JP6399419B1 - 組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】フラボノイドの一種であるサポナリンを有効に利用することが出来る組成物の提供。又、サポナリンの新たな有用性として、優れたカルシウム吸収促進作用を有する組成物の提供。
【解決手段】0.00001〜20質量%、好ましくは0.0001〜15質量%、より好ましくは0.001〜10質量%のサポナリン、及び0.001〜50質量%、好ましくは0.01〜45質量%、より好ましくは0.1〜40質量%のカルシウムを含有する組成物であって、更に、不発酵茶、乳酸菌を含有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、サポナリンとカルシウムを含有する組成物に関する。
サポナリンは、フラボノイドの一種であり、従来から植物の花に含有されていることが知られている。このサポナリンを含む植物としてムクゲが知られており、その花を乾燥させたものは、木槿花として漢方に用いられている。しかし、サポナリン自体は、毒性がなく安全であることが知られているにも関わらず、殆ど利用されていないのが現状である。そこで、サポナリンを有効に利用することが出来る新たな組成物の開発が必要とされている。
生体において重要な役割を果たす2価カチオンであるカルシウムは、骨や歯を形成する主要なミネラルとして知られている。例えば、腸で吸収されて血液中に入ったカルシウムは、骨代謝に使用され、健全な状態では、骨吸収と骨形成によるバランスがとられた骨代謝がみられる。しかし、カルシウム摂取量の低下などにより、骨代謝の異常が生じると骨量の減少を招き、骨粗鬆症や骨折などの骨関連疾患が生じる。
また、体内のカルシウムの一部は骨や歯以外の細胞や血液中に一定濃度で存在し、神経や筋肉の興奮、血液凝固などの観点で重要な役割を果している。そこで、血液中のカルシウムが不足すると、神経、筋肉、血液などの異常に基づく疾患や骨吸収が進むことによる骨関連疾患などがみられるようになる。
このようにカルシウムは、生物の基本的な必須元素であり、多様な生理作用を示すものとして重要な役割を有している。このカルシウムとサポナリンとを組み合わせることによって、有用性が得られるのであれば、サポナリンの有効利用に多大な貢献ができるものである。
そこで、本発明は、サポナリンを有効に利用することが出来る新たな組成物を提供することを発明が解決しようとする課題とする。また、サポナリンの新たな有用性として、カルシウム吸収促進作用を有する組成物を提供することも発明が解決しようとする課題とする。
本出願人は、上記課題を鑑みて鋭意検討を行った結果、毒性がなく安全であることが知られているサポナリンとカルシウムとを組み合わせることで、格別優れたカルシウム吸収促進作用を示すことを見出し、本発明に至った。
本発明の概要は、以下の通りである。
<1>サポナリン及びカルシウムを含有する組成物。
<2>さらに、不発酵茶を含有する<1>に記載の組成物。
<3>さらに、乳酸菌を含有する<2>に記載の組成物。

<4>カルシウム吸収促進用である<1>〜<3>のいずれかに記載の組成物。
<5>飲食品である<1>〜<4>のいずれかに記載の組成物。
本発明の組成物は、サポナリンの新たな有用性を提供できる。また、本発明のサポナリンとカルシウムを含有する組成物は、優れたカルシウム吸収促進作用を提供できる。
実施例1〜4の比較例1に対するカルシウム吸収量の変化値を表す図である。
以下、本発明の組成物について説明する。なお、本発明は、下記の実施の形態に限定されるものではない。
(A)カルシウム
カルシウムは、元素記号Caで表される金属元素であり、カルシウム単体だけでなく、カルシウムと他の元素や陰イオンが結合した化合物のことも指す。カルシウムは通常知られているとおりのものであれば特に限定されず、例えば、市販の炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、リン酸カルシウム、塩化カルシウムなどの無機塩又は有機塩が用いられる。これらの中でも、炭酸カルシウムが安定性や風味の観点から好ましい。炭酸カルシウムを用いる場合、その由来は特に限定されないが、卵殻カルシウム、ホタテ貝殻カルシウム、サンゴカルシウムなどが好ましく、安全性が高いといった観点から、サンゴカルシウムが特に好ましい。これらのカルシウムは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の組成物に配合されるカルシウムの含有量としては、特に制限はなく、目的や形状、使用対象等の様々な条件に応じて、広範囲でその含有量を適宜設定できる。例えば、0.001〜50質量%、好ましくは0.01〜45質量%、より好ましくは0.1〜40質量%の範囲で選択される。本発明においては、市販品を使用してもよく、また当該分野で公知の方法で製造したものを使用することもできる。
(B)サポナリン
サポナリン(CAS番号:20310−89−8)は、イソビテキシン(サポナレチン)の7−O−グルコシドを指し、ムクゲ、ヒスイカズラ、ザボンソウ、トケイソウ、サポナリア(シャボンソウ、ソープワート)、オオムギ、サトウキビ、フヨウなどの植物に含まれることが知られている。本発明に使用されるサポナリンは、特に限定されないが、当業者により通常知られている方法によって製造したものでもよいし、市販品であってもよい。サポナリンは、サポナリンを含有する植物、例えば、花、葉、茎又はこれらに破砕・粉砕等の処理を行った加工物を直接用いても良いし、分離・抽出等又は人工的に合成する等の方法で得るものを用いてもよい。
原料からサポナリンを得るための破砕・粉砕処理方法は、特に限定されず、湿式・乾式どちらでも良く、粉砕条件、処理装置も特に限定されず、市販の装置等を適宜使用することができる。使用する装置としては、例えば、高圧ホモジェナイザー、超音波粉砕機、気流式粉砕機、高速回転衝撃粉砕機、ボールミル又はビーズミル等が挙げられる。これらの処理は、加工物の粒径等の物性が好ましい範囲内になるよう、必要に応じて複数回繰り返しても良く、複数の処理を組み合わせても良い。また、原料からのサポナリンの抽出・分離方法及び合成方法は特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができる。抽出方法としては、例えば、エタノール、水、含水エタノール等の当業者が通常用いる抽出溶媒を加え、必要に応じて加温して抽出する方法等を挙げることができる。
本発明の組成物に配合されるサポナリンの含有量としては、特に制限はなく、目的や形状、使用対象等の様々な条件に応じて、広範囲でその含有量を適宜設定できる。例えば、0.00001〜20質量%、好ましくは0.0001〜15質量%、より好ましくは0.001〜10質量%の範囲で選択される。
(C)不発酵茶
本発明で使用される不発酵茶は、ツバキ科、チャノキ属チャノキ(Camellia sinensis)の植物の葉、すなわち茶葉を由来とする緑茶であり、緑茶としては、例えば、抹茶や碾茶、煎茶、かぶせ茶、番茶、茎茶、粉茶等がある。
本発明で用いる不発酵茶は、茶葉の乾燥物、茶葉の粉砕物及びその乾燥粉末(粉砕末)、茶葉の搾汁及びその乾燥粉末(搾汁末)、茶葉のエキス及びその乾燥粉末(エキス末)などが挙げられる。茶葉の粉砕末を得る場合、その粉砕処理方法は、特に限定されず、湿式・乾式どちらでも良く、粉砕条件、処理装置も特に限定されず、市販の装置等を適宜使用することができる。使用する装置としては、例えば、高圧ホモジェナイザー、超音波粉砕機、気流式粉砕機、高速回転衝撃粉砕機、ボールミル又はビーズミル等が挙げられる。これらの処理は、加工物の粒径等の物性が好ましい範囲内になるよう、必要に応じて複数回繰り返しても良く、複数の処理を組み合わせても良い。茶葉のエキスを得る場合、その抽出溶媒は特に限定はされないが、例えば、水、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノールなど)、アセトンなどの溶媒が挙げられ、好ましくは、水および/またはエタノールなどを使用することができる。また、その乾燥粉末を得る場合は、例えば減圧乾燥や噴霧乾燥等、当業者が通常用いる方法によりエキスの溶媒を除去することで得ることができる。
不発酵茶の製造方法は特に限定されず、当業者が通常用いる方法により得ることができる。本発明においては、加工性や安定性の観点から、不発酵茶の粉末が好ましく使用され、特に、エキス末、粉砕末を用いることが好ましく、茶葉に含まれる成分をそのまま摂取することが出来る粉砕末がより好ましく、とりわけ抹茶が好ましい。
本発明の組成物に配合される不発酵茶の含有量としては、特に制限はなく、目的や形状、使用対象等の様々な条件に応じて、広範囲でその含有量を適宜設定できる。例えば、0.01〜40質量%、好ましくは0.05〜30質量%、より好ましくは0.01〜25質量%の範囲で選択される。本発明においては、市販品を使用してもよく、また当該分野で公知の方法で製造したものを使用することもできる。
(D)乳酸菌
乳酸菌は、代謝によって乳酸を生成する細菌類のことを指す。乳酸菌は通常知られているとおりのものであれば特に限定されず、例えば、Streptococcus faecalis(Enterococcus faecalisと称されることがある)、Lactobacillus acidophilus、Lactobacillus casei、Streptococcus thermophilus及びBacillus coagullansなどが用いられるが、人由来で安全性が高いといった観点から、Streptococcus faecalisが特に好ましい。これらの乳酸菌は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの乳酸菌の入手方法としては、特に制限はなく、例えばヨーグルトや野菜などの食品から単離された乳酸菌や市販品を用いてもよい。
本発明の組成物に配合される乳酸菌の含有量としては、特に制限はなく、目的や形状、使用対象等の様々な条件に応じて、広範囲でその含有量を適宜設定できる。例えば、0.0001〜20質量%、好ましくは0.001〜15質量%、より好ましくは0.01〜10質量%の範囲で選択される。
本発明の組成物における、(A)カルシウムと(B)サポナリンの配合比(質量比)は特に限定されず、目的や使用対象等の条件に応じて適宜設定できるが、本発明の効果を高める観点から、例えば(A):(B)=1:0.000001〜100、好ましくは1:0.00001〜50、より好ましくは1:0.0001〜30の範囲で選択される。
本発明の組成物における、(A)カルシウム及び(B)サポナリンと(C)不発酵茶の配合比(質量比)は特に限定されず、目的や使用対象等の条件に応じて適宜設定できるが、本発明の効果を高める観点から、例えば(A)+(B):(C)=1:0.00001〜100、好ましくは1:0.0001〜50、より好ましくは1:0.001〜30の範囲で選択される。
本発明の組成物における、(A)カルシウム及び(B)サポナリンと(D)乳酸菌の配合比(質量比)は特に限定されず、目的や使用対象等の条件に応じて適宜設定できるが、本発明の効果を高める観点から、例えば(A)+(B):(D)=1:0.001〜100、好ましくは1:0.01〜50、より好ましくは1:0.1〜30の範囲で選択される。
本発明の組成物における、(B)サポナリンと(C)不発酵茶の配合比(質量比)は特に限定されず、目的や使用対象等の条件に応じて適宜設定できるが、例えば本発明の効果を高める観点から、(B):(C)=1:0.001〜150、好ましくは1:0.01〜100、より好ましくは1:0.1〜50の範囲で選択される。
本発明の組成物における、(B)サポナリンと(D)乳酸菌の配合比(質量比)は特に限定されず、目的や使用対象等の条件に応じて適宜設定できるが、例えば本発明の効果を高める観点から、(B):(D)=1:0.001〜200、好ましくは1:0.01〜150、より好ましくは1:0.1〜125の範囲で選択される。
本発明の組成物における、(C)不発酵茶と(D)乳酸菌の配合比(質量比)は特に限定されず、目的や使用対象等の条件に応じて適宜設定できるが、例えば本発明の効果を高める観点から、(C):(D)=1:0.0001〜100、好ましくは1:0.001〜50、より好ましくは1:0.01〜30の範囲で選択される。
本発明の組成物には、カルシウム、サポナリン、不発酵茶及び乳酸菌以外に、その他の成分を含有しても良い。前記のその他の成分としては、例えば、タンパク質、植物又は植物加工品、藻類、酵母等の微生物等を配合することができる。更に必要に応じて通常食品分野で用いられる、デキストリン、でんぷん等の糖類、甘味料、酸味料、着色料、増粘剤、光沢剤、賦形剤、ビタミン類、栄養補助剤、結合剤、滑沢剤、安定剤、希釈剤、増量剤、乳化剤、食品添加物、調味料等を挙げることができる。これらその他の成分の含有量は、本発明の組成物の形態等に応じて適宜選択することができる。
本発明の組成物の形態は特に限定されず、任意の形態とすることができる。具体的な形態としては、例えば、粉や顆粒、細粒等の粉末状、タブレット(チュアブル)状、球状、カプセル状、カプレット状、液状等の形状が挙げられる。尚、カプセル状の組成物は、ソフトカプセル及びハードカプセルが含まれる。本発明の組成物は、粉や顆粒、細粒等の粉末状が好ましく、特に、水などと混合し、溶解したり懸濁させたりして使用する粉末飲料とすることにより、組成物としての安定性にも優れるとともに、カプセルや錠剤等と異なり1度に多くの組成物を摂取することができるので好ましい。
本発明の組成物は、従来公知の方法により製造することができる。本発明の組成物を製造する際、使用する原料の形態は特に限定されず、組成物の形態に合わせて適宜選択し、使用することができる。例えば、粉や顆粒、細粒等の粉末状の組成物を得る場合、カルシウム、サポナリン、不発酵茶及び乳酸菌は、これらをそのまま使用しても良いし、賦形剤、増量剤等との混合物を使用しても良い。また、カプセル状の組成物を得る場合は、水や食用油等の溶媒にあらかじめ溶解又は分散させたものを使用しても良い。
本発明の組成物を有効利用する方法として、本発明の組成物を使用した製品の本体、包装、説明書、宣伝物のいずれかにカルシウムを摂取することによって得られる作用を表示して用いることができる。例えば、製品としては、医薬品(医薬部外品を含む)や、特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品等の所定機関より効能の表示が認められた機能性食品などのいわゆる健康食品等が挙げられる。いわゆる健康食品においては、「骨の健康維持に」、「骨の健康が気になる方に」、「歯の健康が気になる方に」、「カルシウム補給に」、等を表示したものを例示することができる。
本発明の組成物は、カルシウム吸収を促進することができるため、カルシウム吸収促進用組成物、カルシウム吸収サポート用組成物、カルシウム補給用組成物、カルシウム摂取用組成物などとして使用できるほか、カルシウム吸収促進用飲食品組成物、カルシウム吸収サポート用飲食品組成物、カルシウム補給用飲食品組成物、カルシウム摂取用飲食品組成物、カルシウム吸収促進用剤、カルシウム吸収サポート用剤、カルシウム補給用剤、カルシウム摂取用剤などとしても使用することが出来る。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[試験例 カルシウム吸収試験]
(試験方法)
ヒト結腸腺癌由来細胞(Caco−2)を24wellプレート(基底膜側ウェル)に装着したインサートウェル(粘膜側ウェル)に4.0×10cells/wellの細胞密度で播種して培養した。培地はDMEM培地に10% FBSと1% Non−essential Amino Acid Solutionを添加したものを用いた。5%COインキュベーター内で14〜15日間培養し、Caco−2単層膜を作製した。
インサートウェルを、カルシウムを含まないBuffer(Hanks balanced salt solution、10mM HEPES)にて洗浄後、1000μLのBufferが入った24wellプレートに移し、インサートウェルに350μLのBufferを入れて30分間インキュベーター内で馴化させた。
馴化後、インサートウェル内のBufferを175μL除去し、以下に記載する方法に従って調整した被験物質の各溶液を、後述の表1に示す最終濃度になるようにインサートウェルに合計175μL添加し、COインキュベーター内で3時間培養した。
・カルシウム又は乳酸菌:0.5%DMSO含有Bufferで10mg/mLの溶液に調製し、0.5%DMSO含有Bufferで適宜希釈して用いた。
・サポナリン:100%DMSOで200mg/mLに溶解し、その後Bufferで1mg/mLの溶液に調製し、0.5%DMSO含有Bufferで適宜希釈して用いた。
・不発酵茶:0.5%DMSO含有Bufferで10mg/mLに調製後、15,000rpmで5分間遠心分離して得られた上清(溶液)を回収し、0.5%DMSO含有Bufferで適宜希釈して用いた。
なお、不発酵茶については溶液回収前の濃度(10mg/mL)を基に、表1に示す最終濃度になるようにインサートウェルに添加した。コントロールはカルシウムを含有しない0.5%DMSO含有Buffer175μLを添加した。
培養後、24wellプレートのBufferを回収し、遠心エバポレーター(東京理化器械株式会社製)で一定量に濃縮した後、メタロアッセイカルシウム(Ca)測定 LS(CPZIII)キット(メタロジェニクス株式会社製)を用いて、Caco−2単層膜を透過したカルシウム量を測定した。測定した各群の値から、コントロールの値を差し引いた値を算出し、比較例の値を100とした時の相対値を算出した。なお、腸管を透過したカルシウムは体内に吸収されるため、Caco−2単層膜を透過したカルシウム量を以降は吸収量と記載する。
また、比較例のカルシウム吸収量からの変化値を下記の式にて算出し、カルシウム吸収促進作用を評価した。
カルシウム吸収量の変化値=(各被験物質を添加したサンプルのカルシウム吸収量)−100
(測定結果)
各試験区の被験物質を表1に示す。各試験区の数値は各成分の最終濃度を示し、単位はいずれもμg/mLである。被験物質として、カルシウムは市販されている粉末状のサンゴカルシウム(カルシウム規定値 10%)を、サポナリンは市販されている試薬を、不発酵茶は市販されている抹茶を、乳酸菌は市販されている粉末状のStreptococcus faecalisの乾燥菌体をそれぞれ用いた。
比較例のカルシウム吸収量からの変化値を図1のグラフに示す。図1に示すように、サンゴカルシウムとサポナリンとを含有する実施例1は、サンゴカルシウムのみを含有する比較例1よりもカルシウムの吸収量が高くなった。サンゴカルシウムとサポナリンに加えて抹茶を含有する実施例2は、抹茶を含有しない実施例1と比較してもさらにカルシウムの吸収量は高くなった。一方、サンゴカルシウムとサポナリンに加えて乳酸菌を含有する実施例3は、実施例2のようにカルシウム吸収量は高くならず、実施例2の変化値が27.0であったのに対し、実施例2の変化値は14.1と、実施例1の変化値17.7よりも低くなった。しかしながら驚くべきことに、サンゴカルシウムとサポナリンに加えて抹茶と乳酸菌とを含有する実施例4は、カルシウム吸収量の変化値が実施例2よりも約2倍程度高くなっており、比較例1の吸収量と比較して50%以上も高くなった。その理由は不明だが、サポナリン、抹茶及び乳酸菌の組み合わせにより、相乗的な効果が奏された可能性が推測できる。
以上の結果より、カルシウムのみを含む組成物(組成物I)よりもカルシウムとサポナリンとを含有する組成物(組成物II)はカルシウム吸収促進作用に優れており、組成物IIに加えて抹茶を含む組成物(組成物III)はさらにカルシウム吸収促進作用に優れることがわかった。一方、組成物IIに加えて乳酸菌を含む組成物(組成物IV)は組成物IIIのようにサポナリンによるカルシウム吸収促進作用が高まることはなく、むしろ低まることがわかった。しかしながら予想外なことに、組成物IIに加えて、抹茶と乳酸菌を含む組成物(組成物V)は、カルシウム吸収促進作用が極めて優れることがわかった。
実施例5〜34(粉末飲料の製造)
下記処方例に記載の配合比に従って原料を調製したのち、常法に従って、本発明の効果を奏する粉末飲料を製造した。
本発明によれば、サポナリンの新たな有用性を提供することができる。また、優れたカルシウム吸収促進作用を有する組成物を提供することができる。

Claims (3)

  1. サポナリン及びカルシウムを含有するカルシウム吸収促進用組成物であって、前記カルシウムが卵殻カルシウム、ホタテ貝殻カルシウム、サンゴカルシウムからなる群より選択される1種以上である組成物。
  2. さらに、不発酵茶を含有する請求項1に記載の組成物。
  3. さらに、乳酸菌を含有する請求項1又は2のいずれかに記載の組成物。
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