JP6406281B2 - 歯車ポンプ又は歯車モータ - Google Patents

歯車ポンプ又は歯車モータ Download PDF

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本発明は、例えば平歯車として構成された駆動歯車および従動歯車を備える歯車ポンプ又は歯車モータに関する。
従来、歯車ポンプでは、ケーシングに収容された歯車の両側にそれぞれ側板が配置されている。側板は歯車の端面と摺接するように設けられ、歯車の側面をシールしている。例えば特許文献1に記載の歯車ポンプでは、歯車の軸方向に関して側板の圧力バランスをとるため、高圧の油が導入される高圧導入溝が側板に形成されている。
特開2002―70754号公報
しかし特許文献1に記載の歯車ポンプでは、高圧導入溝が短く、一対の歯車の中心を結ぶ線の延長線上付近で高圧導入溝の低圧側が終端している。従って、2つの歯車が噛み合う点から高圧導入溝の低圧側端部までの距離が長くなり、歯車に作用する荷重が大きくなる。これにより、歯車の軸受けに作用する荷重が大きくなるという問題がある。他方、高圧導入溝を長くすると、低圧側と連通して油が高圧側から低圧側に漏れるという問題がある。
そこで、この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、歯車の軸受けに作用する荷重を小さくでき、且つ油の漏出を抑制できる歯車ポンプ又は歯車モータを提供することを目的とする。
の発明に係る歯車ポンプ又は歯車モータは、内部空間が形成されたケーシングと、
前記内部空間に配置された駆動歯車および従動歯車と、
前記歯車の端面に摺接する側板と、を備え
前記ケーシングが、
その一端面において前記内部空間と連通し且つ流体が吸入される吸込通路と、
その他端面において前記内部空間と連通し且つ前記流体が吐出される吐出通路と、を有し、
前記駆動歯車および前記従動歯車が、前記内部空間において互いに噛み合い、前記内部空間の内周面に当接して前記内部空間を高圧領域と低圧領域とに区画し、
前記側板が、
前記駆動歯車および前記従動歯車の軸がそれぞれ通過した2つの軸孔と、
平面視で前記2つの軸孔の中心を通過した線上に配置された端部において前記側板の厚さ方向の全域に延びる第1切欠き部と、
前記内部空間の前記内周面に当接し且つ隣り合う一対の歯と歯との間に設けられ、前記第1切欠き部より低圧側に位置する歯溝と、前記高圧領域とを連通させる第2切欠き部と、を有し、
前記第2切欠き部の中央部は、前記歯車の径方向において前記歯溝の底よりも内側に位置しており、
前記第2切欠き部を前記端部側の歯車の径方向に切った断面積が、前記第1切欠き部を前記端部側の歯車の径方向に切った断面積より小さいことを特徴とする。
この歯車ポンプ又は歯車モータでは、内部空間の内周面に当接し且つ隣り合う一対の歯と歯との間に設けられ、前記第1切欠き部より低圧側に位置する歯溝と、前記高圧領域とを連通させる第2切欠き部を備えた。これにより、高圧領域に加えて低圧側に位置する歯溝にも高圧の油を導入できる。従って、駆動歯車と従動歯車とが噛み合う点から、高圧の油が導入される歯溝と高圧の油が導入されずに低圧状態が維持される歯溝とを区画する歯の歯先までの距離が短くなり、各歯車に作用する荷重が小さくなる。これにより、各歯車の軸受けに作用する荷重を小さくできる。また、第2切欠き部の径方向に沿った断面積が第1切欠き部の径方向に沿った断面積より小さいので、第2切欠き部の断面積を大きくした場合と比べて、仮に高圧領域から低圧領域を介して高圧の油が漏出したとしても、漏出量を抑制できる。
の発明に係る歯車ポンプ又は歯車モータは、前記第2切欠き部は、前記吸込通路に連通する歯溝と前記高圧領域とを連通させないことを特徴とする。
この歯車ポンプ又は歯車モータでは、第2切欠き部が、前記吸込通路に連通する歯溝と前記高圧領域とを連通させない。従って、吸込通路と高圧領域とが連通することなく、より一層、高圧領域からの油の漏出量を抑制できる。
の発明に係る歯車ポンプ又は歯車モータは、内部空間が形成されたケーシングと、
前記内部空間に配置された駆動歯車および従動歯車と、
前記歯車の端面に摺接する側板と、を備え
前記ケーシングが、
その一端面において前記内部空間と連通し且つ流体が吸入される吸込通路と、
その他端面において前記内部空間と連通し且つ流体が吐出される吐出通路と、を有し、
前記駆動歯車および前記従動歯車が、前記内部空間において互いに噛み合い、前記内部空間の内周面に当接して内部空間を高圧領域と低圧領域とに区画し、
前記側板が、
前記駆動歯車および前記従動歯車の軸がそれぞれ通過した2つの軸孔と、
平面視で前記2つの軸孔の中心を通過した線上に配置された端部の前記歯車側の面において、
周方向に沿って延びる第1切欠き部と、
前記内部空間の前記内周面に当接し且つ隣り合う一対の歯と歯との間に設けられ、前記第1切欠き部より低圧側に位置する歯溝と、前記高圧領域とを連通させる第2切欠き部と、を有し、
前記第2切欠き部の中央部は、前記歯車の径方向において前記歯溝の底よりも内側に位置しており、
前記第2切欠き部を前記端部側の歯車の径方向に切った断面積が、前記第1切欠き部を前記端部側の歯車の径方向に切った断面積より小さいことを特徴とする。
この歯車ポンプ又は歯車モータでは、内部空間の内周面に当接し且つ隣り合う一対の歯と歯との間に設けられ、前記第1切欠き部より低圧側に位置する歯溝と、前記高圧領域とを連通させる第2切欠き部を備えた。これにより、高圧領域に加えて低圧側に位置する歯溝にも高圧の油を導入できる。従って、駆動歯車と従動歯車とが噛み合う点から、高圧の油が導入される歯溝と高圧の油が導入されずに低圧状態が維持される歯溝とを区画する歯の歯先までの距離が短くなり、各歯車に作用する荷重が小さくなる。これにより、各歯車の軸受けに作用する荷重を小さくできる。また、第2切欠き部の径方向に沿った断面積を第1切欠き部の径方向に沿った断面積より小さくすると、第2切欠き部の断面積を大きくした場合と比べて、仮に高圧領域から低圧領域を介して高圧の油が漏出したとしても、漏出量を抑制できる。
の発明に係る歯車ポンプ又は歯車モータは、前記第2切欠き部は、前記吸込通路に連通する歯溝と前記高圧領域とを連通させないことを特徴とする。
この歯車ポンプ又は歯車モータでは、第2切欠き部が、前記吸込通路に連通する歯溝と前記高圧領域とを連通させない。従って、吸込通路と高圧領域とが連通することなく、より一層、高圧領域からの油の漏出量を抑制できる。
の発明では、内部空間の内周面に当接し且つ隣り合う一対の歯と歯との間に設けられ、前記第1切欠き部より低圧側に位置する歯溝と、前記高圧領域とを連通させる第2切欠き部を備えた。これにより、高圧領域に加えて低圧側に位置する歯溝にも高圧の油を導入できる。従って、駆動歯車と従動歯車とが噛み合う点から、高圧の油が導入される歯溝と高圧の油が導入されずに低圧状態が維持される歯溝とを区画する歯の歯先までの距離が短くなり、各歯車に作用する荷重が小さくなる。これにより、各歯車の軸受けに作用する荷重を小さくできる。また、第2切欠き部の径方向に沿った断面積が第1切欠き部の径方向に沿った断面積より小さいので、第2切欠き部の断面積を大きくした場合と比べて、仮に高圧領域から低圧領域を介して高圧の油が漏出したとしても、漏出量を抑制できる。
の発明では、第2切欠き部が、前記吸込通路に連通する歯溝と前記高圧領域とを連通させない。従って、吸込通路と高圧領域とが連通することなく、より一層、高圧領域からの油の漏出量を抑制できる。
の発明では、内部空間の内周面に当接し且つ隣り合う一対の歯と歯との間に設けられ、前記第1切欠き部より低圧側に位置する歯溝と、前記高圧領域とを連通させる第2切欠き部を備えた。これにより、高圧領域に加えて低圧側に位置する歯溝にも高圧の油を導入できる。従って、駆動歯車と従動歯車とが噛み合う点から、高圧の油が導入される歯溝と高圧の油が導入されずに低圧状態が維持される歯溝とを区画する歯の歯先までの距離が短くなり、各歯車に作用する荷重が小さくなる。これにより、各歯車の軸受けに作用する荷重を小さくできる。また、第2切欠き部の径方向に沿った断面積を第1切欠き部の径方向に沿った断面積より小さくすると、第2切欠き部の断面積を大きくした場合と比べて、仮に高圧領域から低圧領域を介して高圧の油が漏出したとしても、漏出量を抑制できる。
の発明では、第2切欠き部が、前記吸込通路に連通する歯溝と前記高圧領域とを連通させない。従って、吸込通路と高圧領域とが連通することなく、より一層、高圧領域からの油の漏出量を抑制できる。
本発明の実施形態に係る歯車ポンプの全体構成を説明する図。 図1のII-II線における断面図。 図1の第1実施形態に係る側板を摺接面側からみた正面図。 側板の第1切欠き部および第2切欠き部の拡大正面図。 第1切欠き部および第2切欠き部の平面図。 図5のVI-VI線における断面図。 図5のVII-VII線における断面図。 内部空間に挿入した側板を摺接面側からみた正面図。 第2実施形態に係る側板を摺接面側からみた正面図。 側板の第1切欠き部および第2切欠き部の拡大正面図。 第1切欠き部および第2切欠き部の平面図。 図11のXII-XII線における断面図。 図11のVIII-VIII線における断面図。 第3実施形態に係る側板を摺接面側からみた正面図。 図14の歯車を回転させた状態を示す図。 第3実施形態に係る側板の変形例を示す図。 図16に係る側板の変形例を示す図。 第4実施形態に係る側板を摺接面側からみた正面図。 図18の歯車を回転させた状態を示す図。 第4実施形態に係る側板の変形例を示す図。 変形例1に係る第1切欠き部の正面図。 変形例2に係る第2切欠き部の正面図。 変形例3に係る第2切欠き部の正面図。 変形例4に係る第2切欠き部の正面図。 本発明の他の実施形態に係る歯車ポンプの全体構成を説明する図。
以下、本発明の実施形態を添付図面に従って説明する。
図1に示すように、歯車ポンプ1は、互いに噛み合う駆動歯車2及び従動歯車3と、駆動歯車2及び従動歯車3をそれぞれ軸支する駆動歯車軸4a、4b及び従動歯車軸5a、5bと、駆動歯車2、従動歯車3、駆動歯車軸4a、4b及び従動歯車軸5a、5bを収納するケーシング6とを備えている。本実施形態の歯車ポンプ1は、作動流体(例えば作動油)を貯留するタンクから供給される作動流体を吸い込んで昇圧した後、その作動流体を吐出して油圧機器に供給するものである。
ケーシング6は、断面形状が略8の字状をした内部空間10を有する本体7と、本体7の一端面に螺着されたマウンティング8と、本体7の他端面に螺着されたカバー9とを有している。歯車ポンプ1において、マウンティング8及びカバー9によって、本体7の内部に形成された内部空間10が閉塞されている。ケーシング6は、内部空間10に挿入された駆動歯車2及び従動歯車3を支持する軸受部材11,12と軸受部材111,112を有している。
図1および図2に示すように、駆動歯車2及び従動歯車3はそれぞれ、平歯車として構成され、ケーシング6の内部に形成された内部空間10に挿入されている。内部空間10において、駆動歯車軸4a、4bが駆動歯車2の両端面から軸方向に沿ってそれぞれ延設され、従動歯車軸5a、5bが従動歯車3の両端面から軸方向に沿ってそれぞれ延設される。駆動歯車軸4aは、マウンティング8に形成された挿通孔8aに挿通されており、駆動歯車軸4aの端部には、図示しない駆動手段が接続される。
歯車ポンプ1において、駆動歯車2及び従動歯車3は、相互に噛合した状態で内部空間10内に収納され、その歯先が内部空間10の内周面に摺接するようになっている。これにより、駆動歯車2及び従動歯車3は、ケーシング6の内部空間において噛み合いながら回転する。駆動歯車2及び従動歯車3は回転時に、ケーシング6の内部空間の内周面にそれぞれ当接して内部空間10を低圧領域と高圧領域とに区画する。
ケーシング6は、図1において、駆動歯車2から左方に向かって延在する駆動歯車軸4aを支持する軸受部材11と、駆動歯車2から右方に向かって延在する駆動歯車軸4bを支持する軸受部材12とを有している。軸受部材11は、駆動歯車軸4aの軸受であるベアリング11aを有し、軸受部材12は、駆動歯車軸4bの軸受であるベアリング12aを有している。同様に、ケーシング6は、図1において、従動歯車3から左方に向かって延在する従動歯車軸5aを支持する軸受部材111と、従動歯車3から右方に向かって延在する従動歯車軸5bを支持する軸受部材112とを有している。軸受部材111は、従動歯車軸5aの軸受であるベアリング111aを有し、軸受部材112は、従動歯車軸5bの軸受であるベアリング112aを有している。
したがって、軸受部材11は、駆動歯車軸4aがベアリング11aに挿通されることで駆動歯車軸4aを回転自在に支持するとともに、軸受部材12は、駆動歯車軸4bがベアリング12aに挿通されることで駆動歯車軸4bを回転自在に支持する。同様に、軸受部材111は、従動歯車軸5aがベアリング111aに挿通されることで従動歯車軸5aを回転自在に支持するとともに、軸受部材112は、従動歯車軸5bがベアリング112aに挿通されることで従動歯車軸5bを回転自在に支持する。
駆動歯車2及び従動歯車3の両側には、2つの側板20a、20bが配置される。したがって、2つの側板20a、20bは、それぞれ、駆動歯車2及び従動歯車3の端面と、軸受部材11、111及び軸受部材12、112との間に配置され、駆動歯車2及び従動歯車3の端面と摺接している。側板20a、20bの非摺接面側の高圧部面積が摺接面側の高圧部面積よりも若干広くなっており、摺接面が駆動歯車2及び従動歯車3の側面に押し付けられて、隙間が極力狭くなるようにしている。
軸受部材11、111における側板20aと対向する端面には、溝部が形成され、その溝部の内部に、それぞれ、弾性を有するガスケット11bが設けられている。ガスケット11bは、軸受部材11、111と側板20aとの間の隙間を低圧領域と高圧領域とに区画するものである。同様に、軸受部材12、112における側板20bと対向する端面には、溝部が形成され、その溝部の内部に、それぞれ、弾性を有するガスケット12bが設けられている。ガスケット12bは、軸受部材12、112と側板20bとの間の隙間を低圧領域と高圧領域とに区画するものである。
歯車ポンプ1において、本体7には、図2に示すように、その一端面に内部空間10の低圧領域に通じる吸込通路7aが形成されている。吸込通路7aと相対する他端面に、内部空間10の高圧領域に通じる吐出通路7bが形成されている。そして、吸込通路7a及び吐出通路7bは、それぞれの中心が駆動歯車2及び従動歯車3の回転軸間の中心に位置するように設けられている。
したがって、歯車ポンプ1では、ケーシング6の吸込通路7aに、作動流体を貯留するタンクからの配管が接続される。吐出通路7bには油圧機器へ向かう配管が接続される。駆動歯車2の駆動歯車軸4aを図示しない駆動手段によって回転させると、駆動歯車2に噛み合った従動歯車3が回転する、これにより、内部空間10の内周面と駆動歯車2及び従動歯車3の歯面によって囲まれた空間の作動流体が歯車の回転によって吐出通路7b側に移送され、駆動歯車2及び従動歯車3の噛み合い部を境として、吐出通路7b側が高圧側に、吸込通路7a側が低圧側になる。
作動流体が吐出通路7b側に移送されることによって吸込通路7a側が負圧になると、タンク内の作動流体が配管及び吸込通路7aを介して低圧側の内部空間10内に吸引される。そして、内部空間10の内周面と駆動歯車2及び従動歯車3の歯面によって囲まれた空間の作動流体が歯車の回転によって吐出通路7b側に移送され、高圧に加圧されて吐出通路7b及び配管を介して油圧機器に送られる。
<第1実施形態>
次に、本発明に係る第1実施形態の側板20a、20bについて詳述する。図3に示すように、側板20bは、2つの軸孔21が形成された8の字型の板状部材である。側板20aは内部空間10に嵌入され、駆動歯車2及び従動歯車3と、軸受部材11及び軸受部材111との間に配置されている。側板20bは内部空間10に嵌入され、駆動歯車2及び従動歯車3と、軸受部材12及び軸受部材112との間に配置されている。側板20aは側板20bと同一の形状であるため、同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。
駆動歯車軸4a及び従動歯車軸5aが2つの軸孔21に挿通された状態で、側板20bは駆動歯車2及び従動歯車3の端面に当接する。従って、駆動歯車2と従動歯車3とを回転させたときに、図3中手前側の摺接面22は、駆動歯車2および従動歯車3の端面と摺接する。なお、側板20bの摺接面22と反対側の面を非摺接面23とする。側板20bが内部空間10に挿入された状態で、非摺接面23は軸受部材11と軸受部材111とに僅かな隙間を隔てて対向する。
側板20bは、低圧側縁部25と低圧側湾曲部26と高圧側縁部27と高圧側湾曲部28と第1切欠き部30と第2切欠き部35とを備えている。
一対の低圧側縁部25は、側板20bの低圧側に形成され、軸孔21に沿って湾曲している。低圧側湾曲部26は、側板20bの長手方向(図3中、上下方向)中央部の低圧側に形成され、内側に向かって半円形状に湾曲している。低圧側湾曲部26は、一対の低圧側縁部25の間に設けられ、低圧側湾曲部26の端部は、低圧側縁部25の端部と連続している。なお、側板20bの低圧側とは、歯車ポンプ1を組み立てた状態で、2つの軸孔21の中心Aを結ぶ線L1より低圧側(吸込通路7a側)の領域(図3中、線L1より左側)をいう。
一対の高圧側縁部27は、側板20bの高圧側に形成され、軸孔21に沿って湾曲している。高圧側湾曲部28は、側板20bの長手方向中央部の高圧側に形成され、内側に向かって半円形状に湾曲している。高圧側湾曲部28は、一対の高圧側縁部27の間に設けられ、高圧側湾曲部28の端部は、高圧側縁部27の端部と連続している。なお、前述した側板20bの高圧側とは、歯車ポンプ1を組み立てた状態で、線L1より高圧側(吐出通路7b側)の領域(図3中、線L1より右側)をいう。
第1切欠き部30は、側板20bの長手方向両端部に形成されている。言い換えれば、第1切欠き部30は、平面視で2つの軸孔21の中心点Aを通過する線上に配置された側板20bの端部に設けられている。第1切欠き部30は、線L1に直交し、一端が高圧側縁部27に連続している。第1切欠き部30の他端は、低圧側縁部25に連続している。図4および図5に示すように、第1切欠き部30は、側板20bの厚さ方向の全域にわたって延び、上面視が五角形状の平面である。第1切欠き部30を構成する五辺のうち、長さが最も短い短辺31は第2切欠き部35の一辺を構成している。すなわち、第1切欠き部30と第2切欠き部35とは、短辺31により区分けされている。
図4中、二点鎖線で示す曲面F1は、仮に側板20bに第1切欠き部30を形成しなかった場合の、側板20bの外形を示している。低圧側縁部25と曲面F1と高圧側縁部27とは滑らかに連続し、軸孔21と同心円上にある。曲面F1の歯車軸方向寸法は、側板20bの厚さと同じ寸法である。
歯車ポンプ1を組み立てた状態では、曲面F1が内部空間10の内周面と一致するため、第1切欠き部30と内部空間10の内周面との間に高圧導入空間S1が形成される。後述する第1切欠き部30を駆動歯車2の径方向に切った断面積とは、この高圧導入空間S1の断面積を言う。すなわち第1切欠き部30の断面積は、第1切欠き部30と、曲面F1と、摺接面22を曲面F1まで延長した面と、非摺接面23を曲面F1まで延長した面との間に形成された空間S1を駆動歯車2の径方向に切った断面積を意味する。
第2切欠き部35は側板20bの摺接面22側に形成され、側板20bの厚さ方向の一部に形成されている。また第2切欠き部35は、第1切欠き部30の短辺31から低圧側に延びる三角形状の平面である。第2切欠き部35は低圧側縁部25に対して長辺36を境に、非摺接面23から摺接面22に向かって、軸孔21に向かう方向に傾斜している。長辺36は短辺31と共に、第2切欠き部35を区画している。
図3中、第2切欠き部35の低圧側端部を示す点A2は、低圧側縁部25と第1切欠き部30との境を示す点A1から点Aを中心として5度だけ回転した地点に位置している。なお点Aを中心として、点A1と、低圧側縁部25および低圧側湾曲部26の境を示す点A3とがなす角度θ1を100とした場合、点A2は0%から100%の間に位置し、より好ましくは点A2は5%から25%の間に位置する。点A2が5%から25%の間に位置するので、より一層、後述するように歯車2,3の軸受部材11,12,111,112に作用する荷重を小さくし、且つ高圧油の漏出を抑制できる。本実施形態では、第2切欠き部35(補助高圧溝S2)は吸込通路7aと連通しないが、連通する構成を採用しても良い。
図6は図5のVI−VI線断面図、図7は図5のVII−VII線断面図である。図6中、点線で示す平面F2は摺接面22を上方に延長した面であり、同じく点線で示す平面F3は低圧側縁部25の外周面を摺接面22側に延長した面である。図7中、点線で示す平面F4は第1切欠き部30を摺接面22側に延長した面である。
歯車ポンプ1を組み立てた状態では、平面F3が内部空間10の内周面に一致するため、第2切欠き部35と内部空間10の内周面との間に補助高圧溝S2が形成される。第2切欠き部35を駆動歯車2の径方向に切った断面積とは、この補助高圧溝S2の断面積を言う。すなわち第2切欠き部35の断面積とは、第2切欠き部35と平面F2と平面F3と平面F4との間に形成された空間S2を駆動歯車2の径方向に切った断面積を意味する。本実施形態では、補助高圧溝S2の断面積が高圧導入空間S1の断面積よりも概ね小さい。歯車ポンプ1を組み立てた状態では、第2切欠き部35が側板20bの駆動歯車2側および従動歯車3側の面に形成され、高圧導入空間S1と補助高圧溝S2とが平面F4を介して連通している。
歯車ポンプ1を駆動させると、駆動歯車2と従動歯車3とに搬送される高圧の油が、まず高圧導入空間S1に導入される。これにより、駆動歯車2の歯溝のうち、吐出通路7bと、吐出通路7bから点Aを中心に反時計回りに回転した点Cとの間に位置する歯溝に高圧の油が充填され、高圧領域を形成する。一方、点Cと吸込通路7aとの間に位置する歯溝は、低圧状態が維持される低圧領域を形成する。なお、点Cは第1切欠き部30の低圧側端部を示す。同時に点Cは、仮に補助高圧溝S2を設けなかった場合(つまり高圧導入空間S1だけを設けている場合)における高圧の油が充填される歯溝と、高圧の油が充填されずに低圧状態が維持される歯溝とを区画する歯15の歯先に一致する。
この後、高圧導入空間S1から補助高圧溝S2に高圧の油が導入される。これにより、高圧領域に加えて、従来、低圧領域であった点Cと点Dとの間に位置する歯溝S10に高圧の油が充填される。点Dは、補助高圧溝S2を介して高圧の油が充填された歯溝S10を形成する、低圧側の歯16の歯先と一致する。
一般的に、駆動歯車2に作用する荷重は、駆動歯車2と従動歯車3とが噛み合う点Bから、高圧の油が導入される歯溝と高圧の油が導入されずに低圧状態が維持される歯溝とを区画する歯の歯先までの距離に比例する。従って本実施形態では、噛み合う点Bから点Dまでの距離L3が、点Bから点Cまでの距離L2より短くなるので、各歯車2、3に作用する荷重が小さくなる。これにより、各歯車2,3の軸受けに作用する荷重を小さくできるため、駆動歯車軸4aを支持する軸受部材11および従動歯車軸5aを支持する軸受部材111に作用する力を小さくできる。
なお上記説明では、駆動歯車2の歯17の歯先が、吸込通路7aと内部空間10の内周面との境目(点D1)に一致する状態について説明している。しかし、駆動歯車2および従動歯車3は回転し、駆動歯車2および従動歯車3として種々の形状の歯車を採用できるため、当該状態に限らず本発明を適用できる。
ここでは主に図8中、側板20bの上側(駆動歯車2側)の第1切欠き部30と第2切欠き部35とについて説明したが、下側(従動歯車3側)についても同様である。
[本実施形態の歯車ポンプ1の特徴]
第1実施形態の側板20(20a、20b)を備えた歯車ポンプ1には以下の特徴がある。
この歯車ポンプ1又は歯車モータでは、第2切欠き部35が、第1切欠き部30から低圧側に延びている。これにより、第1切欠き部30(高圧導入空間S1)に加えて第2切欠き部35(補助高圧溝S2)に高圧の油を導くことで、側板20の周方向に沿って高圧の油が充填される領域を大きくできる。従って、駆動歯車2と従動歯車3とが噛み合う点Bから,高圧の油が導入される歯溝と高圧の油が導入されずに低圧状態が維持される歯溝とを区画する歯16の歯先Dまでの距離L3が短くなり、各歯車に作用する荷重が小さくなる。これにより、各歯車3,4の軸受け11,12,111,112に作用する荷重を小さくできる。なお距離L3が短いとは、点Bと点Dとを結ぶ線L3の距離が、点Bと点Cとを結ぶ線L2の距離よりも短いことを意味する。
また、第2切欠き部35が、側板20の厚さ方向の一部に形成されるので第1切欠き部30より小さくなる。これにより、補助高圧溝S2の断面積が高圧導入空間S1の断面積よりも小さくなり、補助高圧溝S2(第2切欠き部35)の断面積を大きくした場合と比べて、仮に高圧領域から低圧領域を介して高圧の油が漏出したとしても、漏出量を抑制できる。
この歯車ポンプ1又は歯車モータでは、第1切欠き部30が側板20の厚さ方向全域に延び、かつ第2切欠き部35は側板20の各歯車2,3側の面に形成されている。従って、側板20を面取りするだけで容易に第1切欠き部30と第2切欠き部35とを形成できる。
<第2実施形態>
次に、本発明に係る第2実施形態の側板40a、40bについて詳述する。図9に示すように、側板40bは、2つの軸孔41が形成された8の字型の板状部材である。側板40a、40bの歯車ポンプ1への配設場所は、第1実施形態の側板20a、20bと同様であるので説明を省略する。また、側板40aは側板40bと同一の形状であるため、同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。
駆動歯車軸4a及び従動歯車軸5aが2つの軸孔41に挿通された状態で、側板40bは駆動歯車2及び従動歯車3の端面に当接する。従って、駆動歯車2と従動歯車3とを回転させたときに、図9中手前側の摺接面42は、駆動歯車2および従動歯車3の端面と摺接する。なお、側板40bの摺接面42と反対側の面を非摺接面43とする。側板40bが内部空間10に挿入された状態で、非摺接面43は軸受部材11と軸受部材111とに当接する。
側板40bは、外周縁部45と低圧側湾曲部46と高圧側湾曲部48と第1切欠き部50と第2切欠き部55とを備えている。
外周縁部45は図9中、側板40bの上側および下側に形成された正面視がC字形状の縁部であり、軸孔41と同心円上にある。低圧側湾曲部46は、側板40bの長手方向(図9中、上下方向)中央部の低圧側に形成され、内側に向かって半円形状に湾曲している。低圧側湾曲部46は、上側(駆動歯車2側)の外周縁部45と下側(従動歯車3側)の外周縁部45との間に設けられ、低圧側湾曲部46の端部は、外周縁部45の端部と連続している。なお、側板40bの低圧側とは、歯車ポンプ1を組み立てた状態で、2つの軸孔41の中心Aを結ぶ線L1より吸込通路7a側の領域(図9中、線L1より左側)をいう。
高圧側湾曲部48は、側板40bの長手方向中央部の高圧側に形成され、内側に向かって半円形状に湾曲している。高圧側湾曲部48は、上側の外周縁部45と下側の外周縁部45との間に設けられ、高圧側湾曲部48の端部は、外周縁部45の端部と連続している。なお、前述した側板40bの高圧側とは、歯車ポンプ1を組み立てた状態で、線L1より吐出通路7b側の領域(図9中、線L1より右側)をいう。
第1切欠き部50は側板40bの外周縁部45に形成され、側板40bの外形(軸孔41の周方向)に沿って延びる溝である。第1切欠き部50は、外周縁部45の端部と高圧側湾曲部48の縁部とを接続する角部54から、中心Aの周りを反時計回りに延び、点Fで終端している。点Fは、線L1よりも低圧側(低圧側湾曲部46側)の外周縁部45に位置する任意の点である。
図10に示すように、第1切欠き部50は側板40bの摺接面42側に形成されている。また図11から図13に示すように、第1切欠き部50は、摺接面42と直交する方向(駆動歯車2および従動歯車3の軸方向、かつ側板40bの厚さ方向)に延びる第1面52と、第1面52および外周縁部45の外周面45aに直交する第2面53とを有する。なお、図12は図11のXII-XII線断面図、図13は図11のXIII−XIII線断面図である。図中、点線で示す平面F2は摺接面22を上方に延長した面であり、同じく点線で示す曲面F5は外周縁部45の外周面45aを摺接面22側に延長した面である。
歯車ポンプ1を組み立てた状態では、外周面45aが内部空間10の内周面と一致するため、第1切欠き部50と内部空間10の内周面との間に高圧導入溝S3(図12参照)が形成される。高圧導入溝S3は、角部54に形成される開口を介して吐出通路7bと連通する。後述する第1切欠き部50を駆動歯車2の径方向に切った断面積とは、この高圧導入溝S3の断面積を言う。すなわち第1切欠き部50の断面積は、第1切欠き部50の第1面52と第2面53と平面F2と曲面F5との間に形成された空間S3を駆動歯車2の径方向に切った断面積を意味する。
図9に示すように、第2切欠き部55は側板40bの摺接面42側に形成され、第1切欠き50の終端点Fから軸孔41の周方向に沿って低圧側に延びる三角形状の平面である。第2切欠き部55は外周縁部45に対して長辺56(図11参照)を境に、非摺接面43から摺接面42に向かって、軸孔41に向かう方向に傾斜している。長辺56は短辺51と共に、第2切欠き部55を区画している。
図9中、第2切欠き部55の低圧側端部(終端)を示す点Eは、第2切欠き部55の高圧側端部を示す点Fから点Aを中心として5度だけ回転した地点に位置している。なお点Aを中心として、点Fと、低圧側縁部25および低圧側湾曲部26の境を示す点A3とがなす角度θ2を100とした場合、点Eは0%から100%の間に位置し、より好ましくは点Eは5%から25%の間に位置する。点Eが5%から25%の間に位置するので、より一層、後述するように歯車2,3の軸受部材11,12,111,112に作用する荷重を小さくし、且つ高圧油の漏出を抑制できる。なお本実施形態では第2切欠き部55(補助高圧溝S4)が吸込通路7aと連通しないが、連通する構成を採用しても良い。
歯車ポンプ1を組み立てた状態では、曲面F5が内部空間10の内周面に一致するため、第2切欠き部55と内部空間10の内周面との間に補助高圧溝S4(図13参照)が形成される。第2切欠き部55を駆動歯車2の径方向に切った断面積とは、この補助高圧溝S4の断面積を言う。すなわち第2切欠き部55の断面積は、第2切欠き部55と平面F2と曲面F5との間に形成された空間S4を駆動歯車2の径方向に切った断面積を意味する。ここで、第2切欠き部55の径方向に切った断面積が、第1切欠き部50の径方向に切った断面積より小さい。具体的には、駆動歯車2の径方向に切った補助高圧溝S4の断面積(図13参照)が、駆動歯車2の径方向に切った高圧導入溝S3の断面積(図12参照)より小さい。特に本実施形態では第2切欠き部55(補助高圧溝S4)の断面積は全て(常に)、第1切欠き部50(高圧導入溝S3)の断面積よりも小さい。
歯車ポンプ1を組み立てた状態では、第2切欠き部55が側板40bの駆動歯車2側および従動歯車3側の面に形成され、高圧導入溝S3と補助高圧溝S4とが短辺51を介して連通している。また、第1切欠き部50と第2切欠き部55とは、側板40bの長手方向端部の歯車3,4側の面に形成されている。
歯車ポンプ1を駆動させると、吐出通路7b内の高圧の油が、角部54に形成される開口を介して高圧導入溝S3と補助高圧溝S4とに導入される。このとき、駆動歯車2および従動歯車3に作用する負荷は第1実施形態と同様であるので説明を省略する。ただし、点Fでは、歯15の歯先と第1切欠き部50の低圧側端部とが一致している。言い換えれば点Fは、仮に補助高圧溝S4を設けなかった場合(つまり高圧導入溝S3だけを設けている場合)における高圧の油が充填される歯溝と、高圧の油が充填されずに低圧状態が維持される歯溝とを区画する歯15の歯先に一致する。点Gは、補助高圧溝S4を介して高圧の油が充填された歯溝S10を形成する、吸込通路7a側の歯16の歯先と一致する。そして、線L2は点Bと点Fとを結び、線L3は点Bと点Gとを結んでいる。
なお上記説明では、駆動歯車2の歯17の歯先が、吸込通路7aと内部空間10の内周面との境目(点D1)に一致する状態について説明している。しかし、駆動歯車2および従動歯車3は回転し、駆動歯車2および従動歯車3として種々の形状の歯車を採用できるため、当該状態に限らず本発明を適用できる。
[本実施形態の歯車ポンプ1の特徴]
第2実施形態の側板40(40a、40b)を備えた歯車ポンプ1には以下の特徴がある。
この歯車ポンプ1又は歯車モータでは、第2切欠き部55が、第1切欠き部50から低圧側に延びている。これにより、第1切欠き部50(高圧導入溝S3)に加えて第2切欠き部55(補助高圧溝S4)に高圧の油を導くことで、側板40の周方向に沿って高圧の油が充填される領域を大きくできる。従って、駆動歯車2と従動歯車3とが噛み合う点Bから,高圧の油が導入される歯溝と高圧の油が導入されずに低圧状態が維持される歯溝とを区画する歯16の歯先Gまでを結ぶ線L3の距離が短くなり、各歯車に作用する荷重が小さくなる。これにより、各歯車3,4の軸受け11,12,111,112に作用する荷重を小さくできる。なお線L3の距離が短いとは、線L3の距離が、点Bと点Fとを結ぶ線L2の距離よりも短いことを意味する。
また、第2切欠き部55の断面積が、第1切欠き部50の断面積より小さい。これにより、第2切欠き部55の断面積を大きくした場合と比べて、仮に高圧領域から低圧領域を介して高圧の油が漏出したとしても、漏出量を抑制できる。
<第3実施形態>
次に、本発明に係る第3実施形態の側板20a、20bについて詳述する。図14に示すように、側板20bは第1実施形態の側板20bと比べ、第1切欠き部30に連続する第2切欠き部35に代えて、第1切欠き部30から分離した第2切欠き部62を有する点で第1実施形態の側板20bと異なる。その他の構成は第1実施形態の側板20bと同一であるため、同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。また第3実施形態の側板20aは第3実施形態の側板20bと同一の形状であるため、同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。
第1切欠き部30は、平面視で2つの軸孔21,21の中心Aを通過した線L1上に配置された端部において、側板20bの厚さ方向の全域に延びている。第2切欠き部62は、側板20bの摺接面22側に形成された線状に延びる溝である。この状態のとき、第2切欠き部62の端部が連通する歯溝S10bを構成する歯のうち、一方の歯16は内部空間10の内周面に当接している。しかし、他方の歯17は内部空間10の内周面に当接せず、歯溝S10bが吸込通路7aと連通している。すなわち第2切欠き部62は、吸込通路7aに連通する歯溝S10bと高圧領域とを連通させている。
しかし当該構成の第2切欠き部62であっても、図15に示すように、図14の状態から駆動歯車2を回転させると、第2切欠き部62は、内部空間10の内周面に当接し且つ隣り合う一対の歯16と歯17との間に設けられ、第1切欠き部30より低圧側に位置する歯溝S10bと、高圧領域にある歯溝S9aとを連通させる状態となる。また第2切欠き部62は、吸込通路7aに連通する歯溝S10cと高圧領域とを連通させない。従って、図14および図15のいずれの状態にある第2切欠き部62であっても本発明の範囲に包含される。
歯車ポンプ1を駆動させると、吐出通路7b内の高圧の油が、第1切欠き部30と第2切欠き部62とに導入される。このとき、駆動歯車2および従動歯車3に作用する負荷は第1実施形態と同様であるので説明を省略する。直線L3は、噛み合い部Bと、歯17の歯先が内周面と当接する点D1との間を結んでいる。
なお第3実施形態の第2切欠き部62の変形例として、図16に示す第2切欠き部60を採用してもよい。第2切欠き部60は、側板20bの摺接面22側に形成された線状に延びる溝である。第2切欠き部60の長さ方向寸法は、駆動歯車2を構成する任意の歯の歯厚よりも大きい。第2切欠き部60は、内部空間10の内周面に当接し且つ隣り合う一対の歯15と歯16との間に設けられ、第1切欠き部30より低圧側に位置する歯溝S10aと、高圧領域にある歯溝S9aとを連通させている。
この第2切欠き部60では、駆動歯車2を回転させても、第2切欠き部60の端部が連通する歯溝S10aを構成する歯15、16は内部空間10の内周面に当接している。従って、第2切欠き部60は、吸込通路に連通する歯溝と高圧領域とを連通させない構成に対応する。
[本実施形態の歯車ポンプ1の特徴]
第3実施形態の側板20(20a、20b)を備えた歯車ポンプ1には以下の特徴がある。
この歯車ポンプ又は歯車モータでは、内部空間10の内周面に当接し且つ隣り合う一対の歯15と歯16との間に設けられ、第1切欠き部30より低圧側に位置する歯溝S10aと、高圧領域とを連通させる第2切欠き部60を備えた。
上記構成により、高圧領域に加えて低圧側に位置する歯溝S10aにも高圧の油を導入できる。従って、駆動歯車2と従動歯車3とが噛み合う点Bから,高圧の油が導入される歯溝S10aと高圧の油が導入されずに低圧状態が維持される歯溝S10bとを区画する歯16の歯先Dまでの距離L3が短くなり、各歯車に作用する荷重が小さくなる。これにより、各歯車の軸受けに作用する荷重を小さくできる。
また、第2切欠き部60の断面積が第1切欠き部30の断面積より小さいので、断面積が大きい場合と比べて、高圧領域から低圧領域に向かって高圧の油が漏出したとしても、漏出量を抑制できる。
第2切欠き部60は、低圧の吸込通路7aに連通する歯溝と高圧領域とを連通させない。従って、仮に高圧領域から高圧の油が漏出したとしても、より一層、漏出量を抑制できる。
なお、前記実施形態では、第2切欠き部60を線状に設けた。しかし第2切欠き部60の形状は特に限定されず、図17に示すように、正面視が略U字形状に形成された第2切欠き部61を採用してもよい。
前記実施形態では、第2切欠き部60が、高圧領域の歯溝S9aと、低圧領域の歯溝S10aとを連通している。しかし、これに限定されず、高圧領域の歯溝S9aからS9dと、低圧領域の歯溝S10aからS10bとを連通していれば同様の効果を得ることができる。また第2切欠き部60の高圧側端部が、歯溝S9aを介さず直接、第1切欠き部30(高圧導入溝S1)と連通しても良い。第2切欠き部60の高圧側端部は高圧領域に連通していればよく、歯溝を構成する歯と対応する部分に連通しても良い。
<第4実施形態>
次に、本発明に係る第4実施形態の側板40a、40bについて詳述する。図18に示すように、側板40bは第2実施形態の側板40bと比べ、第1切欠き部50に連続する第2切欠き部55に代えて、第1切欠き部50から分離した第2切欠き部66を有する点で第2実施形態の側板40bと異なる。その他の構成は第2実施形態の側板40bと同一であるため、同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。また第4実施形態の側板40aは第4実施形態の側板40bと同一の形状であるため、同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。
第1切欠き部50は、平面視で2つの軸孔41,41の中心Aを通過した線L1上に配置された側板40bの端部(図18中、上端部側)の駆動歯車2側の面において、周方向に沿って延びている。第2切欠き部66は、側板40bの摺接面42側に形成された線状に延びる溝である。この状態のとき、第2切欠き部62の端部が連通する歯溝S10bを構成する歯のうち、一方の歯16は内部空間10の内周面に当接している。しかし、他方の歯17は内部空間10の内周面に当接せず、歯溝S10bが吸込通路7aと連通している。すなわち第2切欠き部66は、吸込通路7aに連通する歯溝S10bと高圧領域とを連通させている。
しかし当該構成の第2切欠き部66であっても、図19に示すように、図18の状態から駆動歯車2を回転させると、第2切欠き部66は、内部空間10の内周面に当接し且つ隣り合う一対の歯16と歯17との間に設けられ、第1切欠き部50より低圧側に位置する歯溝S10bと、高圧領域にある歯溝S9aとを連通させる状態となる。また第2切欠き部66は、吸込通路7aに連通する歯溝S10cと高圧領域とを連通させない。従って、図18および図19のいずれの状態にある第2切欠き部66であっても本発明の範囲に包含される。
歯車ポンプ1を駆動させると、吐出通路7b内の高圧の油が、第1切欠き部50と第2切欠き部66とに導入される。このとき、駆動歯車2および従動歯車3に作用する負荷は第2実施形態と同様であるので説明を省略する。
なお第4実施形態の第2切欠き部66の変形例として、図20に示す第2切欠き部65を採用してもよい。第2切欠き部65は、側板40bの摺接面42側に形成された線状に延びる溝である。第2切欠き部65の長さ方向寸法は、駆動歯車2を構成する任意の歯の歯厚よりも大きい。第2切欠き部65は、内部空間10の内周面に当接し且つ隣り合う一対の歯15と歯16との間に設けられ、第1切欠き部50より低圧側に位置する歯溝S10aと、高圧領域にある歯溝S9bとを連通させている。
この第2切欠き部65では、駆動歯車2を回転させても、第2切欠き部65の端部が連通する歯溝S10aを構成する歯15、16は内部空間10の内周面に当接している。従って、第2切欠き部65は、吸入通路7aに連通する歯溝と高圧領域とを連通させない構成に対応する。
[本実施形態の歯車ポンプ1の特徴]
第4実施形態の側板40(40a、40b)を備えた歯車ポンプ1には以下の特徴がある。
内部空間10の内周面に当接し且つ隣り合う一対の歯15と歯16との間に設けられ、第1切欠き部50より低圧側に位置する歯溝S10aと、高圧領域とを第2切欠き部65が連通させる。
上記構成により、高圧領域に加えて低圧側に位置する歯溝S10aにも高圧の油を導入できる。従って、駆動歯車2と従動歯車3とが噛み合う点Bから,高圧の油が導入される歯溝S10aと高圧の油が導入されずに低圧状態が維持される歯溝S10bとを区画する歯16の歯先までの距離L3が短くなり、各歯車に作用する荷重が小さくなる。これにより、各歯車の軸受けに作用する荷重を小さくできる。
また、第2切欠き部65の断面積が第1切欠き部50の断面積より小さいので、仮に高圧領域から低圧領域を介して高圧の油が漏出したとしても、漏出量を抑制できる。
第2切欠き部65は、低圧の吸込通路7aに連通する歯溝と高圧領域とを連通させない。従って、仮に高圧領域から低圧領域に向かって高圧の油が漏出したとしても、より一層、漏出量を抑制できる。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明だけではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
前記実施形態では、第1切欠き部30,50および第2切欠き部35,55は、側板20,40の長手方向両端部に形成されているが、長手方向の一端部だけに形成されても同様の効果を得ることができる。また前記第1実施形態では、第1切欠き部30は、上面視が五角形形状の平面であるが、形状は特に限定されない。
前記第2実施形態では、第1切欠き部50を側板40の外周縁部45に沿って設けた。しかしこれに限定されず、図21の変形例1に示すように、第1切欠き部50が外周縁部45より内側に設けられた溝であってもよい。このとき、第2切欠き部55も同様に、外周縁部45より内側に設けられている。なお、第1切欠き部50の少なくとも一部が、各歯車2,3の歯底より外周側に位置し、高圧空間10bと歯溝とを連通していればよい。
前記実施形態では第2切欠き部35,55を、側板20,40の外形に沿って設けた三角形の平面から構成したが、これに限定されない。図22の変形例2に示すように正面視において、外周縁部45の外形から内側に設けた三角形の平面から第2切欠き部55を構成してもよい。
前記実施形態では第2切欠き部35,55を、三角形の平面から構成したがこれに限定されない。図23の変形例3に示すように、第2切欠き部55は、外周縁部45に沿って延びる長方形形状の溝であってもよい。また前記実施形態では第2切欠き部35,55を側板20,40の外形に沿って設けた。しかしこれに限定されず、図24の変形例4に示すように第2切欠き部55が、外形よりも内側に形成された溝であってもよい。
第2切欠き部35,55が形成する補助高圧溝S2,S4の径方向の断面形状は特に限定されない。また補助高圧溝S2,S4の、低圧縁部25の外形に対する深さも特に限定されない。
上述の本実施形態では、ケーシング6が軸受部材11、111、12、112を有している場合を説明したが、図25に示すように、ケーシング6と別体の軸受部材であるベアリングケース11、111,12、112がケーシング6内に配置されてよい。
1 歯車ポンプ
2 駆動歯車
3 従動歯車
4a 駆動歯車軸
4b 駆動歯車軸
5a 従動歯車軸
5b 従動歯車軸
6 ケーシング
7a 吸込通路
7b 吐出通路
10 内部空間
20(20a,20b) 側板
21 軸孔
30 第1切欠き部(第1実施形態)
35 第2切欠き部(第1実施形態)
40(40a,40b) 側板
41 軸孔
50 第1切欠き部(第2実施形態)
55 第2切欠き部(第2実施形態)
60〜62 第2切欠き部(第3実施形態)
65,66 第2切欠き部(第4実施形態)

Claims (4)

  1. 内部空間が形成されたケーシングと、
    前記内部空間に配置された駆動歯車および従動歯車と、
    前記歯車の端面に摺接する側板と、を備え
    前記ケーシングが、
    その一端面において前記内部空間と連通し且つ流体が吸入される吸込通路と、
    その他端面において前記内部空間と連通し且つ前記流体が吐出される吐出通路と、を有し、
    前記駆動歯車および前記従動歯車が、前記内部空間において互いに噛み合い、前記内部空間の内周面に当接して前記内部空間を高圧領域と低圧領域とに区画し、
    前記側板が、
    前記駆動歯車および前記従動歯車の軸がそれぞれ通過した2つの軸孔と、
    平面視で前記2つの軸孔の中心を通過した線上に配置された端部において前記側板の厚さ方向の全域に延びる第1切欠き部と、
    前記内部空間の前記内周面に当接し且つ隣り合う一対の歯と歯との間に設けられ、前記第1切欠き部より低圧側に位置する歯溝と、前記高圧領域とを連通させる第2切欠き部と、を有し、
    前記第2切欠き部の中央部は、前記歯車の径方向において前記歯溝の底よりも内側に位置しており、
    前記第2切欠き部を前記端部側の歯車の径方向に切った断面積が、前記第1切欠き部を前記端部側の歯車の径方向に切った断面積より小さいことを特徴とする歯車ポンプ又は歯車モータ。
  2. 前記第2切欠き部は、前記吸込通路に連通する歯溝と前記高圧領域とを連通させないことを特徴とする請求項に記載の歯車ポンプ又は歯車モータ。
  3. 内部空間が形成されたケーシングと、
    前記内部空間に配置された駆動歯車および従動歯車と、
    前記歯車の端面に摺接する側板と、を備え
    前記ケーシングが、
    その一端面において前記内部空間と連通し且つ流体が吸入される吸込通路と、
    その他端面において前記内部空間と連通し且つ前記流体が吐出される吐出通路と、を有し、
    前記駆動歯車および前記従動歯車が、前記内部空間において互いに噛み合い、前記内部空間の内周面に当接して前記内部空間を高圧領域と低圧領域とに区画し、
    前記側板が、
    前記駆動歯車および前記従動歯車の軸がそれぞれ通過した2つの軸孔と、
    平面視で前記2つの軸孔の中心を通過した線上に配置された端部の前記歯車側の面において、
    周方向に沿って延びる第1切欠き部と、
    前記内部空間の前記内周面に当接し且つ隣り合う一対の歯と歯との間に設けられ、前記第1切欠き部より低圧側に位置する歯溝と、前記高圧領域とを連通させる第2切欠き部と、を有し、
    前記第2切欠き部の中央部は、前記歯車の径方向において前記歯溝の底よりも内側に位置しており、
    前記第2切欠き部を前記端部側の歯車の径方向に切った断面積が、前記第1切欠き部を前記端部側の歯車の径方向に切った断面積より小さいことを特徴とする歯車ポンプ又は歯車モータ。
  4. 前記第2切欠き部は、前記吸込通路に連通する歯溝と前記高圧領域とを連通させないことを特徴とする請求項に記載の歯車ポンプ又は歯車モータ。
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