JP6397433B2 - 国籍判別装置及び国籍判別方法 - Google Patents
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Description
外国人の国籍の見分け方については、現在では、従業員の採用試験時に、戸籍謄(抄)本・住民票の写しを提出させることや、面接時に本人が生まれたところや家族構成・家族の職業などを尋ねることは、厚生労働省等から公正な採用選考には相応しくないものであるとの指導が行われている。ただし、外国人の不法就労を防ぐ為に採用決定前に、履歴書やエントリーシート等各種の書類への記入及び面接時の確認を行うことは認められている。
国籍判別装置及び判別方法として、個人の人種・形質のような生物学的特性、民族といった文化人類学的特性、発生した言語の属する母国語ないし方言といった語学的特性その他個人の外部的特徴を客観的に測定し、その測定結果に基づいて個人の国籍を自動的・総合的に判別する国籍判別装置及び判別方法が開示されている(特許文献1参照)。
このように構成すると、無線通信センサーの設置位置に基づいて、個人の所在位置を特定でき、特定の地域・場所における外国人の国別構成比率を求められる。
このように構成すると、複数の無線通信センサー10で検出された個人の携帯端末の識別情報を時系列的に追跡することにより、外国人の移動状況を求められる。
このように構成すると、個人が自己の国籍であると提示した国を国籍と判別することにより、個人の国籍をより高精度に把握できる。
ここにおいて、多い方から抽出して所定数に達するまで又は所定割合に達するまでとは、SSIDがロングテール分布(ベキ乗分布又はパレート分布ともいわれる)を示す場合には、ロングテール部分(分析への寄与が少ない部分)以外を全部含み、ロングテール部分の全部又は一部を除外することを意味する。任意の分布の場合でも分析への寄与が少ない部分の全部又は一部を除外することを意味する。ただし、SSIDを抽出する際に、アクセスポイント13が所在する国が不明確であるというSSIDの属性を有するものは除かれる。また、外国人のみを対象とする場合には、アクセスポイント13が所在する国が日本であるものは除かれる。
このように構成すると、分析への寄与が少ない部分の全部又は一部を除外して分析するので、分析を効率化できる。
またSSIDとSSIDに係るアクセスポイント13が所在する国とを表形式に関連付けてSSIDサーバ3に記憶しておく。また、国籍判別装置1は国籍判別部4において、受信情報サーバ2の情報とSSIDサーバ3の情報とを照合する。すなわち、判別プログラム40を用いて、同じSSIDに関連付けられる個人(すなわち、個人が所有する携帯端末12)とSSIDに係るアクセスポイント13が所在する国とを結び付け、SSIDに係るアクセスポイントが所在する国を個人の国籍と判別する。そして当該個人の国籍を記憶部7の国籍情報記憶部72(図2参照)に記憶する。
国を特定する観点から、SSIDにはいくつかの属性がある。すなわち、「当該国に長期に渡って定住していないと契約および利用ができない」(アクセスポイントが所在する国が明確である)、「定住していなくても誰でも契約および利用ができる」(アクセスポイントが所在する国が不明確である)、「誰でも自由に利用できる(例えば、Free Wi−Fi)」(アクセスポイントが所在する国が不明確である)、「特定の企業や施設の内部でのみ使用され、無線LANの加入者数が少ない」等がある。このうち「当該国に長期に渡って定住していないと契約および利用ができない」SSIDが国籍の判別には最も有用であるが、その他の属性のSSIDでも重み付けなどの処理をして国籍の判定に用いても良い。
さらに、この個人の国籍情報を無線通信センサー10の設置位置情報又は個人の携帯端末12の位置情報と関連付けて、分布情報を取得すれば、東京都や都内の商圏等における外国人の構成比率を分析できる。20は分析結果を概念的に示したものである。
国籍判別装置1は、受信情報サーバ2、SSIDサーバ3、国籍判別部4、集計分析部5、情報受信部6、記憶部7、表示部8、制御部9を含んで構成される。
情報受信部6は、個人の携帯端末12のログ情報を取得した無線通信センサー10からログ情報を受信する。
受信情報サーバ2は、情報受信部6が受信したログ情報から、個人の携帯端末12の識別情報、個人の携帯端末12が属する無線LANのアクセスポイント13の識別情報(SSID)、無線通信センサー10の識別情報、無線通信センサー10の受信時刻を抽出して、表形式に関連付けて記憶する。
SSIDサーバ3は、SSIDとSSIDに係るアクセスポイント13が所在する国とを表形式に関連付けて記憶する。
すなわち、国籍情報記憶部72は、受信情報サーバ2に記憶された個人の携帯端末12の識別情報、SSID、無線通信センサー10の識別情報及び受信時刻との関係に基づいて、SSIDサーバ3に記憶されたSSIDとSSIDに係るアクセスポイント13が所在する国との関係、及びセンサー情報記憶部71に記憶された無線通信センサー10の識別情報と無線通信センサー10の設置位置との関係を用いて、個人(個人の携帯端末12の識別情報で表現しても良い)とSSIDに係るアクセスポイント13が所在する国と無線通信センサー10の設置位置と無線通信センサー10の受信時刻との関係に変換された情報を記憶する。
そして、国籍判別部4は、国籍情報記憶部72に記憶されたSSIDに係るアクセスポイント13が所在する国を個人の国籍と判別する。
記憶部7は、センサー情報記憶部71、国籍情報記憶部72、位置情報記憶部73を有する。
センサー情報記憶部71は、無線通信センサー10の識別情報と無線通信センサー10の設置位置とを表形式に関連付けて記憶する。
国籍情報記憶部72は、個人の国籍情報を記憶する。個人(すなわち、個人が所有する携帯端末の識別情報)とSSIDに係るアクセスポイント13が所在する国と無線通信センサー10の設置位置と無線通信センサー10の受信時刻とを表形式に関連付けて、SSIDに係るアクセスポイント13が所在する国を個人の国籍情報として記憶する。
位置情報記憶部73は、個人の所在位置を記憶する。国籍情報記憶部72に記憶された無線通信センサー10の設置位置を個人の所在位置として記憶する。なお、個人の所在位置を個人の携帯端末のGPS位置情報として取得でき、国籍判別装置1に取り込める場合には、かかるGPS位置情報を個人の所在位置として記憶しても良い。
制御部9は、国籍判別装置1の全体及び各部を制御して、国籍判別装置1として機能するように制御する。
無線通信センサー10は、個人の携帯端末12を検知して、個人の携帯端末12からログ情報を取得する。そして、国籍判別装置1に個人の携帯端末12のログ情報を送信する。
なお、これら各部のうち、国籍判別部4、集計分析部5、情報受信部6及び制御部9を1つのパーソナルコンピュータ内にまとめて構成可能である。
まず、無線通信センサー10により個人の携帯端末12からログ情報を取得する(S101:ログ情報取得工程)。無線通信センサー10は単数でも複数でも良い。次に、情報受信部6にて、個人の携帯端末12のログ情報を取得した無線通信センサー10からログ情報を受信する(S102:情報受信工程)。次に、情報受信工程(S102)にて受信したログ情報から、個人の携帯端末12の識別情報と個人の携帯端末12が属する無線LANのアクセスポイント13の識別情報(SSID)と無線通信センサー10の識別情報と受信時刻を抽出して、表形式に関連付けて受信情報サーバ2に記憶する(S103:受信情報サーバ記憶工程)。
また、受信情報サーバ記憶工程(S103)に並行して又は予め、SSIDとSSIDに係るアクセスポイント13が所在する国とを表形式に関連付けてSSIDサーバ3に記憶する(S104:SSIDサーバ記憶工程)。また、同様に並行して又は予め、無線通信センサー10の識別情報と無線通信センサー10の設置位置とを表形式に関連付けてセンサー情報記憶部71に記憶する(S105:センサー情報記憶工程)。
また、センサーを観光スポット(寺社・公園等)、娯楽施設(舞台・遊戯場)、店舗、旅館、駐車場等に設置すると、例えば、駅→寺社→おみやげ店→旅館 等の移動情報を取得可能となる。特定の外国人に人気の店(買い物・飲食等)も把握可能であり、かかる分析結果を市役所、商工会などに提供すれば、地域振興に役立てられる。
外国人の移動状況を求めないので、分析に時間的要素を使用しなくても良い。したがって、受信情報サーバ2(及び受信情報サーバ記憶工程(S103))は、ログ情報から無線通信センサー10の受信時刻を抽出する必要はなく、また、受信時刻を記憶する必要もなく、図4(A)及び図4(D)に示す表の項目に受信時刻を設けなくても良い。また、位置情報記憶部73(及び位置情報記憶工程(S109))は、受信時刻を記憶する必要もない。また、集計分析部5(及び集計分析工程(S110))は、時間的要素を使用しないので、外国人の移動状況は求めない。
その他の装置構成及び処理フローは実施例1と同様であり、実施例1と同様に、外国人の国籍をより簡易に取得できる国籍判別装置及び国籍判別方法を提供できる。
国籍判別を行うが、外国人の所在位置等の分析を行う必要はない。したがって、受信情報サーバ2(及び受信情報サーバ記憶工程(S103))は、ログ情報から無線通信センサー10の受信時刻及び設置位置を抽出する必要はなく、また、受信時刻を記憶する必要もなく、図4(A)及び図4(D)に示す表の項目に受信時刻を設けなくても良い。また、位置情報記憶部73(及び位置情報記憶工程(S109))は、無くても良い。また、無線通信センサー情報記憶部21(及びセンサー情報記憶工程(S105))は無線通信センサー10の設置位置を記憶する必要もない。また、集計分析部5(及び集計分析工程(S110))は、外国人の構成比率及び外国人の移動状況は求めない。
その他の装置構成及び処理フローは実施例1と同様であり、実施例1と同様に、外国人の国籍をより簡易に取得できる国籍判別装置及び国籍判別方法を提供できる。
図3(B)において、SSIDサーバに、個人が表明した国籍を入力するセルが設けられる。実施例1では、個人の携帯端末12の無線LANアクセスポイント13が所在する国を国籍とみなしたが、一致しない場合もあり得る。例えば、個人が国籍のある国とは別の国に居住し、居住国のアクセスポイントを利用している場合が考えられる。そこで、個人が国籍を表明した場合には、当該個人の国籍を個人が表明した国籍に切り替えた方がデータの信頼性が高くなる。
切り替える条件として、国籍確認後としても良い。確認は、パスポートを提示してもらう、パスポートが提示された店の情報を貰う等である。
また、本実施例の変形として、国籍判別装置に国籍登録部を設けて各個人に登録してもらうことにより、各個人が登録した国籍を各個人が提示した国として取り扱っても良い。
本実施例及びその変形においても、その他の装置構成及び処理フローは実施例1と同様であり、外国人の国籍をより簡易に取得できる国籍判別装置及び国籍判別方法を提供できる。
この場合、上位装置は典型的には集計を行う集計分析部5は必要であるが、照合と国籍判別は下位装置で行われるので、SSDIサーバ3と国籍判別部4は必ずしも必要ない。ただし、上位装置で全国エリアでの照合と国籍判別を行っても良く、また下位装置の稼働が非常に多い場合に、上位装置で支援のために照合と国籍判別を行っても良い。また、上位装置にSSDIサーバ3と国籍判別部4が無い場合には、下位装置のSSDIサーバ3と国籍判別部4を組み合わせれば、実施例1の国籍判別装置1と同様な構成になる。
よって、本実施例においても、実施例1と同様に、外国人の国籍をより簡易に取得できる国籍判別装置及び国籍判別方法を提供できる。
図8はロングテール分布(ベキ乗分布又はパレート分布ともいわれる)を説明するための図である。図8(A)はSSIDがデータ件数の多い方から上位少数のデータが、データ量の殆どを占める旨を説明するための図、図8(B)はロングテール分布では、両対数グラフではロングテール部分が直線になることを示す図である。図8(A)より、SSIDデータの例では、上位8%のデータで全体の65%を占めている。すなわち、下位のロングテール部分に該当するSSIDデータは、個人や家庭又は企業の固有のSSIDであり、分析に殆ど寄与しない、すなわち、ロングテール部分を母数から除外しても分析への影響は限定的であるといえる。図8(B)より、SSIDデータの例では、両対数グラフでは直線で表せ、ロングテール分布を有することが解る。すなわち、下位のロングテール部分に該当するSSIDデータは、集計・分析を行う場合に、母数から除外しても分析への影響は限定的である。
本実施例では、集計・分析を行う場合に、国籍情報記憶部72に記憶されたSSIDについて、記憶データ数が多い方から抽出して合計が所定数に達するまで又は所定割合に達するまでのSSIDを抽出して、データを集計し、統計処理を行うものである。SSIDがロングテール分布を示すので、下位のロングテール部分に該当するSSIDデータは、集計・分析を行う場合に、母数から除外しても良い。すなわち、上位8%のSSIDデータで集計・分析を行っても良い。その他の装置構成及び処理フローは実施例1と同様であり、外国人の国籍をより簡易に取得できる国籍判別装置及び国籍判別方法を提供できる。
また、例えば、各商店やウェブサイト等で個人の属性(性別・年齢・国籍)・嗜好に関するデータが利用されることが多くなっている。そこで、個人が特定のエリアに侵入した時には、個人の属性・嗜好に関するデータと関連させて、当該エリアからの広告情報、注意事項等を携帯端末に送信しても良い。
また、例えば、特定の国籍の外国人が集まる店舗に協力してもらうと、多くの外国人の国籍情報を集めるのに好適である。また、外国人の趣向情報も加味すると、一層外国人の利用促進に役立つ。
また、例えば、個人の携帯端末12がGPSを利用し、無線通信センサーがそのGPS位置情報を取得できるように構成される場合には、センサーの設置位置に代えてそのGPS位置情報を個人の位置情報として利用すると、より詳細な個人の位置情報を得られる。
また、以上の実施例では、記憶部7を1つの国籍判別装置内に構成する例を説明したが、外部に使用可能な記憶部があれば、それを用いても良い。また、判別プログラムも外部に使用可能なものがあれば、それを使用しても良い。その他、無線通信センサーの数量、設置間隔、感度等は適宜選択できる。
2 受信情報サーバ
3 SSIDサーバ
4 国籍判別部
5 集計分析部
6 制御部
7 記憶部
8 表示部
9 制御部
10 無線通信センサー
11 インターネット
12 個人の携帯端末
13 無線LANのアクセスポイント
20 分析結果
40 判別プログラム
71 センサー情報記憶部
72 国籍情報記憶部
73 位置情報記憶部
Claims (6)
- 個人の携帯端末の識別情報及び前記携帯端末のログ情報に含まれるアクセスポイントの識別情報(以下、本特許請求の範囲において、SSIDという。)を受信する情報受信部と、国籍判別部と、を備えた国籍判別装置であって、
前記国籍判別部は、
前記情報受信部で受信された前記アクセスポイントのSSIDに基づいて、前記アクセスポイントが所在する国としてのアクセスポイント所在国を特定し、
特定された前記アクセスポイント所在国に対応する前記アクセスポイントのSSIDを前記ログ情報に含む前記携帯端末の識別情報を特定し、
前記アクセスポイント所在国を、特定された前記携帯端末を所有する個人の国籍と判定する、
国籍判別装置。 - 前記国籍判別部は、
前記SSIDに対応する前記アクセスポイントの無線LANサービスを前記個人が利用するにあたり、該個人の定住国が特定の国であることを条件とする旨を含むSSID属性を取得し、
前記SSID属性に含まれる前記定住国を前記アクセスポイント所在国であると特定する、
請求項1に記載の国籍判別装置。 - 複数のアクセスポイントのSSIDと該各SSIDに基づいて特定される各アクセスポイント所在国との間の関係であるSSID−所在国関係が予め記憶されたSSIDサーバと、をさらに有し、
前記国籍判別部は、前記SSIDサーバに記憶された前記SSID−所在国関係を参照して、前記情報受信部で受信された前記SSIDに結び付けて前記アクセスポイント所在国を特定する、
請求項1又は2に記載の国籍判別装置。 - 前記携帯端末の識別情報及び前記SSIDを関連付けて記憶する受信情報サーバをさらに備えた、
請求項1〜3の何れか1項に記載の国籍判別装置。 - 前記情報受信部は、前記携帯端末の識別情報及び前記アクセスポイントのSSIDを取得する無線通信センサーからこれら各識別情報を受信し、
さらに、
前記無線通信センサーの識別情報と前記無線通信センサーの設置位置とが関連付けて記憶されたセンサー位置情報記憶部と、
前記センサー位置情報記憶部を参照して、前記携帯端末の識別情報及び前記アクセスポイントの識別情報を取得した前記無線通信センサーの識別情報に結びついた前記無線通信センサーの設置位置を抽出し、該無線通信センサーの設置位置を前記個人の所在位置と判断する個人所在位置判断部と、
前記個人所在位置判断部で判断された前記個人の所在位置、及び前記国籍判別部で判定された前記個人の国籍に基づいて、特定時期に前記所在位置に訪れた人の国籍の構成比率を求める分析部と、を有する、
請求項4に記載の国籍判別装置。 - コンピュータに、
個人の携帯端末の識別情報及び前記携帯端末のログ情報に含まれるアクセスポイントのSSIDを受信させ、
受信された前記アクセスポイントのSSIDに基づいて、前記アクセスポイントが所在する国としてのアクセスポイント所在国を特定させ、
特定された前記アクセスポイント所在国に対応する前記アクセスポイントのSSIDを前記ログ情報に含む前記携帯端末の識別情報を特定させ、
前記アクセスポイント所在国を、特定された前記携帯端末を所有する個人の国籍と判定させる、
国籍判別方法。
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