JP6396575B2 - 聴診器 - Google Patents

聴診器 Download PDF

Info

Publication number
JP6396575B2
JP6396575B2 JP2017504520A JP2017504520A JP6396575B2 JP 6396575 B2 JP6396575 B2 JP 6396575B2 JP 2017504520 A JP2017504520 A JP 2017504520A JP 2017504520 A JP2017504520 A JP 2017504520A JP 6396575 B2 JP6396575 B2 JP 6396575B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
contact
contact detection
auscultation
sound
detected
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017504520A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2016143116A1 (ja
Inventor
昇 中丸
昇 中丸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pioneer Corp
Original Assignee
Pioneer Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pioneer Corp filed Critical Pioneer Corp
Publication of JPWO2016143116A1 publication Critical patent/JPWO2016143116A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6396575B2 publication Critical patent/JP6396575B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B7/00Instruments for auscultation
    • A61B7/02Stethoscopes
    • A61B7/04Electric stethoscopes

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Description

本発明は、聴診対象から聴診音を取得する聴診器の技術分野に関する。
この種の装置として、例えば聴診対象との接触状態を検出可能なものが知られている。例えば特許文献1では、静電容量変化や機械的スイッチを利用して聴診対象との接触を検出する電子聴診器が開示されている。また特許文献2では、チェストピースに複数の電極を配置し、電極間のインピーダンスを利用して接触対象との接触を検出する電子聴診器が開示されている。
特開昭60−261439号公報 特表2010−534098号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載されているような聴診器では、接触の有無しか検出できないため、チェストピースが聴診対象に正しく押し当てられているか(即ち、聴診音を適切に取得できるような接触状態であるか)を判断することができないという技術的問題点が生ずる。また特許文献2では、隣り合う電極で接触を判定しているため、チェストピースが傾いて聴診対象に接触している場合であっても、正しく接触していると検出されてしまうという技術的問題点が生ずる。特許文献2では更に、聴診音を取得する部分に検出電極を形成しているため、感度や周波数特性が損なわれてしまうという技術的問題点も生ずる。
本発明が解決しようとする課題には上記のようなものが一例として挙げられる。本発明は、聴診対象との接触状態を適切に検出可能な聴診器を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための第1の聴診器は、チェストピースに配置されており、聴診対象から聴診音を取得する聴診音取得部と、前記聴診対象との接触を検出する2つの接触検出部を有する複数の接触検出対とを備え、前記複数の接触検出対は、前記2つの接触検出部を結ぶ仮想的な線が、前記聴診音取得部と重なる領域において互いに交わるように、前記チェストピースに配置されている。
上記課題を解決するための第2の聴診器は、チェストピースに配置されており、聴診対象から聴診音を取得する聴診音取得部と、前記聴診対象との接触を検出する少なくとも3つの接触検出部とを備え、前記接触検出部は、互いを結ぶ仮想的な線を1つの辺とする多角形と、前記聴診音取得部の中心部分とが平面的に重なるように、前記チェストピースに配置されている。
実施例に係る聴診器のチェストピースの全体構成を示す分解斜視図である。 実施例に係る聴診器のチェストピースの構成を示す断面図である。 変形例に係る聴診器のチェストピースの全体構成を示す分解斜視図である。 変形例に係る聴診器のチェストピースの構成を示す断面図である。 第1実施例に係る接触検出センサの構成を示す平面図である。 第1実施例に係る接触検出センサによる判定ロジックを示す表である。 第2実施例に係る接触検出センサの構成を示す平面図である。 第2実施例に係る接触検出センサによる判定ロジックを示す表である。 第3実施例に係る接触検出センサの構成を示す平面図である。 第3実施例に係る接触検出センサによる判定ロジックを示す表である。 第4実施例に係る接触検出センサの構成を示す平面図である。 第4実施例に係る接触検出センサによる判定ロジックを示す表(その1)である。 第1実施例に係る接触検出センサによる判定ロジックを示す表(その2)である。 ノイズキャンセル処理に関連する構成を示すブロック図である。 ノイズキャンセル処理の流れを示すフローチャートである。 ミュート処理に関連する構成を示すブロック図である。 ミュート処理の流れを示すフローチャートである。 ミュート処理時の動作例を示すタイムチャートである。
<1>
本実施形態に係る第1の聴診器は、チェストピースに配置されており、聴診対象から聴診音を取得する聴診音取得部と、前記聴診対象との接触を検出する2つの接触検出部を有する複数の接触検出対とを備え、前記複数の接触検出対は、前記2つの接触検出部を結ぶ仮想的な線が、前記聴診音取得部と重なる領域において互いに交わるように、前記チェストピースに配置されている。
本実施形態に係る第1の聴診器の動作時には、チェストピースが聴診対象に押し当てられ、聴診音取得部において聴診音(即ち、聴診対象が発する音)が取得される。なお、ここでの「聴診対象」は、典型的には生体(より具体的には、医療機関等の患者等)であるが、生体以外(例えば、配管等)であっても構わない。
聴診音を取得する際には、チェストピースが聴診対象に正しく押し当てられているか否かを判断するために、複数の接触検出対により接触対象との接触が検出される。接触検出対は、2つの接触検出部を有しており、接触検出部の各々が別個に接触を検出可能とされている。接触検出部は、例えば圧力センサや、静電容量方式のセンサ、電気抵抗方式のセンサ、機械的スイッチ等として構成される。
ここで本実施形態では特に、チェストピースを平面的に見て、複数の接触検出対の各々における2つの接触検出部を結ぶ仮想的な線が、聴診音取得部と重なる領域において互いに交わるように、聴診音取得部及び複数の接触検出対が配置されている。具体的には、複数の接触検出対の各々において、2つの接触検出部は聴診音取得部を挟んで対向する位置にそれぞれ配置される。なお、接触検出対が2つである場合には、2つの接触検出部を結ぶ線は直交することが好ましい。また、接触検出対が3つ以上である場合には、2つの接触検出部を結ぶ線が1つの点で交わることが好ましい。
上述したように配置された接触検出対によれば、チェストピースが聴診対象に傾いて押し当てられている場合には、一方の接触検出部のみでしか接触が検出されない。一方で、チェストピースが聴診対象に正しく押し当てられている場合には、両方の接触検出部において接触が検出される。よって、複数の接触検出対における2つの接触検出部の検出判定から、チェストピースが聴診対象に正しく押し当てられているか否か(即ち、聴診音を適切に取得可能な状態であるか否か)を正確に検出することが可能である。
以上説明したように、本実施形態に係る第1の聴診器によれば、聴診対象との接触を好適に検出することが可能である。従って、極めて好適に聴診対象の聴診音を取得することができる。なお、本実施形態の効果は、聴診対象が凹凸を有しているような場合において顕著に発揮される。
<2>
本実施形態に係る第1の聴診器の一態様では、前記複数の接触検出対は、前記2つの接触検出部を結ぶ仮想的な線が、前記聴診音取得部の中心部分において互いに交わるように、前記チェストピースに配置されている。
この態様によれば、聴診音取得部の中心部分が聴診対象に正しく押し当てられているか否かを正確に検出できる。なお、ここでの「中心部分」とは、聴診音取得部の中心に位置する部分を意味するだけでなく、聴診音を取得する際に最も正しく押し当てられることが要求される部分を意味する。よって、本態様に係る聴診器によれば、より好適に聴診音を取得することができる。
<3>
本実施形態に係る第1の聴診器の他の態様では、前記複数の接触検出対のうち、少なくとも1つで接触が検出された場合に、前記チェストピースと前記聴診対象との接触に関する情報を出力する出力手段を更に備える。
この態様によれば、出力手段から出力される接触に関する情報を利用して、より好適に聴診音を取得することが可能となる。なお、ここでの「接触に関する情報」とは、単に接触の有無を示す情報に限られず、例えば接触の程度を段階的に示す情報であってもよい。この場合、例えば1つの接触検出対で接触が検出されている場合よりも、2つ以上の接触検出対で接触が検出されている場合の方が、より適切に聴診対象に接触していると判断するようにすればよい。
<4>
本実施形態に係る第2の聴診器は、チェストピースに配置されており、聴診対象から聴診音を取得する聴診音取得部と、前記聴診対象との接触を検出する少なくとも3つの接触検出部とを備え、前記接触検出部は、互いを結ぶ仮想的な線を1つの辺とする多角形と、前記聴診音取得部の中心部分とが平面的に重なるように、前記チェストピースに配置されている。
本実施形態に係る第2の聴診器の動作時には、上述した第1の聴診器と同様に、チェストピースが聴診対象に押し当てられ、聴診音取得部において聴診音が取得される。聴診音を取得する際には、チェストピースが聴診対象に正しく押し当てられているか否かを判断するために、少なくとも3つの接触検出部により接触対象との接触が検出される。
ここで本実施形態では特に、チェストピースを平面的に見て、接触検出部同士を結ぶ仮想的な線を1つの辺とする多角形と、前記聴診音取得部の中心部分とが平面的に重なるように、聴診音取得部及び複数の接触検出対が配置されている。具体的には、複数の接触検出部は聴診音取得部を囲むようにそれぞれ配置される。なお、接触検出部同士を結ぶ仮想的な線を1つの辺とする多角形は、正多角形となることが好ましい。また、多角形を形成する接触検出部の組が、1つの聴診音取得部に対して複数存在していてもよい。
上述したように配置された接触検出部によれば、チェストピースが聴診対象に傾いて押し当てられている場合には、多角形を形成する接触検出部の一部でしか接触が検出されない。一方で、チェストピースが聴診対象に正しく押し当てられている場合には、多角形を形成する接触検出部の全部において接触が検出される。よって、接触検出部の各々における検出判定から、チェストピースが聴診対象に正しく押し当てられているか否か(即ち、聴診音を適切に取得可能な状態であるか否か)を正確に検出することが可能である。
以上説明したように、本実施形態に係る第2の聴診器によれば、聴診対象との接触を好適に検出することが可能である。従って、極めて好適に聴診対象の聴診音を取得することができる。なお、本実施形態の効果は、聴診対象が凹凸を有しているような場合において顕著に発揮される。
<5>
本実施形態に係る第2の聴診器の一態様では、前記多角形を形成する前記接触検出部の全部で接触が検出された場合に、前記チェストピースと前記聴診対象との接触に関する情報を出力する出力手段を更に備える。
この態様によれば、出力手段から出力される接触に関する情報を利用して、より好適に聴診音を取得することが可能となる。なお、ここでの「接触に関する情報」とは、単に接触の有無を示す情報に限られず、例えば接触の程度を段階的に示す情報であってもよい。この場合、例えば1つの多角形を形成する接触検出部の組でのみ接触が検出されている場合よりも、2つ以上の多角形を形成する接触検出部の組で接触が検出されている場合の方が、より適切に聴診対象に接触していると判断するようにすればよい。
<6>
本実施形態に係る第1及び第2の聴診器の一態様では、前記接触検出部は、前記聴診対象からの圧力により接触を検出する。
この態様によれば、例えば静電容量方式のセンサや電気抵抗方式のセンサ等と比べて、接触検出部間の距離を離して配置することができる。このため、接触検出部と聴診音取得部とが重なることにより、感度や周波数特性の点で不利となってしまうことを回避できる。また、製造コストの低減を図ることも可能である。
<7>
本実施形態に係る第1及び第2の聴診器の一態様では、前記聴診音におけるノイズを低減するノイズキャンセル処理を実行可能なノイズキャンセル手段と、前記出力手段から出力された前記接触に関する情報に基づいて、前記ノイズキャンセル処理の強度を調整する調整手段とを更に備える。
この態様によれば、聴診音取得部で取得された聴診音には、ノイズキャンセル手段でノイズキャンセル処理が施される。ノイズキャンセル処理を行う場合には、調整手段によりノイズキャンセル処理の強度が調整される。より具体的には、調整手段は、出力手段から出力された接触に関する情報に基づいて、ノイズキャンセル処理の強度を調整する。例えば、チェストピースと聴診対象との接触状態が適切でない場合には、ノイズが多く混在していると判断し、ノイズキャンセルの強度を高くする。一方で、チェストピースと聴診対象との接触状態が適切である場合には、ノイズが少ないと判断し、ノイズキャンセルの強度を低くする(或いは、ノイズキャンセル処理を停止する)。
上述したように、接触に関する情報を利用すれば、聴診音に含まれるノイズの大小を判断し、適切な強度でノイズキャンセル処理を実行することができる。従って、より高品質な聴診音を出力することが可能となる。
<8>
本実施形態に係る第1及び第2の聴診器の一態様では、前記出力手段から前記接触に関する情報が出力されてから所定期間が経過するまで、前記聴診音の音量を小さくする音量制限手段を更に備える。
この態様によれば、最初にチェストピースを聴診対象に接触させた際の衝撃音を小さくすることができるため、聴診器の使用者の不快感を低減できる。なお、ここでの「所定期間」とは、衝撃音が十分に小さくなるような期間として理論的又は実験的に求められ、予め設定されている。音量制限手段は、聴診音の音量を小さくするだけでなく、完全にミュート(消音)するようにしてもよい。
本実施形態に係る聴診器の作用及び他の利得については、以下に示す実施例において、より詳細に説明する。
以下では、図面を参照して聴診器の実施例について詳細に説明する。
<全体構成>
先ず、図1及び図2を参照して、本実施例に係る聴診器が有するチェストピースの全体構成について説明する。ここに図1は、実施例に係る聴診器のチェストピースの全体構成を示す分解斜視図である。また図2は、実施例に係る聴診器のチェストピースの構成を示す断面図である。
図1及び図2において、本実施例に係るチェストピース100は、聴診音センサ110と、センサダンパ120と、接触検出センサ130と、リング140と、リングカバー150と、センサキャップ160とを備えて構成されている。
聴診音センサ110は、聴診対象から聴診音を取得可能なセンサである。聴診音センサ110は、例えば振動センサとして構成されており、取得した聴診音を聴診音信号として出力可能に構成されている。聴診音センサ110は、センサダンパ120を介して、チェストピース上の概ね中心位置に配置されている。聴診音センサ110は、「聴診音取得部」の一具体例である。
接触検出センサ130は、聴診対象との接触を検出可能なセンサである。接触検出センサ130は、例えば圧力センサとして構成されており、検出された圧力に応じて接触の有無を示す信号を出力可能に構成されている。接触検出センサ130は、聴診音センサ110の周囲に複数配置されている。なお、接触検出センサ130の具体的なレイアウトについては後に詳述する。接触検出センサ130は、「接触検出部」の一具体例である。
上述した聴診音センサ110及び接触検出センサ130は、筐体であるリング140に支持されている。また、接触検出センサ130が配置されている領域を覆うように、リングカバー150が取り付けられている。更に、リングカバー150の上から、聴診音センサ110及び接触検出センサ130が配置される領域を覆うセンサキャップ160が取り付けられている。センサキャップ160は、聴診対象に直接触れるものであるため、例えば衛生上の観点から容易に取り替え可能であることが好ましい。
次に、図3及び図4を参照して、変形例に係る聴診器が有するチェストピースの全体構成について説明する。ここに図3は、変形例に係る聴診器のチェストピースの全体構成を示す分解斜視図である。また図4は、変形例に係る聴診器のチェストピースの構成を示す断面図である。
図3及び図4において、変形例に係るチェストピース1100は、聴診音センサ1110と、センサダンパ1120と、接触検出センサ1130と、ボディー1140と、リング1150と、センサキャップ1160とを備えて構成されている。
変形例に係るチェストピース1110は、図1及び図2で説明した本実施例に係るチェストピース100と比較した場合、リングカバー150を備えていない点が異なる。また、変形例に係るチェストピース1110では、リング140がボディー1140及び1150に置き換えられている。
変形例に係るチェストピース1110では更に、接触検出センサ1130の位置が変更されている。具体的には、本実施例に係るチェストピース100のように、リングカバー150が接触検出センサ130を直接押す(即ち、圧力を加える)のではなく、聴診音センサ1110に加えられた圧力がセンサダンパ1120を介して接触検出センサ1130に加えられる構成となっている。
変形例に係るチェストピース1110によれば、本実施例に係るチェストピース100と比較して、組立性が向上する。また、接触検出センサ1130が容易に触れられない箇所に配置されているため、例えばアルコール綿等を利用した清掃や静電気対策に有利である。加えて、リングカバー150の機能をセンサダンパ1120が担うため、部品点数が減っている。更に、聴診音センサ1110を保持しているセンサダンパ1120が接触検出センサ1130に圧力を加えるため、聴診音センサ1110の接触状態を、より正確に接触検出センサ1130に伝えることができる。
なお、以降の説明は、本実施例に係るチェストピース100について行うが、変形例に係るチェストピース1110についても同様である。即ち、変形例に係る接触検出センサ1130を、以降の本実施例に係る接触検出センサ130のように配置すれば、同様の効果を得ることができる。
<接触検出センサの構成>
以下では、図5から図13を参照しながら、接触検出センサ130の構成(レイアウト)及び接触判定ロジックについて、複数の実施例を挙げて説明する。
<第1実施例>
第1実施例に係る接触検出センサの配置例について、図5を参照して説明する。ここに図5は、第1実施例に係る接触検出センサの構成を示す平面図である。
図5において、第1実施例に係る接触検出センサ130は、聴診音センサ110の周囲に4つ配置されている。具体的には、図中の聴診音センサ110から見て、上方向に接触検出センサ130A、右方向に接触検出センサ130B、下方向に接触検出センサ130C、左方向に接触検出センサ130Dがそれぞれ配置されている。接触検出センサ130A、130B、130C及び130Dの各々は、接触判定部210に接触検出信号を出力可能に構成されている。
ここで特に、接触検出センサ130Aと130Cとは対をなすセンサとして構成されている。同様に、接触検出センサ130Bと130Dとは対をなすセンサとして構成されている。即ち、これら1組のセンサは、「接触検出対」の一具体例である。そして、接触検出センサ130A、130B、130C及び130Dの各々は、接触検出センサ130A及び130Cを結ぶ仮想的な線と、接触検出センサ130B及び130Dを結ぶ仮想的な線とが、聴診音センサ110の中心部分において直交するように配置されている。このように配置すれば、接触検出センサ130A、130B、130C及び130Dの各々から出力される接触検出信号を利用して、チェストピース100が聴診対象に正しく押し当てられているか否かを好適に判定できる。
以下では、第1実施例に係る接触検出センサ130を利用した判定ロジックについて、図6を参照して具体的に説明する。ここに図6は、第1実施例に係る接触検出センサによる判定ロジックを示す表である。
図6に示すように、第1実施例では、4つの接触検出センサ130A、130B、130C及び130Dのうち、対をなす2つのセンサの両方で接触が検出されている場合に、チェストピース100が聴診対象に正しく押し当てられていると判定する。具体的には、対をなす接触検出センサ130A及び130Cがいずれも接触を検出している状態(即ち、ON状態)であれば、チェストピース100が聴診対象に正しく押し当てられていると判定する。同様に、対をなす接触検出センサ130B及び130Dがいずれも接触を検出している状態であれば、チェストピース100が聴診対象に正しく押し当てられていると判定する。なお、少なくとも1つの対において接触判定されるような場合には、その他のセンサの検出状態は問わずに、チェストピース100が聴診対象に正しく押し当てられていると判定する。
一方で、対をなす2つのセンサの両方で接触が検出されていない場合には、その他のセンサで接触が検出されていても、チェストピース100が聴診対象に正しく押し当てられているとは判定しない。具体的には、例えば接触検出センサ130A及び130Bがいずれも接触を検出している状態であっても、接触検出センサ130C及び130Dがいずれも接触を検出していない状態であれば、チェストピース100が聴診対象に正しく押し当てられているとは判定しない。
上述した判定ロジックを利用すれば、単にチェストピース100が聴診対象に接触しているか否かではなく、聴診音を適切に取得することが可能な正しい状態で(例えば、傾きのない状態で)聴診対象に接触しているか否かを判定できる。従って、極めて好適に聴診対象の聴診音を取得することができる。
<第2実施例>
次に、第2実施例に係る接触検出センサの配置例について、図7を参照して説明する。ここに図7は、第2実施例に係る接触検出センサの構成を示す平面図である。
図7において、第2実施例に係る接触検出センサ130は、聴診音センサ110の周囲に3つ配置されている。具体的には、図中の聴診音センサ110から見て、上方向に接触検出センサ130A、右下方向に接触検出センサ130B、左下方向に接触検出センサ130Cがそれぞれ配置されている。接触検出センサ130A、130B及び130Cの各々は、接触判定部210に接触検出信号を出力可能に構成されている。
ここで特に、接触検出センサ130A、130B及び130Cの各々は、接触検出センサ130A及び130Bを結ぶ仮想的な線と、接触検出センサ130B及び130Cを結ぶ仮想的な線と、接触検出センサ130C及び130Aを結ぶ仮想的な線とによって形成される三角形が、聴診音センサ110の中心部分と重なるように(即ち、三角形の内部に聴診音センサ110の中心部分が含まれるように)配置されている。このように配置すれば、接触検出センサ130A、130B及び130Cの各々から出力される接触検出信号を利用して、チェストピース100が聴診対象に正しく押し当てられているか否かを好適に判定できる。
以下では、第2実施例に係る接触検出センサ130を利用した判定ロジックについて、図8を参照して具体的に説明する。ここに図8は、第2実施例に係る接触検出センサによる判定ロジックを示す表である。
図8に示すように、第2実施例では、接触を検出している(即ち、ON状態である)接触検出センサ130が形成する多角形が、聴診音センサ110の中心部分を含んでいる場合に、チェストピース100が聴診対象に正しく押し当てられていると判定する。なお、第2実施例では、接触を検出している接触検出センサ130が多角形を形成するためには、接触検出センサ130A、130B及び130Cの全てにおいて接触が検出されることが要求される。このため、接触検出センサ130A、130B及び130Cの全てにおいて接触が検出される場合にのみ、チェストピース100が聴診対象に正しく押し当てられていると判定される。
一方で、接触検出センサ130A、130B及び130Cのうち、少なくとも1つで接触が検出されない場合には、接触を検出している接触検出センサ130が多角形を形成しない。よって、接触検出センサ130A、130B及び130Cのうち、少なくとも1つで接触が検出されない場合には、チェストピース100が聴診対象に正しく押し当てられているとは判定しない。
上述した判定ロジックを利用すれば、単にチェストピース100が聴診対象に接触しているか否かではなく、聴診音を適切に取得することが可能な正しい状態で聴診対象に接触しているか否かを判定できる。従って、極めて好適に聴診対象の聴診音を取得することができる。
<第3実施例>
次に、第2実施例に係る接触検出センサの配置例について、図9を参照して説明する。ここに図9は、第3実施例に係る接触検出センサの構成を示す平面図である。
図9において、第3実施例に係る接触検出センサ130は、聴診音センサ110の周囲に5つ配置されている。具体的には、図中の聴診音センサ110から見て、上方向に接触検出センサ130A、右方向に接触検出センサ130B、右下方向に接触検出センサ130C、左下方向に接触検出センサ130D、左方向に接触検出センサ130Eがそれぞれ配置されている。接触検出センサ130A、130B、130C、130D及び130Eの各々は、接触判定部210に接触検出信号を出力可能に構成されている。
ここで特に、接触検出センサ130A、130B、130C、130D及び130Eの各々は、互いを結ぶ仮想的な線を一辺として形成され得る複数の多角形(即ち、三角形、四角形又は五角形)のうち、少なくとも一部の多角形が、聴診音センサ110の中心部分と重なるように(即ち、多角形の内部に聴診音センサ110の中心部分が含まれるように)配置されている。このように配置すれば、接触検出センサ130A、130B、130C、130D及び130Eの各々から出力される接触検出信号を利用して、チェストピース100が聴診対象に正しく押し当てられているか否かを好適に判定できる。
以下では、第3実施例に係る接触検出センサ130を利用した判定ロジックについて、図10を参照して具体的に説明する。ここに図10は、第3実施例に係る接触検出センサによる判定ロジックを示す表である。
図10に示すように、第3実施例では、接触を検出している(即ち、ON状態である)接触検出センサ130が形成する多角形が、聴診音センサ110の中心部分を含んでいる場合に、チェストピース100が聴診対象に正しく押し当てられていると判定する。具体的には、接触検出センサ130A、130C及び130Dにおいて接触が検出されている場合には、三角形ACDに聴診音センサ110の中心部分が含まれるため、チェストピース100が聴診対象に正しく押し当てられていると判定される。同様に、接触検出センサ130B、130D及び130Eにおいて接触が検出されている場合、接触検出センサ130A、130C及び130Eにおいて接触が検出されている場合、接触検出センサ130A、130B及び130Dにおいて接触が検出されている場合、接触検出センサ130B、130C及び130Eにおいて接触が検出されている場合にも、チェストピース100が聴診対象に正しく押し当てられていると判定される。
一方で、例えば接触検出センサ130A、130B及び130Cにおいて接触が検出されている場合、三角形ABCには聴診音センサ110の中心部分が含まれないため、チェストピース100が聴診対象に正しく押し当てられていると判定されない。即ち、3つ以上の接触検出センサ130において接触が検出されている場合であっても、形成される多角形に聴診音センサ110の中心部分が含まれない場合は、チェストピース100が聴診対象に正しく押し当てられていると判定されない。なお、接触が検出されている接触検出センサ130が2つ以下である場合にも、多角形が形成されないため、チェストピース100が聴診対象に正しく押し当てられていると判定されない。
上述した判定ロジックを利用すれば、単にチェストピース100が聴診対象に接触しているか否かではなく、聴診音を適切に取得することが可能な正しい状態で聴診対象に接触しているか否かを判定できる。従って、極めて好適に聴診対象の聴診音を取得することができる。
<第4実施例>
次に、第4実施例に係る接触検出センサの配置例について、図11を参照して説明する。ここに図11は、第4実施例に係る接触検出センサの構成を示す平面図である。
図11において、第4実施例に係る接触検出センサ130は、聴診音センサ110の周囲に6つ配置されている。具体的には、図中の聴診音センサ110から見て、上方向に接触検出センサ130A、右上方向に接触検出センサ130B、右下方向に接触検出センサ130C、下方向に接触検出センサ130D、左下方向に接触検出センサ130E、左上方向に接触検出センサ130Fがそれぞれ配置されている。接触検出センサ130A、130B、130C、130D、130E及び130Fの各々は、接触判定部210に接触検出信号を出力可能に構成されている。
ここで特に、接触検出センサ130A及び130Dは対をなすセンサとして構成されている。同様に、接触検出センサ130B及び130E、接触検出センサ130C及び130Fも対をなすセンサとして構成されている。即ち、これら1組のセンサは、「接触検出対」の一具体例である。そして、接触検出センサ130A、130B、130C、130D、130E及び130Fの各々は、接触検出センサ130A及び130Dを結ぶ仮想的な線と、接触検出センサ130B及び130Eを結ぶ仮想的な線と、接触検出センサ130C及び130Fを結ぶ仮想的な線とが、聴診音センサ110の中心部分において交わるように配置されている。
本実施例では更に、接触検出センサ130A、130B、130C、130D、130E及び130Fの各々は、互いを結ぶ仮想的な線を一辺として形成され得る複数の多角形(即ち、三角形、四角形、五角形又は六角形)のうち、少なくとも一部の多角形が、聴診音センサ110の中心部分と重なるように(即ち、多角形の内部に聴診音センサ110の中心部分が含まれるように)配置されている。
このように配置すれば、接触検出センサ130A、130B、130C、130D、130E及び130Fの各々から出力される接触検出信号を利用して、チェストピース100が聴診対象に正しく押し当てられているか否かを好適に判定できる。また本実施例では特に、2つの判定ロジックを選択的に利用して接触を判定することが可能である。
以下では、第4実施例に係る接触検出センサ130を利用した判定ロジックについて、図12及び図13を参照して具体的に説明する。ここに図12は、第4実施例に係る接触検出センサによる判定ロジックを示す表(その1)である。また図13は、第4実施例に係る接触検出センサによる判定ロジックを示す表(その2)である。
図12に示すように、第4実施例の1つ目の判定ロジックでは、6つの接触検出センサ130A、130B、130C、130D、130E及び130Fのうち、対をなす2つのセンサの両方で接触が検出されている場合に、チェストピース100が聴診対象に正しく押し当てられていると判定する。具体的には、対をなす接触検出センサ130A及び130Dがいずれも接触を検出している状態(即ち、ON状態)であれば、チェストピース100が聴診対象に正しく押し当てられていると判定する。同様に、対をなす接触検出センサ130B及び130Eがいずれも接触を検出している状態、或いは対をなす接触検出センサ130C及び130Fがいずれも接触を検出している状態であれば、チェストピース100が聴診対象に正しく押し当てられていると判定する。なお、少なくとも1つの対において接触判定されるような場合には、その他のセンサの検出状態は問わずに、チェストピース100が聴診対象に正しく押し当てられていると判定する。
一方で、対をなす2つのセンサの両方で接触が検出されていない場合には、その他のセンサで接触が検出されていても、チェストピース100が聴診対象に正しく押し当てられているとは判定しない。具体的には、例えば接触検出センサ130A、130B及び130Cがいずれも接触を検出している状態であっても、接触検出センサ130D、130E及び130Fがいずれも接触を検出していない状態であれば、チェストピース100が聴診対象に正しく押し当てられているとは判定しない。
図13に示すように、第4実施例の2つ目の判定ロジックでは、接触を検出している(即ち、ON状態である)接触検出センサ130が形成する多角形が、聴診音センサ110の中心部分を含んでいる場合に、チェストピース100が聴診対象に正しく押し当てられていると判定する。具体的には、接触検出センサ130A、130C及び130Eにおいて接触が検出されている場合には、三角形ACEに聴診音センサ110の中心部分が含まれるため、チェストピース100が聴診対象に正しく押し当てられていると判定される。同様に、接触検出センサ130B、130D及び130Fにおいて接触が検出されている場合、接触検出センサ130A、130B、130D及び130Eにおいて接触が検出されている場合、接触検出センサ130B、130C、130E及び130Fにおいて接触が検出されている場合、接触検出センサ130A、130C、130D及び130Fにおいて接触が検出されている場合にも、チェストピース100が聴診対象に正しく押し当てられていると判定される。
一方で、例えば接触検出センサ130A、130B及び130Cにおいて接触が検出されている場合、三角形ABCには聴診音センサ110の中心部分が含まれないため、チェストピース100が聴診対象に正しく押し当てられていると判定されない。即ち、3つ以上の接触検出センサ130において接触が検出されている場合であっても、形成される多角形に聴診音センサ110の中心部分が含まれない場合は、チェストピース100が聴診対象に正しく押し当てられていると判定されない。なお、接触が検出されている接触検出センサ130が2つ以下である場合にも、多角形が形成されないため、チェストピース100が聴診対象に正しく押し当てられていると判定されない。
上述した2種類の判定ロジックを利用すれば、単にチェストピース100が聴診対象に接触しているか否かではなく、聴診音を適切に取得することが可能な正しい状態で聴診対象に接触しているか否かを判定できる。従って、極めて好適に聴診対象の聴診音を取得することができる。
以上のように、本実施例に係る聴診器では、接触検出センサ130を適切な位置に配置しているため、好適に聴診対象との接触状態を判定することができる。なお、上述した第1から第4実施例の配置例はあくまで一例であり、対をなす接触検出センサ130を結ぶ線が聴診音センサ110と重なる領域で交わるように、或いは接触検出センサ130同士を結ぶ仮想的な線を一辺として形成され得る複数の多角形のうち、少なくとも一部の多角形が、聴診音センサ110の中心部分と重なるように配置される場合であれば、上述した判定ロジックを利用して好適に接触状態を判定できる。
<ノイズキャンセル処理>
次に、図14及び12を参照して、本実施例に係る聴診器で実行されるノイズキャンセル処理について説明する。ここに図14は、ノイズキャンセル処理に関連する構成を示すブロック図である。また図15は、ノイズキャンセル処理の流れを示すフローチャートである。
図14において、本実施例に係る聴診器では、既に説明したように、接触検出センサ130から出力されたセンサ信号(即ち、接触検出信号)が、接触判定部210に入力される構成となっている。接触判定部210は、接触検出信号に基づいて、チェストピース100が聴診対象に正しく接触しているか否かを判定し、判定結果を接触検出信号として出力する。
接触判定部210から出力された接触検出信号は、強度調整部220に入力される構成となっている。強度調整部220は、接触検出信号が示す接触判定結果に基づいて、ノイズキャンセル処理の強度を調整するための強度調整信号を出力する。なお、強度調整部220は、「調整手段」の一具体例である。
強度調整部220から出力された強度調整信号は、ノイズキャンセル処理部230に入力される構成となっている。また、ノイズキャンセル処理部230には、聴診音センサ110から出力されたセンサ信号(即ち、聴診音信号)も入力される構成となっている。ノイズキャンセル処理部230は、聴診音信号に対して、強度調整信号に応じた強度でノイズキャンセル処理を施して出力する。なお、ノイズキャンセル処理部230は、「ノイズキャンセル手段」の一具体例である。
図15において、本実施例に係る聴診器による聴診音取得時には、先ず接触検出センサ130から接触検出信号が取得される(ステップS101)。接触検出信号が取得されると、接触判定部210において、チェストピース100が聴診対象に正しく接触しているか否かが判定される(ステップS102)。
ここで、チェストピース100が聴診対象に正しく接触していると判定された場合(ステップS102:YES)、聴診音信号に含まれるノイズは少なくなると判断できる。このため、強度調整部220は、ノイズキャンセル処理を弱くするような強度調整信号を出力する(ステップS103)。これにより、ノイズキャンセル処理部230で実行されるノイズキャンセル処理の強度は弱くなり、過度なノイズキャンセル処理により音質が悪化してしまうことを抑制することができる。なお、ノイズキャンセル処理の強度を弱めるのではなく、ノイズキャンセル処理を停止するようにしてもよい。
他方で、チェストピース100が聴診対象に正しく接触していると判定されない場合(ステップS102:NO)、例えば外部からの音を多く集音してしまうおそれがあるため、聴診音信号に含まれるノイズは多くなると判断できる。このため、強度調整部220は、ノイズキャンセル処理を強くするような強度調整信号を出力する(ステップS104)。これにより、ノイズキャンセル処理部230で実行されるノイズキャンセル処理の強度は強くなり、ノイズが多い場合であっても、鮮明な聴診音を出力することができる。
<ミュート処理>
次に、図16から図18を参照して、本実施例に係る聴診器で実行されるミュート処理について説明する。ここに図16はミュート処理に関連する構成を示すブロック図である。また図17は、ミュート処理の流れを示すフローチャートである。更に図18は、ミュート処理時の動作例を示すタイムチャートである。
図16において、本実施例に係る聴診器では、既に説明したように、接触検出センサ130から出力されたセンサ信号(即ち、接触検出信号)が、接触判定部210に入力される構成となっている。接触判定部210は、接触検出信号に基づいて、チェストピース100が聴診対象に正しく接触しているか否かを判定し、判定結果を接触検出信号として出力する。
接触判定部210から出力された接触検出信号は、ミュート制御部240に入力される構成となっている。ミュート制御部240は、接触検出信号が示す接触判定結果に基づいて、ミュート処理のON/OFFを切り替えるためのミュート制御信号を出力する。
ミュート制御部240から出力されたミュート制御信号は、ミュート処理部250に入力される構成となっている。また、ミュート処理部250には、聴診音センサ110から出力されたセンサ信号(即ち、聴診音信号)も入力される構成となっている。ミュート処理部250は、聴診音信号に対して、ミュート制御信号に応じたミュート処理を施して出力する。なお、ミュート処理部250は、「音量制限手段」の一具体例である。
図17において、本実施例に係る聴診器の使用開始時(即ち、チェストピース100を聴診対象に初めて接触させる際)には、先ず接触検出センサ130から接触検出信号が取得される(ステップS201)。接触検出信号が取得されると、接触判定部210において、チェストピース100が聴診対象に正しく接触しているか否かが判定される(ステップS202)。
ここで、チェストピース100が聴診対象に正しく接触していると判定されない場合(ステップS202:NO)、接触時の衝撃音が出力される可能性があると判断できる。このため、ミュート制御部240は、ミュート処理をONとするミュート制御信号を出力する(ステップS203)。これにより、ミュート処理部240では聴診音がミュートされ、接触時の衝撃音に起因する不快感を低減することができる。なお、ミュート処理では、聴診音を完全に消音するのではなく、聴診音を小さくして出力するようにしてもよい。
他方で、チェストピース100が聴診対象に正しく接触していると判定される場合(ステップS102:YES)、新たに衝撃音が発生する可能性は低いと判断できる。このため、ミュート制御部240は、所定期間の経過後(ステップS204:YES)、ミュート処理をOFFとするようなミュート制御信号を出力する(ステップS205)。これにより、ミュート処理部240ではミュート処理が実行されなくなり、聴診音の出力が開始される。
図18に示すように、接触時の衝撃音は、チェストピース100と聴診対象との接触の瞬間だけでなく、その後もしばらく減衰しながら検出される。このため、仮に接触が検出されると同時にミュート処理をOFFにしてしまうと、衝撃音が含まれる聴診音が出力されてしまうおそれがある。
これに対し本実施例では、上述したように、接触が検出されてから所定期間後にミュート処理がOFFとされる。よって、聴診音は、衝撃音が消えてから出力開始されることになる。このように、衝撃音の減衰時間に基づいて所定期間を設定しておけば、より好適に衝撃音による不快感を低減することが可能である。
以上説明したように、本実施例に係る聴診器によれば、聴診対象との接触を好適に検出することが可能である。従って、極めて好適に聴診対象の聴診音を取得することができる。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う聴診器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
100 チェストピース
110 聴診音センサ
120 センサダンパ
130 接触検出センサ
140 リング
150 リングカバー
160 センサキャップ
210 接触判定部
220 強度調整部
230 ノイズキャンセル処理部
240 ミュート制御部
250 ミュート処理部
1100 チェストピース
1110 聴診音センサ
1120 センサダンパ
1130 接触検出センサ
1140 ボディー
1150 リング
1160 センサキャップ

Claims (4)

  1. チェストピースに配置されており、聴診対象から聴診音を取得する聴診音取得部と、
    前記聴診対象との接触を検出する2つの接触検出部を有し、前記2つの接触検出部を結ぶ仮想的な線が前記聴診音取得部と重なる領域において互いに交わるように配置される複数の接触検出対と、
    前記複数の接触検出対のうち、少なくとも1つの接触検出対が有する前記2つの接触検出部によって接触が検出された場合に、前記複数の接触検出対のうち、前記少なくとも1つの接触検出対以外の接触検出対が有する前記2つの接触検出部によって接触が検出されなくても、前記チェストピースが前記聴診対象に正しく押し当てられていると判定する判定部と、
    を備えることを特徴とする聴診器。
  2. チェストピースに配置されており、聴診対象から聴診音を取得する聴診音取得部と、
    前記聴診対象との接触を検出する2つの接触検出部を有し、前記2つの接触検出部を結ぶ仮想的な線が前記聴診音取得部と重なる領域において互いに交わるように配置される複数の接触検出対と、
    前記複数の接触検出対が有する前記2つの接触検出部のいずれも接触が検出されていない場合に、前記聴診音をミュートする制御を行う音量制御部と、
    を備え、
    前記音量制御部は、前記複数の接触検出対のうち、少なくとも1つの接触検出対が有する前記2つの接触検出部によって接触が検出された場合に、前記複数の接触検出対のうち、前記少なくとも1つの接触検出対以外の接触検出対が有する前記2つの接触検出部によって接触が検出されなくても、前記接触の検出から所定時間後に前記聴診音をミュートする制御を解除する
    ことを特徴とする聴診器。
  3. チェストピースに配置されており、聴診対象から聴診音を取得する聴診音取得部と、
    前記聴診対象との接触を検出する2つの接触検出部を有し、前記2つの接触検出部を結ぶ仮想的な線が前記聴診音取得部と重なる領域において互いに交わるように配置される複数の接触検出対と、
    前記複数の接触検出対が有する前記2つの接触検出部のいずれも接触が検出されていない場合に、聴診音量を小さくする制御を行なう音量制御部と、
    を備え
    前記音量制御部は、前記複数の接触検出対のうち、少なくとも1つの接触検出対が有する前記2つの接触検出部によって接触が検出された場合に、前記複数の接触検出対のうち、前記少なくとも1つの接触検出対以外の接触検出対が有する前記2つの接触検出部によって接触が検出されなくても、前記接触の検出から所定時間後に前記音量を小さくする制御を解除する
    ことを特徴とする聴診器。
  4. チェストピースに配置されており、聴診対象から聴診音を取得する聴診音取得部と、
    前記聴診対象との接触を検出する2つの接触検出部を有し、前記2つの接触検出部を結ぶ仮想的な線が前記聴診音取得部と重なる領域において互いに交わるように配置される複数の接触検出対と、
    前記複数の接触検出対が有する前記2つの接触検出部のいずれも接触が検出されていない場合に、ノイズキャンセル処理を行なうノイズキャンセル処理部と、
    を備え
    前記ノイズキャンセル処理部は、前記複数の接触検出対のうち、少なくとも1つの接触検出対が有する前記2つの接触検出部によって接触が検出された場合に、前記複数の接触検出対のうち、前記少なくとも1つの接触検出対以外の接触検出対が有する前記2つの接触検出部によって接触が検出されなくても、前記ノイズキャンセル処理を弱める又は停止する
    ことを特徴とする聴診器。
JP2017504520A 2015-03-12 2015-03-12 聴診器 Active JP6396575B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2015/057288 WO2016143116A1 (ja) 2015-03-12 2015-03-12 聴診器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2016143116A1 JPWO2016143116A1 (ja) 2017-11-02
JP6396575B2 true JP6396575B2 (ja) 2018-09-26

Family

ID=56878626

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017504520A Active JP6396575B2 (ja) 2015-03-12 2015-03-12 聴診器

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6396575B2 (ja)
WO (1) WO2016143116A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020144551A1 (en) * 2019-01-10 2020-07-16 3M Innovative Properties Company Electronic stethoscope with volume adjustment

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6363158B2 (ja) 2016-03-18 2018-09-05 Ami株式会社 聴診器
WO2017159752A1 (ja) * 2016-03-18 2017-09-21 Ami株式会社 聴診器
JP6726007B2 (ja) * 2016-03-23 2020-07-22 パイオニア株式会社 振動検出装置
JP2018102849A (ja) * 2016-12-28 2018-07-05 オムロンヘルスケア株式会社 生体音測定装置
JP7073879B2 (ja) * 2018-04-18 2022-05-24 オムロンヘルスケア株式会社 生体音測定装置、生体音測定支援方法、生体音測定支援プログラム
WO2019240118A1 (ja) * 2018-06-15 2019-12-19 パイオニア株式会社 音取得装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1024033A (ja) * 1996-07-10 1998-01-27 Hitachi Ltd 電気聴診器
JP2013219532A (ja) * 2012-04-09 2013-10-24 Foster Electric Co Ltd 振動検出装置
JP2015020030A (ja) * 2013-07-23 2015-02-02 シャープ株式会社 生体音収集装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020144551A1 (en) * 2019-01-10 2020-07-16 3M Innovative Properties Company Electronic stethoscope with volume adjustment
US20220079548A1 (en) * 2019-01-10 2022-03-17 3M Innovative Properties Company Electronic stethoscope with volume adjustment
EP3908189A4 (en) * 2019-01-10 2022-10-05 3M Innovative Properties Company ELECTRONIC VOLUME ADJUSTABLE STETHOSCOPE

Also Published As

Publication number Publication date
WO2016143116A1 (ja) 2016-09-15
JPWO2016143116A1 (ja) 2017-11-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6396575B2 (ja) 聴診器
DK180839B1 (en) CONCENTRIC CONSTRUCTION FOR OPTICAL REGISTRATION
US9459221B2 (en) Electronic device, information processing apparatus, information processing method, and program
US20090252351A1 (en) Voice Activity Detection With Capacitive Touch Sense
US20070049837A1 (en) Acoustic sensor
JP6369919B2 (ja) 人の健康状態検出装置
WO2015170772A2 (ja) 循環呼吸機能測定装置
TW201306804A (zh) 應用於電子聽診器的疾病診斷方法
WO2015012265A1 (ja) 生体音収集装置および生体音収集方法
JP2017176269A (ja) 生体音取得装置
JP2017024603A (ja) 把持検出装置及び静電容量センサ
JP2009279122A (ja) 状態検出装置
JP6127706B2 (ja) 心電計
JP6112506B2 (ja) 携帯型電子機器
JP7112489B2 (ja) 音取得装置
JP6478094B2 (ja) 携帯端末、切り替え方法、およびプログラム
JP7457438B2 (ja) 生体情報取得装置
JPWO2021020202A5 (ja)
JP6726007B2 (ja) 振動検出装置
SE1950682A1 (en) Ultrasonic imaging device and method for image acquisition in the ultrasonic device
WO2023162992A1 (ja) チェストピース及び聴診器
JP6982809B2 (ja) 計測装置
JP2024027214A (ja) 電子機器
JP2023150319A (ja) 電子聴診器
JP2024035754A (ja) 電子機器

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170706

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170706

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180529

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180724

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180821

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180829

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6396575

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250