JP6397263B2 - ベントピース - Google Patents

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Description

本発明は、ゴム製品を成形するための加硫金型に用いられるベントピースに関する。
従来から、ゴム製品の外表面に発生するスピューゴムを抑制するために、加硫金型のベント流路に装着されるベントピースに関する技術が、種々提案されている。
例えば、下記特許文献1では、ベント流路に連なる貫通孔を有するシリンダ筒と、貫通孔に挿入されたプラグとを含むベントピースが開示されている。このベントピースでは、ベント流路を閉じるプラグの閉位置で、プラグの芯出しを行なうために、プラグのキャビティ空間側に設けられたヘッド部の側面及びシリンダ筒の座部の側面には、全周に亘って互いに対応する円錐面が形成されている。一方、プラグの開位置では、プラグの移動に伴いヘッド部の円錐面と座部の円錐面との間には隙間が生じ、キャビティ空間と貫通孔とが連通される。
特開2006−150603号公報
加硫金型内では、ヘッド部は、その側方にゴムから力を受ける場合がある。このような場合、上記特許文献1に示されるベントピースでは、プラグが貫通孔に対して一方側へ大きく芯ずれし、そのヘッド部の円錐面と座部の円錐面との隙間にゴムが流れ込むことにより、プラグが閉位置まで移動できず、ゴム製品の外観不良を招くおそれがある。また、上記隙間に微量のゴムが進入した状態でプラグが閉位置の近傍まで移動すると、ゴム製品の離型後も上記隙間内にゴムが残存し、プラグが閉位置のまま固着することにより、ゴム製品の外観にベア等の不良が発生するおそれがある。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、プラグの芯ずれを抑制することにより、ベント流路の正常な開閉を維持し、ゴム製品の外観不良を抑制できるベントピースを提供することを主たる目的としている。
本発明は、ゴム製品を成形するためのキャビティ空間を有し、かつ、一端が前記キャビティ空間に連通しかつ他端が前記加硫金型の外部空間に連通するベント流路を具えた加硫金型に用いられるベントピースであって、前記ベント流路の前記一端側に装着され、かつ、軸方向にのびて前記ベント流路に連なる貫通孔を有するシリンダ筒と、前記貫通孔に挿入されたプラグとを含み、前記プラグは、前記キャビティ空間と前記貫通孔とを連通させるための隙間を前記貫通孔との間に形成する開位置と、前記隙間を実質的に閉じる閉位置との間を移動可能に前記貫通孔に挿入され、前記シリンダ筒は、前記開位置にある前記プラグと前記貫通孔との間からのゴムの進入を防ぎつつ前記プラグを軸方向にのみ移動可能に案内するガイド部を有することを特徴とする。
本発明に係る前記ベントピースにおいて、前記プラグは、前記キャビティ空間側に設けられたヘッドを含み、前記ヘッドは、同一の横断面で前記軸方向にのびる外周面を含み、前記シリンダ筒は、前記キャビティ空間側で前記ヘッドを受ける座部を含み、前記座部には、前記ガイド部が設けられており、前記ガイド部は、前記外周面と微小隙間を介して対向する内周面からなることが望ましい。
本発明に係る前記ベントピースにおいて、前記微小隙間は、室温の下で、0.05mm以下であることが望ましい。
本発明に係る前記ベントピースにおいて、前記外周面及び内周面は、円筒表面の一部を構成していることが望ましい。
本発明に係る前記ベントピースにおいて、前記外周面及び前記内周面は、前記ヘッドの外周長の50%よりも大きい長さで設けられていることが望ましい。
本発明に係る前記ベントピースにおいて、前記プラグは、前記キャビティ空間側のヘッドを含み、前記ヘッドの側面は、前記キャビティ空間側から前記外部空間側に向かってテーパー状に形成された第1斜面を有し、前記シリンダ筒は、前記キャビティ空間側で前記ヘッドを受ける座部を含み、前記座部は、前記プラグの前記閉位置において、前記第1斜面と当接するとともに、前記開位置において前記第1斜面と離間して前記隙間を形成する第2斜面が設けられていることが望ましい。
本発明に係る前記ベントピースにおいて、前記プラグの前記キャビティ空間に面する先端面には、前記第1斜面の位置を示す表示が形成されていることが望ましい。
本発明に係るベントピースは、ベント流路の一端側に装着され、かつ、軸方向にのびてベント流路に連なる貫通孔を有するシリンダ筒と、貫通孔に挿入されたプラグとを含む。プラグは、キャビティ空間と貫通孔とを連通させるための隙間を貫通孔との間に形成する開位置と、隙間を実質的に閉じる閉位置との間を移動可能に貫通孔に挿入される。加硫初期の開位置では、ゴムと加硫金型との間の空気が、ベント流路から加硫金型の外部空間に排出される。その後、例えば、ゴムの移動によって、プラグが押され閉位置に移動して、スピューゴムの発生が抑制される。
シリンダ筒は、開位置にあるプラグと貫通孔との間からのゴムの進入を防ぎつつプラグを軸方向にのみ移動可能に案内するガイド部を有する。かかるガイド部によって、開位置にあるプラグに側方からゴム圧力が作用した場合でも、プラグの貫通孔に対する芯ずれが抑制される。これにより、プラグと貫通孔との間からのゴムの進入が抑制され、プラグが閉位置まで移動可能となる。また、プラグが閉位置のまま固着することが抑制されるので、ベント流路が正常に連通し、ベア等の発生が抑制される。これにより、ゴム製品の外観不良が抑制される。
本発明のベントピースの一実施形態を部分的に破断して示す斜視図である。 上記ベントピースの加硫初期における状態を示す断面図である。 上記ベントピースに備えられるシリンダ筒を示す斜視図である。 上記ベントピースに備えられるプラグを示す斜視図である。 図1の加硫金型の一例であるタイヤ加硫金型のトレッド成形部を示す断面図である。 図5のタイヤ加硫金型のトレッド成形部の正面図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本実施形態のベントピース1の構成を示す斜視図である。図2は、ベントピース1の構成を示す断面図である。図1及び2に示されるように、本実施形態のベントピース1は、ゴム製品、例えば、タイヤ等を加硫成形するための加硫金型100に形成されているベント流路110に装着される。
ベント流路110は、加硫金型100のキャビティ空間101から外部空間102までを貫通して形成されている。ベント流路110の一端110aは、加硫金型100のキャビティ空間101に連通している。ベント流路110の他端110bは、加硫金型100の外部空間102に連通している。ベント流路110は、加硫金型100の型閉め直後の加硫初期において、ゴムと加硫金型100との間に閉じ込められた空気を加硫金型100の外部空間102に排出する。これにより、ベア等の発生が抑制される。
ベントピース1は、ベント流路110の一端110a側に装着されるシリンダ筒2と、シリンダ筒2に挿入されるプラグ5とを備える。
図3は、シリンダ筒2の構成を示している。シリンダ筒2は、貫通孔21を有している。貫通孔21は、シリンダ筒2の軸方向にのびてベント流路110に連なるように形成されている。図1に示されるように、本実施形態では、ベント流路110と貫通孔21とが同軸かつ平行にのびている。
図4は、プラグ5の構成を示している。プラグ5は、シリンダ筒2によって、貫通孔21の軸方向に移動可能に支持されている。すなわち、プラグ5は、キャビティ空間101と貫通孔21とを連通させるための隙間G1(図2参照)を貫通孔21との間に形成する開位置と、上記隙間G1を実質的に閉じる閉位置との間を移動可能に挿入されている。図1及び図2では、プラグ5が開位置にある状態が示されている。開位置にあるプラグ5が、ベント流路110の他端110b側に移動すると、隙間G1が閉鎖される。このときのプラグ5の位置を閉位置とする。隙間G1を実質的に閉じるとは、プラグ5と貫通孔21との間で、空気等の気体の僅かな進入は生ずるものの、ゴム等の進入は生じない程度に、プラグ5とシリンダ筒2とが部分的に接触していることを意味している。
シリンダ筒2は、移動時のプラグ5を案内するガイド部22を有している。ガイド部22は、開位置にあるプラグ5と貫通孔21との間からのゴムの進入を防ぎつつ、プラグ5を軸方向にのみ移動可能に案内する。
ガイド部22によって、開位置にあるプラグ5に側方からゴム圧力が作用した場合でも、プラグ5の貫通孔21に対する芯ずれが抑制される。これにより、プラグ5と貫通孔21との間からのゴムの進入が抑制され、プラグ5が閉位置まで移動可能となる。また、プラグ5と貫通孔21との間からのゴムの進入が妨げられるので、プラグ5が閉位置のまま固着することが抑制される、ベント流路110が正常に連通する。これにより、ベア等の発生が抑制され、ゴム製品の外観不良が抑制される。
図1及び4に示されるように、プラグ5は、貫通孔21の軸方向に伸びる軸部51と、軸部51の先端部すなわちキャビティ空間101側に形成されたヘッド52と、を有している。軸部51とシリンダ筒2との間には、空気を流通させるための隙間が設けられている。ヘッド52は、同一の横断面で貫通孔21の軸方向にのびる外周面53を有している。
図1及び3に示されるように、シリンダ筒2は、キャビティ空間101側でヘッド52を受ける座部23を有している。座部23には、ガイド部22が設けられている。
ガイド部22は、プラグ5の外周面53と微小隙間G2を介して対向する内周面22aを有している。微小隙間G2とは、外周面53と内周面22aとの間からゴムが進入しない程度の隙間である。外周面53が貫通孔21の軸方向にのび、外周面53と内周面22aとが微小隙間G2を介して対向することにより、ガイド部22は、開位置にあるプラグ5と貫通孔21との間からのゴムの進入を防ぎつつ、プラグ5を軸方向にのみ移動可能に案内することが可能となる。
微小隙間G2は、例えば、室温下で、0.03〜0.05mmが望ましい。本願において、室温とは、23゜C±2゜Cとする。微小隙間G2が0.03mm未満の場合、外周面53と内周面22aとの当接により、プラグ5が閉位置まで移動できないおそれがある。一方、微小隙間G2が0.05mmを超える場合、微小隙間G2にゴムが進入し、バリが発生するおそれがある。
外周面53は、円周面の一部を構成しているのが望ましい。かかる外周面53によれば、プラグ5の芯ずれが効果的に抑制される。また、外周面53の熱膨張が均等となるため、微小隙間G2が均等に維持される。
外周面53は、ヘッド52の外周長の50%よりも大きい長さLで設けられているのが望ましい。すなわち、外周面53は、プラグ5の中心軸から180゜以上の偏角で設けられているのが望ましい。かかる外周面53とこれに対向して設けられた内周面22aを有するガイド部22によって、プラグ5のヘッド52が、ゴムによっていずれの方向から力を受けた場合であっても、プラグ5の芯ずれが抑制される。
図1及び4に示されるように、ヘッド52の側面は、キャビティ空間101側から外部空間102側に向かってテーパー状に形成された第1斜面54を有している。
図1及び3に示されるように、座部23は、第1斜面54と対向する第2斜面24を有している。第2斜面24は、プラグ5の閉位置において、第1斜面54と当接する。第2斜面24は、第1斜面54と平行に形成されている。図3に示されるように、プラグ5が開位置に移動すると、第1斜面54は、第2斜面24と離間して、隙間G1が形成される。一方、プラグ5が閉位置に移動すると、第1斜面54は、第2斜面24と当接して、隙間G1が実質的に閉鎖される。
ヘッド52に第1斜面54が、座部23に第2斜面24が、それぞれ設けられることにより、ゴムと加硫金型100との間の空気が、第1斜面54と第2斜面24の隙間G1を介して円滑に排出される。これにより、ベア等の発生が抑制される。
第1斜面54は、ヘッド52の外周長の12.5〜25%の長さで設けられているのが望ましい。すなわち、外周面53は、45゜〜90゜の偏角で設けられているのが望ましい。第1斜面54の長さがヘッド52の外周長の12.5%未満の場合、ゴムと加硫金型100との間の空気が、十分に排出されないおそれがある。一方、第1斜面54の長さがヘッド52の外周長の25%を超える場合、貫通孔21に対するプラグ5の芯ずれが生ずるおそれがあり、第1斜面54と第2斜面24の隙間G1にゴムが進入し易くなるおそれがある。
図2に示される第1斜面54の軸方向に対するテーパー角θは、30゜〜45゜が望ましい。上記テーパー角θが30゜未満の場合、シリンダ筒2に対してプラグ5が回転し、プラグ5の軸方向の移動が正常に行えないおそれがある。一方、上記テーパー角θが45゜を超える場合、ヘッド52の軸方向の長さが不足し、ヘッド52が変形するおそれがある。
プラグ5のヘッド52のキャビティ空間101に面する先端面52aには、第1斜面54の位置を示す表示55が形成されている。表示55は、例えば、先端面52aに凹状の刻印を設けることにより、実現される。先端面52aに表示55を設けることにより、第1斜面54が加硫金型100内でのゴム流れの下流側を向くように、ベント流路110にベントピース1を容易に装着することが可能となる。
図5及び図6は、加硫金型100の一例として、タイヤ加硫金型のトレッド成形部を示している。タイヤ加硫金型100Aには、タイヤのトレッド部に主溝及び横溝を形成するための突条部10が設けられている。
図5に示されるように、トレッド部を構成するトレッドゴム200Aは、タイヤ加硫金型100A内で最初に突条部10の先端部と当接し、その後、トレッド成形面11の中央部11Cと当接するため、突条部10の近傍には、空気が閉じ込められる。かかる空気を外部空間に排出するため、ベント流路110及びベントピース1は、突条部10に近接してトレッド成形面11に設けられるのが望ましい。
加硫工程においてトレッドゴム200Aは、トレッド成形面11の中央部11Cから突条部10の側壁に向かって移動する。従って、この場合、プラグ5に形成されている表示55を参照して、第1斜面54が、突条部10の側壁を向くように、ベントピース1が装着されるのが望ましい。
図6に示されるように、タイヤのトレッド部に主溝を形成するための突条部10A及び横溝を形成するための突条部10Bを有するタイヤ加硫金型100Aにあっては、トレッドゴム200Aは、トレッド成形面11の中央部11Cから突条部10Aの側壁と突条部10Bの側壁とが交差する隅部11Dに向かって移動する。従って、この場合、プラグ5に形成されている表示55を参照して、第1斜面54が、上記隅部11Dを向くように、ベントピース1が装着されるのが望ましい。
図1及び2に示されるように、ベントピース1は、プラグ5をキャビティ空間101側に付勢するコイルばね7をさらに有している。コイルばね7は、プラグ5の軸部51の周囲に巻き回されている。コイルばね7の弾性力によってプラグ5は、閉位置から開位置に移動する。プラグ5をキャビティ空間101側の開放位置へと付勢しうる構成であれば、他の不正手段が適用されていてもよい。例えば、コイルばね以外のばねや、ゴム等の弾性体が適用されていてもよい。
図2及び4に示されるように、プラグ5の軸部51は、ヘッド52に連続する第1軸部56と、コイルばね7が巻き回される第2軸部57と、加硫金型100の外部空間102側に形成された第3軸部58とを有する。第1軸部56は、その下端面56aでコイルばね7と当接される。第2軸部57は、コイルばね7を収容しうるように、第1軸部56及び第3軸部58よりも軸径が小さく形成されている。
図1及び3に示されるように、シリンダ筒2は、コイルばね7の下端を係止する係止部27を有している。係止部27は、シリンダ筒2の内周面から内方に突出して形成されている。係止部27は、その上端面27aでコイルばね7の下端と当接し、上記下端を係止する。係止部27は、その下端面27bで第3軸部58の上端面58aと当接してプラグ5を係止する。これにより、シリンダ筒2の端面2bに対するプラグ5のヘッド52の突出量が制限される。
以上、本発明のベントピース1が詳細に説明されたが、本発明は上記の具体的な実施形態に限定されることなく種々の態様に変更して実施される。
図1の基本構造をなす直径3.0mm、プラグの開閉ストローク0.3mmのベントピースが表1の仕様に基づいて試作され、比較例及び実施例1乃至6のベントピースが一つのタイヤ加硫金型に20本ずつ装着された。各ベントピースは、図6に示される隅部11Dの近傍に設けられているベント流路に、第1斜面が、上記隅部11Dを向くように装着された。タイヤサイズは、155/65R14である。このタイヤ加硫金型によってタイヤが加硫され、ベア発生率及びゴムの進入率がテストされた。テスト方法は、以下の通りである。
<ベア発生率>
加硫タイヤの比較例及び実施例1乃至6の各ベントピースが装着された箇所について、発生したベアが数えられた。結果は、各ベントピースの本数を分母とする百分率(%)で表され、数値が小さい程、プラグの移動が良好で、空気の排出性能に優れていることを示す。
<ゴム進入率>
加硫タイヤの比較例及び実施例1乃至6の各ベントピースが装着された箇所について、シリンダ筒とプラグとの間へのゴムの進入に伴い、発生したバリが数えられた。結果は、各ベントピースの本数を分母とする百分率(%)で表され、数値が小さい程、シリンダ筒とプラグとの間へのゴムの進入が少なく、プラグの芯ずれを防止する効果に優れていることを示す。
Figure 0006397263
表1から明らかなように、実施例のベントピースは、比較例に比べて、シリンダ筒とプラグとの間へのゴムの進入が少なく、プラグの芯ずれを防止する効果が有意に向上していることが確認できた。
図1の基本構造をなす直径3.0mm、プラグの開閉ストローク0.3mmのベントピースが表1の仕様に基づいて試作され、実施例7乃至12のベントピースが一つのタイヤ加硫金型に20本ずつ装着された。各ベントピースは、図6に示される隅部11Dの近傍に設けられているベント流路に、第1斜面が、上記隅部11Dを向くように装着された。タイヤサイズは、155/65R14である。このタイヤ加硫金型によって、タイヤが加硫され、ゴムの進入率及びベント閉不良発生率がテストされた。テスト方法は、以下の通りである。
<ゴム進入率>
加硫タイヤの実施例7乃至12の各ベントピースが装着された箇所について、シリンダ筒とプラグとの間へのゴムの進入に伴い、発生したバリが数えられた。結果は、各ベントピースの本数を分母とする百分率(%)で表され、数値が小さい程、シリンダ筒とプラグとの間へのゴムの進入が少なく、プラグの芯ずれを防止する効果に優れていることを示す。
<ベント閉不良発生率>
加硫タイヤの実施例7乃至12の各ベントピースが装着された箇所について、プラグの閉位置に移動できなかったことに伴い、トレッド部に形成された凹部が数えられた。結果は、各ベントピースの本数を分母とする百分率(%)で表され、数値が小さい程、プラグの移動が良好であることを示す。
Figure 0006397263
表2から明らかなように、実施例9、10のベントピースは、実施例7、8、11、12に比べて、プラグの芯ずれ防止効果を有効に発揮しつつ、円滑なプラグの移動を実現していることが確認できた。
図1の基本構造をなす直径3.0mm、プラグの開閉ストローク0.3mmのベントピースが表1の仕様に基づいて試作され、実施例13乃至17のベントピースが一つのタイヤ加硫金型に20本ずつ装着された。各ベントピースは、図6に示される隅部11Dの近傍に設けられているベント流路に、第1斜面が、上記隅部11Dを向くように装着された。タイヤサイズは、155/65R14である。このタイヤ加硫金型によって、タイヤが加硫され、シリンダ筒に対するプラグの回転の有無及びヘッドの変形の有無がテストされた。テスト方法は、以下の通りである。
<プラグの回転>
加硫タイヤの実施例13乃至17の各ベントピースについて、タイヤの加硫時におけるシリンダ筒に対するプラグの回転が確認された。プラグの回転が生じていないベントピースは、継続して外観性能に優れたタイヤを加硫可能であることを示す。
<ヘッドの変形>
加硫タイヤの実施例13乃至17の各ベントピースについて、タイヤの加硫後のプラグのヘッドの変形が確認された。ヘッドの変形が生じていないベントピースは、優れた耐久性能を有していることを示す。
Figure 0006397263
表3から明らかなように、実施例15、16のベントピースは、実施例13、14、17に比べて、継続して外観性能に優れたタイヤを加硫可能であることが確認できた。
1 ベントピース
2 シリンダ筒
5 プラグ
21 貫通孔
22 ガイド部
22a 内周面
23 座部
24 第2斜面
52 ヘッド
53 外周面
54 第1斜面
55 表示
100 加硫金型
101 キャビティ空間
102 外部空間
110 ベント流路

Claims (6)

  1. ゴム製品を成形するためのキャビティ空間を有し、かつ、一端が前記キャビティ空間に連通しかつ他端が加硫金型の外部空間に連通するベント流路を具えた加硫金型に用いられるベントピースであって、
    前記ベント流路の前記一端側に装着され、かつ、軸方向にのびて前記ベント流路に連なる貫通孔を有するシリンダ筒と、前記貫通孔に挿入されたプラグとを含み、
    前記プラグは、前記キャビティ空間側に設けられたヘッドを含み、前記キャビティ空間と前記貫通孔とを連通させるための隙間を前記貫通孔との間に形成する開位置と、前記隙間を実質的に閉じる閉位置との間を移動可能に前記貫通孔に挿入され、
    前記シリンダ筒は、前記キャビティ空間側で前記ヘッドを受ける座部を含み、
    前記座部には、前記開位置にある前記プラグと前記貫通孔との間からのゴムの進入を防ぎつつ前記プラグを軸方向にのみ移動可能に案内するガイド部が設けられていることを特徴とするベントピース。
  2. 記ヘッドは、同一の横断面で前記軸方向にのびる外周面を含み
    前記ガイド部は、前記外周面と微小隙間を介して対向する内周面からなる請求項1記載のベントピース。
  3. 前記微小隙間は、室温の下で、0.05mm以下である請求項2記載のベントピース。
  4. 前記外周面及び前記内周面は、円筒表面の一部を構成している請求項2又は3に記載のベントピース。
  5. 前記外周面及び前記内周面は、前記ヘッドの外周長の50%よりも大きい長さで設けられている請求項2乃至4のいずれかに記載のベントピース。
  6. ゴム製品を成形するためのキャビティ空間を有し、かつ、一端が前記キャビティ空間に連通しかつ他端が前記加硫金型の外部空間に連通するベント流路を具えた加硫金型に用いられるベントピースであって、
    前記ベント流路の前記一端側に装着され、かつ、軸方向にのびて前記ベント流路に連なる貫通孔を有するシリンダ筒と、前記貫通孔に挿入されたプラグとを含み、
    前記プラグは、前記キャビティ空間側に設けられたヘッドを含み、前記キャビティ空間と前記貫通孔とを連通させるための隙間を前記貫通孔との間に形成する開位置と、前記隙間を実質的に閉じる閉位置との間を移動可能に前記貫通孔に挿入され、
    前記シリンダ筒は、前記キャビティ空間側で前記ヘッドを受ける座部を含み、前記開位置にある前記プラグと前記貫通孔との間からのゴムの進入を防ぎつつ前記プラグを軸方向にのみ移動可能に案内するガイド部を有し、
    前記ヘッドの側面は、前記キャビティ空間側から前記外部空間側に向かってテーパー状に形成された第1斜面を有し、
    前記座部は、前記プラグの前記閉位置において、前記第1斜面と当接するとともに、前記開位置において前記第1斜面と離間して前記隙間を形成する第2斜面が設けられ
    前記プラグの前記キャビティ空間に面する先端面には、前記第1斜面の位置を示す表示が形成されている、ベントピース。
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