JP6403279B2 - バンパリインフォースメント - Google Patents

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Description

本発明は、車両の衝突エネルギーを吸収するバンパリインフォースメントに関するものである。
従来より、車両衝突時の安全性を確保するために、衝突エネルギーを吸収するバンパリインフォースメントが車両に用いられている。
具体的には、例えば、下記特許文献1において、自動車車体の前部にこの自動車車体の幅方向へ向けて延びて設けられる長尺の筒体により構成されるバンパリインフォースメントが提案されている。特許文献1に記載のバンパリインフォースメントでは、筒体の長手方向の中央は、上面および下面と、この上面、下面に直交または傾斜して交差する車体の前後方向に前面(衝突面)および後面(反衝突面)とを車体の前後方向に備えるとともに、上面および下面に外向きフランジを備える、いわゆるハット型の閉断面形状から構成される。
さらに、特許文献1では、汎用動的有限要素法解析ソフトを用いて、特許文献1の図1に示すハット状開断面形状を有する素材(以下「ハット状開断面素材」という)と平坦状断面素材(以下、板状素材ともいう)を、ハット状開断面素材の縁部の外向きフランジにおいて重ね合わせてスポット溶接することにより組み立てられるハット状閉断面部材(以下「ハット部材」という)の耐曲げ性能および圧潰性能(衝突エネルギ吸収性能)を、解析して求めている。
さらに、特許文献1では、ハット状開断面素材側からインパクタを衝突させた場合、すなわち特許文献1の図2、3に示す場合のハット部材(以下、「順ハット断面部材」という)と、板状素材側からインパクタを衝突させた場合のハット部材(以下、「逆ハット断面部材」という)とについて、三点曲げ衝突解析および圧潰解析により、耐曲げ性能および衝撃エネルギ吸収性能を調査している。
特許文献1の図4にグラフで示す結果によれば、逆ハット断面部材は、順ハット断面部材に比較すると、衝突の際の断面形状の変形に対する抵抗性が高いために曲げ強度は高い。
特許第5168023号公報
しかしながら、特許文献1の図5にグラフで示す結果によれば、逆ハット断面部材には、板状素材が接合されておらず、ハット状開断面素材のハット頂部側から変形が生じるため、順ハット断面部材に比較すると衝撃エネルギ吸収性能が良いとは言えない。
そこで、本発明は、上述した点を鑑みてなされたものであり、いわゆる逆ハット型の閉断面形状の断面崩れを抑制することにより、単位質量あたりのピーク荷重及びエネルギー吸収量を向上させることが可能なバンパリインフォースメントを提供することを課題とする。
この課題を解決するためになされた請求項1に係るバンパリインフォースメントは、長尺状箱体と長尺状前面板から形成される閉断面の内部に補強体が設けられ、前記長尺状前面板側が荷重の入力側となる向きに設置されたバンパリインフォースメントであって、前記補強体は、前記長尺状箱体の第1上面と第1下面と第1後面および前記長尺状前面板に近接して対向するように内設され、少なくとも前記長尺状箱体の前記第1後面および前記長尺状前面板に固定され、前記長尺状箱体は、前記長尺状前面板に覆われる第1前面が開放され、前記第1前面に対向して設けられた前記第1後面と、前記第1後面の上側から前記第1前面に向かって延設された前記第1上面と、前記第1後面の下側から前記第1前面に向かって延設されるとともに前記第1上面に対向して設けられた前記第1下面と、前記第1上面の前記第1前面側から上方に向かって延設された第1上側フランジと、前記第1下面の前記第1前面側から下方に向かって延設された第1下側フランジを有し、前記長尺状前面板は、前記長尺状箱体の前記第1上側フランジと前記第1下側フランジを固定し、前記補強体は、第2後面と、前記第2後面の上側から斜め上方に向かって延設された上側傾斜面と、前記第2後面の下側から斜め下方に向かって延設された下側傾斜面と、前記上側傾斜面の上側から延設された第2上面と、前記下側傾斜面の下側から延設されるとともに前記第2上面に対向して設けられた第2下面と、前記第2上面の前側から前記第2下面に向かって延設されるとともに前記第2下面の前側から前記第2上面に向かって延設された第2前面を有し、前記長尺状箱体の長尺方向中央で前記長尺状箱体に内設され、前記補強体の前記第2後面は、前記長尺状箱体の前記第1後面に対向するとともに前記長尺状箱体の前記第1後面に固定され、前記補強体の前記第2上面は、前記長尺状箱体の前記第1上面近傍で前記長尺状箱体の前記第1上面に対向し、前記補強体の前記第2下面は、前記長尺状箱体の前記第1下面近傍で前記長尺状箱体の前記第1下面に対向し、前記補強体の前記第2前面は、前記長尺状前面板に対向するとともに前記長尺状前面板に固定されることを特徴とする。
請求項に係るバンパリインフォースメントは、請求項に記載するバンパリインフォースメントであって、前記補強体が上側補強体と下側補強体で構成され、前記上側補強体は、前記第2後面の略上半分に相当する上側第2後面と、前記上側傾斜面と、前記第2上面と、前記第2前面の略上半分に相当する上側第2前面を有し、前記下側補強体は、前記第2後面の略下半分に相当する下側第2後面と、前記下側傾斜面と、前記第2下面と、前記第2前面の略下半分に相当する下側第2前面を有し、前記上側補強体の前記上側第2後面および前記下側補強体の前記下側第2後面が前記長尺状箱体の前記第1後面に固定され、前記上側補強体の前記上側第2前面および前記下側補強体の前記下側第2前面が前記長尺状前面板に固定されることを特徴とする。
尚、請求項に係る発明のバンパリインフォースメントでは、前記補強体の前記第2後面が前記長尺状箱体の前記第1後面に固定されることを確保するため、前記上側補強体の前記上側第2後面および前記下側補強体の前記下側第2後面が前記長尺状箱体の前記第1後面に固定される。また、前記補強体の前記第2前面が前記長尺状前面板に固定されることを確保するため、前記上側補強体の前記上側第2前面および前記下側補強体の前記下側第2前面が前記長尺状前面板に固定される。
請求項に係る発明は、請求項に記載するバンパリインフォースメントであって、前記補強体が合成樹脂製の中実体であることを特徴とする。
請求項1に係る発明のバンパリインフォースメントでは、長尺状箱体と長尺状前面板から形成される閉断面の内部に補強体が設けられ、長尺状前面板側が荷重の入力側となる向きに設置される。従って、請求項1に係る発明のバンパリインフォースメントは、いわゆる逆ハット型の閉断面形状を備えている。さらに、請求項1に係る発明のバンパリインフォースメントでは、補強体は、長尺状箱体の第1上面と第1下面と第1後面および長尺状前面板に近接して対向するように内設され、少なくとも長尺状箱体の第1後面および長尺状前面板に固定される。このような構成により、長尺状前面板側に衝突が起きた場合では、長尺状箱体の第1上面や第1下面は、その衝突が起きた長尺状前面板側から長尺状箱体の内側に変形して、補強体に当接する。つまり、長尺状箱体では、長尺状箱体の第1上面や第1下面が長尺状前面板側から長尺状箱体の内側に変形するが、その内側変形は補強体に阻害されるので、断面崩れが抑制される。従って、請求項1に係る発明のバンパリインフォースメントは、いわゆる逆ハット型の閉断面形状の断面崩れを抑制することにより、単位質量あたりのピーク荷重及びエネルギー吸収量を向上させることが可能である。
請求項に係る発明のバンパリインフォースメントでは、長尺状箱体の第1前面が開放される一方、長尺状箱体の第1上側フランジと第1下側フランジに長尺状前面板が固定される。従って、請求項に係る発明のバンパリインフォースメントは、いわゆる逆ハット型の閉断面形状を備えている。
さらに、請求項に係る発明のバンパリインフォースメントは、長尺状箱体の長尺方向中央で長尺状箱体に内設された補強体を備えており、補強体の第2後面は、長尺状箱体の第1後面に対向するとともに長尺状箱体の第1後面に固定され、補強体の第2上面は、長尺状箱体の第1上面近傍で長尺状箱体の第1上面に対向し、補強体の第2下面は、長尺状箱体の第1下面近傍で長尺状箱体の第1下面に対向し、補強体の第2前面は、長尺状前面板に対向するとともに長尺状前面板に固定される。
このような構成により、長尺状箱体の長尺方向中央で長尺状前面板に衝突が起きた場合では、長尺状箱体の第1上面や第1下面のうち、補強体の第2上面や第2下面の近傍に位置する部分は、その衝突が起きた長尺状前面板側から長尺状箱体の内側に変形して、補強体の第2上面や第2下面に当接する。つまり、長尺状箱体の長尺方向中央では、長尺状箱体の第1上面や第1下面が長尺状前面板側から長尺状箱体の内側に変形するが、その内側変形は補強体の第2上面や第2下面に阻害されるので、断面崩れが抑制される。従って、請求項に係る発明のバンパリインフォースメントは、いわゆる逆ハット型の閉断面形状の断面崩れを抑制することにより、単位質量あたりのピーク荷重及びエネルギー吸収量を向上させることが可能である。
請求項に係る発明のバンパリインフォースメントでは、補強体は、上側補強体と下側補強体で構成される。上側補強体は、第2後面の略上半分に相当する上側第2後面と、上側傾斜面と、第2上面と、第2前面の略上半分に相当する上側第2前面を有する。下側補強体は、第2後面の略下半分に相当する下側第2後面と、下側傾斜面と、第2下面と、第2前面の略下半分に相当する下側第2前面を有する。このような構成により、上側補強体と下側補強体は、対称形状である。従って、請求項に係る発明のバンパリインフォースメントでは、補強体を構成する上側補強体と下側補強体を同じ形状に成形できるので、補強体を製造し易く、製造コストを低減させることが可能である。
請求項に係る発明のバンパリインフォースメントでは、補強体が合成樹脂製の中実体であり、補強体を組み付ける作業の負担が軽減されるため、長尺状箱体と長尺状前面板から形成される閉断面の内部に補強体を容易に設けることができる。
本実施形態に係るバンパリインフォースメントを表した斜視図である。 同バンパリインフォースメントの長尺状箱体を表した斜視図である。 同バンパリインフォースメントを表した平面図である。 第1実施形態の長尺状箱体と補強体を表した斜視図である。 第1実施形態の長尺状箱体と長尺状前面板と補強体を図1の線B−Bで切断した断面図である。 第1実施形態の長尺状箱体と長尺状前面板と補強体を図1の線B−Bで切断した断面図であって、第1実施形態の三点曲げ衝突解析結果を表した図である。 第1実施形態の三点曲げ衝突解析した結果(変形量、荷重及びエネルギー吸収量の関係)を表した図である。 第2実施形態の長尺状箱体と補強体を表した斜視図である。 第2実施形態の長尺状箱体と長尺状前面板と補強体を図1の線B−Bで切断した断面図である。 第2実施形態の長尺状箱体と長尺状前面板と補強体を図1の線B−Bで切断した断面図であって、第2実施形態の三点曲げ衝突解析結果を表した図である。 第2実施形態の三点曲げ衝突解析した結果(変形量、荷重及びエネルギー吸収量の関係)を表した図である。 比較例の長尺状箱体と長尺状前面板を図1の線B−Bで切断した断面図である。 比較例の長尺状箱体と長尺状前面板を図1の線B−Bで切断した断面図であって、比較例の三点曲げ衝突解析した結果を表した図である。 三点曲げ衝突解析結果(ピーク荷重/質量比)を、比較例、第1実施形態及び第2実施形態で比較した図である。 三点曲げ衝突解析結果(エネルギー吸収量/質量比)を、比較例、第1実施形態及び第2実施形態で比較した図である。 第3実施形態の長尺状箱体と補強体を表した斜視図である。 第3実施形態の長尺状箱体と長尺状前面板と補強体を図1の線B−Bで切断した断面図である。 第4実施形態の長尺状箱体と長尺状前面板と補強体を図3の線C−C又は線D−Dで切断した断面図であって、(a)は補強体の組付工程を表した図であり、(b)は長尺状箱体に対する長尺状前面板の接合工程を表した図であり、(c)は長尺状箱体と長尺状前面板の塗装工程を表した図である。
[1.各実施形態の共通構成]
本発明に係るバンパリインフォースメントについて、具体化した実施形態に基づき、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1に表されたように、本実施形態に係るバンパリインフォースメント1は、長手方向の両端を後退させた湾曲形状であり、長尺状箱体2と長尺状前面板3を備える。長尺状箱体2や長尺状前面板3は、スチール製である。
長尺状箱体2は、図2に表されたように、後面4、上面5、下面6、上側フランジ7、下側フランジ8及び開口前面9を備える。
長尺状箱体2では、開口前面9が開放される。後面4が、開口前面9に対向して設けられる。上面5が、後面4の上側から開口前面9に向かって延設される。下面6が、後面4の下側から開口前面9に向かって延設され、上面5に対向して設けられる。上側フランジ7が、上面5の開口前面9側から上方に向かって延設される。下側フランジ8が、下面6の開口前面9側から下方に向かって延設される。
図1や図2に表されたように、長尺状前面板3が長尺状箱体2の上側フランジ7と下側フランジ8に接合される。その接合には、スポット溶接が用いられる。
本実施形態に係るバンパリインフォースメント1は、図3に表されたように、長尺状箱体2の長尺方向中央Aで、補強体10が長尺状箱体2に内設される。
本実施形態に係るバンパリインフォースメント1では、異なる態様である4つの補強体10が使用される。以下、本実施形態に係るバンパリインフォースメント1は、補強体10の態様に応じて、第1実施形態と第2実施形態と第3実施形態と第4実施形態に分けて説明する。尚、各実施形態の説明では、本実施形態に係るバンパリインフォースメント1と共通する部分には同一の符号を付する。
[2.第1実施形態]
先ず、第1実施形態について説明する。第1実施形態では、図4に表されたように、長尺状箱体2の長尺方向中央Aで、補強体10が長尺状箱体2に内設される。
補強体10は、長尺状箱体2や長尺状前面板3と同様にして、スチール製である。補強体10は、上側補強体10Aと下側補強体10Bを有する。上側補強体10Aと下側補強体10Bは、曲げ加工によるプレス成形品であって、対称的な形状を備え、長尺状箱体2の長尺方向に沿って間隔領域S1,S2を設けた状態で長尺状箱体2に内設される。
上側補強体10Aは、図4や図5に表されたように、半筒体であり、上側後面21A、上側傾斜面22、上面24、及び上側前面26Aを備える。
上側補強体10Aでは、上側傾斜面22が、上側後面21Aの上側から斜め上方に向かって延設される。上面24が、上側傾斜面22の上側から延設される。上側前面26Aが、上面24から下方に向かって延設され、上側後面21Aに対向して設けられる。
下側補強体10Bは、図4や図5に表されたように、半筒体であり、下側後面21B、下側傾斜面23、下面25及び下側前面26Bを備える。
下側補強体10Bでは、下側傾斜面23が、下側後面21Bの下側から斜め下方に向かって延設される。下面25が、下側傾斜面23の下側から延設され、上側補強体10Aの上面24に対向して設けられる。下側前面26Bが、下面25から上方に向かって延設され、下側後面21Bに対向して設けられる。
図5に表されたように、上側補強体10Aの上側後面21Aは、長尺状箱体2の後面4に対向し、溶接箇所P1でのスポット溶接により、長尺状箱体2の後面4に固定される。上側補強体10Aの上側傾斜面22の上側は、長尺状箱体2の上面5近傍に位置する。上側補強体10Aの上面24は、長尺状箱体2の上面5近傍で長尺状箱体2の上面5に対向する。上側補強体10Aの上側前面26Aは、長尺状前面板3に対向し、溶接箇所P2でのスポット溶接により、長尺状前面板3に固定される。
下側補強体10Bの下側後面21Bは、長尺状箱体2の後面4に対向し、上側補強体10Aの上側後面21Aの下側から下方に第1所定距離をあけた状態で取り付けられ、溶接箇所P3でのスポット溶接により、長尺状箱体2の後面4に固定される。この固定により、間隔領域S1が長尺状箱体2の長尺方向に沿って設けられる。下側補強体10Bの下側傾斜面23の下側は、長尺状箱体2の下面6近傍に位置する。下側補強体10Bの下面25は、長尺状箱体2の下面6近傍で長尺状箱体2の下面6に対向する。下側補強体10Bの下側前面26Bは、長尺状前面板3に対向し、上側補強体10Aの上側前面26Aの下側から下方に第1所定距離をあけた状態で取り付けられ、溶接箇所P4でのスポット溶接により、長尺状前面板3に固定される。この固定により、間隔領域S2が長尺状箱体2の長尺方向に沿って設けられる。
尚、上述したように、長尺状前面板3が長尺状箱体2の上側フランジ7と下側フランジ8に接合される。その接合には、溶接箇所P5,P6でのスポット溶接が用いられる。
有限要素法解析ソフト(商品名:PAM−CRASH 64−Bit Solvers
2012.1)を用いて、第1実施形態の三点曲げ衝突解析を行った。三点曲げ衝突解析では、図3に表されたように、長尺状箱体2の長尺方向中央Aで、長尺状前面板3に衝突荷重Lを作用させた。
解析結果によれば、長尺状箱体2の長尺方向中央A(つまり、図1の線B−B)で切断された断面では、変形量が最大になると、図6に表されたように、長尺状箱体2の上面5のうち上側補強体10Aの上面24に対向する部分27が、長尺状箱体2の内側に変形し、上側補強体10Aの上面24に当接している。長尺状箱体2の下面6のうち下側補強体10Bの下面25に対向する部分28が、長尺状箱体2の内側に変形し、下側補強体10Bの下面25に当接している。これに対し、上側補強体10Aの上面24及び下側補強体10Bの下面25は、上下方向の変形は少ない。
図7に表されたように、第1実施形態では、第1所定の変形量[mm]までは荷重[kN]が比例して増加し、第1所定の変形量[mm]を過ぎると、荷重[kN]が略一定となる。そのため、エネルギー吸収量[kJ]は、変形量[mm]が増加するに伴い、ほぼ一次的に比例するように増加する。
[3.第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、図8に表されたように、長尺状箱体2の長尺方向中央Aで、補強体10が長尺状箱体2に内設される。
補強体10は、長尺状箱体2や長尺状前面板3と同様にして、スチール製である。補強体10は、上側補強体10Cと下側補強体10Dを有する。上側補強体10Cと下側補強体10Dは、曲げ加工によるプレス成形品であって、対称的な形状を備え、長尺状箱体2の長尺方向に沿って重合領域G1,G2を設けた状態で長尺状箱体2に内設される。
上側補強体10Cは、図8や図9に表されたように、半筒体であり、上側後面21C、上側傾斜面22、上面24、及び上側前面26Cを備える。
上側補強体10Cでは、上側傾斜面22が、上側後面21Cの上側から斜め上方に向かって延設される。上面24が、上側傾斜面22の上側から延設される。上側前面26Cが、上面24から下方に向かって延設され、上側後面21Cに対向して設けられる。
下側補強体10Dは、図8や図9に表されたように、半筒体であり、下側後面21D、下側傾斜面23、下面25及び下側前面26Dを備える。
下側補強体10Dでは、下側傾斜面23が、下側後面21Dの下側から斜め下方に向かって延設される。下面25が、下側傾斜面23の下側から延設され、上側補強体10Cの上面24に対向して設けられる。下側前面26Dが、下面25から上方に向かって延設され、下側後面21Dに対向して設けられる。
図9に表されたように、上側補強体10Cの上側後面21Cは、長尺状箱体2の後面4に対向する。上側補強体10Cの上側傾斜面22の上側は、長尺状箱体2の上面5近傍に位置する。上側補強体10Cの上面24は、長尺状箱体2の上面5近傍で長尺状箱体2の上面5に対向する。上側補強体10Cの上側前面26Cは、長尺状前面板3に対向する。
下側補強体10Dの下側後面21Dは、長尺状箱体2の後面4に対向する。下側補強体10Dの下側傾斜面23の下側は、長尺状箱体2の下面6近傍に位置する。下側補強体10Dの下面25は、長尺状箱体2の下面6近傍で長尺状箱体2の下面6に対向する。下側補強体10Dの下側前面26Dは、長尺状前面板3に対向する。
上側補強体10Cの上側後面21Cは、その下側から上方の第2所定距離まで下側補強体10Dの下側後面21Dが長尺状箱体2の後面4側で重ね合わされた状態で取り付けられ、溶接箇所P7でのスポット溶接により、下側補強体10Dの下側後面21Dと共に長尺状箱体2の後面4に固定される。この固定により、重合領域G1が長尺状箱体2の長尺方向に沿って設けられる。下側補強体10Dの下側前面26Dは、その上側から下方の第2所定距離まで上側補強体10Cの上側前面26Cが長尺状前面板3側で重ね合わされた状態で取り付けられ、溶接箇所P8でのスポット溶接により、上側補強体10Cの上側前面26Cと共に長尺状前面板3に固定される。この固定により、重合領域G2が長尺状箱体2の長尺方向に沿って設けられる。
尚、上述したように、長尺状前面板3が長尺状箱体2の上側フランジ7と下側フランジ8に接合される。その接合には、溶接箇所P9,P10でのスポット溶接が用いられる。
第1実施形態と同様にして、有限要素法解析ソフト(商品名:PAM−CRASH 64−Bit Solvers 2012.1)を用いて、第2実施形態の三点曲げ衝突解析を行った。三点曲げ衝突解析では、図3に表されたように、長尺状箱体2の長尺方向中央Aで、長尺状前面板3に衝突荷重Lを作用させた。
解析結果によれば、長尺状箱体2の長尺方向中央A(つまり、図1の線B−B)で切断された断面では、変形量が最大になると、図10に表されたように、長尺状箱体2の上面5のうち上側補強体10Cの上面24に対向する部分29が、長尺状箱体2の内側に変形し、上側補強体10Cの上面24に当接している。長尺状箱体2の下面6のうち下側補強体10Dの下面25に対向する部分30が、長尺状箱体2の内側に変形し、下側補強体10Dの下面25に当接している。これに対し、上側補強体10Cの上面24及び下側補強体10Dの下面25は、上下方向の変形は少ない。
図11に表されたように、第2実施形態では、第2所定の変形量[mm]までは荷重[kN]が比例して増加し、第2所定の変形量[mm]を過ぎると、荷重[kN]が略一定となる。そのため、エネルギー吸収量[kJ]は、変形量[mm]が増加するに伴い、ほぼ一次的に比例するように増加する。
[4.比較例]
次に、比較例について説明する。比較例のバンパリインフォースメント1では、第1実施形態や第2実施形態と同様にして、長手方向の両端を後退させた湾曲形状であり、長尺状箱体2と長尺状前面板3を備える(図1乃至図3参照)。長尺状箱体2や長尺状前面板3は、スチール製である。但し、第1実施形態や第2実施形態とは異なり、補強体10は、長尺状箱体2に内設されない。
比較例では、図12に表されたように、長尺状前面板3が長尺状箱体2の上側フランジ7と下側フランジ8に接合される。その接合には、溶接箇所P11,P12でのスポット溶接が用いられる。
第1実施形態や第2実施形態と同様にして、有限要素法解析ソフト(商品名:PAM−CRASH 64−Bit Solvers 2012.1)を用いて、比較例の三点曲げ衝突解析を行った。三点曲げ衝突解析では、図3に表されたように、長尺状箱体2の長尺方向中央Aで、長尺状前面板3に衝突荷重Lを作用させた。
解析結果によれば、長尺状箱体2の長尺方向中央A(つまり、図1の線B−B)で切断された断面では、変形量が最大になると、図13に表されたように、長尺状箱体2の開口前面9近傍で、長尺状箱体2の上面5及び下面6が長尺状箱体2の内側に大きく変形している。その変形で狭くなった長尺状箱体2の上面5と下面6の間では、長尺状前面板3が長尺状箱体2の中に食い込んで大きく変形している。
[5.解析結果の比較]
第1実施形態や第2実施形態の解析結果を比較例の解析結果と比較する。図14に表されたように、質量あたりのピーク荷重は、第1実施形態や第2実施形態は比較例と比べ大きい。図15に表されたように、質量あたりのエネルギー吸収量は、第1実施形態や第2実施形態は比較例と比べ格段に多い。尚、図14及び図15では、各実施形態に係るバンパリインフォースメント1の質量を用いて計算した値を比較している。
このように、質量あたりのピーク荷重や質量あたりのエネルギー吸収量は、第1実施形態や第2実施形態が比較例より向上している。その理由としては、比較例では、長尺状箱体2の長尺方向中央A付近に応力が集中する一方、第1実施形態や第2実施形態では、長尺状箱体2の長尺方向中央Aを含んだ三点曲げ領域全体に応力が分散することが挙げられる。
[6.まとめ]
以上、詳細に説明した通り、第1実施形態や第2実施形態に係るバンパリインフォースメント1では、長尺状箱体2の開口前面9が開放される一方、長尺状箱体2の上側フランジ7と下側フランジ8に長尺状前面板3がスポット溶接で接合される。従って、第1実施形態や第2実施形態に係るバンパリインフォースメント1は、いわゆる逆ハット型の閉断面形状を備えている。
さらに、第1実施形態に係るバンパリインフォースメント1は、長尺状箱体2の長尺方向中央Aで長尺状箱体2に内設された上側補強体10A及び下側補強体10Bを備えている。上側補強体10Aの上側後面21A及び下側補強体10Bの下側後面21Bは、長尺状箱体2の後面4に対向するとともに、溶接箇所P1,P3でのスポット溶接により長尺状箱体2の後面4に固定される。上側補強体10Aの上側傾斜面22の上側は、長尺状箱体2の上面5近傍に位置する。下側補強体10Bの下側傾斜面23の下側は、長尺状箱体2の下面6近傍に位置する。上側補強体10Aの上面24は、長尺状箱体2の上面5近傍で長尺状箱体2の上面5に対向する。下側補強体10Bの下面25は、長尺状箱体2の下面6近傍で長尺状箱体2の下面6に対向する。上側補強体10Aの上側前面26A及び下側補強体10Bの下側前面26Bは、長尺状前面板3に対向するとともに、溶接箇所P2,P4でのスポット溶接により長尺状前面板3に固定される。つまり、補強体10を構成する上側補強体10A及び下側補強体10Bは、長尺状箱体2の後面4及び長尺状前面板3に固定されている。
さらに、第2実施形態に係るバンパリインフォースメント1は、長尺状箱体2の長尺方向中央Aで長尺状箱体2に内設された上側補強体10C及び下側補強体10Dを備えている。上側補強体10Cの上側後面21C及び下側補強体10Dの下側後面21Dは、長尺状箱体2の後面4に対向するとともに、溶接箇所P7でのスポット溶接により長尺状箱体2の後面4に固定される。上側補強体10Cの上側傾斜面22の上側は、長尺状箱体2の上面5近傍に位置する。下側補強体10Dの下側傾斜面23の下側は、長尺状箱体2の下面6近傍に位置する。上側補強体10Cの上面24は、長尺状箱体2の上面5近傍で長尺状箱体2の上面5に対向する。下側補強体10Dの下面25は、長尺状箱体2の下面6近傍で長尺状箱体2の下面6に対向する。上側補強体10Cの上側前面26C及び下側補強体10Dの下側前面26Dは、長尺状前面板3に対向するとともに、溶接箇所P8でのスポット溶接により長尺状前面板3に固定される。つまり、補強体10を構成する上側補強体10C及び下側補強体10Dは、長尺状箱体2の後面4及び長尺状前面板3に固定されている。
このような構成により、長尺状箱体2の長尺方向中央Aで長尺状前面板3に衝突が起きた場合(三点曲げ衝突解析結果)では、長尺状箱体2の上面5や下面6のうち、上側補強体10A,10Cの上面24や下側補強体10B,10Dの下面25の近傍に位置する部分27,28,29,30は、その衝突が起きた長尺状前面板3側から長尺状箱体2の内側に変形を開始すると直ちに、上側補強体10A,10Cの上面24や下側補強体10B,10Dの下面25に当接する。つまり、長尺状箱体2の長尺方向中央Aでは、長尺状箱体2の上面5や下面6が長尺状前面板3側から長尺状箱体2の内側に変形を開始するが、その内側変形は開始と同時に上側補強体10A,10Cの上面24や下側補強体10B,10Dの下面25に阻害されるので、断面崩れが抑制される。従って、第1実施形態や第2実施形態に係るバンパリインフォースメント1は、いわゆる逆ハット型の閉断面形状の断面崩れを抑制することにより、単位質量あたりのピーク荷重及びエネルギー吸収量を向上させることが可能である。
第1実施形態や第2実施形態に係るバンパリインフォースメント1では、補強体10は、上側補強体10A,10Cと下側補強体10B,10Dで構成される。上側補強体10A,10Cは、上側後面21A,21Cと、上側傾斜面22と、上面24と、上側前面26A,26Cを有し、下側補強体10B,10Dは、下側後面21B,21Dと、下側傾斜面23と、下面25と、下側前面26B,26Dを有する。このような構成により、第1実施形態に係るバンパリインフォースメント1が備える上側補強体10Aと下側補強体10Bは対称形状であり、また、第2実施形態に係るバンパリインフォースメント1が備える上側補強体10Cと下側補強体10Dは対称形状である。従って、第1実施形態に係るバンパリインフォースメント1では、補強体10を構成する上側補強体10Aと下側補強体10Bを同じ形状に成形でき、また、第2実施形態に係るバンパリインフォースメント1では、補強体10を構成する上側補強体10Cと下側補強体10Dを同じ形状に成形できるので、プレス成形品である補強体10を製造し易く、製造コストを低減させることが可能である。
[7.第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。第3実施形態では、図16に表されたように、長尺状箱体2の長尺方向中央Aで、補強体10として、空洞補強体10Eが長尺状箱体2に内設される。
空洞補強体10Eは、図16や図17に表されたように、筒状の空洞体であり、後面21、上側傾斜面22、下側傾斜面23、上面24、下面25及び前面26を備える。
空洞補強体10Eでは、上側傾斜面22が、後面21の上側から斜め上方に向かって延設される。下側傾斜面23が、後面21の下側から斜め下方に向かって延設される。上面24が、上側傾斜面22の上側から延設される。下面25が、下側傾斜面23の下側から延設され、上面24に対向して設けられる。前面26が、上面24及び下面25から延設される。
つまり、空洞補強体10Eの前面26は、上面24の前側から下面25に向かって延設されるとともに下面25の前側から上面24に向かって延設される。
図17に表されたように、空洞補強体10Eの後面21は、長尺状箱体2の後面4に対向し、溶接箇所P13でのスポット溶接により、長尺状箱体2の後面4に固定される。空洞補強体10Eの上側傾斜面22の上側は、長尺状箱体2の上面5近傍に位置する。空洞補強体10Eの下側傾斜面23の下側は、長尺状箱体2の下面6近傍に位置する。空洞補強体10Eの上面24は、長尺状箱体2の上面5近傍で長尺状箱体2の上面5に対向する。空洞補強体10Eの下面25は、長尺状箱体2の下面6近傍で長尺状箱体2の下面6に対向する。空洞補強体10Eの前面26は、長尺状前面板3に対向し、溶接箇所P14でのスポット溶接により、長尺状前面板3に固定される。
尚、上述したように、長尺状前面板3が長尺状箱体2の上側フランジ7と下側フランジ8に接合される。その接合には、溶接箇所P15,P16でのスポット溶接が用いられる。
このような構成を有する第3実施形態に係るバンパリインフォースメント1では、第1実施形態や第2実施形態に係るバンパリインフォースメント1と同様にして、補強体10(つまり、空洞補強体10E)が長尺状箱体2の後面4及び長尺状前面板3に固定されていることから、いわゆる逆ハット型の閉断面形状の断面崩れを抑制することにより、単位質量あたりのピーク荷重及びエネルギー吸収量を向上させることが可能である。
尚、空洞補強体10Eの後面21の略上半分は、第1実施形態の上側後面21A(図5参照)や第2実施形態の上側後面21C(図9参照)に相当する。空洞補強体10Eの後面21の略下半分は、第1実施形態の下側後面21B(図5参照)や第2実施形態の下側後面21D(図9参照)に相当する。また、空洞補強体10Eの前面26の略上半分は、第1実施形態の上側前面26A(図5参照)や第2実施形態の上側前面26C(図9参照)に相当する。空洞補強体10Eの前面26の略下半分は、第1実施形態の下側前面26B(図5参照)や第2実施形態の下側前面26D(図9参照)に相当する。
[8.第4実施形態]
次に、第4実施形態について説明する。図18は、第4実施形態の長尺状箱体2と長尺状前面板3と中実補強体10Fを図3の線C−C又は線D−Dで切断した断面図であって、第4実施形態に係るバンパリインフォースメント1の組立工程図である。
第4実施形態では、第1乃至第3実施形態とは異なり、補強体10として、合成樹脂製の中実体である中実補強体10Fが使用される。中実補強体10Fの強度は、スチール製の長尺状箱体2と同程度である。中実補強体10Fの材料には、例えば、ポリプロピレンがあり、発泡成形やガラスファイバー又はカーボンファイバーが添加されてもよい。
中実補強体10Fの外形は、以下を除いて、第3実施形態の空洞補強体10Eの外形と同じである(図16,図17参照)。図18に表したように、中実補強体10Fには、後面21及び前面26に一対のクリップ31,32が設けられる。一対のクリップ31,32の外端には、弾性変形可能な係止部31A,32Aがそれぞれ設けられる。一対のクリップ31,32は、中実補強体10Fの切断面を示す図3の線C−Cの箇所に加え、図3の線D−Dの少なくとも2箇所に設けられる。
クリップ31の周囲には、発泡部材33が中実補強体10Fの後面21に設けられる。クリップ32の周囲には、発泡部材34が中実補強体10Fの前面26に設けられる。発泡部材33,34は、第4実施形態に係るバンパリインフォースメント1が組み立てられる前の段階では未発泡状態であり、少なくとも、中実補強体10Fの切断面を示す図3の線C−Cから線D−Dの間に渡って連続して設けられる。
長尺状箱体2の後面4には、クリップ31が圧入される孔35が設けられる。孔35は、長尺状箱体2の切断面を示す図3の線C−Cの箇所に加え、図3の線D−Dの少なくとも2箇所に設けられる。
長尺状前面板3には、クリップ32が圧入される孔36が設けられる。孔36は、長尺状前面板3の切断面を示す図3の線C−Cの箇所に加え、図3の線D−Dの少なくとも2箇所に設けられる。
第4実施形態に係るバンパリインフォースメント1を組み立てるには、先ず、図18(a)に表したように、長尺状箱体2の開口前面9から中実補強体10Fが長尺状箱体2の内部に入れられた後、長尺状箱体2の開口前面9が長尺状前面板3で閉じられる。
中実補強体10Fが長尺状箱体2の内部に入れられる際は、中実補強体10Fのクリップ31の係止部31Aが長尺状箱体2の後面4の孔35に圧入される。この圧入により、図18(b)に表したように、中実補強体10Fのクリップ31の係止部31Aが長尺状箱体2の後面4の外側に係止されるので、中実補強体10Fが長尺状箱体2の後面4に仮止めされる。
その後、長尺状箱体2の開口前面9が長尺状前面板3で閉じられる際は、中実補強体10Fのクリップ32の係止部32Aが長尺状前面板3の孔36に圧入される。この圧入により、図18(b)に表したように、中実補強体10Fのクリップ32の係止部32Aが長尺状前面板3の外側に係止されるので、長尺状前面板3が中実補強体10Fに仮止めされる。
長尺状箱体2と長尺状前面板3と中実補強体10Fが仮止めされると、図18(b)に表したように、長尺状前面板3が長尺状箱体2の上側フランジ7と下側フランジ8に接合される。その接合には、溶接箇所P17,P18でのスポット溶接が用いられる。
そして、長尺状箱体2と長尺状前面板3が塗装されると、図18(c)に表したように、塗装による熱で発泡部材33,34が発泡する。発泡した発泡部材33は、中実補強体10Fの後面21と長尺状箱体2の後面4の間に充填される。この充填により、長尺状箱体2の後面4の孔35が塞がれるとともに、中実補強体10Fのクリップ31の係止部31Aが長尺状箱体2の後面4の外側に強く押し付けられるので、中実補強体10Fが長尺状箱体2の後面4に固定される。また、発泡した発泡部材34は、中実補強体10Fの前面26と長尺状前面板3の間に充填される。この充填により、長尺状前面板3の孔36が塞がれると同時に、中実補強体10Fのクリップ32の係止部32Aが長尺状前面板3の外側に強く押し付けられるので、中実補強体10Fが長尺状前面板3に固定される。
中実補強体10Fが長尺状箱体2の後面4及び長尺状前面板3に固定された状態では、長尺状箱体2と長尺状前面板3と中実補強体10Fの相対的位置関係は、第3実施形態の長尺状箱体2と長尺状前面板3と空洞補強体10Eの相対的位置関係と同じである。
尚、第4実施形態では、発泡部材33,34に代えて、発泡シート又は粘着シートを使用してもよい。
このようにして組み立てられる第4実施形態に係るバンパリインフォースメント1では、中実補強体10Fが合成樹脂製の中実体であり、中実補強体10Fを長尺状箱体2と長尺状前面板3に組み付ける作業の負担が第1乃至第3実施形態のスポット溶接と比べ軽減されるため、長尺状箱体2と長尺状前面板3から形成される閉断面の内部に中実補強体10Fを容易に設けることができる。
さらに、第4実施形態に係るバンパリインフォースメント1では、第1乃至第3実施形態に係るバンパリインフォースメント1と同様にして、補強体10(つまり、中実補強体10F)が長尺状箱体2の後面4及び長尺状前面板3に固定されていることから、いわゆる逆ハット型の閉断面形状の断面崩れを抑制することにより、単位質量あたりのピーク荷重及びエネルギー吸収量を向上させることが可能である。
特に、第4実施形態に係るバンパリインフォースメント1では、中実補強体10Fは、合成樹脂製の中実体であり、変形し難いため、長尺状前面板3からの衝突時に長尺状箱体2の内側変形を阻害させる効果が大きい。
[9.その他]
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、長尺状箱体2、長尺状前面板3及び補強体10(第4実施形態の中実補強体10Fを除く)の材料は、スチールの使用に限定されるものでなく、バンパリインフォースメント1に適用可能な材料(例えば、アルミニウムまたはCFRP(炭素繊維強化プラスチック)等)が使用される。
符号P1,P2をはじめとする接合(溶接)箇所については、スポット溶接以外にも、レーザー溶接、アーク溶接、カシメ、リベット等が含まれる。
1 バンパリインフォースメント
2 長尺状箱体
3 長尺状前面板
4 長尺状箱体の後面
5 長尺状箱体の上面
6 長尺状箱体の下面
7 長尺状箱体の上側フランジ
8 長尺状箱体の下側フランジ
9 長尺状箱体の開口前面
10 補強体
10A,10C 上側補強体
10B,10D 下側補強体
10E 空洞補強体
10F 中実補強体
21 空洞補強体の後面、中実補強体の後面
21A,21C 上側補強体の上側後面
21B,21D 下側補強体の下側後面
22 上側補強体の上側傾斜面、空洞補強体の上側傾斜面、中実補強体の上側傾斜面
23 下側補強体の下側傾斜面、空洞補強体の下側傾斜面、中実補強体の下側傾斜面
24 上側補強体の上面、空洞補強体の上面、中実補強体の上面
25 下側補強体の下面、空洞補強体の下面、中実補強体の下面
26 空洞補強体の前面、中実補強体の前面
26A,26C 上側補強体の上側前面
26B,26D 下側補強体の下側前面
A 長尺状箱体の長尺方向中央

Claims (3)

  1. 長尺状箱体と長尺状前面板から形成される閉断面の内部に補強体が設けられ、
    前記長尺状前面板側が荷重の入力側となる向きに設置されたバンパリインフォースメントであって、
    前記補強体は、前記長尺状箱体の第1上面と第1下面と第1後面および前記長尺状前面板に近接して対向するように内設され、
    少なくとも前記長尺状箱体の前記第1後面および前記長尺状前面板に固定され
    前記長尺状箱体は、
    前記長尺状前面板に覆われる第1前面が開放され、前記第1前面に対向して設けられた前記第1後面と、前記第1後面の上側から前記第1前面に向かって延設された前記第1上面と、前記第1後面の下側から前記第1前面に向かって延設されるとともに前記第1上面に対向して設けられた前記第1下面と、前記第1上面の前記第1前面側から上方に向かって延設された第1上側フランジと、前記第1下面の前記第1前面側から下方に向かって延設された第1下側フランジを有し、
    前記長尺状前面板は、
    前記長尺状箱体の前記第1上側フランジと前記第1下側フランジを固定し、
    前記補強体は、
    第2後面と、前記第2後面の上側から斜め上方に向かって延設された上側傾斜面と、前記第2後面の下側から斜め下方に向かって延設された下側傾斜面と、前記上側傾斜面の上側から延設された第2上面と、前記下側傾斜面の下側から延設されるとともに前記第2上面に対向して設けられた第2下面と、前記第2上面の前側から前記第2下面に向かって延設されるとともに前記第2下面の前側から前記第2上面に向かって延設された第2前面を有し、前記長尺状箱体の長尺方向中央で前記長尺状箱体に内設され、
    前記補強体の前記第2後面は、前記長尺状箱体の前記第1後面に対向するとともに前記長尺状箱体の前記第1後面に固定され、
    前記補強体の前記第2上面は、前記長尺状箱体の前記第1上面近傍で前記長尺状箱体の前記第1上面に対向し、
    前記補強体の前記第2下面は、前記長尺状箱体の前記第1下面近傍で前記長尺状箱体の前記第1下面に対向し、
    前記補強体の前記第2前面は、前記長尺状前面板に対向するとともに前記長尺状前面板に固定されることを特徴とするバンパリインフォースメント。
  2. 請求項に記載するバンパリインフォースメントであって、
    前記補強体が上側補強体と下側補強体で構成され、
    前記上側補強体は、前記第2後面の略上半分に相当する上側第2後面と、前記上側傾斜面と、前記第2上面と、前記第2前面の略上半分に相当する上側第2前面を有し、
    前記下側補強体は、前記第2後面の略下半分に相当する下側第2後面と、前記下側傾斜面と、前記第2下面と、前記第2前面の略下半分に相当する下側第2前面を有し、
    前記上側補強体の前記上側第2後面および前記下側補強体の前記下側第2後面が前記長尺状箱体の前記第1後面に固定され、
    前記上側補強体の前記上側第2前面および前記下側補強体の前記下側第2前面が前記長尺状前面板に固定されることを特徴とするバンパリインフォースメント。
  3. 請求項に記載するバンパリインフォースメントであって、
    前記補強体が合成樹脂製の中実体であることを特徴とするバンパリインフォースメント。
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