形成された一対の櫛型電極7と、一端が一対の櫛型電極7に接続されていると共に他端が絶縁性フィルム5の端部に配されて絶縁性フィルム5の表面にパターン形成された一対のパターン電極8とを備えている。
上記支持体4は、湾曲した形状とされ、リード線3の接続部分を有する絶縁性フィルム5の端部を湾曲させた状態で感熱素子部2を支持している。本実施形態では、円弧状の支持体4により、円弧状に絶縁性フィルム5の端部(端辺)を湾曲させ曲げた状態で感熱素子部2を支持している。したがって、柔軟な感熱素子部2が支持体4の形状に沿って変形し、絶縁性フィルム5の裏面側が凹曲面となって支持体4に保持される。
支持体4は、図4に示すように、リード線3の接続部分を有する絶縁性フィルム5の端部を覆うようにして熱可塑性樹脂により円弧状に一体成形されている。
上記絶縁性フィルム5は、図3に示すように、帯状に形成されている。この絶縁性フィルム5は、例えば厚さ7.5〜125μmのポリイミド樹脂シートで形成されている。
上記一対のパターン電極8は、例えばNiCr膜とPt膜との積層金属膜でパターン形成され、互いに対向状態に配した櫛形パターンの櫛形電極部分(櫛部7a)を有している。
特に、本実施形態の薄膜サーミスタ部6は、一般式:TixAlyNz(0.70≦y/(x+y)≦0.95、0.4≦z≦0.5、x+y+z=1)で示される金属窒化物からなり、その結晶構造が、六方晶系のウルツ鉱型の単相である。
また、本実施形態の温度センサ1は、絶縁性フィルム5の上面に薄膜サーミスタ部6を覆う保護膜10と、絶縁性フィルム5の表面に接着された絶縁性の保護シート11とを備えている。
上記保護シート11は、ポリイミドフィルムやテフロン(登録商標)フィルム等であり、リード線3の接続部分を除いて絶縁性フィルム5表面に接着剤で接着されている。
また、支持体4及び感熱素子部2の曲率が、電池本体20の外周面の曲率と異なっている場合、熱塑性加工を支持体4に施し、電池本体20の外周面の曲率に対応するように曲げて変形させることで、感熱素子部2の曲率も調整でき、電池本体20の外形状に沿って取り付け可能になる。
これらの結果、従来の金属ケースを用いた温度センサでは、測定値に1℃以上の誤差が生じていたのに対し、本発明の実施例では、測定値の誤差が0.2℃以下であった。
Claims (3)
- 感熱素子部と、
前記感熱素子部に一端が接続された一対のリード線と、
前記感熱素子部の端部を支持する支持体とを備え、
前記感熱素子部が、絶縁性フィルムと、前記絶縁性フィルムの表面にサーミスタ材料でパターン形成された薄膜サーミスタ部と、前記薄膜サーミスタ部の上及び下の少なくとも一方に複数の櫛部を有して互いに対向してパターン形成された一対の櫛型電極と、一端が前記一対の櫛型電極に接続されていると共に他端が前記絶縁性フィルムの端部に配されて前記絶縁性フィルムの表面にパターン形成された一対のパターン電極とを備え、
前記一対のリード線が、前記一対のパターン電極の他端に接続され、
前記支持体が、湾曲した形状とされ、前記リード線の接続部分を有する前記絶縁性フィルムの端部を湾曲させた状態で前記感熱素子部を支持していることを特徴とする温度センサ。 - 請求項1に記載の温度センサにおいて、
前記支持体が、前記絶縁性フィルムの端部を波状に湾曲させた状態で前記感熱素子部を支持していることを特徴とする温度センサ。 - 請求項1又は2に記載の温度センサにおいて、
前記支持体が、熱可塑性樹脂で形成されていることを特徴とする温度センサ。
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JP2015028278A JP6410045B2 (ja) | 2015-02-17 | 2015-02-17 | 温度センサ |
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JP2016151451A JP2016151451A (ja) | 2016-08-22 |
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Family Applications (1)
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- 2015-02-17 JP JP2015028278A patent/JP6410045B2/ja active Active
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