JP6409371B2 - フィルター内の隆起部の比率を最適化したフィルター - Google Patents
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しかしながら、実際に細胞の分離を行う際には、原因は不明ながら、フィルター材料に充填する細胞分離材内を血液がうまく通過しなかったり、細胞分離材に細胞が捕捉されたまま回収できないケースがあり、これらの問題は、特に臍帯血のように液量の少ない血液から造血幹細胞等の細胞を回収する際には看過できない問題となっていた。
また、本発明の他の目的は、前記細胞分離フィルターを用いて、目的の細胞を効率よく回収することができる細胞分離方法を提供することにある。
前記容器の内側に突き出しており、前記容器に内蔵している前記細胞分離材の上部側又は下部側の表面を押圧可能な突起部を前記容器内部の上部側及び下部側に備え、前記突起部が、前記容器に充填している前記細胞分離材の上部側及び下部側の表面を押圧することで、充填された前記細胞分離材の表面に、液体導入口側及び液体導出口側へ向けて隆起している隆起部を有し、且つ前記細胞分離材の厚みの最大値(mm)と最小値(mm)との比率(細胞分離材の厚みの最大値/細胞分離材の厚みの最小値)が、1.08〜1.51であるフィルター。
(a)n=m+1;
(b)n=m+2;
の関係を満たす前記〔2〕に記載のフィルター。
前記フィルター内に回収液を導入し、白血球及び/又は単核球を細胞分離材から回収する第二の工程
を含む、細胞分離方法。
充填された前記細胞分離材の表面に、液体導入口側又は液体導出口側の少なくとも1方向へ向けて隆起している隆起部を有し、且つ前記細胞分離材の厚みの最大値(mm)と最小値(mm)との比率(細胞分離材の厚みの最大値/細胞分離材の厚みの最小値)が、1.08〜1.51であることを特徴とする。
本発明で使用される細胞分離材の形態は、特に限定されず、連通孔構造の多孔質体、繊維の集合体、織物等が挙げられる。好ましくは繊維で構成されるものであり、より好ましくは不織布である。
前記細胞分離材を充填する容器は、上部又は下部のいずれかに液体導入口、その反対側に液体導出口を備える。
液体導入口とは前記容器外部から前記容器内部に目的の細胞を含有する液体(細胞含有液ともいう)を導入する口をいう。
液体導出口とは、前記液体導入口の上下方向に対して反対側に設けられる口であり、主に細胞分離操作の際に細胞分離材を通過した液体を容器外部へ排出するための口をいう。
前記液体導入口及び液体導出口はそれぞれ1つ以上あればよく、数については特に限定はない。
また、前記液体導入口又は液体導出口が設けられる上部又は下部の位置としては、特に限定はない。
なお、細胞分離材に捕捉された細胞は、本発明のフィルターを組み合わせた細胞分離デバイスの構成によっては、前記液体導入口から容器外部に排出される場合もある。
前記ノズル付押え部材4、5には、容器2内部に液体を導入するための液体導入口9、容器2から液体を排出するための液体導出口10がそれぞれ設けられている。なお、前記液体導入口9及び液体導出口10は液体を送液するためのチューブを接続しやすくするために、ノズルで構成されている。前記ノズルの形状や大きさについては特に限定はない。
前記ノズル付押え部材4、5は栓型になっており、円筒状の前記本体3の内腔に押し込むことで、本体3の内面と接して固定される。
前記ノズル付押え部材4、5と本体3との接触面にはシール8が設けられている。このシール8により、ノズル付押え部材4、5と本体3との気密性を確実にして外部からの微生物等の侵入を防ぐことができる。前記シール8としては、例えば、図2(b)に示すように、ノズル付押え部材4、5の表面に設けた溝の周囲に樹脂製のパッキンを設けることが挙げられるが、シール8の配置や構成については特に限定はない。
本発明のフィルターは、前記容器内に充填された前記細胞分離材の表面に、液体導入口側又は液体導出口側の少なくとも1方向へ向けて隆起している隆起部を有する。
前記隆起部とは、図2(b)、3(a)、3(b)に示すように、細胞分離材11の表面における隆起した部分(12a、12a’、12a’’、12b、12b’、12b’’)をいう。より詳細には、図3(a)、3(b)に示すように、フィルターの液体導入口9及び液体導出口10に対して平行な細胞分離材11の縦断面において、液体導入口9側又は液体導出口10側の細胞分離材11の表面の最も低い部分13から盛り上がった部分であり、頂点(14a、14a’、14a’’)を有する部分をいう。例えば、図2(b)、3(a)、3(b)では、頂点14aを有する隆起部12a、頂点14a’を有する12a’、頂点14a’’を有する12a’’という3つの隆起部が、凹部15aを境としてつながった形状をしている。
前記隆起部間の凹部15a、15bは、いずれも略山形の2つの隆起部の間で、曲線状に凹んだ谷形状となっている。なお、本発明では、前記凹部はフィルター内に導入される細胞含有液と直接接触できる状態の凹部をいう。したがって、後述のように、前記ノズル付押え部材4、5に突起部16を設けることで、前記細胞分離材11の表面を押圧した場合に生じる凹んだ部分は、突起部と細胞分離材の表面とが接触しており、細胞含有液と直接接触できない状態となっているため、隆起部間凹部には該当しない。
中でも、前記突起部を少なくとも2つ以上組み合わせると、突起部で細胞分離材の表面を押圧した際に、隆起部間にひずみが生じて隆起部間凹部を形成しやすくなる。
例えば、図2(a)に示すように、略円形の突起部16aで細胞分離材11の周囲を丸形に押圧し、さらに略120°間隔で周囲から中心部方向にかけて棒形の突起部16bで押圧すると、押圧されていない細胞分離材11の表面にひずみが生じて、図2(b)、図3(a)、3(b)に示すように複数の隆起部及びこれらの隆起部の間に略谷状の複数の凹部が形成される。具体的には、隆起部12a、12a’’は、略円形の突起部16a及び突起部16b同士で3方向を囲まれた細胞分離材11の表面に生じる大きい隆起部であり、隆起部12a’は液体導入口9の下方向にある中央付近の小さい隆起部である。したがって、液体導入口9側の細胞分離材11の表面には隆起部が4つ生じている。また、前記大きい隆起部12aと小さい隆起部12a’との間(前記隆起部12a’’と12a’との間も同じ)には凹部15aが生じるので、液体導入口9側の細胞分離材11の表面には凹部が全部で3つ生じている。
なお、突起部の先端面の面積は、断面積における横の長さ(x)、縦の長さ(y)を測定するための原点(0、0)を定め、原点以外の複数点を測定し、エクセルを用いて積分計算することで近似面積を算出すればよい。
(a)n=m+1;
(b)n=m+2;
の関係を満たすようにすることで、細胞回収効率を高くすることが可能になる。
なお、n≧2、m≧1である。
他形態の前記式(a)の関係を満たす細胞分離材としては、例えば、ノズル付押さえ部材4に存在する突起部の数が図4記載の突起部の数とは異なったノズルを用いた場合等が挙げられる。例えば、前記突起部が2つある場合、突起部同士の間に2つの楕円形隆起部及び中央部に1つの円形隆起部があり、楕円形隆起部と円形隆起部との間に凹部が1つあるため、細胞分離材の表面には隆起部3つ隆起部間凹部2つが生じる
また、前記突起部が4つある場合、突起部同士の間に4つの楕円形隆起部及び中央部に円形隆起部があり、楕円形隆起部と円形隆起部との間に凹部が1つあるため、細胞分離材の表面には隆起部5つ、隆起部間凹部4つが生じる。
他形態の前記式(b)の関係を満たす細胞分離材としては、例えば、上記と同様、図4に記載の突起部の数とは異なったノズルを用いた場合等が挙げられる。例えば、前記突起部が2個あるノズル付押え部材4を用いた場合、上下の細胞分離材の表面には隆起部6つ隆起部間凹部4つが生じる
また、前記突起部が4個あるノズル付押え部材4を用いた場合、細胞分離材の表面には隆起部10個、隆起部間凹部8個が生じる。
本発明のフィルターでは、前記細胞分離材の厚みの最大値(mm)と最小値(mm)との比率(細胞分離材の厚みの最大値/細胞分離材の厚みの最小値)と、1.08〜1.51に調整することで、細胞の回収効率を顕著に向上させることができ、しかも細胞分離材に捕捉されたまま回収できない細胞の数を顕著に低減することができる。
また、細胞分離材11の厚みの最小値とは、例えば、図2(b)では、前記突起部16aで押えられた部分の細胞分離材11の表面同士の厚みYとなる。
細胞分離材11の表面上の隆起部は、立体的な形状で存在しているため、細胞分離材の中心に対して様々な角度で細胞分離材11の縦断面を観察して、その中で最大の厚み、最小の厚みを計測すればよい。
なお、フィルターの縦断面はX線CTによる撮影を行うことで観察しており、細胞分離材11の縦断面の各部の長さについては、CTデータビューアー(myVGL2.2)を用いて測定すればよい。
本発明のフィルターでは、前記細胞分離材の断面積において、隆起部の断面積の和(mm2)と、隆起部以外の断面積(mm2)との比率(隆起部の断面積の和/隆起部以外の断面積)が、0.20〜0.36の範囲に調整されていることが好ましい。
前記隆起部の断面積とは、上方向又は下方向に対して隆起部の高さが最大となる位置を含む部分で前記細胞分離材を上下方向に切断したときの断面積をいう。また、前記隆起部以外の断面積とは、前記のように細胞分離材を上下方向に切断して測定した総断面積から、隆起部の断面積を引いた面積をいう。
例えば、図2(b)に示すフィルター1の細胞分離材11の縦断面を図5に示す。
細胞分離材の断面積は、図示される全ての断面積(α+β+α’)である。
一方、隆起部の断面積については、液体導入口9側の断面積αと液体導出口10側の断面積α’とがあり、これらの和(α+α’)が隆起部の断面積となる。
そして、前記細胞分離材の断面積から隆起部の断面積を引いた残りの断面積(β)が隆起部以外の断面積となる。
前記比率(α+α’)/βは、0.20〜0.36の範囲に調整することがより好ましい。
本発明で目的とされる細胞とは、特に限定されないが、例えば人工多能性幹細胞(iPS細胞)、胚性幹細胞(ES細胞)、間葉系幹細胞、脂肪由来間葉系細胞、脂肪由来間質幹細胞、多能性成体幹細胞、骨髄ストローマ細胞、造血幹細胞等の多分化能を有する生体幹細胞、T細胞、B細胞、キラーT細胞(細胞障害性T細胞)、NK細胞、NKT細胞、制御性T細胞等のリンパ球系の細胞、マクロファージ、単球、樹状細胞、顆粒球、赤血球、血小板等、神経細胞、筋細胞、線維芽細胞、肝細胞、心筋細胞等の体細胞又は、遺伝子の導入や分化等の処理を行った細胞が例示される。
本発明のフィルターは、前記のように様々な細胞、特に、白血球、造血幹細胞及び/又は単核球の回収に好適に使用される。
白血球としては、末梢血中の好中球、好酸球、好塩基球等の顆粒球及び単球、リンパ球等の単核球が例示される。
前記フィルター内に回収液を導入し、白血球及び/又は単核球を細胞分離材から回収する第二の工程
を含む方法が挙げられる。
なお、白血球以外の血液成分については、不要成分として除いてもよいし、必要に応じて回収してもよく、特に限定はない。
前記回収液は、フィルターの液体導出口からフィルター内に導入される。
図6に示すように、高さ(内寸)12mm、直径(内径)45mmの容器本体3に、直径45mmの丸型にカットしたポリエステル不織布(目付35g/m2、細胞分離材11)を112枚充填し、前記容器本体3の上下の開口部に図4で示すノズル付押え部材4、5を差し込み、その上からキャップ6、7でネジ止めし、図1、2(a)、2(b)に示すような構造を有する細胞分離フィルター1を作製した。
前記チューブ17bには流路切り替え手段22bを介して、細胞懸濁液を収容する手段18とプライミング用生理食塩水を収容する手段19とを接続した。
前記チューブ17cには流路切り替え手段22cを介して、前記フィルターを通過した回収液を収容する手段20と回収バッグ等に回収された回収液を回収する手段21とを接続した。
また、前記液体導出口10にはチューブ17dを接続し、流路切り替え手段22dを介して、フィルターを通過した細胞懸濁液を収容する手段(廃液バッグ)23及び回収液を回収する手段24と接続した。
細胞分離材の厚みの最大値は18.1mm
隆起部の断面積の和は1.09×102mm2
隆起部以外の断面積は540mm2
前記突起部の先端面の面積は、細胞分離材の表面積の15%
であった。
まず、プライミング用生理食塩水を収容する手段19の生理食塩水50mL〜150mLを用いてフィルター1のプライミング操作を行い、廃液バッグ23に細胞分離フィルターを通過した生理食塩液を回収した。
次に細胞懸濁液を収容する手段18からCPDで抗凝固したウシ末梢血A100mLを、フィルター1に重力を利用して通液し、通過液は廃液バッグ23に回収した。
最後に、6%(w/v)ヒドロキシエチルスターチを含む生理食塩水(フレゼニウス・カービ・ジャパン)23mLを15mL/秒の流量で、回収液を回収する手段24としてシリンジを用いて手動で細胞分離フィルター1の液体導出口10より導入し、液体導入口9に接続した回収バッグ20に回収した。
回収液、及び、処理前の細胞懸濁液の白血球濃度を血球カウンター(シスメックス製、商品名「K−4500」)により測定し、処理前の細胞懸濁液と回収液の体積より白血球数を算出した。結果は表1に示した。
更に、回収液、及び、処理前の細胞懸濁液の単核球の割合をフローサイトメーター(日本ベクトン・ディッキンソン(株)製、商品名「FACS Canto II」)により測定し、回収された単核球数を算出した。これらの細胞数を基に、白血球及び単核球の回収率を算出した。
細胞分離フィルターの圧縮具として不織布の隆起部が最大(20.0mm)となるようなノズル付押え部材を使うこと以外は、実施例1と同様の操作を実施して、白血球及び単核球の回収率を測定した。結果は表1に示した。
細胞分離フィルターに不織布を充填する前に、積層された不織布を圧縮して表面を平面状にし、隆起部が生じないように加工する工程が加わること以外は実施例1と同様の操作を実施して、白血球及び単核球の回収率を測定した。結果は表1に示した。
細胞分離フィルターに充填する不織布枚数が84枚であること及びウシ末梢血Bを使ったこと以外は、実施例1と同様の操作を実施して、白血球及び単核球の回収率を測定した。結果は表1に示した。
細胞分離フィルターに充填する不織布枚数が99枚であること及びウシ末梢血Bを使ったこと以外は、実施例1と同様の操作を実施して、白血球及び単核球の回収率を測定した。結果は表1に示した。
細胞分離フィルターに充填する不織布枚数が124枚であること及びウシ末梢血Bを使ったこと以外は、実施例1と同様の操作を実施して、白血球及び単核球の回収率を測定した。結果は表1に示した。
白血球回収後の実施例1及び比較例1で使用したフィルターからそれぞれ細胞分離材を取り出して、白色の吸収紙の上に置いた。
その結果、図8に示すように、実施例1及び3で得られた細胞分離材ではほぼ細胞分離材本来の色(白色)となっていたのに対して、比較例1で得られた細胞分離材からは血液由来の成分が多量に残存しており、赤色に染まっていた。
したがって、実施例1で使用したフィルター1のように、充填された前記細胞分離材の表面に、液体導入口側又は液体導出口側の少なくとも1方向へ向けて隆起している隆起部を形成し、且つ前記細胞分離材の厚みの最大値と最小値との比率が特定の半に調整されることで、血液成分の回収ロスを減らすことができ、目的の細胞をより効率よく回収することができることがわかる。
該分化誘導剤としては、目的とする細胞を分化誘導できるものを使用することが好ましいが、軟骨への分化誘導剤としてはデキサメタゾン、TGFβ、インシュリン、トランスフェリン、エタノールアミン、プロリン、アスコルビン酸、ピルビン酸塩、セレン等が挙げられ;骨への分化誘導剤としてはデキサメタゾン、β−グリセロリン酸、ビタミンC、アスコルビン酸塩等が挙げられ、;心筋への分化誘導剤としてはEGF、PDGF、5−アザシチジン等が挙げられ;神経への分化誘導剤としてはEGF、bFGF、bHLH等が挙げられ;血管への分化誘導剤としてはbFGF、VEGF等が挙げられる。
2 容器
3 本体
4、5 ノズル付押え部材
6、7 キャップ
8 シール
9 液体導入口
10 液体導出口
11 細胞分離材
12a、12a’、12b、12b’ 隆起部
13 細胞分離材11の表面の最も低い部分
14a、14a’、14a’’ 隆起部の頂点
15a、15a’、15b、15b’ 隆起部間凹部
16a、16b 突起部
17a、17b、17c、17d チューブ
18 細胞懸濁液を収容する手段
19 プライミング用生理食塩水を収容する手段
20 フィルターを通過した回収液を収容する手段(回収バッグ)
21 回収バッグ等に回収された回収液を回収する手段
22a、22b、22c、22d 流路切り替え手段
23 フィルターを通過した細胞懸濁液を収容する手段(廃液バッグ)
24 回収液を回収する手段
25 細胞分離用デバイス
Claims (15)
- 細胞分離材が充填された容器を有し、該容器の上部又は下部のいずれかに液体導入口、その反対側に液体導出口を備えたフィルターであって、
前記容器の内側に突き出しており、前記容器に内蔵している前記細胞分離材の上部側又は下部側の表面を押圧可能な突起部を前記容器内部の上部側及び下部側に備え、前記突起部が、前記容器に充填している前記細胞分離材の上部側及び下部側の表面を押圧することで、充填された前記細胞分離材の表面に、液体導入口側及び液体導出口側へ向けて隆起している隆起部を有し、且つ前記細胞分離材の厚みの最大値(mm)と最小値(mm)との比率(細胞分離材の厚みの最大値/細胞分離材の厚みの最小値)が、1.08〜1.51であるフィルター。
- 前記細胞分離材の表面に、隆起部を少なくとも2つ及び隆起部の間に凹部を少なくとも1つ有する請求項1に記載のフィルター。
- 隆起部の数をn、隆起部間凹部の数をmとした場合において、以下の(a)又は(b):
(a)n=m+1;
(b)n=m+2;
の関係を満たす請求項2に記載のフィルター。 - 前記細胞分離材の断面積において、隆起部の断面積の和(mm2)と、隆起部以外の断面積(mm2)との比率(隆起部の断面積の和/隆起部以外の断面積)が、0.20〜0.36である請求項1〜3のいずれかに記載のフィルター。
- 液体導入口側の隆起部間凹部から液体導出口側の隆起部間凹部までの細胞分離材の厚み(mm)と細胞分離材の厚みの最小値(mm)との比率(液体導入口側の隆起部間凹部から液体導出口側の隆起部間凹部までの細胞分離材の厚み/細胞分離材の厚みの最小値)が、1.03〜1.39である請求項2〜4のいずれかに記載のフィルター。
- 液体導入口側の隆起部間凹部から液体導出口側の隆起部間凹部までの細胞分離材の厚み(mm)と細胞分離材の厚みの最大値(mm)との比率(液体導入口側の隆起部間凹部から液体導出口側の隆起部間凹部までの細胞分離材の厚み/細胞分離材の厚みの最大値)が、0.89〜0.95である請求項2〜5のいずれかに記載のフィルター。
- 細胞分離材の厚みの最小値が1.20×10〜1.26×10mm、細胞分離材の厚みの最大値が1.26×10〜2.10×10mmである請求項1〜6のいずれかに記載のフィルター。
- 隆起部の断面積の和が2.08×10〜1.09×102mm2、隆起部以外の断面積が5.40×102〜5.61×102mm2である請求項4〜7のいずれかに記載のフィルター。
- 前記突起部の先端面の面積が前記細胞分離材の表面積の30%以下である請求項1〜8いずれかに記載のフィルター。
- 前記突起部の先端面の形状が線形、棒形、多角形、楕円形、円形又はこれらの形状のうち2種以上を組み合わせた形状である請求項9に記載のフィルター。
- 前記突起部を少なくとも2つ以上有する請求項9又は10に記載のフィルター。
- 請求項1〜11のいずれかに記載のフィルターの液体導入口から細胞含有液を導入し、フィルター内に充填されている細胞分離材と接触させて、白血球及び/又は単核球を細胞分離材に捕捉させる第一の工程、及び、
前記フィルター内に回収液を導入し、白血球及び/又は単核球を細胞分離材から回収する第二の工程
を含む、細胞分離方法。 - 前記第二の工程が、フィルターの液体導出口から回収液を導入し、液体導入口から白血球及び/又は単核球を回収する工程である、請求項12に記載の細胞分離方法。
- さらに、前記第一の工程の前に、フィルターの液体導入口から生理食塩水又は緩衝液を導入し、細胞分離材と生理食塩水又は緩衝液とを接触させる工程を含む、請求項12又は13に記載の細胞分離方法。
- さらに、前記第一の工程の後であって第二の工程の前に、フィルターの液体導入口から生理食塩水又は緩衝液を導入して、フィルターの液体導出口から導出することにより、フィルター内の夾雑成分を除去する工程を含む、請求項12〜14のいずれかに記載の細胞分離方法。
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