以下、図面を参照して、発明を実施するための実施形態を説明する。
<実施形態1>
図1は、実施形態1に係るコンセントユニット1をデスク100に取り付けた一態様を示す図である。図2は、実施形態1に係るコンセントユニット1の使用例を示す図である
。図3は、実施形態1に係るコンセントユニット1の概略構成を示す斜視図である。図4は、実施形態1に係るコンセントユニット1の分解斜視図である。
図1に示すように、コンセントユニット1は、例えばオフィス内に配置された什器等の被取付物、ここではデスク100の天板110の縁部に取り付けて使用される。コンセントユニット1は、内部にケーブル付きタップのコンセントを備えており、図1に示す例では3口タイプのスイッチ付きマルチコンセントを備えたユニットである。図2(a)、(b)は天板110の上面にコンセントユニット1を取り付けた使用例を示し、図2(c)、(d)は天板110の下面にコンセントユニット1を取り付けた使用例を示している。また、図2(a)、(c)は、コンセントの差込口が横向きの「横差し姿勢」としてコンセントユニット1を使用する例を示す。また、図2(b)は、コンセントの差込口が上向きの「上差し姿勢」としてコンセントユニット1を使用する例を示す。また、図2(d)は、コンセントの差込口が下向きの「下差し姿勢」としてコンセントユニット1を使用する例を示す。以上のように、本実施形態に係るコンセントユニット1は、コンセントの差込口の向きを変更して使用することができる。以下、コンセントユニット1の詳細について説明する。
コンセントユニット1は、天板110に固定されるベース部2と、このベース部2に着脱自在に装着されるケース部3とを備える。まず、ベース部2の構造、組み立て手順について説明し、次いで、ケース部3の構造、組み立て手順について説明する。図5は、実施形態1に係るコンセントユニット1におけるベース部2を示す図である。図6は、実施形態1に係るコンセントユニット1におけるケース部3を示す図である。図7は、実施形態1に係るコンセントユニット1におけるベース部2の組み立て手順を示す図である。図8は、実施形態1に係るコンセントユニット1におけるベース部2を天板110に固定した状態を示す図である。図9は、実施形態1に係るコンセントユニット1におけるケース部3の組み立て手順を示す図である。
ベース部2は、ベース本体21と、このベース本体21を天板110の縁部(以下、「天板縁部」という)110aに取り付けるためのクランプ22等を備える。ベース本体21は、符号23で示される「ベース側係合部」と、符号24で示される「脚部」とを有する。脚部24はベース本体21の下部構造であり、ベース部2が天板110に固定した状態で天板110上に載置される。また、ベース側係合部23は、脚部24の上に配置される上部構造である。
ベース本体21は、互いに対向するベース前面21aおよびベース後面21b、これらの端部同士を連結すると共に互いに対向するベース左側面21c,ベース右側面21d、ベース底面21e、およびこのベース底面21eに対向するベース上面21h等を有する。なお、ベース上面21hは開口面として形成されている。図2等に示すように、ベース本体21がクランプ22によって天板110に固定された状態で、ベース前面21aおよびベース後面21bは天板縁部110aに沿って配置され、ベース左側面21cおよびベース右側面21dは天板縁部110aと直交している。ベース本体21のベース側係合部23は、互いに平行配置されるベース前面21aおよびベース後面21bと、これらに直交すると共に互いに平行配置されるベース左側面21cおよびベース右側面21dによってその平面形状が画定されている。
本明細書において、ベース左側面21cからベース右側面21d(又は、ベース右側面21dからベース左側面21c)に向かう方向をベース本体21の幅方向として定義し、ベース前面21aからベース後面21b(又は、ベース後面21bからベース前面21a)に向かう方向をベース本体21の前後方向(奥行方向)として定義する。つまり、ベース本体21の幅寸法(横幅寸法)とは、ベース左側面21cおよびベース右側面21dの
離間距離を指し、ベース本体21の奥行寸法とは、ベース前面21aおよびベース後面21bの離間距離を指す。本実施形態では、ベース本体21の奥行寸法に比べて幅寸法の方が大きな寸法に設定されている。また、ベース本体21は、脚部24の幅寸法に比べてベース側係合部23の幅寸法の方が大きく、脚部24およびベース側係合部23の間には段差が設けられている。
クランプ22は、固定用ネジ221、略コ字形状を有する挟持板222、略平板状の座金板223等を有する。挟持板222は、固定用ネジ221のネジ部を挿通する挿通孔を有する上板部222a、この上板222aと対向する下板部222b、上板222aおよび下板部222bを連結する連結部222cからなる。図3、5等に示すように、ベース本体21の後底部には凹部21fが形成されている。また、ベース本体21のベース底面21eおよび座金板223においても、挟持板222の上板222aと同様、固定用ネジ221のネジ部を挿通するための挿通孔が穿設されている。
ベース部2を組み立てる際、図7に示すように、ベース本体21におけるベース底面21eの内側に座金板223を配置する。そして、クランプ22におけるクランプ22の上板部222aを凹部21fに挿入しつつベース底面21eの外側に添わせた状態で、固定用ネジ221のネジ部を座金板223、ベース底面21e、上板部222aの各挿通孔に挿通させる。そして、クランプ22の挟持板222における上板222aおよび下板部222bの間にデスク100の天板110を挟んだ状態で固定用ネジ221を回転させ、締め付けることで、図3、8等に示すようにベース部2を天板110に固定することができる。
なお、図8(a)、(b)は、天板110に固定されたベース部2の斜視図、側面図をそれぞれ示している。上記のように、ベース部2におけるベース本体21の上面は開口しており、ベース本体21の内部には、固定用ネジ221を締め付ける六角レンチ等の工具や、コンセントユニット1の組み立て手順が記載された説明書等を収納する収納部21gが形成されている。なお、クランプ22における固定用ネジ221は、所謂ローレット付きネジとしてもよく、この場合、工具を使用せずに固定用ネジ221を締め付けることができて便利である。本実施形態においては、クランプ22が本発明に係る固定具に相当する。
次に、ベース本体21のベース側係合部23について詳しく説明する。ベース側係合部23の幅方向における両端、即ちベース左側面21cおよびベース右側面21dのそれぞれには、十字形のガイド溝25がそれぞれ設けられている。ガイド溝25は、ベース側係合部23の高さ方向に沿って形成される横差し用ガイド溝251と、この横差し用ガイド溝251と直交するようにベース側係合部23の前後方向(奥行方向)に沿って形成される縦差し用ガイド溝252を含んでいる(図3、図8等を参照)。図3、図8においては作図の関係上、ベース本体21(ベース側係合部23)のベース右側面21dに設けられているガイド溝25の一部が図示されていないが、ベース右側面21dにおけるガイド溝25は、ベース左側面21cにおけるガイド溝25と同一構造となっている。
ベース本体21(ベース側係合部23)のベース左側面21cおよびベース右側面21dに設けられたガイド溝25のうち、ベース側係合部23の上下方向に延伸する横差し用ガイド溝251は、各側面21c,21dの上端まで到達することで、ベース側係合部23の上方に向かって開口している。また、ガイド溝25のうち、ベース側係合部23の前後方向(奥行方向)に延伸する縦差し用ガイド溝252は、各側面21c,21dとベース前面21aとの境界部まで到達することで、ベース側係合部23の前方に向かって開口している。また、ガイド溝25における横差し用ガイド溝251および縦差し用ガイド溝252の溝幅は互いに等しい。
また、ベース本体21(ベース側係合部23)のベース左側面21cおよびベース右側面21dには、半球状の凹部である係止用凹部26が形成されている。係止用凹部26は、横差し用ガイド溝251および縦差し用ガイド溝252の交点とベース側係合部23の前上角部、即ちベース左側面21c(ベース右側面21d)、ベース前面21a、ベース上面21hが交わる頂点部とを結ぶ対角線L1(図8(b)を参照)上に配置されている。なお、ベース側係合部23におけるベース左側面21cおよびベース右側面21dは略正方形であり、ベース側係合部23の水平投影面積(ベース上面21hの投影面積)と垂直投影面積(ベース前面21aの投影面積)とが概ね等しくなっている。
次に、コンセントユニット1のケース部3について説明する。ケース部3は、コンセント41およびケーブル42を有するケーブル付きタップ4のコンセント41を内部に収納(収容)するための筐体である。本実施形態におけるコンセント41は、3つの差込口41a〜41cと、スイッチ41dを有するスイッチ付きマルチ電源用コンセントである。但し、本明細書において「コンセント」との用語は電源用コンセントに限られず、例えばLANケーブルやUSBケーブル等の情報信号用ケーブルを接続するための情報信号用コンセントをも含む概念である。即ち、コンセント41は、電源用コンセントと情報信号用コンセントを含んだマルチコンセントであってもよいし、情報信号用コンセントのみを含んでいてもよい。勿論、コンセント41は、スイッチ41dを有していなくてもよく、また、差込口の数は特定の数に限定されない。
ケース部3は、一面が開口したケース本体31と、ケース本体31の開口面を覆うためのコンセントカバー32を備えている。ケース本体31の内部には、ケーブル付きタップ4のコンセント41を収容するための空間であるコンセント収容部311が形成されている。ケース本体31におけるコンセント収容部311には、コンセント41を水平の姿勢で載置するためのコンセント載置部312と、コンセント41側に形成された被係止部43を係止する係止部316が設けられている。コンセント41における被係止部43は、コンセント41における両側部に前後2個ずつ配置されている爪部材である。そして、係止部316は、被係止部43に対応する数だけ配置されており、コンセント41の被係止部43が係止部316の下に潜り込むことで被係止部43が係止部316に係止される。また、コンセントカバー32は、差込口41a〜41cやスイッチ41dが外部に露出するように、ケース本体31の開口面を覆う差込面321と、この差込面321の周囲に設けられる縁部322を有している。コンセントカバー32の縁部322をケース本体31における開口面の外周に位置する開口縁31bに嵌め込むことで、ケース本体31にコンセントカバー32を取り付けることができる。また、コンセントカバー32の差込面321には、ケース本体31に収容されたコンセント41の各差込口41a〜41cおよびスイッチ41dを外部に露出させるための4つの開口窓323が形成されている。
図4に示したように、ケース本体31における開口面と反対側に位置する底面には、ケーブル付きタップ4のケーブル42を挿通するための開口であるケーブル挿通部313が形成されている。また、ケース本体31の側壁31aには、ケーブル挿通部313に連通する側面切欠き部314が形成されている。ケース本体31の側面切欠き部314は、側壁31aに着脱自在な側面カバー315によって閉塞することができる。
ケース部3の組み立ては、例えば図9に示す手順で行うことができる。即ち、まずケース本体31のコンセント載置部312にケーブル付きタップ4のコンセント41を、コンセント41側の被係止部43とケース本体31側の係止部316の平面的な位置がずれた状態(即ち、被係止部43および係止部316が上下に重なっていない状態)で載置する。そして、次に、コンセント載置部312に載置されているコンセント41をスライドさせ、コンセント41の被係止部43を係止部316の下に潜り込ませることで、被係止部
43を係止部316に係止させる。この状態で、コンセント載置部312からコンセント41が離反すること、言い換えるとコンセント載置部312からコンセント41が浮き上がることが禁止される。なお、ケース本体31における係止部316は、側壁31aの内面に設けられていてもよいし、コンセント載置部312に設けられていてもよく、係止部316の態様は特に限定されない。また、ケース本体31における係止部316やコンセント41における被係止部43の数、形状等は適宜変更することができる。
次に、ケーブル付きタップ4のケーブル42を、側面切欠き部314を経由させ、ケーブル挿通部313を通じてケース本体31(コンセント収容部311)の外部に取り出す。そして、ケース本体31における側面カバー315を側壁31aに装着することで側面切欠き部314を塞いだ後、ケース本体31にコンセントカバー32を嵌め込む。これにより、ケース部3の組み立てが完了する。なお、ケース部3のコンセント収容部311に収容するコンセント41を入れ替える際には、上記と逆の手順でコンセント収容部311からコンセント41を取り外し、別のコンセント41を上記手順でコンセント収容部311に装着するとよい。即ち、コンセント41をコンセント収容部311から取り外す場合には、ケース本体31からコンセントカバー32および側面カバー315を取り外し、コンセント41の被係止部43が係止部316と上下に重ならない位置までコンセント41をスライドさせることで、係止部316による被係止部43の係止を解除する。これにより、コンセント載置部312からコンセント41が離反することが許容されるようになり、ケース本体31からコンセント41を取り外すことができる。以上のように、本実施形態に係るコンセントユニット1によれば、ねじや工具等を用いることなく、ケース部3に対するコンセント41の装着、取り替え等を簡単に行うことができる。
次に、ベース部2にケース部3を装着する手順を説明する。コンセントユニット1は、ベース部2に対してケース部3を複数の異なる姿勢で装着することが可能である。より詳しくは、ベース部2に対してケース部3が着脱自在となっており、差込面321の向きを予め定められた複数の方向から選択された任意の一方向に向けた状態でケース部3をベース部2に装着することができる。以下、図10乃至図12を参照して、差込面321が縦向きとなる「縦差し姿勢」と、差込面321が横向きとなる「横差し姿勢」とから、択一的に差込面321の向きを選択してベース部2にケース部3を装着する態様について説明する。
図10は、実施形態1に係るケース部3を縦差し姿勢と横差し姿勢に切り替えるための機構を説明する図である。(a)は、縦差し姿勢としてケース部3をベース部2に装着する態様を示す図である。(b)は、横差し姿勢としてケース部3をベース部2に装着する態様を示す図である。ここで、便宜上、図10に示す符号31cをケース部3の「底面」と呼び、符号31dをケース部3の「背面」と呼ぶ。底面31cは、差込面321の反対側に位置する面である。
図10に示すように、ケース部3におけるケース本体31には、収容凹部33が設けられている。収容凹部33は、ケース本体31における底面31cおよび背面31dが接続されてなるコーナー部に形成された略正四角柱形状の凹部であり、ベース部2のベース側係合部23をちょうど収容することができる。ここで、収容凹部33を画定する各面のうち、33aを凹部上面、33bを凹部前面、33cを凹部左側面、33dを凹部右側面と呼ぶ。凹部上面33aは差込面321に対して略平行であり、凹部前面33bは差込面321に対して略直交している。また、凹部左側面33cおよび凹部右側面33dは略正方形であり、ベース部2のベース側係合部23におけるベース左側面21cおよびベース右側面21dと形状および大きさが概ね対応している。また、収容凹部33における凹部上面33aおよび凹部前面33bは、互いに形状および大きさが略等しい長方形として形成されており、ベース側係合部23におけるベース前面21aおよびベース上面21hの双
方と形状および大きさが概ね対応している。
また、ケース部3の収容凹部33における凹部左側面33cおよび凹部右側面33dには、それぞれ凸条34が一本ずつ突設されている。凹部左側面33cおよび凹部右側面33dにおける各凸条34は、ケース部3の差込面321および凹部上面33aに沿って延伸している。また、凸条34は、ベース側係合部23における横差し用ガイド溝251および縦差し用ガイド溝252に挿入できるように、幅寸法と高さ寸法が調整されている。
さらに、収容凹部33における凹部左側面33cおよび凹部右側面33dには、半球状を有する係止用凸部35が突設されている。凹部左側面33c(凹部右側面33d)における各係止用凸部35は、収容凹部33において凹部左側面33c(凹部右側面33d)、凹部上面33a、凹部前面33bが交わる頂点部とその対角部を結ぶ対角線L2上に配置されている。
以上のように構成されるコンセントユニット1においては、ケース部3をベース部2に装着する際、ケース部3の収容凹部33とベース部2のベース側係合部23を係合させる。より詳しくは、差込面321の向きを予め定めされた複数の方向から選択される任意の一方向に向けた状態で収容凹部33にベース側係合部23を嵌め込み、収容凹部33にベース側係合部23を収容することで、ケース部3をベース部2に装着する。
例えば、縦差し姿勢としてケース部3をベース部2に装着する場合、図10(a)、図11(a)、(c)に示すように、ケース部3の差込面321を上方に向けた状態で、天板110に固定されたベース部2に対して前方から接近させてゆく。そして、収容凹部33に設けられた凸条34を、ベース側係合部23に設けられた縦差し用ガイド溝252に挿入することで、ベース部2のベース側係合部23をケース部3の収容凹部33に嵌め込むことができる。なお、ケース部3を縦差し姿勢に装着する際、本実施形態では、収容凹部33の凹部左側面33cに形成された凸条34をベース側係合部23のベース左側面21cに形成された縦差し用ガイド溝252に挿入させ、凹部右側面33dに形成された凸条34をベース右側面21dに形成された縦差し用ガイド溝252に挿入させる。
本実施形態においては、ケース部3側の凸条34をベース部2側の縦差し用ガイド溝252に挿入する過程で、収容凹部33の凹部上面33aとベース側係合部23のベース上面21hとが摺動しつつ収容凹部33にベース側係合部23が嵌め込まれるように構成されている。これにより、差込面321を上方に向けた状態で、ケース部3の収容凹部33に対してベース部2におけるベース側係合部23を円滑に嵌め込むことができる。
そして、図11(b)、(d)に示すように、ベース部2のベース側係合部23がケース部3の収容凹部33に完全に収容されると、縦差し姿勢でのケース部3の装着が完了する。これにより、差込面321が縦方向に向いた縦差し姿勢でコンセントユニット1を使用することができる。なお、上記のように縦差し姿勢としてケース部3をベース部2に装着する場合、収容凹部33にベース側係合部23が嵌め込まれた際に、収容凹部33の凹部上面33a、凹部前面33b、凹部左側面33cおよび凹部右側面33dは、それぞれベース側係合部23のベース上面21h、ベース前面21a、ベース左側面21cおよびベース右側面21dと対向して配置される。
また、コンセントユニット1は、縦差し用ガイド溝252に対する凸条34の挿入量が所定量に到達した時点で、ベース側係合部23側の係止用凹部26と収容凹部33側の係止用凸部35が係合するように構成されている。より具体的には、図11(b)、(d)に示す状態、即ちベース部2のベース側係合部23がケース部3の収容凹部33に完全に収容されてベース部2へのケース部3の装着が完了する時点で、ベース側係合部23の係
止用凹部26に収容凹部33の係止用凸部35が嵌合し、これによって収容凹部33がベース側係合部23に係止される。コンセントユニット1は、係止用凸部35および係止用凹部26の組み合わせからなる係止手段を備えることにより、縦差し用ガイド溝252から不用意に凸条34が抜け出すことを抑制できる。よって、ベース部2に装着されたケース部3の姿勢を安定して保持することができる。
ところで、コンセントユニット1の使用時においては、コンセント41の差込口41a〜41cからプラグを引き抜く際に、ケース部3をベース部2から離反させる方向にケース部3に外力が作用する。例えば、ケース部3を縦差し姿勢でベース部2に装着している場合、差込口41a〜41cからプラグを引き抜く際にケース部3を上方に持ち上げる方向に外力が作用する。これに対して、本実施形態に係るコンセントユニット1は、ベース部2にケース部3が縦差し姿勢で装着されている場合に、縦差し用ガイド溝252が水平方向に延伸している。これによれば、ケース部3に外力が作用する方向と、ケース部3における凸条34のスライド方向とを大きく相違させることができる。その結果、コンセント41の差込口41a〜41cからプラグを引き抜いた際に、不用意にケース部3がベース部2から脱落したり、姿勢が不安定になったりすることを抑制できる。
次に、コンセントユニット1に係るケース部3を縦差し姿勢から横差し姿勢に切り替える手順を説明する。この場合、縦差し姿勢でベース部2に装着されているケース部3を、ベース部2の前方に向かって引っ張ることで、係止用凹部26と係止用凸部35との係合を解除すると共に、ベース部2の縦差し用ガイド溝252に対してケース部3の凸条34をスライドさせながら引き抜く。これにより、ケース部3の収容凹部33に嵌め込まれていたベース部2のベース側係合部23が収容凹部33から取り出され、図11(a)、(c)に示すように、ケース部3をベース部2から取り外すことができる。
次に、図10(b)、図12(a)、(c)に示すように、ケース部3の差込面321を横向きにした状態で、天板110に固定されたベース部2に対して上方から接近させてゆき、ケース部3の収容凹部33に設けられた凸条34をベース部2のベース側係合部23に設けられた横差し用ガイド溝251に挿入し、ベース側係合部23を収容凹部33に嵌め込む。その際、前述した縦差し姿勢でケース部3を装着する時とは収容凹部33の左右を反転させた状態で、収容凹部33の凸条34をベース側係合部23の横差し用ガイド溝251に挿入する。
具体的には、収容凹部33の凹部右側面33dに形成された凸条34を、ベース側係合部23のベース左側面21cに形成された横差し用ガイド溝251に挿入させ、凹部左側面33cに形成された凸条34をベース右側面21dに形成された横差し用ガイド溝251に挿入させる。このような姿勢で収容凹部33にベース側係合部23が嵌め込まれると、収容凹部33の凹部上面33a、凹部前面33b、凹部左側面33c、凹部右側面33dのそれぞれが、ベース側係合部23のベース前面21a、ベース上面21h、ベース右側面21d、ベース左側面21cと対向して配置されるようになる。このように、本実施形態に係るコンセントユニット1においては、収容凹部33にベース側係合部23が嵌め込まれた際に互いに対向する収容凹部33の面とベース側係合部23の面との組み合わせを変更して収容凹部33にベース側係合部23を嵌め込むことができる。言い換えると、収容凹部33の面とベース側係合部23の面のうち互いに対向する面同士の組み合わせを、複数の組み合わせから選択して収容凹部33にベース側係合部23を嵌め込むことができる。これによって、ベース部2にケース部3を装着する際、差込面321の向きを簡単に変更することができる。
なお、本実施形態においては、ケース部3の凸条34をベース部2の横差し用ガイド溝251に挿入する過程で、収容凹部33の凹部上面33aとベース側係合部23のベース
前面21aとが摺動しつつ収容凹部33にベース側係合部23が嵌め込まれる。これにより、差込面321を横向きにした状態で、ケース部3の収容凹部33に対してベース部2におけるベース側係合部23を円滑に嵌め込むことができる。そして、図12(b)、(d)に示すように、ベース部2のベース側係合部23がケース部3の収容凹部33に完全に収容されると、横差し姿勢でのケース部3の装着が完了する。これにより、差込面321が横に向いた横差し姿勢でコンセントユニット1を使用することができる。
また、コンセントユニット1は、横差し用ガイド溝251に対する凸条34の挿入量が所定量に到達したときに、ベース側係合部23側の係止用凹部26と収容凹部33側の係止用凸部35が係合するように構成されている。より具体的には、図12(b)、(d)に示す状態、即ちベース部2のベース側係合部23がケース部3の収容凹部33に完全に収容されてベース部2へのケース部3の装着が完了する時点で、ベース側係合部23の係止用凹部26に収容凹部33の係止用凸部35が嵌合することで、収容凹部33がベース側係合部23に係止される。その結果、横差し用ガイド溝251から不用意に凸条34が抜け出すことが抑制され、ベース部2に装着されたケース部3の姿勢を安定して保持することができる。
なお、本実施形態においては、ベース側係合部23の係止用凹部26をベース左側面21cおよびベース右側面21dにおける対角線L1上に配置し、収容凹部33の係止用凸部35を凹部左側面33cおよび凹部右側面33dにおける対角線L2上に配置している。これによれば、ケース部3の凸条34を、ベース部2の横差し用ガイド溝251と縦差し用ガイド溝252のどちらに挿入した時も、共通の係止用凸部35と係止用凹部26を用いて収容凹部33をベース側係合部23に係止することができる。
また、図12(b)、(d)に示すように、横差し姿勢でコンセントユニット1を使用している場合、差込口41a〜41cからプラグを引き抜く際に、ケース部3を水平に引っ張る方向へ外力が作用する。これに対して、横差し姿勢でベース部2にケース部3を装着した状態では、凸条34が挿入された横差し用ガイド溝251は、鉛直方向に延伸する姿勢をとっている。これによれば、ケース部3に外力が作用する方向と、ケース部3における凸条34のスライド方向とを大きく相違させることができる。その結果、コンセント41の差込口41a〜41cからプラグを引き抜いた際に、不用意にケース部3がベース部2から脱落したり、姿勢が不安定になったりすることを抑制できる。
以上のように、本実施形態に係るコンセントユニット1によれば、ケース部3の収容凹部33およびベース部2のベース側係合部23を、差込面321の向きを所定の複数の異なる方向から選択される一の方向に向けた状態で係合させることにより、ケース3の差込面321の向きを簡単に変更することができる。なお、本実施形態においては、ケース3の収容凹部33が本発明に係るケース側係合部に相当する。
さらに、本実施形態に係るコンセントユニット1は、LANケーブルやUSBケーブル等の情報信号用ケーブル5を保持するためのケーブル保持部を、コンセント41を収容するコンセント収容部311とは別に備えている。図13は、実施形態1に係るコンセントユニット1のケーブル保持部を説明する図である。図13(a)、(b)、ケース部3を縦差し姿勢でベース部2に装着した状態を示す。図13(c)、(d)に、ケース部3を横差し姿勢でベース部2に装着した状態を示す。
図示のように、コンセントユニット1は、ケース部3(ケース本体31)の底面31cに突設された一対の板状の第1ケーブル保持フィン36a,36aを有している。第1ケーブル保持フィン36aは、ケース部3を縦差し姿勢でベース部2に装着した状態において、コンセントユニット1の外面および天板110の上面と協働して情報信号用ケーブル
5を保持するためのケーブル保持部6を区画形成する。本実施形態では、第1ケーブル保持フィン36aを、ベース部2の両側に配置しているため、情報信号用ケーブル5を保持する位置の自由度が高く、且つ、保持可能な情報信号用ケーブル5の本数をも十分に確保することができるため、使い勝手がよい。
さらに、コンセントユニット1は、ケース部3(ケース本体31)の背面31dに突設された一対のフィン状の第2ケーブル保持フィン36b,36bを有している。第2ケーブル保持フィン36bは、ケース部3を横差し姿勢でベース部2に装着した状態において、コンセントユニット1の外面および天板110の上面と共に情報信号用ケーブル5を保持するためのケーブル保持部6を区画形成する。本実施形態では、第2ケーブル保持フィン36bを、ベース部2の両側に配置しているため、情報信号用ケーブル5を保持する位置の自由度が高く、且つ、保持することの可能な情報信号用ケーブル5の本数をも十分に確保することができるため、使い勝手がよい。
以上のように、本実施形態に係るコンセントユニット1によれば、縦差し姿勢と横差し姿勢のいずれにおいても情報信号用ケーブル5を整理して保持することができる。なお、本実施形態では、第1ケーブル保持フィン36aおよび第2ケーブル保持フィン36bをそれぞれ一組ずつ設置しているが、これらの設置数は特に限定されない。また、本実施形態においては、フィン状の第1ケーブル保持フィン36aおよび第2ケーブル保持フィン36bを、それぞれケース部3と一体に構成しているため、部品点数を少なくすることができるという利点がある。なお、第1ケーブル保持フィン36aおよび第2ケーブル保持フィンは、ケース部2におけるケース本体21と同一材料であってもよいし、異なる材料によって作製されていてもよい。例えば、第1ケーブル保持フィン36aおよび第2ケーブル保持フィン36bを、ケース本体21に比べて軟らかいゴム等の軟質材料を用いて作製してもよいし、ブラシ等の毛材、繊維材料を用いて作製してもよい。このような軟質素材を用いて第1ケーブル保持フィン36aおよび第2ケーブル保持フィン36bを作製することで、ベース部2にケース部3を装着した状態であっても、ベース部2からケース部3を取り外すことなく第1ケーブル保持フィン36a又は第2ケーブル保持フィン36bを変形させることで情報信号用ケーブル5を固定できる。
<実施形態2>
次に、実施形態2に係るコンセントユニット1を説明する。図14は、実施形態2に係るコンセントユニット1Aを説明する図である。実施形態2に係るコンセントユニット1Aは、ベース部2Aおよびケース部3Aを備えている。コンセントユニット1Aにおけるケース部3Aは、収容凹部33の凹部左側面33cおよび凹部右側面33dにそれぞれ設けられる凸条34Aの先端がラウンド形状になっている点で、実施形態1と相違している。
また、コンセントユニット1Aにおけるベース部2Aは、ガイド溝25Aにおける横差し用ガイド溝251Aおよび縦差し用ガイド溝252Aにおける凸条34の挿入端に、溝幅をテーパ状に拡幅した拡幅部Tが設けられている。コンセントユニット1Aにおける他の構成は、実施形態1に係るコンセントユニット1と共通である。コンセントユニット1Aにおいては、凸条34Aの先端をラウンド形状とすることで、ベース部2Aにケース部3Aを装着する際、ガイド溝25Aに凸条34Aをより円滑に挿入することができる。また、ベース部2Aに係る横差し用ガイド溝251Aおよび縦差し用ガイド溝252Aの挿入端側に拡幅部Tを設けることで、ベース部2Aにケース部3Aを装着する際、拡幅部Tから凸条34Aをより円滑に挿入することができる。
<実施形態3>
図15は、実施形態3に係るコンセントユニット1Bを説明する図である。実施形態3
に係るコンセントユニット1Bは、ベース部2Bおよびケース部3Bを備えている。本実施形態に係るケース部3Aは、収容凹部33の凹部左側面33cおよび凹部右側面33dに、それぞれ凸条34Bが一対ずつ設けられている。凹部左側面33cおよび凹部右側面33dにそれぞれ設けられる一対の凸条34Bは平行に配置されている。
また、本実施形態に係るベース部2Aは、ベース側係合部23のベース左側面21cおよびベース右側面21dにそれぞれ#形状(井形状)のガイド溝25Bが設けられている。具体的には、ガイド溝25Bは、平行に配置された一対の横差し用ガイド溝251Bと、これら横差し用ガイド溝251Bに直交すると共に平行に配置された一対の縦差し用ガイド溝252Bとを有している。一対の横差し用ガイド溝251B同士の間隔、および一対の縦差し用ガイド溝252Bは、凹部左側面33cおよび凹部右側面33dにそれぞれ設けられている一対の凸条34B同士の間隔と等しい。なお、本実施形態に係るコンセントユニット1Bにおいては、ベース側係合部23の係止用凹部26および収容凹部33の係止用凸部35が設けられていない。以上のように、ベース側係合部23に設けられるガイド溝と、このガイド溝に挿入される凸条の態様は、種々の態様を採用することができる。
<実施形態4>
図16は、実施形態4に係るコンセントユニット1Cを説明する図である。実施形態4に係るコンセントユニット1Cは、ベース部2Cおよびケース部3Cを備えている。本実施形態に係るケース部3Cは、収容凹部33の凹部左側面33cおよび凹部右側面33dに形成される凸条34Cが基端側から先端側に向かって先細り形状になっている。ケース部3Cに係る収容凹部33の凹部左側面33cおよび凹部右側面33dにおいて、凸条34Cに並列して係止爪36Cが設けられている。また、ベース部2Cに係るベース側係合部23のベース左側面21cおよびベース右側面21dには、十字形のガイド溝25Cが設けられている。ガイド溝25Cは、実施形態1と同様、横差し用ガイド溝251Cおよび縦差し用ガイド溝252Cを有する。ベース部2Cにおける横差し用ガイド溝251Cおよび縦差し用ガイド溝252Cは、ケース部2Cの形成される凸条34Cと同一形状に形成されており、凸条34Cを挿入することができる。本実施形態においては、凸条34Cが基端側から先端側に向かって先細り形状になっているため、横差し用ガイド溝251Cや縦差し用ガイド溝252Cに対して凸条34Cを挿入し易くなるという利点がある。
本実施形態に係るコンセントユニット1Cにおいては、ベース部2Cにケース部3Cを縦差し姿勢で装着する際、ベース部2Cの凸条34Cを縦差し用ガイド溝252Cに挿入する。その際、ベース部2Cへのケース部3Cの装着が完了する時点で、ベース側係合部23の横差し用ガイド溝251Cに収容凹部33の係止爪36Cが引っ掛かることで、収容凹部33をベース側係合部23に係止することができる。一方、ベース部2Cにケース部3Cを横差し姿勢で装着する際、ベース部2Cの凸条34Cを横差し用ガイド溝251Cに挿入する。その際、ベース部2Cへのケース部3Cの装着が完了する時点で、ベース側係合部23の縦差し用ガイド溝252Cに収容凹部33の係止爪36Cが引っ掛かることで、収容凹部33をベース側係合部23に係止することができる。本実施形態においては、係合する係止爪36Cおよび横差し用ガイド溝251C(縦差し用ガイド溝252C)によって係止手段が構成されている。
<実施形態5>
図17は、実施形態5に係るコンセントユニット1Dを説明する図である。実施形態5に係るコンセントユニット1Dは、ベース部2Dおよびケース部3Dを備えている。本実施形態に係るケース部3Dは、収容凹部33の凹部左側面33cおよび凹部右側面33dに凸条34Dが形成されている。凸条34Dは、凹部左側面33c(凹部右側面33d)、凹部上面33a、および凹部前面33bが交わる頂点部からその対角部方向に向かって
斜めに延伸している。
一方、ベース部2Dにおけるベース側係合部23のベース左側面21cおよびベース右側面21dには、ベース部2Dにケース部3Dを装着する際にケース部3Dの凸条34Dを挿入するためのガイド溝25Dが形成されている。ガイド溝25Dは、ベース側係合部23のベース左側面21(ベース右側面21d)、ベース前面21a、およびベース上面21hが交わる頂点部からその対角部方向に向かって斜めに延伸している。
コンセントユニット1Dにおいて、ベース部2Dにケース部3Dを縦差し姿勢で装着する場合、ベース部2Dにおけるベース左側面21cのガイド溝25Dにケース部3Dの凹部左側面33cに設けられている凸条34Dを挿入し、ベース部2Dにおけるベース右側面21dのガイド溝25Dにケース部3Dの凹部右側面33dに設けられている凸条34Dを挿入する。一方、ベース部2Dにケース部3Dを横差し姿勢で装着する場合、ベース部2Dにおけるベース左側面21cのガイド溝25Dにケース部3Dの凹部右側面33dに設けられている凸条34Dを挿入し、ベース部2Dにおけるベース右側面21dのガイド溝25Dにケース部3Dの凹部左側面33cに設けられている凸条34Dを挿入する。本実施形態に係るコンセントユニット1Dにおいては、凸条34Dをガイド溝25Dに挿入する方向が一方向であるため、ベース部2Dに対するケース部3Dの装着時における操作内容が使用者にとって理解しやすいという利点がある。
<実施形態6>
図18は、実施形態6に係るコンセントユニット1Eを説明する図である。実施形態6に係るコンセントユニット1Eは、ベース部2Eおよびケース部3Eを備えている。本実施形態に係るケース部3Eは、収容凹部33の凹部左側面33cおよび凹部右側面33dに凸条34Eが形成されている。本実施形態に係る凸条34Eは、基端側から先端側に向かって先細り形状になっている点を除いて実施形態5に係る凸条34Dと共通している。
一方、ケース部3Eにおけるベース側係合部23のベース左側面21cおよびベース右側面21dには、ベース部2Eにケース部3Eを装着する際にケース部3Eの凸条34Eを挿入するためのガイド溝25Eが形成されている。ガイド溝25Eは、凸条34Eの形状に対応しており、基端側から先端側に向かって先細り形状になっている点を除いて実施形態5に係るガイド溝25Dと共通している。本実施形態のように、ガイド溝25Eおよび凸条34Eの形状を基端側から先端側に向かって先細り形状にすることで、ベース部2Eにケース部3Eを装着する際にガイド溝25Eに凸条34Eを挿入し易いという利点がある。
<実施形態7>
図19は、実施形態7に係るコンセントユニット1Fを説明する図である。実施形態7に係るコンセントユニット1Fは、ベース部2Fおよびケース部3Fを備えている。本実施形態に係るコンセントユニット1Fは、ケース部3Fおよびベース部2Fに凸条およびこれを挿入するガイド溝が設けられていない。また、ベース部2Fにおけるベース側係合部23と、ケース部3Fにおける収容凹部33には、実施形態1で説明した半球状の係止用凹部26Fと半球状の係止用凸部35Fがそれぞれ設けられている。係止用凹部26Fは、ベース側係合部23におけるベース左側面21cおよびベース右側面21dの略中央部にそれぞれ設けられている。また、係止用凸部35Fは、収容凹部33における凹部左側面33cおよび凹部右側面33dの略中央部にそれぞれ設けられている。
ベース部2Dにケース部3Dを縦差し姿勢で装着する場合、収容凹部33の凹部上面33a、凹部前面33b、凹部左側面33c、凹部右側面33dが、それぞれベース側係合部23のベース上面21h、ベース前面21a、ベース左側面21c、ベース右側面21
dと対向するように、ベース側係合部23を収容凹部33に嵌め込む。そして、収容凹部33における凹部左側面33cの係止用凸部35とベース側係合部23におけるベース左側面21cの係止用凹部26とが係合し、収容凹部33における凹部右側面33dの係止用凸部35とベース側係合部23におけるベース右側面21dの係止用凹部26とが係合することで、ベース部2Dに対するケース部3Dの縦差し姿勢での装着が完了する。
一方、ケース部3Dを横差し姿勢で装着する場合、収容凹部33の凹部上面33a、凹部前面33b、凹部左側面33c、凹部右側面33dが、それぞれベース側係合部23のベース前面21a、ベース上面21h、ベース右側面21d、ベース左側面21cと対向するように、ベース側係合部23を収容凹部33に嵌め込む。そして、収容凹部33における凹部右側面33dの係止用凸部35とベース側係合部23におけるベース左側面21cの係止用凹部26とが係合し、収容凹部33における凹部左側面33cの係止用凸部35とベース側係合部23におけるベース右側面21dの係止用凹部26とが係合することで、ベース部2Dに対するケース部3Dの横差し姿勢での装着が完了する。
<実施形態8>
図20は、実施形態8に係るケース部3Gを説明する図である。実施形態8に係るケース部3Gは、情報信号用ケーブルを保持するケーブル保持部の構成が実施形態1と相違している。ケース部3Gは、ケース本体31に形成される差込穴37に着脱自在なケーブル保持用差込片36Gを備えている。差込穴37は、ケース本体31における収容凹部33の両側に配置されており、底面31cおよび背面31dの双方に跨って開口している。ケーブル保持用差込片36Gは、差込穴37に装着した際に差込穴37内に埋没する埋没部61と、外部に露出する衝立部62とを有している。図20(a)に示すように、ケーブル保持用差込片36Gは、差込穴37に対して着脱自在であり、ケース本体31の底面31cから衝立部62を突出させる姿勢と、ケース本体31の背面31dから衝立部62を突出させる姿勢とを選択して差込穴37に装着することができる。また、ケーブル保持用差込片36Gの埋没部61には、差込穴37から埋没部61が不用意に抜け出すことを抑制するための突起63が設けられている。但し、埋没部61における突起63を省略してもよい。
ここで、図20(b)は、ケース部3Gを縦差し姿勢で使用する場合のケーブル保持用差込片36Gの装着状態を示す図である。図20(c)は、ケース部3Gを横差し姿勢で使用する場合のケーブル保持用差込片36Gの装着状態を示す図である。ケース部3Gを縦差し姿勢でベース部2Gに装着する場合には、図20(b)に示すようにケース本体31の底面31cから衝立部62を突出させ、ケース部3Gを横差し姿勢でベース部2Gに装着する際には、図20(c)に示すようにケース本体31の背面31dから衝立部62を突出させることで、コンセントユニット1の外面、天板110の上面、および衝立部62によって形成されるケーブル保持部によって情報信号用ケーブルを保持することができる。また、本実施形態においては、ケース部3Gをベース部2Gに装着した状態でケーブル保持用差込片36Gをケース部3に対して着脱することができる。これによれば、ケース部3Gをベース部2Gに装着した後に、ケース部3Gをベース部2Gに装着した状態で情報信号用ケーブルをコンセントユニット1Gに保持、固定することができる。
<実施形態9>
図21は、実施形態9に係るコンセントユニット1Hを説明する図である。実施形態9に係るコンセントユニット1Hは、ベース部2Hおよびケース部3Hを備えている。実施形態9に係るコンセントユニット1Hは、ベース部2Hにおけるベース側係合部23の下面から板状のケーブル保持フィン27が下方に向けて立設している。本実施形態に係るコンセントユニット1Hによれば、ベース部2Hに装着されるケース部3Hの姿勢に関わらず、ベース側係合部23の下面から天板110に向けて突出するケーブル保持フィン27
の内側に形成されるケーブル保持部6Hに情報信号用ケーブルを保持することができる。なお、ベース部2Hにケース部3Hを装着した後にケーブル保持部6Hに情報信号用ケーブルを保持する場合、ベース部2Hを天板110から一旦取り外し、ケーブル保持部6Hに情報信号用ケーブルを保持した後、再びベース部2Hを天板110に固定するとよい。本実施形態に係るコンセントユニット1Hによれば、ケース部3H側にケーブル保持部を設置する必要がないため、ケース部3Hの外観をすっきりさせることができる。
<実施形態10>
図22は、実施形態10に係るコンセントユニット1Iを説明する図である。実施形態10に係るコンセントユニット1Iは、ベース部2Iおよびケース部3Iを備えている。図22(a)は、横差し姿勢としてケース部3Iをベース部2Iに装着したコンセントユニット1Iを差込面321側から眺めた図である。図22(b)は、横差し姿勢としてケース部3Iをベース部2Iに装着したコンセントユニット1Iを底面31c側から眺めた図である。図22(c)は、縦差し姿勢としてケース部3Iをベース部2Iに装着したコンセントユニット1Iを背面31d側から眺めた図である。
本実施形態において、ケース部3Iの底面31cには略半楕円形状の窪み部31eが形成されている。窪み部31eは、底面31cのうち、当該底面31cと背面31dとの間の縁部に面して配置されている。ケース部3Iにおける窪み部31eには、U字形状を有するケーブル保持クリップ38が回動自在に軸着されている。ケーブル保持クリップ38は、当該ケーブル保持クリップ38が窪み部31eに収容される第1姿勢と、この第1姿勢からケーブル保持クリップ38を反転させた第2姿勢の範囲で、その回転が許容されている。また、ケーブル保持クリップ38は、第1姿勢から略90°回転させた姿勢で保持することが可能となっている。ケーブル保持クリップ38の内側には、情報信号用ケーブルを挿通させることで保持するケーブル保持部6Iが形成されている。
図22(a)、(b)に示すように、横差し姿勢としてケース部3Iをベース部2Iに装着する場合、ケーブル保持クリップ38を第1姿勢又は第3姿勢から第2姿勢に変更し、ケーブル保持部6Iに情報信号用ケーブルを保持することができる。また、図22(c)に示す縦差し姿勢としてケース部3Iをベース部2Iに装着する場合、ケーブル保持クリップ38を第1姿勢又は第2姿勢から第3姿勢に変更し、ケーブル保持部6Iに情報信号用ケーブルを保持することができる。また、ケーブル保持部6Iに情報信号用ケーブルを保持する必要がない場合、ケーブル保持クリップ38を第1姿勢に保持し、窪み部31eに収納しておくことができる。ここで、本実施形態においては、窪み部31eの深さ寸法を、ケーブル保持クリップ38の厚さ以上の寸法にしている。これにより、ケーブル保持クリップ38を第1姿勢にした際に、窪み部31eから出っ張ることなくケーブル保持クリップ38を収納できる。
<実施形態11>
図23は、実施形態11に係るコンセントユニット1Jを説明する図である。実施形態11に係るコンセントユニット1Jは、ベース部2Jおよびケース部3Jを備えている。図23(a)は、ベース部2Jに対してケース部3Jを取り外した状態を示す図である。図23(b)は、ケース部3Jを縦差し姿勢でベース部2Jに装着した状態を示す図である。図23(c)は、ケース部3Jを横差し姿勢でベース部2Jに装着した状態を示す図である。ケース部3Jは、上述までの実施形態と同様、ケース本体31内にはコンセント収容部が形成されており、コンセントが収納されている。は、コンセントカバー32が嵌め合わされており、その差込面321に形成された開口窓323を通じてコンセントの差込口等が外部に露出している。
ベース部2Jにおけるベース本体21における一組の対向面には、凹部である第1ベー
ス側係合部23J−1および第2ベース側係合部23J−2がそれぞれ形成されている。なお、図23において、実施形態1に係るコンセントユニット1と共通する基本構成、例えばベース部2Jを天板110に固定するためのクランプ等の図示は適宜割愛している。
一方、ケース部3Jにおけるケース本体21には、図示しないコンセントが収納のされており、差込面321の開口窓323からコンセントの各差込口が外部に露出している。ケース本体21には、第1ベース側係合部23J−1又は第2ベース側係合部23J−2の何れかに択一的に嵌合可能なケース側係合部330が一体に設けられている。
実施形態11に係るコンセントユニット1Jは、ケース部3Jをベース部2Jに装着する際、ケース側係合部330を第1ベース側係合部23J−1に嵌め込む時と、ケース側係合部330を第2ベース側係合部23J−2に嵌め込む時とで、差込面321の向きを互いに異なる方向に向けることができる。本実施形態においては、ケース側係合部330を第1ベース側係合部23J−1に嵌め込んだ場合に、図23(b)に示すように縦差し姿勢としてケース部3Jを装着することができる。一方、ケース側係合部330を第2ベース側係合部23J−2に嵌め込んだ場合に、図23(c)に示すように横差し姿勢としてケース部3Jを装着することができる。
<実施形態12>
図24は、実施形態12に係るコンセントユニット1Kを説明する図である。実施形態12に係るコンセントユニット1Kは、ベース部2Kおよびケース部3Kを備えている。図24(a)は、ベース部2Kに対してケース部3Kを取り外した状態を示す図である。図24(b)は、ケース部3Kをベース部2Kに装着した状態の外観図である。図24(c)は、ケース部3Kをベース部2Kに装着した状態の透視図である。
ケース部3Kにおける収容凹部33は、凹部上面33aが正方形となっている。また、収容凹部33における凹部左側面33cおよび凹部右側面33dには、図17で説明した凸条34Dと同様な凸条34Kが斜めに設けられている。即ち、凸条34Kは、凹部左側面33c(凹部右側面33d)、凹部上面33a、および凹部前面33bが交わる頂点部からその対角部方向に向かって斜めに延伸している。
一方、ベース部2Kにおけるベース側係合部23は、ベース上面21hが上述した凹部上面33aと大きさが等しい正方形となっており、ベース前面21a、ベース後面21b、ベース左側面21c、ベース右側面21dの各々には、第1ガイド溝251Kおよび第2ガイド溝252Kが直交するように形成されている。ベース側係合部23は、ケース部3Kにおける収容凹部33に嵌め込むことができる。そして、各面における第1ガイド溝251Kおよび第2ガイド溝252Kは、ケース部3Kの収容凹部33に形成されている凸条34Kを挿入することができる。
コンセントユニット1Kは、収容凹部33にベース側係合部23が嵌め込まれた際に互いに対向する収容凹部33の面とベース側係合部23の面との組み合わせを変更して、収容凹部33にベース側係合部23を嵌め込むことが可能であり、当該対向する面同士の組み合わせが変更されることでケース部3Kに係る差込面321の向きを変更できる。例えば、収容凹部33における凹部左側面33cの凸条34Kをベース左側面21c(又はベース前面21a)の第1ガイド溝251Kに挿入し、収容凹部33における凹部右側面33dの凸条34Kをベース右側面21d(又はベース後面21b)の第1ガイド溝251Kに挿入することで、ベース部2Kにケース部3Kを縦差し姿勢として装着することができる。また、収容凹部33における凹部右側面33dの凸条34Kをベース左側面21c(又はベース前面21a)の第2ガイド溝252Kに挿入し、収容凹部33における凹部左側面33cの凸条34Kをベース右側面21d(又はベース後面21b)の第2ガイド
溝252Kに挿入することで、ベース部2Kにケース部3Kを縦差し姿勢として装着することができる。
一方、収容凹部33における凹部左側面33cの凸条34Kをベース左側面21c(又はベース前面21a)の第2ガイド溝252Kに挿入し、収容凹部33における凹部右側面33dの凸条34Kをベース右側面21d(又はベース後面21b)の第2ガイド溝252Kに挿入することで、ベース部2Kにケース部3Kを横差し姿勢として装着することができる。また、収容凹部33における凹部右側面33dの凸条34Kをベース左側面21c(又はベース前面21a)の第1ガイド溝251Kに挿入し、収容凹部33における凹部左側面33cの凸条34Kをベース右側面21d(又はベース後面21b)の第1ガイド溝251Kに挿入することで、ベース部2Kにケース部3Kを縦差し姿勢として装着することができる。
以上のように、コンセントユニット1Kによれば、収容凹部33およびベース側係合部23が嵌め合わされた際に互いに対向する面同士の組み合わせを変更してベース部2Kにケース部3Kを装着することができ、これによって、ベース部2Kに装着されたケース部3Kの差込面321の向きを簡単に変更することができる。
<実施形態13>
図25は、実施形態13に係るコンセントユニット1Lを説明する図である。実施形態13に係るコンセントユニット1Lは、ベース部2Lおよびケース部3Lを備えている。(a)に示すように、ベース部2Lは、略半円柱形状のベース側係合部23Lを有している。ベース側係合部23Lは、略半円形状を有する一対の側面23aと、半円周面23bを有する。一対の側面23aの各々には、ガイド溝25L、第1係止用凹部26a、第2係止用凹部26b、第3係止用凹部26cが設けられている。ガイド溝25Lは、一定の幅を有する長溝であり、側面23aの径方向に延伸している。また、第1係止用凹部26a、第2係止用凹部26b、第3係止用凹部26cは、互いに直径が等しい円形の凹部である。なお、図25中においては、ケース部3Lの差込面321における差込口の図示を省略している。
一方、ケース部3Lは、ベース側係合部23Lを収容可能な略半円柱形状の収容凹部33Lを有する。収容凹部33Lは、略半円形状を有する一対の凹部側面331と、半円周面を有している。一対の凹部側面331には、ガイド溝25に挿入可能な円形の凸部(以下、「回転軸凸部」という)332が設けられている。回転軸凸部332の直径は、ガイド溝25Lの幅と等しいか、ガイド溝25Lの幅よりも僅かに小さい。また、回転軸凸部332は、一対の凹部側面331における幅方向中央の下部寄りの位置に配置されている。さらに、収容凹部33Lにおける一対の凹部側面331には、回転軸凸部332よりも直径が小さい円形の係止用凸部333が設けられている。係止用凸部333は、ベース側係合部23Lに設けられている第1係止用凹部26a、第2係止用凹部26b、第3係止用凹部26cに対して択一的に嵌合可能である。また、係止用凸部333は、一対の凹部側面331における幅方向中央の上部寄りの位置、即ち凹部側面331上における回転軸凸部333の真上に配置されている。
図25(b)に、ベース部2Lに対してケース部3Lを装着した直後の状態を示す。ベース部2Lに対してケース部3Lを装着する際、ケース部3Lにおける一対の凹部側面331に設けられた回転軸凸部332および係止用凸部333を、ベース部2Lにおける一対の側面23aに設けられたガイド溝25Lに挿入しつつ、収容凹部33Lにベース側係合部23Lを嵌め込む。図25(b)に示すように、回転軸凸部332がガイド溝25Lの根元側に位置する基端まで到達した時点で、ベース部2Lに対するケース部3Lの装着が完了する。なお、本実施形態に係るコンセントユニット1Lは、ベース部2Lにおける
差込面321の向きを任意の方向に向けた状態で、ケース部3Lにおける係止用凸部333をベース部2Lのガイド溝25Lに挿入し、ベース部2Lにケース部3Lを装着することができる。
ここで、図25(c)は、ケース部3Lを縦差し姿勢とした状態を示す図である。図25(d)は、ケース部3Lを斜め差し姿勢とした状態を示す図である。図25(e)は、ケース部3Lを横差し姿勢とした状態を示す図である。図25(b)に示す状態から、回転軸凸部332を中心としてベース部2Lに対してケース部3Lを相対回転させることにより、縦差し姿勢、斜め差し姿勢、横差し姿勢と、ケース部3Lの姿勢(ケース部3Lにおける差込口321の向き)を所望の向きに変更することができる。
本実施形態においては、図25(b)に示す状態から、回転軸凸部332を中心にベース部2Lに対してケース部3Lを45°相対回転させることで、ケース部3Lの係止用凸部333がベース部2Lの第1係止用凹部26aに嵌合する。本実施形態では、ケース部3Lの係止用凸部333がベース部2Lの第1係止用凹部26aに嵌合する時点で、ケース部3Lの姿勢が図25(c)に示す縦差し姿勢となるように調整されており、これによって、ケース部3Lを縦差し姿勢に保持することができる。
また、図25(c)に示す縦差し姿勢から更に45°ケース部3Lを相対回転させると、ケース部3Lの係止用凸部333がベース部2Lの第2係止用凹部26bに嵌合し、図25(d)に示す斜め差し姿勢にケース部3Lが保持される。また、図25(d)に示す斜め差し姿勢から更に45°ケース部3Lを相対回転させると、ケース部3Lの係止用凸部333がベース部2Lの第3係止用凹部26cに嵌合し、図25(b)に示す横差し姿勢にケース部3Lを保持することができる。
<他の実施形態>
以上述べた実施形態は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることができる。例えば、LANケーブルやUSBケーブル等の情報信号用ケーブルを保持するケーブル保持部を、ケース部におけるコンセントの差込面が単一の方向に固定される態様のコンセントユニットに適用してもよい。そのような態様として、差込口を有するコンセントを内部に収納するコンセント収納部を有し、かつ、この差込口を外部に露出させるための開口部が形成された差込面を有するケース部と、ケース部を被取付物に固定する固定具と、ケース部のコンセント収納部とは別に設けられると共に所定のケーブルを保持するケーブル保持部と、を備えるコンセントユニットが一例として挙げられる。
図26A〜図26Dは、他の実施形態に係るコンセントユニットを示す図である。前述までの実施形態と同様の構成要素については同一の符号を付している。図26Aに示す変形例1に係るコンセントユニット1Mは、ケース部3Mを備えている。ケース部3Mは、図示しない固定具によって被取付物であるデスクの天板110に固定されている。ケース部3Mに係るケース本体31内にはコンセント収容部が形成されており、上述までの実施形態と同様に、コンセントがコンセント収容部に収容されている。また、ケース本体31にはコンセントカバー32が嵌め合わされており、その差込面321に形成された開口窓323を通じてコンセントの差込口やスイッチ等が外部に露出している。
ケース部3Mに係るケース本体31の両端底部には、天板110との間に情報信号用ケーブル5を保持するためのケーブル保持部6Mが形成されるように凹部が形成されている。そして、ケース本体31の両端底部に形成される凹部には、ヒンジを介して板状のケーブル保持フィン36Mが回動自在に取り付けられている。図26Aにおいては、(a)に、ケーブル保持フィン36Mが開放姿勢に保持されている状態を示し、(b)に、ケーブル保持フィン36Mが閉鎖姿勢に保持されている状態を示す。開放姿勢は、ケーブル保持
フィン36Mがケース本体31の底面に沿って配置された姿勢であり、ケーブル保持フィン36Mが開放姿勢の時にケーブル保持部6Mが開放される。一方、閉鎖姿勢は、ケーブル保持フィン36Mがケース本体31の底面に対して略垂直に立って配置される姿勢であり、ケーブル保持フィン36Mが閉鎖姿勢の時にケーブル保持フィン36Mが閉鎖される。
コンセントユニット1Mの使用例として、例えば、天板110に配置された図示しないパーソナルコンピュータに情報信号用ケーブル5を接続する場合、ケーブル保持フィン36Mを開放姿勢に保持した状態(図26A(a)を参照)で情報信号用ケーブル5をケーブル保持部6Mに配置した後、図26A(b)に示すようにケーブル保持フィン36Mを開放姿勢から閉鎖姿勢に変更することで、情報信号用ケーブル5をケーブル保持部6Mに保持、固定することができる。なお、本変形例においては、ケース本体31の両端底部に形成された凹部にケーブル保持フィン36Mを回動自在に取り付け、その姿勢を変更可能としているが、例えばケース本体31に対してケーブル保持フィン36Mを一体とし、閉鎖姿勢のみをとり得る態様としてもよい。この場合、コンセントユニット1Mを一旦天板110から取り外し、情報信号用ケーブル5がケーブル保持フィン36Mに固定されるようにしてコンセントユニット1Mを天板110に固定するとよい。勿論、ケーブル保持フィン36Mを軟質材等によって形成してもよく、この場合には、コンセントユニット1Mを天板110に固定した状態で情報信号用ケーブル5をケーブル保持部6Mに固定することができる。
次に、図26Bに示す変形例2に係るコンセントユニット1Nについて説明する。コンセントユニット1Nは、ケース部3Nを備えている。ケース部3Nは、図示しない固定具によって被取付物であるデスクの天板110に固定されている。ケース部3Mに係るケース本体31内にはコンセント収容部が形成されており、上述までの実施形態と同様に、コンセントがコンセント収容部に収容されている。また、ケース本体31にはコンセントカバー32が嵌め合わされており、その差込面321に形成された開口窓323を通じてコンセントの差込口やスイッチ等が外部に露出している。
ケース部3Nに係るコンセントカバー32の一端側には開口部324が設けられており、この開口部324に、情報信号用ケーブル5を保持するためのケーブル保持体325が着脱自在に設けられている。(a)に、コンセントカバー32の開口部324からケーブル保持体325を取り外した状態を示す。(b)に、コンセントカバー32の開口部324にケーブル保持体325を装着した状態を示す。ケーブル保持体325は、情報信号用ケーブル5を挿通させるためのリング状のケーブル保持部6Nを有しており、このケーブル保持部6Nに情報信号用ケーブル5を保持することが可能である。
次に、図26Cに示す変形例3に係るコンセントユニット1Oについて説明する。コンセントユニット1Oは、ケース部3Oを備えている。ケース部3Oは、図示しない固定具によって被取付物であるデスクの天板110に固定されており、ケース本体31に着脱自在なサイドカバー39を有している。本変形例に係るコンセントユニット1Oは、ケース部3Oに係るケース本体31にサイドカバー39を装着した際に、ケース本体31およびサイドカバー39の間に情報信号用ケーブル5を保持する空間としてケーブル保持部6Oが形成されるように構成されている。(a)に、ケース本体31からサイドカバー39を取り外した状態を示す。(b)に、ケース本体31にサイドカバー39を装着した状態を示す。本変形例に係るコンセントユニット1Oにおいては、(a)に示すようにケース本体31からサイドカバー39を取り外し、外部に開放されたケーブル保持部6Oに情報信号用ケーブル5を配置した後、(b)に示すようにサイドカバー39を再びケース本体31に装着することで、情報信号用ケーブル5をケーブル保持部6Oに保持することができる。
次に、図26Dに示す変形例4に係るコンセントユニット1Pについて説明する。コンセントユニット1Pは、ケース部3Pおよびベース部2Pを備えている。ベース部2Pの上部およびケース部3Pの底部にはそれぞれ凹部200,300が形成されている。ケース部3Pはベース部2Pに装着可能であり、ベース部2Pにケース部3Pが装着された状態で双方の凹部200および凹部300が組み合わさることで情報信号用ケーブル5を保持する空間としてケーブル保持部6Pが形成されるようになっている。(a)に、ベース部2Pからケース部3Pを取り外した状態を示す。(b)に、ベース部2Pにケース部3Pを装着した状態を示す。
本変形例に係るコンセントユニット1Pにおいて、ケーブル保持部6Pに情報信号用ケーブル5を保持する際にはベース部2Pから一旦ケース部3Pを取り外し、(a)に示すようにベース部2Pの凹部200に情報信号用ケーブル5を配置した後、(b)に示すようにケース部3Pを再びベース部2Pに装着する。その結果、情報信号用ケーブル5をケーブル保持部6Pに保持することができる。
以上述べた実施形態は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることができる。また、上述の実施形態および変形例は、可能な限りこれらを組み合わせて実施することができる。また、上述までの実施形態および変形例では、コンセントユニットをデスク100に取り付ける例を説明したがその他の什器に取り付けてもよく、コンセントユニットを適用する被取付物は特段限定されない。