JPH072033A - 自動車用バンパーの補強構造 - Google Patents

自動車用バンパーの補強構造

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JPH072033A
JPH072033A JP14447093A JP14447093A JPH072033A JP H072033 A JPH072033 A JP H072033A JP 14447093 A JP14447093 A JP 14447093A JP 14447093 A JP14447093 A JP 14447093A JP H072033 A JPH072033 A JP H072033A
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JP
Japan
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bumper
plate
width
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bumper reinforcement
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JP14447093A
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Inventor
Kenichi Watanabe
憲一 渡辺
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 強度に優れるとともにプレス加工が容易な軽
量化を果たし得る低製品コストのバンパーの補強構造を
提供する。 【構成】 サイドメンバ取付け面4に添着される左右両
側部から中央部に至って外側に滑らかに湾曲して、横断
面形状が、逆偏平ハット形から逆山高ハット形に高さが
漸増して徐変し、央部では逆山高ハット形から逆二段ハ
ット形に段差が漸増して徐変する形状の本体1と、横断
面形状が偏平ハット形で、本体1の前面側に固着され、
衝突による衝撃力を直接受ける部分である当板2と、横
断面形状がハット形で鍔部分を除いた幅が前記本体1の
底部分の幅に比し小さい形状で、鍔部分が本体1の左右
両側部の底部分および央部の中段部分にそれぞれ合着さ
れ、頂部分が当板2の頂中央部分に合着されて、本体1
と当板2の間に介挿される補強板3とからなり、引張り
強さ600N/mm2 以上の鋼板によって形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、衝撃吸収性に優れた軽
量構造とすることができる自動車用バンパーの補強構造
(Bumper Reinforcement,以下、「バンパーレインフォ
ースメント」という)に係り、更に詳しくは、特定の形
状を有し、引張り強さ600N/mm2 以上の鋼板を素材と
して使用し、圧壊特性に優れるとともに、軽量な自動車
用バンパーレインフォースメントの構成に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車業界において、自動車への
安全性の要求の高揚により、高強度鋼板を用い衝突時に
乗員を保護するための補強部材の採用が促進されてい
る。この中で、自動車前方および後方からの衝突に対す
る乗員保護のため設けられるバンパー内部には、図1に
示されるものと外観形状が近似する補強部材の装着が進
められてきている。従来は、バンパーレインフォースメ
ントには引張り強さ350N/mm2 以上600N/mm2 未満
の高強度鋼板を用い、図9に示す如き矩形断面のバンパ
ーレインフォースメントが使用されてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような矩
形断面のバンパーレインフォースメントは、図10図示
の圧子5による衝突試験法を行った場合、座屈や破断が
生じ易くなり、その結果、必要な部材強度を得るために
は過大な補強や板厚が必要となり、重量増加が避けられ
ないという問題がある。しかも、自動車の燃費規制によ
り自動車車体の軽量化への要求も高まっているが、当
然、このような補強部材に対しても軽量化に叶うものが
現状では強く求められている。
【0004】即ち、このようなバンパーレインフォース
メントには、前方または後方からの衝突に対して乗員を
保護するために、強度が要求されるだけでなく、軽量化
することが希求されているのである。そして、この要求
に対して、アルミニウム押し出し材や、合成樹脂製のバ
ンパーレインフォースメントが用いられる場合がある
が、アルミニウム押し出し材の場合は全長に亘り同一形
状となり、端部付近において過剰な材料を有するととも
に、バンパー内部に効率よく設置するために必要な曲げ
加工が困難であるという問題が生じる。一方、合成樹脂
の場合は、リサイクルが困難であるという問題がある。
従って、このようなバンパーレインフォースメントには
プレス加工による軽量化が実現可能であることが強く臨
まれているのである。
【0005】本発明は、このような問題点の解消を図る
ために成されたものであり、本発明の目的は、強度に優
れるとともにプレス加工が容易な軽量化を果たし得る低
製品コストのバンパーレインフォースメントを提供する
ことである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明者らは、前述の矩形断面のバンパーレインフ
ォースメントをベースとして、その強度を保持しながら
軽量化するべく、鋭意検討を重ねた結果、図9に示すよ
うな矩形断面部材は、前述のような圧壊試験を行った場
合、図9中の圧壊方向(矢示線)側の部材である当板2
が、座屈現象により本体1内側に倒れ込む結果となり、
必要な強度を得ることが困難であるということと、バン
パーレインフォースメントを自動車のサイドメンバに取
付ける部分(図2のB−B断面付近)についても圧壊方
向側と反対側の部材である本体1が圧縮力により座屈し
易い結果となることとを見出した。
【0007】一方、自動車用ドア内部に側面衝突に対し
て設けられるドアガードバーについて、本発明者等は、
圧壊方向側の部材に対して適切な補強を加えることによ
り、衝撃吸収特性に優れるとともに軽量な構造のドアガ
ードバーが得られることを見出すに至り、本出願人によ
って特願平2-310257号(特開平4-208633号公報参照)お
よび特願平2-310259号(特開平4-208634号公報参照)に
おいてさきに提案した通りである。そこで、本発明者等
は、バンパーレインフォースメントについても、このよ
うな圧壊方向側の部材についての座屈を適切に防止する
ことが可能な方策についてさらに研究を重ねるととも
に、サイドメンバ取付け部の座屈を効果的に防止し得る
方策についても検討を加えた結果、バンパーレインフォ
ースメントの中央部については、図2のA−A断面が示
される図3に図示のように、補強板3の両側に位置する
2つの小さな矩形断面の下部を本体1が形成するもう1
つの大きな矩形断面で支持するような形状に成形するこ
とによって、圧壊方向側の圧縮力に対する抵抗力を高め
ることができ、サイドメンバに取付ける部分に対して
は、図2のB−B断面が示される図4に図示のように、
ある程度高さを持つ横目字断面形状の型材に形成するこ
とによって、取付け部の曲げ剛性を高め、この部分での
座屈を防止できることを見出すに至った。
【0008】さらに、図2のA−A断面部とB−B断面
部とC−C断面部との間をなだらかな曲線で徐々に断面
が変化するような形状に成形することによって、図3に
おける補強板3の両側に位置する2つの小さな矩形断面
がバンパーレインフォースメント全体で見た場合にアー
チ形状とすることができるため、強度が効率よく得られ
ることも見出した。かくして、強度に優れるとともに軽
量なバンパーレインフォースメントを提供し得るに至
り、ここに本発明を完成したものである。
【0009】即ち、本発明は、前方、後方からの衝突に
対する緩衝体として自動車の前部又は/及び後部に設け
られるバンパーレインフォースメントであって、車体の
サイドメンバ取付け面に左右両側部が添着される本体
と、該本体の前面側に固着されて衝突による衝撃力を直
接受ける当板と、固着される本体と当板の間に介挿され
る補強板とを含み、前記本体は、前記左右両側部から中
央部に至って外側に滑らかに湾曲していて、長手に直角
方向の横断面形状が、左右両側部では外端部分から内端
部分に至って逆偏平ハット形から逆山高ハット形に高さ
が漸増して徐変し、左右両側部間に亘る央部では両端部
分から中央に至って逆山高ハット形から逆二段ハット形
に中段部分・底部分間の段差が漸増して徐変する型材で
あり、前記当板は、長手に直角方向の横断面形状が偏平
ハット形の型材であって、その鍔部分が前記本体の鍔部
分に合着されて成り、前記補強板は、長手に直角方向の
横断面形状がハット形で鍔部分を除いた幅が前記本体の
底部分の幅に比し小さい型材であって、鍔部分が前記本
体の左右両側部の底部分および央部の中段部分にそれぞ
れ合着され、頂部分が当板の頂中央部分に合着されて成
り、それらの本体、当板および補強板を、引張り強さ6
00N/mm2 以上の鋼板によって形成させた構成としたこ
とを特徴とする。
【0010】本発明はまた、前記構成のバンパーレイン
フォースメントにおける各部の寸法が、下記各式を満足
する値であることを特徴とする。 記 0.055×L2 ≦HA …(1) 0.8≦HA /W2A-C≦1.5 …(2) 0.3×HA ≦hA ≦0.7×HA …(3) 0.3≦W4A/W2A≦0.9 …(4) dhA ≦0.7×hA …(5) dhB ≦0.5×HB …(6) dhC ≦0.7×HC …(7) 10mm≦(W1A-C−W2A-C)/2 …(8) 0.3≦W3A-C/W4A≦1.0 …(9) 0.7≦HB /HA ≦1.2 …(10) 0.4≦HC /HA ≦1.2 …(11) 但し、W2A≠W2B≠W2C、 dhA ≠ dhB ≠ dhC でも
可。ここで、 L2 :バンパーレインフォースメントのスパン(全長
から左右両側部を除いた長さ) HA :バンパーレインフォースメントの中央部の高さ HB :バンパーレインフォースメントの左右両側部で
の内端部分の高さ HC :バンパーレインフォースメントの両端部分の高
さ hA :バンパーレインフォースメントの中央部での当
板頂部分・補強板鍔部分間の高さ dhA :バンパーレインフォースメントの中央部での当
板頂部分・同鍔部分間の高さ dhB :バンパーレインフォースメントの左右両側部で
の内端部分における当板頂部分・同鍔部分間の高さ dhC :バンパーレインフォースメントの両端部分での
当板頂部分・同鍔部分間の高さ W1A :バンパーレインフォースメントの中央部の全幅 W1B :バンパーレインフォースメントの左右両側部で
の内端部分の全幅 W1C :バンパーレインフォースメントの両端部分の全
幅 W2A :バンパーレインフォースメントの中央部での本
体と当板の鍔部分を除いた幅 W2B :バンパーレインフォースメントの左右両側部で
の内端部分における本体と当板の鍔部分を除いた幅 W2C :バンパーレインフォースメントの両端部分での
本体と当板の鍔部分を除いた幅 W3A :バンパーレインフォースメントの中央部での補
強板の鍔部分を除いた幅 W3B :バンパーレインフォースメントの左右両側部で
の内端部分における補強板の鍔部分を除いた幅 W3C :バンパーレインフォースメントの両端部分での
補強板の鍔部分を除いた幅 W4A :バンパーレインフォースメントの中央部での本
体における底部分の幅 である。
【0011】
【作用】本発明に従えば、図1乃至図5に示すように、
本体1,当板2,補強板3の3つの要素部材は、素材と
して引張り強さ600N/mm2 以上の高強度鋼板が用いら
れ、これをプレス加工によって、先ず、所定の断面形状
の本体1を成形する。この本体1は、車体のサイドメン
バ取付け面4に左右両側部が添着されるが、前記左右両
側部から中央部に至って外側に滑らかに湾曲していて、
横断面形状が、左右両側部では外端部分から内端部分に
至って逆偏平ハット形から逆山高ハット形に高さが漸増
して徐変し、左右両側部間に亘る央部では両端部分から
中央に至って逆山高ハット形から逆二段ハット形に中段
部分・底部分間の段差が漸増して徐変する型材に成形さ
れる。
【0012】なお、本体1は引張り強さが600N/mm2
未満では、バンパーレインフォースメントとして、乗員
保護のために要求される強度レベルを満足させることが
できない結果となるとともに、大幅な重量増加の因とな
るので好ましくない。その際、バンパーレインフォース
メントの中央部の高さHA および該高さHAと中央部で
の本体と当板の鍔部分を除いた幅W2A、左右両側部での
内端部分における本体と当板の鍔部分を除いた幅W2B
両端部分での本体と当板の鍔部分を除いた幅W2Cの比で
あるHA /W2A-Cが、次式を満足するように調整するこ
とが重要である(図3乃至図5参照)。 0.055×L2 ≦HA …(1) 0.8≦HA /W2A-C≦1.5 …(2) ここで、バンパーレインフォースメントのスパン(全長
1 から左右両側部を除いた長さ)L2 は、装着される
自動車のサイドメンバ間の寸法によって規制される値で
ある。そして、HA が(1) 式の左辺以下であるときに
は、圧壊荷重が低くなり、バンパーレインフォースメン
トとして要求される強度が満足され難い。なお、HA
特に上限の規定はしないが、バンパー内部に装着できる
適切な値を選択することが望ましい。また、HA /W
2A-Cが(2)式の左辺より小さいときには、同様に要求さ
れる強度が満足され難く、他方、右辺よりも大きいとき
には、プレス加工が困難になるとともに、圧壊時にバン
パーレインフォースメント自体の横倒れの危険性が生じ
るおそれがある。
【0013】また、本発明において、逆二段ハット形の
本体1が存在しているバンパーレインフォースメント中
央部の形状は、当板2の頂部分と補強板3の鍔部分との
間の高さhA 、中央部での本体1における底部分の幅W
4Aと、本体1と当板2の鍔部分を除いた幅W2Aの比W4A
/W2Aが次式を満足するように調整することが重要であ
る。 0.3×HA ≦hA ≦0.7×HA …(3) 0.3≦W4A/W2A≦0.9 …(4) 即ち、hA が(3) 式の左辺よりも小さい時には、中立軸
が圧壊方向側に移動するため、圧壊時に本体1底部の破
断の危険性が生じる。他方、右辺よりも大きい場合は、
圧壊時に圧壊方向の座屈に対する抵抗力が低下するとと
もに、重量増加をもたらす。
【0014】さらに、W4A/W2Aが(4) 式の左辺よりも
小さいときには、圧壊方向側に形成される2つの小さい
矩形断面を支持する効果が得られないとともに、中立軸
が圧壊方向側に移動するため、圧壊時に本体1底部の破
断の危険性が生じる。他方、右辺よりも大きい場合は、
補強板3を本体1に接合することが困難になり、圧壊方
向側に形成される2つの小さい矩形断面を支持する効果
が得られない結果となる。
【0015】また、本発明において、当板2は横断面形
状が偏平ハット形の型材に形成されて、その鍔部分が前
記本体1の鍔部分に面接合によって合着される。その
際、当板2の各部断面における高さ、 dhA , dhB
dhC は、特に下限については規定しないが、0である
ことが強度の面からは最も望ましい。しかしながら、 d
n が小さくなる程、本体1のプレス成形が困難になる
ことから、次式を満足するように調整することが望まし
い。 dhA ≦0.7×hA …(5) dhB ≦0.5×HB …(6) dhC ≦0.7×HC …(7) 即ち、 dhA , dhB , dhC が、(5),(6),(7) 各式の
右辺よりも大きい場合は、本体1のプレス成形性は向上
するが、バンパーレインフォースメントとして必要とさ
れる強度を満足することが出来ない結果となる。なお、
dhA , dhB, dhC は、同じ値とする必要はない。
【0016】また、本発明においては、本体1と当板
2、補強板3を接合する(接合位置は図3乃至図5にお
いて*印で示す)接合手段としては、スポット溶接、T
IG溶接、レーザー溶接等、どのような溶接方法を用い
ても問題はないが、工業的に最も利用されるスポット溶
接を用いる場合は、鍔部分の幅、(W1A-C−W2A-C)/
2は、次式を満足するように調整することが加工作業上
から望ましい。 10mm≦(W1A-C−W2A-C)/2 …(8) 即ち、(W1A-C−W2A-C)/2が(8) 式の左辺よりも小
さい場合には、スポット溶接が困難となる。また、圧壊
時の本体1と当板2の口開きによる強度低下を防止する
ために、その溶接ピッチを80mm以下とすることが望ま
しい。一方、W 1A-Cは、特に規定はしないがバンパー内
に収納できる適切な値を選択する必要がある。
【0017】また、本発明においては、補強板3は横断
面形状がハット形で、かつ、鍔部分を除いた幅W3A-C
前記本体1の央部における底部分の幅W4Aに比し小さい
型材に形成されて、鍔部分が前記本体の左右両側部の底
部分および央部の中段部分にそれぞれ合着され、頂部分
が当板の頂中央部分に合着される。その際、バンパーレ
インフォースメントの中央部での補強板3の鍔部分を除
いた幅W3A、同じく左右両側部での内端部分における補
強板3の鍔部分を除いた幅W3B、同じく両端部分での補
強板3の鍔部分を除いた幅W3Cと、バンパーレインフォ
ースメントの中央部での本体1における底部分の幅W4A
の比W3A-C/W4Aが次式を満足するように調整すること
が望ましい。 0.3≦W3A-C/W4A≦1.0 …(9) 即ち、W3A-C/W4Aが、(9) 式の左辺よりも小さい場合
には、補強板3のプレス成形が困難になるとともに、圧
壊方向側に形成される2つの小さい矩形断面を支持する
効果が得られない結果となる。他方、右辺よりも大きい
場合は、補強板3を本体1に接合することが困難とな
る。
【0018】一方、本発明においては、サイドメンバに
取付ける部分に対しては、取付け部の曲げ剛性を高め、
この部分での座屈を防止するため、図4に示すように、
ある程度の高さを持った横目字形状に成形する。その
際、バンパーレインフォースメントの左右両側部での内
端部分の高さHB と中央部の高さHA の比HB /HA
図5に示されるバンパーレインフォースメントの両端部
分の高さHC と中央部の高さHA の比HC /HA は次式
を満足するように調整することが望ましい。 0.7≦HB /HA ≦1.2 …(10) 0.4≦HC /HA ≦1.2 …(11) 即ち、HB /HA が(10)式の左辺よりも小さい場合に
は、B−B断面部分の曲げ剛性が不足するため、圧壊時
にこの領域で座屈が発生することになり、バンパーレイ
ンフォースメントとして必要とされる強度が得られない
ことになる。他方、右辺よりも大きい場合には、部材の
横倒れの危険性があるばかりでなく、重量増加につなが
り好ましくない。また、HC /HA が、(11)式の左辺よ
りも小さい場合には、サイドメンバへの取付け剛性が不
足し、他方、右辺よりも大きい場合には、部材の横倒れ
の危険性があるばかりでなく、重量増加の結果となる。
【0019】さらに、本発明においては、バンパーレイ
ンフォースメントの央部と左右両側部の内端部分の間お
よび該内端部分と両端部分の間を滑らかな曲線または線
分で徐々に断面形状が変化する(徐変する)ように成形
する必要がある。こうすることによって、央部の断面圧
壊方向側の2つの小さな矩形断面が、即ち、凸字形断面
の両肩部に位置する2つの矩形断面がバンパーレインフ
ォースメント全体で見た場合にアーチ形状とすることが
できるため、効率よく強度を得る事が可能となる。
【0020】なお、本発明に係るバンパーレインフォー
スメントを成形する場合、バンパーレインフォースメン
ト全体をアーチ形状に成形することによって、さらに圧
壊強度を向上させることが可能である。その際、中央部
のアーチの高さδは、下記式0≦δ≦0.2×L2 満足
するように調整することが望ましい。即ち、δが上式の
左辺よりも小さい場合は、アーチによる強度向上の効果
を得ることができない。他方、右辺よりも大きい場合
は、圧壊時にバンパーレインフォースメントの中央底部
分で破断の危険性が生じる結果となる。また、本発明に
おいては、本体1底部分および当板2頂部を平面に成形
しているが、この部分を図6に(a),(b)で示すよ
うに、凹凸段付き形、波形に成形すれば、本発明の効果
を奏しながら、さらにバンパーレインフォースメントの
強度を向上させることが可能となる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例について表及び添付図
面を参照しながら説明する。下記の〔表1〕及び〔表
2〕には、図1乃至図5に示す形状を基本とした種々の
寸法諸元を有する本発明の各例が従来例及び比較各例と
対照の上で示される。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】これらのバンパーレインフォースメントに
ついて、図10の圧子による試験方法で圧壊試験を行っ
た結果の例が図7の荷重変位曲線に示され、また、製品
重量と最高荷重の関係が図8に示される。図7におい
て、本発明各例B,C,D,Eは、従来例Aの矩形断面
のバンパーレインフォースメントと比較して、同等の強
度を有しながら2kg以上軽量化されている。
【0025】一方、鋼板の引張強度の低い比較例Fは製
品重量が過大な結果となり、バンパーレインフォースメ
ント中央部の高さの低い比較例Gは最高荷重が低い結果
となっている。また、製品高さに対して幅の狭い比較例
Hは、圧壊の早期に横倒れ座屈を生じ最高荷重が低い結
果となり、比較例Iでは中央底部分に破断を生じてしま
う結果となる。また、サイドメンバへの取付け部の高さ
の低い比較例Jでは、取付け部付近で早期に座屈が生じ
るため最高荷重が低い結果となっている。図8より、本
発明に係る各例B,C,D,Eは、いずれも軽量である
とともに、強度に優れていることが明らかである。
【0026】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
本体、当板、補強板の形状を調整して全体としてアーチ
形をなすとともに、中央部分では、横断面矩形をなす補
強材が横2列に並んでこれらを横断面矩形の本体が支持
する形態となし、サイドメンバへの取付け部分では、横
目字形をなす形態となすことによって、軽量で、衝撃吸
収性に優れたバンパーレインフォースメントを得ること
ができる。従って、自動車の安全性、軽量化に寄与する
ところ正に多大なものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例であるバンパーレインフォース
メントの半部示斜視図である。
【図2】図1に示されるバンパーレインフォースメント
の半部示正面図である。
【図3】図2におけるA−A線矢視断面図である。
【図4】図2におけるB−B線矢視断面図である。
【図5】図2におけるC−C線矢視断面図である。
【図6】本発明の他実施例であるバンパーレインフォー
スメントの横断面図である。
【図7】〔表1〕および〔表1〕に対応する圧壊試験後
の荷重変位曲線図である。
【図8】〔表1〕および〔表1〕に対応する圧壊試験後
の製品重量と最高荷重との関係を示すグラフである。
【図9】従来のバンパーレインフォースメントの横断面
図である。
【図10】バンパーレインフォースメントの圧壊試験概
念図である。
【符号の説明】
1…本体、 2…当板、 3…補強板、 4…サイドメンバ取付面。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前方、後方からの衝突に対する緩衝体と
    して自動車の前部又は/及び後部に設けられるバンパー
    の補強構造であって、車体のサイドメンバ取付け面に左
    右両側部が添着される本体と、該本体の前面側に固着さ
    れて衝突による衝撃力を直接受ける当板と、固着される
    本体と当板の間に介挿される補強板とを含み、 前記本体は、前記左右両側部から中央部に至って外側に
    滑らかに湾曲していて、長手に直角方向の横断面形状
    が、左右両側部では外端部分から内端部分に至って逆偏
    平ハット形から逆山高ハット形に高さが漸増して徐変
    し、左右両側部間に亘る央部では両端部分から中央に至
    って逆山高ハット形から逆二段ハット形に中段部分・底
    部分間の段差が漸増して徐変する型材であり、前記当板
    は、長手に直角方向の横断面形状が偏平ハット形の型材
    であって、その鍔部分が前記本体の鍔部分に合着されて
    成り、前記補強板は、長手に直角方向の横断面形状がハ
    ット形で鍔部分を除いた幅が前記本体の底部分の幅に比
    し小さい型材であって、鍔部分が前記本体の左右両側部
    の底部分および央部の中段部分にそれぞれ合着され、頂
    部分が当板の頂中央部分に合着されて成り、それらの本
    体、当板および補強板が、引張り強さ600N/mm2 以上
    の鋼板によって形成されて成ることを特徴とする自動車
    用バンパーの補強構造。
  2. 【請求項2】 各部の寸法が、下記各式を満足する値で
    あることを特徴とする請求項1記載の自動車用バンパー
    の補強構造。 記 0.055×L2 ≦HA …(1) 0.8≦HA /W2A-C≦1.5 …(2) 0.3×HA ≦hA ≦0.7×HA …(3) 0.3≦W4A/W2A≦0.9 …(4) dhA ≦0.7×hA …(5) dhB ≦0.5×HB …(6) dhC ≦0.7×HC …(7) 10mm≦(W1A-C−W2A-C)/2 …(8) 0.3≦W3A-C/W4A≦1.0 …(9) 0.7≦HB /HA ≦1.2 …(10) 0.4≦HC /HA ≦1.2 …(11) 但し、W2A≠W2B≠W2C、 dhA ≠ dhB ≠ dhC でも
    可。ここで、 L2 :バンパーの補強構造のスパン(全長から左右両
    側部を除いた長さ) HA :バンパーの補強構造の中央部の高さ HB :バンパーの補強構造の左右両側部での内端部分
    の高さ HC :バンパーの補強構造の両端部分の高さ hA :バンパーの補強構造の中央部での当板頂部分・
    補強板鍔部分間の高さ dhA :バンパーの補強構造の中央部での当板頂部分・
    同鍔部分間の高さ dhB :バンパーの補強構造の左右両側部での内端部分
    における当板頂部分・同鍔部分間の高さ dhC :バンパーの補強構造の両端部分での当板頂部分
    ・同鍔部分間の高さ W1A :バンパーの補強構造の中央部の全幅 W1B :バンパーの補強構造の左右両側部での内端部分
    の全幅 W1C :バンパーの補強構造の両端部分の全幅 W2A :バンパーの補強構造の中央部での本体と当板の
    鍔部分を除いた幅 W2B :バンパーの補強構造の左右両側部での内端部分
    における本体と当板の鍔部分を除いた幅 W2C :バンパーの補強構造の両端部分での本体と当板
    の鍔部分を除いた幅 W3A :バンパーの補強構造の中央部での補強板の鍔部
    分を除いた幅 W3B :バンパーの補強構造の左右両側部での内端部分
    における補強板の鍔部分を除いた幅 W3C :バンパーの補強構造の両端部分での補強板の鍔
    部分を除いた幅 W4A :バンパーの補強構造の中央部での本体における
    底部分の幅 である。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001199292A (ja) * 1999-11-11 2001-07-24 Aisin Keikinzoku Co Ltd バンパリィンホースメント
JP2003516902A (ja) * 1999-12-14 2003-05-20 アクラ テクニク アクチボラグ バンパーバー及びその製造方法
JP2007523797A (ja) * 2004-02-25 2007-08-23 イェスタムプ・ハードテック・アクチエボラーグ 自動車用バンパー・ビーム
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