JP2007239501A - ギヤポンプ - Google Patents

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鈴木  茂
Masaki Ota
太田  雅樹
Kazuro Murakami
和朗 村上
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勝巳 山下
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Abstract

【課題】歯間空間部に保持された流体が吸入圧から吐出圧に変化する際に、急激な圧力の変動を解消することができるギヤポンプの提供にある。
【解決手段】互いに噛合する一対のギヤと、該両ギヤを収容するギヤ収容室16が形成されたシリンダブロック11と、ギヤ収容室16を覆うカバーを有し、ギヤ30、40の回転軸芯に対して直角なギヤ側面と摺接する摺接面20fが、カバーとギヤ側面の間に介在されたサイドプレート19、20もしくはカバーに形成され、ギヤは、吸入圧の流体を保持した後に摺接面20fにより密閉され、ギヤの回転により吐出圧領域に連通する歯間空間部35を有し、摺接面20f内に導入溝20gが形成され、導入溝20gの一端は吐出圧領域と連通され、導入溝20gの他端は、摺接面20fによりほぼ密閉された歯間空間部35と連通する位置に設定された。
【選択図】 図3

Description

この発明は、作動油等の流体の圧送に適したギヤポンプに関し、特に外接形のギヤポンプに関する。
従来のギヤポンプは、例えば、特許文献1に開示されているように、互いに噛合する一対のギヤと、該両ギヤを収容するギヤ収容室が形成されたシリンダブロックと、ギヤ収容室を覆うようにシリンダブロックの両端面に接合されるカバーを有している。
さらに、ギヤの回転軸芯に対して直角なギヤ側面と摺接する摺接面が、カバーとギヤ側面の間に介在された側板(サイドプレート)に形成されている。
ギヤは、吸入圧の流体を保持した後に摺接面によりほぼ密閉され、ギヤの回転により吐出圧領域に連通する歯間空間部を有している。
そして、両ギヤの相対回転によりギヤ収容室における吸入圧領域から吐出圧領域へ流体を圧送する。
このギヤポンプの側板は、ギヤ収容室の内周面と一致する大径部と、大径部よりも径が小さく設定された小径部を有している。
ギヤ収容室の内周面と小径部により形成される吐出圧空間部は、吐出口と同様に吐出圧に支配される吐出圧領域として設定される。
側板の大径部と小径部の境界付近には、ギヤの回転方向に応じて形状が連続的に変化する圧力変化緩和部が形成されている。
このギヤポンプによれば、ギヤポンプを運転すると、ギヤの吸入圧の流体を保持する歯間空間部が吐出圧空間部に達し、歯間空間部に保持された流体が吸入圧から吐出圧に変化するとき、圧力変化緩和部の作用により吐出圧空間部の流体(吐出圧)が絞られて徐々に歯間空間部に導入され、歯間空間部に保持された流体の圧力が比較的滑らかに変化するとしている。
実開昭60−190991号公報
しかしながら、従来のギヤポンプでは、ギヤの回転方向に応じた圧力変化緩和部の断面積の変化が大きく、また、圧力変化緩和部がギヤの歯先付近を臨んでいる。
このため、歯間空間部に保持された流体が吸入圧から吐出圧に変化するとき、圧力変化緩和部は急激な圧力の変動をある程度緩和するものの、急激な圧力の変動を十分に解消することはできない。
特に、歯厚が狭いギヤの歯先付近を臨む圧力変化緩和部は、ギヤの回転方向の距離が短くなりがちであり、さらにギヤの歯先とギヤ収容室の内周面との間のクリアランスもあるため、圧力変化緩和部により吐出圧を絞って、徐々に歯間空間部に吐出圧を導入する絞り効果が得られにくい。
つまり、圧力変化緩和部による絞り効果は満足できるものでなく、例えば、ギヤポンプの騒音抑制の面では不十分という問題がある。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、歯間空間部に保持された流体が吸入圧から吐出圧に変化する際に、急激な圧力の変動を解消することができるギヤポンプの提供にある。
上記課題を達成するため、本発明は、互いに噛合する一対のギヤと、該両ギヤを収容するギヤ収容室が形成されたシリンダブロックと、ギヤ収容室を覆うようにシリンダブロックの両端面に接合されるカバーを有し、前記ギヤの回転軸芯に対して直角なギヤ側面と摺接する摺接面が、前記カバーと該ギヤ側面の間に夫々介在されたサイドプレートもしくは前記カバーに形成され、前記ギヤは、吸入圧の流体を保持した後に前記摺接面及び前記ギヤ収容室の内周面により密閉される歯間空間部を有し、前記両ギヤの相対回転により前記ギヤ収容室における吸入圧領域から吐出圧領域へ流体を圧送するギヤポンプにおいて、 前記摺接面内に導入溝が形成され、前記導入溝の一端は前記吐出圧領域と連通され、前記導入溝の他端は、前記歯間空間部と連通する位置に設定されたことを特徴とする。
本発明によれば、吸入圧領域における歯間空間部は、ギヤの回転に伴い摺接面に沿って吐出圧領域へ向け移動する。
歯間空間部が吸入圧領域から吐出圧領域へ移動する過程では、歯間空間部が摺接面及びギヤ収容室の内周面により密閉され、密閉状態の歯間空間部は吸入圧に保たれる。
導入溝は吐出圧領域と連通されていることから、歯間空間部が導入溝に達すると、歯間空間部の圧力は徐々に上昇する。
歯間空間部が導入溝に達した初期の段階では、歯間空間部を臨む導入溝の他端側の開口面積が少なく、また導入溝の途中がギヤの歯により覆われていることから、吐出圧を絞って、徐々に歯間空間部に吐出圧を導入する十分な絞り効果を受ける。
このため、導入溝を通じた歯間空間部の圧力上昇は緩やかとなる。
そして、ギヤの回転が進行するにつれて、歯間空間部を臨む導入溝の開口面積が拡大して圧力上昇が早まり、歯間空間部の流体は吐出圧に達する。
従って、歯間空間部に保持された流体が吸入圧から吐出圧に変化する際に、歯間空間部における急激な圧力の変動を解消することができる。
また、上記のギヤポンプにおいて、前記導入溝は、前記ギヤの半径方向において該ギヤのピッチ円及び歯底円により区画される領域と対応する位置に配置されてもよい。
この場合、ギヤの半径方向においてギヤのピッチ円及び歯底円により区画される領域ではギヤの歯厚が大きいから、歯間空間部が導入溝に達した初期の段階では、歯により覆われる導入溝の範囲が比較的長く設定でき、十分な絞り効果を確保することができる。
また、上記のギヤポンプにおいて、前記導入溝は、一端から他端へ向かうにつれて減少する断面積が設定されてもよい。
この場合、ギヤの回転の進行に伴い、歯間空間部を臨む導入溝の断面積が拡大するから、ギヤの回転に応じた絞り効果が期待できる。
本発明によれば、歯間空間部に保持された流体が吸入圧から吐出圧に変化する際に、急激な圧力の変動を解消することができるギヤポンプを提供することができる。
以下、本発明の実施形態のギヤポンプを図面に基づいて説明する。
この実施形態のギヤポンプは、流体としての作動油を圧送するためのギヤポンプである。
図1は、第1の実施形態に係るギヤポンプ10の縦断面図であり、図2は図1におけるA−A線の矢視図であり、図3は図1におけるB−B線矢視図である。
本発明の実施形態のギヤポンプ10は、基本的にシリンダブロック11と、シリンダブロック11の端面に接合されるフロントカバー13及びリヤカバー14と、駆動ギヤ30と、従動ギヤ40と、駆動ギヤ30を軸支するすべり軸受22、24と、従動ギヤ40を軸支するすべり軸受21、23と、両ギヤ30、40のギヤ側面と各カバー13、14間に介在されるサイドプレート19、20、シール部材25と、通しボルト15等から構成されている。
この実施形態のギヤポンプ10は、図1に示すように、シリンダブロック11、フロントカバー13及びリヤカバー14によりギヤポンプ10のハウジングを構成する。
シリンダブロック11は、図2に示すように、内部を貫通する眼鏡状の貫通孔12を備えている。
シリンダブロック11の貫通孔12を臨む一方の端面にはフロントカバー13が接合され、他方の端面にはリヤカバー14が接合されている。
ハウジングは、シリンダブロック11、フロントカバー13及びリヤカバー14の夫々の4隅に挿通され、締結される通しボルト15により接合状態が維持される。
シリンダブロック11の貫通孔12は、両カバー13、14の接合により図2に示すギヤ収容室16を形成し、ギヤ収容室16には駆動ギヤ30及び従動ギヤ40が噛合して収容される。
ギヤ収容室16には、駆動ギヤ30と従動ギヤ40の噛み合いにより、隔てられた吸入圧領域としての吸入口17と吐出圧領域としての吐出口18が形成されている。
吸入口17及び吐出口18は図示しない外部の作動油回路と接続されている。
なお、シリンダブロック11の貫通孔12により形成されるギヤ収容室16における内周面11a、11bは各ギヤ30、40の歯34、43を対向する面となっている。
この実施形態では、図1に示すように、両ギヤ30、40の各ギヤ側面33a、43aとフロントカバー13との間にサイドプレート19が介在され、リヤカバー14と両ギヤ30、40の各ギヤ側面33a、43aの間にも別のサイドプレート20が介在されている。
サイドプレート19、20の詳細は後述する。
フロントカバー13は、シリンダブロック11を臨むように形成された軸受用の有底孔13aと、フロントカバー13を貫通する貫通孔13bを備えている。
有底孔13a及び貫通孔13bには駆動ギヤ30及び従動軸40の各々の一端を回転自在に支持するすべり軸受21、22が装着されている。
リヤカバー14はシリンダブロック11を臨むように形成された軸受用の2個の有底孔14a、14bを有している。
両有底孔14a、14bには駆動軸30及び従動ギヤ40の各々の他端を回転自在に支持するすべり軸受23、24が装着されている。
これらのすべり軸受21〜24は、各有底孔13a、14a、14b及び貫通孔13bに圧入されるものであるが、この実施形態では円筒形のすべり軸受であって、フロントカバー13及びリヤカバー14の材料と異なる耐磨耗性と摺動性に優れた金属材料により形成されている。
次に駆動ギヤ30及び従動ギヤ40について説明する。
駆動ギヤ30は、駆動ギヤ部33と、駆動ギヤ部33の両端面に備えられた軸部31、32を有する。
駆動ギヤ部33の回転軸芯Pと一致する軸芯を備えた軸部31、32が駆動ギヤ部33と一体形成され、これらの軸部31、32は駆動軸を構成する。
一方の軸部31は貫通孔13bのすべり軸受22により支持され、軸部31の端部はフロントカバー13から突出する。
軸部31にはシール部材25が装着され、シール部材25の抜け止めのためのCリング26がフロントカバー13に装着されている。
シール部材25は貫通孔13bからの作動油の漏洩を防止するためのシール部材である。
軸部31の端部には、図示しないプーリあるいはギヤ等の駆動力伝達機構が設けられ、駆動力伝達機構は駆動源の動力を駆動ギヤ30の回転として伝達する。
他方の軸部32はリヤカバー14の有底孔14bに支持されている。
一方、従動ギヤ40は、従動ギヤ部43と、従動ギヤ部43の両端面に備えられた軸部41、42を有する。
駆動ギヤ30と同様に、従動ギヤ40の回転軸芯Qと一致する軸芯Qを備えた軸部41、42が従動ギヤ部43と一体形成されている。
これらの軸部41、42は従動軸を構成し、一方の軸部41はフロントカバー13の有底孔13aのすべり軸受21により支持され、他方の軸部42はリヤカバー14の有底孔14aのすべり軸受23により支持されている。
ここで、駆動ギヤ部33と従動ギヤ部43について詳細に説明する。
駆動ギヤ部33は、従動ギヤ部43と噛合する多数の歯34を有するが、各歯34の間には歯間空間部35が設けられている。
歯間空間部35は圧送すべき作動油が充填される空間部である。
駆動ギヤ33の歯34は、歯先に形成される歯先面34aと、歯先の両側に夫々形成される歯側面34bと、歯底に形成される歯底面34cを有する。
歯先面34aは駆動ギヤ30の回転軸芯Pを中心とした円周上に夫々形成された歯先の面であり、歯先面34aは歯先円r1の周上に存在する。
駆動軸の回転軸芯Pから歯先面34aまでの距離は歯先円半径として定義される。
歯34と歯34の間には歯溝を構成する歯底面34cが形成されており、そして、歯側面34bが歯先面34aと歯底面34cの間に形成されている。
歯底面34cは歯底円q1を基準に設定されている。
従って、歯間空間部35は、一対の歯側面34bと、歯底に形成される歯底面34cと、歯先円r1と、ギヤ側面33aとにより規定される空間部と云える。
また、歯34において、図2に示すピッチ円p1よりも内側(軸芯P側)の部位は歯元に相当する。
この実施形態の歯元は、歯底面34cと、歯底面34c寄りの歯側面34bの一部とにより構成されている。
一方、従動ギヤ部43は、駆動ギヤ部33と噛合する歯44を有するが、従動ギヤ部43の歯44は、歯先に形成される歯先面44aと、歯先の両側に夫々形成される歯側面44bと、歯底に形成される歯底面44cを有する。
歯先面44aは従動ギヤ40の回転軸芯Pを中心とした円周上に夫々形成された歯先の面であり、歯先面44aは歯先円r2の周上に存在する。
各歯44の間に設けられる歯間空間部45は、一対の歯側面44bと、歯底に形成される歯底面44cと、歯先円r2と、ギヤ側面43aとにより規定される。
従動ギヤ40の歯元は、駆動ギヤ30の歯元と同様に、歯底面44cと、歯底面44c寄りの歯側面44bの一部とにより構成されている。
図2に示すように、従動ギヤ部43におけるピッチ円p2及び歯底円q2は、駆動ギヤ部33と同様に設定される円である。
次に、サイドプレート20について図3に基づき詳細に説明する。
図3は図1におけるB−B線の矢視図である。
サイドプレート20は一対の挿通孔20a、20bを有する略眼鏡状の板状部材である。
サイドプレート20における一対の挿通孔20a、20bは、駆動ギヤ30の軸部32及び従動ギヤ40の軸部42を挿通させるために形成されており、軸部32、42の径よりも僅かに大きな径を有する。
サイドプレート20の外周縁は、シリンダブロック11の貫通孔12と一部対応する円弧部20cと、挿通孔20a、20b間において吸入口17及び吐出口18に対応して内側へ窪む円弧部20dと、長手方向の両端は直線部20eとなっている。
サイドプレート20がリヤカバー14とギヤ側面33a、43aの間に介在された状態では、図3に示すように、円弧部20cは貫通孔12との内周面と一致し、円弧部20dは吸入口17及び吐出口18に対応している。
サイドプレート20とリヤカバー14の間を介した吐出口18と吸入口17との間の連通は、シール部材29によりシールされている。
貫通孔12の内周面と直線部20eにより、歯間空間部35、45がサイドプレート20により覆われない吐出圧空間部27が形成される。
この吐出圧空間部27は、ギヤポンプ10の運転中においては吐出圧領域として機能する空間部である。
吐出圧空間部27を設けることにより、サイドプレート20とリヤカバー14との間へ吐出圧の作動油を回り込ませ、サイドプレート20をギヤ側面へ押し付けることを意図している。
なお、シール部材29は、吐出空間部27より吸入口17側の位置に配置されており、サイドプレート20とリヤカバー14との間を介した吐出圧空間部27への導入を妨げることはない。
因みに、フロントカバー23とサイドプレート20との間にも、シール部材29と同じ別のシール部材が配置され、リヤカバー14側のシール部材29と同じ機能をフロントカバー13側において果たすようにしている。
サイドプレート20において、両ギヤ30、40の回転軸芯P、Qに対して直角なギヤ側面33a、43aが摺接する面は、図4及び図5に示す通り、摺接面20fとなっており、従って、サイドプレート20は両ギヤ30、40に対する摺動性の良い金属材料により形成されている。
因みに、吸入口17と吐出圧空間部27、28の間ではサイドプレート19、20とシリンダブロック11により歯間空間部35、45はほぼ密閉状態にあり、吐出圧空間部27、28と吐出口18の間でも歯間空間部35、45はほぼ密閉状態である。
また、サイドプレート20における摺接面20f内には、吐出圧空間部27から吸入口17へ向けて形成された導入溝20gが形成されている。ここで、摺接面20f内とは、摺接面20fの外縁より内側の領域のことである。
導入溝20gは、ギヤポンプ10の運転中において、密閉状態の吸入圧に保たれた歯間空間部35が吐出圧空間部27へ臨む前に歯間空間部35内の圧力を緩やかに上昇させるための溝である。
導入溝20gは、ピッチ円p1と歯底円q1により区画される領域に対応する位置に配置されている。
駆動ギヤ33部におけるピッチ円p1と歯底円q1により区画される領域は、歯先に比較して歯厚が大きく設定され、導入溝20gの長さを確保する上で都合がよい。
この実施形態では、歯厚が最も大きい位置に対応して導入溝20gが配置されている。
導入溝20gは駆動ギヤ部33の歯元に沿う円弧状の溝となっており、導入溝20gの幅と深さは長さ方向にわたって一定となっている。
導入溝20gの一端g1は吐出圧空間部27と連通されている。
導入溝20gの他端g2は、ギヤ収容室16の内周面11aと摺接面20fによりほぼ密閉された吸入圧の作動油を保持する歯間空間部35と連通する位置に設定されている。
このように、導入溝20gは比較的、歯厚が大きく設定された領域に対応して設けられることと、導入溝20gを円弧状とすることで、直線とするよりも導入溝20gの長さが長くなっている。
この実施形態では、ほぼ密閉された歯間空間部35が最も吐出圧空間部27側に位置したときに、導入溝20gの他端g2が歯間空間部35を臨むように導入溝20gが設定されている。
また、導入溝20gと同様に、従動ギヤ40側の吐出圧空間部27から吸入口17へ向けて形成された導入溝20hがサイドプレート20における摺接面20fに形成されている。
なお、サイドプレート19は、フロントカバー13とギヤ側面33a、43aの間に介在されるが、サイドプレート20と同一構成であって機能も同じであり、サイドプレート19の説明はサイドプレート20の説明を援用する。
このため、サイドプレート19には、図示しない導入溝が形成されているほか、図1に示すように、サイドプレート19とシリンダブロック11により吐出圧空間部27に相当する吐出圧空間部28が形成される。
次に、ギヤポンプ10の作用について説明する。
ギヤポンプ10の駆動ギヤが、図示しない駆動源により回転されると、駆動ギヤ30と噛合する従動ギヤ40が駆動ギヤ30と反対方向へ回転する。
両ギヤ30、40の回転により吸入口17から作動油がギヤポンプ10内に吸入され、吐出口18から吐出される。
ところで、吸入口17における歯間空間部35、45は、両ギヤ30、40の回転に伴い摺接面20fに沿って吐出圧空間部27、28へ向けて移動する。
サイドプレート10、20と吐出口18との間の微小な隙間を通じて吐出口18と連通する吐出圧空間部27、28には吐出圧の作動油が存在している。
サイドプレート20とリヤカバー14の間には吐出圧の作動油が入り込み、サイドプレート20をギヤ側面33a、43aへ押し付け、フロントカバー13側のサイドプレート19も同様にギヤ側面33a、43aへ押し付けられる。
歯間空間部35が吸入口17から吐出空間部27へ移動する過程では、歯間空間部35がサイドプレート19、20及びシリンダブロック11により密閉され、ほぼ密閉状態の歯間空間部35は吸入圧に保たれる。
歯間空間部35が導入溝20gに達すると、導入溝20gは吐出圧空間部27に連通されているので、歯間空間部35の圧力を徐々に上昇させる。
歯間空間部35が導入溝20gに達した初期の段階(図5において2点鎖線で示す歯34の位置)では、歯間空間部35を臨む導入溝20gの他端側の開口面積が少なく、また導入溝20gの途中がギヤ側面33aにより覆われていることから、歯間空間部35と吐出圧空間部27は歯34により隔絶され、導入溝20gにより吐出圧を絞って、徐々に歯間空間部35に吐出圧を導入するという十分な絞り効果が得られる。
このため、導入溝20gを通じた歯間空間部35における圧力上昇は緩やかとなる。
そして、駆動ギヤ部33の回転が進行するにつれて、歯間空間部35を臨む導入溝20gの開口面積が拡大して圧力がさらに高くなり、歯間空間部35の作動油は吐出圧に達する。
従って、ほぼ密閉された歯間空間部35が吐出圧空間部27へ達しても(図5における実線で示す歯34の位置)、歯間空間部35における急激な圧力の変動を解消することができる。
また、歯間空間部45の圧力も、吐出口17から吐出圧空間部27へ歯間空間部45が達するまでに導入溝20hにより急激な圧力の変動が解消される。
さらに、サイドプレート19側における吐出圧空間部28と歯間空間部35、45との間でも導入溝による同じ現象が生じる。
この実施形態に係るギヤポンプ10によれば以下の効果を奏する。
(1)歯間空間部35が吐出圧空間部27に達する前に、摺接面20f内、すなわち摺接面20fの外縁より内側に形成された導入溝20gと歯間空間部35は連通するが、導入溝20gの途中がギヤ側面33aにより覆われることにより、十分な絞り効果が導入溝20gにより得られる。よって、歯間空間部35における緩やかな圧力上昇を実現することができ、歯間空間部35における急激な圧力変化を解消することができる。導入溝20hについては歯間空間部45に対して同じ作用を与え、別のサイドプレート19に形成される導入溝についても対応する歯間空間部35、45に対して同じ作用を与える。
(2)ギヤポンプ10における導入溝20gは、駆動ギヤ部33の歯34において歯厚の大きい歯元に沿うから、歯間空間部35が導入溝20gに達した初期の段階では、歯34により覆われる導入溝20gの範囲が従来の圧力緩和部と比較して長く設定でき、十分な絞り効果を確実に実現することができる。導入溝20hについては歯間空間部45に対して同じ作用を与え、別のサイドプレート19に形成される導入溝についても対応する歯間空間部35、45に対して同じ作用を与える。
(3)サイドプレート20に導入溝20g、20hを形成するだけでよく、導入溝20g、20hの加工は従来技術における圧力変化緩和部の加工と比較して簡単である。また、導入溝20g、20hをサイドプレート20に設ける位置も比較的自由に設定できるなど設計自由度が高い。別のサイドプレート19についても同様である。
(第2の実施形態)
次に第2の実施形態に係るギヤポンプについて図6に基づき説明する。
この実施形態では、ギヤポンプがサイドプレートを備えず、導入溝がフロントカバー及びリヤカバーに形成されている例である。
図6に示すように、ギヤポンプ50の基本構造は、第1の実施形態とほぼ同じであり、ハウジングを構成するシリンダブロック51、フロントカバー53、リヤカバー54を備える。
また、駆動ギヤ30及び従動ギヤ40、すべり軸受21〜24、シール部材25、Cリング26、通しボルト15は第1の実施形態と同一であるから符合を共通してその説明を援用する。
図6に示すように、シリンダブロック51の貫通孔52を臨む一方の端面には有底孔53aおよび貫通孔53bを持つフロントカバー53が接合され、他方の端面には2つの有底孔54a、54bを持つリヤカバー54が接合されている。
フロントカバー53のシリンダブロック51との接合面は両ギヤ30、40の回転軸芯P、Qに対して直角なギヤ側面33a、43aと摺接する摺接面53fを構成する。
この実施形態では吐出圧空間部55がフロントカバー53とギヤ側面33aとシリンダブロック11の貫通孔12により形成されている。
吐出空間部55、56と連通する導入溝53g、53hがフロントカバー53の摺接面53f内に形成されている。
導入溝53g、53hの形態及び寸法は第1の実施形態における導入溝20g、20hと同じでよい。
また、リヤカバー54のシリンダブロック51との接合面もギヤ側面33a、43aと摺接する摺接面54fが構成され、リヤカバー54側にも吐出圧空間部56が形成されるほか、摺接面54fにおいて導入溝54g、54hが形成される。
この実施形態では、サイドプレートを備えないギヤポンプ50であっても、歯間空間部35、45に保持された作動油が吸入圧から吐出圧に変化する際に、急激な圧力の変動を解消することができる。
(導入溝の変形例)
次に、導入溝の変形例について図7に基づき説明する。
図7(a)〜図7(c)に示す導入溝は、いずれもサイドプレートの摺接面に形成した導入溝であり、ギヤを駆動ギヤ35としている。
図7(a)は、サイドプレート61に形成された導入溝61aの溝幅が吐出圧空間部27からほぼ密閉の歯間空間部35側へ向かうにつれて狭くなっている。
溝深さが一定の場合では、吐出圧空間部27からほぼ密閉の歯間空間部35側へ向かうにつれて、導入溝61aの断面積は減少する。
このため、駆動ギヤ30の回転の進行に伴い、歯間空間部35を臨む導入溝61aの溝幅が拡大するから、駆動ギヤ部33の回転に応じた絞り効果が期待できる。
図7(b)は、円弧状の導入溝ではなく直線状の導入溝62aがサイドプレート62に形成されている例である。
導入溝62aの一端と他端の位置は、第1の実施形態の導入溝20gと同じである。
この例では、導入溝62aの加工が容易であり、既存のサイドプレートに形成することも比較的簡単である。
図7(c)は、互いに長さの異なる2本の導入溝63a、63bがサイドプレート63に形成されている例である。
導入溝の数や長さは条件に応じて適宜設定すればよく、図7(a)と同様の作用効果が期待できる。
以上の導入溝は駆動ギヤ側について説明したが、従動ギヤ側の導入溝も図7(a)〜図7(c)と同様に変形可能であり、駆動ギヤ側と従動ギヤ側との導入溝の形状を異なるようにしてもよい。
次に、導入溝の横断面の変形例について図8に基づき説明する。
図8(a)〜図8(c)は、いずれもサイドプレート64〜66の摺接面に形成した導入溝である。
図8(a)に示す導入溝64aの横断面は円弧状であり、図8(b)に示す導入溝65aの横断面は逆三角である。
さらに、図8(c)に示す導入溝66aは、五角形の横断面を有する導入溝となっている。
導入溝の横断面の形状は図8(a)〜図8(c)の例に限定されず、自由に選択することができることはいうまでもない。
さらに言うと、本発明は、上記した第1、第2の実施形態や変形例に限定されるものではなく、以下のように、発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能である。
第1の実施形態では、導入溝の幅、深さを一定としたが、幅や深さを条件に応じて適宜変更してもよい。例えば、一端から他端へ向かうにつれて幅や深さが小さくなるように設定してもよい。この場合、一端から他端へ向かうにつれて減少する断面積を有する導入溝を設けることができる。
第1の実施形態に係るギヤポンプの縦断面図である。 図1におけるA−A線の矢視図である。 図1におけるB−B線の矢視図である。 第1の実施形態に係るギヤポンプの要部を示す拡大縦断面図である。 第1の実施形態に係るサイドプレートを摺接面側からみた要部正面図である。 第2の実施形態に係るギヤポンプを示す縦断面図である。 導入溝の変形例を示すサイドプレートの要部正面図である。 導入溝の横断面の変形例を示すサイドプレートの要部側面図である。
符号の説明
10 ギヤポンプ
11 シリンダブロック
13 フロントカバー
14 リヤカバー
16 ギヤ収容室
17 吸入口
18 吐出口
19、20、61、62、63、64、65、66 サイドプレート
20f、53f、54f 摺接面
20g、20h、53g、53h、54g、54h、61a、62a、63a、64a、65a、66a 導入溝
27、28、55、56 吐出圧空間部
30 駆動ギヤ
33 駆動ギヤ部
33a ギヤ側面(駆動ギヤ)
34 歯(駆動ギヤ)
34a ギヤ側面(従動ギヤ)
35 歯間空間部(駆動ギヤ)
40 従動ギヤ
44 歯間空間部(従動ギヤ)
P、Q 回転軸芯
p1、p2 ピッチ円
q1、q2 歯底円
r1、r2 歯先円

Claims (3)

  1. 互いに噛合する一対のギヤと、該両ギヤを収容するギヤ収容室が形成されたシリンダブロックと、ギヤ収容室を覆うようにシリンダブロックの両端面に接合されるカバーを有し、前記ギヤの回転軸芯に対して直角なギヤ側面と摺接する摺接面が、前記カバーと該ギヤ側面の間に夫々介在されたサイドプレートもしくは前記カバーに形成され、前記ギヤは、吸入圧の流体を保持した後に前記摺接面及び前記ギヤ収容室の内周面により密閉される歯間空間部を有し、前記両ギヤの相対回転により前記ギヤ収容室における吸入圧領域から吐出圧領域へ流体を圧送するギヤポンプにおいて、
    前記摺接面内に導入溝が形成され、
    前記導入溝の一端は前記吐出圧領域と連通され、
    前記導入溝の他端は、前記歯間空間部と連通する位置に設定されたことを特徴とするギヤポンプ。
  2. 前記導入溝は、前記ギヤの半径方向において該ギヤのピッチ円及び歯底円により区画される領域と対応する位置に配置されることを特徴とする請求項1記載のギヤポンプ
  3. 前記導入溝は、一端から他端へ向かうにつれて減少する断面積が設定されていることを特徴とする請求項1又は2記載のギヤポンプ。
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