JP6408996B2 - テトラキス(フルオロアリール)ボレート塩の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、フルオロアリールグリニャール試薬を介してのテトラキス(フルオロアリール)ボレート塩の調製方法に関する。
金属及び半金属ポリフルオロアリール化合物には、重合触媒の活性剤として使用されるものがある。ポリフルオロアリールグリニャール試薬はテトラキス(ポリフルオロアリール)ボレート塩の合成において有益であり、この合成からは金属及び半金属ポリフルオロアリール化合物が生成される。三ハロゲン化ホウ素及びポリフルオロアリールグリニャール試薬からテトラキス(ポリフルオロアリール)ボレート塩を形成する際、(ホウ素に四つの基を追加するという意味で)反応を行って完了させるために、通常高温が必要である。しかし、高温での操作はポリフルオロアリールグリニャール試薬の分解の原因となり、消費するポリフルオロアリールグリニャール試薬の量が増加し、それによって製造コストが増大する。
本発明は、銅触媒の存在下で三ハロゲン化ホウ素及びフルオロアリールグリニャール試薬から、ハロマグネシウムテトラキス(フルオロアリール)ボレート塩を形成するための、容易かつ高収率な工程を提供する。本発明の工程は周囲温度にて比較的素早く進行し、経済的利点を提供する。コスト改善は一層良好なグリニャール試薬の利用、更なる低温、減少したサイクル時間の結果であり、場合によっては少なくとも、高圧装置は必要ではない。別の利点は、本発明で作製したハロマグネシウムテトラキス(フルオロアリール)ボレートを利用する下流プロセスにて、残留銅が干渉しないであろうということである。
本発明の実施形態は、ハロマグネシウムテトラキス(フルオロアリール)ボレートの形成工程である。該工程は、無水液体有機溶媒中で少なくとも1種の三ハロゲン化ホウ素;少なくとも1種のフルオロアリールグリニャール試薬;及び少なくとも1種の銅化合物を合一化することを含む。
本発明のこれら及び他の実施形態及び要件は、得られた説明及び添付の特許請求の範囲から更に一層明らかとなるであろう。
本明細書を通して、用語「フルオロアリール基」は規定がない場合、上記のように、芳香環に直接結合した少なくとも2個のフッ素原子、又は少なくとも2個のペルフルオロヒドロカルビル基、又は少なくとも1個のフッ素原子及び少なくとも1個のペルフルオロヒドロカルビル基を有するフッ素含有アリール基を意味する。少なくとも2個のフッ素原子又は少なくとも2個のペルフルオロヒドロカルビル基が芳香環に直接結合されていることが好ましい。フッ素原子又はペルフルオロヒドロカルビル基でないフルオロアリール基の芳香環の各位置は、水素原子、ヒドロカルビル基、アルコキシ基、又はシリル基により置換されている。フルオロアリール基の芳香環はベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ビフェニル、フェナントレン、又はインデンであってよいが、これらに限定されない。ベンゼンが好ましい芳香族部分である;ナフタレンが別の好ましい芳香族部分である。ペルフルオロヒドロカルビル基にはアルキル及びアリールペルフルオロカーボンを含む:好適なペルフルオロヒドロカルビル基は例えばトリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、ペンタフルオロフェニル、及びヘプタフルオロナフチルである。アリール基のヒドロカルビル基は炭素数1〜18のアルキル基、又は炭素数6〜20のアリールもしくはアラルキル基
であることが好ましい。好適なヒドロカルビル基の例はメチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、シクロペンチル基、メチルシクロヘキシル基、デシル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ベンジル基、ナフチル基、及びテトラヒドロナフチル基がある。アルコキシ基は炭素数1〜6のアルキル部分であることが好ましい。アルコキシ基の幾つかの例としてはメトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、メチルシクロペントキシ基、及びシクロヘキソキシ基がある。シリル基は、炭素数1〜18のアルキル基、又は炭素数6〜20のアリールもしくはアラルキル基を有することが好ましい。好適なシリル基としては、トリメチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、tert−ブチル(ジメチル)シリル基、トリデシルシリル基、及びトリフェニルシリル基が挙げられる。本発明のボレート部分に存在しうるフルオロアリール基の例としては、3,5‐ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、2,4,6‐トリス(トリフルオロメチル)‐フェニル基、4‐[トリ(イソプロピル)シリル]‐テトラフルオロフェニル基、4‐[ジメチル(tert−ブチル)シリル]‐テトラフルオロフェニル基、4’‐(メトキシ)‐オクタフルオロ‐1‐ビフェニル‐4‐イル基、2,3‐ビス(ペンタフルオロエチル)‐ナフチル基、2‐(イソプロポキシ)‐ヘキサフルオロナフチル基、9,10‐ビス(ヘプタフルオロプロピル)‐ヘプタフルオロアントリル基、9,10‐ビス(p‐トリル)‐ヘプタフルオロフェナントリル基、及び1‐(トリフルオロメチル)‐テトラフルオロインデニル基が挙げられる。
フルオロアリール基の環上の最大二つの置換基はヒドロカルビル基、ペルフルオロヒドロカルビル基、又はアルコキシ基であることが好ましく、残りの置換基はフッ素原子である。好ましいフルオロアリール基は、全ての置換基がフッ素原子となっているものである。このような基の例としては、ペンタフルオロフェニル基、ノナフルオロ‐1‐ビフェニル‐4‐イル基、ノナフルオロ‐1‐ビフェニル‐3‐イル基、1‐ヘプタフルオロナフチル基、2‐ヘプタフルオロナフチル基、7‐ノナフルオロアントリル基、9‐ノナフルオロフェナントリル基、及び類似基がある。好ましいペルフルオロアリール基としては、ペンタフルオロフェニル基及びヘプタフルオロナフチル基が挙げられる。
液体有機溶媒はエーテル含有溶媒であることが好ましい。本溶媒は1種以上のエーテルからなってよく、かつ、様々な点で炭化水素又はヒドロカルビルハライド等の、1つ以上の他の種類の成分を含んでもよい。ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、シクロヘキシルメチルエーテル、ジグリム、トリグリム、及びテトラグリムを含む、任意の種々のモノエーテル又はポリエーテルを使用してよい。本発明の実施では、ジエチルエーテルが好ましい有機溶媒である。
本発明の実施においては、三ハロゲン化ホウ素としては、三フッ化ホウ素、三塩化ホウ素、三臭化ホウ素、三ヨウ化ホウ素、又は任意の混合ハロゲン三ハロゲン化ホウ素加えてこれらの化合物の溶媒錯体が挙げられる。本発明の実施における好ましい三ハロゲン化ホウ素は、三フッ化ホウ素、及び三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体等の溶媒錯体である。
三ハロゲン化ホウ素又はその溶媒錯体は溶媒中に溶解させてよい。好ましい溶媒はエーテルであり、好ましいエーテルはジエチルエーテルである。三ハロゲン化ホウ素(溶媒錯体及び/又は溶液中に関わらない)はフルオロアリールグリニャール試薬と混合するため、三ハロゲン化ホウ素は通常無水であるが、微量の水分は許容することができる。三ハロゲン化ホウ素があまりに湿っている又は反応域が水分を含んでいる場合、三ハロゲン化ホウ素に対するフルオロアリールグリニャール試薬の所望の比率を維持するために、フルオロアリールグリニャール試薬の量を増加させる必要がある。
本明細書を通して使用する通り、用語「フルオロアリールグリニャール試薬」とはハロマ
グネシウムフルオロアリール化合物を意味し、通常アニオン形態のハロゲン原子、マグネシウムカチオン、及びフルオロアリール基を含む。フルオロアリール基及びその選択は上記に記載の通りである。フルオロアリールグリニャール試薬において、フルオロアリールグリニャール試薬のハロマグネシウム部分のハロゲン原子は塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子であってよい。好ましいハロゲン原子は塩素及び臭素であり、臭素原子が更に好ましい。したがって、好ましいハロマグネシウム部分としては、クロロマグネシウム部分及びブロモマグネシウム部分が挙げられる。
フルオロアリールグリニャール試薬は複数の経路によって形成することができる。1つの方法はマグネシウム金属と少なくとも1種のポリハロ芳香族化合物との反応によるもので、無水液体有機溶媒中にて芳香環の1つの位置をフッ素原子以外のハロゲン原子で置換し、芳香環の他の各位置をフッ素原子、ヒドロカルビル基、アルコキシ基、又はペルフルオロヒドロカルビル基で置換する。
本発明のプロセスで使用するフルオロアリールグリニャール試薬の別の形成方法には、液体有機溶媒中にてヒドロカルビルグリニャール試薬及び少なくとも1種のポリハロ芳香族化合物を合一化し、無水液体有機溶媒中にて芳香環の1つの位置を水素原子又はフッ素原子以外のハロゲン原子で置換し、かつ芳香環の他の各位置をフッ素原子、ヒドロカルビル基、アルコキシ基、又は選択も含めて上記に記載のペルフルオロヒドロカルビル基で置換し、フルオロアリールグリニャール試薬を形成することが含まれる。本方法によりフルオロアリールグリニャール試薬を形成する場合、得られる混合物は主に、フルオロアリールマグネシウムハライド(フルオロアリールグリニャール試薬)、ヒドロカルビルハライド、ポリハロ芳香族化合物、及び液体有機溶媒からなる。本経路によるフルオロアリールグリニャール試薬の調製に関連するUS6129863を参照のこと。好ましいヒドロカルビルグリニャール試薬はイソプロピルマグネシウムブロミドであり、好ましい液体有機溶媒は液体のエーテル含有反応媒体である。
好適なポリハロ芳香族化合物は上記フルオロアリール基に類似しており、芳香環の1つの位置がフッ素原子以外のハロゲン原子となっている。ポリハロ芳香族化合物の環上の最大二つの置換基はヒドロカルビル基、ペルフルオロヒドロカルビル基、又はアルコキシ基であることが好ましく、残りの置換基はフッ素原子である。好ましいポリハロ芳香族化合物は、芳香環の1つの位置がフッ素原子以外のハロゲン原子であることを除いて、全ての置換基がフッ素原子である化合物である。このような化合物の例としては、クロロペンタフルオロベンゼン、ブロモペンタフルオロベンゼン、4‐クロロノナフルオロ‐1‐ビフェニル、4‐ブロモノナフルオロ‐1‐ビフェニル、3‐クロロノナフルオロ‐1‐ビフェニル、3‐ブロモ‐ノナフルオロ‐1‐ビフェニル、1‐クロロヘプタフルオロナフチレン、1‐ブロモヘプタフルオロナフチレン、2‐クロロヘプタフルオロナフチレン、2‐ブロモヘプタフルオロナフチレン、7‐クロロノナフルオロ‐アントラセン、7‐ブロモノナフルオロアントラセン、9‐クロロノナフルオロフェナントレン、9‐ブロモノナフルオロフェナントレン、及び類似の化合物がある。好ましいポリフルオロアリール化合物としては、クロロペンタフルオロベンゼン、ブロモペンタフルオロベンゼン、クロロヘプタフルオロナフチレン、及びブロモヘプタフルオロナフチレンが挙げられる。
好ましいフルオロアリールグリニャール試薬としては、ペンタフルオロフェニルクロロマグネシウム、ペンタフルオロフェニルブロモマグネシウム、1‐ノナフルオロビフェニル‐4‐イルクロロマグネシウム、1‐ノナフルオロビフェニル‐4‐イルブロモマグネシウム、ノナフルオロ‐1‐ビフェニル‐3‐イルクロロマグネシウム、ノナフルオロ‐1‐ビフェニル‐3‐イルブロモマグネシウム、1‐ヘプタフルオロナフチルブロモマグネシウム、1‐ヘプタフルオロナフチルクロロマグネシウム、2‐ヘプタフルオロナフチルブロモマグネシウム、2‐ヘプタフルオロナフチルクロロマグネシウム、7‐ノナフルオ
ロアントリルクロロマグネシウム、7‐ノナフルオロアントリルブロモマグネシウム、9‐ノナフルオロフェナントリルクロロマグネシウム、9‐ノナフルオロフェナントリルブロモマグネシウム、3,5‐ビス(トリフルオロメチル)フェニルクロロマグネシウム、2,4,6‐トリス(トリフルオロメチル)‐フェニルブロモマグネシウム、4‐[トリ(イソプロピル)シリル]‐テトラフルオロフェニルクロロマグネシウム、4‐[ジメチル(tert−ブチル)シリル]‐テトラフルオロフェニルブロモマグネシウム、4’‐(メトキシ)‐オクタフルオロ‐1‐ビフェニル‐4‐イルクロロマグネシウム、2,3‐ビス(ペンタフルオロエチル)‐ナフチルブロモマグネシウム、2‐(イソプロポキシ)‐ヘキサフルオロナフチルクロロマグネシウム、9,10‐ビス(ヘプタフルオロプロピル)‐ヘプタフルオロアントリルブロモマグネシウム、9,10‐ビス(p‐トリル)‐ヘプタフルオロフェナントリルクロロマグネシウム、及び1‐(トリフルオロメチル)‐テトラフルオロインデニルブロモマグネシウムが挙げられる。更に好ましいグリニャール試薬としては、1‐ヘプタフルオロナフチルブロモマグネシウム、1‐ヘプタフルオロナフチルクロロマグネシウム、2‐ヘプタフルオロナフチルブロモマグネシウム、2‐ヘプタフルオロナフチルクロロマグネシウム、ペンタフルオロフェニルブロモマグネシウム及びペンタフルオロフェニルクロロマグネシウムが、特には1‐ヘプタフルオロナフチルブロモマグネシウム、2‐ヘプタフルオロナフチルブロモマグネシウム、及びペンタフルオロフェニルブロモマグネシウムが、かつ更に特にはペンタフルオロフェニルブロモマグネシウムが挙げられる。フルオロアリールグリニャール試薬の混合物を使用することができ、フルオロアリール基の混合物とともにテトラキス(フルオロアリール)ボレートが得られる。
フルオロアリールグリニャール試薬は通常無水溶媒中にあり、本発明のプロセスでは上述の通り液体有機溶媒中にあるのが好ましい。
本発明のプロセスにおいて、銅(I)及び銅(II)化合物の両方を触媒として使用することができる。任意の多数の銅化合物を使用することができる。銅化合物の量がグリニャール試薬の量に対して極めて少ないため、水和物及び/又はグリニャール試薬を消費する他の化学種の存在は本発明の実施において許容される。必要に応じて、銅(I)及び銅(II)化合物の混合物を含む銅化合物を使用することができる。
グリニャール試薬に対する銅の量は触媒量である。触媒量はグリニャール試薬1モル当たり、通常約0.001mmol以上の銅、好ましくは約0.005mmol以上の銅である。多くの場合、グリニャール試薬1モル当たり約0.001mmolから約40mmolの範囲内の銅、好ましくは約0.005mmolから約40mmolの範囲内の銅で用いられる。更に多量の銅を使用することができるが、本発明により提供される有益な効果を更に高めはしない。より好ましくは、約0.01mmolから約20mmolの銅、更により好ましくは約0.1mmolから約15mmolの銅がグリニャール試薬1モル当たりで用いられる。
グリニャール試薬がプロセス(ポリハロ芳香族化合物が後で添加されるプロセス)中で他の成分との化合前に形成されない場合、ポリハロ芳香族化合物に対する銅の量は触媒量である;ポリハロ芳香族化合物に対する銅の量及びその選択は、グリニャール試薬に対する銅の相対量として記載したものと同じである。グリニャール試薬に関して記載した通り、更に多量の銅を使用することができるが、本発明により提供される有益な効果を更に高めはしない。
本発明の実施に好適な銅(I)化合物としては、塩化銅(I)、臭化銅(I)、ヨウ化銅(I)、シアン化銅(I)、チオシアン酸銅(I)、酸化銅(I)、硫化銅(I)、セレン化銅(I)、テルル化銅(I)、酢酸銅(I)、3‐メチルサリチル酸銅(I)、銅(
I)チオフェノレート、ブロモトリス(トリフェニルホスフィン)銅(I)、硝酸ビス(トリフェニルホスフィン)銅(I)、ビス(トリフェニルホスフィン)銅(I)テトラヒドリドボレート、トリフルオロメタンスルホン酸銅(I)ベンゼン又はトルエン錯体、(1.4‐ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン)塩化銅(I)錯体(DABCOR‐塩化銅(I)錯体とも呼ばれる)、ブロモ(1,10‐フェナントロリン)(トリフェニルホスフィン)銅(I)、臭化銅(I)ジメチルスルフィド錯体、ヨウ化銅(I)ジメチルスルフィド錯体、ヨウ化銅(I)亜リン酸トリメチル錯体、ヨード(亜リン酸トリエチル)銅(I)、硝酸ビス(トリフェニルホスフィン)銅(I)、テトラキス(アセトニトリル)銅(I)テトラフルオロボレート、テトラキス(アセトニトリル)銅(I)ヘキサフルオロホスフェート、テトラキス(アセトニトリル)銅(I)トリフルオロメタンスルホネート、テトラキス(ピリジン)銅(I)トリフルオロメタンスルホネート、ビス[(ヨウ化テトラブチルアンモニウム)銅(I)ヨウ化物]、メシチル銅(I)、シクロペンタジエニル(トリエチルホスフィン)銅(I)、エチルシクロペンタジエニル(トリフェニルホスフィン)銅(I)、銅(I)チオフェン‐2‐カルボキシレート等が挙げられるが、これらに限定されない。
好ましい銅(I)化合物は銅(I)ハロゲン化物及びその錯体であり、塩化銅(I)、臭化銅(I)、ヨウ化銅(I)、ブロモトリス(トリフェニルホスフィン)銅(I)、(1.4‐ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン)塩化銅(I)錯体、ブロモ(1,10‐フェナントロリン)(トリフェニルホスフィン)銅(I)、臭化銅(I)ジメチルスルフィド錯体、ヨウ化銅(I)ジメチルスルフィド錯体、ヨウ化銅(I)亜リン酸トリメチル錯体、ヨード(亜リン酸トリエチル)銅(I)、及びビス[(ヨウ化テトラブチルアンモニウム)銅(I)ヨウ化物]を含む。更に好ましい銅(I)化合物としては、塩化銅(I)、臭化銅(I)、及びブロモトリス(トリフェニルホスフィン)銅(I)が挙げられる。
本発明の実施に好適な銅(II)化合物としては、塩化銅(II)、臭化銅(II)、ヨウ化銅(II)、炭酸銅(II)、硝酸銅(II)、水酸化銅(II)、酸化銅(II)、硫化銅(II)、セレン化銅(II)、硫酸銅(II)、リン酸銅(II)、テトラフルオロホウ酸銅(II)、トリフルオロメタンスルホン酸銅(II)、酢酸銅(II)、トリフルオロ酢酸銅(II)、ギ酸銅(II)、シュウ酸銅(II)、酒石酸銅(II)、2‐エチルヘキサン酸銅(II)、イソ酪酸銅(II)、3,5‐ジイソプロピルサリチル酸銅(II)、アクリル酸銅(II)、メタクリル酸銅(II)、銅(II)アセチルアセトネート、銅(II)ヘキサフルオロアセチルアセトネート、tert−ブチルアセト酢酸銅(II)、エチルアセト酢酸銅(II)、ビス(アセチルアセトナノ)銅(II)、ビス(t−ブチルアセトアセタト)銅(II)、塩化アンモニウム銅(II)、テトラクロロ銅(II)酸アンモニウム、ビス(エチレンジアミン)水酸化銅(II)、硫酸テトラアンミン銅(II)、硫酸アンモニウム銅(II)等が挙げられるが、これらに限定されない。
好ましい銅(II)化合物は銅(II)ハロゲン化物及びその錯体であり、塩化銅(II)、臭化銅(II)、ヨウ化銅(II)、塩化アンモニウム銅(II)、及びテトラクロロ銅(II)酸アンモニウムを含む。更に好ましい銅(II)化合物としては、塩化銅(II)及び臭化銅(II)が挙げられる。
本発明のプロセスにおいては、少なくとも1種の三ハロゲン化ホウ素、少なくとも1種のフルオロアリールグリニャール試薬、及び少なくとも1種の銅化合物を無水液体有機溶媒中で合一化する。本プロセスでは、テトラキス(フルオロアリール)ボレートアニオンが生成されるように、三ハロゲン化ホウ素及びフルオロアリールグリニャール試薬が釣り合っている。
本発明の特徴は、検出可能な量のトリス(フルオロアリール)ボランを通常共に形成することなく、テトラキス(フルオロアリール)ボレートアニオンを形成することである。フルオロアリールグリニャール試薬と三ハロゲン化ホウ素のモル比が約3.8:1以下であると、副生物である、対応するジ(フルオロアリール)ハロボランの量が多くなる。グリニャール試薬と三ハロゲン化ホウ素との好ましいモル比は、約3.9:1〜約4.5:1、より好ましくは約4.0:1〜約4.1:1の範囲内である。グリニャール試薬がプロセス(ポリハロ芳香族化合物が後で添加されるプロセス)中で他の成分との化合前に形成されない場合、三ハロゲン化ホウ素に対するポリハロ芳香族化合物の量及びその選択は、三ハロゲン化ホウ素に対するグリニャール試薬の相対量で記載されたものと同じである。
成分を合一化する順番はプロセスの結果に影響を与えない。例えば、全ての成分を同時に合一化することができる;三ハロゲン化ホウ素とフルオロアリールグリニャール試薬を混合して、次に該混合物を銅化合物と接触させることができる;銅化合物を三ハロゲン化ホウ素と混合して、次に該混合物をフルオロアリールグリニャール試薬と接触させることができる;又は、銅化合物をフルオロアリールグリニャール試薬と混合して、次に該混合物を三ハロゲン化ホウ素と接触させることができる。本発明のプロセスを実施する好ましい方法は、無水液体有機溶媒中で銅化合物をフルオロアリールグリニャール試薬と混合させ、次に本混合物を三ハロゲン化ホウ素と接触させる方法である。
本発明のプロセスを実施する別の好ましい方法は、銅化合物とマグネシウム金属を(無水液体有機溶媒中で)混合させることであり、本混合物は三ハロゲン化ホウ素と接触させることができ、また得られた混合物はポリハロ芳香族化合物と接触させることができる;あるいは、無水液体有機溶媒中で銅化合物及びマグネシウム金属から形成した混合物と接触させる時に、三ハロゲン化ホウ素とポリハロ芳香族化合物を混合物とすることができる。本発明のプロセスを実施する更に別の好ましい方法は、三ハロゲン化ホウ素と銅化合物を混合させることであり、本混合物はマグネシウム金属と接触させることができ、また得られた混合物はポリハロ芳香族化合物と接触させることができる。ポリハロ芳香族化合物を後で混合物と接触させるこれらのプロセスでは、熱に敏感なフルオロアリールグリニャール試薬の濃度が低く保たれ、反応が低温でかつ高圧装置を必要とせず進行することが可能となる。
本発明のプロセスの実施温度は約−20℃〜約60℃の範囲で変動してよく、約15℃〜約35℃の範囲であることが好ましい。一般にまた好ましくは、該プロセスは周囲温度(約18℃〜約25℃)で実施する。混合物が加熱された場合よりも、ハロマグネシウムテトラキス(フルオロアリール)ボレートの収率が通常非常に高いため、周囲温度が好ましい。反応進行中は若干の発熱があってもよく、反応混合物の温度が上昇する。混合物は加熱してよいが、記述した通り高温でのプロセスでは収率の低下が観察される。
該プロセスでの成分の接触時間は通常、約10分〜約5時間の範囲内である。好ましくは、接触時間は約15分〜約3時間である。更に好ましい接触時間は約30分〜約2時間の範囲内である。
前記生成混合物は通常、有機溶媒、マグネシウム塩、銅化合物、及び少なくとも1種のハロマグネシウムテトラキス(フルオロアリール)ボレートからなる。有機溶媒については、その選択も含めて本発明のために上述した通りである。マグネシウム塩としては、少なくとも臭化物、フッ化物、及び混合塩が挙げられる。
本発明のプロセスにおいて作製したハロマグネシウムテトラキス(フルオロアリール)ボレートは、ホウ素原子及び4つのフルオロアリール基からなるテトラキス(フルオロアリ
ール)ボレートアニオンを有し、フルオロアリール基は上述のものである。ハロマグネシウムテトラキス(フルオロアリール)ボレートのハロマグネシウム部分において、ハロゲン原子は塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子であってよく、かつ反応混合物内に存在するハロゲン原子により決定され、少なくともフルオロアリールグリニャール試薬のハロゲン原子を含む。
好ましいグリニャール試薬が本プロセスで用いられる場合、対応するハロマグネシウムテトラキス(フルオロアリール)ボレートは、クロロマグネシウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ブロモマグネシウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、クロロマグネシウムテトラキス(ノナフルオロ‐1‐ビフェニル‐4‐イル)ボレート、ブロモマグネシウムテトラキス(ノナフルオロ‐1‐ビフェニル‐4‐イル)ボレート、クロロマグネシウムテトラキス(ノナフルオロ‐1‐ビフェニル‐3‐イル)ボレート、ブロモマグネシウムテトラキス(ノナフルオロ‐1‐ビフェニル‐3‐イル)ボレート、ブロモマグネシウムテトラキス(1‐ヘプタフルオロナフチル)ボレート、クロロマグネシウムテトラキス(1‐ヘプタフルオロナフチル)ボレート、ブロモマグネシウムテトラキス(2‐ヘプタフルオロナフチル)ボレート、クロロマグネシウムテトラキス(2‐ヘプタフルオロナフチル)ボレート、ブロモマグネシウムテトラキス(7‐ノナフルオロアントリル)ボレート、クロロマグネシウムテトラキス(7‐ノナフルオロアントリル)ボレート、ブロモマグネシウムテトラキス(9‐ノナフルオロフェナントリル)ボレート、又はクロロマグネシウムテトラキス(9‐ノナフルオロアントリル)ボレートである。更に好ましいプロセスでは、前記生成混合物は対応するハロマグネシウムテトラキス(フルオロアリール)ボレートを含み、これらはブロモマグネシウムテトラキス(1‐ヘプタフルオロナフチル)ボレート、クロロマグネシウムテトラキス(1‐ヘプタフルオロナフチル)ボレート、ブロモマグネシウムテトラキス(2‐ヘプタフルオロナフチル)ボレート、クロロマグネシウムテトラキス(2‐ヘプタフルオロナフチル)ボレート、クロロマグネシウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、及びブロモマグネシウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートであり、特にブロモマグネシウムテトラキス(1‐ヘプタフルオロナフチル)ボレート、ブロモマグネシウムテトラキス(2‐ヘプタフルオロナフチル)ボレート、クロロマグネシウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、及びブロモマグネシウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートである。
前記生成混合物の他の可能な成分としては、1種以上の炭化水素、ポリフルオロ炭化水素、ハロポリフルオロカーボン、及び/又は未反応のフルオロアリールグリニャール試薬を含んでよい。ヒドロカルビルグリニャール試薬及びポリハロ芳香族化合物からフルオロアリールグリニャール試薬を形成する場合、1種以上のヒドロカルビルハライド及び/又はジ(フルオロアリール)ハロボランが生成混合物中に存在してよい。例えば、フルオロアリールグリニャール試薬がペンタフルオロフェニルブロモマグネシウムであり、臭化イソプロピルマグネシウム及びブロモペンタフルオロベンゼンから調製された場合、臭化イソプロピルは存在する場合があるヒドロカルビルハロゲン化物である;ペンタフルオロベンゼンは存在する可能性があるポリフルオロ炭化水素である;またブロモペンタフルオロベンゼンは存在する場合があるハロポリフルオロカーボンである。三フッ化ホウ素又はその溶媒錯体及び好ましいフルオロアリールグリニャール試薬が前記プロセスにて用いられる場合、それぞれ対応するジ(フルオロアリール)ハロボラン副生物は、ジ(ペンタフルオロフェニル)フルオロボラン、ジ(ノナフルオロ‐1‐ビフェニル‐4‐イル)フルオロボラン、ジ(ノナフルオロ‐1‐ビフェニル‐3‐イル)フルオロボラン、ジ(1‐ヘプタフルオロナフチル)フルオロボラン、ジ(2‐ヘプタフルオロナフチル)フルオロボラン、ジ(7‐ノナフルオロアントリル)フルオロボラン、又はジ(9‐ノナフルオロフェナントリル)フルオロボランである。更に好ましいプロセスでは、生成混合物はジ(フルオロアリール)ハロボラン副生物としてジ(1‐ヘプタフルオロナフチル)フルオロボラ
ン、ジ(2‐ヘプタフルオロナフチル)フルオロボラン、又はジ(ペンタフルオロフェニル)フルオロボランを含む。
本発明の組成物としては、ハロマグネシウムテトラキス(1‐ヘプタフルオロナフチル)ボレート又はハロマグネシウムテトラキス(2‐ヘプタフルオロナフチル)ボレートが、より詳細にはクロロマグネシウムテトラキス(1‐ヘプタフルオロナフチル)ボレート又はブロモマグネシウムテトラキス(1‐ヘプタフルオロナフチル)ボレート、クロロマグネシウムテトラキス(2‐ヘプタフルオロナフチル)ボレート又はブロモマグネシウムテトラキス(2‐ヘプタフルオロナフチル)ボレートが挙げられる。好ましい組成物としては、ブロモマグネシウムテトラキス(2‐ヘプタフルオロナフチル)ボレートが挙げられる。
テトラキス(フルオロアリール)ボレートのアルカリ金属塩は、ハロマグネシウムテトラキス(フルオロアリール)ボレートを例えば、アルカリ金属フッ化物又はアルカリ金属炭酸塩もしくは重炭酸塩と反応させることにより形成することができる(本関連はUS6162950及びUS6831200を参照のこと)。アルカリ金属テトラキス(フルオロアリール)ボレートからプロトン性アンモニウム塩、オニウム塩、又はトリアリールメチル塩等の種々のその他の塩を作製することができる。有機カチオンがオニウムカチオンである時、テトラキス(フルオロアリール)ボレートはポリオルガノシロキサンの架橋における開始剤として有用である。
テトラキス(フルオロアリール)ボレートのアルカリ金属塩に関する注意点:乾燥時、アルカリ金属テトラキス(フルオロアリール)ボレートは熱と衝撃の両方に敏感である。これらの感度を軽減するための1つの方法はUS6831200に記載されている。
US6169208に記載されているように、ハロマグネシウムテトラキス(フルオロアリール)ボレートから直接、又はマグネシウムジ[テトラキス(フルオロアリール)ボレート]を介してのいずれかで、テトラキス(フルオロアリール)ボレートアニオンの非常に様々な金属塩を作製してよい。金属塩のカチオンはアルカリ金属カチオン、マグネシウム以外のアルカリ土類カチオン、又は遷移金属カチオンであってよい(US6169208及びUS6831200を参照)。これらのテトラキス(フルオロアリール)ボレートの他の塩を反応させ、プロトン性アンモニウム塩、オニウム塩、又はトリアリールメチル塩を形成することができる。
以下の実施例は説明を目的として提示されており、本発明の範囲の限定を意図するものではない。
別途注記のない限り、実施例中の全手順は無水溶媒を使用した窒素雰囲気のドライボックス中で、周囲条件(大気圧及び温度約18〜25℃)にて実施した。
実施例1‐比較実施例
ジエチルエーテル中の臭化イソプロピルマグネシウム溶液(約20wt%、26.1g)に、撹拌しながらブロモペンタフルオロベンゼン8.2gを添加した。ブロモペンタフルオロベンゼンを全て添加した約4時間後に前記混合物をサンプリングした;本溶液の19
NMRは、99.4%のブロモペンタフルオロベンゼンがペンタフルオロフェニル臭化マグネシウムに転化したことを示した。三フッ化ホウ素エーテラート約1.1gを前記混合物に、撹拌しながら滴下して加えた;反応は発熱反応であった。得られた混合物を室温で2時間撹拌し、その後少量の前記混合物(約1mL)を除去し、NMR分析に設置した。更に1.5時間後、この少量の混合物を19F NMR分光法により分析し、多量のトリ
ス(ペンタフルオロフェニル)ボラン及び未反応のペンタフルオロフェニル臭化マグネシウムを含むことが分かった;テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートは殆ど検出されなかった。
実施例2
約0.05gの臭化銅(I)を、撹拌しながら実施例1で調製した混合物のバルクに添加した。1.5時間撹拌した後、前記混合物のバルクをNMR分光法でサンプリングした。フッ素NMR分光法は、臭化銅処理した混合物にはテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのみが含まれていたことを示した;トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランは観察されなかった。
実施例3
臭化イソプロピルマグネシウム及びブロモペンタフルオロベンゼンから調製し、かつ臭化銅(I)(0.037g)を含有するジエチルエーテル(74.3g)中のペンタフルオロフェニル臭化マグネシウム(19.2g)溶液に、三フッ化ホウ素エーテラート(2.45g)を約5分間にわたり撹拌しながら滴下して処理した。更に30分後、本溶液の試料のフッ素NMRスペクトルはテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのみを示した;トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランは観察されなかった。
実施例4‐比較実施例
ブロモペンタフルオロベンゼン(23.2g)をエーテル中の臭化イソプロピルマグネシウムの当モル量添加することにより、ペンタフルオロフェニル臭化マグネシウム(重量103.5g)のエーテル溶液を調製した。本混合物を三フッ化ホウ素エーテラート3.3gで処理した。4時間後、本溶液のフッ素NMRは未反応のペンタフルオロフェニル臭化マグネシウム及びトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランを示し、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートはごく僅かであった。
本実施例で調製した溶液は実施例5〜8の実験用原液としての役割を果たした。
実施例5
塩化銅(I)(0.028g)を20mLのバイアル瓶に入れた。実施例4にて調製した原液の一部(10.2g)をバイアル瓶に加え、5〜10分振盪させてバイアル瓶の内容物を混合した。塩化銅との混合後に45分未満で記録したフッ素NMRスペクトルはテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートへの完全な転化を示し、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランは残留していなかった。
実施例6
臭化銅(II)(0.012g)を20mLのバイアル瓶に入れた。実施例4にて調製した原液の一部(6.6g)をバイアル瓶に加え、5〜10分振盪させてバイアル瓶の内容物を混合した。臭化銅との混合終了後に45分未満で記録したフッ素NMRスペクトルはテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートへの完全な転化を示し、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランは存在しなかった。
実施例7
臭化トリス(トリフェニルホスフィン)銅(I)(0.037g)を20mLのバイアル瓶に入れた。実施例4にて調製した原液の一部(6.7g)をバイアル瓶に加え、5〜10分振盪させてバイアル瓶の内容物を混合した。臭化トリス(トリフェニルホスフィン)銅(I)との混合終了後に45分未満で記録したフッ素NMRスペクトルはテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートへの完全な転化を示し、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランは残留していなかった。
実施例8
塩化銅(II)(0.016g)を20mLのバイアル瓶に入れた。実施例4にて調製した原液の一部(7.7g)をバイアル瓶に加え、5〜10分振盪させてバイアル瓶の内容物を混合した。塩化銅との混合終了後に45分未満で記録したフッ素NMRスペクトルはテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートへの完全な転化を示し、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランははっきりと表れなかった。
実施例9
マグネシウム金属(5.29g)をジエチルエーテル約200g中に入れた。撹拌しながら、エーテルの還流を続けてブロモペンタフルオロベンゼン42.1gをMg0に滴下して加えた。ブロモペンタフルオロベンゼンの添加後、エーテル還流を続けながら前記混合物を更に1.5時間撹拌し、ペンタフルオロフェニルブロモマグネシウムの形成を完了した。本混合物の試料のフッ素NMRスペクトルでは、ブロモペンタフルオロベンゼンのピークは観察されなかった。
前記混合物を、撹拌しながら臭化銅(I)0.91gで処理し、臭化銅の添加後45分間撹拌した。前記混合物を−7℃まで冷却し、溶液の温度を3℃未満に維持しながら三フッ化ホウ素エーテラート7.93gを添加した。前記反応混合物を周囲温度まで温め、3.5時間後にサンプリングした。試料のフッ素NMRスペクトルは、ジ(ペンタフルオロフェニル)フルオロボラン及びテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートの存在を示し、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランははっきりと表れなかった。
実施例10‐比較実施例
30分間にわたり、固体部にある2‐ブロモヘプタフルオロナフタレン29.9gをジエチルエーテルの約18.8wt%臭化イソプロピルマグネシウム溶液71.7gに添加することにより、ジエチルエーテルの2‐ヘプタフルオロナフチルブロモマグネシウム溶液を調製した。反応は発熱反応であった。フッ素NMR分光法は約96%の反応完了を示した。追加で臭化イソプロピルマグネシウム溶液2.2gを添加し更に反応を起こさせ、完了した。三フッ化ホウ素エーテラート3.16gを10分間にわたり滴下して前記混合物を処理した;反応は発熱反応であった。前記混合物を周囲温度まで冷却させて一晩撹拌し、NMR分析でサンプリングした。フッ素NMRスペクトルは2‐ヘプタフルオロナフチルブロモマグネシウムの存在を示した。テトラキス(2‐ヘプタフルオロナフチル)ボレートは観察されなかった。
実施例11
実施例10の溶液を、撹拌しながら臭化銅(I)0.076gで処理した。更に30分撹拌した後、試料をNMR分析のために採取した。フッ素NMRスペクトルは2‐ヘプタフルオロナフチルブロモマグネシウムのピークを示さなかったが、テトラキス(2‐ヘプタフルオロナフチル)ボレートのピークは示した。
実施例12
マグネシウム金属(1.65g)及びジエチルエーテル(84.5g)をフラスコに加え3.5時間撹拌し、次に臭化銅(I)(0.055g)を添加した。前記混合物を更に15分間撹拌した。次に、三フッ化ホウ素エーテラート(1.93g)を約2分間にわたり滴下し、前記混合物を更に25分間撹拌した。
次に、撹拌しながらブロモペンタフルオロベンゼン13.4gを40分間にわたり滴加し、発熱を還流溶媒の温度(34〜36℃)に維持した。一旦添加が完了したら、前記混合
物を1時間にわたり室温(〜22℃)まで冷却した。分析のためにアリコートを濾過した。フッ素NMRスペクトルは、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのペンタフルオロフェニル基の未反応のペンタフルオロフェニル臭化マグネシウムに対する比を約52:1と示した。トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランは観察されなかったが、若干のビス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素エトキシド(テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートに対して9〜10mol%)が存在した。時間の経過と共に、本エトキシドは残存したペンタフルオロフェニル臭化マグネシウムと室温で反応し、更にテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを形成した。結局、前記反応混合物中にペンタフルオロフェニル臭化マグネシウムは見られなかった。
実施例13‐比較実施例
マグネシウム金属(2.7g)をジエチルエーテル(70g)でスラリーにし、三フッ化ホウ素エーテラート(3.26g)を添加した。温度を約25℃に維持しながら、前記撹拌混合物を30分間にわたりブロモペンタフルオロベンゼン(25.0g)で処理した。前記反応混合物を更に2時間撹拌し、上澄み液を分析のためにサンプリングした。フッ素NMR分析は、存在してもほとんどテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート種を示さず、またトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン、ビス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素エトキシド、及び未反応のペンタフルオロフェニル臭化マグネシウムを示した。
前記混合物をフィッシャーポーターボトル(Fischer Porter bottle)に移し、一晩60℃で加熱した。室温まで冷却した後、前記混合物を濾過し溶液の試料を分析のために採取した。フッ素NMR分析は、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのペンタフルオロフェニル基と、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランと、未反応のペンタフルオロフェニル臭化マグネシウムの比を約4.9:1.7:1と示し、これは長時間加熱の後であっても、多量のペンタフルオロフェニル臭化マグネシウム及びトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランが依然として存在することを意味する。
実施例2〜3、5〜9、11及び12に関して、テトラキス(フルオロアリール)ボレートは得られたがトリス(フルオロアリール)ボランは観察されなかった。実施例2〜3、5〜8、及び11において、銅化合物はペルフルオロアリールブロモマグネシウム種のカップリング反応を触媒せず、副生物の臭化イソプロピルが依然として溶液中に存在した。実施例2〜3、5〜8、及び11において、ブロモマグネシウムテトラキス(ペルフルオロアリール)ボレートへの転化は約2時間以下で完了した。
更に一般的には、これらの実施例は、周囲気圧及び周囲温度(18〜25℃)、又はより低温にて、ジエチルエーテル溶媒中においてフルオロアリールハロマグネシウム、特にペルフルオロアリールブロモマグネシウムを三フッ化ホウ素と反応させ、ハロマグネシウムテトラキス(フルオロアリール)ボレート、特にブロモマグネシウムテトラキス(ペルフルオロアリール)ボレートを形成するために、銅化合物を触媒として使用する有効性を示している。上記の実施例は、銅触媒による反応が約2時間以下で完了することを示す。比較すると、無触媒反応は周囲温度にて、相当量のブロモマグネシウムテトラキス(フルオロアリール)ボレートを作製しない。通常、無触媒反応には高温(通常35℃以上)で数時間が必要である。本関連はUS6129863を参照のこと。したがって本発明の銅触媒によるプロセスにより、無触媒プロセスと比較して低温かつ短い反応時間で、テトラキス(フルオロアリール)ボレートを高収率で作製することができ、それによって大幅なコスト削減を実現する。
本発明の更なる実施形態としては、以下が挙げられる:
A) 無水液体有機溶媒中で
少なくとも1種の三ハロゲン化ホウ素;
少なくとも1種のフルオロアリールグリニャール試薬;及び
少なくとも1種の銅化合物
を合一化し、ハロマグネシウムテトラキス(フルオロアリール)ボレートを形成することを含む方法。
B) 無水液体有機溶媒中で
少なくとも1種の三ハロゲン化ホウ素;
少なくとも1種の銅化合物;マグネシウム金属;及び
少なくとも1種のポリハロ芳香族化合物
を合一化し、ハロマグネシウムテトラキス(フルオロアリール)ボレートを形成することを含む方法。
C)
i) 少なくとも1種の三ハロゲン化ホウ素、マグネシウム金属、及び少なくとも1種の銅化合物を合一化して混合物を形成し、かつ
ii) i)で形成した混合物の少なくとも一部、及び少なくとも1種のポリハロ芳香族化合物を合一化する;
又は
a) 少なくとも1種の銅化合物及びマグネシウム金属を合一化して混合物を形成し、かつ
b) a)で形成した混合物の少なくとも一部、ならびに少なくとも1種の三ハロゲン化ホウ素及び少なくとも1種のポリハロ芳香族化合物の混合物を合一化する、
いずれかである、B)に記載の方法。
D) フルオロアリールグリニャール試薬を使用する際に、前記銅化合物が、フルオロアリールグリニャール試薬1モル当たり約0.001mmol以上の銅となる量であり;前記フルオロアリールグリニャール試薬がペンタフルオロフェニルクロロマグネシウム、ペンタフルオロフェニルブロモマグネシウム、ヘプタフルオロナフチルクロロマグネシウム、もしくはヘプタフルオロナフチルブロモマグネシウムであり;及び/又は、前記フルオロアリールグリニャール試薬及び三ハロゲン化ホウ素が、モル比約3.9:1〜約4.5:1となる量である、A)に記載の方法。
E) 銅化合物がハロゲン化銅(I)及び/又はハロゲン化銅(II)である、A)〜D)のいずれかに記載の方法。
F) 銅化合物が塩化銅(I)、臭化銅(I)、ブロモトリス(トリフェニルホスフィン)銅(I)、塩化銅(II)、臭化銅(II)、又は前述の2つ以上の混合物から選択される、A)〜D)のいずれかに記載の方法。
G) 銅化合物が、フルオロアリールグリニャール試薬1モル当たり約0.001mmol〜約40mmolの銅となる量である、A)又はD)に記載の方法。
H) ポリハロ芳香族化合物がクロロペンタフルオロベンゼン、ブロモペンタフルオロベンゼン、クロロヘプタフルオロナフチレン、又はブロモヘプタフルオロナフチレンであり;前記銅化合物が、ポリハロ芳香族化合物1モル当たり約0.001mmol以上の銅となる量であり;及び/又は 前記ポリハロ芳香族化合物及び前記三ハロゲン化ホウ素が、モル比約3.9:1〜約4.5:1となる量である、B)又はC)のいずれかに記載の方法。
I) 銅化合物が、ポリハロ芳香族化合物1モル当たり約0.001mmol〜約40mmolの銅となる量である、H)に記載の方法。
J) 液体有機溶媒がエーテル含有溶媒であり、かつ/又は三ハロゲン化ホウ素が三フッ化ホウ素又は三フッ化ホウ素溶媒錯体である、A)〜I)のいずれかに記載の方法。
K) エーテル含有溶媒がジエチルエーテルを含む、J)に記載の方法。
L) 三ハロゲン化ホウ素が三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体である、A)、B)、C)、D)、又はJ)のいずれかに記載の方法。
M) 工程を約−20℃〜約60℃の範囲の温度にて実施する、A)〜L)のいずれかに記載の方法。
N) 液体有機溶媒、マグネシウム塩、銅化合物、及び少なくとも1種のハロマグネシウムテトラキス(フルオロアリール)ボレートからなる生成混合物。
O) ハロマグネシウムテトラキス(フルオロアリール)ボレートが、クロロマグネシウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ブロモマグネシウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、クロロマグネシウムテトラキス(ヘプタフルオロナフチル)ボレート、又はブロモマグネシウムテトラキス(ヘプタフルオロナフチル)ボレートである、N)に記載の生成混合物。
P) フルオロアリールグリニャール試薬を更に含む、N)又はO)に記載の生成混合物。
Q) フルオロアリールグリニャール試薬が、ペンタフルオロフェニルクロロマグネシウム、ペンタフルオロフェニルブロモマグネシウム、ヘプタフルオロナフチルクロロマグネシウム、又はヘプタフルオロナフチルブロモマグネシウムである、P)に記載の生成混合物。
R) 液体有機溶媒がエーテル含有溶媒である、N)〜Q)のいずれかに記載の生成混合物。
S) エーテル含有溶媒がジエチルエーテルを含む、R)に記載の生成混合物。
T) ハロマグネシウムテトラキス(1‐ヘプタフルオロナフチル)ボレート又はハロマグネシウムテトラキス(2‐ヘプタフルオロナフチル)ボレートを含む組成物。
U) 前記ハロマグネシウムテトラキス(1‐ヘプタフルオロナフチル)ボレートがクロロマグネシウムテトラキス(1‐ヘプタフルオロナフチル)ボレート、又はブロモマグネシウムテトラキス(1‐ヘプタフルオロナフチル)ボレートであり、かつ/又は前記ハロマグネシウムテトラキス(2‐ヘプタフルオロナフチル)ボレートがクロロマグネシウムテトラキス(2‐ヘプタフルオロナフチル)ボレート、又はブロモマグネシウムテトラキス(2‐ヘプタフルオロナフチル)ボレートである、T)に記載の組成物。
V) 前記ハロマグネシウムテトラキス(2‐ヘプタフルオロナフチル)ボレートがブロモマグネシウムテトラキス(2‐ヘプタフルオロナフチル)ボレートである、T)に記載の組成物。
単数形又は複数形で表されるに関わらず、本明細書又は特許請求の範囲の任意の場所にある化学名又は式により表される成分は、化学名又は化学的種類で表される他の物質(例:別の成分、溶媒)と接触する前に存在するものとする。本開示に従った必要な条件下におけるこのような化学変化、化学変換及び/又は化学反応は特定の成分を合一化した当然の結果であるため、得られた混合物又は溶液中で発生する化学変化、化学変換及び/又は化学反応は、存在しても問題にならない。したがって、前記成分は所望の操作の実施に関連して、又は所望の組成の形成に際して合一化する成分とされる。また、以下の特許請求の範囲は物質、成分、及び/又は原料を現在時制(「含む」、「である」等)で言及するものの、言及は物質、該物質等が本開示による1つ以上の他の物質、成分又は原料と最初に接触、調合及び/又は混合する前に存在した成分又は原料に対するものである。本開示に従い化学者の一般的な技術により実施した場合、接触、配合又は混合操作の過程における化学反応又は転換により、物質、成分又は原料がその元の素性を失う場合があるという事実はしたがって、実際的な懸念ではない。
本発明は、本明細書で引用された材料及び/又は手順を含んでも、これらよりなっても、またこれらより本質的に構成されてもよい。
本明細書で使用する場合、本発明の組成物中の原料又は本発明の方法にて用いられる原料の量を修飾する用語「約」は、例えば、実際の濃縮物又は使用溶媒を作製するのに用いる典型的な測定手順及び液体処理手順により;これらの手順における不注意による誤りにより;組成物の作成又は方法の実施で用いた原料の加工、供給元、又は純度の違い等により生じ得る数量変化を指す。用語「約」はまた、特定の初期混合物から生じる、組成物の平
衡条件が異なることによる量の違いも包含する。用語「約」による修飾に関わらず、特許請求の範囲には量の同等量が含まれる。
他に明確な指示がある場合を除き、本明細書で使用する場合、また本明細書で使用する際、冠詞”a”又は”an”は、明細書又は特許請求の範囲を冠詞が指す単一の要素に限定することを意図するものではなく、またそれらに限定されると解釈してはならない。むしろ、文章が明らかに別段に解される場合を除き、冠詞”a”又は”an”は本明細書で使用する場合、また本明細書で使用する際、1つ以上のこのような要素に及ぶことを目的としている。
本明細書の任意の部分で参照される特許又は他の出版物もしくは掲載文書はいずれも皆、参照により本明細書に全体が記載されているかのように、本開示に全て組み込まれる。
本発明は実施における無視できない変化の影響を受けやすい。したがって、前述の説明は本発明を上記に提示した特定の例示に限定することを意図するものではなく、またそれらに限定的されると解釈してはならない。

Claims (15)

  1. ハロマグネシウムテトラキス(フルオロアリール)ボレートを形成する方法であって、
    無水液体有機溶媒中で
    少なくとも1種の三ハロゲン化ホウ素;
    少なくとも1種のフルオロアリールグリニャール試薬;及び
    塩化銅(I)、臭化銅(I)、ヨウ化銅(I)、シアン化銅(I)、チオシアン酸銅(I)、酸化銅(I)、酢酸銅(I)、ブロモトリス(トリフェニルホスフィン)銅(I)、硝酸ビス(トリフェニルホスフィン)銅(I)、トリフルオロメタンスルホン酸銅(I)ベンゼン又はトルエン錯体、(1.4‐ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン)塩化銅(I)錯体、ブロモ(1,10‐フェナントロリン)(トリフェニルホスフィン)銅(I)、テトラキス(アセトニトリル)銅(I)トリフルオロメタンスルホネート、テトラキス(ピリジン)銅(I)トリフルオロメタンスルホネート、塩化銅(II)、臭化銅(II)、ヨウ化銅(II)、炭酸銅(II)、硝酸銅(II)、水酸化銅(II)、酸化銅(II)、硫酸銅(II)、トリフルオロメタンスルホン酸銅(II)、酢酸銅(II)、トリフルオロ酢酸銅(II)、ギ酸銅(II)、シュウ酸銅(II)、ビス(エチレンジアミン)水酸化銅(II)、硫酸テトラアンミン銅(II)、硫酸アンモニウム銅(II)から選択される少なくとも1種の銅化合物
    を混合する段階を含む、
    方法。
  2. ハロマグネシウムテトラキス(フルオロアリール)ボレートを形成する方法であって、
    無水液体有機溶媒中で
    少なくとも1種の三ハロゲン化ホウ素;
    塩化銅(I)、臭化銅(I)、ヨウ化銅(I)、シアン化銅(I)、チオシアン酸銅(I)、酸化銅(I)、酢酸銅(I)、ブロモトリス(トリフェニルホスフィン)銅(I)、硝酸ビス(トリフェニルホスフィン)銅(I)、トリフルオロメタンスルホン酸銅(I)ベンゼン又はトルエン錯体、(1.4‐ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン)塩化銅(I)錯体、ブロモ(1,10‐フェナントロリン)(トリフェニルホスフィン)銅(I)、テトラキス(アセトニトリル)銅(I)トリフルオロメタンスルホネート、テトラキス(ピリジン)銅(I)トリフルオロメタンスルホネート、塩化銅(II)、臭化銅(II)、ヨウ化銅(II)、炭酸銅(II)、硝酸銅(II)、水酸化銅(II)、酸化銅(II)、硫酸銅(II)、トリフルオロメタンスルホン酸銅(II)、酢酸銅(II)、トリフルオロ酢酸銅(II)、ギ酸銅(II)、シュウ酸銅(II)、ビス(エチレンジアミン)水酸化銅(II)、硫酸テトラアンミン銅(II)、硫酸アンモニウム銅(II)から選択される少なくとも1種の銅化合物;
    マグネシウム金属;及び
    芳香環に直接結合した、少なくとも2個のフッ素原子、又は少なくとも2個のペルフルオロヒドロカルビル基、又は少なくとも1個のフッ素原子及び少なくとも1個のペルフルオロヒドロカルビル基を有する、フッ素含有芳香族化合物であり、且つ芳香環の1つの位置にフッ素原子以外のハロゲン原子を有する、少なくとも1種のポリハロ芳香族化合物
    を混合する段階を含む、
    方法。
  3. i) 少なくとも1種の三ハロゲン化ホウ素、マグネシウム金属、及び少なくとも1種の銅化合物を混合して混合物を形成し、かつ
    ii) i)で形成した混合物の少なくとも一部、及び少なくとも1種のポリハロ芳香族化合物を混合する;
    又は
    a) 少なくとも1種の銅化合物及びマグネシウム金属を混合して混合物を形成し、かつb) a)で形成した混合物の少なくとも一部、ならびに少なくとも1種の三ハロゲン化ホウ素及び少なくとも1種のポリハロ芳香族化合物の混合物を混合する
    のいずれかである、請求項2に記載の方法。
  4. フルオロアリールグリニャール試薬を使用する際に、
    前記銅化合物が、フルオロアリールグリニャール試薬1モル当たり0.001mmol以上の銅となる量であり;
    前記フルオロアリールグリニャール試薬がペンタフルオロフェニルクロロマグネシウム、ペンタフルオロフェニルブロモマグネシウム、ヘプタフルオロナフチルクロロマグネシウム、もしくはヘプタフルオロナフチルブロモマグネシウムであり;及び/又は、
    前記フルオロアリールグリニャール試薬及び三ハロゲン化ホウ素が、モル比3.9:1〜4.5:1となる量である、
    請求項1に記載の方法。
  5. 前記銅化合物が、塩化銅(I)、臭化銅(I)およびヨウ化銅(I)から選択されるハロゲン化銅(I)及び/又は塩化銅(II)、臭化銅(II)、ヨウ化銅(II)から選択されるハロゲン化銅(II)である、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記銅化合物が塩化銅(I)、臭化銅(I)、ブロモトリス(トリフェニルホスフィン)銅(I)、塩化銅(II)、臭化銅(II)、又は前述の2つ以上の混合物から選択される、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  7. 前記銅化合物が、フルオロアリールグリニャール試薬1モル当たり0.001mmol〜40mmolの銅となる量である、請求項4に記載の方法。
  8. 前記ポリハロ芳香族化合物がクロロペンタフルオロベンゼン、ブロモペンタフルオロベンゼン、クロロヘプタフルオロナフチレン、又はブロモヘプタフルオロナフチレンであり;
    前記銅化合物が、ポリハロ芳香族化合物1モル当たり0.001mmol以上の銅となる量であり;及び/又は
    前記ポリハロ芳香族化合物及び前記三ハロゲン化ホウ素が、モル比3.9:1〜4.5:1となる量である、
    請求項2〜3のいずれかに記載の方法。
  9. 前記銅化合物が、ポリハロ芳香族化合物1モル当たり0.001mmol〜40mmolの銅となる量である、請求項8に記載の方法。
  10. 前記液体有機溶媒がエーテル含有溶媒であり、かつ/又は三ハロゲン化ホウ素が三フッ化ホウ素又は三フッ化ホウ素溶媒錯体である、請求項1又は2に記載のいずれかに記載の方法。
  11. 前記三ハロゲン化ホウ素が三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体である、請求項1又は2に記載の方法。
  12. 前記方法を−20℃〜60℃の範囲の温度にて実施する、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  13. 液体有機溶媒、マグネシウム塩、銅化合物、及び少なくとも1種のハロマグネシウムテトラキス(フルオロアリール)ボレートからなり、前記銅化合物が、塩化銅(I)、臭化銅(I)、ヨウ化銅(I)、シアン化銅(I)、チオシアン酸銅(I)、酸化銅(I)、酢酸銅(I)、ブロモトリス(トリフェニルホスフィン)銅(I)、硝酸ビス(トリフェニルホスフィン)銅(I)、トリフルオロメタンスルホン酸銅(I)ベンゼン又はトルエン錯体、(1.4‐ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン)塩化銅(I)錯体、ブロモ(1,10‐フェナントロリン)(トリフェニルホスフィン)銅(I)、テトラキス(アセトニトリル)銅(I)トリフルオロメタンスルホネート、テトラキス(ピリジン)銅(I)トリフルオロメタンスルホネート、塩化銅(II)、臭化銅(II)、ヨウ化銅(II)、炭酸銅(II)、硝酸銅(II)、水酸化銅(II)、酸化銅(II)、硫酸銅(II)、トリフルオロメタンスルホン酸銅(II)、酢酸銅(II)、トリフルオロ酢酸銅(II)、ギ酸銅(II)、シュウ酸銅(II)、ビス(エチレンジアミン)水酸化銅(II)、硫酸テトラアンミン銅(II)、硫酸アンモニウム銅(II)から選択される少なくとも1種の銅化合物である、混合物。
  14. 前記ハロマグネシウムテトラキス(フルオロアリール)ボレートが、クロロマグネシウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ブロモマグネシウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、クロロマグネシウムテトラキス(ヘプタフルオロナフチル)ボレート、又はブロモマグネシウムテトラキス(ヘプタフルオロナフチル)ボレートである、請求項13に記載の混合物。
  15. フルオロアリールグリニャール試薬を更に含み、当該フルオロアリールグリニャール試薬がペンタフルオロフェニルクロロマグネシウム、ペンタフルオロフェニルブロモマグネシウム、ヘプタフルオロナフチルクロロマグネシウム、又はヘプタフルオロナフチルブロモマグネシウムである、請求項13に記載の混合物。
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