JP6399898B2 - 画像加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式などの複写機、プリンタ、ファックス、それらの複合機等の画像形成装置に搭載される定着装置として用いれば好適な画像加熱装置に関する。
記録媒体としてのシート(以下、用紙と記す)に担持された未定着のトナー像を固着像として加熱定着させる定着装置は各種方式のものが知られている。
特許文献1、2には、ウォームアップ時間が短いオンデマンド方式の定着装置が開示されている。オンデマンド方式の定着装置は、定着部材としてのエンドレスの定着ベルト(定着フィルム)、回転体としての加圧ローラ、固定部材としてのヒーター、等で構成されている。ヒーターは、定着ベルトの内部に設置され、定着ベルトを介して加圧ローラに圧接してニップ部を形成するとともに、ニップ部の位置で定着ベルトを加熱する。そして、ニップ部に向けて搬送された用紙上のトナー像はニップ部にて熱と圧力とを受けて定着される。
特許文献3には、定着部材として加熱手段(ハロゲンランプ)を内設した定着ベルト(エンドレスベルト)を用い、加圧ローラを用いた定着装置が開示されている。詳しくは、固定部材としての加圧部材(圧力パッド)が、スプリングでニップ部側に付勢されながら、定着ベルトの内周面に摺接するように固定されている。これにより、定着ベルトを介して加圧部材が加圧ローラに圧接してニップ部が形成される。そして、ニップ部に向けて搬送された用紙上のトナー像はニップ部にて熱と圧力とを受けて定着される。
ここで、定着装置においては、導入使用可能な最大通紙幅の用紙よりも通紙幅が小さい用紙(小サイズ用紙)を連続的に通紙して加熱定着を実行していくと生じる非通紙昇温(端部昇温)が発生する。即ち、小サイズ用紙を連続通紙すると、定着ベルト、加圧ローラにおける通紙部では用紙の加熱のために消費された熱が温調系によって補償されて所定温度に維持される。これに対して、非通紙部では用紙の加熱によって熱が消費されず蓄熱されてしまい、非通紙部の温度が、所定温度に維持管理されている通紙部よりも昇温していく。
この非通紙昇温(端部昇温)を抑制する為に、特許文献3には、ハロゲンヒーターと定着ベルトの間に熱量調整部材を配置し、ヒーターから定着ベルトへの輻射熱の供給量を用紙のサイズにより変更する技術が示されている。
特開昭63−313182号公報 特開平2−157878号公報 特開2010−032973号公報
ベルト(フィルム)方式の定着装置の長所として、定着部材の低熱容量化によるウォームアップ時間の短縮が挙げられる。しかしながら、非通紙部昇温の課題に対し、特許文献3に挙げた、熱源にハロゲンヒーターを用いる定着装置においては、ハロゲンヒーターの点灯比率を長手中央部と端部で変えるといった技術は用紙サイズに対し応答性が良くないという課題がある。
本発明の目的は、上記問題点を解消するためになされたものであり、機械構成を用いることなく端部昇温を抑制させることができる画像加熱装置を提供することである。
上記の目的を達成するための本発明に係る画像加熱装置の代表的な構成は、トナー像を担持したシートをニップ部で挟持搬送してトナー像を加熱する画像加熱装置であって、筒状の第1の回転体と、前記第1の回転体の内面に摺接するように固設された摺接部材と、前記第1の回転体の内側に固設された発熱体と、前記第1の回転体の内側に固設され、前記発熱体からの輻射熱を前記第1の回転体の内面に向けて反射する反射部材と、前記第1の回転体を介して前記摺接部材と当接して前記第1の回転体との間に前記ニップ部を形成する第2の回転体と、を有し、前記反射部材の横断面に関して反射部材の長手中央部における側面の水平方向からの角度をα、長手両端部における側面の水平方向からの角度をβとするとα>βの関係を満たすことを特徴とする。
本発明によれば、機械構成を用いることなく端部昇温を抑制させることができる。
実施例における定着装置の要部の拡大横断面模型図である。 実施例における画像形成装置の概略図である。 定着装置の要部の中途部分省略の縦断正面模型図である。 加熱ユニットの分解斜視図である。 定着ベルトの層構成模式図である。 反射板の斜視図である。 反射板の長手中央部の構成説明図である。 反射板の長手端部の構成説明図である。 実施例と比較例における定着ベルト長手温度分布の説明図である。
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例(実施例)を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例]
(1)画像形成部
図2は本発明に従う画像加熱装置を定着装置40として搭載した画像形成装置1の一例の構成略図である。この画像形成装置1は中間転写方式、タンデム型の4色フルカラーの電子写真レーザープリンタであり、シートPにフルカラートナー像を形成してプリントアウトすることができる。シートPはトナー像が形成され得る記録材(記録媒体)であり、普通紙、光沢紙、樹脂製シート、厚紙、葉書、封筒、OHPシートなどが挙げられる。以下、用紙と記す。定着装置40以外のプリンタ構成は公知に属するので以下のプリンタ構成の説明は簡単にとどめる。
2は画像形成部であり、4つの画像形成ユニット3(3Y、3M、3C、3K)と中間転写ベルトユニット10を有する。各画像形成ユニット3は、それぞれ、回転ドラム型の感光体4、帯電部材5、レーザースキャナ6、現像器7、一次転写部材8、感光体クリーナ9等を有し、イエロー(Y)色、マゼンタ(M)色、シアン(C)色、ブラック(K)色のトナー像を形成する。そして、各画像形成ユニット3の感光体4から中間転写ベルト11に対して上記4色のトナー像が順次に所定に重畳されて一次転写され、中間転写ベルト11上にフルカラートナー像が形成される。
そのフルカラートナー像が中間転写ベルト11と二次転写ローラ12との圧接部である二次転写ニップ部において用紙Pに対して二次転写される。用紙Pは用紙カセット19または同20もしくはマルチ給紙トレイ21から一枚分離給紙され、レジストローラ対22aを含む搬送機構22より二次転写ニップ部に対して所定の制御タイミングで導入される。そして、トナー像の二次転写を受けた用紙Pが定着装置40に導入されてトナー像の熱圧定着を受ける。
定着装置40を出た用紙Pは予めのモード選択に応じてフラッパ13により第1経路14側または第2経路15側に進路切り替えされる。第1経路14に導入された用紙Pは装置上面側のフェイスダウントレイ16に排出される。また、第2経路15に導入された用紙Pは装置側面側のフェイスアップトレイ17に排出される。
両面画像形成モードの場合は定着装置40を出た第1面画像形成済みの用紙Pが一旦第1経路14に導入されてからスイッチバック搬送されて第3の経路(再循環路)18に導入される。そして、再び搬送機構22を経由して画像形成部2の二次転写ニップ部に対して表裏反転された状態で搬送される。これにより、両面画像形成された用紙がフェイスダウントレイ16またはフェイスアップトレイ17に排出される。
本例の画像形成装置1において用紙Pの装置内搬送はいわゆる中央基準搬送でなされる。この用紙搬送は、装置に使用可能(通紙可能)な大小どのような幅の用紙であっても、用紙の幅方向の中心線を用紙搬送路の幅方向中央に合わせて通紙する形態のことである。
(2)定着装置
(2−1)全体的な概略構成
本実施例の定着装置40は、ベルト加熱方式、加圧ローラ駆動方式(テンションレスタイプ)の画像加熱装置である。図1は定着装置40の要部の拡大横断面模型図、図3は定着装置40の要部の中途部分省略の縦断正面模型図である。
ここで、本実施例において、定着装置40若しくはその構成部材に関して、正面側とは用紙入口側から見た面、背面側とはその反対側(用紙出口側)の面、左右とは装置を正面側から見て左(一端側)または右(他端側)である。上下とは重力方向において上または下である。上流側と下流側は用紙搬送方向aに関して上流側と下流側である。長手方向(または幅方向)や用紙幅方向とは、用紙搬送路面において、用紙搬送方向aに直交する方向に実質平行な方向である。短手方向とは用紙搬送路面において、用紙搬送方向aに実質平行な方向である。
この定着装置40は、筒状(エンドレス)の第1の回転体としての定着ベルト(定着部材:無端ベルト)41を備えた加熱ユニット(ベルトユニット)4Aを有する。また、定着ベルト41との間にニップ部Nを形成してトナー像Tを担持した用紙Pを挟持搬送する第2の回転体としての加圧ローラ44を有する。また、それらを収容した筐体60を有する。
図4は加熱ユニット4Aの分解斜視図である。加熱ユニット4Aは、筒状の可撓性を有する定着ベルト41、摺接部材としての押し付け部材(加圧部材、加圧パッド、バックアップ部材)46、発熱体としてのヒーター43、反射板(反射部材)42、左右のフランジ部材49L・49R等を有する。上記において左右のフランジ部材49L・49R以外の部材は左右方向に長い部材である。
定着ベルト41は熱を伝達する加熱部材としての筒状の耐熱性の部材である。本実施例においては、定着ベルト41は、図5の層構成模式図に示ように、内周面側から外周面側に順に、内面コート層41d、基材層41a、弾性層41b、表層(離型層)41cが順次に積層されている4層複合構造である。この4層全体の厚さが1mm以下に設定されている、薄肉で可撓性を有する部材である。定着ベルト41は、自由状態では自身の弾発性によりほぼ円筒形状を呈する。
定着ベルト41の直径は15〜120mmになるように設定されている。本実施例では内径が25mmに設定されている。定着ベルト41の長さ(幅)W41)は350mmとしている。
基材層41aはクイックスタート性を向上させるために、厚さとして100μm以下、好ましくは50μm以下20μm以上の耐熱性材料を使用できる。例えば、SUS、ニッケルなどの筒状の金属フィルムを使用できる。本実施例では、厚さが30μm、直径が25mmの円筒状ニッケル金属フィルムを用いた。
弾性層41bは、熱容量を小さくしてクイックスタート製を向上させるために、厚さとしては1000μm以下、好ましくは500μm以下のゴム材料を使用できる。例えば、シリコーンゴム、フッ素ゴム等が挙げられる。本実施例では、ゴム硬度10度(JIS−A)、熱伝導率1.3W/m・K、厚さ300μmのシリコーンゴムを用いた。
離型層41cは厚さ100μm以下、好ましくは20〜70μmのフッ素樹脂材料を使用できる。たとえば、例えばフッ素樹脂層としては、例えばPTFE、FEP、PFAなどが挙げられる。本実施例では、厚さ30μmのPFAチューブを用いた。
内面コート層41dは、押し付け部材46と摺接するため耐熱性を持つ樹脂層やセラミックス、金属などを使用できる。エンジニアリングプラスティックや、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)などが挙げられる。例えば、ポリイミド、ポリイミドアミド、PEEK、ポリ四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、四フッ化エチレン/六フッ化プロピレン共重合体樹脂(FEP)、四フッ化エチレン/パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)などである。
押し付け部材46はアルミニウム材や鉄鋼材などの高剛性の部材であり、定着ベルト41に挿通されている。後述するように、この押し付け部材46が定着ベルト41を介して加圧ローラ44に圧接することで、用紙Pが挟持搬送されるニップ部Nが形成される。押し付け部材46の長さは定着ベルト41よりも長く、左右の両端部はそれぞれ定着ベルト41の左右の両端部から外側に突出している。
押し付け部材46の上には上向の反射板42が配設されている。反射板42の長さ(幅W42)は本実施例では330mmとしている。反射板42の内側にはヒーター(熱源、加熱手段、発熱体)としてのハロゲンヒーター43が配設されている。カーボンヒーターなど他の発熱体(加熱体)とすることもできる。反射板42はヒーター43からの輻射熱を定着ベルト41の内面に向けて反射する。
左右のフランジ部材49L・49Rは、それぞれ、定着ベルト41の左右の両端部から外側に突出している押し付け部材両端部分に対して嵌着されている。即ち、押し付け部材46の左右の両端部分は、それぞれ、左右のフランジ部材49L・49Rに形成されている穴部49bに嵌入されている。
左右のフランジ部材49L・49Rは、それぞれ、定着ベルト41の端部を規制する鍔座部49aと定着ベルト41の端部の内周面をガイドする円弧状のガイド部49cを有する。左右のフランジ部材49L・49Rが、それぞれ、押し付け部材両端部分に装着されている状態において、ガイド部49cは定着ベルト41の左右端部の内側に嵌入している。
また、ヒーター43の左右端部の金口43aが、それぞれ、左右のフランジ部材49L・49R側に配設されているソケット(コネクタ)62に嵌入されて当該ソケット62と電気的に接続している。
定着ベルト41は左右のフランジ部材49L・49Rの鍔座部49a間において、押し付け部材46、反射板42、ヒーター43、左右のガイド部49cの外側にルーズに外嵌されている。
以上の定着ベルト41、押し付け部材46、反射板42、ヒーター43、反射板42、左右のフランジ部材49L・49Rの組み立て体(アセンブリ)が加熱ユニット4Aである。
加圧ローラ44は、中空構造の芯金44aの外周面に、発泡性シリコーンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の弾性層44bが形成されている。更に、この弾性層44bの外周面にPFA、PTFE等の離形層44cを設けることもできる。芯金44aの左右両端部には、それぞれ、軸部44dが実質同心に一体に装着されている。本実施例の加圧ローラ44は、外径が30mm、弾性層44bの厚さ300μm、ローラ部の長さ(幅W44)が330mmである。
加圧ローラ44は、左右の軸部44dが、それぞれ、筐体60の左右の側板60L・60R間に軸受部材(ベアリング)61を介して回転可能に保持(両持ち式)されて配設されている。右側の軸部44dの端部には駆動ギアGが実質同心に一体に配設されている。
加熱ユニット4Aは押し付け部材46側を下向きにして、加圧ローラ44の上側において加圧ローラ44に実質平行に配列して、筐体60の左右の側板60L・60R間に配設されている。即ち、加熱ユニット4Aの左右のフランジ部材49L・49Rにそれぞれ設けられている縦溝部49d(図4)が左右の側板60L・60Rにそれぞれ設けられた縦ガイドスリット60L−a・60R−aの縦縁部に係合している。これにより、左右のフランジ部材49L・49Rは、それぞれ、左右の側板60L・60Rに対して上下方向にスライド移動可能に保持されている。
そして、左右のフランジ部材49L・49Rの受圧部49eに対してそれぞれ加圧ばね63により所定の押し下げ付勢力Fを作用させている。本実施例ではフランジ部材49L・49Rの受圧部49eにそれぞれ160N(総圧320N)の押し下げ付勢力Fを付与している。これにより、押し付け部材46に対して押し下げ力が作用し、この押し付け部材46により定着ベルト41が加圧ローラ44の上面に所定の押圧力で圧接する。この圧接により定着ベルト41と加圧ローラ44との間に短手方向において所定幅のニップ部Nが形成される。
駆動ギアGに対して制御部100で制御されるモータ(駆動源)Mの駆動力が駆動伝達機構(不図示)を介して伝達される。これにより、加圧ローラ44は駆動回転体として図1において矢印R44の反時計方向に所定の周速度にて回転駆動される。
この加圧ローラ44の回転駆動による加圧ローラ44と定着ベルト41の外面とのニップ部Nにおける摩擦力で定着ベルト41に回転力(回転トルク)が作用する。これにより、定着ベルト41が、その内面がニップ部Nにおいて押し付け部材46の表面(下向き面)に密着して摺動しつつ図1において矢印R41の時計方向に加圧ローラ44の回転周速度にほぼ対応した周速度で従動回転する。押し付け部材46は定着ベルト41の回転ガイド部材としても機能している。
定着ベルト41の従動回転を滑らかなものにするために、定着ベルト41と押し付け部材46の摺接部には潤滑剤(不図示)が介在(塗布)することもできる。左右のフランジ部材49L・49Rの鍔座部49aは回転する定着ベルト31が押し付け部材46の長手に沿って左方または右方に寄り移動したときの寄り側のベルト端部を受け止めて寄り移動を規制する。また、フランジ部材49L・49Rのガイド部49cは定着ベルトが加圧ローラ44に従動回転する際の定着ベルト41の両端部の周方向の形状が規制されるように定着ベルト41の両端部側の内周面をガイドする。
ヒーター43は制御部100で制御される電源部101からソケット62・62を介して電力供給を受けて発熱する。ヒーター43の輻射熱が定着ベルト41の内面に直接および反射板42によって反射することで到達し、定着ベルト41が内側から加熱される。
45aは定着ベルト41の長手中央部に配置された第1の温度センサであり、大小どの幅サイズの用紙も通過する定着ベルト41の通紙領域の表面温度を検知(計測)する。45bは定着ベルト41の端部に配置された第2の温度センサであり、装置に使用可能な最大通紙幅よりも幅が小さい用紙(小サイズシート)が通紙(導入)されたときの定着ベルト41の非通紙領域の表面温度を検知する。本例において第1と第2の温度センサ45a、45bは共に接触式サーミスタである。第1と第2の温度センサ45a、45bの温度検知情報は制御部100に入力する。
上記の定着装置40の構成をまとめると次のとおりである。トナー像Tを担持した用紙Pをニップ部Nで挟持搬送してトナー像を加熱する装置である。筒状の第1の回転体としての定着ベルト41を有する。定着ベルト41の内面に摺接するように固設された摺接部材としての押し付け部材46を有する。定着ベルト41の内側に固設された発熱体としてのヒーター43を有する。定着ベルト41の内側に固設され、ヒーター43からの輻射熱を定着ベルト41の内面に向けて反射する反射部材としての反射板42を有する。
そして、定着ベルト41を介して押し付け部材46と当接して定着ベルト41との間にニップ部Nを形成する第2の回転体としての加圧ローラ44を有する。
(2−2)定着動作
制御部100は画像形成開始信号に基づいてモータMを起動して加圧ローラ44の回転駆動を開始する。また、電源部101からヒーター43に対する電力供給を開始する。これにより、定着ベルト41が従動回転するとともにヒーター43の輻射熱により内側から加熱される。制御部100は、第1の温度センサ45aの検知温度情報に基づいて、定着ベルト41の表面温度が所定の定着温度に立ち上げられ、その定着温度が維持されるようにヒーター43に対する供給電力を制御して定着ベルト41の表面温度を温調する。
この定着装置状態において画像形成部2側から未定着のトナー像Tを担持している用紙Pが定着装置40に導入され、ニップ部Nで挟持搬送される。これによりトナー像Tおよび用紙Pが定着ベルト41の熱とニップ部圧により加熱加圧されることでトナー像Tが用紙Pに対して固着画像として定着される。ニップ部Nを挟持搬送された用紙Pはニップ部Nの用紙出口において定着ベルト41の面から曲率分離して定着装置40から排出搬送されていく。
定着ベルト41の内周面に摺接する押し付け部材46は、加圧ローラ44との対向面(定着ベルト摺接面)が、図1のように、加圧ローラ44の曲率にならうように凹状に形成されている。これにより、用紙Pは加圧ローラ44の曲率にならうようにニップ部Nから送出されるために、定着工程後の用紙Pが定着ベルト41に吸着して分離しないような事態の発生を抑止することができる。
(2−3)反射板
(2−3−1)実施例の反射板
本実施例の構成における反射板(反射部材)42について詳細を述べる。図6に示すように、反射板42は、長手方向に対し、中央部42aと両端部42bの3部構成からなる。そして、反射板42の横断面において、反射板42の側面(側壁面)47の水平方向からの角度を、反射板42の長手中央部42aにおいては角度α、両端部42bにおいては、角度βとすると、α>βの関係となっている。
図7、図8を用いて長手中央部42aと両端部42bにおける反射板42の構成について具体的に説明する。図7は、長手中央部42aにおける反射板構成を示したものである。ここで、図7の(a)に示すように、反射板42の横断面において、ハロゲンヒーター43から反射板42の底面48までの距離をs、定着ベルト41の内周面41eまでの距離をd、反射板42の側面47の長さをl、底面48の長さをmとする。
そして、ハロゲンヒーター43からの輻射熱が反射板42の側面47で反射され、定着ベルト41の内周面41eに集光される際の集光範囲をWとすると、側面47の角度αにおいて集光範囲Wαが最小となる条件は以下の(1)式を満たす場合である。
2tanα=(d+s−lsinα)/(m+s−2lcosα)・・・(1)式
ハロゲンヒーター43からの輻射熱を受光する、定着ベルト41の内周面41eにおける受光領域が小さいほど、定着ベルト41が受け取る熱量は大きいことは輻射の熱伝達理論で広く知られている。
本実施例では、(1)式の関係において、具体的にハロゲンヒーター43から反射板42の底面48までの距離s=5mm、定着ベルト41の内周面41eまでの距離d=15mm、側面47の長さl=10mmとする。また、反射板42の底面48の長さm=6mm、側面47の角度α=80°とする。これにより、定着ベルト41の内周面に集光される際の集光範囲Wαが最小となることを実験により確認している。
図8は、反射板42の長手端部42bにおける反射板構成を示したものである。ここで、図8の(a)に示すように、ハロゲンヒーター43からの輻射熱が側面47で反射され、定着ベルト41の内周面41eに集光される際の集光範囲をWとする。この場合において、側面47の角度βにおいて集光範囲Wβが最大となる条件は、側面47の最上部において入射するハロゲンヒーター43からの輻射光線が水平方向になる場合であり、以下の(2)式を満たす。
s=lsinβ・・・(2)式
本実施例では、(2)式の関係においてハロゲンヒーター43から反射板42の底面48までの距離s=5mm、側面47の長さl=10mmであり、側面47の角度β=30°とする。これにより、定着ベルト41の内周面に集光される際の集光範囲Wβが最大となることを実験により確認している。
つまり、この領域においては、ハロゲンヒーター43からの輻射熱が側面47によって定着ベルト41の内周面41eに集光されず、定着ベルト41の加熱効率が低減する。
また、図7の(b)および図8の(b)は、反射板42の底面48におけるハロゲンヒーター43からの輻射熱の反射を説明したものである。側面47の角度がαの場合の、定着ベルト41の内周面41eに集光される際の集光範囲をLα、壁面47の角度がβの場合の、定着ベルト41の内周面に集光される際の集光範囲をLβとする。この場合には、LαとLβは以下の(3)式の関係となることが実験により確認されている。
L_α/L_β=(90−α)/(90−β)・・・(3)式
本実施例では、(3)式の関係において、上述したようにα=80°、β=30°で設定していることから、L_α/L_β=1/6の関係となる。そのため、反射板42の底面48におけるハロゲンヒーター43からの輻射熱の反射が、定着ベルト41の内周面41eに集光される際の集光範囲Lにおいても、長手中央部42aは両端部42bに比べて高効率な熱伝達が達成されることを確認した。
ここで、反射板42の長手両端部における側面47の水平方向からの角度βは、反射板42の長手両端部方向に向かうに従って長手中央部42aにおける角度αから角度βに向けて連続的または断続的に変化させることができる。
以上の実施構成において、具体的な動作条件を以下に述べる。本実施例では、フランジ部材49L・49Rにおいて加圧される加圧条件は総圧で320N、定着ベルト41および加圧ローラ44の回転速度を250mm/s、ヒーター43への投入電力を800Wとした。
まず、出力される用紙(記録紙)Pの通紙サイズが入力されると、表1に示すように、定着ベルト41の長手長さ(350mm)に対する非通紙部領域Lが制御部100において決定される。
表1に示すように、使用する用紙サイズがA4Rの場合、非通紙部領域Lbの長さは70mmである。本実施例では反射板42の長手中央部領域42aはA4Rサイズの210mmで設けられている。
(2−3−2)比較例との比較
図9は本実施例の定着装置と比較例の定着装置の効果を示すものである。比較例の定着装置は、反射板42が両端部42bも中央部42a(図7)と同じ形状としたものである。図9は定着ベルト41の長手温度分布図であり、比較例の定着装置はA4Rの用紙を50ppmの速度で2000枚連続通紙した際に発生する非通紙部昇温が220℃に達する。これに対し、本実施例の定着装置は、比較例の定着装置に比べて、非通紙領域の定着ベルト41の表面温度が最大で25℃減少するという結果を得た。
これは、上述したように、反射板42の横断面に関して反射板42におけるハロゲンヒーター43からの輻射熱の反射が、反射板42の長手中央部42aは高効率(狭角照射)であり、長手両端部42bは低効率(広角照射)であることによる。これにより、連続通紙時で両端部42bの昇温を抑制させるものである。
以上の事から、反射板42の横断面に関して、反射板42の側面47の水平方向からの角度を、反射板42の長手中央部42aにおいては角度α、長手両端部42bにおいては、角度βとすると、α>βの関係となる構成を設ける。これにより、機械的な構成を設けることなく、簡易的に非通紙部昇温(端部昇温)を抑制する効果が確認できた。
[その他の事項]
ここで、本発明が前記実施例の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、実施例の形態の中で示唆した以外にも、実施例の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は実施例の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
1)例えば、実施例では、第1の回転体41として、駆動回転体としての第2の回転体44の回転駆動で従動回転する筒状のベルトを用いた装置で説明した。これに限定されず、第1の回転体41は剛性を有する筒状の駆動回転体の形態にすることもできる。
2)第2の回転体44を回転可能な無端ベルト体の形態にすることもできる。
3)本発明の画像加熱装置は実施例のようにシートPに担持された未定着トナー像Tを加熱加圧して固着画像として加熱定着する定着装置としての使用に限定されない。シートに一旦定着された或いは仮定着された画像(定着済み画像又は半定着画像)を加熱加圧して光沢度を向上させるなどの画像の表面性を調整する加熱処理装置としても有効である。
4)画像形成装置の画像形成部は電子写真方式に限られない。静電記録方式や磁気記録方式の画像形成部であってもよい。また、転写方式に限られず、シートに対して直接方式で未定着画像を形成する構成のものであってもよい。
40・・画像加熱装置、41・・第1の回転体、46・・摺接部材、43・・発熱体、42・・反射部材、44・・第2の回転体、47・・反射部材の側面、N・・ニップ部、T・・トナー像、P・・シート

Claims (4)

  1. トナー像を担持したシートをニップ部で挟持搬送してトナー像を加熱する画像加熱装置であって、
    筒状の第1の回転体と、
    前記第1の回転体の内面に摺接するように固設された摺接部材と、
    前記第1の回転体の内側に固設された発熱体と、
    前記第1の回転体の内側に固設され、前記発熱体からの輻射熱を前記第1の回転体の内面に向けて反射する反射部材と、
    前記第1の回転体を介して前記摺接部材と当接して前記第1の回転体との間に前記ニップ部を形成する第2の回転体と、を有し、
    前記反射部材の横断面に関して反射部材の長手中央部における側面の水平方向からの角度をα、長手両端部における側面の水平方向からの角度をβとするとα>βの関係を満たすことを特徴とする画像加熱装置。
  2. 前記長手両端部における側面の水平方向からの角度は、反射部材の長手両端部方向に向かうに従って前記長手中央部における前記角度αから前記角度βに向けて連続的または断続的に変化することを特徴とする請求項1に記載の画像加熱装置。
  3. 前記第1の回転体が可撓性を有する無端ベルトであることを特徴とする請求項1または2に記載の画像加熱装置。
  4. 前記第2の回転体が駆動されることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の画像加熱装置。
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