JP6409739B2 - 車両の側部構造 - Google Patents

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Description

この発明は、車両のエンジンルームの両側部に配設されたフロントフェンダを備えたような車両の側部構造に関する。
一般に、車両前部に設けられたエンジンルームは、その上部がボンネットで、その前部がフロントグリルおよび/またはバンパフェースで、その左右両側部がフロントフェンダでそれぞれ覆われている。
また、車両前部の車幅方向両端部にはヘッドランプユニットが設けられ、ボンネット、バンパフェースおよびフロントフェンダで囲繞されたエンジンルーム内には、内熱機関、その補機、トランスミッション等や、ヘッドランプユニットで発生した熱気がこもることになる。
そこで、従来より上述のフロントフェンダに当該フロントフェンダの車幅方向内外を貫通する開口部を設け、この開口部から上述の熱気を車外に排出するように成した構造が既に発明されている。
しかしながら、従来においてはフロントフェンダの車幅方向外側に張り出した部位、または、フロントフェンダの略垂直な面に上記開口部が設けられており、斯る張り出し部位や略垂直な面には負圧が発生しにくいことから、当該開口部よりフロントフェンダ内部の空気流(熱気流)を効率的に排出することができず、改善の余地があった。
ところで、特許文献1には、フロントフェンダにおける前輪中心よりも後方上部に当該フロントフェンダ内の熱気を車外へ排出する排気開口を形成したものが開示されているが、この特許文献1に開示された従来構造においては、上述の排気開口はフロントフェンダが車幅方向外側に張り出した部位に開口形成されている関係上、負圧が発生しにくく、当該排気開口から空気流を効率的に排出することができず、上述同様に改善の余地があった。
特開2004−255956号公報
そこで、この発明は、フロントフェンダ後部に生ずる負圧を三次元的に発生させ、これを積極的に利用することで、フロントフェンダ内部からの気流吸出し性を向上させることができる車両の側部構造の提供を目的とする。
この発明による車両の側部構造は、車両のエンジンルームの両側部に配設されたフロントフェンダと、該フロントフェンダの後方に配設されたサイドドアとを備えた車両の側部構造であって、上記フロントフェンダが、前輪中心より後方に車幅方向内方へ凹状に形成された凹状部、該凹状部に設けられるとともに、フロントフェンダの車幅方向内外を貫通する開口部とを備え、上記凹状部が、上記フロントフェンダの上部から下部に至る範囲に、車両平面視及び車両正面視において、車幅方向内方へ滑らかな曲率で凹む凹状に形成されるとともに、上記開口部より車両後方の上記フロントフェンダの後端まで延在され、上記開口部が、車両正面視において、上記凹状部における最も車幅方向内方側に形成されるとともに、上記凹状部における車両上下方向の長さよりも短い車両上下方向の長さで車両前後方向に延びる形状で開口形成され、上記サイドドアが、上記フロントフェンダの上記凹状部と連続する滑らかな曲率で凹状に形成された延在凹部を備え、車両正面視で車幅方向内方へ滑らかな曲率で凹む上記凹状部、及び上記延在凹部における車両上下方向の長さが、車両後方へいく程、減少するものである。
上記構成によれば、上述の凹状部は車両平面視でも車両正面視でも車幅方向内方へ凹状に凹んでいるため、この凹状部には乱流により負圧が三次元的に発生することになる。
そして、この凹状部にはフロントフェンダの車幅方向内外を貫通する開口部が設けられると共に、該凹状部が上記開口部よりも車両後方へ延在されているので、凹状部に発生する三次元的な負圧を有効利用して、フロントフェンダ内部からの熱気等の気流吸出し性の向上を図ることができる。
さらにこの発明は、車両正面視で車幅方向内方へ凹む上記凹状部、及び上記延在凹部が、車両後方へいく程、減少するものである。
上記構成によれば、正面視で凹状部が車両後方へいく程、漸減するので、負圧域の不必要な発生を抑制し、車両の空気抵抗を適切に制御することができる。
この発明の一実施態様においては、車両平面視で車幅方向内方へ凹む上記凹状部、及び上記延在凹部における車幅方向内方への深さが、車両後方へいく程、減少するものである。
上記構成によれば、平面視で凹状部が車両後方へいく程、漸減するので、負圧域の不必要な発生を抑制し、車両の空気抵抗を適切に制御することができる。
この発明の一実施態様においては、車両正面視で車幅方向内方へ凹む上記凹状部の下方には、車幅方向外方に凸形状に変曲する変曲部が設けられたものである。
上記構成によれば、凹状部の下方には、上述の変曲部を設けたので、路面近傍(地上付近)において車両側部に不必要な負圧域が発生することを抑制し、車両の空気抵抗の増大を防止することができる。
この発明の一実施態様においては、上記開口部には、当該開口部の車幅方向内方から車幅方向外方へ突出する突出部が設けられ、該突出部の上下幅は上記開口部の上下幅より小さく設定されたものである。
上記構成によれば、開口部の車幅方向内方から車幅方向外方へ突出する突出部を設けたので、この突出部により熱気等の空気流をフロントフェンダより外方へ案内し、当該空気流をより一層効率的に排出することができる。
この発明によれば、フロントフェンダ後部に生ずる負圧を三次元的に発生させ、これを積極的に利用することで、フロントフェンダ内部からの気流吸出し性を向上させることができる効果がある。
本発明の側部構造を備えた車両の斜視図 図1の車両を左後方から見た状態で示す斜視図 車両前部灯火を示す正面図 図3の矢印A−A方向から見た状態で示す車両前部灯火の斜視図 図3のB−B線矢視断面図 (a)は図2のC−C線に沿う要部の矢視断面図、(b)は図2のD−D線に沿う要部の矢視断面図 図2の要部拡大側面図 (a)は図7のX−X線矢視断面図、(b)は図7のY−Y線矢視断面図、(c)は図7のZ−Z線矢視断面図
フロントフェンダ後部に生ずる負圧を三次元的に発生させ、これを積極的に利用することで、フロントフェンダ内部からの気流吸出し性を向上させるという目的を、車両のエンジンルームの両側部に配設されたフロントフェンダを備えた車両の側部構造であって、上記フロントフェンダの前輪中心より後方に車両平面視で車幅方向内方へ凹状に形成された凹状部が設けられ、該凹状部には、フロントフェンダの車幅方向内外を貫通する開口部が設けられ、上記凹状部は車両正面視でも車幅方向内方へ凹む凹状とされ、かつ、該凹状部が上記開口部より車両後方へ延在されるという構成にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は車両の側部構造を示し、図1は当該側部構造を備えた車両の斜視図、図2は図1の車両を左側後方から見た状態で示す斜視図である。
車両の側部構造の説明に先立って、まず、図1,図2を参照して車両構造について概略的に説明する。
車両前部に位置するエンジンルーム1は、その上方部がボンネット2で覆われており、その左右両側部がフロントフェンダ3,3(詳しくは、フロントフェンダパネル)で覆われており、その前方部がフロントグリル4を備えたフロントバンパフェース5で覆われている。
また、上述のフロントバンパフェース5の下部には、歩行者との衝突時に、当該歩行者の脚払いを行なって、該歩行者をボンネット2上に傾倒させることで、2次衝突を防ぐロアスティフナ6(いわゆる足払い部材)6を備えている。
上述のフロントフェンダ3は、前輪7に対応してホイールアーチ部8を有するものである。
左右のフロントフェンダ3,3の後部には、ドアミラー9およびドアアウタハンドル10を備えたサイドドア11が設けられている。
上述のサイドドア11の後部にはリヤフェンダ12(詳しくは、リヤフェンダパネル)が設けられており、このリヤフェンダ12は、後輪13に対応してホイールアーチ部14を有するものである。
図1,図2において、15はフロントウインドガラス、16はフロントピラー、17はリヤピラー、18はルーフ部、19は車両後部の車幅方向両端部に設けられたテールランプ、20はリヤスポイラである。
次に、車両の前部構造について説明する。
図3は車両前部灯火(以下、ヘッドランプユニットと称する)を示す正面図、図4は図3の矢印A−A方向から見た状態で示すヘッドランプユニットの斜視図、図5は図3のB−B線矢視断面図である。
図1に示すように、車両前部の車幅方向両端部、詳しくは、フロントフェンダ3の前端部とフロントバンパフェース5の車幅方向端部の上側後端部との間にはヘッドランプユニット21が設けられている。
図3〜図5に示すように、上述のヘッドランプユニット21は上側に位置するカバー部材22と、下側に位置するヘッドランプユニットケース23とで形成された内部空間に、前照灯としてのヘッドランプ24と、AFSアクチュエータ25(アクティブ・フロントライティング・システム・アクチュエータ)と、コントローラ26とを備えている。
ヘッドランプ24の上方に配置されたカバー部材22は、フロントフェンダ3の前端部と連続するデザイン的な意匠面を形成しており、図1,図4に示すように、当該カバー部材22の後端22bに対してカバー部材22の前端22aが前側下方に位置するよう形成されている。
上述のヘッドランプユニットケース23は、合成樹脂で形成されており、このヘッドランプユニットケース23は、底壁23aと、底壁23aの車幅方向両サイドから上方に立上がる側壁23b,23cと、底壁23aの後端から上方に立上がる後壁23dとを備えており、後壁23dには、正面から見てヘッドランプ24の配置位置を含むように開口部としての後部開口23eが形成されている。
図5に示すように、車幅方向内側の側壁23cは、その前端23C1が後端23C2に対して車幅方向内側に位置するように形成されている。換言すれば、該側壁23cはその前端23C1から後端23C2にかけて漸次車幅方向外側に位置するように滑らかな曲率形状に形成されている。
そして、ヘッドランプユニット21の前端には、ヘッドランプユニットケース23の前端と、カバー部材22の前端22aとで囲繞された開口部としての前部開口23fが形成されており、この前部開口23fの車幅方向の長さは、上述の後部開口23eの車幅方向の長さに対して大幅に長く形成されている。
上述のカバー部材22の下方で、かつヘッドランプ24の車幅方向外方または車幅方向内方(この実施例では車幅方向内方)には、前部開口23fと後部開口23eとを車両前後方向に連通して、車両前方からの走行風が通過可能な通風路27が形成されている。
図3〜図5に示すように、上述のヘッドランプ24は、光源としての複数のLED24aと、アウタレンズ24bと、ランプハウジング24cとを備えており、このランプハウジング24cの外周部には、車両前後方向に延びて上述の通風路27に面する空冷手段としての放熱フィン24dが設けられている。
上述のAFSアクチュエータ25は車両の走行状態に応じてヘッドランプ24の照射方向を変更するもので、このAFSアクチュエータ25はヘッドランプユニットケース23の後壁23dに固定された支持部材28に取付けられ、ヘッドランプ24の後部上方に位置するように配置されている。
ここで、上述のAFSアクチュエータ25の回転出力軸29を、支持部材28を貫通してランプハウジング24cの上部に嵌合しており、この回転出力軸29の軸芯線と上下方向に一致するようにランプハウジング24cの下部には回転中心軸30を設け、これら上下の各軸29,30を中心としてヘッドランプ24の照射方向が変更されるように構成している。上述の回転中心軸30はヘッドランプユニットケース23の底壁23aに回転可能に支持されている。
また、上述のコントローラ26は、ヘッドランプ24および後述するイルミネーションランプユニット31の点灯回路、並びにAFSアクチュエータ25を制御するもので、このコントローラ26はAFSアクチュエータ25の上部に設けられており、該コントローラ26がヘッドランプ24の後部上方に位置するように配置されている。
上述のAFSアクチュエータ25およびコントローラ26は灯火補機であって、該灯火補機がヘッドランプ24の後部上方に配置されたものである。
要するに、ヘッドランプ24の上方にはカバー部材22が配置され、該カバー部材22の下方で、かつヘッドランプ24の車幅方向内方に、車両前方からの走行風が通過可能な通風路27が形成され、ヘッドランプ24の後部上方には灯火補機としてのAFSアクチュエータ25、コントローラ26が配置されたものである。
上述のヘッドランプ24の後部上方に灯火補機(AFSアクチュエータ25、コントローラ26)を配置する構成により、ヘッドランプユニット21の前後長の短縮を図り、またカバー部材22の下方かつヘッドランプ24の車幅方向内方に、走行風が通過可能な通風路27を形成し、この通風路27を通過する走行風でヘッドランプ24および灯火補機を冷却(空冷)するように構成したものである。
すなわち、ヘッドランプユニット21の前後長の短縮と、冷却性能の確保とを両立することで、車両レイアウトの自由度向上と、フロントオーバハングの短縮とを図るように構成したものである。
特に、この実施例では、車幅方向の長さが長く、走行風の取り入れ量が多い前部開口23fと、車幅方向の長さが短い後部開口23eとの間を連通する通風路27が形成されているので、前部開口23fから通風路27に流入した走行風は、通風路27の後方にいくに従って集束されることになり、この作用により冷却性能のさらなる向上を図ることができる。
また、灯火補機としてのAFSアクチュエータ25、コントローラ26および前照灯としてのヘッドランプ24の少なくとも何れか一方(この実施例では、AFSアクチュエータ25、コントローラ26、ヘッドランプ24の全て)には、空冷手段である複数の放熱フィン25a,26a,24dが設けられている。
これらの各放熱フィン25a,26a,24dは車両前後方向に延びると共に、上述の通風路27に面するよう配置されており、これにより、ヘッドランプ24のLED24aやAFSアクチュエータ25、コントローラ26の温度を、空冷により効果的に低減させるよう構成している。
図1,図3,図4に示すように、カバー部材22の周囲、詳しくは、カバー部材22の車幅方向内側周囲からカバー部材22の車両前後方向後側周囲を経て同カバー部材22の車幅方向外側周囲にかけてイルミネーションランプユニット31が設けられている。
このイルミネーションランプユニット31は、カバー部材22の外周、詳しくは、カバー部材22の車幅方向内側外周から車両前後方向後側外周を経て車幅方向外側外周の範囲に、任意間隔または等間隔で複数配置された発光部としてのLED32と、カバー部材22の周縁下部に配置され上記LED32を電気接続するプリント配線基板33と、このプリント配線基板33を囲繞する筐体34と、複数のLED32の上方に位置し、カバー部材22の周縁上面と面一状に配置されたレンズ35と、複数のLED32の下方および外周に位置する断面略L字状のリフレクタ36と、を備えている。
要するに、カバー部材22の外周には複数のLED32が配置されており、LED32の補機としてのプリント配線基板33および筐体34が上述のカバー部材22の下部に配置されており、これにより、カバー部材22の下部にプリント配線基板33および筐体34(これら各要素33,34は発光部の補機)をコンパクトに配置して、意匠性の向上を図りつつ、レイアウト性を確保すべく構成したものである。
さらに、ヘッドランプ24は回転中心軸30を介してヘッドランプユニットケース23の底壁23aに支持されており、灯火補機としてのコントローラ26、AFSアクチュエータ25は支持部材28を介してヘッドランプユニットケース23の後壁23dに支持されており、カバー部材22は筐体34に支持されており、発光部(LED32参照)の補機であるプリント配線基板33および筐体34はリフレクタ36を介してヘッドランプユニットケース23に支持されている。
つまり、ヘッドランプ24、カバー部材22、コントローラ26、AFSアクチュエータ25、プリント配線基板33および筐体34が一体的に組付けられており、ヘッドランプユニット21の車両に対する搭載性の確保と、各部品間の組付け精度の確保との両立を図るように構成したものである。
次に、車両の側部構造について説明する。
図6の(a)は図2のC−C線に沿う要部の矢視断面図、図6の(b)は図2のD−D線に沿う要部の矢視断面図、図7は図2の要部拡大側面図、図8の(a)は図7のX−X線矢視断面図、図8の(b)は図7のY−Y線矢視断面図、図8の(c)は図7のZ−Z線矢視断面図である。
図1,図2,図6に示すように、フロントフェンダ3における前輪7の中心70(前輪中心)よりも後方には、車両平面視で滑らかな曲率状に車幅方向内方へ凹状に形成された凹状部40が設けられている。図8の(a)に示すように、この凹状部40は車両正面視でも車幅方向内方へ曲率状に凹む凹状とされている。
そして、上述の凹状部40における前輪7(但し、バウンド、リバウンドしていない通常時の前輪)の上端位置近傍と略同等の高さ位置には、図7に示すように、車両の前後方向に延びてフロントフェンダ3の車幅方向内外を貫通する開口部41が設けられている。
上述のフロントフェンダ3の後部には、サイドドア11(図6参照)が設けられている。このサイドドア11はドアアウタパネル11aとドアインナパネル11bとをヘミング加工により一体化したものである。
上述の凹状部40は開口部41よりも車両後方へさらに延在されている。すなわち、サイドドア11のドアアウタパネル11aを車両平面視および車両正面視で滑らかな曲率状に車幅方向内方へ凹状に凹ませて延在凹部42が形成されている。
上述の開口部41と図1で示したヘッドランプユニット21の後部開口23eとを、同図に示すように、サイドダクト43で連通させると共に、このサイドダクト43の車幅方向内側面にはエンジンルーム1内に対面する貫通孔43aを形成している。この貫通孔43aはサイドダクト43のダクト内外を連通するものである。
このように、上述の凹状部40および延在凹部42は、車両平面視でも車両正面視でも、滑らかな曲率状に車幅方向内方へ凹状に凹んでおり、特に凹状部40には、図6の(a)に示すように、乱流aにより負圧が三次元的に発生することになる。
そして、該凹状部40にはフロントフェンダ3の車幅方向内外を貫通する開口部41が設けられると共に、該凹状部40が当該開口部41よりも車両後方へ延在し、サイドドア11に延在凹部42が形成されており、凹状部40に発生する三次元的な負圧を有効利用して、フロントフェンダ3内部からの熱気等の気流吸出し性の向上を図るように構成している。
詳しくは、ヘッドランプユニット21の前部開口23f(図4,図5参照)から通風路27に流入した走行風で、ヘッドランプ24、AFSアクチュエータ25、コントローラ26を空冷した後の熱気を帯びた気流が後部開口23eからサイドダクト43内に流入すると共に、エンジンルーム1内の熱気を帯びた気流が貫通孔43aからサイドダクト43(図1参照)内に流入し、このサイドダクト43内部を流下した気流が、上述の負圧によりフロントフェンダ3の開口部41から車外に吸出されて排出されるように構成したものである。
図1,図2,図8に示すように、車両正面視で車幅方向内方へ曲率状に凹む上述の凹状部40および延在凹部42、特に延在凹部42が車両後方へいく程、減少するよう形成されている。具体的には、上述の延在凹部42の上下方向の寸法が車両後方へいく程、次第に小さくなるよう形成されており、これにより、負圧域の不必要な発生を抑制すべく構成している。
同様に、図6の(a)に示すように、車両平面視で車幅方向内方へ曲率状に凹む上述の凹状部40および延在凹部42、特に延在凹部42が車両後方へいく程、減少するよう形成されている。具体的には、上述の延在凹部42の車幅方向内方への凹入量が車両後方へいく程、順次浅くなるよう形成されており、これにより、負圧域の不必要な発生を抑制すべく構成している。
図8の(a)に示すように、車両正面視で車幅方向内方へ曲率状に凹む上述の凹状部40の上方には、車幅方向外方に凸形状に変曲する上側変曲部44が設けられている。すなわち、凹状部40の上側を変曲点αに向けて漸次車幅方向外方へ変位形成すると共に、変曲点αから上部のフロントフェンダ3を車幅方向内方へ漸次変位させることで、上述の上側変曲部44を形成している。
また、同図に示すように、車両正面視で車幅方向内方へ曲率状に凹む上述の凹状部40の下方には、車幅方向外方に凸形状に変曲する下側変曲部45が設けられている。すなわち、凹状部40の下側を変曲点βに向けて漸次車幅方向外方へ変位形成すると共に、変曲点βから下部のフロントフェンダ3を車幅方向内方へ漸次変位させることで、上述の下側変曲部45を形成している。
図1,図2に示すように、上述の変曲点α,βおよび上下の各変曲部44,45は、延在凹部42が形成されたサイドドア11側にも連続するように形成されている。
さらに、上述の下側変曲部45の下部であるフロントフェンダ3の下部3aは、サイドシルアウタの車幅方向外側に位置するボディサイドアウタパネル46と車両前後方向に面一状に連続するよう形成されている。
すなわち、車両正面視で車幅方向内方へ凹む凹状部40の下方に、車幅方向外方に凸形状に変曲する下側変曲部45が設けられており、図6の(b)に示すように、路面近傍(地上付近)においては車体側面流(b)を車両側面の前方から後方に向けて真っ直ぐに流すことで、車両側部に不必要な負圧域が発生することを抑制し、空力抵抗の増大を防止するよう構成したものである。なお、図6の(a)に、凹状部40対応位置の車体側面流cを仮想線で示す。
ところで、図7,図8に示すように、フロントフェンダ3の車幅方向内外を貫通する開口部41が設けられた部位において、該フロントフェンダ3には、開口部41の上下両開口縁から車幅方向内方に延びるフランジ部41a,41bが一体形成されている。
また、図7,図8の(b)、図8の(c)に示すように、上述の開口部41の前後両部には、車幅方向外方が開放した横向き凹状、つまり、コ字状の取付け座47,48がフロントフェンダ3に一体に凹設形成されている。
さらに、上述の前後の取付け座47,48および開口部41を含んで、車両の前後方向に延びる突出部材50を設け、この突出部材50は当該突出部材50に一体または一体的に形成された複数のクリップ49で取付け座48に取付けられている(図8の(c)参照)。
図7に示すように、上述の突出部材50は、その上下幅が開口部41の上下幅よりも小さい前片部50aと、取付け座48の開放側上下寸法に対応した上下寸法の後片部50bと、を車両前後方向に一体形成したもので、前片部50aの前部と前側の取付け座47との間、前片部50aの前後方向中間部と開口部41の上下のフランジ部41a,41bとの間、並びに、前片部50aの後部と後側の取付け座48との間には、複数のクリップ51,51(図8の(b)参照)を用いてメッシュ部材52,52を取付けている。上述の開口部41と対応する位置においては、フロントフェンダ3の車幅方向内側からメッシュ部材52を介してフロントフェンダ3の車幅方向外側へ気流の流動が可能となるものである。
図8の(a)に示すように、開口部41と対応する位置の突出部材50の前片部50aは、当該開口部41の車幅方向内方から車幅方向外方へかけて凹状部40の車幅方向外側に突出するよう形成されており、これにより、熱気等の空気流をフロントフェンダ3より外方へ案内して、当該空気流をさらに効率的に排出するよう構成したものである。
図7に示すように、この実施例では、上述の突出部材50の後片部50b後端がサイドドア11の前端部まで延びているので、サイドドア11には、ドア開閉時に突出部材50との干渉を回避する切欠き部53が形成されている。
なお、上記実施例においては、車両の前部構造および車両の後部構造は、車両の左側の構成について説明したが、車両の右側の構成は、車両の左側のそれと左右対称または左右略対称に構成されている。
また、図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印Rは車両後方を示し、矢印INは車幅方向の内方を示し、矢印OUTは車幅方向の外方を示し、矢印UPは車両上方を示す。
このように、上記実施例の車両の側部構造は、車両のエンジンルーム1の両側部に配設されたフロントフェンダ3を備えた車両の側部構造であって、上記フロントフェンダ3の前輪中心70より後方に車両平面視で車幅方向内方へ凹状に形成された凹状部40が設けられ、該凹状部40には、フロントフェンダ3の車幅方向内外を貫通する開口部41が設けられ、上記凹状部40は車両正面視でも車幅方向内方へ凹む凹状とされ、かつ、該凹状部40が上記開口部41より車両後方へ延在されたものである(図1,図2,図6,図8参照)。
この構成によれば、上述の凹状部40は車両平面視でも車両正面視でも車幅方向内方へ凹状に凹んでいるため、この凹状部40には乱流a(図6参照)により負圧が三次元的に発生することになる。
そして、この凹状部40にはフロントフェンダ3の車幅方向内外を貫通する開口部41が設けられると共に、該凹状部40が上記開口部41よりも車両後方へ延在されているので(延在凹部42参照)、凹状部40に発生する三次元的な負圧を有効利用して、フロントフェンダ3内部からの熱気等の気流吸出し性の向上を図ることができる。
この発明の一実施形態においては、車両正面視で車幅方向内方へ凹む上記凹状部40(特に、延在凹部42参照)が、車両後方へいく程、減少するものである(図1,図2参照)。
この構成によれば、正面視で凹状部40が車両後方へいく程、漸減するので、負圧域の不必要な発生を抑制し、車両の空気抵抗を適切に制御することができる。
この発明の一実施形態においては、車両平面視で車幅方向内方へ凹む上記凹状部40(特に、延在凹部42参照)が、車両後方へいく程、減少するものである(図6の(a)参照)。
この構成によれば、平面視で凹状部40が車両後方へいく程、漸減するので、負圧域の不必要な発生を抑制し、車両の空気抵抗を適切に制御することができる。
この発明の一実施形態においては、車両正面視で車幅方向内方へ凹む上記凹状部40の下方には、車幅方向外方に凸形状に変曲する変曲部(下側変曲部45参照)が設けられたものである(図8の(a)参照)。
この構成によれば、凹状部40の下方には、上述の変曲部(下側変曲部45)を設けたので、路面近傍(地上付近)において車両側部に不必要な負圧域が発生することを抑制し、車両の空気抵抗の増大を防止することができる。
この発明の一実施形態においては、上記開口部41には、当該開口部41の車幅方向内方から車幅方向外方へ突出する突出部(突出部材50、特に、その前片部50a参照)が設けられ、該突出部(突出部材50の前片部50a参照)の上下幅は上記開口部41の上下幅より小さく設定されたものである(図7,図8参照)。
この構成によれば、開口部41の車幅方向内方から車幅方向外方へ突出する突出部(突出部材50の前片部50a参照)を設けたので、この突出部(突出部材50)により熱気等の空気流をフロントフェンダ3より外方へ案内し、当該空気流をより一層効率的に排出することができる。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の変曲部は、実施例の下側変曲部45に対応し、
以下同様に、
突出部は、突出部材50(特に、その前片部50a)に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
以上説明したように、本発明は、車両のエンジンルームの両側部に配設されたフロントフェンダを備えたような車両の側部構造について有用である。
1…エンジンルーム
3…フロントフェンダ
40…凹状部
41…開口部
42…延在凹部
45…下側変曲部(変曲部)
50…突出部材(突出部)
70…前輪中心

Claims (4)

  1. 車両のエンジンルームの両側部に配設されたフロントフェンダと、該フロントフェンダの後方に配設されたサイドドアとを備えた車両の側部構造であって、
    上記フロントフェンダが、
    前輪中心より後方に車幅方向内方へ凹状に形成された凹状部
    該凹状部に設けられるとともに、フロントフェンダの車幅方向内外を貫通する開口部とを備え
    上記凹状部が、
    上記フロントフェンダの上部から下部に至る範囲に、車両平面視及び車両正面視において、車幅方向内方へ滑らかな曲率で凹む凹状に形成されるとともに、上記開口部より車両後方の上記フロントフェンダの後端まで延在され
    上記開口部が、
    車両正面視において、上記凹状部における最も車幅方向内方側に形成されるとともに、上記凹状部における車両上下方向の長さよりも短い車両上下方向の長さで車両前後方向に延びる形状で開口形成され、
    上記サイドドアが、
    上記フロントフェンダの上記凹状部と連続する滑らかな曲率で凹状に形成された延在凹部を備え、
    車両正面視で車幅方向内方へ滑らかな曲率で凹む上記凹状部、及び上記延在凹部における車両上下方向の長さが、車両後方へいく程、減少する
    車両の側部構造。
  2. 車両平面視で車幅方向内方へ凹む上記凹状部、及び上記延在凹部における車幅方向内方への深さが、車両後方へいく程、減少する
    請求項1に記載の車両の側部構造。
  3. 車両正面視で車幅方向内方へ凹む上記凹状部の下方には、車幅方向外方に凸形状に変曲する変曲部が設けられた
    請求項1または請求項2に記載の車両の側部構造。
  4. 上記開口部には、当該開口部の車幅方向内方から車幅方向外方へ突出する突出部が設けられ、
    該突出部の上下幅は上記開口部の上下幅より小さく設定された
    請求項1〜の何れか一項に記載の車両の側部構造。
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