JP6408825B2 - 板状ワークの位置決め移動方法及び板状ワーク加工装置 - Google Patents

板状ワークの位置決め移動方法及び板状ワーク加工装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6408825B2
JP6408825B2 JP2014159176A JP2014159176A JP6408825B2 JP 6408825 B2 JP6408825 B2 JP 6408825B2 JP 2014159176 A JP2014159176 A JP 2014159176A JP 2014159176 A JP2014159176 A JP 2014159176A JP 6408825 B2 JP6408825 B2 JP 6408825B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
movement
axis
workpiece
positioning
axis direction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014159176A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016034662A (ja
Inventor
匡哉 北澤
匡哉 北澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Amada Co Ltd
Original Assignee
Amada Holdings Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Amada Holdings Co Ltd filed Critical Amada Holdings Co Ltd
Priority to JP2014159176A priority Critical patent/JP6408825B2/ja
Publication of JP2016034662A publication Critical patent/JP2016034662A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6408825B2 publication Critical patent/JP6408825B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Punching Or Piercing (AREA)

Description

本発明は、板状ワークに対するパンチングなどの加工を、加工位置によらず高精度に行うことができる板状ワークの位置決め移動方法及び板状ワーク加工装置に関する。
パンチプレスなどの板状ワーク加工装置では、板状ワークをクランパで把持して加工位置に位置決め移動させた際に、ワーク移動機構等のテーブル側部材に揺れが生じ、高精度の加工が妨げられる場合がある。
そこで、従来、その揺れの影響を回避して高精度の加工を可能にする種々の工夫が提案されている。
例えば、特許文献1には、移動する板状ワークを停止させるときの減速期間及びワーク停止からパンチング開始迄の時間を長くし、揺れが収まった状態でパンチング加工を行うことで高精度の加工を可能とするパンチプレスが提案されている。
特開平11−057880号公報
ところで、実際の加工に要する時間は、近年の加工速度の高速化によって短縮している。
一方、板状ワークの位置決め移動時間は、加工に供されるワークが大形化かつ重量化していることから、テーブル側部材の揺れをできるだけ抑制するため長時間を要している。従って、加工工程全体の時間短縮は難しい状況にある。
そのため、市場からは、高精度の加工が可能であり、かつ加工工程全体の時間が短い加工装置が望まれている。換言するならば、板状ワークの位置決め移動に伴って生じる揺れの影響を回避しつつ、板状ワークの位置決め移動時間をできるだけ短縮する工夫が必要になっている。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、高精度の加工が可能で板状ワークの位置決め移動時間が短い、板状ワークの位置決め移動方法及び板状ワーク加工装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明は次の手順及び構成を有する。
1)板状のワークを、直交するX軸方向及びY軸方向の移動により所定の加工位置に位置決め移動させる板状ワークの位置決め移動方法であって、
制御部が、次の前記加工位置が前記ワークの表面において予め分割設定された複数の領域のどの領域に含まれるかを判定する領域判定ステップと、
前記制御部が、前記次の加工位置への位置決め移動の移動量を、前記X軸方向及びY軸方向それぞれについてX軸移動量及びY軸移動量として把握する移動量把握ステップと、
前記制御部が、前記次の加工位置への前記位置決め移動の前記X軸方向の移動における加速度を決めるX軸移動定数を、前記領域判定ステップで判定した前記領域及び前記移動量把握ステップで把握した前記X軸移動量に基づいて設定し、前記次の加工位置への前記位置決め移動の前記Y軸方向の移動における加速度を決めるY軸移動定数を、前記領域判定ステップで判定した前記領域及び前記移動量把握ステップで把握した前記Y軸移動量に基づいて設定する移動定数設定ステップと、
を含むことを特徴とする板状ワークの位置決め移動方法である。
2)前記移動定数設定ステップは、
前記制御部が、前記X軸移動定数及び前記Y軸移動定数を、少なくとも前記位置決め移動における前記X軸移動量及び前記Y軸移動量それぞれと前記複数の領域とに応じて予め設定された移動定数テーブルから選択設定することを特徴とする1)に記載の板状ワークの位置決め移動方法である。
3)前記X軸移動定数及び前記Y軸移動定数を、前記位置決め移動の前記X軸方向における加速度及び前記Y軸方向における加速度それぞれが、前記ワークに生じる揺れが大きい位置決め移動ほど小さくなるよう設定することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の板状ワークの位置決め移動方法である。
4)板状のワークを所定の加工位置に位置決め移動させて加工を行う板状ワーク加工装置であって、
前記ワークを次の前記加工位置に、直交するX軸方向及びY軸方向の移動により位置決め移動させるワーク移動部と、
前記ワーク移動部の動作を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記次の加工位置が前記ワークの表面において予め分割設定された複数の領域のどの領域に含まれるかを判定すると共に前記次の加工位置への位置決め移動の移動量を、前記X軸方向及びY軸方向それぞれについてX軸移動量及びY軸移動量として把握し、前記位置決め移動の、前記X軸方向の移動における加速度及び前記Y軸方向の移動における加速度をそれぞれ決めるX軸移動定数及びY軸移動定数それぞれを、把握した前記X軸移動量及びY軸移動量と判定した前記領域とに基づいて設定し、前記設定した前記X軸移動定数及び前記Y軸移動定数を用いた移動プロファイルで前記ワークを位置決め移動させるよう前記ワーク移動部を制御することを特徴とする板状ワーク加工装置である。
5)前記制御部は、前記X軸移動定数及び前記Y軸移動定数を、少なくとも前記位置決め移動における前記X軸移動量及び前記Y軸移動量それぞれと前記複数の領域とに応じて予め設定された移動定数テーブルから選択設定することを特徴とする4)に記載の板状ワーク加工装置である。
本発明によれば、高精度の加工が可能で板状ワークの位置決め移動時間が短い、という効果が得られる。
本発明の実施の形態に係る板状ワーク加工装置の実施例であるタレットパンチプレス1を説明するためのブロック図である。 タレットパンチプレス1で実行する位置決め移動動作における移動プロファイルPの基本例を説明するためのグラフである。 タレットパンチプレス1で実行する位置決め移動動作に際し予め設定する領域AR1〜AR3について説明する模式的平面図である。 タレットパンチプレス1で実行する位置決め移動動作における移動量Qと段数との対応を示した表Aである。 移動プロファイルPにおける移動定数Tを設定するための段数と移動軸と対応する領域での移動定数Tとの対応を示した表Bである。 位置決め移動における移動経路Saを説明するための模式的平面図である。 位置決め移動で用いる移動定数Tを説明するための表Cである。 タレットパンチプレス1の制御部1Cが移動定数Tを設定する際の設定手順例を示すフロー図である。
本発明の実施の形態に係る板状ワーク加工装置の実施例はタレットパンチプレス1である。まず、図1を参照してタレットパンチプレス1の全体構成について説明する。
図1に示されるように、タレットパンチプレス1は、タレット部1A,ワーク移動部1B,及び制御部1Cを有する。
図1において、タレット部1A及びワーク移動部1Bは、上面図として示されており、水平直交二軸であるX軸(左右)及びY軸を矢印の方向に規定する。
タレット部1Aは、上部タレット1aと下部タレット1bとを有する。
上部タレット1aには複数のパンチDPが装着されている。
この複数のパンチDPの中から選択されて加工位置Kに割り出されたパンチDPaは、パンチDPaに対応する金型であって下部タレット1bに装着されたダイDDに向かって下降するよう、図示しないストライカにより打撃される。この打撃でのパンチDPaとダイDDとの協働により、両金型間に挿入された板状のワークWにパンチング加工が行われる。
ワーク移動部1Bは、タレット部1Aに対応してX軸方向中央部に設けられた固定テーブル2aと、固定テーブル2aに対し左右それぞれに隣接して配置された移動テーブル2b,2cと、からなるテーブル2を有している。
ワーク移動部1Bは、X軸方向の基準中央位置においてY軸方向に延設され、モータMYにより回転するボールねじ軸5と、ボールねじ軸5に螺合するキャリッジベース7と、を有する。キャリッジベース7は、固定テーブル2aを跨いで移動テーブル2b,2c同士を連結している。
これにより、キャリッジベース7とそれに連結した移動テーブル2b、2cとは、ボールねじ軸5の回転によりY軸方向に移動し、かつ位置決め自在とされている。
キャリッジベース7には、X軸方向に延設されモータMXにより回転するボールねじ軸9と、ボールねじ軸9に螺合するキャリッジ11と、を有する。キャリッジ11は、ボールねじ軸9の回転によりX軸方向に移動し、かつ位置決め自在とされている。キャリッジ11は、ワークWを把持するための複数のクランパ13を有している。
モータMX及びモータMYの動作は、制御部1Cにより制御される。
この構成により、クランパ13に把持されたワークW(一点鎖線で図示)は、制御部1Cからの指示によるモータMX,MYの駆動により、XY平面上で位置決め移動可能とされている。
キャリッジ11のX軸方向の位置は、エンコーダExにより検出される。エンコーダExは、検出したキャリッジ11のX軸方向の位置を示す位置情報J1を、制御部1Cに向け出力する。
キャリッジベース7のY軸方向の位置は、エンコーダEyにより検出される。エンコーダEyは、検出したキャリッジベース7のY軸方向の位置を示す位置情報J2を、制御部1Cに向け出力する。
制御部1Cは、NC部21と、記憶部23と、プレス制御部25と、軸制御部27と、を有する。
プレス制御部25は、タレット部1Aの動作を制御する。また、タレット部1Aからは、パンチDPaの位置などを示すシリンダ動作情報などがフィードバックされる。
軸制御部27は、モータMX及びモータMYの動作を制御する。また、エンコーダEx及びエンコーダEyからの位置情報J1及び位置情報J2を受信する。
NC部21は、CPU等で構成され、記憶部23に予め記憶された加工プログラム及び外部から適宜獲得するワーク加工情報、並びに、入来する位置情報J1,J2に基づいて、プレス制御部25及び軸制御部27の動作を制御する。
作業者による操作の指示や、加工プログラムやワーク加工情報などのデータは、外部(又は内部)の入力部31を介してNC部21に送られる。
NC部21は、送られてきた動作プログラムやデータを、記憶部23に記憶させる。また、NC部21は、タレットパンチプレス1の動作状況や動作結果を、必要に応じて外部(又は内部)の出力部33に出力させる。
記憶部23は、データテーブルTBを有している。
データテーブルTBには、キャリッジベース7を移動テーブル2b,2cと共にY軸方向に移動させる際の移動プロファイルP7と、キャリッジ11をX軸方向に移動させる際の移動プロファイルP11とが格納されている。以下、移動プロファイルP7,P11を総称して移動プロファイルPと称する。
移動プロファイルPは、ワークWの位置決め移動の加速度及び速度を制御するためのものであり、例えば、基本例として図2に示されるように、速度vの時間変化を規定する。
図2に示された移動プロファイルPは、移動の速度vを、v=0(ゼロ)なる移動開始の時間t0からv=vaとなる時間taまでの間、直線的に増加させる(加速させる)。そして、速度がvaに達した時間taから時間tbまでを、一定の速度v=vaで維持する。時間tbからは、速度vをv=0となる時間tcまで直線的に減少させる(減速させる)。
この速度0(ゼロ)から一定速度vaになるまでの時間tu(=ta−t0)の逆数、及び、一定速度vaから速度0(ゼロ)になるまでの時間td(=tc−tb)の逆数である、(1/tu)及び(1/td)を、以下の説明において、移動定数Tと定義する。時間tuは加速時間であり、時間tdは減速時間である。従って、移動定数Tが大きくなる程、時間tu,tdは小さく(短く)なり、移動の加速度は大きくなる。すなわち、時間tuが小さくなるほど増加速度が大きくなり、時間tdが小さくなるほど減加速度が大きくなる。
NC部21は、軸制御部27を介し、ワークWがこの移動プロファイルPに基づく移動をするようモータMX,MYを制御する。
タレットパンチプレス1が実行する板状のワークWの位置決め移動方法においては、詳細な検討により明らかになった、ワークWを移動させた際のテーブル2側部材の揺れ特性に基づいて、移動プロファイルP7及びP11を決定するようになっている。
詳しくは、ワークWの位置決め移動方向(X軸方向かY軸方向か),ワークWの位置決め移動量Q,及びワークWの位置決め移動後の加工位置に応じて分類された領域、の三つのパラメータに応じて移動定数Tを定め、この移動定数Tを反映させて移動プロファイルP7及びP11を決定するようにしている。
揺れ特性は、テーブル2側部材の代表として、キャリッジ11の3次元的変位変化を測定して検討した。キャリッジ11の揺れは、実質的にキャリッジ11のクランパ13で把持したワークWの揺れに相当する。
その結果、ボールねじ軸5を通る仮想上下線まわりの揺れ(ヨーイング)が顕著に測定された。
まず、揺れの程度は、X軸方向の移動とY軸方向の移動とで異なり、揺れの程度は、移動量Qが小さいほど大きくなる傾向のあることが判明した。
そこで、タレットパンチプレス1では、移動定数Tを、移動量Qに応じて異なるN段(個)に設定するようにした。この移動定数Tは、後述する最も揺れの小さい領域AR3(図3参照)に適用している。
具体例としては、N=7(7段)とし、X軸方向の移動について7段の移動定数(T=XA〜XG)と、Y軸方向の移動について7段の移動定数(T=YA〜YG)を設定している。各段に対応する移動量Qの範囲例は、図4(表A)に示される通りである。表Aは、移動量Qと段との関係を予め設定したテーブルであり、記憶部23のデータテーブルTBに格納させておく。
移動量Qが小さいほど揺れの程度が大きくなることから、移動定数Tは、移動量Qが小さいほど、小さくなるように設定されている。
すなわち、XA<XB<・・・<XF<XG、YA<YB<・・・<YF<YGである。
次に、移動先である加工位置と揺れとの関係については、移動元の位置には大きく影響しないことが明らかとなった。また、Y軸方向の移動では、加工位置がキャリッジ11に近くなるほど揺れが少なく、X軸方向の移動では、加工位置が中央に近くなるほど揺れが少なくなる傾向のあることが判明した。
そこで、タレットパンチプレス1では、X軸方向の移動,Y軸方向の移動,及びその組み合わせの移動の揺れ状態を考慮し、揺れの程度をM段階に分割してそれぞれに対応する加工位置を含むM個の領域を設定するようにした。
具体例としては、M=2として、図3に示されるように、揺れが大きい領域としての領域AR1(クロスハッチ領域)と、領域AR1よりも揺れが小さい領域としての、領域AR2と領域AR3とを合わせた領域(AR2+AR3:片ハッチ領域+点描領域)と、を設定した。
詳しくは、領域AR1は、ワークWにおけるボールねじ軸9からY軸方向に遠い左右角部領域であり、領域AR2は、ワークWにおけるボールねじ軸9にY軸方向に近い左右角部領域であり、領域AR3は、ワークWにおけるX軸方向のY軸方向全域に亘る中央領域である。
具体例としては、各領域を格子状に分割設定した場合、領域AR1及び領域AR2のX軸方向範囲は、ワークWの左右幅を100%としたときに、両端から20%〜40%程度の範囲となる。また、領域AR2のY軸方向の範囲は、ワークWのY軸方向幅を100%としたときに、クランパ13で把持されている側から40%〜70%程度の範囲となる。
そして、移動先が、揺れの小さい領域AR2と領域AR3とに含まれる位置決め移動に対し、上述の移動定数(T=XA〜XG,T=YA〜YG)を設定した。
移動先が、揺れの大きい領域AR1に含まれる位置決め移動においては、揺れを抑制するために、上述の移動定数(T=XA〜XG,T=YA〜YG)に補正係数k1(0<k1<1)を乗じた値を移動定数とした。
補正係数k1は、領域AR3における揺れの程度に対する領域AR1における揺れの程度に応じて設定し、例えばk1=0.7とする。
さらに、領域AR1及び領域(AR2+AR3)における位置決め移動後の揺れに対する移動量Qの影響を、X軸方向の移動及びY軸方向の移動で調べた。
その結果、移動量Qが比較的大きい場合には、各領域AR1〜AR3は軸方向にもよらず同様の傾向を示した。
これに対し、移動量Qが比較的小さい場合には、領域AR2においてのみ、Y軸方向の移動において他の領域に比べて顕著に揺れが大きくなることが見出された。
この揺れが大きくなる移動量Qは、段数で示すならば、例えば1〜4段の範囲であった。
そこで、タレットパンチプレス1では、Y軸方向の移動における1〜4段について、小さい移動定数Tを適用して揺れをより抑制するようにした。
具体的には、領域AR2の1〜4段の移動定数Tを、領域AR3に適用するY軸方向の移動での移動定数(YA〜XD)に補正係数k2(0<k2<1)を乗じた値とした(図5参照)。
補正係数k2は、揺れの程度に応じて補正係数k1に対し独立に設定される。
図5に示された例では、領域AR2の1〜4段に対応する範囲で顕著に揺れが拡大するものの、領域AR1の揺れの拡大程度よりも小さいことから、補正係数k1よりも大きい値0.8で設定している。
補正係数k1,k2の値は、各段数で等しい値となるものに限定されず、異なっていてもよい。特に、補正係数k2は、大きい段数(移動量Qが大きい)ほど、揺れの増幅度が小さくなるので、その傾向に合わせ、補正係数k2を段数が大きいほど小さくなる値で設定してもよい。
表Bは、段(移動量Q),移動軸(X軸,Y軸),及び領域(AR1〜AR3)に応じて予め設定した移動定数Tを示す移動定数テーブルであり、記憶部23のデータテーブルTBに格納させておく。
上述の三つのパラメータに基づきワークWの表面に仮想設定された加工領域について、図3及び図5(表B)を参照して詳述する。図3は、板状のワークWをクランパ13で把持した状態を示す上面図である。ワークWの位置は、X軸方向の中心がボールねじ軸5に対応し、ボールねじ軸9に最も近付いた状態で記載されている。
この状態でワークWの任意位置をパンチング加工位置とするようクランパ13をX軸方向、及びY軸方向に移動させた際の、テーブル2側部材(キャリッジ11)の揺れを、移動量Qを変えて測定し、その揺れ程度に応じ、上述のように3段階の領域として区分けしたものが示されている。
領域AR3は、X軸方向の移動及びY軸方向の移動のいずれにおいても、他の領域よりも揺れが少ない領域である。この傾向は、移動量Qを変えても同様である。そこで、移動プロファイルPにおける移動定数Tを、補正係数を乗じない大きい値として設定し、移動の加速度を大きくする。
領域AR1は、X軸方向の移動及びY軸方向の移動のいずれにおいても、他の領域よりも揺れが大きい領域である。この傾向は、移動量Qを変えても同様である。そこで、移動プロファイルPにおける移動定数Tを、補正係数k1を乗じて小さくした値で設定し、移動の加速度を小さくしてテーブル2側部材の揺れを抑制している。
領域AR2は、X軸方向の移動及びY軸方向の移動のいずれにおいても、領域AR3と同等の揺れであるが、Y軸方向の移動において、移動量Qが比較的小さい場合(例えば1段〜4段)において、揺れが大きくなることが把握された領域である。
そこで、1段〜4段の移動定数Tを、補正係数k2を乗じた領域AR3よりも小さい値に設定し、特定の移動量Qにおいて、移動の加速度を小さくしてテーブル2側部材の揺れを抑制している。
次に、上述の領域AR1〜AR3を考慮した移動プロファイルPの設定手順例について、既出の図4及び図5に加え、図6〜図8を参照して説明する。
図6は、加工プログラムで設定された、原点の位置S0を起点とし所定の加工位置S1から加工位置S7まで順次位置決め移動する際の移動経路Saを説明するための図である。
図7は、各加工位置S1〜S7への移動と、対応する領域,段,及びそれらから設定した移動定数Tを示す表Cである。各移動は最短距離を繋ぐ直動とされる。
図8は、制御部1Cが、移動先の加工位置を含む領域、段、から移動定数を設定する手順の一例を示すフロー図である。
まず、図6において、原点の位置S0から加工位置S1までの移動において、移動先である加工位置S1を含む領域は領域AR2である。そして、この移動量QはX方向及びY方向ともに2段に該当するものとする。
この場合、図5から、X方向の移動定数Tとして領域AR2の2段に該当する「XB」を採用し、Y方向の移動定数として領域AR2の2段に該当する「YB×k2」を採用する。
次の加工位置S1から加工位置S2への移動は、移動先である加工位置S2を含む領域は領域AR3である。そして、この移動量Qは、X方向が2段、Y方向が3段に該当するものとする。
この場合、図5から、X方向の移動定数Tとして領域AR3の2段に該当する「XB」を採用し、Y方向の移動定数Tとして領域AR3の3段に該当する「YC」を採用する。
加工位置S3〜S7への移動も同様にして移動定数Tを設定する。
NC部21は、この設定手順を例えば図8に示されるフローに沿って実行する。
まず、制御部1Cは、記憶部23に記憶された加工プログラムを先読みして、一連の位置決め動作における移動経路Saの各加工位置S1〜S7を、座標等により把握する(Step1)。
次に、把握した各加工位置S1〜S7から、その位置がどの領域に含まれるかを把握する(Step2)。
また、把握した各加工位置S1〜S7の座標等から、その加工位置へ移動する際のX軸方向の移動量QとY軸方向の移動量Qとを算出する(Step3)。
算出した移動量Qが、X軸方向及びY軸方向においてそれぞれどの段数に対応するかを、記憶部23に記憶された表A(図4参照)から把握する(Step4)。
(Step2)で把握した領域,(Step3)で算出した移動量Q,及び(Step4)で把握した段数に基づき、記憶部23に記憶された表B(図5参照)から、各移動におけるX軸方向及びY軸方向それぞれの移動定数Tを選択して設定する(Step5)。
NC部21は、以上の手順例で移動定数Tを設定して表Cを完成し、記憶部23に記憶させる。NC部21は、設定した移動定数Tに基づいて移動プロファイルPを設定する。
上述のように、タレットパンチプレス1で実行されるワーク位置決め移動方法においては、移動プロファイルPにおける加速度を決める移動定数Tを、移動先の位置が含まれる予め設定した領域AR1〜AR3と、移動方向(X,Y)と、X軸方向及びY軸方向それぞれの移動量Qと、に基づいて設定するようになっている。
これにより、生じる揺れが大きい移動の場合には適切に加速度を抑え、生じる揺れが小さい移動の場合には、できるだけ大きな加速度でワークWを移動させることができる。そして、その設定をより精細に行うことができる。
そのため、ワークWの移動に伴い生じるテーブル2側部材の揺れ(揺れ)を抑制しつつ移動時間を短縮することができる。また、その揺れが抑制されるので、高精度の加工が可能になっている。
移動定数Tは、特にY軸方向の移動において、移動量Qが小さいときに他の領域よりも顕著に揺れ幅が大きくなる領域AR2が存在することを考慮し、補正係数k2を導入して設定するようになっている。
これにより、よりきめ細かく揺れを抑制する移動定数Tの設定が可能となり、テーブル2側部材の揺れ(揺れ)をより効果的に抑制しつつ移動時間をより短縮することができる。また、その効果的な揺れ抑制によって更なる高精度加工が可能になっている。
本発明の実施例は、上述した手順及び構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において変形例としてもよい。
上記説明では、実施の形態に係る板状ワーク加工装置の実施例としてタレットパンチプレス1を説明したが、これに限定されるものではない。
移動プロファイルPの各値や、補正係数k1、k2は、適用する板状ワーク加工装置のテーブルの揺れ特性に応じて適宜設定してよい。
位置決め移動の方向を、直交する二軸であるX軸、Y軸との直交座標系に基づいて判定する例を説明したが、これに限定されず、例えば極座標系で判定してもよい。
領域AR1〜AR3を、格子状に分割設定した例を説明したが、格子状に限定されるものではない。揺れ特性に応じた任意の形状で分割してもよい。
移動プロファイルPの設定では、移動定数Tを、増加速度及び減加速度の両方に適用する例を説明したが、これに限定されない。テーブル2側部材の移動に伴う揺れは、増加速度よりも減加速度の影響が大きく反映されるので、少なくとも減加速度に適用することで、効果的に揺れを抑制して位置決め移動時間を短縮することができる。
1 タレットパンチプレス
1A タレット部、 1B ワーク移動部、 1C 制御部
1a 上部タレット、 1b 下部タレット
2 テーブル、 2a 固定テーブル、 2b,2c 移動テーブル
5 ボールねじ軸
7 キャリッジベース
9 ボールねじ軸
11 キャリッジ
13 クランパ
21 NC部
23 記憶部
25 プレス制御部
27 軸制御部
31 入力部
33 出力部
AR1〜AR3 領域
DD ダイ、 DP,DPa パンチ
Ex,Ey エンコーダ
J1,J2 位置情報
k1,k2 補正係数
MX,MY モータ
P,P7,P11 移動プロファイル
Q 移動量
Sa 移動経路、 S0 (原点の)位置
K,S1〜S7 加工位置
T 移動定数
TB データテーブル
W ワーク

Claims (5)

  1. 板状のワークを、直交するX軸方向及びY軸方向の移動により所定の加工位置に位置決め移動させる板状ワークの位置決め移動方法であって、
    制御部が、次の前記加工位置が前記ワークの表面において予め分割設定された複数の領域のどの領域に含まれるかを判定する領域判定ステップと、
    前記制御部が、前記次の加工位置への位置決め移動の移動量を、前記X軸方向及びY軸方向それぞれについてX軸移動量及びY軸移動量として把握する移動量把握ステップと、
    前記制御部が、前記次の加工位置への前記位置決め移動の前記X軸方向の移動における加速度を決めるX軸移動定数を、前記領域判定ステップで判定した前記領域及び前記移動量把握ステップで把握した前記X軸移動量に基づいて設定し、前記次の加工位置への前記位置決め移動の前記Y軸方向の移動における加速度を決めるY軸移動定数を、前記領域判定ステップで判定した前記領域及び前記移動量把握ステップで把握した前記Y軸移動量に基づいて設定する移動定数設定ステップと、
    を含むことを特徴とする板状ワークの位置決め移動方法。
  2. 前記移動定数設定ステップは、
    前記制御部が、前記X軸移動定数及び前記Y軸移動定数を、少なくとも前記位置決め移動における前記X軸移動量及び前記Y軸移動量それぞれと前記複数の領域とに応じて予め設定された移動定数テーブルから選択設定することを特徴とする請求項1記載の板状ワークの位置決め移動方法。
  3. 前記X軸移動定数及び前記Y軸移動定数を、前記位置決め移動の前記X軸方向における加速度及び前記Y軸方向における加速度それぞれが、前記ワークに生じる揺れが大きい位置決め移動ほど小さくなるよう設定することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の板状ワークの位置決め移動方法。
  4. 板状のワークを所定の加工位置に位置決め移動させて加工を行う板状ワーク加工装置であって、
    前記ワークを次の前記加工位置に、直交するX軸方向及びY軸方向の移動により位置決め移動させるワーク移動部と、
    前記ワーク移動部の動作を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記次の加工位置が前記ワークの表面において予め分割設定された複数の領域のどの領域に含まれるかを判定すると共に前記次の加工位置への位置決め移動の移動量を、前記X軸方向及びY軸方向それぞれについてX軸移動量及びY軸移動量として把握し、前記位置決め移動の、前記X軸方向の移動における加速度及び前記Y軸方向の移動における加速度をそれぞれ決めるX軸移動定数及びY軸移動定数それぞれを、把握した前記X軸移動量及びY軸移動量と判定した前記領域とに基づいて設定し、前記設定した前記X軸移動定数及び前記Y軸移動定数を用いた移動プロファイルで前記ワークを位置決め移動させるよう前記ワーク移動部を制御することを特徴とする板状ワーク加工装置。
  5. 前記制御部は、前記X軸移動定数及び前記Y軸移動定数を、少なくとも前記位置決め移動における前記X軸移動量及び前記Y軸移動量それぞれと前記複数の領域とに応じて予め設定された移動定数テーブルから選択設定することを特徴とする請求項4記載の板状ワーク加工装置。
JP2014159176A 2014-08-05 2014-08-05 板状ワークの位置決め移動方法及び板状ワーク加工装置 Active JP6408825B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014159176A JP6408825B2 (ja) 2014-08-05 2014-08-05 板状ワークの位置決め移動方法及び板状ワーク加工装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014159176A JP6408825B2 (ja) 2014-08-05 2014-08-05 板状ワークの位置決め移動方法及び板状ワーク加工装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016034662A JP2016034662A (ja) 2016-03-17
JP6408825B2 true JP6408825B2 (ja) 2018-10-17

Family

ID=55522890

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014159176A Active JP6408825B2 (ja) 2014-08-05 2014-08-05 板状ワークの位置決め移動方法及び板状ワーク加工装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6408825B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113245592B (zh) * 2021-07-14 2021-09-10 南通莱欧电子科技有限公司 一种承重板材生产钻孔用设备

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06114762A (ja) * 1992-10-02 1994-04-26 Toyota Motor Corp 制振制御方法
JPH08141672A (ja) * 1994-11-17 1996-06-04 Amada Co Ltd 板材加工機
JPH091259A (ja) * 1995-06-14 1997-01-07 Amada Mfg America Inc 工作機械のワーク送り装置およびこれを用いた工作機械
JPH10192999A (ja) * 1996-11-15 1998-07-28 Amada Eng Center:Kk パンチプレスにおける加工順決定方法およびその装置
JP2000005828A (ja) * 1998-06-25 2000-01-11 Murata Mach Ltd パンチプレス
JP4144980B2 (ja) * 1999-09-22 2008-09-03 オリンパス株式会社 ステージ装置
JP2002181122A (ja) * 2000-12-11 2002-06-26 Murata Mfg Co Ltd 機械装置及びその制振方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016034662A (ja) 2016-03-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2013515313A5 (ja)
JP5762625B2 (ja) 軌跡制御装置
JP2009054043A (ja) 干渉チェック機能を備えた数値制御装置
JPWO2016067392A1 (ja) 工具経路の生成方法および工作機械
JP2015184687A (ja) 工作機械切削条件最適化装置及び方法
JPWO2015114734A1 (ja) 切削加工方法および工具経路生成装置
WO2014123054A1 (ja) ロボット制御装置及びロボット制御方法
JP6408825B2 (ja) 板状ワークの位置決め移動方法及び板状ワーク加工装置
JP2016081172A (ja) 共通加減速制御部による任意ブロック間のオーバラップ機能を備えた数値制御装置
JP6211240B1 (ja) 数値制御装置
JP2018118362A (ja) 工作機械および振動抑制方法
US10052762B2 (en) Method of controlling robot with hand gripping two workpieces and robot control apparatus
JP6412087B2 (ja) 数値制御装置
JP6444969B2 (ja) 数値制御装置
JP2020066092A (ja) ロボットの制御方法
JP6499495B2 (ja) ワーク位置決め移動方法及び加工装置
JP6340382B2 (ja) レーザーブランキング装置を用いた加工方法
JP2016020015A (ja) 定格ワークパラメータを超えるワークを搬送可能なロボット制御装置
JP6243591B2 (ja) プログラム作成システム及びそのシミュレーションシステム並びにその方法
WO2016063756A1 (ja) レーザ切断加工方法及びレーザ切断加工機における制御装置並びにプログラミング装置
TWI409601B (zh) 數值控制裝置、系統及其轉角運動控制方法
JPWO2018003089A1 (ja) 数値制御装置
JP6407478B1 (ja) 電子カムパターン生成方法および電子カムパターン生成装置
JP2006007363A (ja) Ncプログラム修正装置及びこれを備えたncプログラム生成装置
TWI494183B (zh) 可加速螺紋切削循環加工之cnc車床系統

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170530

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180424

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180621

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180828

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180921

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6408825

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350