JP6400420B2 - 骨固定用鉗子 - Google Patents

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Description

本発明は、骨固定用鉗子に関し、特に、破損した骨を、糸状体を巻き付けて結合する際に用いられる骨固定用鉗子に関するものである。
従来、骨折した骨を整復して内固定方式で固定する場合には、金属製プレートやワイヤ、ピン等の固定具によって骨折部位を固定する骨接合術が行われていた。また、近年、手術に用いられる糸の強度や特性が改良されており、そのような糸やワイヤ等の糸状体を骨折部位に巻き付ける骨接合術も行われている。
糸を用いた骨接合術の一例としては、針付き糸を離脱可能に保持する糸保持具と、針付き糸の針を保持可能な保持領域を備え、ハンドルにより操作される操作可能部材とを有する鉗子を用い、糸保持具により針付き糸の針を突出状態に保持し、操作可能部材を糸保持具に対して閉じることにより、針が操作可能部材に保持されるように、糸保持具による針の保持力よりも操作可能部材による針保持力の方を大きくしたものがある(例えば特許文献1参照)。
特表平11−506670号公報
特許文献1の鉗子を用いることにより、糸を鉗子の一方から他方に渡すことができることから、糸を用いた骨接合術において骨に糸を巻き付けるために上記鉗子を用いることが考えられる。
しかしながら、上記鉗子では、糸保持具及び操作可能部材の各先端部で針を保持する構造のため、先端部に針を外囲する大きさの筒状部分を形成する必要がある。そのような鉗子の形状では、骨折部位の裏側に糸を通す場合には、骨折部位の裏側に鉗子の先端部を位置させるための大きなスペースが必要となり、骨折部位に何等かの組織が近接している場合にはその組織を痛める虞がある。また、上記鉗子では、先端部同士を閉じた後に開くことにより一方から他方に針を移す構造のため、骨を整復状態で仮固定するために他の鉗子が把持している部位には針すなわち糸を巻き付けることができないという問題がある。
つまり、骨接合術においては、折れた骨を固定する際に、最も確実に骨を固定できる部位(骨折部位であることが多い)に糸を巻き付けており、骨を整復状態に仮固定する際にも、その部位を鉗子で把持することが望ましい。ところが、鉗子で把持している部位は鉗子により覆われてしまうため、糸を巻き付けることができない。そのため、骨を固定するために最も確実に骨を固定できる部位に糸を巻き付けることができない。或いは、糸の巻き付けを可能にするために、最も確実に骨を固定できる部位からずれた部位を鉗子で把持しなければならず、骨を確実に仮固定することができない。骨を確実に仮固定し、かつ最も確実に骨を固定できる骨折部位に糸を巻き付けるために、糸で固定しようとする骨折部位を挟んだ両側の骨片を2つの鉗子により把持することが考えられるが、この場合にはより多くの鉗子が必要になり、手術が煩雑になる。
本発明は、以上の背景に鑑み、破損した骨を仮固定するために把持した部位に糸状体を巻き付けることができる骨固定用鉗子を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、破損した骨(10)を整復状態に仮固定するための骨固定用鉗子(1)であって、前記骨を把持すべく互いに近接離反可能に組み合わされた第1及び第2の把持部材(5・7)と、前記両把持部材を互いに近接する向きに駆動するための操作部(8・9・12)と、前記骨を把持した状態で前記両把持部材を互いに保持するための保持機構(8a・12b)とを有し、前記両把持部材の少なくとも一方の前記骨に当接する側に、前記骨に巻き付けるべき糸状体(23)を受容するための溝(21)が対応する把持部材の基端側から遊端側に向けて設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、互いに近接離反可能なように組み合わされた第1及び第2の把持部材により骨を把持する鉗子において、少なくとも一方の把持部材の骨に当接する側に、糸状体を受容する溝を把持部材の基端側から遊端側に向けて設けたことから、糸状体を溝に通すことにより、骨の把持部材により把持されている部位に糸状体を巻き付けることができる。そのため、破損した骨を整復状態に固定するために最も効果的な部位を把持した状態で、その部位に糸状体を巻き付ける骨接合術を行うことができる。
また、上記の発明において、前記両把持部材(5・7)の一方の前記骨に当接する側に前記溝が設けられ、前記両把持部材の他方が、前記一方の把持部材の左右方向に向けて分岐した二股形状に形成されているとよい。
この構成によれば、骨を把持した状態で、糸状体を通す溝を設けた一方の把持部材に対して他方の把持部材が骨を挟んで互いに重なるようになっても、他方の把持部材が二股形状に形成されていることから、その二股形状の間から糸状体を引き出すことができるうえ、骨を安定に把持してより確実に仮固定することができる。
また、前記溝(21)が、開口側に対して拡幅された底部(25)を有するとよい。この構成によれば、糸状体が柔らかな素材からなり、そのような糸状体を溝に直接通すことが困難な場合でも、溝の拡幅された部分に可撓性帯状体を通すことにより、その可撓性帯状体を介して糸状体を溝に通すことができるため、種々の糸状体に対応することができる。糸状体を溝に通した後には可撓性帯状体を取り除き、糸状体を骨に巻き付けることができる。
また、前記溝(21)における前記把持部材の前記基端側の終端の開口側が拡開されているとよい。この構成によれば、糸状体の出し入れ口となる溝の終端の開口側が拡開されていることから、その拡開された開口に糸状体を入れる作業を容易に行うことができる。
また、前記両把持部材(5・7)の前記基端側が互いに平行に延在し、かつ互いに摺動可能に係合する1対のロッド部材(4・6)をなし、前記両ロッド部材の一方にねじ部材(12)が回転可能に支持され、前記両ロッド部材の他方に前記ねじ部材と協働する対応ねじ部材(8)が固定され、前記ねじ部材を回転操作することにより前記両把持部材を互いに近接離反し得るようにするとよい。
この構成によれば、ねじ部材を回転操作することにより、互いに平行なロッド部材の一方を他方に対して平行移動させて両端部材間に骨を把持することができるため、鋏のように開閉して把持する鉗子に比べて、骨の周囲が狭い場合にも対応することができる。
このように本発明によれば、骨を仮固定するために把持した部位に糸状体を巻き付けることができる骨固定用鉗子を提供できる。
本発明が適用された骨固定用鉗子の全体を示す斜視図 図1の矢印II線方向から見た骨固定用鉗子の正面図 図1の矢印III線方向から見た骨固定用鉗子の側面図 図2のIV-IV線に沿って破断して矢印方向から見た骨固定用鉗子の側断面図 スーチャーレトリバーを示す平面図 (a)は図2のVIa−VIa線に沿って破断して矢印方向から見た断面図、(b)は溝の他の例を示す(a)に対応する図 骨を把持した状態を示す正面図 骨を把持した状態を示す図7の矢印VIII線方向から見た側面図 糸状体を通す要領を示す図8に対応する図 糸状体を骨に巻き付ける要領を示す図8に対応する図
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明が適用された骨固定用鉗子1の全体を示す斜視図である。図2は、図1の矢印II線方向から見た正面図であり、図3は、図1の矢印III線方向から見た側面図であり、図4は図2のIV-IV線に沿って破断して矢印方向から見た側断面図である。
図1〜4に示されるように、骨固定用鉗子1は、基端側が互いに平行に延在する第1の部材2及び第2の部材3を有する。第1の部材2の基端側には図における上下方向に直線状に延在するロッド部材としての軸部4が形成され、第2の部材3の基端側にも図における上下方向に直線状に延在するロッド部材としての軸部6が形成されている。これら両軸部4・6により、互いに延在方向に摺動可能に係合する一対のロッド部材が構成されている。
第1の部材2には、軸部4の軸線方向一端となる図における下端において軸部4から略直角に突出する向き(図1における前方)に曲成された第1の把持部材5が形成されている。第1の部材2は、側面視で全体としてL字状をなしている。第1の把持部材5は、側面視で図における上側を湾曲状に凹ませた形状に形成されている。
第2の部材3も、軸部6の軸線方向一端となる図における下端において軸部6から略直角方向に突出する向き(図1における前方)に曲成された第2の把持部材7が形成されており、全体としてL字状をなしている。第2の把持部材7は、側面視で図における下側を湾曲状に凹ませた形状に形成されている。このように、第1の把持部材5と第2の把持部材7とは、骨10(後記する図7・8参照)を安定した状態で把持し得るように、互いに凹となる側を対向させて配設されている。
第1の部材2の軸部4の略上半分部分(第1の把持部材5とは相反する側)には基部4aが形成されている。基部4aは、第1の把持部材5と同一幅で形成された下側部分よりも拡幅された平板状に形成されている。基部4aには、その板厚方向(図1における前後方向)に開口しかつ軸部4の軸線方向に延在する一定幅の長孔状に形成されたガイドスロット11が設けられている。基部4aの上端近傍には、第1の把持部材5の突出方向とは相反する側に突出するブロック状の固定支持体8が図示例ではねじ止めにより固設され、基部4aの下端側には、上記固定支持体8と同方向に突出するブロック状の可動支持体9が摺動自在に配置されている。
可動支持体9は、ガイドスロット11を貫通して基部4aの板厚方向に突出する直方体形状の突部9aを有する。突部9aは、ガイドスロット11に受容された状態でガイドスロット11の延在方向に摺動し得るように、ガイドスロット11の幅と略同一幅に形成されている。突部9aの突出方向端面には、第2の部材3の図における上側となる基部6aが図示例ではねじ止めにより固定されている。
なお、可動支持体9の突部9aとは相反する側のボディ部分はガイドスロット11の幅より拡幅された形状に形成され、第2の部材3もガイドスロット11の幅よりも拡幅された形状に形成されている。これにより、可動支持体9と第2の部材3とにより基部4aを挟持した状態で、突部9aがガイドスロット11の延在方向にガイドされることにより、第1の部材2と第2の部材3とが相対的に摺動自在に係合し、その摺動に伴って両把持部材5・7が互いに近接離反する。
固定支持体8と可動支持体9とには、それぞれをガイドスロット11の延在方向に貫通する円柱状のねじ部材12が組み付けられている。可動支持体9には、ガイドスロット11の延在方向に軸線を有し、ねじ部材12の図における下端部を回動自在に支持する貫通孔からなる軸支孔9bが形成されている。ねじ部材12には、可動支持体9の図における上下の端面に対して軸支孔9bの軸線方向両側から当接する1対のカラー13が固設されている。これにより、ねじ部材12の可動支持体9に対する軸線方向への変位が規制されている。
ねじ部材12の図における上端には、拡径された円板状のハンドル部12aが同軸に形成され、ねじ部材12のハンドル部12aと可動支持体9との間となる部分には雄ねじ部12bが設けられている。また、固定支持体8には、ガイドスロット11の延在方向に軸線を有する貫通孔形状をなし、ねじ部材12の雄ねじ部12bと螺合するねじ孔8aが設けられている。なお、雄ねじ部12b及びねじ孔8aのリード角は、ねじ部材12及び第1の部材2が軸方向の外力により変位することがない角度に設定されている。
可動支持体9が基部4aに組み付けられた状態で、ねじ孔8aと上記軸支孔9bとは互いに同軸に配置される。これにより、ハンドル部12aを手で回すことにより固定支持体8に対してねじ部材12が軸線方向に進退し、それに伴って可動支持体9がガイドスロット11の延在方向に進退するため、両支持体8・9が近接離反する。両支持体8・9の近接離反により、両部材2・3の各把持部材5・7がガイドスロット11の延在方向に近接離反することから、図8に示されるように骨10を両把持部材5・7間に把持することができる。
このようにして、固定支持体8と可動支持体9とねじ部材12とにより、両把持部材5・7を互いに近接離反する向きに駆動する操作部が構成され、ねじ部材12の雄ねじ部12bと固定支持体8のねじ孔8aとにより、骨10を把持した状態で両把持部材5・7の変位を規制して把持した状態を保持するための保持機構が構成される。
第1の部材2の軸部4において、基部4a側とは相反する側となる第1の把持部材5が設けられている側の内部には、第1の把持部材5の基端側の基部4aの近傍から、第1の把持部材5の遊端側の先端に至る溝21が設けられている。溝21は、第1の把持部材5の骨10に当接する側(凹となる側)に開通する開口24と、その開口24よりも拡幅された底部25とを有する(図6を併せて参照されたい)。また、溝21の開口24の延在方向両端には、軸部4における基部4aの近傍にて第2の部材3側に開いた基端側口21aと、第1の把持部材5の遊端となる突出方向端面に開いた遊端側口21bとが設けられている。このように設けられた溝21は、両把持部材5・7により把持された骨10を、第1の把持部材5側で約半周分外囲するように延在する。
図5は、溝21に挿通する可撓性帯状体としてのスーチャーレトリバー22を示す平面図である。スーチャーレトリバー22は、ステンレス製のばね鋼からなり、溝21の断面よりも若干小さな断面にて、溝21の長さ以上の全長を有する薄板帯状に形成されている。スーチャーレトリバー22の断面形状としては、具体的には例えば厚さ0.2mm、幅4mmであってよい。なお、スーチャーレトリバー22の材質や形状は図示例のものに限られず、溝21に大きな抵抗を受けることなく挿通可能であればよい。例えば、材質としては合成樹脂があり、形状としては棒状やワイヤ状等がある。また、スーチャーレトリバー22の一端部には、糸状体23を通すための糸通し孔22aが形成されている。なお、糸通し孔22aの形状は、図示例に限られるものではなく、例えば糸状体23を側方から引っ掛けかつ引っ掛けた状態で引っ張ることができるように、1箇所に斜めの切れ目を入れた鉤状に形成してもよい。
上記溝21は、スーチャーレトリバー22を受容するべく、スーチャーレトリバー22よりも若干大きな扁平矩形断面を有し、かつ湾曲部においてスーチャーレトリバー22の湾曲変形を許容しつつスーチャーレトリバー22を円滑にガイドし得る大きさに形成されている。
第1の部材2に設けられた溝21は、図6(a)に併せて示されるように、第2の部材3側に開口24を有する形状に形成されている。開口24は、軸部4の幅方向中央に、糸状体23のみを図の二点鎖線で示されるように溝21から外部に引き出し可能な幅をもって開口し、かつ溝21の全長に亘って延在している。
なお、溝21は図6(a)に示される形状に限られず、溝21の他の例を図6(b)に示す。なお、上記と同様の部分については同一の符号を付してその詳しい説明を省略する。図6(b)に示される溝21は、糸状体23を受容可能な幅及び深さを有し、その幅と同一幅で第2の部材3の軸部6側に開口している。この場合でも、骨10を外囲する部分においては、溝21の開口が骨10の外周面により塞がれるため、溝21内に糸状体23を挿通させることができる。糸状体23が柔らかい場合には、スーチャーレトリバー22を用いればよく、糸状体23の太さやスーチャーレトリバー22の断面形状の大きさに応じて溝21の幅及び深さを設定すればよい。
また、第2の部材3の軸部6は、可動支持体9に固定された基部6aの近傍から第2の把持部材7の先端に至るまでを、互いに平行に延在する二股のフォーク状に形成されている。図2に示される正面視で、軸部6の外形の幅は、第1の部材2の軸部4における溝21が設けられた部分の幅よりも大きく形成され、軸部6の二股形状により画定されるスリット6bは、開口24の開口幅よりは十分広く、軸部4における溝21が設けられた部分の幅よりは狭くされている。
これにより、両把持部材5・7により、図7における上側の2点と下側1点とによる3点で骨10を安定して把持することができる。また、両把持部材5・7による把持方向(図7の上下方向)において両把持部材5・7同士が互いに重なる部分を有することから、第2の把持部材7の二股形状のいずれか一方が骨10の外形形状により当接しない場合でも、上下の支持点が骨10の延在方向にずれていないため、骨10に対して骨固定用鉗子1が傾いた支持状態になることが防止される。
このように構成された骨固定用鉗子1を用いた骨折した骨に対する仮固定及び糸状体の巻き付け要領について以下に説明する。以下では、骨の斜めに折れた骨折部位に糸状体を直接巻き付けて固定する要領を示すが、骨折部位に金属製等のプレートを宛がい、骨固定用鉗子1により骨とプレートとを一緒に把持することで骨を仮固定し、この状態で骨とプレートとに糸状体を巻き付けて固定してもよい。また、骨折部位は、完全に折れた骨に限られず、ひびが入った状態の骨も対象となる。
先ず、両把持部材5・7間に手術対象の骨10を位置させることができるように、ハンドル部12aを回して第1の把持部材5に対して第2の把持部材7を離反させ、両把持部材5・7間を必要な大きさに開く。なお、手術者(図示省略)は、図1に示される前側に位置して骨固定用鉗子1を操作するものとする。
両把持部材5・7間に骨10の折れた部分を把持するために、手術者から見て第2の部材3を手前側にして、第1の把持部材5の先端を骨10の裏側(手術者側とは反対側)に差し入れ、第1の把持部材5を、その凹状部分により骨10の裏側を支持可能な状態に位置させる。第1の把持部材5を骨10の裏側に入れて両把持部材5・7間に骨10が位置した状態にしたら、ハンドル部12aを逆回転させる。これにより、図7及び図8に示されるように、折れて別々になった各骨片10a・10bの離れた部位(骨折部位)を両把持部材5・7により把持した状態で仮固定して整復することができる。
両把持部材5・7により各骨片10a・10bを把持したまま、すなわち骨固定用鉗子1により骨10を整復した状態に保持したままで、スーチャーレトリバー22を図8の矢印Aにより示されるように基端側口21aから溝21に挿入する。スーチャーレトリバー22の挿入方向は、本図示例では糸通し孔22a側を先端側とし、また基端側口21aから挿入する場合について説明するが、手術対象部位の状況に応じて、糸通し孔22a側とは反対側を先端側にして挿入してもよいし、また遊端側口21bから挿入するようにしてもよい。また、基端側口21aの開口面側に第2の部材3が位置するが、基端側口21aに対してはスリット6bを介してアクセス可能であり、基端側口21aに対するスーチャーレトリバー22の出し入れ作業を何等問題無く行うことができる。
なお、図1〜4は、第1の部材2に対して第2の部材3を最も下げた位置、すなわち両把持部材5・7間を最も狭くした状態の図であり、その状態において図2の正面視に示されるように、スリット6bの第2の把持部材7側とは相反する側となる上端側部分に基端側口21aが位置するように、スリット6bの延在方向長さ及び基端側口21aの位置が設定されている。これにより、両把持部材5・7の開閉の全範囲において基端側口21aがスリット6b内に位置し得るため、両把持部材5・7の開閉の大きさにかかわらず、基端側口21aに対するスーチャーレトリバー22の出し入れ作業を行うことができる。
基端側口21aに挿入したスーチャーレトリバー22を挿入し続けることにより、スーチャーレトリバー22の先端部を遊端側口21bから出すことができる。図9に示されるように、スーチャーレトリバー22の先端部が遊端側口21bから十分に出たら、糸通し孔22aに糸状体23を通してその中間部を引っ掛けるようにし、その状態のスーチャーレトリバー22を図9の矢印Bに示されるように逆向きに引っ張って戻す。
図10に示されるように、スーチャーレトリバー22が基端側口21aから完全に引き出されることにより、溝21の全長に亘って糸状体23が挿通された状態に残る。骨固定用鉗子1により骨10を把持した状態で、溝21に挿通状態の糸状体23は骨10の裏側を略半周分外囲した状態になる。
そして、スーチャーレトリバー22または糸状体23の一端側を図10の矢印Bに示されるように移動させることにより、糸状体23の一端側を図の二点鎖線で示されるように骨10の表側に引き出すことができる。これにより、骨10の表側で糸状体23の一端側を他端側に結び付けることができる。この糸状体23の結び付け作業において、糸状体23における溝21に挿通状態の中間部分は、開口24を介して骨10側に出てくることができる。したがって、骨固定用鉗子1の把持により骨10を仮固定したままの状態で、糸状体23を骨10に巻き付けることができる。
また、再度同じ手順にてスーチャーレトリバー22による糸状体23の挿通作業を繰り返し行うことができ、糸状体23の骨10に対する巻回数を任意に設定することができると共に、骨折状況に応じて骨固定用鉗子1の位置を変えることにより糸状体23による骨接合術を確実に行うことができる。
なお、上記実施形態では第2の部材3の軸部6のみを二股形状に形成したが、第1の部材2の第1の把持部材5も二股形状に形成してもよい。この場合には、溝21が底の無い形状になるが、二股形状により左右方向が規制されるため、スーチャーレトリバー22の先端側を円弧状に曲成することにより、スーチャーレトリバー22を骨10の周方向に通すことができる。
以上、本発明を、その好適実施形態について説明したが、当業者であれば容易に理解できるように、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。また、上記実施形態に示した構成要素は必ずしも全てが必須なものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜取捨選択することが可能である。
上記実施形態では両部材2・3を互いに平行状態で相対的に変位させる構造の骨固定用鉗子1に適用したが、鋏構造の骨固定用鉗子にも適用し得る。鋏構造の場合でも、鋏を構成する一方の部材内に溝21を設けることにより、同様の作用効果を奏し得る。
また、保持機構としては、実施形態ではねじ機構を用いたが、両把持部材5・7を近接させた任意の位置で保持し、離反する向きの変位を防止する機構であればよく、ラチェットや一方向クラッチにおける摩擦係合させる機構等も適用可能である。
また、上記実施形態は両部材2・3を互いに一体的に組み付けた状態で治療を行う例であるが、例えば第1の把持部材5を骨10の裏側に差し入れる際に第2の把持部材7が人体の一部と干渉する虞がある。そのような場合に対応し得るように、第2の部材3を第1の部材2に対して着脱自在に組み付けてもよい。着脱自在な構造としては、挿抜可能なピンやファスナを用いた公知の種々の構造が適用できる。例えば、上記実施形態のねじ止めに代えて、先の曲がった鉤状のピンを基部6a側から可動支持体9に挿入し、ピンを回してピンが抜け止めされる構造とすることにより、基部6aと可動支持体9とを簡単に結合したり外したりすることができる。
また、軸部6に対して第2の把持部材7を分割して、上記と同様に着脱自在にしたり、互いに回動自在に枢支すると共に使用時には固定可能な構造にしたりするとよい。例えば、第2の把持部材7を軸部6に対して回転や跳ね上げ可能に両部材を相対的に折り曲げることができるように連結すると共に、両部材間にトグル機構を用いた締め付け用クランプを設ける構造とすることができる。これにより、第2の把持部材7が他の組織と干渉するような場合には、第2の把持部材7を、軸部6に対して回転させて向きを変えたり、跳ね上げて第1の把持部材5から遠ざけたりすることができる。
このようにすることにより、本発明の骨固定用鉗子1による骨10を把持する作業を容易に行うことができる。
1 骨固定用鉗子
4 軸部(ロッド部材)
5 第1の把持部材
6 軸部(ロッド部材)
7 第2の把持部材
8 固定支持体(操作部)
8a ねじ孔(保持機構)
9 可動支持体(操作部)
10 骨
12 ねじ部材(操作部)
12b 雄ねじ部(保持機構)
21 溝
23 糸状体
25 底部

Claims (4)

  1. 破損した骨を整復状態で仮固定するための骨固定用鉗子であって、
    前記骨を把持すべく互いに近接離反可能に組み合わされた第1及び第2の把持部材と、
    前記両把持部材を互いに近接する向きに駆動するための操作部と、
    前記骨を把持した状態で前記両把持部材を互いに保持するための保持機構とを有し、
    前記第1の把持部材の前記骨に当接する側に、前記骨に巻き付けるべき糸状体を受容するための溝が当該第1の把持部材の基端側から遊端側に向けて設けられ、
    前記第2の把持部材が、前記溝に対向する位置にスリットを画定するように、前記第1の把持部材の幅方向に離間する一対の軸部を有する二股形状に形成され
    前記第1及び第2の把持部材の前記基端側が互いに平行に延在し、かつ互いに摺動可能に係合する第1及び第2のロッド部材をなし、
    前記溝が、前記第1の把持部材において、前記骨に当接する側に開く開口と、当該開口に対して拡幅された底部とを有し、
    前記溝が、前記第1の把持部材の前記遊端から前記第1のロッド部材に至るように形成され、当該溝の前記基端側の終端をなす基端側口が、前記第1のロッド部材において前記第2のロッド部材側に開き、当該溝の前記遊端側の終端をなす遊端側口が、前記第1の把持部材の前記遊端をなす突出方向端面に開いており、
    前記スリットが、前記第2の把持部材の前記遊端から前記第2のロッド部材に至るように形成され、
    前記第1及び前記第2の把持部材が互いに近接した状態において、前記スリットが前記溝に対向する方向から見て、前記溝の前記基端側口が当該スリット内に位置することを特徴とする骨固定用鉗子。
  2. 前記スリットが、前記溝の開口の幅よりも広く、かつ前記第1の把持部材の前記溝が設けられた部分の幅よりも狭いことを特徴とする請求項1に記載の骨固定用鉗子。
  3. 前記溝における前記第1の把持部材の前記基端側の終端の開口側が拡開されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の骨固定用鉗子。
  4. 前記両ロッド部材の一方にねじ部材が回転可能に支持され、
    前記両ロッド部材の他方に前記ねじ部材と協働する対応ねじ部材が固定され、
    前記ねじ部材が回転操作されることにより前記両把持部材が互いに近接離反し得るようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の骨固定用鉗子。
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