JP6395642B2 - 真空バルブ - Google Patents
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Description
特許文献1に示す真空バルブでは、接点の周辺を電界緩和シールドで覆い、接点に生じる電界を緩和することにより、真空バルブの絶縁耐力を向上させている。また特許文献2に示す真空バルブでは、電界緩和シールドと接点はセラミックを介して電気的に絶縁されている。
以下、この発明の実施の形態1に係る真空バルブを図1から図7に基づいて詳細に説明する。
図1は、この発明の実施の形態1に関わる真空バルブの断面図である。固定側接点1は固定側コイル2及び固定側ロッド3を介して固定側フランジ4に接続される。固定側接点1に対向して配置された可動側接点5は可動側コイル6、可動側ロッド7及びベローズ8を介して可動側フランジ9に接合される。固定側接点1および可動側接点5は、真空中の絶縁性能と遮断性能を考慮して銅・銀・クロム・タングステン等から成る純金属もしくは合金で構成される。
図1に示す実施の形態1においては、アークシールド11と固定側電界緩和シールド13の電位が浮遊している。浮遊電位を決定する等価回路を図4に示すが、固定側接点1(及び固定側コイル2及び固定側ロッド3)と固定側電界緩和シールド13の間に、真空の静電容量C1及び絶縁スペーサ14の静電容量Cs及び抵抗Rsが存在する。固定側電界緩和シールド13には対地静電容量CEとアークシールド11に対する容量C2が存在する。同様にアークシールド11には対地静電容量CFと可動側電界緩和シールド15に対する静電容量C3が存在する。
同様に絶縁スペーサ14の比誘電率が固定側接点1上の電界に与える影響を計算した結果が図7である。絶縁スペーサ14の比誘電率を20以上に設定することにより電界緩和の効果を得ることができる。上記のような低インピーダンスを満たす絶縁スペーサ14の材質は、アルミナセラミックに対して添加物を加えたものでもよいし、シリコンやジルコニアを主成分としたセラミックでもよい。一方で、樹脂・ポリマーは内部の残留ガスが真空度を低下させる懸念があり適していない。
この構成により、遮断電流が一時的に固定側電界緩和シールド13へ移動したとしても、絶縁スペーサ14の配置により固定側電界緩和シールド13を流れ続けることができず固定側接点1上に復帰するため、遮断に成功する。また絶縁スペーサ14は低インピーダンスのため固定側接点1と固定側電界緩和シールド13は同電位に保たれ、接点電界の緩和効果も得ることができ、事故電流遮断性能と絶縁性能を両立した真空バルブを提供することが可能である。
次に、この発明の実施の形態2に係る真空バルブを図8に基づいて詳細に説明する。
図8は、この発明の実施の形態2に関わる真空バルブの断面図である。実施の形態2は、実施の形態1における絶縁スペーサ14を、真空封止部14aと低インピーダンス部14bに分離したことを特徴とする。その他の構成は実施の形態1の図1と同じに付き、同じまたは相当する部分には同じ符号を付して説明を省略する。
真空封止部14aはリング状の絶縁部材であり固定側フランジ4と固定側電界緩和シールド13との間にロウ付けなどの接合方法で密着される。一方で低インピーダンス部14bは真空封止部14aに対して、真空バルブの外側(大気・ガス側)に取り付けられるもので、固定側フランジ4と固定側電界緩和シールド13の両方に密着するものであれば形状は問わない。図8ではリング状のものを覆いかぶせたものを図示している。
絶縁スペーサ14の真空封止部14aは、真空容器内に露出しているため、アルミナセラミックなどの残留ガスの少ない絶縁体で形成し、絶縁スペーサ14の低インピーダンス部14bは抵抗率107Ωm以下及び比誘電率20以上のいずれか一方を少なくとも満たす誘電体で構成される。
実施の形態2では、低インピーダンス部14bは真空容器外にあり真空内に露出していないため、低インピーダンス部14bの材質として樹脂やポリマーなど残留ガスの恐れがあるものを用いることができる。
次に、この発明の実施の形態3に係る真空バルブを図9に基づいて詳細に説明する。
図9は、この発明の実施の形態3に関わる真空バルブの断面図である。実施の形態3は、固定側に加えて、可動側フランジ9と可動側電界緩和シールド15の間にも絶縁スペーサ14を設けたことを特徴とする。その他の構成は実施の形態1の図1と同じに付き、同じまたは相当する部分には同じ符号を付して説明を省略する。
集中アーク16は図2に示すように固定側電界緩和シールド13の近傍で発生する。そのため通常は固定側にのみ絶縁スペーサ14を設ければ十分である。しかしながらスパイラル型のコイルで集中アークを回転駆動させながら遮断する場合などは、長ギャップまで集中アークが持続するため、可動側電界緩和シールド15に転流する可能性がある。可動側についても固定側と同じ絶縁スペーサ14を設けることで、電流遮断性能を安定化することが可能である。
次に、この発明の実施の形態4に係る真空バルブを図10に基づいて詳細に説明する。
図10は、この発明の実施の形態4に関わる真空バルブの断面図である。実施の形態4の真空バルブは、この発明の実施の形態2と実施の形態3の真空バルブを組み合わせたもので、固定側の絶縁スペーサ14と可動側の絶縁スペーサ14の両方を、真空封止部14aと低インピーダンス部14bの組み合わせで実現したものである。その他の構成は実施の形態1、2、3の図1、8、9と同じに付き、同じまたは相当する部分には同じ符号を付して説明を省略する。
このような構成とすることで、電流遮断性能を一層安定化することが可能である。
次に、この発明の実施の形態5に係る真空バルブを図11に基づいて詳細に説明する。
図11は、この発明の実施の形態5に関わる真空バルブの断面図である。実施の形態5の真空バルブは、絶縁スペーサ14を真空バルブの外周部ではなく真空バルブ内に配置したことを特徴とする。即ち、図11に示すように、絶縁スペーサ14は固定側ロッド3と固定側電界緩和シールド13の間に設ける。
このように構成することで、固定側電界緩和シールド13の長さが短くなるため、製作が容易になる他、固定側電界緩和シールド13が固定側絶縁筒10の電界を強調する作用を低減することができる。
次に、この発明の実施の形態6に係る真空バルブを図12に基づいて詳細に説明する。
図12は、この発明の実施の形態6に関わる真空バルブの断面図である。実施の形態6の真空バルブは、絶縁スペーサ14を真空バルブの外周部ではなく真空バルブ内に配置した実施の形態5の発明を、可動側に適用したものである。即ち、図12に示すように、固定側の絶縁スペーサ14は実施の形態5の図11と同じにし、可動側の絶縁スペーサ14は可動側電界緩和シールド15の中間に配置したものである。
このように構成することで、固定側電界緩和シールド13の長さが短くなるため、製作が容易になる他、電流遮断性能を一層安定化することが可能である。
5:可動側接点、 6:可動側コイル、 7:可動側ロッド、 8:ベローズ、
9:可動側フランジ、 10:固定側絶縁筒、 11:アークシールド、
12:可動側絶縁筒、 13:固定側電界緩和シールド、 14:絶縁スペーサ、
14a:真空封止部、 14b:低インピーダンス部、
15:可動側電界緩和シールド、 16:集中アーク
Claims (6)
- 絶縁筒の両端を密封して構成した真空容器と、この真空容器内に導体を介して固定された固定側接点および前記固定側接点に対向して配置された駆動可能な可動側接点と、前記固定側接点および前記可動側接点をそれぞれ囲むように配置された1対の電界緩和シールドを備えた真空バルブにおいて、少なくとも前記固定側接点と前記固定側の電界緩和シールドが絶縁スペーサを介して接続されると共に、前記絶縁スペーサの体積抵抗率と誘電率の少なくとも一方の値は、接点に電圧が印加された時に、前記電界緩和シールドの存在による接点電界が、電界緩和シールドがない場合に比べて強調されない(高くならない)値まで前記電界緩和シールドの電位が前記固定側接点の電位に追従して上昇するように調整したことを特徴とする真空バルブ。
- 前記絶縁スペーサの体積抵抗率を107 Ωm以下とした請求項1に記載の真空バルブ。
- 前記絶縁スペーサの比誘電率を20以上とした請求項1または請求項2に記載の真空バルブ。
- 前記絶縁スペーサは、シリコンまたはジルコニアを主成分としたセラミック材で構成したことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の真空バルブ。
- 前記絶縁スペーサは、前記真空容器内に露出する真空封止部と前記真空容器外に露出した低インピーダンス部の組み合わせで構成され、前記低インピーダンス部のみが体積抵抗率107 Ωm以下及び誘電率20以上のいずれか一方を少なくとも満たすことを特徴と
した請求項1に記載の真空バルブ。 - 前記絶縁スペーサは、前記真空容器内に配置され外部に露出しないことを特徴とした請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の真空バルブ。
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